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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-17
(45)【発行日】2022-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220318BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020201027
(22)【出願日】2020-12-03
(62)【分割の表示】P 2019501878の分割
【原出願日】2018-02-27
(65)【公開番号】P2021036475
(43)【公開日】2021-03-04
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】P 2017035470
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】516314228
【氏名又は名称】丸市倉庫株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】堀内 信
【審査官】竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-002444(JP,A)
【文献】特開2013-129510(JP,A)
【文献】特開2002-087554(JP,A)
【文献】特開2002-140405(JP,A)
【文献】特開2002-149769(JP,A)
【文献】特開平07-282149(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1594395(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬可能な重量の制限が課されている移動体が、所定のコンプライアンスの制限が課されているドライバーの運転により、納期の制限が課されている所定物品を出発地点から到着地点へ移動するまでの間で、前記所定物品以外の物品の運搬の追加を受付けるか否かについての処理をする第1情報処理装置と、
前記所定物品以外の物品の運搬の追加を受付ける場合に、前記ドライバーにより操作される第2情報処理装置と、
を含む情報処理システムであって、
前記第1情報処理装置は、
前記第2情報処理装置と通信をする第1通信手段と、
前記所定物品を含む前記移動体が現状運搬している1以上の物品の特徴量の夫々と、当該1以上の物品の夫々の現状運搬ルートと、当該現状運搬ルートの所要予測時間とを含む現状運搬条件が前記第2情報処理装置から送信されてきた場合に、当該現状運搬条件を前記第1通信手段を介して取得する現状条件取得手段と、
追加予定の物品の特徴量と、当該追加予定の物品の運搬ルートを含む追加運搬条件を取得する追加条件取得手段と、
前記現状運搬ルートの前記所要予測時間と、前記所定物品の前記納期の制限とに基づいて、前記追加運搬条件を加えることができる空き時間を演算する空き時間演算手段と、
前記空き時間と、前記所定のコンプライアンスの制限と、前記運搬可能な重量の制限との範囲内で、前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する条件判定手段と、
前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができると判定された場合、
その旨と、前記追加予定の運搬ルートと、当該運搬ルートの所要予測時間と、前記空き時間とを、前記第1通信手段を介して前記第2情報処理装置に通知する通知手段と、
を備え、
前記第2情報処理装置は、
前記第1情報処理装置と通信をする第2通信手段と、
前記現状運搬条件を、前記第2通信手段を介して前記第2情報処理装置に送信する制御を実行する第2送信制御手段と、
前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができると判定された旨と、前記追加予定の運搬ルートと、当該運搬ルートの所要予測時間と、前記空き時間とが前記第1情報処理装置から前記第2通信手段を介して通知された場合、前記追加予定の運搬ルートと、当該運搬ルートの所要予測時間と、前記空き時間とを、併せて表示する制御を実行する表示制御手段と、
を備える
報処理システム。
【請求項2】
前記第2情報処理装置の前記表示制御手段は、前記追加予定の運搬ルートを、地図上に表示する制御をさらに実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1情報処理装置の前記条件判定手段は、複数の前記追加運搬条件を提示した者が提示したM個以上(Mは2以上の任意の整数値)の前記追加運搬条件に基づいて、前記現状運搬条件に対しN個(NはM以下の任意の整数値)の前記追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1情報処理装置の前記条件判定手段は、複数の前記追加運搬条件を提示した者が提示した前記M個以上の前記追加運搬条件に基づいて、2個以上の前記追加運搬条件を前記現状運搬条件に対し加えることができると判定した場合、とある条件に基づいて優先度を決定し、当該優先度に従って2個以上の前記追加運搬条件のうち1個の前記追加運搬条件を決定する、
請求項3に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷物の流れをタイムリーにかつ正確に確認でき、構築が簡易で、低廉な物流管理システムを提供する技術が存在する(例えば特許文献1参照)。
具体的には、複数の配送先により構成される配送ルートを単位とする配送業務をジョブ(単位仕事)として位置付け、当該ジョブに対応してジョブデータを作成し、そのジョブデータと、携帯電話,自動車電話等の移動体通信機とを各配送用車両に割り当てる。そして、各配送先への配送完了に伴って、メールサーバに配送済報告を行い、これに基づき、物流管理プログラムで、ジョブデータを再生し、刻々変化する配送状況を荷主がインターネットを通じて容易に閲覧できる技術が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-268101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来の技術では、荷主が刻々変化する物品の配送状況を確認することはできるものの、物品を運搬する移動体(例えばトラック)に対して、新たな物品の運搬の追加を受付けることは難しい。
具体的には、物品を運搬する移動体(例えばトラック)に対して、新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることは難しい。
そこで、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を確立することが要求されている状況である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
運搬可能な重量の制限が課されている移動体が、所定のコンプライアンスの制限が課されているドライバーの運転により、所定物品を出発地点から到着地点を移動するまでの間で、前記所定物品以外の物品の運搬の追加を受付ける情報処理装置であって、
前記所定物品を含む前記移動体が現状運搬している1以上の物品の特徴量の夫々と、当該1以上の物品の夫々の運搬ルートを含む現状運搬条件を取得する現状条件取得手段と、
追加予定の物品の特徴量と、当該追加予定の物品の運搬ルートとを含む追加運搬条件を取得する追加条件取得手段と、
前記所定のコンプライアンスの制限と、前記運搬可能な重量の制限との範囲内で、前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する条件判定手段と、
前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができると判定された場合、その旨を、前記追加運搬条件を提示した者に通知する通知手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図2のサーバの有する機能的構成のうち、条件判定処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図4図2のサーバが実行する条件判定処理の具体例を示す図である。
図5図3のサーバが実行する条件判定処理を説明するフローチャートである。
図6図2のサーバ1が実行する条件判定処理の具体例を示しており、図4とは異なる例を示す図である。
図7】ドライバー端末に表示される、「現状運搬条件」を入力するための画面の一例を示す図である。
図8】追加運搬条件毎の運搬ルートの詳細情報として、ドライバー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図9】追加運搬条件毎の運搬ルートの詳細情報として、ドライバー端末2に表示される画面の一例を示す図であって、図8とは異なる図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示す情報処理システムは、サーバ1と、m人(mは1以上の任意の整数値)のトラックを運転するドライバーの夫々により使用されるドライバー端末2-1乃至2-mと、n人(nは1以上の任意の整数値)のユーザの夫々により使用されるユーザ端末3-1乃至3-nとが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されて構成されている。
【0012】
なお、サーバ1は、説明の便宜上、1台として説明しているが、特に1台に限定されず複数台でもよい。
また、ドライバー端末2-1乃至2-mの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「ドライバー端末2」と呼ぶ。同様に、ユーザ端末3-1乃至3-nの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「ユーザ端末3」と呼ぶ。
【0013】
図2は、図1の情報処理システムのうち、本発明の一実施形態のサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0014】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0015】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0016】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0017】
出力部16は、各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では、ドライバー端末2、ユーザ端末3)との間で行う通信を制御する。
【0018】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することが出来る。
【0019】
ドライバー端末2及びユーザ端末3の構成は、ドライバー端末2がGPS(Global Positioning System)機能を有している点を除き、サーバ1の構成と基本的に同様であるので、ここではそれらの説明は省略する。
【0020】
このような図2のサーバ1、ドライバー端末2及びユーザ端末3の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理を実現する。
【0021】
図3は、図2のサーバ1、ドライバー端末2及びユーザ端末3の機能的構成を示す機能ブロック図である。
ここで、「条件判定処理」とは、現状運搬条件と、追加運搬条件とを取得し、現状運搬条件と、追加運搬条件と、制限情報とに基づいて、現状運搬条件に対し追加運搬条件を加えることができるか否かを判定し、判定結果を通知する一連の処理をいう。
【0022】
サーバ1のCPU11においては、図3に示すように、現状条件取得部71と、追加条件取得部72と、条件判定部73と、判定結果通知部74とが機能する。また、記憶部18の一領域には、制限情報DB100が設けられる。
【0023】
サーバ1の現状条件取得部71は、ドライバー端末2から送信されてくる現状運搬条件を通知部19を介して、取得する。
即ち、現状運搬条件とは、トラックが現状運搬している物品を積付けたパレットの数量に関する情報と、物品の運搬ルートに関する情報と、納期に関する情報とを含む条件のことをいう。
そして、現状条件取得部71は、取得した当該現状運搬条件を条件判定部73に提供する。
【0024】
追加条件取得部72は、ユーザ端末3から送信されてくる追加運搬条件を通知部19を介して、取得する。
即ち、追加運搬条件とは、トラックに追加する予定の物品を積付けたパレットの数量に関する情報と、当該物品の運搬ルートに関する情報とを含む条件のことをいう。
そして、追加条件取得部72は、取得した当該追加運搬条件を条件判定部73に提供する。
【0025】
ここで、制限情報DB100は、ドライバーのコンプライアンス制限に関する情報と、トラックの運搬可能なパレットの数量制限に関する情報と、納期の制限に関する情報とを、「制限情報」として、夫々保持している。なお、コンプライアンスには、労働条件も含む。
【0026】
条件判定部73は、現状条件取得部71から提供された現状運搬条件と、追加条件取得部72から提供された追加運搬条件とを取得する。また、例えば、条件判定部73は、制限情報DB100に保持されている制限情報を抽出する。そして、条件判定部73は、現状条件取得部71から提供された現状運搬条件と、追加条件取得部72から提供された追加運搬条件と、制限情報DB100から抽出した制限情報とに基づいて、現状運搬条件に対し追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する。
条件判定部73は、判定結果を判定結果通知部74に提供する。
【0027】
判定結果通知部74は、条件判定部73から提供された現状運搬条件に対して追加運搬条件を加えることができるという判定結果を、通知部19を介して、ドライバー端末2及びユーザ端末3へ通知する。
【0028】
これにより、トラックは、新たな物品の運搬の追加を受付ける際、トラックの運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることが可能となる。
その結果として、トラック(移動体)が新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することができる。
【0029】
ここで、図4を用いて、図2のサーバ1が実行する条件判定処理の具体例について説明する。
図4は、図2のサーバ1が実行する条件判定処理の具体例を示す図である。
【0030】
例えば、図4に示すように、トラックTは、東京の荷主Sから物品(例えば缶コーヒー)を積付けた7個のパレットを積載し、荷主Sを1月23日の午前9時に出発して、大阪に所在する顧客Cに向けて当該物品を運搬中である。また、顧客Cへの物品の納期は、1月24日の午後5時である。
ここで、トラックTは、運搬可能なパレットの数量制限が10個であり、トラックTを運転するドライバーは、コンプライアンス上の制限として、1日当たりの労働時間が8時間(例えば1月23日午前9時から同日午後5時)と定められている。
つまり、トラックTは、運搬可能なパレットの数量制限が10個であることから、現状として7個のパレットを積載しているトラックTは、パレット3個を追加して運搬が可能である。
そこで、トラックTを運転するドライバーは、ドライバー端末2を用いて、「現状運搬条件」をサーバ1に送信する。
具体的には、ドライバーは、トラックTが現状運搬しているパレットの数量(7個)に関する情報と、物品の運搬ルート(荷主S発、顧客C着)に関する情報と、顧客Cへの物品の納期(1月24日の午後5時)に関する情報とを「現状運搬条件」として、サーバ1に送信する。
ここで、荷主Sから顧客Cまで最短距離で運搬した場合の所要時間は約5時間である。即ち、荷主Sを1月23日の午前9時に出発した場合、トラックTの顧客Cへの到着予定時刻は、1月23日の午後2時である。
【0031】
浜松のユーザUは、物品(例えば缶詰)を積付けた3個のパレットの追加運搬を希望する場合、ユーザ端末3を用いて、「追加運搬条件」をサーバ1に送信する。具体的には、ユーザUは、トラックTに追加予定の物品を積付けたパレットの数量(3個)に関する情報と、当該物品の運搬ルート(ユーザU発、顧客C着)に関する情報とを「追加運搬条件」として、サーバ1に送信する。
ここで、ユーザUを経由して荷主Sから顧客Cまで最短距離で運搬した場合の所要時間は約7時間である。即ち、荷主Sを1月23日の午前9時に出発した場合、トラックTの顧客Cへの到着予定時刻は、1月23日の午後4時である。
【0032】
コンプライアンス上の制限として、ドライバーの労働時間は、8時間であるのに対し、ユーザUを経由して荷主Sから顧客Cまで最短距離で運搬した場合の所要時間は約7時間である。即ち、当該移動時間は、ドライバーの労働時間に係るコンプライアンス制限の範囲内である。
また例えば、トラックTの運搬可能なパレットの数量制限は10個であるのに対し、トラックTが現状運搬しているパレットの数量は7個であり、ユーザUから追加予定のパレットの数量は3個である。即ち、トラックTの運搬可能なパレットの数量制限の範囲内である。
また例えば、顧客Cへの物品の納期は、物品の納期は、1月24日の午後5時である。これに対し、荷主Sを1月23日の午前9時に出発した場合、トラックTの顧客Cへの到着予定時刻は、1月23日の午後4時である。即ち、顧客Cへの物品の納期の制限の範囲内である。
すると、サーバ1は、現状運搬条件に対し追加運搬条件を加えることができると判定し、判定結果を、ドライバー端末2及びユーザ端末3へ通知する。
トラックTを運転するドライバーは、サーバ1から通知された当該判定結果をドライバー端末2を介して確認する。
すると、トラックTは、ユーザUに立ち寄り、ユーザUから物品(例えば缶詰)を積付けたパレット3個を、荷主Sから積載した7個のパレットとともに、顧客Cへ運搬する。
【0033】
以上、図3及び図4を用いて、図2のサーバ1の機能的構成のうち、条件判定処理を実行するための機能的構成例について説明した。次に、図5を用いて、図4のサーバ1が実行する条件判定処理の流れについて説明する。
【0034】
図5は、図3のサーバ1が実行する条件判定処理を説明するフローチャートである。
【0035】
ステップS1において、現状条件取得部71は、ドライバー端末2から送信されてくる現状運搬条件を通知部19を介して、取得する。
【0036】
ステップS2において、追加条件取得部72は、ユーザ端末3から送信されてくる追加運搬条件を通知部19を介して、取得する。
【0037】
ステップS3において、条件判定部73は、ステップS1において取得された現状運搬条件と、ステップS2において取得された追加運搬条件とを取得する。また、条件判定部73は、制限情報DB100に保持されている制限情報を抽出する。そして、条件判定部73は、ステップS1において取得された現状運搬条件と、ステップS2において取得された追加運搬条件と、制限情報DB100から抽出した制限情報とに基づいて、現状運搬条件に対し追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する。
【0038】
ステップS4において、判定結果通知部74は、ステップS3において判定された現状運搬条件に対して追加運搬条件を加えることができるという判定結果を、通知部19を介して、ドライバー端末2及びユーザ端末3へ通知する。
【0039】
これにより、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することができる。
【0040】
以上本発明の情報処理装置の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0041】
例えば、上述の一実施形態では、物品の特徴量としてパレットの数量を採用しているが、これに特に制限されない。その他の物品の特徴量が採用されてもよい。
【0042】
また例えば、上述の一実施形態では、「現状運搬条件」としてトラックが現状運搬している物品を積付けたパレットの数量に関する情報と、物品の運搬ルートに関する情報と、納期に関する情報とを採用しているが、これに特に制限されない。その他の情報が採用されてもよい。
【0043】
また例えば、上述の一実施形態では、「追加運搬条件」としてトラックに追加する予定の物品を積付けたパレットの数量に関する情報と、当該物品の運搬ルートに関する情報とを採用しているが、これに特に制限されない。その他の情報が採用されてもよい。
【0044】
また例えば、上述の一実施形態では、「制限情報」としてドライバーのコンプライアンス制限に関する情報と、トラックの運搬可能なパレットの数量制限に関する情報と、納期の制限に関する情報とを採用しているが、これに特に制限されない。その他の情報が採用されてもよい。
【0045】
また例えば、上述の一実施形態では、1人のユーザが提示した1個の追加運搬条件に基づいて、現状運搬条件に対し追加運搬条件を加えることができるか否かを判定しているが、これに特に制限されない。複数のユーザが提示したM個以上(Mは2以上の任意の整数値)の追加運搬条件に基づいて、現状運搬条件に対しN個(NはM以下の任意の整数値)の追加運搬条件を加えることができるか否かを判定するようにしてもよい。
【0046】
また、サーバ1の条件判定部73により、複数のユーザが提示したM個以上の追加運搬条件に基づいて、2個以上の追加運搬条件を現状運搬条件に対し加えることができると判定された場合、1個の追加運搬条件が決定されてもよい。具体的には、とある条件に基づいて優先度を決定し、当該優先度に従って2個以上の追加運搬条件のうち1個の追加運搬条件が決定されてもよい。
ここでいう、「とある条件」とは、例えば、運搬に係るコストが高いこと、運搬時間が短いこと等の条件をいう。
【0047】
さらに、決定される追加運搬条件は、1個の追加運搬条件に制限されず、2個以上の追加運搬条件が決定されてもよい。
【0048】
また、上述の条件判定処理に際して、トラックTを運転するドライバーは、ドライバー端末2を用いて「現状運搬条件」をサーバ1に送信する。このとき、ドライバー端末2から「現状運搬条件」をサーバ1に送信する具体的手法は特に限定されないが、「現状運搬条件」の送信に際して、図7に示すような画面を用いる手法を採用することができる。以下、図6乃至図9を参照して、ドライバー端末2を用いて「現状運搬条件」をサーバ1に送信する具体例について説明する。
【0049】
図6は、図2のサーバ1が実行する条件判定処理の具体例を示しており、図4とは異なる例を示す図である。
図6の例では、トラックTが、東京に所在する荷主Sから2個のパレットY1,Y2を積載し、名古屋に所在する顧客Cに向けて運搬する場合が想定されている。
【0050】
図6に示すように、トラックTには、パレットY1,Y2を積載させた状態で、空きスペースXが存在する。また、トラックTを運転するドライバーに対しては、コンプライアンス上の制限として、1日当たりの労働時間が定められている。このため、トラックTは、ドライバーの労働時間内であれば、空きスペースXにパレットを追加して運搬することができる。
即ち、トラックTは、ドライバーの運転時間と貨物の積み下ろしの時間との合計時間がドライバーの1日当たりの労働時間内におさまり、かつ、顧客Cへの納期に間に合うという条件を満たせば、寄り道による運搬を行うことができる。
つまり、トラックTは、空きスペースXがあり、かつ時間的な制約をクリアできれば、その空きスペースXを利用した貨物の輸送を行うことができる。例えば、トラックTは、区間aの範囲内において、静岡のユーザU1から浜松のユーザU2までの区間について、パレットY3を空きスペースXに積載させて運搬することたできる。或いは例えば、トラックTは、区間aの範囲外である区間bを加えた運搬として、横浜のユーザU3から大阪のユーザU4までの区間(a+b)について、パレットY4を空きスペースXに積載させて運搬することができる。
このようにして、トラックTの空きスペースXを有効利用することができる。
なお、トラックTが運搬する貨物のうち、当初から運搬している又は運搬する予定の貨物(図6の例ではパレットT1,T2)を以下「当初貨物」と呼び、追加して運搬する貨物を以下「追加貨物」と呼ぶ。
【0051】
ドライバー端末2は、トラックTを運転するドライバーの操作に基づいて、「現状運搬条件」をサーバ1に送信する。この操作として、ドライバーは、図7に示すような画面を用いて「現状運搬条件」を入力することができる。
図7は、ドライバー端末2に表示される、「現状運搬条件」を入力するための画面の一例を示す図である。
【0052】
図7を見ると、ドライバー端末2の画面は、表示領域211乃至217に分割される。
表示領域211には、出発地と、到着地との2項目について入力領域が設けられている。ドライバーは、これら2項目の入力領域に、当初貨物を運搬する際の出発地と到着地について自由に入力を行うことができる。
図7の例では、出発地の項目の入力領域には、「東京」と入力がされている。これは、当初貨物を運搬する際のトラックTの出発地が東京であることを示している。また、到着地の項目の入力領域には、「愛知県名古屋市」と入力がされている。これは、当初貨物を運搬するトラックTの到着地が愛知県名古屋市であることを示している。
【0053】
表示領域212には、貨物情報に関する項目として、商品、数量、重量、横の長さ、縦の長さ、高さ、及びサイズ(体積)の7項目について入力領域が設けられている。ドライバーは、これら7項目の入力領域の夫々に、運搬する貨物の商品名、数量、重量、横の長さ、縦の長さ、高さ、及びサイズ(体積)との夫々について自由に入力を行うことができる。
図7の例では、商品の項目の入力領域には、「天然水」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の商品名が、天然水であることを示している。また、数量の項目の入力領域には、「200CS」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の数量が、200CS(ケース)であることを示している。また、重量の項目の入力領域には、「5t」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の重量が、1t(トン)であることを示している。また、横の長さの項目の入力領域には、「50cm」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の横の長さが、50cm(センチメートル)であることを示している。また、縦の長さの項目の入力領域には、「30cm」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の縦の長さが、30cmであることを示している。また、高さの項目の入力領域には、「20cm」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の高さが、20cmであることを示している。また、サイズの項目の入力領域には、「10m」と入力がされている。これは、トラックTが運搬する貨物の体積が、10m(立法メートル)であることを示している。
【0054】
表示領域213には、積込時間と着地時間との2項目について入力領域が設けられている。トラックTのドライバーは、これら2項目の入力領域の夫々に、当初貨物について、積込みと着地の夫々の日時について自由に入力を行うことができる。
図7の例では、積込時間の項目の入力領域には、「2018/09/01」及び「指定なし」と入力がされている。これは、当初貨物の積込日が2018年9月1日であることと、当初貨物の積込時刻が指定されていないこととを示している。また、着地時間の項目の入力領域には、「2018/09/01」及び「9:00」と入力がされている。これは、当初貨物の着地の日時が2018年9月3日の9時であることとを示している。
【0055】
表示領域214には、詳細設定を行うためのボタンB1が設けられている。ユーザは、当該ボタンB1を押下することにより詳細な設定を行うことができる。ボタンB1が押下された場合、詳細設定を行うためのポップアップメニュー(図示せず)を表示させることもできる。
【0056】
表示領域215には、検索を実行させるためのボタンB2が設けられている。ボタンB2が押下されると、サーバ1は、各入力領域に入力された現状運搬条件に基づいて、トラックTの走行距離、標準運行時間、及び寄り道可能時間を算出する。
【0057】
表示領域216には、サーバ1により算出されたトラックTの走行距離、標準運行時間、及び寄り道可能時間が表示される。
図7の例では、走行距離の欄には、「387km」と表示されている。これは、当初貨物の運搬にあたりトラックTが走行する距離の合計が387kmであることを示している。また、標準運行時間の欄には、「4h20m」と表示されている。これは、当初貨物の運搬にあたり、トラックTが費やす時間の合計が4時間20分であることを示している。また、寄り道可能時間の欄には、「3h」と表示されている。これは、当初貨物の運搬にあたり、トラックTが寄り道して他の貨物(追加貨物)を運搬する際に費やせる時間の合計が3時間であることを示している。
【0058】
表示領域217には、ユーザ端末3からサーバ1に送信された追加運搬条件の内容が表示される。即ち、表示領域217には、ユーザ端末3からサーバ1に送信された1以上の追加運搬条件のうち、ドライバー端末2に入力された現状運搬条件にマッチするもののみが表示される。表示領域217に表示される追加運搬条件は、例えば、マッチの度合に応じて、オークション形式で表示される。
図7の例では、2件の追加運搬条件の内容が表示されている。具体的には、表示領域217の上段には、空きスペースが「1t」、空き時間が「1h」、出発地が「静岡」、着地が「浜松」とする追加運搬条件が表示されている。これは、トラックTが、静岡に立ち寄り、空きスペースXに1tの追加貨物を積載し、これを浜松まで運搬するために必要とする時間は1時間であることを示している。
また、表示領域217の下段には、空きスペースが「1t」、空き時間が「2h」、出発地が「横浜」、着地が「大阪」とする追加運搬条件が表示されている。これは、トラックTが、横浜に立ち寄り、空きスペースXに1tの追加貨物を積載し、これを大阪まで運搬するために必要とする時間は2時間であることを示している。また、表示領域217には、追加運搬条件毎に、運搬ルートの詳細を地図上に表示させるためのボタンB3-1及びB3-2が表示されている。
トラックTのドライバーは、表示領域217に表示された追加運搬条件の内容を確認し、必要に応じて運搬ルートの詳細を地図上に表示させることができる。これにより、自身の労働時間、貨物の納期、トラックTの空きスペースXの広さといった制約の下で実現可能な、寄り道による他の貨物の運搬を確認することができる。
【0059】
表示領域217に表示されたボタンB3-1が押下されると、図8に示す画面が表示される。また、ボタンB3-2が押下されると、図9に示す画面が表示される。
図8及び図9は、追加運搬条件毎の運搬ルートの詳細情報として、ドライバー端末2に表示される画面の一例を示す図である。
【0060】
図8を見ると、ドライバー端末2の画面は、表示領域218乃至220に分割される。
表示領域218及び219には、図7の表示領域217に表示された内容に対応する内容が表示される。即ち、表示領域218には、空きスペースが「1t」、空き時間が「1h」、出発地が「静岡」、着地が「浜松」とする追加運搬条件が表示されている。また、空きスペース表示領域220には、運搬ルートの詳細を示す地図が表示される。
【0061】
図9を見ると、ドライバー端末2の画面は、表示領域218乃至220に分割される。
表示領域218及び219には、図7の表示領域217に表示された内容に対応する内容が表示される。即ち、表示領域218には、空きスペースが「1t」、空き時間が「2h」、出発地が「横浜」、着地が「大阪」とする追加運搬条件が表示されている。また、表示領域220には、運搬ルートの詳細を示す地図が表示される。
【0062】
このように、トラックTのドライバーからサーバ1に送信される現状運搬条件と、ユーザUからサーバ1に送信される追加運搬条件とをマッチングさせることにより、ドライバーは、自身の労働時間や納期等の時間的制約と、トラックXの空きスペースXについての物理的な制約との下で実現可能な寄り道による貨物の運搬を、ドライバー端末2を用いて容易に確認することができる。また、ユーザUは、荷主として送りたい貨物を、トラックTの空きスペースXを利用して安価で運搬してもらうことができる。
【0063】
ここで、ユーザUとは、追加貨物の運搬を希望するものである。トラックTからみて、追加貨物は、当初貨物以外であれば足り、例えば他のトラックに現在積載されている貨物でもよい。
つまり、図示せぬ別のトラックのドライバーのドライバー端末2は、ユーザ端末3としても機能することが可能であり、現在積載されている貨物を所定場所(例えば近くの倉庫や駐車場等)で着地させることができれば、当該貨物を当該所定場所から目的地まで運搬してもらうための追加運搬条件を送信することができる。
これにより、トラックTは、別のトラックの貨物を別貨物として積載して運搬することもできる。つまり、コンプライアンス上の理由や物理的な理由により、(別のトラックのドライバー)自身が運搬できない貨物を、トラックTが代わりに運搬することも容易に可能になる。
【0064】
また、図2に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0065】
また、図3に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能がサーバ1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に図3の例に限定されない。
【0066】
また、機能ブロックの存在場所も、図3に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0067】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0068】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図2のリムーバブルメディア21により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア21は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図2のROM12や、図2の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0069】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0070】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図1等のサーバ1)は、
運搬可能な重量の制限が課されている移動体が、所定のコンプライアンスの制限が課されているドライバーの運転により、所定物品を出発地点から到着地点を移動するまでの間で、前記所定物品以外の物品の運搬の追加を受付ける情報処理装置であって、
前記所定物品を含む前記移動体が現状運搬している1以上の物品の特徴量の夫々と、当該1以上の物品の夫々の運搬ルートを含む現状運搬条件を取得する現状条件取得手段(例えば、図4の現状条件取得部71)と、
追加予定の物品の特徴量と、当該追加予定の物品の運搬ルートとを含む追加運搬条件を取得する追加条件取得手段(例えば、図4の追加条件取得部72)と、
前記所定のコンプライアンスの制限と、前記運搬可能な重量の制限との範囲内で、前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができるか否かを判定する条件判定手段(例えば、図4の条件判定部73)と、
前記現状運搬条件に対して前記追加運搬条件を加えることができると判定された場合、その旨を、前記追加運搬条件を提示した者に通知する通知手段(例えば、図4の判定結果通知部74)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
これにより、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付ける際、移動体の運搬可能な重量の制限のみならず、ドライバーのコンプライアンスの制限も加味して、新たな物品の運搬の追加を受付けることが可能となる。その結果として、移動体が新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することができる。
【0071】
また、情報処理装置は、
前記条件判定手段は、複数の前記追加運搬条件を提示した者が提示したM個以上(Mは2以上の任意の整数値)の前記追加運搬条件に基づいて、前記現状運搬条件に対しN個(NはM以下の任意の整数値)の前記追加運搬条件を加えることができるか否かを判定するようにしてもよい。
これにより、例えば、4個の追加運搬条件に基づいて、現状運搬条件に対し2個の追加運搬条件を加えることができるか否かを判定することが可能となる。その結果として、移動体が1個以上の新たな物品の運搬の追加を受付けることができる技術を提供することができる。
【0072】
また、情報処理装置は、
前記条件判定手段により、複数の前記追加運搬条件を提示した者が提示した前記M個以上の前記追加運搬条件に基づいて、2個以上の前記追加運搬条件を前記現状運搬条件に対し加えることができると判定された場合、とある条件に基づいて優先度を決定し、当該優先度に従って2個以上の前記追加運搬条件のうち1個の前記追加運搬条件を決定するようにしてもよい。
これにより、2個以上の前記追加運搬条件のうち、とある条件に基づいて優先度に従って1個の前記追加運搬条件を決定することが可能となる。その結果として、移動体が運搬する新たな物品の追加をオークション形式で決定する技術を提供することができる。
【符号の説明】
【0073】
1・・・サーバ、2・・・ドライバー端末、3・・・ユーザ端末、11・・・CPU、71・・・現状情報取得部、72・・・追加条件取得部、73・・・条件判定部、74・・・判定結果通知部、100・・・制限情報DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9