(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】医療用ポンプ濾過装置、および、その製造方法ならびに使用方法
(51)【国際特許分類】
A61M 27/00 20060101AFI20220317BHJP
A61M 1/00 20060101ALI20220317BHJP
F04B 39/16 20060101ALI20220317BHJP
F04B 45/047 20060101ALN20220317BHJP
【FI】
A61M27/00
A61M1/00 150
F04B39/16 D
F04B45/047 C
(21)【出願番号】P 2017542474
(86)(22)【出願日】2016-02-17
(86)【国際出願番号】 US2016018320
(87)【国際公開番号】W WO2016134052
(87)【国際公開日】2016-08-25
【審査請求日】2019-01-29
【審判番号】
【審判請求日】2021-01-07
(32)【優先日】2015-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2015-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503369495
【氏名又は名称】帝人ファーマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】アレステッド,ジェリー
(72)【発明者】
【氏名】ポール,サード,ウィリアム,シー.
(72)【発明者】
【氏名】メイン,スティーブン,ジー.ティー.
【合議体】
【審判長】佐々木 一浩
【審判官】井上 哲男
【審判官】莊司 英史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/182978(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/151930(WO,A2)
【文献】特表2013-538071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプを備えたポンプハウジング部品;
フィルター膜を備えたフィルターキャップ部品;
排気密閉容器が身体の一部に合わさり、そこに前記身体と前記排気密閉容器との間に形成される内部容積を有するチャンバーを形成するように構成され、前記ポンプハウジング部品を受けるための通過孔を備えた、排気密閉容器
を備えた真空ポンプ濾過システムであり、
前記フィルターキャップ部品が、前記ポンプハウジング部品の上で受け面と取外し可能に係合して一体型ポンプ/フィルターユニットを形成するように構成された合わせ面を備え、
前記一体型ポンプ/フィルターユニットが前記通過孔へ挿入され、前記通過孔の実質的に気密な密閉が形成され、
前記一体型ポンプ/フィルターユニットによる前記通過孔の密閉にともない、前記チャンバー内の前記内部容積から前記真空ポンプによって取り除かれた空気が、前記真空ポンプに到達する前に前記フィルター膜を通過すべきように前記フィルター膜の位置が決められ、
前記排気密閉容器は、前記身体の一部である首の呼吸経路の上を覆うものであり、前記真空ポンプにより前記チャンバー内において陰圧領域を形成して前記呼吸経路を確保するために用いられるものである、
真空ポンプ濾過システム。
【請求項2】
前記フィルターキャップ部品、前記ポンプハウジング部品、またはその両方が前記フィルターキャップ部品と前記ポンプハウジング部品の適合性、および/または前記フィルターキャップ部品の前記ポンプハウジング部品に対する正しい配向を確実なものにするように構成された1つ以上の構造部品を備える、
請求項1に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項3】
前記1つ以上の構造部品が、前記フィルターキャップ部品の上に1つ以上のタングを備え、前記タングが、不適合なフィルターキャップ部品が前記ポンプハウジング部品に係合することを防止するために選択された所定の形態で、前記ポンプハウジング部品の上の対応する単数または複数の受け位置に挿入される、
請求項2に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項4】
前記1つ以上の構造部品が、前記ポンプハウジング部品の上に1つ以上のタングを備え、前記タングが、不適合なフィルターキャップ部品が前記ポンプハウジング部品に係合することを防止するために選択された所定の形態で、前記フィルターキャップ部品の上の対応する単数または複数の受け位置に挿入される、
請求項2に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項5】
前記フィルターキャップ部品が使い捨てユニットであるように構成され、前記ポンプハウジング部品が通常使用で再使用可能なユニットであるように構成されている、
請求項1~4のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項6】
前記ポンプハウジング部品が、前記フィルターキャップ部品と前記ポンプハウジング部品との間の適合性を判定するために、前記フィルターキャップの上の対応する電子タグを読み取るように構成された電子タグリーダーを備える、
請求項1~
5のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項7】
前記ポンプハウジング部品が、前記ポンプが通電され吸気すると単数または複数の逆止弁が開き、真空の運転水準に達して前記ポンプが停止すると単数または複数の逆止弁が閉じるように構成された1つ以上の逆止弁を備える、
請求項1~
6のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項8】
前記フィルター膜が、前記フィルター膜の故障なしに、水の0~5センチメートルの差圧に耐用するような、フィルター合わせ面および前記フィルター膜への機械的支持板を備える、
請求項1~
7のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項9】
前記フィルター膜が、疎水性である、
請求項1~
8のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項10】
前記フィルター膜が、少なくとも8psi(55kPa)の水漏出圧(water breakthrough pressure)を有し、加えて、公称孔径が1μm未満である、
請求項1~
9のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項11】
前記フィルター膜が、感圧性接着剤を使用して前記フィルターキャップ部品内の合わせ面に貼付けられる、
請求項1~
10のいずれか一項に記載の真空ポンプ濾過システム。
【請求項12】
フィルターキャップ部品の形態である真空ポンプ濾過部品であって、前記フィルターキャップ部品がフィルター膜および合わせ面を備え、
前記フィルターキャップ部品の前記合わせ面が、ポンプハウジング部品の上の受け面と取外し可能に係合して、一体型ポンプ/フィルターユニットを形成するように構成されており、
真空ポンプを備えた前記ポンプハウジング部品と、前記フィルターキャップ部品と、排気密閉容器が身体の一部に合わさり、そこに前記身体と前記排気密閉容器との間に形成される内部容積を有するチャンバーを形成するように構成され、前記ポンプハウジング部品を受けるための通過孔を備えた排気密閉容器とを備え、前記一体型ポンプ/フィルターユニットが前記通過孔へ挿入され、前記通過孔の実質的に気密な密閉が形成されるように構成された真空ポンプ濾過システムに用いられ、
前記排気密閉容器は、前記身体の一部である首の呼吸経路の上を覆うものであり、前記真空ポンプにより前記チャンバー内において陰圧領域を形成して前記呼吸経路を確保するために用いられるものである、
フィルターキャップ部品の形態である真空ポンプ濾過部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、2015年2月17日に出願された米国特許仮出願62/117313号、および2015年6月25日に出願された米国特許仮出願62/184799号に対する優先権を主張し、該仮出願の開示は、すべての表、図、請求項を含むその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
以下の発明の背景の解説は、単に読者の理解を助けるために提供されるもので、本発明の先行技術を説明すること、または構成することを認めるものではない。
【0003】
緩和または治療を目的とした患者への陰圧の外部適用は、医療技術として十分に確立されている。
【0004】
一例として、米国特許7534240号は、局所陰圧療法、準大気圧被覆法(sub-atmospheric pressure dressings)、または減圧閉鎖療法(vacuum sealing technique)としても知られる「陰圧閉鎖療法(NPWT)」用の装置に関する。NPWTは、急性または慢性の創傷の治癒を促進するため、感染症対策、火傷治癒の促進のために用いられる治療技術である。真空源は、局所創傷環境にて準大気圧を形成するために使用される。排液管を備えた外傷用手当材が、深くまたは不規則形状の創傷の輪郭に取付けられ、透明フィルムで密封される。管が真空源に接続されており、そのことで血行促進して老廃物を除去するために余分な流体を創傷床から取り除きながら開放創を管理された閉鎖創へと変換するようになっている。
【0005】
別の例として、米国特許第5343878号、第7182082号、および第7762263号は、様々な装置を説明しており、これらは陰圧の外部適用を患者の首外側の面に用いることを論じている。治療用器具は通常、上部呼吸経路の一部を覆う喉(本発明で使用する場合、用語「喉」とは、下顎から近位に胸骨上部へと延び、後部点から横側に頚静脈の外側へと延びる首の前方部分を指す)の外部を密封するように構成された面を備えるように提供することができる。特定の実施形態では、これら器具は面と喉の間に配置されるチャンバー(例えば、空気分子で満たされた中空の空間)を提供できる。治療用器具は、このチャンバー内に部分真空を生じるようなっているエアポンプに動作可能に接続されている。
【0006】
これら「陰圧」治療用器具および治療方法は、患者の所望位置において陰圧の差圧(例えば、大気圧に対して)を生成し維持するために、いくつかの装置(例えば、「エアポンプ」)に対する共通の要求がある。これら陰圧療法を成功させることは、真空ポンプの一貫して安定した機能に依存している。しかしながら、微粒子物質および湿気による汚損を含む、ポンプ設計および運転の分野における複雑性がある。このことが最終的にポンプの製品寿命の短縮や故障を生じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、医療用真空ポンプの空気導入面に取外し可能に係合し、そこに空気流入での異物によるポンプの汚染を防止するための交換可能なフィルター部品を提供するように構成された濾過装置を提供することである。
【0008】
以下で説明する様々な態様では、濾過装置は、ポンプハウジング部品の対応する受け面と摩擦嵌めする合わせ面を提供するキャップ部品の形態であることができる。特定の実施形態では、合わせ面および受け面は、患者の上に真空チャンバーを形成するチャンバー構造とのサンドイッチ密封を形成する。フィルター、好ましくは疎水性のフィルターは、フィルターキャップ部品によって支持される。
【0009】
特定の態様では、1つ以上の認識機能がフィルターキャップ部品、ポンプハウジング部品、またはその両方の上に設けられており、当該機能は適切なキャップ部品がポンプハウジング部品に取付けられているかを識別するための手段を提供する。本明細書で使用する場合、認識機能にはフィルターキャップ部品とポンプハウジング部品との互換性を識別および確認するために使用される機能が含まれてもよい。
【0010】
用語「フィルターキャップ部品」は、フィルター膜を備えた濾過装置の分離式部品を意味し、それは使い捨て部品として設計されており、ポンプハウジング部品と組合せられ、好ましくは繰返し使用できるように設計されている。本明細書で使用する場合、フィルターキャップ部品に関する「使い捨て」という用語は、フィルターキャップ部品がシステムのユーザによって通常使用中にポンプハウジング部品から取り外すことができ、ポンプハウジング部品内に存在する電子機器が捨てられることなく、フィルターキャップ部品から容易に分離できる特性を意味する。このことは、より高価な電子構成部品を簡単に洗浄可能で再利用可能なユニットに残す一方で、最も消耗しやすく、また洗浄性に問題がある当該システムの構成部品を使い捨てユニット上に配置することを可能にする。
【0011】
用語「ポンプハウジング部品」とは、身体の外部に設置される密閉容器内に所望の水準の真空を生じるよう構成された真空源を備えた濾過装置の分離式部品を意味する。ポンプハウジングは、必須ではないが、密閉容器と一体型とすることができる。
【0012】
用語「ポンプハウジング外部キャップ」とは、真空ポンプハウジングの外部に取付けられ、そこに取付けられた構成部品を密封するように構成されたキャップを備える、濾過装置の分離式部品を意味する。ポンプハウジングキャップは、ポンプ部品用排出孔としての働きをする通過孔を備えることができ、また、修理できるように取り外し可能に、またはユーザによる不正な変更を防止するように恒久的に取付けられることができる。
【0013】
本明細書で使用する場合、用語「真空システム」または「真空ポンプ濾過システム」とは、フィルターキャップ部品、ポンプハウジング部品、および密閉容器を備える統合システムを意味する。密閉容器は身体の一部に合わさり、そこにチャンバーを形成するようになっており、ポンプハウジング部品はチャンバー内に真空を形成するように真空ポンプおよびその関連する電子部品を支持するようになっており、そしてフィルターキャップ部品は、チャンバーの内部と真空ポンプとの間にフィルター膜を位置させて、チャンバーから取り除かれた空気が、真空ポンプに到達する前に必ずフィルター膜を通過するようにする。
【0014】
特定の態様では、1つ以上のタングまたはタブが、フィルターキャップ部品、ポンプハウジング部品、またはその両方の上に存在して、2つの部品の係合の正しい配向を確実にするための1つ以上のガイド機構を提供する。好ましい実施形態では、濾過装置の使用に関する様々なパラメータを設定するために、センサシステムの一部として1つ以上のこれらタングを利用することができる。限定されるものではないが、これらのパラメータには、特定の濾過装置とポンプハウジング部品との互換性(例えば、認識機構として働く)、濾過装置の正しい配置、特定の濾過装置の使用時間、および処方された医療用途に対する利用者遵守が含まれる。ここに列挙したものは、限定することを意図したものではない。さらに、これらデータ表示は、以下に説明するようにガイドタング以外の装置の部品によって実行することができる。
【0015】
ガイドタングはまた、キャップ部品とその対応するポンプ部品との係合に関する他の機能を併せ持つこともできる。例えば、1つ以上のタングは、ポンプの「起動スイッチ」を入れることができ、そのことなしにはポンプの起動が行われることがない。このようにして、対応する濾過装置が存在しない状態で真空ポンプが起動することを防止し、そのことでポンプ機構の不注意による汚損を防止する。繰り返すが、ここに列挙したものは限定することを意図したものではなく、これらデータ表示は、以下に説明するようにガイドタング以外の装置の部品によって実行されることができる。
【0016】
一例として、フィルターキャップ部品は、タングを備えることができ、当該タングは、フィルターキャップ部品の内部面に位置しており、フィルターキャップ部品をポンプハウジング部品に取付ける際にポンプハウジング部品内の機能的深度まで延びる。本明細で規定するように、「機能的深度」とは、フィルターキャップ部品の正しい取付けに関する条件を満足するポンプハウジング部品への挿入深さを意味する。限定されるものではないが、正しい取付けとはフィルターキャップ部品のポンプハウジング部品への正しい配向、および/または正しい係合を含む。
【0017】
別の態様では、1つ以上のフィルターキャップ部品の上にあるタングが、対応するタング受け機構と係合することによってフィルターキャップ部品をポンプハウジング部品に取り外し可能に取付けるために使用されることができる。好ましい実施形態では、複数のタングが、フィルターキャップ部品の内部面の周りに非対称様式で位置し、ポンプハウジング部品上に凹み形状で存在する受け機構の非対称様式に対応している。このような部品は、フィルターキャップ部品のポンプハウジング部品に対する所望の配向を確実にすると同時に、フィルターキャップ部品をポンプハウジング部品に固定させるための働きをする。
【0018】
さらなる態様では、装置は、取付け面、および/または取付け用凹み部、および/または部品ならびに機構の受けを備える。本発明の実施形態では、ポンプハウジング部品は、フィルターキャップ部品の上の非対称タングに対応するフィルターキャップ部品の係合面に最も近い外側面の上の非対称の凹み部を備え、フィルターキャップ部品が取付けられると、当該凹み部とタングの位置が合い、キャップがポンプハウジング部品に所望の配向で取り付く。
【0019】
別の態様では、1つ以上の外部部品上にあるタングが、対応するタング受け機構と係合することによって外部キャップ部品をポンプハウジング部品に取外し可能に取付けるために使用されることができる。好ましい実施形態では、複数のタングが、フィルターキャップ部品の縁の周りに非対称様式で位置し、ポンプハウジング部品の上に凹み形状で存在する受け機構の非対称様式に対応している。この取付け機能は、例えば、タングがポンプハウジング上にあり、凹み部が外部キャップ上にあるといったように互換性を持たせることができる。このような部品は、外部キャップ部品のポンプハウジング部品に対する所望の配向を確実にすると同時に、使用中または接着や溶接をする前のアッセンブリの間、外部キャップ部品をポンプハウジング部品に取外し可能に固定させるように働く。
【0020】
さらなる態様では、タング、および/または取付け面、および/または凹み部は、部品が取付けられる方向を傾けるようにするような形状とすることができる。例えば、タングまたは凹み部は、キャップが取付けられると摩擦で下方へ押込むために、テーパーを付けるかわずかにオフセットされることができる。このオフセット角度が、フィルターキャップ部品をポンプ吸気面へ押す速度と下向きの力を生じ、それに続いてポンプ吸気面とフィルターキャップ部品との間の隙間を最小にする。本明細書で使用する場合、用語「オフセット」は、上部の部品、例えば角度付きタング、の厚さがより薄い機構内の傾斜の付いた突起と規定される。
【0021】
ポンプハウジング部品およびフィルターキャップ部品のそれぞれは、概して硬質材料で製作されることができる。本明細書で使用する場合、用語「概して硬質な」は、問題となる特定部品の一体性を維持するために十分硬質な材料を意味する。当業者は、ポンプハウジング部品およびフィルターキャップ部品を形成するために、熱可塑性プラスチック、一部の熱硬化性樹脂、およびエラストマーを含む、多くのポリマーを使用することができることを理解するであろう。一般的な熱可塑性樹脂には、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、環状オレフィンコポリマー、エチレンビニルアセテート、ポリアクリレート、ポリアリールエーテルケトン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ナイロン、ポリエチレン、およびポリスチレンが含まれる。一般的な熱硬化性樹脂には、ポリエステル、ポリウレタン、デュロプラスト(duroplast)、エポキシ樹脂、ポリイミドが含まれる。ここに列挙したものは、限定することを意図したものではない。剛性、耐用温度、部品収縮性を改善する目的のために、タルクや炭素繊維などの機能的充填材料を含有することができる。
【0022】
ポンプハウジング部品およびフィルターキャップ部品は、これらに限定されるものではないが、射出成形、ブロー成形、機械加工、エッチング、3Dプリントなどを含む当業者に既知の多くの方法で形成することができる。好ましい実施形態では、テストデバイスベースは射出成形のものである。射出成形とは、熱可塑性樹脂および熱硬化性材料を高い生産速度と良好な寸法精度で複雑な形状の成形品に形成する工程である。当該プロセスは通常、高圧にて、計量された加熱可塑化材料を樹脂材料が固化する比較的温度の低い金型へ射出することで行われる。樹脂ペレットは高圧下で加熱したスクリュおよびバレルを通って送られる。液化した材料はランナー機構を通って金型内へと移動する。金型のキャビティは、コアが内部形状を形成する一方で、製品の外形を形成する。材料が冷却したキャビティへと入ると、材料は再可塑化を始め、固体状態へと戻り、完成部品の形状となる。機械はその後、完成部品または製品を押し出す。
【0023】
特定の実施形態では、ポンプハウジング部品は、第1位置にある光源、第2位置にある光センサ、および第1位置と第2位置の間の光路を備えており、フィルターキャップ部品が所定位置にない場合、光センサが光源と光通信するようになっている。様々な実施形態では、光路はポンプハウジング部品を形成する材料の内部にある(例えば、ポンプハウジング部品の樹脂構造体が、光導体と類似の方法で光を送信する)。光路は、タングまたはフィルターキャップ部品の上にある他の構造体を受けるように設計された通過孔を通って延びており、フィルターキャップ部品がポンプハウジング部品に正しく取付けられると、タングまたは他の構造体は通過孔を通って挿入され、それによって光路は遮断されることになる。好ましい実施形態では、光センサによって光の分散が感知され、フィルターキャップ部品が取付けられたことを示すことになる。このことは、限定することを意図したものではない。例えば、フィルターキャップ部品の正しい取付けは、単に機械的スイッチをトグルで切り替えるだけでよい。
【0024】
1つ以上の光源はまた、様々なパラメータをユーザに伝えるために、ポンプハウジング部品、フィルターキャップ部品、または濾過装置を形成する他の構造体の上で識別できる視覚指示器を提供するようになっている。そのようなパラメータには、真空ポンプの状態(例えば、準備、オン、オフ)、ポンプ用バッテリーの充電状態、フィルター部品の余寿命、チャンバー内の真空水準、医療指示への遵守状況、等が挙げられるが、それらに限定されない。例として、光源からの赤色の視覚指示器は、フィルターが有効寿命に達していること、および装置がフィルターキャップ部品の交換を必要としていることを示すことができる。或いは、緑色の視覚指示器は、ポンプを動かすための適切なバッテリーの充電を表示することができる。これは例示するのみで、限定することを意図したものではなく、これらデータ表示は装置の他の部品で行うこともできる。
【0025】
本明細書で示すように、フィルターキャップ部品はフィルター膜を支持する。フィルター膜は半透過性の薄膜で、物理的特性および/または化学的特性の作用で汚染物質を分離することができる。例えば、当該膜は、孔径より大きな汚染物質を捕捉して、粒径排除、または例えば疎水性などの化学的特性の作用、またはその両方を通じて除外できるように設計されている。好ましい膜は、所望の真空水準および動作開始用真空に対応する所望の流量を処理するための十分な物質移動領域を提供する。選択された膜は、特定のパーティクル、耐汚損性に対する高い選択性(拒絶)特性を提供し、また、真空によりもたらされる所望の力に耐えうる十分な機械的安定性を提供する。ポンプ内に入り汚損するという水性の物質の傾向を低減するように、フィルター膜は疎水性材料を含むことが好ましい。好適な材料には、PTFE、トラックエッチングされたポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなどの、このような疎水性ポリマー製フィルムがある。フィルターキャップ部品は、少なくとも約8psi(55kPa)、より好ましくは少なくとも約15psi(103kPa)、さらにより好ましくは少なくとも約20psi(138kPa)、さらにより好ましくは少なくとも約40psi(276kPa)以上の水の浸透圧のフィルター膜に対応しており、加えて、より好ましくは約20μm以下、さらにより好ましくは約5μm以下、さらにより好ましくは約0.25μm以下の公称孔径を有するフィルター膜が好ましい。フィルター膜の厚さは、約0.001~約0.02インチ(約0.0254~約0.508mm)の間が好ましい。本明細書で使用する場合、用語「約」は、値の±10%の範囲にある値を意味する。
【0026】
特定の実施形態では、真空ポンプ濾過システムは、1つ以上の封止可能な通過孔を備えることができる。本発明で使用する場合、封止可能な通過孔は、装置の部品を通る開口であり、別の装置部品で片側から、またはもう一方側から閉じられて、または封止されて気密または水密密閉を形成する。好ましい実施形態では、Oリングを受けるように設計された面を介して密閉が形成される。本明細書で使用する場合、Oリングはリング状の柔軟な材質でできたパッキンまたはガスケットであり、溝に据付けられ、アッセンブリ中に2つ以上の真空ポンプ濾過システム部品の間で圧縮され、界面に封止を形成するように設計されている。好ましい実施形態では、ポンプハウジングアッセンブリは、Oリング係合面を形成する1つ以上の凹み部を備えることができ、制御モジュールがポンプハウジングアッセンブリに取付けられると、気密封止が確立される。このことによって、真空損失することなく、濾過システムの低真空側と大気圧側との間の連通が得られる。
【0027】
特定の実施形態では、ポンプハウジング部品は、逆止弁が取付けられる1つ以上の通過孔を備えることができる。本明細書で使用する場合、逆止弁は、液体または気体を一方向へ流れるようにする方向性を持った一方向弁である。好ましい実施形態では、逆止弁は、ポンプハウジング部品上の通過孔を介してポンプに取付けられており、ポンプが通電され吸気すると弁が開き、真空が運転水準に達しポンプが停止すると弁が閉じるような向きに配向されている。
【0028】
特定の実施形態では、フィルターキャップ部品は、フィルター膜が差圧を維持し損ねることなく所望の差圧に耐えるようになっている。本発明で使用する場合、差圧とは、フィルターの片側での圧力とその反対側での圧力の正味変化量と定義される。差圧の超過は、膜の破裂を生じ、フィルター部品の故障を起こす。好ましい実施形態では、フィルターキャップ部品は、フィルター膜が約0~約5cmの水と約25cmまでの水との差圧に耐用できるようになっている。
【0029】
特定の実施形態では、フィルターキャップ部品は、フィルター膜の故障を生じることなくフィルター膜を通過する所望の空気流量に耐用できるようになっている。本発明で使用する場合、流量とは、規定の圧力でフィルターを通過して流れる物質量の尺度である。水流量は、規定された速度でフィルターを通過して流れる水の量である。空気流量は、フィルターを通過して流れる空気の量である。流量は、汚染、差圧、全体の気孔率、フィルター領域の程度に関係する。空気流量は、一般に所定の気圧におけるリットル/分であらわされる。好ましい実施形態では、フィルターキャップ部品は、フィルター膜が約3リットル/分までに耐用できるようになっている。
【0030】
フィルターキャップ部品は、フィルター膜を支持するためにフィルター膜と合わさるフィルター膜合わせ面を提供することができる。構造接着剤または感圧性接着剤などの接着剤を、フィルター膜をフィルターキャップ部品内の所望の位置に保持してフィルター膜の周りに気密性封止を維持するために、フィルター膜の面、合わせ面、またはその両方の上に塗布することができる。典型的な生体適合性のある感圧性接着剤の配合物は、アクリル、ゴム、シリコーン、任意に配合される粘着付与剤、酸化防止剤、顔料、および充填剤である。アクリルベースの感圧性接着剤は、粘着付与剤を使用しないアクリル酸の高級アルキルエステルから調製され、優れた物理的性質を提供する。例えば、Zbigniew Czech、Agnieszka Kowalczyk共著(2011)「Pressure-Sensitive Adhesives for Medical Applications(医療用感圧性接着剤)」、書籍名「Wide Spectra of Quality Control(広範囲の品質管理)」Isin Akyar博士(編)、ISBN: 978-953-307-683-6、出版社:InTech、DOI: 10.5772/23827を参照のこと。本発明の実施形態では、接着領域は、フィルター膜よりわずかに小さいが類似の形状で、それによって膜をフィルターキャップ部品に貼付するための重なり合う領域を提供する。
【0031】
フィルターキャップ部品はまた、メッシュまたは他の孔の開いた構造でフィルター膜が覆うフィルターキャップ部品の開口部を拡げるフィルター膜のための支持構造を提供する。支持構造は、平行なビーム、交差するビーム、通過孔を必要とする。本発明で使用する場合、ビームはフィルターキャップ部品機構にサポートを追加する1つ以上の格子構造材として定義される。1つの実施形態では、支持構造はフィルター膜合わせ面として同一の面にある、一連の平行ビームである。さらなる態様として、支持構造はフィルターキャップの外部の上にあるビームから分離するように配向されたフィルターキャップ部品の内部面の上に2つ目の一連の平行ビームを備える。好ましい実施形態では、内部ビームは気流をポンプの吸気へ導くために一方向に配列される。
【0032】
フィルターキャップ部品は、好ましくは摩擦によって一方を他方に固定するような方法でポンプハウジング部品に係合し、係合面から空気が逃げることを防いでいる。好ましい実施形態では、ポンプハウジング係合面、真空ポンプの吸気口とフィルターキャップ部品の内部面との間の空隙は、1000分の3~5インチ(0.076~0.127mm)である。
【0033】
フィルターキャップ部品、ポンプハウジング部品、またその両方は、装置に含まれるべき1つ以上の光学部品用アクセスポイントを提供するように構成されることができる。例として、ポンプハウジング部品内のセンサを受けるために1つ以上の通過孔が提供されることができる。このようなセンサは、真空チャンバー内の真空水準、温度、等を監視するように構成されることができる。このようなセンサは、ポンプハウジング部品の一部になることができるプロセッサ部品と通信することができる。ポンプハウジング部品内の電気機器は、好ましくは、真空ポンプとセンサ類や他の電気機器の両方に電源供給するバッテリーまたは他の電源を含む。一般的アルカリ電池、酸化物電池、リチウム電池、等を含む多くの電池技術が、当技術分野において既知である。ニッケル・カドミウム電池(NiCad)、ニッケル金属水素化物電池(NiMH)、リチウムイオン電池(Li-ion)を用いた3つの好適なバッテリー技術があり、なかでも最も好ましいのはリチウムイオン電池である。
【0034】
本開示に基づく構想が、他の構造を設計するための基礎、本発明の目的を実施するための方法およびシステムとして容易に利用されることができることを、当業者は理解するであろう。したがって、特許請求の範囲が、本発明の趣旨および範囲からから逸脱しない限りにおいて、このような同等の構造を含むとみなされることは重要である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】フィルター膜112を膜支持材103の上に配置したフィルターキャップ部品100の例示的実施形態の外面図であり、同時に取外しタブ105および内部センサがフィルター膜の先の条件を評価できるようにする通過孔108を示している。
【
図2】膜支持機構の上に配置したフィルター膜112、表面のざらついた取外しタブ105、内部センサ用通過孔108、およびフィルターキャップの内部面から延びたセンサ経路109を有する弾性機構104を備えたフィルターキャップ100の例示的実施形態の角度を付けた外面図である。
【
図3】フィルター膜が取付けられていないフィルターキャップ部品100の例示的実施形態の外観図であり、フィルターキャップ部品取外しタブ105、膜支持構造103および下地の空気経路支持板111を備えた膜取付け面102、および内部センサ用通過孔108を示している。
【
図4】フィルターキャップ部品100の例示的実施形態の側面図であり、フィルターキャップ部品100は、フィルター膜取付け面102、フィルターキャップ部品取外しタブ105、および、キャップの内部面から延びて、センサポート通過孔108と一線に並んだトラフ109と、取付けられた場合には真空ポンプハウジング部品の案内タングを備える弾性タング104を備えている。
【
図5】フィルターキャップ部品100の例示的実施形態の内面図であり、フィルターキャップ部品100は、膜支持構造103の下面、空気通過孔支持板111、フィルターキャップ部品100を通る内部センサ用通過孔108およびトラフ109を含む弾性タング104、キャップ部品をハウジング部品101に固定するためのフィルターキャップ部品の内側縁110に沿ったタング、および取り外しタブ105を備えている。
【
図6】フィルターキャップ部品100および真空ポンプハウジング部品101の例示的実施形態の内面図であり、フィルターキャップ部品100は、中央膜支持部品103、膜取付け面102、弾性タング104、フィルターキャップ部品取外しタブ105を備えており、真空ポンプハウジング部品101は、フィルターキャップ部品100を真空ポンプハウジング部品101に取付ける弾性タングガイド機構107、およびフィルターキャップからのタングを受けるための真空ポンプハウジング部品の外側に沿った凹み部106を備えている。
【
図7】フィルターキャップ部品100および真空ポンプハウジング部品101の例示的実施形態の側面断面図であり、フィルターキャップ部品100は、フィルターキャップ部品弾性タング104、フィルターキャップ部品100を固定するためのキャップの内側縁から真空ポンプハウジング部品101に沿ったフィルターキャップ部品固定タング110、フィルター膜112、フィルター膜取付け面102、膜支持構造103、空気通過孔支持板111を備えており、真空ポンプハウジング部品101は弾性タングガイド機構107を備えている。
【
図8】真空ポンプハウジング部品101に取付けられたフィルターキャップ部品100および真空ポンプハウジング側壁113の例示的実施形態の断面図であり、フィルターキャップ部品100は、フィルターキャップ部品取外しタブ105、キャップの内側に沿ったフィルターキャップ取付けタング110、フィルター膜112、膜支持構造102、空気通過孔支持板103を備え、真空ポンプハウジング側壁113は、フィルターキャップ部品タング受け凹み部106を備える。
【
図9】真空チャンバー部品115の真空チャンバー通過孔116を通して挿入され、真空チャンバー部品115の内側から取付けられたフィルターキャップ部品100を介して取付けられた真空ポンプハウジング部品101を備える真空ポンプ器具の例示的実施形態の断面図であり、真空ポンプ取付け面114、フィルター膜112、および真空ポンプアッセンブリ排気キャップ117が同時に示されている。
【
図10】真空ポンプハウジング部品101の例示的実施形態の外観図であり、真空ポンプハウジング部品101は、光源用凹み部118、光学センサ/スイッチ用凹み部120、光反射板125、Oリングトラフ123、弾性タング通過孔119、逆止弁取付け面121、制御モジュール取付け面122、フレキシブル回路基板124用真空ポンプハウジング通過孔、およびフィルターキャップ部品100を備えている。
【
図11】真空ポンプハウジング部品101の例示的実施形態の図であり、真空ポンプハウジング部品101は、差し込み用凹み部126、フィルターキャップ取付けタブ通過孔(フィルターキャップ取り外しタブの反対側)127、フィルターキャップ取付けタブ通過孔近傍のフィルターキャップ取外しタブ129、フィルターキャップ取外しタブ用凹み部133、差し込み止め128、および真空チャンバー密閉/Oリング面134を備えている。
【
図12】フィルターキャップ100の例示的実施形態の角度を付けた外観図であり、フィルターキャップ100は、膜支持材の上に配置したフィルター膜112、取外しタブ105、内部センサ用通過孔108、フィルターキャップの内部面から延びたセンサ経路109を有する弾性部材104を備えたフィルターキャップ100、フィルターキャップフレーム収縮機構130、フィルターキャップ取付けタブ131を備えている。
【
図13】フィルター膜が取付けられていないフィルターキャップ部品100の例示的実施形態の角度を付けた外観図であり、フィルターキャップ部品取外しタブ105、膜取付け面102が示されており、フィルターキャップ部品100は膜支持構造103、および下地の空気通過孔支持板111、内部センサ用通過孔108、フィルターキャップの内部面から延びるセンサ経路109を備えた弾性部材104、フィルターキャップフレーム収縮機構130、およびフィルターキャップ取付けタブ131/132を備えている。
【
図14】フィルターキャップ部品100、真空ポンプハウジング部品101、真空ポンプ排気キャップ117を備えたアッセンブリされた真空ポンプ装置の例示的実施形態の図であり、取り外しタブ105、フィルター膜112、内部センサ用通過孔108、フィルターキャップフレーム収縮機構130、フィルターキャップ取付けタング131/132を備えており、また、差し込み用凹み部126および真空チャンバー密閉/Oリング面134を備えている。
【
図15】アッセンブリされた真空ポンプ装置の例示的実施形態の断面図であり、アッセンブリされた真空ポンプ装置は、フィルターキャップ部品100、真空ポンプハウジング101、フィルターキャップ取り外しタブ105、フィルター膜112、差し込み用凹み部126、ポンプハウジングテーパー付き凹み部/通過孔137、フィルターキャップテーパー付き取付けタブ138、ポンプハウジング内側縁139、フィルター膜取付け面102、接着層135、および真空ポンプ吸気面136を備える。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明およびその様々な機能ならびに優位性の詳細は、添付図面にて示されている非限定実施形態を参照して、より完全に、また以下の記述で詳細に説明される。図面に示された機構は、必ずしも縮尺に合わせて描かれていないことに留意されたい。周知の構成部品および加工技術の説明は、本発明を不要に曖昧なものにしないように省略されている。本明細書で使用した実施例は、単に発明が実践できることの理解を促し、さらに当業者が発明を実践できるようにすることを意図したものである。したがって、これら実施例は、本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。図面において、参照番号などは、対応する部品をいくつかの図示に渡って指示している。
【0037】
本発明において、ポンプハウジングは、排気チャンバーを固定し、関連構成部品および回路を収容するように設計されており、関連構成部品および回路には、限定されるものではないが、真空ポンプ、プリント配線基板(PCB)、制御用マイクロプロセッサ、センサ、スイッチ機構、ワイヤレスインターフェース、無線方式認識(RFID)機構、音響源、音響センサ、充電器、例えば、発光ダイオード(LED)表示器や他の光源などのライト機構を備えており、ポンプハウジングに係合するフィルターキャップには、フィルター膜、フィルター膜支持構造、センサポート用通過孔、ポンプハウジング内へ延び、ポンプハウジング内に成形されたクロッキング機構でガイドされフィルターキャップの正しい位置決めを確実にする弾性タング/機構を備えている。
【0038】
本発明の1つの実施形態では、真空ポンプハウジング部品101は、排気チャンバー115の外側を通り、真空ポンプ通過孔116を通して取付けられ、
図9に記載のフィルターキャップ部品100の取付けを介して組付けられる。フィルターキャップを配置することの利点は、最適な真空ポンプの性能をユーザの期待に沿うように提供することである。真空の損失や不十分な真空性能は、チャンバーがユーザから外れることや十分な治療水準が得られないといった結果になる。
【0039】
真空ポンプハウジング部品101は、多くの方法で排気チャンバー115の真空ポンプ通過孔116内に保持されることができる。例えば、フィルターキャップ部品100は、通過孔116を通して真空ポンプハウジング部品101と係合し、真空ポンプ通過孔116の端部がフィルターキャップ部品と真空ポンプハウジング部品に挟まれて、そこに
図9に示すように密封構造を形成する。フィルターキャップ100の真空ポンプハウジング101への正しい係合が、フィルターキャップの内部面と真空ポンプの吸気孔との間の正しいクリアランスを確保することに加えて、バキュームアッセンブリ全体が真空チャンバー115にしっかりと固定されることを確実なものにする。
【0040】
或いは、フィルターキャップ部品100は、排気チャンバー115からは切り離して真空ポンプハウジング部品101に係合され、その後、密封構造を形成するように真空ポンプ通過孔116へ挿入される。本実施形態では、Oリングまたは他の弾性部材を含む密封/Oリング面134が、十分な耐漏洩性を排気チャンバーに提供するために、アッセンブリされた真空ポンプ部品の上、および/または真空ポンプ通過孔の中に存在することができる。
【0041】
特定の実施形態では、真空ポンプ部品を排気チャンバー115などに取外し可能に取付けるように、取外し可能な差込み式固定方法が使用できる。このような差込み式取付けの例では、円筒形の雄の取付け具(例えば、組立てられた真空ポンプ部品)が、雌の受け部品(例えば、真空ポンプ通過孔116)に挿入され、それら部品が締結されるために互いに向かって回転される。雄の(または雌の)取付け具は、1つ以上のラジアルピンまたはタングを備え、雌の(または雄の)部品は、ピンまたはタングを受けるための1つ以上の対応したスロットまたは凹み126を備えている。これらの凹みは、例えば、L字のような形状であることができ、L字アームの横向き部の端部に短い上向き部分を備え、そこに雄部品のタングがL字の縦のアーム部分にスライドして入り、そしてL字アームの横向き部を横切り回転すると、タングが上向き部分と位置合わせする。2つの部品の固定を補助するために、バネ機構を使用することができる。差込み式取付けは、部品の回転が指定の点を超えないようにする回り止め機構128をさらに備えることができる。回り止め機構は、好適な配置に位置決めおよび位相決めするために、また回り過ぎを防ぐため、またはその両方のために設けることができる。差込み式機構はまた、正しい位置決め、アッセンブリおよび単一の配向をさらに導くために、非対称の形態で構成されることができる。
【0042】
特に、本明細書にて説明される排気チャンバーは、限定されるものではないが、上部気道障害を緩和する外部適用治療器具に関する。すべての表、図、特許請求の範囲を含むその全体が参考として本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/002,515号、12/993,311、および13/881,836が、気道障害を緩和する治療器具を説明している。そこで説明されているように、装置は、ユーザの下顎の下で、首の上部の呼吸経路の上を被う軟組織に対応する外側位置にフィットするようになっている。
【0043】
本発明の治療用器具は、構造部材および周辺縁を備え、構造部材は、器具の内部面と喉の皮膚との間にチャンバーを設け、その構造は空間に形成される要求される部分真空に耐えうるように十分に剛性であり、周辺縁は空間を密閉するためにユーザの皮膚に密着する。容器は、あらゆる材料または材料の組合せで形成、成形、または組立てることができる。治療用器具の製作に好適なそのような材料の非限定的な例には、樹脂、金属、天然繊維、合成繊維、等が挙げられる。当該器具は、シリコーン、ゴム、ウレタンなどの形状回復力のある材料から製作されてもよい。
【0044】
本発明のチャンバーは、そこを通して真空ポンプアッセンブリが取付けられる通過孔をさらに備える。本明細書で使用する場合、用語「真空ポンプ」は、部分真空をチャンバー内に残存させるためにガス分子を密封チャンバーから取り出す装置を意味する。本発明の実施形態では、圧電性ディスクポンプを使用して真空状態が形成されるが、他の形態も当業者にはすぐに明らかとなるであろう。
【0045】
器具の構造的実施形態は、デバイスのサイズに基づいて変化することができ、本明細書で提供する説明は、機能的側面と手段を指南するものである。さらに、ポンプハウジング部品101およびフィルターキャップ部品100は、環状または楕円形状で提供されることができる。
【0046】
ポンプハウジング部品は、対応する弾性タング104を有するフィルターキャップ部品100を収容する内壁に沿った隆起したガイド面107を有するように設計されている。弾性タングは、キャップの内部面から延び、クロッキング面を有するポンプハウジングへと入り、フィルターキャップ部品100が取付けられると単一の配向を可能にする。さらに、弾性タング104は、ポンプハウジング内の最適深さにあるスイッチを切替えるように設計されている。スイッチ機構は、機械式、電子式、または光学式であることができる。フィルターキャップ部品100が正しい配向と正しい密封深さで取付けられた場合のみ、弾性タング104が回路を作動してポンプが機能できるようにする。このことは、フィルターキャップ部品100が正しく取付けられた場合のみ、ポンプが循環することを確実にする。
【0047】
本発明において、当該ポンプは、フィルターキャップ部品100が設置されていないと動作不能となるように設計されている。ユーザ遵守はフィルター装置の正しい導入で切替えられるスイッチ回路によって得られる。正しい導入は、フィルターキャップ部品100の正しい位置決めと正しい導入深さによって規定されている。機械式、電気式、もしくは光学式、または利用可能な機構の任意の組み合わせを含むあらゆるスイッチ機構を使用することができる。
【0048】
本発明の実施形態では、正しいキャップの取付けは、電気回路を使用した自動化されたトラッキングを通じて確かなものとなっている。これらの無線方式認識(RFID)回路は、製品識別と別の製品との区別を行う無線信号の送信および受信を行うことができる。本発明において、適切なフィルターキャップの真空ポンプハウジングへの取付けを確実にするために、フィルターキャップにはそこに取付けられた、または成形されているRFIDタグが供給されており、関連づけられたRFIDセンサがポンプアッセンブリ回路に組み込まれている。正しいキャップが取付けられている場合のみ、真空ポンプが起動する。
【0049】
高周波の圧電性ディスクポンプは、ポンプの循環が止まると漏洩の問題が生じる。本発明の実施形態では、真空ポンプは逆止弁121に取付けられている。逆止弁は、気流の逆流を防止する一方通行のバルブである。ポンプハウジングは、逆止弁121配置用の通過孔を備えた真空ポンプ取付け面とともに設計されている。真空ポンプの循環が止まると、逆流がバルブを閉じ、排気チャンバー内の真空損失を防ぐ。ポンプからの真空損失を防ぐことで、サイクルタイムが最少化され、ポンプおよびバッテリーの寿命を延ばすことになる。
【0050】
弾性タング104は、キャップをハウジングから取り外す際の歪みを最少化するために、フィルターキャップ部品100内の遠位で、取外しタブ105に隣接するように位置される。弾性タング104は、トラフ109、ショルダー部、および狭まった端部で形成されており、この端部は、スイッチとしての手段のみでなく、キャップの通過孔から真空ポンプハウジング部品内の内部センサまでの密閉経路を提供するトラフとの構造統合性を提供することを補助している。
【0051】
真空ポンプハウジング部品は、装置に含まれる多くの機構を収受するために、通過孔、凹み部、取付け点を備えている。
図10のハウジングの外部は、回路基板用の取付け点122、および2つのプリント回路基板(PCB)取付け点122が側面に位置する回路基板Oリングトラフ123を備えている。プリント回路基板が取付けられると、取付け点122はハウジングとPCBの上のOリング内部領域内に位置するセンサとの間の気密密閉を確実にする。
【0052】
真空ポンプハウジング部品は、ハウジング内部の上にある真空ポンプをハウジングの外部上にある制御回路へ接続するフレキシブルプリント回路基板(flexi)を挿入するための通過孔124を備える。
【0053】
ポンプハウジング部品101は、光源用凹み部118およびスイッチ機構120をさらに備える。ブリント回路基板(PCB)を真空ポンプハウジングに取付けると、光源、光センサ、および/またはスイッチは、これらの凹み部の中に位置する。ポンプハウジング部品は、弾性タング通過孔119をさらに備える。フィルターキャップ部品が取付けられると、弾性タングが当該通過孔を通ってPCBの上のスイッチ機構を切替えるために挿入される。
【0054】
本発明の実施形態では、光源は発光ダイオード(LED)であってよい。LEDの機能は、ユーザがハウジング本体を通してLEDの状態を見ることができるようにユーザーインターフェース要素を提供することである。この機能は、フィルター存在確認テストを実行することに加えて、追加の製品機能またはモードを表示するために使用できる。
【0055】
本発明の好ましい実施形態では、スイッチ機構は光学スイッチを含むことがある。フィルターキャップ部品100の検出は、光学等級の半透明または透明の材料、光源、光センサ、および遮光板から成る真空ポンプハウジング部品101を有することによって達成される。オンボードLEDから発せられる光線は、フィルターキャップの弾性タングの経路に沿って位置する電子受信器にフォーカスする。受信器は、光線が遮蔽された場合のみポンプ回路を起動するスイッチ機構に結合されている。フィルターキャップ100が正しく取付けられると、弾性タング104は、適合を示す光線を遮り、ポンプ機能の運転を可能にする。スイッチ機構は、ポンプの準備状態を示す異なる色または位置にある第2LEDに接続されることができる。
【0056】
光線が伝わるハウジング本体の面は、PCBシステムに対して平行になっているが、LEDおよびセンサはPCBの面に対して直角に取付けられている。光線をLEDからセンサへ導くために、光路に沿って45度の角度がついたライト反射板125が、ハウジングに成形されている。LEDが照射すると、光線は45度面に反射してハウジング本体101を通り、そして弾性タング通過孔119を通り、最終的に光センサ通過孔120に入る。フィルターキャップ部品100が正しく取付けられ、弾性タング104が存在すると、光線はセンサへ到達しない。
【0057】
変化する周辺光条件に適応するためには、フィルターキャップ部品が存在する場合、光センサが判定する2回の測定が必要となる。初めにLEDが消灯して読取りが行われる。この値は、「正常」となる。その後、LEDが点灯し、センサ読取りが再度実行される。この結果は「テスト」となる。「テスト」の値が「正常」の値にほぼ等しいと、フィルターが存在すると判定される。逆に、「テスト」の値が「正常」の値より大きいと、フィルターが存在しないと判定され、真空ポンプは循環しない。
【0058】
フィルターキャップ部品100およびポンプハウジング部品101は、共働するように設計されている。本発明の実施形態では、フィルターキャップ100は、キャップの内周縁の上に位置するタブ110を介して真空ポンプハウジング101に固定されることができる。ポンプハウジング101は、その外周面の周りにフィルターキャップ100のタブ110を受ける凹み部106を備えることができる。タブ110は、ポンプハウジングの外側の凹んだ受け面と係合して所定位置でかみ合うように設計されている。本発明の実施形態では、タブは固有速度を生成する角度の付いた接触面と共に設計され、フィルターキャップをポンプハウジングに堅く固定し、真空ポンプの吸気にぴったり重なる。
【0059】
フィルターキャップ部品100およびポンプハウジング部品101が共働するように設計されている代替的実施形態では、フィルターキャップ部品100は、ポンプハウジング部品101に
図14のフィルターキャップ部品100の外側端部にあるタブ131/132を有する真空ポンプハウジング部品101の内側縁の上で/内側縁139を通り、凹み部または通過孔127および129を介して固定されることができる。タブ131/132は、ポンプハウジングの内側縁139上の凹み部または通過孔受け面と係合して所定位置でかみ合うように設計されている。フィルターキャップ部品100はまた、フィルターキャップ部品の一部を移動できるようにしてキャップ周辺に速度を生成できるようにするために、テーパー付き通過孔130の形態の収縮機構を備えることができ、ポンプハウジング部品101に取付けられ、真空ポンプ吸気口と重なり合うと、フィルターキャップ部品100をしっかりと固定する。
【0060】
フィルターキャップ部品100とポンプハウジング部品101が共働するように設計されているさらなる態様では、
図15のフィルターキャップ部品101の外側端部にあるテーパー付きタブ138を有する真空ポンプハウジング部品101の内側縁の上で/内側縁139を通るテーパー付き凹み部/通過孔137を介して、フィルターキャップ部品100は、ポンプハウジング部品101に固定されることができる。タブは、受け面と係合して所定位置でかみ合うように設計されている。テーパーは、ポンプハウジングの内部に向かったバイアスを生成し、フィルターキャップ部品100を内側へ真空ポンプ136の面へと押しつける。
【0061】
フィルターキャップ部品100は、キャップの外周部の上に、弾性タング104の近傍に位置する取外しタブ105を備え、いくつかの例では、内部タング110の中の1つを中心としている。取外しタブ105が外側へ引かれると、曲げモーメントが第1内部タング110を解放する。第1内部タング110が解放されると、残りのタングを解放するよう外周側へ動かす機械的拡大率が得られ、フィルターキャップ部品100を解放する。
【0062】
フィルターキャップ部品100は、適合性のある柔軟な材料で製造することができる。本発明の実施形態では、フィルターキャップ部品100は、取外しタブ105を通じてキャップを一方向に取り外すことができる半硬質ポリマーから製造される。この半硬質ポリマーによって、固定タング110のレートが決まり、最終的にフィルターキャップ100から真空ポンプハウジング101への最終的な密封圧力が決まる。
【0063】
フィルターキャップ部品100のさらなる機能は、フィルター112の装着である。好ましい実施形態では、フィルターは、疎水性フィルターからなる群より選択される。フィルターは、フィルターキャップに
図15の135に感圧接着剤(PSA)を使用して固定される。フィルター膜は、孔径範囲が0.25μm~20μmであるあらゆる疎水性材料で製造することができ、好ましい実施形態では、孔径範囲は0.25μm~5μmである。フィルター膜はさらに、水の流量3リットル/分にて0~5センチメートルの差圧に耐用できるものと規定される。差圧に耐用するために設計されることに加え、より重要なことは、濾過装置はフィルター膜の外部からポンプ吸気口への超過差圧を生じさせないことである。圧力の大きな変化は、空力性能を減少させ、最終的に電池寿命を減少させる。
【0064】
フィルター膜112は、取付面102および支持チャネル103を使用してフィルターキャップに取付けられ支持される。取付面は、PSAを使用して
図15の135に接着するためのフィルター膜の端に、適切な面を提供するために、十分な重なり部分を有するフィルター膜の形状を模倣してある。フィルター膜はさらに、フィルター取付けスペースの残った開口部を横切って延びるフィルターキャップに成形された一連の溝を介して支持される。
【0065】
フィルター膜112支持構造は、フィルターキャップに成形されている交差する溝の層から構成されている。溝の第1層103は、フィルターキャップの外側で、膜取付け面102と同一面に位置する。このことは、フィルター膜とフィルターキャップ溝との間の直接の接触面を介した追加の支持を提供する。支持構造層の接触面積は、真空が適用された場合に膜が破裂する可能性を最小に抑える。溝の第2層111は、第1層の後ろに位置し、交差する様式である。支持機構全体の様式は、空気を真空ポンプの吸気ポートへと流すように設計されている。溝のサイズは、フィルターキャップおよび膜孔径のサイズに基づいて変化することができるが、フィルターを通る気流への抵抗を著しく増加させないように最適化される。支持機構のさらなる利点は、それが汚染状態の外観的表示として働くことができることである。膜が支持構造の溝に直接接触しない領域は、フィルターのブロックされていない領域を通過しようとする粒子状物質による著しい汚染の結果、目に見えるように変色する。
【0066】
ポンプ濾過装置のさらなる機能は、真空チャンバー115の外部にあり、フィルターキャップ部品100の反対側のポンプハウジング101の表面に位置するポンプハウジング外部キャップ117の装着である。ポンプハウジング外部キャップ117は、ポンプハウジングの外側に取付けられた構成部品を密閉する手段として機能することができ、またポンプ排気機構として機能する通過孔を備えることができる。当該キャップは、堅固および/または半透明色であり、また概して硬質な適合性のある材料から製作することができる。本発明の実施形態では、全体または一部が半透明の外部キャップ117は、ユーザが装置内にある視覚表示を通じて装置の状態を監視できるようにすることができる。
【0067】
本発明の実施形態では、ポンプハウジング外部キャップ117は、例えば、タブおよび凹み部、または差込み式取付具を用いた構造的手段を通して取外し可能に取り付けることが、または接着や溶接より恒久的に取付けることができる。さらなる態様では、ポンプハウジング外部は、キャップが真空ポンプハウジングに取付けられ、そこから取り外すことができる半硬質ポリマーから製作することができる。半硬質ポリマーはまた、固定機構のレートを決め、外部キャップが取外し可能な場合は、使用中にキャップを定位置の保持することができ、外部キャップが恒久的に取付けられる場合は、組立て中にキャップを保持して、その後、接着または溶接が施される。
【0068】
当業者は、本発明がその目的を達成し、他の優れた特性と同様、言及した結果および利点を得るために好適なものであることを容易に理解するであろう。本明細書で提示された実施例は、好ましい実施態様の代表的なもので、例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものでない。
【0069】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書にて開示した発明に様々な代替および変更を行うことができることは、当業者には容易に理解できるであろう。
【0070】
本明細書で示したすべての特許および公報は、本発明に関係する当業者の水準を示すものである。各個別の公報が、参考として組み込まれていることを具体的、および個別に示されるかのように、同一の範囲ですべての特許および公報は、本明細書に参考として組み込まれる。
【0071】
本明細書にて例示的に説明される本発明は、部品または複数の部品、および本明細書にて具体的に開示されていない制限または複数の制限がない状態で、適切に実施されることができる。したがって、例えば、本明細書の各例示において、「を含む」、「から本質的に成る」、および「から成る」といった各用語は、それぞれ他のいずれの2つの用語と置き換えることができる。用いられてきた用語および表現は、限定の用語でなく、説明の用語として使用され、このような用語および表現の使用において、図示され、説明された、またはそれらの一部である機構の同等物を除外する意図はなく、しかし特許請求の範囲内で様々な修正が可能であると理解される。したがって、本発明は、好ましい実施形態および任意の機構により具体的に開示されるが、本明細書で開示される概念の修正および変更は、当業者によって行われることができ、このような修正および変更は、添付の特許請求項によって規定される本発明の範囲内であると考えられることを理解すべきである。
【0072】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内で説明する。