(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】膣鏡
(51)【国際特許分類】
A61B 1/303 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
A61B1/303
(21)【出願番号】P 2020211510
(22)【出願日】2020-12-21
(62)【分割の表示】P 2020515269の分割
【原出願日】2020-03-06
【審査請求日】2020-12-25
(31)【優先権主張番号】P 2019040973
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000158116
【氏名又は名称】岩崎工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100210251
【氏名又は名称】大古場 ゆう子
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 能久
【審査官】遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-055024(JP,A)
【文献】実公昭47-028559(JP,Y1)
【文献】特許第6617896(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00-1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に延びる環状の枠体部と、前記枠体部から前方に延び、膣腔に挿入される第1ブレード部と、前記枠体部から径方向に延びる第1ハンドル部とを有する第1部分と、
前記第1ハンドル部に対面する第2ハンドル部と、前記第1ブレード部と対面するように前記第2ハンドル部から前方に延び、前記第1ブレード部とともに前記膣腔に挿入される第2ブレード部とを有する第2部分と、
前記第2ブレード部と反対側の前記第1ブレード部の第1外側面上
のみに配置される
とともに、前記第1ブレード部と分離不能に形成されるエラストマー製の第1エラストマー部と、
前記第1ブレード部と反対側の前記第2ブレード部の第2外側面上
のみに配置される
とともに、前記第2ブレード部と分離不能に形成されるエラストマー製の第2エラストマー部とを備え、
前記第2ハンドル部は、前記第1ハンドル部に対し相対的に回動可能に構成され、
前記第2ブレード部は、前記第1ハンドル部に対する前記第2ハンドル部の回動に連動して、前記第1ブレード部に対し相対的に離間近接して相対的に回動するように構成され、
前記第1エラストマー部及び前記第2エラストマー部は、前記第1ブレード部及び前記第2ブレード部が前記膣腔に挿入されたときに、前記第1ブレード部の前記第1外側面及び前記第2ブレード部の前記第2外側面が前記膣腔の内壁に接触することを妨げるように配置され
、
前記第1エラストマー部と前記第1ブレード部の前記第1外側面との間、及び前記第2エラストマー部と前記第2ブレード部の前記第2外側面との間には、接着剤の層を有さない、
膣鏡。
【請求項2】
前記第1エラストマー部は、前記第1ブレード部の前端部よりも前方に突出する突出部を有する、
請求項1に記載の膣鏡。
【請求項3】
前記第2エラストマー部は、前記第2ブレード部の前端部よりも前方に突出する突出部を有する、
請求項1又は2に記載の膣鏡。
【請求項4】
前記第1部分と、前記第2部分とは、硬質の樹脂
で形成される、
請求項1から3のいずれかに記載の膣鏡。
【請求項5】
前記第1ハンドル部及び前記第2ハンドル部のうち一方は、前後方向に延びる本体部と、前記本体部に形成される突起とを有する有突起部材を有し、
前記第1ハンドル部及び前記第2ハンドル部のうち他方は、前記有突起部材が貫通する貫通穴と、前記突起に係合し、前記第1ブレード部に対する前記第2ブレード部の回動位置をロックするように構成されるロック部材とを有する、
請求項1から
4のいずれかに記載の膣鏡。
【請求項6】
前記有突起部材及び前記ロック部材のうち少なくとも一方は軟質の樹脂製である、
請求項
5に記載の膣鏡。
【請求項7】
前記第1ブレード部は、前記第1外側面が部分的に隆起して形成される第1凸部を有し、
前記第2ブレード部は、前記第2外側面が部分的に隆起して形成される第2凸部を有し、
前記第1エラストマー部は、前記第1凸部の側周部に密着するように、前記第1凸部を除く前記第1外側面上に配置され、前記第2エラストマー部は、前記第2凸部の側周部に密着するように、前記第2凸部を除く前記第2外側面上に配置されている、請求項1から
6のいずれかに記載の膣鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膣鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
膣、子宮内の視診を行ったり、医療処置を施す際、膣鏡が使用される。膣鏡は、膣腔内に挿入されて、膣腔を開大する。例えば、特許文献1には、1対の分離し得る羽根を、相対的に旋回可能に接続した膣鏡が開示されている。この膣鏡には、一方の羽根に2列のラチェット歯が設けられ、他方の羽根にはラチェット歯と選択的に係合し得るつめが設けられている。この膣鏡には、各列を相互接続してつめを一方の列から他方の列へと移すことができる手段が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で開示されている膣鏡は、プラスチック(硬質の樹脂)で構成される。このような膣鏡は、膣腔に挿入されたときに人に痛み等の不快感を与えやすい。また、従来から使用される金属製の膣鏡は膣に冷感を与え、これによって人が不快感を覚えることがある。
【0005】
本発明は、人に与える不快感を緩和することが可能な膣鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点に係る膣鏡は、第1部分と、第2部分と、第1エラストマー部と、第2エラストマー部とを備える。第1部分は、前後方向に延びる環状の枠体部と、前記枠体部から前方に延び、膣腔に挿入される第1ブレード部と、前記枠体部から径方向に延びる第1ハンドル部とを有する。第2部分は、前記第1ハンドル部に対面する第2ハンドル部と、前記第1ブレード部と対面するように前記第2ハンドル部から前方に延び、前記第1ブレード部とともに前記膣腔に挿入される第2ブレード部とを有する。第1エラストマー部は、前記第2ブレード部と反対側の前記第1ブレード部の外側面上に配置され、エラストマー製である。第2エラストマー部は、前記第1ブレード部と反対側の前記第2ブレード部の外側面上に配置され、エラストマー製である。前記第2ハンドル部は、前記第1ハンドル部に対し相対的に回動可能に構成される。前記第2ブレード部は、前記第1ハンドル部に対する前記第2ハンドル部の回動に連動して、前記第1ブレード部に対し相対的に離間近接して相対的に回動するように構成される。前記第1エラストマー部及び前記第2エラストマー部は、前記第1ブレード部及び前記第2ブレード部が前記膣腔に挿入されたときに、前記第1ブレード部の前記外側面及び前記第2ブレード部の前記外側面が前記膣腔の内壁に接触することを妨げるように配置される。
【0007】
なお、「エラストマー」は、弾性を有する高分子材料の総称であり、ゴム及び熱可塑性エラストマーを含むものとする。
【0008】
上記構成によれば、膣腔に挿入される第1ブレード部の第1外側面上にエラストマー製の第1エラストマー部が配置される。また、第1ブレード部とともに膣腔に挿入される第2ブレード部の第2外側面上にエラストマー製の第2エラストマー部が配置される。これにより、第1エラストマー部及び第2エラストマー部は、第1ブレード部及び第2ブレード部が膣腔に挿入されたときに、第1ブレード部の第1外側面及び第2ブレード部の第2外側面が膣腔の内壁に接触することを妨げる。つまり、第1ブレード部の第1外側面及び第2ブレード部の第2外側面が膣腔の内壁に接触することによる痛み、冷感、異物感が軽減され、人に与える不快感が緩和される。なお、第1エラストマー部及び第2エラストマー部は、第1外側面及び第2外側面が膣腔の内壁に接触することによる不快感を緩和できる程度に配置されていれば、膣鏡の内壁との接触を完全に妨げていなくてもよい。
【0009】
上記膣鏡において、前記第1エラストマー部は、前記第1ブレード部の前端部よりも前方に突出する突出部を有してもよい。
【0010】
上記膣鏡において、前記第2エラストマー部は、前記第2ブレード部の前端部よりも前方に突出する突出部を有してもよい。
【0011】
上記膣鏡において、前記第1部分と、前記第2部分とは、硬質の樹脂又は金属で形成されてもよい。
【0012】
上記膣鏡において、前記第1エラストマー部は、前記第1部分と分離不能に形成され、前記第2エラストマー部は、前記第2部分と分離不能に形成されてもよい。
【0013】
上記膣鏡において、前記第1ハンドル部及び前記第2ハンドル部のうち一方は、前後方向に延びる本体部と、前記本体部に形成される突起とを有する有突起部材を有してもよい。また、前記第1ハンドル部及び前記第2ハンドル部のうち他方は、前記有突起部材が貫通する貫通穴と、前記突起に係合し、前記第1ブレード部に対する前記第2ブレード部の回動位置をロックするように構成されるロック部材とを有してもよい。
【0014】
上記構成によれば、第1ブレード部に対する第2ブレード部の回動位置をロックすることが可能になるため、膣鏡を使用する際の作業性が向上する。
【0015】
上記膣鏡において、前記有突起部材及び前記ロック部材のうち少なくとも一方は軟質の樹脂製であってもよい。
【0016】
上記構成によれば、前記有突起部材及び前記ロック部材のうち少なくとも一方が弾性変形し易くなるため、操作性が向上するとともに、手への当たりが柔らかくなる。
【0017】
上記膣鏡において、前記第1ブレード部は、前記第1外側面が部分的に隆起して形成される第1凸部を有し、前記第2ブレード部は、前記第2外側面が部分的に隆起して形成される第2凸部を有し、前記第1エラストマー部は、前記第1凸部の側周部に密着するように、前記第1凸部を除く前記第1外側面上に配置され、前記第2エラストマー部は、前記第2凸部の側周部に密着するように、前記第2凸部を除く前記第2外側面上に配置されていてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上の観点によれば、第1エラストマー部及び第2エラストマー部は、第1ブレード部及び第2ブレード部が膣腔に挿入されたときに、第1ブレード部の第1外側面及び第2ブレード部の第2外側面が膣腔の内壁に接触することを妨げる。これにより、第1ブレード部及び第2ブレード部が膣腔の内壁に接触することによる痛み、冷感、異物感が軽減され、人に与える不快感が緩和される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図10】別の実施形態に係る膣鏡の別の分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る膣鏡について説明する。
【0021】
<1-1.第1実施形態に係る膣鏡の構成>
図1A及びBは、第1実施形態に係る膣鏡1の斜視図である。
図1に示すように、膣鏡1は、後方に配置される後部分(第1部分)10と、前方に配置される前部分(第2部分)20とを備える。後部分10は、第1ブレード部11を有する(
図2参照)。前部分20は、第2ブレード部21を有する(
図3参照)。第1ブレード部11及び第2ブレード部21は、膣腔に挿入される部分である。膣鏡1は、第1ブレード部11の第1外側面111上に配置されるエラストマー製の第1エラストマー部50と、第2ブレード部21の第2外側面211上に配置されるエラストマー製の第2エラストマー部60とをさらに備える。
【0022】
図2は、後部分10の斜視図である。
図2に示すように、後部分10は、後方に環状又は略円筒状の枠体部13を有する。枠体部13は、
図2に示す前後方向に延び、前方において第1ハンドル部12及び第1ブレード部11がそれぞれ連続する。枠体部13は、
図2に示す左右方向の両側に貫通穴130及び貫通穴131を有する。貫通穴130及び貫通穴131は、対向する位置に形成され、後述する前部分20の凸部230及び凸部231をそれぞれ受入れる。これにより、後部分10と前部分20とが連結される。後部分10は、好ましくは硬質の樹脂製であり、透明であることがより好ましい。
【0023】
後部分10は、第1ブレード部11をさらに有する。第1ブレード部11は膣腔に挿入される部分であり、枠体部13の内外の面から連続して前方に延びる。第1ブレード部11は、
図2に示す左右方向の端部から中央に向かうに従って窪んだ形状を有する。また、第1ブレード部11は、後端部から前端部110に向かうに従って左右方向の幅が小さく、先細りになるように形成される。前端部110は、丸みを帯びた形状に形成される。
【0024】
後部分10は、第1ハンドル部12をさらに有する。第1ハンドル部12は、膣鏡1を操作する際に膣鏡1の使用者が手で把持する部分である。第1ハンドル部12は、枠体部13の前端から径方向に連続して延びている。第1ハンドル部12の連続する位置は、枠体部13の側周部において、第1ブレード部11が連続して延びる位置と対向する。本実施形態では、枠体部13における連結部分を基準として第1ブレード部11と第1ハンドル部12とがなす角αは、後述する第2ブレード部21と第2ハンドル部22とがなす角βよりも大きくなるよう構成される。
【0025】
第1ハンドル部12は、長手方向の中央付近に貫通穴120を有する。貫通穴120は、後述する有突起部材31が貫通するための穴である。第1ハンドル部12は、ロック部材30をさらに有する。ロック部材30は、後述する有突起部材31とともに、第1ブレード部11に対する第2ブレード部21の回動位置をロックするロック機構を構成する。ロック機構の構成及び動作については、後述する。さらに、第1ハンドル部12の枠体部13と反対側の端部の前方側の縁には、複数の溝が形成される。複数の溝は、使用者が把持する際の滑り止めとなる滑り止め部122を構成する。滑り止め部122は、溝に限られず、凸部や、凹部と凸部の組合せから構成されてもよい。また、エラストマー等、滑り止めとなる材料からなる部材が固定されて構成されてもよい。
【0026】
ロック部材30は、第1ハンドル部12の後方であって、枠体部13と反対側の端部に配置される。
図4Aはロック部材30の後方から見た斜視図であり、
図4Bはロック部材30の前方から見た斜視図である。ロック部材30は、本体部300と、本体部300の一端側から延びる一対の棒状部301,301とを有する。本体部300は、略長丸形状である。
【0027】
図4Aに示すように、本体部300の後側の面は、中央部付近に向かって緩やかに窪んでいるとともに、面上に指を掛けるための凹凸が形成される。また、一対の棒状部301,301は、所定の間隔を空けて配置される。
図4Bに示すように、本体部300の前側の面には、2列の突条302,302が形成される。突条302,302は、第1ハンドル部12に形成される矩形状貫通穴121に係合する(
図1B参照)。ロック部材30は、矩形状貫通穴121に係合しつつ、矩形状貫通穴121内を長手方向に移動することができる。より具体的には、ロック部材30は、枠体部13を基準として一対の棒状部301,301が貫通穴120より遠位にある状態から、貫通穴120と一対の棒状部301,301の隙間とが重なる状態となるようにスライド可能である。ロック部材30は、好ましくは、軟質の樹脂製である。
【0028】
図3は、前部分20の斜視図である。前部分20は、後部分10の前方に配置され、後部分10と連結される。前部分20は、第2ブレード部21と、第2ハンドル部22とを有する。第2ハンドル部22は、
図1に示すように第1ハンドル部12に対面する部分であり、
図3に示す上下方向に延びている。第2ハンドル部22の下端部には連結部23が形成され、連結部23からは第2ブレード部21が前方に延びている。本実施形態では、前部分20は連結部23を基準として第2ブレード部21と第2ハンドル部22とが角βをなすように構成される。前述したように、角βは各αよりも小さい。前部分20は、好ましくは硬質の樹脂製であり、透明であることがより好ましい。
【0029】
連結部23は、後端部に円柱状の凸部230及び凸部231を有する。凸部230及び凸部231は、
図3に示す左右方向にそれぞれ突出するとともに、対向する位置に形成される。凸部230は、後部分10の貫通穴130に回動可能に受け入れられる。凸部231は、後部分10の貫通穴131に回動可能に受け入れられる。これにより、後部分10と前部分20とが連結されるとともに、
図1に示す軸A1を回動軸として第2ハンドル部22が第1ハンドル部12に対し相対的に回動可能に構成される。これにより、第2ブレード部21は、第1ハンドル部12に対する第2ハンドル部22の回動に連動して、第1ブレード部11に対し相対的に離間近接しつつ相対的に回動する。
【0030】
第2ブレード部21は、連結部23(第2ハンドル部22)から第1ブレード部11と対面するように前方に延びる。第2ブレード部21は、第1ブレード部11とともに膣腔に挿入される部分である。第2ブレード部21は、
図3に示す左右方向の端部から中央に向かうに従って窪んだ形状を有する。また、後端部から前端部210に向かうに従って左右方向の幅が小さく、先細りになるように形成される。第2ブレード部21の前端部210は、丸みを帯びた形状に形成される。
【0031】
第2ハンドル部22は、膣鏡1を操作する際に膣鏡1の使用者が第1ハンドル部12とともに手で把持する部分である。第2ハンドル部22の上端部であって、前方の面上には指を掛けるための凹凸部221が形成される。凹凸部221は、溝及び突条のうち少なくとも1つから形成されてよい。また、例えば第2ハンドル部22とは別部材の材料が配置されて形成されてもよい。第2ハンドル部22は、長手方向の中央付近に貫通穴220と、貫通穴220内に固定され、後方に延びる有突起部材31とを有する。有突起部材31の前端部312(
図5参照)の側周部は、貫通穴220の内周部に分離不能に固定されている。
【0032】
図5は、有突起部材31の斜視図である。有突起部材31は、本体部310と、本体部310に形成される複数の突起311とを有する。本体部310は、
図1Aに示す前後方向に延び、前端部312と後端部313とを有する。突起311は、前端部312と後端部313との間に、互いに所定の間隔を開けて形成される。
【0033】
突起311は、本体部310の長手方向の軸を中心とする円盤状に形成され、第1ハンドル部12の貫通穴120を通過することができるように構成される。また、突起311は、外径がロック部材30の一対の棒状部301,301の間隔よりも大きく、一対の棒状部301,301の隙間を通過しないように構成される。本体部310の径は、ロック部材30の一対の棒状部301,301の間隔よりも小さい。有突起部材31は、好ましくは、軟質の樹脂製である。
【0034】
図1に示すように、膣鏡1は、第1エラストマー部50をさらに備える。第1エラストマー部50は、エラストマー製であり、第1ブレード部11の第1外側面111上に配置される。ただし、
図2に示すように、第1外側面111は、第2ブレード部21と反対側の第1ブレード部11の面である。第1エラストマー部50は、第1ブレード部11と分離不能に形成され、第1ブレード部11の第1外側面111を覆っている。これにより、第1エラストマー部50は、第1ブレード部11が膣腔に挿入されたときに、第1ブレード部11の第1外側面111が膣腔の内壁に接触することを妨げる。
【0035】
図6に示すように、本実施形態における第1エラストマー部50は、第1ブレード部11の前端部110よりも前方に突出する突出部500を有する。つまり、第1エラストマー部50は、第1ブレード部11の前端部110において他の部分よりも肉厚に形成されてもよい。これにより、第1エラストマー部50は、第1ブレード部11が膣腔に挿入されたときに、第1ブレード部11の前端部110が膣腔の内壁に接触することを妨げる。
【0036】
図1に示すように、膣鏡1は、第2エラストマー部60をさらに備える。第2エラストマー部60は、エラストマー製であり、第2ブレード部21の第2外側面211上に配置される。ただし、
図3に示すように、第2外側面211は、第1ブレード部11と反対側の第2ブレード部21の面である。第2エラストマー部60は、第2ブレード部21と分離不能に形成され、第2ブレード部21の第2外側面211を覆っている。これにより、第2エラストマー部60は、第2ブレード部21が膣腔に挿入されたときに、第2ブレード部21の第2外側面211が膣腔の内壁に接触することを妨げる。
【0037】
図6に示すように、本実施形態における第2エラストマー部60は、第2ブレード部21の前端部210よりも前方に突出する突出部600を有する。つまり、第2エラストマー部60は、第2ブレード部21の前端部210において他の部分よりも肉厚に形成されてもよい。これにより、第2エラストマー部60は、第2ブレード部21が膣腔に挿入されたときに、第2ブレード部21の前端部210が膣腔の内壁に接触することを妨げる。
【0038】
後部分10(ただし、ロック部材30又は有突起部材31を除く)が硬質の樹脂で形成される場合、後部分10と第1エラストマー部50とは、例えば二色成形によりそれぞれ一体的に成形されることができる。まず、後部分10を成形するための1次金型に硬質の樹脂材料を注入し、1次金型を開く。次に、成形された後部分10を、第1エラストマー部50を成形するための2次金型に移す。2次金型に第1エラストマー部50を成形するエラストマーの原料を注入し、エラストマーの原料を架橋させる。その後2次金型を開くと、後部分10と第1エラストマー部50とが一体化した状態で得られる。
【0039】
同様に、前部分20(ただし、ロック部材30又は有突起部材31を除く)が硬質の樹脂で形成される場合、前部分20と第2エラストマー部60とは、例えば二色成形によりそれぞれ一体的に成形されることができる。まず、前部分20を成形するための1次金型に硬質の樹脂材料を注入し、1次金型を開く。次に、成形された前部分20を、第2エラストマー部60を成形するための2次金型に移す。2次金型に第2エラストマー部60を成形するエラストマーの原料を注入し、エラストマーの原料を架橋させる。その後2次金型を開くと、前部分20と第2エラストマー部60とが一体化した状態で得られる。
【0040】
<1-2.第2実施形態に係る膣鏡の構成>
以下、第2実施形態に係る膣鏡1Aについて説明する。第2実施形態に係る膣鏡1Aは、
図7及び
図9の斜視図に示すように、第1外側面111A及び第2外側面211Aが、それぞれ第1エラストマー部50A又は第2エラストマー部60Aから部分的に露出している点を除き、第1実施形態に係る膣鏡1と共通の構成を有する。このため、以下では膣鏡1と相違する構成についてのみ説明し、膣鏡1と共通の構成については説明を省略する。
【0041】
図7は、膣鏡1Aを第1エラストマー部50A側から見たときの斜視図であり、
図8は、第1ブレード部11A及び第1エラストマー部50Aの構成を分解して示す分解斜視図である。
図7に示すように、第1エラストマー部50Aの表面には、第1凸部112Aの略矩形状の上面(第1外側面111Aの一部)が現れている。第1凸部112Aは、
図8に示すように、第1外側面111Aが部分的に隆起して形成されており、第1側周部113Aを有する。第1エラストマー部50Aは、第1側周部113Aに密着するように、第1凸部112Aを除く第1外側面111A上に配置される。このため、
図8に示すように、第1エラストマー部50Aには、第1側周部113Aが規定する平面形状と概ね同様の形状の開口501Aが形成される。なお、
図7に示すように、第1側周部113Aは、膣鏡1Aの外部からは視認できないようになっている。また、第1エラストマー部50Aは、その表面が第1凸部112Aの上面と面一になるように配置される。
【0042】
かかる構成によれば、上述した二色成形によって後部分10A(ただし、ロック部材30又は有突起部材31を除く)と第1エラストマー部50Aとを成形する場合、第1凸部112Aが二次金型の内壁に接触するように、二次金型を形成することができる。第1凸部112Aを二次金型の内壁に接触させた状態でエラストマーの原料を二次金型に注入すると、エラストマーの原料が二次金型の内部により行き渡りやすくなる。これにより、第1エラストマー部50Aを、第1凸部112Aを除く第1外側面111A上によりムラなく形成することができるとともに、第1ブレード部11Aと第1エラストマー部50Aとの一体性がより向上する。
【0043】
図9は、膣鏡1Aを第2エラストマー部60A側から見たときの斜視図であり、
図10は、第2ブレード部21A及び第2エラストマー部60Aの構成を分解して示す分解斜視図である。
図9に示すように、第2エラストマー部60Aの表面には、第2凸部212Aの略矩形状の上面(第2外側面211Aの一部)が現れている。第2凸部212Aは、
図10に示すように、第2外側面211Aが部分的に隆起して形成されており、第2側周部213Aを有する。第2エラストマー部60Aは、第2側周部213Aに密着するように、第2凸部212Aを除く第2外側面211A上に配置される。このため、
図10に示すように、第2エラストマー部60Aには、第2側周部213Aが規定する平面形状と概ね同様の形状の開口601Aが形成される。なお、
図9に示すように、第2側周部213Aは、膣鏡1Aの外部からは視認できないようになっている。また、第2エラストマー部60Aは、その表面が第2凸部212Aの上面と面一になるように配置される。
【0044】
かかる構成によれば、上述した二色成形によって前部分20A(ただし、ロック部材30又は有突起部材31を除く)と第2エラストマー部60Aとを成形する場合、第2凸部212Aが二次金型の内壁に接触するように、二次金型を形成することができる。第2凸部212Aを二次金型の内壁に接触させた状態でエラストマーの原料を二次金型に注入すると、エラストマーの原料が二次金型の内部により行き渡りやすくなる。これにより、第2エラストマー部60Aを、第2凸部212Aを除く第2外側面211A上によりムラなく形成することができるとともに、第2ブレード部21Aと第2エラストマー部60Aとの一体性がより向上する。
【0045】
<2.膣鏡の動作>
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る膣鏡の動作について説明する。なお、膣鏡1Aの動作は膣鏡1と共通であるため、以下では膣鏡1を例に説明する。
【0046】
図1は、膣鏡1において、第2ハンドル部22が第1ハンドル部12に対し相対的に回動していない状態を示す。つまり、
図1に示す状態は、第1ブレード部11と第2ブレード部21とが対面して合わさっており、両者の間に隙間がなく、膣鏡1が閉じている閉状態である。閉状態において、第1ハンドル部12と第2ハンドル部22とは、軸A1を基準として、約(α-β)の角度だけ開いている。また、有突起部材31の複数の突起311は、いずれも第1ハンドル部12の貫通穴120を前方から後方へと通過しておらず、第2ハンドル部22と第1ハンドル部12との間に位置する。
【0047】
使用者は、膣鏡1が閉状態のまま、第1ブレード部11及び第1エラストマー部50と、第2ブレード部21及び第2エラストマー部60とを共に膣腔内に挿入する。第1ブレード部11、第1エラストマー部50、第2ブレード部21及び第2エラストマー部60は、膣腔内の適当な位置まで挿入される。
【0048】
続いて、使用者は第2ハンドル部22を第1ハンドル部12に対し相対的に回動させる。第2ブレード部21は、第2ハンドル部22の相対回動に連動して第1ブレード部11から離間するとともに、第1ブレード部11に対して相対的に回動する。これにより、第1ブレード部11と第2ブレード部21との間に隙間が生じ、
図6に示すような膣鏡1の開状態となるとともに、膣腔が開大される。使用者は、第2ハンドル部22を相対的に回動させる際、第1ハンドル部12のロック部材30と、第2ハンドル部22の凹凸部221とを把持し、第2ハンドル部22を第1ハンドル部12に近接させることにより、第2ハンドル部22の回動操作を行うことができる。
【0049】
有突起部材31の突起311は、第1ハンドル部12に対して第2ハンドル部22が近接するに従って、第1ハンドル部12の貫通穴120を前方から後方へと向かって通過する。使用者は、第2ハンドル部22の適切な相対的な回動位置を固定するために、ロック部材30と有突起部材31とから構成されるロック機構を用いることができる。より具体的には、
図6に示す状態において、使用者がロック部材30を枠体部13に向けてスライドさせると、有突起部材31の隣接する突起311と突起311との間に、ロック部材30の一対の棒状部301,301が差し込まれる。つまり、ロック部材30と突起311とが係合する。これにより、有突起部材31(第2ハンドル部22)の第1ハンドル部12に対する位置が固定され、
図11及び
図13に示す膣鏡1のロック状態となる。
【0050】
有突起部材31は、突起311を複数有している。このため、膣鏡1の使用者はロックする第2ブレード部21の相対的な回動位置を段階的に選択することができる。本実施形態の膣鏡1は、第2ブレード部21を最大限に回動させた際、第1ハンドル部12と第2ハンドル部22とが当接する状態となるように構成される。このとき、第1ハンドル部12と第2ハンドル部22とのなす角は、軸A1を基準として、0度となる(
図12参照)。
【0051】
膣鏡1の開状態において、第2ブレード部21が第1ブレード部11に対して回動し、第1ブレード部11から離間する。これにより、使用者は、枠体部13を介して膣鏡1の前方を観察することができる(
図13参照)。
【0052】
膣鏡1のロック状態において、ロック部材30を枠体部13から離間させる方向へとスライドさせると、膣鏡1のロック状態が解除される。つまり、ロック部材30と有突起部材31の突起311との係合状態が解除され、第1ハンドル部12に対する第2ハンドル部22の相対的な回動が可能となる。使用者が第2ハンドル部22を第1ハンドル部12から離間させるように相対回動させると、第2ブレード部21が連動して回動し、第1ブレード部11に相対近接する。第2ブレード部21が第1ブレード部11に合わさるまで第2ハンドル部22を相対回動させることにより、
図1に示す膣鏡1の閉状態に戻すことができる。
【0053】
<3.特徴>
以上のように、膣鏡1では、膣腔に挿入される部分である第1ブレード部11の第1外側面111上及び第2ブレード部21の第2外側面211上に、第1エラストマー部50及び第2エラストマー部60がそれぞれ配置される。第1エラストマー部50及び第2エラストマー部60は、第1ブレード部11及び第2ブレード部21が膣腔に挿入されたときに、第1ブレード部11の第1外側面111及び第2ブレード部21の第2外側面211が膣腔の内壁に接触することを妨げる。これによって第1ブレード部11の第1外側面111及び第2ブレード部21の第2外側面211が膣腔の内壁に接触することによる冷感、痛み及び異物感が、弾性を有するエラストマー製の第1エラストマー部50及び第2エラストマー部60によって緩和される。
【0054】
なお、膣鏡1Aにおいても、第1凸部112Aを除く第1外側面111A上に第1エラストマー部50Aが配置され、第2凸部212Aを除く第2外側面211A上に第2エラストマー部60Aが配置される。これにより、第1外側面111A及び第2外側面211Aが全面的に膣腔の内壁に接触することが妨げられ、第1外側面111A及び第2外側面211Aの全体が膣腔の内壁に接触することによる冷感、痛み及び異物感が大幅に軽減される。
【0055】
膣鏡1では、ロック部材30と有突起部材31とから構成されるロック機構により、第1ブレード部11に対する第2ブレード部21の相対的な回動位置をロックすることができる。これにより、使用者が第2ブレード部21の相対的な回動位置を保持し続ける必要がなくなり、膣鏡1の作業性が向上する。なお、膣鏡1Aについても同様のことが該当する。
【0056】
従来の膣鏡において、膣鏡の開状態を保持するロック機構がボルトとナットから構成されるネジ式のものがある。ネジ式のロック機構は、ボルトとナットのネジ山がずれやすく、互いに噛みこんで動かなくなったりすることがある。また、ネジ式のロック機構では、ロックの際に適切な位置までナットを回して移動させ、ロック解除の際には再び同じ距離だけナットを回して移動させる必要があるため、通常の操作が煩雑である。しかしながら、上記膣鏡1及び膣鏡1Aのロック機構によれば、回動位置(回動角度)に関わらず、ロック部材30を一定距離だけ径方向にスライドさせることによりロック及びロック解除操作を行うことができる。このため、膣鏡1及び膣鏡1Aのロック機構は、使用者にとって操作が容易である。
【0057】
ロック部材30と有突起部材31とは軟質の樹脂製であり、弾性を有し、弾性変形し易い。このため、ロック部材30と有突起部材31との係合や、係合の解除といった操作が容易に行える。また、使用者の手に対しても当たりが柔らかく、快適な感触を与えることができる。
【0058】
さらに、膣鏡1を使用する際に、使用者が主に把持するのは第1ハンドル部12のロック部材30付近である。ロック部材30は、軟質の樹脂製であることにより、使用者の手に対して滑りにくくなり、より適切な操作が可能となる。さらに、ロック部材30の後側の面に凹凸が形成され、第2ハンドル部22にも凹凸部221が形成されることにより、膣鏡1のグリップ性が向上する。なお、膣鏡1Aについても同様のことが該当する。
【0059】
ロック部材30の本体部300の後側の面は、側面視において中央部付近に向かって緩やかに窪んで形成される。これにより、使用者がロック部材30に指を掛けやすくなり、膣鏡1及び膣鏡1Aの把持や、ロック機構の操作がスムーズに行えるようになる。
【0060】
<4.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
【0061】
<4-1>
上記実施形態では、軸A1を基準として時計回りに第1ハンドル部12、第2ハンドル部22、第2ブレード部21、及び第1ブレード部11が配置される位置関係となるように、第1部分と第2部分とが構成された。しかしながら、第1ハンドル部12と第2ハンドル部22とが相対的に回動可能であり、これに連動して第1ブレード部11と第2ブレード部21とが相対的に離間近接するように回動することが可能であれば、第1部分と第2部分との構成は上記の後部分10と前部分20とに限定されない。例えば軸A1を基準として時計回りに第2ハンドル部22、第1ハンドル部12、第2ブレード部21、及び第1ブレード部11が配置される位置関係となるように第1部分と第2部分とが構成されてもよい。
【0062】
<4-2>
上記実施形態では、ロック部材30と有突起部材31とを除く後部分10と前部分20とはそれぞれ硬質の樹脂で形成された。しかしながら、後部分10と前部分20とが金属で形成されてもよい。また、後部分10と前部分20とはそれぞれ別の材料で形成されてもよい。
【0063】
<4-3>
上記実施形態では、ロック部材30と有突起部材31とはそれぞれ軟質樹脂製であった。しかしながら、ロック部材30及び有突起部材31は、硬質の樹脂等から形成されてもよい。また、ロック部材30と有突起部材31とはそれぞれ別の材料で形成されてもよい。
【0064】
<4-4>
上記実施形態では、第1部分(後部分10)がロック部材30を有し、第2部分(前部分20)が有突起部材31を有していた。しかしながら、第1部分(後部分10)が有突起部材31を有し、第2部分(前部分20)がロック部材30を有してもよい。
【0065】
<4-5>
第1実施形態の後部分10及び第1エラストマー部50は、第2実施形態の後部分10A及び第1エラストマー部50Aと置換されてもよい。また、第1実施形態の前部分20及び第2エラストマー部60は、第2実施形態の前部分20A及び第2エラストマー部60Aと置換されてもよい。つまり、膣鏡は、後部分10と前部分20とのうち、いずれか一方のみに第1凸部112A又は第2凸部212Aが形成されて構成されてもよい。
【0066】
本発明は、以下の項目1を含む。
【0067】
(項目1)
膣鏡の製造方法であって、前記膣鏡は、
前後方向に延びる環状の枠体部と、前記枠体部から前方に延び、膣腔に挿入される第1ブレード部と、前記枠体部から径方向に延びる第1ハンドル部とを有し、硬質の樹脂から形成される第1部分と、
前記第1ハンドル部に対面する第2ハンドル部と、前記第1ブレード部と対面するように前記第2ハンドル部から前方に延び、前記第1ブレード部とともに前記膣腔に挿入される第2ブレード部とを有し、硬質の樹脂から形成される第2部分と、
前記第2ブレード部と反対側の前記第1ブレード部の第1外側面上のみに配置されるエラストマー製の第1エラストマー部と、
前記第1ブレード部と反対側の前記第2ブレード部の第2外側面上のみに配置されるエラストマー製の第2エラストマー部とを備え、
前記製造方法は、
第1の1次金型に前記第1部分の材料を注入し、前記第1部分を成形することと、
前記成形された前記第1部分を、前記第1の1次金型から第1の2次金型に移すことと、
前記第1の2次金型に、エラストマーの原料を注入し、前記第1部分の前記第1外側面上に前記第1エラストマー部を成形することと、
前記第1の2次金型を開き、一体化した状態の前記第1部分及び前記第1エラストマー部を得ることと、
第2の1次金型に前記第2部分の材料を注入し、前記第2部分を成形することと、
前記成形された前記第2部分を、前記第2の1次金型から第2の2次金型に移すことと、
前記第2の2次金型に、エラストマーの原料を注入し、前記第2部分の前記第2外側面上に前記第2エラストマー部を成形することと、
前記第2の2次金型を開き、一体化した状態の前記第2部分及び前記第2エラストマー部を得ることと、
を含む、
製造方法。
【符号の説明】
【0068】
1,1A 膣鏡
10,10A 後部分(第1部分)
11,11A 第1ブレード部
12 第1ハンドル部
13 枠体部
20,20A 前部分(第2部分)
21,21A 第2ブレード部
22 第2ハンドル部
30 ロック部材
31 有突起部材
50,50A 第1エラストマー部
60,60A 第2エラストマー部
111,111A 第1外側面
112A 第1凸部
113A 第1側周部
211,211A 第2外側面
212A 第2凸部
213A 第2側周部