(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】大豆アレルギーの抗原
(51)【国際特許分類】
G01N 33/53 20060101AFI20220317BHJP
C12N 9/16 20060101ALI20220317BHJP
C07K 14/415 20060101ALI20220317BHJP
C12N 9/06 20060101ALI20220317BHJP
C12N 9/10 20060101ALI20220317BHJP
C12N 9/12 20060101ALI20220317BHJP
C12N 9/04 20060101ALI20220317BHJP
C12N 9/90 20060101ALI20220317BHJP
C12M 1/34 20060101ALI20220317BHJP
A23L 11/00 20210101ALI20220317BHJP
A23L 11/30 20160101ALI20220317BHJP
A61K 39/35 20060101ALI20220317BHJP
A61K 49/00 20060101ALI20220317BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
G01N33/53 Q ZNA
G01N33/53 N
C12N9/16 Z
C07K14/415
C12N9/06 B
C12N9/10
C12N9/12
C12N9/04 E
C12N9/04 C
C12N9/90
C12M1/34 F
A23L11/00 A
A23L11/30
A61K39/35
A61K49/00
A61P37/08
(21)【出願番号】P 2018503433
(86)(22)【出願日】2017-03-03
(86)【国際出願番号】 JP2017008593
(87)【国際公開番号】W WO2017150724
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-01-21
(31)【優先権主張番号】P 2016041547
(32)【優先日】2016-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000125381
【氏名又は名称】学校法人藤田学園
(73)【特許権者】
【識別番号】000113274
【氏名又は名称】ホーユー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100107386
【氏名又は名称】泉谷 玲子
(72)【発明者】
【氏名】松永 佳世子
(72)【発明者】
【氏名】矢上 晶子
(72)【発明者】
【氏名】下條 尚志
(72)【発明者】
【氏名】中村 政志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 奈由
【審査官】西浦 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】特表平10-510244(JP,A)
【文献】特開昭63-051335(JP,A)
【文献】特開平09-136897(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0166518(US,A1)
【文献】ODANI, S and IKENAKA, T.,Studies on Sybean Trypsin Inhibitors XII. Liniar Sequences of Two Soybean Double-Headed Trypsin Inhibitors, D-II and E-I,JOURNAL OF BIOCHEMISTRY,日本,1978年,Vol.83/No.3,p.737-745
【文献】JIAO, J. et al.,Effect of Thioredoxin-Linked Reduction on the Activity and Stability of the Kunitz and Bowman-Birk S,Journal of agricultural and food chemistry,米国,America Chemical Society,1992年,Vol.40,pp.2333-2336
【文献】FRIEDMAN, M. and BRANDON D. L.,Nutritional and Health Benefits of Soy Proteins,Journal of agricultural and food chemistry,米国,The American Chemical Society,2001年02月17日,Vol.49/No.3,pp.1069-1086
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48-33/98
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆アレルギーの診断キットであって、以下(1)のタンパク質:
(1)(1A)ボウマン-バークタイププロテイナーゼインヒビターD-II(Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II)又はその変異体であって、以下の(1A-a)~(1A-e)のいずれかのタンパク質:
(1A-a)配列番号2において1-8個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-b)配列番号2で示されるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-c)配列番号1において1-24個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-d)配列番号1で示される塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(1A-e)配列番号1で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と、0.1×SSC~1×SSC、60℃~65℃の条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(1B)配列番号17~20のアミノ酸配列を全て含むタンパク質;
を抗原として含む、前記診断キット。
【請求項2】
大豆アレルギーの診断用組成物であって、請求項1において(1)として特定されるタンパク質を抗原として含む、前記診断用組成物。
【請求項3】
対象の大豆アレルギーを診断するための指標を提供する方法であって、以下の工程:
(i)対象から得られた試料を抗原に接触させる、ここで当該試料はIg抗体が含まれる溶液である;
(ii)対象から得られた試料中のIgE抗体と当該抗原との結合を検出する;
(iii)対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆アレルギーであることの指標が提供される;
を含み、ここで当該抗原は、請求項1において(1)として特定されるタンパク質である、前記方法。
【請求項4】
抗原が除去又は低減されていることを特徴とする大豆加工品であって、当該抗原は請求項1において(1)として特定されるタンパク質である、前記大豆加工品。
【請求項5】
請求項1において(1)として特定されるタンパク質と結合する抗体を含むことを特徴とする、対象物における大豆抗原の有無を判定するためのテスター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆に対するアレルギーの新規抗原に関する。本発明はまた、大豆に対するアレルギーの診断キット、診断用組成物、及び診断方法に関する。本発明はまた、当該抗原を含む医薬組成物、及び当該抗原が除去又は低減された大豆又は大豆加工品に関する。本発明はさらに、対象物における大豆抗原の有無を判定するためのテスターに関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギー患者の血清及び組織中では、特定の抗原に特異的なIgE抗体が産生される。このIgE抗体と特定の抗原の相互作用により生じた生理学的結果によりアレルギー反応が惹起される。
【0003】
従来のアレルギー検査薬においては、単にアレルゲン候補の食品・材料等をすりつぶして抗原試薬を作成していることが多い(特許文献1)。このように従来の抗原試薬は、必ずしもアレルギー反応を引き起こす特定の抗原タンパク質(アレルゲンコンポーネント)を単独で含有するものではなく、複数のタンパク質成分を含むものである。したがって、従来の抗原試薬においては、アレルゲンコンポーネントごとに含有量が異なっていた。このため、従来の抗原試薬中に含まれる多数のタンパク質の中で、IgE抗体との結合について陽性反応が判定可能な閾値を超える含有量のタンパク質がアレルゲンコンポーネントであった場合にのみ、アレルギー検査における陽性反応を検出することが可能であった。逆に、食品等のアレルゲン中の含有量が少ないアレルゲンコンポーネントにIgE抗体が結びつく患者については、従来のアレルギー検査薬を用いても陽性反応が判定できず、診断効率は十分に高いとはいえない状態であった。
【0004】
また、アレルギー反応の症状や重篤度は、アレルゲンコンポーネントの含有量とは必ずしも相関しない。アレルゲン候補の食品・材料中に微量に含まれるアレルゲンコンポーネントに患者のIgE抗体が反応する場合であってもアレルギー症状が現れたり、重篤度に関与したりする場合がある。
【0005】
粗抗原を構成する一つ一つのコンポーネントに対するIgE抗体を調べることにより、診断に直結する感作と汎アレルゲン等による交差抗原性に基づく感作を区別して診断効率を上げる試みも進められている。大豆アレルゲンに関しては、現在、8つが世界保健機関/国際免疫連合(WHO/IUIS)に登録されている。
【0006】
しかしながら、アレルギー検査の信頼度を高めるためには、アレルゲン候補の食品・材料において、アレルゲンコンポーネントを網羅的に特定する必要があるところ、上記アレルゲンコンポーネントの測定による患者検出率はまだまだ不十分である。大豆の新規アレルゲンを同定することは、診断薬の精度を高めるだけでなく、低アレルゲン食品や治療薬のターゲットとしても非常に重要である。
【0007】
一方、タンパク質の分離・精製に関しては、従来、細胞抽出物などからタンパク質や核酸を分離・精製する方法が種々に検討されてきている。塩濃度を利用した透析、遠心分離などはその一例であるといえる。
【0008】
また、タンパク質や核酸の残基が有する電荷や、分子量の違いを利用した精製方法も多数検討されている。電荷を利用した精製方法としては、イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーや等電点電気泳動を例示できる。分子量の違いを利用した精製方法としては遠心分離、分子量ふるいによるカラムクロマトグラフィーやSDS-PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動)を例示できる。
【0009】
近年、少量のサンプルから多様なタンパク質を分離精製する方法として、1次元目に等電点電気泳動を行い、2次元目にSDS-PAGEを行う2次元電気泳動法が用いられている。出願人らはこれまでに、分離能が高い2次元電気泳動法を開発してきた(特許文献2~5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2002-286716
【文献】特開2011-33544
【文献】特開2011-33546
【文献】特開2011-33547
【文献】特開2011-33548
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、大豆に対するアレルギーの新規抗原を提供する。本発明はまた、大豆に対するアレルギーの診断方法及び診断キットを提供する。本発明はまた、当該抗原を含む医薬組成物、及び当該抗原が除去又は低減された大豆又は大豆加工品を提供する。本発明はさらに、対象物における大豆抗原の有無を判定するためのテスターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するために大豆に対するアレルギーの原因抗原特定について鋭意研究を行った。その結果、大豆アレルギーを有する患者の血清中のIgE抗体が特異的に結合する新規な抗原を特定することに成功した。当該知見に基づいて、本発明は完成された。
【0013】
すなわち、一態様において、本発明は以下のとおりであってよい。
【0014】
[1]大豆アレルギーの診断キットであって、以下(1)~(8)のタンパク質の少なくとも一つ:
(1)(1A)ボウマン-バークタイププロテイナーゼインヒビターD-II(Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II)又はその変異体であって、以下の(1A-a)~(1A-e)のいずれかのタンパク質:
(1A-a)配列番号2において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-b)配列番号2で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-c)配列番号1において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1A-d)配列番号1で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(1A-e)配列番号1で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(1B)配列番号17~20からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(2)(2A)リブロースビスホスフェートカルボキシラーゼラージチェイン(Ribulose bisphosphate carboxylase large chain)又はその変異体であって、以下の(2A-a)~(2A-e)のいずれかのタンパク質:
(2A-a)配列番号4において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2A-b)配列番号4で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2A-c)配列番号3において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2A-d)配列番号3で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(2A-e)配列番号3で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(2B)配列番号21~28からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(3)(3A)γ-グルタミルヒドロラーゼ(Gamma-glutamyl hydrolase)又はその変異体であって、以下の(3A-a)~(3A-e)のいずれかのタンパク質:
(3A-a)配列番号6において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(3A-b)配列番号6で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(3A-c)配列番号5において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(3A-d)配列番号5で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(3A-e)配列番号5で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(3B)配列番号29又は30で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4)(4A)グアニンヌクレオチドバインディングプロテインサブユニットベータライクプロテイン(Guanine nucleotide-binding protein subunit beta-like protein)又はその変異体であって、以下の(4A-a)~(4A-e)のいずれかのタンパク質:
(4A-a)配列番号8において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4A-b)配列番号8で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4A-c)配列番号7において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4A-d)配列番号7で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(4A-e)配列番号7で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(4B)配列番号31又は32で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5)(5A)プロテインSLE3(Protein SLE3)又はその変異体であって、以下の(5A-a)~(5A-e)のいずれかのタンパク質:
(5A-a)配列番号10において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5A-b)配列番号10で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5A-c)配列番号9において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5A-d)配列番号9で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(5A-e)配列番号9で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(5B)配列番号33又は34で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6)(6A)シードビオチンコンテイニングプロテインSBP65(Seed biotin-containing protein SBP65)又はその変異体であって、以下の(6A-a)~(6A-e)のいずれかのタンパク質:
(6A-a)配列番号12において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6A-b)配列番号12で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6A-c)配列番号11において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6A-d)配列番号11で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(6A-e)配列番号11で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(6B)配列番号35~53からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(7)(7A)フェリチン-2(Ferritin-2)又はその変異体であって、以下の(7A-a)~(7A-e)のいずれかのタンパク質:
(7A-a)配列番号14において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7A-b)配列番号14で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7A-c)配列番号13において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7A-d)配列番号13で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(7A-e)配列番号13で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(7B)配列番号54~61からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質
(8)(8A)セルディビジョンサイクルプロテイン48ホモログ(Cell division cycle protein 48 homolog)又はその変異体であって、以下の(8A-a)~(8A-e)のいずれかのタンパク質:
(8A-a)配列番号16において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8A-b)配列番号16で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8A-c)配列番号15において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8A-d)配列番号15で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(8A-e)配列番号15で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(8B)配列番号62~68からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
を抗原として含む、前記診断キット。
【0015】
[2]大豆アレルギーの診断用組成物であって、上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つを抗原として含む、前記診断用組成物。
【0016】
[3]対象の大豆アレルギーを診断するための指標を提供する方法であって、以下の工程:
(i)対象から得られた試料を抗原に接触させる、ここで当該試料はIg抗体が含まれる溶液である;
(ii)対象から得られた試料中のIgE抗体と当該抗原との結合を検出する;
(iii)対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆アレルギーであることの指標が提供される;
を含み、ここで当該抗原は、上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つである、前記方法。
【0017】
[4]上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つを含む医薬組成物。
【0018】
[5]大豆アレルギーを治療するための、上記[4]に記載の医薬組成物。
【0019】
[6]抗原が除去又は低減されていることを特徴とする大豆又は大豆加工品であって、当該抗原は上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つである、前記大豆または大豆加工品。
【0020】
[7]上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つと結合する抗体を含むことを特徴とする、対象物における大豆抗原の有無を判定するためのテスター。
【0021】
[8]大豆由来の抗原であって、上記[1]において(1)~(8)として特定されるタンパク質の少なくとも一つであり、そして大豆に対するアレルギーの原因となる、前記抗原。
【0022】
[9]大豆アレルギーの診断キットであって、以下(1α)~(55α)のタンパク質の少なくとも一つ:
(1α)(1αA1)endoplasmin homolog isoform X2又はその変異体であって、以下の(1αA1-a)~(1αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(1αA1-a)配列番号70において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA1-b)配列番号70で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA1-c)配列番号69において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA1-d)配列番号69で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(1αA1-e)配列番号69で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αB1)配列番号71~87からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(1αA2)endoplasmin homolog isoform X2又はその変異体であって、以下の(1αA2-a)~(1αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(1αA2-a)配列番号89において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA2-b)配列番号89で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA2-c)配列番号88において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(1αA2-d)配列番号88で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(1αA2-e)配列番号88で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(1αB2)配列番号90~104からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(2α)(2αA1)heat shock cognate protein 80又はその変異体であって、以下の(2αA1-a)~(2αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(2αA1-a)配列番号106において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA1-b)配列番号106で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA1-c)配列番号105において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA1-d)配列番号105で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(2αA1-e)配列番号105で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αB1)配列番号107~120からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(2αA2)heat shock protein 90-1又はその変異体であって、以下の(2αA2-a)~(2αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(2αA2-a)配列番号122において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA2-b)配列番号122で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA2-c)配列番号121において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA2-d)配列番号121で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(2αA2-e)配列番号121で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(2αB2)配列番号123~137からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(2αA3)hypothetical protein GLYMA_02G302500又はその変異体であって、以下の(2αA3-a)~(2αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(2αA3-a)配列番号139において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA3-b)配列番号139で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA3-c)配列番号138において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(2αA3-d)配列番号138で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(2αA3-e)配列番号138で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(2αB3)配列番号140~153からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(4α)(4αA)embryo-specific urease isoform X1又はその変異体であって、以下の(4αA-a)~(4αA-e)のいずれかのタンパク質:
(4αA-a)配列番号155において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4αA-b)配列番号155で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4αA-c)配列番号154において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(4αA-d)配列番号154で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(4αA-e)配列番号154で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(4αB)配列番号156および157からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(5α)(5αA)alpha-1,4 glucan phosphorylase L isozyme, chloroplastic/amyloplastic又はその変異体であって、以下の(5αA-a)~(5αA-e)のいずれかのタンパク質:
(5αA-a)配列番号159において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5αA-b)配列番号159で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5αA-c)配列番号158において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(5αA-d)配列番号158で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(5αA-e)配列番号158で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(5αB)配列番号160および161からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(6α)(6αA1)aconitate hydratase 1又はその変異体であって、以下の(6αA1-a)~(6αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(6αA1-a)配列番号163において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA1-b)配列番号163で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA1-c)配列番号162において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA1-d)配列番号162で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(6αA1-e)配列番号162で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αB1)配列番号164~167からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;又は
(6αA2)aconitate hydratase 1又はその変異体であって、以下の(6αA2-a)~(6αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(6αA2-a)配列番号169において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA2-b)配列番号169で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA2-c)配列番号168において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(6αA2-d)配列番号168で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(6αA2-e)配列番号168で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(6αB2)配列番号170~172からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(7α)(7αA)methionine synthase又はその変異体であって、以下の(7αA-a)~(7αA-e)のいずれかのタンパク質:
(7αA-a)配列番号174において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7αA-b)配列番号174で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7αA-c)配列番号173において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(7αA-d)配列番号173で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(7αA-e)配列番号173で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(7αB)配列番号175~187からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(8α)(8αA)transketolase, chloroplastic又はその変異体であって、以下の(8αA-a)~(8αA-e)のいずれかのタンパク質:
(8αA-a)配列番号189において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8αA-b)配列番号189で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8αA-c)配列番号188において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(8αA-d)配列番号188で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(8αA-e)配列番号188で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(8αB)配列番号190~199からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(9α)(9αA)lysine-tRNA ligase, cytoplasmic-like isoform X2又はその変異体であって、以下の(9αA-a)~(9αA-e)のいずれかのタンパク質:
(9αA-a)配列番号201において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(9αA-b)配列番号201で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(9αA-c)配列番号200において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(9αA-d)配列番号200で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(9αA-e)配列番号200で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(9αB)配列番号202で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10α)(10αA1)chaperonin CPN60-2, mitochondrial又はその変異体であって、以下の(10αA1-a)~(10αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(10αA1-a)配列番号204において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA1-b)配列番号204で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA1-c)配列番号203において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA1-d)配列番号203で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(10αA1-e)配列番号203で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αB1)配列番号205~218からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(10αA2)chaperonin CPN60-2, mitochondrial-like isoform X1又はその変異体であって、以下の(10αA2-a)~(10αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(10αA2-a)配列番号220において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA2-b)配列番号220で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA2-c)配列番号219において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(10αA2-d)配列番号219で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(10αA2-e)配列番号219で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(10αB2)配列番号221~231からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(11α)(11αA)polyadenylate-binding protein 8 isoform X3又はその変異体であって、以下の(11αA-a)~(11αA-e)のいずれかのタンパク質:
(11αA-a)配列番号233において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(11αA-b)配列番号233で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(11αA-c)配列番号232において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(11αA-d)配列番号232で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(11αA-e)配列番号232で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(11αB)配列番号234~237からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(12α)(12αA)pyrophosphate-fructose 6-phosphate 1-phosphotransferase subunit alpha-like又はその変異体であって、以下の(12αA-a)~(12αA-e)のいずれかのタンパク質:
(12αA-a)配列番号239において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(12αA-b)配列番号239で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(12αA-c)配列番号238において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(12αA-d)配列番号238で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(12αA-e)配列番号238で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(12αB)配列番号240に示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13α)(13αA1)protein disulfide isomerase-like protein precursor又はその変異体であって、以下の(13αA1-a)~(13αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(13αA1-a)配列番号242において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA1-b)配列番号242で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA1-c)配列番号241において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA1-d)配列番号241で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(13αA1-e)配列番号241で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αB1)配列番号243~252からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(13αA2)protein disulfide-isomerase又はその変異体であって、以下の(13αA2-a)~(13αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(13αA2-a)配列番号254において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA2-b)配列番号254で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA2-c)配列番号253において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(13αA2-d)配列番号253で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(13αA2-e)配列番号253で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(13αB2)配列番号255~278からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(14α)(14αA1)V-type proton ATPase subunit B 2又はその変異体であって、以下の(14αA1-a)~(14αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(14αA1-a)配列番号280において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA1-b)配列番号280で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA1-c)配列番号279において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA1-d)配列番号279で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(14αA1-e)配列番号279で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αB1)配列番号281~284からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(14αA2)V-type proton ATPase subunit B 2又はその変異体であって、以下の(14αA2-a)~(14αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(14αA2-a)配列番号286において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA2-b)配列番号286で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA2-c)配列番号285において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(14αA2-d)配列番号285で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(14αA2-e)配列番号285で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(14αB2)配列番号287~289からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(15,16α)(15,16αA1)UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase又はその変異体であって、以下の(15,16αA1-a)~(15,16αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(15,16αA1-a)配列番号291において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA1-b)配列番号291で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA1-c)配列番号290において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA1-d)配列番号290で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(15,16αA1-e)配列番号290で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αB1)配列番号292~304からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(15,16αA2)hypothetical protein GLYMA_02G241100又はその変異体であって、以下の(15,16αA2-a)~(15,16αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(15,16αA2-a)配列番号306において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA2-b)配列番号306で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA2-c)配列番号305において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(15,16αA2-d)配列番号305で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(15,16αA2-e)配列番号305で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(15,16αB2)配列番号307~318からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(17α)(17αA1)guanosine nucleotide diphosphate dissociation inhibitor 2又はその変異体であって、以下の(17αA1-a)~(17αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(17αA1-a)配列番号320において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA1-b)配列番号320で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA1-c)配列番号319において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA1-d)配列番号319で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(17αA1-e)配列番号319で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αB1)配列番号321~325からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(17αA2)rab GDP dissociation inhibitor alpha-like又はその変異体であって、以下の(17αA2-a)~(17αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(17αA2-a)配列番号327において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA2-b)配列番号327で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA2-c)配列番号326において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(17αA2-d)配列番号326で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(17αA2-e)配列番号326で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(17αB2)配列番号328~332からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(18α)(18αA)hypothetical protein GLYMA_10G028300又はその変異体であって、以下の(18αA-a)~(18αA-e)のいずれかのタンパク質:
(18αA-a)配列番号334において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(18αA-b)配列番号334で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(18αA-c)配列番号333において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(18αA-d)配列番号333で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(18αA-e)配列番号333で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(18αB)配列番号335~339からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(19α)(19αA)sucrose binding protein homolog S-64又はその変異体であって、以下の(19αA-a)~(19αA-e)のいずれかのタンパク質:
(19αA-a)配列番号341において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(19αA-b)配列番号341で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(19αA-c)配列番号340において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(19αA-d)配列番号340で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(19αA-e)配列番号340で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(19αB)配列番号342~346からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(25α)(25αA1)succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial又はその変異体であって、以下の(25αA1-a)~(25αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(25αA1-a)配列番号348において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA1-b)配列番号348で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA1-c)配列番号347において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA1-d)配列番号347で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(25αA1-e)配列番号347で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αB1)配列番号349~356からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(25αA2)succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial又はその変異体であって、以下の(25αA2-a)~(25αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(25αA2-a)配列番号358において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA2-b)配列番号358で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA2-c)配列番号357において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(25αA2-d)配列番号357で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(25αA2-e)配列番号357で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(25αB2)配列番号359~365からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(26α)(26αA1)phosphoglycerate kinase, cytosolic又はその変異体であって、以下の(26αA1-a)~(26αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(26αA1-a)配列番号367において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA1-b)配列番号367で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA1-c)配列番号366において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA1-d)配列番号366で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(26αA1-e)配列番号366で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αB1)配列番号368~382からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(26αA2)phosphoglycerate kinase, cytosolic又はその変異体であって、以下の(26αA2-a)~(26αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(26αA2-a)配列番号384において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA2-b)配列番号384で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA2-c)配列番号383において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA2-d)配列番号383で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(26αA2-e)配列番号383で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αB2)配列番号385~392からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(26αA3)phosphoglycerate kinase, cytosolic又はその変異体であって、以下の(26αA3-a)~(26αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(26αA3-a)配列番号394において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA3-b)配列番号394で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA3-c)配列番号393において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(26αA3-d)配列番号393で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(26αA3-e)配列番号393で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(26αB3)配列番号395~409からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(27α)(27αA1)alcohol dehydrogenase 1又はその変異体であって、以下の(27αA1-a)~(27αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(27αA1-a)配列番号411において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA1-b)配列番号411で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA1-c)配列番号410において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA1-d)配列番号410で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(27αA1-e)配列番号410で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αB1)配列番号412~416からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(27αA2)alcohol dehydrogenase 1又はその変異体であって、以下の(27αA2-a)~(27αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(27αA2-a)配列番号418において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA2-b)配列番号418で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA2-c)配列番号417において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA2-d)配列番号417で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(27αA2-e)配列番号417で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αB2)配列番号419および420からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(27αA3)alcohol dehydrogenase 1-like又はその変異体であって、以下の(27αA3-a)~(27αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(27αA3-a)配列番号422において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA3-b)配列番号422で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA3-c)配列番号421において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(27αA3-d)配列番号421で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(27αA3-e)配列番号421で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(27αB3)配列番号423~427からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(28α)(28αA)35 kDa seed maturation protein isoform X1又はその変異体であって、以下の(28αA-a)~(28αA-e)のいずれかのタンパク質:
(28αA-a)配列番号429において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(28αA-b)配列番号429で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(28αA-c)配列番号428において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(28αA-d)配列番号428で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(28αA-e)配列番号428で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(28αB)配列番号430~433からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(29-33α)(29-33αA1)glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase isoform X1又はその変異体であって、以下の(29-33αA1-a)~(29-33αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(29-33αA1-a)配列番号435において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA1-b)配列番号435で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA1-c)配列番号434において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA1-d)配列番号434で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(29-33αA1-e)配列番号434で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αB1)配列番号436~439からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(29-33αA2)glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase, cytosolic又はその変異体であって、以下の(29-33αA2-a)~(29-33αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(29-33αA2-a)配列番号441において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA2-b)配列番号441で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA2-c)配列番号440において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA2-d)配列番号440で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(29-33αA2-e)配列番号440で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αB2)配列番号442~445からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(29-33αA3)uncharacterized protein LOC100782924又はその変異体であって、以下の(29-33αA3-a)~(29-33αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(29-33αA3-a)配列番号447において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA3-b)配列番号447で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA3-c)配列番号446において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(29-33αA3-d)配列番号446で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(29-33αA3-e)配列番号446で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(29-33αB3)配列番号448~451からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(34α)(34αA1)bifunctional UDP-glucose 4-epimerase and UDP-xylose 4-epimerase 1-like又はその変異体であって、以下の(34αA1-a)~(34αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(34αA1-a)配列番号453において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA1-b)配列番号453で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA1-c)配列番号452において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA1-d)配列番号452で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(34αA1-e)配列番号452で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αB1)配列番号454で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA2)uncharacterized protein LOC100803483又はその変異体であって、以下の(34αA2-a)~(34αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(34αA2-a)配列番号456において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA2-b)配列番号456で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA2-c)配列番号455において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(34αA2-d)配列番号455で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(34αA2-e)配列番号455で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(34αB2)配列番号457および458からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(35α)(35αA1)elongation factor 1-alpha又はその変異体であって、以下の(35αA1-a)~(35αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(35αA1-a)配列番号460において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA1-b)配列番号460で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA1-c)配列番号459において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA1-d)配列番号459で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(35αA1-e)配列番号459で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αB1)配列番号461~466からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(35αA2)elongation factor 1-alpha又はその変異体であって、以下の(35αA2-a)~(35αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(35αA2-a)配列番号468において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA2-b)配列番号468で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA2-c)配列番号467において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA2-d)配列番号467で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(35αA2-e)配列番号467で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αB2)配列番号469~471からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(35αA3)elongation factor-1A isoform X1又はその変異体であって、以下の(35αA3-a)~(35αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(35αA3-a)配列番号473において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA3-b)配列番号473で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA3-c)配列番号472において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(35αA3-d)配列番号472で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(35αA3-e)配列番号472で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(35αB3)配列番号474~477からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(36,37α)(36,37αA1)seed maturation protein PM34又はその変異体であって、以下の(36,37αA1-a)~(36,37αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(36,37αA1-a)配列番号479において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA1-b)配列番号479で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA1-c)配列番号478において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA1-d)配列番号478で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(36,37αA1-e)配列番号478で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αB1)配列番号480~483からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(36,37αA2)uncharacterized protein LOC100809384又はその変異体であって、以下の(36,37αA2-a)~(36,37αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(36,37αA2-a)配列番号485において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA2-b)配列番号485で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA2-c)配列番号484において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA2-d)配列番号484で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(36,37αA2-e)配列番号484で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αB2)配列番号486および487からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(36,37αA3)hypothetical protein GLYMA_10G155300又はその変異体であって、以下の(36,37αA3-a)~(36,37αA3-e)のいずれかのタンパク質:
(36,37αA3-a)配列番号489において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA3-b)配列番号489で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA3-c)配列番号488において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(36,37αA3-d)配列番号488で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(36,37αA3-e)配列番号488で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(36,37αB3)配列番号490~493からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(38α)(38αA)seed biotin-containing protein SBP65-like isoform X1又はその変異体であって、以下の(38αA-a)~(38αA-e)のいずれかのタンパク質:
(38αA-a)配列番号495において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(38αA-b)配列番号495で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(38αA-c)配列番号494において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(38αA-d)配列番号494で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(38αA-e)配列番号494で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(38αB)配列番号496~513からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(39α)(39αA)ATP synthase subunit O, mitochondrial-like又はその変異体であって、以下の(39αA-a)~(39αA-e)のいずれかのタンパク質:
(39αA-a)配列番号515において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(39αA-b)配列番号515で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(39αA-c)配列番号514において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(39αA-d)配列番号514で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(39αA-e)配列番号514で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(39αB)配列番号516で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(40,56α)(40,56αA)P24 oleosin isoform A又はその変異体であって、以下の(40,56αA-a)~(40,56αA-e)のいずれかのタンパク質:
(40,56αA-a)配列番号518において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(40,56αA-b)配列番号518で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(40,56αA-c)配列番号517において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(40,56αA-d)配列番号517で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(40,56αA-e)配列番号517で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(40,56αB)配列番号519および520からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(41α)(41αA)uncharacterized protein At3g49720-like isoform X2又はその変異体であって、以下の(41αA-a)~(41αA-e)のいずれかのタンパク質:
(41αA-a)配列番号522において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(41αA-b)配列番号522で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(41αA-c)配列番号521において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(41αA-d)配列番号521で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(41αA-e)配列番号521で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(41αB)配列番号523で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43α)(42,43αA1)superoxide dismutase [Mn], mitochondrial又はその変異体であって、以下の(42,43αA1-a)~(42,43αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(42,43αA1-a)配列番号525において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA1-b)配列番号525で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA1-c)配列番号524において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA1-d)配列番号524で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(42,43αA1-e)配列番号524で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αB1)配列番号526~531からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(42,43αA2)hypothetical protein GLYMA_04G221300又はその変異体であって、以下の(42,43αA2-a)~(42,43αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(42,43αA2-a)配列番号533において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA2-b)配列番号533で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA2-c)配列番号532において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(42,43αA2-d)配列番号532で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(42,43αA2-e)配列番号532で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(42,43αB2)配列番号534~539からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(45α)(45αA1)uncharacterized protein LOC100499771又はその変異体であって、以下の(45αA1-a)~(45αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(45αA1-a)配列番号541において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA1-b)配列番号541で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA1-c)配列番号540において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA1-d)配列番号540で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(45αA1-e)配列番号540で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αB1)配列番号542~545からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(45αA2)hypothetical protein GLYMA_09G192800又はその変異体であって、以下の(45αA2-a)~(45αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(45αA2-a)配列番号547において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA2-b)配列番号547で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA2-c)配列番号546において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(45αA2-d)配列番号546で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(45αA2-e)配列番号546で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(45αB2)配列番号548~551からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(46α)(46αA)seed maturation protein PM22又はその変異体であって、以下の(46αA-a)~(46αA-e)のいずれかのタンパク質:
(46αA-a)配列番号553において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(46αA-b)配列番号553で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(46αA-c)配列番号552において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(46αA-d)配列番号552で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(46αA-e)配列番号552で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(46αB)配列番号554で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47α)(47αA1)eukaryotic translation initiation factor 5A-2又はその変異体であって、以下の(47αA1-a)~(47αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(47αA1-a)配列番号556において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA1-b)配列番号556で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA1-c)配列番号555において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA1-d)配列番号555で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(47αA1-e)配列番号555で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αB1)配列番号557および558からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(47αA2)uncharacterized protein LOC100305510又はその変異体であって、以下の(47αA2-a)~(47αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(47αA2-a)配列番号560において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA2-b)配列番号560で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA2-c)配列番号559において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(47αA2-d)配列番号559で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(47αA2-e)配列番号559で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(47αB2)配列番号561~563からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(48α)(48αA)uncharacterized protein LOC100306570又はその変異体であって、以下の(48αA-a)~(48αA-e)のいずれかのタンパク質:
(48αA-a)配列番号565において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(48αA-b)配列番号565で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(48αA-c)配列番号564において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(48αA-d)配列番号564で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(48αA-e)配列番号564で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(48αB)配列番号566~570からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(50α)(50αA)uncharacterized protein LOC100813859又はその変異体であって、以下の(50αA-a)~(50αA-e)のいずれかのタンパク質:
(50αA-a)配列番号572において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(50αA-b)配列番号572で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(50αA-c)配列番号571において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(50αA-d)配列番号571で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(50αA-e)配列番号571で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(50αB)配列番号573~576からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(51α)(51αA)14-3-3-like protein又はその変異体であって、以下の(51αA-a)~(51αA-e)のいずれかのタンパク質:
(51αA-a)配列番号578において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(51αA-b)配列番号578で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(51αA-c)配列番号577において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(51αA-d)配列番号577で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(51αA-e)配列番号577で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(51αB)配列番号579~582からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(52α)(52αA)probable fructokinase-4又はその変異体であって、以下の(52αA-a)~(52αA-e)のいずれかのタンパク質:
(52αA-a)配列番号584において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(52αA-b)配列番号584で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(52αA-c)配列番号583において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(52αA-d)配列番号583で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(52αA-e)配列番号583で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(52αB)配列番号585~588からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(53α)(53αA1)triosephosphate isomerase isoform X1又はその変異体であって、以下の(53αA1-a)~(53αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(53αA1-a)配列番号590において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA1-b)配列番号590で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA1-c)配列番号589において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA1-d)配列番号589で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(53αA1-e)配列番号589で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αB1)配列番号591~597からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(53αA2)triosephosphate isomerase, cytosolic又はその変異体であって、以下の(53αA2-a)~(53αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(53αA2-a)配列番号599において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA2-b)配列番号599で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA2-c)配列番号598において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA2-d)配列番号598で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(53αA2-e)配列番号598で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(53αB2)配列番号600~604からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(54α)(54αA1)superoxide dismutase [Fe], chloroplastic isoform X1又はその変異体であって、以下の(54αA1-a)~(54αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(54αA1-a)配列番号606において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αA1-b)配列番号606で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(53αA1-c)配列番号605において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αA1-d)配列番号605で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(54αA1-e)配列番号605で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αB1)配列番号607~611からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(54αA2)iron-superoxide dismutase又はその変異体であって、以下の(54αA2-a)~(54αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(54αA2-a)配列番号613において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αA2-b)配列番号613で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αA2-c)配列番号612において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(54αA2-d)配列番号612で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(54αA2-e)配列番号612で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(54αB2)配列番号614~616からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;又は
(55α)(55αA1)51 kDa seed maturation protein precursor又はその変異体であって、以下の(55αA1-a)~(55αA1-e)のいずれかのタンパク質:
(55αA1-a)配列番号618において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA1-b)配列番号618で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA1-c)配列番号617において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA1-d)配列番号617で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(55αA1-e)配列番号617で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αB1)配列番号619~635からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
(55αA2)Lea protein precursor又はその変異体であって、以下の(55αA2-a)~(55αA2-e)のいずれかのタンパク質:
(55αA2-a)配列番号637において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA2-b)配列番号637で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA2-c)配列番号636において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;
(55αA2-d)配列番号636で示される塩基配列と同一性が70%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;もしくは
(55αA2-e)配列番号636で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質;又は
(55αB2)配列番号638~649からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質;
を抗原として含む、前記診断キット。
【0023】
[10]大豆アレルギーの診断用組成物であって、上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つ、を抗原として含む、前記診断用組成物。
【0024】
[11]対象の大豆アレルギーを診断するための指標を提供する方法であって、以下の工程:
(i)対象から得られた試料を抗原に接触させる、ここで当該試料はIg抗体が含まれる溶液である;
(ii)対象から得られた試料中のIgE抗体と当該抗原との結合を検出する;
(iii)対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆アレルギーであることの指標が提供される;
を含み、ここで当該抗原は、上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つ、である、前記方法。
【0025】
[12]上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つを含む医薬組成物。
【0026】
[13]大豆アレルギーを治療するための上記[12]に記載の医薬組成物。
【0027】
[14]抗原が除去又は低減されていることを特徴とする大豆又は大豆加工品であって、当該抗原は上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つ、である、前記大豆または大豆加工品。
【0028】
[15]上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つ、と結合する抗体を含むことを特徴とする、対象物における大豆抗原の有無を判定するためのテスター。
【0029】
[16]大豆由来の抗原であって、上記[9]において(1α)~(55α)として特定されるタンパク質の少なくとも一つであり、そして大豆に対するアレルギーの原因となる、前記抗原。
【発明の効果】
【0030】
本発明により、大豆に対するアレルギーの新規抗原を提供することができる。本発明において大豆アレルギーを引き起こす新規な抗原(アレルゲンコンポーネント)が同定されたことから、大豆に対するアレルギーの高感度な診断方法及び診断キット、当該抗原を含む医薬組成物、ならびに当該抗原が除去又は低減された大豆又は大豆加工品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、大豆に含まれるタンパク質について、2次元電気泳動によるタンパク質の泳動パターンを示すゲルの写真である。写真の左側のバンドは、分子量マーカーのバンドである。
【
図2】
図2は、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、健康被験者の血清を用いたイムノブロットの写真である。
【
図3A】
図3Aは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者1の血清を用いたイムノブロットの写真である。矢印は、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。
【
図3B】
図3Bは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者2の血清を用いたイムノブロットの写真である。矢印は、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。
【
図3C】
図3Cは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者3の血清を用いたイムノブロットの写真である。矢印は、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。
【
図3D】
図3Dは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者4の血清を用いたイムノブロットの写真である。矢印は、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。
【
図4】
図4は、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、健康被験者の血清を用いたイムノブロットの写真である。
【
図5A】
図5Aは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者1αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5B】
図5Bは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者2αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5C】
図5Cは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者3αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5D】
図5Dは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者4αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示したスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5E】
図5Eは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者5αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示したスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5F】
図5Fは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者6αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5G】
図5Gは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者7αの血清を用いたイムノブロットの写真である。四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5H】
図5Hは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者8αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【
図5I】
図5Iは、大豆に含まれるタンパク質の二次元電気泳動パターンに対して、大豆アレルギー患者9αの血清を用いたイムノブロットの写真である。白線で示した、又は四角でかこったスポットは、当該大豆アレルギー患者の血清が特異的に反応したスポットを示す。また、数字(n)は各スポットの番号を示し、それぞれ本明細書において「nα」として特定されるスポットに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
本明細書で特段に定義されない限り、本発明に関連して用いられる科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。
【0034】
本明細書においてアミノ酸配列を示す場合は、当業者に周知のアミノ酸の一文字表記により、左端がアミノ末端、右端がカルボキシ末端の順で表記するものとする。
【0035】
本明細書においてアレルギーとは、ある抗原に感作されている生体に、再びその抗原が入った場合に起こる、生体に不都合な過敏反応を示す状態をいう。食物におけるアレルギー疾患の多くにおいて、血液および組織で抗原に特異的なIgE抗体が産生される。IgE抗体は、肥満細胞または好塩基球と結合する。当該IgE抗体に特異的な抗原が再びアレルギー疾患患者の体内に入ると、当該抗原は肥満細胞または好塩基球と結合したIgE抗体と組み合わさり、そして当該IgE抗体が細胞表面で架橋し、IgE抗体-抗原相互作用の生理学的効果を生ずる。これらの生理学的効果として、ヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、好酸球遊走因子または各種ロイコトリエン等の放出が挙げられる。これらの放出物質は、IgE抗体と特定の抗原の組み合わせにより起こるアレルギー反応を惹起する。特定の抗原によるアレルギー反応は、上記の経路を通じて現れる。
【0036】
本明細書において大豆に対するアレルギーとは、大豆に含まれるタンパク質等を抗原として生じるアレルギー反応を有する状態をいう。大豆に対するアレルギーは、大豆に含まれる抗原と接触した場合、あるいは当該抗原を摂取した場合に、アレルギー反応を生じ得る。一般的に食物を摂取した場合に生じるアレルギー反応を特に食物アレルギーという。大豆に対するアレルギーは食物アレルギーであってもよい。
【0037】
本明細書において抗原とは、アレルギー反応を惹起させる物質であり、アレルゲンコンポーネントとも称される。抗原は好ましくはタンパク質である。
【0038】
本明細書において、タンパク質は、天然のアミノ酸がペプチド結合により連結された構造を有する分子である。タンパク質に含まれるアミノ酸の数は特に限定されないが、2~50個程度のアミノ酸がペプチド結合により連結されたタンパク質を、ペプチドと呼ぶことがある。また、アミノ酸に関して光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL体を示す。本明細書で用いるタンパク質またはペプチドのアミノ酸配列の表記法は、標準的用法及び当業界で慣用されている表記法に基づき、アミノ酸の一文字表記で表され、左方向はアミノ末端方向であり、そして右方向はカルボキシ末端方向である。
【0039】
抗原の特定
大豆に含まれるタンパク質について、上記の手法を利用して大豆に対するアレルギーの原因となる抗原の特定を行った。具体的には、大豆タンパク質を下記の条件で2次元電気泳動に供した。
【0040】
1次元目の電気泳動は、等電点電気泳動用ゲルとして、ゲル長が5~10cmの範囲内であって、ゲルのpH範囲が3~10であり、泳動方向に対するゲルのpH勾配が、ゲルの全長を1とし、pH5までのゲル長をa、pH5~7のゲル長をb、pH7以上のゲル長をcとした場合において、aが0.15~0.3の範囲内、bが0.4~0.7の範囲内、cが0.15~0.3の範囲内であるゲルを用いて、具体的には、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社(以下、GE社と省略する)製のIPGゲルImmobiline Drystrip (pH3-10NL)を用いて等電点泳動を行った。電気泳動機器は、GE社製のIPGphorを用いた。電気泳動機器の電流値の上限をゲル1本当たり75μAに設定し、電圧プログラムを、(1)300V定電圧で750Vhrまで定電圧工程を行い(当該工程終了前の泳動30分間の電流変化幅が5μAであった)、(2)300Vhrかけて1000Vまで徐々に電圧を上昇させ、(3)更に4500Vhrかけて5000Vまで徐々に電圧を上昇させ、(4)その後5000V定電圧で総Vhrが12000になるまで、1次元目の等電点電気泳動を行った。
【0041】
2次元目の電気泳動は、泳動方向基端部のゲル濃度が3~6%に設定され、泳動方向先端側の部分のゲル濃度が泳動方向基端部のゲル濃度よりも高く設定されたポリアクリルアミドゲルを用いて、具体的にはlife technologies社製のNuPAGE 4-12% Bris-Tris Gels IPG well mini 1mmを用いてSDS-PAGEを行った。電気泳動機器は、life technologies社製のXCell SureLock Mini-Cellを用いた。泳動緩衝液として50mM MOPS、50mM Tris塩基、0.1%(w/v)SDS、1mMEDTAを用い、200V定電圧で約45分間泳動を行った。
【0042】
その結果、大豆のタンパク質について上記の条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、以下のスポットが、大豆に対するアレルギー患者のIgE抗体に特異的に結合することを明らかにした。
スポット1:分子量1~30kDa、pI3.0~7.0
スポット2:分子量30~75kDa、pI4.0~8.5
スポット3:分子量20~50kDa、pI7.0~12.0
スポット4:分子量20~50kDa、pI6.0~10.0
スポット5:分子量2~30kDa、pI4.0~9.0
スポット6:分子量50~100kDa、pI5.0~10.0
スポット7:分子量5~37kDa、pI3.0~7.0
スポット8:分子量75~200kDa、pI4.0~6.0
スポット1α:分子量70~120kDa、pI2.5~6.5
スポット2α:分子量50~120kDa、pI2.5~6.5
スポット4α:分子量70~120kDa、pI3.5~7.5
スポット5α:分子量70~170kDa、pI3.5~7.5
スポット6α:分子量70~120kDa、pI3.5~7.5
スポット7α:分子量50~120kDa、pI3.5~7.5
スポット8α:分子量50~120kDa、pI3.5~8.5
スポット9α:分子量50~120kDa、pI3.5~8.5
スポット10α:分子量30~90kDa、pI3.5~7.5
スポット11α:分子量30~90kDa、pI3.5~8.5
スポット12α:分子量30~90kDa、pI3.5~8.5
スポット13α:分子量30~90kDa、pI3.5~7.5
スポット14α:分子量30~90kDa、pI2.5~6.5
スポット15α、16α:分子量20~90kDa、pI3.5~7.5
スポット17α:分子量20~90kDa、pI3.5~7.5
スポット18α:分子量30~90kDa、pI3.5~8.5
スポット19α:分子量30~90kDa、pI3.5~8.5
スポット25α:分子量20~90kDa、pI3.5~7.5
スポット26α:分子量20~90kDa、pI3.5~7.5
スポット27α:分子量20~90kDa、pI3.5~7.5
スポット28α:分子量10~70kDa、pI3.5~7.5
スポット29α、30α、31α、32α、33α:分子量10~70kDa、pI3.5~8.5
スポット34α:分子量10~70kDa、pI5.5~10.5
スポット35α:分子量20~90kDa、pI5.5~10.5
スポット36α、37α:分子量10~70kDa、pI3.5~8.5
スポット38α:分子量70~170kDa、pI5.5~10.5
スポット39α:分子量5~60kDa、pI5.5~10.5
スポット40α、56α:分子量5~60kDa、pI5.5~10.5
スポット41α:分子量5~60kDa、pI5.5~10.5
スポット42α、43α:分子量5~60kDa、pI5.5~10.5
スポット45α:分子量2~50kDa、pI3.5~7.5
スポット46α:分子量2~50kDa、pI3.5~7.5
スポット47α:分子量5~50kDa、pI3.5~7.5
スポット48α:分子量2~50kDa、pI3.5~8.5
スポット50α:分子量2~50kDa、pI2.5~6.5
スポット51α:分子量5~60kDa、pI2.5~6.5
スポット52α:分子量10~70kDa、pI3.5~7.5
スポット53α:分子量5~60kDa、pI3.5~8.5
スポット54α:分子量5~60kDa、pI3.5~8.5
スポット55α:分子量30~90kDa、pI5.5~10.5
【0043】
抗原
(1)スポット1の抗原
スポット1について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DQSSSYDDDEYSK(配列番号17)
KSDQSSSYDDDEYSK(配列番号18)
SDQSSSYDDDEYSK(配列番号19)
SYDDDEYSK(配列番号20)
【0044】
また、スポット1について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、ボウマン-バークタイププロテイナーゼインヒビターD-II(Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II)(アミノ酸配列:配列番号2、それをコードする塩基配列:配列番号1)であることが同定された。
【0045】
したがって、本願においてスポット1の抗原は、以下(1A-a)~(1A-e)および(1B)のいずれかであってよい。
(1A-a)配列番号2において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1A-b)配列番号2で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1A-c)配列番号1において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1A-d)配列番号1で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1A-e)配列番号1で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1B)配列番号17~20からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。さらに好ましくは、配列番号17~19からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号17~20のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0046】
上記(1A-a)~(1A-e)および(1B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0047】
上記(1A-a)~(1A-e)および(1B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量1kDa~30kDa、好ましくは分子量2kDa~25kDa、より好ましくは分子量5~20kDa付近、および等電点3.0~7.0、好ましくは4.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0048】
好ましくは、スポット1の抗原であるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質(Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0049】
(2)スポット2の抗原
スポット2について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
ALRALRLEDLRIPTAYIK(配列番号21)
ALRLSGGDHVHAGTVVGK(配列番号22)
LEGEREITLGFVDLLRDDFVEK(配列番号23)
LRLEDLRIPTAYIK(配列番号24)
LTYYTPDYETK(配列番号25)
TDGLTSLDRYK(配列番号26)
TFQGPPHGIQVERD(配列番号27)
TFQGPPHGIQVERDK(配列番号28)
【0050】
また、スポット2について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、リブロースビスホスフェートカルボキシラーゼラージチェイン(Ribulose bisphosphate carboxylase large chain)(アミノ酸配列:配列番号4、それをコードする塩基配列:配列番号3)であることが同定された。
【0051】
したがって、本願においてスポット2の抗原は、以下(2A-a)~(2A-e)および(2B)のいずれかであってよい。
(2A-a)配列番号4において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2A-b)配列番号4で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2A-c)配列番号3において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2A-d)配列番号3で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2A-e)配列番号3で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2B)配列番号21~28からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号21~28のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0052】
上記(2A-a)~(2A-e)および(2B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0053】
上記(2A-a)~(2A-e)および(2B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30kDa~75kDa、好ましくは分子量37kDa~70kDa、より好ましくは分子量40~60kDa付近、および等電点4.0~8.5、好ましくは5.5~7.5のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0054】
好ましくは、スポット2の抗原であるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列を有するタンパク質(Ribulose bisphosphate carboxylase large chain)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0055】
(3)スポット3の抗原
スポット3について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
APHTEDAIRVTQSTANFFISEARK(配列番号29)
FVESGGARVIPLIYNESPENLNK(配列番号30)
【0056】
また、スポット3について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、γ-グルタミルヒドロラーゼ(Gamma-glutamyl hydrolase)(アミノ酸配列:配列番号6、それをコードする塩基配列:配列番号5)であることが同定された。
【0057】
したがって、本願においてスポット3の抗原は、以下(3A-a)~(3A-e)および(3B)のいずれかであってよい。
(3A-a)配列番号6において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(3A-b)配列番号6で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(3A-c)配列番号5において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質、又はその糖鎖修飾体。
(3A-d)配列番号5で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(3A-e)配列番号5で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(3B)配列番号29又は30で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質、好ましくは配列番号29及び30で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号29及び/又は30で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0058】
上記(3A-a)~(3A-e)および(3B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0059】
上記(3A-a)~(3A-e)および(3B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20kDa~50kDa、好ましくは分子量25kDa~40kDa、より好ましくは分子量25~37kDa付近、および等電点7.0~12.0、好ましくは8.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0060】
好ましくは、スポット3の抗原であるタンパク質は、配列番号6のアミノ酸配列を有するタンパク質(Gamma-glutamyl hydrolase)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0061】
(4)スポット4の抗原
スポット4について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
IWDLESK(配列番号31)
SIVEDLK(配列番号32)
【0062】
また、スポット4について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、グアニンヌクレオチドバインディングプロテインサブユニットベータライクプロテイン(Guanine nucleotide-binding protein subunit beta-like protein)(アミノ酸配列:配列番号8、それをコードする塩基配列:配列番号7)であることが同定された。
【0063】
したがって、本願においてスポット4の抗原は、以下(4A-a)~(4A-e)および(4B)のいずれかであってよい。
(4A-a)配列番号8において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4A-b)配列番号8で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4A-c)配列番号7において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4A-d)配列番号7で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4A-e)配列番号7で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4B)配列番号31又は32で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質、好ましくは配列番号31及び32で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号31及び/又は32で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0064】
上記(4A-a)~(4A-e)および(4B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0065】
上記(4A-a)~(4A-e)および(4B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20kDa~50kDa、好ましくは分子量25kDa~40kDa、より好ましくは分子量25~37kDa付近、および等電点6.0~10.0、好ましくは7.0~9.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0066】
好ましくは、スポット4の抗原であるタンパク質は、配列番号8のアミノ酸配列を有するタンパク質(Guanine nucleotide-binding protein subunit beta-like protein)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0067】
(5)スポット5の抗原
スポット5について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
QELDERARQGETVVPGGTGGK(配列番号33)
SGEERAQEEAIDIDESK(配列番号34)
【0068】
また、スポット5について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、プロテインSLE3(Protein SLE3)(アミノ酸配列:配列番号10、それをコードする塩基配列:配列番号9)であることが同定された。
【0069】
したがって、本願においてスポット5の抗原は、以下(5A-a)~(5A-e)および(5B)のいずれかであってよい。
(5A-a)配列番号10において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5A-b)配列番号10で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5A-c)配列番号9において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5A-d)配列番号9で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5A-e)配列番号9で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5B)配列番号33又は34で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質、好ましくは配列番号33及び34で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号33及び/又は34で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0070】
上記(5A-a)~(5A-e)および(5B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0071】
上記(5A-a)~(5A-e)および(5B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2kDa~30kDa、好ましくは分子量3kDa~25kDa、より好ましくは分子量5~20kDa付近、および等電点4.0~9.0、好ましくは5.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0072】
好ましくは、スポット5の抗原であるタンパク質は、配列番号10のアミノ酸配列を有するタンパク質(Protein SLE3)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0073】
(6)スポット6の抗原
スポット6について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AAAHVVEGAAGYAGHK(配列番号35)
AKDYTLQAAEK(配列番号36)
ARETHELGAHFESLADK(配列番号37)
ATAVGWAAAHFSAEK(配列番号38)
DTPQGSIEALQAGERVK(配列番号39)
DYTLQAAEK(配列番号40)
EEAQRELEAK(配列番号41)
EGTGSIVFTAIGETVSSAGEK(配列番号42)
ERGRESGGQVVAEK(配列番号43)
GLAASAGETAK(配列番号44)
GQQGYAVTK(配列番号45)
KPSQPQEAEERPSEGIGETVRQYAQK(配列番号46)
PAEIVQER(配列番号47)
PQGSIEALQAGERVK(配列番号48)
QAASETLNTTTQTAQEK(配列番号49)
SAGGTTASYVGEK(配列番号50)
SLTSIGEK(配列番号51)
TPQGSIEALQAGERVK(配列番号52)
VTDHAAANVVGNK(配列番号53)
【0074】
また、スポット6について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、シードビオチンコンテイニングプロテインSBP65(Seed biotin-containing protein SBP65)(アミノ酸配列:配列番号12、それをコードする塩基配列:配列番号11)であることが同定された。
【0075】
したがって、本願においてスポット6の抗原は、以下(6A-a)~(6A-e)および(6B)のいずれかであってよい。
(6A-a)配列番号12において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6A-b)配列番号12で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6A-c)配列番号11において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6A-d)配列番号11で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6A-e)配列番号11で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6B)配列番号35~53からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、またはすべての配列を含むタンパク質。より好ましくは、配列番号35~39、41~44、46、48~50、52及び53からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号35~53のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0076】
上記(6A-a)~(6A-e)および(6B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0077】
上記(6A-a)~(6A-e)および(6B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量50kDa~100kDa、好ましくは分子量55kDa~90kDa、より好ましくは分子量60~75kDa付近、および等電点5.0~10.0、好ましくは6.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0078】
好ましくは、スポット6の抗原であるタンパク質は、配列番号12のアミノ酸配列を有するタンパク質(Seed biotin-containing protein SBP65)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0079】
(7)スポット7の抗原
スポット7について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AASNAPAPLAGVIFEPFQELKK(配列番号54)
ASNAPAPLAGVIFEPFQELKK(配列番号55)
FFKESSEEEREHAEQLIK(配列番号56)
GHGVWHFDQK(配列番号57)
IAEYVAQLRLVGK(配列番号58)
KIAEYVAQLRLVGK(配列番号59)
LLHDEDHV(配列番号60)
SNAPAPLAGVIFEPFQELKK(配列番号61)
【0080】
また、スポット7について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、フェリチン-2(Ferritin-2)(アミノ酸配列:配列番号14、それをコードする塩基配列:配列番号13)であることが同定された。
【0081】
したがって、本願においてスポット7の抗原は、以下(7A-a)~(7A-e)および(7B)のいずれかであってよい。
(7A-a)配列番号14において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7A-b)配列番号14で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7A-c)配列番号13において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7A-d)配列番号13で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7A-e)配列番号13で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7B)配列番号54~61からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、またはすべての配列を含むタンパク質。より好ましくは、配列番号54~59及び61から成る群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号54~61のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0082】
上記(7A-a)~(7A-e)および(7B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0083】
上記(7A-a)~(7A-e)および(7B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5kDa~37kDa、好ましくは分子量10kDa~30kDa、より好ましくは分子量15~25kDa付近、および等電点3.0~7.0、好ましくは4.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0084】
好ましくは、スポット7の抗原であるタンパク質は、配列番号14のアミノ酸配列を有するタンパク質(Ferritin-2)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0085】
(8)スポット8の抗原
スポット8について質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AGESESNLRK(配列番号62)
GESEANVREIFDK(配列番号63)
GILLYGPPGSGK(配列番号64)
LAGESESNLRK(配列番号65)
LSDDVDLERIAK(配列番号66)
RELQETVQYPVEHPEK(配列番号67)
TVFIIGATNRPDIID(配列番号68)
【0086】
また、スポット8について、質量分析装置から得られた質量データをUniprotのタンパク質データと照合して解析したところ、セルディビジョンサイクルプロテイン48ホモログ(Cell division cycle protein 48 homolog)(アミノ酸配列:配列番号16、それをコードする塩基配列:配列番号15)であることが同定された。
【0087】
したがって、本願においてスポット8の抗原は、以下(8A-a)~(8A-e)および(8B)のいずれかであってよい。
(8A-a)配列番号16において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8A-b)配列番号16で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8A-c)配列番号15において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8A-d)配列番号15で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8A-e)配列番号15で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8B)配列番号62~68からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号62~68のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0088】
上記(8A-a)~(8A-e)および(8B)のタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0089】
上記(8A-a)~(8A-e)および(8B)のタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量75kDa~200kDa、好ましくは分子量100kDa~170kDa、より好ましくは分子量100~150kDa付近、および等電点3.0~7.0、好ましくは4.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0090】
好ましくは、スポット8の抗原であるタンパク質は、配列番号16のアミノ酸配列を有するタンパク質(Cell division cycle protein 48 homolog)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0091】
(1α)スポット1αの抗原
スポット1αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
APQDLYESYYNANK(配列番号71)
AVLFVPPK(配列番号72)
DFASRIYDSVK(配列番号73)
DIFLRELISNASDALDK(配列番号74)
DIFYITGTSK(配列番号75)
DNVDDVK(配列番号76)
EDSKPETDAVNDDNDVK(配列番号77)
EEAGEYLEESK(配列番号78)
EQLENSPFLERLK(配列番号79)
EVLGEGDNTK(配列番号80)
EVTEEEYTK(配列番号81)
FYHSLAK(配列番号82)
IGAVPHGLSTDSDVVK(配列番号83)
LGIIEDATNRNRLAK(配列番号84)
NPEDEGVK(配列番号85)
SGTSAFVEK(配列番号86)
TSLDISPEATVEEEDDTEVEAESDAK(配列番号87)
APQDLYESYYNANK(配列番号90)
AVLFVPPK(配列番号91)
DFASRIYDSVK(配列番号92)
DIFLRELISNASDALDK(配列番号93)
DIFYITGTSK(配列番号94)
DNVDDVK(配列番号95)
DVLGEGDNTK(配列番号96)
EEAGEYLQESK(配列番号97)
EQLENSPFLERLK(配列番号98)
EVTEEEYTK(配列番号99)
FYHSLAK(配列番号100)
IGAVPHGLSTDSDVVK(配列番号101)
LGIIEDATNRNRLAK(配列番号102)
NPEDEGVK(配列番号103)
SGTSAFVEK(配列番号104)
【0092】
また、スポット1αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号71~87のいずれかを含むタンパク質としてエンドプラスミンホモログアイソフォームX2(endoplasmin homolog isoform X2)(アミノ酸配列:配列番号70、それをコードする塩基配列:配列番号69)、配列番号90~104のいずれかを含むタンパク質としてエンドプラスミンホモログアイソフォームX2(endoplasmin homolog isoform X2)(アミノ酸配列:配列番号89、それをコードする塩基配列:配列番号88)が同定された。
【0093】
したがって、本願においてスポット1αの抗原は、以下(1αA1-a)~(1αA1-e)、(1αB1)、(1αA2-a)~(1αA2-e)、および(1αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(1αA1-a)配列番号70において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA1-b)配列番号70で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA1-c)配列番号69において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA1-d)配列番号69で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA1-e)配列番号69で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αB1)配列番号71~87からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号71~87のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(1αA2-a)配列番号89において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA2-b)配列番号89で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA2-c)配列番号88において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA2-d)配列番号88で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αA2-e)配列番号88で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(1αB2)配列番号90~104からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号71~87のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0094】
上記(1αA1-a)~(1αA1-e)、(1αB1)、(1αA2-a)~(1αA2-e)、および(1αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0095】
上記(1αA1-a)~(1αA1-e)、(1αB1)、(1αA2-a)~(1αA2-e)、および(1αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量70~120kDa、好ましくは分子量80~110kDa付近、および等電点2.5~6.5、好ましくは3.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0096】
好ましくは、スポット1αの抗原であるタンパク質は、配列番号70または89のアミノ酸配列を有するタンパク質(endoplasmin homolog isoform X2)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0097】
(2α)スポット2αの抗原
スポット2αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
ADLVNNLGTIARSGTK(配列番号107)
AVENSPFLEK(配列番号108)
EDQLEYLEERRLK(配列番号109)
EEYAAFYK(配列番号110)
EGQNDIYYITGESK(配列番号111)
EIFLRELISNASDALDK(配列番号112)
FYEAFSK(配列番号113)
HFSVEGQLEFK(配列番号114)
IRFESLTDK(配列番号115)
LAELLRYHSTK(配列番号116)
LDESEDEK(配列番号117)
LGIHEDSQNK(配列番号118)
RAPFDLFDTRK(配列番号119)
VEDVDEDK(配列番号120)
ADLVNNLGTIARSGTK(配列番号123)
AVENSPFLEK(配列番号124)
EDQLEYLEERRLK(配列番号125)
EEYSAFYK(配列番号126)
EGQSDIYYITGESK(配列番号127)
EIFLRELISNASDALDK(配列番号128)
FYEAFSK(配列番号129)
HFSVEGQLEFK(配列番号130)
IAELLRYHSTK(配列番号131)
IRFESLTDK(配列番号132)
LDESEDEK(配列番号133)
LGIHEDSQNK(配列番号134)
RAPFDLFDTRK(配列番号135)
SGDELTSLK(配列番号136)
VEDVDEEK(配列番号137)
ADLVNNLGTIARSGTK(配列番号140)
AVENSPFLEK(配列番号141)
EDQLEYLEERRLK(配列番号142)
EEYAAFYK(配列番号143)
EGQNDIYYITGESK(配列番号144)
EIFLRELISNASDALDK(配列番号145)
FYEAFSK(配列番号146)
HFSVEGQLEFK(配列番号147)
IRFESLTDK(配列番号148)
LAELLRYHSTK(配列番号149)
LDESEDEK(配列番号150)
LGIHEDSQNK(配列番号151)
RAPFDLFDTK(配列番号152)
VEDVDEDK(配列番号153)
【0098】
また、スポット2αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号107~120のいずれかを含むタンパク質としてヒートショックコグネートプロテイン80(heat shock cognate protein 80)(アミノ酸配列:配列番号106、それをコードする塩基配列:配列番号105)、配列番号123~137のいずれかを含むタンパク質としてヒートショックプロテイン90-1(heat shock protein 90-1)(アミノ酸配列:配列番号122、それをコードする塩基配列:配列番号121)、配列番号140~153のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_02G302500(hypothetical protein GLYMA_02G302500)、が同定された。
【0099】
したがって、本願においてスポット1αの抗原は、以下(2αA1-a)~(2αA1-e)、(2αB1)、(2αA2-a)~(2αA2-e)、(2αB2)、(2αA3-a)~(2αA3-e)、および(2αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(2αA1-a)配列番号106において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA1-b)配列番号106で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA1-c)配列番号105において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA1-d)配列番号105で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA1-e)配列番号105で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αB1)配列番号107~120からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号107~120のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(2αA2-a)配列番号122において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA2-b)配列番号122で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA2-c)配列番号121において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA2-d)配列番号121で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA2-e)配列番号121で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αB2)配列番号123~137からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号123~137のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(2αA3-a)配列番号139において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA3-b)配列番号139で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA3-c)配列番号138において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA3-d)配列番号138で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αA3-e)配列番号138で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(2αB3)配列番号140~153からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号140~153のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0100】
上記(2αA1-a)~(2αA1-e)、(2αB1)、(2αA2-a)~(2αA2-e)、(2αB2)、(2αA3-a)~(2αA3-e)、および(2αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0101】
上記(2αA1-a)~(2αA1-e)、(2αB1)、(2αA2-a)~(2αA2-e)、(2αB2)、(2αA3-a)~(2αA3-e)、および(2αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量50~120kDa、好ましくは分子量60~110kDa付近、および等電点2.5~6.5、好ましくは3.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0102】
好ましくは、スポット2αの抗原であるタンパク質は、配列番号106のアミノ酸配列を有するタンパク質(heat shock cognate protein 80)、配列番号122のアミノ酸配列を有するタンパク質(heat shock protein 90-1)もしくは配列番号139のアミノ酸を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_02G302500)、と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0103】
(4α)スポット4αの抗原
スポット4αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AGGALSIAFVSK(配列番号156)
DGLIVSIGK(配列番号157)
【0104】
また、スポット4αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号156、157のいずれかを含むタンパク質としてエンブリオ-スペシフィックウレアーゼアイソフォームX1(embryo-specific urease isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号155、それをコードする塩基配列:配列番号154)、が同定された。
【0105】
したがって、本願においてスポット4αの抗原は、以下(4αA-a)~(4αA-e)、および(4αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(4αA-a)配列番号155において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4αA-b)配列番号155で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4αA-c)配列番号154において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4αA-d)配列番号154で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4αA-e)配列番号154で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(4αB)配列番号156および157からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号156、157のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0106】
上記(4αA-a)~(4αA-e)、および(4αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0107】
上記(4αA-a)~(4αA-e)、および(4αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量70~120kDa、好ましくは分子量80~110kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0108】
好ましくは、スポット4αの抗原であるタンパク質は、配列番号155のアミノ酸配列を有するタンパク質(embryo-specific urease isoform X1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0109】
(5α)スポット5αの抗原
スポット5αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AFATYVQAK(配列番号160)
QQEATTSLSSFTPDASSIASSIK(配列番号161)
【0110】
また、スポット5αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号160、161のいずれかを含むタンパク質としてα-1,4グルカンホスホリラーゼLアイソザイム、クロロプラスティック/アミロプラスティック(alpha-1,4 glucan phosphorylase L isozyme, chloroplastic/amyloplastic)(アミノ酸配列:配列番号159、それをコードする塩基配列:配列番号158)、が同定された。
【0111】
したがって、本願においてスポット5αの抗原は、以下(5αA-a)~(5αA-e)、および(5αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(5αA-a)配列番号159において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5αA-b)配列番号159で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5αA-c)配列番号158において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5αA-d)配列番号158で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5αA-e)配列番号158で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(5αB)配列番号160および161からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号160、161のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0112】
上記(5αA-a)~(5αA-e)、および(5αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0113】
上記(5αA-a)~(5αA-e)、および(5αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量70~170kDa、好ましくは分子量80~160kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0114】
好ましくは、スポット5αの抗原であるタンパク質は、配列番号159のアミノ酸配列を有するタンパク質(alpha-1,4 glucan phosphorylase L isozyme, chloroplastic/amyloplastic)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0115】
(6α)スポット6αの抗原
スポット6αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
FLNGEVGPK(配列番号164)
LSVFDAAEK(配列番号165)
LSVFDVAEK(配列番号166)
TSLAPGSGVVTK(配列番号167)
FLNGEVGPK(配列番号170)
LSVFDVAEK(配列番号171)
TSLAPGSGVVTK(配列番号172)
【0116】
また、スポット6αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号164~167のいずれかを含むタンパク質としてアコニテートヒドラターゼ1(aconitate hydratase 1)(アミノ酸配列:配列番号163、それをコードする塩基配列:配列番号162)、配列番号170~172のいずれかを含むタンパク質としてアコニテートヒドラターゼ1(アミノ酸配列:配列番号169、それをコードする塩基配列:配列番号168)が同定された。
【0117】
したがって、本願においてスポット6αの抗原は、以下(6αA1-a)~(6αA1-e)、(6αB1)、(6αA2-a)~(6αA2-e)、および(6αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(6αA1-a)配列番号163において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA1-b)配列番号163で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA1-c)配列番号162において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA1-d)配列番号162で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA1-e)配列番号162で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αB1)配列番号164~167からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号164~167のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(6αA2-a)配列番号169において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA2-b)配列番号169で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA2-c)配列番号168において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA2-d)配列番号168で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αA2-e)配列番号168で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(6αB2)配列番号170~172からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号170~172のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0118】
上記(6αA1-a)~(6αA1-e)、(6αB1)、(6αA2-a)~(6αA2-e)、および(6αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0119】
上記(6αA1-a)~(6αA1-e)、(6αB1)、(6αA2-a)~(6αA2-e)、および(6αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量70~120kDa、好ましくは分子量80~110kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0120】
好ましくは、スポット6αの抗原であるタンパク質は、配列番号163または169のアミノ酸配列を有するタンパク質(aconitate hydratase 1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0121】
(7α)スポット7αの抗原
スポット7αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AGITVIQIDEAALREGLPLRK(配列番号175)
ALGVDTVPVLVGPVTYLLLSKPAK(配列番号176)
DEAFFSGNAAALASRK(配列番号177)
DEVEDLEK(配列番号178)
ISEEEYVK(配列番号179)
IVEVNALAK(配列番号180)
LIRNELAK(配列番号181)
LLSVFREGVK(配列番号182)
LVVSTSSSLLHTAVDLVNETK(配列番号183)
SFSLLSLLPK(配列番号184)
SSPRVTNEAVQK(配列番号185)
TLTSLNGVTAYGFDLVRGTNTLDLIK(配列番号186)
YGAGIGPGVYDIHSPRIPPTEEIADRINK(配列番号187)
【0122】
また、スポット7αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号175~187のいずれかを含むタンパク質としてメチオニンシンターゼ(methionine synthase)(アミノ酸配列:配列番号174、それをコードする塩基配列:配列番号173)、が同定された。
【0123】
したがって、本願においてスポット7αの抗原は、以下(7αA-a)~(7αA-e)、および(7αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(7αA-a)配列番号174において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7αA-b)配列番号174で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7αA-c)配列番号173において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7αA-d)配列番号173で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7αA-e)配列番号173で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(7αB)配列番号175~187からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号175~187のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0124】
上記(7αA-a)~(7αA-e)、および(7αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0125】
上記(7αA-a)~(7αA-e)、および(7αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量50~120kDa、好ましくは分子量60~110kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0126】
好ましくは、スポット7αの抗原であるタンパク質は、配列番号174のアミノ酸配列を有するタンパク質(methionine synthase)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0127】
(8α)スポット8αの抗原
スポット8αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AIGIDRFGASAPAGRIYK(配列番号190)
ALPTYTPESPADATRNLSQTNLNALAK(配列番号191)
ANSYSVHGSALGAK(配列番号192)
ATADAALVEK(配列番号193)
DKPTLIK(配列番号194)
GGYTISDNSTGNKPDVILIGTGSELEIAAK(配列番号195)
LPQLPGTSIEGVEK(配列番号196)
NGNNGYDDIRAAIK(配列番号197)
SVNTIRFLAIDAVEK(配列番号198)
VTTTIGYGSPNK(配列番号199)
【0128】
また、スポット8αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号190~199のいずれかを含むタンパク質としてトランスケトラーゼ、クロロプラスティック(transketolase, chloroplastic)(アミノ酸配列:配列番号189、それをコードする塩基配列:配列番号188)、が同定された。
【0129】
したがって、本願においてスポット8αの抗原は、以下(8αA-a)~(8αA-e)、および(8αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(8αA-a)配列番号189において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8αA-b)配列番号189で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8αA-c)配列番号188において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8αA-d)配列番号188で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8αA-e)配列番号188で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(8αB)配列番号190~199からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号190~199のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0130】
上記(8αA-a)~(8αA-e)、および(8αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0131】
上記(8αA-a)~(8αA-e)、および(8αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量50~120kDa、好ましくは分子量60~110kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0132】
好ましくは、スポット8αの抗原であるタンパク質は、配列番号189のアミノ酸配列を有するタンパク質(transketolase, chloroplastic)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0133】
(9α)スポット9αの抗原
スポット9αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DLSSEEANQYLK(配列番号202)
【0134】
また、スポット9αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号202を含むタンパク質としてリジン-tRNAリガーゼ、サイトプラスミック-ライク アイソフォームX2(lysine-tRNA ligase, cytoplasmic-like isoform X2)(アミノ酸配列:配列番号201、それをコードする塩基配列:配列番号200)、が同定された。
【0135】
したがって、本願においてスポット9αの抗原は、以下(9αA-a)~(9αA-e)、および(9αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(9αA-a)配列番号201において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(9αA-b)配列番号201で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(9αA-c)配列番号200において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(9αA-d)配列番号200で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(9αA-e)配列番号200で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(9αB)配列番号202で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号202で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0136】
上記(9αA-a)~(9αA-e)、および(9αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0137】
上記(9αA-a)~(9αA-e)、および(9αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量50~120kDa、好ましくは分子量60~110kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0138】
好ましくは、スポット9αの抗原であるタンパク質は、配列番号201のアミノ酸配列を有するタンパク質(lysine-tRNA ligase, cytoplasmic-like isoform X2)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0139】
(10α)スポット10αの抗原
スポット10αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AAVEEGIVPGGGVALLYASSELDK(配列番号205)
DRVTDALNATK(配列番号206)
EGVITISDGK(配列番号207)
GRNVVIEQSFGAPK(配列番号208)
GVEELADAVK(配列番号209)
IGGASEAEVGEK(配列番号210)
IGVQIIQNALK(配列番号211)
ISSINAIVK(配列番号212)
LLEQNDPDLGYDAAK(配列番号213)
LQTANFDQK(配列番号214)
LSGGVAVLK(配列番号215)
NIGASLVK(配列番号216)
TGIIDPLK(配列番号217)
TPVHTIASNAGVEGAVVVGK(配列番号218)
AGIIDPLK(配列番号221)
DRVTDALNATK(配列番号222)
EGVITISDGK(配列番号223)
GRNVVIEQSFGAPK(配列番号224)
GVEELADAVK(配列番号225)
IGGASEAEVGEK(配列番号226)
IGVQIIQNALK(配列番号227)
ISSINAIVK(配列番号228)
LLEQENHDLGYDAAK(配列番号229)
LQTANFDQK(配列番号230)
LSGGVAVLK(配列番号231)
【0140】
また、スポット10αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号205~218のいずれかを含むタンパク質としてシャペロニンCPN60-2,ミトコンドリアル(chaperonin CPN60-2, mitochondrial)(アミノ酸配列:配列番号204、それをコードする塩基配列:配列番号203)、配列番号221~231のいずれかを含むタンパク質としてシャペロニンCPN60-2,ミトコンドリアル-ライク アイソフォームX1(chaperonin CPN60-2, mitochondrial-like isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号220、それをコードする塩基配列:配列番号219)が同定された。
【0141】
したがって、本願においてスポット10αの抗原は、以下(10αA1-a)~(10αA1-e)、(10αB1)、(10αA2-a)~(10αA2-e)、および(10αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(10αA1-a)配列番号204において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA1-b)配列番号204で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA1-c)配列番号203において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA1-d)配列番号203で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA1-e)配列番号203で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αB1)配列番号205~218からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号205~218のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(10αA2-a)配列番号220において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA2-b)配列番号220で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA2-c)配列番号219において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA2-d)配列番号219で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αA2-e)配列番号219で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(10αB2)配列番号221~231からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号221~231のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0142】
上記(10αA1-a)~(10αA1-e)、(10αB1)、(10αA2-a)~(10αA2-e)、および(10αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0143】
上記(10αA1-a)~(10αA1-e)、(10αB1)、(10αA2-a)~(10αA2-e)、および(10αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0144】
好ましくは、スポット10αの抗原であるタンパク質は、配列番号204のアミノ酸配列を有するタンパク質(haperonin CPN60-2, mitochondrial)もしくは配列番号220のアミノ酸配列を有するタンパク質(chaperonin CPN60-2, mitochondrial-like isoform X1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0145】
(11α)スポット11αの抗原
スポット11αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AIDVLNFTPLNGK(配列番号234)
FNNVFVK(配列番号235)
GFGFVNFANVDDAAK(配列番号236)
SGAANVFIK(配列番号237)
【0146】
また、スポット11αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号234~237のいずれかを含むタンパク質としてポリアデニレート-バインディングプロテイン8 アイソフォームX3(polyadenylate-binding protein 8 isoform X3)(アミノ酸配列:配列番号233、それをコードする塩基配列:配列番号232)、が同定された。
【0147】
したがって、本願においてスポット11αの抗原は、以下(11αA-a)~(11αA-e)、および(11αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(11αA-a)配列番号233において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(11αA-b)配列番号233で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(11αA-c)配列番号232において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(11αA-d)配列番号232で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(11αA-e)配列番号232で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(11αB)配列番号234~237からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号234~237のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0148】
上記(11αA-a)~(11αA-e)、および(11αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0149】
上記(11αA-a)~(11αA-e)、および(11αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0150】
好ましくは、スポット11αの抗原であるタンパク質は、配列番号233のアミノ酸配列を有するタンパク質(polyadenylate-binding protein 8 isoform X3)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0151】
(12α)スポット12αの抗原
スポット12αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
VVGVPVTLNGDLK(配列番号240)
【0152】
また、スポット12αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号240を含むタンパク質としてピロホスフェート-フルクトース6-ホスフェート1-ホスホロトランスフェラーゼサブユニットアルファ-ライク(pyrophosphate--fructose 6-phosphate 1-phosphotransferase subunit alpha-like)(アミノ酸配列:配列番号239、それをコードする塩基配列:配列番号238)、が同定された。
【0153】
したがって、本願においてスポット12αの抗原は、以下(12αA-a)~(12αA-e)、および(12αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(12αA-a)配列番号239において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(12αA-b)配列番号239で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(12αA-c)配列番号238において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(12αA-d)配列番号238で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(12αA-e)配列番号238で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(12αB)配列番号240で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号240で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0154】
上記(12αA-a)~(12αA-e)、および(12αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0155】
上記(12αA-a)~(12αA-e)、および(12αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0156】
好ましくは、スポット12αの抗原であるタンパク質は、配列番号239のアミノ酸配列を有するタンパク質(pyrophosphate--fructose 6-phosphate 1-phosphotransferase subunit alpha-like)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0157】
(13α)スポット13αの抗原
スポット13αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AASILSSHDPPVVLAK(配列番号243)
DGNVAPFVK(配列番号244)
DLASQYDVRGYPTIK(配列番号245)
EDIIEFIEK(配列番号246)
EEQVPLIIIQHNDGK(配列番号247)
EFVLTLDHSNFHDTVSK(配列番号248)
FFKPNLEADHIPTWLK(配列番号249)
FFNSPNAK(配列番号250)
FSGEEFDNFSALAEK(配列番号251)
FVEESSTPVVTVFNNDPSNHPFVAK(配列番号252)
AASILSSHDPPIVLAK(配列番号255)
DGHVAPFVK(配列番号256)
DLASQYDVK(配列番号257)
EDIIEFIEK(配列番号258)
EEQVPLIIIQHNDGK(配列番号259)
EFVLTLDHSNFHDTVSK(配列番号260)
FFKPNLEADHIPTWLK(配列番号261)
FFNSPNAK(配列番号262)
FSGEEFDNFSALAEK(配列番号263)
FVEESSTPVVTVFNNEPSNHPFVVK(配列番号264)
GFPTINILRNGGK(配列番号265)
GPREADGIVDYLK(配列番号266)
LAPEYEK(配列番号267)
LDATANDIPSETFDVQGYPTVYFRSASGK(配列番号268)
LRSDYDFGHTLNAK(配列番号269)
LSQYDGGRTK(配列番号270)
QLAPILDEVAISYQNEADVVIAK(配列番号271)
QQGVSFLVGDVESSQGAFQYFGLK(配列番号272)
QSGPASTEIK(配列番号273)
SADEATAFIGENK(配列番号274)
SEPIPETNDEPVK(配列番号275)
VAIVGVFPK(配列番号276)
VVVGASLEDIVFK(配列番号277)
YREAAEQYK(配列番号278)
【0158】
また、スポット13αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号243~252のいずれかを含むタンパク質としてプロテインジスルフィドイソメラーゼ-ライクプロテインプレカーサー(protein disulfide isomerase-like protein precursor)(アミノ酸配列:配列番号242、それをコードする塩基配列:配列番号241)、配列番号255~278のいずれかを含むタンパク質としてプロテインジスルフィド-イソメラーゼ(protein disulfide-isomerase)(アミノ酸配列:配列番号254、それをコードする塩基配列:配列番号253)が同定された。
【0159】
したがって、本願においてスポット13αの抗原は、以下(13αA1-a)~(13αA1-e)、(13αB1)、(13αA2-a)~(13αA2-e)、および(13αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(13αA1-a)配列番号242において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA1-b)配列番号242で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA1-c)配列番号241において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA1-d)配列番号241で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA1-e)配列番号241で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αB1)配列番号243~252からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号205~218のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(13αA2-a)配列番号254において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA2-b)配列番号254で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA2-c)配列番号253において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA2-d)配列番号253で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αA2-e)配列番号253で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(13αB2)配列番号255~278からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号221~231のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0160】
上記(13αA1-a)~(13αA1-e)、(13αB1)、(13αA2-a)~(13αA2-e)、および(13αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0161】
上記(13αA1-a)~(13αA1-e)、(13αB1)、(13αA2-a)~(13αA2-e)、および(13αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0162】
好ましくは、スポット13αの抗原であるタンパク質は、配列番号242のアミノ酸配列を有するタンパク質(protein disulfide isomerase-like protein precursor)もしくは配列番号254のアミノ酸配列を有するタンパク質(protein disulfide-isomerase)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0163】
(14α)スポット14αの抗原
スポット14αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DHSDVSNQLYANYAIGK(配列番号281)
FQEIVNIRLGDGTTRRGQVLEVDGEK(配列番号282)
FTTVQFTGEVLK(配列番号283)
TLDQFYSRDASN(配列番号284)
FQEIVNIRLGDGTTRRGQVLEVDGEK(配列番号287)
FTTVQFTGEVLK(配列番号288)
TLDQFYSRDAGN(配列番号289)
【0164】
また、スポット14αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号281~284のいずれかを含むタンパク質としてV-タイプ プロトンATPaseサブユニットB2(V-type proton ATPase subunit B 2)(アミノ酸配列:配列番号280、それをコードする塩基配列:配列番号279)、配列番号287~289のいずれかを含むタンパク質としてV-タイプ プロトンATPaseサブユニットB2(アミノ酸配列:配列番号286、それをコードする塩基配列:配列番号285)が同定された。
【0165】
したがって、本願においてスポット14αの抗原は、以下(14αA1-a)~(14αA1-e)、(14αB1)、(14αA2-a)~(14αA2-e)、および(14αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(14αA1-a)配列番号280において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA1-b)配列番号280で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA1-c)配列番号279において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA1-d)配列番号279示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA1-e)配列番号279で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αB1)配列番号281~284からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号281~284のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(14αA2-a)配列番号286において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA2-b)配列番号286で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA2-c)配列番号285において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA2-d)配列番号285で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αA2-e)配列番号285で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(14αB2)配列番号287~289からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号287~289のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0166】
上記(14αA1-a)~(14αA1-e)、(14αB1)、(14αA2-a)~(14αA2-e)、および(14αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0167】
上記(14αA1-a)~(14αA1-e)、(14αB1)、(14αA2-a)~(14αA2-e)、および(14αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点2.5~6.5、好ましくは3.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0168】
好ましくは、スポット14αの抗原であるタンパク質は、配列番号280または286のアミノ酸配列を有するタンパク質(V-type proton ATPase subunit B 2)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0169】
(15α、16α)スポット15α、16αの抗原
スポット15α、16αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AIGINVPRSRFLPVK(配列番号292)
ARENPENPSIELGPEFK(配列番号293)
ATSDLLLVQSDLYTLEDGFVIRNK(配列番号294)
EINGPEDL(配列番号295)
EYVFVANSDNLGAIVDLK(配列番号296)
ILNHLIQNK(配列番号297)
IQTPTDEVVVPYDTLAPTPEGSSEVK(配列番号298)
LDALLSQGK(配列番号299)
RLVEADALK(配列番号300)
SAVAGLNEISENEK(配列番号301)
SIPSIVELDSLK(配列番号302)
VLQLETAAGAAIRFFDK(配列番号303)
VSNFLGRFK(配列番号304)
AIGINVPRSRFLPVK(配列番号307)
ATSDLLLVQSDLYTLEDGFVIRNK(配列番号308)
EYVFVANSDNLGAIVDLK(配列番号309)
ILNHLIQNK(配列番号310)
IQTPTDEVVVPYDTLAPTPDGSSDVK(配列番号311)
LDALLSQGK(配列番号312)
LEVPDGAVISDK(配列番号313)
RLVEADALK(配列番号314)
SAVAGLNEISESEK(配列番号315)
SIPSIVELDSLK(配列番号316)
VLQLETAAGAAIRFFDK(配列番号317)
VSNFLGRFK(配列番号318)
【0170】
また、スポット15α、16αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号292~304のいずれかを含むタンパク質としてUTP-グルコース-1-ホスフェートウリジリルトランスフェラーゼ(UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase)(アミノ酸配列:配列番号291、それをコードする塩基配列:配列番号290)、配列番号307~318のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_02G241100(hypothetical protein GLYMA_02G241100)(アミノ酸配列:配列番号306、それをコードする塩基配列:配列番号305)が同定された。
【0171】
したがって、本願においてスポット15α、16αの抗原は、以下(15,16αA1-a)~(15,16αA1-e)、(15,16αB1)、(15,16αA2-a)~(15,16αA2-e)、および(15,16αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(15,16αA1-a)配列番号291において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA1-b)配列番号291で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA1-c)配列番号290において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA1-d)配列番号290示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA1-e)配列番号290で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αB1)配列番号292~304からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号292~304のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(15,16αA2-a)配列番号306において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA2-b)配列番号306で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15.16αA2-c)配列番号305において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA2-d)配列番号305で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αA2-e)配列番号305で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(15,16αB2)配列番号307~318からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号307~318のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0172】
上記(15,16αA1-a)~(15,16αA1-e)、(15,16αB1)、(15,16αA2-a)~(15,16αA2-e)、および(15,16αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0173】
上記(15,16αA1-a)~(15,16αA1-e)、(15,16αB1)、(15,16αA2-a)~(15,16αA2-e)、および(15,16αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0174】
好ましくは、スポット15α、16αの抗原であるタンパク質は、配列番号291のアミノ酸配列を有するタンパク質(UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase)もしくは配列番号306のアミノ酸配列を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_02G241100)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0175】
(17α)スポット17αの抗原
スポット17αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AVDGSFVFNK(配列番号321)
FFIYVQNYNESDPK(配列番号322)
VEFDEEGK(配列番号323)
VIDLSVDLSAASAAEE(配列番号324)
VVGVTSEGETAK(配列番号325)
AVDGSYVFNK(配列番号328)
FFIYVQNYNESDPK(配列番号329)
VEFDEEGK(配列番号330)
VIDLSVDLSAASAAEE(配列番号331)
VVGVTSEGETAK(配列番号332)
【0176】
また、スポット17αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号321~325のいずれかを含むタンパク質としてグアノシンヌクレオチドジホスフェートディソシエーションインヒビター2(guanosine nucleotide diphosphate dissociation inhibitor 2)(アミノ酸配列:配列番号320、それをコードする塩基配列:配列番号319)、配列番号328~332のいずれかを含むタンパク質としてrab GDPディソシエーションインヒビターアルファ-ライク(rab GDP dissociation inhibitor alpha-like)(アミノ酸配列:配列番号327、それをコードする塩基配列:配列番号326)が同定された。
【0177】
したがって、本願においてスポット17αの抗原は、以下(17αA1-a)~(17αA1-e)、(17αB1)、(17αA2-a)~(17αA2-e)、および(17αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(17αA1-a)配列番号320において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA1-b)配列番号320で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA1-c)配列番号319において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA1-d)配列番号319示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA1-e)配列番号319で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αB1)配列番号321~325からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号321~325のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(17αA2-a)配列番号327において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA2-b)配列番号327で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA2-c)配列番号326において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA2-d)配列番号326で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αA2-e)配列番号326で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(17αB2)配列番号328~332からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号328~332のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0178】
上記(17αA1-a)~(17αA1-e)、(17αB1)、(17αA2-a)~(17αA2-e)、および(17αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0179】
上記(17αA1-a)~(17αA1-e)、(17αB1)、(17αA2-a)~(17αA2-e)、および(17αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0180】
好ましくは、スポット17αの抗原であるタンパク質は、配列番号320のアミノ酸配列を有するタンパク質(guanosine nucleotide diphosphate dissociation inhibitor 2)もしくは配列番号327のアミノ酸配列を有するタンパク質(rab GDP dissociation inhibitor alpha-like)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0181】
(18α)スポット18αの抗原
スポット18αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DFETRVETEGGRIRVLK(配列番号335)
DNIVSSLDNVAK(配列番号336)
GRAVLGLVSESETEK(配列番号337)
LFDQQNEGSIFAISREQVRALAPTK(配列番号338)
RPTISNGYGRLTEVGPDDDEK(配列番号339)
【0182】
また、スポット18αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号335~339のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_10G028300(hypothetical protein GLYMA_10G028300)(アミノ酸配列:配列番号334、それをコードする塩基配列:配列番号333)、が同定された。
【0183】
したがって、本願においてスポット18αの抗原は、以下(18αA-a)~(18αA-e)、および(18αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(18αA-a)配列番号334において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(18αA-b)配列番号334で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(18αA-c)配列番号333において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(18αA-d)配列番号333で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(18αA-e)配列番号333で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(18αB)配列番号335~339からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号335~339のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0184】
上記(18αA-a)~(18αA-e)、および(18αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0185】
上記(18αA-a)~(18αA-e)、および(18αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0186】
好ましくは、スポット18αの抗原であるタンパク質は、配列番号334のアミノ酸配列を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_10G028300)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0187】
(19α)スポット19αの抗原
スポット19αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AQFNIFSK(配列番号342)
DFSTRVETEGGSIRVLK(配列番号343)
DNIVSSLDNVAK(配列番号344)
GRAVLGLVRESETEK(配列番号345)
RPTFSNGYGRLTEVGPDDEK(配列番号346)
【0188】
また、スポット19αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号342~346のいずれかを含むタンパク質としてスクロースバインディングプロテインホモログS-64(sucrose binding protein homolog S-64)(アミノ酸配列:配列番号341、それをコードする塩基配列:配列番号340)、が同定された。
【0189】
したがって、本願においてスポット19αの抗原は、以下(19αA-a)~(19αA-e)、および(19αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(19αA-a)配列番号341において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(19αA-b)配列番号341で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(19αA-c)配列番号340において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(19αA-d)配列番号340で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(19αA-e)配列番号340で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(19αB)配列番号342~346からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号342~346のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0190】
上記(19αA-a)~(19αA-e)、および(19αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0191】
上記(19αA-a)~(19αA-e)、および(19αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0192】
好ましくは、スポット19αの抗原であるタンパク質は、配列番号341のアミノ酸配列を有するタンパク質(sucrose binding protein homolog S-64)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0193】
(25α)スポット25αの抗原
スポット25αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DLFPNENELVVK(配列番号349)
EIFSLRDTTQEDPREVTAAK(配列番号350)
LHGGTPANFLDVGGNASENQVVEAFK(配列番号351)
LNFDDNAAYRQK(配列番号352)
SQILAGGRGLGTFK(配列番号353)
TDQVEDIAGK(配列番号354)
VPVVVRLEGTNVDQGK(配列番号355)
VVDGLALK(配列番号356)
DLFPNENELVVK(配列番号359)
EIFALRDTTQEDPREVTAAK(配列番号360)
LHGGTPANFLDVGGNASEGQVVEAFK(配列番号361)
LNFDDNAAYRQK(配列番号362)
SQILAGGRGLGTFK(配列番号363)
TDQVEDIAGK(配列番号364)
VVDGLALK(配列番号365)
【0194】
また、スポット25αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号349~356のいずれかを含むタンパク質としてスクシニル-CoAリガーゼ[ADP-フォーミング]サブユニットベータ,ミトコンドリアル(succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial)(アミノ酸配列:配列番号348、それをコードする塩基配列:配列番号347)、配列番号359~365のいずれかを含むタンパク質としてスクシニル-CoAリガーゼ[ADP-フォーミング]サブユニットベータ,ミトコンドリアル(アミノ酸配列:配列番号358、それをコードする塩基配列:配列番号357)が同定された。
【0195】
したがって、本願においてスポット25αの抗原は、以下(25αA1-a)~(25αA1-e)、(25αB1)、(25αA2-a)~(25αA2-e)、および(25αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(25αA1-a)配列番号348において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA1-b)配列番号348で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA1-c)配列番号347において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA1-d)配列番号347で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA1-e)配列番号347で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αB1)配列番号349~356からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号349~356のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(25αA2-a)配列番号358において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA2-b)配列番号358で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA2-c)配列番号357において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA2-d)配列番号357で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αA2-e)配列番号357で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(25αB2)配列番号359~365からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号359~365のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0196】
上記(25αA1-a)~(25αA1-e)、(25αB1)、(25αA2-a)~(25αA2-e)、および(25αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0197】
上記(25αA1-a)~(25αA1-e)、(25αB1)、(25αA2-a)~(25αA2-e)、および(25αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0198】
好ましくは、スポット25αの抗原であるタンパク質は、配列番号348または358のアミノ酸配列を有するタンパク質(succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0199】
(26α)スポット26αの抗原
スポット26αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AQGYSVGSSLVEEDK(配列番号368)
ELDYLVGAVSNPK(配列番号369)
FAADANSK(配列番号370)
FATGTEAIAK(配列番号371)
GVSLLLPTDVVIADK(配列番号372)
GVTTIIGGGDSVAAVEK(配列番号373)
IGVIESLLEK(配列番号374)
LASLADLYVNDAFGTAHRAHASTEGVAK(配列番号375)
LSLATTLLEK(配列番号376)
LVTQLPEGGVLLLENVRFYK(配列番号377)
NDPEFAK(配列番号378)
QLPGVLALDDA(配列番号379)
RPFAAIVGGSK(配列番号380)
VILSSHLGRPK(配列番号381)
YLTGYGAK(配列番号382)
ELDYLVGAVSNPK(配列番号385)
ELPGVLALDEAVPVAV(配列番号386)
FAVGTEAIAK(配列番号387)
GVSLLLPSDVVIADK(配列番号388)
GVTTIIGGGDSVAAVEK(配列番号389)
IGVIESLLEK(配列番号390)
RPFAAIVGGSK(配列番号391)
VILSSHLGRPK(配列番号392)
AQGYSVGSSLVEEDK(配列番号395)
ELDYLVGAVSNPK(配列番号396)
FAADANSK(配列番号397)
FATGTEAIAK(配列番号398)
GVSLLLPTDVVIADK(配列番号399)
GVTTIIGGGDSVAAVEK(配列番号400)
IGVIESLLEK(配列番号401)
LASLADLYVNDAFGTAHRAHASTEGVAK(配列番号402)
LSLATTLLEK(配列番号403)
LVAQLPEGGVLLLENVRFYK(配列番号404)
NDPEFAK(配列番号405)
QLPGVLALDDA(配列番号406)
RPFAAIVGGSK(配列番号407)
TFGEALDK(配列番号408)
VILSSHLGRPK(配列番号409)
【0200】
また、スポット26αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号368~382のいずれかを含むタンパク質としてホスホグリセレートキナーゼ、サイトゾリック(phosphoglycerate kinase, cytosolic)(アミノ酸配列:配列番号367、それをコードする塩基配列:配列番号366)、配列番号385~392のいずれかを含むタンパク質としてホスホグリセレートキナーゼ、サイトゾリック(アミノ酸配列:配列番号384、それをコードする塩基配列:配列番号383)、配列番号395~409のいずれかを含むタンパク質としてホスホグリセレートキナーゼ、サイトゾリック(アミノ酸配列:配列番号394、それをコードする塩基配列:配列番号393)、が同定された。
【0201】
したがって、本願においてスポット26αの抗原は、以下(26αA1-a)~(26αA1-e)、(26αB1)、(26αA2-a)~(26αA2-e)、(26αB2)、(26αA3-a)~(26αA3-e)、および(26αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(26αA1-a)配列番号367において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA1-b)配列番号367で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA1-c)配列番号366において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA1-d)配列番号366で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA1-e)配列番号366で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αB1)配列番号368~382からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号368~382のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(26αA2-a)配列番号384において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA2-b)配列番号384で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA2-c)配列番号383において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA2-d)配列番号383で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA2-e)配列番号383で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αB2)配列番号385~392からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号385~392のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(26αA3-a)配列番号394において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA3-b)配列番号394で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA3-c)配列番号393において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA3-d)配列番号393で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αA3-e)配列番号393で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(26αB3)配列番号395~409からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号395~409のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0202】
上記(26αA1-a)~(26αA1-e)、(26αB1)、(26αA2-a)~(26αA2-e)、(26αB2)、(26αA3-a)~(26αA3-e)、および(26αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0203】
上記(26αA1-a)~(26αA1-e)、(26αB1)、(26αA2-a)~(26αA2-e)、(26αB2)、(26αA3-a)~(26αA3-e)、および(26αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0204】
好ましくは、スポット25αの抗原であるタンパク質は、配列番号367、384または394のアミノ酸配列を有するタンパク質(phosphoglycerate kinase, cytosolic)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0205】
(27α)スポット27αの抗原
スポット27αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
FGVNEFVNPK(配列番号412)
FITHTVPFSEINK(配列番号413)
GTFYGNYKPRTDLPSVVEK(配列番号414)
THPVNFLNERTLK(配列番号415)
VNPAAPLDK(配列番号416)
GTFYGHYRPRTDIPGVVEK(配列番号419)
INPNAPLDK(配列番号420)
FGVNEFVNPK(配列番号423)
FITHTVPFSEINK(配列番号424)
GTFYGNYKPRTDLPSVVEK(配列番号425)
INPAAPLDK(配列番号426)
TAPINFLNERTLK(配列番号427)
【0206】
また、スポット27αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号412~416のいずれかを含むタンパク質としてアルコールデヒドロゲナーゼ1(alcohol dehydrogenase 1)(アミノ酸配列:配列番号411、それをコードする塩基配列:配列番号410)、配列番号419、420のいずれかを含むタンパク質としてアルコールデヒドロゲナーゼ1(アミノ酸配列:配列番号418、それをコードする塩基配列:配列番号417)、配列番号423~427のいずれかを含むタンパク質としてアルコールデヒドロゲナーゼ1-ライク(alcohol dehydrogenase 1-like)(アミノ酸配列:配列番号422、それをコードする塩基配列:配列番号421)、が同定された。
【0207】
したがって、本願においてスポット27αの抗原は、以下(27αA1-a)~(27αA1-e)、(27αB1)、(27αA2-a)~(27αA2-e)、(27αB2)、(27αA3-a)~(27αA3-e)、および(27αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(27αA1-a)配列番号411において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA1-b)配列番号411で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA1-c)配列番号410において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA1-d)配列番号410で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA1-e)配列番号410で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αB1)配列番号412~416からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号412~416のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(27αA2-a)配列番号418において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA2-b)配列番号418で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA2-c)配列番号417において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA2-d)配列番号417で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA2-e)配列番号417で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αB2)配列番号419および420からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号419、420のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(27αA3-a)配列番号422において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA3-b)配列番号422で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA3-c)配列番号421において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA3-d)配列番号421で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αA3-e)配列番号421で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(27αB3)配列番号423~427からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号423~427のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0208】
上記(27αA1-a)~(27αA1-e)、(27αB1)、(27αA2-a)~(27αA2-e)、(27αB2)、(27αA3-a)~(27αA3-e)、および(27αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0209】
上記(27αA1-a)~(27αA1-e)、(27αB1)、(27αA2-a)~(27αA2-e)、(27αB2)、(27αA3-a)~(27αA3-e)、および(27αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0210】
好ましくは、スポット27αの抗原であるタンパク質は、配列番号411または418のアミノ酸配列を有するタンパク質(alcohol dehydrogenase 1)もしくは配列番号422のアミノ酸配列を有するタンパク質(alcohol dehydrogenase 1-like)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0211】
(28α)スポット28αの抗原
スポット28αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AGEYTDYAAQK(配列番号430)
DIGDINRTNERDEGYDLHDEANFK(配列番号431)
DLEDANRLRDNTFNTWK(配列番号432)
EAVVGKPHHEEVYAK(配列番号433)
【0212】
また、スポット28αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号430~433のいずれかを含むタンパク質として35kDaシードミューテーションプロテインアイソフォームX1(35 kDa seed maturation protein isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号429、それをコードする塩基配列:配列番号428)、が同定された。
【0213】
したがって、本願においてスポット28αの抗原は、以下(28αA-a)~(28αA-e)、および(28αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(28αA-a)配列番号429において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(28αA-b)配列番号429で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(28αA-c)配列番号428において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(28αA-d)配列番号428で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(28αA-e)配列番号428で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(28αB)配列番号430~433からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号430~433のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0214】
上記(28αA-a)~(28αA-e)、および(28αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0215】
上記(28αA-a)~(28αA-e)、および(28αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量10~70kDa、好ましくは分子量20~60kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0216】
好ましくは、スポット28αの抗原であるタンパク質は、配列番号422のアミノ酸配列を有するタンパク質(35 kDa seed maturation protein isoform X1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0217】
(29α、30α、31α、32α、33α)スポット29α~33αの抗原
スポット29α~33αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
EASYDEIK(配列番号436)
GILGYTEDDVVSTDFIGDSRSSIFDAK(配列番号437)
VIISAPSK(配列番号438)
VLPALNGK(配列番号439)
EASYDEIK(配列番号442)
GILGYTEDDVVSTDFVGDSRSSIFDAK(配列番号443)
VIISAPSK(配列番号444)
VLPALNGK(配列番号445)
AGISLNDNFVK(配列番号448)
GILGYTEDDVVSTDFVGDNRSSIFDAK(配列番号449)
VLPALNGK(配列番号450)
VVISAPSK(配列番号451)
【0218】
また、スポット27α~33αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号436~439のいずれかを含むタンパク質としてグリセルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼアイソフォームX1(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号435、それをコードする塩基配列:配列番号434)、配列番号442~445のいずれかを含むタンパク質としてグリセルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ,サイトゾリック(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase, cytosolic)(アミノ酸配列:配列番号441、それをコードする塩基配列:配列番号440)、配列番号448~451のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100782924(uncharacterized protein LOC100782924)(アミノ酸配列:配列番号447、それをコードする塩基配列:配列番号446)、が同定された。
【0219】
したがって、本願においてスポット29α~33αの抗原は、以下(29-33αA1-a)~(29-33αA1-e)、(29-33αB1)、(29-33αA2-a)~(29-33αA2-e)、(29-33αB2)、(29-33αA3-a)~(29-33αA3-e)、および(29-33αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(29-33αA1-a)配列番号435において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA1-b)配列番号435で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA1-c)配列番号434において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA1-d)配列番号434で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA1-e)配列番号434で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αB1)配列番号436~439からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号436~439のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(29-33αA2-a)配列番号441において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA2-b)配列番号441で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA2-c)配列番号440において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA2-d)配列番号440で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA2-e)配列番号440で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αB2)配列番号442~445からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号442~445のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(29-33αA3-a)配列番号447において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA3-b)配列番号447で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA3-c)配列番号446において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA3-d)配列番号446で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αA3-e)配列番号446で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(29-33αB3)配列番号448~451からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号448~451のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0220】
上記(29-33αA1-a)~(29-33αA1-e)、(29-33αB1)、(29-33αA2-a)~(29-33αA2-e)、(29-33αB2)、(29-33αA3-a)~(29-33αA3-e)、および(29-33αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0221】
上記(29-33αA1-a)~(29-33αA1-e)、(29-33αB1)、(29-33αA2-a)~(29-33αA2-e)、(29-33αB2)、(29-33αA3-a)~(29-33αA3-e)、および(29-33αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量10~70kDa、好ましくは分子量20~60kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0222】
好ましくは、スポット29α~33αの抗原であるタンパク質は、配列番号435のアミノ酸配列を有するタンパク質(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase isoform X1)、配列番号441のアミノ酸配列を有するタンパク質(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase, cytosolic)もしくは配列番号447のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100782924)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0223】
(34α)スポット34αの抗原
スポット34αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
LFLEEIARDIQK(配列番号454)
LFLEEIARDIQK(配列番号457)
TTFDAVIHFAGLK(配列番号458)
【0224】
また、スポット34αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号454を含むタンパク質としてバイファンクショナルUDP-グルコース4-エピメラーゼ アンド UDP-キシロース4-エピメラーゼ1-ライク(bifunctional UDP-glucose 4-epimerase and UDP-xylose 4-epimerase 1-like)(アミノ酸配列:配列番号453、それをコードする塩基配列:配列番号452)、配列番号457、458のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100803483(uncharacterized protein LOC100803483)(アミノ酸配列:配列番号456、それをコードする塩基配列:配列番号455)が同定された。
【0225】
したがって、本願においてスポット34αの抗原は、以下(34αA1-a)~(34αA1-e)、(34αB1)、(34αA2-a)~(34αA2-e)、および(34αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(34αA1-a)配列番号453において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA1-b)配列番号453で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA1-c)配列番号452において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA1-d)配列番号452で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA1-e)配列番号452で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αB1)配列番号454で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号464で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(34αA2-a)配列番号456において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA2-b)配列番号456で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA2-c)配列番号455において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA2-d)配列番号455で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αA2-e)配列番号455で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(34αB2)配列番号457および458からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号457、458のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0226】
上記(34αA1-a)~(34αA1-e)、(34αB1)、(34αA2-a)~(34αA2-e)、および(34αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0227】
上記(34αA1-a)~(34αA1-e)、(34αB1)、(34αA2-a)~(34αA2-e)、および(34αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量10~70kDa、好ましくは分子量20~60kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0228】
好ましくは、スポット34αの抗原であるタンパク質は、配列番号453のアミノ酸配列を有するタンパク質(bifunctional UDP-glucose 4-epimerase and UDP-xylose 4-epimerase 1-like)もしくは配列番号456のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100803483)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0229】
(35α)スポット35αの抗原
スポット35αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
ARYDEIVK(配列番号461)
DGQTREHALLAFTLGVK(配列番号462)
EVSSYLK(配列番号463)
FSEILTK(配列番号464)
STTTGHLIYK(配列番号465)
THINIVVIGHVDSGK(配列番号466)
DGQTREHALLAFTLGVK(配列番号469)
EVSSYLK(配列番号470)
STTTGHLIYK(配列番号471)
ARYDEIVK(配列番号474)
DGQTREHALLSFTLGVK(配列番号475)
EVSSYLK(配列番号476)
STTTGHLIYK(配列番号477)
【0230】
また、スポット35αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号461~466のいずれかを含むタンパク質としてエロンゲーションファクター1-アルファ(elongation factor 1-alpha)(アミノ酸配列:配列番号460、それをコードする塩基配列:配列番号459)、配列番号469~471のいずれかを含むタンパク質としてエロンゲーションファクター1-アルファ(アミノ酸配列:配列番号468、それをコードする塩基配列:配列番号467)、配列番号474~477のいずれかを含むタンパク質としてエロンゲーションファクター-1A アイソフォームX1(elongation factor-1A isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号473、それをコードする塩基配列:配列番号472)、が同定された。
【0231】
したがって、本願においてスポット35αの抗原は、以下(35αA1-a)~(35αA1-e)、(35αB1)、(35αA2-a)~(35αA2-e)、(35αB2)、(35αA3-a)~(35αA3-e)、および(35αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(35αA1-a)配列番号460において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA1-b)配列番号460で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA1-c)配列番号459において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA1-d)配列番号459で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA1-e)配列番号459で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αB1)配列番号461~466からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号412~416のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(35αA2-a)配列番号468において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA2-b)配列番号468で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA2-c)配列番号467において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA2-d)配列番号467で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA2-e)配列番号467で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αB2)配列番号469~471からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号469~471のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(35αA3-a)配列番号473において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA3-b)配列番号473で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA3-c)配列番号472において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA3-d)配列番号472で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αA3-e)配列番号472で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(35αB3)配列番号474~477からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号474~477のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0232】
上記(35αA1-a)~(35αA1-e)、(35αB1)、(35αA2-a)~(35αA2-e)、(35αB2)、(35αA3-a)~(35αA3-e)、および(35αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0233】
上記(35αA1-a)~(35αA1-e)、(35αB1)、(35αA2-a)~(35αA2-e)、(35αB2)、(35αA3-a)~(35αA3-e)、および(35αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量20~90kDa、好ましくは分子量30~80kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0234】
好ましくは、スポット35αの抗原であるタンパク質は、配列番号460または468のアミノ酸配列を有するタンパク質(elongation factor 1-alpha)もしくは配列番号473のアミノ酸配列を有するタンパク質(elongation factor-1A isoform X1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0235】
(36α、37α)スポット36α、37αの抗原
スポット36α、37αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
EGSSIINTTSVNAYK(配列番号480)
FPPQQQQTQPGK(配列番号481)
GAIVAYTRGLALQLVSK(配列番号482)
LLDYTSTK(配列番号483)
EGATVAFTYVK(配列番号486)
QVIDLVVK(配列番号487)
EGSSIINTTSVNAYK(配列番号490)
FPPQQQQTQPGK(配列番号491)
GAIVAYTRGLALQLVSK(配列番号492)
LLDYTSTK(配列番号493)
【0236】
また、スポット36α、37αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号480~483のいずれかを含むタンパク質としてシードマチュレーションプロテインPM34(seed maturation protein PM34)(アミノ酸配列:配列番号479、それをコードする塩基配列:配列番号478)、配列番号486、487のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100809384(uncharacterized protein LOC100809384)(アミノ酸配列:配列番号485、それをコードする塩基配列:配列番号484)、配列番号4490~493のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_10G155300(hypothetical protein GLYMA_10G155300)(アミノ酸配列:配列番号489、それをコードする塩基配列:配列番号488)、が同定された。
【0237】
したがって、本願においてスポット36α、37αの抗原は、以下(36,37αA1-a)~(36,37αA1-e)、(36,37αB1)、(36,37αA2-a)~(36,37αA2-e)、(36,37αB2)、(36,37αA3-a)~(36,37αA3-e)、および(36,37αB3)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(36,37αA1-a)配列番号479において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA1-b)配列番号479で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA1-c)配列番号478において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA1-d)配列番号478で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA1-e)配列番号478で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αB1)配列番号480~483からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号480~483のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(36,37αA2-a)配列番号485において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA2-b)配列番号485で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA2-c)配列番号484において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA2-d)配列番号484で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA2-e)配列番号484で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αB2)配列番号486および487からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号486、487のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(36,37αA3-a)配列番号489において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA3-b)配列番号489で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA3-c)配列番号488において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA3-d)配列番号488で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αA3-e)配列番号488で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(36,37αB3)配列番号490~493からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号490~493のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0238】
上記(36,37αA1-a)~(36,37αA1-e)、(36,37αB1)、(36,37αA2-a)~(36,37αA2-e)、(36,37αB2)、(36,37αA3-a)~(36,37αA3-e)、および(36,37αB3)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0239】
上記(36,37αA1-a)~(36,37αA1-e)、(36,37αB1)、(36,37αA2-a)~(36,37αA2-e)、(36,37αB2)、(36,37αA3-a)~(36,37αA3-e)、および(36,37αB3)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量10~70kDa、好ましくは分子量20~60kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0240】
好ましくは、スポット36α、37αの抗原であるタンパク質は、配列番号479のアミノ酸配列を有するタンパク質(seed maturation protein PM34)、配列番号485のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100809384)もしくは配列番号489のアミノ酸配列を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_10G155300)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0241】
(38α)スポット38αの抗原
スポット38αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AAGSTTAQYVGEK(配列番号496)
ALATGWSAAHYSTEITVEGTK(配列番号497)
AQVAGSTTVQYAGEK(配列番号498)
DTIGRVDNITTPLAK(配列番号499)
DTIGSVDHITTPLAEK(配列番号500)
ERELASDRARSGNIVK(配列番号501)
ERYERANQATSEAAK(配列番号502)
GGGEEQGRRREEIGEENK(配列番号503)
GLAAAAAGENAK(配列番号504)
GRVVIESEK(配列番号505)
GVAEYAGQK(配列番号506)
LGSAAHTLVK(配列番号507)
QSSLEEIFK(配列番号508)
QSSLEEISK(配列番号509)
REQKPLGSIIGESFQGVQEK(配列番号510)
TGNETQDIGQK(配列番号511)
VIVAGEGEK(配列番号512)
VQQHQGEGGGGVLNAIGETIAEIAETTK(配列番号513)
【0242】
また、スポット38αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号496~513のいずれかを含むタンパク質としてシードビオチン-コンテイニングプロテインSBP65-ライク アイソフォームX1(seed biotin-containing protein SBP65-like isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号495、それをコードする塩基配列:配列番号494)、が同定された。
【0243】
したがって、本願においてスポット38αの抗原は、以下(38αA-a)~(38αA-e)、および(38αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(38αA-a)配列番号495において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(38αA-b)配列番号495で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(38αA-c)配列番号494において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(38αA-d)配列番号494で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(38αA-e)配列番号494で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(38αB)配列番号496~513からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号496~513のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0244】
上記(38αA-a)~(38αA-e)、および(38αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0245】
上記(38αA-a)~(38αA-e)、および(38αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量70~170kDa、好ましくは分子量80~160kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0246】
好ましくは、スポット38αの抗原であるタンパク質は、配列番号495のアミノ酸配列を有するタンパク質(seed biotin-containing protein SBP65-like isoform X1)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0247】
(39α)スポット39αの抗原
スポット39αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
ETLQEIIGSGAK(配列番号516)
【0248】
また、スポット39αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号516を含むタンパク質としてATPシンターゼサブユニットO,ミトコンドリアル-ライク(ATP synthase subunit O, mitochondrial-like)(アミノ酸配列:配列番号515、それをコードする塩基配列:配列番号514)、が同定された。
【0249】
したがって、本願においてスポット39αの抗原は、以下(39αA-a)~(39αA-e)、および(39αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(39αA-a)配列番号515において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(39αA-b)配列番号515で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(39αA-c)配列番号514において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(39αA-d)配列番号514で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(39αA-e)配列番号514で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(39αB)配列番号516で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号516で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0250】
上記(39αA-a)~(39αA-e)、および(39αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0251】
上記(39αA-a)~(39αA-e)、および(39αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0252】
好ましくは、スポット39αの抗原であるタンパク質は、配列番号515のアミノ酸配列を有するタンパク質(ATP synthase subunit O, mitochondrial-like)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0253】
(40α、56α)スポット40α、56αの抗原
スポット40α、56αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
EVGQDIQSK(配列番号519)
RTTVTATTATA(配列番号520)
【0254】
また、スポット40α、56αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号519、520のいずれかを含むタンパク質としてP24オレオシン アイソフォームA(P24 oleosin isoform A)(アミノ酸配列:配列番号518、それをコードする塩基配列:配列番号517)、が同定された。
【0255】
したがって、本願においてスポット40α、56αの抗原は、以下(40,56αA-a)~(40,56αA-e)、および(40,56αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(40,56αA-a)配列番号518において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(40,56αA-b)配列番号518で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(40,56αA-c)配列番号517において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(40,56αA-d)配列番号517で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(40,56αA-e)配列番号517で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(40,56αB)配列番号519および520からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号519、520のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0256】
上記(40,56αA-a)~(40,56αA-e)、および(40,56αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0257】
上記(40,56αA-a)~(40,56αA-e)、および(40,56αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0258】
好ましくは、スポット40α、56αの抗原であるタンパク質は、配列番号518のアミノ酸配列を有するタンパク質(P24 oleosin isoform A)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0259】
(41α)スポット41αの抗原
スポット41αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
NAYGGSMK(配列番号523)
【0260】
また、スポット41αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号523を含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインAt3g49720-ライク アイソフォームX2(uncharacterized protein At3g49720-like isoform X2)(アミノ酸配列:配列番号522、それをコードする塩基配列:配列番号521)、が同定された。
【0261】
したがって、本願においてスポット41αの抗原は、以下(41αA-a)~(41αA-e)、および(41αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(41αA-a)配列番号522において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(41αA-b)配列番号522で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(41αA-c)配列番号521において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(41αA-d)配列番号521示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(41αA-e)配列番号521で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(41αB)配列番号523で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号523で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0262】
上記(41αA-a)~(41αA-e)、および(41αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0263】
上記(41αA-a)~(41αA-e)、および(41αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0264】
好ましくは、スポット41αの抗原であるタンパク質は、配列番号515のアミノ酸配列を有するタンパク質(ATP synthase subunit O, mitochondrial-like)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0265】
(42α、43α)スポット42α、43αの抗原
スポット42α、43αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
ALEQLQDAIAK(配列番号526)
HHQTYITNYNK(配列番号527)
NLAPVREGGGEPPK(配列番号528)
NVRPDYLK(配列番号529)
RLVVETTANQDPLVTK(配列番号530)
YASEVYEK(配列番号531)
ALEQLQDAVAK(配列番号534)
HHQTYITNFNK(配列番号535)
NLAPVREGGGEPPK(配列番号536)
NVRPDYLK(配列番号537)
RLVVETTANQDPLVTK(配列番号538)
YASEVYEK(配列番号539)
【0266】
また、スポット42α、43αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号526~531のいずれかを含むタンパク質としてスーパーオキシドディスムターゼ[Mn],ミトコンドリアル(superoxide dismutase [Mn], mitochondrial)(アミノ酸配列:配列番号525、それをコードする塩基配列:配列番号524)、配列番号534~539のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_04G221300(hypothetical protein GLYMA_04G221300)(アミノ酸配列:配列番号533、それをコードする塩基配列:配列番号532)が同定された。
【0267】
したがって、本願においてスポット42α、43αの抗原は、以下(42,43αA1-a)~(42,43αA1-e)、(42,43αB1)、(42,43αA2-a)~(42,43αA2-e)、および(42,43αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(42,43αA1-a)配列番号525において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA1-b)配列番号525で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA1-c)配列番号524において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA1-d)配列番号524で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA1-e)配列番号524で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αB1)配列番号526~531からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号526~531のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(42,43αA2-a)配列番号533において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA2-b)配列番号533で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA2-c)配列番号532において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA2-d)配列番号532で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αA2-e)配列番号532で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(42,43αB2)配列番号534~539からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号534~539のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0268】
上記(42,43αA1-a)~(42,43αA1-e)、(42,43αB1)、(42,43αA2-a)~(42,43αA2-e)、および(42,43αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0269】
上記(42,43αA1-a)~(42,43αA1-e)、(42,43αB1)、(42,43αA2-a)~(42,43αA2-e)、および(42,43αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0270】
好ましくは、スポット42α、43αの抗原であるタンパク質は、配列番号525のアミノ酸配列を有するタンパク質(superoxide dismutase [Mn], mitochondrial)もしくは配列番号533のアミノ酸配列を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_04G221300)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0271】
(45α)スポット45αの抗原
スポット45αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
HVPGFIERAEELK(配列番号542)
RFALLVEDLK(配列番号543)
VANVESGGEFTISSAEEIIK(配列番号544)
YTNALGLELDLTDK(配列番号545)
HVPGFIERAEELK(配列番号548)
RFALLVEDLK(配列番号549)
VANVESGGEFTISSAEEIIK(配列番号550)
YTNALGLELDLTDK(配列番号551)
【0272】
また、スポット45αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号542~545のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100499771(uncharacterized protein LOC100499771)(アミノ酸配列:配列番号541、それをコードする塩基配列:配列番号540)、配列番号548~551のいずれかを含むタンパク質としてハイポセティカルプロテインGLYMA_09G192800(hypothetical protein GLYMA_09G192800)(アミノ酸配列:配列番号547、それをコードする塩基配列:配列番号546)が同定された。
【0273】
したがって、本願においてスポット45αの抗原は、以下(45αA1-a)~(45αA1-e)、(45αB1)、(45αA2-a)~(45αA2-e)、および(45αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(45αA1-a)配列番号541において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA1-b)配列番号541で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA1-c)配列番号540において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA1-d)配列番号540で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA1-e)配列番号540で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αB1)配列番号542~545からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号542~545のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(45αA2-a)配列番号547において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA2-b)配列番号547で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA2-c)配列番号546において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA2-d)配列番号546で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αA2-e)配列番号546で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(45αB2)配列番号548~551からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号548~551のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0274】
上記(45αA1-a)~(45αA1-e)、(45αB1)、(45αA2-a)~(45αA2-e)、および(45αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0275】
上記(45αA1-a)~(45αA1-e)、(45αB1)、(45αA2-a)~(45αA2-e)、および(45αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2~50kDa、好ましくは分子量5~40kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0276】
好ましくは、スポット45αの抗原であるタンパク質は、配列番号541のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100499771)もしくは配列番号547のアミノ酸配列を有するタンパク質(hypothetical protein GLYMA_09G192800)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0277】
(46α)スポット46αの抗原
スポット46αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DNVEYLAK(配列番号554)
【0278】
また、スポット46αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号554を含むタンパク質としてシードマチュレーションプロテインPM22(seed maturation protein PM22)(アミノ酸配列:配列番号553、それをコードする塩基配列:配列番号552)、が同定された。
【0279】
したがって、本願においてスポット46αの抗原は、以下(46αA-a)~(46αA-e)、および(46αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(46αA-a)配列番号553において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(46αA-b)配列番号553で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(46αA-c)配列番号552において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(46αA-d)配列番号552示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(46αA-e)配列番号552で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(46αB)配列番号554で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号554で示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0280】
上記(46αA-a)~(46αA-e)、および(46αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0281】
上記(46αA-a)~(46αA-e)、および(46αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2~50kDa、好ましくは分子量5~40kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0282】
好ましくは、スポット46αの抗原であるタンパク質は、配列番号553のアミノ酸配列を有するタンパク質(seed maturation protein PM22)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0283】
(47α)スポット47αの抗原
スポット47αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
LPTDESLLTQIK(配列番号557)
NGYIVIK(配列番号558)
NGYIVIK(配列番号561)
TYPQQAGTIRK(配列番号562)
VVEVSTSK(配列番号563)
【0284】
また、スポット47αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号557、558のいずれかを含むタンパク質としてユーカリオティックトランスレーションイニシエーションファクター5A-2(eukaryotic translation initiation factor 5A-2)(アミノ酸配列:配列番号556、それをコードする塩基配列:配列番号555)、配列番号561~563のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100305510(uncharacterized protein LOC100305510)(アミノ酸配列:配列番号560、それをコードする塩基配列:配列番号559)が同定された。
【0285】
したがって、本願においてスポット47αの抗原は、以下(47αA1-a)~(47αA1-e)、(47αB1)、(47αA2-a)~(47αA2-e)、および(47αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(47αA1-a)配列番号556において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA1-b)配列番号556で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA1-c)配列番号555において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA1-d)配列番号555で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA1-e)配列番号555で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αB1)配列番号557および558からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の両方を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号557、558のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(47αA2-a)配列番号560において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA2-b)配列番号560で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA2-c)配列番号559において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA2-d)配列番号559で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αA2-e)配列番号559で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(47αB2)配列番号561~563からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号548~551のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0286】
上記(47αA1-a)~(47αA1-e)、(47αB1)、(47αA2-a)~(47αA2-e)、および(47αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0287】
上記(47αA1-a)~(47αA1-e)、(47αB1)、(47αA2-a)~(47αA2-e)、および(47αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2~50kDa、好ましくは分子量5~40kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0288】
好ましくは、スポット47αの抗原であるタンパク質は、配列番号556のアミノ酸配列を有するタンパク質(eukaryotic translation initiation factor 5A-2)もしくは配列番号560のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100305510)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0289】
(48α)スポット48αの抗原
スポット48αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AEFPIFDK(配列番号566)
DARGNNVNLADYK(配列番号567)
DGNVVDRYAPTTSPLSIEK(配列番号568)
GGLFGDSIK(配列番号569)
VDVNGDNAAPLYK(配列番号570)
【0290】
また、スポット48αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号566~570のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100306570(uncharacterized protein LOC100306570)(アミノ酸配列:配列番号565、それをコードする塩基配列:配列番号564)、が同定された。
【0291】
したがって、本願においてスポット48αの抗原は、以下(48αA-a)~(48αA-e)、および(48αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(48αA-a)配列番号565において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(48αA-b)配列番号565で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(48αA-c)配列番号564において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(48αA-d)配列番号564で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(48αA-e)配列番号564で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(48αB)配列番号566~570からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号566~570のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0292】
上記(48αA-a)~(48αA-e)、および(48αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0293】
上記(48αA-a)~(48αA-e)、および(48αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2~50kDa、好ましくは分子量5~40kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0294】
好ましくは、スポット48αの抗原であるタンパク質は、配列番号565のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100306570)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0295】
(50α)スポット50αの抗原
スポット50αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AADYLHNYQGDNTTAPSQPAESK(配列番号573)
LVAEAAQSALK(配列番号574)
QGIGQYVDK(配列番号575)
VADAAGDLLDAAGK(配列番号576)
【0296】
また、スポット50αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号573~576のいずれかを含むタンパク質としてアンキャラクタライズドプロテインLOC100813859(uncharacterized protein LOC100813859)(アミノ酸配列:配列番号572、それをコードする塩基配列:配列番号571)、が同定された。
【0297】
したがって、本願においてスポット50αの抗原は、以下(50αA-a)~(50αA-e)、および(50αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(50αA-a)配列番号572において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(50αA-b)配列番号572で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(50αA-c)配列番号571において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(50αA-d)配列番号571で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(50αA-e)配列番号571で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(50αB)配列番号573~576からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号573~576のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0298】
上記(50αA-a)~(50αA-e)、および(50αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0299】
上記(50αA-a)~(50αA-e)、および(50αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量2~50kDa、好ましくは分子量5~40kDa付近、および等電点2.5~6.5、好ましくは3.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0300】
好ましくは、スポット50αの抗原であるタンパク質は、配列番号572のアミノ酸配列を有するタンパク質(uncharacterized protein LOC100813859)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0301】
(51α)スポット51αの抗原
スポット51αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
EAAESTLSAYK(配列番号579)
LLDSRLIPSASSGDSK(配列番号580)
QAFDEAIAELDTLGEESYK(配列番号581)
VSAAADNEELTVEERNLLSVAYK(配列番号582)
【0302】
また、スポット51αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号579~582のいずれかを含むタンパク質として14-3-3-ライクプロテイン(14-3-3-like protein)(アミノ酸配列:配列番号578、それをコードする塩基配列:配列番号577)、が同定された。
【0303】
したがって、本願においてスポット51αの抗原は、以下(51αA-a)~(51αA-e)、および(51αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(51αA-a)配列番号578において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(51αA-b)配列番号578で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(51αA-c)配列番号577において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(51αA-d)配列番号577で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(51αA-e)配列番号577で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(51αB)配列番号579~582からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号579~582のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0304】
上記(51αA-a)~(51αA-e)、および(51αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0305】
上記(51αA-a)~(51αA-e)、および(51αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点2.5~6.5、好ましくは3.0~6.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0306】
好ましくは、スポット51αの抗原であるタンパク質は、配列番号578のアミノ酸配列を有するタンパク質(14-3-3-like protein)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0307】
(52α)スポット52αの抗原
スポット52αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
APGGAPANVAIAVSRLGGK(配列番号585)
GSVDAFHVNTVDTTGAGDSFVGALLAK(配列番号586)
IVDDQSILEDEPRLREVLK(配列番号587)
VSDAELEFLTGSDK(配列番号588)
【0308】
また、スポット52αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号585~588のいずれかを含むタンパク質としてプロバブルフルクトキナーゼ-4(probable fructokinase-4)(アミノ酸配列:配列番号584、それをコードする塩基配列:配列番号583)、が同定された。
【0309】
したがって、本願においてスポット52αの抗原は、以下(52αA-a)~(52αA-e)、および(52αB)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(52αA-a)配列番号584において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(52αA-b)配列番号584で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(52αA-c)配列番号583において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(52αA-d)配列番号583で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(52αA-e)配列番号583で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(52αB)配列番号585~588からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号585~588のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0310】
上記(52αA-a)~(52αA-e)、および(52αB)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0311】
上記(52αA-a)~(52αA-e)、および(52αB)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点3.5~7.5、好ましくは4.0~7.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0312】
好ましくは、スポット52αの抗原であるタンパク質は、配列番号584のアミノ酸配列を有するタンパク質(probable fructokinase-4)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0313】
(53α)スポット53αの抗原
スポット53αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
AEFVDIINAATVK(配列番号591)
ELAAQPDVDGFLVGGASLK(配列番号592)
FFVGGNWK(配列番号593)
IVTTLNEAK(配列番号594)
VATPAQAQEVHADLRK(配列番号595)
VAYALQQGLK(配列番号596)
VPGEDVVEVVVSPPFVFLPFVK(配列番号597)
ELAAQPDVDGFLVGGASLKPEFVDIINAATVK(配列番号600)
FFVGGNWK(配列番号601)
IVTTLNEAK(配列番号602)
VATPAQAQEVHADLRK(配列番号603)
VAYALQQGLK(配列番号604)
【0314】
また、スポット53αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号591~597のいずれかを含むタンパク質としてトリオースホスフェートイソメラーゼ アイソフォームX1(triosephosphate isomerase isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号590、それをコードする塩基配列:配列番号589)、配列番号600~604のいずれかを含むタンパク質としてトリオースホスフェートイソメラーゼ,サイトゾリック(triosephosphate isomerase, cytosolic)(アミノ酸配列:配列番号599、それをコードする塩基配列:配列番号598)が同定された。
【0315】
したがって、本願においてスポット53αの抗原は、以下(53αA1-a)~(53αA1-e)、(53αB1)、(53αA2-a)~(53αA2-e)、および(53αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(53αA1-a)配列番号590において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA1-b)配列番号590で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA1-c)配列番号589において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA1-d)配列番号589で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA1-e)配列番号589で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αB1)配列番号591~597からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号591~597のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(53αA2-a)配列番号599において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA2-b)配列番号599で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA2-c)配列番号598において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA2-d)配列番号598で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αA2-e)配列番号598で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(53αB2)配列番号600~604からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号600~604のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0316】
上記(53αA1-a)~(53αA1-e)、(53αB1)、(53αA2-a)~(53αA2-e)、および(53αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0317】
上記(53αA1-a)~(53αA1-e)、(53αB1)、(53αA2-a)~(53αA2-e)、および(53αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0318】
好ましくは、スポット53αの抗原であるタンパク質は、配列番号590のアミノ酸配列を有するタンパク質(triosephosphate isomerase isoform X1)もしくは配列番号599のアミノ酸配列を有するタンパク質(triosephosphate isomerase, cytosolic)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0319】
(54α)スポット54αの抗原
スポット54αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
FDGENVANPPSPDEDNK(配列番号607)
LVSWDAVSSRLEQAK(配列番号608)
QVVGTELDGK(配列番号609)
SLEEIIVTSYNK(配列番号610)
TYVENLK(配列番号611)
QIVGTELDGK(配列番号614)
SLEEIIVTSYNK(配列番号615)
TYVENLK(配列番号616)
【0320】
また、スポット54αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号607~611のいずれかを含むタンパク質としてスーパーオキシドディスムターゼ[Fe],クロロプラスティック アイソフォームX1(superoxide dismutase [Fe], chloroplastic isoform X1)(アミノ酸配列:配列番号606、それをコードする塩基配列:配列番号605)、配列番号614~616のいずれかを含むタンパク質としてアイアン-スーパーオキシドディスムターゼ(iron-superoxide dismutase)(アミノ酸配列:配列番号613、それをコードする塩基配列:配列番号612)が同定された。
【0321】
したがって、本願においてスポット54αの抗原は、以下(54αA1-a)~(54αA1-e)、(54αB1)、(54αA2-a)~(54αA2-e)、および(54αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(54αA1-a)配列番号606において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA1-b)配列番号606で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA1-c)配列番号605において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA1-d)配列番号605で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA1-e)配列番号605で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αB1)配列番号607~611からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号591~597のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(54αA2-a)配列番号613において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA2-b)配列番号613で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA2-c)配列番号612において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA2-d)配列番号612で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αA2-e)配列番号612で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(54αB2)配列番号614~616からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号614~616のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0322】
上記(54αA1-a)~(54αA1-e)、(54αB1)、(54αA2-a)~(54αA2-e)、および(54αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0323】
上記(54αA1-a)~(54αA1-e)、(54αB1)、(54αA2-a)~(54αA2-e)、および(54αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量5~60kDa、好ましくは分子量10~50kDa付近、および等電点3.5~8.5、好ましくは4.0~8.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0324】
好ましくは、スポット54αの抗原であるタンパク質は、配列番号606のアミノ酸配列を有するタンパク質(superoxide dismutase [Fe], chloroplastic isoform X1)もしくは配列番号613のアミノ酸配列を有するタンパク質(iron-superoxide dismutase)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0325】
(55α)スポット55αの抗原
スポット55αについて質量分析による配列同定を行った結果、以下のアミノ酸配列が検出された。
DYAGDAAQNVK(配列番号619)
DYASDAAQK(配列番号620)
DYASDATDAAK(配列番号621)
DYASDAVQK(配列番号622)
DYASDTAQRTK(配列番号623)
DYASDTAQTSK(配列番号624)
DYASEASDVAQNTK(配列番号625)
DYATDAAQK(配列番号626)
DYVGDAAQRSK(配列番号627)
EASDYASETAK(配列番号628)
EYAGDVALNAK(配列番号629)
EYVGDAAQK(配列番号630)
GAAEYASDAAQRTK(配列番号631)
GYVGDAAQK(配列番号632)
LQDIASEAGQYSAEK(配列番号633)
LSEGLGFK(配列番号634)
VSDYATDTAQK(配列番号635)
DYAGDAVQNIK(配列番号638)
DYASDAAQRTK(配列番号639)
DYASDATDAAK(配列番号640)
DYASDTAQRTK(配列番号641)
DYVGDAAQK(配列番号642)
EASDYASETAQK(配列番号643)
EASEYASDAAQRTK(配列番号644)
EYAGDVAQNAK(配列番号645)
GYVGDAAQK(配列番号646)
LQDIASEAGQYSTEK(配列番号647)
LTEGLGFK(配列番号648)
VSDYAGDAAQK(配列番号649)
【0326】
また、スポット55αについて、質量分析装置から得られた質量データをNCBIのタンパク質データと照合して解析したところ、配列番号619~635のいずれかを含むタンパク質として51kDaシードマチュレーションプロテインプレカーサー(51 kDa seed maturation protein precursor)(アミノ酸配列:配列番号618、それをコードする塩基配列:配列番号617)、配列番号638~649のいずれかを含むタンパク質としてLeaプロテインプレカーサー(Lea protein precursor)(アミノ酸配列:配列番号637、それをコードする塩基配列:配列番号636)が同定された。
【0327】
したがって、本願においてスポット55αの抗原は、以下(55αA1-a)~(55αA1-e)、(55αB1)、(55αA2-a)~(55αA2-e)、および(55αB2)からなる群より選択されるタンパク質のいずれかであってよい。
(55αA1-a)配列番号618において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA1-b)配列番号618で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA1-c)配列番号617において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA1-d)配列番号617で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA1-e)配列番号617で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αB1)配列番号619~635からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号619~635のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
(55αA2-a)配列番号637において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA2-b)配列番号637で示されるアミノ酸配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上のアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA2-c)配列番号636において1又は数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA2-d)配列番号636で示される塩基配列と同一性が70%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上、98%以上、99%以上の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αA2-e)配列番号636で示される塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(55αB2)配列番号638~649からなる群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも一つを含むタンパク質、好ましくは当該アミノ酸配列の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、またはすべての配列を含むタンパク質。ここにおいて、配列番号638~649のいずれかで示されるアミノ酸配列は、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されていてもよい。
【0328】
上記(55αA1-a)~(55αA1-e)、(55αB1)、(55αA2-a)~(55αA2-e)、および(55αB2)からなる群より選択されるタンパク質には、リン酸化や糖鎖修飾、アミノアシル化、開環、脱アミノ化などにより当該タンパク質のアミノ酸残基が修飾を受けているタンパク質もまた、含まれる。
【0329】
上記(55αA1-a)~(55αA1-e)、(55αB1)、(55αA2-a)~(55αA2-e)、および(55αB2)からなる群より選択されるタンパク質は、上記「抗原の特定」の項目に記載した条件で2次元電気泳動を行った際のゲルにおいて、分子量30~90kDa、好ましくは分子量40~80kDa付近、および等電点5.5~10.5、好ましくは6.0~10.0のスポットとして現れるタンパク質であってもよい。
【0330】
好ましくは、スポット55αの抗原であるタンパク質は、配列番号618のアミノ酸配列を有するタンパク質(51 kDa seed maturation protein precursor)もしくは配列番号637のアミノ酸配列を有するタンパク質(Lea protein precursor)と同等の活性を有する、又は、大豆に対するアレルギーの原因となる。
【0331】
本明細書において、アミノ酸配列について「1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加された」という場合は、対象となるアミノ酸配列において、1個もしくは数個のアミノ酸(例えば、アミノ酸配列の全長に対して30%、好ましくは25%、20%、15%、10%、5%、3%、2%または1%のアミノ酸)が欠失しているか、他のアミノ酸に置換されているか、他のアミノ酸が挿入されているか、および/または他のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列をいう。
【0332】
上記のうち、置換は、好ましくは保存的置換である。保存的置換とは、特定のアミノ酸残基を類似の物理化学的特徴を有する残基で置き換えることであるが、もとの配列の構造に関する特徴を実質的に変化させなければいかなる置換であってもよく、例えば、置換アミノ酸が、もとの配列に存在するらせんを破壊したり、もとの配列を特徴付ける他の種類の二次構造を破壊したりしなければいかなる置換であってもよい。以下に、アミノ酸残基の保存的置換について置換可能な残基ごとに分類して例示するが、置換可能なアミノ酸残基は以下に記載されているものに限定されるものではない。
A群:ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、メチオニン
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸
C群:アスパラギン、グルタミン
D群:リジン、アルギニン、
E群:セリン、スレオニン
F群:フェニルアラニン、チロシン
【0333】
非保存的置換の場合は、上記種類のうち、ある1つのメンバーと他の種類のメンバーとを交換することができる。例えば、不用意な糖鎖修飾を排除するために上記のB、D、E群のアミノ酸をそれ以外の群のアミノ酸に置換してもよい。または、3次構造でタンパク質中に折りたたまれることを防ぐためにシステインを欠失させるか、他のアミノ酸に置換してもよい。あるいは、親水性/疎水性のバランスが保たれるように、または合成を容易にするために親水度を上げるように、アミノ酸に関する疎水性/親水性の指標であるアミノ酸のハイドロパシー指数(J. Kyte 及びR. Doolittle, J. Mol. Biol., Vol.157, p.105-132, 1982)を考慮して、アミノ酸を置換してもよい。
【0334】
本明細書において、2つのアミノ酸配列の同一性%は、視覚的検査及び数学的計算によって決定することができる。また、コンピュータープログラムを用いて同一性%を決定することもできる。そのようなコンピュータープログラムとしては、例えば、BLAST、FASTA(Altschulら、 J. Mol. Biol., 215:403-410(1990))、及びClustalW等があげられる。特に、BLASTプログラムによる同一性検索の各種条件(パラメーター)は、Altschulら(Nucl. Acids. Res., 25, p.3389-3402, 1997)に記載されたもので、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)やDNA Data Bank of Japan(DDBJ)のウェブサイトから公的に入手することができる(BLASTマニュアル、Altschulら NCB/NLM/NIH Bethesda, MD 20894;Altschulら)。また、遺伝情報処理ソフトウエアGENETYX Ver.7(ゼネティックス)、DINASIS Pro(日立ソフト)、Vector NTI(Infomax)等のプログラムを用いて決定することもできる。
【0335】
本明細書において、塩基配列について「1もしくは数個のヌクレオチドが欠失、置換、挿入もしくは付加された」という場合は、対象となる塩基配列において、1個もしくは数個のヌクレオチド(例えば、塩基配列の全長に対して30%、好ましくは25%、20%、15%、10%、5%、3%、2%または1%のアミノ酸)が欠失しているか、他のヌクレオチドに置換されているか、他のヌクレオチドが挿入されているか、および/または他のヌクレオチドが付加されている塩基配列をいう。上記ヌクレオチドの欠失、置換、挿入もしくは付加により、アミノ酸をコードする配列にフレームシフトを生じないことが好ましい。
【0336】
本明細書において、2つの塩基配列の同一性%は、視覚的検査及び数学的計算によって決定することができる。また、コンピュータープログラムを用いて同一性%を決定することもできる。そのような配列比較コンピュータープログラムとしては、例えば、米国国立医学ライブラリーのウェブサイト:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/bl2seq/bls.htmlから利用できるBLASTNプログラム(Altschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215: 403-10):バージョン2.2.7、又はWU-BLAST2.0アルゴリズム等があげられる。WU-BLAST2.0についての標準的なデフォルトパラメーターの設定は、以下のインターネットサイト:http://blast.wustl.eduに記載されているものを用いることができる。
【0337】
本明細書における「ストリンジェントな条件下」とは、中程度又は高度にストリンジェントな条件においてハイブリダイズすることを意味する。具体的には、中程度にストリンジェントな条件としては、例えば、DNAの長さに基づき、一般の技術を有する当業者によって、容易に決定することが可能である。基本的な条件は、Sambrookら,Molecular Cloning: A Laboratory Manual,第3版,第6-7章,Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2001に示されている。好ましくは、中程度にストリンジェントな条件は、ハイブリダイゼーション条件として、1×SSC~6×SSC、42℃~55℃の条件、より好ましくは、1×SSC~3×SSC、45℃~50℃の条件、最も好ましくは、2×SSC、50℃の条件があげられる。ハイブリダイゼーション溶液中に、例えば、約50%のホルムアミドを含む場合には、上記温度よりも5ないし15℃低い温度を採用する。洗浄条件としては、0.5×SSC~6×SSC、40℃~60℃があげられる。ハイブリダイゼーション及び洗浄時には、一般に、0.05%~0.2%、好ましくは約0.1%SDSを加えてもよい。高度にストリンジェントな条件もまた、例えばDNAの長さに基づき、当業者によって、容易に決定することが可能である。一般に、高度にストリンジェント(ハイストリンジェント)な条件としては、中程度にストリンジェントな条件よりも高い温度及び/又は低い塩濃度でのハイブリダイゼーション及び/又は洗浄を含む。例えば、ハイブリダイゼーション条件として、0.1×SSC~2×SSC、55℃~65℃の条件、より好ましくは、0.1×SSC~1×SSC、60℃~65℃の条件、最も好ましくは、0.2×SSC、63℃の条件があげられる。洗浄条件として、0.2×SSC~2×SSC、50℃~68℃、より好ましくは、0.2×SSC、60~65℃が挙げられる。
【0338】
抗原は、大豆から当業者に周知のタンパク質精製方法を組み合わせて分離・精製することによって得てもよい。または、抗原は、当業者に周知の遺伝子組換え技術により抗原を組換えタンパク質として発現させ、そして当業者に周知のタンパク質精製方法により分離・精製することによって得てもよい。
【0339】
タンパク質の精製方法としては、例えば、塩析、溶媒沈澱法等の溶解度を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過、SDS-PAGEなど分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーやヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーなどの荷電を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動などの等電点の差を利用する方法などが挙げられる。
【0340】
遺伝子組換え技術によるタンパク質の調製は、抗原をコードする核酸を含む発現ベクターを調製し、当該発現ベクターを適切な宿主細胞中に遺伝子導入または形質転換により導入し、当該宿主細胞を組換えタンパク質の発現に適する条件下で培養し、そして当該宿主細胞中で発現された組換えタンパク質を回収することにより行う。
【0341】
「ベクター」は、それに連結させた核酸を宿主細胞内に導入するために用いることが可能な核酸であり、「発現ベクター」はベクターにより導入された核酸がコードするタンパク質の発現を導くことが可能なベクターである。ベクターには、プラスミドベクター、ウイルスベクター等が含まれる。当業者は、使用する宿主細胞の種類に応じて、組換えタンパク質の発現に適切な発現ベクターを選択することができる。
【0342】
「宿主細胞」は、ベクターにより遺伝子導入または形質転換を受ける細胞である。宿主細胞は、使用するベクターに応じて当業者が適切に選択することができる。宿主細胞は、例えば、大腸菌(E. coli)などの原核生物由来であることが可能である。大腸菌のような原核細胞を宿主として使用する場合、本発明の抗原は、原核細胞内での組換えタンパク質の発現を容易にするためにN末端メチオニン残基を含むようにしてもよい。このN末端メチオニンは、発現後に組換えタンパク質から切り離すこともできる。あるいは、酵母などの単細胞真核生物、植物細胞、動物細胞(例えば、ヒト細胞、サル細胞、ハムスター細胞、ラット細胞、マウス細胞または昆虫細胞)などの、真核生物由来の細胞やカイコであることが可能である。
【0343】
発現ベクターの宿主細胞への遺伝子導入または形質転換は、当業者に公知の手法により適宜行うことができる。また、当業者は、宿主細胞の種類に応じて組換えタンパク質の発現に適する条件を適宜選択し、宿主細胞を培養することにより組換えタンパク質を発現させることができる。そして、組換えタンパク質を発現した宿主細胞をホモジナイズし、得られたホモジネートから上述したタンパク質の精製方法を適宜組み合わせて行うことにより、組換えタンパク質として発現された抗原を分離・精製することができる。
【0344】
診断キット・診断方法
本発明は、対象の大豆アレルギーを診断するための指標を提供する方法であって、以下の工程:
(i)対象から得られた試料を抗原に接触させる、ここで当該試料はIg抗体が含まれる溶液である;
(ii)対象から得られた試料中のIgE抗体と当該抗原との結合を検出する;
(iii)対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆アレルギーであることの指標が提供される;
を含み、ここで当該抗原は上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原として特定されるタンパク質の少なくとも一つである、前記方法を提供する。
【0345】
対象から得られた試料とは、対象から採取されたIg抗体、より好ましくはIgE抗体、が含まれる溶液である。そのような溶液には、例えば、血液、唾液、痰、鼻水、尿、汗、涙が含まれる。対象から得られた試料は、抗原に接触させる前に、試料中のIg抗体濃度を高めるための前処理が施されていてもよい。試料の前処理としては、例えば血液から血清を得ることが含まれてもよい。特に好ましい態様において、上記工程(i)は、対象から得られた血清中のIgE抗体と抗原を接触させることにより行われる。
【0346】
対象から得られた試料と抗原との接触およびその結合の検出は、既知の方法により行うことが可能である。そのような方法には、例えば、ELISA(Enzyme-Linked Immunosorvent Assay)、サンドイッチ免疫測定法、イムノブロット、免疫沈降法による検出を用いることができる。これらはいずれも、抗原に対象のIgE抗体を接触させて結合させ、抗原に特異的に結合したIgE抗体に対して酵素標識した二次抗体を作用させ、酵素の基質(通常は、発色あるいは発光試薬)を加えて酵素反応の生成物を検出することにより、抗原と対象のIgE抗体の結合を検出する手法である。もしくは、蛍光標識した二次抗体を検出する方法である。さらには、表面プラズモン共鳴を用いて、抗原抗体結合を屈折角として検出する方法としてもよい。
【0347】
抗原は、単離された抗原が担体に固定されている状態であってもよい。この場合は上記工程(i)および(ii)においてELISAやサンドイッチ免疫測定法が利用でき、また、上記工程(i)では、対象から得られた試料を抗原を固定した面に接触させることにより行う。単離された抗原は、大豆から当業者に周知のタンパク質精製方法を組み合わせて分離・精製することによって、または遺伝子組換え技術により調製することによって得てもよい。
【0348】
また、抗原は2次元電気泳動により分離した状態からイムノブロットによる検出を行ってもよい。2次元電気泳動は、1次元目に等電点電気泳動、2次元目にSDS-PAGE(SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動)を行うことで、タンパク質試料を分離する手法である。この場合、2次元電気泳動の条件は、本願発明の抗原が分離できる条件であれば特に限定されない。例えば、上記「抗原の特定」の項目において記載した2次元電気泳動の条件を利用できる。あるいは、上述の特許文献1~4の記載を参考にして電気泳動の条件を定めることもでき、例えば、以下:
(A)1次元目の等電点電気泳動ゲルとして、ゲル長が5~10cmの範囲内であって、ゲルのpH範囲が3~10であり、泳動方向に対するゲルのpH勾配が、pH5までのゲル長をa、pH5~7のゲル長をb、pH7以上のゲル長をcとした場合において、「a<b]及び「b>c」の関係を満たす;
(B)(A)の場合であって、ゲルの全長を1とした場合、aが0.15~0.3の範囲内、bが0.4~0.7の範囲内、cが0.15~0.3の範囲内である;
(C)1次元目の等電点電気泳動において、検体を含むゲル1本につき100V~600Vの範囲内の値の定電圧の印加による定電圧工程を行い、泳動30分あたりの泳動変化幅が5μAの範囲内となった後に前記定電圧から電圧を上昇させる電圧上昇行程を始める;
(D)(C)の場合に、電圧上昇工程の最終電圧を3000V~6000Vの範囲内とする;
(E)1次元目の等電点電気泳動ゲルの長手方向のゲル長が5~10cmであって、2次元目電気泳動ゲルの泳動方向基端部のゲル濃度を3~6%とする;および
(F)(E)の場合に、2次元目電気泳動ゲルの泳動方向先端側の部分のゲル濃度が、泳動方向基端部のゲル濃度よりも高く設定する;
からなる群より選択される少なくとも一つを満たす条件で2次元電気泳動を行うことができる。
【0349】
上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原は、大豆に対するアレルギーの患者のIgE抗体と特異的に結合する抗原である。したがって、対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆に対するアレルギーであることの指標が提供される。
【0350】
本発明はまた、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを含む大豆に対するアレルギーの診断キットを提供する。本発明の診断キットは、上記の大豆に対するアレルギーを診断するための指標を提供する方法、または下記の診断方法に用いてもよい。本発明の診断キットは、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを含むほか、酵素標識された抗IgE抗体および当該酵素の基質となる発色基質または発光基質を含んでいてもよい。また、蛍光標識された抗IgE抗体を用いてもよい。本発明の診断キットにおいて、抗原は担体に固定化された状態で提供されてもよい。本発明の診断キットはまた、診断のための手順についての説明書や当該説明を含むパッケージと共に提供されてもよい。
【0351】
本発明はまた、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを含む大豆に対するアレルギーの診断用組成物を提供する。本発明の診断用組成物は、下記の診断方法に用いることができる。本発明の診断用組成物は、必要に応じて本発明の抗原とともに一般的に用いられる、薬学的に許容される担体や添加剤を含んでいてもよい。
【0352】
一態様において、本発明は、対象の大豆に対するアレルギーを診断する方法であって、以下の工程:
(i)対象から得られた試料を抗原に接触させる;
(ii)対象から得られた試料中のIgE抗体と当該抗原との結合を検出する;
(iii)対象のIgE抗体と当該抗原との結合が検出された場合、対象が大豆に対するアレルギーであると判断する;
ことを含み、ここで当該抗原は上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原として特定されるタンパク質の少なくとも一つである、前記方法を提供する。ここにおいて(i)および(ii)の各工程は、大豆に対するアレルギーを診断するための指標を提供する方法の各工程について説明したとおりに行われる。
【0353】
別の態様において、本発明は、対象の大豆に対するアレルギーを診断する方法であって、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを対象に投与することを含む、前記方法を提供する。当該方法は、皮膚に抗原を適用することを特徴とする皮膚テストの形式で行ってもよい。皮膚テストには、皮膚上に診断用組成物を適用した後に、出血しない程度に微少な傷をつけることで皮膚に抗原を浸透させて皮膚反応を観察するプリックテスト、診断用組成物を適用した上に皮膚を少し引っ掻いて反応を観察するスクラッチテスト、クリームや軟膏などの形態の診断用組成物を皮膚に適用して反応を観察するパッチテスト、抗原を皮内に投与して反応を観察する皮内テスト、などの形態が含まれる。抗原を適用した部分の皮膚に腫れなどの皮膚反応が生じた場合、その対象は大豆に対するアレルギーを有すると診断する。ここで、皮膚に適用する抗原の量は、例えば、1回あたり100μg以下の用量であってよい。
【0354】
また別の態様において、本発明は大豆に対するアレルギーの診断に使用するための上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを提供する。
【0355】
さらなる別の態様において、本発明は大豆に対するアレルギーの診断薬の製造のための上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つの使用を提供する。
【0356】
医薬組成物・治療方法
本発明は、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを含む医薬組成物を提供する。一態様において、上記の医薬組成物は、大豆に対するアレルギーを治療または診断するために用いられる。
【0357】
本発明はまた、大豆に対するアレルギーの治療を必要とする患者に対して、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを投与することを含む、大豆に対するアレルギーを治療する方法を提供する。
【0358】
別の態様において、本発明は大豆に対するアレルギーの治療に使用するための上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つを提供する。さらに別の態様において本発明は、大豆に対するアレルギーの治療薬の製造のための上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つの使用を提供する。
【0359】
アレルギーの治療においては、患者に抗原を投与することで免疫寛容へと誘導することを目標とした、減感作療法がしばしば行われている。上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つは、大豆に対するアレルギーに対する減感作療法や負荷試験のための有効成分として用いることができる。ここで、減感作療法や負荷試験に用いる抗原タンパク質としては、発現精製したタンパク質であってもよく、例えば花粉米のように、米等の食品において発現させたものであってもよい。
【0360】
本発明の医薬組成物は、通常の投与経路により投与することができる。通常の投与経路には例えば、経口、舌下、経皮、皮内、皮下、血液内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内の投与が含まれる。
【0361】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて本発明の抗原と共に、一般的に用いられる薬学的に許容されるアジュバント、賦形剤、または各種の添加剤(例えば安定剤、溶解補助剤、乳濁化剤、緩衝剤、保存剤、着色剤等)を常法により添加した医薬組成物として用いることができる。医薬組成物の剤型は、投与経路に応じて当業者が適宜選択することができる。例えば、錠剤、カプセル剤、トローチ、舌下錠、注射剤、鼻腔内噴霧剤、パップ剤、液剤、クリーム剤、ローション剤、等の形態であってよい。本発明の医薬組成物の投与量、投与回数および/または投与期間は、投与経路、症状、年齢や体重などの患者の特性等に応じて医師が適宜選択することができる。例えば、成人の場合、1回あたり100μg以下の用量で投与してもよい。投与間隔は、例えば、毎日、毎週1回、月に2回、又は3ヶ月に1回程度であってよい。投与期間は例えば、数週間から数年であってよい。投与期間内において、投与量を段階的に増加させる投与方法であってもよい。
【0362】
テスター
本発明は、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つに対する抗体を含むテスターをを提供する。
【0363】
当該抗体は、常法により作製することができる。例えば、ウサギなどの哺乳動物を上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原で免疫することにより作製してもよい。当該抗体は、Ig抗体、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、またはそれらの抗原結合フラグメント(例えば、Fab、F(ab’)2、Fab’)であってもよい。
【0364】
また、上記のテスターにおいて、当該抗体は担体に結合した形で提供されていてもよい。担体は、抗体と抗原の結合の検出に利用可能な担体であれば特に限定されない。当業者に公知の任意の担体が利用できる。
【0365】
一態様において、上記のテスターは、食品中または食品製造ライン中などの対象物中の抗原含有の有無を調べるために用いられる。上記テスターは、製造業者による製造ラインおよび出荷前製品の品質検査用として用いてもよく、喫食者自身による対象食品の抗原含有の有無のチェック用として用いてもよい。
【0366】
抗原含有の有無を調べる方法としては、例えば、作製したIg抗体を含むテスターを食品等から得られた試料に接触させて、例えばELISA法等を用いて当該Ig抗体と試料中の抗原との結合を検出し、当該Ig抗体と抗原との結合が検出された場合に、対象食品等に当該抗原が残留していると判断する方法等が挙げられる。
【0367】
アレルゲン除去食品等
本発明は、上記(1)~(8)、(1α)~(55α)の抗原の少なくとも一つが除去又は低減されていることを特徴とする大豆または大豆加工品を提供する。
【0368】
大豆または大豆加工品において本発明の抗原を除去又は低減する方法は限定されない。抗原の除去又は低減は、本発明の抗原が除去又は低減される限り、いかなる方法によって行われてもよい。
【0369】
例えば、本発明の抗原が除去又は低減された大豆は、遺伝子ノックアウト技術を用いて、本発明の抗原の発現がノックアウトされた大豆を調製してもよい。
【0370】
本発明の抗原が除去又は低減された大豆加工品は、本発明の抗原が除去又は低減された大豆を原料とした加工品であってもよい。通常の大豆を原料とする場合は、大豆加工品の調製前または調製後に本発明の抗原を除去又は低減する処理を行う。通常の大豆を原料とした大豆加工品において本発明の抗原を除去又は低減する方法として、高圧処理および中性塩溶液による溶出や、高温スチーム等の、食品中のタンパク質成分を除去する方法が挙げられる。
【実施例】
【0371】
以下に本発明の実施例を説明する。本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって限定されない。
【0372】
実施例1:タンパク質パターンの確認
下記の二次元電気泳動方法を使用して、大豆に含まれるタンパク質を調べた。
【0373】
タンパク質の抽出
市販の乾燥大豆(数個)を粉末状にし、その粉末50mgに水500μlを加え、25℃で10分間、ボルテックスを使用して振とう抽出した。この振とう抽出の後、タンパク質抽出液を回収した。
【0374】
その後、2D-CleanUPキット(GE社製)を使用して2回の沈殿操作を行った。第1回目の沈殿操作は、回収した上記蛋白質抽出液にTCA(トリクロロ酢酸)を加えて沈殿を行い、当該操作で生じた沈殿(TCA沈殿)を回収した。第2回目の沈殿操作は、回収した前記TCA沈殿にアセトンを加えて沈殿を行い、当該操作で得られた沈殿(検体)を回収した。
【0375】
検体溶液の調製
得られた検体の一部(タンパク質重量として50μg)を、1次元目等電点電気泳動用ゲルの膨潤用緩衝液であるDeStreak Rehydration Solution(GE社製)150μlに溶解し、1次元目等電点電気泳動用の検体溶液(膨潤用検体溶液)とした。DeStreak Rehydration Solutionの組成は以下の通りである。
7M チオ尿素
2M 尿素
4%(w/v) CHAPS:
3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホナート
0.5%(v/v) IPGバッファー;GE社製
適量のBPB(ブロモフェノールブルー)
【0376】
1次元目等電点電気泳動用ゲルへの検体の浸透
1次元目等電点電気泳動用ゲル(GE社製:IPGゲルImmobiline Drystrip (pH3-10NL))を前記した1次元目等電点電気泳動用の検体溶液(膨張用検体溶液)140μlに浸漬し、一晩室温にて浸透させた。
【0377】
本実施例においては、電気泳動機器としてGE社製のIPGphorを使用した。
【0378】
泳動トレーにシリコンオイルを満たした。検体を浸透させたゲルの両端に水で湿らせた濾紙を設け、ゲルをシリコンオイルに覆われるよう、泳動トレーにセットし、ゲルとの間に当該濾紙を挟んだ状態で電極をセットした。
【0379】
等電点電気泳動機器の電流値の上限をゲル1本当たり75μAに設定し、電圧プログラムを、(1)300V定電圧で750Vhrまで定電圧工程を行い(当該工程終了前の泳動30分間の電流変化幅が5μAであった)、(2)300Vhrかけて1000Vまで徐々に電圧を上昇させ、(3)更に4500Vhrかけて5000Vまで徐々に電圧を上昇させ、(4)その後5000V定電圧で総Vhrが12000になるまで、1次元目の等電点電気泳動を行った。
【0380】
等電点電気泳動ゲルのSDS平衡化
上記の1次元目の等電点電気泳動を行った後、等電点電気泳動機器からゲルを取り外し、還元剤を含む平衡化緩衝液に当該ゲルを浸漬して、15分・室温にて振とうした。上記還元剤を含む平衡化緩衝液の組成は以下の通りである。
100mM Tris-HCl(pH8.0)
6M 尿素
30%(v/v) グリセロール
2%(w/v) SDS
1%(w/v) DTT
【0381】
次に、上記還元剤を含む平衡化緩衝液を除き、ゲルをアルキル化剤を含む平衡化緩衝液に浸漬して、15分・室温にて振とうし、SDS平衡化したゲルを得た。上記アルキル化剤を含む平衡化緩衝液の組成は以下の通りである。
100mM Tris-HCl(pH8.0)
6M 尿素
30%(v/v) グリセロール
2%(w/v) SDS
2.5%(w/v) ヨードアセトアミド
【0382】
2次元目のSDS-PAGE
本実施例においては、電気泳動機器としてlife technologies社製のXCell SureLock Mini-Cellを使用した。2次元目泳動用ゲルはlife technologies社製NuPAGE 4-12% Bis-Tris Gelsを使用した。また、以下の組成の泳動用緩衝液を調製し、使用した。
50mM MOPS
50mM Tris塩基
0.1%(w/v) SDS
1mM EDTA
【0383】
また、本実施例においては泳動用緩衝液に0.5%(w/v)のアガロースS(ニッポンジーン社製)と適量のBPB(ブロモフェノールブルー)を溶解させた接着用アガロース溶液を使用した。
【0384】
SDS-PAGEのウェル中を十分に上記泳動用緩衝液で洗浄した後、当該洗浄に用いた緩衝液を取り除いた。次に、ウェルの中に充分に溶解させた接着用アガロース溶液を添加した。次に、SDS平衡化したゲルをアガロース中に浸漬させ、ピンセットでSDS平衡化したゲルと2次元目泳動用ゲルを密着させた。当該両ゲルが密着した状態でアガロースが充分に固まったのを確認し、200V定電圧で約45分間泳動を行った。
【0385】
ゲルの蛍光染色
SYPRO Ruby(life technologies社製)を用いてゲルの蛍光染色を行った。
【0386】
まず、使用する密閉容器を事前に98%(v/v)のエタノールで十分に洗浄した。SDS-PAGE機器から泳動後の2次元目泳動用ゲルを取り外して、洗浄した密閉容器におき、50%(v/v)メタノール及び7%(v/v)酢酸含有水溶液に30分間浸漬する処理を2回行った。その後、当該水溶液を水に置換し、10分間浸漬した。次に、2次元目泳動用ゲルを40mlのSYPRO Rubyに浸漬し、室温で一晩振とうした。次に、SYPRO Rubyを除き、2次元目泳動用ゲルを水で洗浄した後、10%(v/v)メタノール及び7%(v/v)酢酸含有水溶液で30分間振とうした。更に当該水溶液を水に置換し、30分以上振とうした。
【0387】
解析
上記一連の処理を施した2次元目泳動用ゲルをTyphoon9400(GE社製)を使用した蛍光イメージのスキャンに供した。2次元電気泳動の結果を
図1に示す。図の左側には、分子量マーカーのバンドが見られ、バンドの位置が特定の分子量(KDa)を示す。
【0388】
実施例2:イムノブロットでの抗原確認(1)
イムノブロットでの抗原確認は、実施例1に記載した手順を「2次元目のSDS-PAGE」まで行った後、以下の「メンブレンへの転写」「イムノブロット」「解析」の操作を行うことにより行った。
【0389】
メンブレンへの転写
メンブレンへの転写は、以下の転写装置及び転写用緩衝液を用いて行った。
転写装置:XCell SureLock Mini-Cell およびXCell IIブロットモジュール(life technologies社製)
転写用緩衝液: NuPAGEトランスファーバッファー(×20)(life technologies社製)をmilliQ水で20倍希釈して使用した。
【0390】
具体的には以下の手順に従って二次元電気泳動ゲル中のタンパク質をメンブレン(PVDF膜)へ転写した。
(1)PVDF膜を、100%メタノールに浸漬し、次にmilliQ水に浸漬し、その後、転写用緩衝液に移して、PVDF膜の親水化処理を行った。
(2)スポンジ、ろ紙、2次元目のSDS-PAGEが終わったゲル、親水化処理済みPVDF膜、ろ紙、スポンジの順でセットし、転写装置中、30V定電圧で1時間通電した。
【0391】
イムノブロット
メンブレンのイムノブロットを、1次抗体として大豆に対するアレルギーを有する患者の血清または健康被験者の血清を用いて行った。
【0392】
メンブレンのイムノブロットは、以下の手順に従って行った。
(1)転写したメンブレンを5%スキムミルク/PBST溶液(非イオン界面活性剤Tween (登録商標)20を0.3%含むPBSバッファー)中、室温で1時間振とうした。
(2)1次抗体として、3%血清/5%スキムミルク/PBST溶液中、室温で1時間静置した。
(3)PBST溶液で洗浄した(5分×3回)。
(4)2次抗体として抗ヒトIgE-HRP(セイヨウワサビペルオキシダーゼ)を3%スキムミルク/PBST溶液で2500倍に希釈した溶液中、室温で1時間静置した。
(5)PBST溶液で洗浄した(5分×3回)。
(6)Pierce Western Blotting Substrate Plus(Thermo社製)で、5分間静置した。
【0393】
解析
上記一連の処理を施したメンブレンをTyphoon9400(GE社製)を使用した蛍光イメージのスキャンに供した。
【0394】
大豆アレルギー患者の血清を用いたイムノブロットを、対照である健康被験者の血清を用いたイムノブロットと比較した。大豆アレルギーの患者1、患者2、患者3及び患者4の血清を用いたイムノブロットについて、健康被験者の血清を用いた場合(
図2)とは異なり、かつ公知の大豆アレルゲンタンパク質とは異なる8つのスポットが検出された(
図3A~D)。
【0395】
上記8つのスポットの分子量および等電点はそれぞれ以下の通りである。
スポット1:分子量5~20kDa、pI4.0~6.0
スポット2:分子量40~60kDa、pI5.5~7.5
スポット3:分子量25~37kDa、pI8.0~10.0
スポット4:分子量25~37kDa、pI7.0~9.0
スポット5:分子量5~20kDa、pI5.0~7.0
スポット6:分子量60~75kDa、pI6.0~8.0
スポット7:分子量15~25kDa、pI4.0~6.0
スポット8:分子量100~150kDa、pI4.0~6.0
【0396】
実施例3:質量分析および抗原の同定(1)
上記の8つのスポットを生じる抗原について、質量分析によるアミノ酸配列の同定を行った。
【0397】
具体的には、以下の手順でタンパク質の抽出および質量分析を行った。
(1)大豆について、実施例1及び2の手順に従ってタンパク質抽出、2次元電気泳動及びメンブレン転写を行い、0.008%Direct blue/40%エタノール・10%酢酸で振とうにより染色した。
(2)その後、40%エタノール・10%酢酸で5分間の処理を3回行って脱色し、水で5分間洗浄後、風乾した。
(3)目的のスポットをきれいなカッター刃で切り取り、遠心チューブに入れた。50μLのメタノールでメンブレン親水処理後、100μLの水で2回洗浄後遠心除去し、20μLの20mM NH4HCO3・50%アセトニトリルを加えた。
(4)1pmol/μLリシルエンドペプチダーゼ(WAKO)1μLを加え、37℃で60分間静置した後、溶液を新しい遠心チューブに回収した。20μLの20mM NH4HCO3・70%アセトニトリルをメンブレンに加え、室温にて10分間浸し、さらに回収した。0.1%ギ酸、4%アセトニトリル10μLで溶解し、チューブに移した。
(5)回収した溶液を減圧乾燥した後、A液(0.1%ギ酸、4%アセトニトリル溶液)15μlで溶解し、質量分析(ESI-TOF5600, AB Sciex社製)を行った。
(6)質量分析計から得られた質量データに基づくタンパク質の同定は、NCBIをサーチすることで行った。
【0398】
結果
各スポットについて、質量分析を行ったところ、以下のアミノ酸配列が検出された。
スポット1:配列番号17~20で示されるアミノ酸配列
スポット2:配列番号21~28で示されるアミノ酸配列
スポット3:配列番号29、30で示されるアミノ酸配列
スポット4:配列番号31、32で示されるアミノ酸配列
スポット5:配列番号33、34で示されるアミノ酸配列
スポット6:配列番号35~53で示されるアミノ酸配列
スポット7:配列番号54~61で示されるアミノ酸配列
スポット8:配列番号62~68で示されるアミノ酸配列
【0399】
さらに、各スポットについて、質量分析計から得られた質量データをNCBIで解析したところ、それぞれのスポットは以下のタンパク質であることが同定された。
スポット1:Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II(UniProtアクセッション番号P01064、アミノ酸配列:配列番号2、それをコードする塩基配列:配列番号1)
スポット2:Ribulose bisphosphate carboxylase large chain(UniProtアクセッション番号P27066、アミノ酸配列:配列番号4、それをコードする塩基配列:配列番号3)
スポット3:Gamma-glutamyl hydrolase(UniProtアクセッション番号P93164、アミノ酸配列:配列番号6、それをコードする塩基配列:配列番号5)
スポット4:Guanine nucleotide-binding protein subunit beta-like protein(UniProtアクセッション番号Q39836、アミノ酸配列:配列番号8、それをコードする塩基配列:配列番号7)
スポット5:Protein SLE3(UniProtアクセッション番号C6T0L2、アミノ酸配列:配列番号10、それをコードする塩基配列:配列番号9)
スポット6:Seed biotin-containing protein SBP65(UniProtアクセッション番号Q39846、アミノ酸配列:配列番号12、それをコードする塩基配列:配列番号11)
スポット7:Ferritin-2(UniProtアクセッション番号Q94IC4、アミノ酸配列:配列番号14、それをコードする塩基配列:配列番号13)
スポット8:Cell division cycle protein 48 homolog(UniProtアクセッション番号P54774、アミノ酸配列:配列番号16、それをコードする塩基配列:配列番号15)
【0400】
実施例4:イムノブロットでの抗原確認(2)
実施例2と同様に、大豆アレルギーのの血清を用いたイムノブロットを、対照である健康被験者の血清を用いたイムノブロットと比較した。大豆アレルギーの患者1α、患者2α、患者3α、患者4α、患者5α、患者6α、患者7α、患者8α及び患者9αの血清を用いたイムノブロットについて、健康被験者の血清を用いた場合(
図4)とは異なり、かつ公知の大豆アレルゲンタンパク質とは異なる56のスポットが検出された(
図5A~I)。
【0401】
上記56のスポットの分子量および等電点はそれぞれ以下の通りである。
スポット1α:分子量80~110kDa、pI3.0~6.0
スポット2α:分子量60~110kDa、pI3.0~6.0
スポット3α:分子量100~150kDa、pI4.0~6.0
スポット4α:分子量80~110kDa、pI4.0~7.0
スポット5α:分子量80~160kDa、pI4.0~7.0
スポット6α:分子量80~110kDa、pI4.0~7.0
スポット7α:分子量60~110kDa、pI4.0~7.0
スポット8α:分子量60~110kDa、pI4.0~8.0
スポット9α:分子量60~110kDa、pI4.0~8.0
スポット10α:分子量40~80kDa、pI4.0~7.0
スポット11α:分子量40~80kDa、pI4.0~8.0
スポット12α:分子量40~80kDa、pI4.0~8.0
スポット13α:分子量40~80kDa、pI4.0~7.0
スポット14α:分子量40~80kDa、pI3.0~6.0
スポット15α、16α:分子量30~80kDa、pI4.0~7.0
スポット17α:分子量30~80kDa、pI4.0~7.0
スポット18α:分子量40~80kDa、pI4.0~8.0
スポット19α:分子量40~80kDa、pI4.0~8.0
スポット20α:分子量60~75kDa、pI6.0~8.0
スポット21α:分子量40~60kDa、pI5.0~8.0
スポット22α:分子量25~37kDa、pI8.0~10.0
スポット23α:分子量25~37kDa、pI7.0~9.0
スポット24α:分子量5~20kDa、pI5.0~7.0
スポット25α:分子量30~80kDa、pI4.0~7.0
スポット26α:分子量30~80kDa、pI4.0~7.0
スポット27α:分子量30~80kDa、pI4.0~7.0
スポット28α:分子量20~60kDa、pI4.0~7.0
スポット29α、30α、31α、32α、33α:分子量20~60kDa、pI4.0~8.0
スポット34α:分子量20~60kDa、pI6.0~10.0
スポット35α:分子量30~80kDa、pI6.0~10.0
スポット36α、37α:分子量20~60kDa、pI4.0~8.0
スポット38α:分子量80~160kDa、pI6.0~10.0
スポット39α:分子量10~50kDa、pI6.0~10.0
スポット40α、56α:分子量10~50kDa、pI6.0~10.0
スポット41α:分子量10~50kDa、pI6.0~10.0
スポット42α、43α:分子量10~50kDa、pI6.0~10.0
スポット44α:分子量10~50kDa、pI4.0~7.0
スポット45α:分子量5~40kDa、pI4.0~7.0
スポット46α:分子量5~40kDa、pI4.0~7.0
スポット47α:分子量5~40kDa、pI4.0~7.0
スポット48α:分子量5~40kDa、pI4.0~8.0
スポット49α:分子量5~20kDa、pI4.0~7.0
スポット50α:分子量5~40kDa、pI3.0~6.0
スポット51α:分子量10~50kDa、pI3.0~6.0
スポット52α:分子量20~60kDa、pI4.0~7.0
スポット53α:分子量10~50kDa、pI4.0~8.0
スポット54α:分子量10~50kDa、pI4.0~8.0
スポット55α:分子量40~80kDa、pI6.0~10.0
【0402】
実施例5:質量分析および抗原の同定(2)
実施例3と同様に、上記の56のスポットを生じる抗原について、質量分析によるアミノ酸配列の同定を行った。
【0403】
各スポットについて、質量分析を行ったところ、以下のアミノ酸配列が検出された。さらに、各スポットについて、質量分析計から得られた質量データをNCBIで解析したところ、それぞれのスポットは以下のタンパク質であることが同定された。
【0404】
スポット1α:
配列番号71~87で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、endoplasmin homolog isoform X2 (NCBIアクセッション番号XP_006596543.1、アミノ酸配列:配列番号70、それをコードする塩基配列:配列番号69)であった。
【0405】
配列番号90~104で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、endoplasmin homolog isoform X2 (NCBIアクセッション番号XP_006601356.1、アミノ酸配列:配列番号89、それをコードする塩基配列:配列番号88)であった。
【0406】
スポット2α:
配列番号107~120で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、heat shock cognate protein 80(NCBIアクセッション番号XP_003544594.1、アミノ酸配列:配列番号106、それをコードする塩基配列:配列番号105)であった。
【0407】
配列番号123~137で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、heat shock protein 90-1(NCBIアクセッション番号NP_001236612.1、アミノ酸配列:配列番号122、それをコードする塩基配列:配列番号121)であった。
【0408】
配列番号140~153で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_02G302500(NCBIアクセッション番号KRH73936.1、アミノ酸配列:配列番号139、それをコードする塩基配列:配列番号138)であった。
【0409】
スポット3α:
実施例3のスポット8と同じく、配列番号62~68で示されるアミノ酸配列が質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Cell division cycle protein 48 homolog(UniProtアクセッション番号P54774、アミノ酸配列:配列番号16、それをコードする塩基配列:配列番号15)であった。
【0410】
スポット4α:
配列番号156、157で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、embryo-specific urease isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_014630847.1、アミノ酸配列:配列番号155、それをコードする塩基配列:配列番号154)であった。
【0411】
スポット5α:
配列番号160、161で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、alpha-1,4 glucan phosphorylase L isozyme, chloroplastic/amyloplastic(NCBIアクセッション番号XP_006603904.1、アミノ酸配列:配列番号159、それをコードする塩基配列:配列番号158)であった。
【0412】
スポット6α:
配列番号164~167で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、aconitate hydratase 1(NCBIアクセッション番号XP_003537655.1、アミノ酸配列:配列番号163、それをコードする塩基配列:配列番号162)であった。
【0413】
配列番号170~172で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、aconitate hydratase 1(NCBIアクセッション番号XP_003517155.1、アミノ酸配列:配列番号169、それをコードする塩基配列:配列番号168)であった。
【0414】
スポット7α:
配列番号175~187で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、methionine synthase(NCBIアクセッション番号NP_001235794.1、アミノ酸配列:配列番号174、それをコードする塩基配列:配列番号173)であった。
【0415】
スポット8α:
配列番号190~199で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、transketolase, chloroplastic(NCBIアクセッション番号XP_003521870.1、アミノ酸配列:配列番号189、それをコードする塩基配列:配列番号188)であった。
【0416】
スポット9α:
配列番号202で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、lysine--tRNA ligase, cytoplasmic-like isoform X2(NCBIアクセッション番号XP_014625509.1、アミノ酸配列:配列番号201、それをコードする塩基配列:配列番号200)であった。
【0417】
スポット10α:
配列番号205~218で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、chaperonin CPN60-2, mitochondrial(NCBIアクセッション番号XP_003556325.1、アミノ酸配列:配列番号204、それをコードする塩基配列:配列番号203)であった。
【0418】
配列番号221~231で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、chaperonin CPN60-2, mitochondrial-like isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_003535967.1、アミノ酸配列:配列番号220、それをコードする塩基配列:配列番号219)であった。
【0419】
スポット11α:
配列番号234~237で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、polyadenylate-binding protein 8 isoform X3(NCBIアクセッション番号XP_006578034.1、アミノ酸配列:配列番号233、それをコードする塩基配列:配列番号232)であった。
【0420】
スポット12α:
配列番号240で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、pyrophosphate--fructose 6-phosphate 1-phosphotransferase subunit alpha-like(NCBIアクセッション番号XP_003555655.1、アミノ酸配列:配列番号239、それをコードする塩基配列:配列番号238)であった。
【0421】
スポット13α:
配列番号243~252で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、protein disulfide isomerase-like protein precursor(NCBIアクセッション番号NP_001238009.1、アミノ酸配列:配列番号242、それをコードする塩基配列:配列番号241)であった。
【0422】
配列番号255~278で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、protein disulfide-isomerase(NCBIアクセッション番号XP_006581588.1、アミノ酸配列:配列番号254、それをコードする塩基配列:配列番号253)であった。
【0423】
スポット14α:
配列番号281~284で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、V-type proton ATPase subunit B 2(NCBIアクセッション番号XP_003552473.1、アミノ酸配列:配列番号280、それをコードする塩基配列:配列番号279)であった。
【0424】
配列番号287~289で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、V-type proton ATPase subunit B 2(NCBIアクセッション番号XP_006605857.1、アミノ酸配列:配列番号286、それをコードする塩基配列:配列番号275)であった。
【0425】
スポット15α、16α:
配列番号292~304で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase(NCBIアクセッション番号XP_003544964.1、アミノ酸配列:配列番号291、それをコードする塩基配列:配列番号290)であった。
【0426】
配列番号307~318で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_02G241100(NCBIアクセッション番号KRH72929.1、アミノ酸配列:配列番号306、それをコードする塩基配列:配列番号305)であった。
【0427】
スポット17α:
配列番号321~325で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、guanosine nucleotide diphosphate dissociation inhibitor 2(NCBIアクセッション番号XP_003531293.1、アミノ酸配列:配列番号320、それをコードする塩基配列:配列番号319)であった。
【0428】
配列番号328~332で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、rab GDP dissociation inhibitor alpha-like(NCBIアクセッション番号NP_001276273.1、アミノ酸配列:配列番号327、それをコードする塩基配列:配列番号326)であった。
【0429】
スポット18α:
配列番号335~339で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_10G028300(NCBIアクセッション番号KRH32039.1、アミノ酸配列:配列番号334、それをコードする塩基配列:配列番号333)であった。
【0430】
スポット19α:
配列番号342~346で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、sucrose binding protein homolog S-64(NCBIアクセッション番号AAF05723.1、アミノ酸配列:配列番号341、それをコードする塩基配列:配列番号340)であった。
【0431】
スポット20α:
実施例3のスポット6と同じく、配列番号35~53で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Seed biotin-containing protein SBP65(UniProtアクセッション番号Q39846、アミノ酸配列:配列番号12、それをコードする塩基配列:配列番号11)であった。
【0432】
スポット21α:
実施例3のスポット2と同じく、配列番号21~28で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Ribulose bisphosphate carboxylase large chain(UniProtアクセッション番号P27066、アミノ酸配列:配列番号4、それをコードする塩基配列:配列番号3)であった。
【0433】
スポット22α:
実施例3のスポット3と同じく、配列番号29、30で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Gamma-glutamyl hydrolase(UniProtアクセッション番号P93164、アミノ酸配列:配列番号6、それをコードする塩基配列:配列番号5)であった。
【0434】
スポット23α:
実施例3のスポット4と同じく、配列番号31、32で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Guanine nucleotide-binding protein subunit beta-like protein(UniProtアクセッション番号Q39836、アミノ酸配列:配列番号8、それをコードする塩基配列:配列番号7)であった。
【0435】
スポット24α:
実施例3のスポット5と同じく、配列番号33、34で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Protein SLE3(UniProtアクセッション番号C6T0L2、アミノ酸配列:配列番号10、それをコードする塩基配列:配列番号9)であった。
【0436】
スポット25α:
配列番号349~356で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial(NCBIアクセッション番号XP_003537078.1、アミノ酸配列:配列番号348、それをコードする塩基配列:配列番号347)であった。
【0437】
配列番号359~365で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、succinyl-CoA ligase [ADP-forming] subunit beta, mitochondrial(NCBIアクセッション番号XP_003542431.1、アミノ酸配列:配列番号358、それをコードする塩基配列:配列番号357)であった。
【0438】
スポット26α:
配列番号368~382で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、phosphoglycerate kinase, cytosolic(NCBIアクセッション番号XP_003546821.1、アミノ酸配列:配列番号367、それをコードする塩基配列:配列番号366)であった。
【0439】
配列番号385~392で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、phosphoglycerate kinase, cytosolic(NCBIアクセッション番号XP_003531482.1、アミノ酸配列:配列番号384、それをコードする塩基配列:配列番号383)であった。
【0440】
配列番号395~409で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、phosphoglycerate kinase, cytosolic(NCBIアクセッション番号XP_003531483.1、アミノ酸配列:配列番号394、それをコードする塩基配列:配列番号393)であった。
【0441】
スポット27α:
配列番号412~416で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、alcohol dehydrogenase 1(NCBIアクセッション番号XP_003526673.1、アミノ酸配列:配列番号411、それをコードする塩基配列:配列番号410)であった。
【0442】
配列番号419、420で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、alcohol dehydrogenase 1(NCBIアクセッション番号XP_003545664.3、アミノ酸配列:配列番号418、それをコードする塩基配列:配列番号417)であった。
【0443】
配列番号423~427で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、alcohol dehydrogenase 1-like(NCBIアクセッション番号XP_003544738.1、アミノ酸配列:配列番号422、それをコードする塩基配列:配列番号421)であった。
【0444】
スポット28α:
配列番号430~433で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、35 kDa seed maturation protein isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_006576267.1、アミノ酸配列:配列番号429、それをコードする塩基配列:配列番号428)であった。
【0445】
スポット29α、30α、31α、32α、33α:
配列番号436~439で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_014631598.1、アミノ酸配列:配列番号435、それをコードする塩基配列:配列番号434)であった。
【0446】
配列番号442~445で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase, cytosolic(NCBIアクセッション番号XP_006578692.1、アミノ酸配列:配列番号441、それをコードする塩基配列:配列番号440)であった。
【0447】
配列番号448~451で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100782924(NCBIアクセッション番号NP_001240046.1、アミノ酸配列:配列番号447、それをコードする塩基配列:配列番号446)であった。
【0448】
スポット34α:
配列番号454で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、bifunctional UDP-glucose 4-epimerase and UDP-xylose 4-epimerase 1-like(NCBIアクセッション番号XP_003532591.1、アミノ酸配列:配列番号453、それをコードする塩基配列:配列番号452)であった。
【0449】
配列番号457、458で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100803483(NCBIアクセッション番号NP_001241075.1、アミノ酸配列:配列番号456、それをコードする塩基配列:配列番号455)であった。
【0450】
スポット35α:
配列番号461~466で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、elongation factor 1-alpha(NCBIアクセッション番号XP_003553292.1、アミノ酸配列:配列番号460、それをコードする塩基配列:配列番号459)であった。
【0451】
配列番号469~471で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、elongation factor 1-alpha(NCBIアクセッション番号XP_003547695.1、アミノ酸配列:配列番号468、それをコードする塩基配列:配列番号467)であった。
【0452】
配列番号474~477で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、elongation factor-1A isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_006600131.1、アミノ酸配列:配列番号473、それをコードする塩基配列:配列番号472)であった。
【0453】
スポット36α、37α:
配列番号480~483で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、seed maturation protein PM34(NCBIアクセッション番号NP_001238285.1、アミノ酸配列:配列番号479、それをコードする塩基配列:配列番号478)であった。
【0454】
配列番号486、487で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100809384(NCBIアクセッション番号NP_001241158.1、アミノ酸配列:配列番号485、それをコードする塩基配列:配列番号484)であった。
【0455】
配列番号490~493で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_10G155300(NCBIアクセッション番号KRH33956.1、アミノ酸配列:配列番号489、それをコードする塩基配列:配列番号488)であった。
【0456】
スポット38α:
配列番号496~513で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、seed biotin-containing protein SBP65-like isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_003526237.1、アミノ酸配列:配列番号495、それをコードする塩基配列:配列番号494)であった。
【0457】
スポット39α:
配列番号516で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、ATP synthase subunit O, mitochondrial-like(NCBIアクセッション番号XP_003546884.1、アミノ酸配列:配列番号515、それをコードする塩基配列:配列番号514)であった。
【0458】
スポット40α、56α:
配列番号519、520で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、P24 oleosin isoform A(NCBIアクセッション番号XP_003553822.1、アミノ酸配列:配列番号518、それをコードする塩基配列:配列番号517)であった。
【0459】
スポット41α:
配列番号523で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein At3g49720-like isoform X2(NCBIアクセッション番号XP_006600908.1、アミノ酸配列:配列番号522、それをコードする塩基配列:配列番号521)であった。
【0460】
スポット42α、43α:
配列番号526~531で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、superoxide dismutase [Mn], mitochondrial(NCBIアクセッション番号XP_003526813.1、アミノ酸配列:配列番号525、それをコードする塩基配列:配列番号524)であった。
【0461】
配列番号534~539で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_04G221300(NCBIアクセッション番号KRH64185.1、アミノ酸配列:配列番号533、それをコードする塩基配列:配列番号532)であった。
【0462】
スポット44α:
実施例3のスポット7と同じく、配列番号54~61で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Ferritin-2(UniProtアクセッション番号Q94IC4、アミノ酸配列:配列番号14、それをコードする塩基配列:配列番号13)であった。
【0463】
スポット45α:
配列番号542~545で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100499771(NCBIアクセッション番号NP_001235797.1、アミノ酸配列:配列番号541、それをコードする塩基配列:配列番号540)であった。
【0464】
配列番号548~551で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、hypothetical protein GLYMA_09G192800(NCBIアクセッション番号KRH39322.1、アミノ酸配列:配列番号547、それをコードする塩基配列:配列番号546)であった。
【0465】
スポット46α:
配列番号554で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、seed maturation protein PM22(NCBIアクセッション番号NP_001237935.1、アミノ酸配列:配列番号553、それをコードする塩基配列:配列番号552)であった。
【0466】
スポット47α:
配列番号557、558で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、eukaryotic translation initiation factor 5A-2(NCBIアクセッション番号XP_003549690.1、アミノ酸配列:配列番号556、それをコードする塩基配列:配列番号555)であった。
【0467】
配列番号561~563で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100305510(NCBIアクセッション番号NP_001236395.1、アミノ酸配列:配列番号560、それをコードする塩基配列:配列番号559)であった。
【0468】
スポット48α:
配列番号566~570で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100306570(NCBIアクセッション番号NP_001236895.1、アミノ酸配列:配列番号565、それをコードする塩基配列:配列番号564)であった。
【0469】
スポット49α:
実施例3のスポット1と同じく、配列番号17~20で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Bowman-Birk type proteinase inhibitor D-II(UniProtアクセッション番号P01064、アミノ酸配列:配列番号2、それをコードする塩基配列:配列番号1)であった。
【0470】
スポット50α:
配列番号573~576で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、uncharacterized protein LOC100813859(NCBIアクセッション番号NP_001239816.1、アミノ酸配列:配列番号572、それをコードする塩基配列:配列番号571)であった。
【0471】
スポット51α:
配列番号579~582で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、14-3-3-like protein(NCBIアクセッション番号XP_003526571.1、アミノ酸配列:配列番号578、それをコードする塩基配列:配列番号577)であった。
【0472】
スポット52α:
配列番号585~588で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、probable fructokinase-4(NCBIアクセッション番号XP_003543564.1、アミノ酸配列:配列番号584、それをコードする塩基配列:配列番号583)であった。
【0473】
スポット53α:
配列番号591~597で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、triosephosphate isomerase isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_006593480.2、アミノ酸配列:配列番号590、それをコードする塩基配列:配列番号589)であった。
【0474】
配列番号600~604で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、triosephosphate isomerase, cytosolic(NCBIアクセッション番号XP_003547334.1、アミノ酸配列:配列番号599、それをコードする塩基配列:配列番号598)であった。
【0475】
スポット54α:
配列番号607~611で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、superoxide dismutase [Fe], chloroplastic isoform X1(NCBIアクセッション番号XP_014627751.1、アミノ酸配列:配列番号606、それをコードする塩基配列:配列番号605)であった。
【0476】
配列番号614~616で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、iron-superoxide dismutase(NCBIアクセッション番号NP_001237901.1、アミノ酸配列:配列番号613、それをコードする塩基配列:配列番号612)であった。
【0477】
スポット55α:
配列番号619~635で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、51 kDa seed maturation protein precursor(NCBIアクセッション番号NP_001238138.1、アミノ酸配列:配列番号618、それをコードする塩基配列:配列番号617)であった。
【0478】
配列番号638~649で示されるアミノ酸配列が、質量分析で検出された。この質量データから同定されたタンパク質は、Lea protein precursor(NCBIアクセッション番号NP_001238201.1、アミノ酸配列:配列番号637、それをコードする塩基配列:配列番号636)であった。
【産業上の利用可能性】
【0479】
本発明により、大豆に対するアレルギーの新規抗原、大豆に対するアレルギーの診断方法および診断キット、当該抗原を含む医薬組成物、ならびに当該抗原が除去又は低減された大豆または大豆加工品を提供することができる。
【配列表】