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特許7042839スワイプ及びタップして確認の特徴を有する送達デバイスのコントローラを操作するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-17
(45)【発行日】2022-03-28
(54)【発明の名称】スワイプ及びタップして確認の特徴を有する送達デバイスのコントローラを操作するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/168 20060101AFI20220318BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220318BHJP
【FI】
A61M5/168
G06F3/0488
【請求項の数】 33
(21)【出願番号】P 2019553457
(86)(22)【出願日】2018-03-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-28
(86)【国際出願番号】 US2018023725
(87)【国際公開番号】W WO2018183076
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-02-19
(31)【優先権主張番号】62/478,227
(32)【優先日】2017-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/478,182
(32)【優先日】2017-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーガレット アン ヤコビ
(72)【発明者】
【氏名】ソーニャ ミード
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジョン シードジック
(72)【発明者】
【氏名】トニー ハイ グエン
(72)【発明者】
【氏名】ピン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】クリントン ジェームズ ゴイエット
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン デイビッド カミング
(72)【発明者】
【氏名】トーマス フランク キンスト
(72)【発明者】
【氏名】マーク クリフォード ヴォグト
(72)【発明者】
【氏名】ジョン リチャード ジョリー
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-506738(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0221890(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/142 - 5/155
A61M 5/168 - 5/175
G06F 3/0488
G16H 20/10 - 20/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体への薬物の送達のためのシステムであって、
患者の身体に薬物を送達するように構成されたデバイスと、
医用デバイスに接続され、前記医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、
前記コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、前記ユーザ入力に関係するデータを前記コントローラに提供し、前記コントローラからのディスプレイコマンドに応答してディスプレイ画面を生成するように構成されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)ディスプレイとを備え、
前記コントローラは、
ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有する第1の画面を生成するために、前記GUIディスプレイにディスプレイコマンドを送ることであって、前記スワイプフィールドは、前記医用デバイスによる指定の動作を開始するようにユーザに促すために表示される、こと、
前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、前記GUIディスプレイから受け取られるデータから、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが、前記コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるように、選択された量の前記スワイプフィールドを前記スワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったと前記コントローラが決定したとき、第2の画面を生成するように前記GUIディスプレイにディスプレイコマンドを送ること、及び
有効なユーザプレスが前記第2の画面上の確認ボタンに対して入力されたと前記コントローラが決定したとき、前記指定の動作についてのコマンドを生成し、前記医用デバイスに送ること
を行うように構成され、
前記指定の動作が前記薬物の送達であり、有効なユーザプレスが前記第2の画面上の確認ボタンに対して入力されたと前記コントローラが決定したとき、前記コントローラは、前記患者への前記薬物の送達を開始するように前記医用デバイスに命令し、前記GUIディスプレイを介して送達ステータス画面を生成するように構成され、
前記送達ステータス画面は、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータを備え、
前記コントローラは、前記薬物の前記送達に関係する選択されたイベントに従って、前記回転する進行リングシンボル及び前記レベルインジケータのそれぞれを遷移させる、
システム。
【請求項2】
前記確認ボタンでの前記ユーザプレスは、前記コントローラによって有効なユーザプレスとして認識されるために、前記GUIディスプレイ上で前記第2の画面の表示が開始された後の選択された時間間隔以内に行われなければならない
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の画面は、前記第1の画面が前記コントローラについてのスワイプして送達開始の画面であることを示す情報を特定する文字数字式画面と、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記グラフィカル情報は、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有するロック画面である第3の画面を表示するように前記GUIディスプレイにディスプレイコマンドを送るように構成され、
前記スワイプフィールドは、前記ロック画面のロック解除を開始するようにユーザに促すために表示される
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、グラフィカルユーザディスプレイから受け取られるデータから、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが、前記コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量の前記スワイプフィールドをスワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったと前記コントローラが決定したとき、第4の画面を生成するために、ディスプレイコマンドを生成し、前記GUIディスプレイに送り、
有効なユーザプレスが前記第4の画面上の確認ボタンに対して入力されたと前記コントローラが決定したとき、指定の動作を可能にする第5のロック解除画面を生成するためのコマンドを生成し、前記GUIディスプレイに送るように構成される
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第3の画面は、前記第の画面が前記コントローラについてのスワイプしてロック解除の画面であることを示す情報を特定する文字数字式画面と、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する
請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記グラフィカル情報は、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
第5のロック解除画面は、薬物のドーズ、及び入力された量の薬物を送達するための要求の少なくとも一方をユーザが入力することを可能にし、前記ユーザがボタンの有効なプレスを入力して、薬物の送達が望ましいことを確認することを必要とするように構成された送達開始画面である
請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
患者の身体への薬物の送達を制御するためのデバイスであって、
医用デバイスに接続され、前記医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、
前記コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、前記ユーザ入力に関係するデータを前記コントローラに提供し、前記コントローラからのディスプレイコマンドに応答してディスプレイ画面を生成するように構成されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)ディスプレイと
を備え、
前記コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有する第1の画面を生成するために、前記GUIディスプレイにディスプレイコマンドを送るように構成され、
前記スワイプフィールドは、前記医用デバイスによる指定の動作を開始するようにユーザに促すために表示され、
前記コントローラは、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、GUIディスプレイから受け取られるデータから、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが、前記コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量の前記スワイプフィールドを前記スワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとそれが決定したとき、第2の画面を生成するように構成され、
前記第2の画面は、前記コントローラが前記指定の動作に着手する前に有効なユーザプレスを必要とする確認ボタンを備え、有効なユーザプレスが前記確認ボタンに対して入力されたと前記コントローラが決定したとき、前記コントローラは、前記指定の動作についてのコマンドを生成し、前記医用デバイスに送る、
デバイス。
【請求項11】
前記確認ボタンでの前記ユーザプレスは、前記コントローラによって有効なユーザプレスとして認識されるために、前記GUIディスプレイ上で前記第2の画面の表示が開始された後の選択された時間間隔以内に行われなければならない
請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1の画面は、前記第1の画面が前記コントローラについてのスワイプしてロック解除の画面であることを示す情報を特定する文字数字式画面と、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する
請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
前記グラフィカル情報は、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む
請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第1の画面は、前記第1の画面が前記コントローラについてのスワイプして送達開始の画面であることを示す情報を特定する文字数字式画面と、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する
請求項10に記載のデバイス。
【請求項15】
前記グラフィカル情報は、前記有効なスワイプジェスチャの前記指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む
請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第1の画面によって示される前記指定の動作は、前記コントローラについての画面をロック解除するためのスワイプであり、有効なユーザプレスが前記第2の画面内で認識されたとき、前記コントローラは第3の画面を生成し、
前記第3の画面は、薬物のドーズ、及び入力された量の薬物を送達するための要求の少なくとも一方をユーザが入力することを可能にし、前記ユーザがボタンの有効なプレスを入力して、薬物の送達が望ましいことを確認することを必要とするように構成される
請求項10に記載のデバイス。
【請求項17】
薬物の送達が望ましいことを確認するための前記ボタンの有効なプレスが認識されたとき、前記コントローラは第4の画面を生成し、
前記第4の画面は、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有し、
前記コントローラは、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、前記GUIディスプレイから受け取られるデータから、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが、前記コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量の前記スワイプフィールドを前記スワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとそれが決定したとき、第5の画面を生成するように構成され、
前記第5の画面は、前記コントローラが指定の動作に着手する前に有効なユーザプレスを必要とする確認ボタンを備え、
前記コントローラは、前記第5の画面に対するユーザ入力に応答して、薬物を送達するように前記医用デバイスに命令するように構成され、
前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが選択された量の前記スワイプフィールドを横切らなかったか、又は前記指定の方向以外の前記スワイプフィールドに沿った方向であったと前記コントローラが決定したとき、前記第4の画面が前記GUIディスプレイによって表示されたままであり、前記第5の画面が生成されない
請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第1の画面が、前記ユーザフィンガスワイプジェスチャが選択された量の前記スワイプフィールドを横切らなかったか、又は前記指定の方向以外の前記スワイプフィールドに沿った方向であったと前記コントローラが決定したとき、前記第1の画面が前記GUIディスプレイによって表示されたままであり、前記第2の画面が表示されない
請求項10に記載のデバイス。
【請求項19】
前記指定の動作は、前記コントローラをロック解除すること、及び薬物を送達するように前記医用デバイスに命令することの一方でよい
請求項10に記載のデバイス。
【請求項20】
患者の身体への薬物の送達を制御するためのデバイスであって、
医用デバイスに接続され、前記医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、
前記コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、前記ユーザ入力に関係するデータを前記コントローラに提供するように構成されたユーザインターフェースと、
前記コントローラに接続され、ディスプレイ画面を生成するように構成されたディスプレイと
を備え、
前記コントローラは、前記ユーザインターフェースを介するユーザ入力に応答して、前記患者への前記薬物の送達を開始するように前記医用デバイスに命令し、前記ユーザ入力に応答して、前記ディスプレイを介して送達ステータス画面を生成するように構成され、
前記送達ステータス画面は、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータを備え、
前記コントローラは、前記薬物の前記送達に関係する選択されたイベントに従って、前記回転する進行リングシンボル及び前記レベルインジケータのそれぞれを遷移させる
デバイス。
【請求項21】
前記コントローラと前記医用デバイスはメッセージを交換し、前記医用デバイスは、前記薬物の前記送達の完了のステータスを前記コントローラに通知し、前記コントローラは、前記回転する進行リングシンボル及び前記レベルインジケータのそれぞれを遷移させるための前記選択されたイベントとして完了の前記ステータスを使用する
請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
完了の前記ステータスは、前記患者の身体に送達される前記薬物の単位数を含む
請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記コントローラは、前記患者の身体に送達される前記薬物の前記単位数の選択された変化に対応する、選択された度数だけ、前記進行リングシンボルを回転させる
請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記進行リングシンボルは、前記進行リングシンボルの回転のユーザ識別を容易にするように、その外周に沿った切欠き、又は前記進行リングシンボルの厚みの階調の少なくとも一方を含む
請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記コントローラは、前記患者の身体に送達される前記薬物の前記単位数の選択された変化に対応する、選択された量だけ、前記ディスプレイ上の背景イメージに対して前記レベルインジケータを変更する
請求項22に記載のデバイス。
【請求項26】
前記コントローラは、前記薬物の前記送達の開始時に開始されるタイマに基づいて、前記薬物の前記送達の完了のステータスを決定し、
前記コントローラは、前記回転する進行リングシンボル及び前記レベルインジケータのそれぞれを遷移させるための前記選択されたイベントとして、前記タイマによって示される、経過した時間量を使用する
請求項20に記載のデバイス。
【請求項27】
前記コントローラは、前記タイマによって示される、経過した時間量に対応する、選択された度数だけ、前記進行リングシンボルを回転させる
請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記進行リングシンボルは、前記進行リングシンボルの回転のユーザ識別を容易にするように、その外周に沿った切欠き、又は前記進行リングシンボルの厚みの階調の少なくとも一方を含む
請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記コントローラは、前記タイマによって示される、経過した時間量に対応する、選択された量だけ、前記ディスプレイ上の背景イメージに対して前記レベルインジケータを変更する
請求項26に記載のデバイス。
【請求項30】
前記コントローラは、前記レベルインジケータの変更よりも高速に前記進行リングシンボルを遷移させるレートで、前記進行リングシンボルを回転させる
請求項27に記載のデバイス。
【請求項31】
前記コントローラは前記医用デバイスとは別々であり、ワイヤレス通信を介してそれに接続される
請求項20に記載のデバイス。
【請求項32】
前記ユーザインターフェース及び前記ディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)デバイス内で構成される
請求項20に記載のデバイス。
【請求項33】
前記GUIデバイスは前記コントローラ上にある
請求項32に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用デバイスコントローラディスプレイに関し、より詳細には、デバイスコントローラのグラフィカルユーザインターフェース上のボタンを介する、不注意によるコマンドの入力などの意図しないユーザ入力、及び対応する望ましくない医用デバイス動作を回避する医用デバイスコントローラディスプレイに関する。本発明はまた、医用デバイスのステータス、又は選択された医用デバイス動作の進行をユーザにはっきりと示す医用デバイスコントローラディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病などの病状のより良好かつ便利な患者管理に対する患者及びヘルスケアプロバイダの要望の増大と共に、オンボディ医用デバイス(例えば、ウェアラブル注入ポンプ)及びボディエリアネットワーク(BAN)医用デバイス(例えば、ハンドヘルド血糖測定器、糖尿病管理appを有するスマートフォン、及びオンボディデバイス用のワイヤレスコントローラ)に対する需要が増大している。オンボディ医用デバイス及びBAN医用デバイスに関するユーザインターフェースに対するいくつかの設計基準が考慮されるべきである。例えば、オンボディデバイス又はBANデバイスを使用して病状を管理している人々は、ある程度の視覚障害、触覚障害、及び/又は認知障害を抱えていることがある。したがって、ユーザがある程度の障害を有するときであっても、使用するのが容易な医用デバイス用のユーザインターフェースが求められている。例えば、医用デバイスのステータス、又は選択された医用デバイス動作の進行をユーザにはっきりと示すために、見て理解するのが容易なディスプレイ機能、及び/又は不注意によるボタンプレスからの意図しない動作を回避するための安全機能を有する医用デバイスが求められている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の例示的実施形態によって、上記及び他の問題が克服され、追加の利点が実現される。
【0004】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、医用デバイスのステータス、又は選択された医用デバイス動作の進行をユーザにはっきりと示すために、見て理解するのが容易なディスプレイ機能を含む医用デバイスコントローラユーザインターフェースが提供される。
【0005】
例えば、本発明の例示的実施形態の一態様は、患者の身体への薬物の送達のためのシステムであって、患者の身体に薬物を送達するように構成されたデバイスと、医用デバイスに接続され、医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、ユーザ入力に関係するデータをコントローラに提供し、コントローラからのディスプレイコマンドに応答してディスプレイ画面を生成するように構成されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)ディスプレイとを備えるシステムを提供することである。コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有する第1の画面を生成するために、GUIディスプレイにディスプレイコマンドを送ることであって、スワイプフィールドが、医用デバイスによる指定の動作を開始するようにユーザに促すために表示される、送ること、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、GUIディスプレイから受け取られるデータから、ユーザフィンガスワイプジェスチャが、コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるように、選択された量のスワイプフィールドをスワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとコントローラが決定したとき、第2の画面を生成するようにGUIディスプレイにディスプレイコマンドを送ること、及び有効なユーザプレスが第2の画面上の確認ボタンに対して入力されたとコントローラが決定したとき、指定の動作についてのコマンドを生成し、医用デバイスに送ることを行うように構成される。指定の動作が薬物の送達であり、有効なユーザプレスが第2の画面上の確認ボタンに対して入力されたとコントローラが決定したとき、コントローラは、患者への薬物の送達を開始するように医用デバイスに命令し、GUIディスプレイを介して送達ステータス画面を生成するように構成され、送達ステータス画面は、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータを備え、コントローラは、薬物の送達に関係する選択されたイベントに従って、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータのそれぞれを遷移させる。
【0006】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、確認ボタンでのユーザプレスは、コントローラによって有効なユーザプレスとして認識されるために、GUIディスプレイ上で第2の画面の表示が開始された後の選択された時間間隔以内に行われなければならない。
【0007】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第1の画面は、第1の画面がコントローラについてのスワイプして送達開始の画面であることを示す情報を特定する英数画面と、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する。例えば、グラフィカル情報は、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む。
【0008】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有するロック画面である第3の画面を表示するようにGUIディスプレイにディスプレイコマンドを送るように構成され、スワイプフィールドは、ロック画面のロック解除を開始するようにユーザに促すために表示される。さらに、コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、グラフィカルユーザディスプレイから受け取られるデータから、ユーザフィンガスワイプジェスチャが、コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量のスワイプフィールドをスワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとコントローラが決定したとき、第4の画面を生成するために、ディスプレイコマンドを生成し、GUIディスプレイに送り、有効なユーザプレスが第4の画面上の確認ボタンに対して入力されたとコントローラが決定したとき、指定の動作を可能にする第5のロック解除画面を生成するためのコマンドを生成し、GUIディスプレイに送るように構成される。
【0009】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第3の画面は、第1の画面がコントローラについてのスワイプしてロック解除の画面であることを示す情報を特定する英数画面と、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する。例えば、グラフィカル情報は、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む。
【0010】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第5のロック解除画面は、薬物のドーズ(dose)、及び入力された量の薬物を送達するための要求の少なくとも一方をユーザが入力することを可能にし、ユーザがボタンの有効なプレスを入力して、薬物の送達が望ましいことを確認することを必要とするように構成された送達開始画面である。
【0011】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、患者の身体への薬物の送達を制御するためのデバイスが、医用デバイスに接続され、医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、ユーザ入力に関係するデータをコントローラに提供するように構成されたユーザインターフェースと、コントローラに接続され、ディスプレイ画面を生成するように構成されたディスプレイとを備える。コントローラは、ユーザインターフェースを介するユーザ入力に応答して、患者への薬物の送達を開始するように医用デバイスに命令し、ユーザ入力に応答して、ディスプレイを介して送達ステータス画面を生成するように構成される。送達ステータス画面は、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータを備える。コントローラは、薬物の送達に関係する選択されたイベントに従って、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータのそれぞれを遷移させる。
【0012】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、コントローラと医用デバイスはメッセージを交換し、医用デバイスは、薬物の送達の完了のステータスをコントローラに通知し、コントローラは、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータのそれぞれを遷移させるための選択されたイベントとして完了のステータスを使用する。例えば、完了のステータスは、患者の身体に送達される薬物の単位数を含み得る。さらに、コントローラは、患者の身体に送達される薬物の単位の選択された変化に対応する、選択された度数だけ、進行リングシンボルを回転させ得る。進行リングシンボルは、進行シンボルの回転のユーザ識別を容易にするように、その外周に沿った切欠き、又は進行リングシンボルの厚みの階調の少なくとも一方を含み得る。コントローラは、患者の身体に送達される薬物の単位の選択された変化に対応する、選択された量だけ、ディスプレイ上の背景イメージに対してレベルインジケータを変更し得る。
【0013】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、コントローラは、薬物の送達の開始時に開始されるタイマに基づいて、薬物の送達の完了のステータスを決定し、コントローラは、回転する進行リングシンボル及びレベルインジケータのそれぞれを遷移させるための選択されたイベントとして、タイマによって示される、経過した時間量を使用する。例えば、コントローラは、タイマによって示される、経過した時間量に対応する、選択された度数だけ、進行リングシンボルを回転させる。進行リングシンボルは、進行シンボルの回転のユーザ識別を容易にするように、その外周に沿った切欠き、又は進行リングシンボルの厚みの階調の少なくとも一方を含み得る。コントローラは、タイマによって示される、経過した時間量に対応する、選択された量だけ、ディスプレイ上の背景イメージに対してレベルインジケータを変更し得る。さらに、コントローラは、レベルインジケータの変化よりも高速に進行リングシンボルを遷移させるレートで、進行リングシンボルを回転させ得る。
【0014】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、コントローラは医用デバイスとは別々であり、ワイヤレス通信を介してそれに接続される。例えば、ユーザインターフェース及びディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)デバイス内で構成される。さらに、GUIデバイスはコントローラ上にあり得る。
【0015】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、デバイスコントローラのグラフィカルユーザインターフェース上のボタンを介する、不注意によるコマンドの入力などの意図しないユーザ入力、及び対応する望ましくない医用デバイス動作を回避するユーザインターフェースが提供される。
【0016】
例えば、本発明の例示的実施形態の態様は、患者の身体への薬物の送達を制御するためのデバイスであって、医用デバイスに接続され、医用デバイスから患者の身体への薬物の送達を制御するように構成されたコントローラと、コントローラに接続され、ユーザ入力を受け取り、ユーザ入力に関係するデータをコントローラに提供し、コントローラからのディスプレイコマンドに応答してディスプレイ画面を生成するように構成されたグラフィカルユーザディスプレイとを備えるデバイスを提供することである。コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有する第1の画面を生成するために、グラフィカルユーザディスプレイにディスプレイコマンドを送るように構成される。コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、グラフィカルユーザディスプレイから受け取られるデータから、ユーザフィンガスワイプジェスチャが、コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量のスワイプフィールドをスワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとそれが決定したとき、第2の画面を生成するように構成され、スワイプフィールドは、医用デバイスによる指定の動作を開始するようにユーザに促すために表示される。第2の画面は、コントローラが指定の動作に着手する前に有効なユーザプレスを必要とする確認ボタンを備え、有効なユーザプレスが確認ボタンに対して入力されたとコントローラが決定したとき、コントローラは、指定の動作についてのコマンドを生成し、医用デバイスに送る。
【0017】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、確認ボタンでのユーザプレスは、コントローラによって有効なユーザプレスとして認識されるために、グラフィカルユーザディスプレイ上で第2の画面の表示が開始された後の選択された時間間隔以内に行われなければならない。
【0018】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第1の画面は、第1の画面がコントローラについてのスワイプしてロック解除の画面であることを示す情報を特定する英数画面と、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する。例えば、グラフィカル情報は、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む。
【0019】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第1の画面は、第1の画面がコントローラについてのスワイプして送達開始の画面であることを示す情報を特定する英数画面と、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を示すグラフィカル情報とを表示する。例えば、グラフィカル情報は、有効なスワイプジェスチャの指定の方向を指し示す一連の静的矢印を含む。
【0020】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、第1の画面によって示される指定の動作は、コントローラについての画面をロック解除するためのスワイプであり、有効なユーザプレスが第2の画面内で認識されたとき、コントローラは第3の画面を生成し、第3の画面は、薬物のドーズ、及び入力された量の薬物を送達するための要求の少なくとも一方をユーザが入力することを可能にし、ユーザがボタンの有効なプレスを入力して、薬物の送達が望ましいことを確認することを必要とするように構成される。さらに、薬物の送達が望ましいことを確認するためのボタンの有効なプレスが認識されたとき、コントローラは第4の画面を生成し得るし、第4の画面は、ユーザフィンガスワイプジェスチャを受け取るためにユーザの指がその上でスワイプされるスワイプフィールドを有し、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係する移動不可アイコンを有する。コントローラは、ユーザフィンガスワイプジェスチャに関係し、グラフィカルユーザディスプレイから受け取られるデータから、ユーザフィンガスワイプジェスチャが、コントローラによって有効なスワイプジェスチャとして認識されるために、選択された量のスワイプフィールドをスワイプフィールドに沿った指定の方向に横切ったとそれが決定したとき、第5の画面を生成するように構成される。第5の画面は、コントローラが指定の動作に着手する前に有効なユーザプレスを必要とする確認ボタンを備え、コントローラは、第5の画面に対するユーザ入力に応答して、薬物を送達するように医用デバイスに命令するように構成される。ユーザフィンガスワイプジェスチャが選択された量のスワイプフィールドを横切らなかったか、又は指定の方向以外のスワイプフィールドに沿った方向であったとコントローラが決定したとき、第4の画面はグラフィカルユーザディスプレイによって表示されたままでよく、第5の画面は生成されない。
【0021】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、ユーザフィンガスワイプジェスチャが選択された量のスワイプフィールドを横切らなかったか、又は指定の方向以外のスワイプフィールドに沿った方向であったとコントローラが決定したとき、第1の画面はグラフィカルユーザディスプレイによって表示されたままであり、第2の画面は表示されない。
【0022】
本発明の例示的実施形態の態様によれば、指定の動作は、コントローラをロック解除すること、及び薬物を送達するように医用デバイスに命令することの一方でよい。
【0023】
本発明の追加の態様及び/又は他の態様並びに利点が以下の説明で述べられ、説明から明らかとなり、又は本発明の実施によって学ばれ得る。本発明は、上記の態様のうちの1つ若しくは複数、及び/又は特徴のうちの1つ若しくは複数、並びにそれらの組合せを有する医用デバイスコントローラ及びそれを操作するための方法を含み得る。本発明は、例えば添付の特許請求の範囲に記載の、上記の態様の特徴のうちの1つ若しくは複数及び/又は組合せを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施形態の上記の態様及び/又は他の態様並びに利点は、添付の図面と共に行われる以下の詳細な説明からより容易に理解されよう。
【0025】
図1】本発明の例示的実施形態による医用デバイス及びコントローラを示す図である。
図2】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図3】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図4】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図5】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図6】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図7】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図8】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図9】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図10】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図11】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図12】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図13】本発明の例示的実施形態による医用デバイスコントローラディスプレイ上の画面である。
図14A】本発明の例示的実施形態による医用デバイス及びコントローラのブロック図である。
図14B】本発明の例示的実施形態による医用デバイス及びコントローラのブロック図である。
図15】本発明の例示的実施形態によるコントローラのソフトウェアアーキテクチャの図である。
図16】本発明の例示的実施形態による、ユーザ入力を誘導するための医用デバイスコントローラの動作を示す流れ図である。
図17A】本発明の例示的実施形態による、送達進行を示すための医用デバイスコントローラの動作を示す流れ図である。
図17B】本発明の例示的実施形態による、送達進行を示すための医用デバイスコントローラの動作を示す流れ図である。
【0026】
図面全体にわたって、同様の参照番号は、同様の要素、特徴、及び構造を指すように理解される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
これから、添付の図面に示される本発明の実施形態に対する参照が詳細に行われる。本明細書で説明される実施形態は、図面を参照することによって本発明を例示するが、本発明を限定するものではない。
【0028】
本発明の例示的実施形態によれば、限定はしないが、意図しないデバイス動作についての不注意によるユーザ入力を回避しながら、医用デバイスのステータス、又は選択された医用デバイス動作の進行をユーザにはっきりと示すために、見て理解することが容易なディスプレイ機能などの使い易さを含むいくつかの利点を実現する、ユーザインターフェースを備える医用デバイスコントローラが提供される。
【0029】
ここで図1から13、14A及び14Bに対する参照が行われ、医用デバイス12と、ディスプレイ24を備えるコントローラ14とを有する例示的薬物送達システム10が示されており、ディスプレイ24は、タッチスクリーンを備える液晶ディスプレイ(LCD)などのグラフィカルユーザインターフェースである。例示的ディスプレイ24がコントローラ14と共に図示及び説明されるが、本発明の例示的実施形態に従ってここで説明されるディスプレイ機能が、医用デバイス上に提供されるディスプレイ内で提供され、又は医用デバイスと共に使用されるディスプレイを備えるスマートフォン若しくは他のデバイス上で提供され得ることを理解されたい。
【0030】
医用デバイス12は、ウェアラブルデバイス又は患者が持ち運ぶデバイスでよい。医用デバイス12は、一体化されたユーザインターフェースをそのコントローラ14として有し得るし、又は医用デバイスは、図1に示されるようにワイヤレスコントローラ14などの別々のコントローラデバイスによって制御されるように構成され得る。図示される実施形態では、医用デバイス12はワイヤレスコントローラ14によって制御されるが、本発明の態様は、一体化されたユーザインターフェース及びディスプレイ24を備える医用デバイス12、又はユーザインターフェース及びディスプレイ24を備える別々のコントローラデバイス14に当てはまり、それによって、医用デバイス12はディスプレイ24を有することがあり、又は有さないことがあることを理解されたい。
【0031】
例えば、医用デバイス12は、インスリン療法を必要とする2型糖尿病(T2DM)の患者の管理のための、設定された、及び可変ベーサル(24時間周期)レートでのインスリンの連続的皮下送達、並びにボーラス(要求時)ドーズのために構成される、単一の患者使用のための使い捨てインスリン送達デバイス(IDD)でよい。しかし、医用デバイス12は、任意のオンボディ医用デバイス(例えば、ウェアラブル注入ポンプ、連続的グルコース測定器)又はボディエリアネットワーク(BAN)医用デバイス(例えば、ハンドヘルド血糖測定器、病状管理appを有するスマートフォン、及びオンボディデバイス用のワイヤレスコントローラ)でよいことを理解されたい。
【0032】
IDD12は、2型糖尿病(T2DM)の患者による使用のための先進インスリン送達システムであるシステム10の部分である。それは、一般にターゲットユーザが居住するすべての環境での1日24時間使用のために構成される。それは、患者ユーザが3日間(最大84時間)にわたってIDDを着用するように構成される。それは、ユーザが設定する1日のベーサルインスリンレートを送達すること、ユーザが設定するボーラスインスリン量を送達すること、手動ボーラスインスリンドーズを送達すること、及びシステムステータス及び通知を生成することという4つの主な機能を有する。システムは、従来の複雑なインスリンポンプに代わる、控えめで、単純で、費用対効果の高いインスリン送達を必要とする、頻回注射法(MDI)に関する多くの2型患者にとって満たされていない必要に対処する。しかし、医用デバイス12は、任意のタイプの液体を送達するために使用され得るし、インスリン送達又はT2糖尿病治療レジメンに限定されないことを理解されたい。
【0033】
ワイヤレスコントローラ(WC)14が、1日のベーサルインスリンレート及び食事時間インスリン量を患者に送達するように、身体に着用されたIDDをプログラムするために使用される。WC14はまた、IDD12のステータス情報並びにユーザへの通知を提供する。身体に着用されたIDD12は、患者へのインスリンを皮下に貯蔵し、管理する。IDDは、それが問題(例えば、リザーバ内の容量低下、電池電力低下)を検出した場合、WCを介して患者にフィードバックを送る。システム10内の通信ソフトウェアによってサポートされる重要な機能は、IDD12がWC14にフィードバックを提供することを可能にし、ユーザが単純かつ個別にWC14を介してワイヤレスにそのインスリン送達をIDD12によって制御することを可能にする、WC14とIDD12との間のワイヤレス通信である。
【0034】
図14Aに示される図示される実施形態では、IDD12は、ポンピング機構52、(例えば、整合回路及びアンテナを有するRF回路54を介する)WC14とのワイヤレス通信、及びポンプ動作を制御するように構成されたマイクロコントローラ60を有する。IDDは、プログラムされた薬物の送達に加えて、薬物の手動送達のためのボーラスボタン64を有する。ポンピング機構52は、カニューレ68を介してIDDを着用する患者に送達される液体薬物(例えば、インスリン)を貯蔵するためのリザーバ76と、カニューレを通じてリザーバから指定の量の薬物を制御可能に送達するためのポンプ72とを備える。リザーバ76は、注射器を使用して隔壁78を介して充填され得る。IDDは、カニューレ68を患者内に挿入するための手動挿入機構66を有する。しかし、プロセッサ60は、任意選択の駆動回路を操作して、カニューレ68を患者内に配置するための挿入機構66の動作を自動化するように構成され得る。さらに、任意選択で、IDD12は流体センサ74又は圧力センサ70を備え得る。LED62が、例えば、リザーバプライミング中などの1つ又は複数のポンプ動作中にマイクロコントローラ60によってオンとなるように、又は明滅するように操作され得る。IDD12は、58で示されるように、電池及び調整器によって電力供給される。IDD12を初期化する(例えば、電源オンしてWC12とのペアリングを開始する)とき、ボーラスボタン64は、ユーザによってアクティベーションされたときにIDD12を節電シェルフモードからウェイクアップさせるウェイクアップボタンとして構成され得る。
【0035】
図14Bに示される図示される実施形態では、WC14は、1)WCメインプロセッサ(WCMP)30、及びWC通信プロセッサ(WCCP)32を有するデュアルマイクロプロセッサ構成要素として実装される。WCMP30は、タッチスクリーンを備えるLCDディスプレイ24、1つ又は複数のボタン28、LEDインジケータ26などのユーザインターフェース(UI)構成要素に接続される。WCCP32は、無線周波数(RF)構成要素38(例えば、アンテナ及び整合回路)に接続され、主にIDD12との間のWC14のワイヤレス通信の任を担う。2つのプロセッサ30、32は、シリアル周辺インターフェース(SPI)を通じて互いに通信する。2つのプロセッサ30、32はまた、2つの割込みピンM_REQ_INT及びS_REQ_INTを通じて互いに割込みし得る。WC14は単一のプロセッサデバイスとしても構成され得ることを理解されたい。
【0036】
引き続き図14Bを参照すると、WC14は、電力用の交換式アルカリ電池34を除いてフィールドサービス不能となるように設計される(即ち、部品がユーザによって検査、調節、交換、又は維持されるべきではない)。不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)36が、送達日時及び量などの、IDD12から受け取った送達及びステータスデータを記憶するためにWC内に設けられる。
【0037】
容量性タッチスクリーンを備えるLCD24は、ユーザに対する視覚出力及びグラフィカル出力(例えば、システム情報、命令、視覚通知、ユーザ構成、データ出力など)をレンダリングすることによって、及びユーザが入力(例えば、IDDペアリング及びセットアップ及びドージング、構成パラメータなどのデバイス動作入力)を入力するための視覚インターフェースを提供することによって、ユーザのための視覚インターフェースとして働く。容量性タッチスクリーンを備えるWCディスプレイ24は、(少なくとも)その表示エリアにわたるシングルタッチジェスチャを検出する。例えば、タッチスクリーンは、ユーザ触覚入力(タップ、スワイプ、及びボタンプレス)を認識するように構成され、UI画面(例えば、とりわけ図2から13)及びアプリケーション内のナビゲーションを可能にする。タッチスクリーン24は、特定のユーザ対話を通じて特定のシステム機能(即ち、IDD12セットアップ及びWC14とのペアリング、インスリンドージング、ユーザにドージング履歴を提供すること、及びIDD非アクティベーション及び別のIDDとの交換など)を実行する助けとなる。WC14はまた、ユーザによってアクティベーションされたときにWC14を節電スリープモードからウェイクアップさせるデバイスウェイクアップボタンなどのボタン28をも含み得る。WC14はまた、電池電力低下ステータスを示す(例えば、残りの使用量が12時間以下であるときに電池電力低下状態を示す)ためのLED26をも有し得る。
【0038】
IDD12との間のWC14無線周波数(RF)インターフェースは、例えばBluetooth Low Energy即ちBLEベースの通信プロトコルに基づくが、他のワイヤレス通信プロトコルが使用され得る。薬物送達システム10では、WC14とIDD12は、2400MHzから2480MHzスペクトルのISM帯域を利用して、最大10フィート、即ち約3メートルの距離以内でワイヤレスに通信する。IDDが開放空気内でボディに接着される間、WC14はIDD12と通信する。WC14は中央デバイス又はマスタであり、IDD12は周辺デバイス又はスレーブである。WCMP30がIDD12に情報を送りたいとき、又はIDD12から情報を取り出したいときはいつでも、それは、WCCP32と対話することによってそのように行い、WCCP32は、それぞれのRF回路38及び54を介して、BLEリンクにわたってIDD12と通信する。
【0039】
図15は、本発明の例示的実施形態による、イベントディスパッチャ80と、いくつかのコントローラ(例えば、90及び92)と、コントローラによって放出されたイベントを記憶するためのイベントキュー又はFIFO82とを備える、WC14についてのソフトウェアアーキテクチャを示す。しかし、図15に示されるイベントディスパッチャ80又はコントローラを利用しないアーキテクチャを含む、他のソフトウェアアーキテクチャがWCについて使用され得ることを理解されたい。
【0040】
引き続き図15を参照すると、コントローラは、WC14内の特定の役割を有するコードのバンドルである。コントローラは、イベントディスパッチャ80の指示の下で共に働き、WCMP30のWCメインアプリケーションを形成する。内部では、コントローラモジュールは、その目標を達成するために低レベルインターフェース及びライブラリを使用する多くのオブジェクト/関数から構成され得る。コントローラは、関連するパラメータを有さないイベントなどのイベントを放出することによって通信し、他のタイプのイベントは、それらに関連する特定のパラメータを有する。イベントは、82で示されるように、イベント先入れ先出し(FIFO)順に処理され、又はより厳密には、先に放射されたものが先にディスパッチされ(First-Emitted, First-Dispatched)得る。
【0041】
イベントディスパッチャ80は、メインループの反復ごとにコントローラのそれぞれを1回呼び出すメインループとして動作することなどによってコントローラに処理時間を与えるように構成される。イベントディスパッチャ80は、(a)処理されるべきイベントがあるときはいつでも、又は(b)WCMP30が遊休状態である間に割込みが発生したときはいつでも、各コントローラを呼び出す。イベントキュー82が空であることをイベントディスパッチャ80が確認したとき、それは空イベントキューイベント(EID_NOP)を生成する。コントローラは、このイベントを使用して、それらが制御している何らかのハードウェアをチェックし、又はそれらの裁量でそれを無視する。コントローラのうちの1つ又は複数を周期的なレートで実行する必要がある場合(例えば、ディスプレイコントローラ86が、ボーラスが送達されている間に進行インジケータを周期的に更新する必要があり得る)、これは、以下で説明されるタイマコントローラ96によって100mSごとに生成される周期的イベントを使用することによって達成される。
【0042】
図15を参照すると、通信コントローラ90は、低レベル通信プロトコル(例えば、WCMP30とWCCP32との間のSPI)を理解し、WCCP32との通信又は対話を処理する任を担う。タイマコントローラ96は、WC14によって利用される様々なタイマと対話する任を担う。
【0043】
クリティカルデータコントローラ88は、WCが記憶する必要のあるクリティカルデータを管理し、チェックサムを生成し、例えば強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)又は他のタイプのメモリの読取り及び書込みを実施し、適用された保護機構(CRC、チェックサムなど)がデータ完全性を保証することを保証する任を担う。電力制御装置98は、プロセッサ30を最低の可能な電力モードに維持し、ウォッチドッグタイマを再トリガし、通常モード及び低電力モードについてプロセッサクロック速度を調節し、プロセッサ30を低電力スリープモードにする任を担う。
【0044】
通知は、ユーザの注意を引く必要のある特別な条件である。通知コントローラ94は、他のコントローラモジュールによって生成される通知を探す。それが発生したとそれが確認したとき、それは、その通知又は通知タイプについて命令された方式でそれを処理する。イベントを処理するために、通知コントローラ94は、ユーザに対する可聴フィードバック、視覚フィードバック、又は触覚フィードバックを引き起こすように様々な周辺機器をアクティベーション/非アクティベーションし得る。通知コントローラ94は、他のサブシステムに追加の処置を行わせるのに必要な追加のイベントを生成し得る。
【0045】
ユーザ入力コントローラ84は、ユーザによってボタン28、タッチスクリーン24などを介して行われた処置を観察し、行われた処置を示すイベントを生成する。ユーザ入力コントローラ84は一般に、現画面でどんなタッチ又はジェスチャが許可されるか、又はこれらの処置のいずれかがWC14にとって何を意味するかについて何も知らない。
【0046】
ディスプレイコントローラ86は、グラフィカルユーザインターフェースタッチスクリーンディスプレイ24を処理し、ユーザに画面を表示し、ユーザインターフェース24とのユーザ対話に基づいて(例えば、WCMP30のイベントキューに)システムイベントを放出する任を担う。例えば、ディスプレイコントローラ86は、ユーザインターフェース画面を表示し、(例えば、ウェイクボタン28イベントなどのユーザ入力コントローラ84によって生成された)ユーザ入力イベントに基づいてイベントを放出し、タッチスクリーンインターフェース24によって生成されたユーザ入力に基づいてイベントを放出し、ディスプレイ更新及び/又は画面変更を必要とする処理イベントを処理し、クリティカルデータ(即ち、設定)を読み取ってユーザに表示し、クリティカルデータに対してユーザが修正したデータ(即ち、設定)を更新する。
【0047】
図15のIDDコントローラ92(IDDC)は、IDD12及びWCCP32とのアプリケーションレベル対話の任を担う。IDDコントローラ92は、コマンドを生成し、これらを通信コントローラ90に送ることによってこれを行う。コマンドを送った後、IDDC92は、WCCP32又はIDD12からの応答を待機し、受信されたとき、応答を処理する。IDDコントローラ92は、イベントに応答してWCCP32にメッセージを送り、WCCP32から受け取った応答に基づいてイベントを生成する。IDDC92はまた、適切な間隔でWCCP32及びIDD12のステータスを取得する任を担う。
【0048】
より具体的には、コマンドを送った後、IDDコントローラ92は応答を待機し、受け取ったとき、それはアプリケーション層応答内容を処理する。IDDコントローラ92は、メッセージのトランスポート層及びIPC層、又はWCMP30とWCCP32との間の物理インターフェースの知識を有さない。IDDコントローラ92は、WCCP32が、それがWCMP30から受け取るあらゆるコマンドに対する応答を送ると予想されることを認識している。IDDコントローラ92はまた、WCCP32ステータス及びIDD12ステータスを周期的に得ること、ボーラスが終了した後にIDDボーラスデータを得ること、非アクティベーションの前にIDDログデータを得ることなどのバックグラウンド通信タスクの任を担う。
【0049】
IDDコントローラ92の機能的責任は、限定はしないが、アプリケーション層コマンドイベント(アプリケーション層メッセージ内容を含む)を生成すること、アプリケーション層応答イベントを処理すること、メッセージのアプリケーション層部分に関するサニティ(sanity)チェッキングを実施すること、WC/IDDクリティカルデータ値を更新すること、ボーラス記録及びログデータイベントを放出すること、及び周期的IDDステータス更新を発行することを含む。さらに、IDDコントローラ92は、アプリケーションレベルコマンド/応答メッセージングを管理して、とりわけ、ペアリング、IDD構成、IDDプライミング、IDDアクティベーション、IDD構成の変更、ボーラス送達及び取消し、ボーラス履歴の管理及び表示、IDDの非アクティベーション及びペアリング解除、及びIDDログ検索を実施する。
【0050】
ディスプレイコントローラ86は、グローバルイベントハンドラ及び画面イベントハンドラを含む画面マネージャとして存在する。画面マネージャのグローバル処理イベント関数は、タッチスクリーンプレス、リリース、又はスワイプイベントなどのユーザ入力イベントの処理を含む。画面イベントハンドラは、イベントがディスプレイ又はシステム対話を必要とするディスプレイ上のオブジェクトに関連するかどうかを決定するために関数を呼び出し、次いでオブジェクトについての「コールバック」関数を呼び出す。ディスプレイ上のどんなオブジェクトにも関連しないイベントは無視される。画面マネージャはまた、WCウェイクアップボタンイベントに基づいてそれをオン又はオフすることによってLCDバックライトを処理する。
【0051】
例えば、ディスプレイコントローラ86は、画面上のオブジェクトのリストを含む各画面についての内部データ構造を含む。オブジェクトが、ユーザ入力コントローラによって生成されるイベントを介してそれに関連する処置を有する場合、そのオブジェクトについてのコールバック関数が定義される。以下のオブジェクトは、それらに関連するコールバックを有する。(1)ボタン-リリース又はスワイプイベントがボタンに関連付けられた場合、コールバックが呼び出される、及び(2)アイコン-リリースイベントがアイコンに関連付けられた場合、コールバックが呼び出される。
【0052】
画面イベントハンドラは、別の画面に遷移する前の期間に画面を表示することを可能にするために、タイミングイベントなどの画面自体にとって関心のあるイベントを処理する。各画面は、ScreenCreate及びScreenProcessEvent関数と共に固有の列挙識別子を有し、又はプロセスイベント関数が不要である場合、NULLを有する。画面から画面への遷移は、ScreenChange関数を呼び出すことによって行われる。グローバルイベントハンドラ又はローカルイベントハンドラは、新しい画面に遷移するためにScreenChange関数を呼び出し得る。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、医用デバイスコントローラのグラフィカルユーザインターフェース上のボタンを介するコマンドの不注意による入力などの意図しないユーザ入力、及び対応する望ましくない医用デバイス動作を回避するために、それぞれの入力を有する複数のタッチスクリーンの組合せが提供される。
【0054】
図2から7及び16を参照すると、WC14のLCDタッチスクリーン24などのディスプレイ上に例示的画面イメージが生成される。前述のように、WCMP30は、様々なイベントに応答して、ディスプレイ24上に画面を生成するようにプログラムされる。例えば、WC14とIDD12がペアリングされ、IDD12がWC14を介して初期セットアップを受けた場合、図4に示されるようなホーム画面200が表示される。選択された期間内にWC14がユーザ入力を受け取らなかったとき、WC14は、WC電力を節約するために低電力スリープモードに入る(例えば、ディスプレイのバックライティングがオフにされ、又は低減される)。WCの不注意による使用に対する追加の保護のために、スリープモード中にWC14が(例えば、ボタン28を介して)ウェイクアップ入力を受け取ったとき、図2に示されるようなスワイプしてロック解除画面202が表示される(ブロック100、図16)。スワイプしてロック解除ボタン204がロック解除スワイプ画面202の下端に設けられる。
【0055】
スワイプしてロック解除ボタン204は、ボタンのアクティブエリア内で行われる左から右へのスワイプ動作がタッチスクリーン24ハードウェア及び対応するWCMP30ソフトウェアによって有効なスワイプジェスチャと認識されるときにのみ応答するように構成される。スワイプしてロック解除ボタン204が画面202のエリア内の他の場所で、異なる向き(例えば、水平に対して垂直又は対角線)に向けられ得ることを理解されたい。さらに、ボタン204のアクティブエリアは矩形又は他の形状でよい。いずれにしても、スワイプしてロック解除ボタン204のスライド/スワイプフィールドは、ユーザのジェスチャがディスプレイコントローラ86の画面イベントハンドラによって有効なスワイプしてロック解除ジェスチャ又はイベントと認識されるのに必要なスワイプジェスチャの方向を示すために漸進的に暗くなる色の陰影である、タッチスクリーン24上のボタン204エリア内の、又はボタン204エリアに隣接する静的矢印206を有し得る。有効なスワイプジェスチャのための方向を示す他の静的英数又はグラフィカルなものであってもよい。いずれにしても、スワイプしてロック解除ボタン204も、スワイプしてロック解除画面202のどの部分も、ユーザの指入力に対応するどんな動画も有さない。前述のように、WCMP30ソフトウェアは、「ボタン」(例えば、スワイプしてロック解除ボタン204)を表すと指定されるディスプレイ24のエリアがプレスされ、又は指定のジェスチャ(例えば、スワイプ)を受け取ったときを検出し、WCMPソフトウェアがボタンプレス又はジェスチャに応答することを可能にする内部イベントを生成するように構成される。例えば、スワイプしてロック解除ボタン204及び類似のスワイプ/スライドボタンは、入力されたスワイプジェスチャが有効と認識される前の指定の期間内にボタン204エリアの選択された割合にわたって触覚入力又は容量性入力を必要とするようにWCMP30によって構成され得る。
【0056】
図16のブロック102を参照すると、WCMP30のディスプレイコントローラ86による有効なスワイプジェスチャの認識時に、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)又はタッチスクリーンディスプレイ24が、WCMP30によって、図3に示されるような別の画面208、即ちその下端に表示されるロック解除確認ボタン210を有するロック解除確認画面208に遷移される。画面オブジェクト(例えば、タップして確認するフィールド210)は、ユーザプレスがその中に入力され、ディスプレイコントローラ86の画面マネージャによって有効な入力と認識され得る矩形又は他のGUIボタン形状でよいが、オブジェクト210についての他の形状が使用され得る。言い換えれば、ロック解除確認ボタン210は、表示されたボタン境界内のシングルプレス及びリリースに応答する。
【0057】
ロック解除確認ボタン210でのユーザのジェスチャがWCMP30のディスプレイコントローラ86によって認識されたとき、ロック解除確認画面208はホーム画面200(図4図16のブロック104)に遷移される。ホーム画面200は、ユーザがボーラスを送達して欲しいときに押し下げられ得るフードドーズ摂取ボタン214を有する。フードドーズ摂取ボタン214のユーザプレスの認識時に、WCMP30は、フードドーズ設定画面212(図5図16のブロック106)を生成するように構成される。ユーザが、選択したドーズ(例えば、25単位)をWC14のディスプレイ24上のフードドーズ設定画面212内に入力したとき、WC14は、IDD12のコントローラ60にドーズを通信して、それに応じてポンプ機構52を設定する。
【0058】
OKボタン216がプレスされたとき(図16のブロック108)、WCMP30のディスプレイコントローラ86は、本発明の例示的実施形態の別の態様に従って、スワイプして開始画面218(図6図16のブロック110)をディスプレイ24上に生成させるように構成される。
【0059】
スワイプして開始画面218は、ボタンのアクティブエリア内で行われる、タッチスクリーンハードウェアによって有効なスワイプジェスチャと認識される左から右へのスワイプ動作のみに応答するように構成される画面の下端にスワイプして開始ボタン220が表示される点で、スワイプしてロック解除画面202と同様である。スワイプして開始ボタン220が画面218のエリア内の他の場所で、異なる向き(例えば、水平に対して垂直又は対角線)に向けられ得ることを理解されたい。さらに、ボタン220のアクティブエリアは矩形又は他の形状でよい。いずれにしても、スワイプして開始ボタン220のスライド/スワイプフィールド又はエリアは、ユーザのジェスチャがディスプレイコントローラ86の画面イベントハンドラによって有効なスワイプして開始ジェスチャ又はイベントと認識されるのに必要なスワイプジェスチャの方向を示すために漸進的に暗くなる色の陰影である、タッチスクリーン24上のボタン220エリア内の、又はボタン220エリアに隣接する静的矢印222を有し得る。有効なスワイプジェスチャのための方向を示す他の静的英数又はグラフィカルなものでもよい。いずれにしても、スワイプして開始ボタン220も、スワイプして開始画面218のどの部分も、ユーザの指入力に対応するどんな動画も有さない。前述のように、WCMP30ソフトウェアは、「ボタン」(例えば、スワイプして開始ボタン220)を表すと指定されるディスプレイ24のエリアがプレスされ、又は指定のジェスチャ(例えば、スワイプ)を受け取ったときを検出し、WCMP30ソフトウェアがボタンプレス又はジェスチャに応答することを可能にする内部イベントを生成するように構成される。
【0060】
図16のブロック108を参照すると、WCMP30のディスプレイコントローラ86による有効なスワイプジェスチャの認識時に、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)又はタッチスクリーンディスプレイ24が、WCMP30によって、図7図16のブロック110)に示されるような別の画面224、即ちその下端に表示される開始確認ボタン226を有する開始確認画面224に遷移される。画面オブジェクト(例えば、タップして確認するフィールド226)は、ユーザプレスがその中に入力され、ディスプレイコントローラ86の画面マネージャによって有効な入力と認識され得る矩形又は他のGUIボタン形状でよい。言い換えれば、開始確認ボタン226は、表示されたボタン226境界内のシングルプレス及びリリースに応答する。
【0061】
開始確認ボタン226でのユーザのジェスチャがWCMP30のディスプレイコントローラ86によって有効なボタンプレスと認識されたとき(図16のブロック112)、開始確認画面224は、WCMP30によって送達画面228(図8、及び図16のブロック114)に遷移される。したがって、ドーズを要求するためにスワイプジェスチャを必要とする第1の画面の生成と、第1の画面内のスワイプジェスチャが有効である場合に限る、確認ボタンを有する第2の画面の生成と、コントローラ(例えば、WC14)が医用デバイス(例えば、IDD12)を制御して薬物の送達を開始する前の、第2の画面上の確認ボタンの有効なプレスの要件とによって、ドーズを開始するためのWCの不注意によるアクティベーションが回避される。非活動の期間の後の、ドーズを要求し、又はホーム画面を開き、又は別の画面を開くための、医用デバイスの不注意によるアクティベーションが、画面及びジェスチャの類似のシーケンス(例えば、第2の画面をロック解除するための第1の画面上のスワイプ、有効なスワイプジェスチャが入力された場合の第2の画面への遷移、及びデバイスのロック解除を確認するための、第2の画面上のボタンの有効なプレス)によって同様に回避される。このようにして、WC14のディスプレイ24に対する不注意による圧力(例えば、ユーザの財布又はブリーフケース又はポケット内の他の品目によってWCがプレスされる)の結果、コントローラ14GUIに対する不注意による圧力の結果として設定に対する不注意による変更、又は意図しないデバイス12動作が生じ得る動作画面に、医用デバイスコントローラ14を不注意に開くことがない。
【0062】
図16のブロック116、118、及び120を引き続き参照すると、WC14は、送達のステータスを示す送達画面(図8から12)を表示し、送達を取り消すためのタッチスクリーンボタン246をユーザに提供し、送達の進行を示すように構成される。プレスして取消しボタン246が有効なユーザアクティベーションを受け取った場合、WC14は、IDD12にコマンドを通信して、ユニットによって入力されたボーラスをポンプ機構52が完了するのを停止する。薬物送達の完了時に、WC14は、244で示されるような更新後のドージング情報と共に、更新後のホーム画面200(図13)を表示する。
【0063】
本発明の実施形態によれば、図8から12、17A及び17Bを参照すると、医用デバイスのステータス、又は選択された医用デバイス動作の進行をユーザにはっきりと示すために、ディスプレイ画面特徴の組合せが提供される。
【0064】
開始確認ボタン226が首尾よくプレスされた後、前述のように、送達画面228(図8)がWCMP30によって生成される。図8に示されるように、送達画面228は、2つの異なるタイプの送達進行インジケータ、即ち回転する進行リング232及びレベルインジケータ234を備える(例えば、画面のそれぞれの背景イメージ248を描写する遷移ライン234によって示されるように遷移する背景階調イメージ230、及び2つのそれぞれの色が同じ色の陰影、又は異なるパターンなどであり得る背景階調イメージ230)。
【0065】
例えば、送達画面228の生成時に、背景階調イメージ230は、背景イメージ248に比べてディスプレイ24エリアの大部分のエリアを構成し得る。WCMP30は、画面を周期的に(例えば、1秒ごと、又は画面更新のための他の時間間隔ごとに)更新又はリフレッシュするように構成され得る。例えば、送達画面228は、ディスプレイの上端から開始して、次いで下端まで下って、背景階調色とは異なる白又は黒又は他の背景色を有する背景階調色(例えば、図8から11に示されるように、グレー)から、更新サイクルごとに1度、10ピクセルが上書きされるように更新され得る。送達画面228が背景階調色(例えば、グレー)のままであるのが、下端から選択されたライン数(例えば、10本のライン)未満となると、背景階調イメージ230が背景イメージ248に比べて再びディスプレイ24エリアの大部分のエリアを構成するように、プロセスは最初からやり直す。ディスプレイ上の背景色の変更を含まない、ディスプレイ24の送達画面228上の水平ラインなどの、他のタイプのレベルインジケータ232が使用され得ることを理解されたい。
【0066】
前述の背景階調イメージ230遷移に加えて、ディスプレイ24のコントローラ(例えば、WCMP30)は、ボーラスが送達されている間、進行インジケータ232を周期的に更新し得る。画面が更新されるとき、進行インジケータ232(例えば、図8から11に示されるような切欠き250のあるリング232)は、切欠き250の変位によって示されるように回転され得る。この更新は、選択された必要とされるレートで対応するイベントを放出するタイマコントローラ96によって達成され得る。
【0067】
進行リング232の回転及び背景階調イメージ230遷移は、図17Aに関連して説明されるような、ステータスメッセージを介してIDD12からWC14にレポートされる、送達される薬物の量、又は図17Bに関連して説明されるような、送達中に経過する時間などによる異なる基準に基づき得る。例えば、背景階調レベル234は、送達中の時間増分ごとに選択されたピクセル数だけ遷移し得る(例えば、それぞれ画面の上端から、下端からということを反復する前に、低減又は低下され、或いは増大又は上昇される)。
【0068】
背景階調イメージ230遷移が、送達される薬物量に基づくとき、IDD12からWC14へのステータスメッセージが使用され得るし、即ち、IDD12からWCMP14へのステータスメッセージは、(例えば、送達された、IDD12によってレポートされた、選択された数の薬物ドーズ増分に基づいて、選択されたピクセル数を上書きすることによって)WCMPが背景イメージ248に対する背景階調イメージ230のレベル234を変更するようにディスプレイコントローラ86に命令することを可能にする。
【0069】
より具体的には、図17Aに示されるように、送達画面228が表示される(ブロック122)。ユーザがWC14からボーラスを開始し、ボーラスが実行中であり、又は送達されている間、WCMP30は、Get IDDステータスコマンドを発行することによってIDD12から周期的にIDDステータスをポーリングする(ブロック124)。Get IDDステータスコマンドに対するIDD応答は、送達されるインスリン単位数、及びボーラスが完了したかどうかを含むボーラス送達の進行を示す(ブロック126)。WCMP30は、IDD12応答又はステータスメッセージごとに送達される、選択された量のボーラスに基づいて、選択された画面ライン数を上書きするなど、背景イメージに対して背景階調イメージ230を遷移させ、進行リング232の切欠き250を指定の度数だけ回転させるように構成され得る(ブロック128)。ドーズ完了時(ブロック130)に、WC14は、IDD12にGet IDDボーラスデータコマンドを発行することによってボーラスデータを取り出すように試みる。更新後の送達データ244を伴う更新後のホーム画面200(図12)が表示され得る(図17Aのブロック132)。
【0070】
送達されたインスリン単位のフィードバックに基づく背景階調イメージ230及び進行リング232の遷移は、十分に高速なプロセッサで達成され得るし、或いは背景階調イメージ230及び進行リング232は、送達の持続時間全体にわたって、ユーザが識別可能な増分だけ遷移され得るし、それによって、背景階調イメージ230遷移は、上端から下端への増分レベル234変化、又はその逆の下端から上端への増分レベル234変化を反復する。例えば、図17Bに示されるように、送達画面228が表示される(ブロック140)。ユーザがWC14からボーラスを開始し、ボーラスが実行中の間、又はボーラスが送達されている間、WCMP30は、タイマコントローラと、ボーラス送達が完了したかどうかを示すIDD12からのステータスメッセージとを使用して、ボーラスの開始からどれだけの時間が経過したかを決定する(ブロック142)。WCMP30は、選択された時間増分の経過に基づいて、選択されたピクセル数だけ背景階調イメージ230を遷移させるように構成され得る(ブロック144)。同様に、WCMP30は、選択された時間増分の経過に基づいて、選択された度数だけ切欠き250を遷移させるために、進行リング232を回転させるように構成され得る(ブロック144)。ドーズ完了時(ブロック146)に、WC14は、IDD12にGet IDDボーラスデータコマンドを発行することによってボーラスデータを取り出すように試みる。更新後の送達データ244を伴う更新後のホーム画面200(図12)が表示され得る(図17Bのブロック148)。
【0071】
さらに、進行リングの厚さが同様に変更され得る。例えば、マイクロコントローラ30が十分に高速なプロセッサである場合、WCMP30は、IDD12から送達される量のフィードバックに基づいて厚くなる進行リング232を生成し得るし、或いは、送達の持続時間にわたって、ユーザが識別可能な増分で進行リング232を厚くし、リングが厚くなる増分を反復し(例えば、リング232を再び薄くし、又は既存のリングの代わりにまだ厚くされていない新しいリング232、即ち元の厚さの新しいリング又は元の厚さの部分的リングの開始を明滅する)、次いで、送達進行又はタイミングに基づく増分で、部分的リング232を徐々に厚くし、又は部分的リング232を厚くし、充填する。したがって、リング232内の切欠き250は、進行を示すための回転度を識別するのに不要となる。
【0072】
送達が進行中であることをユーザが識別するのをより良く助けるために、レベルインジケータ234が、使用される遷移基準(例えば、送達された単位当たりの、又は薬物送達の開始以降に経過した時間量当たりのディスプレイラインの選択されたピクセル数)に従って次のレベルにまだ遷移していないときであっても、進行リング232の回転は、レベルインジケータ234の遷移に比べて高速に、薬物の送達中に変更又は遷移され得る。
【0073】
本開示が、以下の説明で説明され、又は図面で図示される構成要素の構成及び配置の詳細に対するその応用において限定されないことを当業者は理解されよう。本明細書での実施形態は他の実施形態が可能であり、様々な方式で実施又は実行されることができる。さらに、本明細書で使用される言い回し及び用語は説明のためのものであり、限定と見なされるべきではないことを理解されよう。本明細書での「含む」、「備える」、又は「有する」、及びそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目及びその均等物並びに追加の項目を包含することを意味する。別段に限定されていない限り、本明細書での用語「接続される」、「結合される」、及び「取り付けられる」、並びにそれらの変形は、広い意味で使用され、直接的及び間接的接続、結合、及び取付けを包含する。さらに、用語「接続される」、及び「結合される」、並びにそれらの変形は、物理的又は機械的な接続又は結合に制限されない。さらに、上方、下方、下端、及び上端などの用語は相対的なものであり、例示を助けるために利用されるが、限定的なものではない。
【0074】
本発明の図示される実施形態に従って利用される例示的デバイス、システム、及び方法の構成要素は、デジタル電子回路、アナログ電子回路、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、或いはそれらの組合せで少なくとも部分的に実装され得る。これらの構成要素は、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、複数のコンピュータなどのデータ処理装置による実行のために、又はデータ処理装置の動作を制御するために、情報キャリアで、又は機械可読記憶デバイスで有形に実施された、コンピュータプログラム、プログラムコード、コンピュータ命令などのコンピュータプログラム製品として実装され得る。コンピュータプログラムは、コンパイル型又はインタプリタ型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書かれ得るし、それは、スタンドアロンプログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境での使用に適した他の単位としての形態を含む任意の形態で配置され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、又は1つの場所の、若しくは複数の場所にわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように配置され得る。さらに、本発明を達成するための機能的プログラム、コード、及びコードセグメントは、本発明が関係する技術分野のプログラマによって本発明の範囲内にあると容易に解釈され得る。本発明の例示的実施形態に関連する方法ステップは、(例えば、入力データに関して演算すること、及び/又は出力を生成することによって)機能を実施するためのコンピュータプログラム、コード、又は命令を実行する1つ又は複数のプログラマブルプロセッサによって実施され得る。方法ステップはまた、専用論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実施され得るし、本発明の装置はそれらとして実装され得る。
【0075】
本明細書で開示される実施形態と共に説明される様々な例示的論理ブロック、モジュール、及び回路は、本明細書で説明される機能を実施するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組合せと共に実装又は実施され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械でよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数のマイクロプロセッサとDSPコア、或いは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0076】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサの両方、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読取り専用メモリ又はランダムアクセスメモリ或いはその両方から命令及びデータを受け取る。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための1つ又は複数のメモリデバイスである。一般には、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶デバイス、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクをも含み、或いはそれらからデータを受け取り、若しくはそれらにデータを転送し、又はその両方を行うように動作可能に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを実施するのに適した情報キャリアは、例として、半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば内部ハードディスク又は取外し可能ディスク、光磁気ディスク、並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む、すべての形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足され、又は専用論理回路内に組み込まれ得る。
【0077】
様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して情報及び信号が表現され得ることを当業者は理解されよう。例えば、上記の説明全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップが、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁気粒子、光場若しくは光粒子、又はそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0078】
本明細書で開示される実施形態に関連して説明される様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はその両方の組合せとして実装され得ることを当業者はさらに理解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、その機能の点で上記で一般的に説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、それともソフトウェアとして実装されるかは、特定の応用例、及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、特定の応用例ごとに様々な方式で記載の機能を実装し得るが、そのような実装の決定が、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
【0079】
本明細書で開示される実施形態に関連して説明される方法又はアルゴリズムのステップは、直接的にハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、又はその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気プログラム可能ROM(EPROM)、電気消去可能ROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD-ROM、又は当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体内に存在し得る。例示的記憶媒体はプロセッサに結合され、そのようなプロセッサは、記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込み得る。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体でよい。プロセッサ及び記憶媒体はASIC内に存在し得る。ASICはリモート局内に存在し得る。電子医用デバイス、サーバ、又はそれらの組合せであり得る。代替として、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内に別個の構成要素として存在し得る。
【0080】
上記で提示された説明及び図は、例として意図されるものに過ぎず、以下の特許請求の範囲に記載のものを除いて、いかなる形でも本発明を限定しないものとする。当業者は上記で説明された様々な例示的実施形態の様々な要素の様々な技術的態様を多数の他の方式で容易に組み合わせ得るし、そのすべては本発明の範囲内にあると見なされることを特に留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17A
図17B