IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミクシィの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/795 20140101AFI20220316BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20220316BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20220316BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20220316BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20220316BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/216
A63F13/847
A63F13/58
A63F13/30
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021049437
(22)【出願日】2021-03-24
(62)【分割の表示】P 2018125658の分割
【原出願日】2018-06-30
(65)【公開番号】P2021094435
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-06-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 俊宏
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-000768(JP,A)
【文献】特開2017-170110(JP,A)
【文献】特開2016-209110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末の位置がゲームに関連付けられる位置条件を過去に満たしていた場合に前記第1端末が募集する前記ゲームへの参加に応募した第2端末に対し、前記ゲームへの参加を許可する、情報処理装置。
【請求項2】
コンピュータが、第1端末の位置がゲームに関連付けられる位置条件を過去に満たしていた場合に前記第1端末が募集する前記ゲームへの参加に応募した第2端末に対し、前記ゲームへの参加を許可する、情報処理方法。
【請求項3】
第1端末の位置がゲームに関連付けられる位置条件を過去に満たしていた場合に前記第1端末が募集する前記ゲームへの参加に応募した第2端末に対し、前記ゲームへの参加を許可するステップを、コンピュータに実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末の位置に応じて特定される事象を複数の携帯端末により共同で処理する仕組みを導入した電子ゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、特定の地理的範囲内に存在する複数の携帯端末の画面に当該地理的範囲に対応するモンスターをそれぞれ表示させ、近傍に存在する携帯端末どうしで近距離無線通信により当該モンスターの表示を変化せるパラメータを同期させることにより、当該モンスターが複数のプレイヤから攻撃を受けるように演出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-220246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のゲームでは、モンスターに攻撃を加える複数のプレイヤの携帯端末が当該モンスターに対応する地理的範囲内にそれぞれ存在している必要がある。そのため、地理的な制約により当該モンスターに関するイベントを楽しむことが困難なプレイヤが少なからず発生してしまう。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、対象ゲームに設定される地理的な制約を所定条件の下で緩和することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔A〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「ゲーム情報処理装置」は、プレイヤの所在位置を所在記録として該プレイヤの要求により又はよらずに記憶手段に記憶させる登録手段と、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイが可能な対象ゲームに挑戦する挑戦者として該プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す前記所在記録がある第1プレイヤを指定する第1指定手段と、を具備する。
〔B〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である情報処理装置の「制御方法」は、プレイヤの所在位置を所在記録として該プレイヤの要求により又はよらずに記憶手段に記憶させる登録工程と、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイが可能な対象ゲームに挑戦する挑戦者として該プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す前記所在記録がある第1プレイヤを指定する第1指定工程と、を含む。
〔C〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「制御プログラム」は、プレイヤの所在位置を所在記録として該プレイヤの要求により又はよらずに記憶手段に記憶させる登録機能と、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイが可能な対象ゲームに挑戦する挑戦者として該プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す前記所在記録がある第1プレイヤを指定する第1指定機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
〔D〕上記課題を解決するため、本発明の一態様である「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に記録される制御プログラムは、プレイヤの所在位置を所在記録として該プレイヤの要求により又はよらずに記憶手段に記憶させる登録機能と、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイが可能な対象ゲームに挑戦する挑戦者として該プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す前記所在記録がある第1プレイヤを指定する第1指定機能と、を情報処理装置のコンピュータに実現させる。
【0007】
上記〔A〕の「ゲーム情報処理装置」には、下記の技術的限定を加えてもよい。また、同様の技術的限定を、上記〔B〕の「制御方法」,上記〔C〕の「制御プログラム」及び上記〔D〕の「記録媒体」が記録する制御プログラムに加えてもよい。
・前記第1指定手段が、前記プレイ位置条件を現時点で満たさない前記第1プレイヤを指定する。
・前記第1指定手段が、前記対象ゲームの協同プレイを主催する挑戦者として前記第1プレイヤを指定し、前記第1プレイヤが主催する前記対象ゲームの協同プレイに参加する挑戦者として該第1プレイヤの募集に応募した第2プレイヤを指定する第2指定手段をさらに具備する。
・前記第2指定手段が、前記プレイ位置条件を現時点で満たさない前記第2プレイヤを指定する。
・前記第2指定手段が、前記第1プレイヤの現在の所在位置の近傍に現時点で所在する前記第2プレイヤを指定する。
・前記第2指定手段が、前記第1プレイヤの過去の所在位置の近傍に現時点で所在する前記第2プレイヤを指定する。
・前記第2指定手段が、前記第1プレイヤの過去の所在位置の近傍に過去に所在していたことを示す前記所在記録がある前記第2プレイヤを指定する。
・前記プレイ位置条件は所定位置の周辺に所在することであり、前記第2プレイヤが前記対象ゲームの協同プレイに参加する場合に使用される参加パラメータを前記所定位置と該第2プレイヤの現在の位置関係に応じて設定する設定手段をさらに具備する。
・前記設定手段が、前記プレイ位置条件を満たすプレイヤと比較して前記プレイ位置条件を満たさない前記第2プレイヤが相対的に不利になるように前記参加パラメータを設定する。
・前記設定手段が、前記第1プレイヤと前記所定位置の現在の位置関係をさらに加味して前記参加パラメータを設定する。
・前記設定手段が、前記第1プレイヤが前記プレイ位置条件を現時点で満たす場合に比較して前記第1プレイヤが前記プレイ位置条件を現時点で満たさない場合に前記第2プレイヤが相対的に不利になるように前記参加パラメータを設定する。
【0008】
本明細書では、下記のように用語を用いる。
・「ゲーム」とは、少なくとも一部がオンラインのゲームサービスにおいて提供される電子ゲームをいう。広義ではゲームサービスそのものを指称し、狭義ではゲームサービスを構成する個別のステージを指称する。
・「プレイヤ」とは、ゲームサービスのユーザをいう。
・「プレイ」とは、プレイヤが特定ゲームを進行させて遊ぶことをいう。
・「単独プレイ」とは、単数のプレイヤによるプレイをいう。
・「協同プレイ」とは、協同関係にある複数のプレイヤによる同期プレイをいう。協同プレイでは、特定ゲームの協同プレイを主催して仲間を募集するプレイヤ(ホスト)と当該募集に応募して当該特定ゲームの協同プレイに参加するプレイヤ(ゲスト)とにより協同関係が形成され、プレイの進行がプレイヤ間で同期される。
・「挑戦者」とは、特定ゲームのプレイに挑戦するプレイヤをいう。
・「近傍」は、例えば、あるプレイヤの所在位置から所定の第1距離の範囲を指す。また「周辺」は、例えば、所定位置から所定の第2距離の範囲を指す。これら例示の場合において、第1距離と第2距離の大小関係は任意に設定可能である。
・「所定位置」は、例えば、現実空間に対応付けて仮想空間が形成されている場合において当該仮想空間内にスポット位置が定義されているときに、当該スポット位置に対応する現実空間内の位置を指す。
・「プレイ位置条件」とは、特定ゲームのプレイに挑戦する挑戦者に求められる条件のうちプレイする際の所在位置に関する条件をいう。例えば、挑戦者の所在位置が所定位置の周辺にあることをいう。なお、単独プレイの挑戦者に求められる条件と協同プレイの各挑戦者に求められる条件との間に差異があってもよい。また、協同プレイを主催する挑戦者に求められる条件と当該協同プレイに参加する各挑戦者に求められる条件との間に差異があってもよい。
・「事象」は、新たな所在記録の追加や既存の所在記録の抹消の要因をいう。追加の要因は、プレイヤ指示を含む。抹消の要因は、プレイヤ指示,定期処理の実行,有効期間の満了,有効期限の経過を含む。
・「パラメータ」とは、特定ゲームのプレイに使用される少なくとも一部の設定データをいう。パラメータは、ゲームの進行に主として作用するインゲームパラメータと、ゲーム終了後の報酬計算に主として作用するアウトゲームパラメータと、を含む概念である。なお、プレイの対象が同じであっても、単独プレイの挑戦者用のパラメータと協同プレイの各挑戦者用のパラメータとの間に差異があってもよい。また、協同プレイを主催する挑戦者用の主催パラメータと当該協同プレイに参加する各挑戦者用の参加パラメータとの間に差異があってもよい。さらに、特定の協同プレイに参加する挑戦者が複数いる場合に、挑戦者間で参加パラメータに差異があってもよい。
・「適用条件」とは、所定ゲームのプレイに適用される特典が付与される条件のうち所在位置に関する条件をいう。例えば、プレイヤの所在位置が所定位置の周辺にあることをいう。
・「所在特典」とは、適用条件を現時点で満たすプレイヤに対して付与される地理的特典をいう。所在特典は、ゲームの進行に主として作用するインゲーム特典と、ゲーム終了後の報酬計算に主として作用するアウトゲーム特典と、を含む概念である。
・「擬制所在特典」とは、適用条件を現時点で満たさないが過去に満たしていたプレイヤに対して付与される地理的特典をいう。擬制所在特典は、ゲームの進行に主として作用するインゲーム特典と、ゲーム終了後の報酬計算に主として作用するアウトゲーム特典と、を含む概念である。特典の内容は、所在特典に対し劣等となるように設定可能である。
・「擬似所在特典」とは、適用条件を過去から現在まで満たさないプレイヤが他のプレイヤと協同プレイをする際に付与され得る地理的特典をいう。例えば、あるプレイヤによる協同プレイに所在特典又は擬制所在特典が適用される場合に、他のプレイヤによる当
該協同プレイに擬似所在特典が適用される。擬似所在特典は、ゲームの進行に主として作用するインゲーム特典と、ゲーム終了後の報酬計算に主として作用するアウトゲーム特典と、を含む概念である。特典の内容は、所在特典及び擬制所在特典に対し劣等となるように設定可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイが可能な対象ゲームのプレイを、当該プレイ位置条件を過去に満たしていた所在記録がある第1プレイヤに対し当該プレイ位置条件を現時点で満たしているか否かに関わらず許可する。
この点において、本発明によれば対象ゲームに設定される地理的な制約が緩和される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ネットワーク構成を例示する。(実施例)
図2-1】サーバ装置のハードウェア的機能構成を例示する。(実施例)
図2-2】ユーザ装置のハードウェア的機能構成を例示する。(実施例)
図3】ソフトウェア的機能構成を例示する。(実施例)
図4】データベース構成を例示する。(実施例)
図5】画面表示更新手順を例示する。(実施例)
図6】フラグ設置手順を例示する。(実施例)
図7】フラグ抹消手順を例示する。(実施例)
図8】スポット効果取得手順を例示する。(実施例)
図9】ソロプレイの実行手順を例示する。(実施例)
図10】ソロプレイにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図11】通常クエストのプレイ開始手順を例示する。(実施例)
図12】スポット限定クエストのプレイ開始手順を例示する。(実施例)
図13】ソロプレイにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図14】スポット限定クエストのプレイ開始手順を例示する。(実施例)
図15】マルチプレイの実行手順を例示する。(実施例)
図16】近距離マルチの募集手順を例示する。(実施例)
図17】近距離マルチの応募手順を例示する。(実施例)
図18】近距離マルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図19】近距離マルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図20】近距離マルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図21】近距離マルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図22】近距離マルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図23】SNSマルチの募集手順を例示する。(実施例)
図24】SNSマルチの応募手順を例示する。(実施例)
図25】SNSマルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
図26】SNSマルチにおける位置関係の説明図である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1.実施形態]
[1-1.実施形態1]
[1-1-1.概要]
実施形態1は、GPSを使用して測定した端末装置又はプレイヤの地理的位置を用いる電子ゲームに関する。
実施形態1に係るゲーム情報処理装置は、対象ゲームに設定される地理的な制約を所定条件の下で緩和するように構成される。
【0012】
[1-1-2.ゲーム情報処理装置]
実施形態1に係るゲーム情報処理装置(例えば、ユーザ管理サーバ10)は、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイ(例えば、ソロプレイ)が可能な対象ゲーム(例えば、クエスト)の協同プレイ(例えば、マルチプレイ)を主催する挑戦者(例えば、ホスト)としてプレイ位置条件を満たす第1プレイヤを指定する第1指定手段(例えば、第1指定部351)と、第1プレイヤが主催する対象ゲームの協同プレイに参加する挑戦者(例えば、ゲスト)として該第1プレイヤの募集に応募した第2プレイヤ(例えば、プレイ位置条件を現時点で満たさないプレイヤ)を指定する第2指定手段(例えば、第2指定部352)と、を具備する。
【0013】
[1-2.実施形態2]
[1-2-1.概要]
実施形態2は、GPSを使用して測定した端末装置又はプレイヤの地理的位置を用いる電子ゲームに関する。
実施形態2に係るゲーム情報処理装置は、対象ゲームに設定される地理的な制約を所定条件の下で緩和するように構成される。
【0014】
[1-2-2.ゲーム情報処理装置]
実施形態2に係るゲーム情報処理装置(例えば、ユーザ管理サーバ10)は、プレイヤの所在位置を所在記録(例えば、フラグ)として該プレイヤの要求により又はよらずに記憶手段(例えば、記憶部370)に記憶させる登録手段(例えば、登録部310)と、プレイ位置条件を満たす場合に限り単独プレイ(例えば、ソロプレイ)が可能な対象ゲーム(例えば、クエスト)に挑戦する挑戦者(例えば、ソロプレイのプレイヤ,マルチプレイのホスト)として該プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す上記所在記録がある第1プレイヤ(例えば、プレイ位置条件を現時点で満たさないプレイヤ)を指定する第1指定手段(例えば、第1指定部351)と、を具備する。
【0015】
また、上記第1指定手段が上記対象ゲームの協同プレイを主催する挑戦者として上記第1プレイヤを指定し、上記第1プレイヤが主催する上記対象ゲームの協同プレイに参加する挑戦者として当該第1プレイヤの募集に応募した第2プレイヤ(例えば、上記プレイ位置条件を現時点で満たさないプレイヤ)を指定する第2指定手段(例えば、第2指定部352)をさらに具備するように構成してもよい。
【0016】
[1-3.実施形態3]
[1-3-1.概要]
実施形態3は、GPSを使用して測定した端末装置又はプレイヤの地理的位置を用いる電子ゲームに関する。
実施形態3に係るゲーム情報処理装置は、地理的効果を付与する基準を所定条件の下で緩和するように構成される。
【0017】
[1-3-2.ゲーム情報処理装置]
実施形態3に係るゲーム情報処理装置(例えば、ユーザ管理サーバ10)は、第1プレイヤと所在特典(例えば、スポット特典)の適用条件を満たさない第2プレイヤとを少なくとも含む複数のプレイヤを所定ゲーム(例えば、クエスト)の協同プレイ(例えば、マルチプレイ)の挑戦者(例えば、マルチプレイのホスト又はゲスト)としてそれぞれ指定する指定手段(例えば、指定部350)と、上記第1プレイヤによる上記協同プレイに上記所在特典が適用される場合に上記第2プレイヤによる上記協同プレイに上記所在特典に対し劣等な擬似所在特典を適用する設定手段(例えば、設定部360)と、を具備する。
【0018】
上記適用条件が所定位置の周辺に現時点で所在することである場合に、上記設定手段が上記適用条件を現時点で満たさないが過去に満たしていた上記第1プレイヤに対し上記所
在特典に対し劣等でかつ上記擬似所在特典に対し優等な擬制所在特典を適用してもよい。
このとき、上記設定手段が、上記第1プレイヤによる上記協同プレイに適用される特典の内容に応じて上記第2プレイヤによる上記協同プレイに適用される上記擬似所在特典を設定してもよい。
【実施例
【0019】
[2.実施例]
[2-1.概要]
本実施例は、少なくとも一部がオンラインで提供されるゲームサービス(実施例のサービス)に関する。
実施例のサービスでは、プレイヤに対し、デッキを構成する4体のモンスターをプレイヤが所定アクションにより順次操作して、ゲーム内に用意されている複数のステージ(狭義のゲーム)に順次挑戦していく電子ゲーム(広義のゲーム)が提供される。以下では、当該ステージを「クエスト」と呼ぶ。
【0020】
クエストのプレイには、1人のプレイヤが単独で挑戦するソロプレイ(単独プレイ)と、2人~4人のプレイヤが協同して挑戦するマルチプレイ(協同プレイ)と、の2通りのプレイ形態がある。
マルチプレイでは、当該マルチプレイを主催して仲間を募集するホストと当該募集に応募して当該マルチプレイに参加するゲストとにより協同関係が形成され、プレイの進行がプレイヤ間で同期される。
【0021】
ホストによるゲストの募集には、近傍に所在する不特定のプレイヤを主として対象とする募集と、任意の位置に所在する特定のプレイヤを主として対象とする募集と、の2通りの募集形態がある。
以下では、前者の募集形態をとるマルチプレイを近距離マルチと呼ぶ。また、後者の募集形態をとるマルチプレイをSNSマルチと呼ぶ。
【0022】
[2-2.特徴]
[2-2-1.スポット配置とスポット特典]
現実空間に地理的に対応付けた仮想空間を形成し、現実空間におけるプレイヤの物理的な移動に連動するように画面上の仮想空間の表示(地図表示)を変化させる。
仮想空間には、多数のスポットが配置される。そして、あるスポット配置位置に対応する現実空間内の位置(所定位置)の周辺にプレイヤが所在する場合に、当該スポット配置位置に関連付けて設定されているスポット特典(スポット効果,スポット限定クエストのプレイ資格)が当該プレイヤに対し付与される。
【0023】
[2-2-2.フラグ設置とスポット特典]
プレイヤは、現実空間における自身の所在位置を記録(所在記録)として登録しておくことができる。記録された所在位置に対応する仮想空間内の位置にフラグが設置される。
あるスポット配置位置に対応する現実空間内の位置(所定位置)の周辺にプレイヤが所在していたことを示す所在記録がある場合に、当該スポット配置位置に関連付けて設定されているスポット特典に対し劣等な特典(擬制スポット特典)が当該プレイヤに対し付与される。
なお、フラグ設置数の上限は、任意に設定可能である。実施例のサービスでは、上限数が1に設定されている。設置済みのフラグは、プレイヤによる抹消,新たなフラグの設置等により無効化される。また、定期的に(例えば、日次のバッチ処理により)クリアされる。
【0024】
[2-2-3.スポット特典の類型]
スポット特典には、例えば下記の特典がある。
(a)仮想通貨アイテムの欠片(複数ポイント集めると所定の仮想通貨アイテムと交換可能になるオブジェクト)を取得する
(b)スポット限定モンスターを取得する
(c)スポット限定クエストのプレイ資格を取得する
(d)クエストの進行に主として作用するパラメータ(クエスト進行用パラメータ、進行用パラメータ)が有利な方向に変化する
(e)クリア報酬の計算に主として作用するパラメータ(報酬計算用パラメータ、計算用パラメータ)が有利な方向に変化する
【0025】
上記(d)は、例えば下記の特典である。これらの特典は、プレイヤに付与された後に当該プレイヤが所定のクエストをプレイする際に、当該プレイヤによる当該プレイに適用され得る。
(d-1)付けている紋章の段階がアップする
(d-2)所定属性モンスターのヒットポイント(HP),攻撃力,スピードがそれぞれアップする
(d-3)ラックスキル(例えば、シールド,友情コンボクリティカル,ガイド)の発動率が上昇する
【0026】
上記(e)は、例えば下記の特典である。これらの特典は、プレイヤに付与された後に当該プレイヤが所定のクエストをプレイする際に、当該プレイヤによる当該プレイに適用され得る。
(e-1)クエストをクリアした場合にスタミナの一部を返還する
(e-2)経験値が増加する
(e-3)獲得ポイントが増加する
(e-4)ラックが増加する(つまり、ラックボーナスの取得確率が増加する)
(e-5)宝箱の追加確率が上昇する
【0027】
[2-2-4.マルチプレイによるプレイ位置条件の緩和]
特定スポットに対応する位置(所定位置)の周辺に所在する場合(つまり、プレイ位置条件を満たす場合)に限りソロプレイが可能なスポット限定クエストがある。
実施例のサービスでは、プレイ位置条件を過去に満たしていたことを示す記録があるプレイヤに対し、当該スポット限定クエストのプレイへの挑戦を許可する。したがって、現時点でプレイ位置条件を満たさないプレイヤが、スポット限定クエストを単独で又は協同でプレイする場合がある。
【0028】
また、プレイ位置条件を満たすホストが主催するマルチプレイに参加するゲストの立場であれば、当該プレイ位置条件を満たすか否かに関わらず、当該スポット限定クエストのマルチプレイへの挑戦を許可する。このとき、ゲストとスポットの過去から現在までの位置関係に応じて、当該ゲスト用の参加パラメータ(進行用パラメータ,計算用パラメータ)を調整する。
さらに、プレイ位置条件を満たしていたことを示す記録があるホストが主催する協同プレイに参加するゲストの立場であれば、当該プレイ位置条件を満たすか否かに関わらず、当該スポット限定クエストのマルチプレイを許可する。このとき、ホスト及びゲストとスポットとの過去から現在までの位置関係に応じて、当該ゲスト用の参加パラメータ(進行用パラメータ,計算用パラメータ)を調整する。
【0029】
[2-2-5.マルチプレイによる特典適用条件の緩和]
実施例のサービスでは、マルチプレイに挑戦するあるプレイヤにスポット効果(所在特典又は擬制所在特典)が適用される場合に、当該マルチプレイに挑戦する他のプレイヤに
これらのスポット効果に対して劣等なスポット効果(擬似所在特典)を適用する。このとき、あるプレイヤに適用されるスポット効果の内容に応じて、適用条件を満たしていない他のプレイヤに適用されるスポット効果の内容を調整する。
例えば、あるスポット効果の適用条件を満たすホストに当該スポット効果が適用される場合に、当該適用条件を満たさない全てのゲストに当該スポット効果に対し劣等なスポット効果を適用する。また、あるスポット効果の適用条件を満たすゲストに当該スポット効果が適用される場合に、当該適用条件を満たさないホスト及び他のゲストに当該スポット効果に対し劣等なスポット効果を適用する。
【0030】
[2-2-6.まとめ]
以上のように、実施例のサービスでは、現実空間に地理的に対応付けた仮想空間に多数のスポットを配置し、スポット配置位置に対応する現実空間内の位置(所定位置)の周辺に所在すること等を条件に付与される特典(例えば、スポット効果,スポット限定クエストのプレイ資格)を用意する。
その一方で、当該特典が適用される条件(例えば、時間的条件,空間的条件)を所定の場合に緩和する。特に、複数のプレイヤのうち少なくとも1人のプレイヤに特典が適用される場合に、当該1人のプレイヤと協同する他のプレイヤに当該特典に準じた特典が適用される。
このような仕掛けにより、実施例のサービスの興趣が向上するとともに、マルチプレイによるクエストへの挑戦が促進される。
【0031】
[2-3.実施例のシステムの構成]
[2-3-1.ネットワーク構成]
[2-3-1-1.概要]
図1は、実施例のシステムのネットワーク構成を例示する。実施例のシステムは、実施例のサービスをユーザに提供する。
図1に例示されるように、実施例のシステムは、実施例のサービスのユーザを管理するユーザ管理サーバ10と、実施例のサービスに関連するデータを管理するデータ管理サーバ20と、複数のユーザがそれぞれ使用する複数のユーザ端末30(30-1,30-2,…30-n)(n:自然数)と、を含む。
【0032】
ユーザ管理サーバ10とユーザ端末30は、通信ネットワーク40を通じてデータの授受が可能である。データ管理サーバ20は、内蔵する又は外部の接続可能なストレージ21にアクセス可能である。ユーザ管理サーバ10は、データ管理サーバ20を介してストレージ21に記憶されるデータにアクセス可能である。
通信ネットワーク40は、インターネット(Internet),携帯電話網,無線WAN(Wireless Wide Area Network),無線LAN(Wireless Local Area Network),イーサネット(Ethernet)(登録商標)などの既存のネットワークのうち少なくともいずれかを含んでいてよい。
【0033】
[2-3-1-2.ユーザ管理サーバ]
ユーザ管理サーバ10は、Webサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
ユーザ管理サーバ10は、要求(リクエスト)に応じて、データ管理サーバ20にストレージ21から必要なデータを取得させ、要求元に提供(レスポンス)する。また、ユーザ管理サーバ10は、要求(リクエスト)に応じて、データ管理サーバ20にストレージ21へ必要なデータを登録させる。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、ユーザ管理サーバ10の機能を分担させ又はユーザ管理サーバ10にかかる負荷を分散させてもよい。
【0034】
[2-3-1-3.データ管理サーバ]
データ管理サーバ20は、DBサーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)であり、ストレージ21とともにDBMS(DataBase Management System)を構成する。
データ管理サーバ20は、要求(リクエスト)に応じて、ストレージ21から必要なデータを取得し、要求元に提供(レスポンス)する。また、データ管理サーバ20は、要求(リクエスト)に応じて、ストレージ21へ必要なデータを登録する。ストレージ21は、実施例のサービスに関連するデータを記憶する記憶装置である。
なお、複数のサーバ装置を連携させてサーバシステムを構成し、データ管理サーバ20の機能を分担させ又はデータ管理サーバ20にかかる負荷を分散させてもよい。また、複数の記憶装置を用意し、ストレージ21が記憶するデータの種類ごとに別々に記憶させてもよいし、ストレージ21が記憶するデータを複数の記憶装置に分散配置してもよい。
【0035】
[2-3-1-4.ユーザ端末]
ユーザ端末30は、所定のゲームプログラムがインストールされたユーザ装置(コンピュータ)である。
本実施例では、ユーザ装置として、プログラムをインストール可能な汎用の携帯装置(例えば、携帯電話,スマートフォン(smartphone),タブレット(tablet)端末,タブレットPC(personal computer),ウェアラブルデバイス(wearable device)など)や汎用の処理装置(例えば、PC(personal computer)など)を用いることができる。
【0036】
[2-3-2.ハードウェア的機能構成]
[2-3-2-1.サーバ装置のハードウェア的機能構成]
図2-1は、サーバ装置のハードウェア的機能構成を例示する。
図2-1に例示されるサーバ装置は、MPU(Micro-Processing Unit)やROM(Read Only Memory)を含む制御処理装置211と、RAM(Random Access Memory)を含む主記憶装置212と、HDD(Hard Disc Drive)を含む補助記憶装置213と、マウスやキーボードを含む入力装置214と、ディスプレイやスピーカを含む出力装置215と、ネットワークカード(Network Interface Card)を含む通信制御装置216と、を有する。
【0037】
主記憶装置212、補助記憶装置213、入力装置214、出力装置215及び通信制御装置216は、バスラインを介して制御処理装置211とそれぞれ接続される。
制御処理装置211は、(1)補助記憶装置213に記憶されたプログラムを主記憶装置212上に読み込み、(2)プログラムの指示に従って入力装置214と補助記憶装置213と通信制御装置216との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータを補助記憶装置213と出力装置215と通信制御装置216との少なくともいずれかに提供する。
【0038】
[2-3-2-2.ユーザ装置のハードウェア的機能構成]
図2-2は、ユーザ装置のハードウェア的機能構成を例示する。
図2-2に例示されるユーザ装置は、制御処理部を構成するMPU221と、主記憶部を構成するRAM231と、補助記憶部を構成するROM232及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)233と、入力部及び表示部を構成するタッチパネルディスプレイ241と、音声出力部を構成するスピーカ242と、通信制御部を構成するNIC(Network Interface Controller)251及び無線LAN(Local Area Network)チップ252と、位置取得部を構成するGPS(Global Positioning System)ユニット261と、を少なくとも有する。
【0039】
RAM231と、ROM232と、EEPROM233と、タッチパネルディスプレイ241と、スピーカ242と、NIC251と、無線LANチップ252と、GPSユニット261は、バスラインを介してMPU221と接続される。
MPU221は、(1)ROM232又はEEPROM233に記憶されたプログラムをRAM231上に読み込み、(2)プログラムの指示に従ってタッチパネルディスプレイ241とEEPROM233とNIC251と無線LANチップ252とGPSユニット261との少なくともいずれかからデータを取得し、(3)取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータをEEPROM233とタッチパネルディスプレイ241とスピーカ242とNIC251と無線LANチップ252との少なくともいずれかに提供する。
【0040】
[2-3-3.ソフトウェア的機能構成]
図3は、実施例のシステムのソフトウェア的機能構成を例示する。
図3に例示されるように、ユーザ管理サーバ10は、登録部310,受付部320,検索部330,提供部340,指定部350及び設定部360を具備する。指定部350は、第1指定部351及び第2指定部352を含む。また、データ管理サーバ20は、記憶部370を具備する。
【0041】
ユーザ管理サーバ10及びデータ管理サーバ20のソフトウェア的機能は、サーバ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
サーバ装置にインストールされるべきプログラムは、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)などの記録媒体に記録された状態で配布され当該記録媒体からサーバ装置に読み込まれてもよいし、通信ネットワーク40又はその他の通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてサーバ装置に供給されてもよい。
【0042】
ユーザ端末30のソフトウェア的機能は、ユーザ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するゲームプログラムがユーザ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
なお、ゲームプログラムに代えて、上記ユーザ装置向けOS上で動作するWebブラウザプログラムと当該Webブラウザプログラム上で動作するゲームプログラム(プラグイン)がユーザ装置にそれぞれインストールされることによってもユーザ端末30のソフトウェア的機能が実現され得る。
【0043】
ユーザ装置向けOSは、出荷当初からユーザ装置にインストールされているのが一般的である。ユーザ装置にインストールされるべきその他のプログラムは、通信ネットワーク40を介し搬送波に重畳させてユーザ装置に供給されるのが一般的である。
なお、ユーザ装置にインストールされるべき上記その他のプログラムは、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)などの記録媒体に記録された状態で配布され当該記録媒体からユーザ装置に読み込まれてもよい。
【0044】
登録部310は、プレイヤによる個別の要求により、当該プレイヤの所在位置又はこれに近似する位置を記憶部370に登録する。記憶部370に登録された位置に対応する仮想空間内の位置に、当該プレイヤのフラグが設置される。なお、プレイヤによる個別の要求によらずに、当該プレイヤの所在位置又はこれに近似する位置を記憶部370に登録するように構成してもよい。
また、登録部310は、記憶部370に記憶されているフラグを所定の手順を経て又は所定の契機により無効化する。例えば、プレイヤによるフラグを抹消する手順を経て無効
化する。例えば、プレイヤにより新たなフラグが設置されて設置数が上限数(実施例のサービスでは、1)に達した場合に、設置時期が古いフラグを無効化する。また、例えば、日次のバッチ処理において無効化する。
【0045】
また、登録部310は、プレイヤによる個別の要求により、特定のスポットに関連付けて登録されているスポット効果が付与された記録を当該プレイヤに対応付けて記憶部370に登録する。記憶部370に登録されたスポット効果は、当該プレイヤが後にクエストをプレイする際に適用され得る。
また、登録部310は、記憶部370に記憶されているスポット効果を所定の手順を経て又は所定の契機により無効化する。例えば、プレイヤにより新たなスポット効果が取得されて設置数が上限数(実施例のサービスでは、1)に達した場合に、取得時期が古いスポット効果を無効化する。また、例えば、日次のバッチ処理において無効化する。
【0046】
受付部320は、挑戦資格を有するプレイヤのユーザ端末30からクエストのソロプレイ及びマルチプレイに対する挑戦を受け付ける。特に、受付部320は、挑戦資格を有するプレイヤのユーザ端末30からマルチプレイの募集を受け付けるとともに、当該募集の参加条件を満たすプレイヤのユーザ端末30から当該募集に対する応募を受け付ける。
検索部330は、ユーザ端末30からの要求に応じて、記憶部370に記憶されている仮想待受ルーム情報の中から要求元プレイヤが参加条件を満たすものを検索し、検索結果を要求元に返す。
【0047】
提供部340は、ユーザ端末30に表示データを提供する。また、提供部340は、クエスト挑戦者のユーザ端末30に対し、クエスト進行用のパラメータ(進行用パラメータ)及び結果表示用のデータを提供する。
指定部350は、ソロプレイの挑戦者及びマルチプレイを主催する挑戦者を指定する第1指定部351と、マルチプレイに参加する挑戦者を指定する第2指定部352と、を含む。
【0048】
第1指定部351は、スポット限定クエストのソロプレイに挑戦する挑戦者として、例えば下記のプレイヤを指定する。なお、後者については、プレイ位置条件を現時点で満たしていなくてもよい。
・プレイ位置条件を現時点で満たしているプレイヤ
・プレイ位置条件を満たす位置にフラグを設置しているプレイヤ(つまり、プレイ位置条件を過去に満たしていたプレイヤ)
【0049】
また、第1指定部351は、スポット限定クエストのマルチプレイを主催する挑戦者(ホスト)として、例えば下記のプレイヤを指定する。なお、後者については、プレイ位置条件を現時点で満たしていなくてもよい。
・プレイ位置条件を現時点で満たしているプレイヤ
・プレイ位置条件を満たす位置にフラグを設置しているプレイヤ(つまり、プレイ位置条件を過去に満たしていたプレイヤ)
【0050】
第2指定部352は、スポット限定クエストのマルチプレイに参加する挑戦者(ゲスト)として、例えば下記のプレイヤを指定する。
・プレイ位置条件を現時点で満たしているホストによる募集に応募したプレイヤ
・プレイ位置条件を過去に満たしていたホストによる募集に応募したプレイヤ
この場合、ゲストは、下記の条件を満たす限りプレイ位置条件を現時点で満たしていなくてもよい。
・ホストの現在の所在位置の近傍に現時点で所在する。
・ホストの現在の所在位置の近傍に過去に所在していた(つまり、フラグを設置して
いる)。
・ホストの過去の所在位置(つまり、フラグ設置位置)の近傍に現時点で所在する。
・ホストの過去の所在位置(つまり、フラグ設置位置)の近傍に過去に所在していた(つまり、フラグを設置している)。
・ホストから実施例のシステム外のSNS等により得たURLにより特定される仮想待受ルームにアクセスしてきた。
【0051】
設定部360は、クエストに関連するパラメータ(例えば、進行用パラメータ,計算用パラメータ)を、例えば下記のように設定する。
・ソロプレイに挑戦する挑戦者向けのパラメータを、当該挑戦者に適用されるスポット効果を加味して設定する。
・マルチプレイを主催する挑戦者(ホスト)向けのパラメータを、当該挑戦者及び当該マルチプレイに参加する挑戦者(ゲスト)にそれぞれ適用されるスポット効果を加味して設定する。特に、ゲストに特定のスポット効果が適用される場合に、ホストにもこれと同等以下の効果を適用する。
・マルチプレイに参加する挑戦者(ゲスト)向けのパラメータを、当該挑戦者,当該マルチプレイを主催する挑戦者(ホスト)及び当該マルチプレイに参加する他の挑戦者(ゲスト)にそれぞれ適用されるスポット効果を加味して設定する。特に、ホスト又は他のゲストに特定のスポット効果が適用される場合に、当該ゲストにもこれと同等以下の効果を適用する。
【0052】
また、設定部360は、スポット限定クエストに関連するパラメータ(例えば、進行用パラメータ,計算用パラメータ)、例えば下記のように設定する。
・スポット限定クエストのソロプレイに挑戦する挑戦者向けのパラメータを、当該挑戦者とスポットの過去から現在までの位置関係によって差異が生じるように設定する。特に、当該挑戦者が現時点で所定位置の周辺にいる場合に相対的に有利になり、当該挑戦者が過去に所定位置の周辺にいたことがあるが現時点では所定位置の周辺にいない場合に相対的に不利になるように、当該挑戦者向けのパラメータを設定する。
・スポット限定クエストのマルチプレイを主催する挑戦者(ホスト)向けのパラメータを、当該挑戦者とスポットの過去から現在までの位置関係によって差異が生じるように設定する。特に、当該ホストが現時点で所定位置の周辺にいる場合に相対的に有利になり、当該ホストが過去に所定位置の周辺にいたことがあるが現時点では所定位置の周辺にいない場合に相対的に不利になるように、当該ホスト向けのパラメータを設定する。
・スポット限定クエストのマルチプレイに参加する挑戦者(ゲスト)向けのパラメータを、当該マルチプレイのホストとスポットの過去から現在までの位置関係及び当該ゲストとスポットの過去から現在までの位置関係によって差異が生じるように設定する。特に、当該ホストが現時点で所定位置の周辺にいる場合に相対的に有利になり、当該ホストが過去に所定位置の周辺にいたことがあるが現時点では所定位置の周辺にいない場合に相対的に不利になるように、当該ゲスト向けのパラメータを設定する。また、当該ゲストが現時点で所定位置の周辺にいる場合,当該ホストが過去に所定位置の周辺にいたことがあるが現時点では所定位置の周辺にいない場合,当該ホストが過去から現在まで所定位置の周辺にいたことがない場合,がこの順で有利度合いに反映されるように、当該ゲスト向けのパラメータを設定する。
【0053】
[2-3-4.データベース構成]
図4は、実施例のシステムにおけるデータベース構成を例示する。
プレイヤ管理情報(図4(a))は、各プレイヤによる初期設定時に追加され、クエストのプレイ開始前又はプレイ終了後に更新される。スポット定義情報(図4(b)),スポット種別定義情報(図4(c)),スポット効果設定情報(図4(d)),フラグ状態定義情報(図4(f))は、実施例のサービスの運営者により随時追加され又は削除され
る。フラグ管理情報(図4(e)),スポット効果管理情報(図4(g))は、各プレイヤによる所定手順を経て追加され、定期的にクリアされる。仮想待受ルーム情報(図4(h)),仮想待受管理情報(図4(i))は、マルチプレイの募集を受け付けた際に生成される。
【0054】
(1)プレイヤ管理情報
記憶部370は、プレイヤごとに当該プレイヤに関連する各種パラメータを管理するプレイヤ管理情報を記憶する。
図4(a)に例示されるように、プレイヤ管理情報は、プレイヤに一意の「プレイヤID」に、「経験値」及び「プレイヤランク」を少なくとも対応付ける。
【0055】
(2)スポット定義情報
記憶部370は、スポットごとに当該スポットに関連する各種パラメータを定義するスポット定義情報を記憶する。
図4(b)に例示されるように、スポット定義情報は、「スポットID」に、「スポット種別ID」,「スポット位置」及び「効果タイプID」を少なくとも対応付ける。
「スポット位置」は、仮想空間におけるスポット配置位置を示す。本実施例では、仮想空間が現実空間に地理的に対応付けられていることから、現実空間の地理的位置を表すデータ(例えば、緯度,経度)により「スポット位置」を特定する。
【0056】
(3)スポット種別定義情報
記憶部370は、スポット種別ごとに当該スポット種別に関連する各種パラメータを定義するスポット種別定義情報を記憶する。
図4(c)に例示されるように、スポット種別定義情報は、「スポット種別ID」に、「スポットアイコンパス」を少なくとも対応付ける。
「スポットアイコンパス」は、スポット配置位置に表示されスポットの種別を表すスポットアイコン(画像)の特定に資する情報である。
【0057】
(4)スポット効果設定情報
記憶部370は、効果タイプごとにスポット効果を設定するスポット効果設定情報を記憶する。
図4(d)に例示されるように、スポット効果設定情報は、「効果タイプID」に、「値1」,「値2」,「値3」,…を対応付ける。
「値1」,「値2」,「値3」,…はそれぞれ、実施例のサービスにおいて使用される特定のパラメータ(進行用パラメータ又は計算用パラメータ)の変更後の値又は当該パラメータの変更処理に使用する値である。なお、「値1」,「値2」,「値3」を、スポット効果,擬制スポット効果,擬似スポット効果がそれぞれ適用される場合におけるパラメータ設定に用いられる値としてもよい。
【0058】
(5)フラグ管理情報
記憶部370は、プレイヤごとに当該プレイヤが設置するフラグに関連する各種パラメータを管理するフラグ管理情報を記憶する。
図4(e)に例示されるように、フラグ管理情報は、「プレイヤID」に、「フラグ状態ID」,「フラグ位置」及び「無効フラグ」を少なくとも対応付ける。
「フラグ位置」は、仮想空間におけるフラグ設置位置を示す。本実施例では、仮想空間が現実空間に地理的に対応付けられていることから、現実空間の地理的位置を表すデータ(例えば、緯度,経度)により「フラグ位置」を特定する。「無効フラグ」は有意のとき当該フラグが無効であることを示す。
なお、フラグを特定のスポットに対して設置させる場合、「フラグ位置」に「スポット位置」が設定されるように構成してもよいし、「フラグ位置」に代えて「スポットID」
を記憶するように構成してもよい。後者の構成において、フラグの設置位置は、「スポットID」により識別されるスポットの配置位置により特定される。
【0059】
(6)フラグ状態定義情報
記憶部370は、フラグ状態ごとに当該フラグ状態に関連する各種パラメータを定義するフラグ状態定義情報を記憶する。
図4(f)に例示されるように、フラグ状態定義情報は、「フラグ状態ID」に、「フラグアイコンパス」を少なくとも対応付ける。
「フラグアイコンパス」は、フラグ設置位置に表示されフラグの状態を表すフラグアイコン(画像)の特定に資する情報である。
【0060】
(7)スポット効果管理情報
記憶部370は、プレイヤごとに当該プレイヤによる取得手続を経て付与されスポット効果に関連する各種パラメータを管理するスポット効果管理情報を記憶する。
図4(g)に例示されるように、スポット効果管理情報は、「プレイヤID」及び「スポットID」に、「ステータス」,「無効フラグ」を少なくとも対応付ける。
「ステータス」は、スポット効果の適用状況(例えば、取得済み/適用済み)を示す。適用回数に上限がある場合は、適用回数の残存数を示してもよい。「無効フラグ」は有意のとき当該スポット効果が無効であることを示す。
なお、「無効フラグ」は、例えば、適用回数が上限数(実施例のサービスでは、1)に到達した場合や新たなスポット効果が取得され取得数が上限数(実施例のサービスでは、1)に到達した場合に有意化される。
【0061】
(8)仮想待受ルーム情報
記憶部370は、マルチプレイの募集ごとに当該募集に対応する仮想待受ルームに関連する各種パラメータを記録する仮想待受ルーム情報を記憶する。
図4(h)に例示されるように、仮想待受ルーム情報は、「仮想待受ルームID」に、「募集者」(プレイヤID),「マルチプレイ区分」,「参加条件」,「ステータス」を少なくとも対応付ける。
「マルチプレイ区分」は、例えば近距離マルチ又はSNSマルチを示す。「参加条件」は、例えば時間的条件,空間的条件(地理的条件),合言葉等である。「ステータス」は、マルチプレイの募集状況(例えば、募集中/募集終了)を示す。
【0062】
(9)仮想待受管理情報
記憶部370は、仮想待受ルームごとに募集に対する応募者を管理する仮想待受管理情報を記憶する。
図4(i)に例示されるように、仮想待受管理情報は、「仮想待受ルームID」に、単数又は複数の「応募者」(プレイヤID)を少なくとも対応付ける。
【0063】
[2-4.クエスト実行前のゲーム内行動]
[2-4-1.画面表示更新手順]
図5は、実施例のシステムによる画面表示更新手順を例示する。図5は、プレイヤAがユーザ端末30aを所持して現実空間を移動し、ユーザ端末30aの画面上の地図表示が随時更新される手順を示す。
〔S505〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによる地図表示指示操作を受け付ける。地図表示指示操作は、例えば、ホーム画面に配置されるあるタブに対するタップ操作により表示される「地図表示」メニューに対するタップ操作である。
〔S510〕ユーザ端末30aが、現在位置(現在の所在位置)を特定する。現在位置の特定には、GPSユニット261を使用する。
〔S515〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、表示データの提供を要求す
る。当該要求は、ユーザ端末30aの現在位置を示す位置データを含む。
〔S520〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、表示データを提供する。表示データは、ユーザ端末30aの現在位置を含む一定範囲に対応する仮想空間の所定範囲の地図を表す単数又は複数の地図画像データ(又はそれらのURL)と、地図上の当該所定範囲に表示させるべきオブジェクト(実施例のサービスでは、現在位置を中心とする半径50mの略円形領域に配置されているスポット及び当該略円形領域に設置されている当該プレイヤのフラグ)のアイコンデータ(又はそれらのURL)及びその他のパラメータと、を少なくとも含む。
〔S525〕ユーザ端末30aが、画面表示を更新する。ユーザ端末30aの画面には所定範囲の地図が表示され、当該地図上のそれぞれ対応する位置にオブジェクト(スポット,フラグ等)のアイコンが配置される。
〔S530〕所定時間が経過したら、上記〔S510〕に戻る。以降、ユーザ端末30aにおいて「地図表示」が選択されている限り、所定時間ごとに〔S510〕~〔S525〕の手順が繰り返される。
【0064】
[2-4-2.フラグ設置手順]
図6は、実施例のシステムによるフラグ設置手順を例示する。図6は、プレイヤAがユーザ端末30aを所持して現実空間を移動しつつ、現在の所在位置に対応する仮想空間内の位置にフラグを設置する手順を示す。
〔S605〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるフラグ設置指示操作を受け付ける。フラグ設置指示操作は、例えば、フラグ設置コマンドに対するタップ操作である。
〔S610〕ユーザ端末30aが、現在位置(現在の所在位置)を特定する。現在位置の特定には、GPSユニット261を使用する。
〔S615〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、新たなフラグの設置を指示する。当該指示は、ユーザ端末30aの現在位置を示す位置データを含む。
〔S620〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されるフラグ管理情報(図4(e))を更新する。具体的には、プレイヤAのプレイヤIDに対応付けて新たなフラグ管理情報を追加し、位置データが示す位置を「フラグ位置」に設定する。併せて、当該プレイヤAに対応付けられている有効なフラグのフラグ管理情報があれば、「無効化フラグ」を更新(有意化)して無効化する。
〔S625〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、表示データを提供する。表示データは、〔S520〕(図5)で提供されるものと同様である。
〔S630〕ユーザ端末30aが、画面表示を更新する。ユーザ端末30aの画面には所定範囲の地図が表示され、当該地図上の対応する位置に新たに設置されたフラグのアイコンが配置される。
【0065】
なお、地図上にスポットが表示されている場合(スポット配置位置に対応する位置の周辺に所在する場合)に限り、当該スポットに対してフラグを設置させる構成でもよい。
この場合、ユーザ端末30aは、地図上に表示されているスポットのアイコンに対するタップ操作により表示されるフラグ設置コマンドに対するタップ操作等によりプレイヤAによる当該スポットに対するフラグ設置指示操作を受け付けるとよい。ユーザ管理サーバ10は、位置データが示す位置の周辺に配置されているスポットの「スポット位置」を「フラグ位置」に設定するとよい。
【0066】
[2-4-3.フラグ抹消手順]
図7は、実施例のシステムによるフラグ抹消手順を例示する。図7は、プレイヤAがユーザ端末30aを操作して、設置済みのフラグを抹消する手順を示す。
〔S705〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるフラグ抹消指示操作を受け付ける。フラグ抹消指示操作は、例えば、設置済みフラグメニューに対するタップ操作により表示されるフラグ抹消コマンドに対するタップ操作である。
〔S710〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、フラグの抹消を指示する。当該指示は、対象フラグを特定するデータを含む。なお、フラグ設置数の上限が1である場合には、現時点で有効なフラグを抹消すれば済むので、対象フラグを特定可能なデータは必須でない。
〔S715〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されるフラグ管理情報(図4(e))を更新する。具体的には、当該プレイヤAに対応付けられている抹消対象のフラグ(例えば、対象フラグ,最新のフラグ)のフラグ管理情報の「無効化フラグ」を更新(有意化)して無効化する。
〔S720〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、更新結果を通知する。
〔S725〕ユーザ端末30aが、更新結果を表示する。
【0067】
[2-4-4.スポット効果取得手順]
図8は、実施例のシステムによるスポット効果取得手順を例示する。図8は、プレイヤAがユーザ端末30aを操作して、現在の所在位置に対応する仮想空間内の位置の周辺に配置されているスポットのスポット効果を取得する手順を示す。
〔S805〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるスポット指定操作を受け付ける。スポット指定操作は、例えば、地図上に配置されているスポットのアイコンに対するタップ操作である。
〔S810〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるスポット効果取得操作を受け付ける。スポット効果取得操作は、例えば、スポット指定操作により表示されるスポット効果取得コマンドに対するタップ操作である。
〔S815〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、スポット効果の取得を指示する。当該指示は、対象スポットを特定可能なデータを含む。
〔S820〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されるスポット効果管理情報(図4(g))を更新する。具体的には、プレイヤAのプレイヤIDに対応付けて新たなスポット効果管理情報を追加する。併せて、当該プレイヤAに対応付けられている有効なスポット効果管理情報があれば、「無効化フラグ」を更新(有意化)して無効化する。
〔S825〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、表示データを提供する。表示データは、〔S520〕(図5)で提供されるものと同様である。
〔S830〕ユーザ端末30aが、画面表示を更新する。ユーザ端末30aの画面に表示される地図上の対応する位置に配置されている対象スポットのアイコンが変化する。
【0068】
[2-5.クエスト実行に関連する手順]
[2-5-1.ソロプレイ実行手順]
図9は、実施例のシステムによるソロプレイの実行手順を例示する。図9は、プレイヤAのユーザ端末30aによりクエストが選択された後の手順である。
〔S905〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるソロプレイの選択を受け付ける。
〔S910〕ユーザ端末30aが、プレイヤAの操作に応じてデッキを編成する。
〔S915〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、プレイヤAの操作に応じて当該クエストへのソロプレイによる挑戦を指示する。
〔S920〕ユーザ管理サーバ10が、クエストの挑戦者を指定する。ここでは、プレイヤAをソロプレイに挑戦する挑戦者として指定する。
【0069】
〔S925〕ユーザ管理サーバ10が、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを設定する。ここでは、挑戦者に適用されるスポット効果を加味する。具体的には、挑戦者の現在位置に対応するスポット定義情報(図4(b))が記憶されている場合に、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。また、挑戦者に対応付けてフラグ管理情報(図4(e))が記憶されている場合に、「フラグ位置」によりスポット定義情報
図4(b))を特定し、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。また、挑戦者に対応付けてスポット効果管理情報(図4(g))が記憶されている場合に、「スポットID」によりスポット定義情報(図4(b))を特定し、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。そして、デフォルトの進行用パラメータのうち対象となるパラメータがあれば、「値1」,「値2」,「値3」,…の少なくともいずれかを用いてこれを更新する。その結果、対象となる進行用パラメータが上昇する。スポット限定クエストの場合、スポットと挑戦者の位置関係をさらに加味して、進行用パラメータの上昇量又は上昇割合を調整する。
【0070】
〔S930〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、クエスト進行用パラメータを提供する。
〔S935〕ユーザ端末30aが、クエストを進行する。クエストの進行には、クエスト進行用パラメータが用いられる。
〔S940〕クエスト終了後、ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、クエストの終了を通知する。
【0071】
〔S945〕ユーザ管理サーバ10が、挑戦者向けの報酬計算用パラメータを設定する。ここでは、挑戦者に適用されるスポット効果を加味する。具体的には、〔S925〕と同様に、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。そして、デフォルトの計算用パラメータのうち対象となるパラメータがあれば、「値1」,「値2」,「値3」,…の少なくともいずれかを用いてこれを更新する。その結果、対象となる計算用パラメータが上昇する。スポット限定クエストの場合、スポットと挑戦者の位置関係をさらに加味して、計算用パラメータの上昇量又は上昇割合を調整する。なお、〔S945〕の設定処理が〔S925〕と併せてクエストの進行開始前に実行されるように構成してもよい。
【0072】
〔S950〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されるプレイヤデータを更新する。例えば、挑戦者に対応するプレイヤ情報(図4(a))の「経験値」や「プレイヤランク」を、報酬計算用パラメータに従って増加させる。
〔S955〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、結果表示用データを提供する。
〔S960〕ユーザ端末30aが、獲得された報酬を含む結果を表示する。例えば、更新前のデータが所定の視聴覚的効果により更新後のデータに変化する様子が示される。
【0073】
[2-5-1-1.挑戦者がスポット周辺に現時点で所在する場合]
図10は、ソロプレイにおける位置関係の説明図である。
図10に示される例では、スポット1010の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、挑戦者1020が現時点で所在する。この場合、挑戦者には、現在の所在位置に由来するスポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0074】
(1)通常クエストのプレイに対するスポット効果の適用
図10の位置関係において通常クエストのソロプレイがなされる場合、挑戦者にはスポット効果が適用され得る。
図11は、実施例のシステムによる通常クエストのプレイ開始手順を例示する。図11の手順により通常クエストが開始された後に、ソロプレイの実行手順(図9)に進む。
〔S1105〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるクエスト選択画面表示指示操作を受け付ける。クエスト選択画面表示指示は、例えば、ホーム画面に配置される「クエス
ト」ボタンに対するタップ操作である。
〔S1110〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるクエスト選択操作を受け付ける。クエスト選択操作は、クエストの一覧又は所定観点で分類されたクエストの分類の中からいずれかのクエストを選択する一連の操作である。なお、クエストの一覧や分類には、プレイヤAがプレイ条件を満たすクエストのみが選択可能に表示される。プレイ条件は、例えば、時間的条件,空間的条件(地理的条件),熟練度条件等のうち少なくともいずれかである。
【0075】
ユーザ管理サーバ10は、〔S925〕(図9)において、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを、挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
また、ユーザ管理サーバ10は、〔S945〕(図9)において、挑戦者向けの報酬計算用パラメータを、挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
【0076】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図10の位置関係において、スポット限定クエストのソロプレイが可能である。
図12は、実施例のシステムによるスポット限定クエストのプレイ開始手順を例示する。図12の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、ソロプレイの実行手順(図9)に進む。
〔S1205〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるスポット指定操作を受け付ける。スポット指定操作は、例えば、地図上に配置されている周辺スポットのアイコンに対するタップ操作である。なお、実施例のサービスでは、現在位置に対応する仮想空間内の位置を中心とする所定範囲内にスポットが配置されている場合に限り、ユーザ端末30aに表示された地図上に当該スポットのアイコンが配置される。
〔S1210〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるクエスト選択操作を受け付ける。クエスト選択操作は、例えば、スポット指定操作により表示されるスポット限定クエスト実行コマンドに対するタップ操作である。
【0077】
[2-5-1-2.挑戦者がスポット周辺に過去に所在していた場合]
図13は、ソロプレイにおける位置関係の説明図である。
図13に示される例では、スポット1310の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、挑戦者が過去に所在していた。すなわち、スポット配置位置の周辺に挑戦者のフラグ1320が設置されている。この場合、挑戦者には、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0078】
(1)通常クエストのプレイに対する擬制スポット効果の適用
図13の位置関係において通常クエストのソロプレイがなされる場合、挑戦者には擬制スポット効果が適用され得る。
図11の手順により通常クエストが開始された後に、ソロプレイの実行手順(図9)に進む。
【0079】
ユーザ管理サーバ10は、〔S925〕(図9)において、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを、挑戦者に適用されるスポット効果(擬制スポット効果)を少なくとも加味して設定する。
また、ユーザ管理サーバ10は、〔S945〕(図9)において、挑戦者向けの報酬計算用パラメータを、挑戦者に適用されるスポット効果(擬制スポット効果)を少なくとも加味して設定する。
【0080】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図13の位置関係において、スポット限定クエストのソロプレイが可能である。
図14は、実施例のシステムによるスポット限定クエストのプレイ開始手順を例示する。図14の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、ソロプレイの実行手順(図9)に進む。
〔S1405〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるフラグ指定操作を受け付ける。フラグ指定操作は、例えば、画面上に配置されるフラグメニューに対するタップ操作である。なお、フラグメニューは、フラグが設置されている場合に限りアクティブになる。
〔S1410〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるスポット指定操作を受け付ける。スポット指定操作は、例えば、フラグ指定操作により表示されるスポット指定コマンドに対するタップ操作である。
〔S1415〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるクエスト指定操作を受け付ける。クエスト指定操作は、例えば、スポット指定操作により表示されるスポット限定クエスト実行コマンドに対するタップ操作である。なお、スポット限定クエスト実行コマンドは、指定されたスポットに関連付けてスポット限定クエストが用意されている場合に限り表示される。
【0081】
[2-5-2.マルチプレイ実行手順]
図15は、実施例のシステムによるマルチプレイの実行手順を例示する。図15は、プレイヤAによりクエストが選択され、プレイヤAによるマルチプレイの募集が開始され、当該募集にプレイヤBが応募した後の手順である。
〔S1505〕ユーザ端末30aが、プレイヤAの操作に応じてデッキを編成する。
〔S1510〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによる挑戦指示操作を受け付ける。
〔S1515〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、プレイヤAの操作に応じて当該クエストへのマルチプレイによる挑戦を指示する。
〔S1520〕ユーザ管理サーバ10が、クエストの挑戦者を指定する。ここでは、プレイヤA,Bをそれぞれマルチプレイに挑戦する挑戦者(ホスト,ゲスト)として指定する。
【0082】
〔S1525〕ユーザ管理サーバ10が、ホスト向け及びゲスト向けのクエスト進行用パラメータをそれぞれ設定する。ここでは、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を加味する。具体的には、ある挑戦者の現在位置に対応するスポット定義情報(図4(b))が記憶されている場合に、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。また、ある挑戦者に対応付けてフラグ管理情報(図4(e))が記憶されている場合に、「フラグ位置」によりスポット定義情報(図4(b))を特定し、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。また、ある挑戦者に対応付けてスポット効果管理情報(図4(g))が記憶されている場合に、「スポットID」によりスポット定義情報(図4(b))を特定し、「効果タイプID」によりスポット効果設定情報(図4(d))を特定し、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)を特定する。そして、デフォルトの進行用パラメータのうち対象となるパラメータがあれば、「値1」,「値2」,「値3」,…の少なくともいずれかを用いてこれを更新する。その結果、対象となる進行用パラメータが上昇する。これらの処理を、全ての挑戦者の分についてそれぞれ行う。スポット限定クエストの場合、スポットとホストの過去から現在までの位置関係及びスポットとゲストの過去から現在までの位置関係をそれぞれさらに加味して、進行用パラメータの上昇量又は上昇割合を調整する。
【0083】
〔S1530〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30a及びユーザ端末30bに、クエスト進行用パラメータをそれぞれ提供する。
〔S1535a~c〕ユーザ端末30a及びユーザ端末30bが、それぞれクエストを進行する。クエストの進行には、クエスト進行用パラメータが用いられる。ユーザ管理サ
ーバ10は、ユーザ端末30a及びユーザ端末30bとそれぞれ接続し、操作情報を含むデータの交換を中継しクエストの進行を同期させる。
【0084】
〔S1540〕クエスト終了後、ユーザ管理サーバ10が、ホスト向け及びゲスト向けの報酬計算用パラメータを設定する。ここでは、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を加味する。具体的には、〔S1525〕と同様に、適用されるスポット効果(「値1」,「値2」,「値3」,…)をそれぞれ特定し、デフォルトの計算用パラメータのうち対象となるパラメータがあれば、「値1」,「値2」,「値3」,…の少なくともいずれかを用いてこれを更新して、対象となる計算用パラメータを上昇させる処理を、全ての挑戦者の分についてそれぞれ行う。スポット限定クエストの場合、スポットとホストの過去から現在までの位置関係及びスポットとゲストの過去から現在までの位置関係をそれぞれさらに加味して、計算用パラメータの上昇量又は上昇割合を調整する。なお、〔S1540〕の設定処理が〔S1525〕と併せてクエストの進行開始前に実行されるように構成してもよい。
【0085】
〔S1545〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されるプレイヤデータを更新する。例えば、ホスト及びゲストにそれぞれ対応するプレイヤ情報(図4(a))の「経験値」や「プレイヤランク」を、報酬計算用パラメータに従って増加させる。
〔S1550〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30a及びユーザ端末30bに、結果表示用データをそれぞれ提供する。
〔S1555a,b〕ユーザ端末30a及びユーザ端末30bが、獲得された報酬を含む結果をそれぞれ表示する。例えば、更新前のデータが所定の視聴覚的効果により更新後のデータに変化する様子が示される。
【0086】
[2-5-2-1.近距離マルチ実行手順]
図16は、実施例のシステムによる近距離マルチの募集手順を例示する。また、図17は、実施例のシステムによる近距離マルチの応募手順を例示する。図16は、プレイヤAによりクエストが選択された後の手順である。図17は、図16に続く手順である。
〔S1605〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるマルチプレイの選択を受け付ける。
〔S1610〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによる近距離マルチの選択を受け付ける。
〔S1615〕ユーザ端末30aが、プレイヤAの操作に応じて仮デッキを編成する。
〔S1620〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによる近距離マルチの募集指示操作を受け付ける。なお、実施例のサービスでは、マルチプレイの募集に際しプレイヤAが合言葉(3桁の数字列)を設定することができる。合言葉が設定される場合には、その設定を併せて受け付ける。
〔S1625〕ユーザ端末30aが、現在位置(現在の所在位置)を特定する。現在位置の特定には、GPSユニット261を使用する。
〔S1630〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、近距離マルチの募集を指示する。当該指示は、設定された合言葉やユーザ端末30aの現在位置を示す位置データを含んでよい。
〔S1635〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、近距離マルチの募集の受付を通知する。
〔S1640〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に新たな仮想待受ルーム情報(図4(h))及び仮想待受管理情報(図4(i))を登録し、仮想待受ルームを作成する。このとき、「マルチプレイ区分」は近距離マルチであり、「参加条件」は募集の指示に含まれる位置データが示す位置の近傍に所在することであり、「ステータス」は募集中である。また、募集の指示に合言葉が含まれる場合は、当該合言葉も「参加条件」を構成する。
【0087】
〔S1705〕ユーザ端末30bが、プレイヤBによる近距離マルチの検索指示操作を受け付ける。募集の検索に際しプレイヤBが合言葉(3桁の数字列)を指定する場合、その指定を併せて受け付ける。
〔S1710〕ユーザ端末30bが、現在位置(現在の所在位置)を特定する。現在位置の特定には、GPSユニット261を使用する。
〔S1715〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、参加条件を満たす募集の検索を指示する。当該指示は、指定された合言葉やユーザ端末30bの現在位置を示す位置データを含んでよい。
〔S1720〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されている仮想待受ルーム情報の中から、プレイヤBが参加条件及びプレイ条件を満たす近距離マルチの募集に関する情報を特定する。プレイ条件は、クエストに設定された条件(例えば、プレイヤランク,プレイ位置,プレイ時期等が所定条件を満たすこと)である。
〔S1725〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30bに、検索結果を提供する。
〔S1730〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、プレイヤBによる操作に応じて近距離マルチの募集のうちいずれかを選択し通知する。
〔S1735〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30bに、選択された募集への応募を許可する。
〔S1740〕ユーザ端末30bが、プレイヤBの操作に応じて仮デッキを編成する。
〔S1745〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、プレイヤBによる応募指示操作に応じて、選択された募集への応募を指示する。
〔S1750〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されている仮想待受管理情報(図4(i))にプレイヤBのプレイヤIDを追加し、選択された募集に対するプレイヤBからの応募を受け付ける。
〔S1755〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、応募の受付を通知する。
【0088】
[2-5-2-1-1.ホストがスポット周辺に現時点で所在する場合]
図18は、近距離マルチにおける位置関係の説明図である。
図18に示される例では、スポット1810の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホスト1820が現時点で所在する。この場合、ホストには、現在の所在位置に由来するスポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0089】
また、ホスト1820の現在の所在位置の近傍に、ゲスト1830a,1830bが現時点で所在する。ゲスト1830aは、所定位置の周辺に現時点で所在する。一方、ゲスト1830bは、所定位置の周辺に現時点で所在しない。この場合、ゲスト1830aには、現在の所在位置に由来するスポット特典(ホスト1820に付与されるスポット特典と同等の特典)が付与される。一方、ゲスト1830bには、ホスト1820に付与されるスポット特典に準じる擬似スポット特典(スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0090】
図19は、近距離マルチにおける位置関係の説明図である。
図19に示される例では、スポット1910の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホスト1920が現時点で所在する。この場合、ホストには、現在の所在位置に由来するスポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0091】
また、ホスト1920の現在の所在位置の近傍に、ゲストが過去に所在していた。すなわち、ホスト1920の現在の所在位置に対応する仮想空間内の位置の近傍にゲストのフラグ1930a,1930bがそれぞれ設置されている。フラグ1930aを設置してい
るゲストは、所定位置の周辺に過去に所在していたが現時点で所在していない。一方、フラグ1930bを設置しているゲストは、所定位置の周辺に過去から現在まで所在していない。この場合、前者には過去の所在位置に由来する擬制特典(スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。一方、後者には、ホスト1920に付与されるスポット特典に準じる擬似特典(スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。なお、前者に付与される擬制特典は、後者に付与される擬似特典に対し優等な特典にするのが好ましい。
【0092】
(1)通常クエストのプレイに対する擬制スポット効果の適用
図18及び図19の位置関係において通常クエストの近距離マルチがなされる場合、ホストにはスポット効果が適用され得る。また、ゲストには、スポット効果,擬制スポット効果,擬似スポット効果のうちいずれかがそれぞれ適用され得る。
図11の手順により通常クエストが開始された後に、図16及び図17の手順による近距離マルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0093】
ユーザ管理サーバ10は、〔S1525〕(図15)において、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
また、ユーザ管理サーバ10は、〔S1540〕(図15)において、ホスト向け及びゲスト向けの報酬計算用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
【0094】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図18及び図19の位置関係において、スポット限定クエストの近距離マルチが可能である。図12の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、図16及び図17の手順による近距離マルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0095】
[2-5-2-1-2.ホストがスポット周辺に過去に所在していた場合]
図20は、近距離マルチにおける位置関係の説明図である。
図20に示される例では、スポット2010の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホスト2030が過去に所在していた。すなわち、スポット配置位置の周辺にホスト2030のフラグ2020が設置されている。この場合、ホスト2030には、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0096】
また、ホスト2030の現在の所在位置の近傍に、ゲスト2040が現時点で所在する。ゲスト2040は、所定位置の周辺に現時点で所在しない。この場合、ゲスト2040には、ホスト2030に付与される擬制スポット特典に準じる擬似スポット特典(擬制スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0097】
図21は、近距離マルチにおける位置関係の説明図である。
図21に示される例では、スポット2110の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホストが過去に所在していた。すなわち、スポット配置位置の周辺にホストのフラグ2120が設置されている。この場合、ホストには、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0098】
また、ホストの過去の所在位置の近傍に、ゲスト2130a,2130bが現時点で所在する。ゲスト2130aは、所定位置の周辺に現時点で所在する。一方、ゲスト2130bは、所定位置の周辺に現時点で所在しない。この場合、前者には、現在の所在位置に
由来するスポット特典(ホストに付与される擬制スポット特典に対し優等な特典)が付与される。一方、ゲスト2130bには、ホストに付与される擬制スポット特典に準じる擬似スポット特典(擬制スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0099】
図22は、近距離マルチにおける位置関係の説明図である。
図22に示される例では、スポット2210の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホストが過去に所在していた。すなわち、スポット配置位置の周辺にホストのフラグ2220が設置されている。この場合、ホストには、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0100】
また、ホストの過去の所在位置の近傍に、ゲストが過去にそれぞれ所在していた。すなわち、ホストのフラグ2220の設置位置の近傍にゲストのフラグ2230a,2230bがそれぞれ設置されている。フラグ2230aを設定しているゲストは、所定位置の周辺に過去に所在していたが現時点で所在していない。一方、フラグ2230bを設置しているゲストは、所定位置の周辺に過去から現在まで所在していない。この場合、前者には、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(ホストに付与される擬制スポット特典と同等な特典)が付与される。一方、後者には、ホストに付与される擬制スポット特典に準じる擬似スポット特典(擬制スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0101】
(1)通常クエストにおけるスポット効果の適用
図20図22の位置関係において通常クエストの近距離マルチがなされる場合、ホストには擬制スポット効果が適用され得る。また、ゲストには、スポット効果,擬制スポット効果,擬似スポット効果のうちいずれかがそれぞれ適用され得る。
図11の手順により通常クエストが開始された後に、図16及び図17の手順による近距離マルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0102】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図20図22の位置関係において、スポット限定クエストの近距離マルチが可能である。図14の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、図16及び図17の手順による近距離マルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0103】
[2-5-2-2.SNSマルチ実行手順]
図23は、実施例のシステムによるSNSマルチの募集手順を例示する。また、図24は、実施例のシステムによるSNSマルチの応募手順を例示する。図23は、クエストが選択された後の手順である。図24は、図23に続く手順である。
〔S2305〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるマルチプレイの選択を受け付ける。
〔S2310〕ユーザ端末30aが、プレイヤAによるSNSマルチの選択を受け付ける。
〔S2315〕ユーザ端末30aが、プレイヤAの操作に応じて仮デッキを編成する。
〔S2320〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、SNSマルチの募集を指示する。
〔S2325〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、SNSマルチの募集の受付を通知する。当該通知は、SNSプログラムの起動コマンドと当該募集を特定可能なデータとが付加されたURLを含んでいてよい。
〔S2330〕ユーザ端末30aがユーザ端末30bに、実施例のシステム外で、直接的に又は間接的に、上記URLを含むメッセージを送信する。
〔S2335〕ユーザ端末30aがユーザ管理サーバ10に、上記URLを指定するア
クセスにより、上記SNSマルチの募集開始を指示する。
〔S2340〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、SNSマルチの募集開始の受付を通知する。
〔S2345〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に新たな仮想待受ルーム情報(図4(h))及び仮想待受管理情報(図4(i))を登録し、仮想待受ルームを作成する。このとき、「マルチプレイ区分」はSNSマルチであり、「参加条件」は上記URLを指定するアクセスによる応募であることであり、「ステータス」は募集中である。
【0104】
〔S2405〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、上記URLを指定するアクセスにより参加条件を満たす仮想待受けルームの検索を指示する。
〔S2410〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されている仮想待受ルーム情報の中から、プレイヤBが参加条件及びプレイ条件を満たすSNSマルチの募集に関する情報を特定する。プレイ条件は、クエストに設定された条件(例えば、プレイヤランク,プレイ位置,プレイ時期等が所定条件を満たすこと)である。ここでは、上記URLにより指定される募集が特定される。
〔S2415〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30bに、検索結果を提供する。
〔S2420〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、プレイヤBによる操作に応じて、特定されたSNSマルチの募集を選択する。
〔S2425〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30bに、選択された募集への応募を許可する。
〔S2430〕ユーザ端末30bが、プレイヤBの操作に応じて仮デッキを編成する。
〔S2435〕ユーザ端末30bがユーザ管理サーバ10に、プレイヤBによる応募指示操作に応じて、選択された募集への応募を指示する。
〔S2440〕ユーザ管理サーバ10が、ストレージ21に記憶されている仮想待受管理情報(図4(i))にプレイヤBのプレイヤIDを追加し、選択されたSNSマルチに対するプレイヤBからの応募を受け付ける。
〔S2445〕ユーザ管理サーバ10がユーザ端末30aに、応募の受付を通知する。
【0105】
[2-5-2-2-1.ホストがスポット周辺に現時点で所在する場合]
図25は、SNSマルチにおける位置関係の説明図である。
図25に示される例では、スポット2510の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホスト2520が現時点で所在する。この場合、ホストには、現在の所在位置に由来するスポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0106】
一方、ホスト2520の現在の所在位置の近傍に、ゲスト2530が現時点で所在しない。また、ゲスト2530は、所定位置の周辺に現時点で所在しない。この場合、ゲスト2530には、ホスト2520に付与されるスポット特典に準じる擬似スポット特典(スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0107】
(1)通常クエストにおけるスポット効果の適用
図25の位置関係において通常クエストのSNSマルチがなされる場合、ホストにはスポット効果が適用され得る。また、ゲストには擬似スポット効果が適用され得る。
図11の手順により通常クエストが開始された後に、図23及び図24の手順によるSNSマルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0108】
ユーザ管理サーバ10は、〔S1525〕(図15)において、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
また、ユーザ管理サーバ10は、〔S1540〕(図15)において、ホスト向け及び
ゲスト向けの報酬計算用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
【0109】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図25の位置関係において、スポット限定クエストのSNSマルチが可能である。図12の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、図23及び図24の手順によるSNSマルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0110】
[2-5-2-2-2.ホストがスポット周辺に過去に所在していた場合]
図26は、SNSマルチにおける位置関係の説明図である。
図26に示される例では、スポット2610の配置位置に対応する現実空間内の所定位置の周辺(例えば、半径50mの略円形領域の内部)に、ホストが過去に所在していた。すなわち、スポット配置位置の周辺にホストのフラグ2620が設置されている。この場合、ホストには、過去の所在位置に由来する擬制スポット特典(例えば、スポット効果の適用,スポット限定クエストのプレイ資格)が付与される。
【0111】
一方、ホストの過去の所在位置の近傍に、ゲスト2630が過去から現在まで所在していない。また、ゲスト2630は、所定位置の周辺に過去から現在まで所在していない。この場合、ゲスト2630には、ホストに付与される擬制スポット特典に準じる擬似スポット特典(擬制スポット特典に対し劣等な特典)が付与される。
【0112】
(1)通常クエストにおけるスポット効果の適用
図26の位置関係において通常クエストのSNSマルチがなされる場合、ホストには擬制スポット効果が適用され得る。また、ゲストには擬似スポット効果が適用され得る。
図11の手順により通常クエストが開始された後に、図23及び図24の手順によるSNSマルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【0113】
ユーザ管理サーバ10は、〔S1525〕(図15)において、挑戦者向けのクエスト進行用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
また、ユーザ管理サーバ10は、〔S1540〕(図15)において、ホスト向け及びゲスト向けの報酬計算用パラメータを、少なくとも一部の挑戦者に適用されるスポット効果を少なくとも加味して設定する。
【0114】
(2)スポット限定クエストのプレイ
図26の位置関係において、スポット限定クエストのSNSマルチが可能である。図14の手順によりスポット限定クエストが選択された後に、図23及び図24の手順によるSNSマルチの募集及び応募を経て、マルチプレイの実行手順(図15)に進む。
【符号の説明】
【0115】
10 ユーザ管理サーバ(ゲーム情報処理装置の一例)
20 データ管理サーバ
21 ストレージ
30 ユーザ端末
40 通信ネットワーク
310 登録部
320 受付部
330 検索部
340 提供部
350 指定部
351 第1指定部
352 第2指定部
360 設定部
370 記憶部
図1
図2-1】
図2-2】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26