(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-17
(45)【発行日】2022-03-28
(54)【発明の名称】設計より下のブレード制御
(51)【国際特許分類】
E02F 3/85 20060101AFI20220318BHJP
【FI】
E02F3/85 D
(21)【出願番号】P 2019565212
(86)(22)【出願日】2018-05-16
(86)【国際出願番号】 US2018032979
(87)【国際公開番号】W WO2018217513
(87)【国際公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-05-13
(32)【優先日】2017-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506196063
【氏名又は名称】キャタピラー トリンブル コントロール テクノロジーズ、 エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】518325895
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】メッツガー,トニー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴェル,ブルース ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ,ロバート エル.
(72)【発明者】
【氏名】エヴェンソン,リチャード アール.
【審査官】三笠 雄司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0032132(US,A1)
【文献】特開平04-005712(JP,A)
【文献】特開平04-161528(JP,A)
【文献】特開2014-173321(JP,A)
【文献】特開2014-084683(JP,A)
【文献】特開2017-008719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/84-3/85
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
土工システムのブレードを制御する方法であって、前記方法は、
地形輪郭設計を表すデータにアクセスすることと、
前記ブレードの刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードが前記地形輪郭設計とは独立に制御可能となるように、独立したブレード制御を有効にすることと、
前記ブレードの前記刃先を前記地形輪郭設計より下の位置に移動することと、
第1の制御信号を受信することと、
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することであって、前記ブレードの動きが、前記地形輪郭設計とは独立であり、その後、前記ブレードの前記刃先を、前記地形輪郭設計より下から、前記地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動する、制御することと、
前記土工システムの1つまたは複数の第1のセンサーから、第1のセンサー信号を受信することであって、前記第1のセンサー信号が、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計から前記閾値距離内にあることを示す、受信することと、
前記第1のセンサー信号を受信することに応じて、前記ブレードの前記刃先を前記地形輪郭設計へ自動的に制御することであって、前記ブレードの動きが、前記地形輪郭設計に依存する、制御することと、
を含む、土工システムのブレードを制御する方法。
【請求項2】
前記第1の制御信号が、運転手が前記土工システムを手動で操作することに応じて生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の制御信号が、制御部が自動ブレード制御命令を実行することによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ブレードの前記刃先を前記地形輪郭設計より下の前記位置に移動することは、
前記土工システムを手動で操作する運転手から第2の制御信号を受信することと、
前記第2の制御信号に応答して前記ブレードの前記刃先を移動することと、
を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ブレードの前記刃先を前記地形輪郭設計より下の前記位置に移動することは、
自動ブレード制御命令を実行する制御部から第2の制御信号を受信することと、
前記第2の制御信号に応答して前記ブレードの前記刃先を移動することと、
を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ブレードの前記刃先は、前記土工システムを手動で操作する運転手からの第3の制御信号を受信することに応じて、前記地形輪郭設計の下から、前記地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動される、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ブレードの前記刃先は、自動ブレード制御命令を実行する制御部からの第3の制御信号を受信することに応じて、前記地形輪郭設計の下から、前記地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動される、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することは、実質的に一定のブレード負荷を維持するように、制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる命令を実行することを含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することは、実質的に一定の速度または履帯のすべりを維持するように、制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる命令を実行することを含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することは、重力に対するブレードの角度、および重力に対するブレードの傾斜の、一方または両方が、前記土工システムの車枠の位置と向きの変化にかかわらず実質的に一定であるように、制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる命令を実行することを含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することは、前記ブレードがいくつかの所定の位置のうち1つを取るように、制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる命令を実行することを含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
受信された前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御することは、負荷が拡散されている間、制御部に前記ブレードの前記位置の変化を制御させる命令を実行することを含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
刃先を有するブレードと、
地形輪郭設計を表すデータにアクセスし、
前記ブレードの位置を制御するための第1の制御信号を生成するように、
構成されている制御部と、
前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計より下にある間、前記ブレードを制御するように構成され、前記ブレードの動きが、前記地形輪郭設計とは独立であり、
前記第1の制御信号に応答して、前記ブレードの前記刃先を、前記地形輪郭設計より下から、前記地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動するように、
構成されているブレード制御システムと、
前記ブレードの前記刃先が前記地形輪郭設計から前記閾値距離内にあることを示す、第1のセンサー信号を生成するように構成されている1つまたは複数のセンサーと、
を備える、土工システムであって、
前記第1のセンサー信号を受信することに応じて、前記ブレード制御システムは、前記ブレードの前記刃先を前記地形輪郭設計へ自動的に制御するように構成され、前記ブレードの動きが、前記地形輪郭設計に依存する、
土工システム。
【請求項14】
前記第1の制御信号は、運転手が前記土工システムを手動で操作することに応じて生成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の制御信号は、制御部が自動ブレード制御命令を実行することによって生成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記命令は、実質的に一定のブレード負荷を維持するように、前記制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記命令は、実質的に一定の速度または履帯のすべりを維持するように、前記制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記命令は、重力に対するブレードの角度、および重力に対するブレードの傾斜の、一方または両方が、前記土工システムの車枠の位置と向きの変化にかかわらず実質的に一定であるように、前記制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記命令は、前記ブレードがいくつかの所定の位置のうち1つを取るように、前記制御部に前記ブレードの前記位置を制御させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記命令は、負荷が拡散されている間、前記制御部に前記ブレードの前記位置の変化を制御させる、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月23日に出願された米国特許出願第15/602,592号の利益を主張し、その全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本出願は、土地区画を所望の仕上がり形状に輪郭付けるための土工システム、例えばブルドーザに関し、より詳細には、GPS受信機、ならびにジャイロセンサーおよび加速度計などの掘削工具位置センサーからの情報に基づいて、掘削工具の位置が制御されるシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ブルドーザなどの土工デバイスを制御するために、様々な制御装置が開発された。その結果、土地区画を、例えば地形輪郭設計として知られている、所望の水準または輪郭に地ならしすることができる。土工装置の位置がGPS受信機を用いて決定される、いくつかのシステムが開発された。このようなシステムでは、敷地計画は、所望の地形輪郭設計とともに策定される。地形輪郭設計は、設計される土地区画のトポロジの表現であり得る。地形輪郭設計および区画調査は、ブルドーザのコンピューター制御システムに格納され得る。地形輪郭設計および区画調査から、所望の地形輪郭設計を生産するために区画の特定の領域で必要な掘削または充填の量を決定し得る。
【0004】
[0004]土工装置は、ブルドーザ本体、またはブルドーザのブレードに取り付けられているマストに、取り付けられた、GPS受信機および/またはその他のセンサーを使用して、ブルドーザの掘削工具の位置を決定する。土工装置は、土工装置の様々な機械的制御デバイスに配置された位置センサーにも基づいて、掘削工具の位置を決定する。コンピューター制御システムは、ブレードに関して、地形輪郭設計および区画調査に基づいて、かつ検出されるブレードの位置に基づいてブレード位置を計算する。ブレード位置またはブレード位置誤差が、ブルドーザの運転手に対して表示され得、そのブルドーザの運転手は、その後に適切な調整を手動で行うことができる。あるいは、コンピューターが、ブレードの位置を自動的に制御して、ブレード位置誤差を低減し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本発明の一態様は、土工システムのブレードを制御する方法である。本方法には、地形輪郭設計を表すデータにアクセスすること、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にある間、ブレードが地形輪郭設計とは独立に制御可能となるように、独立したブレード制御を有効にすること、およびブレードの刃先を地形輪郭設計より下の位置に移動することが含まれる。本方法には、第1の制御信号を受信すること、および受信した第1の制御信号に応答して、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にある間、ブレードを制御することも含まれる。ここで、ブレードの動きは、地形輪郭設計とは独立であり、その後、ブレードの刃先を、地形輪郭設計より下から、地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動する。本方法には、土工システムの1つまたは複数の第1のセンサーから、第1のセンサー信号を受信することも含まれる。ここで、センサー信号は、ブレードの刃先が、地形輪郭設計から閾値距離内にあることを示す。そして本方法には、第1のセンサー信号を受信することに応じて、ブレードの刃先を地形輪郭設計へ自動的に制御することも含まれる。ここで、ブレードの動きは、地形輪郭設計に依存する。
【0006】
[0006]本発明の別の態様は、土工システムである。土工システムは、刃先を有するブレードと、地形輪郭設計を表すデータにアクセスし、ブレードの位置を制御するための第1の制御信号を生成するように、構成されている制御部と、を備える。本システムには、ブレード制御システムも含まれる。このブレード制御システムは、第1の制御信号に応答して、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にある間、ブレードを制御するように構成されている。ここで、ブレードの動きは、地形輪郭設計とは独立であり、第1の制御信号に応答して、ブレードの刃先を、地形輪郭設計より下から、地形輪郭設計から閾値距離内の場所に移動する。本システムには、ブレードの刃先が地形輪郭設計から閾値距離内にあることを示す、第1のセンサー信号を生成するように構成されている、1つまたは複数のセンサーも含まれる。第1のセンサー信号を受信することに応じて、ブレード制御システムは、ブレードの刃先を地形輪郭設計へ自動的に制御するように構成されている。この場合、ブレードの動きは、地形輪郭設計に依存する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図1の土工システムの、例示的な制御システムのブロック図である。
【
図3A】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3B】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3C】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3D】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3E】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3F】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3G】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図3H】いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【
図4】いくつかの実施形態による方法のフローチャート図である。
【
図5】いくつかの実施形態による方法のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0012]本明細書では、本発明の特定の実施形態を図面と併せて説明する。
【0009】
[0013]特定の実施形態に関連する様々な詳細が、本明細書に記載されている。しかしながら、本発明は、本明細書に記載されているものとは異なる方法で実施することもできる。本開示を考慮して、本発明から逸脱することなく、当業者によって、議論されている実施形態に変更を加えることができる。したがって、本発明は、本明細書に開示されている特定の実施形態に限定されない。
【0010】
[0014]
図1は、ブルドーザである例示的な土工システム106の概略図である。ブルドーザ106の様々な態様および特徴は、掘削機、バックホウ、フロントショベル、グレーダなどの他の種類の土工システムに適用されてもよい。ブルドーザ106は、履帯132によって動く車枠108、および掘削ブレード110を備える。掘削ブレード110は、車枠108から延びるブレード支持体112によって支持され、油圧リフトシリンダ114および一対のアーム116を備える。
【0011】
[0015]
図1では、ブレード支持体112の一対の油圧リフトシリンダ114の一方のみが、示されている。リフトシリンダ114は、車枠108に対してブレード110を上昇および下降させるために使用されてもよい。
図1では、ブレード支持体112の一対のアーム116の一方のみが、示されている。アーム116は、ブレード110の両端に取り付けられ、かつピボット点118で車枠108にピボット式に取り付けられ、そのアームの1つが、
図1に示されている。
【0012】
[0016]リフトシリンダ114は、ブレード110を下降または上昇させるために伸長または収縮させることができる。伸長中および収縮中、アーム116は、ピボット点118を中心としてピボットする。チルトシリンダ120は、ブレード110の上部とアーム116との間に延びており、ピボット接続122の周りでブレードをピボットさせるために使用されてもよい。ブルドーザ106は、運転台124を有し、運転手は、その運転台から、ブルドーザの動作を制御するために、様々な制御を手動で操作してもよい。
【0013】
[0017]土工システム106は、GPS受信機126をさらに備え、そのGPS受信機の1つは、
図1で見ることができる。GPS受信機126は、掘削ブレード110の両端に、マスト128上に取り付けられている。いくつかの実施形態では、GPS受信機は、ブレードではなく運転台に取り付けられる。GPS受信機126は、軌道上の衛星からの無線送信を受信し、その送信に基づいて、3次元空間におけるGPS受信機126のそれぞれの位置を決定する。この情報は、ブルドーザ106の制御部140に供給され、掘削ブレード110の場所、および特に掘削ブレード110の刃先130の場所を決定するために、例えばブレード位置センサー情報および地形輪郭設計情報とともに、制御部140によって使用される。地形輪郭設計情報は、例えば、車内の表示部から受信されてもよい。制御部140は、ブルドーザ106が製造されるときに、ブルドーザ106と一体化されてもよい。あるいは、制御部140は、のちにブルドーザ106に追加されてもよい。例えば、制御部140は、アフターマーケットのブレード取り付けシステムの一部として追加されてもよい。
【0014】
[0018]ブルドーザ106が、作業現場にわたって移動しているとき、車枠108は、通常、地形の様々なトポロジカルな輪郭にさらされるであろう。結果として、車枠108は、前後にピッチングし、左右にピッチングし、左右にヨーイングし、上下に跳ねる場合がある。車枠のこれらの動きのすべてが、掘削ブレード110の位置に直接的に影響するであろう。例えば、車枠108が、前後にピッチングするとき、掘削ブレード110は、移動方向に垂直であってかつブルドーザ106の重心134を通って延びる略水平の軸の周りを、実質的に回転し得る。
【0015】
[0019]車枠108が、左右にピッチングするとき、ブレード110の位置が、影響を受ける。この動きは、実質上、ブルドーザ106に関して長手方向に延びてブルドーザの重心を通る軸の周りの、車枠108の回転である。これにより、ブレード110のチルト角が、変動する。
【0016】
[0020]車枠108のヨーイング、すなわち、略垂直な軸の周りで車枠108を回転させることによって、ブレード110の向きが変わる。ヨーイングによって、ブレード110が側方に動かされ、ブルドーザ106の予想進路が変わる。最後に、ブルドーザが作業現場の荒れた地面の上を走行する場合において、車枠108が垂直に跳ねるとき、通常、ブレード110も同様に、垂直に跳ねるであろう。
【0017】
[0021]
図1および
図2のシステムは、システムが繰り返し再計算するGPS受信機126の位置の変化率よりも高い変化率の、車枠108の垂直方向の動き、水平方向の横軸の周りの、車枠108の前後のピッチングの動き、長手方向に延びる軸の周りの、車枠108のローリングの動き、および略垂直な軸の周りの車枠108のヨーイングを、監視する。その結果として、車枠108に対するブレード110の位置を制御する油圧リフトシリンダ114および123を作動させることにより、そのように作動させなければブレード110に伝わったであろう車枠の動きの、補償を行うことができる。
【0018】
[0022]第1のジャイロセンサー136は、ブルドーザに対して略横方向であってブルドーザの重心を通る軸150の周りの、車枠108の回転を感知するために、設けられてもよい。センサー136は、軸150の周りの回転速度に関連する出力を提供する。第2のジャイロセンサー138は、ブルドーザ106に関して略長手方向であってブルドーザの重心134を通る軸152の周りの、車枠108の回転を感知するために、設けられてもよい。センサー138は、軸152の周りの回転速度に関連する出力を提供する。
【0019】
[0023]制御部140は、GPS受信機126ならびに第1のジャイロセンサー136および第2のジャイロセンサー138に応答して油圧リフトシリンダ114および123の動作を制御し、それによって掘削ブレード110の位置を制御する。制御部140は、GPS受信機126の出力に基づく反復計算によって掘削ブレード110の位置を監視するし、第1のジャイロセンサー136および第2のジャイロセンサー138の出力に基づく、反復計算の低遅延フィードフォワード補正を追加的に使用してもよい。第1のジャイロセンサー136および第2のジャイロセンサー138の出力に基づいて、制御部140は、ブルドーザ106の車枠108の動きから生じる掘削ブレード110の位置の変化を決定する。制御部140は、GPS受信機126およびセンサーの出力に基づいて、掘削ブレード110の実際の位置を更新する。
【0020】
[0024]また、加速度計160が、車枠108全体の略垂直方向の動きを感知するためにブルドーザの車枠108に取り付けられてもよい。加速度計160は、制御部140に垂直加速度の出力を提供し、それにより、制御部140は、加速度計の出力に基づいて掘削ブレードに伝達され得る、車枠の位置の変化を決定してもよい。制御部140は、GPS受信機126の出力に基づく反復計算、および、例えば、第1のジャイロセンサー136および第2のジャイロセンサー138ならびに加速度計160の出力に基づく、反復計算の低遅延フィードフォワード補正によって、掘削ブレード110の位置を監視する。
【0021】
[0025]また、制御部140は、GPS受信機126に応答して、ブルドーザ106の向きを決定してもよい。本システムは、ブルドーザ106の重心134を通る略垂直な軸164の周りの車枠の回転を感知する、第3のジャイロセンサー162をさらに備えてもよい。略垂直な軸164は、ブルドーザに対して略横方向の軸150と、ブルドーザに関して略長手方向の軸152との両方に垂直である。制御部140は、GPS受信機126の出力に基づく反復計算、および、例えば、第3のジャイロセンサー162の出力に基づく、反復計算の低遅延フィードフォワード補正によって、ブルドーザの向きを監視する。
【0022】
[0026]いくつかの実施形態では、本明細書で説明するセンサー125のうち1つまたは複数は、例えばセンサーと呼ばれることがある、単一のユニットに収容されてもよい。
【0023】
[0027]いくつかの実施形態では、制御部140は、土工システムを手動で操作する、土工システムの運転手によって操作される手動制御システムからの入力を受け取り、受け取った入力に従ってブレードを動かす信号を生成するように、追加的に構成されている。したがって、運転手は、例えば運転手への視覚的な合図に基づいて、土工システムを手動制御するために、制御部140を使用する。いくつかの実施形態では、土工システムの手動操作のために別個の制御部が使用される。
【0024】
[0028]本明細書で説明される、ブレード制御に関連する態様および原理は、他の土工システムに適用されてもよい。例えば、本明細書で説明される、ブレード制御に関連する態様および原理は、他の構成、制御システム、および本明細書で説明されるブレードに対応または類似する作業器具を有する、ブルドーザに適用されてもよい。例えば、本明細書で説明される、ブレード制御に関する態様および原理は、Cフレームブレード制御機構を有するブルドーザに適用されてもよい。加えて、本明細書で説明される、ブレード制御に関する態様および原理は、掘削機、バックホウ、フロントショベル、グレーダなどの他の種類の土工システムに適用されてもよい。ここで、その土工システムはそれぞれ、制御システム、および本明細書で説明されるブレードに対応または類似する1つまたは複数の作業器具を有する。
【0025】
[0029]
図2は、
図1の土工システムの、例示的な制御システム200の概略ブロック図である。制御システム200は、センサー125を備える。
図2に示す実施形態では、センサー125は、制御部140へのセンサー信号を生成する、GPS受信機126、ジャイロ式位置センサー136、138、および162、Z軸加速度計160を備える。また、センサー125は、ブレード位置センサー180、ブレード負荷センサー182、およびその他のセンサー184も備える。
【0026】
[0030]GPS受信機126は、ブレード110に対して固定された、基準位置を提供する。しかし、所望ならば、このシステムは、ブレード110、またはブレードによって支えられているマスト128に取り付けられた、他の種類の位置センサー、または位置センサーの種類の組み合わせで、実現されてもよい。例えば、一対のレーザー受信機、一対の音波追跡装置、トータルステーションの一対のターゲットもしくはプリズム、または他の種類の固定された一対の基準位置センサーが、GPS受信機の代わりにブレード110に設けられてもよい。あるいは、これらのセンサーの組み合わせ、またはこれらのセンサーの1つとブレード傾斜センサーとの組み合わせが、使用されてもよい。
【0027】
[0031]ブレード位置センサー180は、土工システム106の1つまたは複数の他の部分に対する、ブレード110の位置を決定するために制御部140によって使用され得る、信号を生成するように構成されている。ブレード負荷センサー182は、ブレード110で運ばれている負荷を決定するために制御部140によって使用され得る、信号を生成するように構成されている。その他のセンサー184は、制御部140に他の情報を提供する信号を生成するように構成されてもよく、この制御部140は、ブレード100の位置または土工システムの他の動作を自動的に制御してもよい。ブレード位置センサー180、ブレード負荷センサー182、およびその他のセンサー184は、
図1に示されていない。
【0028】
[0032]一部の実施形態では、Z軸加速度計160、ピッチセンサー136、ロールセンサー138、ヨーセンサー162、GPS受信機126、ブレード位置センサー180、ブレード負荷センサー182、およびその他のセンサー184のうち1つまたは複数が、省略される。
【0029】
[0033]センサー125からのセンサー信号、制御部140にアクセス可能であるか、または制御部140の一部である、メモリに電子的に格納された地形輪郭設計、および自動ブレード制御命令のセットに基づいて、制御部140は、その命令を実行して、リフトシリンダ114およびチルトシリンダ120への制御信号を生成する。制御信号は、ブレードが、決められた位置になるように、リフトシリンダ114およびチルトシリンダ120の位置を、それぞれ制御する。例えば、制御信号は、リフトシリンダ114およびチルトシリンダ120それぞれに対する作動液の印加を、それぞれ制御してもよい。
【0030】
[0034]代替の実施形態では、ブレードまたは他の類似の工具は、リフトシリンダ114およびチルトシリンダ123以外の、またはそれらに加えて、1つまたは複数の制御機構によって制御されてもよい。
【0031】
[0035]いくつかの実施形態では、一旦、ブレードが、地形輪郭設計の閾値に達するか、または閾値以内になると、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置を制御させる。例えば、運転手は、土工システムおよび土工システムのブレードを手動制御してもよく、一旦、手動制御によってブレードが地形輪郭設計の閾値距離内に入れられると、制御部140は、ブレード、またはブレードの刃先が、地形輪郭設計へ実質的に固定または制御されるように、自動的にブレードの位置を制御する。一部の実施形態では、ブレードが、地形輪郭設計に接触することに応じて、制御部140が、ブレードの位置を自動的に制御するように、閾値は、0となっている。一部の実施形態では、ブレードが、設計を所定の距離だけ越えて出ることに応じて、制御部140が、ブレードの位置を自動的に制御するように、閾値は、負となっている。
【0032】
[0036]いくつかの実施形態では、実質的に一定のブレード負荷を維持するように、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部142に、ブレードの位置を制御させる。例えば、ブレード負荷センサー182からの入力に基づいて、制御部140は、目標のブレード負荷が、土工システムによって運ばれていると判断してもよい。この判断に応じて、制御部140は、ブレードの位置を制御して、ブレードの位置を調整し得、その結果、土工システムが負荷を運ぶとき、負荷が実質的に一定になる。いくつかの実施形態では、制御部140は、負荷が、目標の負荷よりも大きいことを示す、ブレード負荷センサー182からの信号に応答して、土工システムがブレードを上昇させるようにする信号を生成するように構成されている。同様に、制御部140は、負荷が、目標の負荷よりも小さいことを示す、ブレード負荷センサー182からの信号に応答して、土工システムがブレードを下降させるようにする信号を生成するように構成されてもよい。
【0033】
[0037]いくつかの実施形態では、実質的に一定の速度または履帯のすべりを維持するように、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置を制御させる。例えば、土工システムの速度または履帯のすべりを示す、センサー125からの入力に基づいて、制御部140は、ブレード位置を決定してもよい。例えば、制御部140は、速度が目標の速度より小さいこと、または履帯のすべりが目標の履帯のすべりより大きいことを示す、センサー125からの信号に応答して、土工システムがブレードを上昇させるようにする信号を生成するように構成されてもよい。同様に、制御部140は、速度が目標の速度より大きいこと、または履帯のすべりが目標の履帯のすべりより小さいことを示す、センサー125からの信号に応答して、土工システムがブレードを下降させるようにする信号を生成するように構成されてもよい。
【0034】
[0038]いくつかの実施形態では、地平面に垂直であって動きと平行な平面内における、地平線または重力に対するブレードの角度、および動きと垂直な平面内における、地平線または重力に対するブレードの傾斜の、一方または両方が、土工システムの車枠の位置と向きの変化にかかわらず実質的に一定であるように、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置を制御させる。
【0035】
[0039]いくつかの実施形態では、ブレードがいくつかの所定の位置のうち1つを取るように、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置を制御させる。例えば、運転手は、負荷動作に関連する第1の位置を取るようにブレードをプログラムすることができ、その間、ブレードが材料を獲得するにつれて、ブレードが負荷される。加えて、運転手は、運び動作に関連する第2の位置を取るようにブレードをプログラムすることができ、その間、負荷は、ある位置から別の位置へと運ばれる。さらにまた、運転手は、拡散動作に関連する第3の位置を取るようにブレードをプログラムすることができ、その間、負荷は、拡散される。
【0036】
[0040]いくつかの実施形態では、負荷が拡散されている間、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置の変化を制御させる。例えば、制御部140は、負荷が拡散されている間、ブレードが前方にチルトされる速度を制御してもよい。追加的または代替的に、制御部140は、負荷が拡散されている間、ブレードが持ち上げられる速度を制御してもよい。
【0037】
[0041]いくつかの実施形態では、他の所望の結果に応じて、制御部140のための自動ブレード制御命令は、制御部140に、ブレードの位置を制御させる。
【0038】
[0042]
図3A~
図3Hは、いくつかの実施形態による土工システムによって実行される、地ならし作業の一連の段階を示す。
【0039】
[0043]
図3Aは、地ならし作業が実行される前の、土地区画の断面図を示す。
図3Bは、地ならし作業が実行された後の、土地区画の断面図を示す。示されているように、地ならし作業の目標は、土工システムの制御部からアクセスできるように土工システムのメモリに格納されている、地形輪郭設計300より下の領域を埋めることである。
【0040】
[0044]
図3C~
図3Hは、地ならし作業の様々な段階の、土地区画の断面図である。表されている部分の地ならし作業の間、負荷325は、いくつかの実施形態による自動ブレード制御で運ばれ、拡散される。明確化のために、土工システムのブレード310のみが、
図3C~
図3Hに示されている。
【0041】
[0045]
図3Cは、地ならし作業の一部を示しており、この間、負荷325は、運ばれる。図示されているように、負荷325は、地形輪郭設計300より下にあるブレード310で運ばれる。いくつかの実施形態では、負荷325は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって運ばれてもよい。いくつかの実施形態では、負荷325は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって部分的に、または完全に運ばれてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0042】
[0046]
図3Dおよび
図3Eは、それぞれ、地ならし作業の一部を示しており、この間、負荷325は、拡散される。図示されているように、負荷325は、地形輪郭設計300より下にあるブレード310で拡散される。いくつかの実施形態では、負荷325は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって拡散されてもよい。いくつかの実施形態では、負荷325は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって部分的に、または完全に拡散されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0043】
[0047]
図3Fは、地ならし作業の別の一部を示しており、この間、負荷325は、拡散される。図示されているように、ブレード310は、ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300の閾値距離内にあるように、制御されている。閾値距離は、固定距離(例えば、1インチ)、および調整可能な距離、または運転手の入力、動作の状況、地形輪郭設計300などの要素に依存する可変距離であってもよい。制御部は、例えばセンサー入力信号に基づいて、ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300の閾値距離内にあると決定してもよい。
【0044】
[0048]ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300の閾値距離内にあることに応じて、制御部は、ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300から離れないようにする。例えば、ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300の閾値距離内にあることに応じて、制御部は、土工システムが、負荷325の残りをさらに運ぶか、または拡散するとき、ブレードの刃先330が、地形輪郭設計300へ実質的に固定または制御されるように、ブレード310を制御する。
【0045】
[0049]
図3Gおよび
図3Hは、それぞれ、地ならし作業の別の一部を示しており、この間、負荷325の残りは、拡散され、運ばれる。
図3Gおよび
図3Hに示されている地ならし作業の一部の間、負荷325の残りは、地形輪郭設計300から離れないようにされているブレード310で、拡散され、運ばれる。
【0046】
[0050]代替の実施形態では、
図3Cに示されるように負荷325が運ばれる前に、負荷325が、負荷動作でブレード310に負荷されてもよい。そのような実施形態では、ブレード310の刃先330が、地形輪郭設計300より下にある間に、負荷325が、ブレード310に負荷されてもよい。いくつかの実施形態では、負荷325は、運転手による手動制御に応じて、ブレード310に負荷されてもよい。いくつかの実施形態では、負荷325は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、部分的に、または完全に負荷されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0047】
[0051]いくつかの実施形態では、
図3A~
図3Gに表されているステップまたは段階のうち1つまたは複数は、実行されない。
【0048】
[0052]いくつかの実施形態では、運転手は、制御部への信号を生成することによって、ブレード310が、再び手動制御に応じるようにさせてもよい。信号に応答して、制御部は、自動ブレード制御を終了する。
【0049】
[0053]
図4は、いくつかの実施形態による、方法400のフローチャート図である。方法400では、地ならし作業を実行しながら、土工システムのブレードは、地形輪郭設計より下で制御され、その後、ブレードの刃先が地形輪郭設計へ実質的に固定または制御されるように、自動的に制御される。
【0050】
[0054]410で、土工システムの制御部は、地形輪郭設計にアクセスする。
【0051】
[0055]方法400の間、本明細書の他の箇所で説明される技術を使用して、制御部は、ブレードの刃先の位置を決定および監視して、ブレードの刃先が地形輪郭設計から閾値以内の位置に移動されるかどうかを、決定する。
【0052】
[0056]420で、土工システムのブレードは、地形輪郭設計より下で制御される。例えば、土工システムのブレードは、ブレードの制御が地形輪郭設計とは独立であるように、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にあり、1つまたは複数の地ならし動作を実行するように制御されてもよい。
【0053】
[0057]いくつかの実施形態では、地ならし動作は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、地ならし動作は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって部分的に、または完全に実行されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0054】
[0058]430で、運転手による手動制御に応じて、または自動ブレード制御命令に応じて制御部によって生成された信号に応答して、ブレードの刃先は、地形輪郭設計の閾値距離内に移動される。
【0055】
[0059]440で、制御部は、ブレードの刃先が、地形輪郭設計の閾値距離内に移動されたと決定する。決定に応じて、制御部は、ブレードの位置を制御して、土工システムがさらに地ならし動作を実行するときに、ブレードの刃先が地形輪郭設計へ実質的に固定または制御されるように、ブレードが位置するようにする。
【0056】
[0060]いくつかの実施形態では、
図4に表されているステップまたは段階のうち1つまたは複数は実行されず、または異なる順序で実行されてもよい。
【0057】
[0061]
図5は、いくつかの実施形態による、方法500のフローチャート図である。方法500では、地ならし作業を実行しながら、土工システムのブレードは、地形輪郭設計より下で制御され、その後、ブレードの刃先が地形輪郭設計へ実質的に固定または制御されるように、自動的に制御される。
【0058】
[0062]510で、土工システムの制御部は、地形輪郭設計にアクセスするか、または地形輪郭設計を受信する。
【0059】
[0063]方法500の間、本明細書の他の箇所で説明される技術を使用して、制御部は、ブレードの刃先の位置を決定および監視して、ブレードの刃先が地形輪郭設計から閾値以内の位置に移動されるかどうかを、決定する。
【0060】
[0064]520において、制御部は、例えば運転手からの、信号を受信する。この信号は、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にある間の、ブレード制御を可能にするための動作モードに入るか、またはその動作モードを有効にするための、制御部への命令を符号化している。
【0061】
[0065]530で、土工システムのブレードは、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下になるように移動されるように、制御される。例えば、土工システムのブレードは、地ならし動作を実行したことの結果として、地形輪郭設計より下を移動するように制御されてもよい。いくつかの実施形態では、地ならし動作は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、地ならし動作は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって部分的に、または完全に実行されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0062】
[0066]540で、土工システムの制御部は、1つまたは複数の制御信号を受信する。いくつかの実施形態では、制御信号は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、制御信号は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって生成されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0063】
[0067]550で、土工システムの制御部は、1つまたは複数の制御信号に応答して、土工システムのブレードを制御する。土工システムのブレードは、地形輪郭設計より下で制御される。例えば、土工システムのブレードは、ブレードの制御が地形輪郭設計とは独立であるように、ブレードの刃先が地形輪郭設計より下にあり、1つまたは複数の地ならし動作を実行するように制御されてもよい。
【0064】
[0068]560で、土工システムの制御部は、ブレードの刃先が地形輪郭設計の閾値距離内に移動されるように、ブレードを制御する。例えば、土工システムのブレードは、地ならし動作を実行したことの結果として、地形輪郭設計の閾値距離内を移動するように制御されてもよい。いくつかの実施形態では、地ならし動作は、運転手による手動制御に応じて、土工システムによって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、地ならし動作は、土工システムの制御部によって実行される自動ブレード制御命令に従って、土工システムによって部分的に、または完全に実行されてもよい。例えば、制御部は、本明細書の他の箇所で説明される自動ブレード制御命令のいずれかと類似または同一の自動ブレード制御命令でプログラムされ、かつその自動ブレード制御命令に従って動作してもよい。
【0065】
[0069]570で、制御部は、ブレードの刃先が、地形輪郭設計の閾値距離内に移動されたことを示す、1つまたは複数のセンサーからのセンサー信号を受信する。
【0066】
[0070]580で、センサー信号に応答して、制御部は、ブレードの刃先が、地形輪郭設計の閾値距離内に移動されたと決定する。決定に応じて、制御部は、ブレードの位置を制御して、土工システムがさらに地ならし動作を実行するときに、ブレードの刃先が地形輪郭設計へ実質的に固定または制御されるように、ブレードが位置するようにする。
【0067】
[0071]いくつかの実施形態では、
図5に表されているステップまたは段階のうち1つまたは複数は実行されず、または異なる順序で実行されてもよい。
【0068】
[0072]本発明は、上記の特定の実施形態によって開示されているが、それらの実施形態は、本発明を限定するように意図されているものではない。上に開示された方法および技術的態様に基づき、本開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、表された実施形態に対して、変形および変更が、当業者によってなされることがある。