IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ディセントラライズド モバイル アプリケーションズ エルティーディーの特許一覧

特許7041409安全なトランザクションインターフェース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】安全なトランザクションインターフェース
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20220316BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220316BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20220316BHJP
【FI】
G06F13/00 650B
G06Q30/06 308
G06F3/0488 160
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018522669
(86)(22)【出願日】2016-10-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-03-07
(86)【国際出願番号】 IB2016001670
(87)【国際公開番号】W WO2017072589
(87)【国際公開日】2017-05-04
【審査請求日】2019-10-25
(31)【優先権主張番号】62/247,193
(32)【優先日】2015-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/295,578
(32)【優先日】2016-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/323,703
(32)【優先日】2016-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518147219
【氏名又は名称】ディセントラライズド モバイル アプリケーションズ エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ペレド,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】マルコビッチ,オフェール
(72)【発明者】
【氏名】コル,タル シャローム
(72)【発明者】
【氏名】コーガン,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ムロック,アロン
(72)【発明者】
【氏名】シュタイン,ガイ
【審査官】安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0058939(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/011104(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/225057(US,A1)
【文献】国際公開第2010/125577(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/212008(US,A1)
【文献】特表2013-522734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 30/06
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスのディスプレイインターフェース内でユーザー通信エージェントを提示する工程と;
前記デバイス上で実行されるユーザー通信エージェントとは別個に前記デバイス上で実行するユーザー入力インターフェースを、ディスプレイインターフェース内のユーザー通信エージェントの提示と同時に提示する工程であって、ここで、ユーザー入力インターフェースは、ユーザー通信エージェントに認知可能な1以上の入力を受信するように構成される、工程と;
ユーザー通信エージェントがディスプレイインターフェースにおいて提示されている間に、ユーザー通信エージェントに認知可能ではない1以上の入力を受信するようにユーザー入力インターフェースを構成する、トランザクション開始制御の選択を、ユーザー入力インターフェース内で受信する工程と;
ユーザー通信エージェントがディスプレイインターフェース内で提示されている間に、ディスプレイインターフェース内で提示される識別子の選択を受信する工程と;
識別子の選択に応じて、ディスプレイインターフェース内で数値入力インターフェースを提示する工程と;
数値入力インターフェースを介して数値入力を受信する工程と;
ユーザー入力インターフェース内でトランザクション確認制御を提示する工程と;
トランザクション確認制御の選択に応じて、選択された識別子および数値入力に対して、処理デバイスによって安全なトランザクションを実行する工程と;
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
トランザクション確認記録を生成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
識別子要求制御の選択を受信する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
識別子作成要求を生成する工程と;
1人以上のユーザーに識別子作成要求を送信する工程と;
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
識別子の選択を受信する工程がさらに、安全なトランザクションアカウントに、選択された識別子をマッピングする工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
安全なトランザクションアカウントに対する選択された識別子のマッピングの失敗に応じて、登録招待を生成する工程と;
選択された識別子に登録招待を送信する工程と;
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
トランザクション確認制御を提示する工程はさらに:
数値入力インターフェースを介して受信された数値入力を認証する工程と;
数値入力の認証に応じて、ユーザー入力インターフェース内でトランザクション確認制御を提示する工程と;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
安全なトランザクションを実行する工程はさらに:
安全なトランザクション開始者の身元を認証する工程と;
開始者の身元の認証に応じて安全なトランザクションを実行する工程と;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
安全なトランザクションを実行する工程は:
外部マシンに、選択された識別子および数値入力を送信する工程と;
安全なトランザクションに対応する外部マシンから、トランザクション確認コンテンツを受信する工程と;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
選択された識別子に関係するユーザーにトランザクション確認コンテンツを送信する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
安全なトランザクションを実行する工程は:
選択された識別子および数値入力に基づいたトランザクション要求コンテンツを生成する工程と;
選択された識別子に関係するユーザーにトランザクション要求コンテンツを送信する工程と;
トランザクション要求コンテンツに関してトランザクション確認を受信する工程と;
受信されたトランザクション確認に応じて安全なトランザクションを実行する工程と;
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
請求項1-11のいずれか1つに記載の方法を実施するように構成される1つ以上のプロセッサーを含むことを特徴とする、システム。
【請求項13】
コンピューティングシステムによって実行されたとき、請求項1-11のいずれか1つに記載の方法を、前記コンピューティングシステムに実施させる命令を含むことを特徴とする、少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願への相互参照>
本出願は、2015年10月27日に出願された米国特許出願第62/247,193号、2016年2月16日に出願された米国特許出願第62/295,578号、および2016年4月17日に出願された米国特許出願第62/323,703号に関し、それらの利益を主張し、各出願はその全体を引用することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の態様および実施はデータ処理に関し、より詳細には安全なトランザクションインターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
様々なプラットフォームによって、安全なトランザクションをユーザー間で完結することができる。そのようなプラットフォームは、トランザクションのすべての当事者がトランザクションを実行するためにプラットフォームでアカウントを維持すること要する。
【発明の概要】
【0004】
以下、こうした態様の基本的な理解を与えるために、本開示の様々な態様の簡単な要約を提示している。この要約はすべての企図される態様の広範囲な概観ではなく、鍵となるまたは決定的な要素を識別したり、そうした態様の範囲を記述したりすることのないように意図されている。その目的は、後に提示されるより詳細な記載の前置きとして、単純化された形式の本開示のいくつかの概念を提示することである。
【0005】
本開示の1つの態様では、処理デバイスは、あるデバイスのディスプレイインターフェースにおいてユーザー通信エージェントを提示する。ユーザー通信エージェントが、上記デバイスのディスプレイインターフェースにおいて、およびあるデバイス上で実行されるユーザー通信エージェントとは別個にそのデバイス上で実行されるユーザー入力インターフェース内で提示されている間に、処理デバイスはトランザクション開始制御の選択を受信する。トランザクション実行制御の選択に応じて、処理デバイスは識別子選択制御を介して1つ以上の識別子を提示する。処理デバイスは、識別子選択制御を介して提示される1つ以上の識別子の少なくとも1つの選択を受信する。1つ以上の識別子の少なくとも1つの選択に応じて、処理デバイスは、ユーザー入力インターフェースを数値入力インターフェースへと切り替える。処理デバイスは、数値入力インターフェースを介して数値入力を受信する。数値入力の受信に応じて、処理デバイスは、ユーザー入力インターフェース内のトランザクション確認制御をアクティブ化する。トランザクション確認制御の選択に応じて、処理デバイスは、選択された少なくとも1つの1つ以上の識別子および数値入力に対して、安全なトランザクションを実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の態様と実施は、以下に与えられる詳細な記載や本開示の様々な態様と実施の添付図面からより完全に理解されるが、しかしながら、これらが本開示を特定の態様または実施に限定するものと考慮してはならず、説明と理解を促すためのものに過ぎないと考慮しなければならない。
図1A】本開示の1つの実施に従って例示的なシステムアーキテクチャを図示する。
図1B】本開示の1つの実施に従って例示的なシステムアーキテクチャを図示する。
図1C】本開示の1つの実施に従って例示的なシステムアーキテクチャを図示する。
図1D】本開示の1つの実施に従って例示的なシステムアーキテクチャを図示する。
図2】本開示の態様と実施に従ってデバイスの典型的な実施を図示する。
図3】安全なトランザクションインターフェースのための方法と、本開示の様々な実施に従ってユーザー通信エージェントおよびモバイルデバイスを用いて安全なトランザクション機能を統合するための方法と、の態様のフロー図を図示する。
図4A】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4B】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4C】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4D】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4E】本開示の1つの実施に従って典型的なユーザーインターフェースを図示する。
図4F】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4G】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図4H】本開示の1つの実施に従って例示的なユーザーインターフェースを図示する。
図5】本開示の態様と実施に従って作動する例示的なコンピュータシステムのブロック図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の態様および実施は、安全なトランザクションインターフェースを対象とし、かつ安全なトランザクション機能をユーザー通信エージェントおよびモバイルデバイスに統合することを対象とする。安全なトランザクションシステム、ならびにそれらのユーザー通信エージェント(「UCA」)、例えばチャットおよびメッセンジャーのアプリケーション/サービス、および/または他のユーザー間の通信システム(電子メール等など)の統合に関する特定の実施における技術が本明細書において記載される。
【0008】
特定の実施では、記載された技術は、インターフェースでUCAに接続するように構成することができるバーチャルキーボード(「VK」)などのユーザーインターフェース(ユーザー入力インターフェースなど)を使用することなどによって、UCAとの安全なトランザクション機能の統合に関係しうる。そのような統合は、モバイルデバイス(スマートフォンおよびタブレットなど)上で特に役立つことができるが、他のデバイス(本明細書において参照されたものなど)上でも同様に使用されてもよい。例えば、本明細書に記載されるように、記載された技術は、ユーザーがチャットアプリケーションを介して安全なトランザクションを開始および/または終了できるようにする、かつ様々な関連するアクティビティを開始および/または実行できるようにすることが可能である。
【0009】
インスタントメッセージングおよびチャットのアプリケーションは、非常に人気な個人間の通信プラットフォームとなっており、多くの人々によって世界的に使用されていることが理解されるだろう。そのような製品は、スタンドアロンのアプリケーション(WhatsAppなど)であってもよく、より大きいボイス通信システム、またはビデオ通信システムの要素またはコンポーネント(スカイプなど)であってもよく、および/またはソーシャルネットワーキングサービス/プラットフォーム(Facebookメッセンジャーなど)へと埋め込まれてもよい。インスタントメッセージングは、直接的にソーシャルネットワークシステム自体の一部分でなくとも、ソーシャルネットワークという面において非常に使用されていることが理解されるだろう。特定のシナリオでは、通信は支払いなどのトランザクションを含むか、それに関係することもできる。例えば、共同目的(「全員でメアリーに卒業のギフトを買おう」)、個人間のトランザクション/送金(「やあ、ジョー。ビールおごってくれない?」)、またはそれ以外のための、製品購入、財源や通貨等を共にするユーザーの共同出資に関する通信セッションの一部としてである。
【0010】
一部のインスタントメッセンジャープラットフォームではそれらのインフラ内で特定の個人間の支払いが可能である一方、そのようなシステムは、特定のメッセージングプラットフォームのユーザー間のトランザクションに限定されており、そしてトランザクションの双方に、同じメッセージングプラットフォームを使用することを要求する。他のプラットフォームでは、電子メールまたは専用の送金ソリューションなどのサードパーティーサービスを介して、そのようなトランザクションを可能にしている。しかしながら、これらの製品はインスタントメッセージングプラットフォームによって提供される即時性、前後関係、および人間関係を提供しない。
【0011】
サードパーティーのバーチャルキーボード(「VK」)(SwiftKey Inc., LondonのSwiftKeyなどの)は、Apple Inc.のiOSおよびGoogleのAndroidなどのモバイルオペレーティングシステムが入手可能であることが留意されるべきである。特定の実施では、他のアプリケーションが実行している間、そのようなキーボードのためのユーザーインターフェース(UI)が表示されうる(また、VKはこれらのアプリケーションに対する入力を制御することができる)ことがさらに留意されるべきである。そのようなVKアプリケーションによって、メッセージングプラットフォームおよび他のアプリケーションを含むモバイルデバイス上で作動する様々なアプリケーションのための入力としてユーザーによって使用されうるスクリーン上のキーボードを、サードパーティーに実装させることもさらに理解されうる。特定の実施では、VKアプリケーションは、ユーザーのキーボードの以前の使用中に収集された情報に基づくなど、予測的なテキスト修正または補完などのさらなる機能を提供することもある。
【0012】
様々な実施では、例えばユーザーデバイスにインストールすることができ、入力を提供するように構成されうる、および/またはそうでなければ、インスタントメッセージングツール、メッセージングサービス等のUCA、および(様々なトランザクションの実行を可能にするサービス、例えばユーザーごとのウォレットをサポートし金融トランザクションを可能にするサービスなどの)バックエンドサービスなどで統合される、改善されたおよび/または強化されたVKが本明細書において記載される。強化されたVKによる参照された機能を使用可能にすることによって、さらに以下に詳述されるような、多数の追加機能および利点を提供することができる大幅に改善されたソリューションを提供することができる。例えば、特定の実施では、キーボードアプリケーションは、専用インターフェースと、ユーザー間の資金移動/支払いなどの安全なトランザクションの実行を可能にするための特徴とを含むことができる。そのようなキーボードを実装することによって、ユーザーは、例えば、単一のアプリケーションに銀行口座/クレジットカードをいったん結び付け、次に多数のプラットフォーム(例えば様々なメッセージングサービス等)にわたって本文中の機能を活用することができる。そうする際に、ユーザーは、ユーザーが現在従事している通信セッション/アプリケーションのインターフェース内の安全なトランザクションを開始する/実行するためにVKを活用しながら、例えばソーシャルプラットフォームのアプリケーションのコンテキスト/インターフェース内にとどまることができ、(インスタントメッセージングの)会話が途切れないコンテキストを維持することができる。
【0013】
例えば、本明細書に記載されるように、特定の実施では、UCA(例えばメッセージング/チャットアプリケーション)およびユーザー入力インターフェース(例えばキーボード/VK)が実行され、例えば単一のユーザーインターフェース(例えばUCAとキーボードの両方を同時に表示することができるモバイルデバイスのタッチスクリーン)内で同時に表示されることもある一方、特定の実施では、UCAとユーザー入力インターフェースは互いと別個に実行されうる。そうすることで、例えば、ユーザー入力インターフェース内で受信された入力等は、UCA等によって、アクセス可能ではない、知覚可能ではない、受信されないこと(、および/またはユーザーによる認可のないUCAによってアクセス可能ではないこと等)もある。ユーザー入力インターフェースの独立した実行の観点から、本明細書において記載される様々な安全なトランザクションの操作および機能は、安全なトランザクション機能を持たないこともあるUCA内でさえ、それに対してさえ、および/またはそうでなければ、それと合わせてさえ使用可能になりうることが理解されうる。
【0014】
したがって、記載された技術は、限定されないが、安全なトランザクション、通信技術、およびユーザーインターフェースを含む複数の技術的な領域における特定の技術的な課題および長年の欠陥を対象とする、および対処することが理解されうる。本明細書において詳細に記載されるように、開示された技術は、参照された技術的な課題、および参照された技術分野における未解決のニーズに対する特定の技術的解決法を提供し、多数の利点および従来の手法の改善をもたらす。さらに、様々な実施において、本明細書において言及されるハードウェア要素、コンポーネント等の1つ以上(例えばセンサー、デバイス等)は、本明細書において記載される方式などで、記載された技術を可能にする、改善する、および/または強化するように動作する。
【0015】
図1Aは、本開示の1つの実施に従って例示的なシステムアーキテクチャ(100)を図示する。システムアーキテクチャ(100)は、各種デバイス、マシン、サーバ、および(デバイス、マシン、サーバ等上で、および/または複数のデバイス等と共に実行されることもある)アプリケーションを含む。これらの様々な要素またはコンポーネントは、ネットワーク(110)によって互いに接続可能であり、ネットワーク(110)は、パブリックネットワーク(例えばインターネット)、プライベートネットワーク(例えばローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN))、あるいはその組み合わせでありうる。
【0016】
図1に示されるように、システム(100)は、デバイス(102A)(本明細書で参照されるような「ユーザーA」に対応する)、およびデバイス(102B)(本明細書で参照されるような「ユーザーA」に対応する)などの様々なユーザーデバイスを含みうる。特定の実施では、デバイス(102)の各々は、例えば、無線端末(例えばスマートフォン等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ(ウェアラブルデバイス)、車載用コンピュータ/システム(ビデオカメラ)、上記のものの任意の組み合わせ、または本明細書に記載される様々な機能を実行可能な他のそのようなコンピューティングデバイスでありうる。そのデバイスは、ユーザーデバイスのハードウェアおよびソフトウェアを管理するオペレーティングシステム(OS)を実行することもある。モバイルアプリケーション(「アプリ」)、ウェブブラウザ等の様々なアプリケーションは、ユーザーデバイス上(例えばユーザーデバイスのOS上)で実行されてもよい。本明細書に記載されるように、特定の実施では、各デバイスには、本明細書に記載される様々な操作を可能にするデバイスにインストールされた様々なアプリケーションをさらに有する。図1Aに示されるように、特定の実施では、そのようなアプリケーションは、ユーザー通信エージェント(120)(「UCA」)、例えばWhatsAppなどの通信アプリケーションチャットクライアント、および以下に記載されているものなどの機能を含みうるオンボーディング(「ΟΒ」)プロセスを受け持つクライアントアプリケーションでありうるアプリケーション(130)(「アプリ」)を含むことができる:ユーザー登録、安全な情報(例えばクレジットカード、アカウント、および他の財務情報)のセットアップおよび管理、使用情報トラッキング(例えばウォレットおよびトランザクションのステータスなど)、および/またはユーザー設定の操作。アプリケーション(130)は、本明細書に記載されているようなデバイスを介するユーザー入力を可能にするアプリケーションでありうるバーチャルキーボード(140)(「VK」)も含みうる。
【0017】
特定の実施において、ことが理解されるだろう。デバイス(102)はまた、様々なセンサーおよび/または通信インターフェース(限定されないが、図2および図5に図示されるおよび/または本明細書に記載/言及されるものを含む)も含みうる、および/または組み込みうる。こうしたセンサーの例としては、限定されないが以下が挙げられる:加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、GPS、触覚センサー(例えば、タッチスクリーン、ボタン等)、マイクロホン、カメラなど。上記のような通信インターフェースの例としては、限定されないが、セルラー(例えば3G、4G等)インターフェース、Bluetooth(登録商標)インターフェース、WiFi(登録商標)インターフェース、USBインターフェース、NFCインターフェース等が挙げられる。さらに、特定の実施では、ユーザーデバイスは、様々な周辺機器と接続され、および/またはそうでなければ通信し合う。
【0018】
明記されるように、特定の実施では、デバイス(102)は、様々なセンサーおよび/または通信インターフェースを含む、および/または組み込むこともできる。実例として、図2はデバイス(102)の1つの典型的な実施を図示する。図2に示されるように、デバイス(102)は、本明細書に記載されたもののような様々な操作を可能にする役割を果たす様々なハードウェアおよび/またはソフトウエアコンポーネントに動作可能に接続される、制御回路(240)(例えばマザーボード)を含みうる。制御回路(240)は、プロセッサ(210)とメモリ(220)に動作可能に接続することができる。プロセッサ(210)は、メモリ(220)にロードすることができるソフトウェアの命令を実行する役割を果たす。プロセッサ(210)は、特定の実施に応じて、多くのプロセッサ、マルチプロセッサコア、またはいくつかの他のタイプのプロセッサでありうる。さらに、プロセッサ(210)は、メインプロセッサにシングルチップ上の二次プロセッサが存在する、多くの異種プロセッサシステムを使用して実行することができる。別の例示的な例として、プロセッサ(210)は、同じタイプの複数のプロセッサを含む対称的なマルチプロセッサシステムでありうる。
【0019】
メモリ(220)および/またはストレージ(290)はプロセッサ(210)によってアクセス可能であってもよく、それによって、プロセッサ(210)はメモリ(220)上および/またはストレージ(290)上に保存された命令を受信し実行することができる。メモリ(220)は例えば、ランダムアクセスストレージ(RAM)または他の適切な揮発性あるいは不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体でありうる。加えて、メモリ(220)は固定可能であるか、取外し可能であってもよい。ストレージ(290)は特定の実施に応じて様々な形式をとることができる。例えば、ストレージ(290)は1つ以上のコンポーネントまたはデバイスを含むことができる。例えば、ストレージ(290)は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換型光ディスク、書換型磁気テープ、または上記のいくつかの組み合わせでありうる。ストレージ(290)も固定可能であるか、または取外し可能でありうる。
【0020】
図2に示されるように、ストレージ(290)はUCA(20)およびアプリ(130)、および/またはVK(140)を格納することができ、それぞれは、デバイスのユーザーが本明細書に記載される技術と相互に作用する、および/またはそうでなければその技術を活用することを可能にするために、メモリ(220)へとロードされうる、および/または処理デバイス(210)によって実行されうる。
【0021】
通信インタフェース(250)は、制御回路(240)にも動作可能に接続される。通信インタフェース(250)は、ユーザーデバイス(102)と、1つ以上の外部のデバイス、マシン、サービス、システム、および/または要素(限定されないが、図1A-1Dに図示されるものと本明細書に記載されるものを含む)との間の通信を可能にする、任意のインターフェース(または複数のインターフェース)でありうる。通信インタフェース(250)は、(制限されないが)モデム、ネットワークインタフェースカード(NIC)、集積回路網インターフェース、無線周波数送信機/受信機(例えばWiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、セルラー、NFC)、衛星通信送信機/受信機、赤外線ポート、USB接続、またはデバイス(102)を他のコンピューティングデバイス、システム、サービス、および/またはインターネットなどの通信ネットワークに接続するための任意の他のそのようなインターフェースを含みうる。こうした接続は、有線接続または無線接続(例えば802.11)を含みうるが、通信インタフェース(250)は制御回路(240)および/または本明細書に記載される様々なコンポーネントへの/からの通信を可能にするあらゆるインターフェースでありうることを理解されたい。
【0022】
記載された技術の操作間の様々な時点で、デバイス(102)は、図1A-Dに図示されるおよび/または本明細書に記載されるものなどの1つ以上の他のデバイス、システム、サービス、サーバと通信することができる。こうしたデバイス、システム、サービス、サーバなどは、本明細書で詳細に記載されるように、ユーザーデバイス(102)への/からのデータを送受信することができ、それによって記載された技術の操作を向上させる。上記のデバイス、システム、サービス、サーバなどは、本明細書に記載されるように、ユーザーデバイス(102)と直接通信し、ユーザーデバイス(102)と間接的に通信し、ユーザーデバイス(102)と常時/継続的に通信し、ユーザーデバイス(102)と定期的に通信することが可能であり、および/または、ユーザーデバイス(102)と通信可能に連携させることができる。
【0023】
1つ以上のセンサー(245A-245N)(まとめてセンサー(245))も、ユーザーデバイス(102)の制御回路(240)に接続される、および/またはそれと通信している。センサー(245)は、ユーザーデバイス(102)内に組み込み可能な/一体化可能な、および/または通信可能な様々なコンポーネント、デバイス、および/または受信機でありうる。センサー(245)は、本明細書に記載される1つ以上の刺激、現象、または他の上記のような入力を検知するように構成可能である。こうしたセンサー(245)の例としては、限定されないが、加速度計(245A)、ジャイロスコープ(245B)、GPS受信機(245C)、マイクロホン(245D)、磁力計(245E)、カメラ(245F)、光センサー(245G)、温度センサー(245H)、高度センサー(245I)、圧力センサー(245J)、近接センサー(245K)、近距離無線通信(NFC)デバイス(245L)、コンパス(245M)、および触覚センサー(245N)が挙げられる。本明細書に記載されるように、デバイス(102)はセンサー(245)からの様々な入力を理解し/受信することができ、本明細書に記載されるように、こうした入力を利用して、様々な操作および/またはその態様を開始する、可能にする、および/または向上させることができる。
【0024】
この点においては、先の記載(例えばセンサー(245)に対する)がユーザーデバイス(102)を対象としている一方、様々な他のデバイス、システム、サーバ、サービス等(図1A-D図解されるもの、および/または本明細書に記載されるもの)には、デバイス(102)に関して記載されたコンポーネント、要素、および/または機能を同様に組み込むことができる。ことが留意されるべきである。例えば、BES(150)にはまた、参照されたコンポーネント、要素、および/または機能の1つ以上が組み込まれることもある。さらに、図1A-Dに図示されるものおよび/または本明細書に記載されるものといった様々なデバイス、システム、サーバ、サービスなどの特定の態様と実施も、以下にかつ図5に関連して非常に詳細に記載されていることも理解されるべきである。
【0025】
特定の実施では、それぞれのアプリ(例えばデバイス「A」およびデバイス「B」で実行するもの)は、バックエンドサーバ(150)(図1Aに示されるような「BES」)に対する接続を可能にするように構成されうる。BES(150)は、ラックマウントサーバ、ルーターコンピュータ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットブック、デスクトップコンピュータ、メディアセンター、上記の任意の組み合わせ、または本明細書に記載される様々な機能を実行することができる任意の他のそうしたコンピューティングデバイスでありうる。そのようなBESはさらに、以下により極めて詳細に記載されるトランザクション実行サーバ(160)(「TES」)に対する接続を可能にできる。デバイス(102)上で実行するそれぞれのアプリはまた、互いに接続するおよび/または直接通信し合うとうに構成されてもよく、それによって、以下にさらに詳述されるような「アプリのP2P接続」と呼ばれるアプリ間の通信リンクを形成する。このアプリ間のリンクは、互いに接続するために(例えば通信セッション、チャットプロトコル等を実行するために)、それぞれのUCAによって使用されるリンクとは切り離されることもあることが理解されるだろう。
【0026】
ある実施では、ユーザーアカウント(例えば、アプリ(130)に関連付けられるアカウント)はそれぞれ、一意の識別子を備える安全なリポジトリに関連付けられることがある。こうした安全なリポジトリは、ユーザーに関連する情報を安全に受信し、送信し、および維持することができる(例えば、資金を受けることができるウォレット)。実例として、他のユーザーがこのユーザーへ支払いを送金する場合、こうしたトランザクションを簡単に受取人のウォレットアドレスへ向けることができる。したがって、記載された技術により、一意の識別子(ID)を使用してユーザー/安全なリポジトリを表すことができる。こうした識別子を使用することで、安全なトランザクションを実行する際に記載された技術の利便性と使いやすさが飛躍的に増加し得るということが認識されることがある。さらに、ある実施では、参照されたウォレットの代わりに、記載された技術の安全なリポジトリは、ユーザーの銀行口座、クレジットカードなどを利用するなどして既存の安全なリポジトリに対して使用可能となり得ることを理解されたい。例えば、安全なトランザクション(例えば、別のユーザーへ支払いを送金する)を始めるためには、受取人の一意の識別子を提供するだけでよいことがある。他の実施では、電子メールアドレス、電話番号などの他の識別子(例えば、既存の識別子)を利用することもできることを理解されたい。
【0027】
ユーザーはアプリを介して一意の識別子(「ID」)(例えば「johnsnow」)を登録することができ、このIDをユーザーに関連する安全なリポジトリ、アカウント情報(例えば、ウォレットの詳細)などに関連付けることができる。本明細書で詳細に記載されるように、識別子は1つ以上の接頭文字(例えば、「$」)を使用して通信セッション(例えば、チャットセッション)で表されもよい―したがって、例えば、本明細書に記載された様々な安全なトランザクションに関して、「$johnsnow」を使用して、ユーザー「johnsnow」を表すことができる。以下にさらに明記されるように、IDの登録はサーバ(「BES」(150)など)上で管理することができる。
【0028】
参照されたID(例えば、英数字のID)はモバイルプラットフォーム上で容易に共有および利用可能である。IDは思い出しやすいものであっても良く、タイプするか、あるいは直接入力できるものである(ちょうど電子メールアドレスのように)。別の便利な特徴はコピーペーストである。ユーザーAはユーザーBにチャットで自分のIDを送る。ユーザーBは「コピー」コマンド/操作を駆使してクリップボードにIDをコピーする。記載された技術(例えば、ユーザーBのデバイス上で実行されているような「アプリ」)は、デバイスの/システムのクリップボードと接続し、識別子がそこに置かれたと判定するするように構成可能であり、さらに、(例えば、ユーザーによる明確な「挿入する」操作を必要とすることなく)クリップボードから識別子を自動的にコピーすることができる。
【0029】
識別子は、トランザクションが要求されることを明示するためにも使用されてもよい。例えば、ユーザー「johnsnow」は、「$johnsnow+10」の形式でチャットメッセージを使用して10ドルの支払いを要求し、それによって、以下に明記されるようなトランザクションシーケンスを始めることなどによって、安全なトランザクションを始めるために記載された技術を利用してもよい。
【0030】
記載された技術はさらに、以下に詳述されるように、参照された識別子が表されるかエンコードされることがある多くの方法をサポートすることもある。例えば、ある実施では、識別子はURL-例えば、「http://gems.org/johnsnow」)としてエンコードされ得る。URLとして識別子をエンコードする利点は、アプリがそれ自体をURLハンドラーとして登録することができるため、モバイルプラットフォーム内での統合を増加させる/向上させることである。さらなる例としては、URL「http://gems.org/johnsnow_20」は、ユーザー「johnsnow」による20USDのリクエストを反映することができる。したがって、アプリがデバイス上にインストールされている/利用可能である場合、参照されたURLがクリックされるか、それ以外の方法で選択されるとき、OSはこれを立ち上げてクリックを処理し、かつ専用のユーザーインターフェース(「UI」)を開いてこの動作(例えば、このアドレスへの「支払いを送金する」ダイアログ)を処理する。アプリがインストールされていない場合、URLがクリックされると、通常のHTTPウェブページ(例えば、gems.orgのウェブサイトから)が役に立つ。これは、アプリをダウンロードおよびインストールして、オンボーディングプロセスを実行するようにユーザーに指示することができる。
【0031】
他の実施では、参照された識別子は、印刷または表示され、その後、適切なスキャナー(スマートフォン内蔵のカメラなど)によってスキャン可能なQRコード(登録商標)(あるいはバーコード、あるいは任意のそれ以外のフォーマット)としてエンコードされ、処理され、および、起動され得る(それにより、上に明記されるように、アプリまたはそのインストールを起動する)。
【0032】
さらなる他の実施では、参照された識別子は既存の画像内にエンコード可能である。識別子は画像-例えば、ソーシャルネットワーク内でのユーザーのアバターまたはプロフィール写真の内部でエンコード可能である。このエンコードは、ヒトの目に対して画像を変化させないこともあり、したがって、アバターは視覚的には同じままであり得る。画像をデコードする際、アプリは、識別子を含むエンコードされた画像を識別し、それから識別子を抽出することができる。
【0033】
画像はモバイルプラットフォームでも十分に統合される。したがって、アプリは、(例えば)限定されないが、以下を含む多くの方法でこうした画像を受け取ることもある:多くのモバイルアプリケーションは、他のインストールされたアプリに対する画像の直接的な共有をサポートする(アプリは「シェアハンドラー」としてそれ自体を登録することができる)。さらに、ある実施では、画像はデバイス上のユーザーのフォトアルバムに保存可能である。その後、アプリはフォトアルバムをスキャンし、関連する(最近加えられた)画像を見つけることができる。画像もコピーペースト可能であるため、画像の受取人は画像をコピーし、クリップボードから直接アプリにアクセスさせることができる。アプリは、さらにエンコードされた画像を検知しようとするために(例えば、スクリーンキャプチャを使用して)スクリーンをスキャンすることもあり、こうしたスキャンは、様々なコミュニケーションアプリケーション(例えば、メッセージングアプリケーション)のディスプレイ構造に適している(つまり、「他のユーザー」のアバターが表示される可能性が高い領域に焦点を合わせる)。
【0034】
上で参照された様々な表現および転送技術を用いて、ある実施では、アプリ(130)は、トランザクションが行われようとしているときに、現在のユーザーと会話するユーザーの識別子を受け取ることもある。
【0035】
ある実施では、様々な安全なトランザクションは、ユーザー間で共有することができる設定された金額(あるいはそれ以外のそのような額)であり得る「請求可能な通貨」に対して実行可能である。共有される要素はその受取人によって請求されるまでその額を保持することができる。いったん請求されると、実際の額が受取人のウォレットへ移り、共有される要素はその額を失う。ある実施では、こうした請求可能な通貨は(上に記載されるようなユーザーのIDを使用することにより)特定の受取人のアドレスにロックされることもある。通貨はロック解除されることもあるため、誰もがそれを請求することができる。通貨をロック解除しておく利点は、送信人が受取人のIDを知ることなく/提供することなく、この金額を送金することができるということである。
【0036】
ある実施では、安全なトランザクションは、受取人「A」が(例えば、送信人「B」にチャットプログラム内のメッセージ「$abc+10」を送ることによって)特定の額を送るように要求することにより、開始され得る。こうしたメッセージは傍受されることもあれば、Bのデバイス上のアプリのVK部分に転送されることもあり、安全な支払いトランザクションを始めることができる。「B」は支払いを承認し、(以下に詳述されるように)任意の追加の属性も指定することができる。
【0037】
別の場合では、ユーザー「B」はAからの特定のリクエストで支払い(「A」にロックされるか、あるいは「そのトランザクションを請求する誰か」に開かれている)を始めることができる。例えば、「A」は寄付金または資金調達を求めていることもあれば、それに接続する誰もが、トランザクションID実施形態に、請求可能な通貨の設定された金額を送ることを可能にすることもある。
【0038】
ある実施では、受取人「A」が送られた金額を請求することができるように(メッセージングアプリケーションによって)受取人「A」に送信可能な特有のトランザクションコード(例えば「eKbDSw」)を生成することができる。ある実施では、システムによって生成されたトランザクションIDはさらに金額も含むことができるため、したがって、(参照された受取人へ10ドルを送るための)実際のIDは、「10+eKbDSw」になる。
【0039】
参照されたトランザクションIDは、その例がさらに以下に詳述された任意の数の方法で表されることもあれば、エンコードされることもあるということが理解されよう。
【0040】
例えば、ある実施では、トランザクションIDは英数字の特有のIDとして表すことができる。そうするためには、トランザクションID(「10+eKbDSw」)を生成することができ、チャット会話に挿入することができる。金額を請求するために、受取人「A」はトランザクションIDをアプリにタイプ入力するか、コピーペーストするか、あるいは(以下に明記するように)それ以外の方法でそれをアプリへ落とし込むことができる。
【0041】
他の実施では、トランザクションIDはURLとして表すことができる。そうするためには、トランザクションIDをURL-例えば「http://gems.org/10-eKbDSw」としてエンコードすることができ、受取人(例えば、「A」)が選択する(例えば、それをクリックする)場合、アプリ(もしインストールされていれば)は起動してトランザクションを完了させることができるか、あるいは(アプリがインストールされていなければ)ウェブページを開くことができる-このことがアプリをダウンロードしてインストールするようにユーザー「A」に指示する)。
【0042】
さらに他の実施では、トランザクションIDはQRコード(登録商標)として表すことができる。そうするためには、URLをQRコード(登録商標)としてエンコードすることができ、これは印刷または表示することができ、その後、適切なスキャナーでスキャンすることができる。したがって、これはトランザクションIDのURL形式をデコードするために使用することができる。
【0043】
さらなる他の実施では、トランザクションIDは既存の画像内にエンコード可能である。例えば、本明細書に記載されたように、IDは実際に任意の画像へエンコードすることができる。これは、例えば、紙幣または小切手のブランド名の入ったストック画像を生成するために使用可能である。その際、この視覚的な通貨が請求されるまで、受取人はフォトアルバムにこの通貨を保持することができる。
【0044】
ロックされていない請求可能な通貨-特定ユーザーIDにはロックされないこともある-は十分に保証できるものであり得ることに着目されたい。例えば、トランザクションIDの受取人はこのIDを任意の第三者に対して保証することができ、第三者はこれを請求するか、あるいはさらに譲渡することができる。さらに、もとの送信人(あるいは任意の受取人)は複数の人にそれを分配することができ、それを最初に請求する人がその額を受け取る。これは以下に定義されるような様々なトランザクションの属性と条件によって制限可能である。そのようなシステムは例えば、意図した受取人以外の人がその金額を請求することを防ぐために、基礎的なUCAのセキュリティに依存することもあるということを理解されたい。
【0045】
記載された技術はさらに、一定の期間(例えば6か月)の後に請求されなかった資金向けのデフォルトの有効期限ポリシーを定義するか、あるいは、こうした資金を無制限な時間「送信中」にすることもある。
【0046】
限定されないが、以下を含む特別の安全なトランザクションに関して、様々な属性および/または条件を定義することができることを理解されたい:支払人/創始者のID、被支払人/受取人のID(あるいは不特定)、支払われる額、トランザクション日、生成されたトランザクションID。ある実施では、トランザクションの定義は-例えば、不特定の被支払人(つまり、特定の受取人にロックされない)への支払いについて、トランザクションが保証可能であるかどうかも示すか、反映することができるが、指定された被支払人とのトランザクションに有効なこともあり、指定された被支払人がそのトランザクションを最初に請求することなく、第三者に対してトランザクションを保証することを可能する。
【0047】
ある実施では、記載された技術はさらに追加の属性を実行することもある。これらの属性のいくつかは請求条件を示すこともあり、-この条件下において、条件が満たされる場合に、受取人/被支払人はその額を請求することができる。こうした請求条件を設定する際の1つの目的は、セキュリティの強化と、未承認の当事者による資金の請求を阻むことである。そのような条件は限定されないが、以下を含むことがある:最も早い請求日、最も遅い請求日(有効期限)、地理的な地域/領域に対するロック(例えば、モバイルデバイスのGPS受信機あるいは他のメカニズムによって決定されるように、例えば、アプリが所定の物理的な領域にあるモバイルデバイス上で実行されている際にのみ、参照されたトランザクションの承認された請求が行われてもよい)。こうしたロッキングは、記載された技術のセキュリティを改善することもある。
【0048】
記載された技術はさらに、特定の受取人の属性の組み合わせ(特定のモバイルデバイス、システム特性、IMEI、IMSI、MACアドレス、ブラウザバージョンなど)に対してトランザクションを制限することもあれば、あるいはロックすることもある。さらに、ある実施では、記載された技術は、追加のパスワード/ID/生体認証、および/または他のそのこうした識別子/認証者に対してトランザクションを制限することもあれば、あるいはロックすることもある。こうした追加のトランザクション毎のキーは、トランザクションが正しい人により確実に請求されるために別々のチャネルで(例えば)移動させることが可能である。
【0049】
さらに、ある実施では、記載された技術はさらに、外部的条件に対する特定のトランザクションを制限するか、あるいはロックすることもある。例えば、インターフェースは様々なデリバリーサービス、ロジスティクス/運送会社など(FedExおよびUPSなど)に提供可能であり、安全なトランザクションは、パッケージが(例えば、支払の受取人の場所から支払の送信人の場所まで)輸送されたという肯定的な指標の受け取り後に実行/完了され得る(および、トランザクションに関連する資金を放出することができる)。こうした条件は、例えば、運送会社により提供されるウェブサービス、APIなどに対してテストまたは確認されることもある。ある実施では、支払人は、スクリプト言語あるいは他のメカニズムで(例えば)定義された特定の条件を含めることができる。[0065]UCAと連携した記載されるアプリ/VKの組み合わせは簡易な専用のスクリーン上のUI(例えば、「自分が送りたい額を指定するだけ」)を提供し、これを介して、ユーザーは安全なトランザクションを開始および実行するために対話することができる。アプリ/VKは、本明細書に記載されるように、受け取った入力を処理し、様々なエンコード、デコード、通信、およびフロントエンドの機能(バックエンド機能性を提供するBESと連携して)を行うことができる。アプリ/VKの様々な態様は本明細書に十分に記載されている。
【0050】
安全なトランザクション(例えば、お金を送ること)を始めるとき、様々な対応するUI要素は、支払人が上記の記載および本明細書で参照される属性、条件、識別子などの1つ以上を指定することを可能にするために、提供可能である。こうした条件は、トランザクション情報の残りと一緒に保存することができ、記載された技術によって強化される。
【0051】
記載されたエンコードプロセス(例えば、ユーザー表示/送られた金額表示/トランザクション属性)の様々な態様に関連する複雑さゆえに、ユーザーは標準的なキーボードを使用して手でこうした操作を行うことが困難になるか、あるいは不可能になることを理解されたい。これに応じて、記載されたVKは、専用のスクリーン上のUI(例えば、「自分が送りたい額を指定するだけ」)を提供する能力、エンコードプロセスを行う能力をユーザーに与え、かつUCAを介して別の当事者に出力を送達する能力を与えることから、上記のようなシナリオではとりわけ有利になりえる。さらに、ユーザーは長たらしいアドレスを思い出してタイプする必要はない。
【0052】
ある実施では、「BES」(150)は、記載された技術用のバックエンドの記憶、認証、および情報処理を実施する。図1Bで例示されるように、これはBESコーディネーター(152)(本明細書に記載された機能などのBESの機能性を管理するためのサービス、エンジン、アプリケーションなどでありえる)と、ユーザーデータベース(154A)および/またはトランザクションデータベース(154B)などの様々なデータベースを含み得る。ユーザーデータベースは例えば、本明細書に記載されるような識別子(および、記載された技術の様々なユーザーに関連する他のこうしたアカウント、情報など)を保存することができる。トランザクションデータベースは、例えば、本明細書に記載されたもののような未決定のおよび/または完了したトランザクションに関連する、例えば、情報、パラメータ、設定などを保存することができる。特定の実施では、データベース(154A-B)は、メインメモリ、磁気または光学ストレージベースのディスク、テープ、あるいはハードドライブ、NAS、SANなどの1つ以上のストレージデバイスであり得る。いくつかの実施では、こうしたデータベースはネットワーク接続ファイルサーバであり得るが、他の実施では、データベースは、サーバ(150)あるいはサーバ(150)に接続された1つ以上の異なるマシンによってホストされることもあるオブジェクト指向型データベース、リレーショナルデータベースなどの他のタイプの永続記憶装置であり得るが、さらに他の実施では、リポジトリは、別の実体によってホストされ、サーバ(150)および/または他のデバイスにアクセス可能とされたデータベースであってもよい。
【0053】
BESコーディネーター(152)は、(さらに以下に記載されるような)アプリ対アプリの通信を管理および媒介することもある。BESは、必要なトランザクション管理システム、故障回復、バックアップ、ジャーナリングなどを含む、金銭上のユーザーアカウントとユーザートランザクションの取り扱いのための十分なインフラを含むこともある。BESはさらに、例えば、(上に記載されるような)トランザクション条件に関する外部の認証を実行するために必要とされる様々な外部サービス(170)に接続することもある。
【0054】
BESはTES(160)(トランザクション実行サービス)に接続可能であり、これは、ラックマウントサーバ、ルーターコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルデジタルアシスタント、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、カメラ、ビデオカメラ、ネットブック、デスクトップコンピュータ、メディアセンター、上記の任意の組み合わせ、あるいは任意の数の方法で実行される本明細書に記載された様々な特徴を実行することができる他のこうしたコンピューティング装置であってもよい。例えば、TESは、1つ以上の金融機関(例えば、銀行)のコンピューティングインフラであり得るし、BES(150)は銀行のアカウントとトランザクションと直接対話する。TESはさらに、(例えば、Paypal社によって提供されるような)第三者の支払いシステムへのインターフェースを介して実行可能である。TESは、記載された技術の一部として実行可能であり、必要な金融バックエンドサービスを提供する。このような場合、ユーザーのウォレットは記載された技術内のデポジトリアカウントであり得るし、TESは、記載された技術の内外の金銭の出し入れを行うための送金ゲートウエイを提供することができる。
【0055】
1人のユーザーが別のユーザーからお金を要求する1つの典型的なシナリオでは、ユーザー「A」は、WhatsAppメッセージを介してユーザー「B」に10ドルを要求するためにVKを利用することができる。ユーザー「A」はキーボードで金額をタイプして、要求するためにボタンをクリックする。VKは、URLとして表され、(要求者のアバターを備えた紙幣のように)画像の内部でエンコードされたリクエスト(ウォレットアドレス+金額)を備えたメッセージを生成する。実例として、こうしたURLは以下のとおりであり得る:「http://gems.org/MyName7amount」あるいは「http://gems.org/rt4KdlA」。ここで、「rt4KdlA」がこの特定のリクエストに特有の別名である。ユーザーBはWhatsApp経由でメッセージを受け取り、リンクをクリックすることができる。アプリはクリックを処理し、確認ダイアログを示し、ユーザーBが確認し、金額がユーザーBからユーザーAまで転送される。
【0056】
ある実施では、ユーザーBはさらに、アプリに画像を共有するかそれをコピーし、および、クリップボードからの画像をVKに処理させることにより、画像上において手動で動作を行うことができる。このプロセスも完全に自動的なものであり得る。なぜなら、WhatsAppオートセーブがフォトアルバムに画像を受け取り、アプリがアルバムにアクセスし、リクエストを伴う新しい画像が存在することを識別/判定することができ、次にキーボードが使用される時にユーザーにダイアログを提示することができるからである。
【0057】
1人のユーザーがもう一人のユーザーへ金銭を送る別の典型的なシナリオでは、ユーザーAは、WhatsAppメッセージを介してユーザーBに10ドルを送るためにVKを開く。ユーザー「A」はキーボードで金額をタイプして、送信するためにボタンをクリックする。キーボードは、URLとして表され、(送信人のアバターを備えた紙幣のように現われることもある)画像の内部でエンコードされた金額(所望の金額の請求可能な通貨)を備えたメッセージを生成する。受取人はキーボードに知られていないので、受取人に対して請求可能な通貨のロックを解除することができることに注目されたい。
【0058】
その後、ユーザーBは参照されたメッセージ(例えば、WhatsAppを介して)を受け取り、画像はユーザーBのフォトアルバムに自動的に保存されることもある。ある程度の時間が経つと、ユーザーBは銀行口座へその金額を請求することを決める。ユーザーBは、アルバムの画像をすべてスキャンし、請求されていない金額を見つけ、および請求プロセスの間にユーザーを誘導するアプリを開く。
【0059】
ユーザーBはさらに、アプリに画像を共有するかそれをコピーし、および、クリップボードからの画像をVKに処理させることにより、画像上において手動でアクションを行うこともある。このプロセスも完全に自動的なものであり得る。なぜなら、WhatsAppオートセーブがフォトアルバムに画像を受け取り、アプリは、リクエストを伴う新しい画像が存在することを識別することができ、次にキーボードが使用される時にユーザーにダイアログを提示することができるからである。
【0060】
ユーザーBはさらに受け取ったWhatsAppメッセージ中のリンクをクリックすることもある。アプリはクリックを処理し、請求プロセスの間ユーザーを誘導するダイアログを示す。
【0061】
上で明記されるように、各ユーザーは識別子/電子メール/電話番号-これはアプリのオンボーディングプロセスを介して作成されたり、割り当てられたりすることもある記載された技術向けのユーザーIDであり得る-によって識別可能である。識別子はBES(150)で(例えば、ユーザーDB(154A)で)(ユーザーにより提供される他の詳細と一緒に)保存される。ある実施では、記載された技術はさらにその人の識別子を介して受取人を識別することができる。しかしながら、記載された技術は、限定されないが、ユーザーの電話番号あるいはユーザーの電子メールを含む追加の/代替的な識別メカニズムを利用することもある。さらに、ある実施では、記載された技術により、ユーザーは、識別子にリンクされた他の方法でそれ自体を識別することができることもある。例えば、識別子は、Facebook、Linkedln、およびそれ以外のプラットフォームによって提供されるような別のプラットフォーム同一性に接続されることもある。さらに、ある実施では、識別子を、グーグルID、appleID、マイクロソフトアカウントウェブサービス、AppleIDなどの認証システムのような汎用のユーザーアイデンティティー管理システムに関連付けることができる。さらに、ある実施では、モバイルデバイス(例えば、Appleの指紋リーダー)に埋め込まれたセンサーによって受け取られた入力を含む生体認証を利用することができる。さらに、ある実施では、IMEI、IMSI(SIM)、MACアドレスなどのモバイルデバイスに物理的に埋め込まれたデータを利用することができる。
【0062】
参照された追加の識別メカニズム、識別子なども追加の目的に使用され得ることもさらに理解されたい。例えば、電話が盗聴されていなかったことをチェックするために、アプリを起動するときに、そのような識別子を追加のセキュリティメカニズム(ユーザー名/パスワードの組み合わせに似ている)として使用されてもよい。さらに、ある実施では、トランザクションをさらに安全にするための(上に定義されたような)請求条件として、および/または、別の当事者(例えば、そのUPIDは知られていないが、異なる識別子が知られている場合)を識別する別の手段として、参照された追加の識別子を使用することができる。
【0063】
特定の実装において、VK(例えばキーボードアプリケーション)が、他のアプリケーション(UCA、例えばチャットクライアントなど)に関してユーザーによりタイプ/入力された情報へアクセスしたかもしれないことが、認識され得る。例えば、ユーザーがVKにタイプする(又はそうでなければ、入力、例えば音声入力、ジェスチャー入力などを提供する)と、VKはそのような入力を受信し、それらを処理し、及び/又は、現時点でVKが起動されているアプリケーション(例えばUCA)へと(恐らくは修飾された)キーボード事象を転送する。故に、アプリは、UCAの発信メッセージ(記載したように、(VK)により作成/提供される)への完全なアクセスを提供され得る。
【0064】
しかし、幾つかのモバイルオペレーティングシステムは、UCA(例えば、メッセージングアプリケーション)からVKまで情報を転送するための同様の機構を提供しないことに注意されたい。つまり、VKは、UCAにより表示される(及びユーザーにより視認可能な)情報(UCAを介して他のユーザーから受信された着信メッセージなど)を必ずしも自動受信しない場合もある。そのような情報は、例えば、会話の他の当事者の身元を検出するために、及び/又は着信メッセージ(例えば、入ってくる金銭の送金又は金銭の要求を含むメッセージなど)を検出するために、記載された技術に関連し得ることを理解されたい。
【0065】
従って、特定の実装において、URLスキームが利用され得る。例えば、アプリは、モバイルデバイス上でクリックされたURLを遮断し得る。故に、情報がテキスト形式のチャット(又はQRベース)のURLを介してユーザーに送信される場合、ユーザーはURLをクリックすることができ、アプリはURL情報と共に起動される。その後、VKは事象を適切に扱うことができる。
【0066】
記載された技術はまた、クリップボードへと関連情報をコピーする工程を含む、UCAからVKへと情報を転送する追加の方法を提供し得る。上述のように、記載された技術は、関連する(又は適切に構造化された)情報がクリップボードに配され、且つ自動的に、例えばユーザーから追加の工程(即ち、明確な「ペースト」動作を実行する)を要求することなく、クリップボードにアクセスすることを検出し得る。
【0067】
他の実装において、そのような情報転送は、スクリーンキャプチャ及びOCR技術により可能となり得る。例えば、記載された技術は、周期的な完全又は部分的なスクリーンキャプチャを実行し、且つスクリーンのフォントを読むのに適したOCRエンジンを介してキャプチャした画像を処理し得る。記載された技術はまた、表示された情報の変化を検出するために以前のスクリーンショットを保存し得る。表示されたUIの特定領域に焦点を当てることにより、記載された技術は、チャットのカウンターパーティー及び表示されたメッセージを含む関連情報をキャプチャし得る。記載された技術はまた、どこで受信されたばかりのテキストを見出すのか、どのフォントとサイズを使用するのか、色彩設計及びUCAのUIフレームワークの位置に従ってどのように情報を分類するのかを決定するために、複数の大衆的なUCAのタイプとバージョン(例えばメッセージングアプリケーション)に適している場合もある。
【0068】
また他の実装において、そのような情報転送は、UCAの通信チャネルを「傍受する」(聞く)ことにより可能となり得る。例えば、UCAは、他の機械にインストールされたUCAからの着信メッセージ/UCAへの発信メッセージを転送するための通信チャネルを使用することができる。様々な技術が、そのような通信を聞く(傍受する)ために利用され得る。故に、アプリは、そのような通信を聞き、特定のUCA(TCP/IPポート番号及び/又はパケット構造に基づいて識別され得る)に関連するパケット上で識別を行い/ズームインし、そして転送されたメッセージを抽出し得る。例えば、UCTからUCAのプロトコルが視認可能なシナリオにおいて、アプリはこの通信情報を処理し、着信チャットデータを抽出し得る。
【0069】
また他の実装において、そのような情報転送は、システム内部チャンネルを聞くことにより可能となり、上述の通信傍受技術と同様に、アプリは、表示された情報を通す内部システム通信パスを聞く場合がある。
【0070】
また他の実装において、そのような情報転送は、送信された写真情報をデコードすることにより可能になる場合がある。上述のように、アプリは、エンコードされたURL又はIDの写真を含む写真を検出し得る。検出される写真は、上述の様々な技術を介して(例えば、スクリーンディスプレイ又は通信「傍受」を分析することにより)受信され得る。新たに到達する写真はまた、モバイルデバイスの写真アルバムに保存されると検出され得る。幾つかのUCAは着信写真を自動的に保存し得る一方で、他のUCAは、ユーザーがシステムのアルバムに写真を明確に保存することを要求し得る。UCAはまた、アプリへの到達する写真の手動でのドラッギング及びドロッピングを支援し得る。アプリは、任意のエンコードされたURL又は他のシステムオブジェクト(識別子、トランザクションID、又は金銭要求など)を含み且つこのような着信オブジェクトに作用するかどうかを判定するために、そのような着信写真を分析することができる。
【0071】
また他の実装において、そのような情報転送は、UCAからアプリのインターフェースを介して可能になる場合がある。場合によっては、明確な/直接的な集積化はUCAとアプリ/VKの間で生成することができる。これは、一方のプログラム(UCA又はアプリ/VK)により提供され且つ他のプログラムによりアクセスされた、API又はウェブのサービスを介して行われ得る。上記の方法の全てに加えて、アプリは、発信メッセージに含まれる蓄積された情報から着信メッセージに関する情報を判定する/推測することを試みる場合もある。故に、キーボードは、発信メッセージを(例えば、自然言語処理分析エンジンを使用して)分析し、且つ、(例えば)タイプされたテキストで使用される明確なチャット「ハンドル」、他の名前、ニックネーム、又は識別子に基づいてメッセージングセッションが生じている他の当事者を検出し得る。
【0072】
記載された技術を単独で、及び/又は互いに(改善のために)組み合わせて使用することができることを、理解されたい。
【0073】
画像の内部のシステムオブジェクト(例えば、金銭要求、識別子、又はトランザクションID)のコード化に関する技術を使用して、記載された技術は多くのユーザーとのインタラクションを支援することができる。1つの例は、個別化された通貨/金銭である。ユーザーは画像を得て、それに貨幣(又はその他)の値段を埋め込んで、使用され得る/他のユーザーへと転送され得るブランドを付けた「キャッシュ」を生成する。例えば、親は、(例えば子供の毎週の許可のために)子供に与えられる個別化されたキャッシュを作成し得る。記載された技術はまた、そのような個別化された画像の作成を支援し、例えば、与えられた画像から個人の頭部/顔の画像を抽出し、それを、個人の画像、パーソナルメッセージ、及び「紙幣」の値段を特色とする「個人の紙幣」に変換する。作製された「個人の紙幣」はまた、子供によってのみ回収され得る「ロックされた」支払いに印を付けるように2つのそのような画像(例えば親と子供の顔)を含み得る。そのような画像は、モバイルデバイスカメラにより(例えば、顔解析器モジュール及び上述のような紙幣作製機(generator)モジュールを介して)キャプチャされた写真から自動的に作製され得る。ユーザーは、例えば、支払いを送信するためにVKからUCAのテキスト領域へと写真をドラッグするだけである。
【0074】
別の例は、商品を支払要求に関連付けることに関する。例えば、電子商取引の販売業者は、埋込まれた金銭要求(例えば、「Merchant $MerchantName requests $25」)を含む商品画像を投稿し得る。そのような画像はそのように印を付けられ、ユーザーは、支払いに影響を及ぼすためにVKに埋込まれた支払情報を伴う写真をドラッグする(又はそうでなければ、それをVKと共有する)ことが可能であり得る。
【0075】
別の例はギフトカードの作成である。これらは、適切な条件(即ち、上述のように、ロックされた又はロックされない、及び恐らく保証可能)で作成されて受取人に提供され、それにより受取人はそれらを消費することができる。トランザクションを保証する能力により、そのようなカードは与えられた個人(識別子)にロックされ、且つ、(例えば商品/サービスの交換における支払いのために)様々な販売業者に更に転送可能となる。特定の実装において、そのようなギフトカードは、以下に更に記載されるように受取人のモバイルデバイス上で消費可能なデジタル商品と交換可能であり得る。
【0076】
また別の例は支払い可能な商品リストである:これは、定番商品リスト(例えば電子商取引サイトにおける)、又はギフトリスト(例えば結婚式用のプレゼントリスト)などの特別目的のリストであり得る。関連する販売業者による支払要求を埋め込む品物の写真でギャラリーを作ることができる。写真には印を付けることができ(例えば、対角線の印(diagonal badge)など特殊なマーキングを使用する)、それによりユーザーは「支払い可能な写真」としてそれらを識別することができる。このギャラリーは(例えば)サーバ上にホストすることができ、(この例において)可能性のある結婚式のゲストは、プレゼントを注文するために自身のVKに好みのプレゼントをドラッグするだけでよい。サーバは、一旦特定のギフトが上手く注文されると、関連する写真を除去する(又は、例えば「獲得した(taken)」の印でそれに印をつける)ように構成され得る。各写真がそれ自体の被支払人の情報を含むため、1つのそのようなリストは複数の売り手からの商品の購入を可能にし得ることに注意されたい。付加的な例は、(例えば、物理的な商品と共に使用される記載された技術に関して)以下に議論される。
【0077】
図1Cは本明細書に記載される更なる態様を表す。図1Cに例示されるように、特定のシナリオにおいて、アプリは参照された「P2P接続」を介して直接通信し得る。そのような通信は、実際のP2P(ピア・ツー・ピア)通信(即ち、外部部品を含むことなく互いに直接接続する/通信するアプリ-A及びアプリ-B)であり得る。それはまた、例えば、通信を媒介する、即ち、アプリ-Aとアプリ-Bとの間の初期接続を促進する、又は全体の通信セッションのために通信ブリッジとして更に作用する記載された技術のBESで媒介された通信であり得る。そのようなP2P接続通信は下記に記載されるものなど多くの方法で使用され得る。
【0078】
特定の実装において、そのようなP2P接続は情報共有のために使用され得る。上述のように、金銭要求又は送金は、URLとしてAからBへと送信され得る。受取人Bが自身のデバイス(102)にインストールされたアプリ(130)を現時点で有していない場合、送信されたURLは、アプリをダウンロード且つインストールするためにBを再び方向付けて、(Bの識別子を作製する)オンボーディングプロセス(on-boarding process)を実行することができる。故に一旦インストールされると、現在実行しているアプリ-Bは、ユーザーAにユーザーBの新たに作成された識別子を提供することができる。これは、(識別子がUCAを介して送信される場合に)Aが識別子をアプリ-Aに手動でコピーしなくてすむようにP2P接続を使用して(又はBESを介して)行うことができる。
【0079】
他の実装において、そのようなP2P接続は安全な/並列のチャネルとして使用され得る。2人の通信を行うチャット参加者は、幾つかの感知可能な情報(パスワードなど)を交換するためにチャットプラットフォームを信頼してはならない。P2P接続は、この追加情報を交換するように別個である(及び、暗号化され得る及び/又はそうでなければ安全にされ得る)付加的な「ミニチャット」性能を提供し得る。参加者間での規則的なチャットセッションから異なるチャネルを使用してデバイスAからデバイスBに感知可能データが転送されるという単なる事実は、盗聴者が(例えば)規則的なチャットチャット上で通されているユーザーネーム及びP2P接続上で通されているパスワードを得るために2つのチャネルを同時に傍受する必要があるため、更なるセキュリティを提供する。
【0080】
また他の実装において、そのようなP2P接続は連続的なセッション課金のために使用され得る。下記に述べられるように、記載された技術は、現金払いセッションのために連続的なセッション課金を支援し得る。そのような課金は、UCA通信を妨害しないようにP2P接続を介して実行され得る。
【0081】
また他の実装において、ユーザーAとユーザーBが同じチャットプラットフォームにいない時、そのようなP2P接続を使用することができる。アプリ(130)は、たとえ異なる友人/ユーザーが異なるUCAプラットフォームを使用していても(例えば、一部はスカイプを使用し、一部はFacebookメッセンジャーを使用する)、それ自体のバージョンの「どの友人がオンライン中か」の機能を提供し得る。アプリはまた、例えば特定の友人とアプリユーザーとの以前の通信セッションの履歴、ログ、記録等に基づいて、特定の友人に適切なUCA(例えば、チャットクライアント)を起動し得る。
【0082】
また他の実装において、そのようなP2P接続は追加されたコンテンツのために使用され得る。アプリは、ユーザーが互いに与え得る「友人が好む(friend likes)」など、ボーナスポイント又は疑似貨幣のそれ自体の形態を提供し得る。これらは、ユーザーへの親近感(affinity)のメトリクスを提供するように、「接続している友人」それぞれに隣接して示され得る。
【0083】
特定の実装において、記載された技術の様々な態様は、例えば、安全なトランザクションインターフェースを提供し及び/又はユーザー通信エージェント及びモバイルデバイスに安全なトランザクション性能を統合するための方法やプロセスなどとして実施され得る。例えば、図3は、安全なトランザクションインターフェースを提供する方法(300)のフローダイアグラムを表す。該方法は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(本明細書に記載されるものなどの、コンピュータシステム又はデバイス上で実行されるものなど)、又はその両方の組み合せを含み得るロジックの処理により、実行される。1つの実装において、前記方法は、図1A-1Dに表される1以上のコンポーネントにより実行され、一方で他の幾つかの実装において、図3の1以上の操作又はブロックは、別のマシンにより実行され得る。
【0084】
説明の簡潔さのために、方法は、一連の行為として記載される。しかし、本開示に従った行為は、様々な順で及び/又は同時に生じ得、及び本明細書では提示且つ記載されない他の行為と共に生じ得る。更に、例示された行為全てが、開示された主題に従い方法を実施するよう要求されるものではない。加えて、当業者は、方法が代替的に、状態図又は事象を介して一連の相互に関連付けられた状態として提示され得ることを理解且つ認識する。加えて、本明細書に開示される方法は、コンピューティングデバイスにそのような方法を写す及び転送することを促すために、製品上に保存されることが可能であることを認識されたい。製品という用語は、本明細書で使用されるように、任意のコンピュータ可読デバイス又は記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するよう意図されている。
【0085】
記載された技術がユーザー間で送金を行うために実施され得ることに関する典型的なシナリオが、以下に提供される。以下のシナリオにおいて、ユーザーA(「Arie」)はユーザーB(「Alon」)に送金を行うことを望んでおり、ユーザーAとユーザーBは共に自身のモバイルデバイスにインストールされたアプリ(及びVK)を有しており、オンボーディングプロセスを完了している。
【0086】
ブロック(302)では、ユーザー通信エージェント(UCA)が提示され得る。本明細書に記載されるように、そのようなUCA(120)は、例えばメッセージ/チャットのアプリケーションなどであり、そのため、ユーザーが互いに応答/通信を行うことを可能にするためにデバイス(102)上で実行し得る。特定の実装において、そのようなUCAは、デバイス(例えばモバイルデバイス、スマートフォン、タブレットなど)のディスプレイインターフェース(例えばタッチスクリーン)にて提示され得る。例えば、図4Aは、ユーザーデバイス(102)のディスプレイインターフェース(例えば、タッチスクリーンやLCD/LEDスクリーンなどの図5に示されるようなディスプレイ(610))にて表されたり表示されたりし得る、典型的なインターフェース(400)を表す。図4Aに更に示されるように、特定の実装において、インターフェース(400)(注記したように、デバイス(102)のディスプレイにて提示されたり表示される)は、様々なエリア、セクション、領域などへと分離され得る。例えば、インターフェース(400)の1つの領域/エリアは、ユーザーAとユーザーBが通信セッションに従事しているUCAのインターフェース(401)(例えば、WhatsApp通信スレッド/セッションを構築するメッセージなど)を提示/表示することができる。また図4Aに示されるように、インターフェース(400)の他のエリア、セクション、領域などは、本明細書に記載されるように、ユーザー入力インターフェース(402)(例えばキーボード/VK)などの他のインターフェースを提示/表示することができる。
【0087】
ブロック(305)では、(例えばユーザーAのデバイスを介して)選択を受信することができる。特定の実装において、そのような選択は、UCAがデバイスのディスプレイインターフェースで提示される間に(例えば、UCAのインターフェース(401)がデバイス(102)のタッチスクリーン/ディスプレイ上に提示されている間に)受信され得る。更に、特定の実装において、そのような選択は、トランザクション開始制御の選択であり得る(例えば、本明細書に記載されるように、選択された時、例えば様々な安全なトランザクションを促進/実行するために、キーボード内で追加の機能を可能にする/起動することができる、固有キー、ボタン、制御など)。更に、特定の実装において、参照されたトランザクション開始制御のそのような選択は、ユーザー入力インターフェース(例えば、キーボード、或いは、スマートフォン又はタブレットなどのタッチスクリーンデバイス上に表示され得る及び/又はそれと対話し得る他のインターフェース)内で受信され得る。本明細書に記載されるように、特定の実装において、そのようなユーザー入力インターフェースはデバイス上で実行するUCAとは独立してデバイス上で実行し得ることに、注意されたい。つまり、UCA(例えばメッセージングアプリケーション)とユーザー入力インターフェース(例えば、記載されたキーボード/VK)が、(例えば、図4Aのインターフェース(400)に示されるように)例えばシングルユーザーインターフェース内で同時に実行し及び/又は同時に表示され得る一方で、特定の実装において、UCAとユーザー入力インターフェースは互いに独立して実行し得ることを、認識できる。例えば、そうする際に、ユーザー入力インターフェース内で受信された入力などは、UCAによりアクセス可能でなく、UCAへと認知可能ではなく、UCAにより受信されないといった場合もある(及び/又は、ユーザーによる認証無しにUCAによりアクセス可能でない場合もある)。ユーザー入力インターフェースの独立的な実行を考慮して、本明細書に記載される様々な安全なトランザクションの操作及び機能は、安全なトランザクションの性能を持たないUCA内で、該UCAに関して、及び/又は該UCAと協働して可能となり得る。
【0088】
更なる例示により、最初にユーザーAとユーザーBは、任意のチャットメッセンジャー(Facebookメッセンジャー、WhatsApp、Wechat、Snapchat、Telegramなど)におけるチャットの会話に従事し得ることが、認識され得る。例えば、図4Aは、ユーザーAとユーザーBがUCA(401)(例えばWhatsApp)内の通信セッションに従事している、典型的なユーザーインターフェース(400)を表す。ユーザーAは、キーボードを介してユーザーBに送金したいということを示し得る(例えば通信セッションの課程内で)。その後、ユーザーAは、ユーザー入力インターフェース(402)(例えばキーボード/VK)内でトランザクション開始制御(404)を選択又は起動することなどにより、そのような安全なトランザクションを開始したいということを示すことができる。参照されたユーザー入力インターフェースは、例えば、キーボード(例えば、スマートフォン又はタブレットなどのタッチスクリーンデバイス上に表示され得る及び/又はそれと対話し得るようなもの)、VK、及び/又は他のそのようなインターフェース(例えば、音声コマンドやジェスチャーコマンドなどを受信/処理するためのインターフェース)であり得、それを通じて入力が提供及び/又は受信され得る。加えて、参照されたトランザクション開始制御(404)は、例えば、本明細書に記載されるように、選択された時に、例えば様々な安全なトランザクションを促進/実行するためにキーボード内で追加の機能を可能にする/起動することができる、キーボード内のキー(例えば、$キー)であり得る。例示により、ユーザーAは、キーボードの底部に位置付けられ得る「$」キー(又は、安全なトランザクション/支払を開始するために設計される他のキーやボタンなど)を押したり選択することができる(図4Aに示されるようにユーザーA(Arie)は「$」キーを押すことによりユーザーB(Alon)とのトランザクション/ユーザーBへの支払を開始することができる)。再び、上述のように、特定の実装において、UCA(401)とユーザー入力インターフェース(402)は、シングルユーザーインターフェース(例えば、図4に示されるようなインターフェース(400))のそれぞれの領域やエリアなどの中に提示され得る一方で、UCAとユーザー入力インターフェースは互いに独立して実行し得ることを、理解されたい。故に、UCAは安全な通信プラットフォームではないが、本明細書に記載されるように、安全なトランザクションは未だに、ユーザー入力インターフェースを介して開始及び/又は実行することができる。他の実装において、UCAとユーザー入力インターフェースは、以下で詳細に記載されるように、特定の情報を共有及び/又は転送し得ることにも、注意されたい。
【0089】
ブロック(310)では、トランザクション実行制御(例えば、図4Bに示されるような「Send Money」ボタンといった、ユーザーが安全なトランザクションを望むことを示すボタンや制御など)が、(例えば、ユーザーAのデバイスを介して)提示され得る。特定の実装において、そのようなトランザクション実行制御は、トランザクション開始制御の選択(例えば、(305)にて受信されると「$」キーを押す)に応じて提示され得る。更に、特定の実装において、そのようなトランザクション実行制御は、ユーザー入力インターフェース(402)(例えば、参照されたキーボード/VK)内に/それを介して提示され得る。
【0090】
例示により、注記したように、特定の実装において、トランザクション開始制御(404)(例えば「$」キー)を押し、選択し、又は起動することによって、キーボードにおける切替(例えばキーボード(402)のUI)を開始することができる。例えば、図4Bに示されるように、キーボード(402)は、選択可能な「Send Money」オプション/ボタンなどのトランザクション実行制御(406)を(トランザクション開始制御(404)の選択の受信後に)表示するように構成され得る。その後、ユーザー(ここではユーザーA)は、トランザクション実行制御(ここでは「Send Money」オプション)を選択する(例えば、タップする、押すなど)ことができる。
【0091】
ブロック(315)では、1以上の識別子が提示され得る。特定の実装において、そのような識別子は、識別子選択制御(本明細書に記載されるように、例えば、ボタン、ドロップダウンメニュー/リストなどであり、それを介してトランザクションの受取人が入力又は選択され得る)を介して提示され得る。更に、特定の実装において、そのような識別子は、(例えば、(310)で受信されると)トランザクション実行制御の選択に応じて提示され得る。
【0092】
例示により、図4Cは、(例えばキーボード(402)のインターフェース内で)提示され得る識別子選択制御(408)(本明細書に記載されるように、例えば、ボタン、ドロップダウンメニュー/リストなどであり、それを介してトランザクションの受取人が入力又は選択され得る)を表す。その後、ユーザーAは、例えば識別子選択制御(例えば、ボタン、ドロップダウンメニュー/リストなど)から、ユーザーBに関連する識別子を選択することができる。例えば、特定の実装において、(例えば、ユーザーAのコンタクトリスト、トランザクション履歴、最近のコンタクトなどに基づいて作成されるような)利用可能な識別子(409)のドロップダウンリストが、作成且つ表示され得る(例えば図4Cに表されるように)。
【0093】
ブロック(345)において、選択は受信可能である。ある実装では、このような選択は、識別子選択制御(例えば(315))を介して提示された識別子のうちの1つ(あるいはそれ以上)でもよい。例えば、ユーザーAは(参照リストから関連する識別子を選択し、あるいはユーザーBから識別子を要求することによって)関連する識別子を選択することができる。ある実装では、識別子は「$username」(例えば@alonm)とフォーマット可能である(ユーザーBのシナリオから識別子を要求するプロセスに関しては以下を参照)。ユーザーAは次に、(例えばリストから)識別子を選択する、あるいは(例えば下記のように)ユーザーBから送信された識別子をコピーすればよい。さらにある実装では、以下に詳述されるように、選択された識別子は安全なトランザクションアカウントにマッピング可能である。
【0094】
ブロック(350)において、ユーザー入力インターフェース(例えばユーザーAのデバイスに表示されるようなキーボード/VK)は、数値入力インターフェース(例えばキーパッド)へと切り替えることができる。ある実装では、(例えばブロック(345)において受信される)1(あるいはそれ以上の)識別子の選択に応じて、そのような切替を行うことができる。実例として、識別子の選択を受信するに際し、キーボード(402)のインターフェースは図4Dに示されるようにテンキー(410)に切り替えることができる。ある実装では、例えばキーパッドの底部にトランザクション確認制御(412)(例えば「Confirm」ボタン、オプション等)を表示することができる(このような制御は非アクティブでもよく、例えば図4Dに示されるように、キーパッド(410)によって数値が入力されるまで「グレーになっている」)。以下の文/フォーマットをさらに、メッセージ入力インターフェース(414)(例えばチャットライン)に表示することができる:「$username$」(例えば図4Dに示されるように、テキストはインラインで挿入され、またテンキーが現われる)。
【0095】
先に参照されたように、ある実装では、前述の様々な態様は、ユーザーAがドロップリストからユーザーBの識別子を選択する、あるいは手動でコピーするというシナリオに関するものであると理解されるべきである。しかしながら、(例えばアプリに入って来る情報/メッセージの受信に関して)さらに上述されているように、ユーザーAのVKは、ユーザーAが(例えばメッセージングアプリケーションを用いて)ユーザーBと通信していることを検知する/判定するように構成してもよい。そしてそのような判定に基づいて、例えばユーザーAに手動で選択したりコピーしたりすることを求めず、自動的にユーザーBのUPIDを(既にオンにしていると仮定して)選択してもよいし、あるいはUCA UIからそれをコピーしてもよい。代替的に、(例えばVK間の(P2P)通信に関して)さらに上述されているように、「要求UPID(request UPID)」の招待後にユーザーBがアプリをインストールする時、ユーザーBのアプリは、その新しく作成された(ユーザーBの)UPIDのコピーを、P2P接続を介してユーザーAのアプリに送信するように構成されてもよい。したがって、このようなシナリオでは、ユーザーAは手動でそれをコピーする必要はないだろう。
【0096】
ブロック(355)において、数値入力を受信可能である。ある実装では、そのような数値入力は、数値入力インターフェース(例えばブロック(350)において提示されたインターフェース)を介して受信することができる。実例として、ユーザーAは、ユーザーBに送信したい金額を(例えばキーパッド(410)を介して)入力あるいはタイプするなどすればよい。その際、完全なチャット/メッセージライン(414)は、「[$username][$amount of money]」と読むことができる。
【0097】
ブロック(360)において、トランザクション確認制御(例えば、安全なトランザクションに関連する額を確認する制御、ボタン等)を起動あるいは有効にすることができる。ある実装では、そのような制御は、(例えばブロック(355)における)数値入力の受信に応じて起動可能である。さらにある実装では、そのような制御はユーザー入力インターフェース(例えばキーボード/VK)内で起動可能である。実例として、図4Eに示されるように、一旦、数字がキーパッドにタイプ/入力されると、トランザクション確認制御(412)(例えば「Confirm」ボタン)が起動可能になり(例えば、緑色になる)、トランザクションを完了するために「Confirm」ボタンを押す必要があることをユーザーに示す(例えば図4Eに示されるように、ユーザーAはユーザーBに送りたい額として、メッセージ入力インターフェース(414)に「5」とタイプする)。
【0098】
ブロック(370)において、安全なトランザクションが実行可能である。ある実装では、そのようなトランザクションは、(例えばブロック(360)において起動された)トランザクション確認制御の選択に応じて実行可能である。さらにある実装では、そのようなトランザクションは、各識別子(例えばユーザーAおよびユーザーBのもの)および数値入力(例えばブロック(355)において受信される)に対して実行可能である。実例として、ユーザーAはトランザクション確認制御(412)(例えば「Confirm」ボタン)を(例えば、タップしたり、押したりして)選択することができる。それによってトランザクションを完了させ、トランザクションに関連する資金等を送信することができる(例えば本明細書に記載されるように)。
【0099】
ブロック(375)において、トランザクション確認記録(例えばトランザクションの受領書)を作成可能である。実例として、図4Fに示されるように、「Confirm」ボタンを押すことで、トランザクションが行われたことを示す受領書のようなトランザクション確認記録(416)が表示される(また、ユーザーAは任意でそのような受領書をユーザーBに送信してもよい)。受領書には次の文、「$userAidentifier as just sent $userB identifier $the amount of money via the PayKey app」を含むことができる(図4Fを参照。すなわちユーザーAが「Confirm」を押した後、受領書がチャットラインに現われる)。例えば、図4Gは、安全なトランザクションが完了し、ユーザーAが「Send」ボタンを押してユーザーBに受領書をメッセージとして送信するという例示的シナリオを図示する。
【0100】
上述のように、記載されたプロセスの様々な態様が、トランザクションの当事者の一方のみ(例えばユーザーA)がキーボードをインストールしているというシナリオにおいて実行されてもよいことを理解する必要がある。例えば、ブロック(320)において、識別子要求制御(418)(例えば制御、ボタン、オプション等。これらを介してユーザーAはユーザーBに、自身の識別子をユーザーAに提供するように要求することができる)の選択を受信可能である。実例として、先に概説されたシナリオ中で、ユーザーBの識別子がドロップダウンリストに存在しないことを特定すると、ユーザー入力インターフェース(402)(例えばキーボード/VK)内の識別子要求制御(418)を、ユーザーAは選択することができる(例えば、図4Hに示される「Request...」ボタン/オプション ― 「要求識別子(request identifier)」オプション(418)はドロップダウンリストの上に現われる)。
【0101】
「Request...」オプションを選択(例えばタップ)すると、ブロック(325)において識別子作成要求を作成可能である。ブロック(330)において、そのような識別子作成要求は1人以上のユーザーに送信可能である。例えば、ユーザーBには識別子の作成や起動を要求するメッセージ、通知、アラート等を送信することができる。その後、ユーザーBはアプリをインストールし、アプリのオンボーディングを介して自身の詳細を入力し、識別子を選択すればよい。その後、作成されたユーザーBの識別子はユーザーAに送信され、続いて上記のプロセスを行えばよい。
【0102】
さらなる例示的シナリオは、ユーザーからユーザーへ送金するというプロセスに関する。以下に記載するシナリオにおいて、ユーザーAはユーザーBに送金することを望む。このシナリオでは、ユーザーAは自身のモバイルデバイスにアプリ(およびVK)をインストールし、オンボーディングプロセスを完了しているかもしれない(それにより、自身の支払い方法、銀行口座、クレジット/デビットカード/ウォレット等は、アプリおよび/またはVKに関連付けられている、 あるいはそうでなければアクセス可能となっている)。
【0103】
記載のように、ユーザーAはキーボードを介してユーザーBに送金することを望む。例えば、ユーザーAとユーザーBは、メッセージングアプリケーション(例えばFacebook messenger、WhatsApp、Wechat、Snapchat、Telegram等)におけるような、通信セッション/会話をしているかもしれない。ある実装では、グループチャットにおいて、および/または事実上他のいかなる通信手段(例えばSMS、電子メール、電話)を介して、および/または実生活での(例えば、面と向かっての)接触において、当事者間の交わりが起こり始めることを、さらに理解する必要がある。さらに、ユーザーAはひとりでに送信を始めてもよい(すなわち、例えば、物理的なあるいは仮想上におけるユーザーBとのいかなるインタラクションもなく)。例えば、ユーザーAは、キーボード(402)内のトランザクション開始制御(404)(例えば「$」記号。これは例えば図4Aに示されるようにキーボードの底部に位置してもよい)を押す、あるいはそうでなければ選択する。ある実装では、本明細書に記載されるように、「$」記号の選択によってキーボード(402)のレイアウトまたはインターフェースを変更することができ、それによりユーザーAが「コンタクトを検索」することを可能にする。
【0104】
ユーザーAはその後、識別子(409)を選択することができ、これはユーザーBに関するコンタクトに対応しうる。ある実装では、そのような識別子(409)は、識別子選択制御(408)(例えばボタン、コンタクトのドロップダウンメニュー/リスト等。これらを介して、トランザクションの受領書を、本明細書に記載されるように入力あるいは選択可能である)から選択可能であり、VKによって提示することができる(例えば図4Cに示されるように)。コンタクトリストは、例えば、デバイスのコンタクトから、アプリによって提供されるリストから、BESとTESのようなバックエンドサービスによって提供されるリストから、および/または他のソースから作成可能である。ユーザーAはその後、例えば本明細書に記載されるようなリストから識別子(409)(それは、記載のように、コンタクトエントリーに対応しうる)を選ぶことができる。所望のエントリーがリストの中にない場合、ユーザーAはコンタクト情報を手動で提供してもよい(そしてその後に、そのようなIDの存在が認証されうる)。
【0105】
例えば図4Dおよび本明細書に記載されるように、キーパッドはテンキー(410)へ切り替えることができ、ユーザーAは、ユーザーBに送金したい額を入力することができる(例えば図4Eおよび本明細書に記載されるように)。VKは、数値入力の認証検査を行ってもよい(例えば、入力された数字が様々なビジネスロジックの規則に従ったものであることを確認するために)。一旦、数字がタイプされ認証されれば、トランザクション確認制御(412)(例えば、「confirm」ボタン、オプション等)が、(例えば、図4Eおよび本明細書に記載されるように、キーボード、VK等のインターフェース内に)選択のために表示、および/または起動される。それを介して、トランザクションが完了されるべきであることをユーザーは確認できる。その後、ユーザーAは「Confirm」オプションを選択することができる。そのような選択を受領すると、トランザクションの情報収集を完了させることができる。
【0106】
ある実装では、その後、トランザクション開始者(すなわち資金を転送するユーザー)に、自身の身元を認証するよう促すことができる(それが認証されると、ある実装では、トランザクションを実行/完了することができる)。これは、例えば、PINコードの提供、タッチ/生体認証センサー(例えば、タッチID)、ユーザーID/パスワードの提供、および/または他のそのような認証機構を用いて行うことができる。提供される入力内容は、例えばVK、アプリ、および/またはバックエンドコンポーネントによって、トランザクション開始者(例えば、資金を転送するユーザー)の身元を認証するために用いることができる。
【0107】
収集された情報はその後、支払トランザクションを行なう/実行するために使用可能である。トランザクションは、ローカル(例えばデバイス上)で、および/またはバックエンドコンポーネントによって実行可能である。ある実装では、トランザクションは特定の情報に基づいて完了されうる。例えば、ある実装では、(例えば、本明細書に記載されるように、オンボーディング段階の間に収集された、あるいは支払人からその後受信した)認証された送信者の支払い方法データに基づいて、トランザクションは完了/実行されうる。さらに、ある実装では、(例えば、本明細書に記載されるようにテンキー(410)を介して受信した)送金される額に基づいて、トランザクションは完了/実行されうる。さらに、ある実装では、トランザクションは被支払人(ここではユーザーB)の識別子(409)に基づいて完了/実行されうる。それは、VK、アプリあるいはコンタクトエントリーからのバックエンドによって受信され、例えば上述のように識別子選択制御(408)を介してユーザーによって選択される。
【0108】
先に参照したように、(例えばユーザーBの)選択された識別子が、(例えば、予め受信した情報に基づいた)既知の/認証された支払源、方法、アカウント等の安全なトランザクションアカウントにマッピング可能な場合のシナリオにおいて、参照したような安全なトランザクション/送金を開始することができる。そのような送金はVK、アプリ、および/またはバックエンドコンポーネントから開始できる。
【0109】
ある特定のシナリオでは、様々な理由(例えば、送金する資金がない、認証の問題等)により送金は失敗するかもしれないことを理解する必要がある。ブロック(335)において、例えば、安全なトランザクションアカウントへの選択された識別子のマッピングの失敗に応じて、登録招待を作成することができる。ブロック(340)において、(ブロック(335)において作成された)登録招待を、選択された識別子へ(例えば、そのような識別子に一致するユーザーへ)送信することができる。そのような失敗が起きた場合に、例えばエラー通知、アラート等を支払人(ここではユーザーA)に提示することができる。トランザクション/送金が成功すれば、VKは、受領書または確認メッセージなどのトランザクション確認記録(416)を作成および/または提供することができる。そのようなトランザクション確認記録(416)は、ユーザーAによってUCAに提供され、他のユーザー(例えば、支払人が現在やりとりをしている人々)に送信、共有等をすることが可能である。加えて、ある実装では、本明細書に記載される技術は、トランザクション確認記録(416)を作成/提供し、送金の成功に関して(例えばSMS、電子メール、あるいは他のいかなる通知、メッセージ等によって)双方のユーザー(AとB)に通知しうる。
【0110】
(例えば、予め受信/収集された情報に基づいた)既知の/認証された支払源、方法、アカウント等の安全なトランザクションアカウントに、ユーザーBの識別子をマッピングできなかった場合のシナリオにおいて、ユーザーAは通知を受けると理解することができる。例えば、(本明細書に記載される技術を利用するために)アプリをダウンロードし、アカウント等を登録・入会する等のために、例えば招待メッセージを(例えばチャット、電子メール、SMS等を介して)送信することによって、ユーザーがユーザーBを招待していることを示唆する通知を、(例えばVKを介して)ユーザーA(ここでは支払人)に提供可能である。このように招待されたユーザーはその後、自身の身元を(例えば電子メール、電話番号等を介して)特定/認証し、安全なトランザクションの支払いアカウント、支払い方法等を提供することができる。
【0111】
別の例示的シナリオでは、本明細書に記載される技術は、ユーザーからユーザーへの資金の送信/転送のような安全なトランザクションを可能にするために使用可能である。以下に概説されるシナリオでは、ユーザーAはユーザーBに送金することを望む。このシナリオでは、ユーザーAは自身のモバイルデバイスに本明細書に記載のアプリ(およびVK)をインストールし、オンボーディングプロセスを完了しているかもしれない(それにより、例えば、自身の支払い方法、銀行口座、クレジット/デビットカード/ウォレット等は、アプリおよび/またはVKに関連付けられている、 あるいはそうでなければアクセス可能となっている)。
【0112】
例えば、本明細書に記載されるように、ユーザーAとユーザーBはメッセージングアプリケーション(例えばFacebook messenger、WhatsApp、Wechat、Snapchat、Telegram等)におけるなどの、通信セッション/会話をしているかもしれない。ある実装では、通信インターフェース/アプリケーション(例えばチャット、SMS、電子メール、電話等)内で、および/または実生活での(例えば、面と向かっての)接触において、そのようなトランザクションが開始されうることを、さらに理解する必要がある。さらに、ある実装では、ユーザーAはひとりでにトランザクション/転送を始めてもよい(すなわち、例えば物理的なあるいは仮想上におけるユーザーBとの事前のインタラクションなしに)。
【0113】
ユーザーAはその後、(例えば、図4Aおよび本明細書に記載されるように)例えばキーボードの底部に位置しうる指定の制御/ボタン(例えば「$」キー)を押す、あるいはそうでなければ選択することによって、(例えば、ユーザー入力インターフェース(402)内の)トランザクション開始制御(404)を選択する、あるいはそうでなければ起動しうる。
【0114】
記載のように、ある実装では、トランザクション開始制御(404)(例えば「$」キー)を押す、選択する、あるいはそうでなければ起動することによって、キーボードへの切替、調整、および/または変更が可能である(例えば、キーボード(402)のレイアウト、UI等)。例えば、そのような切替によって、ユーザーAは例えば「コンタクトを探す」ために識別子選択制御(408)(例えばボタン、ドロップダウンメニュー/リスト等)を活用することができる。ある実装では、この工程は、例えばユーザーBの識別子がデフォルトで入力されうるように任意であってもよい(したがってユーザーAがコンタクトとしてユーザーBを検索する必要はないだろう)。
【0115】
その後、キーボード(402)のインターフェースはテンキー(410)に切り替えることができる(例えば図4Dおよび本明細書に記載されるように)。ユーザーAは(例えばキーパッド(410)を介して)、ユーザーBに送りたい額、価格、クレジット等を入力することができる(例えば図4Eおよび本明細書に記載されるように)。VKは、(例えば入力された数字が様々なビジネスロジックの規則に従っていることを確認するために)数字の認証検査を行ってもよい。一旦、数字がタイプされ認証されれば、トランザクション確認制御(412)(例えば、「confirm」ボタン、オプション等)が表示され、それを介してユーザーは、トランザクションが実行されるべきであることを確認することができる。その後、ユーザーAはトランザクション確認制御(412)(例えば「Confirm」オプション/ボタン)を選択することができる。そのような選択を受領すると、本明細書に記載されるように、トランザクション情報の収集を完了させることができる。
【0116】
ある実装では、トランザクション開始者(すなわち資金を転送するユーザー)に、自身を認証するように促すことができる。これは、例えば、PINコードの提供、タッチ/生体認証センサー(例えば、タッチID)の使用、ユーザーID/パスワードの提供、および/または他のそのような認証機構を用いて行うことができる。提供された入力内容は、例えばVK、アプリ、および/またはバックエンドコンポーネントによって、トランザクション開始者(例えば資金を転送するユーザー)の身元を確認するために、例えば本明細書に記載される方法で使用可能である。
【0117】
収集された情報(支払人情報、認証データ、金額、および任意でコンタクト情報)をその後、外部マシン(例えばバックエンドコンポーネント(BES))等のマシンまたはサービスに提供/送信することができる。BES 150はその情報を格納することができ、代わりにトランザクション確認内容を作成および/またはユーザーAに提供することができる。それは例えば、バックエンドによって格納された情報を表す、または対応する(および/または安全なトランザクションに対応する)コードを含む、例えばリンクあるいはハイパーリンク(あるいは、本明細書に記載されるように、例えば画像等の他のそのようなコンテンツ要素)でよい。ブロック(365)において、例えば選択された識別子に関連付けられたユーザーに、トランザクション確認内容を送信可能である。例えば、作成された/受信したコンテンツ/リンクは、例えば参照されたチャット、SMS、電子メール、アプリケーション、および/または他のいかなる手段を介して、ユーザーBに送信/と共有/に提供することができる。
【0118】
一旦、ユーザーBが、参照されたトランザクション認証コンテンツ(例えばリンク)をクリックする、あるいはそうでなければ選択/起動すると、スクリーン/インターフェース(例えば、ウェブページ、アプリケーションインターフェース等)が提示され、その中で参照されたトランザクションに一致する支払いの受取を確認することができる。いくつかの実装では、ユーザーBは、ユーザーAによって送信された支払いがなされるべき受取方法(例えば、銀行口座、クレジット/デビットカード/電子ウォレット等)を反映した、受取方法の情報を提供することができる。いくつかの実装では、この情報がユーザーのデバイス上に格納されることで、ユーザーは後のトランザクションに対して素早くそれを再使用することが可能になる。
【0119】
記載のように、参照されたコンテンツ/リンクの一部であるコード、ユーザー認証、および受信側のユーザーによって提供される情報は、BESに提供可能である。BESは、ユーザーAおよびユーザーBによって提供されたコードと情報を使用して、参照された入力を集めることができる。ユーザーAとユーザーBから収集された情報はその後、支払取引を実行/一致させるために使用することができる。
【0120】
別の例示的シナリオでは、記載の技術は、ユーザーからユーザーへの安全なトランザクション(例えば送金)を可能にするように構成することができる。以下に概説されるシナリオでは、ユーザーAがユーザーBに金を要求し、ユーザーBがユーザーAに支払いを転送する。このシナリオでは、ユーザーAは自身のモバイルデバイスにアプリ(およびVK)をインストールしていてもよい。
【0121】
本明細書に記載されるように、例えばユーザーAとユーザーBは、メッセージングアプリケーション(例えばFacebook messenger、WhatsApp、Wechat、Snapchat、Telegram等)における等の、通信セッション/会話をしているかもしれない。ある実装では、通信アプリケーション(例えばチャット、SMS、電子メール、電話等)内で、および/または実生活での(例えば、面と向かっての)接触において、そのようなトランザクションが開始されうることを、さらに理解する必要がある。さらに、ある実装では、ユーザーAはひとりでにトランザクション/転送を始めてもよい(すなわち、例えば物理的なあるいは仮想上におけるユーザーBとの事前のインタラクションなしにということである)。
【0122】
ユーザーAはその後、(例えば、ユーザー入力インターフェース(402)内の)トランザクション開始制御(404)を選択する、あるいはそうでなければ起動する。それは、(例えば、図4Aおよび本明細書に記載されるように)例えばキーボードの底部に位置しうる指定の制御/ボタン(例えば「$」キー)を押す、あるいはそうでなければ選択することによって行われる。
【0123】
記載のように、ある実装では、トランザクション開始制御(404)(例えば「$」キー)を押す、選択する、あるいはそうでなければ起動することによって、キーボードへの切替、調整、および/または変更を開始することができる(例えば、キーボード(402)のレイアウト、UI等)。例えば、そのような切替によって、ユーザーAは例えば「コンタクトを検索」するために識別子選択制御(408)(例えばボタン、ドロップダウンメニュー/リスト等)を活用することができる。ある実装では、この工程は、例えばユーザーBの識別子がデフォルトで入力されうるように任意であってもよい(したがってユーザーAがコンタクトとしてユーザーBを検索する必要はないだろう)。
【0124】
その後、キーボード(402)のインターフェースは、テンキー(410)へ切り替えることができる(例えば、図4Dおよび本明細書に記載されるように)。ユーザーAは、ユーザーBから受信したい額、価格、クレジット等を(例えばキーパッド(410)を介して)入力することができる。VKは、数字の認証検査を行なってもよい(例えば、入力された数字が、様々なビジネスロジックの規則に従ったものであるかを判定するために)。一旦、数字がタイプされ認証されれば、トランザクション確認制御(412)(例えば、「confirm」ボタン、オプション等)が表示され、それを介してユーザーは、要求が続行すべきものであることを確認することができる。ユーザーAはトランザクション確認制御(412)(例えば、「confirm」オプション/ボタン等)を選択することができる。そのような選択を受領すると、要求を完了させることができる。
【0125】
その後、参照された収集情報(例えば、個々のユーザーの識別子、数値入力等)は、カプセル化することができる。および/またはそうでなければ、例えば、チャット、SMS、電子メール等のアプリケーション、および/または他のいかなる手段を介して、ユーザーBと共有可能、あるいはユーザーBへ転送可能なリンクまたはハイパーリンク(あるいは、本明細書に記載されるような、例えば画像等の他のそのようなコンテンツ要素)等のトランザクション要求コンテンツを作成するために使用可能である。そのようなトランザクション要求コンテンツは、例えば、トランザクション/支払い要求(例えば、識別子、金額等)を構成する、先に参照された情報を表す、あるいは対応するコードを含みうると理解されるべきである。
【0126】
ユーザーBは、参照されたトランザクション要求コンテンツ(例えば、リンク)をクリックするか、そうでなければ選択する/起動すると、スクリーン/インターフェース(例えば、ウェブページ、アプリケーションインターフェースなど)を提示され、そこで支払いを確認する且つ実行することができる。幾つかの実装では、ユーザーBは、支払いが行なわれるべき支払い方法(例えば、銀行口座、クレジット/デビットカード/ウォレットなど)を反映する支払い方法情報を提供することを促され得る。幾つかの実装では、この情報は、続くトランザクションのために再使用することができるように、ユーザーのデバイス上に保存することができる。さらに、特定の実装において、実際の支払いのための参照されたトランザクション要求コンテンツ/リンクの使用の代わりに、支払人(ユーザーB)は、支払いを完了する/トランザクションを実行するために、上に及び/又は本明細書に記載される技術などの様々な技術を使用することができる。例えば、トランザクション確認は、参照されたトランザクション要求コンテンツに関して受信され、安全なトランザクションは、受信されたトランザクション確認に応じて実行され得る。
【0127】
本明細書に記載された及び/又は参照された様々なプロセスが、限定されないが、送信者認証、被支払人識別、金額選択、要求検証、送金を含む、追加の操作を組み込むことができることが理解されるべきである。特定の実装では、特定の操作が異なる順序で実行される得ること、および幾つかの操作(例えば検証)が他のステップ内に埋め込まれ得ることが留意されるべきである。例えば、コンタクトが選択されるとすぐに、被支払人識別が実行され得る。
【0128】
このシナリオのための典型的なアーキテクチャは、図1Dに例示されている。図1Dに関して、デバイスBが、アプリ(およびVK)をインストールされるかもしれないし、されないかもしれないことが留意されるべきである。したがって、ピアツーピアリンクは実装されないかもしれない。ユーザーAおよびユーザーBはそれぞれ、自身のTES―TES-A 160AおよびTES-B 160Bを有し得る(または同じTESを使用し得る)。例えば、両方のユーザーは、同じ銀行を使用し得るか、または他の送金メカニズムを介して共通の銀行送金交換器に連結された2つの異なる銀行を使用し得る。しかしながら、ユーザーAは、UCAにおけるコンテキストを維持しながら、UCAと平行して(例えばVKを介して)支払いアプリと対話することができることが理解されるべきである。
【0129】
記載された技術はまた、様々な設定で支払い及び/又は電子商取引の能力を可能にするためにも実装され得る。例えば、アプリ/VKは、ユーザーのクレジットカード情報にアクセスし得る。したがって、VKはまた、通常の電子商取引のウェブサイトとともに使用されてもよく、該ウェブサイトは、記載された技術の支払いシステムに接続されないウェブサイトを含む。これは、クレジットカードまたは他の関連する詳細(例えば、支払人名、電話、アドレスおよびクレジットカードの種類、番号および満了日)を挿入するVKに特定のキーを有することによって行われ得る。
【0130】
他の実装では、記載された技術は、一時的なクレジットカード作成のために使用され得る:例えば、記載された技術は、ユーザーに、この単一トランザクションに使用される一時的なクレジットカードを作成する能力を提供し得る。(例えば、VKとのユーザーインタラクションを介する)記載された技術は、この特定のトランザクションのための十分なお金のみを有するプリペイドのバーチャルククレジットカードを作成することができる。一時的なクレジットカードは、システムのウォレット、(ユーザーによって選択された)ユーザーの通常のクレジットカード及び/又はユーザーの銀行口座からの現金を投入され得る。そのような構成は、ユーザーの通常の(永久)クレジットカードの使用よりはるかに安全である。VKが、この一時的なクレジットカードを作成したため、その詳細は、VKにおいて入手可能であり、特殊キーを使用して挿入することができた。したがって、ユーザーは、この一時的なクレジットカードの詳細を管理する必要がないだろう。
【0131】
記載された技術はまた、物品に関連したトランザクションを可能にするように実装され得る。例えば、記載された技術は、物品の値段の仮想表現をサポートし得る。一例は、値段の転送を表わす画像(例えば、ビールの標準値段であるX$の金額を表わすビールグラスの写真)だろう。記載された技術はまた、様々な対象および値段(例えば3ドルのビール、10ドルの食事など)を表わすために、多くの予め定義された絵文字(例えば、内蔵の絵文字キーボードによって利用可能)を含み得る。絵文字は特に、チャットプログラムによって送信されるテキストメッセージへと容易に組み合わされ得る(例えば「やあ、ジョー、この<ビール-絵文字>は私の奢りです」)。そのようなメッセージを送ることによって、受信者はその金額を回収することができるだろう。
【0132】
他の実装では、記載された技術は、買い戻し可能なデジタル商品に関して利用され得、
例えば、記載された技術はまた、受信者のモバイルデバイス上で消費可能なデジタル商品を買い戻し可能であり得るギフトカードをサポートし得る。例としては、モバイルアプリケーションストアのギフトカード、電子書籍、音楽メディアおよびサブスクリプションが挙げられる。この場合、記載された技術は、ダウンローディングおよび支払いインターフェースを提供するために、関連するデジタルコンテンツサプライヤー(アプリケーションストア、デジタル音楽プロバイダーなど)と直接インターフェースで接続し得る。
【0133】
他の実装では、記載された技術は、連続的なセッション課金に関して利用され得、記載された技術は、セッションの長さに従って(例えば、1分インクリメントを使用して)(リアルタイムでの)通信セッションおよび課金を行なうことをサポートし得る。これは、関連するUCAを介してビデオまたは音声通話を使用して行われ得る。支払人は、リアルタイムで支払いを行い、両者はいかなる時でもセッションを停止することができる。その支払いは、UCA通信を妨害しないように、上に記載されたP2P接続を介して行われ得る。これは、(例えば)プライベートレッスン、ドクターセッション、リーガルセッションなどを含み得る。
【0134】
記載された技術はまた、広告、プロモーション、及び/又はコンテンツ配信を可能にするように実装され得る。例えば、VKは、それ自体が広告領域として使用され得る。VKは、具体的な時間に呼び出されるだけであり得るが、(呼び出されたときに)相当なスクリーン領域(screen real estate)、即ち、幾つかの場合では(例えば、モバイルデバイス上の)スクリーンの半分を十分に超える領域を占めることができる。したがって、記載された技術は、このスクリーン領域の部分を考えられ得る広告領域として使用してもよい。そのような領域は、例えば、リアルタイム市場などを使用して、様々な広告主に売られたり、オークションにかけられたりし得る。VKベースの広告の1つの利点は、VKがしばしば、ユーザーの現在の関心事に関する相当なコンテキスト情報を有するということである。したがって、記載された技術は、様々な最適化テクニックを使用して、表示された広告を最適化するようにそのようなコンテキストを分析することができる。
【0135】
様々な実装では、参照されたコンテキストは、関連するUCAにおけるユーザーの現在の及び過去のテキスト会話の分析に基づいて判定され得る。例えば、ユーザーがハウスクリーニングについて会話している場合、掃除ロボットの広告が、高い関連性があり得る。ユーザーが「誕生日おめでとう」と言う場合、誕生日プレゼントの提示が関連し得る。日付及び時間(例えばバレンタインデーのバレンタイングッズの提示)、(デバイスのGPS受信機から生じる入力値に基づいて判定された)地理的位置、国などの環境情報。特に過去の購入履歴、広告のクリック/返答、及び/又は他のインタラクションを含む、ユーザーのアクティビティの進行中の分析。
【0136】
記載された技術はまた、(暗号化されるかもしれないし、されないかもしれない)既存のUCA上の暗号化/通信隠蔽層を作成するように実装され得る。VKを、タイプされた平文メッセージを受け、それを暗号化し、代わりにUCAを介して暗号化されたバージョンを送信するように構成することによって、暗号化されたチャットが実行される。受信側では、VKは、暗号化されたメッセージを(記載されるように手動または自動で)受信し、デコードを実行し得る。
【0137】
他の実装では、記載された技術は、例えば、タイプされたメッセージを(例えばアルバムまたはカメラからの)写真に挿入し、UCA経由で写真を送信することによって、隠されたメッセージ-を転送するように利用され得る。UCA通信記録を盗聴または取得している人は、特に暗号化および速記を組み合わせる場合、秘密のメッセージが転送されたことを特定することに失敗し得る。さらに、記載された技術は、そのような暗号化された及び/又は隠されたテキストがP2P接続を介して転送されることを可能にするように構成され得、これによって、メッセージを傍受することはさらにより困難になる。
【0138】
他の実装では、記載された技術は、他のメッセージ条件をデコードするために支払い要求を有効にするように構成され得る。加えて、記載された技術は、「支払ってデコードする(pay to decode)」能力を提供し得、そこでメッセージは暗号化される及び/又は隠され、それを開くための価格が設定される。記載された技術は、受信機が、支払い後にメッセージをデコードすることができるようにするだけであろう。
【0139】
他の実装では、記載された技術は、支払いのための様々なトランザクション条件(例えば、上に記載されたもの)を強化するように構成され得る、例えば「このメッセージは、ロンドンにあるiPhone6のデバイスによって及び10ドルを支払った後に来たる3日間の間に開けられ得る。」メッセージはまた特定ユーザーにロックされ得る、即ち、ユーザーIDに関連する認証メカニズムの恩恵が付加され、ユーザーIDは、(内蔵のスマートフォン用指紋リーダーなどの)検証プロセスにおいて使用されている。特定の実装では、メッセージはまた、(例えば5秒で)「自動的に消滅する」ように構成され得る。他の実装では、記載された技術は、メッセージが満足できるものであるという指標を受信者に提供するように、代替的な、部分的な、またはそうでなければ不明瞭なバージョンのメッセージを提示するように構成され得る。
【0140】
参照された通信及び/又はトランザクションのセキュリティを確かなものとするために、記載された技術は、様々なセキュリティメカニズムを含むことができ、それによって、それがインストールされるモバイルデバイスを盗む人がアプリを使用して送金することを防ぐことができる。1つのそのようなメカニズムは、(送金のような)VKの特権動作をPINでロックすることができる。キーボードは、2つの構成、(特権動作のない)ロックされた構成および(特権動作のある)ロックされていない構成を提供するだろう。デバイスが起動されるか又は初期化されると、十分な時間の経過後、キーボードはロックされた構成を表示することができる。ユーザーは、キーボード自体を使用してPINをタイプしなければならず、その後、ロックされていない構成に変更される。ロックされた構成では、PINキーは、キーボード上の仮想キーになり得る。これは、記載された技術が、記載された技術上で実行する(および通常のキーボードを盗聴する)悪意のあるキーボード「スニッファ(sniffer)」から保護することができるため、標準のキーボード上にタイプされたPINよりも安全であり得る。そのストロークは、実際のキーボードストロークとして登録されない。
【0141】
記載された技術はまた、PINキーの場所および順序をセッションからセッションに変更することができ、そのため、タップ位置を「盗聴(sniffing)」しても、実際に助けにならない。これは、他の生体認証による検証方法(内蔵の指紋リーダーなど)を使用して、指でサインする、パターンロック解除に基づいた技術などの、追加の技術と統合されてもよい。
【0142】
記載された技術は、大部分はモバイルデバイス上のインスタントメッセンジャー/チャットプログラムなどのUCAに関連する仮想キーボードの使用のコンテキストに例示されているが、多くの追加の実施形態も熟考されることが理解されるべきである。
【0143】
第1に、および上に留意されるように、記載された技術は、SMS、会議システム、ソーシャルネットワーク、電子メール、ファイル転送プロトコル、専門の通信クライアント、または他のそのような通信方式を含む、あらゆるタイプのユーザー通信エージェントとともに使用され得る。さらに、記載された技術は、インターネットベースの実装に限定されず、(例えば)セルラーネットワーク、固定電話ネットワーク、LAN、WAN、プライベートネットワークおよびポイント・ツー・ポイント通信システムなどに使用され得る。
【0144】
さらに、記載された技術は、様々なデスクトップGUIシステムが、仮想またはソフトウェアのキーボードをサポートする、またはそうでなければ代替的な入力方式をサポートするため、モバイルおよび非モバイルデバイスを含む様々なデバイス上の使用のために構成され得る。
【0145】
さらに、特定の実装では、記載された技術は、現存のシステムに加えられたソフトウエアコンポーネントとして記載されている。しかしながら、記載された技術はまた、幾つかの設定可能なキーを含み得る代替的なハードウェアキーボードの部分として実装されてもよい(例えば、その表示面は変更されてもよい)。
【0146】
記載された技術はまた、ポテンシャルまたは実際のクライアントとのインタラクションなどの、ビジネス・トゥ・パーソン(Business to Person)(B2P)のインタラクション/トランザクションに関して使用されてもよい。記載された技術を使用する中での企業とのユーザーインタラクションは、限定されないが、以下を含む多くの方法で生じ得る:オンラインプレゼンスを有する企業とのインターネットを介するインタラクションである、遠隔インタラクションであって、そのようなオンラインプレゼンスが、ソーシャルネットワークまたはメッセージサービス上のプレゼンスと同様に、ウェブサイトを含み得る、遠隔インタラクション;人が企業の物理的な建物中に存在するときの記載された技術を介するインタラクションである、オンプレミスインタラクション;ユーザーが1つ以上の企業の近くにいるとき、例えば、関連する企業の場所を見つけようとするときの記載された技術を介するインタラクションである、ニアプレミスインタラクション(Near-premises interaction)。そのような使用は、例えば、ビジネス発見(例えば、どのビジネスは利用可能であるか)、製品のブラウジングおよび発注、チェックアウト/支払い関連のオプションおよび追加の関連する機能(例えば、商品券、ギフトカード、クーポン)を含む。
【0147】
これらの使用の幾つかには、企業が、幾つかの方法(例えば、オペレーターに登録するか、または記載された技術のビジネスシステムと様々な要素との間のインターフェースを作成する)で記載された技術に積極的に接続することを必要とし得る。他の使用は、例えば、既存のシステムまたは専門の外部インターフェースに対する変更なしであっても、(オンラインまたはオフラインで)既存のビジネスシステムと一緒に記載された技術を使用して、ビジネスを経営する既存の方法と統合される。
【0148】
幾つかのシナリオでは、人のグループは、ビジネスのサービスまたは製品に関してグループトランザクションにおいて記載された技術を利用することができる。例えば、人のグループは、一緒にレストランに行き、食事を共にする(現場使用の場合)か、またはウェブサイトから一緒に製品を購入する(例えば、休暇パッケージ(vacation deal)または誕生日プレゼントを購入する)。記載された技術はまた、ビジネス・トゥ・グループ(Business to Group)(B2G)のシナリオとして知られている、そのようなシナリオをサポートするための具体的な更なる機能を提供し得る。
【0149】
特定の実装では、記載された技術はまた、コールセンター/ビジネスチャットのバックエンドシステムと統合され得る。例えば、人は、インスタントメッセージングシステムを介して(例えば、企業ウェブサイトへと埋め込まれたチャットシステムを介して)企業と対話し、インタラクションが複数の会話に及ぶとき、企業の複数の代表(例えば、企業コールセンターの複数の代表)と話し得る。
【0150】
記載された技術は、そのような埋め込まれたチャットシステムのバックエンドと統合され、そのような場合において、(たとえ異なるコールセンター代表との実際の会話が行われたとしても)ユーザーコンテキストを提供し得る。そのようなコンテキストは、(例えば)過去の支払いおよび購入の履歴、発行済の商品券などを含み得る。以下に留意されるように、情報の幾つかは、「このユーザーはプラチナレベルの食品購入者である」(および故に具体的な販売業者のデータベースにはない)などの、複数の企業(販売業者)に関連し得る。この場合、記載された技術は、(例えば、認証目的のために)単一の企業のこれらの複数のコールセンター代表を一人のビジネスユーザーとして扱い得る。例えば、これらの複数のコールセンター代表は、代表間の共通のキャッシュID(例えば$MyCoffeeShop)を利用することができるかもしれない。
【0151】
特定の実装では、記載された技術は、仮想キーボードなしで使用され得る。例えば、企業がしばしば、(スマートフォンよりもむしろ)接続されたPC(または複数のPC)を介して通信するため、記載された技術は、企業によって使用されるときに、デスクトップの仮想キーボード、またはデスクトップマシンにインストールされた別の非キーボードアプリケーションを介して、記載された機能性を提供することができる。そのような技術は、ブラウザベースのアプリケーションとともに使用されるか、または(例えば、オペレーティングシステムによって提供されるファシリティ(facilities)を使用する)別のシステムであり得る。
【0152】
さらに、上に留意されるように、記載された技術は、トランザクション属性および提供される各トランザクションIDに対する条件(例えば、当事者のIDのおよび要求する条件)を保存し得る。ビジネスユーザーを扱うときに、記載された技術は、注文の詳細、購入した商品およびトランザクションIDに関連する費用を含む、追加のトランザクション情報を保存し得る。そのような情報は、上記の実際の詳細を含み、販売業者ごとのIDによる具体的な販売業者のバックエンドデータベースへのトランザクションIDの接続を含み得る。
【0153】
記載された技術は、限定されないが、以下を含む多くの技術を使用して、ユーザーに関連し得るオンラインビジネスを検出し得る:記載された技術に登録された企業のデータベースを使用する、及び/又はユーザーによって閲覧されたコンテンツ(例えば、ウェブコンテンツ、(例えばFacebookまたはTwitterにおいて)表示されたソーシャルネットワークポストまたは他のソース)の分析による、企業の外部リポジトリまたはディレクトリ(例えば、オープンアクセスのために、またはOpenTable.comなどの商用プロバイダーを介して利用可能な外部リポジトリまたはディレクトリ)に基づいた技術。
【0154】
インスタントメッセージングアクティビティーの分析 ― 仮想キーボードは、様々なユーザー入力(および恐らく上に言及されるような出力)へのアクセスを有するため、企業の参照または記述を検出するためにユーザー入力などを分析し得る。VKは、企業に対する参照をそのような会話に蓄積し、(テキスト分析、NLPまたはAIの技術を使用して)それらを分析し、およびユーザーに対する追加の対象の企業を検出するために、その情報を、(上に留意されたような)他のソースから集められた情報とともに、近くの企業情報と比較し得る。
【0155】
同様に、システムは、限定されないが、以下を含む多くの方法で近くの物理的な企業の位置を特定し得る:システムユーザーのGPS物理的位置に従う方法や、(例えばスマートフォンのカメラを介して)ユーザーによって得られた画像に従う方法。記載された技術は、企業名、ロゴなどを検出するために画像解析を使用し得る。Beaconに従う方法 ― 企業は、企業に関する情報を提供するBeaconとして知られている、特殊な送信機(Wifi、Bluetooth(登録商標)、または他のもの)をインストールし得る。(例えば、Wifiホットスポット情報のマップに基づいた)企業のWifiネットワークの詳細に従う方法。
【0156】
記載された技術によって、ユーザーは、複数の検出された企業の中から正しい企業を選択することができる。提示された企業のリストは、ユーザーに関連する基準(好み、過去の購入履歴、訪問履歴、現在地など)に基づいて変更され得る。
【0157】
記載された技術は、企業(販売業者)と人(ユーザー)の間の多くの考えられ得るインタラクションをサポートし得る。これらは、以下を含む段階に分割され得る:
ハンドシェイク段階 ― ユーザーおよび販売業者は、通信を確立し、互いに認証する。
チェックアウト前段階 ― 製品のレビューおよび発注に関連するインタラクションを含む。
チェックアウト段階 ― 支払いおよびチェックアウト関連のインタラクションが実行される。
【0158】
記載された技術はまた、以下にさらに詳述されるように、具体的な販売サイクルに関連していないかもしれない追加のインタラクションをサポートし得る。ハンドシェイク段階では、当事者の各々(ユーザーおよび販売業者)は、他の当事者に対して自身を特定する。ユーザーおよび販売業者がハンドシェイクを実行すると、記載された技術は、ユーザーに同じ販売業者からの過去の請求書/注文を提供すること、またはユーザーが過去の請求書上の未払残高を支払う、例えば、未払いの駐車券を当局に支払うことを可能にすること、などの機能をサポートし得る。この段階は、最終購買がなされる前に生じ得る、製品のブラウジング、発注および類似したアクティビティを含む。
【0159】
記載された技術は、以下にさらに詳述されるように、この段階において企業との複数のタイプのインタラクションを提供し得る。
【0160】
記載された技術は、VK自体の内部に表示される、制限されたフォームファクタの広告バナーまたはミニサイトをサポートし得る。
【0161】
そのようなバナーまたはミニサイトの配置は、システムプロバイダーによって(例えば、システムプロバイダーと直接接触するビジネスクライアントを介して)または広告スペース交換機構を介して行われ得る。
【0162】
記載された技術は、VKによって収集されたクロスサイトおよびクロストランザクションの情報を使用してユーザーの具体的な好みに関する情報を提供し得る。そのような情報は、ユーザーの好みに関連するバナーを選択するために広告スペース交換機構に提供され得る。特に、バナーは、チャットチャンネル経由で送信されたテキストのリアルタイムのテーマ分析に基づいて動的に入れられ得る、例えば、ユーザーがチャットを介して友人に「ラーメンはどう?」と尋ねると、システムは、近くのアジアンレストランに関するバナーを表示し得る。
【0163】
ユーザーが販売業者を選択し、販売業者とのハンドシェイクを実行すると、システムは、販売業者の製品のブラウジング、選択および発注のページを呼び出し得る。そのようなページは、例えば、ユーザーのウェブサイトのブラウジングまたは他のアクティビティを妨害しないように、この目的のために開かれたポップアップIフレーム(pop-up iframe)において表示され得る。そのような性能は、販売業者によって保存されたユーザーの詳細に基づいて、または販売業者と(支払いおよび配送情報を提供し得る)システムのバックエンドサーバとの間のインターフェースを介して、ワンクリック支払いと統合され得る。
【0164】
上に記載されるように、記載された技術によって、販売業者は、与えられた値段(金額)あるいは具体的な商品または商品のセットのいずれかを含んでいるギフトカードをユーザーに提供することが可能になり得る。そのようなギフトカードは、インスタントメッセージング(あるいは他の手段)によって送られ、その使用のための具体的な要求する条件(例えば、受取人の誕生日であるX日のみの使用)を含み得る。
【0165】
上に記載されるように、システムによって、販売業者は、具体的な販売業者によって売られた1つ以上の具体的なプリペイドの製品に関係する具体的な製品クーポンをユーザーに提供することが可能になり得る。システムは、適切な絵文字を使用して分類され参照された、カテゴリごとの複数のそのようなクーポンの提示をサポートし得る。したがって、プリペイドの花の注文を表わすために、花の絵文字を使用することができた。ユーザーは、チャットディスカッションの一部として互いに絵文字を送信することができた。ユーザーは、そのような花を購入したいと決心すると、(例えば)絵文字をタッチ/選択して、関連する花の供給業者(販売業者)のメニューを開き、花用のクーポンを注文することができる。関連するベンダーは、(例えば)望ましいユーザーまたは製品の受取人の住所の近接に基づいて選択され得る。クーポン製品は、ユーザーによってプリペイドで支払われ、そのため、受取人は、製品を「含んでいる」こと、受取人に送られた商品券に基づいて花を容易に受け取ることができる。
【0166】
記載された技術は、共通の関連製品(花、チョコレートなど)のメニューをサポートすることができる。これはVK内の固定のメニューまたはキーボードの領域でもよく、あるいは、追加のポップアップメニューを含むこともできる。このようなメニューは、ユーザーリクエストによって、またはコンテキストに応じて変更されてもよい(例えば、ヴァレンタインデイの前の週の間にヴァレンタインデイが祝われる国々でのみヴァレンタインデイ向けのメニューに変更される)。上記のVKベースのバナーや広告について言及されているように、リアルタイムのユーザー分析に基づいて動的にメニューを変更することもできる。このような機能はオンラインで使用してもよいが、オンプレミスで使用しても良く、すなわち、製品クーポンの受取人はコーヒーショップを訪れてその場でクーポンを商品と取り替えても良い。
【0167】
記載された技術により、ユーザーがインスタントメッセージング、ソーシャルネットワーク(例えばFacebook上でのシェア)、または他の手段を介して配布されうる参加募集のための(CFP)商品券を生成することができる。CFP商品券の受取人は、お金を少しずつ出し合い(chip in)、CFP商品券の残りの未払い額の一部または全部を支払うことができる。例えば、システムユーザーはレストランXを訪れ、Yドルの勘定書を受け取ることがある。次いで、ユーザーは、「やあ、今私はXで食事をしていて、Yドルを支払う事になっているんだけど、誰かお金を出したい人は?」というメッセージ(および関連画像)で、支払い金額(またはその一部)についてのCFP商品券を生成するようシステムに要求できる。その後ユーザーは、フェイスブックのステータスやツイッター(登録商標)のメッセージのようなチャットを介してこの商品券をシェアしてもよい。
人々は参加して未払い額の一部または全額を支払うことができる。
【0168】
CFP商品券を作成したユーザーは、(文章で、またはプログレスバーとして図で)合計金額として、または、合計のうちのパーセンテージの金額ごとの支払いの上位陣(top payers)のリストとして、これまでに集まった金額を見ることができる。ユーザーは、他のユーザーが現在のステータスおよび/または支払いの上位陣を見ることを許可し(またはこの情報を保護してもよい)、これにより、システムを使用した特定の購入のための即時の集中的なミニクラウドファンディングキャンペーンを作成することができる。
【0169】
記載された技術はまた、チェックアウト段階中に(例えばトランザクションの完了前、またはその間に)実行されうる一組の機能を提供しうる。このようなシナリオにおいては、記載された技術は、購入された製品、(必要な場合には)配送の詳細、および、価格設定と支払いの情報に関する情報にアクセスしてもよい。このような機能が下記に記載される。
【0170】
システムは、チェックアウト時に補足的な製品を提供してもよく、これは例えば、同じ販売業者により提供される製品(例えば「ウィジェットXをお買い上げいただいたなら、補足となるYのご購入はいかがですか?」)または、他の販売業者により提供される製品(例えば「レストランXでのご飲食が終わった後は、20%割引でボートツアーに参加しましょう!」)などである。
【0171】
提供される補足的な製品は、購入した製品、同一人物の製品購入履歴、収集されたユーザー情報(チャット情報を含む)、およびさまざまな環境条件に依存することがある。補足的な製品を提供することは、通常の価格か、特定の割引をするか、または無料で行われてもよい。それは、無条件での提供、または条件付きでの提供(例えば、時間制限付き、または他の製品の購入に応じて)であってもよい。このような提供は、オンラインでの購入またはオンプレミスでの購入の両方に関連しうる。
【0172】
記載された技術は、ユーザーが購入しようとしている代替的な製品または代用的な製品を提供することもある。これは、上記で記載した補足的な製品を提供するオプションと同様であるが、補足的な製品ではなく代替品を提供する。このオプションも、上述されたものと同じデータと解析技術を使用しうる。インプレミスでのシナリオにおいて代替的な製品を提案する場合には、提案された代替品が、近くにある物理的位置上にあってもよいが、オンライン購入を通じて利用可能である場合もある。記載された技術は、製品を眺めている間に(すなわち、事前チェックアウト)このオプションを提供することができることに留意されたい。ユーザーが所与の製品を見ている時、システムは代替案を提案する。
【0173】
モバイル購入を行っている人のかなりの割合が、クレジットカードデータ入力段階で購入を放棄し(購入を完了していない)、かつ、モバイルユーザーは、モバイルキーボードのサイズが小さいため、クレジットカードに関連付けられた詳細を入力することが困難であることがよくあるが、特定の実装例では、VKは、ユーザーがチェックアウトクレジットカードの詳細フォームに記入していることを識別し、次いで:既に利用可能な詳細(ユーザーの名前や住所など)を提供し、そのようなフォームに初めて記入する時にユーザーが提供する追加の詳細(例えばクレジットカード番号や有効期限など)を記録し、2回目以降の使用時にこれらの追加情報を自動的に入力するよう申し出るように構成されている。記載された技術は、クレジットカードの詳細を保存すること(上述)の一部として、ユーザーが所有する複数のカードの詳細を保存し、チェックアウト中に使用するカードをユーザーが選択できるようにすることもできる。
【0174】
したがって、記載された技術は、クレジットカード会社がチェックアウト中に競い合うことを可能にすることができる、すなわち、ユーザーにオファーを提供してチェックアウトのために特定のカードを使用させるように勧誘する。このようなオファーは、上記のようにユーザーおよび購入した製品について収集された情報に基づいている場合がある。
【0175】
記載された技術は、ユーザーが「興味のある」製品のリストを維持することを可能にしうる。これらは、ユーザーによってマークされた製品であって、記載された技術によって発見されたか、記載された技術によって提案されたか、または、ソーシャルネットワークまたは他の媒体におけるユーザーの友人およびコンタクトによって提案された、製品を含むことができる。リスト内の製品は、この製品を販売している特定の販売業者から独立して定義することができる。したがって、リストは、特定のデジタルカメラの製造元およびモデルのエントリーを含むことができ、複数の電子商取引サイトを介してカメラを購入するために使用しうる。リストには、物理的な商品とデジタル商品の両方が含まれる。このリストは、複数のサイトにまたがって使用される製品の永続的なクリップボードの一種として機能する。
【0176】
記載された技術は、販売業者のウェブサイトからのリスト内の製品の注文をサポートすることができ、または、インスタントメッセージング会話への製品の記述子の投稿をサポートすることができ、上記記述子は、他の会話参加者のVKによって読み取られ、製品をその製品リストに追加することができる。所与のサイトで製品を発見することは、(例えば)次のようなさまざまな方法:サイトのHTML(または他の形式)ソースコードを分析して製品情報を抽出すること、すなわち“ウェブスクレイピング”と呼ばれるプロセス;ユーザーのデバイスとインターネットとの間の通信経路を分析することにより、そのことから製品の参照を抽出すること;サイトによって提供され、記載された技術によって使用されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)(ウェブまたはネイティブ)、例えば、電子商取引ウェブサイトは、外部システムがその製品データベースとインターフェースで接続できるようにするウェブサービスを提供しうる;記載された技術によって提供されるAPI(ウェブまたはネイティブ)を介して、ウェブサイトがそれに接続し、関連情報を提供できるようにすること;(上記のチャットプログラム画面分析について説明したように)画面キャプチャと分析;製品情報を含む可能性のある現在のブラウザのURLをパラメータとして分析すること;によって行うことができる。
【0177】
上記で参照されたすべての技術は、複数の電子商取引サイトに適合する必要があることがある。これらの技術は自動的に機能することがあり、または、分析されるべき表示されたウェブサイトから情報をコピーペーストするなど、ユーザーによる手動の操作を必要とすることがある。
【0178】
記載された技術は、様々なサービスを販売するサービス提供者によっても使用され得ることにも留意すべきである。これらには、コンサルタント、技術者、用務員、その他のサービス提供者が含まれる。この場合、サービス提供者は、レンダリングされたサービスを記述するテンプレートに基づいて請求書を生成しながら、任意のビジネスユーザー(e-Shopなど)がするように、記載された技術を使用することができる。記載された技術は、企業の金融帳簿を維持するために、外部の勘定書および請求書発行システムに対するインターフェースを提供することができる。サービス提供者は詳細を記入し、簡単に請求書を発行することができる。このようなサービス提供者は、システムを使用する一人の個人でも、上記の複数のサービス担当者を有する企業でもよい。
【0179】
上述のように、記載された技術は、トランザクションに関する情報を収集し、チャットを介する複数のウェブサイトの使用および複数の企業とのインタラクションにわたってこの収集を実行することができる。
【0180】
記載された技術は、特定の企業からのボーナス/ロイヤリティポイントまたは同様の報酬の代わりに、この情報の一部を企業に転送することができる。このような転送された情報は、処理されていてもよく、事実上統計的であってもよく、必ずしも特定の購入に関する情報を含んでいなくてもよい。さらに、このような情報は、例えばファッション企業に、ファッション購入関連情報のみを提供するなど、業界の領域別にセグメント化することができる。
【0181】
記載された技術は、独特なシステム、すなわち、幅広いユーザーのレーティングバッジを提供してもよく、これは関連している時に視覚的に表示され得、関連企業に通信されることもできるだろう。例えば、システムは、システムを通じた消費レベルに応じて、ユーザーに「ブロンズ/ゴールド/プラチナ購入者」バッジ(または現金タグ)を与えることができる。この指標は企業に伝えられ、パワーユーザーに特定の取引やプロモーションを提供することができる。両方のタイプの報酬が、独自のユーザー評価とロイヤリティポイントシステムを有するクレジットカード会社による報酬と並存していることに留意されたい。
【0182】
記載された技術は、ビジネス・トゥ・グループ(B2G)の取引として知られる、企業と共同購買を行う人々のグループとの間のインタラクションをサポートしてもよい。このようなインタラクションは、オフライン/オンプレミスでのインタラクション(例えば、レストランを一緒に訪問し、友人間で勘定書を分割する友人のグループ)、またはオンライン(共同の誕生日プレゼントを購入する友人のグループ)に関して生じうる。記載された技術は、以下に説明するように、グループメンバーを手動または自動で識別する技術を提供することができる。また、以下でさらに説明するように、グループメンバー間の支払いを分割する方法を提供することもできる。特定の実装においては、作成されたグループはアドホックであってもよいが、一方、他の実装においては、記載された技術は、永続的なグループ定義、例えば、一緒に食事をすることが多い人々のグループ、をサポートすることができる。
【0183】
記載された技術は、B2Gシナリオで使用されるユーザーのグループを定義する多数の方法を提供してもよい。これらの方法には、例えば以下が含まれ得る。記載された技術で保存された既存の永続的なグループ定義をロードすること。ソーシャルネットワークまたはインスタントメッセージングアカウントからフレンド定義のセットをインポートすること。グループオーガナイザーに潜在的なグループ定義リンクを提供すること。次いで、(例えば、ソーシャルネットワーク、チャットまたは電子メールを介して)リンクを特定の受信者に送信することができ、これら受信者は、そのリンクをクリックしてメンバーシップを確認する。リンクには時間制限があるため、ユーザーは、送信してからX分にリンクを押さないとグループに参加することができず、すなわち、誤ってグループに後から(もう関係が無い時、例えばレストランでの外出が終わった時)参加した人々との混乱や混同を防ぐことができる。既存のグループ定義を編集すること、例えば、グループメンバーの一部を削除したり、新しいグループメンバーを追加したり、多数のグループを合わせたりすること。メンバーシップリストを読むことができる、計画されたイベント(例えば、Facebookイベント)のイベント参加者のリストから行う。
【0184】
記載された技術は、同じ場所に物理的に存在する人の位置を特定することを目的とするグループを定義する方法をサポートすることもできる。この方法には以下が含まれうる。ソーシャルネットワークまたはカレンダーイベント(前述)を使用して、イベントを現在の時間と位置に基づいて自動的に検出すること。Bluetooth(登録商標)デバイスのスキャンなど、そのような検出を可能にする通信方法のインフラストラクチャを使用して、関連するスマートフォンを検出すること。例えば、“同じ地域にいるすべてのFacebookの友達を追加”など、物理的(GPS)位置に準じるとすること。これは、フィルタとして他のグループ定義方法に適用することができる。一般のWIFIネットワーク、Beaconまたは同様のコミュニケーション手段を検知すること。グループ定義が確定されたら、以下でさらに説明するように、共同発注、支払またはその他の活動に使用することができる。
【0185】
記載された技術は、以下を含む多くの方法で、勘定書の受領を可能にすることができる。既存の印刷された勘定書/請求書を(内蔵のスマートフォンカメラを介して)スキャンし、OCRでデコードすること。既存の印刷された勘定書/請求書をスキャンし、OCRを介してデコードして勘定書番号を検出すること。この勘定書番号は、ベンダーのシステムに接続して勘定書の全情報を取得するときに使用できる。Webサービスを介して接続を行うことができ、またはセキュリティの向上のために、ある種のローカルネットワーク/接続を介して行うこともできる。ベンダーのシステムによって(例えば、ウェブサービスを通じて)送信された詳細なデータ対象として提供される、構造化された請求書を受信すること。請求書データ対象を保存する販売業者によって生成された暫定的リンク(例えば、支払いまでの間または1時間有効)を示す(勘定書/請求書上に印刷された)QRコード(登録商標)を使用すること。インスタントメッセージング、電子メール、またはその他の手段を介して企業に(データ対象として、または上記のURLとして)支払リクエストを送信させること。これは、通常のメッセージ、または、(上記の)記載された技術によって生成された金銭リクエストメッセージであってもよい。記載された技術はまた、最低限の勘定書(勘定書番号と支払額のみを含む)または完全な請求書(注文されたすべての製品の詳細を含む)を送信するために使用することもできる。
【0186】
一旦支払手形が受け取られると、グループは、そのメンバーに勘定書を分割するために、記載された技術を使用しうる。このような分割は下に詳述される多くの方法で行うことができる。例えば、すべてのグループメンバーが支払う金額を均等に分割することによって、または、それぞれのグループメンバーが自分の支払う金額を決定できるようにすることによって、記載された技術は、単純な金額の分割を使用することができる。後者の方法は、上記の参加募集(CFP)商品券のリクエストと同様に実装しうる。記載された技術は、項目に基づく分割にも使用できることがあり、これは、記載された技術に項目ごとの価格を含む十分な勘定書の情報がある場合に実行されうる。この場合、記載された技術は、すべてのグループメンバーに対して詳細な勘定書を表示し、それぞれのユーザーが(自分のスマートフォン上で)どの項目に参加することができるかをマークする共同ユーザーインターフェースを使用する。記載された技術は、共有のマーキングを提供しうるので、各ユーザーに、グループの他のユーザーによって作られたマークを(リアルタイムで)提示することができる。その後、記載された技術は、各ユーザーによって支払われる金額を計算し、かつ、各グループメンバーにとって妥当な金額を課すことができる。
【0187】
記載された技術は、特別に制限される口座(本明細書では子供の口座(「CAC」))を提供することがあり、これは例えば、親によって監視され、制限される口座の活動を行う子供に対し与えられる資格証明を有する制御された支出口座として使用されることができる。これは「児童手当」、または同様の目的に使用しうるだろう。この制限された口座の構成およびパラメータは、制限を行う親の口座(PAC)から設定される。
【0188】
CACには、下に詳述されるものなどの、特殊な動作や機能を有する場合がある。PACは、CACの金融活動を中断させ、または再開させうる。PACは、CACからの資金を預金し、または引き落としうる。PACは、CACが支払いを受けることができる人を制限しうる。PACは、CACにおいていつでも保持できる最大残高を制限しうる(このため、CACが悪用されない)。PACは、CACからの購入を、既知の項目または既知の項目カテゴリに制限しうる。これは、ホワイトリスト(例えば、「教科書のみに使用する」)またはブラックリスト(「アルコールおよびタバコを許可しない」など)を介して実行されてもよい。PACは、一部またはすべての購入がプッシュ通知を介してPAC所有者の承認を必要とするようにCACを構成することができる(例えば、所与の金額を超えるすべての購入、特定の地域の店舗、または一部の商品カテゴリについて行う)。CACは、個別の制限される口座として、またはPACの内の仮想口座(すなわち親に直接勘定書を送る特定の方法)として実行しうる。
【0189】
特定の実装に従い、本明細書で参照された構成要素を、ともに組み合わせることができること、または、さらなる構成要素へ分離できることが理解されるべきである。加えて、いくつかの実装では、特定のデバイスの様々な構成要素が、別のマシンで稼働しうる。さらに、特定の構成要素のいくつかの操作は、様々な実装例、例証、方法、プロセスに関して本明細書中でより詳細に記載されている。
【0190】
本明細書に記載された技術は、主として安全なトランザクションインターフェースに対して例示され、安全なトランザクション機能をユーザーの通信エージェントおよびモバイルデバイスと統合する一方、記載された技術は、任意の数の付加的または代替的な設定またはコンテキストにおいて、任意の数の追加の目的にたいして実装することもできることにも留意されたい。さらに、(本明細書に記載され、および/または参照されたもの以上の)技術的な利点、解決策、および/または改良が、そのような実装の結果、可能になることがあると理解されるべきである。
【0191】
図5は、例証的なコンピュータシステムを表し、ここにおいて、マシンに本明細書で論じた方法のうちの1つ以上を実行させるための1セットの命令が実行されうる。代替的な実装では、機械は、LAN、イントラネット、エクストラネットまたはインターネットの他のマシンに(例えば、ネットワーク化されて)接続されうる。マシンは、クライアントサーバネットワーク環境中のサーバマシンの容量内で作動しうる。マシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、セットトップボックス(STB)、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、または、機械が取るべき動作を指定する1セットの命令(シーケンシャルなものまたはその他)を実行できる任意のマシンであってもよい。さらに、単一のマシンのみが図示されているが、「マシン」という用語は、本明細書で論じられる方法の1つ以上を実行するための1セット(または複数のセット)の命令を個々にまたは共同して実行するマシンの集合も含むものとする。
【0192】
典型的なコンピュータシステム(600)は、処理システム(プロセッサ)(602)と、メインメモリ(604)(例えばリードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、シンクロナスDRAM(SDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM))と、スタティックメモリ(606)(例えばフラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM))と、データ記憶デバイス(616)と、を含み、これはバス(608)を介して互いと通信する。
【0193】
プロセッサ(602)は、マイクロプロセッサ、中央処理装置などの1つ以上の汎用処理装置を表す。とりわけ、プロセッサ(602)は、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令ワード(VLRW)マイクロプロセッサ、または命令セットの組み合わせを実装する他の命令セットまたはプロセッサを実装するプロセッサであってもよい。プロセッサ(602)は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどのような1つ以上の専用処理装置であってもよい。プロセッサ(602)は、本明細書で論じられた操作およびステップを行なうための命令(626)を実行するように構成される。
【0194】
コンピュータシステム(600)はさらにネットワークインターフェースデバイス(622)を含んでいてもよい。コンピュータシステム(600)はまた、ビデオディスプレイユニット(610)(例えば、タッチスクリーン、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、または陰極線管(CRT))、英数字入力デバイス(612) (例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス(614)(例えば、マウス)、および信号生成デバイス(620)(例えば、スピーカー)を含む。
【0195】
データ記憶デバイス(616)は、本明細書に記載の方法論または機能の任意の1つ以上を具体化することができる命令(626)(例えば、協同マネージャ(225)などによって実行される命令)の1つまたは複数のセットが保存されるコンピュータ可読媒体(624)を含みうる。命令(626)はまた、コンピュータ可読媒体を構成するコンピュータシステム(600)、メインメモリ(604)、およびプロセッサ(602)により、命令の実行中にメインメモリ(604)内および/またはプロセッサ(602)内に、完全にまたは少なくとも部分的に、存在していてもよい。命令(626)はさらに、ネットワークインターフェイスデバイス(622)を介してネットワークを通して送信または受信されうる。
【0196】
コンピュータ可読記憶媒体(624)は典型的な実施形態においては単一の媒体であると示されているが、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、命令の1つ以上のセットを保存する、単一の媒体または複数のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、集中データベースまたは分散データベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと取られるべきである。「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、マシンによる実行のための一セットの命令を記憶し、エンコードし、または搬送することが可能であり、かつ、本開示の方法のうちの1つ以上をマシンに実行させる、任意の媒体を含むものとする。したがって、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、固体メモリ、光媒体、および磁気媒体を含むが、これに限定されないものとする。
【0197】
上記の記載において、多数の詳細が述べられている。しかしながら、本開示の恩恵を受ける当業者には、これらの特定の詳細なしに実施形態を実装することができることは明らかであろう。場合によっては、説明を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造およびデバイスは、詳細ではなくブロック図の形態で示されている。
【0198】
詳細な記載のうちいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する操作のアルゴリズムおよび記号表現に関して表されている。これらのアルゴリズムの記載および表現は、データ処理分野の当業者が、それらの研究の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、ここでは一般的に、所望の結果を導く、矛盾の無い一連のステップであると考えられている。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必ずしも必要ではないが、これらの量は、保存、転送、結合、比較、およびその他の操作が可能な電気信号または磁気信号の形式をとる。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと呼ぶことは、主に一般的な使用のために、時には便利であることが判明している。
【0199】
しかしながら、これらの用語および類似の用語は全て、適切な物理量に関連し、これらの量に適用される便利な標識に過ぎないことに留意すべきである。上記の説明から明らかなように、特に別記されない限り、記載の全体にわたり、「受信する」、「処理する」、「要求する」、「相関させる」、「選択する」などといった用語を利用する論議は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理的(例えば、電子的)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報を記憶、伝送または表示する装置内の物理量として同様に表される他のデータに、操作し変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスの動作および処理を参照することが明白である。
【0200】
本開示の態様および実装は、本明細書の動作を実行するための装置にも関する。特定の実施形態では、この装置は、必要な目的のために特別に構成してもよい。このようなコンピュータプログラムは、限定されないが、フロッピー(登録商標)ディスクと、光ディスクと、CD-ROMと、光磁気ディスクとを含む任意のタイプのディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、または、電子命令を保存するのに適した任意のタイプの媒体、などのコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。
【0201】
本開示は、任意の特定のプログラミング言語を参照して記述されてはいないことが理解されるべきである。本明細書に記述される開示の教示を実装するために、様々なプログラミング言語が使用されてもよいことが理解される。
【0202】
上記の特徴は例証的なものであって、制限的なものではないと意図されていることが理解されるべきである。他の多くの実施形態が、当業者にとっては上記記載を読解し理解する上で明白であろう。さらに、上述の技術は、本明細書で参照されるものの代わりに、またはそれに加えて、他のタイプのデータに適用され得る。したがって、本開示の範囲は、特許請求の範囲に与えられるものと等しい全範囲に沿って、添付の特許請求の範囲を参照して決定されなければならない。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5