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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】接続クランプ装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/12 20060101AFI20220322BHJP
   F16L 33/10 20060101ALI20220322BHJP
   F16L 33/24 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
A61M39/12
F16L33/10
F16L33/24
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018517403
(86)(22)【出願日】2016-10-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2016073545
(87)【国際公開番号】W WO2017060188
(87)【国際公開日】2017-04-13
【審査請求日】2019-09-03
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-08
(31)【優先権主張番号】62/237,939
(32)【優先日】2015-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598041463
【氏名又は名称】グローバル・ライフ・サイエンシズ・ソリューションズ・ユーエスエー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】スタンコウスキ,ラルフ
【合議体】
【審判長】内藤 真徳
【審判官】栗山 卓也
【審判官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0319421(US,A1)
【文献】国際公開第2006/135227(WO,A1)
【文献】米国特許第4723948(US,A)
【文献】米国特許第3185500(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M39/10-39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性チューブ(1)を接続手段(5)のバーブ付き端部(5b)に接続するように構成された接続クランプ装置(21;61;81;131;151)であって、それによって、前記バーブ付き端部(5b)がバーブ(9)を含み、接続中の前記接続手段が前記可撓性チューブ(1)の端部内に突出するように配置され、前記接続クランプ装置は、前記接続手段が前記可撓性チューブの端部内に突出する接続中に、前記接続手段(5)および前記可撓性チューブ(1)の周りのロック機構(33a、33b、34a、34b;63a、63b、64a、64b)によって互いに接続されロックされるように構成された2つの半体(23a、23b)を含み、前記可撓性チューブ(1)が、前記接続クランプ装置の内周に設けられたリブ(41a、41b)によって前記接続手段(5)に対して圧縮され、前記リブ(41a、41b)が設けられている部分以外の前記接続クランプ装置の内径は、前記接続クランプ装置が前記リブ(41a、41b)でのみ前記可撓性チューブ(1)に接触し、前記リブ(41a、41b)の前後では前記接続クランプ装置と前記可撓性チューブ(1)との間に径方向の隙間が形成され、前記可撓性チューブ(1)が前記接続手段(5)に対して圧縮されると前記リブ(41a、41b)から前記可撓性チューブ(1)を圧縮することによって生じるチューブの膨出が前記径方向の隙間に収容されるように、前記可撓性チューブ(1)の外径よりも大きいことを特徴とする接続クランプ装置(21;61;81;131;151)。
【請求項2】
請求項1に記載の接続クランプ装置(21;61;81;131;151)であって、前記接続クランプ装置(21;61;81;131;151)は、
互いに接続された場合にチューブ形成部品を形成する第1の半体(23a)および第2の半体(23b)と、
前記2つの半体(23a、23b)が合体された場合に互いにロックされるように構成されたロック機構(33a、33b、34a、34b;63a、63b、64a、64b)と、
前記第1の半体(23a)に設けられた第1のリブの第1の部分(41a)と、第2の半体(23b)に設けられた第1のリブの第2の部分(41b)と、を含み、前記2つの半体(23a、23b)が互いにロックされた場合に、前記リブ部分(41a、41b)が前記チューブ形成部品の前記内周に第1のリブを共に形成し、
それによって、前記接続クランプ装置(21)の前記2つの半体(23a、23b)は、前記接続手段が前記可撓性チューブ(1)内に突出した場合に、前記可撓性チューブおよび前記接続手段(5)の周りに配置されロックされるように構成され、前記第1のリブ(41a、41b)は、前記接続手段(5)に設けられた前記バーブ(9)の下の前記接続手段5に対して前記可撓性チューブ(1)を押し付けるように構成される、接続クランプ装置(21;61;81;131;151)。
【請求項3】
前記第1のリブ(41a、41b)の位置におけるチューブ形成部品の内径は、前記可撓性チューブ(1)の前記外径よりも小さい、請求項1または2に記載の接続クランプ装置。
【請求項4】
前記2つの半体(23a、23b)は、リビングヒンジ(31)によって一方の側で互いに接続される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の接続クランプ装置。
【請求項5】
前記ロック機構(33a、33b、34a、34b)は、前記2つの半体(23a、23b)の各々の第1の接続面(29a、29a’)に配置され、前記ロック機構は、前記半体の一方の上の1つまたは複数の突出ラッチ(33a、33b)および前記2つの半体の他方の凹部(34a、34b)である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の接続クランプ装置。
【請求項6】
前記ロック機構(33a、33b、34a、34b)は、前記2つの半体(23a、23b)の各々の第1および第2の接続面(29a、29a’、29b、29b’)の両方に配置され、前記ロック機構は、前記半体の一方の上の1つまたは複数の突出ラッチおよび前記2つの半体の他方の凹部である、請求項1、2または3に記載の接続クランプ装置。
【請求項7】
表示窓(51a、51b)が前記2つの半体(23a、23b)の一方または両方の側壁に設けられ、それによって、前記接続クランプ装置(21)が前記可撓性チューブ(1)および前記接続手段(5)の上に取り付けられた場合に、前記可撓性チューブ(1)が前記接続手段(5)に正しく接続されていれば、前記可撓性チューブ(1)の前記端部が前記表示窓(51a、51b)を通して見える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の接続クランプ装置。
【請求項8】
前記2つの半体に第2のリブ(83a、83b)が設けられ、それによって、前記第2のリブ(83a、83b)は、前記接続クランプ装置が前記可撓性チューブを前記接続手段にクランプするために設けられた場合に、前記可撓性チューブを前記バーブの円錐面に対して圧縮するように構成される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の接続クランプ装置。
【請求項9】
前記接続クランプ装置を前記接続手段と軸方向に整列させるための接続手段リブ(157)と反対に作用するように構成された位置決めリブ(163)を含むことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の接続クランプ装置。
【請求項10】
可撓性チューブを接続手段に接続する方法であって、
前記可撓性チューブの端部内に突出する前記接続手段を設けるステップと、
前記接続手段が前記可撓性チューブ(1)内に突出した場合に、前記可撓性チューブおよび前記接続手段(5)の周りに接続クランプ装置を設けるステップであって、前記接続クランプ装置は、このステップの間に互いに接続されロックされる2つの半体を含む、ステップと、
円周の周りの前記接続クランプ装置の内面の一部に設けられたリブによって前記可撓性チューブを前記接続手段に押し付けるステップと、
を含み、
前記リブが設けられている部分以外の前記接続クランプ装置の内径は、前記接続クランプ装置が前記リブでのみ前記可撓性チューブ(1)に接触し、前記リブの前後では前記接続クランプ装置と前記可撓性チューブ(1)との間に径方向の隙間が形成されるように、前記可撓性チューブ(1)の外径よりも大きく、
前記可撓性チューブを前記接続手段に押し付けるステップにおいて、前記リブから前記可撓性チューブを圧縮することによって生じるチューブの膨出が、前記径方向の隙間に収容される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続クランプ装置と、可撓性チューブを接続手段に接続するための方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性配管/チューブは、例えばバイオプロセス、医療および食品産業などの多くの異なる環境で流体または気体を移送するために使用される。可撓性配管は、例えば、異なる種類のバッグ、センサ、継手、ポートまたはコネクタなどの異なる構成要素に接続する必要がある。特に、例えば医療分野やバイオプロセス分野では、これらの接続がリークがなく、かつ、液体が接続部に閉じ込められて、例えば細菌の増殖を引き起こさないことが非常に重要である。
【0003】
可撓性チューブが通常接続されるコネクタ、ポートまたは継手の接続手段は、しばしばバーブを含んでいる。接続を行うために一般的に使用される方法は、可撓性チューブの周りのケーブルタイと、可撓性チューブ内に突出して設けられた接続手段と、を単に使用することである。次いでケーブルタイがバーブの下に適切に配置される。この状況では、ケーブルタイの使用に関連するいくつかの欠点がある。1つの問題は、可撓性チューブの圧縮がケーブルタイのヘッドのために全周にわたって均等に分配されないことである。ケーブルタイのヘッドの下で、可撓性チューブが「泡立つ」ことになり、漏れの原因となり得る。成形工程からのモールド挿入ラインもケーブルタイのヘッドと同じ位置に存在する場合には、漏れの問題がさらに悪化するおそれがある。別の問題は、締め付け後にヘッドから指し示すままになっているケーブルタイのストラップが幾分鋭く、近くに設けられた敏感な材料を損傷する可能性があることである。損傷を避けるために、ケーブルタイをバブルラップで包む必要がしばしばある。ケーブルタイの使用に関するさらに別の問題は、時間がかかるということである。1つのケーブルタイの位置決めおよび締め付けには約1~2分かかることがあり、典型的なバイオ処理環境では、このような接続を何百回も行うことがある。
【0004】
接続クランプ装置は、例えば米国特許第7090257号に記載されている。この接続クランプ装置は、可撓性チューブ上にねじ込まれる必要がある2つの部品を含み、次に、可撓性チューブを接続手段の上に圧縮するために、これらの2つの部品を互いに重ね合わせるための工具が必要になる。この装置の1つの問題点は、これらの部品が可撓性チューブ上を摺動する必要があるが、特にそれらの1つがチューブに密着して嵌合する、すなわち、部品の一方の内径がチューブの外径とほとんど同じであるために、それが難しい場合があるということである。さらに、工具を使用することはやりにくく、力と精度が必要で時間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2008/319421号明細書
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、可撓性チューブを接続手段に接続するための改良された接続クランプ装置を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、接続が容易で信頼性のある、すなわち、リークがなく安定した接続クランプ装置を提供することである。
【0008】
これは、可撓性チューブを接続手段のバーブ付き端部に接続するように構成された接続クランプ装置において達成され、これにより、バーブ付き端部はバーブを含み、接続中に接続手段は可撓性チューブの端部内に突出するように構成される。本発明によれば、前記接続クランプ装置は、接続手段が可撓性チューブの端部内に突出する接続中に、接続手段および可撓性チューブの周りのロック機構によって互いに接続されロックされるように構成された2つの半体を含み、可撓性チューブが、接続クランプ装置の内周に設けられたリブによって接続手段に対して圧縮される。
【0009】
これによって、チューブを接続手段に接続するための接続クランプ装置が実現され、この装置は、高速かつ容易に高精度に取り付けられ、全周にわたって接続部を均一に封止する。
【0010】
これは、可撓性チューブを接続手段に接続するための方法においても実現され、前記方法は、
可撓性チューブの端部内に突出する接続手段を設けるステップと、
接続手段がチューブ内に突出した場合に、可撓性チューブおよび接続手段の周りに接続クランプ装置を設けるステップであって、前記接続クランプ装置は、このステップの間に互いに接続されロックされる2つの半体を含む、ステップと、
円周の周りの接続クランプ装置の内面の一部に設けられたリブによって可撓性チューブを接続手段に押し付けるステップと、を含む。
【0011】
これによって、可撓性チューブを高速かつ容易に高精度に接続手段に接続することができる方法が実現され、それにより信頼性の高い接続が達成される。
【0012】
本発明の実施形態は、従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1a】可撓性チューブおよびポートを概略的に示す図である。
図1b】コネクタを概略的に示す図である。
図2a】開位置にある本発明の一実施形態による接続クランプ装置を概略的に示す図である。
図2b】開位置にある本発明の別の実施形態による接続クランプ装置を概略的に示す図である。
図3】閉位置にある図2aまたは図2bの接続クランプ装置を示す図である。
図4】可撓性チューブの上の閉じた位置にある図2aまたは図2bの接続クランプ装置と、これにより接続手段に可撓性チューブを接続する接続手段と、を示す図である。
図5a図4を断面で概略的に示す図である。
図5b】チューブの圧縮の拡大図を概略的に示す図である。
図6a】開位置にある本発明の別の実施形態による接続クランプ装置を概略的に示す図である。
図6b図6aの実施形態の接続クランプ装置を接続位置および断面で概略的に示す図である。
図7】本発明による3つの接続クランプ装置を使用してTコネクタに接続された3つの可撓性チューブの断面を概略的に示す図である。
図8】本発明による接続クランプ装置の別の実施形態を概略的に示す図である。
図9】本発明による接続クランプ装置の別の実施形態の断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1aは、可撓性チューブ1およびポート3を概略的に示す。この種のポート3は、例えば可撓性チューブなどの他の構成要素に接続する必要があるバッグ上に設けることができる。可撓性チューブ1をポート3に接続する際に、チューブは単にポート3の接続手段5の上を摺動する。ポート3の接続手段5は、短いチューブの形態を有し、接続手段5の第1の端部5aのポート3の封止部分7に接続されている。この実施形態では、ポート3の封止部分7は、接続手段5の第1の端部5aの周りでチューブ延長部に対して垂直方向に延在するように示されている。封止部分は、可撓性チューブ1に接続されるべき装置、例えばバッグに対して封止するように適合される。接続手段5の第2の端部5bは、第1の端部5aと比較して接続手段5の他方の端部に配置され、通常はバーブ9を含む。この端部は、接続手段5のバーブ付き端部5bとも呼ばれる。接続手段5の外径は、通常、可撓性チューブの内径に近いがそれよりわずかに大きい。接続手段に接続される可撓性チューブは、通常、バーブおよび接続手段の上を摺動するように引き伸ばされる必要がある。これにより、接続手段と可撓性チューブとの間の隙間がなくなる。
【0015】
図1bは、コネクタ11を概略的に示す。これはいわゆるTコネクタである。このようなコネクタは、例えば、センサ、コネクタ、継手およびポンプを結合することができる。Yコネクタなどの他のタイプのコネクタも本発明で使用することができる。Tコネクタは、異なる方向を向き、互いに内部で接続された3つの接続手段12a、12b、12cを含む。接続手段12a、12b、12cの各々は、バーブ付き端部13a、13b、13cを含む、すなわち、接続手段12a、12b、12cのそれぞれの端部に向かってバーブ14a、14b、14cが設けられている。可撓性チューブは、接続中にバーブ付き端部の上に設けられる。これを図7にさらに示す。
【0016】
図2aは、開位置にある本発明の一実施形態による接続クランプ装置21を概略的に示す。接続クランプ装置21は、第1の半体23aおよび第2の半体23bを含む。2つの半体23a、23bはそれぞれ半チューブの形態であり、すなわち、2つの半体23aと23bが互いに接続されると、チューブ形成装置が提供される。接続クランプ装置21の各半体23a、23bは、内面25と外面27とを有し、ここで、内面および外面とは、2つの半体が接続され、チューブ形成装置が提供された場合の内面および外面を指す。各半体23a、23bはまた、第1の接続面29a、29a’および第2の接続面29b、29b’を有する。2つの半体23a、23bのこれらの接続面29a、29a’、29b、29b’は、2つの半体が接続されてチューブ形成部品を形成するときに互いに接触する面である。この実施形態では、2つの半体23a、23bは、2つの半体の第2の接続面29b、29b’の間に設けられたリビングヒンジであってもよいヒンジ31を介して互いに接続されている。これにより、この装置は単一の部品として提供される。第1の接続面29a、29a’は、スナップロック機構を備えている。この実施形態では、第2の半体23bの第1の接続面29a’に2つの突出ラッチ33a、33bが示され、対応する2つの凹部34a、34bが第1の半体23aの第1の接続面29aに示されている。突出したラッチ33a、33bはそれぞれバーブ35a、35bを含み、これに対応して凹部34a、34bは、それらのバーブ35a、35bを有する突出ラッチ33a、33bが凹部34a、34b内に設けられたときにスナップロックが達成されるように設計されている。ラッチおよび凹部の数は変更可能である。ロック機構の設計は、例えばフックを使用するように変更することができる。
【0017】
本発明によれば、第1のリブの第1の部分41aが第1の半体23aの内面25に沿って設けられ、第1のリブの第2の部分41bが第2の半体23bの内面25に沿って設けられる。第1のリブ41a、41bの第1および第2の部分は、円周方向に設けられ、チューブ形成部品の内面の全周に第1のリブが設けられるように2つの半体23a、23bが接続されると、他方の半体のリブに接続する。ここで、第1のリブ41a、41bの第1および第2の部分は、内面25の円周に沿って回転する半円の形態で示されている。しかし、リブは、矩形または三角形の断面を有するなどの別の形態であってもよい。第1のリブ41a、41bの機能は、チューブをポートに接続するときに可撓性チューブ内に突出するということである。リブは、可撓性チューブに接続される接続手段のバーブの下方にリブが設けられるように、接続クランプ装置上のそのような位置に設けられるべきである。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、2つの半体23a、23bが接続されるときの接続クランプ装置21の内径は、(第1のリブの位置を除いて)可撓性チューブの外径よりわずかに大きい。これにより、可撓性チューブに接触している接続クランプ装置21の唯一の部分は、第1のリブ41a、41bである。第1のリブ41a、41bは、可撓性チューブを圧縮し、それによって、本発明の目的である、チューブを接続手段に圧縮する。接続クランプ装置の内径の残りと可撓性チューブの外径との間に小さな空きスペースがあるため、チューブを圧縮して変位させる結果としてのチューブの泡立ちを、ロック機構に何ら付加的な力を加えることなく、この空きスペースに収容することができる。これにより、設置が容易になり、必要な力も小さくなる。
【0019】
本発明の一実施形態では、2つの半体23a、23bのうちの1つに、あるいは図2aに示すように第1および第2の半体23a、23bの両方に設けられた表示窓51a、51bがある。表示窓51a、51bは、接続中に接続手段のバーブ付き端部に対向して設けられる、半体のその側面の半体の壁の凹部である。一緒に接続するために接続クランプ装置21が可撓性チューブおよび接続手段の上に配置されたときに、表示窓51,51bを通してチューブの端部が見える。これにより、チューブが接続手段上に正確に位置決めされることが保証される。使用中には、表示窓を見ることによってチューブがまだ定位置にあることを常に確認することもできる。例えば、チューブが誤って引っ張られた場合に、チューブが表示窓51a、51bを通して見えることのみを確認するだけで、チューブがまだ接続手段の上の正しい位置にあることを容易に確認することができる。
【0020】
図2bは、開位置にある本発明の別の実施形態による接続クランプ装置61を概略的に示す。図2aに示す接続クランプ装置21との違いは、2つの半体23a、23bを接続するヒンジがないことだけである。符号の大部分は図2aと同じであり、その説明は繰り返さない。2つの第2の接続面29b、29b’を接続するヒンジの代わりに、第1の接続面29a、29a’のスナップロック機構に対応するスナップロック機構が第2の接続面29b、29b’にも設けられている。この実施形態では、第2の半体23bの第2の接続面29b’に1つの突出ラッチ63aが設けられ、第1の半体23aの第1の接続面29aに1つの突出ラッチ63bが設けられ、これに対応して、第2の半体23bの第1の接続面29a’には1つの凹部64aが設けられ、第1の半体23aの第2の接続面29bには1つの凹部64bが設けられている。上述したように、ラッチおよび凹部の数を選択することができる。
【0021】
図3は、閉位置にある図2aまたは図2bの接続クランプ装置を示す。これにより、ラッチ33a、33b、63a、63bが凹部34a、34b、64a、64b内に設けられ、スナップロック機構が提供される。外面27および内面25を備えた短いチューブが形成される。
【0022】
図4は、可撓性チューブ1の上の閉じた位置にある図2aまたは図2bの接続クランプ装置21、61と、これによりポートに可撓性チューブを接続するポート3の接続手段5と、を示す。ここでは、可撓性チューブ1が正しい位置にあることが表示窓51aまたは51bを通して分かる。また、接続クランプ装置21、61の外面は滑らかであり、近傍の他の部品を損傷しないことが分かる。
【0023】
図5aは、図4の断面を示す。ここでは、図1に関連して定義したポート3の接続手段5を見ることができる。接続手段はまた、バーブ9を有する。可撓性チューブ1がポート3に接続されて示され、図2図4に関連して説明したように、接続クランプ装置21、61が接続位置に示されている。リブ41a、41bが、チューブをバーブ9の下のポート3の接続手段5に対して圧縮するように示されている。表示窓51a、51bも示されている。
【0024】
図5bは、チューブの圧縮の拡大図を概略的に示す。チューブの変位が分かる。リブが設けられている箇所以外の全ての箇所において、接続クランプ装置とチューブとの間に設けられた隙間が、リブからチューブを圧縮することによって生じるチューブの変位またはチューブの泡を収容することができることも分かる。
【0025】
図6aは、開位置にある本発明の別の実施形態による接続クランプ装置81を概略的に示す。ほぼ全ての詳細は、図2aに示した実施形態と全く同じであるので、符号は同じであり、説明は繰り返さない。相違点は、この実施形態では、第1のリブ41a、41bに加えて第2のリブ83a、83bが設けられている点である。この第2のリブ83a、83bは、第1および第2の半体23a、23bの端部に設けられ、バーブ9のすぐ上の接続手段5に対してチューブを押し付けるように構成されている。これは図6bに見ることができる。
【0026】
図6bは、図6aの実施形態の接続クランプ装置81を接続位置および断面で概略的に示す。第1のリブ41a、41bは、可撓性チューブ1をバーブ9の下のポート3の接続手段5に押し付けるように示され、第2のリブ83a、83bは、可撓性チューブ1をバーブ9の上のポート3の接続手段5に押し付けるように示されている。この実施形態の利点は、より高い圧力を扱えることである。さらに、この実施形態は、モールド挿入ラインを有する必要がない場所(円錐領域)において封止する。これにより、封止の信頼性が向上する。適切には、この実施形態は、接続クランプ装置を接続手段と軸方向に整列させる機構を含むことができる。この機構は、図9に関連してさらに示され、説明される。この機構は、第2のリブがバーブの円錐状表面に対して封止することを確実にする。
【0027】
異なるチューブおよび接続手段のサイズに対して、異なるサイズの接続クランプ装置を提供することができる。異なるサイズは適切に異なる色にすることができる。
【0028】
図7は、本発明による3つの接続クランプ装置21、61の使用によってTコネクタ11(図1bに示す)に接続された3つの可撓性チューブ101a、101b、101cの断面を概略的に示す。
【0029】
図8は、本発明による接続クランプ装置131の別の実施形態を概略的に示す。図2aおよび図2bに関して説明したラッチおよび凹部の代わりに、異なるタイプのロック機構が設けられている。この実施形態では、ロック機構は、チューブおよび接続手段の上に接続されたときに2つの半体の上を摺動する弾性スリーブ133である。この図では、2つの別々の半体であることが示されているが、それらはまた、互いにヒンジ止めされてもよい。2つの半体の外面には、このようなスリーブを受け入れるための凹部またはパターンなどの手段を設けることができる。
【0030】
図9は、本発明による接続クランプ装置151の別の実施形態の断面を概略的に示す。この実施形態においても、接続手段153を適合させる必要がある。接続手段153には、通常通り、一端にバーブ155が設けられているが、この実施形態によれば、他端には接続手段リブ157が設けられている。この接続手段リブ157は、接続クランプ装置151を正しい位置に保持し、第1および第2のリブ159、161(さらに多くのリブを設けることができる)を正しい封止位置に設けるために設けられている。この目的のために、接続クランプ装置151の端部の一方の最も外側に位置決めリブ163が設けられている。これは、接続クランプ手段が接続されているときに、接続手段のバーブ付き端部の反対側に設けられる端部である。位置決めリブ163および接続手段リブ157は、接続クランプ装置が設けられる際に、互いに隣接し、接続クランプ装置の位置を保証する。位置決めリブ163は、全周にわたるリブである必要はない。代わりに、例えば、接続クランプ装置の各半体に1つずつ設けられた2つ以上のリブ部分であってもよい。この実施形態の利点は、接続クランプ装置の第2のリブが、バーブの円錐部分に対して封止するように設けられることが保証され得るということである。この部分はいかなるモールド挿入ラインも含まないので、バーブの円錐部分に対して適切に封止することができる。
【0031】
さらに、本発明によれば、可撓性チューブを接続手段に接続するための方法が提供される。本方法は、
可撓性チューブの端部内に突出する接続手段を設けるステップと、
接続手段がチューブ(1)内に突出した場合に、可撓性チューブおよび接続手段(5)の周りに接続クランプ装置を設けるステップであって、前記接続クランプ装置は、このステップの間に互いに接続されロックされる2つの半体を含む、ステップと、
円周の周りの接続クランプ装置の内面の一部に設けられたリブによって可撓性チューブを接続手段に押し付けるステップと、を含む。
【符号の説明】
【0032】
1 可撓性チューブ
3 ポート
5 接続手段
5a 第1の端部
5b 第2の端部、バーブ付き端部
7 封止部分
9 バーブ
11 Tコネクタ
12a 接続手段
12b 接続手段
12c 接続手段
13a バーブ付き端部
13b バーブ付き端部
13c バーブ付き端部
14a バーブ
14b バーブ
14c バーブ
21 接続クランプ装置
23a 第1の半体
23b 第2の半体
25 内面
27 外面
29a 第1の接続面
29a’ 第1の接続面
29b 第2の接続面
29b’ 第2の接続面
31 ヒンジ
33a 突出ラッチ
33b 突出ラッチ
34a 凹部
34b 凹部
35a バーブ
35b バーブ
41a 第1のリブ
41b 第1のリブ
51 表示窓
51a 表示窓
51b 表示窓
61 接続クランプ装置
63a 突出ラッチ
63b 突出ラッチ
64a 凹部
64b 凹部
81 接続クランプ装置
83a 第2のリブ
83b 第2のリブ
101a 可撓性チューブ
101b 可撓性チューブ
101c 可撓性チューブ
131 接続クランプ装置
133 弾性スリーブ
151 接続クランプ装置
153 接続手段
155 バーブ
157 接続手段リブ
159 第1のリブ
161 第2のリブ
163 位置決めリブ
図1a
図1b
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9