(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】食肉のカッティング装置
(51)【国際特許分類】
B26D 3/00 20060101AFI20220317BHJP
B24B 3/36 20060101ALI20220317BHJP
B26D 7/12 20060101ALI20220317BHJP
B26D 1/14 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
B26D3/00 602A
B24B3/36 F
B26D7/12
B26D1/14 C
B26D1/14 Z
(21)【出願番号】P 2021079970
(22)【出願日】2021-05-10
【審査請求日】2021-10-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512058906
【氏名又は名称】有限会社メイクス
(73)【特許権者】
【識別番号】521082008
【氏名又は名称】株式会社日本選別化工
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 隆二
(72)【発明者】
【氏名】尾野 彰則
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-277497(JP,A)
【文献】実開昭63-030496(JP,U)
【文献】実開平05-053896(JP,U)
【文献】特開2005-193314(JP,A)
【文献】実公昭59-14131(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/14
B24B 3/36
B26D 7/12
B26D 3/00
A22C 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食肉をカッティングする丸刃のカッターが回転駆動するように設けられた食肉カッティング機構と、
前記カッターに食肉を移動させる食肉移動機構と、
前記カッターの刃先を研磨する一対の円形の砥石が前記カッターを挟む両側で回転駆動するように配置されており、前記一対の砥石が前記カッターに対して当接及び退避するように移動可能となっているカッター研磨機構と、を備
え、
前記カッター研磨機構は、前記一対の円形の砥石と、前記一対の砥石を回転させる砥石用モータと、前記一対の砥石を前記カッターとの当接位置及び退避位置に移動させる砥石移動手段と、前記カッターの研磨時に水を前記砥石の1箇所または複数箇所に吹き付けて研磨屑を除去する研磨屑除去手段と、を備えると共に、
前記砥石移動手段は、前記一対の砥石及び前記砥石用モータが取り付けられた支持台と、前記支持台が取付けられたエレベータ台と、前記エレベータ台を上下動させる移動部材と、を有しており、
前記カッターが食肉をカッティングするとき前記移動部材が前記エレベータ台を上方へ移動して前記砥石が前記カッターから退避し、前記カッターを研磨するとき前記移動部材が前記エレベータ台を下方へ移動して前記砥石がカッターの両面に当接することを特徴とする食肉のカッティング装置。
【請求項2】
前記食肉カッティング機構は、前記カッターと、前記カッターを回転駆動させるカッター用モータと、前記食肉のカッティング時に水と空気の混合気体を前記カッターの1箇所または複数箇所に吹き付けて食肉からの油脂を除去する油脂除去手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の食肉のカッティング装置。
【請求項3】
前記食肉移動機構は、前記カッターを両側から挟むように配置されて走行し、前記食肉を前記カッターに搬送するコンベアと、前記カッターの上流側で前記コンベアの上方に配置されて前記食肉を前記コンベアに押し付ける押えローラとを備え、前記コンベアの搬送面及び前記押えローラの押え面が滑り止め面となっていることを特徴とする請求項1に記載の食肉のカッティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鶏肉、豚肉、牛肉等の獣肉からなる食肉をカッターによって所定の大きさの塊にカッティングするカッティング装置に関し、特に食肉のカッティング機能だけでなく、カッターの研磨も行う機能を備えた食肉のカッティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鶏肉を始めとした食肉は市場に提供する前に所定の大きさの塊に切断する必要があり、食肉切断装置が用いられている。一般的に、食肉切断装置は丸刃のカッターを回転させて食肉を切断する構造となっているが、切断によってカッターの刃先が摩耗するため、カッターの刃先を研磨する必要が生じる。このため、砥石によるカッターの研磨作業が必要となっている。特許文献1には、従来の研磨装置が開示されている。
【0003】
特許文献1記載の研磨装置は、丸刃のカッターを回転させる回転軸及びカッターの刃先を研磨する円形の砥石を備えている。カッターを研磨する場合、カッターを食肉切断装置から取り外し、取り外したカッターを研磨装置の回転軸に取り付ける。砥石はカッターを両側から挟むように一対が配置されており、一対の砥石を回転軸に取り付けられたカッターの刃先に両側から当接させ、この状態でカッターを回転させてカッターを研磨するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来では、食肉切断装置は食肉を切断するために専用に使用されるものであるところから、カッターの刃先の研磨は別途、研磨装置を用いて行う必要がある。従って、食肉の切断とカッターの研磨とが別個の装置によって行われており、食肉切断装置とカッターの研磨装置の2つが必要となっている。そして、それぞれの装置に対してカッターの取り付け及び取り外しを行う必要があるため、作業が面倒であるばかりでなく、カッターの取り扱いに危険性を伴う問題を有している。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、単一の装置で食肉の切断(カッティング)とカッターの研磨とを可能とすることにより、装置の数の削減及びカッター研磨作業の効率化や危険性の回避を可能とした食肉のカッティング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による食肉のカッティング装置は、食肉をカッティングする丸刃のカッターが回転駆動するように設けられた食肉カッティング機構と、前記カッターに食肉を移動させる食肉移動機構と、前記カッターの刃先を研磨する一対の円形の砥石が前記カッターを挟む両側で回転駆動するように配置されており、前記一対の砥石が前記カッターに対して当接及び退避するように移動可能となっているカッター研磨機構と、を備え、前記カッター研磨機構は、前記一対の円形の砥石と、前記一対の砥石を回転させる砥石用モータと、前記一対の砥石を前記カッターとの当接位置及び退避位置に移動させる砥石移動手段と、前記カッターの研磨時に水を前記砥石の1箇所または複数箇所に吹き付けて研磨屑を除去する研磨屑除去手段と、を備えると共に、前記砥石移動手段は、前記一対の砥石及び前記砥石用モータが取り付けられた支持台と、前記支持台が取付けられたエレベータ台と、前記エレベータ台を上下動させる移動部材と、を有しており、前記カッターが食肉をカッティングするとき前記移動部材が前記エレベータ台を上方へ移動して前記砥石が前記カッターから退避し、前記カッターを研磨するとき前記移動部材が前記エレベータ台を下方へ移動して前記砥石がカッターの両面に当接することを特徴とする。
【0008】
本発明では、前記食肉カッティング機構は、前記カッターと、前記カッターを回転駆動させるカッター用モータと、前記食肉のカッティング時に水と空気の混合気体を前記カッターの1箇所または複数箇所に吹き付けて食肉からの油脂を除去する油脂除去手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
また、前記食肉移動機構は、前記カッターを両側から挟むように配置されて走行し、前記食肉を前記カッターに搬送するコンベアと、前記カッターの上流側で前記コンベアの上方に配置されて前記食肉を前記コンベアに押し付ける押えローラとを備え、前記コンベアの搬送面及び前記押えローラの押え面が滑り止め面となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、食肉移動機構が食肉カッティング機構のカッターに食肉を移動させてカッターによる食肉のカッティングを行う。このとき、カッター研磨機構の砥石はカッターから退避しており、カッティングの邪魔とはならない。カッターを研磨する時は砥石がカッターに当接するように移動して研磨を行う。
【0012】
このような本発明によれば、単一の装置で食肉のカッティングとカッターの研磨とを行うことができるため、装置の数を削減できる。また、カッターの研磨のためにカッターの取り外しや取り付けを行う必要がないため、カッター研磨作業の効率化ができ、危険性を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態の食肉のカッティング装置の全体の正面図である。
【
図2】食肉のカッティング装置の全体の平面図である。
【
図3】食肉のカッティング装置の全体の右側面図である
【
図4】食肉のカッティング装置の全体の左側面図である。
【
図5】食肉のカッティング装置の全体の背面図である。
【
図8】食肉移動機構及び噴射ホースを示す斜視図である。
【
図10】カッター研磨機構の水の吹き付け状態を示す斜視図である。
【
図11】カッターに対する砥石の研磨状態を示す斜視図である。
【
図12】カッター研磨機構の砥石がカッターから退避し、カッターによる食肉のカッティング状態を示す正面図である。
【
図13】カッター研磨機構の砥石がカッターに当接してカッターを研磨する状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1~
図13は、本発明の一実施形態の食肉のカッティング装置1を示し、
図1は全体の正面図、
図2は平面図、
図3は右側面図、
図4は左側面図、
図5は背面図である。
図6は食肉移動機構を示す斜視図、
図7は押えローラを示す斜視図、
図8は食肉移動機構及び噴射ホースを示す斜視図、
図9はカッター研磨機構を示す斜視図、
図10はカッター研磨機構の水の吹き付け状態を示す斜視図、
図11はカッターに対する砥石の研磨状態を示す斜視図、
図12はカッター研磨機構の砥石がカッターから退避し、カッターによる食肉のカッティング状態を示す正面図、
図13はカッター研磨機構の砥石がカッターに当接してカッターを研磨する状態を示す正面図である。
【0015】
図1~
図5に示すように、食肉のカッティング装置1は、食肉カッティング機構2と、食肉移動機構3と、カッター研磨機構4とが機台5上に配置されることにより構成されている。
図1及び
図5に示すように、機台5上には、フレームが四角形に組み付けられた枠フレーム6が設けられており、枠フレーム6に食肉カッティング機構2及びカッター研磨機構4が取り付けられている。食肉移動機構3は機台5上に取り付けられる。
【0016】
食肉カッティング機構2は、食肉(図示省略)をカッティングするカッター7と、カッター7を回転駆動するカッター用モータ8と、油脂除去手段9とを備えている。
カッター7は丸刃のカッターが使用される。カッター用モータ8は枠フレーム6の外側に固定されており、その回転軸8aにカッター7が取り付けられることによりカッター7が回転駆動する(
図2、
図5参照)。
【0017】
油脂除去手段9はカッター7を挟むようにカッター7の両側に配置された2本の噴射ホース10、11と、それぞれの噴射ホース10、11に水と空気の混合気体を供給するポンプ12とを備えている。一方の噴射ホース10はその先端ノズル10aがカッター7の上部に臨むように配置され(
図5、
図6参照)、他方の噴射ホース11はその先端ノズル11aがカッター7の下部に臨むように配置されている(
図5、
図8参照)。噴射ホース10、11は食肉のカッティング時にカッター7の両面に対して水と空気の混合気体を噴射することによりカッター7に付着する食肉の油脂をカッター7の両面から除去する。すなわち噴射ホース10は
図12の符号13で示すように、水と空気の混合気体をカッター7の一方の面の上部に対して吹き付け、噴射ホース11は符号14で示すように、水と空気の混合気体をカッター7の他方の面の下部に対して吹き付けるものである。このような混合気体は0.1~1MPaの範囲の圧力でカッター7に吹き付けられ、これによりカッター7の両面から食肉の油脂を除去する。油脂をカッター7から除去することによりカッター7による食肉のカッティングを効率良く、しかも長時間行うことができる。
【0018】
この実施形態では、噴射ホース10、11がカッター7の両面の上下に対して2本配置されているが、カッター7の両面に吹き付けるものであれば、1箇所への吹き付けでも良く、3箇所以上への吹き付けであっても良く、吹き付け箇所の数に応じて噴射ホースの本数を増減させることができる。
【0019】
食肉移動機構3は、カッティングされる食肉をカッター7に移動させる機構である。食肉移動機構3は無端状のコンベア15と、コンベア15の上方に配置された押えローラ16とを備えている(
図1、
図5参照)。
【0020】
図1及び
図5に示すように、機台5の上部の左右端には、左右の回転シャフト17が回転駆動するように設けられており、この左右の回転シャフト17に複数のスプロケット18が取り付けられ、このスプロケット18にコンベア15が噛合することによりコンベア15が無端状となって走行する。
図2における符号24はコンベア15を走行させるために一方の回転シャフト17を回転させるためコンベア用モータである。
図6に示すように、コンベア15はカッター7を挟むようにカッター7の両側に2つ(コンベア15a、15b)が並んで設けられることにより形成されている。それぞれのコンベア15a、15bはカッター7側の面が食肉を搬送する搬送面19となっており、この搬送面19には、搬送方向と直交する方向の溝部20が一定間隔で形成されている。このように溝部20を形成することにより搬送面19が滑り止め面となって食肉が滑ることなく移動するため、食肉をカッター7に確実に搬送することができる。
【0021】
図1、
図5及び
図6に示すように、押えローラ16はカッター7の上流側(
図1、
図2におけるカッター7の右側)でコンベア15の上方に位置するように枠フレーム6に取り付けられている。枠フレーム6には、ローラ用モータ21が取り付けられ(
図2、
図5参照)、このローラ用モータ21の回転軸21aに押えローラ16が取り付けられることにより押えローラ16が食肉の搬送方向に回転する。
【0022】
図6及び
図7に示すように、押えローラ16はコンベア15と同様に、カッター7を挟むように2つ(16a、16b)が並んで設けられることにより、それぞれ2つのコンベア15a、15bに対応している。かかる押えローラ16(16a、16b)はカッター7の上流側で食肉をコンベア15a、15bに押し付けて回転することにより食肉をカッター7に移動させる。押えローラ16a、16bの押え面22(
図7参照)はローレットとなっていることにより、押え面22が滑り止め面となって食肉を確実にコンベア15a、16bに押え付けることができる。これによりコンベア15(15a、15b)が食肉を確実に搬送することができ、カッター7による食肉のカッティングを行うことができる。
図6、
図10において、符号23は、カッター7の下流側に設けられ、カッター7によってカッティングされた2つの食肉を振り分ける振り分け板である。
なお、コンベア15a、15bの搬送面19及び押えローラ16a、16bの押え面22は、食肉の滑り止めを行う面であれば、溝部やローレット以外の面であっても良い。
【0023】
図1~
図5に示すように、カッター研磨機構4は枠フレーム6に取り付けられている。
図9~
図13に示すように、カッター研磨機構4は、カッター7を挟む両側に位置するように設けられる一対の砥石30、31と、一対の砥石30、31をそれぞれ回転させる砥石用モータ32、33とを備えている。砥石30、31は回転することによりカッター7の刃先を研磨するものであり、それぞれの研磨面30a、31aは円形となっている。砥石用モータ32、33はエアーモータが使用されている。
【0024】
砥石30とその砥石用モータ32及び砥石31とその砥石用モータ33はそれぞれが一組となっており、
図9に示すように、それぞれの組が支持台34、35に取り付けられている。2つの支持台34、35は砥石移動手段37に取り付けられることにより一体となって上下動し、この上下動によって砥石30、31がカッター7との当接位置及び退避位置に移動する。
【0025】
図9に示すように、砥石移動手段37はフレーム材が組み付けられて形成されることにより支持台34、35が固定されたエレベータ台38と、エレベータ台38が取り付けられてエレベータ台38を上下動させる移動部材39とを有している。移動部材39は、ねじ棒40及びねじ棒40に連結されたベベルギア41を有しており、
図1及び
図5に示すように、全体が枠フレーム6に上下動可能に取り付けられている。
枠フレーム6には、移動部材39に連結された操作ハンドル42が取り付けられており、操作ハンドル42を回転操作することにより移動部材39が上下方向に移動する。この操作ハンドル42の回転操作によって移動部材39が上下動して一対の砥石30、31がカッター7との当接位置及び退避位置に移動する。すなわち、移動部材39が下動することにより一対の砥石30、31がカッター7との当接位置に移動し、移動部材39が上動することにより一対の砥石30、31がカッター7からの退避位置に移動する。
【0026】
カッター研磨機構4は、以上の構成部材に加えて研磨屑除去手段45を備えている。研磨屑除去手段45は砥石30、31がカッター7の刃先を研磨する時に、水を砥石30、31に吹き付ける部材である。
図10に示すように、この研磨屑除去手段45は一方の砥石30の研磨面30aに水を吹き付ける吹き付けホース46と、他方の砥石31の研磨面31aに水を吹き付ける吹き付けホース47とによって形成されている。これにより
図13の符号51に示すように吹き付けホース46は水を対向側の砥石31に対して水を吹き付け、吹き付けホース47は水を対向側の砥石30に対して水を吹き付けるようになっている。このようにカッター7の研磨時に砥石30、31に水を吹き付けることにより、研磨によって生じた砥石の研磨屑を除去することができる。これによりカッター7の研磨を連続的に、しかも確実に良好に行うことができる。
この実施形態では、砥石移動手段37が砥石30、31を上下方向に移動させてカッター7との当接位置及び退避位置に移動させているが、砥石移動手段37はこれに限らず砥石30、31をカッター7の左右方向或いは前後方向に移動させてカッター7との当接位置及び退避位置に移動させても良い。
【0027】
なお、砥石30、31のカッター7への研磨角度を調整するためのねじ式の角度調整部材48、49がそれぞれの砥石30、31の支持台34、35に取り付けられている(
図10~
図13参照)。
【0028】
図12及び
図13は、この実施形態における動作を示す。
図12はカッター研磨機構4が上方に移動することにより砥石30、31がカッター7から退避している状態を示し、この状態では、食肉移動機構3が搬送した食肉をカッター7が回転動作することによりカッティングする。このとき、水と空気の混合気体13、14がカッター7の両面に吹き付けられてカッティング時における食肉の油脂を除去する。
図13はカッター研磨機構4が下方に移動することにより砥石30、31がカッター7の両面に当接した状態を示し、砥石30、31及びカッター7が回転することによりカッター7の両面を研磨する。このとき、水51、52が砥石30、31に吹き付けられて研磨によって生じた研磨屑を除去する。
【0029】
以上説明した食肉のカッティング装置1によれば、食肉のカッティングとカッター7の研磨とを単一の装置で行うことができる。このため、食肉のカッティングのための装置及びカッター7の研磨のための研磨装置の2つの装置が不要となり、装置の数を削減できる。また、カッター7の研磨のためにカッター7の取り外しや取り付けを行う必要がないため、カッター研磨作業の効率化ができ、危険性を回避することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 食肉カッティング装置
2 食肉カッティング機構
3 食肉移動機構
4 カッター研磨機構
5 機台
6 枠フレーム
7 カッター
8 カッター用モータ
9 油脂除去手段
10、11 噴射ホース
12 ポンプ
15、15a、15b コンベア
16 、16a、16b 押えローラ
17 回転シャフト
18 スプロケット
19 搬送面
20 溝部
21 ローラ用モータ
22 押え面
23 振り分け板
30、31 砥石
32、33 砥石用モータ
34、35 支持台
37 砥石移動機構
38 エレベータ台
39 移動部材
40 ねじ棒
41 ベベルギア
42 操作ハンドル
45 研磨屑除去手段
46、47 吹き付けホース
48、49 角度調整部材
【要約】
【課題】食肉のカッティングとカッターの研磨とを単一の装置で可能とすることにより、装置の数の削減及びカッター研磨作業の効率化や危険性の回避を可能とする。
【解決手段】
食肉をカッティングする丸刃のカッター7が回転駆動するように設けられた食肉カッティング機構2と、カッターに食肉を移動させる食肉移動機構3と、カッター7の刃先を研磨する一対の円形の砥石30がカッター7を挟む両側で回転駆動するように配置されており、一対の砥石30がカッター7に対して当接及び退避するように移動可能となっているカッター研磨機構4と、を備える。
【選択図】
図1