(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-17
(45)【発行日】2022-03-28
(54)【発明の名称】スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20220318BHJP
G06F 21/31 20130101ALI20220318BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20220318BHJP
【FI】
E05B49/00 Z
G06F21/31
G06F21/44
E05B49/00 J
(21)【出願番号】P 2019557667
(86)(22)【出願日】2018-01-09
(86)【国際出願番号】 CN2018071918
(87)【国際公開番号】W WO2018127199
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2021-01-06
(31)【優先権主張番号】201710014020.8
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519248564
【氏名又は名称】ユン ディン ネットワーク テクノロジー (ベイジン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】ユン・イェ
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0375422(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0260271(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1555885(KR,B1)
【文献】特開2013-092812(JP,A)
【文献】特開2016-194210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 49/00 - 49/04
77/00 - 85/28
G06F 21/31 - 21/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末が、ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録するステップと、
前記ロック解除イベントに応答して、前記携帯端末が、クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信するステップであって、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含
み、前記スマートドアロックの前記秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであり、各々の前記スマートドアロックは、唯一の前記秘密キーシードを有するステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記携帯端末が、前記クラウドサーバによって前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて生成された前記スマートドアロックの検証コードを受信するステップと、を含む、
ことを特徴とするスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項2】
前記ロック解除イベントは、クリック確認操作と、スライド操作と、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項3】
クラウドサーバが、携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信するステップであって、前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び前記携帯端末がロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含
み、前記スマートドアロックの前記秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであり、各々の前記スマートドアロックは、唯一の前記秘密キーシードを有するステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバが、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信するステップと、を含む、
ことを特徴とするスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項4】
前記クラウドサーバは、各スマートドアロックの前記秘密キーシードを記憶するための秘密キーシードデータベースを具備し、
前記クラウドサーバが、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成する前に、
前記クラウドサーバが、前記秘密キーシードと前記秘密キーシードデータベースに記憶されている各秘密キーシードとを比較し、比較が成功した場合に、前記秘密キーシードのマッチングの検証が成功したと決定するステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項5】
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバが、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信するステップは、
前記クラウドサーバが、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて前記トリガ時間が属する時間周期における検証コードを生成するステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバが、生成した前記検証コードを前記携帯端末に返信するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記クラウドサーバが、パスワード生成命令を生成するステップであって、前記パスワード生成命令は、前記スマートドアロックの検証コードを前記スマートドアロックにおいて有効にするものであるステップと、
前記クラウドサーバが、前記パスワード生成命令を前記携帯端末に返信するステップと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項7】
前記クラウドサーバが、前記パスワード生成命令を生成するステップは、
前記クラウドサーバが、スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、時間因子及び前記秘密キーシードに基づいて前記パスワード生成命令を生成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項8】
スマートドアロックが、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成
し、前記スマートドアロックの前記秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであり、各々の前記スマートドアロックは、唯一の前記秘密キーシードを有するステップと、
前記スマートドアロックが、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、前記スマートドアロックを開けるステップと、を含む、
ことを特徴とするスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項9】
前記スマートドアロックが、パスワード生成命令を受信した後、前記現在の時間周期における検証コードを有効にするステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法。
【請求項10】
ロック解除イベントに応答し、前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録するための記録モジュールと、
前記ロック解除イベントに応答して、クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信するための第1の送信モジュールであって、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含む第1の送信モジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバによって前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて生成された前記スマートドアロックの検証コードを受信するための第1の受信モジュールと、を含む、
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項11】
前記ロック解除イベントは、クリック確認操作と、スライド操作と、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作と、を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の携帯端末。
【請求項12】
携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信するための第2の受信モジュールであって、前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び前記携帯端末がロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含む第2の受信モジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証が成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信するための第1の生成モジュールと、を含む、
ことを特徴とするクラウドサーバ。
【請求項13】
前記クラウドサーバは、各スマートドアロックの前記秘密キーシードを記憶するための秘密キーシードデータベースを具備し、
前記クラウドサーバは、
前記秘密キーシードと前記秘密キーシードデータベースに記憶されている各秘密キーシードとを比較し、比較が成功した場合に、前記秘密キーシードのマッチングの検証が成功したと決定するための検証モジュールを更に含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のクラウドサーバ。
【請求項14】
前記第1の生成モジュールは、
予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて前記トリガ時間が属する時間周期における検証コードを生成するための生成サブモジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、生成した前記検証コードを前記携帯端末に返信するための返信サブモジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のクラウドサーバ。
【請求項15】
前記クラウドサーバは、
パスワード生成命令を生成するための第2の生成モジュールであって、前記パスワード生成命令は、前記スマートドアロックの検証コードを前記スマートドアロックにおいて有効にする第2の生成モジュールと、
前記パスワード生成命令を前記携帯端末に返信するための返信モジュールと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のクラウドサーバ。
【請求項16】
前記第2の生成モジュールは、
スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、時間因子及び前記秘密キーシードに基づいて前記パスワード生成命令を生成する、
ことを特徴とする請求項15に記載のクラウドサーバ。
【請求項17】
予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成するための第3の生成モジュールと、
いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、スマートドアロックを開けるための比較モジュールと、を含
み、
前記スマートドアロックの前記秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであり、各々の前記スマートドアロックは、唯一の前記秘密キーシードを有する、
ことを特徴とするスマートドアロック。
【請求項18】
前記スマートドアロックは、
パスワード生成命令を受信した後、前記現在の時間周期における検証コードを有効にするための発効モジュールを更に含む、
ことを特徴とする請求項17に記載のスマートドアロック。
【請求項19】
携帯端末、クラウドサーバ及びスマートドアロックを含み、
前記携帯端末は、ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録し、前記クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信し、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバが前記スマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含
み、前記スマートドアロックの前記秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであり、各々の前記スマートドアロックは、唯一の前記秘密キーシードを有し、
前記クラウドサーバは、前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信し、
前記スマートドアロックは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成し、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、前記スマートドアロックを開ける、
ことを特徴とするスマートドアロックシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権情報)
本出願は、2017年1月9日に中国国家知識産権局に提出された特許出願番号が201710014020.8であり、発明の名称がスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法及びそのシステムである中国特許出願の優先権及び権益を主張するものであり、当該中国特許出願の全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法及びそのシステムに関し、スマート制御分野に属し、セキュリティ技術分野とスマートホーム分野にも属する。
【背景技術】
【0003】
現在、スマートドアロックを開ける方式は、通常、パスワード、ブルートゥース(登録商標)又はNFC、音声がある。ここで、パスワード方式によるスマートドアロックを開ける方式は、通常、遠隔的に配信された一時的なパスワード又は永久的なパスワードである。通常の状況で、ゲートウェイは、インターネットに接続し、スマートドアロックは、無線技術でゲートウェイと通信する。ユーザは、携帯電話又はウェブサイトで、バックグランドクラウドサーバにパスワードを追加する命令を送信し、命令は、インターネットによりゲートウェイを経由して、スマートドアロックに送信され、スマートドアロックがパスワードの生成に成功する。現実な環境の課題があり、例えばゲートウェイが停電し、家でネットワークの障害があり、又はユーザがゲートウェイをインストールしない場合に、パスワードを遠隔的に配信することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述の欠点を克服することを目的とし、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を提供する。
【0005】
第1の形態では、本発明は、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を提出し、前記方法は、
携帯端末が、ロック解除イベントに応答して、前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録するステップと、
前記ロック解除イベントに応答し、前記携帯端末が、クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信するステップであって、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信することを要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含むステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記携帯端末が、前記クラウドサーバによって前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて生成された前記スマートドアロックの検証コードを受信するステップと、を含む。
【0006】
任意に、前記ロック解除イベントは、クリック確認操作と、スライド操作と、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作から選択される少なくとも1つを含む。
【0007】
第2の形態では、本発明は、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を更に提供し、前記方法は、
クラウドサーバは、携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信するステップであって、前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び前記携帯端末が前記ロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含むステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバは、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信するステップと、を含む。
【0008】
任意に、前記クラウドサーバは、各スマートドアロックの前記秘密キーシードを記憶するための秘密キーシードデータベースを有し、前記クラウドサーバは、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成する前に、
前記クラウドサーバは、前記秘密キーシードと前記秘密キーシードデータベースに記憶されている各秘密キーシードとを比較するステップであって、比較が成功した場合に、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功したと決定するステップを更に含む。
【0009】
任意に、前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバは、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信するステップは、
前記クラウドサーバは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて前記トリガ時間が属する時間周期における検証コードを生成するステップと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバは、生成した前記検証コードを前記携帯端末に返信するステップと、を含む。
【0010】
任意に、前記方法は、
前記クラウドサーバは、パスワード生成命令を生成するステップであって、前記パスワード生成命令により、前記スマートドアロックにおいて、前記スマートドアロックの検証コードを有効にするステップと、
前記クラウドサーバは、前記パスワード生成命令を前記携帯端末に返信するステップと、を更に含む。
【0011】
任意に、前記クラウドサーバは、前記パスワード生成命令を生成するステップは、
前記クラウドサーバは、スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、時間因子及び前記秘密キーシードから選択される少なくとも1つに基づいて前記パスワード生成命令を生成するステップを含む。
【0012】
第3の形態では、本発明は、更にスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を提供し、前記方法は、
スマートドアロックは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成するステップと、
前記スマートドアロックは、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較するステップであって、同一である場合に、前記スマートドアロックを開けるステップと、を含む。
【0013】
任意に、前記方法は、更に、
前記スマートドアロックは、パスワード生成命令を受信した後、前記現在の時間周期における検証コードを有効にするステップを含む。
【0014】
第4の形態では、本発明は、更に携帯端末を提供し、前記携帯端末は、
ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録するための記録モジュールと、
前記ロック解除イベントに応答してクラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信する第1の送信モジュールであって、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含む第1の送信モジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバによって前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて生成された前記スマートドアロックの検証コードを受信する第1の受信モジュールと、を含む。
【0015】
任意に、前記ロック解除イベントは、クリック確認操作と、スライド操作と、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作から選択される少なくとも1つを含む。
【0016】
第5の形態では、本発明は、更に、クラウドサーバを提供し、前記クラウドサーバは、
携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信する第2の受信モジュールであって、前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び前記携帯端末が前記ロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含む第2の受信モジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信する第1の生成モジュールと、を含む。
【0017】
任意に、前記クラウドサーバは、各スマートドアロックの前記秘密キーシードを記憶するための秘密キーシードデータベースを有し、前記クラウドサーバは、
前記秘密キーシードと前記秘密キーシードデータベースに記憶されている各秘密キーシードとを比較する検証モジュールであって、比較が成功した場合に、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功したと決定する検証モジュールを更に含む。
【0018】
任意に、前記第1の生成モジュールは、
予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて前記トリガ時間が属する時間周期における検証コードを生成するための生成サブモジュールと、
前記スマートドアロックを開けるために、生成した前記検証コードを前記携帯端末に返信する返信サブモジュールと、を含む。
【0019】
任意に、前記クラウドサーバは、
パスワード生成命令を生成するための第2の生成モジュールであって、前記パスワード生成命令によって、前記スマートドアロックにおいて、前記スマートドアロックの検証コードを有効にする第2の生成モジュールと、
前記パスワード生成命令を前記携帯端末に返信するための返信モジュールと、を更に含む。
【0020】
任意に、前記第2の生成モジュールは、具体的に、
スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、時間因子及び前記秘密キーシードから選択される少なくとも1つに基づいて前記パスワード生成命令を生成する。
【0021】
第6の形態では、本発明は、スマートドアロックを更に提供し、前記スマートドアロックは、
予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成するための第3の生成モジュールと、
いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較する比較モジュールであって、同一である場合に、前記スマートドアロックを開けるための比較モジュールと、を含む。
【0022】
任意に、前記スマートドアロックは、
パスワード生成命令を受信した後、前記現在の時間周期における検証コードを有効にするための、発効モジュールを更に含む。
【0023】
第7の形態では、本発明は、スマートドアロックシステムを更に提供し、前記システムは、携帯端末、クラウドサーバ及びスマートドアロックを含み、
前記携帯端末は、ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録し、前記クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信し、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバが前記スマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含み、
前記クラウドサーバは、前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信し、
前記スマートドアロックは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成し、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、受信した前記検証コードと前記現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、前記スマートドアロックを開ける。
【0024】
本発明は、更に、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を提供し、前記方法は、スマートドアロックが通信機能を備えていない場合に、有効なドア開放用の仮パスワードを遠隔的に取得し、又はパスワード生成命令を取得し、例えばドアロックパネルにパスワード生成命令を入力してパスワードを有効にすることができる。当該方法は、従来のスマートドアロックにおいて、ゲートウェイの電源が切断され、ネットワークが切断され、無線に障害があり、又はゲートウェイをインストールしていない場合に、パスワードが配信されなく、ドアを開けない課題を解決し、また、当該方法は、ロック内部に、ゲートウェイとクラウドサーバとインタラクションする通信モジュールを設定する必要がなく、自己のエネルギー消費を大きく減少させることができる。
【0025】
上記の説明は、本発明の技術案の概要に過ぎず、本発明の技術的手段をより明確に理解するために、明細書の記載内容に従って実施することができる。また、本発明の上記内容及び他の目的、特徴及び利点は、以下に記載の具体的な実施形態からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下の好ましい実施形態に対する詳しい説明を読むことにより、当業者にとって、他の利点及びメリットが明らかになる。図面は、好ましい実施形態を説明するのみであり、本発明を限定するものと考えるべきではない。図面全体で、同じ参照番号は同じ部分を指すために使用される。
【
図1】従来技術での動的パスワードに基づくスマートドアロックシステムの構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法の模式フローチャートである。
【
図3】本発明の実施例によって提供される他のスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法の模式フローチャートである。
【
図4】本発明の実施例によって提供される携帯端末の構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例によって提供されるクラウドサーバの構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックの構造模式図である。
【
図7】本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施例について詳細に説明する。本開示の例示的な実施例が図面に示されているが、本開示は様々な形態で実現されることができ、本明細書に記載の実施例によって限定されないことを理解できる。逆に、これらの実施例は、本開示がよりよく理解され、本開示の範囲が当業者に十分に伝達され得るように提供される。
【0028】
図1は、従来技術における動的パスワードに基づくスマートドアロックシステムを示し、その実現過程において、スマートドアロックにおける無線通信モジュールに依存するため、ゲートウェイ及びクラウドサーバによりパスワードの要求及びパスワードの送信を行う必要があり、それによる技術課題又は欠陥は、スマートドアロックのエネルギー消費が増加し、無線通信モジュールには長時間で、大量の電力供給が必要とされること、及び、一旦、その電源が切断され、又はゲートウェイが停電し、家でネットワークに障害があると、インタラクション端末までパスワードが配信されることができない。
【0029】
上述の技術課題に基づいて、本発明は、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を提供し、スマートドアロックが通信機能を備えていない場合に、有効な仮ドア開放パスワードを遠隔的に取得し、又はパスワード生成命令を取得し、例えばドアロックパネルにパスワード生成命令を入力してパスワードを有効にすることができる。当該方法は、従来のスマートドアロックにおいて、ゲートウェイの電源が切断され、ネットワークが切断され、無線に障害があり、又はゲートウェイをインストールしていない場合に、パスワードが配信されなく、ドアを開けない課題を解決し、また、当該方法は、ロック内部に、ゲートウェイとクラウドサーバとインタラクションする通信モジュールを設定する必要がなく、自己のエネルギー消費を大きく減少させることができる。
【0030】
図2を参照し、本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法のフローチャートであり、当該方法は、携帯端末に適用し、具体的には、S201~S203を含む。
【0031】
S201において、携帯端末は、ロック解除イベントに応答して当該ロック解除イベントのトリガ時間を記録する。
【0032】
ロック解除イベントは、ユーザによる操作、例えばクリック確認操作、スライド操作、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作などを含むが、これらに限らない。携帯端末は、いずれか一つのロック解除イベントを検出した後、バックグランドで当該ロック解除イベントのトリガ時間を記録し、当該トリガ時間は、スマートドアロックの検証コードを取得することに用いられてもよい。
【0033】
本発明の実施例に係る携帯端末は、携帯電話、IPAD、ノートパソコン、スマートウォッチ又はスマートブレスレットなどのスマートモバイルデバイスであってもよい。一実施形態では、ユーザは、スマート携帯電話又はIPAD又は携帯型ノートパソコンなどにより、スクリーンでのロック解除確認キーをクリックし、又はロック解除スイッチをスライドし、又は上述の携帯端末のAPP又はwebページにパスワード又は認証情報などを入力してログイン操作を行う時、ユーザがロック解除イベントをトリガするとみなす。更に、ユーザは、スマートウォッチ、スマートブレスレットなどによりロック解除イベントをトリガし、上述携帯端末のバックグランドで当該ロック解除イベントのトリガ時間を記録することができる。
【0034】
S202において、ロック解除イベントに応答して、携帯端末は、クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信し、前記ロック解除検証情報付きの要求は、クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、当該スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含む。ある実施態様において、当該トリガ時間は、ロック解除イベントが発生した時に当該携帯端末により記録された現在の時間を意味する。トリガ時間は、携帯端末のタイミング機構に従って携帯端末によって記録されてもよい。
【0035】
ここで、クラウドサーバには、秘密キーシードデータベースが設定され、当該秘密キーシードデータベースは、各スマートドアロックの秘密キーシードを記憶する。ここで、各スマートドアロックの秘密キーシードは、唯一の重複しない秘密キーであってもよく、各スマートドアロックは、唯一の秘密キーシードを有し、且つ各スマートドアロックと秘密キーシードとの対応関係は、予め秘密キーシードデータベースに記憶される。更に、携帯端末とスマートドアロックとがバインディングした後、当該携帯端末にも当該スマートドアロックの秘密キーシードが記憶され、したがって、当該携帯端末は、当該スマートドアロックの秘密キーシードと対応する関係がある。
【0036】
携帯端末がロック解除イベントを検出した場合に、クラウドサーバに、クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求するための、ロック解除検証情報付きの要求を更に送信することができる。ここで、当該ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び/又は当該ロック解除時間のトリガ時間を含む。秘密キーシードは、スマートドアロックと唯一の対応関係があり、通常、スマートドアロックの秘密キーシードは、スマートドアロック出荷時に生成し、当該スマートドアロックに書き込まれ、クラウドサーバに記憶されることができる。本発明において、スマートドアロックに書き込まれ、かつ記憶されている(例えば、スマートドアロックに取付けられる記憶デバイス)スマートドアロックの秘密キーシードも、ローカル秘密キーシードと呼ばれる。スマートドアロックは、秘密キーシードに基づいて検証コードを生成する。各スマートドアロックの動的パスワードの安全性を確保するために、各スマートドアロックの秘密キーシードが互いに異なるので、スマートドアロックの暗号化アルゴリズムが漏洩され、又はハッカーがあるスマートドアロックの秘密キーシードを取得しても、他のユーザのスマートドアロックの安全性を脅かすことがない。
【0037】
S203において、当該スマートドアロックを開けるために(開けるように)、携帯端末が、クラウドサーバによって秘密キーシード及びトリガ時間に基づいて生成されたスマートドアロックの検証コードを受信する。
【0038】
クラウドサーバは、携帯端末からの秘密キーシード及びトリガ時間を受信した後、秘密キーシード及びトリガ時間によってスマートドアロックの検証コードを生成し、クラウドサーバは、当該検証コードを携帯端末に返信した後、ユーザは、携帯端末に示される当該検証コードによりスマートドアロックを開けることができる。スマートドアロック(例えば、スマートドアロックに取付けられるプロセッサ)が、スマートドアロックのローカル秘密キーシードに基づいて検証コードを生成する。スマートドアロック(例えば、スマートドアロックに取付けられるプロセッサ)が、生成された検証コードと入力された検証コードとを比較して、生成された検証コードと入力された検証コードとがマッチングした場合、スマートドアロックを開けることができる。
【0039】
本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法では、携帯端末は、ロック解除イベントに応答して当該ロック解除イベントのトリガ時間を記録するとともに、クラウドサーバにスマートドアロックの秘密キーシード及びトリガ時間付きの要求を送信することにより、クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、スマート端末が当該検証コードを受信した後、スマートドアロックを開ける。これにより分かるように、本発明の実施例は、従来のスマートドアロックにおいて、スマートドアロックがオフラインである場合に、クラウドサーバから検証コードを取得し、スマートドアロックの開放を完了し、当該方式は、ゲートウェイの電源が切断され、ネットワークが切断され、無線に障害があり、又はゲートウェイをインストールしていない場合に、パスワードが配信されなく、ドアを開けない課題を解決し、また、当該方法は、ロック内部に、ゲートウェイとクラウドサーバとインタラクションする通信モジュールを設定する必要がなく、自己のエネルギー消費を大きく減少させることができる。
【0040】
また、本発明に係るスマートドアロックシステムは、各時間周期において予め設定された検証コード生成方法をインストールし、検証コードを生成してその内部に記憶するだけで、ロック内部にゲートウェイとクラウドサーバとインタラクションする通信モジュールを設定する必要がなく、自己のエネルギー消費を大きく減少させ、自己の体積が縮小するため、スマートドアロックシステムが外界ネットワーク環境により制約されなく、オフライン検証コードの方式で、その開放操作を実現し、安全で、信頼性があり、外界ネットワーク環境の影響を受けない、自己が通信モジュールを含まないスマートドアロックシステムを実現することができる。
【0041】
上述の実施例に対応して、本発明の実施例は、スマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの生成方法を更に提供し、当該方法は、クラウドサーバに適用し、
図3を参照し、本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムに基づくオフライン検証コードの他の生成方法のフローチャートであり、具体的には、S301~S302を含む。
【0042】
S301において、クラウドサーバは、携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信し、前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び/又は前記携帯端末が前記ロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含む。
【0043】
本発明の実施例におけるS301は、上述の実施例におけるS201及びS202を参照しながら理解することができ、ここでは説明を省略する。
【0044】
S302において、前記スマートドアロックを開けるために、クラウドサーバは、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信する。
【0045】
本発明の実施例では、クラウドサーバは、ロック解除検証情報付きの要求を受信した後、まず、その要求における秘密キーシードを取得し、当該秘密キーシード
に対してマッチング検証
を行う。
本発明の他の部分(例えば、図2及びその相関内容)において開示したように、要求における秘密キーシードは、秘密キーシード、携帯端末及び/又はスマートドアロックとの間の対応関係に基づいて取得される。ある実現態様において、クラウドサーバは、取得された秘密キーシードと秘密キーシードデータベースに記憶されている各スマートドアロックの秘密キーシードとを比較し、比較が成功した場合、即ち、秘密キーシードデータベースに、取得された秘密キーシード記憶されている場合に、当該取得された秘密キーシードのマッチングの検証に成功したと決定し、そうでなければ、当該秘密キーシードのマッチング検証が失敗したと決定する。
【0046】
クラウドサーバは、取得された秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、スマートドアロックの検証コードを生成して、生成されたスマートドアロックの検証コードを携帯端末に返信することにより、ユーザが当該検証コードを利用してスマートドアロックを開くことができる。
【0047】
具体的に、本発明の実施例では、クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを生成する方式は、以下の2つを含み、以下、それぞれ詳しく説明する。
【0048】
ここで、ある実現態様において、スマートドアロックの検証コードは、動的パスワードであってもよく、具体的に、クラウドサーバは、マッチング検証が成功した秘密キーシード及びトリガ時間によって予め設定された時間周期における動的パスワードを生成する。本発明において、予め設定された時間周期とトリガ時間とが関連付けられてもよい。また、トリガ時間も、携帯端末に記録された現在の時間と称することがある。予め設定された時間周期も、現在の時間周期と称することがある。例えば、トリガ時間は、予め設定された時間周期内に含まれてもよい。具体的な例示として、トリガ時間は、午前9:45である場合、トリガ時間に関連付けられている予め設定された時間周期は、午前8:00~午前10:00でもよいし、午前9:00~午前10:00でもよいし、午前9:30~午前10:00でもよい。
【0049】
クラウドサーバは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムによりスマートドアロックの検証コードを生成し、具体的に、第1の検証コード生成アルゴリズムは、様々なタイプのハッシュアルゴリズムを含むが、これらに限らず、クラウドサーバが受信した秘密キーシード及びトリガ時間は、当該第1の検証コード生成アルゴリズムの入力パラメータとしてもよく、現在の時間のスマートドアロックの検証コードを生成し、当該検証コードは、動的パスワードであり、つまり、異なる時間周期ごとのスマートドアロックの検証コードが異なる。ある実施態様において、異なるトリガ時間は、クラウドサーバにより生成されたスマートドアロックの異なる検証コードに対応してもよい。例えば、異なる時間周期の異なるトリガ時間は、異なる検証コードに対応してもよい。ある実施態様において、異なるトリガ時間は、スマートドアロックの同一の検証コードに対応してもよい。例えば、同じ時間周期の異なるトリガ時間は、同一の検証コードに対応してもよい。
【0050】
具体的に、クラウドサーバは、トリガ時間に基づいて生成されたスマートドアロックの検証コードがどの時間周期における動的パスワードに属するかを決定することができる。クラウドサーバは、トリガ時間が属する時間周期に基づいてスマートドアロックの検証コードを決定することができる。例えば、クラウドサーバは、トリガ時間が属する時間周期の開始時間または総時間に基づいてスマートドアロックの検証コードを決定することができる。ある実現態様において、クラウドサーバは、トリガ時間及び秘密キーシードを、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムによりいくつかの桁であるパスワード、例えば六桁パスワードに変換する。
【0051】
対応的に、スマートドアロックは、クラウドサーバにより生成された検証コードと同一の検証コード生成アルゴリズム(例えば、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズム)により、異なる時間周期における検証コードの生成を実現することができる。スマートドアロック(例えば、スマートドアロックに取付けられるプロセッサ)は、スマートドアロック(例えば、スマートドアロックに取付けられる記録デバイス)に記憶されたローカル秘密キーシードに基づいてある時間周期の検証コードを生成することができる。具体的に、スマートドアロックは、第1の検証コード生成アルゴリズムにより、各時間周期が開始する時、現在の時間周期における動的パスワードを検出して記憶する。当該現在の時間周期における動的パスワードは、各時間周期の開始時間と秘密キーシードとの組み合わせによって出力されたスマートドアロックの検証コードであってもよい。ここで、第1の検証コード生成アルゴリズムの入力パラメータとしての時間周期の開始時間は、当該時間周期における各正時(分や秒の端数のつかないぴったりの時刻)が開始する開始時間であってもよく、当該時間周期における各半時である開始時間であってもよい。具体的に、スマートドアロックは、クラウドサーバと同一の検証コード生成アルゴリズムを採用し、同一の各時間周期に対応する検証コードを生成する。スマートドアロックは、ユーザが、スマートドアロックに実装されたユーザインタフェースを介していずれか一つの検証コードの入力を受信した後、当該検証コードと記憶されている現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、スマートドアロックを開き、そうでなければ、スマートドアロックの開放が失敗したとする。ある実施態様において、スマートドアロックは、ローカル秘密キーシードに基づいて第1の検証コード生成アルゴリズムによって、各時間周期の動的パスワードを生成及び記録することができる。クラウドサーバは、ロック解除検証情報に含まれる秘密キーシードに基づいて第2の検証コード生成アルゴリズムによって、現在の周期の動的パスワードを生成することができ、第1の検証コード生成アルゴリズムと第2の検証コード生成アルゴリズムとが同一でもよいが、異なってもよい。
【0052】
また、スマートドアロックのローカル時間とクラウドサーバ時間との偏差をなくすため、時間を時間レベルに正確にし、即ち時間周期は、各時間の正時であってもよい。
【0053】
また、動的パスワードが時間の幅に対して可用性を増加するために、例えば、2時59分に生成された動的パスワードは、1分間後で期限を切れば、当該動的パスワードの可用性が大きく低減する。そのため、本発明の実施例は、緩衝のメカニズムを追加し、つまり、スマートドアロックが各正時における現在の正時(又は現在の時間周期)の動的パスワードを算出すると同時に、前の正時(又は前の時間周期)の動的パスワードが依然として有効であるように保留し、これにより、任意の時刻で現在と前の正時の動的パスワードが有効であることを保証する。このように、クラウドサーバから取得した動的パスワードの有効期間が少なくとも1時間(又はある時間周期)、最長で2時間(又は二つの連続的な時間周期)であることを保証する。これにより、動的パスワードの無効を回避する。ある実施態様において、クラウドサーバは、クラウドサーバにより定義された現在の時間周期(例えば、午前10:00~午前11:00)に属するトリガ時間(例えば、午前9:59)に対応する検証コードを生成してもよい。スマートドアロックのローカル時間とクラウドサーバ時間との偏差に応じて、スマートドアロックが、クラウドサーバにより定義された現在の時間周期(例えば、午前10:00~午前11:00)と相違する、スマートドアロックにより定義された現在の時間周期(例えば、午前10:00~午前11:00)の第1の検証コードを生成する。スマートドアロックが、スマートドアロックにより生成及び記憶された前の時間周期(例えば、午前9:00~午前10:00)の第2の検証コードを取得してもよい。スマートドアロックが、前記検証コードを第1の検証コード及び第2の検証コードを比較してもよい。前記検証コードが、第1の検証コードと第2の検証コードのいずれかと同一である場合、スマートドアロックを開けることができ、そうでなければ、スマートドアロックを開けることができない。
【0054】
他の実現態様において、クラウドサーバにより生成された検証コードには、パスワード生成命令が含まれ、クラウドサーバは、スマートドアロックにおいて、スマートドアロックの検証コードを有効にするための、パスワード生成命令を生成することにより、ユーザは、検証コードによりスマートドアロックを開ける。本発明において、クラウドサーバにより生成されたパスワード生成命令も、クラウドサーバにより生成された検証コードと称することがある。
【0055】
ここで、クラウドサーバによって生成されたパスワード生成命令は、数字及び#*からなり、クラウドサーバのパスワード生成命令を生成する入力パラメータは、スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、チェックコード、時間因子、秘密キーシード、及びこれらの組み合わせなどを含んでもよい。
【0056】
ここで、チェックコードは、命令の合法性及び完全性を検証するためのものであり、安全への需要によって、異なる桁数を採用してもよく、桁数が長いほど、安全であり、また、生成されたパスワード生成命令の桁数が長くなり、ユーザの入力難度が増加する。異なる使用シーンに対して、異なるユーザ群に向け、異なるチェックコード桁数を採用することができる。
【0057】
秘密キーシードは、上述の動的パスワードの秘密キーシードと類似し、スマートドアロックの出荷時に生成して同時にスマートドアロックに書き込まれると共にクラウドサーバに記憶され、各スマートドアロックの秘密キーシードは異なるため、各スマートドアロックのパスワード生成命令の生成の安全を確保する。ある実施態様において、秘密キーシードは、検出されたロック解除イベントに応答して携帯端末により取得されたロック解除検証情報に含まれるものであってもよい。時間因子は、ロック解除イベントのトリガ時間に関連付けられている。
【0058】
パスワードIDは、パスワードの後続管理のためのものであり、クラウドサーバで、パスワードIDは、ユーザが命名した特定の名称に対応させ、このように、後でスマートドアロックのパスワードリストを管理する時には、操作対象がパスワードIDであり、パスワードIDは、パスワード生成命令を生成する時には、選択できる入力パラメータである。
【0059】
また、コマンドコードは、パスワードの追加、削除、変更、検査などの操作を実現することができ、当然ながら、異なるコマンドコード後のコマンドコードセグメント(例えば、タイプコード、有効期間コードなど)の組み合わせは、異なってもよい。他の入力パラメータについては詳しく説明しない。
【0060】
パスワード生成命令の生成アルゴリズムの入力パラメータは、上述の各入力パラメータ、及び秘密キーシード及びトリガ時間を含んでもよい。例えば、パスワード生成命令=予め設定された私有アルゴリズム((スタートコード+コマンドコード+タイプコード+有効期間コード+パスワード+パスワードID)、秘密キーシード、トリガ時間)を含んでもよい。
【0061】
ここで、トリガ時間は、1日レベルで正確にすることができ、当日0時の時間を用いることができるため、パスワード生成命令の有効期間は、当日入力したものが有効である。また、ニーズに応じてその前の時間を適合する方式でパスワード生成命令の有効期間を延長することができ、例えば、同時に現在0時と昨日0時で検証コードを使用すると、パスワード生成命令の有効期間が最長で2日間に延長される。
【0062】
上述動的パスワードの生成方式を組み合せて、本発明は、パスワード生成命令からパスワードセグメントを除去し、2桁の数字でどの正時の動的パスワードを使用するかを指定する。通常、2桁の数は、100時間を指定することができ、つまり、ある正時を開始として、その後の100時間の動的パスワードの一つを、今回のパスワード生成命令の有効パスワードとして指定することができる。当該方法は、パスワード生成命令におけるパスワードセグメントを2桁に縮減し、パスワード生成命令全体の桁数を減少させることができる。
【0063】
動的パスワードと重複することを回避するため、アルゴリズムで変数因子を増加させることにより、上述方法により生成される動的パスワードと重複しないことを保証することができ、動的パスワード生成のメカニズムを保証する。
【0064】
クラウドサーバは、パスワード生成命令を生成した後、当該パスワード生成命令を携帯端末に返信し、ユーザは、携帯端末に示されるパスワード生成命令により、スマートドアロックのパスワードを有効にし、例えば、スマートドアロックにおいて、第1の検証コード生成アルゴリズムにより生成された動的パスワードを有効にする。具体的に、スマートドアロックは、パスワード生成命令を受信した後、当該命令を解析することにより、有効な検証コードを生成し、ユーザが正確な検証コードを入力した後、スマートドアロックを開く。ある実施態様において、スマートドアロックが、第1の検証コード生成アルゴリズムを利用してスマートドアロックのローカル秘密キーシードに基づいて、パスワード生成命令が有効になる動的パスワードを生成する。ある実施態様において、スマートドアロックが、スマートドアロックに実装されたユーザインタフェースを介して、ユーザにより入力されたパスワード生成命令を分析できる。スマートドアロックが、第1の検証コード生成アルゴリズムを利用してパスワード生成命令から取得した秘密キーシード及び/又はトリガ時間に基づいて検証コードを生成する。ユーザが、スマートドアロックに実装されたユーザインタフェースを介して検証コードを入力することができる。入力された検証コードが正確である場合、スマートドアロックを開けることができる。ある実施態様において、スマートドアロックが、第1の検証コード生成アルゴリズムを利用してパスワード生成命令から取得した秘密キーシード及び/又はトリガ時間に基づいて生成された検証コードと、スマートドアロックに記憶された1つ以上の検証コードとを比較することができる。生成された検証コードが、1つ以上の検証コードの1つとマッチングした場合、入力された検証コードは、正確である。ある実施態様において、スマートドアロックは、ユーザによって入力されたパスワード生成命令を分析してもよい。パスワード生成命令が正確である場合、スマートドアロックは、トリガ時間が属する期間の有効な検証コードを作成することができる。ある実施態様において、トリガ時間が属する期間の検証コードが有効になる場合、スマートドアロックを開くことができる。ある実施態様において、パスワード生成命令に含まれる秘密キーシードがローカル秘密キーシードと一致することを決定することに応答して、パスワード生成命令が正確であると決定する。
【0065】
上述の方法実施例に対応して、本発明は、携帯端末を更に提供し、
図4を参照し、本発明の実施例によって提供される携帯端末の構造模式図であり、当該携帯端末は、記録モジュール401、第1の送信モジュール402、及び第1の受信モジュール403を含む
【0066】
記録モジュール401は、ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録する。
【0067】
第1の送信モジュール402は、前記ロック解除イベントに応答してクラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信し、前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含む。
【0068】
第1の受信モジュール403は、前記スマートドアロックを開けるために、前記クラウドサーバによって前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて生成された前記スマートドアロックの検証コードを受信する。
【0069】
具体的に、前記ロック解除イベントは、クリック確認操作と、スライド操作と、パスワード又は認証情報を入力してログインする操作から選択される少なくとも1つを含む。
【0070】
上述の方法実施例に対応して、本発明は、クラウドサーバを更に提供し、
図5を参照し、本発明の実施例によって提供されるクラウドサーバの構造模式図であり、当該クラウドサーバは、第2の受信モジュール501、及び第1の生成モジュール502を含む。
【0071】
第2の受信モジュール501は、携帯端末からのロック解除検証情報付きの要求を受信する。前記ロック解除検証情報は、スマートドアロックの秘密キーシード及び前記携帯端末が前記ロック解除イベントに応答して記録したトリガ時間を含む。
【0072】
第1の生成モジュール502は、前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信する。
【0073】
ここで、前記クラウドサーバは、各スマートドアロックの秘密キーシードを記憶するための秘密キーシードデータベースを有し、前記クラウドサーバは、検証モジュールを更に含む。
【0074】
検証モジュールは、前記秘密キーシードと前記秘密キーシードデータベースに記憶されている各秘密キーシードとを比較し、比較が成功した場合に、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功したと決定する。
【0075】
具体的に、前記第1の生成モジュールは、生成サブモジュール及び返信サブモジュールを含む。
【0076】
生成サブモジュールは、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、前記秘密キーシード及び前記トリガ時間に基づいて前記トリガ時間が属する時間周期における検証コードを生成する。
【0077】
返信サブモジュールは、前記スマートドアロックを開けるために、前記検証コードを前記携帯端末に返信する。
【0078】
また、前記クラウドサーバは、第2の生成モジュール及び返信モジュールを更に含む。
【0079】
第2の生成モジュールは、パスワード生成命令を生成する。前記パスワード生成命令は、前記スマートドアロックの検証コードを前記スマートドアロックにおいて有効にするものである。
【0080】
返信モジュールは、前記パスワード生成命令を前記携帯端末に返信する。
【0081】
具体的に、前記第2の生成モジュールは、具体的に、
スタートコード、コマンドコード、タイプコード、有効期間コード、パスワード、パスワードID、時間因子及び秘密キーシードから選択される少なくとも1つに基づいてパスワード生成命令を生成する。
【0082】
上述方法実施例に対応し、本発明は、スマートドアロックを更に提供し、
図6を参照し、本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックの構造模式図であり、当該スマートドアロックは、第3の生成モジュール601及び比較モジュール602を含む。
【0083】
第3の生成モジュール601は、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成する。
【0084】
比較モジュール602は、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、前記検証コードと現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、前記スマートドアロックを開ける。
【0085】
また、前記スマートドアロックは、発効モジュールを更に含む。
【0086】
発効モジュールは、パスワード生成命令を受信した後、前記現在の時間周期における検証コードを有効にする。
【0087】
上述の方法実施例に対応し、本発明は、スマートドアロックシステムを更に提供する。
図7を参照し、本発明の実施例によって提供されるスマートドアロックシステムの構造模式図であり、当該スマートドアロックシステムは、携帯端末701、クラウドサーバ702及びスマートドアロック703を含み、ここで、スマートドアロック、ゲートウェイ及びクラウドサーバの間における斜線矢印は、その間に無線通信を行う必要がないことを指す。そのため、ゲートウェイモジュールを設定する必要がなく、スマートドアロックにも通信モジュールを設定する必要がない。
【0088】
前記携帯端末701は、ロック解除イベントに応答して前記ロック解除イベントのトリガ時間を記録し、前記クラウドサーバにロック解除検証情報付きの要求を送信する。前記ロック解除検証情報付きの要求は、前記クラウドサーバがスマートドアロックの検証コードを返信するように要求し、前記ロック解除検証情報は、前記スマートドアロックの秘密キーシード及び前記トリガ時間を含む。
【0089】
前記クラウドサーバ702は、前記スマートドアロックを開けるために、前記秘密キーシードのマッチングの検証に成功した後、前記スマートドアロックの検証コードを生成し、前記スマートドアロックの検証コードを前記携帯端末に返信する。
【0090】
前記スマートドアロック703は、予め設定された第1の検証コード生成アルゴリズムにより、自己の秘密キーシードに基づいて現在の時間周期における検証コードを生成し、いずれか一つの検証コードの入力を受信した後、前記検証コードと現在の時間周期における検証コードとを比較し、同一である場合に、前記スマートドアロックを開ける。
【0091】
上述の本発明の実施例の番号は、単に説明するためであり、実施例の善し悪しを示すものではない。
【0092】
本出願の上述の実施例では、様々な実施例についてそれぞれ説明の重点があり、ある実施例において、説明されていない部分は、他の実施例に対する関連説明を参照することができる。
【0093】
なお、本発明によって提供されるいくつかの実施形態では、開示された技術的内容は他の手段で実施されてもよい。ここで、上述の装置の実施形態は模式的なものにすぎず、例えば、前記ユニットの区画は、論理上の機能の区画でもよく、実際的に実現する時、別の区画の方法を有してもよい。例えば、複数のユニット又は部品を組み合わせたり、他のシステムに統合したりすることができ、あるいはいくつかの特徴を省略したり、実行しないこともできる。更に、図示又は説明した相互連結又は直接連結又は通信接続は、いくつかのインターフェース、ユニット又はモジュールを介した間接連結又は通信接続であってもよく、電気的又は他の形態であってもよい。
【0094】
前記分離部品として説明したユニットは、物理的に分離されたものであってもよく、又は分離されていないものであってもよい。ユニットとして表示される部品は、物理ユニットであってもよく、物理ユニットではなくてもよい。即ち、一箇所に位置してもよく、又は複数のユニットに分布されてもよい。実際のニーズに応じて、その中での一部のモジュール又は全部のモジュールを選択して、本実施例の技術案の目的を達成することができる。
【0095】
また、本発明の実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、物理的に別々に存在してもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。上記の統合されるユニットは、ハードウェアの形態又はソフトウェア機能ユニットの形態で実現することができる。
【0096】
上記の説明は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、当業者にとって、本発明の原理から逸脱しない限り、いくつかの改善及び修正を行うこともできる。それらの改善及び修正も本発明の保護範囲とみなされるべきである。