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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】防音壁構成部材及び防音壁構造
(51)【国際特許分類】
   E01F 8/00 20060101AFI20220316BHJP
   E01B 19/00 20060101ALI20220316BHJP
【FI】
E01F8/00
E01B19/00 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2017122247
(22)【出願日】2017-06-22
(65)【公開番号】P2019007193
(43)【公開日】2019-01-17
【審査請求日】2020-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】390021577
【氏名又は名称】東海旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598031936
【氏名又は名称】日鉄物産株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000227593
【氏名又は名称】日之出水道機器株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592063401
【氏名又は名称】株式会社ナベヤ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100113918
【氏名又は名称】亀松 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100187702
【弁理士】
【氏名又は名称】福地 律生
(74)【代理人】
【識別番号】100172269
【氏名又は名称】▲徳▼永 英男
(74)【代理人】
【識別番号】100140121
【氏名又は名称】中村 朝幸
(72)【発明者】
【氏名】吉田 幸司
(72)【発明者】
【氏名】加藤 千博
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雄郷
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 卓司
(72)【発明者】
【氏名】小口 貴士
(72)【発明者】
【氏名】市原 幸治
(72)【発明者】
【氏名】江口 立也
(72)【発明者】
【氏名】橋本 徹
(72)【発明者】
【氏名】酒井 正一
【審査官】石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-020231(JP,A)
【文献】実開昭49-134910(JP,U)
【文献】特開2005-213791(JP,A)
【文献】実開昭61-006512(JP,U)
【文献】特開2012-237129(JP,A)
【文献】特開2013-227809(JP,A)
【文献】特開2015-010452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 8/00
E01B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防音パネル又は防音板を固定した枠体を有する壁体と、複数のフランジを有するベース部材とからなり、該壁体の前記枠体と該ベース部材のフランジとが、前記壁体の一方の面側だけで機械的に締結される防音壁構成部材であって、該フランジは、壁体の前記枠体の下部を相互に平行でない2面以上で固定することを特徴とする防音壁構成部材。
【請求項2】
前記機械的締結が、ボルトによる締結であることを特徴とする請求項1に記載の防音壁構成部材。
【請求項3】
前記機械的締結が、防音壁の軌道側でなされることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の防音壁構成部材。
【請求項4】
前記ベース部材とフランジは、ダクタイル鋳鉄により一体成形されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の防音壁構成部材。
【請求項5】
前記フランジは、前記ベース部材上面から上方に向けて、締結面の方向が相互に平行でない角状に形成されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の防音壁構成部材。
【請求項6】
前記フランジは、L字状に配置された2組、合計4つの角状フランジからなることを特徴とする請求項5に記載の防音壁構成部材。
【請求項7】
前記フランジの上端部が、前記壁体下端部の嵌装部に対して、嵌装を容易化するためのR形状、或いはテーパ形状のガイド面を有していることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の防音壁構成部材。
【請求項8】
前記フランジのベース部材に近接する下方部は、前記壁体の位置決めが可能な当接兼締結面となっていることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の防音壁構成部材。
【請求項9】
請求項1~8の何れか1項に記載の防音壁構成部材が、鉄道用の軌道と概ね平行に連続的に配置されていることを特徴とする防音壁構造。
【請求項10】
前記防音壁構成部材が高架のはね出し部に固定されていることを特徴とする請求項9に記載の防音壁構造。
【請求項11】
前記ベース部材が前記高架のはね出し部にアンカー固定されていることを特徴とする請求項10に記載の防音壁構造。
【請求項12】
前記防音壁構成部材が盛土に固定されていることを特徴とする請求項9に記載の防音壁構造。
【請求項13】
隣接する前記防音壁構成部材同士が固定されていることを特徴とする請求項9~12の何れか1項に記載の防音壁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、防音壁構成部材及び防音壁構造に関し、特に、鉄道用に適した防音壁構成部材及び防音壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線をはじめとする鉄道の高速化に伴い、騒音防止の観点から、防音壁の新設や、既設の防音壁の防音性能を向上させる必要が生じている。
【0003】
従来の防音壁構造は、特許文献1に記載されるように、防音パネルとH型鋼等の支柱により構成されているため、構成部材が多く、敷設現場での施工手間がかかり、また、列車風圧等の繰返し荷重による構成部材同士の固定ボルトの緩みなど、老朽劣化による部材落下の恐れがあった。
また、防音パネルに作用する荷重は、支柱を介して高架橋はね出し部等の構造物に集中的に作用するため、締結部に損傷が生じる虞があった。
【0004】
これらの欠点を改善するために、特許文献2に開示された技術においては、防音パネルまたは防音板からなる壁体と、左右縦材と、ベース部材とを備え、壁体、左右縦材及びベース部材が一体化されている防音壁が提案された。
【0005】
この一体型防音壁は、防音パネルと支柱を一体化した構造とすることで、現場敷設時に取り扱う構成部材が少なくなり、特許文献1に記載された防音壁に比較して、一定程度、施工手間が削減され、施工費が低減されるメリットがあるが、防音壁の一体化により、防音壁の構成単位がL字型の巨大なものとなり、施工現場への運搬・設置・固定に、なお、時間と手間を要しており、例えば、東海道新幹線などの場合、一日における施工時間が3時間半程度しか確保できない現場においては、なお敷設に長期間を要する欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-255098号公報
【文献】特開2015-010452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された、防音パネルとH型鋼等の支柱という構造では、防音壁の構成部材が多くなり、現場敷設時の施工手間がかかるため、施工費が高くなる。また、防音壁の構成部材同士を固定するボルト、及び支柱を固定するボルトの点検が必要となるなど、メンテナンスが過多となり、また、ボルト等の老朽劣化による部材落下の虞もある。
【0008】
さらに、防音パネルが受ける風圧荷重等は、支柱を介して構造物に集中的に荷重が作用するため、防音壁構造として合理的な構造でない。
【0009】
また、特許文献2に開示された、一体型の防音壁では、防音壁の構成部材数は減少したが、単位部材がL字型、かつ大型となり、現場への搬送効率が悪化するとともに、現場での敷設にも、従来よりも大容量のクレーン等によって、高精度の位置決めを行う必要が生じており、敷設効率は、期待したほどには上昇していない。
【0010】
さらに同特許文献2に記載の技術に於いて、ベース部材14は、何れも鋼板からなる底板21、左右1対の側板24、25、後板22及び頂板23を隅肉溶接で接合して作られており、その製造に手数がかかると共に、強度面から、敷設後に保護コンクリートの打設等を必要とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、これらの従来技術が有する欠点を改善できる防音壁構造を提案するものであって、防音壁構造として、防音壁をパネル状の防音壁体(以下、「壁体」ということがある)と、これを軌道路盤に固定するベース部材との分割構造とし、構成部材の敷設現場への運搬性を向上させるとともに、現場での施工性も向上させて、防音壁製造及び敷設に要する時間と手間を大幅に削減したものである。
【0012】
本発明の具体的構成は、以下に記載するとおりのものである。
(1)防音パネル又は防音板を有する壁体と、フランジを有するベース部材とからなり、該壁体と該ベース部材のフランジとが機械的に締結されることを特徴とする防音壁構成部材。
【0013】
(2)前記機械的締結が、ボルトによる締結であることを特徴とする前記(1)に記載の防音壁構成部材。
【0014】
(3)前記機械的締結が、防音壁の軌道側でなされることを特徴とする前記(1)又は(2)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0015】
(4)前記ベース部材とフランジは、ダクタイル鋳鉄により一体成形されていることを特徴とする上記(1)~(3)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0016】
(5)前記フランジは、前記壁体の下部を相互に平行でない2面以上で固定することを特徴とする前記(1)~(4)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0017】
(6)前記フランジは、ベース部材上面から上方に向けて、締結面の方向が相互に平行でない角状に形成されていることを特徴とする前記(1)~(5)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0018】
(7)前記フランジは、L字状に配置された2組、合計4つの角状フランジからなることを特徴とする前記(6)に記載の防音壁構成部材。
【0019】
(8)各フランジの上端部が、前記壁体下端部の嵌装部に対して、嵌装を容易化するためのR形状、或いはテーパ形状のガイド面を有していることを特徴とする前記(1)~(7)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0020】
(9)前記フランジのベース部材に近接する下方部は、前記壁体の位置決めが可能な当接兼締結面となっていることを特徴とする前記(1)~(8)の何れかに記載の防音壁構成部材。
【0021】
(10)前記(1)~(9)の何れかに記載の防音壁構成部材が、鉄道用の軌道と概ね平行に連続的に配置されていることを特徴とする防音壁構造。
【0022】
(11)各防音壁構成部材が高架のはね出し部に固定されていることを特徴とする前記(10)に記載の防音壁構造。
【0023】
(12)各ベース部材が高架のはね出し部にアンカー固定されていることを特徴とする前記(10)に記載の防音壁構造。
【0024】
(13)各防音壁構成部材が盛土に固定されていることを特徴とする前記(10)に記載の防音壁構造。
【0025】
(14)隣接する防音壁構成部材同士が固定されていることを特徴とする前記(10)~(13)の何れかに記載の防音壁構造。
【発明の効果】
【0026】
この発明による防音壁構造は、何れも、フランジを有する平板状のベース部材と、壁体とからなるため、H型鋼の支柱と防音パネルとが別体とされた従来品のように構成部材数が多くなく、また、防音パネルと支柱とが一体化したL字型の大型構造物となることによる搬送効率がやや劣る構造でもないので、構成部材の敷設現場への搬送を容易且つ効率的に行うことができ、また、敷設現地での施工手間も大幅に削減することができる。この結果、施工費用が低減されるとともに、施工に要する時間を大幅に短縮することができるものである。
【0027】
また、ベース部材をダクタイル鋳鉄製の一体化構造とすることにより、特許文献2に開示された防音壁構成部材のベース部材が採用する、底板、側板、頂板及び後板等の鋼板部材を溶接して製作するよりも、格段に製造効率がよくなり、強度も高いベース部材を得ることができる。
【0028】
また、支柱とパネルとの固定ボルトがなくなり、施工後の点検等が軽減、すなわち省メンテナンス化が可能となり、さらに、ベース部材と壁体とを締結するボルト等も、防音壁の軌道側に設置されているので、老朽劣化によるボルト等の軌道施設外への部材落下の恐れを払拭できる。
【0029】
さらに、壁体とベース部材との締結を、地盤面から上方に延びる、相互に平行でない2つ以上の面で行うことで、強風や列車通過時の風圧等によるあらゆる方向からの荷重負荷に対しても、十分な強度(抗力)を発揮することができる。
【0030】
加えて、敷設に際しては、ベース部材から上方に伸びる壁体締結のための角フランジの上端部の形状や傾斜を工夫して、嵌装のためのガイド面とすることで、角フランジと壁体下部との嵌装を容易とし、また、角フランジ下部を壁体位置決めの当接兼締結面とすることで、壁体嵌装工程が容易化され、作業のスピードアップを図ることができる。
【0031】
さらに、支柱がなくフラットな構造であるため、美観に優れ、使用する鋼材に高耐食性メッキ鋼板を使用することにより、経年により劣化することが防止される。
【0032】
また、防音壁から構造物に作用する荷重については、防音壁と一体となった構造部材の基部を介して、構造物に均等に荷重伝達することが可能となり、構造物の負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、この発明による防音壁構造の1実施形態を示す斜視図である。
図2図2は、この発明による防音壁におけるベース部材と壁体との締結部分の1実施形態を示す拡大斜視図である。
図3図3は、この発明によるベース部材の角フランジと、壁体との係合関係を示す斜視図である。
図4図4は、この発明によるベース部材における角フランジの1実施形態を示す斜視図である。
図5図5は、この発明によるベース部材における角フランジの他の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。図1は、防音壁を軌道側斜め方向から見た場合を図示しており、以下の説明において防音壁を軌道側から見た面を「正面」とし、また、前後については、軌道に近い側を前側、軌道から遠い側を後側というものとする。
【0035】
図1に示す防音壁構造は、鉄道の高架のはね出し部に設置されたもので、複数の防音壁構成部材が鉄道用の軌道と概ね平行に連続的に配置されるとともに、複数の防音壁構成部材同士が胴縁によって連結されることで形成されている。
【0036】
各防音壁構成部材は、例えば、幅が500mm、高さが3400mmとされる。各防音壁構成部材は、幅が300mm~1000mm、高さが1500~4000mmの範囲で適宜選択される。施工に際しては、幅を同じ(例えば500mm)として、複数種類の高さ(例えば、高さ2200,2700,3100及び3400mm)の品揃えとすることが好ましい。
【0037】
現場に敷設された防音壁構成部材は、図1に詳細に示すように、ベース部材1と、防音パネル(防音体)を備えた壁体2とからなる。
【0038】
なお、図示しないが、単位防音壁構成部材同士の連結部に、公知の隙間塞ぎ材を付設してもよい。このような防音壁構成部材を高架のはね出し部に順次固定していくことで、所望の範囲に防音壁構造が設置される。
【0039】
ベース部材1と壁体2が防音壁構造の主要構成要素であり、防音壁構成部材は、少なくともこれらの部材が、敷設現場において一体に締結される。
【0040】
壁体2は、防音パネルからなるものであってもよく、コンクリート板のような防音板からなるものであってもよい。
【0041】
例えば、防音パネルからなる壁体2としては、鋼板からなる直方体状の筐体内に、鋼板からなる複数の反射板が設けられて、反射板間にグラスウール等の吸音材が充填されているものが防音効果に優れている点で好ましい。
【0042】
ベース部材1は、図2及び図3にその単品の形状を示すように、この実施形態では、ダクタイル鋳鉄により一体成形されたもので、図示した例においては、補強リブ12の間に、軌道路盤に埋設されたアンカーボルトによる固定のための穴16が2行3列、計6か所設けられ、上面の後方には、防音パネル2の下端部を締結するための、角フランジ13、14が突設されている。
【0043】
ベース部材1を、高架のはね出し部に設けられたアンカーボルト(図示略)に固定することで、ベース部材1を介して防音壁構成部材2を高架に固定することができる。
【0044】
なお、隣接する防音壁構成部材同士は、ボルト締めや胴縁等、適宜の方法で固定する。
また、隙間塞ぎ材の構造によっては、防音壁構成部材の左右のうちの一方に、予め取り付けておくことも可能であり、隣接する防音壁構成部材同士の接合部分の隙間を埋めて、防音性能を高める効果を有する。
【0045】
ベース部材1は、図2に示すように、強度、剛性と軽量化の兼ね合いをとって、適宜、補強リブと開口を備えてもよい。図示した例のような複雑な形状であっても、ベース部材1は、ダクタイル鋳鉄製であるため、一旦、原型を作製すれば、その後は容易に製造することができる。
【0046】
一方、壁体2を構成する枠体21と防音パネル(防音体)22とは、例えば、リベット等により固定してもよい。
【0047】
ベース部材1の上面には、壁体2下部を締結するための角フランジ13、14が立設されている。
角フランジ13は、壁体2の枠体21下部の軌道と平行な締結部分と、角フランジ14は、同枠体21下部の軌道と直交する締結部分と、それぞれ当接し、ボルト締めすることで、ベース部材1と壁体2とを締結する。
角フランジ13と14における締結面を、上述した直交する2面に代表される、相互に平行でない2面としたことにより、如何なる方向からの圧力にも効率的に耐えることができる。
【0048】
図2に示した例においては、ベース部材1の左後側に、L字状をなして、ボルト締結面が直交する角フランジ13、14のみが図示されているが、同図における右後側においても、対称形に、角フランジ13と14が配置され、全部で2組、合計4つの角フランジが配置されている。
壁体2の下部両端を、左右1対の角フランジ13、14で締結することにより、各角フランジ13と14による締結力が水平方向に於いて直交する面で締結されるため、荷重・風圧の向きに拘わらず、ベース部材1と壁体2とを強固に締結することができる。
【0049】
また、角フランジの上端部に、前記壁体下端部の嵌装部開口に対して、R形状、或いはテーパ形状を付与しておくと、敷設現場における施工の際に、フランジ上端部への壁体下端部の嵌装が容易化されるので、施工時間の節約等、作業場の効率が向上する。
R形状131、141としては、図5に示すように、角フランジ13、14の頂部を、壁体2下部の嵌装部の内側に向かうなだらかな曲面とすることが考えられる。
一方、テーパ形状としては、各角フランジ13と14の上端側を、壁体2下部の嵌装部の内側に向かって、角フランジ頂部をカットする等が考えられる。
【0050】
さらに、該R形状、或いはテーパ形状に加えて、締結面自体をフランジと壁体嵌装部との当接兼締結面132,142とすれば、敷設現場における角フランジへの壁体嵌装作業において、自動的な位置決めが可能となるので、なお一層好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係る防音壁構成部材とこれを利用した防音壁構造を採用すれば、敷設現場への搬送が容易・効率的である上、敷設の手間も大幅に削減でき、さらに、万一、締結ボルト等が脱離しても、防音壁外部への落下の虞のない防音壁を短時間で施工することが可能となり、産業上の利用価値は大なるものがある。
【符号の説明】
【0052】
1 ベース部材
11 アンカー締結部
12 補強リブ
13,14 角フランジ
131、141 R形状のガイド面
132、142 当接兼締結面
15 締結用ボルト孔
16 アンカーボルト孔
2 壁体
21 枠部材
22 防音パネル(防音体)
図1
図2
図3
図4
図5