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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】圧着端子
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/18 20060101AFI20220316BHJP
【FI】
H01R4/18 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017132331
(22)【出願日】2017-07-05
(65)【公開番号】P2019016490
(43)【公開日】2019-01-31
【審査請求日】2020-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】596091956
【氏名又は名称】冨士端子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109472
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 直之
(74)【代理人】
【識別番号】100158768
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 達也
(72)【発明者】
【氏名】京田 猛
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-046176(JP,A)
【文献】国際公開第2014/129092(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/010605(WO,A1)
【文献】特開2012-048833(JP,A)
【文献】特開2016-046171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 3/00 - 4/22
H01R43/027-43/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用工具により加締め圧着することができるクローズド型バレルと接続部位とを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、上記圧着用工具に設けられた凸部と嵌合可能な形状で略直線状の凹部が形成されてい
ことを特徴とする圧着端子。
【請求項2】
上記バレルの表面に形成された略直線状の凹部は、
電線導体を挿入する側の端部より形成され且つ上記接続部位側に達しない所定の個所まで形成されているか、または、
上記接続部位側の端部より形成され且つ電線導体を挿入する側に達しない所定の個所まで形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧着端子。
【請求項3】
上記バレルの上記凹部を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした
請求項1または2記載の圧着端子。
【請求項4】
着用工具により加締め圧着することができるクローズド型バレルと接続部位とを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、上記圧着用工具に設けられた凹部と嵌合可能な形状で略直線状の凸部が形成されてい
ことを特徴とする圧着端子。
【請求項5】
上記バレルの表面に形成された略直線状の凸部は、
電線導体を挿入する側の端部より形成され且つ上記接続部位側に達しない所定の個所まで形成されているか、または、
上記接続部位側の端部より形成され且つ電線導体を挿入する側に達しない所定の個所まで形成されている
ことを特徴とする請求項に記載の圧着端子。
【請求項6】
上記バレルの上記凸を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした
請求項4または5記載の圧着端子。
【請求項7】
着用工具により加締め圧着することができるクローズド型バレルを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、略直線状の凸部または凹部が形成され、
上記バレルの上記凸部または凹部を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした
ことを特徴とする圧着端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着端子に関するものである。特に、圧着位置を安定に位置決め可能な圧着端子に関するものである。また、圧着後の圧着端子の肉厚をできるだけ均等にすることが可能な圧着端子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
圧着端子とは、電線導体を内部に挿入できる空洞を有する管状体であるバレルと、他の電極や電気機器と接続するための接続部位を有するものであり、はんだ付けを行うことなく、良好な電気的接続を行うための電気部品である。
【0003】
圧着端子による電気的接続は、簡単で安価に行うことができる反面、2つの問題がある。
ひとつは、バレルに挿入する電線導体の位置決めであり、作業者の目視等により位置決めを行うため、挿入長さがばらつくことで、電気的特性や長期的な機械的信頼性にばらつきを生じるという問題がある。
【0004】
もうひとつの問題は、圧着工具でバレルを加締め圧着する際に、加締める箇所がばらつくという問題がある。やはり作業者の目視等により位置決めを行うためにこのような問題が生じ、電線導体位置と同様に電気的および機械的品質がばらつくという問題がある。
なお、電線導体の位置決めに関しては、いくつかの工夫がなされている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開平6-29080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、電線導体の位置決めに関しては改善を行うべく工夫がなされている一方、バレルを加締める際には、全自動機を用いる場合を除いて、作業者の目視や勘に頼って行われることが多く、作業者の熟練度が不足している場合、品質のばらつきを生じるだけではなく、重大な事故を引き起こす危険性もあった。
【0007】
また、バレルを加締める際には、一方のダイでバレルの半円部を受け止め、先端に凸部が設けられた他方のダイでバレルを加圧し加締めることが一般的である。そのような圧着用工具を用いると、圧着後のバレルは、凸部が設けられたダイ側の肉厚が大きく減少する場合があり、やはり電気的および機械的な品質、信頼性に問題が生じることがあった。特に、硬度が高い電線導体を用いた場合には、より顕著に肉厚に差が生じてしまう。
【0008】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、作業者の熟練度に頼ることなく、ばらつきなく且つ最適な品質の圧着状態を得られる圧着端子を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の圧着端子は、上記課題を解撤するため、以下の構成を備えた。
圧着用工具により加締め圧着することができるクローズド型のバレルと、接続部位とを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、上記圧着用工具に設けられた凸部と嵌合可能な形状で略直線状の凹部が形成されている。
【0010】
請求項2の圧着端子は、請求項1に記載の構成に加え、以下の構成を備えた。
上記バレルの表面に形成された略直線状の凹部は、
電線導体を挿入する側の端部より形成され且つ上記接続部位側に達しない所定の個所まで形成されているか、または、
上記接続部位側の端部より形成され且つ電線導体を挿入する側に達しない所定の個所まで形成されている。
【0011】
請求項3の圧着端子は、請求項1または2記載の構成に加え、以下の構成を備えた。
上記バレルの上記凹部を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした。
【0012】
請求項4の圧着端子は、上記課題を解撤するため、以下の構成を備えた。
圧着用工具により加締め圧着することができるクローズド型のバレルと、接続部位とを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、上記圧着用工具に設けられた凹部と嵌合可能な形状で略直線状の凸部が形成されている。
【0013】
請求項5の圧着端子は、請求項4に記載の構成に加え、以下の構成を備えた。
上記バレルの表面に形成された略直線状の凸部は、
電線導体を挿入する側の端部より形成され且つ上記接続部位側に達しない所定の個所まで形成されているか、または、
上記接続部位側の端部より形成され且つ電線導体を挿入する側に達しない所定の個所まで形成されている。
【0014】
請求項6の圧着端子は、請求項4または5記載の構成に加え、以下の構成を備えた。
上記バレルの上記凸を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした。
【0015】
請求項7の圧着端子は、上記課題を解撤するため、以下の構成を備えた。
圧着用工具により加締め圧着することができるクローズド型のバレルを有する圧着端子であって、
上記バレルの表面に、略直線状の凸部または凹部が形成され、
上記バレルの上記凸部または凹部を有する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くした。
【発明の効果】
【0016】
この発明に係る圧着端子は、圧着用の工具に設けた略線上の凸部/凹部と適合する形状の凹部/凸部を圧着端子のバレル表面に設けたことで、作業者の熟練度に頼ることなく、圧着位置を適正な位置に位置決めすることができる。これにより、良好且つ安定な電気的および機械的な圧着品質を得ることができる。
【0017】
また、バレルの肉厚を円周上で一定とするのではなく、加締め時に生じるバレルを構成する金属の延伸を考慮して、肉厚に差を設けることで、圧着後のバレルの肉厚が極めて薄くなるような状態になるのを防止することができる。これにより、良好且つ安定な電気的および機械的な圧着品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る圧着端子の全体図であり、(a)は斜視図、(b)はA側から見た側面図である。
図2】本発明に係る圧着端子のA側から見た側面図であり、バレルの厚みを説明するための図である。
図3】圧着後の圧着端子の断面図である。
図4】本発明に係る線状凹部の形状が異なる別の圧着端子のA側から見た側面図である。
図5】本発明に係る圧着端子と圧着用工具の一対のダイを示す斜視図である。
図6】本発明に係る圧着端子の圧着方法を示す斜視図である。
図7】本発明に係る圧着端子の圧着方法を示す斜視図である。
図8】本発明に係る線状凹部の位置が異なる別の圧着端子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態.
本発明の実施の形態に係る圧着素子について、良好な実施例を以下に示す。本実施の形態は本発明を良好に実施するための良好な構成例を開示するものであり、本発明を本実施の形態に示す構成に具体的に限定するものではない。
【0020】
<構成>
まず、圧着端子の構成を図1および図2を用いて説明する。
図1は、良導体で構成される圧着端子の全体図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)に示した矢印A側から見た側面図である。また、図2は、圧着端子のA側から見た側面図であり、バレルの厚みを説明するための図である。
【0021】
図1に示すように、圧着端子1は、電線導体を挿入し圧着固定するための空洞を内部に備えたバレル2と、他の電極や電気機器と接続するための接続部位4を備えている。
そして、この圧着端子1は、一対のダイを備え且つ一方のダイの先端部に凸部を有する圧着用工具により加締め圧着されるクローズド型バレルを有する圧着端子であって、上記バレル2の表面に略直線状の凹部3が形成され、上記一方のダイの先端部が有する凸部と、上記バレル2の表面に形成された凹部3とは嵌合可能な形状である。
【0022】
あるいは、上記の凸部と凹部を逆に形成しても良い。
すなわち、図には示していないが、圧着端子は、一対のダイを備え且つ一方のダイの先端部に凹部を有する圧着用工具により加締め圧着されるクローズド型バレルを有する圧着端子であって、上記バレルの表面に略直線状の凸部が形成され、上記一方のダイの先端部が有する凹部と、上記バレルの表面に形成された凸部とは嵌合可能な形状としても良い。
【0023】
また、図2に示すように、圧着端子1は、一対のダイを備え且つ一方のダイの先端部に凸部または凹部を有する圧着用工具により加締め圧着されるクローズド型バレルを有する圧着端子である場合には、上記バレル2の上記凸部または凹部を有する上記一方のダイ側に当接する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くしたものである。すなわち、図2において、t2よりもt1を大きくしたものである。
【0024】
<肉厚に差を設ける理由>
このように肉厚を円周上で一定とするのではなく、肉厚に差を設けた理由について、図3を用いて説明する。
図3(a)において、圧着用工具が備える一対のダイのうち、ダイの先端部に凸部を有する一方のダイ30aの断面形状を上図に、この圧着用工具に加締められた圧着端子のバレルの断面図を下図に記載している。ta1は、ダイ30aに当接して加締められた側のバレルの肉厚を、ta2はバレルの逆側の肉厚を示している。
【0025】
同様に、図3(b)において、圧着用工具が備える一対のダイのうち、ダイの先端部に凸部を有する一方のダイ30bの断面形状を上図に、この圧着用工具に加締められた圧着端子のバレルの断面図を下図に記載している。tb1は、ダイ30bに当接して加締められた側のバレルの肉厚を、tb2はバレルの逆側の肉厚を示している。
【0026】
いずれの場合も、ダイに当接して加締められた側のバレルの肉厚が大きく減少している。それでも、ダイ30aの先端部の凸部が幅広の図3(a)においては肉厚の減少度は比較的小さい。他方、ダイ30bの先端部の凸部が狭い図3(b)においては肉厚の減少度は顕著である。先端部の凸部が狭いと、バレルにおいて、ダイに加圧された部分が狭いため、大きく面内に延伸し、肉厚が大きく減少する。
【0027】
このようなバレルの肉厚の減少は、硬度が大きい電線導体を用いた場合に、特に顕著である。バレルにおいて、ダイに加圧された部分は内側に窪むが、電線導体の硬度が大きいと大きく窪むことができず、面内に延伸することしかできないため、肉厚の減少が顕著となる。
【0028】
このような肉厚の著しい減少が生じると、電線導体とバレルとの接触状態が不均一になり、電気的接触に不良が生じたり、あるいはバレルの機械的強度が劣化するといった問題が生じる。そこで、図2に示すように、バレル2において、凸部を有するダイ側に当接する側の肉厚t1を、他方側の肉厚t2よりも厚くすることで、凸部を有するダイ側に当接する側の圧着後の肉厚を、品質や信頼性を確保できる肉厚とすることが可能となる。
圧着用工具が備える一対のダイのうち、ダイの先端部に凹部を有する場合についても同様に、凹部を有するダイ側に当接する側の肉厚を、他方側の肉厚よりも厚くすることで、同様の効果が得られる。
【0029】
<バレル表面に設けた略直線状の凹部について>
図1および図2においては、バレル2の表面に設けた略直線状の凹部3の断面形状を半円形状としたが、半楕円であっても良いし、図4に示すように矩形の形状であっても良い。圧着用工具に設けられた一対のダイのうち、一方のダイの先端部に設けられた凸部に嵌合する形状であれば、どのような形状であっても良い。
あるいは、一方のダイの先端部に凹部が設けられている場合には、それに嵌合する形状であれば、どのような形状の凸部であっても良い。
【0030】
<圧着の工程>
次に、圧着素子1を用いた圧着の工程について、図5から図7を用いて説明する。
図5は、圧着端子1と圧着用工具の一対のダイ20および30を示す斜視図である。ダイ30の先端部には線状の凸部31が設けられている。加締めの際には、この線状の凸部31は、圧着端子1のバレル2の表面に設けられた凹部3に嵌合し、当接する。
【0031】
図6図7は、圧着端子1の圧着方法を示す斜視図である。まず、図6に示すように、圧着用工具の一対のダイ20と30は少しだけ開いた状態にしておく。図5に示したような大きく開いた状態にする必要はない。そして、少しだけ開いた状態の一対のダイ20と30の側方より、圧着端子1をバレル2側より挿入する。バレル2の表面に設けられた凹部3を、ダイ30の先端部に設けられた凸部31に沿うように挿入する。これにより、凸部31に対するバレル2の左右位置が定まる。
【0032】
挿入した状態を図7に示す。一対のダイ20と30を少しだけ開いた状態にしておくことで、バレル2の表面に設けられた凹部3が終了する所定の個所(図1に示すB-B部)は、ダイ30の先端部に設けられた凸部31の端部に当接することで、凸部31に対するバレル2の前後位置が定まる。
このように、バレル2の表面に設けられた凹部3が電線導体を挿入する側の端部より形成され且つ接続部位4側に達しない所定の個所(図1に示すB-B部)まで形成されていることで、バレル2の前後位置に関しても位置決めが可能である。
【0033】
以上のように、凸部31に対するバレル2の左右および前後位置が定まる。この状態で加締めを行えば、常にバレル2の所定位置を圧着することができる。
【0034】
また、図7の状態は、バレル2が一対のダイ20と30により挟まれ、且つ凹部3と凸部31が嵌合していることで、動きが制約された状態になる。すなわち、仮止めされたような状態であり、この状態で電線導体をバレル2に挿入することも容易に行える。このように、圧着作業を容易に行うことができる。
【0035】
なお、図8に示すように、バレル2の表面に設けられた凹部3bが接続部位4側端部がより形成され且つ電線導体を挿入する側に達しない所定の個所(図8に示すC-C部)まで形成されていても良い。この圧着素子1bの場合には、少しだけ開いた状態の一対のダイ20と30の側方より、圧着端子1を接続部位4側より挿入すれば、同様の手順で圧着が行える。
【0036】
<本発明のまとめ>
圧着素子による接合は、はんだ付け等の他の接合方法に比べて多くの優れた面がある反面、作業が目視により行われるため、圧着状態にばらつきを生じ、不良品を生み出すリスクがある。
本発明は、このような圧着の持つ課題を解決する圧着素子を提供するものであり、以下に示す優れた長所を有している。
【0037】
この発明に係る圧着端子は、圧着用の工具に設けた略線上の凸部/凹部と適合する形状の凹部/凸部を圧着端子のバレル表面に設けたことで、作業者の熟練度に頼ることなく、圧着位置を適正な位置に位置決めすることができる。これにより、良好且つ安定な電気的および機械的な圧着品質を得ることができる。一対のバレルを小さく開き、側方から圧着端子を挿入するという極めて簡単な作業手順で、位置決めを行うことができるため、未熟練者であっても、ばらつきなく、安定して良好な圧着品質を得ることが可能である。
【0038】
また、側方から圧着端子を挿入した状態が、圧着端子の動きが制約された状態となり、すなわち、仮止めされたような状態となる。したがって、この状態で電線導体をバレルに挿入することも容易に行える。このように、圧着作業全体を容易且つ迅速に行うことができる。また、作業が容易であるため、電線導体とバレルとの位置関係も適切になるように作業を行いやすい。
【0039】
そして、バレルの肉厚を円周上で一定とするのではなく、加締め時に生じるバレルを構成する金属の延伸を考慮して、肉厚に差を設けることで、圧着後のバレルの肉厚が極めて薄くなるような状態になるのを防止することができる。これにより、良好且つ安定な電気的および機械的な圧着品質を得ることができる。
【0040】
なお、圧着用の工具に設けた略線上の凸部/凹部と適合する形状の凹部/凸部を圧着端子のバレル表面に設けることと、バレルの肉厚を加締め時に生じるバレルを構成する金属の延伸を考慮して差を設けることとは、互いに関連性が強い。ダイに凸部または凹部を設けることは、狭い面積でバレルの表面に圧力を加えることになるため、図3(b)で示したようなバレルの肉厚の著しい減少が生じやすい。そこで、肉厚に差を設けることで、この問題を解決することができる。
【符号の説明】
【0041】
1、1a、1b 圧着端子
2 バレル
3、3a、3b 凹部
4 接続部位
20、30 ダイ
31 凸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8