(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-15
(45)【発行日】2022-03-24
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 5/38 20060101AFI20220316BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20220316BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20220316BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20220316BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20220316BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20220316BHJP
【FI】
G09G5/38 Z
G09G5/00 510G
G09G5/36 510M
G09G5/36 520P
G09G5/00 550C
G09G5/00 510M
G09G5/00 510H
G06F3/01 510
G06F3/0487
G06F3/0484 120
(21)【出願番号】P 2018242042
(22)【出願日】2018-12-26
【審査請求日】2021-12-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100107951
【氏名又は名称】山田 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【氏名又は名称】富崎 曜
(74)【代理人】
【識別番号】100166176
【氏名又は名称】加美山 豊
(72)【発明者】
【氏名】木村 和嵩
【審査官】斎藤 厚志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-162447(JP,A)
【文献】特開2015-060457(JP,A)
【文献】特開2005-115069(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0221065(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0039408(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
G06F 3/01
G06F 3/0487
G06F 3/04842
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り曲げ可能な表示領域
に動画を表示する表示装置によって実行されるプログラムであって、
前記表示領域のうち、前記動画が表示されている位置に関する動画位置情報を前記表示装置の制御部によって取得することと、
前記表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を前記制御部によって取得することと、
前記動画位置情報と前記折り曲げ状態情報とに基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止、または再生を前記制御部によって制御することとが前記表示装置によって実行される。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記動画位置情報と前記折り曲げ状態情報とに基づく、前記動画の見かけの大きさによって、前記動画の停止、または再生を前記制御部によって制御することが前記表示装置によって実行される。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記動画の見かけの大きさが、設定された大きさ以下または、前記設定された大きさより小さい場合、前記動画を停止
する制御を前記制御部によって行うことが前記表示装置によって実行される。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のプログラムであって、
前記動画の見かけの大きさは、前記表示領域の前記動画が表示される位置に基づく。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記動画の見かけの大きさは、前記表示領域が折り曲げられた場合、前記動画が前記表示領域に表示される位置に基づき変更
される。
【請求項6】
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記動画の見かけの大きさは、前記表示領域の前記動画の表示面積に基づく。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記折り曲げ状態情報は、前記表示領域の折り曲げによる、折り曲げ角度の情報を含み、
前記折り曲げ角度に基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止
、また
は再生を前記制御部によって制御することが前記表示装置によって実行される。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムであって、
前記折り曲げ角度が、設定された第1角度以下または、前記第1角度より小さい角度の場合
、前記動画を停止する制御を前記制御部によって行うことが前記表示装置によって実行される。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記折り曲げ角度が、前記第1角度以下または、前記第1角度より小さい角度から、前記第1角度以上の角度の第2角度以上、または前記第2角度より大きい角度になった場合
、前記動画
を再生する制御を
前記制御部によって行うことが前記表示装置によって実行される。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載のプログラムであって、
前記折り曲げ角度が、前記第1角度よりも角度が小さい第3角度の場合、前記動画の表示を終了する制御を前記制御部によって行うことが前記表示装置によって実行される。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のプログラムであって、
折り曲げられた前記表示領域のうち、前記動画が表示されている位置と、前記表示装置のユーザとの位置関係に基づき、前記表示領域に表示されている前記動画の停止、または再生を前記制御部によって制御することが前記表示装置によって実行される。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記表示装置のユーザの視線の方向または、前記表示装置と前記ユーザとの位置関係に基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止
、また
は再生を前記制御部によって制御することが前記表示装置によって実行される。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記表示装置の姿勢に基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止、または再生を前記制御部によって制御することが前記表示装置によって実行される。
【請求項14】
請求項1から請求項13
のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記
表示装置のユーザの操作を受け付ける、前記動画に関連する画像を、前記表示領域
が折り曲げられた折り曲げ位置とは異なる位置に表示することが前記表示装置によって実行される。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記動画の停止は、前記動画を構成する複数のフレーム画像のうちの一部のフレーム画像を継続して表示することを含む。
【請求項16】
折り曲げ可能な表示領域に動画を表示する表示装置の情報処理方法であって、
前記表示領域のうち、前記動画が表示されている位置に関する動画位置情報を前記表示装置の制御部によって取得することと、
前記表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を前記制御部によって取得することと、
前記動画位置情報と前記折り曲げ状態情報とに基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止、または再生を前記制御部によって制御することとを含む。
【請求項17】
折り曲げ可能な表示領域に動画を表示する表示装置であって、
前記表示領域のうち、前記動画が表示されている位置に関する動画位置情報を取得し、前記表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を取得し、前記動画位置情報と前記折り曲げ状態情報とに基づいて、前記表示領域に表示されている前記動画の停止、または再生を制御する制御部を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御方法、プログラム及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の表示面を有し折り曲げ可能なマルチパネルデバイスのための技術が開発されている。例えば、特許文献1にはヒンジによって結合された複数の表示面を有するマルチパネルデバイスについての技術が開示されている。しかし、その表示態様の検討までは十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、折り曲げ可能な表示領域に動画を表示する表示装置によって実行されるプログラムは、表示領域のうち、動画が表示されている位置に関する動画位置情報を表示装置の制御部によって取得することと、表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を制御部によって取得することと、動画位置情報と折り曲げ状態情報とに基づいて、表示領域に表示されている動画の停止、または再生を制御部によって制御することとが表示装置によって実行される。
本発明の第2の態様によると、折り曲げ可能な表示領域に動画を表示する表示装置の情報処理方法は、表示領域のうち、動画が表示されている位置に関する動画位置情報を表示装置の制御部によって取得することと、表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を制御部によって取得することと、動画位置情報と折り曲げ状態情報とに基づいて、表示領域に表示されている動画の停止、または再生を制御部によって制御することとを含む。
本発明の第3の態様によると、折り曲げ可能な表示領域に動画を表示する表示装置は、表示領域のうち、動画が表示されている位置に関する動画位置情報を取得し、表示領域の折り曲げ状態に関する折り曲げ状態情報を取得し、動画位置情報と折り曲げ状態情報とに基づいて、表示領域に表示されている動画の停止、または再生を制御する制御部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】実施形態の一態様における通信システムの構成を示す図。
【
図2】実施形態の一態様における通信システムの構成の概要を示す図。
【
図3】本実施形態の端末の外観構成の一例を示す図。
【
図4】本実施形態の端末のディスプレイに表示される画像の一例を示す図。
【
図5】本実施形態の端末が備える制御部の動作の一例を示す図。
【
図6】本実施形態のディスプレイの動画の見かけの大きさの一例を示す図。
【
図7】本実施形態のディスプレイの折り曲げ角度の第1の例を示す図。
【
図8】本実施形態のディスプレイの折り曲げ角度の第2の例を示す図。
【
図9】本実施形態の折り曲げ角度が180度を超えて可変である端末についての見かけの大きさの一例を示す図。
【
図10】本実施形態の端末と利用者との位置関係の一例を示す。
【
図11】本実施形態の動画の表示位置の一例を示す図。
【
図12】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第1の例を示す。
【
図13】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第2の例を示す図。
【
図14】本実施形態の端末が備える制御部の動作の一例を示す図。
【
図15】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第3の例を示す図。
【
図16】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第4の例を示す図。
【
図17】本実施形態のディスプレイに表示される表示倍率ごとの動画の一例を示す図。
【
図18】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第5の例を示す図。
【
図19】本実施形態の動画の表示位置と折り曲げ部の位置との位置関係の第6の例を示す図。
【
図20】本実施形態の表示位置が移動される前の動画の一例を示す図。
【
図21】本実施形態の表示位置が移動された後の動画の一例を示す図。
【
図22】本実施形態の動画の表示位置の移動の一例を示す図。
【
図23】本実施形態の表示位置の入れ替え前の動画の表示位置の一例を示す図。
【
図24】本実施形態の表示位置の入れ替え後の動画の表示位置の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
【0007】
本開示に係る表示制御方法、プログラム及び表示装置を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す。
図2は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成の概要を示す。
図1または
図2に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
【0009】
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0010】
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
【0011】
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されてもよい。
【0012】
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末20Xと表現し、ユーザXまたは端末20Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよいし、そうでなくてもよい。
【0013】
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ10は情報処理装置と表現されてもよい。サーバ10と端末20とを区別する必要がない場合は、サーバ10と端末20とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0014】
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
【0015】
(1)端末のHW構成
【0016】
端末20は、制御部21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部28、通信I/F22(インタフェース)、入出力部23、表示部24、マイク25、スピーカ26、カメラ27を備える。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、端末20のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、端末20は、マイク25、カメラ27等、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0017】
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御部21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部21に伝達する。また、通信I/F22を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F22が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0018】
入出力部23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力部23は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
【0019】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0020】
出力部は、制御部21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
【0021】
表示部24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部24は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0022】
入出力部23がタッチパネルの場合、入出力部23と表示部24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていてもよい。
【0023】
制御部21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0024】
制御部21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
【0025】
記憶部28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0026】
端末20は、プログラムPを記憶部28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部21が、制御部21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御部21が実行する各機能を実現させる。また、このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0027】
マイク25は、音声データの入力に利用される。スピーカ26は、音声データの出力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
【0028】
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御部11(CPU)、記憶部15、通信I/F14(インタフェース)、入出力部12、ディスプレイ13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、サーバ10のHWは、サーバ10のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、サーバ10のHWは、ディスプレイ13を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0029】
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0030】
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
【0031】
記憶部15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0032】
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御部11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信I/F14を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F14が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0033】
入出力部12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
【0034】
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらのディスプレイ13は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
サーバ10は、プログラムPを記憶部15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0035】
本開示の各実施形態においては、端末20および/またはサーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
【0036】
なお、端末20の制御部21、および/または、サーバ10の制御部11は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0037】
また、本開示の各実施形態のプログラムP(限定ではなく、例として、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。
記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムPを記憶可能である。また、プログラムPは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムPとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0038】
記憶媒体は、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、またはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0039】
サーバ10および/または端末20は、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0040】
また、本開示のプログラムPDDは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/または端末20に提供されてもよいし、されなくてもよい。サーバ10および/または端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0041】
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
サーバ10および/または端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。
端末20における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、端末20の制御部21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、サーバ10の制御部11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよいし、そうでなくてもよい。
【0042】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
【0043】
<第1実施形態>
第1実施形態は、端末20のディスプレイDPに表示される画像の見かけの大きさ等に基づいて、表示される動画の停止または再生を制御する形態である。
第1実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0044】
[端末20の外観構成]
図3は、本実施形態の端末20の外観構成の一例である。この端末20は、表示装置Dの一例である。
本実施形態の端末20は、上述した表示部24として、折り曲げ式のディスプレイDPを備える。一例として、端末20は、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとを備える。上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとは、例えばヒンジによって互いに接続されている。上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの成す角(すなわち、折り曲げ角度θ)が可変にされる。この一例では、折り曲げ角度θが0度の場合、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとが閉じられた状態である。折り曲げ角度θが180度の場合、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとが水平に(または、一平面に)開かれた状態である。以下の説明において、ディスプレイDPの表示面のうち、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの接続部分を折り曲げ部FLと称し、ディスプレイDPの表示面のうち、折り曲げ部FL以外の部分を非折り曲げ部NFLと称する。
また、説明において必要な場合には、三次元直交座標系のxyzの各軸によって方向を示す。
【0045】
なお、端末20の折り曲げ角度θは、180度を超えるものであってもよいし、超えないものであってもよい。
また、端末20が折り曲げ式のディスプレイDPを備えることは一例であって、端末20の外観構成はこれに限られない。例えば、端末20は、柔軟性を有するフィルム状のディスプレイDPを備えており、ディスプレイDPの表示面の任意の位置において折り曲げが可能であってもよい。この場合、折り曲げ部FLとは、ディスプレイDPの表示面のうち、任意に折り曲げられた位置を指す。またこの場合、非折り曲げ部NFLとは、ディスプレイDPの表示面のうち、折り曲げ部FL以外の部分を指す。
【0046】
[端末20のディスプレイDPに表示される画像について]
図4は、本実施形態の端末20のディスプレイDPに表示される画像の一例である。この一例において、画像は、利用者Uによるy軸正方向をスクロール方向SCDとしたスクロール操作によって、ディスプレイDPの下側から上側(つまり、y軸正方向)に表示位置が移動されながら、ディスプレイDPに表示される。すなわち、利用者Uのスクロール操作により、画像の表示位置は、下側ディスプレイDPLの非折り曲げ部NFL、折り曲げ部FL、上側ディスプレイDPUの非折り曲げ部NFLの順に変化する。
ここで、スクロール操作とは、一例として、表示対象の元画像の表示サイズがディスプレイDPの画面サイズに収まらず、元画像の一部の領域の画像を表示対象の画像としてディスプレイDPに表示させる場合においてなされる操作である。具体的には、スクロール操作とは、元画像のうちの表示対象の領域を、画面の上下左右のいずれかの方向、またはこれらの方向を合成したいずれかの方向に移動させることにより、操作前には画面に表示されていなかった元画像の一部を、新たな表示対象領域にして画面に表示させる操作である。換言すれば、スクロール操作とは、元画像のうち、ディスプレイDPに表示される画像の範囲を変更する操作である。
画像には、静止画ARSのコンテンツと、動画ARVのコンテンツとが含まれる。静止画ARSのコンテンツは、例えば、文字や写真による記事である。動画ARVのコンテンツは、例えば、動画による広告である。
【0047】
これら静止画ARS及び動画ARVは、利用者Uのスクロール操作によってディスプレイDPに順次表示される。画像のうち、ディスプレイDPに表示されていない部分を非表示領域IVAと称し、ディスプレイDPに表示されている部分を表示領域VAと称する。
【0048】
<端末の制御部の機能構成>
再び
図1を参照して端末20が備える制御部21の機能構成について説明する。端末20は、制御部21により実現される機能として、動画情報取得部211と、折曲情報取得部212と、表示状態算出部213と、操作者情報取得部214と、姿勢情報取得部215と、表示制御部216とを備える。
【0049】
表示制御部216は、ディスプレイDPに画像の表示を制御する。例えば、表示制御部216は、入出力部23を介して利用者Uによるスクロール操作の操作状態(例えば、スクロール操作の有無、操作の方向・速さ・量など)を取得し、取得したスクロール操作の状態に応じて、画像の表示位置を変化させる。表示制御部216は、画像の表示位置を動画情報取得部211に出力する。例えば、表示制御部216は、動画ARVが表示されている位置に関する動画位置情報DVを、動画情報取得部211に出力する。
【0050】
また、表示制御部216は、表示する画像に動画ARVが含まれている場合に、ディスプレイDPに表示される動画ARVの停止または再生を制御する。動画ARVは、複数のフレーム画像を含む。動画ARVの再生とは、動画ARVを構成する複数のフレーム画像を時系列に順次表示することである。動画ARVの停止は、動画ARVを構成する複数のフレーム画像のうちの一部のフレーム画像を継続して表示することである。
【0051】
動画情報取得部211は、サーバ10の記憶部15から画像情報IMを取得する。この画像情報IMには、動画ARVの画像を構成する情報のほか、動画ARVのピクセル数などのディスプレイDP上における表示サイズや表示面積を示す情報が含まれている。なお、画像情報IMには、静止画ARSに関する情報が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。
また、動画情報取得部211は、表示制御部216が出力する動画位置情報DVを取得する。この動画位置情報DVは、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの表示位置を示す情報を含む。すなわち、動画情報取得部211は、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの表示位置を示す情報を取得する。
【0052】
折曲情報取得部212は、ディスプレイDPの折り曲げ状態に関する折曲状態情報DFを取得する。一例として、端末20は上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの成す角(折り曲げ角度θ)を検出する角度センサ29を備えている。折曲情報取得部212は、この角度センサ29が検出した折り曲げ角度θを折曲状態情報DFとして取得する。
上述した表示制御部216は、動画情報取得部211が取得する動画位置情報DVと折曲情報取得部212が取得する折曲状態情報DFとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止または、再生を制御する。
【0053】
一例として、表示制御部216は、ディスプレイDPの折り曲げに基づく、動画ARVの見かけの大きさAPに基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。
この場合、表示状態算出部213は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの見かけの大きさAPを算出する。表示状態算出部213は、算出した見かけの大きさAPを表示制御部216に出力する。
動画ARVの見かけの大きさAPは、動画ARVのy軸方向の上端と下端とを結ぶ線分の長さに基づいて定められていてもよく、他の値によって定められていてもよい。
表示制御部216は、表示状態算出部213が算出した見かけの大きさAPに基づいて、ディスプレイDPに表示される動画ARVの停止または再生を制御する。すなわち、表示制御部216は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止または、再生を制御する。
【0054】
操作者情報取得部214は、端末20を操作する利用者Uの端末20に対する位置、または端末20に対する利用者Uの視線方向STDを取得する。一例として、端末20は、端末20を操作中の利用者Uの顔を撮像可能なカメラ(いわゆるインカメラ)を、上述したカメラ27として備えている。この場合、操作者情報取得部214は、インカメラによって撮像された利用者Uの顔の画像に基づいて、利用者Uの端末20に対する位置、または端末20に対する利用者Uの視線方向STDを取得する。
【0055】
姿勢情報取得部215は、端末20の姿勢を示す姿勢情報を取得する。一例として、端末20は、重力方向に対する端末20の姿勢を検出可能な姿勢センサ(不図示)を備えている。この場合、姿勢情報取得部215は、姿勢センサが検出する端末20の姿勢を、姿勢情報として取得する。
【0056】
<端末の制御部の動作>
図5を参照して、本実施形態の端末20が備える制御部21の動作について説明する。
図5は、本実施形態の端末20が備える制御部21の動作の一例を示す。
【0057】
(ステップS10)制御部21の動画情報取得部211は、サーバ10から画像情報IMを取得する。上述したようにこの画像情報IMには、動画ARVの画像を構成する情報のほか、動画ARVのピクセル数などのディスプレイDP上における表示サイズや表示面積を示す情報が含まれている。
(ステップS20)表示制御部216は、動画情報取得部211が取得した画像情報IMに基づいて、ディスプレイDPに画像を表示する。表示制御部216は、表示する画像に動画ARVが含まれている場合には、動画ARVのディスプレイDP上の表示位置を示す動画位置情報DVを動画情報取得部211に出力する。
(ステップS30)動画情報取得部211は、表示制御部216から動画位置情報DVを取得する。この動画位置情報DVは、動画ARVが表示されているディスプレイDP上の位置を示す。
(ステップS40)折曲情報取得部212は、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの成す角である折り曲げ角度θを取得する。なお、折り曲げ部FLの位置が可変である端末20の場合には、折曲情報取得部212は、折り曲げ位置を示す情報を取得してもよいし、取得しなくてもよい。
(ステップS50)表示状態算出部213は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、動画ARVの表示状態を算出する。具体的には、表示状態算出部213は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの見かけの大きさAPを算出する。ここで、
図6を参照して、見かけの大きさAPの一例について説明する。
【0058】
図6は、本実施形態のディスプレイDPの動画ARVの見かけの大きさAPの一例を示す。
図6(A)は、動画ARVaの一部が折り曲げ部FLに位置する場合の見かけの大きさAPaの一例を示す。
図6(B)は、動画ARVbが折り曲げ部FLに位置しない場合の見かけの大きさAPbの一例を示す。
図6(A)に示す動画ARVaは、ディスプレイDPの上方向(y軸正方向)へのスクロール操作によって、
図6(B)に示す位置(すなわち動画ARVbの位置)に移動する。
(1)折り曲げ角度θに基づいて見かけの大きさAPを算出する。
動画ARVの見かけの大きさAPは、折り曲げ角度θの大きさに依存して変化する。例えば、動画ARVが、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの間、すなわち折り曲げ部FLを含む位置に表示される場合、折り曲げ角度θの大きさに依存して変化する。また、動画ARVの見かけの大きさAPは、ディスプレイDPの動画ARVが表示される位置に基づく。表示状態算出部213は、折り曲げ角度θと、ディスプレイDP上の動画ARVの表示位置とに基づいて、見かけの大きさAPを算出する。
【0059】
(2)動画ARVの表示面積に基づいて見かけの大きさAPを算出する。
動画ARVの見かけの大きさAPは、動画ARVのディスプレイDP上での表示面積に依存して変化する。表示状態算出部213は、動画ARVのディスプレイDP上での表示面積と、ディスプレイDP上の動画ARVの表示位置とに基づいて、見かけの大きさAPを算出する。なお、この場合、表示状態算出部213は、折り曲げ角度θにさらに基づいて見かけの大きさAPを算出してもよいし、しなくてもよい。
【0060】
上述(1)(2)いずれの場合であっても、動画ARVの見かけの大きさAPは、ディスプレイDPが折り曲げられた場合、動画ARVがディスプレイDPに表示される位置に基づき変更される。
上述したように、動画ARVの表示位置は、例えばスクロール操作によって変化する。ここで、折り曲げ角度θが変化しない場合であっても、動画ARVが折り曲げ部FLにの位置するか否かによって、見かけの大きさAPは変化する。例えば、
図6(A)に示すように、動画ARVが折り曲げ部FLに位置する場合(つまり、動画ARVa)の見かけの大きさAPaは、動画ARVが折り曲げ部FLに位置しない場合(つまり、動画ARVb)の見かけの大きさAPbよりも小さい。すなわち、折り曲げ角度θが変化しない場合であっても、動画ARVの見かけの大きさAPは、動画ARVがディスプレイDPに表示される位置に基づいて変更される。
【0061】
(ステップS60~ステップS100)
表示制御部216は、算出された見かけの大きさAPに基づいて、または折り曲げ角度θの大きさに基づいて、動画ARVの停止または再生を制御する。以下、上述した(1)折り曲げ角度θに基づいて見かけの大きさAPを算出する場合を一例にして説明する。
【0062】
すなわち、折曲状態情報DFは、ディスプレイDPの折り曲げによる、折り曲げ角度θの情報が含まれ、表示制御部216は、折り曲げ角度θに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止または、再生を制御する。
【0063】
本実施形態の一例では、表示制御部216は、動画ARVを再生状態、停止状態、再生の終了状態のいずれかに制御する。ここで、再生の終了状態とは、動画ARVの再生フレームカウンタが初期化された状態、又は動画ARVの再生に必要な画像データが消去された状態などをいう。
【0064】
図7は、本実施形態のディスプレイDPの折り曲げ角度θの第1の例を示す。折り曲げ角度θ1の場合には、動画ARVの見かけの大きさAPは、同図に示す大きさAP1となる。折り曲げ角度θ1よりも角度が小さい折り曲げ角度θ3の場合には、動画ARVの見かけの大きさAPは、大きさAP3となる。この大きさAP3は、折り曲げ角度θ1の場合の大きさAP1よりも小さい。
【0065】
図8は、本実施形態のディスプレイDPの折り曲げ角度θの第2の例を示す。折り曲げ角度θ1よりも角度が大きい折り曲げ角度θ2の場合には、動画ARVの見かけの大きさAPは、同図に示す大きさAP2となる。この大きさAP2は、折り曲げ角度θ1の場合の大きさAP1よりも大きい。
【0066】
[再生条件]
本実施形態の一例では、見かけの大きさAPが大きさAP1以上の場合(又は大きさAP1より大きい場合)に、再生条件が成立する。例えば、見かけの大きさAPが、大きさAP2である場合に、再生条件が成立する。
【0067】
なお、表示制御部216は、折り曲げ角度θが、折り曲げ角度θ1以下または、折り曲げ角度θ1より小さい角度から、折り曲げ角度θ2以上または、折り曲げ角度θ2より大きい角度になった場合、ディスプレイDPに表示された動画ARVを再生する制御を行うとしてもよいし、行わなくてもよい。
【0068】
[停止条件]
この一例では、見かけの大きさAPが大きさAP1以下(又は大きさAP1より小さい)、かつ、大きさAP3以上の場合(又は大きさAP3より大きい場合)に、停止条件が成立する。
すなわち、表示制御部216は、折り曲げ角度θが、設定された折り曲げ角度θ1以下または、折り曲げ角度θ1より小さい角度の場合、ディスプレイDPに表示されている動画ARVを停止する制御を行う。
【0069】
[再生の終了条件]
また、見かけの大きさAPが大きさAP3より小さい(又は大きさAP3以下である)場合に、再生の終了条件が成立する。
すなわち、表示制御部216は、折り曲げ角度θが、折り曲げ角度θ1よりも角度が小さい折り曲げ角度θ3の場合、動画ARVの表示を終了する。
【0070】
他の例として、折り曲げ角度θが180度を超えて可変である端末20の場合の一例を
図9に示す。
図9は、本実施形態の折り曲げ角度θが180度を超えて可変である端末20についての見かけの大きさAPの一例を示す。上側ディスプレイDPUが下側ディスプレイDPLの基準角度線HL(つまり、折り曲げ角度θが180度)を超えて開かれている場合には、上側ディスプレイDPU側に表示された動画ARVは利用者Uから視認困難である。この場合の動画ARVの見かけの大きさAPは、大きさAP4である。この場合、表示制御部216は、動画ARVのうち、上側ディスプレイDPU側に表示される大きさと、下側ディスプレイDPL側に表示される大きさとの割合に基づいて、動画ARVの停止または再生を制御してもよいし、しなくてもよい。
すなわち、表示制御部216は、折り曲げられたディスプレイDPのうち、動画ARVが表示されている位置と、端末20の利用者Uとの位置関係に基づき、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止または、再生を制御する。
【0071】
換言すれば、表示制御部216は、動画ARVの見かけの大きさAPが、設定された大きさ以上、又は設定された大きさを超える場合、動画ARVを再生させる。また、表示制御部216は、動画ARVの見かけの大きさAPが、設定された大きさ以下、又は設定された大きさより小さい場合、動画ARVを停止させる。なお、ここでの大きさとは、動画ARVの面積や、動画ARVの一辺の長さなどを含む概念である。
【0072】
(ステップS60~ステップS100)
図5に戻り、表示制御部216は、動画ARVの再生条件、停止条件、再生の終了条件のいずれが成立しているか否かを判定し、動画ARVの再生・停止・再生の終了を制御する。
【0073】
(ステップS110)表示制御部216は、画像の表示終了の条件が成立するまで(例えば、利用者Uによる表示終了の操作が行われるまで)、ステップS10からステップS100までの各ステップをくり返し実行する。
【0074】
<第1実施形態の変形例(1)端末20と利用者Uとの位置関係に基づく制御>
表示制御部216は、端末20と利用者Uとの位置関係に基づいて、動画ARVの停止または再生を制御してもよい。
図10は、本実施形態の端末20と利用者Uとの位置関係の一例を示す。
図10(A)は、本実施形態の端末20と利用者Uとの位置関係の第1の例を示す。
図10(B)は、本実施形態の端末20と利用者Uとの位置関係の第2の例を示す。
上述したように操作者情報取得部214は、カメラ27が撮像した利用者Uの画像に基づいて、端末20を操作する利用者Uの端末20に対する位置、または端末20に対する利用者Uの視線方向STDを取得する。表示制御部216は、端末20の利用者Uの視線方向STDまたは、端末20と利用者Uとの位置関係に基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止、または再生を制御する。
一例として、表示制御部216は、端末20の利用者Uの視線方向STDと直交する方向を見かけの大きさAPの方向として、見かけの大きさAPを算出する。
ここで、端末20の利用者Uの視線方向STDが変化すると、視線方向STDの変化に応じて見かけの大きさAPが変化する。例えば、
図10(A)に示す視線方向STD1の場合の見かけの大きさAPcは、
図10(B)に示す視線方向STD2の場合の見かけの大きさAPdに比べて小さい。表示制御部216は、端末20の利用者Uの視線方向STDまたは、端末20と利用者Uとの位置関係に応じて変化する見かけの大きさAPに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止、または再生を制御する。
なお、表示制御部216は、利用者Uの視線方向STDに代えて、又は加えて、利用者Uの頭の位置、顔の位置や眼EYの位置に基づいて、端末20と利用者Uとの位置関係を算出してもよく、算出しなくてもよい。
【0075】
<第1実施形態の変形例(2)端末20の姿勢に基づく制御>
表示制御部216は、端末20の姿勢に基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの停止または、再生を制御してもよく、しなくてもよい。
上述したように、ディスプレイDPに表示される動画ARVの見かけの大きさAPは、端末20と利用者Uとの位置関係に応じて変化する。本変形例の表示制御部216は、端末20の姿勢(例えば、重力方向に対するディスプレイDPの表示方向)が、端末20と利用者Uとの位置関係を示すことを利用して、動画ARVの停止または再生を制御する。
具体的には、姿勢情報取得部215は、端末20の姿勢を示す姿勢情報を取得する。表示制御部216は、姿勢情報取得部215が取得する端末20の姿勢情報に基づいて、端末20と利用者Uとの位置関係を推定することにより、動画ARVの停止または再生を制御してもよい。
【0076】
<第1実施形態の変形例(3)非折り曲げ部NFLに動画ARVを表示>
図11は、本実施形態の動画ARVの表示位置の一例を示す。表示制御部216は、利用者Uによるスクロール操作の結果、動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されることになる場合には、動画ARVの表示位置を非折り曲げ部NFLに移動させてもよく、させなくてもよい。すなわち、表示制御部216は、ディスプレイDPの折り曲げ部FLの位置とは異なる位置に、動画ARVに関連する画像を表示させてもよく、させなくてもよい。
例えば、同図に示すように、表示制御部216は、動画ARV11~ARV13のいずれかの表示位置に、動画ARVを表示させる。これらの表示位置は、非折り曲げ部NFLである。
なお、動画ARVに関連する画像は、利用者Uの操作を受け付ける画像を含む。一例として、動画ARVに関連する画像は、操作することにより所定のURLへの接続を促す、動画によるバナー広告である。表示制御部216は、動画ARVに関連する画像(例えば、バナー広告)をディスプレイDPの表示位置のうち、折り曲げ部FLから離れた位置に表示させる。
【0077】
<第1実施形態の効果>
折り曲げ式のディスプレイDPに画像を表示させる場合、折り曲げ部FLに表示される画像は、他の部分に表示される画像に比べて利用者Uからの視認性が低い。例えば、表示される画像が広告動画である場合には、折り曲げ部FLに表示される広告の視聴率が他の部分に比べて低く、広告効果の向上が困難であった。
本実施形態の表示装置Dによれば、ディスプレイDPに表示される動画ARVの表示位置と、ディスプレイDPの折り曲げ状態とに基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。
このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの見え方に基づいて動画ARVを停止又は再生することができる。例えば、表示装置Dによれば、動画ARVが利用者Uから見えやすい状態になっている場合に動画ARVを再生し、動画ARVが利用者Uから見えにくい状態になっている場合には動画ARVを停止する。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性に基づいて、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0078】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPに表示される動画ARVを利用者Uから見た場合の動画ARVの見かけの大きさAPに基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの見かけの大きさに応じて変化する視認性に基づいて、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0079】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの見かけの大きさが設定された大きさ以下または、設定された大きさより小さい場合に、動画の再生を停止させる。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低下した場合には動画ARVの再生を停止するため、視認性が低下している状態において動画ARVの再生を継続する場合に比べて、利用者Uに対する動画ARVの提示効果を向上させることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0080】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの見かけの大きさを動画ARVの表示位置に基づいて判定する。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの見かけの大きさを簡易に判定することができるため、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0081】
また、本実施形態の表示装置Dは、表示領域が折り曲げられた場合に、動画ARVの見かけの大きさを動画ARVの表示位置に基づいて変更する。このように構成された表示装置Dによれば、例えば、ディスプレイDPの折り曲げ角度θが変化して動画ARVの見かけの大きさが変化した場合であっても、利用者Uによる動画ARVの視認性の低下を抑止することができる。
【0082】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの見かけの大きさを動画ARVの表示面積に基づいて判定する。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの見かけの大きさを簡易に判定することができるため、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0083】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θに基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。このように構成された本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの見かけの大きさに応じて変化する視認性に基づいて、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0084】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θが第1角度以下または、第1角度より小さい角度である場合に、動画ARVを停止する制御を行う。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低下した場合には動画ARVの再生を停止するため、視認性が低下している状態において動画ARVの再生を継続する場合に比べて、利用者Uに対する動画ARVの提示効果を向上させることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0085】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θが第1角度以下または、第1角度より小さい角度から、第1角度以上の第2角度以上になった場合または、第2角度より大きい角度になった場合に、動画ARVを再生する制御を行う。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が向上した場合には動画ARVを再生するため、利用者Uがみずから動画ARVの再生操作を行う場合に比べて、操作を簡便にすることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの再生操作を検出するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0086】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θが第1角度以下または、第1角度より小さい角度である場合に、動画ARVの表示を終了する制御を行う。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低下した場合には動画ARVの再生を停止するため、視認性が低下している状態において動画ARVの再生を継続する場合に比べて、利用者Uに対する動画ARVの提示効果を向上させることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0087】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置と、利用者Uとの位置関係に基づいて、動画ARVを停止または再生を制御する。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性を、動画ARVの表示位置と利用者Uとの位置関係に基づいて判定するため、動画ARVの視認性の程度を精度よく判定することができる。
【0088】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uの視線方向または、表示装置Dと利用者Uとの位置関係に基づいて、動画ARVを停止または再生を制御する。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからみた動画ARVの視認性の程度を精度よく判定することができる。
【0089】
また、本実施形態の表示装置Dは、表示装置Dの姿勢に基づいて、動画ARVを停止または再生を制御する。このように構成された表示装置Dによれば、簡易な仕組みによって動画ARVの視認性の程度を判定することができる。
【0090】
また、本実施形態の表示装置Dは、表示領域の折り曲げ部FLとは異なる位置に、操作画像を表示する。このように構成された表示装置Dによれば、操作の困難な折り曲げ部FLに操作画像が表示される場合に比べて、利用者Uによる操作性を向上させることができる。
【0091】
また、本実施形態の表示装置Dにおいて動画の停止は、動画ARVを構成する複数のフレーム画像のうちの一部のフレーム画像を継続して表示すること(例えば、一時停止状態または、ストップモーションにすること)である。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの再生が可能な状態になった場合には、動画ARVの最初のフレームからではなく、再生が停止された途中のフレームから再生を開始することができ、動画ARVの提示効果を高めることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVを最初から再生する場合に比べて再生時間を短縮することができるため、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0092】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの停止・再生に加え、見かけの大きさAPに基づく再生の終了の制御を行う。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が極めて低下した場合には、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0093】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θに基づいて、動画ARVの停止・再生を制御する。一般に、動画ARVの見かけの大きさAPの算出には困難が伴うことがあるが、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの見かけの大きさAPをディスプレイDPの折り曲げ角度θに置き換えて取得するため、比較的簡易な構成により、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θの変化に伴って、動画ARVの停止・再生を制御する。このため、動画ARVの表示中においてディスプレイDPの折り曲げ角度θを変化させて利用者Uの視認性に変化が生じた場合であっても、利用者Uの視認性の変化に追従させて動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0094】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uの視線や顔の位置を検出した結果に基づいて、又は表示装置Dの姿勢に基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。上述したように、ディスプレイDPに表示される動画ARVの見かけの大きさAPは、端末20と利用者Uとの位置関係に応じて変化する。本変形例の表示制御部216は、利用者Uの視線や顔の位置が端末20と利用者Uとの位置関係を示すこと、または端末20の姿勢が、端末20と利用者Uとの位置関係を示すことを利用して、動画ARVの停止または再生を制御する。このように構成された表示装置Dによれば、表示装置Dと利用者Uとの相対位置が変化して、利用者Uの視認性に変化が生じた場合であっても、利用者Uの視認性の変化に追従させて動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0095】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVが利用者Uの操作対象の画像(例えば、バナー広告など)である場合、画像について折り曲げ部FLの位置への表示を避け、非折り曲げ部NFLに表示させるように制御する。一般に折り曲げ部FLは利用者UによるディスプレイDPの表示面に対する操作がしづらい。したがって、利用者Uの操作対象の画像が折り曲げ部FLに表示されると、利用者Uにとって操作がしづらい状態となる。本実施形態のように構成された表示装置Dによれば、利用者Uの操作の利便性を向上させることができる。本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uの画像に対する操作性の向上するため、例えば画像がバナー広告である場合には、広告効果を向上させることができる。
【0096】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uが視認できない位置に動画ARVが表示される場合には、動画ARVの再生を停止する。例えば、
図9に示したように、上側ディスプレイDPUが下側ディスプレイDPLの基準角度線HL(つまり、折り曲げ角度θが180度)を超えて開かれている場合には、上側ディスプレイDPU側に表示された動画ARVは利用者Uから視認困難である。一般に、動画ARVを再生する場合において、利用者Uに視聴されないうちに動画ARVを最後まで再生してしまうと動画ARVの視聴効果(例えば、動画ARVが広告動画である場合には、広告効果)が低減してしまうことがある。本実施形態のように構成された表示装置Dによれば、表示装置Dと利用者Uとの相対位置が変化して、利用者Uの視認性が低下した場合には動画ARVの再生を停止させるため、動画ARVの視聴効果の低減を抑えることができる。
【0097】
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、端末20のディスプレイDPに表示される動画ARVの表示位置と、ディスプレイDPの折り曲げ部FLの位置とに基づいて、表示される動画の停止または再生を制御する形態である。
なお、第1実施形態と同様の構成及び動作については同一の符号を付してその説明を省略する。第2実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0098】
本実施形態の表示制御部216は、動画位置情報DVと折曲位置情報DFLとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVを制御する。具体例について
図12を参照して説明する。
【0099】
図12は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第1の例を示す。動画ARVには、動画基準位置情報LCが対応付けられている。動画基準位置情報LCの位置は、スクロール操作によって動画ARVの表示位置が移動することに伴って移動する。すなわち、動画基準位置情報LCは、ディスプレイDP上における動画ARVの表示位置を示す。この一例では、動画ARVのy軸方向の上端に、上側動画基準位置情報LCUが設定されている。すなわち、上側動画基準位置情報LCUは、ディスプレイDP上に表示された動画ARVの上端の位置を示す。動画情報取得部211は、上側動画基準位置情報LCUを、動画位置情報DVとして取得する。
なお、ここでは動画基準位置情報LCが上側動画基準位置情報LCU(すなわち、動画ARVの上端の位置を示す情報)である場合を一例にして説明するが、これに限られない。動画基準位置情報LCは、例えば、動画ARVの下端の位置を示す情報であってもよいし、動画ARVの上端と下端との間の中点(動画ARVの中心点)の位置を示す情報であってもよいし、動画ARVの他の位置を示す情報であってもよい。
表示状態算出部213は、上側動画基準位置情報LCUが示す動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置との距離(同図の例では距離L1)を算出する。算出された距離L1が所定値以下である場合、又は所定値より小さい場合には、表示状態算出部213は、動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されていると算出(判定)する。動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されていると算出(判定)された場合、表示制御部216は、後述する再生条件が成立していると判定し、動画ARVの再生を実行する。なお、この所定値は、動画ARVの表示高さ(距離LV)に基づいて定められていてもよく、定められていなくてもよい。例えば、所定値を距離LVとし、表示状態算出部213は、上側動画基準位置情報LCUが示す動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置との距離L1が、距離LV以下である場合、又は距離LVより小さい場合には、動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されていると算出(判定)する。動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されていると算出(判定)された場合、表示制御部216は、停止条件が成立していると判定し、動画ARVの再生を停止する制御を行う。
【0100】
図13は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第2の例を示す。表示状態算出部213は、上側動画基準位置情報LCUが示す動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置との距離(同図の例では距離L2)を算出する。ここで、距離L2は、距離L1よりも大きい。算出された距離L2が所定値以上である場合、又は所定値より大きい場合には、表示状態算出部213は、動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されていない(すなわち、動画ARVが非折り曲げ部NFLに表示されている)と算出(判定)する。
【0101】
<端末の制御部の動作>
図14を参照して、本実施形態の端末20が備える制御部21の動作について説明する。
図14は、本実施形態の端末20が備える制御部21の動作の一例を示す。
【0102】
(ステップS210)制御部21の動画情報取得部211は、サーバ10から画像情報IMを取得する。上述したようにこの画像情報IMには、動画ARVの画像を構成する情報のほか、動画ARVのピクセル数などのディスプレイDP上における表示サイズや表示面積を示す情報が含まれている。
(ステップS220)表示制御部216は、動画情報取得部211が取得した画像情報IMに基づいて、ディスプレイDPに画像を表示する。表示制御部216は、表示する画像に動画ARVが含まれている場合には、動画ARVのディスプレイDP上の表示位置を示す動画位置情報DVを動画情報取得部211に出力する。
(ステップS230)動画情報取得部211は、表示制御部216から動画位置情報DVを取得する。この動画位置情報DVは、動画ARVが表示されているディスプレイDP上の位置を示す。具体的には、動画情報取得部211は、動画ARVの表示位置を示す動画基準位置情報LCを、上述した動画位置情報DVとして取得する。
(ステップS240)折曲情報取得部212は、上側ディスプレイDPUと下側ディスプレイDPLとの間の位置、すなわちディスプレイDPの折り曲げ部FLの位置を取得する。折曲情報取得部212は、取得した折り曲げ部FLの位置を折曲状態情報DFとして表示状態算出部213に出力する。
(ステップS250)表示状態算出部213は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、動画ARVの表示状態を算出する。具体的には、表示状態算出部213は、動画位置情報DVと折曲状態情報DFとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVの位置と、折り曲げ部FLの位置との関係を算出する。
【0103】
(ステップS260~ステップS300)表示制御部216は、動画ARVの再生条件、停止条件、再生の終了条件のいずれが成立しているか否かを判定し、動画ARVの再生・停止・再生の終了を制御する。
具体的には、表示制御部216は、ステップS250において算出された動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係に基づき、動画ARVの再生条件、停止条件、再生の終了条件のいずれが成立しているか否かを判定する。例えば、表示制御部216は、動画ARVが折り曲げ部FLに位置しない場合には、再生条件が成立しているとして、動画ARVを再生する(ステップS270)。また、表示制御部216は、動画ARVが折り曲げ部FLに位置している場合には、動画の停止条件が成立しているとして、動画ARVを停止する(ステップS290)。
なお、表示制御部216は、ディスプレイDPの折り曲げ状態が所定の場合には、動画ARVの再生を終了してもよく、しなくてもよい。例えば、ステップS240において折り曲げ角度θが取得されている場合がある。この場合において、折り曲げ角度θがしきい値角度以下またはしきい値角度未満である場合には、表示制御部216は、動画ARVの再生を終了する(ステップS300)。
【0104】
(ステップS310)表示制御部216は、画像の表示終了の条件が成立するまで(例えば、利用者Uによる表示終了の操作が行われるまで)、ステップS210からステップS300までの各ステップをくり返し実行する。
【0105】
すなわち、本実施形態の動画情報取得部211は、ディスプレイDPにおいて動画ARVが表示されている位置に関する動画位置情報DVを取得する。
折曲情報取得部212は、ディスプレイDPの折り曲げ部FLの位置に関する折曲位置情報DFLを取得する。
表示制御部216は、動画位置情報DVと折曲位置情報DFLとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVを制御する。
【0106】
表示制御部216は、動画位置情報DVが示す動画ARVの表示位置と、折曲位置情報DFLが示す折り曲げ部FLの位置とが、距離L1(第1位置関係)の場合、表示制御部216は、停止条件が成立していると判定し、動画ARVを停止させる制御を行う。また、表示制御部216は、動画位置情報DVが示す動画ARVの表示位置と、折曲位置情報DFLが示す折り曲げ部FLの位置とが、第1位置関係より位置関係が遠い距離L2(第2位置関係)の場合、表示制御部216は、再生条件が成立していると判定し、動画ARVを再生する制御を行う
つまり、表示制御部216は、動画ARVが折り曲げ部FLの位置に表示されている場合には、動画ARVを停止させ、動画ARVが非折り曲げ部NFLの位置に表示されているには、動画ARVを再生させる。
【0107】
ここで、表示制御部216は、動画位置情報DVが示す動画ARVの表示位置と、折曲位置情報DFLが示す折り曲げ部FLの位置との位置関係に基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。
【0108】
<第2実施形態の変形例(1)>
上述では、動画基準位置情報LCが動画ARVの表示位置の上端を示す情報である場合を一例にして説明したが、これに限られない。動画基準位置情報LCは、スクロール操作による動画ARVの表示位置の移動に応じて移動すればよく、動画ARVの表示位置から離れた位置に設定されていてもよい。
図15は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第3の例を示す。同図に示す例の場合、上側動画基準位置情報LCUaは、動画ARVの上端の位置から距離L11離れた位置に設定されている。上側動画基準位置情報LCUaは、スクロール操作による動画ARVの表示位置の移動に応じて、その位置が移動する。
図16は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第4の例を示す。スクロール操作により、動画ARVの表示位置が上方(y軸正方向)に移動すると、上側動画基準位置情報LCUaの位置も同様に上方に移動する。ここで、動画ARVの上端が折り曲げ部FLに掛かる位置である場合、上側動画基準位置情報LCUaの位置が、上側折曲基準位置情報RFUが示す位置(例えば、上側ディスプレイDPUの上端)に掛かる位置関係である。すなわち、上側動画基準位置情報LCUaが、上側折曲基準位置情報RFUに掛かる位置に移動したことは、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLの位置になることを示す。
【0109】
ここで、上側動画基準位置情報LCUaは、動画ARVが表示されているディスプレイDP上の位置とは異なる、動画ARVが表示されている位置の基準となる情報である。この上側動画基準位置情報LCUaは、上述した動画位置情報DVに含まれる。また、上側折曲基準位置情報RFUは、折り曲げ部FL(折り曲げ部FL(折り曲げ位置))のディスプレイDP上の位置とは異なる、折り曲げ部FL(折り曲げ位置)の基準となる情報である。この上側折曲基準位置情報RFUは、上述した折曲位置情報DFLに含まれる。
この一例において表示制御部216は、動画基準位置情報LCと、上側折曲基準位置情報RFUとに基づいて、ディスプレイDPに表示されている動画ARVを制御する。
【0110】
具体的には、動画基準位置情報LCは、ディスプレイDP上の折り曲げ部FLの位置と、ディスプレイDPの上の動画ARVの位置とが設定された範囲内に含まれる場合において、動画基準位置情報LCと折曲基準位置情報RF(例えば、上側折曲基準位置情報RFU)とが設定された範囲内に含まれる位置に設定されている。表示制御部216は、動画基準位置情報LCと折曲基準位置情報RF(例えば、上側折曲基準位置情報RFU)とが設定された範囲(例えば、y軸方向の所定幅)内に含まれる場合、表示制御部216は、停止条件が成立していると判定し、動画ARVを停止する制御を行う。一方、表示制御部216は、動画基準位置情報LCと折曲基準位置情報RF(例えば、上側折曲基準位置情報RFU)とが設定された範囲(例えば、y軸方向の所定幅)内に含まれない場合、表示制御部216は、再生条件が成立していると判定し、動画ARVを再生する制御を行う。
【0111】
なお、ディスプレイDP上における動画ARVの表示倍率が変更される場合には、動画ARVと動画基準位置情報LCとの距離Lが表示倍率に応じて変更されてもよく、されなくてもよい。
図17は、本実施形態のディスプレイDPに表示される表示倍率ごとの動画ARVの一例を示す。
図17(A)は、本実施形態の表示倍率が比較的大きい場合の動画ARVの一例を示す。
図17(B)は、本実施形態の表示倍率が比較的小さい場合の動画ARVの一例を示す。
図17(A)に示すように、表示制御部216は、動画ARVの表示倍率が比較的大きい場合(すなわち、動画ARVZ1が表示される場合)、動画ARVZ1と、上側動画基準位置情報LCUaとの距離を、距離LZ1とする。
図17(B)に示すように、表示制御部216は、動画ARVの表示倍率が比較的小さい場合(すなわち、動画ARVZ2が表示される場合)、動画ARVZ2と、上側動画基準位置情報LCUaとの距離を、距離LZ2とする。ここで、距離LZ2は、距離LZ1よりも短い。つまり、表示制御部216は、動画ARVの表示倍率に応じて、動画ARVと動画基準位置情報LCとの距離Lを変更する。
すなわち、表示制御部216は、ディスプレイDPに表示される画像の表示倍率に基づいて、動画ARVの位置と動画基準位置情報LCに基づく位置とのディスプレイDP上の位置関係が変更された動画基準位置情報LCに基づき、動画ARVを停止又は再生する制御を行う。
【0112】
上述において、動画基準位置情報LCが動画ARVの上方(y軸正方向)に設定される場合について説明したが、これに限られない。
図18は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第5の例を示す。
図19は、本実施形態の動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との位置関係の第6の例を示す。
これらの図に示すように、動画基準位置情報LCは、動画ARVの下方(y軸負方向)に設定されてもよく、されなくてもよい。
図18に示すように、下側動画基準位置情報LCLaは、動画ARVの表示位置の下端から距離L12離れた位置に設定される。この距離L12は、下側動画基準位置情報LCLaが下側折曲基準位置情報RFLに掛かる場合に、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに掛かる位置関係にして設定されている。表示制御部216は、下側動画基準位置情報LCLaが下側折曲基準位置情報RFLに掛かる場合には、動画ARVを停止させる。また、表示制御部216は、スクロール操作により動画ARVの表示位置が上方(y軸正方向)に移動し、下側動画基準位置情報LCLaが下側折曲基準位置情報RFLに掛からなくなった場合には、動画ARVを再生させる。
【0113】
なお、ディスプレイDP上における動画ARVの表示位置を、利用者Uが変更できるように構成される場合がある。この場合には、動画ARVの表示位置の変更に伴って動画基準位置情報LCが示す位置が変更されてよく、されなくてもよい。
すなわち、動画基準位置情報LCは、端末20に対する利用者Uの入力による、動画ARVの位置の変更に基づいて、ディスプレイDP上での位置が変更され得る。
【0114】
<第2実施形態の変形例(2)>
上述では、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれるか否かに基づいて動画ARVの停止又は再生を制御する場合を一例にして説明したが、これに限られない。表示制御部216は、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれる場合に、動画ARVの表示位置を移動させてもよい。すなわち、動画ARVの制御は、動画ARVの停止又は再生を制御することだけでなく、動画ARVの表示位置を移動させることも含む。
【0115】
図20は、本実施形態の表示位置が移動される前の動画ARVの一例を示す。
図21は、本実施形態の表示位置が移動された後の動画ARVの一例を示す。
上述した各種の手順により、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれるとされた場合、表示制御部216は、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれない位置に、動画ARVを移動させてもよい。同図に示す一例では、表示制御部216は、動画ARVの表示位置を下方(y軸負方向)に移動させる場合を示す。
すなわち、表示制御部216が行う動画ARVの制御は、動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置とに基づいて制御を行うことを含む。
【0116】
また、表示制御部216が行う動画ARVの制御は、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれる場合、動画ARVの表示位置を移動させる制御を含む。
【0117】
また、表示制御部216は、ディスプレイDPの折り曲げ角度θの変化に応じて、動画ARVの表示位置を移動させてもよい。
図22は、本実施形態の動画ARVの表示位置の移動の一例を示す。一例として、表示制御部216は、折曲状態情報DFに含まれる折り曲げ角度θを取得する。取得した折り曲げ角度θが折り曲げ角度θ11から折り曲げ角度θ12に変化した場合、表示制御部216は、動画ARVの表示位置を移動させる。
【0118】
すなわち、表示制御部216は、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれる場合、動画ARVの表示位置を折り曲げ部FLとは異なる領域に移動させる。
【0119】
また、動画ARVの制御は、動画ARVの停止又は再生を制御することと、動画ARVの表示位置を移動させることとが組み合わされていてもよいし、組み合わされていなくてもよい。
例えば、表示制御部216は、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれる場合、動画ARVを停止させ、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLとは異なる領域に移動された場合、動画ARVを再生することとしてもよいし、しなくてもよい。
具体的には、
図22に示すように、動画ARVが折り曲げ部FLに位置する場合において、利用者UがディスプレイDPを開いた場合(例えば、折り曲げ角度θが折り曲げ角度θ11から折り曲げ角度θ12に変化した場合)には、利用者Uからは、動画ARVの表示位置が、ディスプレイDPの上方向(例えば、y軸正方向)に移動したように見える。つまり、ディスプレイDPを開くと動画ARVの見かけ上の位置が、上方向(例えば、y軸正方向)に移動する。表示制御部216は、動画ARVの見かけ上の位置の移動が少なくなるようにして、動画ARVの表示位置を移動させる。例えば、表示制御部216は、折り曲げ部FLを避けて動画ARVが表示されるように、動画ARVの表示位置をディスプレイDPの下方向(例えば、y軸負方向)に移動させる。
なお、表示制御部216は、ディスプレイDPが開かれて折り曲げ角度θが変化した場合に、上述とは逆方向(すなわち、ディスプレイDPの上方向(例えば、y軸正方向))に、動画ARVの表示位置を移動させてもよい。すなわち、表示制御部216は、折り曲げ部FLを避けて動画ARVが表示されるように、動画ARVの表示位置をディスプレイDPの上方向(例えば、y軸正方向)に移動させる。
【0120】
<第2実施形態の変形例(3)>
動画ARVの表示位置の移動について次のように構成されていてもよいし、されていなくてもよい。
図23は、本実施形態の表示位置の入れ替え前の動画ARVの表示位置の一例を示す。
図24は、本実施形態の表示位置の入れ替え後の動画ARVの表示位置の一例を示す。
上述したように、ディスプレイDPに表示される画像には、動画ARVと静止画ARSとがある。
図23に示すように、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれており、静止画ARS(例えば、静止画ARS21及び静止画ARS22)の表示位置が折り曲げ部FLに含まれない場合がある。この場合、表示制御部216は、
図24に示すように、動画ARVの表示位置と、静止画ARS(例えば、静止画ARS22)の表示位置とを入れ替えて、動画ARV及び静止画ARSを表示させる。
なお、静止画ARSは、いわゆるネット記事のような文章による画像であってもよく、写真による画像であってもよく、他の形式の画像であってもよい。
すなわち、ディスプレイDPに表示される情報は、動画ARVを含む第1情報と、動画ARVを含まない第2情報とが含まれる。表示制御部216が行う動画ARVの制御は、第1情報の表示位置が折り曲げ部FLに含まれ、第2情報の表示位置が折り曲げ部FLとは異なる領域に含まれる場合、第1情報の表示位置と、第2情報の表示位置とを入れ替える制御を含む。
【0121】
<第2実施形態の効果>
折り曲げ式のディスプレイDPに画像を表示させる場合、折り曲げ部FLに表示される画像は、他の部分に表示される画像に比べて利用者Uからの視認性が低い。例えば、表示される画像が広告動画である場合には、折り曲げ部FLに表示される広告の視聴率が他の部分に比べて低く、広告効果の向上が困難であった。
本実施形態の表示装置Dによれば、ディスプレイDPに表示される動画ARVの表示位置と、ディスプレイDPの折り曲げ部FLの位置とに基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。具体的には、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVが折り曲げ部FLに表示されている場合には、動画ARVを停止する。また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLを通り過ぎて、非折り曲げ部NFLに動画ARVが表示されている場合には、動画ARVを再生する。
このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの見え方に基づいて動画ARVを停止又は再生することができる。例えば、表示装置Dによれば、動画ARVが利用者Uから見えやすい状態になっている場合に動画ARVを再生し、動画ARVが利用者Uから見えにくい状態になっている場合には動画ARVを停止する。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性に基づいて、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0122】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置とに基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、動画ARVが折り曲げ部FLに位置するか否かに基づいて、動画ARVの停止または、再生を制御することができる。
【0123】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置との位置関係(例えば、距離)に基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、例えば、動画ARVが折り曲げ部FLに近い場合には動画ARVを停止し、遠い場合には動画ARVを再生する制御を行うことができる。
【0124】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置を示す基準位置情報と、折り曲げ部FLの位置を示す基準位置情報との位置関係(例えば、距離)に基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、動画ARVが実際に表示されている位置を把握できない場合であっても、基準位置情報を取得することによって、動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVに表示位置情報を埋め込むなどの手間が不要になり、より簡便に動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。
【0125】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示倍率に基づいて、動画ARVの表示位置と、動画ARVの表示位置を示す基準位置情報との位置関係(例えば、距離)を変更する。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの表示倍率の変更に備えて、個々の表示倍率ごとに位置関係を設定するなどの手間が不要になり、より簡便に動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。
【0126】
また、本実施形態の表示装置Dは、折り曲げ部FLと動画ARVの表示位置とが設定された範囲内に含まれる場合、動画ARVの表示位置を示す第1基準位置情報と、折り曲げ部FLの位置を示す第2基準位置情報との位置関係(例えば、距離)に基づいて、動画ARVの停止または、再生の制御を行う。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、動画ARVが実際に表示されている位置を直接把握できない場合や、折り曲げ部FLの位置が直接把握できない場合であっても、これらの基準位置情報を取得することによって、動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVに表示位置情報を埋め込むなどの手間が不要になり、より簡便に動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。
【0127】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uの操作による動画ARVの表示位置の変更に基づいて、動画ARVの表示位置を示す第1基準位置情報を変更する。したがって、本実施形態の表示装置Dによれば、利用者Uが例えばスクロール操作をした場合において、動画ARVが実際に表示されている位置を直接把握できない場合であっても、基準位置情報を取得することによって、動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uの表示位置の変更操作に備えて動画ARVに表示位置情報を埋め込むなどの手間が不要になり、より簡便に動画ARVと折り曲げ部FLとの位置関係を把握することができる。
【0128】
また、本実施形態の表示装置Dにおいて動画の停止は、動画ARVを構成する複数のフレーム画像のうちの一部のフレーム画像を継続して表示すること(例えば、一時停止状態または、ストップモーションにすること)である。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの再生が可能な状態になった場合には、動画ARVの最初のフレームからではなく、再生が停止された途中のフレームから再生を開始することができ、動画ARVの提示効果を高めることができる。また、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVを最初から再生する場合に比べて再生時間を短縮することができるため、動画ARVを再生するための電力やメモリなどのリソースの消費を低減することができる。
【0129】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置と、折り曲げ部FLの位置に基づく折り曲げ領域との位置関係に基づいて、動画ARVを停止または再生を制御する。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低い折り曲げ部FLに動画ARVが位置するか否か基づいて動画ARVの停止や再生を制御するため、動画ARVの視認性が高い状態において動画ARVを再生することができる。したがって、表示装置Dによれば、動画ARVの提示効果を高めることができる。
【0130】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が、折り曲げ部FLに位置する場合には、動画ARVの表示位置を移動させる。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低い折り曲げ部FLに動画ARVが位置する場合に、利用者Uによる操作がなされなくても動画ARVの表示位置を移動させることができる。したがって、表示装置Dによれば、利用者Uによる操作の手間を低減することができる。
【0131】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が、折り曲げ部FLに位置する場合には、折り曲げ角度θが変化した場合に動画ARVの表示位置を移動させる。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低い位置に動画ARVが表示されている場合に、利用者Uによる操作がなされなくても動画ARVの表示位置を移動させることができる。したがって、表示装置Dによれば、利用者Uによる操作の手間を低減することができる。
【0132】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が、折り曲げ部FLに位置する場合には、動画ARVの表示位置を折り曲げ部FLとは異なる領域に移動させる。このように構成された表示装置Dによれば、利用者Uからの動画ARVの視認性が低い折り曲げ部FLに動画ARVが位置する場合に、動画ARVの視認性が高い位置に動画ARVの表示位置を移動させることができる。したがって、表示装置Dによれば、動画ARVの提示効果を高めることができる。
【0133】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに位置する場合に動画ARVを停止させ、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLとは異なる位置に移動された場合に、動画ARVを再生する。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの表示位置が移動された場合に、利用者Uによる操作がなされなくても動画ARVの停止または、再生の制御を行うことができる。したがって、表示装置Dによれば、利用者Uによる操作の手間を低減することができる。
【0134】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置が折り曲げ部FLに含まれ、静止画ARSの表示位置が折り曲げ部FLとは異なる領域に含まれる場合、動画ARVの表示位置と、静止画ARSの表示位置とを入れ替える。ここで、動画ARVは、折り曲げ部FLに表示されていた場合に視認性が低下しやすい。静止画ARSは、折り曲げ部FLに表示されていたとしても視認性が比較的低下しにくい。このように構成された表示装置Dによれば、静止画ARSを折り曲げ部FLに表示させ、動画ARVを折り曲げ部FL以外に表示させることにより、ディスプレイDPの表示面積を有効に利用しつつ、動画ARVの視認性の低下を抑止することができる。
【0135】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θに基づいて、動画ARVの表示位置を利用者Uの視認性が比較的高い位置に移動させる。このため、本実施形態の表示装置Dによれば、動画ARVの表示中においてディスプレイDPの折り曲げ角度θを変化させたことにより利用者Uによる画像の視認性に変化が生じうる場合であっても、利用者Uの視認性の変化を低減することができる。
【0136】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uによる動画ARVの視認性の変化に基づいて、動画ARVの表示位置と動画ARV以外の画像(例えば、静止画ARS)の表示位置とを入れ替えることにより、動画ARVの表示位置を移動させる。一般に、ディスプレイDPに表示される画像の位置を利用者Uの意図と無関係に変更すると、利用者Uに違和感が生じることがある。本実施形態の表示装置Dによれば、動画ARVの表示位置と他の画像の表示位置との入れ替えをすることにより、動画ARVの表示位置を変更するため、画像の見た目の変化が抑えられ、利用者Uが感じる違和感を低減することができる。
【0137】
また、本実施形態の表示装置Dは、動画ARVの表示位置と折り曲げ部FLの位置との関係を、動画ARVの表示位置以外の位置(動画基準位置情報LC)を、動画ARVの制御の基準位置として定めている。このため、本実施形態の表示装置Dによれば、画像内のいずれかの位置に基準位置を設定すればよく、動画ARVに基準位置を設定しなければならない場合比べて、画像や基準位置の配置の自由度を向上させることができる。また、本実施形態の表示装置Dにおいて、動画基準位置情報LCがディスプレイDPには表示されない形式で設定されていてもよい。このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの制御を利用者Uに気づかれないようにして行うことができる。
【0138】
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θに基づいて、動画ARVの表示位置を移動させる。一般に、利用者Uによる動画ARVの視認性の程度の算出には困難が伴うことがあるが、このように構成された表示装置Dによれば、動画ARVの視認性の程度をディスプレイDPの折り曲げ角度θに置き換えて取得するため、比較的簡易な構成により、動画ARVの停止・再生を制御することができる。
また、本実施形態の表示装置Dは、ディスプレイDPの折り曲げ角度θの変化に伴って、動画ARVの停止・再生を制御する。このため、動画ARVの表示中においてディスプレイDPの折り曲げ角度θを変化させて利用者Uの視認性に変化が生じた場合であっても、利用者Uの視認性の変化に追従させて動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0139】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uの視線や顔の位置を検出した結果に基づいて、又は表示装置Dの姿勢に基づいて、動画ARVの停止又は再生の制御を行う。このように構成された表示装置Dによれば、表示装置Dと利用者Uとの相対位置が変化して、利用者Uの視認性に変化が生じた場合であっても、利用者Uの視認性の変化に追従させて動画ARVの停止・再生を制御することができる。
【0140】
また、本実施形態の表示装置Dは、利用者Uが視認できない位置に動画ARVが表示される場合には、動画ARVの再生を停止する。一般に、動画ARVを再生する場合において、利用者Uに視聴されないうちに動画ARVを最後まで再生してしまうと動画ARVの視聴効果(例えば、動画ARVが広告動画である場合には、広告効果)が低減してしまうことがある。本実施形態のように構成された表示装置Dによれば、表示装置Dと利用者Uとの相対位置が変化して、利用者Uの視認性が低下した場合には動画ARVの再生を停止させるため、動画ARVの視聴効果の低減を抑えることができる。
【0141】
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。限定でなく例として、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0142】
1…通信システム、10…サーバ、20…端末、21…制御部、211…動画情報取得部、212…折曲情報取得部、213…表示状態算出部、214…操作者情報取得部、215…姿勢情報取得部、216…表示制御部、30…ネットワーク、D…表示装置