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特許7041926タンクローリーのサンプリング管における保護構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】タンクローリーのサンプリング管における保護構造
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/10 20060101AFI20220317BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20220317BHJP
   F16L 41/02 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
G01N1/10 W
G01N1/10 Q
G01N1/10 N
F16L57/00 C
F16L41/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020093128
(22)【出願日】2020-05-28
(65)【公開番号】P2021188993
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2020-05-28
(73)【特許権者】
【識別番号】520188558
【氏名又は名称】富億▲金▼企業有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】519164105
【氏名又は名称】新月應用材料有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】潘文雄
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-222290(JP,A)
【文献】特開昭60-237342(JP,A)
【文献】特開昭54-136890(JP,A)
【文献】特開2018-196352(JP,A)
【文献】特開昭51-137920(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/10
F16L 57/00
F16L 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンクローリーのサンプリング管における保護構造であって、
前記サンプリング管外周縁には、位置決め保護台が設けられ、
前記サンプリング管は、サンプリング出力管を連結するためのサンプリング出力接続部を備え、
前記位置決め保護台は貫通孔を備え、
前記サンプリング出力接続部は、前記貫通孔の部分から前記位置決め保護台の外まで貫通される
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項2】
請求項1に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記サンプリング管は、管本体を備え、
前記管本体の中央には、軸方向に貫通する流通孔が設けられ、
前記管本体における軸方向の両端には、リング状の凸縁部がそれぞれ凸設され、
前記管本体における前記両側の凸縁部の間には、少なくとも1つの切削された位置決め面が設けられる
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項3】
請求項1に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記位置決め保護台は、第1保護台と第2保護台を備える
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項4】
請求項3に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記第1保護台の上端は、切子面状の平面に形成されるとともに、中央付近には前記貫通孔が設けられ、
前記第1保護台の内側には、半円状のストッパー溝が凹設され、
前記ストッパー溝内には、切子面状の位置決め部が設けられ、
前記第1保護台における前記ストッパー溝の両端の底面は、平面状の連結面を備える
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項5】
請求項4に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記第1保護台の記連結面には、位置決めピンホールと位置決め孔がそれぞれ設けられ、
前記第1保護台の前記連結面に直交するには、少なくとも1つの軸方向に貫通する穿孔が設けられる
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項6】
請求項3に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記第2保護台の内側には、半円状のストッパー溝が凹設され、
前記ストッパー溝内には、切子面状の位置決め部が設けられ、
前記ストッパー溝の両側の上端面は、平面状の連結面を備える
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項7】
請求項6に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記第2保護台の記連結面には、位置決め円錐部と位置決め鍵穴がそれぞれ設けられ、
前記第2保護台の前記連結面に直交する側面には、少なくとも1つの軸方向に貫通する穿孔が設けられる
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【請求項8】
請求項3に記載のタンクローリーのサンプリング管における保護構造において、
前記位置決め保護台は、第1保護台と第2保護台を備え、
前記第1保護台はストッパー溝を備え、前記ストッパー溝は位置決め部を備え、前記位置決め部の断面はややU字型であり、
前記第2保護台はストッパー溝を備え、前記ストッパー溝は位置決め部を備え、前記位置決め部の断面はややU字型であり、
前記サンプリング管は位置決め面を備え、前記位置決め面は多角面の位置決め面である
ことを特徴とするタンクローリーのサンプリング管における保護構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンクローリーのサンプリング管における保護構造の技術分野に関し、特に、サンプリング管を使用しやすくすることのできるタンクローリーのサンプリング管における保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図1図2に示す通り、ガソリン等の石油化学物質を輸送するタンクローリーは、目的地まで運送された後、受け入れ業者がサンプリングにより運送されてきた石油化学製品が間違いないかどうかを確認する。従って、業者は、前記タンクローリーの輸送管PSと受け入れ業者の受入管PRの間にサンプリング管1を連結する。サンプリング管1の中央には、流通孔11が貫通されており、サンプリング管1における流通孔11の周囲は、固定用の挾持面部12を備え、サンプリング管1における上端部には、サンプリング出力接続部13が凸設され、サンプリング管1のサンプリング出力接続部13には、サンプリング出力管SPを螺設することができる。
【0003】
図1図2に示す通り、ボルトSにより受入管PRのフランジ部PR1における穿設孔PR11と輸送管PSのフランジPS1における穿設孔PS11が穿設され螺接されることで、サンプリング管1を、受入管PRのフランジ部PR1と輸送管PSのフランジPS1の間に安定して挾持させることができる。サンプリングの際には、業者は、サンプリング管SP上の制御弁(未図示)を制御するだけでサンプリングを行うことができ、これにより、前記タンクローリー内の石油化学製品が注文した石油化学物質であるかどうかを確認することができる。
【0004】
上述の従来のタンクローリーサンプリング方法でも確かにサンプリングの目的は達成される。しかしながら、上述の従来のサンプリング方法は、サンプリング管1が、受入管PRのフランジ部PR1と輸送管PSのフランジPS1の間に挾持されて位置決めされる場合、まず、ボルトSにより受入管PRにおけるフランジ部PR1の穿設孔PR11と、輸送管PSにおけるフランジPS1の穿設孔PS11が穿設された後、ねじで連結されるが、サンプリング管1は一定の重量を備えるとともに、座体は円形体であるため、サンプリング管1が受入管PRと輸送管PSによって挾持され連結される際に、サンプリング管1が度々直接落ちてしまうことで、サンプリング管1の上端に位置するサンプリング出力接続部13が衝撃を受け、それにより、サンプリング出力接続部13とサンプリング管1の連結部の基部が損傷し、ひどい場合には、サンプリング時に、サンプリング出力接続部13とサンプリング管1の接続部の基部に漏れが生じ、さらに、前記石油化学製品が漏れ出ることで人体または環境に深刻な影響を及ぼしてしまう。
【0005】
従って、サンプリング管が連結する前に好ましい位置決め效果を備えることで、サンプリング出力接続部が損傷するのを防ぐことのできるタンクローリーのサンプリング管における保護構造をどのように提供するかが業者が解決を望む課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のサンプリング管におけるサンプリング出力接続部が輸送、連接時に容易に落下し損傷することで漏れてしまうという欠点を解決することのできるタンクローリーのサンプリング管における保護構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため、本発明の請求項1の主な技術手段は、タンクローリーのサンプリング管における保護構造を提供し、前記サンプリング管外周縁には、位置決め保護台が設けられる。前記サンプリング管は、サンプリング出力管を連結するためのサンプリング出力接続部を備え、前記位置決め保護台は、貫通孔を備え、前記サンプリング出力接続部は、前記貫通孔の部分から前記位置決め保護台の外まで貫通されることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明における請求項1の主な技術手段により達成される効果として、一つには、前記サンプリング出力接続部の全体的な耐衝撃性の剛性、強度を高めることができ、さらに、前記サンプリング出力接続部と前記サンプリング出力管の連結しやすさには影響を及ぼさないことで、前記サンプリング管の使いやすさをさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来のサンプリング管の斜視図である。
図2】従来のサンプリング管におけるサンプリングの動作を示した図である。
図3】本発明のサンプリング管における保護構造の分解図である。
図4】本発明のサンプリング管の斜視図である。
図5】本発明のサンプリング管における保護構造の断面図である。
図6】本発明のサンプリング管の保護構造におけるサンプリングの動作を示した図である。
図7】本発明のサンプリング管の保護構造における別の実施例である。
図8】本発明のサンプリング管の保護構造における別の実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
参照する図3図4図5は、本発明のタンクローリーのサンプリング管における保護構造であり、サンプリング管2の径方向には、位置決め保護台3が固定される。
【0011】
図3図4図5に示す通り、サンプリング管2は、管本体21を備え、管本体21の中央には、軸方向に貫通する流通孔22が設けられ、管本体21における軸方向の両端には、リング状の凸縁部23、凸縁部24がそれぞれ凸設され、管本体21における前記両側の凸縁部23、凸縁部24の間には、少なくとも1つの切削された位置決め面25が設けられ、管本体21における径方向の上端側には、サンプリング出力接続部26が設けられ、サンプリング出力接続部26により、サンプリング出力管27を連結することができる。
【0012】
図3図4図5に示す通り、位置決め保護台3は、第1保護台31と第2保護台32を備える。第1保護台31の上端は、切子面状の平面に形成されるとともに、中央付近には貫通孔311が設けられ、貫通孔311によりサンプリング管2のサンプリング出力接続部26が穿設され、第1保護台31の内側には、半円状のストッパー溝312が凹設され、ストッパー溝312内には、切子面状の位置決め部313が設けられ、位置決め部313とサンプリング管2の位置決め面25は相互に対応することで、位置決め部313と位置決め面25はストッパー効果及び位置決め效果を形成し、それにより、サンプリング管2は、位置決め保護台3内において位置決め効果を得ることができる。第1保護台31におけるストッパー溝312の両端の底面は、平面状の連結面314を備え、2つの連結面314には、位置決めピンホール315と位置決め孔316がそれぞれ設けられ、位置決めピンホール315は、止まり穴であり、位置決め孔316は、スルーホールであり、位置決め孔316は第1保護台31を貫通する。第1保護台31の上方における前記連結面314側には、少なくとも1つの軸方向に貫通する穿孔317が設けられ、本発明は、2つの穿孔317によって実施される。
【0013】
図3図4図5に示す通り、第2保護台32の内側には、半円状のストッパー溝321が凹設され、第2保護台32のストッパー溝321と第1保護台31のストッパー溝312は、向き合って設けられることで、第1保護台31と第2保護台32が固定されると、ストッパー溝312とストッパー溝321は、円形状の取り付け位置決め孔を形成することができる。ストッパー溝321内には、切子面状の位置決め部322が設けられ、位置決め部322とサンプリング管2の位置決め面25は相互に対応することで、位置決め部322と位置決め面25は、ストッパー効果及び位置決め効果を形成することができ、これにより、サンプリング管2の位置決め保護台3内は位置決め効果が得られる。第2保護台32におけるストッパー溝321の両側の上端面は、平面状の連結面323を備え、2つの連結面323と第1保護台31の2つの連結面314は相互に対応し、2つの連結面323には、位置決め円錐部324と位置決め鍵穴325がそれぞれ設けられ、位置決め円錐部324と第1保護台31の位置決めピンホール315は相互に対応することで、位置決め円錐部324は、位置決めピンホール315内に挿入されることができることにより位置決め効果が形成され、位置決め鍵穴325は、ねじ穴を備える。第2保護台32における底面から連結面323には、少なくとも1つの軸方向に貫通する穿孔326が設けられ、本発明は、2つの穿孔326によって実施される。第2保護台32の位置決め鍵穴325と第1保護台31の位置決め孔316は相互に対応する。従って、ロック部品Tにより第1保護台31の位置決め孔316が穿設されることで第2保護台32の位置決め鍵穴325が固定され、それにより、第1保護台31と第2保護台32がねじで連結されることで、位置決め保護台3を成すとともに、サンプリング管2が位置決め保護台3内の定位置を覆うことができる。
【0014】
図4図5図6に示す通り、本発明の実施例において、サンプリング管2は、第2保護台32のストッパー溝321内に置かれることで、サンプリング管2の位置決め面25と第2保護台32の位置決め部322は、ストッパーによる位置決め効果を形成し、さらに、第1保護台31の連結面314と第2保護台32の連結面323は、向かい合って連結されることで、第2保護台32の位置決め円錐部324は、第1保護台31の位置決めピンホール315内に挿入され、これにより、第1保護台31と第2保護台32は、連結前の定位置に固定される。同時に、サンプリング管2のサンプリング出力接続部26は、第1保護台31の貫通孔311を貫通することができるとともに、サンプリング出力接続部26により、ねじ山の部分を第1保護台31の外にわずかに露出させることで、サンプリング出力接続部26における損傷を受ける外に露出した部分を効果的に短くすることができ、これにより、一つには、サンプリング出力接続部26の全体的な耐衝撃性の剛性、強度を高めることができ、さらに、サンプリング出力接続部26とサンプリング出力管27の連結しやすさには影響を及ぼさない。この際、ロック部品Tは、第1保護台31の位置決め孔316に穿設されると第2保護台32の位置決め鍵穴325内に固定されることで、第1保護台31と第2保護台32は、固定され、サンプリング管2の外周縁を覆うことのできる位置決め保護台3を成し、これにより、位置決め保護台3によってサンプリング管2の外周に剛性の保護效果が形成され、さらに、サンプリング管2のサンプリング出力接続部26には、耐衝撃性の保護效果が形成される。位置決め保護台3は、サンプリング管2の外周を安定して覆った後、ボルトS1によって第2保護台32の穿孔326とタンクローリーの輸出管4のフランジ41に穿設され、さらに、第1保護台31の穿孔317と業者の受入管5のフランジ51によって、サンプリングと輸出のための連結が形成されることで、制御サンプリング出力管27の制御弁(未図示)により、サンプリングの動作、さらに、石油化学物質の輸送と受け入れの動作が行われる。
【0015】
図7図8に示す通り、本発明は、さらに、第1保護台31におけるストッパー溝312の位置決め部313の断面をややU字型にして実施することができ、同時に、第2保護台32におけるストッパー溝321の位置決め部322の断面もややU字型にして実施することができ、サンプリング管2の管本体21における両側の凸縁部23と凸縁部24の間に設けられる位置決め面25は、多角面で実施され、例えば、四角、六角、または、八角等の位置決め面25によって実施されることで、サンプリング管2の位置決め保護台3内には、取り付けのための好ましい位置決め效果が形成される。
【0016】
本発明の主な効果として、サンプリング管2の外周縁に設けられる位置決め保護台3により、サンプリング管2のサンプリング出力接続部26は、位置決め保護台3の外まで貫通する。これにより、一つには、サンプリング出力接続部26の全体的な耐衝撃性の剛性、強度を高めることができ、さらに、サンプリング出力接続部26とサンプリング出力管27の連結しやすさには影響を及ぼさないことで、サンプリング管2の使いやすさをさらに向上させることができる。
【符号の説明】
【0017】
1 サンプリング管
11 流通孔
12 挾持面
13 サンプリング出力接続部
2 サンプリング管
21 管本体
22 流通孔
23 凸縁部
24 凸縁部
25 位置決め面
26 サンプリング出力接続部
27 サンプリング出力管
3 位置決め保護台
31 第1保護台
311 貫通孔
312 ストッパー溝
313 位置決め部
314 連結面
315 位置決めピンホール
316 位置決め孔
317 穿孔
32 第2保護台
321 ストッパー溝
322 位置決め部
323 連結面
324 位置決め円錐部
325 位置決め鍵穴
326 穿孔
4 輸送管
41 フランジ
5 受入管
51 フランジ
PS 輸送管
PS1 フランジ
PS11 穿設孔
PR 受入管
PR1 フランジ
PR11 穿設孔
SP サンプリング出力管
S ボルト
S1 ボルト
T ロック部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8