(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-17
(45)【発行日】2022-03-28
(54)【発明の名称】車載装置
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20220318BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20220318BHJP
G08G 1/137 20060101ALI20220318BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
G07B15/00 510
G07B15/00 Z
G01C21/34
G08G1/137
G01C21/26 C
(21)【出願番号】P 2018065804
(22)【出願日】2018-03-29
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】特許業務法人牛木国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【氏名又は名称】加藤 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100207653
【氏名又は名称】中村 聡
(72)【発明者】
【氏名】竹内 雄治
(72)【発明者】
【氏名】田村 寿朗
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-302205(JP,A)
【文献】特開2007-058307(JP,A)
【文献】特開2011-107067(JP,A)
【文献】特開2015-079292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G01C 21/34
G08G 1/137
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両乗員に情報を提供する車載装置であって、
前記車載装置は、前記車両のETC対応状況を判定する判定手段と、
前記車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記車両の有料道路における料金情報を取得する料金情報取得手段と、を備え
、
前記料金情報取得手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記ETC対応状況に応じた料金情報を取得し、
前記車両の経路案内をする際に、前記取得した料金情報を前記車両乗員に提供
し、
前記判定手段が前記車載装置に連動するETC車載器ではないと判定した場合に、予め設定したETC車載器情報に基づき、前記料金情報を前記車両乗員に提供する構成としたことを特徴とする車載装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記ETC対応状況として、前記車載装置に連動するETC車載器であるか否かを含めて判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記ETC対応状況として、どのような種別のETC車載器であるかを判定する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の車載装置。
【請求項4】
前記料金情報取得手段は、前記車載装置と通信が可能なナビサーバから、前記料金情報を取得する構成としたことを特徴とする請求項1記載の車載装置。
【請求項5】
前記判定手段が
前記車両の電源オンの都度、前記ETC対応状況を判定する構成としたことを特徴とする請求項
1~4
の何れか1項に記載の車載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両乗員に各種情報を提供する車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載装置となるカーナビゲーション装置側の負担を軽減させるために、車両の現在位置と目的位置と現在時刻とを含んだ旅行計画を、カーナビゲーション装置からセンター側のナビサーバに送信すると、ナビサーバが現在位置と目的位置とを結ぶ一乃至複数の支援ルートを探索して、支援ルート上に存在する有料道路区間の乗り口と降り口を特定し、その有料道路における利用料金の割引条件を満たす割引情報が存在すれば、割引情報の内容をカーナビゲーション装置に送信して液晶パネルに表示させるシステム構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の有料道路における利用料金は、ETC車載器の有無や、ETC車載器の種別(現在は「ETC(登録商標)」と「ETC2.0(登録商標)」の二種類)に応じて異なる。また、ETC車載器の導入が加速する現在において、カーナビゲーション装置に連動するETC車載器の取り替えも進んでいる。
【0005】
特許文献1に開示されるカーナビゲーション装置は、車両の経路案内をする際に、有料道路の割引情報をナビサーバから取り込んで、その内容を表示器により車両乗員に提示しているが、これはETC未装着またはETC装着済のどちらか一方の条件における料金情報を表示して、ユーザーに大まかな料金を提示しているに過ぎず、ETC車載器が取り替えられた時に、それまでとは別なETC車載器に対応した料金情報を取得することはできない。仮に、どのようなETC車載器であるのかというETC車載器情報を、カーナビゲーション装置に予め設定して記憶させておき、ETC車載器に応じた割引情報を取得するのに、カーナビゲーション装置からナビサーバにETC車載器情報を送信できたとしても、ETC車載器を取り替えたら設定も新たにし直さなければならず、煩わしい。
【0006】
本発明は上記した問題点に鑑み、車載装置に連動するETC車載器の取り替えに対応して、車両の有料道路における料金情報を正しく提供できる車載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両乗員に情報を提供する車載装置であって、前記車載装置は、前記車両のETC対応状況を判定する判定手段と、前記車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、前記車両の有料道路における料金情報を取得する料金情報取得手段と、を備え、前記料金情報取得手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記ETC対応状況に応じた料金情報を取得し、前記車両の経路案内をする際に、前記取得した料金情報を前記車両乗員に提供し、前記判定手段が前記車載装置に連動するETC車載器ではないと判定した場合に、予め設定したETC車載器情報に基づき、前記料金情報を前記車両乗員に提供する構成としたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記判定手段が、前記ETC対応状況として、前記車載装置に連動するETC車載器であるか否かを含めて判定する構成としたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記判定手段が、前記ETC対応状況として、どのような種別のETC車載器であるかを判定する構成としたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記料金情報取得手段が、前記車載装置と通信が可能なナビサーバから、前記料金情報を取得する構成としたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、前記判定手段が前記車両の電源オンの都度、前記ETC対応状況を判定する構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の構成によれば、車載装置に連動するETC車載器の取り替えに対応して、車両の有料道路における料金情報を車両乗員に正しく提供できる。また、車載装置に連動しないETC車載器の場合にも、的確な料金情報を車両乗員に正しく提供できる。
【0013】
請求項2の構成によれば、車載装置に連動するETC車載器の場合には、迅速に対応することができる。
【0014】
請求項3の構成によれば、連動するETC車載器がない場合に加えて、連動するETC車載器の種別に応じた料金情報を車両乗員に正しく提供できる。
【0015】
請求項4の構成によれば、ナビサーバで料金情報の特定を行なうことにより、車載装置の負担を軽減することができる。
【0016】
請求項5の構成によれば、車両の電源オンの都度、ETC対応状況を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施例としての車載装置を含むナビゲーションシステムの全体構成を示す説明図である。
【
図2】同上、判定手段による処理手順を示すフローチャートである。
【
図3】同上、判定手段がETC対応状況について判定した後、ナビサーバ及びナビゲーション装置との間の処理手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して、本発明の車載装置の好ましい実施例について詳しく説明する。
【0019】
図1は、センター装置となるナビサーバ1と、端末となる車両Mに搭載されたナビゲーション装置2との間で通信を行なうナビゲーションシステムの全体構成を示したものである。同図において、ナビサーバ1は、各種情報記憶部を構成する支援マップ情報DB(データベース)11、支援情報DB12、及びカーナビ情報DB13と、制御部の機能構成として組み込まれる支援ルート探索手段21、支援情報検索手段22、及び支援データ作成手段23とを備えている。尚、ナビサーバ1の記憶部はROMやRAM等の各種媒体により構成され、ナビサーバ1の制御部はCPU等のデータ処理装置により構成されるが、これらは共通のハードウェアによって構成されていてもよく、また一部又は全部が異なるハードウェアによって構成されていてもよい。
【0020】
支援マップ情報DB11は、車両Mの経路案内に必要な地図情報(マップ情報)を記憶するものである。また、支援マップ情報DB11の地図情報は、新規道路の開通等に合わせて定期的に更新され、最新の地図情報として記憶保持されている。
【0021】
支援情報DB12は、有料道路における走行時間帯並びに乗り口および降り口(必要に応じてジャンクションを含む)により表わされる前記有料道路の利用料金の割引条件に関する割引情報を記憶するものである。支援情報DB12の割引情報は、例えば、主要道路会社から最新のETC割引の内容を取得することにより、有料道路における最新の割引情報として記憶保持されている。
【0022】
ここで割引情報には、割引条件として、割引対象料金所通過時刻、割引時間帯(割引対象日、割引対象曜日)、割引対象走行距離、割引対象区間、割引対象車種等が含まれ、有料道路の利用料金として、通常料金に対する割引率や割引額等が含まれる。
【0023】
カーナビ情報DB13は、ナビサーバ1に接続可能な各車両Mのナビゲーション装置2に関する情報を記憶するものである。具体的には、個々のナビゲーション装置2を識別するための識別情報やバージョン情報の他に、ナビゲーション装置2からナビサーバ1に送信された車両Mの現在位置または出発位置と、目的位置と、現在時刻または出発時刻とを含む旅行計画を記憶する。
【0024】
尚、支援マップ情報DB11に記憶される地図情報や、支援情報DB12に記憶される割引情報には、情報源としての外部コンピュータ(図示略)から、インターネット等のネットワークを通じてナビサーバ1に送信されたものが含まれている。
【0025】
支援ルート探索手段21は、支援マップ情報DB11に記憶される地図情報に基づいて、車両Mのナビゲーション装置2からナビサーバ1に送信された旅行計画で規定される現在位置または出発位置から目的位置までの支援ルートを探索するものである。なお、支援ルートの探索に際しては、情報源から取得したVICS(登録商標:道路交通情報通信システム)情報等の道路交通情報を考慮した支援ルートの探索を行なうようにしてもよい。
【0026】
支援情報検索手段22は、支援ルート探索手段21で探索された支援ルートに対して、車両Mの現在時刻または出発時刻に基づいて、支援情報DB12に記憶される割引情報の中から割引条件を満たす割引情報を検索するものである。また本実施例では、支援ルート探索手段21で探索された支援ルートに対して、後述するETC判定手段33の判定結果となる車両MのETC対応状況に基いて、支援情報DB12に記憶される割引情報の中から、ETC車載器の有無や種別に応じた割引条件を満たす割引情報を検索するものである。
【0027】
支援データ作成手段23は、支援情報検索手段22によって検索された割引条件を満たす割引情報の内容を、ナビゲーション装置2が有するナビマップ情報を利用する情報演算処理をナビゲーション装置2に省略させながらも、ナビゲーション装置2を出力させうる割引通知データにして、ナビゲーション装置2に送信するものである。
【0028】
ここでの割引通知データは、(1)割引の名称、(2)割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(必要に応じてジャンクションを含む)のそれぞれの名称、(3)割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの通過時刻、(4)通常料金に対する割引額(割引率)の割引情報を、文字または文字コードとしたテキストファイルとなっている。
【0029】
尚、割引通知データにより送信される割引情報は、少なくとも(2)割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの名称を含み、これに上記(1)および(3)および(4)の情報の一部、又は全部を組み合わせたものであってもよい。また、割引通知データはテキストファイル以外の形式であってもよい。
【0030】
一方、車両Mに装備されるナビゲーション装置2は、各種情報の記憶部を構成するナビマップ情報DB31及びETC車載器情報DB32と、何れも制御部の機能構成として組み込まれるETC判定手段33、現在位置検出手段34、旅行計画認識手段35、料金情報取得手段36、表示制御手段37、及びナビルート設定手段38と、表示制御手段37からの制御信号により制御部の演算処理結果を画像で表示する液晶パネル41と、該処理結果を音で報知するスピーカー42と、ユーザーである乗員による手動入力および操作を可能にする操作ボタン43と、を備えている。尚、ナビゲーション装置2の記憶部はROMやRAM等の各種媒体により構成され、ナビゲーション装置2の制御部はCPU等のデータ処理装置により構成されるが、これらは共通のハードウェアによって構成されていてもよく、また一部又は全部が異なるハードウェアによって構成されていてもよい。
【0031】
本実施例のナビゲーション装置2は、車両Mに搭載されるETC車載器51と連動させるために、図示しないケーブルを使用してETC車載器51と電気的な接続を可能にするコネクタ52を、着脱可能な接続部として備えている。ETC車載器51は周知のように、図示しないETCカードを挿入することで、無線通信により有料道路を通行する車両Mの利用料金の収受を行なうETCシステムの利用が可能となる。また、コネクタ52を介してETC車載器51をナビゲーション装置2に接続することにより、ナビゲーション装置2の制御部がETC車載器51から様々な情報を受け取って、例えばETCの使用履歴やETCカードの未挿入などのETC関連情報を液晶パネル41に表示させたり、スピーカー42に報知させたりする構成となっている。現状のETC車載器51は、バージョンの異なる「ETC」と「ETC2.0」の二種類が存在するが、ナビゲーション装置2は、どちらのETC車載器51が接続された場合でも、車両Mにどのような種別のETC車載器51が搭載されたのかというETC種別情報を取り込めるようになっている。
【0032】
ナビゲーション装置2の内部構成について、ナビマップ情報DB31は、地図情報(ナビマップ情報)を記憶するものである。尚、ナビマップ情報DB31の地図情報は、支援マップ情報DB11の地図情報と一致することが望ましいが、一致しない場合にも、後述する有料道路における割引情報の利用が可能である。
【0033】
ETC車載器情報DB32は、車両Mに装備されるETC車載器51の種別を、予め設定したETC車載器情報として記憶するものである。このETC車載器情報は、例えば操作ボタン43によりユーザーが手動で任意に書き込むことができ、ETC車載器情報DB32にETC車載器情報を一旦書き込むと、その後はナビゲーション装置2への電源供給の有る無しに拘らず記憶保持される。また、それまで使用していたETC車載器51をナビゲーション装置2から取り外した場合にも、ナビゲーション装置2に新たなETC車載器情報を書き込まない限り、元のETC車載器情報がETC車載器情報DB32に記憶保持されたまま残る。
【0034】
ETC判定手段33は、コネクタ52を通して取り込まれる信号から、車両MのETC対応状況を判定するものである。本実施例では、ETC判定手段33が判定できるETC対応状況として、コネクタ52を通して取り込まれる信号の有無から、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在するか否かを判定する第1のETC対応状況と、コネクタ52を通して取り込まれる信号に前述のETC種別情報が存在する場合に、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51がどのような種別であるのかを判定する第2のETC対応状況が、少なくとも含まれる。さらにETC判定手段33は、第1のETC判定状況でナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在しないと判定した場合に、ETC車載器情報DB32に記憶されるETC車載器情報を読み出し、このETC車載器情報から予め設定されたETC車載器51がどのような種別であるのかを、ETC対応状況に含まれる第3のETC対応状況として判定する構成となっている。
【0035】
ETC判定手段33によるETC対応状況の判定は、車両Mがイグニッションオンすると、その都度行なわれる。車両Mのイグニッションオンは、例えばECU(エンジンコントロールユニット:図示せず)に取り込まれるイグニッション電源電圧が、所定レベルに上昇変化することで検出できる。また、車両Mのイグニッションオンに合せて自動起動するナビゲーション装置2であれば、自動起動をトリガとしてETC判定手段33を動作させて、上述したETC対応状況の判定を行なわせてもよい。これにより、イグニッション電源電圧の検出手段を不要にできる。
【0036】
現在位置検出手段34は、所定の時間間隔で車両Mの現在位置を検出するために、図示しないGPS受信機と組み合わせてナビゲーション装置2に設けられる。ここでは、車両Mの適所に設置されるGPS受信機が、複数のGPS衛星からの特定の電波を受信して、GPS衛星の緯度や経度を含む測位データを生成する毎に、現在位置検出手段34が測位データから車両Mの現在時刻と現在位置を算出する構成となっている。尚、より安定した車両Mの位置情報を算出するために、GNSS(Global Navigation Satellite System:全地球測位衛星システム)を利用して、単にGPS衛星だけでなく、それ以外の様々な測位衛星からの電波を受信して測位データを生成できるように、GPS受信機を含めた現在位置検出手段34を構成してもよい。
【0037】
旅行計画認識手段35は、現在位置検出手段34から取得した車両Mの現在位置、または車両Mの乗員によって操作ボタン43を通じて入力された出発位置と、目的位置とを含む旅行計画を認識するものである。また旅行計画認識手段35は、乗員がナビゲーション装置2の操作ボタン43を通じて出発時刻を個別に指定した場合には、現在位置検出手段34から取得した車両Mの現在時刻に加えて、指定された出発時刻を旅行計画として認識する構成となっている。こうした旅行計画は、それ以前にETC判定手段33で判定されたETC対応状況と共に、ナビゲーション装置2からナビサーバ1にネットワークを介して送信される。
【0038】
なお、旅行計画認識手段35は、液晶パネル41がタッチパネルである場合には、乗員による液晶パネル41へのタッチ操作に基づく入力により旅行計画を認識する。つまり、ナビゲーション装置2の操作部は、例えば操作ボタン43やタッチパネル方式の液晶パネル41で構成することができる。
【0039】
ここで、本実施例の構成要素が情報を「認識する」とは、当該構成要素が情報をデータベースから検索すること、メモリ等の記憶部から情報を読み取ること、センサ等の出力信号に基づき情報を測定、算定、推定、判定すること、測定等された情報をメモリに格納すること等、当該情報をさらなる情報処理のために準備または用意するために必要なあらゆる情報処理を実行することを意味する。
【0040】
料金情報取得手段36は、車両Mの有料道路における料金情報として、当該車両MのETC対応状況に応じた割引情報の内容となる割引通知データを、ナビサーバ1の支援データ作成手段23から取得するものである。前述のように、割引通知データはテキストファイルによる割引情報を含んでいる。
【0041】
表示制御手段37は、料金情報取得手段36で取得したテキストファイルによる割引情報の液晶パネル41への表示の他に、車両Mの位置や、現在位置または出発位置から目的地までのルートやルートの予測交通情報等の液晶パネル41への表示を制御するものである。
【0042】
ナビルート設定手段38は、ナビマップ情報DB31のナビマップ情報と、旅行計画認識手段35により認識された旅行計画と、料金情報取得手段36で取得した割引通知データによる割引情報とに基づいて、割引情報を考慮した現在位置または出発位置から目的位置までのナビルート(経路案内)を設定するものである。
【0043】
次に上記構成について、車両Mのイグニッションオンからナビルートを表示するまでの一連の処理手順を、
図2及び
図3に基づき説明する。尚、ナビサーバ1は、不特定多数の車両Mに搭載されたナビゲーション装置2と通信ができるように常時稼働しており、ナビゲーション装置2への通電が開始して起動すると、ナビサーバ1との間で通信が確立され、ナビゲーション装置2への通電が停止すると、ナビサーバ1との間の通信が遮断されるようになっている。
【0044】
図2のフローチャートは、車両Mをイグニッションオンすると、その都度行われるETC判定手段33の処理手順を示したものである。ステップS1において、最初に運転者が車両Mのイグニッションスイッチを操作して、車両Mをイグニッションオンの状態にすると、ナビゲーション装置2の各部への通電が開始して、ナビゲーション装置2が起動する。このナビゲーション装置2の起動に伴い、次のステップS2でETC判定手段33は、コネクタ52を通して取り込まれる信号の有無から、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在するか否かを判定し、コネクタ52を通して取り込まれる信号が有れば、その信号に含まれるETC種別情報から、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51がどのような種別であるのかを判定する。これは、前述のETC判定手段33が判定できる第1のETC対応状況と第2のETC対応状況に相当する。
【0045】
具体的には、ステップS2において、「ETC」バージョンのETC種別情報を含む信号が、ETC車載器51からコネクタ52を通してETC判定手段33に取り込まれると、ETC判定手段33は車両MのETC対応状況として、ナビゲーション装置2に連動する「ETC」バージョンのETC車載器51が、車両Mに搭載されていると判定する(ステップS3)。また、「ETC2.0」バージョンのETC種別情報を含む信号が、ETC車載器51からコネクタ52を通してETC判定手段33に取り込まれると、ETC判定手段33は車両MのETC対応状況として、ナビゲーション装置2に連動する「ETC2.0」バージョンのETC車載器51が、車両Mに搭載されていると判定する(ステップS4)。これら以外に、ETC車載器51からコネクタ52を通してETC判定手段33に何も信号が取り込まれなかった場合、ETC判定手段33はナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在しないと判定して、次のステップS5に移行する。
【0046】
ステップS5において、ETC判定手段33は、ETC車載器情報DB32に記憶されるETC車載器情報を読み出し、このETC車載器情報から予めユーザーが設定したETC車載器51の種別を判定する。これは、前述のETC判定手段33が判定できる第3の対応状況に相当する。
【0047】
具体的には、ステップS5において、ETC車載器51の種別が「ETC」バージョンであるとのETC車載器情報が、ETC車載器情報DB32に記憶されていれば、ETC判定手段33は車両MのETC対応状況として、ナビゲーション装置2に連動しない「ETC」バージョンのETC車載器51が、車両Mに搭載されていると判定する(ステップS6)。また、ETC車載器51の種別が「ETC2.0」バージョンであるとのETC車載器情報が、ETC車載器情報DB32に記憶されていれば、ETC判定手段33は車両MのETC対応状況として、ナビゲーション装置2に連動しない「ETC2.0」バージョンのETC車載器51が、車両Mに搭載されていると判定する(ステップS7)。これら以外に、ETC車載器51の種別を特定するようなETC車載器情報が、ETC車載器情報DB32に記憶されていなければ、ETC判定手段33は「ETC」バージョンと「ETC2.0」バージョンの何れについても、車両MにはETC車載器51が存在せず未装着であると判定する(ステップS8)。
【0048】
このように、本実施例のETC判定手段33は、車両Mがイグニッションオンする度に、ETC車載器51の接続部となるコネクタ52を通して取り込まれる信号から、車両MのETC対応状況を判定することができる。そのため、ETC車載器51を別な機種に変更した場合に、それがどのようなETC車載器51であるのかを設定し直さなくても、車両のイグニッションを一度オンすれば、その後はETC判定手段33により車両MのETC対応状況を正しく判定できる。またETC判定手段33は、ステップS2において、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51の種別判定を優先し、その後のステップS5において、ユーザーが設定したETC車載器情報に基づくETC車載器51の種別判定を活用しているので、ETC車載器51を別な機種に変更した場合に、ユーザーが誤ったETC車載器情報を書き込んだとしても、変更後のETC車載器51をコネクタ52に接続して、ナビゲーション装置2に連動させた状態であれば、ETC判定手段33が車両MのETC対応状況を正しく判定して、書き込みの際のポカミスを排除できる。
【0049】
なお、車両Mとナビゲーション装置2との間の配線処理により、車両Mがイグニッションオンする前のアクセサリーオンの段階で、ナビゲーション装置2へのアクセサリー電源の通電が開始して、ナビゲーション装置2が自動起動するものがある。この場合も、アクセサリー電源電圧を検出するか、或いはナビゲーション装置2の自動起動をトリガとして、ETC判定手段33によるステップS2以下の判定を行なわせればよい。本発明でいう「車両の電源オン」とは、こうした車両Mのイグニッションオンやアクセサリーオンを含めたものを意味する。
【0050】
図3は、その後のナビサーバ1及びナビゲーション装置2の処理手順について、図示したものである。
【0051】
同図において、最初のステップS21では、車両Mのナビゲーション装置2の旅行計画認識手段35が、液晶パネル41表面や操作ボタン43への手動操作により、目的位置を設定した等のタイミングで、車両Mの現在位置又は出発位置と、目的位置と、現在時刻又は出発時刻とを含む旅行計画を旅行計画認識手段35で認識する。このときの車両Mの現在位置と現在時刻は、GPS衛星を利用した現在位置検出手段34により検出取得される。
【0052】
続いてナビゲーション装置2は、液晶パネル41表面や操作ボタン43への手動操作により、通常のルート検索に代えて有料道路における割引情報の検索が選択されると、ナビサーバ1に旅行計画を送信する。このとき旅行計画認識手段35は、旅行計画だけでなく、
図2のフローチャートで判定されたETC対応状況もナビサーバ1に送信する。ナビサーバ1は、車両Mのナビゲーション装置2から送信された旅行計画とETC対応状況を、ネットワークを介してそれぞれ受信する。
【0053】
尚、ナビゲーション装置2の旅行計画認識手段35は、有料道路における割引情報の検索が選択されない場合にも、旅行計画を認識したことをトリガとして、ナビサーバ1へ自動的に該旅行計画とETC対応状況を送信するようにしてもよい。
【0054】
次に、ナビサーバ1の支援ルート探索手段21は、支援マップ情報DB11に記憶されている地図情報に基づいて、現在位置または出発位置と目的位置とを結ぶ一乃至複数の支援ルートを探索する(ステップS11)。
【0055】
続いて、ナビサーバ1の支援情報検索手段22は、支援ルート探索手段21により探索された支援ルートに対して、有料道路における走行時間帯並びに乗り口および降り口(ジャンクション)により表わされる有料道路の利用料金の割引条件に関する割引情報を、支援情報DB12に記憶された割引情報に基づいて検索する(ステップS12)。
【0056】
例えば支援情報検索手段22は、支援ルート上に存在する有料道路区間を抽出した上で、該区間へ乗り入れるための乗り口(料金所やETC車専用料金所(ETC専用出入口))と、該区間で乗り口以降に存在する降り口(料金所やETC車専用料金所(ETC専用出入口))を特定し、割引対象走行距離、割引対象区間の割引条件を満たす割引情報を検索する。ここで、割引対象区間は、支援ルート上の有料道路区間の全部または一部のいずれでもよく、一度、有料道路を降りた後、隣接する乗り口から再度有料道路の別の区間へ乗り入れてもよい。
【0057】
また支援情報検索手段22は、現在時刻または出発時刻から予測される上記乗り口および降り口(必要に応じてジャンクションを含む)のそれぞれの乗り口通過時刻および降り口通過時刻(ジャンクション通過時刻)から、割引対象料金所通過時刻、割引時間帯の割引条件を満たす割引情報を、支援情報DB12から検索する。
【0058】
さらに、本実施例の支援情報検索手段22は、支援ルート探索手段21で探索された支援ルートに対して、ナビゲーション装置2から送信されたETC判定手段33の判定結果となる車両MのETC対応状況に基いて、支援情報DB12に記憶される割引情報の中から、ETC車載器の有無や種別に応じた割引条件を満たす割引情報を、支援情報DB12から検索する。
【0059】
そして、支援情報検索手段22は、以上の割引条件を満たす割引情報が存在する場合に、(1)割引の名称、(2)割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの名称、(3)割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの通過時刻、(4)通常料金に対する割引額(割引率)の情報を含む検索結果を支援データ作成手段23に出力する。
【0060】
次いで、ナビサーバ1の支援データ作成手段23は、支援情報検索手段22で検索された上記(1)~(4)の情報から、文字または文字コードとしたテキストファイルからなる割引通知データを作成し、ネットワークを介してナビゲーション装置2へ送信する(ステップS13)。
【0061】
ナビサーバ1からの割引通知データは、ナビゲーション装置2の料金情報取得手段36に取り込まれる。表示制御手段37は、料金情報取得手段36が取得した割引通知データによる割引情報の内容を液晶パネル41に表示させるために、当該液晶パネル41の動作を制御する(ステップS22)。
【0062】
ここでの割引通知データは、上記(1)~(4)を文字情報で構成したテキストファイル形式であり、有料道路の乗り口および降り口等の座標情報を含まないことから、ナビゲーション装置2はナビマップ情報DB31の地図情報との参照処理(ナビマップ情報を利用する情報演算処理)を不要として、割引通知データによる割引情報の内容を、文字情報としてそのまま液晶パネル41に表示させることができる。
【0063】
尚、割引通知データによる割引情報は、ナビサーバ1から送信された割引通知データを何等加工することなくそのまま表示してもよいが、有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)を編集して表示してもよい。例えば、現在位置から、乗り口および降り口(ジャンクション)、そして目的位置を、液晶パネル41の下側から上側に向かって、進行方向として表示するようにしてもよい。逆に、これらを液晶パネル41の上側から下側に向かって表示するようにしてもよい。
【0064】
次いでナビゲーション装置2は、液晶パネル41表面や操作ボタン43への手動操作により、割引通知データによる割引情報の内容を利用したコース設定が選択されると、割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの名称を経由地名とする、現在位置または出発位置から目的位置までのナビルートを、ナビルート設定手段38により検索し設定する(ステップS23)。
【0065】
このとき、ナビサーバ1から送信された割引通知データは、テキストファイル形式で、そのフォーマットが経由地情報を認識できるファイルフォーマットとなっているため、ナビルート設定手段38は、割引通知データの割引情報で指定された有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)のそれぞれの名称を、そのまま経由地情報として認識することができ、これらを経由地とする検索を行なうことができる。
【0066】
かかるナビルート検索および設定は、通常行われるルート設定と同程度の処理負荷であることから、割引条件を満たしたナビルートの設定を簡易且つ確実に行うことができると共に、経由地を設定するときのアプリケーションソフトを変更することなく、そのままナビゲーション装置2のアプリケーションソフトを利用することができる。
【0067】
このようにして設定されたナビルートを表示パネルに表示させるために、表示制御手段37は液晶パネル41の動作を制御する(ステップS24)。
【0068】
こうして、本実施例のナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置2に処理負荷を掛けることなく、有料道路における割引情報をナビゲーション装置2で利用することができる。
【0069】
尚、本実施例では、割引情報についての割引通知データによる割引情報の表示(S23)が、液晶パネル41を利用して行われるが、そうした表示に加えて又は表示に代えて、スピーカー42を介して割引情報の内容を読み上げ、割引情報の内容をユーザーに聴覚的に認識させるようにしてもよい。また、そうした表示に加えて又は表示に代えて、割引情報の内容を予め設定されたメールアドレスへ送信するようにしてもよい。
【0070】
また、本実施例において、操作ボタン43への手動操作により、通常のルート検索が選択された場合(有料道路における割引情報の検索が選択されない場合)には、
図3の破線で示すように、ナビゲーション装置2からナビサーバ1への旅行計画の送信を行うことなく、該旅行計画に基づくナビルートの設定を行なうようにしてもよい。
【0071】
さらに、本実施例において、ナビマップ情報DB31の地図情報と、支援マップ情報DB11の地図情報とが一致しない場合に、ナビゲーション装置2は、割引情報を利用したナビルートの検索や設定を行わず、その旨を液晶パネル41に表示するようにしてもよい。この場合、割引通知データのファイルフォーマット内に経由地情報の利用判断フラグを立てること等により、ナビマップ情報DB31の地図バージョンから、ナビルートの検索や設定が可能か否かを判断するようにすることが好ましい。これにより、ナビマップ情報が最新の有料道路等に対応していない場合に、支援ルートと異なるナビルートが設定されることを回避することができる。
【0072】
また、本実施例において、ナビルート設定手段38により、ナビルートの位置と名称との位置関係に鑑みてユーザーがルートの再探索を希望する場合には、ナビマップ情報に基づいて、ナビルート設定手段38がリルートを行ってもよく、ナビサーバ1の支援ルート探索手段21で探索された支援ルートの情報(少なくとも割引条件を満たす有料道路の乗り口および降り口(ジャンクション)の座標情報を含む)をナビゲーション装置2から取得し、かかる支援ルートの情報に基づいて、ナビルート設定手段38がリルートの設定を行なうようにしてもよい。
【0073】
以上のように本実施例では、車両Mの乗員に情報を提供する車載装置としてのナビゲーション装置2が、車両MのETC対応状況を判定する判定手段としてのETC判定手段33と、車両Mの現在位置を検出する現在位置検出手段34と、車両Mの有料道路における料金情報として割引情報を取得する料金情報取得手段36と、を備えている。そしてETC判定手段33は、車両Mの電源オンとなるイグニッションオンやアクセサリーオンの都度、その車両MのETC対応状況を判定し、料金情報取得手段36は、ETC判定手段33の判定結果に基づいて、ETC対応状況に応じた割引情報を取得するようになっており、ナビゲーション装置2は、ナビルート設定手段38で車両Mの経路案内を設定する際に、料金情報取得手段36で取得した割引情報を、例えば表示部である液晶パネル41からの表示や、音出力部であるスピーカー42からの音で、車両Mの乗員に予め報知提供する構成となっている。
【0074】
そのため、車両Mに搭載するETC車載器51を別なものに変更した場合に、それがどのようなETC車載器51であるのかをわざわざ設定し直さなくても、車両Mを電源オンする度に、ETC判定手段33により車両MのETC対応状況が判定されるので、料金情報取得手段36はETC判定手段33からの判定結果に基づいて、変更後のETC車載器51に見合う有料道路の割引情報を直ちに取得できる。したがって、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51の取り替えに対応して、車両Mの有料道路における割引情報を車両Mの乗員に正しく提供できる。
【0075】
また本実施例では、ETC判定手段33は、車両MのETC対応状況として、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51であるか否かを含めて判定する構成となっている。そのため、ETC判定手段33は少なくとも、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51であるか否かを判定できるため、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51の場合には、ETC車載器51からの信号を直接取得することで、ETC車載器51の取り替えに迅速に対応することができる。
【0076】
また本実施例では、ETC判定手段33は、車両MのETC対応状況として、どのような種別のETC車載器51であるのかを判定する構成となっている。そのため、ETC判定手段33はさらに、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51がどのような種別のものであるのかを判定できるため、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在しない場合に加えて、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51の種別として、例えば「ETC」や「ETC2.0」に応じた割引情報を、車両Mの乗員に正しく提供できる。
【0077】
また本実施例では、料金情報取得手段36は、ナビゲーション装置2と通信が可能なナビサーバ1から、ETC判定手段33が判定したETC対応状況に応じた割引情報を取得する構成となっている。そのため、ナビサーバ1で割引情報の特定を行なうことにより、ナビゲーション装置2の負担を軽減することができる。
【0078】
また本実施例では、ETC判定手段33がナビゲーション装置2に連動するETC車載器51ではないと判定した場合に、ETC車載器情報DB32に記憶される予め設定したETC車載器情報に基づき、料金情報取得手段36が取得した割引情報を、車両Mの乗員に提供する構成となっている。そのため、ETC車載器情報DB32に記憶する予め設定したETC車載器情報に基づいて、ナビサーバ1で得られた的確な料金情報を車両Mの乗員に正しく提供できる。
【0079】
その他、実施例上の効果として、ETC判定手段33はナビゲーション装置2に連動するETC車載器51がどのような種別であるのかという判定を優先させ、ナビゲーション装置2に連動するETC車載器51が存在しない場合に、ETC車載器情報DB32に記憶されるETC車載器情報を読み出して、ナビゲーション装置2に連動しないETC車載器51がどのような種別であるのかを判定する構成となっている。そのため、ETC車載器51を別な機種に変更した場合に、誤ったETC車載器情報がETC車載器情報DB32に書き込まれても、変更後のETC車載器51をナビゲーション装置2に連動させてあれば、ETC判定手段33がETC車載器51から取り込んだ信号を優先して、車両MのETC対応状況を正しく判定するので、書き込みの際のポカミスを排除できる。
【0080】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、車両Mの乗員に提供する料金情報として、支援情報DB12に記憶する割引情報に、有料道路における割引前の通常料金や、割引後の利用料金を含ませてもよい。これにより車両Mの乗員は、有料道路の利用時における割引額や割引率だけでなく、割引がない場合の通常料金や、実際の割引かれた後の利用料金を確認できる。また現状のETC車載器51は、「ETC」と「ETC2.0」の二種類だけが存在するが、将来的に別な種別のETC車載器51が車両Mに搭載される場合も、ETC判定手段33が上述の処理手順で同様にETC車載器51の種別を判定できる。
【符号の説明】
【0081】
1 ナビサーバ
2 ナビゲーション装置(車載装置)
33 ETC判定手段(判定手段)
34 現在位置検出手段
36 料金情報取得手段
51 ETC車載器
M 車両