IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 迎農機有限会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】傾斜検出装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 35/02 20060101AFI20220317BHJP
   G01C 9/10 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
H01H35/02 C
G01C9/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018088977
(22)【出願日】2018-05-05
(65)【公開番号】P2019194964
(43)【公開日】2019-11-07
【審査請求日】2021-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】500559075
【氏名又は名称】迎農機有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090088
【弁理士】
【氏名又は名称】原崎 正
(72)【発明者】
【氏名】迎 壽
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-097545(JP,A)
【文献】実開昭59-033644(JP,U)
【文献】実開平01-048611(JP,U)
【文献】実開昭50-127654(JP,U)
【文献】特開平08-180779(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 35/02 - 35/42
G01C 1/00 - 1/14
G01C 5/00 - 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面と上部側周面が覆われ、下面が開口され、上部側周面の下部側が外向きに曲げられた上部フランジからなる導電性の上部導電蓋と、該上部導電蓋と非接触状態で上下に嵌合し、円周から中央に向かって所定の角度で傾斜する逆円錐形に形成された傾斜底面の円周縁側に上記上部側周面より低い高さで且つ直径も小さい底部側周面を有し、底部側周面の下部側が外向きに曲げられた下部フランジからなる導電性の底部傾斜導電盤と、上記上部フランジと下部フランジと非接触状態に保ってその上下の間に取り付けられる環状絶縁板と、上下に嵌合する上記上部導電蓋と底部傾斜導電盤との間に形成される内部空間に転動自在に配置された導電性の導電球体と、該導電球体が底部傾斜導電盤の上記傾斜底面を傾斜方向に移動して上部導電蓋への接触で導電球体を介して上部導電蓋と底部傾斜導電盤とを通電状態にして傾斜角度を検出する傾斜検出器を複数備えると共に、複数の各傾斜検出器はそれぞれ異なる傾斜角度の傾斜底面を有していることを特徴とする傾斜検出装置。
【請求項2】
傾斜角度が最も小さな傾斜底面を有する第一傾斜検出器と、第一傾斜検出器の傾斜角度より大きな傾斜底面を有する第二傾斜検出器と、第二傾斜検出器の傾斜角度より大きな傾斜底面を有する第三傾斜検出器と、を備えた請求項1記載の傾斜検出装置。
【請求項3】
第一傾斜検出器、第二傾斜検出器及び第三傾斜検出器は検出器収納容器に収納されている請求項1~請求項2の何れかに記載の傾斜検出装置。
【請求項4】
第一傾斜検出器、第二傾斜検出器及び第三傾斜検出器を収納した検出器収納容器は、上端が保持板に保持され、保持板の両側は支持脚によって車両に支持されている請求項1~請求項3の何れかに記載の傾斜検出装置。
【請求項5】
保持板の両側を支持する支持脚は縦向き又は横向きで車両に支持されている請求項4記載の傾斜検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両に取り付けられて使用され、これの車両が所定の角度以上に傾いたときに、車両の盗難、車両の転倒の危険性、車両の転倒事故を察知して、警報などを発して周囲に知らせるようにした傾斜検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
トラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両にあっては、特に小型軽量の場合、しばしば盗難にあうことが知られている。また、これらの車両はでこぼこする地面の上を走行して危険な作業をすることも数多い。さらに作業中に地面の大きなくぼみにはまって、車両が大きく傾いて運転者が車両の外に放り投げられたり、車両が転倒して運転者が車両の下敷きになる痛ましい事故も多発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開平4-61015
【文献】特開平9-304062
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両の盗難、車両の危険な運転、車両の転倒事故などを、廉価な装置で検出する装置は皆無であり、何れも高価な装置となっていて、簡単に車両に取り付けて使用することは困難なのが実情である。
【0005】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、廉価な装置で、車両の盗難、車両の危険な運転、車両の転倒事故などを検出して、周囲に知らせることのできる傾斜検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を達成するために、請求項1の発明は、上面と上部側周面が覆われ、下面が開口され、上部側周面の下部側が外向きに曲げられた上部フランジからなる導電性の上部導電蓋と、該上部導電蓋と非接触状態で上下に嵌合し、円周から中央に向かって所定の角度で傾斜する逆円錐形に形成された傾斜底面の円周縁側に上記上部側周面より低い高さで且つ直径も小さい底部側周面を有し、底部側周面の下部側が外向きに曲げられた下部フランジからなる導電性の底部傾斜導電盤と、上記上部フランジと下部フランジと非接触状態に保ってその上下の間に取り付けられる環状絶縁板と、上下に嵌合する上記上部導電蓋と底部傾斜導電盤との間に形成される内部空間に転動自在に配置された導電性の導電球体と、該導電球体が底部傾斜導電盤の上記傾斜底面を傾斜方向に移動して上部導電蓋への接触で導電球体を介して上部導電蓋と底部傾斜導電盤とを通電状態にして傾斜角度を検出する傾斜検出器を複数備えると共に、複数の各傾斜検出器はそれぞれ異なる傾斜角度の傾斜底面を有している手段よりなるものである。
【0008】
ここで、請求項1の好ましい態様として、請求項2では、傾斜角度が最も小さな傾斜底面を有する第一傾斜検出器と、第一傾斜検出器の傾斜角度より大きな傾斜底面を有する第二傾斜検出器と、第二傾斜検出器の傾斜角度より大きな傾斜底面を有する第三傾斜検出器と、を備えている。
また、請求項1~2の好ましい態様として、請求項3では、第一傾斜検出器、第二傾斜検出器及び第三傾斜検出器は検出器収納容器に収納されている。
また、請求項1~3の好ましい態様として、請求項4では、第一傾斜検出器、第二傾斜検出器及び第三傾斜検出器を収納した検出器収納容器は、上端が保持板に保持され、保持板の両側は支持脚によって車両に支持されている。
また、請求項4の好ましい態様として、請求項5では、保持板の両側を支持する支持脚は縦向き又は横向きで車両に支持されている。
【発明の効果】
【0009】
課題を解決するための手段よりなるこの発明に係る傾斜検出装置によれば、傾斜検出装置には、車両の傾斜角度を通じて車両の盗難を検出する第一傾斜検出器、車両の傾斜角度を通じて地面のでこぼこに伴う車両の危険運転を検出する第二傾斜検出器、及び車両の傾斜角度を通じて車両の転倒事故を検出する第三傾斜検出器を、それぞれ備えているので、一つの装置で三種の異なる仕様に対応することができる。しかも、用途に応じて車両の傾斜角度が異なることを利用して、簡単な構造で且つ廉価でありながら、車両盗難時に周囲に警報を発して車両の盗難を未然に防止し、運転者に危険な運転状況を認識させて危険運転の予防、並びに車両外への運転者の逸脱事故や車両転倒事故に伴う運転者の車両下敷き事故を短時間に周囲に知らせて事故を最小限に抑えることができる等、極めて新規的有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】この発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の模式図である。
図2】この発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の他例の模式図である。
図3】この発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の別の他例の模式図である。
図4】この発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置のさらに別の他例の模式図である。
図5】(A)はこの発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の平面図、(B)は傾斜検出装置の正面図である。
図6】この発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の正断面図である。
図7】(A)はこの発明を実施するための形態を示す傾斜検出装置の他例の平面図、(B)は傾斜検出装置の他例の正面図である。
図8】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器の傾斜検出時の断面図、(B)は第二傾斜検出器の傾斜検出時の断面図、(C)は第三傾斜検出器の傾斜検出時の断面図である。
図9】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器の断面図、(B)は第一傾斜検出器の平面図である。
図10】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器の上部導電蓋の断面図、(B)は第一傾斜検出器の上部導電蓋の平面図である。
図11】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器の底部傾斜導電盤の断面図、(B)は第一傾斜検出器の底部傾斜導電盤の平面図である。
図12】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器の環状絶縁板の断面図、(B)は第一傾斜検出器の環状絶縁板の平面図である。
図13】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の拡大断面図、(B)は同図(A)における第一傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第一傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
図14】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第一傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の他例の拡大断面図、(B)は同図(A)における第一傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第一傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
図15】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器の断面図、(B)は第二傾斜検出器の平面図である。
図16】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器の上部導電蓋の断面図、(B)は第二傾斜検出器の上部導電蓋の平面図である。
図17】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器の底部傾斜導電盤の断面図、(B)は第二傾斜検出器の底部傾斜導電盤の平面図である。
図18】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器の環状絶縁板の断面図、(B)は第二傾斜検出器の環状絶縁板の平面図である。
図19】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の拡大断面図、(B)は同図(A)における第二傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第二傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
図20】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第二傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の他例の拡大断面図、(B)は同図(A)における第二傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第二傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
図21】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器の断面図、(B)は第三傾斜検出器の平面図である。
図22】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器の上部導電蓋の断面図、(B)は第三傾斜検出器の上部導電蓋の平面図である。
図23】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器の底部傾斜導電盤の断面図、(B)は第三傾斜検出器の底部傾斜導電盤の平面図である。
図24】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器の環状絶縁板の断面図、(B)は第三傾斜検出器の環状絶縁板の平面図である。
図25】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の拡大断面図、(B)は同図(A)における第三傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第三傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
図26】(A)はこの発明を実施するための形態を示す第三傾斜検出器と連結導電軸の連結部分の他例の拡大断面図、(B)は同図(A)における第三傾斜検出器の圧着薄板端子の斜視図、(C)は同図(A)における第三傾斜検出器の絶縁筒体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に記載の発明を実施するための形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0012】
図1図8において、傾斜検出装置1は、トラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両aに取り付けられて使用され、これの車両aが所定の角度以上に傾いたときに、これを検出して警報などを発するようにした装置である。傾斜検出装置1は、車両aの盗難、運転中の車両aの転倒の危険性、及び車両aの転倒事故、の三つの状況を簡単な構造でしかも安価なコストで検出するものである。
【0013】
傾斜検出装置1は、図5図7に図示するように、検出器収納容器2、検出器収納容器2を例えば吊り下げて保持する保持板3、保持板3を両側から支えて車両aに取り付ける支持脚4、連結導電軸5、第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21、及び第三傾斜検出器31などから構成される。
【0014】
傾斜検出装置1においては、図1図2に図示するように、これらの傾斜検出器11,21,31で検出された情報を周囲に知らせるための例えば複数の警報器6,7と、警報器6,7の電源8が車両aには取り付けられている。警報器6は警報音を発して、例えば車両aの盗難や車両aが既に転倒して事故が起きていることを周囲に知らせる。叉警報器7は警報用の光を発して点灯又は点滅し、例えば車両aの運転者に転倒の危険性を知らせる。電源8にはバッテリーが使用される。また、第一傾斜検出器11と第三傾斜検出器31は同じ警報器6を使用する場合には、第一傾斜検出器11と警報器6との入り切りスイッチ9が配線17aの途中に設けられている。
【0015】
さらに、傾斜検出装置1は、必要に応じて、図3図4に図示するように、例えば回転灯のような光で周囲に警報を知らせる警報器71を新たに追加することもある。つまり、車両aの盗難や車両aが既に転倒して事故が起きていることを周囲に知らせる場合において、警報音を発する警報器6と回転灯のような光で周囲に警報を知らせる警報器71とを同時に作動させることもある。叉この警報器71の作動のオンオフは、配線84の途中に設けられた入り切りスイッチ85をオンオフすることで簡単に制御できる。
【0016】
図1に図示する傾斜検出装置1にあっては、第一傾斜検出器11の上部導電蓋12は配線17aによって警報器6にマイナス側の電位で接続され、叉上部導電蓋12は配線17aから分岐した配線17cによって必要に応じて設けられた警報器71にマイナス側の電位で接続され(図3参照)、底部傾斜導電盤13は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。第二傾斜検出器21の上部導電蓋22は配線27aによって警報器7にマイナス側の電位で接続され、底部傾斜導電盤23は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。第三傾斜検出器31の上部導電蓋32は配線37aによって警報器6にマイナス側の電位で接続され、叉上部導電蓋32は配線37aから分岐した配線37cによって必要に応じて設けられた警報器71にマイナス側の電位で接続され(図3参照)、底部傾斜導電盤33は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。
【0017】
これに対して、図2に図示する傾斜検出装置1にあっては、第一傾斜検出器11の底部傾斜導電盤13は配線17aによって警報器6にマイナス側の電位で接続され、叉底部傾斜導電盤13は配線17aから分岐した配線17cによって必要に応じて設けられた警報器71にマイナス側の電位で接続され(図4参照)、上部導電蓋12は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。第二傾斜検出器21の底部傾斜導電盤23は配線27aによって警報器7にマイナス側の電位で接続され、上部導電蓋22は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。第三傾斜検出器31の底部傾斜導電盤33は配線37aによって警報器6にマイナス側の電位で接続され、叉底部傾斜導電盤33は配線37aから分岐した配線37cによって必要に応じて設けられた警報器71にマイナス側の電位で接続され(図4参照)、上部導電蓋32は連結導電軸5と配線52によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。
【0018】
一方、電源8は配線81によってアースとなる車両aにマイナス側の電位で接続されている。これに対して、電源8は配線82によって警報器6にプラス側の電位で接続され、電源8は配線83によって警報器7にプラス側の電位で接続されている。叉必要に応じて警報器71が設けられる場合にあっては、電源8は配線84によって警報器71にプラス側の電位で接続されている。この配線84の途中には入り切りスイッチ85が設けられている。
【0019】
この図1図4に図示する配線接続パターンによって、第一傾斜検出器11の上部導電蓋12、底部傾斜導電盤13、導電球体15の電位が電源8の電位より低いので、漏電などによって焼けるのが防がれる。同様に、第二傾斜検出器21の上部導電蓋22、底部傾斜導電盤23、導電球体25の電位が電源8の電位より低いので、漏電などによって焼けるのが防がれる。さらに同じように、第三傾斜検出器31の上部導電蓋32、底部傾斜導電盤33、導電球体35の電位が電源8の電位より低いので、漏電などによって焼けるのが防がれる。
【0020】
検出器収納容器2は、図6に図示するように、内部に収納室を備えた円筒形の形状を有し、非導電性の材料で作られている。検出器収納容器2の内部には、車両aの盗難を検出する第一傾斜検出器11、運転中の車両aの転倒の危険性を検出する第二傾斜検出器21、及び転倒後の車両aの状態を検出する第三傾斜検出器31が収納されている。検出器収納容器2は内部のこれらの傾斜検出器11,21,31を外部から保護する。
【0021】
検出器収納容器2は円筒状の開口上端が保持板3の下面に密着した状態で取り付けられている。検出器収納容器2の内部には、第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21、及び第三傾斜検出器31を上下に連結して保持する連結導電軸5が上下向きに2個設けられている。連結導電軸5の下端は検出器収納容器2の底板2aに連結されている。連結導電軸5の外周側面には螺旋山が形成されている。連結導電軸5はその上端側が保持板3を貫通して上方に突出し、保持板3の上下両面側のナット51が螺合することにより、連結導電軸5の上端側は保持板3に連結されている。
【0022】
保持板3は、図5に図示するように、その両側が左右の例えば断面L字型の一対の支持脚4によって縦向きに支持されている。この支持脚4は車両aの上面に上下向きに傾斜検出装置1を取り付けるために使用される。支持脚4の上端面の中央には上向きに連結軸41が取り付けられている。この連結軸41の外周側面には螺旋山が形成されている。連結軸41はその上端側が保持板3を貫通して上方に突出し、保持板3の上下両面側のナット42が螺合することにより、連結軸41の上端側は保持板3に連結されている。
【0023】
ただ、車両aの構造によっては、傾斜検出装置1を車両aの上面に上下向きに取り付けることができず、車両aの側方に上下向きに取り付けることが必要な場合には図8のような横向きの支持状態になる。このことを考慮して、支持脚4の側端面には連結軸43が横向きに取り付けられている。この連結軸43は、支持脚4を車両aの側方に横向きに張り出して取り付けた場合、横向きとなった支持脚4の側端面から上向きに突出するようになる。この連結軸43の外周側面には螺旋山が形成されている。連結軸43はその上端側が保持板3を貫通して上方に突出し、保持板3の上下両面側のナット42が螺合することにより、連結軸43の上端側は保持板3に連結される。
【0024】
図8(A)に図示するように、第一傾斜検出器11は17度前後の緩い傾斜角度で、導電球体15は内部空間11aを移動して傾斜下部側の上部導電蓋12に接触し、導電球体15を通じて上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13との間で電気が流れる。
【0025】
図8(B)に図示するように、第二傾斜検出器21は20度前後の傾斜角度で、導電球体25は内部空間21aを移動して傾斜下部側の上部導電蓋22に接触し、導電球体25を通じて上部導電蓋22と底部傾斜導電盤33との間で電気が流れる。
【0026】
図8(C)に図示するように、第三傾斜検出器31は35度前後の急な傾斜角度で、導電球体35は内部空間31aを移動して傾斜下部側の上部導電蓋32に接触し、導電球体35を通じて上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33との間で電気が流れる。
【0027】
図9図14において、第一傾斜検出器11は、検出器の上部側を覆う上部導電蓋12、該上部導電蓋12と上下に嵌合する底部傾斜導電盤13、上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを非電通状態に維持する環状絶縁板14、上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13で形成される内部空間11aに転動自在に配置された導電球体15などから構成されている。
【0028】
第一傾斜検出器11は、農機具や建設作業車などの車両aが所定角度以上に傾くと、内部空間11a内の導電球体15が底部傾斜導電盤13の傾斜する底面を転動してその周縁に向かって移動し、周縁に到達した導電球体15はその一部が上部導電蓋12に接触すると、上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とは導電球体15を介して通電状態になって電気が流れて警報器6を作動させ、警報器6から例えば警報音が鳴って周囲に車両aが盗難にあっていることを音で周囲に知らせる構造になっている。
【0029】
上部導電蓋12は、図10に図示するように、上面12a及び上部側周面12bが覆われ、下面側は開口された、平面からみて、円筒形状に形成されている。つまり、上部導電蓋12は、上面12aと上部側周面12bとにより内側に空間が形成されている。上面12aは平面からみて平坦な円形に形成され、上部側周面12bは上面12aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状に形成されている。下向きに垂直に曲げられた上部側周面12bの下部側は外向きに水平に曲げられた円環状の上部フランジ12cに形成されている。上部導電蓋12は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0030】
円環状の上部フランジ12cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔12d,12eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔12dは上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔12dとして使用される。また、2個のボルト孔12eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔12eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ12cには配電用孔12fが形成されている。
【0031】
底部傾斜導電盤13は、図11に図示するように、平面からみて円形で、円周から中央に向かって低傾斜する逆円錐形に形成された傾斜底面13aが形成されている。その中央部には内部に入れられた導電球体15が動かないときに停止して収まる位置となる凹状の着座13gが形成されている。底部傾斜導電盤13は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0032】
傾斜底面13aの傾斜角度θ1は、農機具や建設作業車などの車両aの盗難防止検出角度である。傾斜底面13aの傾斜角度θ1は例えばθ1=17度であるが、θ1=16~18度の傾斜角度でもよい。即ち、農機具や建設作業車などの車両aは、停止状態から発進するときは前部側が少し上向きに傾くことが知られている。このときの傾斜角度θ1は17度前後となるので、この傾斜角度θ1が盗難防止検出角度となる。また、農機具や建設作業車などの車両aをトラックに乗せて盗む場合、地面から荷台にスロープ板を架け、このスロープ板上に沿って車両aを移動させて荷台上に乗せられることになるが、このスロープ板の傾斜角度θ1も17度前後となるので、盗難防止検出角度となる。なお、スロープ板の傾斜角度θ1が17度よりも急傾斜の場合は、急傾斜のスロープ板に沿って車両aは移動させるのが大変となる。逆にスロープ板の傾斜角度θ1が17度よりも緩い傾斜の場合は、農機具や建設作業車などの車両aを盗む時に長いスロープ板が必要になり持ち運びが大変となる。
【0033】
傾斜底面13aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状の底部側周面13bが形成されている。底部側周面13bの外周直径は、上部導電蓋12の上部側周面12bの内周直径よりも十分に小さく、上部導電蓋12の内側に底部側周面13bを嵌合して取り付けたとき、上部側周面12bと底部側周面13bとが絶対に接触しない隙間を確保できる大きさに形成されていて、非電通状態が維持される構造になっている。
【0034】
さらに、底部傾斜導電盤13の底部側周面13bの高さは上部導電蓋12の上部側周面12bの高さに比べてかなり低く、上面12aの周縁内面と傾斜底面13aの周縁表面との高低差の間に導電球体15が隙間なく入れる大きさになっている。つまり、第一傾斜検出器11が傾いて導電球体15が傾斜底面13aの周縁に移動したときに、導電球体15が上部導電蓋12の上面12aの内面と底部側周面13bの傾斜底面13aの表面に同時に接触して、上部導電蓋12と底部側周面13bの間で導電球体15を通じて電気が流れる高低差になっている。
【0035】
円環状の下部フランジ13cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔13d,13eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔13dは上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔13dとして使用される。また、2個のボルト孔13eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔13eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ13cには配電用孔13fが形成されている。なお、これらの孔13d~13fは上部導電蓋12の上記孔12d~12fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0036】
環状絶縁板14は、上下の上部導電蓋12と底部側周面13bを非通電状態に維持するもので、上部導電蓋12の上部フランジ12cと底部側周面13bの下部フランジ13cとの間に取り付けられて、両者が接触するのを阻止して、非通電の絶縁状態にする。環状絶縁板14は一定の厚みを有しており、例えばゴムパッキンの絶縁材が使用される。
【0037】
環状絶縁板14は、図12に図示するように、平面から見て円形の環状になっていて、中央に大きな円形孔14aが形成されている。円形孔14aの外周囲にはその円周方向に60度の等間隔でボルト孔14d,14eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔14dは上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔14dとして使用される。また、2個のボルト孔14eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔14eとして使用される。さらに、これ以外に環状絶縁板14には配電用孔14fが形成されている。なお、これらの孔14d~14fは上部導電蓋12の上記孔12d~12f及び底部傾斜導電盤13の上記孔13d~13fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0038】
導電球体15は、電気が流れる部材、例えば鉄製の円球体で製作されている。第一傾斜検出器11が所定の傾斜角度θ1以上に傾斜したとき転がって、非電通状態の上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを電気が流れる状態にする機能を果たす。そして上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13との間で電気が流れることで、第一傾斜検出器11は所定の傾斜角度θ1以上に傾斜したことを検出する。
【0039】
即ち、傾斜底面13aの中央の着座13gに停止していた導電球体15は、第一傾斜検出器11が所定の傾斜角度θ1以上に傾くと、低くなる傾斜方向に転がり、上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13の周縁側に移動する。そして転がった導電球体15が上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13の双方に同時に接触することで、自身の該導電球体15を介して上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13とを通電状態する機能を果たす。導電球体15は第一傾斜検出器11が所定の傾斜角度θ1より小さい場合には、底部傾斜導電盤13の傾斜底面13aの中央の着座13gに収まって停止している。
【0040】
第一傾斜検出器11は、図13に図示するように、上下のナット16により連結導電軸5に固持されている。このうち上側のナット16には絶縁座金16aが使用されている。絶縁座金16aはナット16を介して上部導電蓋12の上部フランジ12cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす。絶縁座金16aには電気を通さない例えばプラスチック製の座金が使用される。下側のナット16には通常の座金16bが使用されている。
【0041】
上部導電蓋12の上部フランジ12cと絶縁座金16aとの隙間には厚みの薄い圧着薄板端子17が挟まれて取り付けられている。この圧着薄板端子17は上部導電蓋12と警報音器とを配線17aで繋いで、電気が流れるようにしている。このため、圧着薄板端子17には配線17aの一端が接続されている。圧着薄板端子17の中央には連結導電軸5と接触しない大きさの貫通孔17bが形成されている。
【0042】
絶縁筒体18は、上部導電蓋12の上部フランジ12cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすもので、連結導電軸5が貫通する上部フランジ12cのボルト孔12eの内周側面に装着されている。絶縁筒体18には電気を通さない例えばプラスチック製の円筒体が使用される。底部傾斜導電盤13側のボルト孔13eには絶縁筒体18が取り付けられていないので、底部傾斜導電盤13と連結導電軸5は接続状態となる。
【0043】
なお、上記において、図14に図示するように、第一傾斜検出器11を連結導電軸5に固持するナット16に使用される絶縁座金16aが上下逆でもよい。つまり、絶縁座金16aが下側のナット16に取り付けられて、絶縁座金16aはナット16を介して底部傾斜導電盤13の下部フランジ13cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす構成でもよい。この場合には、上部導電蓋12と連結導電軸5は接続状態となる。また、上側のナット16に通常の座金16bが使用されることになる。このときには、圧着薄板端子17は底部傾斜導電盤13の下部フランジ13cと絶縁座金16aとの隙間に挟まれて取り付けられる。同様に、絶縁筒体18は、連結導電軸5が貫通する底部傾斜導電盤13のボルト孔13eの内周側面に装着されて、底部傾斜導電盤13の下部フランジ13cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすことになる。
【0044】
図15図20において、第二傾斜検出器21は、検出器の上部側を覆う上部導電蓋22、該上部導電蓋22と上下に嵌合する底部傾斜導電盤23、上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを非電通状態に維持する環状絶縁板24、上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23で形成される内部空間21aに転動自在に配置された導電球体25などから構成されている。
【0045】
第二傾斜検出器21は、農機具や建設作業車などの車両aが所定角度以上に傾くと、内部空間21a内の導電球体25が底部傾斜導電盤23の傾斜する底面を転動してその周縁に向かって移動し、周縁に到達した導電球体25はその一部が上部導電蓋22に接触すると、上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とは導電球体25を介して通電状態になって電気が流れて警報器7を作動させ、警報器7から例えば警報の光が点灯又は点滅して、農機具や建設作業車などの車両aの転倒危険のおそれがあることを運転者に知らせる構造になっている。
【0046】
上部導電蓋22は、図16に図示するように、上面22a及び上部側周面22bが覆われ、下面側は開口された、平面からみて、円筒形状に形成されている。つまり、上部導電蓋22は、上面22aと上部側周面22bとにより内側に空間が形成されている。上面22aは平面からみて平坦な円形に形成され、上部側周面22bは上面22aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状に形成されている。下向きに垂直に曲げられた上部側周面22bの下部側は外向きに水平に曲げられた円環状の上部フランジ22cに形成されている。上部導電蓋22は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0047】
円環状の上部フランジ22cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔22d,22eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔22dは上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔22dとして使用される。また、2個のボルト孔22eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔22eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ22cには配電用孔22fが形成されている。
【0048】
底部傾斜導電盤23は、図17に図示するように、平面からみて円形で、円周から中央に向かって低傾斜する逆円錐形に形成された傾斜底面23aが形成されている。その中央部には内部に入れられた導電球体25が動かないときに停止して収まる位置となる凹状の着座23gが形成されている。底部傾斜導電盤23は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0049】
傾斜底面23aの傾斜角度θ2は、農機具や建設作業車などの車両aの転倒危険防止検出角度である。傾斜底面23aの傾斜角度θ2は例えばθ2=20度であるが、θ2=19~21度前後の傾斜角度でもよい。即ち、農機具や建設作業車などの車両aは、傾斜角度θ2が20度前後になると転倒の危険が高まるので、この傾斜角度θ2が転倒危険防止検出角度となる。農機具や建設作業車などの車両aの傾斜角度が20度前後になると、転倒まではいたらないが、車両aに乗って運転している者に転倒の危険性を知らせるのである。この20度前後の車両aの傾斜角度は、これまでの農家などでの車両aの転倒事故をもとに経験的に得られたものである。
【0050】
傾斜底面23aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状の底部側周面23bが形成されている。底部側周面23bの外周直径は、上部導電蓋22の上部側周面22bの内周直径よりも十分に小さく、上部導電蓋22の内側に底部側周面23bを嵌合して取り付けたとき、上部側周面22bと底部側周面23bとが絶対に接触しない隙間を確保できる大きさに形成されていて、非電通状態が維持される構造になっている。
【0051】
さらに、底部傾斜導電盤23の底部側周面23bの高さは上部導電蓋22の上部側周面22bの高さに比べてかなり低く、上面22aの周縁内面と傾斜底面23aの周縁表面との高低差の間に導電球体25が隙間なく入れる大きさになっている。つまり、第二傾斜検出器21が傾いて導電球体25が傾斜底面23aの周縁に移動したときに、導電球体25が上部導電蓋22の上面22aの内面と底部側周面23bの傾斜底面23aの表面に同時に接触して、上部導電蓋22と底部側周面23bの間で導電球体25を通じて電気が流れる高低差になっている。
【0052】
円環状の下部フランジ23cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔23d,23eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔23dは上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔23dとして使用される。また、2個のボルト孔23eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔23eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ23cには配電用孔23fが形成されている。なお、これらの孔23d~23fは上部導電蓋22の上記孔22d~22fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0053】
環状絶縁板24は、上下の上部導電蓋22と底部側周面23bを非通電状態に維持するもので、上部導電蓋22の上部フランジ22cと底部側周面23bの下部フランジ23cとの間に取り付けられて、両者が接触するのを阻止して、非通電の絶縁状態にする。環状絶縁板24は一定の厚みを有しており、例えばゴムパッキンの絶縁材が使用される。
【0054】
環状絶縁板24は、図18に図示するように、平面から見て円形の環状になっていて、中央に大きな円形孔24aが形成されている。円形孔24aの外周囲にはその円周方向に60度の等間隔でボルト孔24d,24eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔24dは上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔24dとして使用される。また、2個のボルト孔24eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔24eとして使用される。さらに、これ以外に環状絶縁板24には配電用孔24fが形成されている。なお、これらの孔24d~24fは上部導電蓋22の上記孔22d~22f及び底部傾斜導電盤23の上記孔23d~23fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0055】
導電球体25は、電気が流れる部材、例えば鉄製の円球体で製作されている。第二傾斜検出器21が所定の傾斜角度θ2以上に傾斜したとき転がって、非電通状態の上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを電気が流れる状態にする機能を果たす。そして上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23との間で電気が流れることで、第二傾斜検出器21は所定の傾斜角度θ2以上に傾斜したことを検出する。
【0056】
即ち、傾斜底面23aの中央の着座23gに停止していた導電球体25は、第二傾斜検出器21が所定の傾斜角度θ2以上に傾くと、低くなる傾斜方向に転がり、上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23の周縁側に移動する。そして転がった導電球体25が上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23の双方に同時に接触することで、自身の該導電球体25を介して上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23とを通電状態する機能を果たす。導電球体25は第二傾斜検出器21が所定の傾斜角度θ2より小さい場合には、底部傾斜導電盤23の傾斜底面23aの中央の着座23gに収まって停止している。
【0057】
第二傾斜検出器21は、図19に図示するように、上下のナット26により連結導電軸5に固持されている。このうち上側のナット26には絶縁座金26aが使用されている。絶縁座金26aはナット26を介して上部導電蓋22の上部フランジ22cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす。絶縁座金26aには電気を通さない例えばプラスチック製の座金が使用される。下側のナット26には通常の座金26bが使用されている。
【0058】
上部導電蓋22の上部フランジ22cと絶縁座金26aとの隙間には厚みの薄い圧着薄板端子27が挟まれて取り付けられている。この圧着薄板端子27は上部導電蓋22と警報音器とを配線27aで繋いで、電気が流れるようにしている。このため、圧着薄板端子27には配線27aの一端が接続されている。圧着薄板端子27の中央には連結導電軸5と接触しない大きさの貫通孔27bが形成されている。
【0059】
絶縁筒体28は、上部導電蓋22の上部フランジ22cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすもので、連結導電軸5が貫通する上部フランジ22cのボルト孔22eの内周側面に装着されている。絶縁筒体28には電気を通さない例えばプラスチック製の円筒体が使用される。底部傾斜導電盤23側のボルト孔23eには絶縁筒体28が取り付けられていないので、底部傾斜導電盤23と連結導電軸5は接続状態となる。
【0060】
なお、上記において、図20に図示するように、第二傾斜検出器21を連結導電軸5に固持するナット26に使用される絶縁座金26aが上下逆でもよい。つまり、絶縁座金26aが下側のナット26に取り付けられて、絶縁座金26aはナット26を介して底部傾斜導電盤23の下部フランジ23cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす構成でもよい。この場合には、上部導電蓋22と連結導電軸5は接続状態となる。また、上側のナット26に通常の座金26bが使用されることになる。このときには、圧着薄板端子27は底部傾斜導電盤23の下部フランジ23cと絶縁座金26aとの隙間に挟まれて取り付けられる。同様に、絶縁筒体28は、連結導電軸5が貫通する底部傾斜導電盤23のボルト孔23eの内周側面に装着されて、底部傾斜導電盤23の下部フランジ23cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすことになる。
【0061】
図21図26において、第三傾斜検出器31は、検出器の上部側を覆う上部導電蓋32、該上部導電蓋32と上下に嵌合する底部傾斜導電盤33、上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを非電通状態に維持する環状絶縁板34、上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33で形成される内部空間33aに転動自在に配置された導電球体35などから構成されている。
【0062】
第三傾斜検出器31は、農機具や建設作業車などの車両aが所定角度以上に傾くと、内部空間31a内の導電球体35が底部傾斜導電盤33の傾斜する底面を転動してその周縁に向かって移動し、周縁に到達した導電球体35はその一部が上部導電蓋32に接触すると、上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とは導電球体35を介して通電状態になって電気が流れて警報器6を作動させ、警報器6から例えば警報音が鳴って周囲に車両aが転倒状態にあって転倒事故が起きたことを音で周囲に知らせる構造になっている。
【0063】
上部導電蓋32は、図22に図示するように、上面32a及び上部側周面32bが覆われ、下面側は開口された、平面からみて、円筒形状に形成されている。つまり、上部導電蓋32は、上面32aと上部側周面32bとにより内側に空間が形成されている。上面32aは平面からみて平坦な円形に形成され、上部側周面32bは上面32aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状に形成されている。下向きに垂直に曲げられた上部側周面32bの下部側は外向きに水平に曲げられた円環状の上部フランジ32cに形成されている。上部導電蓋32は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0064】
円環状の上部フランジ32cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔32d,32eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔32dは上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔32dとして使用される。また、2個のボルト孔32eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔32eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ32cには配電用孔32fが形成されている。
【0065】
底部傾斜導電盤33は、図23に図示するように、平面からみて円形で、円周から中央に向かって低傾斜する逆円錐形に形成された傾斜底面33aが形成されている。その中央部には内部に入れられた導電球体35が動かないときに停止して収まる位置となる凹状の着座33gが形成されている。底部傾斜導電盤33は、電気が流れる部材、例えば鉄製で製作されている。
【0066】
傾斜底面33aの傾斜角度θ3は、農機具や建設作業車などの車両aの転倒状態検出角度である。傾斜底面33aの傾斜角度θ3は例えばθ3=35度であるが、θ3=34~36度前後の傾斜角度でもよい。即ち、農機具や建設作業車などの車両aは、傾斜角度θ3が30~32度を超え始めると農機具や建設作業車などの車両aは転倒し始める。車両aの35度前後の傾斜角度では、車両aは既に転倒しているので、この傾斜角度θ3が転倒状態検出角度となる。この35度前後の車両aの傾斜角度は、これまでの農家などでの車両aの転倒事故をもとに経験的に得られたものである。
【0067】
傾斜底面33aの円周縁側から下向きに垂直に曲げられた円筒状の底部側周面33bが形成されている。底部側周面33bの外周直径は、上部導電蓋32の上部側周面32bの内周直径よりも十分に小さく、上部導電蓋32の内側に底部側周面33bを嵌合して取り付けたとき、上部側周面32bと底部側周面33bとが絶対に接触しない隙間を確保できる大きさに形成されていて、非電通状態が維持される構造になっている。
【0068】
さらに、底部傾斜導電盤33の底部側周面33bの高さは上部導電蓋32の上部側周面32bの高さに比べてかなり低く、上面32aの周縁内面と傾斜底面33aの周縁表面との高低差の間に導電球体35が隙間なく入れる大きさになっている。つまり、第三傾斜検出器31が傾いて導電球体35が傾斜底面33aの周縁に移動したときに、導電球体35が上部導電蓋32の上面32aの内面と底部側周面33bの傾斜底面33aの表面に同時に接触して、上部導電蓋32と底部側周面33bの間で導電球体35を通じて電気が流れる高低差になっている。
【0069】
円環状の下部フランジ33cには円周方向に60度の等間隔でボルト孔33d,33eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔33dは上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔33dとして使用される。また、2個のボルト孔33eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔33eとして使用される。さらに、これ以外に上部フランジ33cには配電用孔33fが形成されている。なお、これらの孔33d~33fは上部導電蓋32の上記孔32d~32fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0070】
環状絶縁板34は、上下の上部導電蓋32と底部側周面33bを非通電状態に維持するもので、上部導電蓋32の上部フランジ32cと底部側周面33bの下部フランジ33cとの間に取り付けられて、両者が接触するのを阻止して、非通電の絶縁状態にする。環状絶縁板34は一定の厚みを有しており、例えばゴムパッキンの絶縁材が使用される。
【0071】
環状絶縁板34は、図24に図示するように、平面から見て円形の環状になっていて、中央に大きな円形孔34aが形成されている。円形孔34aの外周囲にはその円周方向に60度の等間隔でボルト孔34d,34eが複数個形成されている。このうち、4個のボルト孔34dは上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを上下に組み付けるときに使用する組付けボルトのボルト孔34dとして使用される。また、2個のボルト孔34eは第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31を上下に連結するときに使用する連結導電軸5のボルト孔34eとして使用される。さらに、これ以外に環状絶縁板34には配電用孔34fが形成されている。なお、これらの孔34d~34fは上部導電蓋32の上記孔32d~32f及び底部傾斜導電盤33の上記孔33d~33fと上下で一致する箇所にそれぞれ形成されている。
【0072】
導電球体35は、電気が流れる部材、例えば鉄製の円球体で製作されている。第三傾斜検出器31が所定の傾斜角度θ3以上に傾斜したとき転がって、非電通状態の上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを電気が流れる状態にする機能を果たす。そして上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33との間で電気が流れることで、第三傾斜検出器31は所定の傾斜角度θ3以上に傾斜したことを検出する。
【0073】
即ち、傾斜底面33aの中央の着座33gに停止していた導電球体35は、第三傾斜検出器31が所定の傾斜角度θ3以上に傾くと、低くなる傾斜方向に転がり、上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33の周縁側に移動する。そして転がった導電球体35が上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33の双方に同時に接触することで、自身の該導電球体35を介して上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33とを通電状態する機能を果たす。導電球体35は第三傾斜検出器31が所定の傾斜角度θ3より小さい場合には、底部傾斜導電盤33の傾斜底面33aの中央の着座33gに収まって停止している。
【0074】
第三傾斜検出器31は、図25に図示するように、上下のナット36により連結導電軸5に固持されている。このうち上側のナット36には絶縁座金36aが使用されている。絶縁座金36aはナット36を介して上部導電蓋32の上部フランジ32cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす。絶縁座金36aには電気を通さない例えばプラスチック製の座金が使用される。下側のナット36には通常の座金36bが使用されている。
【0075】
上部導電蓋32の上部フランジ32cと絶縁座金36aとの隙間には厚みの薄い圧着薄板端子37が挟まれて取り付けられている。この圧着薄板端子37は上部導電蓋32と警報音器とを配線37aで繋いで、電気が流れるようにしている。このため、圧着薄板端子37には配線37aの一端が接続されている。圧着薄板端子37の中央には連結導電軸5と接触しない大きさの貫通孔37bが形成されている。
【0076】
絶縁筒体38は、上部導電蓋32の上部フランジ32cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすもので、連結導電軸5が貫通する上部フランジ32cのボルト孔32eの内周側面に装着されている。絶縁筒体38には電気を通さない例えばプラスチック製の円筒体が使用される。底部傾斜導電盤33側のボルト孔33eには絶縁筒体38が取り付けられていないので、底部傾斜導電盤33と連結導電軸5は接続状態となる。
【0077】
なお、上記において、図26に図示するように、第三傾斜検出器31を連結導電軸5に固持するナット36に使用される絶縁座金36aが上下逆でもよい。つまり、絶縁座金36aが下側のナット36に取り付けられて、絶縁座金36aはナット36を介して底部傾斜導電盤33の下部フランジ33cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たす構成でもよい。この場合には、上部導電蓋32と連結導電軸5は接続状態となる。また、上側のナット36に通常の座金36bが使用されることになる。このときには、圧着薄板端子37は底部傾斜導電盤33の下部フランジ33cと絶縁座金36aとの隙間に挟まれて取り付けられる。同様に、絶縁筒体38は、連結導電軸5が貫通する底部傾斜導電盤33のボルト孔33eの内周側面に装着されて、底部傾斜導電盤33の下部フランジ33cと連結導電軸5との間で電気が流れるのを阻止する機能を果たすことになる。
【0078】
次に、上記発明を実施するための形態の構成に基づく作用について以下説明する。
盗難防止として使用する場合には、予め配線17aの途中の入り切りスイッチ9を入りの状態にしておく。このような状態でトラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両aが盗難にあうと、車両aは傾く。その傾斜角度が17度前後になると、車両aに取り付けられている傾斜検出装置1も17度前後傾斜する。傾斜検出装置1が17度前後傾斜すると、第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31の何れも、17度前後傾斜する。
【0079】
第一傾斜検出器11にあっては、底部傾斜導電盤13の中央の着座13gの位置に停止していた導電球体15は、傾斜側に向かって転がりながら移動する。導電球体15が傾斜側の底部傾斜導電盤13の周縁側に到達すると、導電球体15は上部導電蓋12の周縁側に接触する。接触すると、上部導電蓋12と底部傾斜導電盤13は導電球体15を通じて電気が流れる。電気が流れると、警報器6が作動し始めて、警報器6からけたたましい警報音を周囲に発する。この警報音によって、車両aを盗もうとしている泥棒はあわてふためき、車両aを盗まずにその場から一目散に逃げ、車両aの盗難が未然に防がれることになる。
【0080】
トラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両aの運転中における転倒の危険を防止する場合には、予め配線17aの途中の入り切りスイッチ9を切りの状態にしておく。つまり第一傾斜検出器11が作動して警報器6から警報音が発せられるのを防ぐためである。車両aの運転中にけたたましい警報音が発せられると、動転して安全運転に支障を来すことにもなりかねないからである。
【0081】
車両aの運転中、地面の凹凸状況によって、車両aは前後左右に傾きながら走行することになる。このような場合において、車両aの転倒につながりかねない程に車両aが傾き、その傾斜角度が20度前後になると、車両aに取り付けられている傾斜検出装置1も20度前後傾斜する。傾斜検出装置1が20度前後傾斜すると、第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31の何れも、20度前後傾斜する。
【0082】
第二傾斜検出器21にあっては、底部傾斜導電盤23の中央の着座23gの位置に停止していた導電球体25は、傾斜側に向かって転がりながら移動する。導電球体25が傾斜側の底部傾斜導電盤23の周縁側に到達すると、導電球体25は上部導電蓋22の周縁側に接触する。接触すると、上部導電蓋22と底部傾斜導電盤23は導電球体25を通じて電気が流れる。電気が流れると、警報器7が作動し始めて、警報器7から警報光を周囲に発する。この警報光によって、運転者は車両aが転倒の一歩手前と認識し、直ちに危険な車両aの運転を中止することになって、車両aの転倒事故が未然に防がれることになる。
【0083】
トラクターやコンバインなどの農機具や建設作業車などの車両aの運転中における転倒状態を周囲に知らせる使い方の場合には、予め配線17aの途中の入り切りスイッチ9を切りの状態にしておく。つまり第一傾斜検出器11が作動して警報器6から警報音が発せられるのを防ぐためである。車両aの運転中にけたたましい警報音が発せられると、動転して安全運転に支障を来すことにもなりかねないからである。
【0084】
車両aの運転中、地面の凹凸状況によって、車両aは前後左右に傾きながら走行することになる。このような場合において、車両aのタイヤが大きなくぼみなどにはまり、不幸にして転倒した場合には、その傾斜角度は35度前後になり、車両aに取り付けられている傾斜検出装置1も35度前後傾斜する。傾斜検出装置1が35度前後傾斜すると、第一傾斜検出器11、第二傾斜検出器21及び第三傾斜検出器31の何れも、35度前後傾斜する。
【0085】
第三傾斜検出器31にあっては、底部傾斜導電盤33の中央の着座33gの位置に停止していた導電球体35は、傾斜側に向かって転がりながら移動する。導電球体35が傾斜側の底部傾斜導電盤33の周縁側に到達すると、導電球体35は上部導電蓋32の周縁側に接触する。接触すると、上部導電蓋32と底部傾斜導電盤33は導電球体35を通じて電気が流れる。電気が流れると、警報器6が作動し始めて、警報器6からけたたましい警報音を周囲に発する。この警報音によって、周囲で作業をしている者に、車両aが転倒して事故が起こったことを周囲に知らせる。或いは激しい傾斜角度によって、車両aの運転手が車両aの外に投げ出された可能性が高いと周囲に知らせる。その警報音を聞きつけて人々が集まることで、車両aの外に投げ出された運転者や、車両aの転倒で車両aの下敷きになった運転者を、短時間で助け出すことも可能になる。
【0086】
なお、この発明は上記発明を実施するための形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0087】
1 傾斜検出装置
2 検出器収納容器
2a 底板
3 保持板
4 支持脚
41 連結軸
42 ナット
43 連結軸
5 連結導電軸
51 ナット
52 配線
6 警報器
7 警報器
71 警報器
8 電源
81 配線
82 配線
83 配線
84 配線
85 入り切りスイッチ
9 入り切りスイッチ
11 第一傾斜検出器
11a 内部空間
12 上部導電蓋
12a 上面
12b 上部側周面
12c 上部フランジ
12d ボルト孔
12e ボルト孔
12f 配電用孔
13 底部傾斜導電盤
13a 傾斜底面
13b 底部側周面
13c 下部フランジ
13d ボルト孔
13e ボルト孔
13f 配電用孔
13g 着座
14 環状絶縁板
14a 円形孔
14d ボルト孔
14e ボルト孔
14f 配電用孔
15 導電球体
16 ナット
16a 絶縁座金
16b 座金
17 圧着薄板端子
17a 配線
17b 貫通孔
17c 配線
18 絶縁筒体
21 第二傾斜検出器
21a 内部空間
22 上部導電蓋
22a 上面
22b 上部側周面
22c 上部フランジ
22d ボルト孔
22e ボルト孔
22f 配電用孔
23 底部傾斜導電盤
23a 傾斜底面
23b 底部側周面
23c 下部フランジ
23d ボルト孔
23e ボルト孔
23f 配電用孔
23g 着座
24 環状絶縁板
24a 円形孔
24d ボルト孔
24e ボルト孔
24f 配電用孔
25 導電球体
26 ナット
26a 絶縁座金
26b 座金
27 圧着薄板端子
27a 配線
27b 貫通孔
28 絶縁筒体
31 第三傾斜検出器
31a 内部空間
32 上部導電蓋
32a 上面
32b 上部側周面
32c 上部フランジ
32d ボルト孔
32e ボルト孔
32f 配電用孔
33 底部傾斜導電盤
33a 傾斜底面
33b 底部側周面
33c 下部フランジ
33d ボルト孔
33e ボルト孔
33f 配電用孔
33g 着座
34 環状絶縁板
34a 円形孔
34d ボルト孔
34e ボルト孔
34f 配電用孔
35 導電球体
36 ナット
36a 絶縁座金
36b 座金
37 圧着薄板端子
37a 配線
37b 貫通孔
37c 配線
38 絶縁筒体
a 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26