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特許7042264対象者の呼吸の運動及び分析のための呼吸装置及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-16
(45)【発行日】2022-03-25
(54)【発明の名称】対象者の呼吸の運動及び分析のための呼吸装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/087 20060101AFI20220317BHJP
   A61B 5/097 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
A61B5/087
A61B5/097
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2019523180
(86)(22)【出願日】2017-07-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2017067735
(87)【国際公開番号】W WO2018011358
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】PA201600421
(32)【優先日】2016-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】PA201770139
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】519012563
【氏名又は名称】エアロフィット.デーコー アーぺーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トゥレベア プルセン, クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】トフト, トゥエ
(72)【発明者】
【氏名】ベルクホルト, ルディ
(72)【発明者】
【氏名】カルコフ, クラウス
(72)【発明者】
【氏名】モンソン, ビヤルネ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィドバク, カルステン
【審査官】樋口 祐介
(56)【参考文献】
【文献】カナダ国特許出願公開第02948137(CA,A1)
【文献】特開2012-187292(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0120462(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0150998(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0234017(US,A1)
【文献】特開平08-164225(JP,A)
【文献】特開平07-167694(JP,A)
【文献】国際公開第2015/120435(WO,A1)
【文献】特表2010-518911(JP,A)
【文献】特開2011-182826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/06-5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調整可能な吸気流抵抗を有する少なくとも1つの吸気路と、
調整可能な呼気流抵抗を有する少なくとも1つの呼気路と
を流体的に接続するマウスピースであって、前記調整可能な吸気流抵抗、及び前記調整可能な呼気流抵抗が、別個のもので、互いに独立して動作するように構成されている、マウスピースと、
前記マウスピース内の空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力センサと、
空気圧データを収集/格納、及び/または送信するための処理ユニットと
を備えた電子センサユニットであって、前記少なくとも1つの圧力センサが、前記マウスピースと前記吸気路と前記呼気路とによって画定される空気圧通路の外部に配置されている、電子センサユニットと
を備えた呼吸ユニット
を含む、対象者の呼吸の運動及び分析のためのポータブル呼吸システム。
【請求項2】
前記電子センサユニットが、空気圧データをリアルタイムで連続的に送信するためのワイヤレス送信機をさらに備える、請求項1に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項3】
遠隔装置上で実行可能なソフトウェアアプリケーションをさらに含み、
前記遠隔装置上の受信機を介して前記空気圧データを連続的に受信するステップと、
吸気圧力、吸気流量、呼気圧力、呼気流量、並びに吸気呼吸気道容積、呼気呼吸気道容積、吸気呼吸筋力、呼気呼吸筋力、吸気呼吸筋爆発力、及び呼気呼吸筋爆発力のうち1つ以上を表すリアルタイム呼吸データを提供するために前記遠隔装置によって前記空気圧データを処理するステップと、
前記遠隔装置の画面上に前記リアルタイム呼吸データの少なくとも一部を表示するステップと、
前記リアルタイム呼吸データを、予め定められた個人的呼吸ルーチンの記憶された呼吸データと比較するステップと、
を実行するように構成されている、請求項1~2のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項4】
前記ソフトウェアアプリケーションが、
i.吸気リアルタイム呼吸データと吸気格納呼吸データとの差が第1の予め設定された閾値を越えている場合、前記吸気流抵抗を調整すること、またはユーザに前記吸気流抵抗を調整するガイダンスを提供するステップ及び/または
ii.呼気リアルタイム呼吸データと呼気格納呼吸データとの差が第2の予め設定された閾値を越えている場合、前記呼気流抵抗を調整すること、またはユーザに前記呼気流抵抗を調整するガイダンスを提供するステップ
を実行するようにさらに構成されている、請求項3に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項5】
前記調整可能な吸気流抵抗、及び前記調整可能な呼気流抵抗が、調整可能な空気流抵抗設定用回転式ボタンである、請求項1~4のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの圧力センサが、吸気圧力及び呼気圧力を測定するために配置されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項7】
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットから脱着可能である、請求項1~6のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項8】
記空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力センサが、前記脱着可能な電子センサユニットに一体化されている、請求項7に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項9】
前記脱着可能な電子センサユニットが、2つの空気抵抗設定検出装置をさらに含む、請求項7~8のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項10】
一方の抵抗設定検出装置が、前記調整可能な吸気流抵抗と関連付けられており、他方の抵抗設定検出装置が、前記調整可能な呼気流抵抗と関連付けられている、請求項9に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項11】
前記脱着可能な電子センサユニットが、タイムカウンタをさらに含む、請求項7~10のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項12】
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのハウジングに脱着可能に取り付けられている、請求項7~11のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項13】
前記呼吸ユニットと前記電子センサユニットとの間の連結接続が気密性である、請求項7~12のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項14】
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのすべての電子部品を収容するカセットである、請求項7~13のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項15】
前記呼吸ユニットが圧力空気路をさらに含み、前記圧力空気路が、前記呼吸ユニットの内部容積を前記少なくとも1つの圧力センサと接続するように構成されている、請求項7~14のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項16】
前記呼吸ユニットが圧力空気路をさらに含み、前記少なくとも1つの圧力センサが前記電子センサユニット内に配置されて前記空気圧通路内の相対的空気圧を測定するように構成されている、請求項7~14のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項17】
前記脱着可能な電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのメインユニットにスナップ嵌合する手段を含む、請求項7~16のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項18】
前記脱着可能な電子センサユニットが、雄部品などのスナップ接続の一方の部品を含み、前記メインユニットが、雌部品などのスナップ接続の他方の部品を含む、請求項17に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項19】
前記脱着可能な電子センサユニットが、前記ユニットを前記メインユニットに装着するための装着クリップを含む、請求項7~18のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項20】
前記呼吸ユニットが、前記電子センサユニットが脱着され、前記呼吸ユニットから取り除かれた構成で、水中で洗浄可能である、請求項7~19のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項21】
前記呼吸ユニットが、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を読み取るためのセンサを含む、請求項1~20のいずれか1項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項22】
前記センサが磁気センサであり、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗が磁石と共に提供されている、請求項21に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項23】
前記呼吸ユニットが、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を読み取るためのセンサを含み、前記センサが磁気センサであり、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗が磁石と共に提供されており、前記磁気センサが、前記調整可能な空気流抵抗設定用回転式ボタンの円周の外側に設けられており、それによって前記調整可能な空気流抵抗設定用回転式ボタン上の磁石の位置を表示する、請求項に記載のポータブル呼吸システム。
【請求項24】
前記呼吸ユニットが、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を読み取るためのセンサを含み、前記センサが、前記調整可能な空気流抵抗設定用回転式ボタンの回転位置を判定するために配置されている、請求項に記載のポータブル呼吸システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、呼吸器系の身体能力、及び呼吸器系を通じて身体能力を分析し改善するための呼吸装置及び呼吸システムに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸運動器は通常、吸気及び呼気に対して調整可能な空気抵抗を有するマウスピースを含む。
【0003】
US4,221,381では、調整構造は少なくとも1つの構造内の開口のサイズを調整して大気へのアクセス開口のサイズを制御する。空気抵抗は吸気及び呼気の両方で同じものになっている。
【0004】
US4,739,987では、位置決めされ、また位置決めから外される開口を覆う2つの仕切りの中のそれぞれの通気孔を使用することによって、2つの開口が吸気及び呼気の抵抗を調整する。
【0005】
US8,590,533では、吸気口においての交換可能な使用のために複数の吸気口インサートが設けられており、空気流に対する異なる流量及び抵抗を可能にしている。
【0006】
WO2015/120435では、多孔質または非多孔質材料が、吸気及び呼気の両方において空気路抵抗を生じさせている。
【0007】
WO2015/171097では、空気路抵抗を生じるために調整可能な絞り弁が使用されている。
【0008】
呼吸分析器は通常、呼吸データを分析するための測定モジュール及び計算モジュールを備えている。
【0009】
US7,108,659では、空気路抵抗は固定された開口によるものである。装置は、流量計及び計算モジュールを備えている。分析結果は、呼吸頻度及び運動持続時間が含む。
【0010】
これらの先行技術の装置及びシステムは、本開示の呼吸システムによって克服されることができるいくつかの不都合及び問題に関連している。特に、既知の装置は、ユーザに与えられるフィードバック、抵抗の制御、装置の機械的実装、及び測定と連係して制限されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、第1の態様において、対象者の呼吸の運動及び分析を行うための呼吸装置及びシステムに関する。対象者の呼吸の運動及び分析を行うための本開示の呼吸システムの第1の実施形態は、少なくとも1つの吸気路、及び少なくとも1つの呼気路に接続されたマウスピースと、マウスピース内の空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力計、並びに空気圧データを収集/格納、及び/または送信するための処理ユニットを備えた電子センサユニットと、を備えた呼吸ユニットを含む。
【0012】
好ましい実施形態では、調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗は分離しており、吸気流抵抗は、独立して制御されることができ、呼気流抵抗とは異なったものであり得るように、互いに独立して動作するように構成されている。電子センサユニットは、空気圧データをリアルタイムで連続的に送信するための無線送信機をさらに含むことができる。
【0013】
呼吸システムは、ソフトウェアアプリケーションを更に含むことができ、ソフトウェアアプリケーションは遠隔装置上で実行可能であり、
遠隔装置上の受信機を介して該空気圧データを連続的に受信するステップと、
吸気圧力、吸気流量、呼気圧力、呼気流量、並びに吸気呼吸気道容積、呼気呼吸気道容積、吸気呼吸筋力、呼気呼吸筋力、吸気呼吸筋爆発力、及び呼気呼吸筋爆発力のうち1つ以上を表すリアルタイム呼吸データを提供するために遠隔装置によって空気圧データを処理するステップと、
遠隔装置の画面上にリアルタイム呼吸データの少なくとも一部を表示するステップと、
リアルタイム呼吸データを、予め定められた個人的呼吸ルーチンの記憶された呼吸データと比較するステップとを実行するように構成されている。
【0014】
呼吸装置及びシステムの一態様は、吸気及び呼気のための調整可能な抵抗に関し、特に、少なくとも1つの吸気路が調整可能な吸気流抵抗を有し、少なくとも1つの呼気路が調整可能な呼気流抵抗を有する。吸気及び呼気の運動パラメータが個別に調整されることができ、呼吸のトレーニング運動においてリアルタイムのモニタリングとガイダンスが組み合わせることができる場合、呼吸トレーニングはより良い効果をもたらす。従って、本開示のシステムは、第1の実施形態において、吸気及び呼気に対して個別に調整可能な空気流抵抗を有する呼吸装置を備えるように開発されている。
【0015】
吸気及び呼気の個々に対する調整可能な空気流抵抗がシステムによって監視され得る場合は、さらなる優位性となる。従って、呼吸ユニットは、調整可能な吸気流抵抗、及び調整可能な呼気流抵抗の位置を別々に読み取るためのセンサをさらに含み得る。一実施形態では、センサは磁気センサであり、調整可能な吸気流抵抗、及び調整可能な呼気流抵抗には磁石が設けられている。磁気センサは、流動抵抗設定用回転式ボタンの円周の外側に設けられており、それによって、回転式ボタン上の磁石の位置を示すことができる。回転式ボタンの位置は、それによって、システムに表示されることができる。
【0016】
本開示のさらなる態様は、呼吸ユニットから脱着可能な電子センサユニットに関する。既知の装置が有する問題は、装置が電子機器を含むことから、例えば水浴中でそれらを効率的に洗浄することができないことである。電子部品が脱着可能な電子センサユニット内に配置されるような装置を設計することによって、呼吸ユニットは取り外されることができ、呼吸ユニットの残りの部分、すなわちハウジング、マウスピース、空気路などが、電子部品を損傷するリスクを伴わずに別々に洗浄されることができる。電子センサユニットは、呼吸ユニットのすべての電子部品を収容するカセットであってもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
調整可能な吸気流抵抗を有する少なくとも1つの吸気路、及び
調整可能な吸気流抵抗を有する少なくとも1つの呼気路に接続されたマウスピースであって、
前記調整可能な吸気流抵抗、及び前記調整可能な呼気流抵抗が、別個のもので、互いに独立して動作するように構成されている前記マウスピースと、
前記マウスピース内の空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力計、及び
空気圧データを収集/格納、及び/または送信するための処理ユニットを備えた電子センサユニットと、
を備えた呼吸ユニットを含む、対象者の呼吸の運動及び分析のための呼吸システム。
(項目2)
前記電子センサユニットが、空気圧データをリアルタイムで連続的に送信するためのワイヤレス送信機をさらに備える、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目3)
遠隔装置上で実行可能なソフトウェアアプリケーションをさらに含み、
前記遠隔装置上の受信機を介して前記空気圧データを連続的に受信するステップと、
吸気圧力、吸気流量、呼気圧力、呼気流量、並びに吸気呼吸気道容積、呼気呼吸気道容積、吸気呼吸筋力、呼気呼吸筋力、吸気呼吸筋爆発力、及び呼気呼吸筋爆発力のうち1つ以上を表すリアルタイム呼吸データを提供するために前記遠隔装置によって前記空気圧データを処理するステップと、
前記遠隔装置の画面上に前記リアルタイム呼吸データの少なくとも一部を表示するステップと、
前記リアルタイム呼吸データを、予め定められた個人的呼吸ルーチンの記憶された呼吸データと比較するステップと、
を実行するように構成されている、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目4)
前記ソフトウェアアプリケーションが、
i.吸気リアルタイム呼吸データと吸気格納呼吸データとの差が第1の予め設定された閾値を越えている場合、前記吸気流抵抗を調整すること、またはユーザに前記吸気流抵抗を調整するガイダンスを提供するステップと、及び/または
ii.呼気リアルタイム呼吸データと呼気格納呼吸データとの差が第2の予め設定された閾値を越えている場合、前記呼気流抵抗を調整すること、またはユーザに前記呼気流抵抗を調整するガイダンスを提供するステップと、
を実行するようにさらに構成されている、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目5)
前記調整可能な吸気流抵抗、及び前記調整可能な呼気流抵抗が、調整可能な空気流抵抗設定用回転式ボタンである、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目6)
前記少なくとも1つの圧力計が、吸気圧力及び呼気圧力を測定するために配置されている、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目7)
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットから脱着可能である、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目8)
前記少なくとも1つの空気圧を測定するための圧力計が、前記脱着可能な電子センサユニットに一体化されている、項目7に記載の呼吸システム。
(項目9)
前記脱着可能な電子センサユニットが、2つの空気抵抗設定検出装置をさらに含む、項目7~8のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目10)
一方の抵抗設定検出装置が、前記調整可能な吸気流抵抗と関連付けられており、他方の抵抗設定検出装置が、前記調整可能な呼気流抵抗と関連付けられている、項目9に記載の呼吸システム。
(項目11)
前記脱着可能な電子センサユニットが、タイムカウンタをさらに含む、項目7~10のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目12)
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのハウジングに脱着可能に取り付けられている、項目7~11のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目13)
前記呼吸ユニットと前記電子センサユニットとの間の連結接続が気密性である、項目7~12のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目14)
前記電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのすべての電子部品を収容するカセットである、項目7~13のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目15)
前記呼吸ユニットが圧力空気路をさらに含み、前記圧力空気路が、前記呼吸ユニットの内部容積を前記少なくとも1つの圧力計と接続するように構成されている、項目7~14のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目16)
前記呼吸ユニットが圧力空気路をさらに含み、前記空気圧計が前記電子センサユニット内に配置されて前記相対空気圧通路内の相対的空気圧を測定するように構成されている、項目7~14のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目17)
前記脱着可能な電子センサユニットが、前記呼吸ユニットのメインユニットにスナップ嵌合する手段を含む、項目7~16のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目18)
前記脱着可能な電子センサユニットが、雄部品などのステップ接続の一方の部品を含み、前記メインユニットが、雌部品などのスナップ接続の他方の部品を含む、項目17に記載の呼吸システム。
(項目19)
前記脱着可能な電子センサユニットが、前記ユニットを前記メインユニットに装着するための装着クリップを含む、項目7~18のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目20)
前記呼吸ユニットが、前記電子センサユニットが脱着され、前記呼吸ユニットから取り除かれた構成で、水中で洗浄可能である、項目7~19のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目21)
前記呼吸ユニットが、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を読み取るためのセンサを含む、先行項目のいずれか1項に記載の呼吸システム。
(項目22)
前記センサが磁気センサであり、前記調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗が磁石と共に提供されている、項目21に記載の呼吸システム。
(項目23)
前記磁気センサが、前記流動抵抗設定用回転式ボタンの円周の外側に設けられており、それによって前記回転式ボタン上の磁石の位置を表示する、項目22に記載の呼吸システム。
(項目24)
前記センサが、前記回転式ボタンの回転位置を判定するために配置されている、項目22~23のいずれか1項に記載の呼吸システム。
【0017】
本発明のこれら及び他の態様は、以下の本発明の詳細な説明に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】対象者の呼吸の運動及び分析のための本開示の呼吸システムの概要を示す。
図2】対象者の呼吸の運動及び分析のための本開示の呼吸システムのシステム構成要素及びシステム機能を示す。
図3A】2つの個別に調整可能な空気流抵抗を有する本開示の呼吸ユニットの実施形態を示す。
図3B】2つの個別に調整可能な空気流抵抗を有する本開示の呼吸ユニットの実施形態を示す。
図4A図4A~Dは、本開示の呼吸ユニットの一実施形態の異なる断面図を示しており、図4Aは、図4Dの線BBに沿った視野に対応しており、図4Bは、図4Dの線AAに沿った視野に対応している。
図4B図4A~Dは、本開示の呼吸ユニットの一実施形態の異なる断面図を示しており、図4Aは、図4Dの線BBに沿った視野に対応しており、図4Bは、図4Dの線AAに沿った視野に対応している。
図4C図4A~Dは、本開示の呼吸ユニットの一実施形態の異なる断面図を示しており、図4Aは、図4Dの線BBに沿った視野に対応しており、図4Bは、図4Dの線AAに沿った視野に対応している。
図4D図4A~Dは、本開示の呼吸ユニットの一実施形態の異なる断面図を示しており、図4Aは、図4Dの線BBに沿った視野に対応しており、図4Bは、図4Dの線AAに沿った視野に対応している。
図5】空気流抵抗位置の読み取りの一実施形態を示す。
図6】呼吸シナリオに対する時間関数としての圧力を示す。空気流抵抗、呼吸気圧、及び時間の測定から、いくつかの呼吸に関連したデータを導き出すことができる。
図7A】呼吸パターンの例を示す。
図7B】呼吸パターンの例を示す。
図7C】呼吸パターンの例を示す。
図7D】呼吸パターンの例を示す。
図7E】呼吸パターンの例を示す。
図7F】呼吸パターンの例を示す。
図8A】本開示の呼吸ユニットの実施形態の様々な外観図を示す。
図8B】本開示の呼吸ユニットの実施形態の様々な外観図を示す。
図8C】本開示の呼吸ユニットの実施形態の様々な外観図を示す。
図8D】本開示の呼吸ユニットの実施形態の様々な外観図を示す。
図8E】本開示の呼吸ユニットの実施形態の様々な外観図を示す。
【0019】
図面は例示的なものであり、本開示の対象者の呼吸の運動及び分析のための呼吸装置及びシステムのいくつかの特徴を示すことを意図しており、本開示の発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示は、対象者の呼吸の運動及び分析のための呼吸装置及びシステムに関する。呼吸装置は呼吸ユニットを含む。呼吸の技術的詳細は、呼吸ユニット自体のための、または呼吸システムの一部としての呼吸ユニットを指すことができる。
【0021】
対象者の呼吸の運動及び分析のための本開示の呼吸システムの第1の実施形態は、少なくとも1つの吸気路、及び少なくとも1つの呼気路に接続されたマウスピースと、マウスピース内の空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力計と、を備える呼吸ユニットを含んでいる。
【0022】
システムはまた、リアルタイムで空気圧データを連続的に送信するための無線送信機も備える。そのような無線送信機は、好ましくは、脱着可能な電子センサユニットに取り付けられている。
【0023】
システムは、遠隔装置上で実行可能なソフトウェアアプリケーションをさらに備えることができ、遠隔装置上の受信機を介して上記の空気圧データを受信するステップと、気圧データを処理するステップと、リアルタイムの呼吸データの少なくとも一部を遠隔装置の画面上に表示するステップと、任意選択でリアルタイム呼吸データを記憶された予め定義された個人の呼吸ルーチンの呼吸データと比較するステップとを実行するように構成されている。
【0024】
本発明の目的は、ユーザに自身の呼吸を改善するための動機付けを提供することである。電子モジュールは、対象者の呼吸データを判定するために装置に含まれてもよい。電子モジュールは、運動継続時間などの運動パラメータを決定することができ、データは将来的なアクセスのためにメモリに格納されることができ、及び/またはデータはソフトウェアアプリケーションに送信されることができ、遠隔装置上に、またはクラウド内に格納され、及び/または処理されることができる。電子モジュールは、これによって、例えばPC、タブレット及びスマートフォン、ならびに/またはクラウドベースのサーバ上のソフトウェアと、設定及びデータを通信できることが好ましい。さらなる目的は、スポーツトレーニング演習、歌唱トレーニング演習、肺疾患リハビリテーション等のいずれもの改善を容易にする電子式呼吸運動器及び分析器を提供することである。
【0025】
電子センサユニットは、空気圧、時間、持続時間及び空気流抵抗設定などの運動セッションデータを測定するために一体化されることができる。これによって、ユーザは運動セッション中に呼気及び吸気を即座に最適化することが可能になる。
【0026】
遠隔装置または任意の計算ユニット上で実行可能なソフトウェアアプリケーションは、流量、気道容積及び呼吸筋力などの呼吸関連データを計算するために使用されることができる。アプリケーションはさらに分析することができ、呼吸パターン、最大空気圧、及び爆発力などの呼吸状態の分析結果を返すことができる。これによって、ユーザは次の運動セッションのために呼吸パターンを修正することが可能になる。アプリケーションはまた、この分析に基づいて、呼吸状態を改善するための運動セッションを推奨することができる。推奨が様々な運動プロファイルに提供されている。これによって、ユーザは呼吸状態を長期的に改善することが可能となる。図1は、対象者の呼吸を鍛錬し分析するための本開示の呼吸システムの一般概念を示す。
【0027】
図2は、システムの一実施形態の主要構成要素を示す。システムは、好ましくは、吸気及び呼気に対して個別に調整可能な空気流抵抗を有する呼吸ユニットを含むことができる。呼吸ユニットは、空気圧、及び/または時間、及び/または持続時間、及び/または空気流抵抗設定などの運動セッションデータを測定する電子センサユニットを保持する。電子センサユニットは、一実施形態では、測定データを局所的に格納することができる。ユニットはまた、流量、呼吸気道容積及び呼吸筋力などの呼吸関連データを含む、いくつかの局所的計算を実行することができる。運動データの格納、データ分析、セッションの推奨事項、及び設定は、システム自体上に、及び/または接続されたプラットフォーム上の両方に配置され得る。
【0028】
呼吸ユニット
一実施形態では、呼吸ユニットは、抵抗ユニットが互いに反対側、すなわちハウジングの両端に配置されたハウジングを備える。マウスピースは、抵抗ユニット間のハウジングに取り付けられ、電子センサユニットはマウスピースの反対側のハウジングに取り付けられる。ユーザがマウスピースを口の中に有して吸引するとき、空気は吸気路を通して吸い込まれ、一方向吸気バルブは、空気の吸引のみが行われることを確実にするように構成されている。ユーザが呼気路を通じて空気を吐き出すとき、別の一方向呼気バルブは、空気の吹き出しのみが行われることを確実にするように構成されている。従って、ユーザが呼気を吸引すると、一方向バルブは呼気路を遮断し、ユーザが吸気を吐き出すと、一方向バルブは吸気路を遮断する。異なるトレーニングまたは治療シナリオでは、吸気抵抗または呼気抵抗のいずれかを最適化できることが重要であることから、別々の抵抗ユニットは、個別に制御可能な吸気抵抗及び呼気抵抗を提供する。
【0029】
狭い空気路圧力チャネルが2つの抵抗ユニット間の装置ハウジング内に好都合にも設けられることができる。空気路圧力チャネルの長手方向の延長は、好ましくは、ユーザの呼吸と実質的に同じ方向であり、すなわち、図4Dにも例示されるようにマウスピースの延長であり、また、好ましくはマウスピースの中心に対して中心合わせされている。少なくとも1つの空気圧計が、この空気路圧力チャネルと直接流体接続して配置され、好ましくは図4Dに例示されるようにチャネルの端部に配置される。空気圧計は電子ユニット内に配置されている。空気路圧力チャンネル及び空気圧計のこの空間構成により、マウスピースと狭い空気路圧力チャンネルの間には直接の流体連通があることから、ユーザの吸気及び呼気を表す最も正確な空気圧測定値がもたらされる。
【0030】
2つの異なる抵抗ユニットを介した吸気及び呼気を確実にするために、呼吸ユニット内に配置された2つの一方向バルブは同一のものであり得る。呼吸ユニット内での適切な配置によって、図4Dにも例示されているように一方の一方向バルブが吸気中に開き呼気中に閉じるが、一方で、他方の一方向バルブは吸気中に閉じるが呼気中に開くことを確実にすることができる。
【0031】
同様に図4Dに例示されているように、呼吸ユニット用のハウジングには、抵抗ユニットへの空気通路が設けられることができる。抵抗ユニットは、次いで、抵抗ユニットの空気通路がハウジング内の空気通路にそれぞれ当接するように配置されることができる。ハウジング内の空気通路のサイズは、少なくとも抵抗ユニットの最大の空気通路のサイズであることが好ましい。図4Dに例示されるように、ハウジング及び抵抗ユニットの空気通路は、ユーザが直接吸気空気通路を介して空気を吸入し、呼気空気通路に直接呼気するように、ユーザの呼吸方向に直接面するように配置されることができる。マウスピースが口の中に配置されており、ユーザの口からハウジングの空気通路までの距離が非常に短いことが好ましい。
【0032】
ハウジングは、専用の空気通路を通る場合を除いて、ユーザの吸気及び呼気の間にハウジングからの空気漏洩がないように密封されることが好ましい。
【0033】
図3~4は、呼吸ユニットの実施形態を開示している。呼吸ユニットの一例を開示している図3では、マウスピース1は、口への気密接続を形成して装置を介した呼吸を可能にしている。呼吸ユニットは、図3Aにおいて矢印で示されているように、吸気が1つの調整可能な抵抗4を通過し、呼気が別の調整可能な抵抗5を通過するように空気流を制御する2つの一方向バルブ4、5を含むバルブハウジング2をさらに備えている。2つの調整可能な抵抗インターフェース4、5は、正確な空気通路クリアランスに対応する予め定められた設定を含んでもよい。ユーザはこれらの設定を調整することができ、デバイス上で設定値を読み取ることができる。図3の装置には電子ユニット3が取り付けられており、電子ユニット3は、バルブハウジング2の内側に接続された圧力計を含むことができる。図3Bは、電子ユニット3がバルブハウジング2から取り外された状態を示している。それにより、バルブハウジングは完全に洗浄されることができる。同じ電子ユニット3を有する別のバルブハウジングを使用することも可能となっている。
【0034】
図4A~Dは、本開示の呼吸ユニットの一実施形態のより詳細な図を示しており、内部構成要素が見えるようになっている。この例は、2つの個別に制御された空気流抵抗、及び空気抵抗位置の個別の復号化を含んでいる。マウスピース18は、ユーザによって口の中に保持されるように形成されている。マウスピース18は、呼気流路4、吸気流路16、及び空気圧計への空気チャネル2へのアクセスを可能にする。この例における両方の空気流路は、一方向バルブ6、6’を含む。装置は、脱着可能な電子センサユニットハウジング13を配置及び/または取り付けることができるハウジング14を含む。
【0035】
図4の実施形態では、マウスピース18は、呼気流路3、4、吸気流路3’、4’へのアクセス、及び空気チャネル2から空気圧センサ12へのアクセスを可能にしている。両方の空気流路は一方向バルブ6、6’を含む。
【0036】
2つの個別に制御可能な抵抗ユニットを有する呼吸装置の別の実施形態が図8に示されている。図8は、異なる視野角からの外側の図のみを示しており、図8Aは斜視図であり、図8Bは抵抗ユニット8の1つを直接見た側面図であり、図8Cはマウスピース18及びマウスピース空気路1内の図であり、図8Dは脱着可能な電子ユニット13を見ることができる上面図であり、そして図8Eは脱着可能な電子ユニット13を直接見た正面図である。脱着可能な電子ユニット13は、装置ハウジング26にスナップ嵌合構成によって取り付けられ、使用中には電子ユニット13がハウジング26に確実に取り付けられるが、清掃のためには取り外すことができるようになっている。
【0037】
図4Cは、センサと位置表示器のバイナリ符号関係の概要を示す。
【0038】
図4及び図8の実施形態は、以下に列挙された部品及び要素を備える。
1. マウスピース空気路
2. 空気圧計へのチャネル
3. 呼気用ハウジング空気通路
3’. 吸気用ハウジング空気通路
4. 呼気のための選択された空気抵抗通路
4’. 吸気のための選択された空気抵抗通路
5. バルブシート通路
6. 呼気用一方向バルブ
6’. 吸気用一方向バルブ
7. 電子読取り用抵抗ダイヤル上の位置表示
8. 抵抗ダイヤル
9. 電子ユニット上の位置センサ
10. 充電用接続部
11. PCB
12. 圧力センサ
13. 電子ユニットハウジング
14. シール
15. 電池
16. 電子ユニットハウジング用カバー(電子センサユニット用)
17. 抵抗空気路シール
18. マウスピース
19. 位置表示器(センサコード0)
20. 位置表示器(センサーコード1)
26. 装置ハウジング
【0039】
調整可能な空気流抵抗、及び個別の空気流抵抗
呼吸ユニットの一実施形態では、少なくとも1つの吸気路は調整可能な吸気流抵抗を有し、少なくとも1つの呼気路は調整可能な呼気流抵抗を有する。従って、調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗は個別的であり得る。個別に制御された抵抗は、以下のステップを実行するために使用することができる。
吸気のリアルタイム呼吸データが吸気の記憶された呼吸データと第1の所定の閾値を超えて異なる場合、吸気流抵抗を調整するか、またはユーザに対して吸気流抵抗を調整するようにガイダンスを提供すること、及び/または
呼気のリアルタイム呼吸データが呼気の記憶された呼吸データと第2の所定の閾値を超えて異なる場合、呼気流抵抗を調整するか、またはユーザに呼気流抵抗を調整するようにガイダンスを提供すること。
【0040】
調整可能な抵抗は、例えば、吸気及び呼気の空気流抵抗の調整を可能にする調整可能な空気流抵抗設定回転式ボタン(8)であることができる。抵抗設定回転式ボタンは、それぞれが既知の空気流抵抗を有する所与の空気通路幾何形状に対応する追加の設定を有することができる。回転式ボタンは、回転式ボタンを設定位置に固定するいくつかの位置止めを有することができる。回転式ボタンの位置は、装置(33)の外側に視覚的に印付けされることができる。
【0041】
空気路の幾何形状
調整可能なコーン
一実施形態において、抵抗用回転式ボタンは、ねじ止めによって装置ハウジングに取り付けられている。回転式ボタンは、ハウジング内の対応する円錐形開口に嵌合する回転軸に沿って円錐形状で設けられることができる。円錐形開口は、円錐形開口の中央に穴を有し、対応する回転式ボタンは円錐形基部の周りに配置された、いくつかの穴を有する。回転式ボタンがダイヤル調整されると、コーンは円錐形開口に出入りして移動し、空気が円錐形と円錐形開口との間の隙間を通過することを可能にし、それによって空気流の抵抗を調整する。
【0042】
回転式ボタン上の円錐形の中心は、予め定められた直径を有する穴である。回転式ボタンが2つの円錐形が接触する閉位置にあるとき、空気はその穴だけを通過することができる。これは、例えば、ユーザの吸引及び呼気の最大能力の正確な測定に使用され得る。
【0043】
スロットルバルブ
別の実施形態では、抵抗用回転式ボタンはねじ止めによって装置ハウジングに取り付けられている。回転式ボタンは、装置ハウジング内の対応する円筒形の穴と一致する円筒形の形状を有する。ハウジングシリンダの内壁は、ハウジング内に異なる距離で延在するいくつかのバイパス溝を有する。ボタンが回転されると、シリンダはハウジングの内外に移動し、バイパス溝は覆われるかまたは露出されるかされ、それによって空気流抵抗を調整する。
【0044】
ディスク状の開口
さらに別の実施形態では、抵抗用回転式ボタンは、装置ハウジングの側面で回転する。ハウジング内のいくつかの開口は、ボタンの回転軸からずれて配置されており、回転式ボタン内の壁によって覆われている。この壁は、1つ以上の穴を有しており、ハウジングの開口(複数可)と位置合わせされるか、位置合わせから外れるように回転されることができ、これによって空気通路及び空気流抵抗を調整する。
【0045】
適用できるいくつかの調整可能な幾何学的原則がある。
-回転式ボタン内の他の1つの穴に同時に一致するハウジング内の1つの大きな穴。各回転式ボタンの穴はそれぞれ異なるサイズを有する。
-ハウジング内の複数の穴及び回転式ボタン内の複数の穴。回転式ボタンの回転位置によって、いくつの穴が位置決めされるかを決定する。
-回転式ボタンの別の開口と重なるハウジング内の開口。ボタンが回転されると、重なり部分が縮小または拡大される。
【0046】
シリンダ壁開口
さらに別の実施形態では、抵抗回転式ボタンは、装置ハウジング上の別の円筒形の内側で回転する円筒形の中空形状を有する。装置ハウジングの円筒形壁は、対応する回転式ボタンシリンダによって覆われた1つ以上の開口を有する。回転式ボタンシリンダの壁は、ハウジングの開口と位置合わせされるように、または位置合わせから外れるように回転させることができる1つ以上の穴を有し、それによって空気通路及び空気流抵抗を調整する。シリンダは一方向チェックバルブと嵌合できる内壁を有する。
【0047】
固定化
さらに別の実施形態では、キャップが装置の入口及び出口に配置されている。各キャップは、画定された空気抵抗をもたらす画定された開口を有する。
【0048】
電子センサユニット
電子センサユニットは、マウスピース内の空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力計を備えることができる。電子センサユニットはまた、少なくとも1つの吸気路及び少なくとも1つの呼気路における空気圧を測定するための2つの別々の圧力計を備えることができる。電子センサユニットは、空気抵抗設定検出器、及び/またはタイムカウンタ、及び/または空気圧データをリアルタイムで連続的に送信するための無線送信機をさらに備えることができる。
【0049】
脱着可能なセンサ測定ユニット
電子センサユニットは、呼吸ユニットから脱着可能であり得る。一実施形態では、空気圧を測定するための少なくとも1つの圧力計は、脱着可能な電子センサユニットに一体化されている。脱着可能な電子センサユニットは、調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を判断するための2つの空気抵抗設定検出器をさらに含むことができる。そのような構成では、一方の抵抗設定検出器は調整可能な吸気流抵抗と関連付けられることができ、他方の抵抗設定検出器は調整可能な呼気流抵抗と関連付けられることができる。
【0050】
一実施形態では、電子センサユニットは呼吸ユニットのハウジングに脱着可能に取り付けられている。電子センサユニットは、それ自体のハウジングを有することができ、電子センサユニットは、次いで呼吸ユニットのハウジングに脱着可能に接続されることができ、好ましくは、呼吸ユニットまたは呼吸ユニットのハウジングへの電子センサユニットの挿入(取付け)時にセンサが直接作動するようになる。
【0051】
一実施形態では、呼吸ユニットは圧力空気路をさらに含み、圧力空気路は、呼吸ユニットの内部容積を少なくとも1つの圧力計と接続するように構成されている。これは図4Dに例示されている。
【0052】
一実施形態では、電子センサユニットは、呼吸ユニットのすべての電子部品を収容するカセットの形態である。カセットは、図3Bに例示されるように、呼吸装置の上面、すなわちマウスピースの反対側から取り付けられることができる。この取り付けは気密であること、すなわちこの接続を通じた空気漏洩がないことが好ましい。センサユニット内の圧力計は、次いで、有利にもセンサユニット内であるが、空気圧通路の一端に近接して取付けられることができる。気密接続が空気圧計を空気圧通路から隔離しているとしても、空気圧計は依然として空気圧の変化を感知することができる。例えば、大気圧は平衡であることができ、ユーザによる呼気及び吸気から来る空気圧通路内の正及び負の圧力は、次いで、空気圧計によって感知されることができ、それによって相対的空気圧が感知され得る。
【0053】
脱着可能なセンサ測定ユニットはまた、装置の洗浄に関しても有利である。電子センサユニットが残りの呼吸ユニットから取り外されるとき、電子センサユニットは装置のすべての電子部品を収容するように設計されることができることから、呼吸ユニットの残りの部分は水中で洗浄されることができる。この解決策によって、より効率的に洗浄され得る装置を提供している。
【0054】
電子センサユニットを呼吸ユニットに取り付け、そして呼吸ユニットから取り外すための様々な手段が可能となっている。一実施形態では、脱着可能な電子センサユニットは、呼吸ユニットにスナップ嵌合するための手段を備える。脱着可能な電子センサユニットは、それによって、雄部品などのスナップ接続の一部を備え、本体ユニットは、雌部品などのスナップ接続の別の部分を備え得る。代替的に、または組み合わせて、脱着可能な電子センサユニットは、電子ユニットを呼吸ユニットに取り付けるための取り付けクリップを含み得る。
【0055】
空気流抵抗位置の電子的読み取り
対象者の呼吸を鍛錬し分析するための本開示の呼吸装置及びシステムのさらなる態様は、空気流抵抗を読み取ること、特にそれを電子センサユニットから電子的に読み取ることの実現性に関する。従って、空気流抵抗設定の位置は、電子機器の抵抗によって監視されることができる。位置検出ジオメトリは、様々な方法で構成されることができる。
【0056】
一実施形態では、呼吸ユニットは、調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗の位置を読み取るためのセンサを備える。センサは、調整可能な吸気流抵抗及び調整可能な呼気流抵抗に磁石が設けられた磁気センサであってよい。一実施形態では、磁気センサは、空気流抵抗設定用回転式ボタンの円周の外側に設けられ、それによって回転式ボタン上の磁石の位置を示す。センサは、回転式ボタン(複数可)の回転位置を判断するように配置されてもよい。
【0057】
図5は、空気流抵抗位置の読み取りの一例を示す。センサ及びアクチュエータ(磁石)は、図5に示すように、回転式ボタン(複数可)位置に関する情報を提供するためにいくつかの組み合わせを有することができる。図4Cは、センサ及び位置表示器のバイナリコード化関係の一例の概要を示す。図5の実施形態は以下の構成要素を備える。
1.-8. 抵抗ダイヤル位置
9. 位置表示器(センサコード0)
10. 位置表示器(センサコード1)
11. この抵抗ダイヤル設定の読み取り位置にある3つの位置表示器
12. センサABC
13. 抵抗ダイヤル
【0058】
空気流抵抗位置の電子的読み取りは、そのような機能を実現するための様々な要素及び構成要素を含み得る。
【0059】
磁気反応
一実施形態では、小さな磁石が、バイナリコード化位置で抵抗設定用回転式ボタンの回転軸の周りに配置される。近接して配置された電子センサユニットには、いくつかの(n)ホール磁気センサが取り付けられている。各センサは、磁石が近くに位置しているか否かを検出することができ、これによって電子センサユニットは、抵抗設定用回転式ボタンの回転位置を検出することができ、例えば、センサの数が、3つであれば、8つの異なる位置を識別することができる。
【0060】
磁気インダクタンス
別の実施形態では、小さな金属片が、バイナリコード化位置で抵抗設定用回転式ボタンの回転軸の周りに配置される。近接して配置された電子センサユニットには、いくつかの(n)金属センサが取り付けられている。各センサは、金属片が近くに位置している否かを検出することができ、それによって電子センサユニットは、抵抗設定用回転式ボタンの回転位置を検出することができ、例えば、センサの数が3つであれば、8つの異なる位置を識別することができる。
【0061】
光反射
さらに別の実施形態では、抵抗設定用回転式ボタン内側の外側線に沿って、ボタンは異なるグレーの色調でマークされている。光源は、単一の光強度センサの前方のグレーでマークされた部分に光を当てる。この測定は、電子機器によって使用されることができ、抵抗設定用回転式ボタンの位置を特定する。
【0062】
エンコーダ
さらに別の実施形態では、抵抗設定用回転式ボタン内側の外側の線に沿って、ボタンは、いくつかのバイナリコード化の白黒フィールド(円)でマークされている。これらは全て光源によって照らされており、それらの各々はいくつかの光強度センサによって別々に読み取られることができる。例えば、センサの数が3つであれば、8つの異なる位置を識別することができる。
【0063】
電気容量
さらに別の実施形態では、抵抗設定用回転式ボタン内側の外側の線に沿って、ボタンは各位置設定に各1枚の異なるサイズの金属板を有している。次いで、電気容量の差を電子機器で読み取り、抵抗設定用回転式ボタンの位置を識別することができる。
【0064】
呼吸気圧の電子測定
呼吸気流ハウジング内に、吸気流及び呼気流の両方の圧力を測定するように構成された電子空気圧モジュールを設けることができる。電子空気圧モジュールは、上述のように呼吸ユニットから脱着可能であり得る電子ユニットの一部であり得る。空気圧測定は、いくつかの異なる方法で構成することができる。以下では、いくつかの例がさらに詳細に説明されている。
【0065】
絶対圧力の測定
一実施形態では、空気流は、空気流のハウジング内で絶対空気圧を測定することができる気密チャネル内へと案内される。
【0066】
相対圧力の測定
別の実施形態では、空気流は、周囲大気圧に制圧された空気チャネル内へと案内される。次いで、空気の相対圧力が空気流のハウジング内で、例えば、他の場所で説明されているような方法での空気圧通路の中で、測定されることができる。
【0067】
密閉型エンクロージャ
さらに別の実施形態では、空気流圧力のための空気チャネルは、空気圧を空気圧測定ユニット内に伝達する可撓性の膜によって密封されている。
【0068】
分離型エンクロージャ
さらに別の実施形態では、空気流圧力のための空気チャネルは、直接空気流からのサイドチャネルとして配置されている。サイドチャネルは、空気圧を空気圧測定ユニットに移送する。
【0069】
通信
呼吸ユニットは、空気圧データをリアルタイムまたは概ねリアルタイムで送信する、好ましくは連続的に送信するための送信機であって、好ましくはBluetooth(登録商標)またはwifi等の無線送信機を備えた通信ユニットを含むことができる。通信ユニット/送信機は、電子センサユニット内に配置され得る。このような通信ユニットは、設定データ、測定データ、及び計算データを一般に知られている通信プロトコルを介して共通の装置プラットフォームと通信することができる。設定データは、次いでデバイスに返されることができる。設定データは、装置ID及び空気流抵抗設定を含み得る。測定データは、運動セッションの空気圧及び持続時間のデータを含み得る。計算データは、空気流量、呼吸気道容積、呼吸筋力及び呼吸筋爆発力のデータを含み得る。
【0070】
ソフトウェアアプリケーション
本開示の呼吸システムは、遠隔装置上で実行可能であり、且つ以下のステップを実行するように構成されたソフトウェアアプリケーションを含むことができる。
遠隔装置上の受信機を介して該空気圧データを連続的に受信すること、
吸気圧、吸気流量、呼気圧力、呼気流量、並びに吸気呼吸気道容積、呼気呼吸気道容積、吸気呼吸筋力、呼気呼吸筋力、吸気呼吸筋爆発力(勾配)、及び呼気呼吸筋爆発力のうち1つ以上を表すリアルタイム呼吸データを提供する遠隔装置によって空気圧データを処理すること、
遠隔装置の画面上にリアルタイム呼吸データの少なくとも一部を表示すること、
リアルタイム呼吸データを、予め定められた個人的呼吸ルーチンの記憶された呼吸データと比較すること。
【0071】
コンピュータソフトウェアは実行されると、計算ユニット、分析ユニット及び/または推奨ユニット、及び/またはユーザプロファイルの提供者、及び/または履歴データの提供者に対応する機能を提供するように構成され得る。以下のセクションでは、計算ユニット、分析ユニット、及び推奨ユニットの可能な機能について説明する。
【0072】
計算ユニット
電子ユニットは、電子計算ユニットを含むことができ、例えば、電子センサユニットからの入力を収集するように構成された処理ユニットを含むことができる。電子センサユニットからのデータの処理及び/または収集は、スマートフォンまたは送信されたデータを受信する他の同様の装置などの外部/遠隔装置によっても提供され得る。例えば上記のソフトウェアアプリケーションによって提供される。
【0073】
空気流抵抗、呼吸気圧及び/または時間の測定から、図6に示すように、いくつかの呼吸関連データが導き出され得る。計算データは、さまざまなユーザプロファイルに関連し得る。
【0074】
呼吸空気流量(l/秒)は、空気流抵抗及び空気圧から計算されることができ、例えば、システムは、所与の抵抗及び空気圧に対する呼吸空気流量を測定し計算するために校正され得る。
【0075】
呼吸気道容積(l)は、例えば、図6に示す参照符号2及び5で示される領域に対応するように、空気流抵抗、空気圧、及び呼吸の持続時間から計算することができる。
【0076】
吸気及び呼気呼吸筋力(hPa)は、それぞれ図6の参照番号が示すレベル3及び6に例示されるように、最小及び最大の空気圧から計算されることができる。吸気の持続時間、最大呼気空気圧及び呼気の持続時間がさらに計算されることができる。
【0077】
呼吸筋爆発力(hPa/秒)(筋力発揮率RFDとしても知られている)は、時間内の吸気/呼気空気圧の変化、すなわち図6の参照番号1及び4に例示されるような曲線の勾配から計算されることができる。
【0078】
分析ユニット
システムは、電子センサユニット及び電子計算ユニットからの入力を収集する電子分析ユニットをさらに含むことができる。この分析はまた、スマートフォンまたは他の類似の装置などの外部/遠隔装置によって、例えば、上記のソフトウェアアプリケーションによって提供されてもよい。
【0079】
測定及び導出された呼吸データは、運動セッション中及び運動セッション後の呼吸状態を分析するために使用され得る。
【0080】
呼吸パターンは、運動セッション中の時間関数として吸気空気圧及び呼気空気圧を表すことができる。結果は、平均吸気空気圧、平均呼気空気圧、及び呼吸安定性として分析されることができる。図7A~Fは、呼吸パターンの6つの例を示す。
【0081】
最大空気圧は、運動セッションの関数としての最小吸気空気圧及び最大呼気空気圧であり得る。結果は、以前の運動セッションと比較され得る。
【0082】
呼吸気道容積パターンは、運動セッション中の時間関数としての呼吸気道容積によって表され得る。結果は、以前の運動セッションと比較され得る。
【0083】
呼吸筋力パターンは、運動セッション中の時間関数としての呼吸筋力であり得る。結果は、以前の運動セッションと比較され得る。
【0084】
呼吸筋爆発力パターンは、運動セッション中の時間関数としての呼吸筋爆発力であり得る。結果は、以前の運動セッションと比較され得る。
【0085】
推奨ユニット
システムは、電子センサユニットからの入力、電子計算ユニットからの入力、及び電子分析ユニットからの入力を収集するように構成された電子推奨ユニットをさらに含むことができる。この推奨分析はまた、例えば、上記のソフトウェアアプリケーションを用いて、スマートフォンまたは他の類似の装置などの外部/遠隔装置によっても提供され得る。
【0086】
呼吸データの分析は、呼吸状態改善のための運動セッションを推奨するために使用され得る。推奨は様々な運動プロファイルに提供され得る。
【0087】
運動セッションのパラメータは、吸気抵抗、呼気抵抗、吸気セッションの持続時間、呼気セッションの持続時間、及びセッションの総時間の設定であってもよい。デフォルトパラメータの推奨は、ユーザプロファイルに従って設定されてもよい。
【0088】
運動セッションパラメータの推奨は、過去に測定された、導出された、及び分析された呼吸データから導出することができる。パラメータの推奨は、ユーザプロファイルに従って設定されてもよい。
【実施例
【0089】
以下のセクションでは、本開示の呼吸システムのさらなる特徴及び用途について説明する。これらの機能は例示的なものであり、可能な用途を例示することを意図したものであり、本開示の発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0090】
例:ユーザ対話型動的トレーニングセッションパラメータ
呼吸運動器及び分析器は、一組の動的トレーニングセッションパラメータを推奨する。パラメータには、持続時間、トレーニングレベル、変化、及び強度が含まれる。システムは、予め定められたパラメータと連係してユーザの成績に関する継続的フィードバックを提供する。システムは、リアルタイムの成績に応じてトレーニング中にトレーニングシステムパラメータを動的に変更する。このことは、1回のトレーニングセッションまたは一連のトレーニングセッションに対して実施され得る。
【0091】
例:ゲーム化
フィードバックは、動機付けを与える仮想ゲームとしてユーザに提示される。例えば、進度に応じた得点または証明書を有する奨励設定である。
【0092】
例:仮想ツアー
トレーニングセッションは、模擬旅行としてユーザに例示される。
【0093】
例:スポーツシミュレーション
トレーニングセッションは、ストロークの間に呼吸が制限されている水泳セッション、または丘陵の上り下りで例示された動的強度を有する自転車ルートのような実際のスポーツの持久力として例示されている。
【0094】
例:競技及び比較
呼吸運動器及び分析器は、リアルタイムで、または過去のトレーニングセッションデータを使用して、ユーザが他のユーザと競争及び/または比較できるようにする。
【0095】
例:ポイントシステム
各ユーザは、特定のトレーニングプログラムの成績に従ってポイントを獲得し、他のユーザと比較することができる。
【0096】
例:ユーザグループのトレーニング
各ユーザは特定のトレーニングプログラムのパフォーマンスに従ってポイントを獲得し、限定されたグループ内の他のユーザと比較することができる。例えば、スポーツクラブまたは他の仮想的もしくは物理的ユーザグループである。
【0097】
例:プロのトレーニングをフォロー
トレーニングセッションは、ユーザが、特定のまたは推奨されるトレーニングプログラムにおいてお気に入りの運動選手をフォローできる可能性として例示されている。
【0098】
本発明のさらなる詳細
以下の条項を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。
【0099】
1.マウスピース、並びに個別に調整可能な空気流抵抗を有する分離した空気流吸気管及び空気流呼気管を有する呼吸装置、
吸気圧力、呼気圧力、吸気持続時間、呼気持続時間、及び空気流抵抗設定の測定を提供する電子センサユニット、
吸気流量、呼気流量、呼吸気道容量、呼吸筋力及び呼吸筋爆発力の計算データを提供する電子計算ユニット、及び/または
呼吸、最大空気圧、呼吸気道容積及び呼吸筋力の呼吸状態パターンデータを提供する電子分析ユニット、及び/または
ユーザのプロファイルに従って設定された推奨される運動セッションのデータを提供する電子的推奨ユニット、及び/または
コンピュータ、タブレット、スマートフォン、独立した機器及びクラウドベースのサーバとのデータ交換を提供する電子通信ユニット、そして任意選択で
運動データの保存、データ分析、セッションの推奨、並びにコンピュータ、タブレット、スマートフォン、独立した機器、及びクラウドベースのサーバ上でのセットアップを提供するソフトウェアアプリケーション、
を備える呼吸運動器及び分析器。
【0100】
2.電子ユニットが、空気圧及び運動持続時間のデータから前記呼吸パターンを分析する、及び/または、
電子ユニットが、前記空気圧及び運動持続時間のデータから前記最大空気圧パターンを分析する、及び/または、
電子ユニットが、前記呼吸気道容積及び運動持続時間のデータから前記呼吸気道容積パターンを分析する、及び/または、
電子ユニットが、前記呼吸筋力及び運動持続時間のデータから前記呼吸筋力パターンを分析する、及び/または、
電子ユニットが、前記呼吸筋爆発力及び運動持続時間のデータから前記呼吸筋爆発力パターンを分析する、及び/または、
トレーニングの進行状況を追跡するために成績状況が提供される、
条項1に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0101】
3.電子ユニットが、前記空気圧及び空気流抵抗の測定データから前記空気流量を計算する、及び/または、
電子ユニットが、前記空気圧、空気流抵抗、及び空気流持続時間のデータから前記呼吸気道容積を計算する、及び/または
電子ユニットが、前記空気圧のデータから前記呼吸筋力を計算する、及び/または
電子ユニットが、前記時間内の空気圧変化のデータから前記呼吸筋爆発力を計算する、及び/または
以前の測定値と比較したユーザのリアルタイムのフィードバックが提供される、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0102】
4.電子ユニットが、前記ユーザプロファイルの前記データから呼吸状態の改善のためのデフォルトの運動セッションパラメータを推奨し、及び/または電子ユニットが、前記ユーザプロフィールからのデータと共に、呼吸測定、吸気/呼気データの計算及び分析のデータから、呼吸状態の改善のための運動セッションパラメータを推奨する、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0103】
5.一組の動的トレーニングセッションパラメータを奨励し、連続的なフィードバックを与えるように構成され、及び/または前記フィードバックが、動機付け仮想ゲームとして前記ユーザに提示され、及び/またはトレーニング中に、リアルタイムの成績に従って、単一のトレーニングまたは一連のセッションのために前記トレーニングシステムパラメータを動的に変更するように構成されている、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0104】
6.前記ユーザが、リアルタイムで、または過去のトレーニングセッションデータを使用して、他のユーザとの競技及び/または比較ができる能力を与えるように構成されている、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0105】
7.前記空気流抵抗設定が電子ユニットによって検出される、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
【0106】
8.洗浄の目的のために部品にアクセスすることができる、先行条項のいずれか1項に記載の呼吸運動器及び分析器。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A)】
図8B)】
図8C)】
図8D)】
図8E)】