(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】ロボット手術アセンブリおよびそのアダプタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 34/30 20160101AFI20220315BHJP
【FI】
A61B34/30
(21)【出願番号】P 2020537692
(86)(22)【出願日】2019-01-09
(86)【国際出願番号】 US2019012834
(87)【国際公開番号】W WO2019139941
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2020-09-04
(32)【優先日】2018-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】シオー, チ ミン
(72)【発明者】
【氏名】カパディア, ジャイミーン
(72)【発明者】
【氏名】マクロード, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ゼムロク, マイケル
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2016/051494(JP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0142969(US,A1)
【文献】米国特許第08702590(US,B2)
【文献】米国特許第07204804(US,B2)
【文献】国際公開第2016/205452(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡をロボット手術システムに接続するためのアダプタアセンブリであって、前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記近位部分は、ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成され、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られ、前記遠位筐体の前記遠位部分は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を備え、
前記駆動アセンブリは、ロボット手術システムの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記遠位筐体を前記近位筐体に対して回転させるために前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む、アダプタアセンブリ。
【請求項2】
前記駆動アセンブリは、駆動シャフトを含み、前記駆動シャフトは、前記駆動アセンブリの前記入力部を前記駆動アセンブリの前記出力部に動作可能に相互接続し、それによって、前記入力部の回転は、前記駆動シャフトを介して前記出力部の回転をもたらす、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項3】
前記駆動アセンブリの前記入力部および前記出力部の各々は、歯車である、請求項2に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項4】
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の前記近位部分の周りに非回転可能に配置されたリングギアを含み、前記リングギアは、前記駆動アセンブリの前記出力部と動作可能に係合する歯を含む、請求項3に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項5】
一対の軸受をさらに備え、前記一対の軸受は、前記近位筐体に対する前記遠位筐体の回転を促進するために、互いに縦方向に間隔を置かれ、前記遠位筐体の外面と前記近位筐体の内面との間に配置されている、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項6】
前記遠位筐体は、第1の半分の区分と、前記第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含む、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項7】
前記近位筐体は、内視鏡の少なくとも1つのケーブルの通過のために、前記近位筐体の前記近位部分における少なくとも1つの開口部を画定する、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項8】
前記近位筐体は、互いに円周方向に間隔を置かれた一対の開口部を画定する、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項9】
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の外面と前記遠位筐体の内面との間に延びている開口部を画定し、前記遠位筐体の前記開口部は、前記遠位筐体の中への内視鏡の受け取り時、内視鏡の制御ボタンと整列するように構成されている、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項10】
内視鏡と手術ロボットアームとを相互接続するための手術アセンブリであって、前記手術アセンブリは、
手術ロボットアーム上で支持された手術器具ホルダと、
アダプタアセンブリと
を備え、
前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記近位部分は、前記手術アセンブリの器具駆動ユニットに結合されるように構成され、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られ、前記遠位筐体は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を含み、
前記駆動アセンブリは、前記手術アセンブリの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記近位筐体に対して前記遠位筐体および内視鏡を回転させるために、前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む、手術アセンブリ。
【請求項11】
前記駆動アセンブリは、駆動シャフトを含み、前記駆動シャフトは、前記駆動アセンブリの前記入力部を前記駆動アセンブリの前記出力部に動作可能に相互接続し、それによって、前記入力部の回転は、シャフトを介して前記出力部の回転をもたらす、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項12】
前記駆動アセンブリの前記入力部および前記出力部の各々は、歯車である、請求項11に記載の手術アセンブリ。
【請求項13】
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の前記近位部分の周りに非回転可能に配置されたリングギアを含み、前記リングギアは、前記駆動アセンブリの前記出力部と動作可能に係合する歯を含む、請求項12に記載の手術アセンブリ。
【請求項14】
前記アダプタアセンブリは、一対の軸受をさらに含み、前記一対の軸受は、前記近位筐体に対する前記遠位筐体の回転を促進するために、互いに縦方向に間隔を置かれ、前記遠位筐体の外面と前記近位筐体の内面との間に配置されている、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項15】
前記遠位筐体は、第1の半分の区分と第2の半分の区分とを含み、その中に内視鏡を恒久的に固定するために、前記第2の半分の区分は、前記第1の半分の区分に除去可能に接続されている、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項16】
前記近位筐体は、内視鏡の少なくとも1つのケーブルの通過のために、前記近位筐体の前記近位部分における少なくとも1つの開口部を画定する、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項17】
前記近位筐体は、互いに円周方向に間隔を置かれた一対の開口部を画定する、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項18】
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の外面と前記遠位筐体の内面との間に延びている開口部を画定し、前記遠位筐体の前記開口部は、前記遠位筐体の中への内視鏡の受け取り時、内視鏡の制御ボタンと整列するように構成されている、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項19】
前記手術器具ホルダは、前記器具駆動ユニットに動作可能に結合されたモータを含み、それによって、前記手術器具ホルダの前記モータの作動は、前記器具駆動ユニット、前記アダプタアセンブリの前記近位および遠位筐体、および前記内視鏡の各々の前記手術器具ホルダに対する回転をもたらす、請求項10に記載の手術アセンブリ。
【請求項20】
前記手術器具ホルダの前記モータによって引き起こされる前記内視鏡の回転は、前記器具駆動ユニットの前記モータによって引き起こされる前記内視鏡の回転と異なる速度にある、請求項19に記載の手術アセンブリ。
【請求項21】
内視鏡手術アセンブリを組み立てる方法であって、前記方法は、
手術ロボットアーム上で手術器具ホルダを支持することであって、前記手術器具ホルダは、モータを含む、ことと、
モータを有する器具駆動ユニットを提供することと、
アダプタアセンブリを提供することであって、前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られている、遠位筐体と、
入力部と、前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む駆動アセンブリと
を含む、ことと、
前記手術器具ホルダ上で前記器具駆動ユニットを支持することと、
前記近位筐体の前記近位部分を前記器具駆動ユニットに結合し、それによって、前記アダプタアセンブリの前記入力部を前記器具駆動ユニットの前記モータに動作可能に結合することと、
前記アダプタアセンブリの前記遠位筐体において画定されたチャネル内に内視鏡の近位部分を配置することと、
前記器具駆動ユニットの前記モータを作動させ、前記アダプタアセンブリの前記遠位筐体および前記内視鏡の前記アダプタアセンブリの前記近位筐体に対する回転をもたらすことと
を含む、方法。
【請求項22】
前記手術器具ホルダの前記モータを作動させ、それによって、前記器具駆動ユニットの前記モータ、前記アダプタアセンブリの前記近位および遠位筐体、および前記内視鏡の各々を前記手術器具ホルダに対して回転させることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
内視鏡をロボット手術システムに結合するためのアダプタアセンブリであって、前記アダプタアセンブリは、
ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成された近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体に回転可能に接続され、前記遠位筐体の前記遠位部分は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を備え、
前記駆動アセンブリは、ロボット手術システムの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記遠位筐体を前記近位筐体に対して回転させるために前記遠位筐体に動作可能に結合された出力部とを含む、アダプタアセンブリ。
【請求項24】
前記遠位筐体の前記近位部分に旋回可能に接続されたラッチと、前記遠位筐体の前記近位部分に接続されたロックとをさらに備え、前記ラッチは、前記アダプタアセンブリ内に内視鏡を選択的に保持するために前記ロックに選択的に接続するように構成されている、請求項23に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項25】
前記遠位筐体は、その前記遠位部分内に据え付けられた内側筐体を含み、前記内側筐体は、基部を含み、前記基部は、それを通したボアを画定し、前記ボアは、内視鏡の除去可能な受け取りのために構成されている、請求項23に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項26】
前記基部の前記ボアは、円錐形の上側部分と、前記円錐形の前記上側部分から遠位に延びている円筒形の下側部分とを有する、請求項25に記載のアダプタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ロボット手術システムが、低侵襲医療手技で使用されている。いくつかのロボット手術システムは、ロボットアームを支持するコンソールと、ロボットアームに搭載される手術器具とを含んでいた。ロボットアームは、その動作および移動のために機械力を手術器具に提供していた。各ロボットアームは、手術器具に動作可能に接続された器具駆動ユニットを含んでいたこともある。
【0002】
ロボット手術中、体腔または器官の内側を視認するために内視鏡を利用することが有用であり得る。ロボット手術で内視鏡の使用を実装するために、ロボット手術システムは、内視鏡がロボット手術システムの種々の構成要素とインターフェースで接続されることを可能にするであろうような方法で、修正される必要がある。
【0003】
故に、内視鏡を動作させることが可能なロボット手術システムの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の側面によると、内視鏡をロボット手術システムに接続するためのアダプタアセンブリが、提供される。アダプタアセンブリは、近位筐体と、遠位筐体と、駆動アセンブリとを含む。近位筐体は、近位部分と遠位部分とを有する。近位筐体の近位部分は、ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成される。近位筐体の遠位部分は、その中に開口部を画定する。遠位筐体は、近位部分と、遠位部分とを含む。遠位筐体の近位部分は、近位筐体の遠位部分の開口部内に回転可能に受け取られる。遠位筐体の遠位部分は、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されたチャネルをそれを通して縦方向に画定する。駆動アセンブリは、入力部と、出力部とを含む。入力部は、器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成される。出力部は、近位筐体に対して遠位筐体を回転させるために遠位筐体の近位部分に動作可能に結合される。
【0005】
いくつかの実施形態において、駆動アセンブリは、入力部の回転が、駆動シャフトを介して出力部の回転をもたらすように、駆動アセンブリの入力部を駆動アセンブリの出力部に動作可能に相互接続する駆動シャフトを含み得る。駆動アセンブリの入力部および出力部の各々は、歯車であり得る。遠位筐体は、遠位筐体の近位部分の周りに非回転可能に配置されるリングギアを含み得る。リングギアは、駆動アセンブリの出力部と動作可能に係合する歯を含み得る。
【0006】
アダプタアセンブリが一対の軸受を含み得ることが想定される。一対の軸受は、近位筐体に対する遠位筐体の回転を促進するために、互いに縦方向に間隔を置かれ、遠位筐体の外面と近位筐体の内面との間に配置され得る。
【0007】
遠位筐体は、第1の半分の区分と、第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含み得ることが想定される。
【0008】
本開示のいくつかの側面において、近位筐体は、内視鏡のケーブルの通過のために、その近位部分内に開口部を画定し得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、近位筐体は、互いに円周方向に間隔を置かれた一対の開口部を画定し得る。
【0010】
遠位筐体は、遠位筐体の外面と遠位筐体の内面との間に延びている開口部を画定し得ることが想定される。遠位筐体の開口部は、遠位筐体の中への内視鏡の受け取り時、内視鏡の制御ボタンと整列するように構成され得る。
【0011】
本開示の別の側面において、内視鏡と手術ロボットアームとを相互接続するための手術アセンブリが、提供される。手術アセンブリは、手術器具ホルダと、アダプタアセンブリとを含む。手術器具ホルダは、手術ロボットアーム上で支持される。アダプタアセンブリは、近位筐体と、遠位筐体と、駆動アセンブリとを含む。近位筐体は、近位部分と、遠位部分とを含む。近位筐体の近位部分は、手術アセンブリの器具駆動ユニットに結合されるように構成される。近位筐体の遠位部分は、その中に開口部を画定する。遠位筐体は、近位部分と、遠位部分とを含む。遠位筐体の近位部分は、近位筐体の遠位部分の開口部内に回転可能に受け取られる。遠位筐体の遠位部分は、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されたチャネルをそれを通して縦方向に画定する。駆動アセンブリは、入力部と、出力部とを含む。入力部は、手術アセンブリの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成される。出力部は、近位筐体に対して遠位筐体および内視鏡を回転させるように遠位筐体の近位部分に動作可能に結合される。
【0012】
いくつかの実施形態において、手術器具ホルダは、手術器具ホルダのモータの作動が、手術器具ホルダに対して器具駆動ユニット、アダプタアセンブリの近位および遠位筐体、および、内視鏡の各々の回転をもたらすように、器具駆動ユニットに動作可能に結合されたモータを含み得る。手術器具ホルダのモータによって引き起こされる内視鏡の回転は、器具駆動ユニットのモータによって引き起こされる内視鏡の回転よりも遅い速度にあり得る。
【0013】
本開示のさらに別の側面において、内視鏡手術アセンブリを組み立てる方法が、提供される。方法は、手術ロボットアーム上で手術器具ホルダを支持することを含む。手術器具ホルダは、モータを含む。モータを有する器具駆動ユニットが、提供され、アダプタアセンブリが、提供される。方法は、手術器具ホルダ上で器具駆動ユニットを支持することと、近位筐体の近位部分を器具駆動ユニットに結合し、それによって、アダプタアセンブリの入力部を器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合することと、アダプタアセンブリの遠位筐体内に画定されるチャネル内に、内視鏡の近位部分を配置することと、器具駆動ユニットのモータを作動させ、アダプタアセンブリの近位筐体に対してアダプタアセンブリの遠位筐体および内視鏡の回転をもたらすこととをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態において、方法はさらに、手術器具ホルダのモータを作動させ、それによって、手術器具ホルダに対して器具駆動ユニットのモータ、アダプタアセンブリの近位および遠位筐体、および、内視鏡の各々を回転させることを含み得る。
【0015】
本開示のさらに別の側面において、内視鏡をロボット手術システムに結合するためのアダプタアセンブリが、提供される。アダプタアセンブリは、近位筐体と、遠位筐体と、駆動機構とを含む。近位筐体は、ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成される。遠位筐体は、近位部分と、遠位部分とを含む。遠位筐体の近位部分は、近位筐体に回転可能に接続される。遠位筐体の遠位部分は、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されたチャネルをそれを通して縦方向に画定する。駆動アセンブリは、ロボット手術システムの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、近位筐体に対して遠位筐体を回転させるために遠位筐体に動作可能に結合された出力部とを含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、アダプタアセンブリは、遠位筐体の近位部分に旋回可能に接続されたラッチと、遠位筐体の近位部分に接続されたロックとをさらに含み得る。ラッチは、アダプタアセンブリ内に内視鏡を選択的に保持するためにロックに選択的に接続するように構成される。
【0017】
遠位筐体がその遠位部分内に据え付けられた内側筐体を含み得ることが想定される。内側筐体は、それを通したボアを画定する基部を含み得る。ボアは、内視鏡の受け取りのために構成される。基部のボアは、円錐形の上側部分と、円錐形の上側部分から遠位に延びている円筒形の下側部分とを有し得る。
【0018】
本開示のさらに別の側面によると、内視鏡のためのアダプタアセンブリが、提供される。アダプタアセンブリは、細長い筐体と、係止カラーとを含む。細長い筐体は、内視鏡の受け取りのために構成されたチャネルをそれを通して縦方向に画定する。係止カラーは、細長い筐体の近位端に非回転可能に接続された環状部材と、環状部材から遠位に延びている少なくとも1つの表面特徴とを含む。表面特徴は、係止カラーを手術ロボットアームに結合するために構成される。
【0019】
いくつかの実施形態において、環状部材は、手術器具ホルダにねじ式で係合するように構成されたねじ山付き内面を含み得る。
【0020】
細長い筐体は、円筒形であり、複数の内視鏡の外面に形状一致するように柔軟であり得ることが想定される。
【0021】
係止カラーの表面特徴は、環状部材から遠位に延びている2つの弓状タブを含み得ることが想定される。
【0022】
いくつかの実施形態において、細長い筐体は、第1の半分の区分と、第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含み得る。
【0023】
本開示の別の側面において、内視鏡と手術ロボットアームとを相互接続するための手術アセンブリが、提供される。手術アセンブリは、手術器具ホルダと、アダプタアセンブリとを含む。手術器具ホルダは、手術ロボットアームへの係合のために構成され、外側部材と、外側部材のチャネル内に回転可能に配置された内側部材とを含む。内側部材は、それを通してチャネル、およびその中に陥凹を画定する。アダプタアセンブリは、手術器具ホルダの内側部材のチャネル内に受け取るために構成され、細長い筐体と、係止カラーとを含む。細長い筐体は、内視鏡の受け取りのために構成されたチャネルをそれを通して縦方向に画定する。係止カラーは、細長い筐体の近位端に非回転可能に接続された環状部材と、環状部材から遠位に延びている表面特徴とを含む。表面特徴は、係止カラーおよび手術器具ホルダの内側部材が、互いに回転可能であるように、手術器具ホルダの内側部材の陥凹内で篏合して受け取られるように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態において、係止カラーの環状部材は、手術器具ホルダの内側部材のねじ山付き外面にねじ式で係合するように構成されたねじ山付き内面を含み得る。
【0025】
係止カラーの表面特徴は、係止カラーの環状部材から遠位に延びている2つの弓状タブを含み得ることが想定される。2つの弓状タブは、手術器具ホルダのそれぞれの陥凹内の篏合受け取りのために構成される。
【0026】
手術器具ホルダは、モータの作動が、内側部材、アダプタアセンブリ、および内視鏡を回転させるように、手術器具ホルダの内側部材に動作可能に結合されたモータを含み得ることが想定される。手術アセンブリは、滑車と、ベルトと、リングギアとを含む駆動アセンブリをさらに含み得る。滑車は、外側部材内に回転可能に配置され、モータの作動が滑車を回転させるように、モータと動作可能に係合する。ベルトは、外側部材内に回転可能に配置され、滑車の回転が、ベルトの回転をもたらすように、滑車と動作可能に係合する。リングギアは、内側部材の周りに非回転可能に配置され、ベルトの回転が内側部材の回転をもたらすように、ベルトと動作可能に係合する。ベルトは、閉ループであり得、ベルトの内面から延びている歯を含み得る。リングギアは、ベルトの歯と動作可能に係合する、その外面から延びている歯を有し得る。
【0027】
本開示の例証的実施形態のさらなる詳細および説明が、添付図を参照して、下でより詳細に説明される。
【0028】
本明細書で使用されるように、用語「平行」および「垂直」は、真の平行および真の垂直から最大約+または-10度まで実質的に平行および実質的に垂直である相対構成を含むことが理解される。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
内視鏡をロボット手術システムに接続するためのアダプタアセンブリであって、前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記近位部分は、ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成され、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られ、前記遠位筐体の前記遠位部分は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を備え、
前記駆動アセンブリは、ロボット手術システムの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記遠位筐体を前記近位筐体に対して回転させるために前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む、アダプタアセンブリ。
(項目2)
前記駆動アセンブリは、駆動シャフトを含み、前記駆動シャフトは、前記駆動アセンブリの前記入力部を前記駆動アセンブリの前記出力部に動作可能に相互接続し、それによって、前記入力部の回転は、前記駆動シャフトを介して前記出力部の回転をもたらす、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目3)
前記駆動アセンブリの前記入力部および前記出力部の各々は、歯車である、項目2に記載のアダプタアセンブリ。
(項目4)
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の前記近位部分の周りに非回転可能に配置されたリングギアを含み、前記リングギアは、前記駆動アセンブリの前記出力部と動作可能に係合する歯を含む、項目3に記載のアダプタアセンブリ。
(項目5)
一対の軸受をさらに備え、前記一対の軸受は、前記近位筐体に対する前記遠位筐体の回転を促進するために、互いに縦方向に間隔を置かれ、前記遠位筐体の外面と前記近位筐体の内面との間に配置されている、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目6)
前記遠位筐体は、第1の半分の区分と、前記第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含む、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目7)
前記近位筐体は、内視鏡の少なくとも1つのケーブルの通過のために、前記近位筐体の前記近位部分における少なくとも1つの開口部を画定する、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目8)
前記近位筐体は、互いに円周方向に間隔を置かれた一対の開口部を画定する、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目9)
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の外面と前記遠位筐体の内面との間に延びている開口部を画定し、前記遠位筐体の前記開口部は、前記遠位筐体の中への内視鏡の受け取り時、内視鏡の制御ボタンと整列するように構成されている、項目1に記載のアダプタアセンブリ。
(項目10)
内視鏡と手術ロボットアームとを相互接続するための手術アセンブリであって、前記手術アセンブリは、
手術ロボットアーム上で支持された手術器具ホルダと、
アダプタアセンブリと
を備え、
前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記近位部分は、前記手術アセンブリの器具駆動ユニットに結合されるように構成され、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られ、前記遠位筐体は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を含み、
前記駆動アセンブリは、前記手術アセンブリの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記近位筐体に対して前記遠位筐体および内視鏡を回転させるために、前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む、手術アセンブリ。
(項目11)
前記駆動アセンブリは、駆動シャフトを含み、前記駆動シャフトは、前記駆動アセンブリの前記入力部を前記駆動アセンブリの前記出力部に動作可能に相互接続し、それによって、前記入力部の回転は、シャフトを介して前記出力部の回転をもたらす、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目12)
前記駆動アセンブリの前記入力部および前記出力部の各々は、歯車である、項目11に記載の手術アセンブリ。
(項目13)
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の前記近位部分の周りに非回転可能に配置されたリングギアを含み、前記リングギアは、前記駆動アセンブリの前記出力部と動作可能に係合する歯を含む、項目12に記載の手術アセンブリ。
(項目14)
前記アダプタアセンブリは、一対の軸受をさらに含み、前記一対の軸受は、前記近位筐体に対する前記遠位筐体の回転を促進するために、互いに縦方向に間隔を置かれ、前記遠位筐体の外面と前記近位筐体の内面との間に配置されている、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目15)
前記遠位筐体は、第1の半分の区分と第2の半分の区分とを含み、その中に内視鏡を恒久的に固定するために、前記第2の半分の区分は、前記第1の半分の区分に除去可能に接続されている、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目16)
前記近位筐体は、内視鏡の少なくとも1つのケーブルの通過のために、前記近位筐体の前記近位部分における少なくとも1つの開口部を画定する、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目17)
前記近位筐体は、互いに円周方向に間隔を置かれた一対の開口部を画定する、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目18)
前記遠位筐体は、前記遠位筐体の外面と前記遠位筐体の内面との間に延びている開口部を画定し、前記遠位筐体の前記開口部は、前記遠位筐体の中への内視鏡の受け取り時、内視鏡の制御ボタンと整列するように構成されている、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目20)
前記手術器具ホルダは、前記器具駆動ユニットに動作可能に結合されたモータを含み、それによって、前記手術器具ホルダの前記モータの作動は、前記器具駆動ユニット、前記アダプタアセンブリの前記近位および遠位筐体、および前記内視鏡の各々の前記手術器具ホルダに対する回転をもたらす、項目10に記載の手術アセンブリ。
(項目21)
前記手術器具ホルダの前記モータによって引き起こされる前記内視鏡の回転は、前記器具駆動ユニットの前記モータによって引き起こされる前記内視鏡の回転と異なる速度にある、項目20に記載の手術アセンブリ。
(項目22)
内視鏡手術アセンブリを組み立てる方法であって、前記方法は、
手術ロボットアーム上で手術器具ホルダを支持することであって、前記手術器具ホルダは、モータを含む、ことと、
モータを有する器具駆動ユニットを提供することと、
アダプタアセンブリを提供することであって、前記アダプタアセンブリは、
近位部分と遠位部分とを有する近位筐体であって、前記近位筐体の前記遠位部分は、その中に開口部を画定する、近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体の前記遠位部分の前記開口部内に回転可能に受け取られている、遠位筐体と、
入力部と、前記遠位筐体の前記近位部分に動作可能に結合された出力部とを含む駆動アセンブリと
を含む、ことと、
前記手術器具ホルダ上で前記器具駆動ユニットを支持することと、
前記近位筐体の前記近位部分を前記器具駆動ユニットに結合し、それによって、前記アダプタアセンブリの前記入力部を前記器具駆動ユニットの前記モータに動作可能に結合することと、
前記アダプタアセンブリの前記遠位筐体において画定されたチャネル内に内視鏡の近位部分を配置することと、
前記器具駆動ユニットの前記モータを作動させ、前記アダプタアセンブリの前記遠位筐体および前記内視鏡の前記アダプタアセンブリの前記近位筐体に対する回転をもたらすことと
を含む、方法。
(項目23)
前記手術器具ホルダの前記モータを作動させ、それによって、前記器具駆動ユニットの前記モータ、前記アダプタアセンブリの前記近位および遠位筐体、および前記内視鏡の各々を前記手術器具ホルダに対して回転させることをさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目24)
内視鏡をロボット手術システムに結合するためのアダプタアセンブリであって、前記アダプタアセンブリは、
ロボット手術システムの器具駆動ユニットに結合されるように構成された近位筐体と、
近位部分と遠位部分とを含む遠位筐体であって、前記遠位筐体の前記近位部分は、前記近位筐体に回転可能に接続され、前記遠位筐体の前記遠位部分は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の非回転可能受け取りのために構成されている、遠位筐体と、
駆動アセンブリと
を備え、
前記駆動アセンブリは、ロボット手術システムの器具駆動ユニットのモータに動作可能に結合されるように構成された入力部と、前記遠位筐体を前記近位筐体に対して回転させるために前記遠位筐体に動作可能に結合された出力部とを含む、アダプタアセンブリ。
(項目25)
前記遠位筐体の前記近位部分に旋回可能に接続されたラッチと、前記遠位筐体の前記近位部分に接続されたロックとをさらに備え、前記ラッチは、前記アダプタアセンブリ内に内視鏡を選択的に保持するために前記ロックに選択的に接続するように構成されている、項目24に記載のアダプタアセンブリ。
(項目26)
前記遠位筐体は、その前記遠位部分内に据え付けられた内側筐体を含み、前記内側筐体は、基部を含み、前記基部は、それを通したボアを画定し、前記ボアは、内視鏡の除去可能な受け取りのために構成されている、項目24に記載のアダプタアセンブリ。
(項目27)
前記基部の前記ボアは、円錐形の上側部分と、前記円錐形の前記上側部分から遠位に延びている円筒形の下側部分とを有する、項目26に記載のアダプタアセンブリ。
(項目28)
内視鏡のためのアダプタアセンブリであって、前記アダプタアセンブリは、
近位端と遠位端とを有する細長い筐体であって、前記細長い筐体は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の受け取りのために構成されている、細長い筐体と、
係止カラーと
を備え、
前記係止カラーは、
前記細長い筐体の前記近位端に非回転可能に接続された環状部材と、
前記環状部材から遠位に延びている少なくとも1つの表面特徴と
を含み、
前記少なくとも1つの表面特徴は、係止カラーを手術ロボットアームに結合するために構成されている、アダプタアセンブリ。
(項目29)
前記環状部材は、手術器具ホルダにねじ式で係合するように構成されたねじ山付き内面を含む、項目28に記載のアダプタアセンブリ。
(項目30)
前記細長い筐体は、円筒形であり、複数の内視鏡の外面に形状一致するように柔軟である、項目28に記載のアダプタアセンブリ。
(項目31)
前記係止カラーの少なくとも1つの表面特徴は、前記環状部材から遠位に延びている2つの弓状タブを含む、項目28に記載のアダプタアセンブリ。
(項目32)
前記細長い筐体は、第1の半分の区分と、前記第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含む、項目28に記載のアダプタアセンブリ。
(項目33)
内視鏡と手術ロボットアームとを相互接続するための手術アセンブリであって、前記手術アセンブリは、
手術ロボットアームへの係合のために構成された手術器具ホルダであって、前記手術器具ホルダは、
外側部材であって、前記外側部材は、それを通したチャネルを画定する、外側部材と、
前記外側部材の前記チャネル内に回転可能に配置された内側部材と
を含み、前記内側部材は、それを通したチャネルと、その中の少なくとも1つの陥凹とを画定する、手術器具ホルダと、
前記手術器具ホルダの前記内側部材の前記チャネル内での受け取りのために構成されたアダプタアセンブリと
を備え、
前記アダプタアセンブリは、
近位端と遠位端とを有する細長い筐体であって、前記細長い筐体は、それを通して縦方向にチャネルを画定し、前記チャネルは、内視鏡の受け取りのために構成されている、細長い筐体と
係止カラーと
を含み、
前記係止カラーは、
前記細長い筐体の近位端に非回転可能に接続された環状部材と、
前記環状部材から遠位に延びている少なくとも1つの表面特徴と
を含み、
前記少なくとも1つの表面特徴は、前記手術器具ホルダの前記内側部材の前記少なくとも1つの陥凹内で篏合して受け取られるように構成され、それによって、前記係止カラーと前記手術器具ホルダの前記内側部材とは、互いに回転可能である、手術アセンブリ。
(項目34)
前記係止カラーの前記環状部材は、前記手術器具ホルダの前記内側部材のねじ山付き外面にねじ式で係合するように構成されたねじ山付き内面を含む、項目33に記載の手術アセンブリ。
(項目35)
前記細長い筐体は、円筒形であり、複数の内視鏡の外面に形状一致するように柔軟である、項目33に記載の手術アセンブリ。
(項目36)
前記係止カラーの前記少なくとも1つの表面特徴は、前記係止カラーの前記環状部材から遠位に延びている2つの弓状タブを含み、前記2つの弓状タブは、前記手術器具ホルダの前記少なくとも1つの陥凹のうちのそれぞれの陥凹内での篏合受け取りのために構成されている、項目33に記載の手術アセンブリ。
(項目37)
前記手術器具ホルダは、前記手術器具ホルダの前記内側部材に動作可能に結合されたモータを含み、それによって、前記モータの作動は、前記内側部材、前記アダプタアセンブリ、および前記内視鏡を回転させる、項目33に記載の手術アセンブリ。
(項目38)
駆動アセンブリをさらに備え、前記駆動アセンブリは、
前記外側部材内に回転可能に配置された滑車であって、前記滑車は、前記モータと動作可能に係合し、それによって、前記モータの作動が、前記滑車を回転させる、滑車と、
前記外側部材内に回転可能に配置されたベルトであって、前記ベルトは、前記滑車と動作可能に係合し、それによって、前記滑車の回転が、前記ベルトの回転をもたらす、ベルトと、
前記内側部材の周りに非回転可能に配置されたリングギアと
を含み、
前記リングギアは、前記ベルトと動作可能に係合し、それによって、前記ベルトの回転が、前記内側部材の回転をもたらす、項目37に記載の手術アセンブリ。
(項目39)
前記ベルトは、閉ループであり、前記ベルトは、前記ベルトの内面から延びている歯を含み、前記リングギアは、その外面から延び、前記ベルトの前記歯と動作可能に係合する歯を有する、項目38に記載の手術アセンブリ。
(項目40)
前記細長い筐体は、第1の半分の区分と、前記第1の半分の区分に除去可能に接続された第2の半分の区分とを含む、項目33に記載の手術アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の実施形態が、付随する図面を参照して本明細書に説明される。
【0030】
【
図1】
図1は、本開示によるロボット手術アセンブリを含むロボット手術システムの概略図である。
【0031】
【
図2】
図2は、手術器具ホルダと、器具駆動ユニットと、アダプタアセンブリと、内視鏡とを含む
図1の手術アセンブリの側面斜視図である。
【0032】
【
図3】
図3は、
図2の内視鏡に結合された
図2のアダプタアセンブリの側面斜視図である。
【0033】
【
図4】
図4は、アダプタアセンブリの
図3の線4-4に沿って得られた部分断面図である。
【0034】
【
図5】
図5は、
図3のアダプタアセンブリおよび内視鏡の部品が分離された斜視図である。
【0035】
【
図6】
図6は、透明形態の近位筐体、遠位筐体、および駆動アセンブリを図示する
図3のアダプタアセンブリの斜視図である。
【0036】
【
図7】
図7は、
図2の手術アセンブリの内視鏡の斜視図である。
【0037】
【
図8】
図8は、
図2の器具駆動ユニットおよび
図7の内視鏡を相互接続するためのアダプタアセンブリの別の実施形態の部分的に切断された斜視図である。
【0038】
【
図9】
図9は、その中に配置された内視鏡を有するアダプタアセンブリの
図8の線9-9に沿って得られた断面図である。
【0039】
【
図10】
図10は、内視鏡がその中に配置されていない
図8のアダプタアセンブリの斜視図である。
【0040】
【
図11】
図11は、内視鏡がその中に配置され、係止解除状態でラッチ機構を図示する
図8のアダプタアセンブリの斜視図である。
【0041】
【
図12】
図12は、
図7の手術器具ホルダ、アダプタアセンブリ、および内視鏡を含む
図1のロボット手術システムで使用するための手術アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【0042】
【0043】
【
図14】
図14は、それに結合された内視鏡を有する
図13のアダプタアセンブリの拡大図である。
【0044】
【0045】
【0046】
【
図17】
図17は、手術器具ホルダの駆動アセンブリを図示する
図15の線17-17に沿って得られた断面図である。
【0047】
【
図18】
図18は、手術器具ホルダの駆動アセンブリを図示する
図15の線18-18に沿って得られた断面図である。
【0048】
【
図19】
図19は、手術器具ホルダの駆動アセンブリを図示する
図15の線19-19に沿って得られた断面図である。
【0049】
【
図20】
図20は、手術器具ホルダを図示する
図15の線20-20に沿って得られた断面図である。
【0050】
【
図21A】
図21Aは、
図2の器具駆動ユニットおよび
図7の内視鏡を相互接続するためのアダプタアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【0051】
【0052】
【0053】
【
図23】
図23は、係止アセンブリを露出する開放構成でアダプタアセンブリのドアを図示する
図21Aのアダプタアセンブリの斜視図である。
【0054】
【0055】
【発明を実施するための形態】
【0056】
手術器具ホルダと、器具駆動ユニットと、アダプタアセンブリと、内視鏡とを含む本開示される手術アセンブリ、およびその方法の実施形態は、同様の参照番号が、いくつかの図の各々において同じまたは対応する要素を指定する図面を参照して詳細に説明される。本明細書で使用されるように、用語「遠位」は、患者により近い手術器具ホルダ、器具駆動ユニット、アダプタアセンブリ、および/または内視鏡のその一部を指し、用語「近位」は、患者からより遠い手術器具ホルダ、器具駆動ユニット、アダプタアセンブリ、および/または内視鏡のその一部を指す。
【0057】
下で詳細に説明されるであろうように、ロボット手術アセンブリを含むロボット手術システムが、提供され、ロボット手術アセンブリは、ロボットアームと、またはそれに結合される。ロボット手術アセンブリは、概して、手術器具ホルダと、手術器具ホルダに結合されたアダプタアセンブリと、アダプタアセンブリに結合された内視鏡とを含む。内視鏡は、手術器具ホルダ内で支持されるモータの作動によって回転させられ得、モータは、その回転運動をアダプタアセンブリ、次に、内視鏡に伝達する。
【0058】
最初に
図1を参照すると、例えば、ロボット手術システム1等の手術システムは、概して、手術器具、例えば、手術ロボットアーム2、3のスライドレール40に除去可能に結合された内視鏡200(
図7)を含むロボット手術アセンブリ100を有する複数の手術ロボットアーム2、3と、制御デバイス4と、制御デバイス4と結合された動作コンソール5とを含む。
【0059】
動作コンソール5は、3次元画像を表示するように設定されたディスプレイデバイス6と、それを用いて、個人(図示せず)、例えば、臨床医が、原則として当業者に公知であるように、第1の動作モードでロボットアーム2、3を遠隔操作することができる手動入力デバイス7、8とを含む。ロボットアーム2、3の各々は、継手を通して接続され得る任意の数の部材から成り得る。ロボットアーム2、3は、制御デバイス4に接続された電気駆動部(図示せず)によって駆動され得る。制御デバイス4(例えば、コンピュータ)は、ロボットアーム2、3、取り付けられたロボット手術アセンブリ100、したがって、例えば、内視鏡200等の手術器具が、手動入力デバイス7、8を用いて画定される移動に従って、所望の移動を実行するような方法で、特に、コンピュータプログラムを用いて、駆動部をアクティブにするように設定され得る。制御デバイス4は、ロボットアーム2、3の移動を調整するような方法で設定され得る。
【0060】
ロボット手術システム1は、手術器具、例えば、内視鏡200を用いて、低侵襲様式で治療されるように手術台「ST」上に横たわる患者「P」への使用のために構成される。ロボット手術システム1は、3つ以上のロボットアーム2、3も含み得、追加のロボットアームは、同様、制御デバイス4に接続され、動作コンソール5を用いて遠隔操作可能である。手術器具、例えば、内視鏡200は、追加のロボットアームにも取り付けられ得る。
【0061】
制御デバイス4は、複数のモータ、例えば、モータ(モータ1・・・n)を制御し得、各モータは、複数の方向にロボットアーム2、3の移動を駆動するように構成される。さらに、制御デバイス4は、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160を作動させ、内視鏡200の回転をもたらすロボット手術アセンブリ100の器具駆動ユニット110の個々のモータ115(
図2)を制御し得る。加えて、制御デバイス4は、下で詳細に説明されるであろうように、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114、次に、アダプタアセンブリ120および内視鏡200の相対回転を駆動するように構成された手術器具ホルダまたはホルダ102の回転モータ(例えば、キャニスタモータ「M」(
図2)等)の動作を制御し得る。実施形態において、器具駆動ユニット110の各モータは、駆動ロッド/ケーブルまたはレバーアームを作動させ、電気機械手術器具(図示せず)の動作および/または移動をもたらすように構成されることができる。
【0062】
ロボット手術システムの構造および動作の詳細な議論に関して、2011年11月3日に出願され、「Medical Workstation」と題された米国特許出願公開第2012/0116416号(その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる)が、参照され得る。
【0063】
図1および2を参照すると、ロボット手術システム1は、ロボットアーム2または3に、またはそれと結合されたロボット手術アセンブリ100を含む。ロボット手術アセンブリ100は、手術器具ホルダ102と、器具駆動ユニット110と、アダプタアセンブリ120と、内視鏡200とを含む。器具駆動ユニット110は、そのモータ115からアダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160(
図5参照)に電力および作動力を伝達し、その縦軸「X」の周りに少なくとも180度まで内視鏡200の回転を駆動する。内視鏡200は、手術器具ホルダ102において支持されるモータ「M」の作動によって、少なくともさらに180度回転させられ得、モータMは、その回転運動をアダプタアセンブリ120に、次に、内視鏡200に伝達する。したがって、手術アセンブリ100は、2つの機械的経路を提供して、内視鏡200の回転位置を調節し、各機械的経路は、下で説明されるであろうように、内視鏡200の異なる回転速度をもたらす。
【0064】
図2を参照すると、手術アセンブリ100の手術器具ホルダ102は、器具駆動ユニット110を支持するように、かつ器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転を作動させるように、機能する。手術器具ホルダ102は、裏部材またはキャリッジ104と、キャリッジ104の端部から側方に(例えば、垂直に)延びている外側部材または筐体106とを含む。いくつかの実施形態において、筐体106は、キャリッジ104に対して種々の角度において、キャリッジ104の種々の部分から延び得る。キャリッジ104は、第1の側面108aと、第1の側面108aと反対側の第2の側面108bとを有する。キャリッジ104の第1の側面108aは、ロボットアーム2のレール40に取り外し可能に接続可能であり、手術器具ホルダ102がロボットアーム2のレール40に沿ってスライドまたは平行移動することを可能にする。キャリッジ104の第2の側面108bは、器具駆動ユニット110の筐体または外側シェル112を非回転可能に支持するように構成される。
【0065】
手術器具ホルダ102のキャリッジ104は、例えば、キャニスタモータ「M」等のモータをその中に支持または収納する。モータ「M」は、制御デバイス4から制御および電力を受信し、最終的に、器具駆動ユニット110の内部モータアセンブリ114を回転させる。いくつかの実施形態において、キャリッジ104は、キャリッジ104のモータ「M」の動作を制御するために、モータ「M」と電気通信するプリント回路基板(図示せず)を含み得る。キャリッジ104は、モータ「M」からキャリッジ104を通して縦方向に延びている回転可能駆動シャフト(図示せず)を有する。下でより詳細に説明されるであろうように、キャリッジ104の駆動シャフトは、手術器具ホルダ102のモータ「M」から器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に回転を伝達するために、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の歯車または結合部材(図示せず)と動作可能に係合するために構成された歯車または結合部材(図示せず)を有する。いくつかの実施形態において、手術器具ホルダ102のモータ「M」は、任意の好適な駆動機構、例えば、歯車アセンブリ、ラックアンドピニオン、滑車摩擦駆動部、油圧、空気圧、ケーブル、ベルト等によって、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転を駆動し得る。
【0066】
手術器具ホルダ102の筐体106は、その中に器具駆動ユニット110を回転可能に受け取りおよび支持するように構成されたチャネル(図示せず)をそれを通して画定する。筐体106は、略縦長半円形を有するが、いくつかの実施形態において、筐体106は、例えば、C字形、U字形、V字形、フック形等の種々の形状をとり得る。
【0067】
図2を継続して参照すると、手術アセンブリ100の器具駆動ユニット110は、外側筐体112と、外側筐体112内に回転可能に配置される内側筐体またはモータアセンブリ114とを含む。外側筐体112は、手術器具ホルダ102のキャリッジ104の第2の側面108bに係合され、器具駆動ユニット110の種々の構成要素を収納する。いくつかの実施形態において、外側筐体112は、キャリッジ104の第2の側面108bに恒久的または除去可能に取り付けられ得る。器具駆動ユニット110の外側筐体112は、略円筒形構成を有するが、いくつかの実施形態において、外側筐体112は、例えば、正方形状、細長、管状等の種々の構成をとり得る。
【0068】
器具駆動ユニット110の外側筐体112は、その中にモータアセンブリ114、モータパック等を受け取るように構成され、寸法を決定される。器具駆動ユニット110を手術器具ホルダ102に結合すると、手術器具ホルダ102の駆動アセンブリ(図示せず)は、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に動作可能に係合し、それによって、手術器具ホルダ102のモータ「M」の作動が、器具駆動ユニット110の外側筐体112内でモータアセンブリ114の回転をもたらす。例えば、手術器具ホルダ102のモータ「M」から延びている駆動シャフト(図示せず)の歯車は、モータアセンブリ114の歯を付けられた内面または外面(図示せず)と動作可能に係合し、それによって、手術器具ホルダ102のモータ「M」に取り付けられた歯車の回転が、モータアセンブリ114を回転させることが想定される。いくつかの実施形態において、手術器具ホルダ102は、手術器具ホルダ102のモータ「M」によって出力される回転力をモータアセンブリ114の回転に伝達する滑車システムを有し得る。任意の好適な機構が、手術器具ホルダ102のモータ「M」によって出力される回転力をモータアセンブリ114の回転に伝達するように提供され得ることが想定される。
【0069】
モータアセンブリ114は、各々が非円形横断面外形(例えば、略D字形等)を有する駆動シャフト(明示的に図示せず)を有する4つのモータ(例えば、キャニスタモータ等)を含み得る。いくつかの実施形態において、駆動シャフトは、円形横断面外形を有し得る。4つのモータは、それらのそれぞれの駆動シャフトが、全て互いに平行であり、全て共通方向に延びているように、長方形の構成で配列される。モータアセンブリ114の1つのモータ115の駆動シャフト117は、例えば、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160(
図5参照)に動作可能に結合するように構成されたクラウン歯車(図示せず)等の駆動結合器を有する。モータアセンブリ114のモータ115が、作動させられると、モータ115の駆動シャフト117の回転は、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160に伝達され、それによって、下で説明されるであろうように、最終的にその縦軸「X」の周りに内視鏡200を回転させる。
【0070】
図2-6を参照すると、手術アセンブリ100は、アダプタアセンブリ120を含み、アダプタアセンブリ120は、器具駆動ユニット110と内視鏡200とを選択的に相互結合し、器具駆動ユニット110から生じる回転運動をその縦軸「X」の周りの内視鏡200の回転運動に伝達する。アダプタアセンブリ120は、概して、近位筐体122と、近位筐体122に回転可能に結合された遠位筐体124と、近位筐体122内に配置され、近位筐体122に対して遠位筐体124を回転させるように構成された駆動アセンブリ160とを含む。
【0071】
アダプタアセンブリ120の近位筐体122は、細長い管状構成を有し、近位部分122aと、遠位部分122bとを有する。近位筐体122の近位部分122aは、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の対応する篏合特徴(図示せず)に非回転可能に結合するように構成された機械的インターフェース(例えば、メス型またはオス型篏合特徴126等)を有する。したがって、アダプタアセンブリ120が、器具駆動ユニット110に結合されると、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転は、アダプタアセンブリ120およびそれに取り付けられた任意の手術器具の回転をもたらす。
【0072】
近位筐体122の近位部分122aは、内視鏡の種々のケーブルの通過のための中空内部128を有する。近位筐体122の近位部分122aは、その内面132aから外面132bまで延びている一対の開口部130a、130bを画定する。開口部130a、130bは、互いに円周方向に間隔を置かれ、それぞれ、臨床医の指の受け取りのためのアクセス孔として構成される。このように、臨床医は、例えば、内視鏡200のケーブル結合部206または208をつまむために自分の親指および人差し指を使用して、近位筐体122の中空内部128にアクセスし、ケーブル結合部206または208を選択的に内視鏡200から分断すること、または、ケーブル結合部206または208を内視鏡200に取り付けることができる。これは、アダプタアセンブリ120または内視鏡200の加圧滅菌、点検、または概して組立に先立つ内視鏡200のケーブル結合部206、208の除去を可能にする。
【0073】
近位筐体120の近位部分122aは、内側および外面132a、132bの間に延びている別の対の開口部134a、134bを画定する。開口部134a、134bは、近位筐体122の中空内部128からアダプタアセンブリ120の近位筐体122の外部までのケーブル、例えば、内視鏡200の光または光ファイバケーブル210および通信ケーブル212の通過のために構成される。いくつかの実施形態において、近位部分122aは、ケーブルの通過のための3つ以上の開口部、または1本のケーブルの通過のための1つのみの開口部を有し得る。
【0074】
近位筐体122の遠位部分122bは、近位筐体122によって画定される縦軸と一致している遠位開口部136をそれを通して画定する。近位筐体122の遠位部分122bは、その内面132aに形成される一対の環状切り抜き138a、138bを画定する。環状切り抜き138a、138bは、互いに縦方向に間隔を置かれ、駆動アセンブリ160のそれぞれの第1および第2の軸受140a、140bを回転可能に保持する。いくつかの実施形態において、第1および第2の軸受140a、140bは、ブッシングと置き換えられ得る。
【0075】
図3-6を参照すると、アダプタアセンブリ120の遠位筐体124は、近位筐体122の遠位開口部136内に回転可能に受け取られる近位部分124aと、遠位部分124bとを有する。遠位筐体124の近位部分124aは、その周りに配置される第1および第2の軸受140a、140bを有する。したがって、第1および第2の軸受140a、140bは、近位筐体122に対する遠位筐体124の回転を促進するように、近位筐体122の内面132aと遠位筐体124の外面との間に配置される。アダプタアセンブリ120の遠位筐体124は、略細長い管状構成を有し、それを通して縦方向にチャネル142を画定する。チャネル142は、内視鏡200の近位部分202(例えば、ハンドル部分)を非回転可能に受け取りおよび保持するように構成される。
【0076】
アダプタアセンブリ120の遠位筐体124は、第1の半分の区分144aと、第2の半分の区分144bとを含む。遠位筐体124の第1および第2の半分の区分144a、144bは、互いに除去可能に接続され、それによって、第1および第2の半分の区分144a、144bが、互いに接続されると、内視鏡200の近位部分202が遠位筐体124によって封入され、遠位筐体124の第1および第2の半分の区分144a、144bが互いに接続解除されると、遠位筐体124から除去され、またはその内側に挿入され得る。内視鏡200を遠位筐体124に接続すると、内視鏡200は、その中に固定され、容易に除去可能ではない。いくつかの実施形態において、遠位筐体124は、内視鏡200が遠位筐体124の中に選択的に挿入され、またはそれから除去され得るように、内視鏡200の近位部分202に形状一致する柔軟な材料からモノリシックに形成され得る。遠位筐体124は、その内面148aと外面148bとの間に延びている開口部146を画定する。遠位筐体124の開口部146は、楕円形を有し、遠位筐体124の中への内視鏡200の受け取り時、内視鏡200の近位部分202上の制御ボタン203と整列するように構成される。
【0077】
遠位筐体124は、その近位部分124aの周りに非回転可能に配置されたリングギア150を有する。リングギア150は、その周辺から半径方向に延びている歯152を有し、歯152は、下で詳細に説明されるであろうように、駆動アセンブリ160の歯車176(
図6)の歯に動作可能に係合する。いくつかの実施形態において、リングギア150は、遠位筐体124の外面148bの周りに非回転可能に配置される代わりに、遠位筐体124の上面に固定され得る。リングギア150の歯152が半径方向外向きの代わりに内向きに延びていることがさらに想定される。
【0078】
図4-6を参照すると、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160は、器具駆動ユニット110の駆動シャフト117(
図2)の回転をアダプタアセンブリ120の近位筐体122に対するアダプタアセンブリ120の遠位筐体124の回転に伝達するように構成される。駆動アセンブリ160は、近位端162aと、遠位端162bとを有する第1の駆動シャフト162を含む。第1の駆動シャフト160の近位端162aは、器具駆動ユニット110のモータ115の作動が、駆動アセンブリ160の第1の駆動シャフト162の回転をもたらすように、器具駆動ユニット110のモータ115の駆動シャフト117(
図2)の歯車(図示せず)と取り外し可能に動作可能に係合するために構成された入力部164を有する。駆動アセンブリ160の入力部164は、例えば、クラウン歯車等の歯車の形態である。第1の駆動シャフト162の遠位端162bは、近位筐体122の近位搭載プレート168a上で回転可能に支持された歯車(例えば、平歯車166等)を有する。近位搭載プレート168aは、近位筐体122の近位部分122a内に固定され、その中で回転することを防止される。近位搭載プレート168aは、それを通したボア170を画定する。近位搭載プレート168は、器具駆動ユニット110の対応するコネクタ(図示せず)とインターフェースで接続するロボットシステム識別コネクタ165を有する。アダプタアセンブリ120のコネクタ165は、手術システムおよび/またはフィードバックディスプレイによって読み取られ得る識別、使用、および/または、寿命管理のための磁気、抵抗、またはデジタルインターフェースであり得る。
【0079】
駆動アセンブリ160は、近位筐体122の中空内部128を通して縦方向に延びている第2の駆動シャフト172を含み、第1の駆動シャフト162から側方にオフセットされている。第2の駆動シャフト172は、近位搭載プレート168aのボア170を通して延びている近位端172aと、近位搭載プレート168aから遠位に位置する遠位搭載プレート168bのボア169を通して延びている遠位端172bとを有する。遠位搭載プレート168bは、近位搭載プレート168aと同様、近位筐体122内に固定され、その中で回転することを防止される。第2の駆動シャフト172の近位端172aは、第1の駆動シャフト162の回転が、第2の駆動シャフト172の回転をもたらすように、第1の駆動シャフト162の平歯車166と動作可能に係合する歯車(例えば、平歯車174等)を有する。第2の駆動シャフト172の遠位端172bは、第2の駆動シャフト172の回転が、近位筐体122に対する遠位筐体124の回転をもたらすように、遠位筐体124のリングギア150の歯152と動作可能に係合する歯車の形態の出力部176を有する。
【0080】
アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160は、器具駆動ユニット110のモータ115から生じる回転運動をアダプタアセンブリ120の近位筐体122に対するアダプタアセンブリ120の遠位筐体124の回転に伝達する任意の好適な機構と置き換えられ得ることが想定される。
【0081】
図7を参照すると、手術アセンブリ100は、例えば、独立型内視鏡200等の内視鏡を含む。複数の異なるタイプの内視鏡が、
図7に図示される内視鏡200以外のアダプタアセンブリ120の遠位筐体124内に嵌合することが可能であり得ることが想定される。代替として、特定の内視鏡をロボット手術システム1に相互接続するように特に構成されたアダプタアセンブリ120のための種々の異なる遠位筐体124が利用可能であり得ること、または提供され得ることが想定される。内視鏡200は、概して、手動制御ボタン203を有する近位部分202と、近位部分202から遠位に延びている内視鏡管筐体204とを含む。内視鏡200は、光源結合部206と、通信および電力結合部208とをさらに含み得る。光源結合部206は、光源ケーブル210の取り外し可能な係合のために構成される。通信および電力結合部208は、通信ケーブル212の取り外し可能な係合のために構成される。
【0082】
動作時、手術器具ホルダ102のキャリッジ104は、ロボットアーム2(
図2)のレール40に取り付けられる。器具駆動ユニット110は、手術器具ホルダ102のチャネル(図示せず)内に位置付けられ、手術器具ホルダ102のキャリッジ104の側面108b上で支持される。アダプタアセンブリ120の近位筐体122の近位部分122aは、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に非回転可能に結合され、器具駆動ユニット110のモータ115は、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160の入力部164に動作可能に結合される。内視鏡200のケーブル210、212は、アダプタアセンブリ120の近位筐体122の中空内部128を通して、アダプタアセンブリ122の近位筐体122の開口部134a、134bを通して外に誘導され、内視鏡200の近位部分202は、アダプタアセンブリ120の遠位筐体124内に固定される。内視鏡200の近位部分202が、アダプタアセンブリ120の遠位筐体124内で保持されると、内視鏡200は、操作され、例えば、その縦軸「X」の周りに選択された回転位置まで回転させられ得る。
【0083】
特に、内視鏡200は、臨床医が手術部位内に内視鏡200を位置付けることに精密である必要がある程度に応じて、第1の速度または第1の速度よりも遅い第2の速度において回転させられ得る。より速い速度において内視鏡200を移動させるために、手術システム1の手動入力デバイス7、8を動作させる臨床医は、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114のモータ115を動作させ得る。器具駆動ユニット110のモータ115の作動は、その歯車(図示せず)を回転させ、それは、器具駆動ユニット110の歯車に動作可能に係合されている駆動アセンブリ160の入力部164により、アダプタアセンブリ120の駆動アセンブリ160の入力部164を回転させる。入力部164の回転は、駆動アセンブリ160の第1の駆動シャフト162を回転させ、次に、噛合係合しているそれぞれの第1および第2の駆動シャフト162、172の歯車166、174により、駆動アセンブリ160の第2の駆動シャフト172を回転させる。第2の駆動シャフト172の歯車174が、遠位筐体124のリングギア150と動作可能に係合しているので、駆動アセンブリ160の第2の駆動シャフト172の回転は、近位筐体122に対する遠位筐体124の回転をもたらす。内視鏡200が、遠位筐体124内で保持されると、内視鏡200は、遠位筐体124が回転するにつれて、その縦軸「X」の周りに回転する。モータアセンブリ114のモータ115を作動させることによって、遠位筐体124および内視鏡200は、近位筐体122に対していずれかの方向に約180度まで回転させられ得ることが想定される。
【0084】
第2のより遅い速度において内視鏡200を移動させるために、手術システム1の手動入力デバイス7、8を動作させる臨床医は、手術器具ホルダ102のモータ「M」を作動させ得る。手術器具ホルダ102のモータ「M」の作動は、そのモータシャフト(図示せず)の回転を駆動し、それは、その回転運動を器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に伝達する。器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114が、アダプタアセンブリ120の近位筐体122の近位部分122aに非回転可能に接続されるので、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転は、アダプタアセンブリ120の近位筐体122を回転させ、次に、その縦軸「X」の周りにアダプタアセンブリ120の遠位筐体124および内視鏡200を回転させる。アダプタアセンブリ120の遠位筐体124および内視鏡200は、手術器具ホルダ102のモータ「M」によって、いずれかの方向に約180度まで回転させられ得ることが想定される。いくつかの実施形態において、内視鏡200は、器具駆動ユニット110のモータ115の作動ではなく、手術器具ホルダ102のモータ「M」の作動を介して、第1のより速い速度において移動させられ得、内視鏡200は、手術器具ホルダ102のモータ「M」の作動ではなく、器具駆動ユニット110のモータ115の作動を介して、第2のより遅い速度において移動させられ得る。
【0085】
アダプタアセンブリ120によって2つの速度において回転可能である内視鏡200に加えて、アダプタアセンブリ120は、内視鏡200のケーブル210、212およびボタン203のクロッキング位置を維持しながら、回転角を増加させるために使用される機械的特徴(図示せず)を含み得る。
【0086】
図8-11を参照すると、アダプタアセンブリ320の別の実施形態が、
図2-6を参照して上で説明されるアダプタアセンブリ120と同様に提供される。アダプタアセンブリ320は、器具駆動ユニット110(
図2)と内視鏡、例えば、内視鏡200と(
図7)を選択的に相互結合し、器具駆動ユニット110から生じる回転運動をその縦軸「X」の周りの内視鏡200の回転運動に伝達する。アダプタアセンブリ320は、概して、近位筐体322と、近位筐体322に回転可能に結合された遠位筐体324と、近位筐体322内に配置され、近位筐体322に対して遠位筐体324を回転させるように構成された駆動アセンブリ360とを含む。
【0087】
いくつかの実施形態において、内視鏡200は、そのケーブル210、212がそのケーブルレール40の近くで揺動しないような様式で回転させられ得る。
【0088】
アダプタアセンブリ320の近位筐体322は、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114(
図2)の対応する篏合特徴(図示せず)に非回転可能に結合するように構成された機械的インターフェース(例えば、メス型またはオス型篏合特徴326等)を有する。したがって、アダプタアセンブリ320が、器具駆動ユニット110に結合されると、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転は、アダプタアセンブリ320およびそれに取り付けられた任意の手術器具、例えば、内視鏡200の回転をもたらす。近位筐体322の近位端322aは、内視鏡200の光ケーブル212および通信ケーブル210の近位端の通過のために構成されたその中に画定される複数の開口部334a、334bを有する。近位筐体322は、ケーブル210、212が、開口部334a、334bに通されていないとき、その中に内視鏡200のケーブル210、212を格納するように構成されたワイヤホルダ323を有する。
【0089】
遠位筐体324は、近位部分324aと、遠位部分324bとを有する。遠位筐体324の近位部分324aは、近位筐体322の遠位端322bに回転可能に接続される。遠位筐体324の近位部分324aは、その中に内視鏡200のケーブル結合器206、208を保持するように構成される。特に、遠位筐体324の近位部分324aは、内視鏡200の選択的除去およびアダプタアセンブリ320の中への挿入を可能にするラッチロック機構340を有する。ラッチロック機構340は、遠位筐体324の近位部分324aに旋回可能に接続されたラッチ342と、ロック344とを含む。ラッチ342は、ロック344内に画定される、対応するメス型篏合特徴または陥凹(図示せず)とインターフェースで接続するように構成されたオス型篏合特徴または突起346を有する。
【0090】
ラッチロック機構340のラッチ342は、
図10に示されるような係止構成と
図11に示されるような係止解除構成との間で旋回可能である。係止構成において、ラッチ342のオス型篏合特徴346は、ロック344のメス型篏合特徴に係合され、それによって、遠位筐体324の近位部分324a内に内視鏡200の結合器206、208を封入し、それからの内視鏡200の除去を阻止する。係止解除構成において、ラッチ342は、ロック344から間隔を置かれ、アダプタアセンブリ320からの内視鏡200の除去またはアダプタアセンブリ320の中への内視鏡200の挿入のいずれかを可能にする。いくつかの実施形態において、任意の好適な係止機構が、アダプタアセンブリ320内の内視鏡200の選択的固定を補助するために、アダプタアセンブリ320の遠位部分324bまたはアダプタアセンブリ320の任意の部分上に提供され得る。
【0091】
遠位筐体324の遠位部分324bは、略細長い構成と、内視鏡、例えば、内視鏡200の受け取りのために構成された中空内部328とを有する。中空内部328は、その中に内視鏡200を非回転可能に保持するために、略非円形、例えば、長方形を有する。遠位筐体324の遠位部分324bの中空内部328の形状に起因して、アダプタアセンブリ320の遠位筐体324の回転は、内視鏡200にそれとともに回転させる。
【0092】
アダプタアセンブリ320の遠位筐体324は、遠位筐体324の遠位部分324b内に据え付けられた内側筐体350をさらに含む。内側筐体350は、遠位筐体324内で縦方向に延び、内視鏡200の近位部分202の外面を受けるか、または、部分的に包囲するように構成された曲線状の壁352を有する。内側筐体350は、内側筐体350が遠位筐体324内でそれに対して回転することを防止する略正方形を有する基部354も含む。基部354は、内視鏡200がアダプタアセンブリ320から外に遠位にスライドすることを防止する。遠位筐体324は、基部354と遠位筐体324の遠位端との間に配置された付勢部材(例えば、圧縮ばね353)を含み、基部354内の内視鏡200の挿入を促進するために、基部354が遠位筐体324の遠位端に対してより低い位置と遠位筐体324の遠位端に対してより高い位置との間で移動することを可能にする。
【0093】
内側筐体350の基部354は、内視鏡200の受け取りのために構成されたボア356をそれを通して画定する。内側筐体350の基部354のボア356は、円錐形の上側部分356aと、上側部分356aから遠位に延びている円筒形の下側部分356bとを有する。基部345のボア356の上側部分356aは、内視鏡200の近位部分202の円錐形またはテーパ状の遠位端202bを受け取るように構成され、ボア356の下側部分356bは、内視鏡200の管204の円筒形の近位端204aを収納するように構成される。ボア356のこの構成は、種々の内視鏡における長さの変動性に適応する。複数の異なるサイズの内側筐体が提供され得、各々は、特定のサイズの内視鏡を保持するように構成されることが想定される。いくつかの実施形態において、内側筐体350は、内側筐体350のボア356中への内視鏡200の挿入を促進するために、遠位筐体324の遠位部分324bに関連して旋回可能であり得る。
【0094】
図9を特に参照すると、アダプタアセンブリ320の駆動アセンブリ360は、器具駆動ユニット110の駆動シャフト117(
図2)の回転をアダプタアセンブリ320の近位筐体322に対するアダプタアセンブリ320の遠位筐体324の回転に伝達するように構成される。駆動アセンブリ360は、近位端362aと、遠位端362bとを有する第1の駆動シャフト362を含む。第1の駆動シャフト360の近位端362aは、例えば、クラウン歯車等の歯車の形態の入力部364を有する。入力部364は、器具駆動ユニット110のモータ115の作動が、駆動アセンブリ360の第1の駆動シャフト362の回転をもたらすように、器具駆動ユニット110のモータ115の駆動シャフト117(
図2)の歯車(図示せず)と取り外し可能に動作可能に係合するために構成される。第1の駆動シャフト362の遠位端362bは、例えば、平歯車366等の歯車を有する。
【0095】
駆動アセンブリ360は、近位筐体322および遠位筐体324の近位部分324aを通して縦方向に延びている第2の駆動シャフト372を含み、第1の駆動シャフト362から側方にオフセットされている。第2の駆動シャフト372は、近位端372aと、近位筐体322と遠位筐体324の近位部分324aとの間に延びている遠位端372bとを有する。第2の駆動シャフト372の近位端372aは、第1の駆動シャフト362の回転が、第2の駆動シャフト372の回転をもたらすように、第1の駆動シャフト362の平歯車366と動作可能に係合する歯車(例えば、平歯車374等)を有する。第2の駆動シャフト372の遠位端372bは、遠位筐体324の近位部分324a内に配置され、第2の駆動シャフト372の回転が、近位筐体322に対する遠位筐体324の回転をもたらすように、近位部分324aの表面に固定される。
【0096】
アダプタアセンブリ320の駆動アセンブリ360は、器具駆動ユニット110のモータ115から生じる回転運動をアダプタアセンブリ320の近位筐体322に対するアダプタアセンブリ320の遠位筐体324の回転に伝達する任意の好適な機構と置き換えられ得ることが想定される。
【0097】
動作時、手術器具ホルダ102のキャリッジ104(
図2)は、ロボットアーム2のレール40に取り付けられる。器具駆動ユニット110は、手術器具ホルダ102のチャネル(図示せず)内に位置付けられ、手術器具ホルダ102のキャリッジ104の側面108b上で支持される。アダプタアセンブリ320の近位筐体322の近位部分322aは、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に非回転可能に結合され、器具駆動ユニット110のモータ115は、アダプタアセンブリ320の駆動アセンブリ360の入力部364に動作可能に結合される。内視鏡200の管204は、アダプタアセンブリ320の内側筐体350内に内視鏡200を据え付けるように、アダプタアセンブリ320の内側筐体350のボア356内でスライド可能に受け取られる。ラッチロック機構340が、係止解除構成にあると、内視鏡200の近位部分202は、内視鏡200の結合器206、208が、アダプタアセンブリ320の遠位筐体324の近位部分324a内で受け取られるように、
図11の矢印「A」によって示される方向に旋回させられる。内視鏡200のケーブル210、212は、アダプタアセンブリ320の近位筐体322を通して、アダプタアセンブリ322の近位筐体322の開口部334a、334bを通して外に誘導される。内視鏡200が、アダプタアセンブリ320内に配置されると、ラッチロック機構340が、次いで、係止される。内視鏡200が、アダプタアセンブリ320内で保持されると、内視鏡200は、操作され、例えば、その縦軸「X」の周りに選択された回転位置まで回転させられ得る。
【0098】
特に、内視鏡200は、臨床医が手術部位内に内視鏡200を位置付けることに精密である必要がある程度に応じて、第1の速度または第1の速度よりも遅い第2の速度において回転させられ得る。第1のより速い速度において内視鏡200を移動させるために、手術システム1の手動入力デバイス7、8を動作させる臨床医は、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114のモータ115を動作させ得る。器具駆動ユニット110のモータ115の作動は、その歯車(図示せず)を回転させ、それは、駆動アセンブリ360の入力部364が器具駆動ユニット110の歯車に動作可能に係合されていることにより、アダプタアセンブリ320の駆動アセンブリ360の入力部364を回転させる。入力部364の回転は、駆動アセンブリ360の第1の駆動シャフト362を回転させ、次に、それぞれの第1および第2の駆動シャフト362、372の歯車366、374が篏合係合していることにより、駆動アセンブリ360の第2の駆動シャフト372を回転させる。第2の駆動シャフト372の遠位端372bが、遠位筐体324に固定されるので、駆動アセンブリ360の第2の駆動シャフト372の回転は、近位筐体322に対する遠位筐体324の回転をもたらす。内視鏡200が、遠位筐体324内で保持されると、内視鏡200は、遠位筐体324が回転するにつれて、その縦軸「X」の周りに回転する。モータアセンブリ114のモータ115を作動させることによって、遠位筐体324および内視鏡200は、近位筐体322に対していずれかの方向に約180度まで回転させられ得ることが想定される。
【0099】
第2のより遅い速度において内視鏡200を移動させるために、手術システム1の手動入力デバイス7、8を動作させる臨床医は、手術器具ホルダ102のモータ「M」を作動させ得る。手術器具ホルダ102のモータ「M」の作動は、そのモータシャフト(図示せず)の回転を駆動し、それは、その回転運動を器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114に伝達する。器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114が、アダプタアセンブリ320の近位筐体322の近位部分322aに非回転可能に接続されるので、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転は、アダプタアセンブリ320の近位筐体322に回転させ、次に、その縦軸「X」の周りにアダプタアセンブリ320の遠位筐体324および内視鏡200を回転させる。アダプタアセンブリ320の遠位筐体324および内視鏡200は、手術器具ホルダ102のモータ「M」によって、いずれかの方向に約180度まで回転させられ得ることが想定される。
【0100】
図12-20を参照すると、手術アセンブリ400の別の実施形態が、本明細書に説明されるであろう。手術アセンブリ400は、例えば、
図7の独立型内視鏡200等の内視鏡と、内視鏡200の受け取りのために構成されるアダプタアセンブリ420とを含む。複数の異なるタイプの内視鏡は、
図7に図示される内視鏡200以外のアダプタアセンブリ420の細長い筐体422内に嵌合することが可能であり得ることが想定される。代替として、特定の内視鏡をロボット手術システム1(
図1)に相互接続するように特に構成されたアダプタアセンブリ420の種々の異なる細長い筐体422が利用可能であること、または提供され得ることが想定される。
【0101】
図12-15を参照すると、アダプタアセンブリ420は、手術器具ホルダ402と内視鏡200とを選択的に相互結合し、手術器具ホルダ402から生じる回転運動をその縦軸「X」の周りに内視鏡200の回転運動に伝達する。アダプタアセンブリ420は、概して、細長い筐体422と、細長い筐体422に非回転可能に結合された係止カラー424とを含む。細長い筐体422は、それに非回転可能に取り付けられた係止カラー424を有する近位端422aと、遠位端422bとを有する。アダプタアセンブリ420の細長い筐体422は、略円筒形構成を有し、それを通して縦方向にチャネル442を画定する。チャネル442は、その中に内視鏡200の近位部分202を非回転可能に受け取り、保持するように構成される。
【0102】
アダプタアセンブリ420の細長い筐体422は、第1の半分の区分444aと、第2の半分の区分444bとを含む。細長い筐体422の第1および第2の半分の区分444a、444bは、第1および第2の半分の区分444a、444bが、互いに接続されると、内視鏡200の近位部分202が細長い筐体422によって封入され、細長い筐体422の第1および第2の半分の区分444a、444bが、互いに接続解除されると、細長い筐体422から除去され、またはその内側に挿入され得るように、互いに除去可能に接続される。いくつかの実施形態において、細長い筐体422は、内視鏡200が、細長い筐体422の中に選択的に挿入され得るように、またはそれから除去され得るように、内視鏡200の近位部分202に形状一致する柔軟な材料からモノリシックに形成され得る。細長い筐体422は、その内面と外面との間に延びている開口部446を画定する。細長い筐体422の開口部446は、楕円形を有し、細長い筐体422の中への内視鏡200の受け取り時、内視鏡200の近位部分202上の制御ボタン203と整列するように構成される。
【0103】
アダプタアセンブリ420の係止カラー424は、モータ「M」の作動がアダプタアセンブリ420の回転をもたらすように、手術器具ホルダ402のモータ「M」(
図20)に駆動結合されるように手術器具ホルダ402内に受け取り可能である。係止カラー424は、環状部材426と、それから遠位に延びている一対の表面特徴428a、428bとを含む。係止カラー424の環状部材426は、手術器具ホルダ402の「M」の作動によって引き起こされる回転を細長い筐体422に、次に、内視鏡200に伝達するように、細長い筐体422の近位端422aの周りに非回転可能に配置される。環状部材426は、内視鏡、例えば、内視鏡200の種々のケーブルの通過のために構成される円形ボア430をそれを通して画定する。係止カラー424の環状部材426は、手術器具ホルダ402の内側部材490の対応する篏合特徴492と篏合またはねじ式係合するために構成される篏合特徴、例えば、ねじ山434を有する内面432を有する。
【0104】
係止カラー424の表面特徴428a、428bは、例えば、係止カラー424の環状部材426から遠位に延びている一対の弓状タブ等のオス型篏合部材である。タブ428a、428bは、手術器具ホルダ402の内側部材490内に画定されるそれぞれの陥凹494a、494b内の篏合受け取りのために構成され、手術器具ホルダ402の内側部材490からアダプタアセンブリ420の係止カラー424への回転運動の伝達を支援する。したがって、アダプタアセンブリ420の係止カラー424の環状部材426が、手術器具ホルダ402の内側部材490に篏合して係合されると、手術器具ホルダ402の内側部材490の回転は、アダプタアセンブリ420をそれとともに回転させる。
【0105】
図15-20を参照すると、手術アセンブリ400の手術器具ホルダ402は、アダプタアセンブリ420を支持し、それに対してアダプタアセンブリ420の回転をもたらすように機能する。
図2のホルダ102に類似する手術器具ホルダ402は、裏部材またはキャリッジ404と、キャリッジ404の端部から側方に(例えば、垂直に)延びている外側部材または筐体406とを含む。いくつかの実施形態において、外側部材406は、キャリッジ404に対して種々の角度において、キャリッジ404の種々の部分から延び得る。キャリッジ404は、第1の側面408aと、第1の側面408aと反対側の第2の側面408bとを有する。キャリッジ404の第1の側面408aは、手術器具ホルダ402がロボットアーム2のレール40(
図2)に沿ってスライドまたは平行移動することを可能にするためにロボットアーム2(
図2)のレール40にスライド可能に接続される。いくつかの実施形態において、キャリッジ404の第1の側面408aは、レール40に取り外し可能にも接続され得る。
【0106】
手術器具ホルダ402のキャリッジ404は、その中にモータ(例えば、キャニスタモータ「M」等)を支持または収納する。モータ「M」は、制御デバイス4(
図1)から制御および電力を受信し、最終的に、内視鏡200を伴うアダプタアセンブリ420が、手術器具ホルダ402に取り付けられると、アダプタアセンブリ420および内視鏡200を回転させる。いくつかの実施形態において、キャリッジ404は、キャリッジ404のモータ「M」の動作を制御するようにモータ「M」と電気通信するプリント回路基板を含み得る。キャリッジ404は、モータ「M」からキャリッジ404を通して縦方向に延びている回転可能駆動シャフトを有する。キャリッジ404の駆動シャフトは、手術器具ホルダ402の駆動アセンブリ450に動作可能に結合され、下でより詳細に説明されるであろうように、アダプタアセンブリ420が、手術器具ホルダ402に受け取られると、手術器具ホルダ402のモータ「M」からアダプタアセンブリ420に回転を伝達する。
【0107】
図15-20を継続して参照すると、手術器具ホルダ402の駆動アセンブリ450は、手術器具ホルダ402の外側部材406内に存在し、アダプタアセンブリ420が、手術器具ホルダ402内で動作可能に受け取られると、手術器具ホルダ402のモータ「M」の駆動シャフトの回転をアダプタアセンブリ420の回転運動に伝達するように構成される。特に、手術器具ホルダ402の駆動アセンブリ450は、各々が外側部材406内に配置された第1の滑車454と、第2の滑車456とを含む。第1の滑車454は、駆動シャフトの回転が、外側部材406に対する第1の滑車454の回転を引き起こすように、手術器具ホルダ402のモータ「M」の駆動シャフトに非回転可能に結合される。第1および第2の滑車454、456は、筐体406の異なる場所に筐体406内で選択的に移動可能であり得る。第1および第2の滑車454、456の各々は、その周辺から半径方向に延びている歯458を有する歯車(例えば、平歯車等)の形態である。いくつかの実施形態において、第1および第2の滑車454、456は、歯を伴わない平滑外面を有し得る。
【0108】
駆動アセンブリ450は、外側部材406内で回転可能および/または平行移動可能に受け取られる駆動ストラップまたはベルト460をさらに含む。ベルト460は、閉ループであり、ベルト460が、任意の好適な形状に操作され得るように、柔軟な材料から製作される。特に、ベルト460は、外側部材406の中に受け取られると、外側部材406の縦長半円形を帯びる。いくつかの実施形態において、ベルト460は、剛体材料から形成され、外側部材406の形状に対応する恒久的縦長半円形を有し得る。ベルト460は、その内面から延びている歯462を有する。ベルト460は、ベルト460の歯462が、第1および第2の滑車454、456の歯458と動作可能に係合するように、第1および第2の滑車454、456に巻かれる。このように、キャリッジ404のモータ「M」の作動によって引き起こされる第1の滑車454の回転は、ベルト460を第1および第2の滑車454、456の周囲で回転させる。第2の滑車456は、アイドラ滑車としての機能を果たし、外側部材406の内周の周囲にベルト460を誘導する。第2の滑車456は、ベルト460に/の緊張をもたらすように、複数の位置まで選択的に移動させられ得ることが想定される。
【0109】
いくつかの実施形態において、第1の滑車454およびベルト460は、互いの間で回転運動を伝達するための歯を有していない。代わりに、回転は、第1の滑車454の平滑外面とのベルト460の平滑内面の摩擦係合を介して、第1の滑車454とベルト460との間で伝達される。駆動アセンブリ450の構成要素の各々は、駆動アセンブリ450の組立、修理、および調節を促進するために、筐体406から除去可能であり得ることが想定される。
【0110】
駆動アセンブリ450は、外側部材406内に回転可能に配置されたリングギア480をさらに含む。リングギア480は、その外面から半径方向に延びている複数の歯482を有する。歯482は、ベルト460の歯462と動作可能に係合する。したがって、ベルト460の回転は、外側部材406内でそれに対してリングギア480を回転させる。
【0111】
図15-20を継続して参照すると、手術器具ホルダ402の内側部材490は、リングギア480の回転が、それとともに内側部材490に回転させるように、駆動アセンブリ450のリングギア480の内に非回転可能に配置される。いくつかの実施形態において、リングギア480は、内側部材490の外面とモノリシックに形成され得る。内側部材490は、その中にアダプタアセンブリ420を非回転可能に受け取るように、かつ手術器具ホルダ402の駆動アセンブリ450の回転をアダプタアセンブリ420に伝達するように構成される。内側部材490は、外側部材406を通して画定される円形チャネルに対応する円形構成を有する。
【0112】
例えば、
図16に図示されるように、内側部材490は、上側内側部材490aと、中間内側部材490bと、下側内側部材490cとを含む部品のアセンブリである。上側および中間内側部材490a、490bは、スナップ嵌め係合を介して、互いに取り付けられる。内側部材490は、単一部品であり、部品のアセンブリではないこともあることが想定される。いくつかの実施形態において、上側および中間内側部材490a、490bは、任意の好適な留め具配列を介して、互いに取り付けられ得る。上側内側部材490aは、アダプタアセンブリ420の係止カラー424のねじ山434(
図14)とのねじ式係合のために構成されたねじ山付き外面492を有する。中間内側部材490bは、リングギア480の回転が、外側部材406に対する内側部材490の回転をもたらすように、手術器具ホルダ402の駆動アセンブリ450のリングギア480内に非回転可能に受け取られる。
【0113】
上側および中間内側部材490a、490bは、アダプタアセンブリ420のタブ428a、428bのうちの1つの受け取りのために構成される陥凹494aをその中に協調的に画定する。下側内側部材490cは、中間内側部材490b内に非回転可能に受け取られる。下側内側部材490cは、上側および中間内側部材490a、490bの陥凹494aから約180度オフセットされた陥凹3494bをその中に画定する。下側内側部材490cの陥凹494bは、アダプタアセンブリ420のタブ428a、428bの他のタブの受け取りのために構成され、手術器具ホルダ402内へのアダプタアセンブリ420の受け取り時、アダプタアセンブリ420の係止カラー424のタブ428a、428bが、手術器具ホルダ402の内側部材490の陥凹494a、494b内に据えられる。このように、外側部材406に対する内側部材490の回転は、それとともにアダプタアセンブリ420に回転させる。
【0114】
動作時、手術器具ホルダ402のキャリッジ404は、ロボットアーム2のレール40(
図2)に取り付けられる。アダプタアセンブリ420の係止カラー424のタブ428a、428bは、手術器具ホルダ402の内側部材490の陥凹494a、494b内に設置され、アダプタアセンブリ420は、手術器具ホルダ402の内側部材490のねじ山付き外面492をアダプタアセンブリ420の係止カラー424のねじ山付き内面434とねじ式で係合させるように、外側部材406に対して手動で回転させられる。内視鏡200のケーブル210、212(
図7)は、アダプタアセンブリ420の細長い筐体422の遠位端422bを通して、アダプタアセンブリ420の係止カラー424の環状部材426を通して外に誘導され、内視鏡200の近位部分202は、アダプタアセンブリ420の細長い筐体422のチャネル442内に固定される。内視鏡200の近位部分202が、アダプタアセンブリ420の細長い筐体422内で保持されると、内視鏡200は、操作され、例えば、その縦軸「X」の周りに選択された回転位置に回転させられ得る。
【0115】
特に、その縦軸「X」の周りに内視鏡200を回転させるために、手術システム1(
図1)の手動入力デバイス7、8を動作させる臨床医は、器具駆動ユニット402のモータ「M」を動作させ得る。手術器具ホルダ402のモータ「M」の作動は、そのモータシャフトの回転を駆動し、それは、その回転運動を駆動アセンブリ450の第1の滑車454に伝達する。駆動アセンブリ450のベルト460が、駆動アセンブリ450の第1の滑車454と動作可能に係合し、駆動アセンブリ450のリングギア480が、ベルト460と動作可能に係合するので、第1の滑車454の回転は、駆動アセンブリ450のベルト460を回転させ、次に、駆動アセンブリ450のリングギア480を回転させる。
【0116】
手術器具ホルダ402の内側部材490が、リングギア480内に非回転可能に受け取られると、手術器具ホルダ402の外側部材406内の駆動アセンブリ450のリングギア480の回転は、外側部材406に対する内側部材490の回転を駆動する。手術器具ホルダ402の外側部材406内の内側部材490の回転は、アダプタアセンブリ420の係止カラー434が内側部材490に係止して係合されていることを所与として、アダプタアセンブリ420の回転を駆動する。内視鏡200の近位端202がアダプタアセンブリ420の細長い筐体422に非回転可能に結合されると、手術器具ホルダ402のアダプタアセンブリ420の回転は、その縦軸「X」の周りに内視鏡200の回転をもたらす。
【0117】
図21A-25を参照すると、アダプタアセンブリ520の別の実施形態が、
図2-6を参照して上で説明されるアダプタアセンブリ120と同様に提供される。アダプタアセンブリ520は、器具駆動ユニット110(
図2)と内視鏡(例えば、内視鏡200(
図7))とを選択的に相互結合し、器具駆動ユニット110(
図2)から生じる回転運動をその縦軸「X」の周りに内視鏡200の回転運動に伝達する。アダプタアセンブリ520は、概して、近位筐体522と、近位筐体522に非回転可能に結合された遠位筐体524とを含む。
【0118】
アダプタアセンブリ520の近位筐体522は、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114(
図2)の対応する篏合特徴(図示せず)に非回転可能に結合するように構成される機械的インターフェース(例えば、メス型またはオス型篏合特徴526等)を有する。したがって、アダプタアセンブリ520が、器具駆動ユニット110に結合されると、器具駆動ユニット110のモータアセンブリ114の回転は、アダプタアセンブリ520およびそれに取り付けられた任意の手術器具、例えば、内視鏡200の回転をもたらす。
【0119】
アダプタアセンブリ520の近位筐体522は、本体522aと、本体522aに旋回可能に結合されたラッチまたはドア522bとを有する。本体522aは、内視鏡200の光ケーブル212および通信ケーブル210、または内視鏡200の任意の好適なワイヤもしくはケーブル、例えば、光ファイバケーブルの近位端の通過のために構成される弓状チャネル529をその中に画定する。内視鏡200のケーブルが、弓状チャネル529内に配置されると、弓状チャネル529の構成は、弓状チャネル529が、内視鏡200のケーブルを曲げ、内視鏡200のケーブルの近位端を遠位方向に送るようなものである。
【0120】
アダプタアセンブリ520の近位筐体522は、本明細書に説明されるであろうように、本体522a内に配置され、近位筐体522のドア522bを本体522aに解放可能に係止するように構成された係止アセンブリ530を含む。係止アセンブリ530は、回転可能部材またはボタン532と、付勢部材、例えば、ねじりばね534と、キャップ536とを含む。回転可能部材532は、本体522aから突出しないように本体522a内に回転可能に配置され、それによって、回転可能部材532の不慮の作動の可能性を低減させる。回転可能部材532は、それから側方に延びているフィンガ538またはロックを有する。ねじりばね534は、回転可能部材532とキャップ536との間に配置され、回転可能部材532のフィンガ538を下向きまたは遠位方向に弾力的に付勢する。係止アセンブリ530のキャップ536は、本体522a内に回転可能部材532およびばね534を維持する。
【0121】
近位筐体522のドア522bは、係止アセンブリ530の回転可能部材532のフィンガ538と選択的に相互係止するように構成された内向きに延びている突起540を有する。特に、ドア522bの突起540は、回転可能部材532のフィンガ538に係合するように構成された傾斜端542を有する。ドア522bの突起540は、その中に切り抜き544も画定する。使用時、近位筐体522のドア522bが、閉鎖される(例えば、ドア522bが、本体522aに向かって旋回させられる)と、ドア522bの突起540の傾斜端542は、回転可能部材532のフィンガ538に係合し、回転可能部材532のフィンガ538を持ち上げ、または上昇させ、それは、次に、回転可能部材532を第1の方向(例えば、時計回り方向)に回転させる。近位筐体522のドア522bを閉鎖すると、回転可能部材532のフィンガ538は、突起540の傾斜端542を通り越し、係止アセンブリ530のねじりばね534の弾力的付勢を可能にし、回転可能部材532を第2の方向(例えば、反時計回り方向)に回転させ、突起540の切り抜き544内に回転可能部材532のフィンガ538を据え、または配置する。回転可能部材532のフィンガ538が、突起540の切り抜き544内に配置されると、主要筐体522aに対してドア522bを開放することは、本体522aのフィンガ538およびドア522bの突起540の結合によって抵抗または防止される。
【0122】
ドア522bの突起540から本体522aの係止アセンブリ530を係合解除させるために、回転可能部材532は、係止アセンブリ530のねじりばね534の弾力的付勢に抗して第1の方向に手動で回転させられ得、それによって、突起540の切り抜き544から外に回転可能部材532のフィンガ538を上昇させる。回転可能部材532のフィンガ538が、ドア522bの突起540との係合から外れると、ドア522bは、内視鏡200の挿入またはアダプタアセンブリ520からの除去を可能にするように、本体522aから離れるように旋回させられ得る。
【0123】
近位筐体522aは、一対のパッド550a、550bをさらに含み、一対のパッドの第1のパッド550aは、近位筐体522の本体522aに結合され、一対のパッドの第2のパッド550bは、近位筐体522のドア522bに結合される。パッド550a、550bは、弾力的な材料、例えば、シリコンまたはエラストマから製作される。パッド550a、550bは、任意の好適な材料、例えば、可撓性または硬質材料から製作され得ることが想定される。パッド550a、550bは、近位筐体522のドア522bが閉鎖されると、それらの間に内視鏡200の近位部分を捕捉するように構成される。したがって、パッド550a、550bは、余分なあそびを排除し、近位筐体522のドア522bと本体522との間の剛性を増加させる。
【0124】
図21A-25を継続して参照すると、アダプタアセンブリ520の遠位筐体524は、内視鏡200を部分的に包囲するように構成される半円筒形(
図21B参照)を有する。遠位筐体524は、その中に内視鏡200を非回転可能に保持するために、略非円形、例えば、長方形を有する中空内部528を画定する。遠位筐体524の中空内部528の形状に起因して、アダプタアセンブリ520の遠位筐体524の回転は、それとともに内視鏡200を回転させる。
【0125】
遠位筐体524は、その中に開口部または窓552を画定し、内視鏡200がアダプタアセンブリ520内に配置されている間、臨床医が、窓552に指またはツールを通すことによって、アダプタアセンブリ520から内視鏡200を放出することを可能にする。遠位部分524は、内視鏡200の制御ボタン203を受け取るように構成された細長い切り抜き554を画定する。遠位筐体524は、その遠位端において、アダプタアセンブリ520によって画定される縦軸と同軸である開口部546を画定する。
【0126】
遠位筐体524は、その中に配置される可撓性リング部材560を含む。リング部材560は、任意の好適な可撓性材料、例えば、エラストマから製作され得ることが想定される。遠位筐体524のリング部材560は、内視鏡200の近位部分202の外面を受けるように、または部分的に包囲するように構成される。リング部材560は、内視鏡200がアダプタアセンブリ520から外へ遠位にスライドすることを防止する。リング部材560は、内視鏡200の受け取りのために構成されるボア562をそれを通して画定する。リング部材560のボア562は、内視鏡200の近位部分202の円錐形またはテーパ状の遠位端202bを受け取るように円錐形である。
【0127】
アダプタアセンブリ520は、システム1(
図1)の種々の構成要素に関する種々の情報を記憶するメモリ564(例えば、識別チップ(
図22)等)を含み得る。例えば、メモリ564は、ロボットアーム2(
図2)に接続されたアダプタアセンブリ520または内視鏡200の識別を決定するために、システム1によって使用され得る識別情報を記憶し得る。アダプタアセンブリまたは内視鏡の決定された識別に基づいて、システム1は、エネルギーを手術アセンブリ100(
図2)に提供することも、提供しないこともある。例えば、メモリ564に記憶された識別情報が、(例えば、アダプタアセンブリ520または内視鏡200上のRFIDタグを介して)アダプタアセンブリ、例えば、アダプタアセンブリ520、または内視鏡、例えば、内視鏡200によって提供される識別情報に合致しない場合、システム1は、エネルギーを手術アセンブリ100のいずれかまたは全ての構成要素に提供しないこともある。いくつかの実施形態において、メモリ564は、アダプタアセンブリ520の寿命も制御および監視し得る。
【0128】
本開示のアダプタアセンブリの各々は、種々の好適な材料、例えば、PEEK、PEK、PEKK、PEKEKK、UDEL、RADEL PPS、PPSU、UltemTM、ValoxTM、および/または熱可塑性物質もしくは樹脂ベースの材料を含む種々の非伝導性材料から製作され得る。
【0129】
種々の修正が、本明細書に開示される実施形態に行われ得ることを理解されたい。したがって、上記の説明は、限定的としてではなく、単に種々の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、添付された請求項の範囲および精神内の他の修正を想定するであろう。