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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】サーバ装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220316BHJP
【FI】
G06Q10/10 322
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2017133550
(22)【出願日】2017-07-07
(65)【公開番号】P2019016192
(43)【公開日】2019-01-31
【審査請求日】2020-06-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506010460
【氏名又は名称】株式会社grooves
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】池見 幸浩
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 満久
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0133369(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1169037(KR,B1)
【文献】特開2002-259538(JP,A)
【文献】特開2007-164745(JP,A)
【文献】特開2003-132140(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0046862(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0109838(US,A1)
【文献】宮本 淳,藤江 嘉彦,松本 俊二,宮原 豊,事例ベースを用いた求人・求職マッチングシステム,1998年度 人工知能学会全国大会(第12回)論文集,社団法人 人工知能学会,1998年06月16日,p.416-419
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置であって、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部と、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録する評価登録部と、
前記求人者から、前記属性情報及び前記評価が入力される場合、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部と、
を備え
前記評価は、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定される、サーバ装置。
【請求項2】
前記評価登録部は、前記求人者が前記人材に対して実施する選考の結果に基づいて、当該人材を紹介した前記人材紹介者の評価を判定する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記選考の結果は、前記求人者が前記人材に対して実施する書類選考の結果と前記求人者が前記人材に対して実施する面接選考の結果とを含む、
請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記評価は、前記書類選考の結果としての、前記人材の書類選考の通過率に基づいて判定される、
請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記評価は、前記面接選考の結果としての前記一以上の関連度パラメータに基づいて判定される、
請求項3又は4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
複数の関連度パラメータに基づいて前記評価を算出する場合に、前記複数の関連度パラメータのうち第1関連パラメータに対する重み付けと第2関連パラメータに対する重み付けとが異なる、
請求項5に記載のサーバ装置。
【請求項7】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置が実行する制御方法であって、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録するステップと、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録するステップと、
前記求人者から、前記属性情報及び前記評価が入力される場合、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索するステップと、を含み、
前記評価は、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定される、方法。
【請求項8】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置に備えられたコンピュータを、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録する評価登録部、
前記求人者から、前記属性情報及び前記評価が入力される場合、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部、
として機能させるプログラムであって、
前記評価は、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定される、プログラム
【請求項9】
請求項1から6のいずれか一項に記載のサーバ装置と通信可能に接続する、人材紹介者が用いるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
コンピュータを、
前記サーバ装置で検索された特定の人材紹介者に対して提供された人材紹介依頼の内容を出力する出力部
として機能させるプログラム。
【請求項10】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置であって、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部と、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録する評価登録部と、
前記求人者からの要求に応じて、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部と、を備え、
前記評価登録部は、前記評価を、前記求人者が前記人材に対して実施する面接選考の結果としての、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定する、
サーバ装置。
【請求項11】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置が実行する制御方法であって、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録するステップと、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録するステップと、
前記求人者からの要求に応じて、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索するステップと、を含み、
前記評価登録部は、前記評価を、前記求人者が前記人材に対して実施する面接選考の結果としての、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定する、
方法。
【請求項12】
求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置に備えられたコンピュータを、
前記人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を前記人材紹介者の特徴情報として前記人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部、
前記人材紹介者の人材紹介に対する評価を前記人材紹介者ごとに登録する評価登録部、
前記求人者からの要求に応じて、登録された前記特徴情報と登録された前記評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部、
として機能させ、
前記評価登録部は、前記評価を、前記求人者が前記人材に対して実施する面接選考の結果としての、前記人材と前記求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを介して求職者と雇用者とが双方の求める情報を送受信し、その情報に基づいてマッチング処理を行う情報仲介システムが知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、各種データ処理動作を制御する制御装置を有する仲介業者のWebサーバと、通信ネットワークを介してWebサーバに接続される雇用者である企業側端末と、Webサーバに通信ネットワークを介して接続される求職者側端末と、を備え、Webサーバの制御装置は、企業側端末によって企業が求人情報を登録し、求職者側端末によって求人情報を登録している企業を検索し、求職者側端末に検索結果を送信する、情報仲介システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-30314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているようなシステムにおいては、雇用者である企業は、自身が所望する人材を確保するために不特定多数の仲介業者に対して人材紹介依頼を出す。しかしながら、不特定多数の仲介業者に対して人材紹介依頼が出てしまうと、ある仲介業者は、雇用者が所望する人材を適切に紹介してくれるが、他の仲介業者はそうではない可能性がある。このような場合、企業は、企業が所望する人材及びそうではない人材の双方を含む多数の人材の中から企業が所望する人材を探し当てなければならず、企業が所望する人材を効率よく採用できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、求人者が所望する人材を効率よく採用することを支援可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るサーバ装置は、求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置であって、人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を人材紹介者の特徴情報として人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部と、人材紹介者の人材紹介に対する評価を人材紹介者ごとに登録する評価登録部と、求人者からの要求に応じて、登録された特徴情報と登録された評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部と、を備える。
【0008】
上記サーバ装置において、評価登録部は、求人者が人材に対して実施する選考の結果に基づいて、当該人材を紹介した人材紹介者の評価を判定してもよい。
【0009】
上記サーバ装置において、選考の結果は、求人者が人材に対して実施する書類選考の結果と求人者が人材に対して実施する面接選考の結果とを含んでもよい。
【0010】
上記サーバ装置において、評価は、書類選考の結果としての、人材の書類選考の通過率に基づいて判定されてもよい。
【0011】
上記サーバ装置において、評価は、面接選考の結果としての、人材と求人者との間の関連度を示す一以上の関連度パラメータに基づいて判定されてもよい。
【0012】
上記サーバ装置において、複数の関連度パラメータに基づいて値を算出する場合に、複数の関連度パラメータのうち第1関連パラメータに対する重み付けと第2関連パラメータに対する重み付けとが異なってもよい。
【0013】
本発明の一態様に係るサーバ装置の制御方法は、求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置の制御方法であって、人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を人材紹介者の特徴情報として人材紹介者ごとに登録するステップと、人材紹介者の人材紹介に対する評価を人材紹介者ごとに登録するステップと、求人者からの要求に応じて、登録された特徴情報と登録された評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索するステップと、を含む。
【0014】
本発明の一態様に係るプログラムは、求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援するサーバ装置に備えられたコンピュータを、人材紹介者が紹介を得意とする領域の人材の属性情報を人材紹介者の特徴情報として人材紹介者ごとに登録する特徴情報登録部、人材紹介者の人材紹介に対する評価を人材紹介者ごとに登録する評価登録部、求人者からの要求に応じて、登録された特徴情報と登録された評価とに基づいて特定の人材紹介者を検索する検索部、として機能させる。
【0015】
本発明の一態様に係るプログラムは、上記サーバ装置と通信可能に接続する、人材紹介者が用いるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、コンピュータを、サーバ装置で検索された特定の人材紹介者に対して提供された人材紹介依頼の内容を出力する出力部として機能させる。
【0016】
なお、本発明において、「部」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の態様によれば、求人者が所望する人材を適切に紹介可能な人材紹介者を抽出することができ、抽出された人材紹介者のみに人材紹介依頼を行えるので、求人者が所望する人材を効率よく採用することを支援可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る人材紹介システムのネットワーク構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る人材紹介サーバ装置の機能ブロックを示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタント検索処理のフローチャートの一例である。
図4】本発明の実施形態に係るコンサルタント端末装置に表示されるコンサルタント得意領域登録画面の一例である。
図5】本発明の実施形態に係るコンサルタント得意領域情報「職種」の選択画面の一例である。
図6】本発明の実施形態に係るコンサルタント得意領域情報「業種」の選択画面の一例である。
図7】本発明の実施形態に係るコンサルタント得意領域情報「特徴」の選択画面の一例である。
図8】本発明の実施形態に係る雇用者端末装置に表示されるコンサルタント検索画面の一例である。
図9】本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタントの人材紹介に対する評価の登録処理のフローチャートの一例である。
図10】本発明の実施形態に係る雇用者端末装置に表示される選考結果入力画面の一例である。
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る人材紹介システムのネットワーク構成を示す図である。図1に示すように、人材紹介システム100は、例示的に、人材を雇用する雇用者(求人者)が保有する雇用者端末装置1と、人材を雇用者に紹介するコンサルタント(人材紹介者)が保有するコンサルタント端末装置5と、人材紹介サーバ装置3(サーバ装置)と、を備える。
【0021】
まず、本発明の実施形態に係る人材紹介システムの概要を説明する。本発明の実施形態に係る人材紹介システムは、例えば人材の採用を希望する数千社の企業を含む雇用者と、例えば職を求める人材と契約し、当該人材を企業に紹介する数千社の企業や数千名の個人を含むコンサルタントと、の間において実施される、雇用者からコンサルタントへの人材紹介依頼、コンサルタントから雇用者への採用候補人材の推薦、雇用者が実施する選考のスケジュールの調整、雇用者からコンサルタントへの選考結果の通知、及び、人材採用手続等の各種手続きを支援するシステムである。上記のような各種手続きを、各雇用者と各コンサルタントとの間で個別に実行することは両者にとって効率的ではないので、両者の間の手続きを仲介するシステムが必要である。このような要望に応えるべく、本発明の実施形態に係る人材紹介システムは、各雇用者と各コンサルタントとの間の各種手続きを仲介する仲介システムとして動作する。なお、雇用者は、企業、組合、及び学校等の法人であってもよいし、個人であってもよい。また、同様に、コンサルタントは、上記のような法人であってもよいし、個人であってもよい。以下で、人材紹介システムが備える各構成を説明する。
【0022】
図1に示す雇用者端末装置1は、雇用者の操作を受け付け、コンサルタントへの人材紹介依頼、選考結果の入力、コンサルタントへの選考結果の通知、及び、人材採用結果の入力等を実行する。雇用者端末装置1は、第1通信ネットワークN1に接続される。第1通信ネットワークN1は、有線通信ネットワークであってよく、無線通信ネットワークであってもよい。雇用者端末装置1は、有線又は無線通信を行うための通信インターフェースを備えていてよい。なお、雇用者端末装置1は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の装置であってもよい。また、雇用者端末装置1の台数に制限はない。
【0023】
人材紹介サーバ装置3は、求人者と人材紹介者との間で行われる人材紹介を支援する装置である。例えば、人材紹介サーバ装置3は、第1通信ネットワークN1を介して、雇用者端末装置1から人材紹介依頼を受信し、第2通信ネットワークN2を介して、特定のコンサルタント端末装置5に送信する。第2通信ネットワークN2は、有線通信ネットワークであってよく、無線通信ネットワークであってもよい。なお、人材紹介サーバ装置3の台数に制限はない。
【0024】
コンサルタント端末装置5は、人材に関する情報を記録し、雇用者端末装置1からの人材紹介依頼に応じて人材を紹介するための装置である。また、コンサルタント端末装置5は、後述するコンサルタントの特徴情報の入力を受け付け、第2通信ネットワークN2を介して、人材紹介サーバ装置3に送信する。コンサルタント端末装置5は、有線又は無線通信を行うための通信インターフェースを備えていてよい。なお、コンサルタント端末装置5は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の装置であってもよい。また、コンサルタント端末装置5の台数に制限はない。
【0025】
図2は、本発明の実施形態に係る人材紹介サーバ装置の機能ブロックを示す図である。図2に示すように、人材紹介サーバ装置3は、機能的に、図1に示す雇用者端末装置1及びコンサルタント端末装置5と各種情報を送受信する通信部31と、人材紹介を支援するための各種処理を制御する制御部32と、各種処理を実行するための情報及び各種処理の実行結果を記録する記録部33と、を備える。なお、人材紹介サーバ装置3は、例えばコンピュータシステムからなるサーバ装置等によって構成され、ソフトウェアプログラムによって実装される。また、当該プログラムは、例えば、ネットワークを介して、人材紹介サーバ装置3の外部からダウンロードされて提供されてもよいし、又は、CD-ROMやDVD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種の情報記録媒体によって提供されてもよい。
【0026】
制御部32は、例示的に、コンサルタント(人材紹介者)が紹介を得意とする領域の人材の属性情報をコンサルタントの得意領域情報(特徴情報)としてコンサルタントごとに登録する得意領域登録部34(特徴情報登録部)と、コンサルタントの人材紹介に対する評価をコンサルタントごとに登録する評価登録部35と、求人者からの要求に応じて、得意領域登録部34により登録された特徴情報と、評価登録部35により登録された、コンサルタントの人材紹介に対する評価と、に基づいて特定のコンサルタントを検索する検索部36と、検索された特定のコンサルタントに対して人材紹介依頼を行う人材紹介依頼部37と、を備える。
【0027】
記録部33は、例示的に、得意領域登録部34により登録された得意領域情報I1と、評価登録部35により登録された、コンサルタントの人材紹介に対する評価を示す評価情報I3と、をコンサルタントごとに関連づけて記録するコンサルタントデータベース(DB)40と、雇用者(求人者)が、コンサルタントが紹介した人材に対して実施する書類選考の結果を示す書類選考結果情報I5と、雇用者が、コンサルタントが紹介した人材に対して実施する面接選考の結果を示す面接選考結果情報I7と、をコンサルタントごとに関連づけて記録する選考結果情報データベース(DB)50と、を含む。
【0028】
<コンサルタント検索処理>
図3から図8を用いて本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタント検索処理の全体の流れを説明する。図3は、本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタント検索処理のフローチャートの一例である。
【0029】
コンサルタント検索処理において、前提として、例えばネットワークの所定のサイト又は記録媒体から、本発明の実施形態に係るコンサルタント検索処理を含む人材紹介支援アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、図1に示す人材紹介サーバ装置3に実行可能なように保存しておく。そして、人材紹介支援アプリケーションソフトウェアの実行が指示されると、当該ソフトウェアに基づくプログラム動作が開始する。なお、雇用者端末装置1及びコンサルタント端末装置5においても、人材紹介システム100の要素として適切に作動するように事前に当該ソフトウェアを実行する。
【0030】
(ステップS1)
図2に示す人材紹介サーバ装置3の得意領域登録部34は、コンサルタント(人材紹介者)が紹介を得意とする領域の人材の属性情報、例えば、人材の「職種」、「業種」、「対応年齢」、「対応語学」、「対応年収」、「対応エリア」、及び「特徴」等をコンサルタントの得意領域情報(特徴情報)としてコンサルタントごとに登録する。具体的に、得意領域登録部34は、図1に示すコンサルタント端末装置5を介して不図示の各コンサルタントが入力するコンサルタントの得意領域情報をコンサルタントごとに登録する。なお、登録された得意領域情報は、図2に示す得意領域情報I1として、コンサルタントDB40に記録される。なお、得意領域情報は、上記したものに限られず、人材の属性に関する他の情報を含んでもよい。
【0031】
図4は、図1に示すコンサルタント端末装置5に表示されるコンサルタント得意領域登録画面G1の一例である。図4に示すように、例えばコンサルタントAは、自身のコンサルタント得意領域登録画面G1において、コンサルタントAが紹介することができる人材の「職種」、「業種」、「対応年齢」、「対応語学」、「対応年収」、「対応エリア」、及び「特徴」をコンサルタントAの得意領域情報として登録する。
【0032】
図5から図7は、本発明の実施形態に係るコンサルタント得意領域情報の選択画面の一例である。特に、図5は、コンサルタント得意領域情報「職種」の選択画面の一例である。図6は、コンサルタント得意領域情報「業種」の選択画面の一例である。図7は、本発明の実施形態に係るコンサルタント得意領域情報「特徴」の選択画面の一例である。
【0033】
図4に示すように、コンサルタントAが、自身のコンサルタント得意領域登録画面G1において、項目「職種」を指定すると、図5に示す職種選択画面G3が図1に示すコンサルタント端末装置5に表示される。そして、コンサルタントAは、職種選択画面G3から自身が紹介できる人材の「職種」を選択する。なお、コンサルタントAは、単一の「職種」を選択してもよいし、複数の「職種」を選択してもよい。また、職種選択画面G3は、コンサルタント得意領域登録画面G1に重畳するように表示されてもよいし、コンサルタント得意領域登録画面G1とは別個に表示されてもよい。
【0034】
図4に示すコンサルタント得意領域登録画面G1において、項目「業種」が指定されると、図6に示す業種選択画面G5が図1に示すコンサルタント端末装置5に表示される。そして、コンサルタントAは、業種選択画面G5から自身が紹介できる人材の「業種」を選択する。なお、コンサルタントAは、単一の「業種」を選択してもよいし、複数の「業種」を選択してもよい。また、業種選択画面G5は、コンサルタント得意領域登録画面G1に重畳するように表示されてもよいし、コンサルタント得意領域登録画面G1とは別個に表示されてもよい。
【0035】
図4に示すコンサルタント得意領域登録画面G1において、項目「特徴」が指定されると、図7に示す特徴選択画面G7が図1に示すコンサルタント端末装置5に表示される。そして、コンサルタントAは、特徴選択画面G7から自身が紹介できる人材の「特徴」を選択する。なお、コンサルタントAは、単一の「特徴」を選択してもよいし、複数の「特徴」を選択してもよい。また、特徴選択画面G7は、コンサルタント得意領域登録画面G1に重畳するように表示されてもよいし、コンサルタント得意領域登録画面G1とは別個に表示されてもよい。
【0036】
また、コンサルタント得意領域登録画面G1においては、人材の「対応年齢」、「対応語学」、「対応年収」、「対応エリア」等についても、項目が指定されると、指定された項目の選択一覧画面が表示されてもよい。
【0037】
なお、コンサルタント得意領域登録画面G1においては、各項目「職種」、「業種」、「対応年齢」、「対応語学」、「対応年収」、「対応エリア」、及び「特徴」に対して、コンサルタントが、得意領域情報としてテキスト情報を入力できるように構成されてもよい。
【0038】
(ステップS3)
図3に戻り、図2に示す評価登録部35は、コンサルタントの人材紹介に対する評価をコンサルタントごとに登録する。例えば、評価登録部35は、雇用者(求人者)が人材に対して実施する選考の結果に基づいて、当該人材を紹介したコンサルタント(人材紹介者)の評価を判定し登録する。なお、コンサルタントの評価は、図2に示す評価情報I3として、コンサルタントDB40に記録される。ここで、選考の結果は、雇用者が人材に対して実施する書類選考の結果と雇用者が人材に対して実施する面接選考の結果とを含んでもよい。なお、コンサルタントの評価登録処理については、図9及び図10を用いて後述する。
【0039】
また、コンサルタントの評価は、上記したとおりの評価登録部35による自動判定及び自動登録の実施形態に限られない。例えば、雇用者自身が選考過程等に鑑みて、コンサルタントの評価を登録してもよい。具体的には、雇用者は、人材に対して実施する選考(書類選考及び面接選考を含む)等に鑑みて、雇用者自身がコンサルタントを評価し、その評価の結果をコンサルタントごとに入力し、評価登録部35は、その入力情報をコンサルタント評価として登録してもよい。
【0040】
(ステップS5)
図2に示す検索部36は、雇用者からの要求に応じて、得意領域登録部34により登録された得意領域情報(特徴情報)と評価登録部35により登録された、コンサルタントの人材紹介に対する評価とに基づいて特定のコンサルタントを検索する。
【0041】
図8は、本発明の実施形態に係る雇用者端末装置に表示されるコンサルタント検索画面の一例である。例えば、図1に示す雇用者端末装置1は、図8に示す、求人者Aのコンサルタント検索画面G9を表示する。そして、求人者Aは、コンサルタント検索画面G9において、コンサルタントの得意領域情報、例えば「職種」、「業種」、「対応年齢」、「対応語学」、「対応年収」、「対応エリア」、及び「特徴」の少なくとも一つを入力する。また、求人者Aは、コンサルタント検索画面G9において、項目「コンサルタント評価」を入力する。求人者Aは、コンサルタント検索画面G9における検索ボタンB1を押すと(求人者からの要求に応じて)、特定のコンサルタントを抽出するための検索処理が実行される。そして、図2に示す人材紹介依頼部37は、抽出された特定のコンサルタントに人材紹介依頼を提供する。
【0042】
本実施形態によれば、コンサルタント検索画面において、コンサルタントの得意領域情報とコンサルタントの人材紹介に対する評価とを登録し検索処理を実行することで、コンサルタントの得意領域情報及びコンサルタントの評価の両条件に合致する特定のコンサルタントを抽出する。よって、雇用者が所望する人材を適切に紹介可能なクライアントを抽出することができる。したがって、抽出したクライアントのみに人材紹介依頼を提供できるので、求人者が所望する人材を効率よく採用することを支援できる。
【0043】
ここで、図1に示すコンサルタント端末装置5は、図2に示す人材紹介サーバ装置3の検索部36で検索された特定のコンサルタントに対して提供された人材紹介依頼の内容を出力する出力部として機能してもよい。
【0044】
なお、雇用者が、検索部36により検索された特定のコンサルタントに対して、独占人材紹介依頼を行うこと(例えば、特定のコンサルタント以外のコンサルタントには人材紹介依頼を行わないこと)ができる期間に制限はない。
【0045】
ここで、図8に示すように、コンサルタントの人材紹介に対する評価は、例えば星マークの数で表現される。例えば、星マーク5個を選択した場合は、最高評価のコンサルタントを抽出できる。なお、星マークは、整数である必要はなく、星マーク3.5個というように、3個の星マークと半分(0.5個)の星マークとで表現されてもよい。つまり、コンサルタント評価は、5段階評価である必要はなく、10段階評価でもその他の評価方法が採用されてもよい。
【0046】
特定のコンサルタントは、一以上抽出されてよい。例えば、複数のコンサルタントが抽出された場合、当該複数のコンサルタントが掲載された一覧表示画面を図8に示すコンサルタント検索画面G9に重畳して表示し、又は、コンサルタント検索画面G9とは別個に表示してもよい。そして、雇用者は、一覧表示画面に掲載された複数のコンサルタントの中から、一以上のコンサルタントを選択し、人材紹介依頼を行う。
【0047】
このように、特定のコンサルタントが複数人抽出されたとしても、雇用者は、自身に適したコンサルタントを適切に選択することができる。
【0048】
抽出された複数のコンサルタントが掲載された一覧表示画面の表示態様に関して、当該複数のコンサルタントのうち、雇用者が過去に人材紹介依頼を出したコンサルタントを優先的に表示してもよい。具体的には、一覧表示画面において、過去に人材紹介依頼を出したコンサルタントが、複数のコンサルタントの中でもっとも上位にくるように表示されてもよいし、過去に人材紹介依頼を出したコンサルタントの名称が強調表示されてもよい。
【0049】
このように、特定のコンサルタントが複数人抽出されたとしても、雇用者は、自身に適したコンサルタントを適切に且つ迅速に選択することができる。
【0050】
<コンサルタント評価登録処理>
コンサルタント評価登録処理は、図2に示す評価登録部35による自動判定及び自動登録の実施形態の他、例えば雇用者(求人者)がコンサルタントの評価を登録する実施形態を含む。以下では特に、評価登録部35による自動判定及び自動登録の実施形態を説明する。
【0051】
図9及び図10を用いて、本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタントの人材紹介に対する評価の登録処理を説明する。図9は、本発明の実施形態に係る人材紹介システムにおいて実行されるコンサルタントの人材紹介に対する評価の登録処理のフローチャートの一例である。なお、図9は、図3に示すステップS3の処理を具体的に示したフローチャートである。
【0052】
(ステップS11)
図2に示す評価登録部35は、雇用者がコンサルタントから紹介された人材の書類選考の結果を登録する。例えば、雇用者は、あるコンサルタントから複数の人材を紹介された場合、人材ごとに書類選考の結果を図1に示す雇用者端末装置1を介して入力し、評価登録部35は、入力された書類選考結果を人材ごとに登録する。書類選考の結果として、合格又は不合格という情報のみを登録してもよいし、合格及び不合格の理由等を選択形式又はテキスト形式で登録してもよい。
【0053】
なお、登録された書類選考結果は、図2に示す書類選考結果情報I5として、選考結果情報DB50に記録される。
【0054】
(ステップS13)
評価登録部35は、書類選考の通過率に基づいて第1評価点を算出する。評価登録部35は、例えば、あるコンサルタントが紹介した一以上の人材の平均書類選考通過率を本人材紹介システムに登録されている全コンサルタントのそれぞれが紹介した一以上の人材の平均書類選考通過率と比較することで、第1評価点を算出する。ここで、第1評価点は、人材の平均書類選考通過率が高ければ高いほど、高い評価がなされる。第1評価点は、例えば、5段階で評価され、最低点が0.5点であり、最高点が2.5点というように算出される。なお、第1評価点は、5段階評価に限定されるわけではなく、10段階評価でもその他の評価方法が採用されてもよい。
【0055】
第1評価点は、平均書類選考通過率を用いて算出される方法には限定されず、例えば、あるコンサルタントが紹介した一以上の人材のうち書類選考を通過した実際の人数を、本人材紹介システムに登録されている全コンサルタントのそれぞれが紹介した一以上の人材のうち書類選考を通過した実際の人数と比較することで、第1評価点を算出するように構成されてもよい。
【0056】
(ステップS15)
評価登録部35は、雇用者がコンサルタントから紹介された人材の面接選考の結果を登録する。例えば、雇用者は、あるコンサルタントから複数の人材を紹介された場合、人材ごとに面接選考の結果を図1に示す雇用者端末装置1を介して入力し、評価登録部35は、入力された面接選考結果を人材ごとに登録する。面接選考の結果として、合格又は不合格という情報のみを登録してもよいし、合格及び不合格の理由等を選択形式又はテキスト形式で登録してもよい。
【0057】
なお、登録された面接選考結果は、図2に示す面接選考結果情報I7として、選考結果情報DB50に記録される。
【0058】
(ステップS17)
評価登録部35は、雇用者と人材との相性を示す相性パラメータに基づいて第2評価点を算出する。
【0059】
図10は、本発明の実施形態に係る求人者端末装置に表示される人材選考結果画面の一例である。図10に示すように、図1に示す雇用者端末装置1に表示される面接選考結果画面G11においては、面接選考の結果としての、人材と雇用者との間の相性(関連度)を示す一以上の相性パラメータ(関連度パラメータ)、例えば、「社風・文化との相性」パラメータP1、「人物像・人間性の相性」パラメータP3、及び「経験・スキルの相性」パラメータP5の入力が可能となるように構成されている。雇用者は、選考対象の人材と相性がよいと判断した場合は、「5」を入力し、相性が悪いと判断した場合は、「1」を入力してもよい。なお、相性パラメータは、上記3つの相性パラメータに限られない。
【0060】
評価登録部35は、例えば、コンサルタントが紹介した一以上の人材に対して入力された平均相性パラメータを本人材紹介システムに登録されている全コンサルタントのそれぞれが紹介した一以上の人材の平均相性パラメータと比較することで、第2評価点を算出する。ここで、第2評価点は、例えば、5段階で評価され、最低点が0.5点であり、最高点が2.5点というように算出される。なお、第2評価点は、5段階評価に限定されるわけではなく、10段階評価でもその他の評価方法が採用されてもよい。
【0061】
また、複数の相性パラメータP1、P3及びP5に基づいて第2評価点を算出する場合に、複数の相性パラメータP1、P3及びP5のうち複数の相性パラメータP1、P3に対する重み付けと複数の相性パラメータP5に対する重み付けとが異なるように構成してもよい。例えば、評価登録部35は、相性パラメータP1:3割、相性パラメータP3:3割、相性パラメータP5:4割というように各相性パラメータに対して重み付けを実施した上で、第2評価点を算出してもよい。
【0062】
このように、各相性パラメータに対する影響度合い(重み付け)を制御した評価点に基づいてコンサルタントを評価し、その評価を蓄積できるので、次の機会に特定のコンサルタントを検索するときに、雇用者により適した人材を紹介可能なコンサルタントを特定することができる。
【0063】
(ステップS19)
評価登録部35は、第1評価点と第2評価点とに基づいてコンサルタントの評価を判定する。評価登録部35は、例えば、第1評価点と第2評価点との和で示す総合評価点によって、コンサルタントの評価を判定する。具体的には、評価登録部35は、第1評価点(2.5点満点)+第2評価点(2.5点満点)=総合評価点(5.0点満点)としてコンサルタントの評価を判定する。なお、評価登録部35は、例えば、第1評価点と第2評価点との差、積、又は商で示す他の総合評価点によって、コンサルタントの評価を判定するように構成されてもよい。
【0064】
なお、ある雇用者によるコンサルタントの人材紹介に対する評価は、他の雇用者が参照可能に構成されてもよいし、評価した雇用者のみが参照可能に構成されてもよい。
【0065】
<他の実施形態>
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良(たとえば、各実施形態を組み合わせること、各実施形態の一部の構成を省略すること)され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0066】
例えば、第1評価点の算出方法として、上記説明した算出方法の代わりに第2評価点の算出方法と同様の算出方法を採用してもよい。具体的には、第1評価点を、書類選考の結果としての、人材と雇用者との間の相性(関連度)を示す一以上の相性パラメータに基づいて算出してもよい。他方で、第2評価点の算出方法として、上記説明した算出方法の代わりに第1評価点の算出方法と同様の算出方法を採用してもよい。具体的には、第2評価点を、面接選考の結果としての、面接選考の通過率等に基づいて算出してもよい。なお、総合評価点を算出するために、書類選考結果に基づく第1評価点、及び、面接選考結果に基づく第2評価点の他、他の評価点をさらに考慮してもよい。例えば、第3評価点として、人材のインターン中の成績や評価等に基づく評価点を採用してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…雇用者端末装置、3…人材紹介サーバ装置、5…コンサルタント端末装置、31…通信部、32…制御部、33…記録部、34…得意領域登録部、35…評価登録部、36…検索部、37…人材紹介依頼部、40…コンサルタントデータベース(DB)、50…選考結果情報データベース(DB)、100…人材紹介システム、N1…第1通信ネットワーク、N2…第2通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10