(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】データの繰り返し送信および受信をするための特徴的なホッピングパターンおよびそれを実現するための方法
(51)【国際特許分類】
H04B 1/7143 20110101AFI20220322BHJP
H04B 1/692 20110101ALI20220322BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220322BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20220322BHJP
【FI】
H04B1/7143
H04B1/692
H04W72/04 131
H04W72/04 132
H04W28/04
(21)【出願番号】P 2019572512
(86)(22)【出願日】2018-07-03
(86)【国際出願番号】 EP2018067891
(87)【国際公開番号】W WO2019007933
(87)【国際公開日】2019-01-10
【審査請求日】2020-02-27
(31)【優先権主張番号】102017211375.8
(32)【優先日】2017-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591037214
【氏名又は名称】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【氏名又は名称】岡田 全啓
(74)【代理人】
【識別番号】100167966
【氏名又は名称】扇谷 一
(72)【発明者】
【氏名】クナイスル ヤーコプ
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】キリアン ゲルト
(72)【発明者】
【氏名】ウェクスラー ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】マイアー ライムント
(72)【発明者】
【氏名】オベルノスターラー フランク
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0176371(US,A1)
【文献】国際公開第2016/022716(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/182949(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/192048(WO,A1)
【文献】特表2012-507974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/7143
H04B 1/692
H04W 72/04
H04W 28/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータを送信するように構成されるデータ送信機(100)であって、
前記データ送信機(100)は、第2のモードにおいて第3のホッピングパターン(140)を1回使用してデータ(120)を送信するように構成され、
前記第1のモードの前記ホッピングパターンのホップおよび前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なって分散されるように前記第1のモードおよび前記第2のモードのホッピングパターンは異なり、
前記データ送信機(100)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)を、ホッピングパターンの第1のセットから選択し、前記第3のホッピングパターン(140)を、ホッピングパターンの第2のセットから選択するように構成され、
前
記ホッピングパターンの
第1のセットのホッピングパターンおよび前
記ホッピングパターンの
第2のセットのホッピングパターンは異なる、データ送信機(100)。
【請求項2】
前記データ送信機(100)は、データ受信機(110)との接続を確立するため、前記第1のホッピングパターン(140_1)、前記第2のホッピングパターン(140_2)および/または前記第3のホッピングパターン(140)を、ホッピングパターンの第3のセットから選択するように構成される、請求項1記載のデータ送信機(100)。
【請求項3】
前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)は周波数および/または時間的において互いに相対的にシフトされ、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)は少なくとも部分的にインターリーブされている、請求項1~2の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項4】
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは異なる、請求項1~3の何れか1項に記載のデータ送信機(100)。
【請求項5】
前記第2のホッピングパターン(140_2)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)の、周波数をシフトしたバージョンおよび/または時間をシフトしたバージョンである、請求項1~4の何れか1項に記載のデータ送信機(100)。
【請求項6】
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは同一であり、時間および/または周波数においてシフトされただけである、請求項5に記載のデータ送信機(100)。
【請求項7】
前記データ送信機(100)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)を異なる周波数帯で送信するように構成されている、請求項1~6の何れか1項に記載のデータ送信機(100)。
【請求項8】
前記データ送信機(100)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)または前記第2のホッピングパターン(140_2)を、少なくとも2つの異なる周波数帯のうちの1つでランダムに送信するように構成されている、請求項7に記載のデータ送信機(100)。
【請求項9】
前記データ送信機(100)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)を少なくとも部分的に重畳する周波数帯で送信するように構成されている、
請求項1~8の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項10】
前記データ送信機(100)は、前記データ送信機(100)の演算パラメータに依存して、前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)との間の時間オフセットを決定するように構成されている、請求項1~9の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項11】
前記データ送信機(100)は、前記データ送信機(100)の演算パラメータに依存して、前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)との間の周波数オフセットを決定するように構成されている、請求項1~10の何れかに記載のデータ送信機。
【請求項12】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは前記データ送信機(100)自体の固有のパラメータである、請求項10または請求項11に記載のデータ送信機。
【請求項13】
前記データ送信機(100)の前記固有のパラメータは、アドレス指定情報、識別情報、クォーツ許容差、周波数オフセットまたは利用可能な送信エネルギーである、請求項12に記載のデータ送信機。
【請求項14】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは前記データ送信機(100)に割当てられているパラメータである、請求項10または11に記載のデータ送信機。
【請求項15】
前記データ送信機(100)に割当てられた前記パラメータは、割当てられた周波数オフセット、割当てられた時間オフセット、無線セル、地理的位置、システム時刻、あるいは前記データ送信機または前記データ(120)の優先度である、請求項14に記載のデータ送信機。
【請求項16】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータはペイロードデータまたはエラー保護データの少なくとも一部である、請求項10または請求項11に記載のデータ送信機。
【請求項17】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは、ランダムな周波数オフセットまたはランダムな時間オフセットである、請求項10または請求項11に記載のデータ送信機。
【請求項18】
前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)はそれぞれ、周波数ホッピングパターン、時間ホッピングパターンまたは周波数ホッピングパターンと時間ホッピングパターンとの組み合わせである、請求項1~17の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項19】
前記データ(120)はデータパケットであり、前記データ送信機(100)は前記データパケットを複数のサブデータパケットに分割するように構成され、前記サブデータパケットのそれぞれは前記データパケットよりも短く、
前記データ送信機(100)は前記第1のホッピングパターンに従って周波数および/または時間的に分散された前記複数のサブデータパケットを送信し、且つ周波数および/または時間的に分散された前記複数のサブデータパケットを前記第2のホッピングパターンに従って繰り返し送信するように構成される、
請求項1~18の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項20】
- 前記第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(
140_2)のそれぞれ、
- または前記第3のホッピングパターン(140)
は、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターン、または前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各前記ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、前記周波数ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は前記各周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す、
請求項1~19の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項21】
前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせにおいて、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各前記表において行番号が同じである、
請求項20に記載のデータ送信機。
【請求項22】
- 前記第3のホッピングパターン(140)、
- または、前記第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)のそれぞれ
は、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各前記時間ホッピングパターンは24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各前記ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、
周波数ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は前記各周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す、
請求項1~21の何れか1項に記載のデータ送信機。
【請求項23】
前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせにおいて
、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各前記表におい
て行番号が同じである、
請求項22に記載のデータ送信機。
【請求項24】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータ(120)を受信するように構成されるデータ受信機(110)であって、
前記データ受信機(110)は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回使用してデータ(120)を受信するように構成され、
前記第1のモードの前記ホッピングパターンのホップおよび前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なって分散されるように前記第1のモードのホッピングパターンと前記第2のモードのホッピングパターンとは異なり、
前記データ受信機(110)は、ホッピングパターンの第1のセットから前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターンを選択し、ホッピングパターンの第2のセットから前記第3のホッピングパターンを選択するように構成され、
前記ホッピングパターン第1のセットのホッピングパターンと前記ホッピングパターンの第2のセットのホッピングパターンとは異なる、データ受信機。
【請求項25】
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは周波数および/または時間において互いにシフトされ、前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは少なくとも部分的にインターリーブされている、
請求項24に記載のデータ受信機。
【請求項26】
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは異なることを特徴とする、
請求項24~25の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項27】
前記第2のホッピングパターン(140_2)は、前記第1のホッピングパターンの周波数をシフトしたバージョンおよび/または時間をシフトしたバージョンである、
請求項24~25の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項28】
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは同一であり、時間および/または周波数においてシフトされただけである、請求項27に記載のデータ受信機。
【請求項29】
前記データ受信機(110)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)のうちの1つのホッピングパターンで送信された前記データを受信するために、受信データストリーム内の前記1つのホッピングパターンを検出するように構成され、
前記データ受信機(110)は、もう一方のホッピングパターンで送信されたデータ(120)を受信するために、前に検出されたホッピングパターンを使用して前記受信したデータストリームにおける前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)のうちの前記もう一方の1つを検出するように構成される、
請求項24~28の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項30】
前記データ受信機(110)は、前記データ(120)を送信するデータ送信機(100)の演算パラメータに依存して、第1のホッピングパターン(140_1)と第2のホッピングパターン(140_2)との間の時間オフセットを決定するように構成される、請求項24~29の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項31】
前記データ受信機(110)は、前記データ(120)を送信するデータ送信機(100)の演算パラメータに依存して、前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)との間の周波数オフセットを決定するように構成される、
請求項24~30の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項32】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは前記データ受信機(110)に既知である、
請求項30または請求項31に記載のデータ受信機。
【請求項33】
前記データ受信機(110)は仮説テストによって前記演算パラメータを決定するように構成される、
請求項30または請求項31に記載のデータ受信機。
【請求項34】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは前記データ送信機(100)自体の固有のパラメータである、
請求項30~33の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項35】
前記データ送信機(100)の前記固有のパラメータは、アドレス指定情報、識別情報、クォーツ許容差、周波数オフセットまたは使用可能な送信エネルギーである、
請求項34に記載のデータ受信機。
【請求項36】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータは、前記データ送信機(100)に割当てられたパラメータである、
請求項30~33の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項37】
前記データ送信機(100)に割当てられた前記パラメータは、割当られた周波数オフセット、割当られた時間オフセット、無線セル、地理的位置、システム時刻あるいは前記データ送信機または前記データ(120)の優先度である、
請求項36に記載のデータ受信機。
【請求項38】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータはペイロードデータまたはエラー保護データの少なくとも一部である、
請求項30~33の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項39】
前記データ送信機(100)の前記演算パラメータはランダムな周波数オフセットまたはランダムな時間オフセットである、
請求項30~33の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項40】
前記データ受信機(110)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)を異なる周波数帯において受信するように構成される、
請求項24~39の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項41】
前記データ受信機(110)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および/または前記第2のホッピングパターン(140_2)に基づいて、データ(120)の繰り返しの送信を検出するように構成される、または、
前記データ受信機(110)は、前記第3のホッピングパターンに基づいて、1回のデータ送信を検出するように構成される、
請求項24~40の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項42】
前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)はそれぞれ、周波数ホッピングパターン、時間ホッピングパターンまたは周波数ホッピングパターンと時間ホッピングパターンとの組み合わせである、
請求項24~41の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項43】
- 前記第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)のそれぞれ、
- または前記第3のホッピングパターン(140)
は、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターン、または前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、-好ましくは複数のシンボル区間における、前記各ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、前記周波数ホッピングパターンはそれぞれ24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数である、
請求項24~42の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項44】
前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各前記表において行番号が同じである、
請求項43に記載のデータ受信機。
【請求項45】
- 前記第3のホッピングパターン(140)、
- または前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)のそれぞれ
は、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各前記ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、
前記周波数ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は前記各周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_0ないしUCG_23の担体における各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す、
請求項24~44の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項46】
前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各前記表において行番号が同じである、
請求項24~45の何れか1項に記載のデータ受信機。
【請求項47】
請求項1~23の何れか1項に記載のデータ送信機(100)と、
請求項24~46の何れか1項に記載のデータ受信機(110)と、
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項48】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンを繰り返し使用してデータを送信するステップ(162)と、
第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回使用してデータを送信するステップ(164)とを含む、データを送信するための方法(160)であって、
前記第1のモードの前記ホッピングのホップと前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップとは時間および/または周波数において異なるように分散されるように前記第1のモードの前記ホッピングパターンと前記第2のモードの前記ホッピングパターンとは異なり、
前記第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンは、ホッピングパターンの第1のセットから選択され、かつ前記第3のホッピングパターンは、ホッピングパターンの第2のセットから選択され、
前記ホッピングパターンの第1のセットおよび前記ホッピングパターンの第2のセットは異なる、方法。
【請求項49】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンを繰り返し使用してデータを受信するステップ(172)と、
第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回使用してデータを受信するステップ(174)とを含む、データを受信するための方法(170)であって、
前記第1のモードの前記ホッピングパターンのホップおよび前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なるように分散されるように前記第1のモードの前記ホッピングパターンと前記第2のモードの前記ホッピングパターンとは異なり、
前記第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンは、ホッピングパターンの第1のセットから選択され、かつ前記第3のホッピングパターンは、ホッピングパターンの第2のセットから選択され、
前記ホッピングパターンの第1のセットおよび前記ホッピングパターンの第2のセットは異なる、方法。
【請求項50】
請求項48または請求項49に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラム。
【請求項51】
ホッピングパターンの第1のセットおよびホッピングパターンの第2のセットを生成するための方法であって、
ホッピングパターンの前記第1のセットのための複数のホッピングパターンおよびホッピングパターンの前記第2のセットのための複数のホッピングパターンをランダムに生成するステップ(212)であって、前記ホッピングパターンは時間および周波数において分散された少なくとも2つのホップを含み、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンとホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンとは異なる、生成するステップと、
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記複数のホッピングパターンから、ホッピングパターンの前記第1のセットのためのプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンを得るために、自己相関関数がプリセット自己相関特性を含む前記ホッピングパターンを選択するステップ(214)と、ホッピングパターンの前記第2のセットのための前記複数のホッピングパターンから、ホッピングパターンの前記第2のセットのためのプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンを得るために、自己相関関数がプリセット自己相関特性を含む前記ホッピングパターンを選択するステップと、
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンのプリセット自己相関特性を持つもの同士のクロス相関関数およびホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンのプリセット自己相関特性を持つもの同士のクロス相関関数を計算するステップ(216)と、
ホッピングパターンの前記第1のセットのためのプリセット自己相関特性を有する前記ホッピングパターンから、ホッピングパターンの前記第1のセットのためのプリセット自己相関特性およびプリセットクロス相関特性を有するホッピングパターンを得るためにクロス相関関数がプリセットクロス相関特性を含む前記ホッピングパターンを選択するステップ(218)と、ホッピングパターンの前記第2のセットのためのプリセット自己相関特性を有する前記ホッピングパターンから、ホッピングパターンの前記第2のセットのためのプリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性を得るために相互相関関数がプリセット相互相関特性を含む前記ホッピングパターンを選択するステップとを含み、
前記相互相関関数を計算するステップ(216)において、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンとホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンとの間の相互相関関数も計算され、
前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンとホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンとの間の相互相関関数がプリセット相互相関特性を含む、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンおよび/またはホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンのみが選択され、
前記ホッピングパターンの第1のセットはデータをデータ受信機に繰り返し送信するのに使用され、
前記ホッピングパターンの第2のセットはデータを前記データ受信機に繰り返しではない送信をするのに使用される、方法。
【請求項52】
ホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンの前記ホップの時間間隔は、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンの前記ホップのうちの1つの時間的な長さに対し少なくとも等しい、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ホッピングパターンの前記ホップ間の前記時間間隔は、プリセットホッピングパターンの長さの±20%の偏差の範囲内で等距離である、
請求項51または請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記方法は、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記複数のホッピングパターンをそれぞれ二次元の時間/周波数占有マトリックスにマッピングするステップであって、前記自己相関関数の計算が適用されるステップと、ホッピングパターンの前記第2のセットのための前記複数のホッピングパターンをそれぞれ二次元時間/周波数占有マトリクスにマッピングするステップであって、前記自己相関関数の計算が適用されるステップを含む、
請求項51~53の何れか1項に記載の方法。
【請求項55】
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記複数のホッピングパターンをマッピングするステップおよび/またはホッピングパターンの前記第2のセットのための前記複数のホッピングパターンをマッピングするステップはそれぞれ、発生する可能性のある隣接する周波数位置(隣接するチャンネルの干渉)の影響を考慮して実行される、
請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記自己相関関数は二次元の自己相関関数である、請求項51~55の何れかに記載の方法。
【請求項57】
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、プリセット自己相関特性は、自己相関関数の第2の極大値が予め設定された第1の振幅閾値の上限を超えない前記ホッピングパターンによって満たされ、ホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、前記プリセット自己相関特性は、自己相関関数の第2の極大値が予め設定された第2の振幅閾値の上限を超えない前記ホッピングパターンによって満たされる、
請求項51~56の何れかに記載の方法。
【請求項58】
前記第1の振幅閾値は前記第2の振幅閾値と同じである、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記第1の振幅閾値はホッピングパターンの前記第1のセットのための各前記ホッピングパターンの繰り返しおよび時間シフトおよび/または周波数シフトされたサブホッピングパターンを形成するホップの数に等しく、前記第2の振幅閾値はホッピングパターンの前記第2のセットのための各前記ホッピングパターンの繰り返しおよび時間シフトおよび/または周波数シフトされたサブホッピングパターンを形成するホップの数と等しい、請求項57または請求項58に記載の方法。
【請求項60】
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、前記プリセット自己相関特性は、予め設定された数の各前記自己相関関数の最大振幅閾値にわたって形成される小計が予め設定された第1の閾値より小さい前記ホッピングパターンによって満たされ、ホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、前記プリセット自己相関特性は、予め設定された数の各前記自己相関関数の最大振幅閾値にわたって形成される小計が予め設定された第2の閾値よりも小さい前記ホッピングパターンによって満たされる、
請求項51~59の何れか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記第1の閾値は、ホッピングパターンの前記第1のセットのための少なくとも2つのホッピングパターンが前記プリセット自己相関特性を満たすように選択され、前記第2の閾値は、ホッピングパターンの前記第2のセットのための少なくとも2つのホッピングパターンが前記プリセット自己相関特性を満たすように選択される、
または前記第1の閾値および/または前記第2の閾値は各エッジパラメータに依存して選択される、
請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記相互相関関数は2次元の相互相関関数である、請求項51~61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
ホッピングパターンの前記第1のセットのためのプリセット自己相関特性を有する前記ホッピングパターンから前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、前記プリセット相互相関特性は、予め設定された数の前記各相互相関関数の最大振幅値にわたって形成された小計が最小となる前記ホッピングパターンによって満たされ、ホッピングパターンの前記第2のセットのためのプリセット自己相関特性を有する前記ホッピングパターンから前記ホッピングパターンを選択するステップにおいて、前記プリセット相互相関特性は、予め設定された数の前記各相互相関関数の最大振幅値にわたって形成された小計が最小となる前記ホッピングパターンによって満たされる、
請求項51~62の何れか1項に記載の方法。
【請求項64】
ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記複数のホッピングパターンおよびホッピングパターンの前記第2のセットのための前記複数のホッピングパターンをランダムに生成するステップにおいて、前記ホッピングパターンは各前記ホッピングパターンの前記ホップが予め設定された周波数帯内にあるように生成される、
請求項51~63の何れか1項に記載の方法。
【請求項65】
第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用したデータ送信であって、
前記データは前記第1のホッピングパターンを使用して送信され、前記データは前記第2のホッピングパターンを繰り返し使用して送信され、
前記第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンはそれぞれ、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、前記各ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、
前記周波数ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は前記各周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0からUCG
_23までのキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す、
データ送信。
【請求項66】
前記ホッピングパターンは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであって、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは前記各表内で同じ行番号を有している、請求項65に記載の送信。
【請求項67】
データパケットが前記ホッピングパターンに従って複数のサブデータパケットに分割されて送信され、前記複数のサブデータパケットのうちの1つのサブデータパケットは前記ホッピングパターンの各ホップにおいて送信される、請求項65または66に記載の送信。
【請求項68】
第1の時間ホッピングパターンと第2の時間ホッピングパターンとを使用するデータ受信であって、
前記データは前記第1のホッピングパターンを使用して受信され、また前記データは前記第2のホッピングパターンを繰り返し使用して受信され、
前記第1のホッピングパターンおよび前記第2のホッピングパターンはそれぞれ、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、
前記時間ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は時間ホッピングパターンであり、前記表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各タイムホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、前記表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各前記ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、
前記周波数ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンのうちの1つであり、
前記表の各行は周波数ホッピングパターンであり、前記表の各列は前記各周波数ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0ないしUCG_C23のキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す、
データ受信。
【請求項69】
前記ホッピングパターンは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは各前記表内で同じ行番号を有している、
請求項68に記載の受信。
【請求項70】
データパケットが、前記ホッピングパターンに従って複数のサブデータパケットに分割されて受信され、前記複数のサブデータパケットのうちの1つのサブデータパケットが前記ホッピングパターンの各ホップにおいて受信される、
請求項68または69に記載の受信。
【請求項71】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータ(120)を受信するように構成されるデータ受信機(110)であって、
前記データ受信機(110)は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回使用してデータ(120)を受信するように構成され、
前記第1のモードのホッピングパターンと前記第2のモードのホッピングパターンとは異なり、
前記データ受信機(110)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)のうちの1つのホッピングパターンで送信された前記データ(120)を受信するために、受信データストリーム内の前記1つのホッピングパターンを検出するように構成され、
前記データ受信機(110)は、もう一方の前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)で送信されたデータ(120)を受信するために、前に検出されたホッピングパターンを使用して前記受信したデータストリームにおける前記2つのホッピングパターンのうちの前記もう一方を検出するように構成される、データ受信機。
【請求項72】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータ(120)を受信するように構成されるデータ受信機(110)であって、
前記データ受信機(110)は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回使用してデータ(120)を受信するように構成され、
前記データ受信機(110)は、前記第1のホッピングパターン(140_1)および/または前記第2のホッピングパターン(140_2)に基づいて、データ(120)の繰り返しの送信を検出するように構成される、または、
前記データ受信機(110)は、前記第3のホッピングパターンに基づいて、データ(120)の1回の送信を検出するように構成される、データ受信機。
【請求項73】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータ(120)を送信するように構成されるデータ送信機(100)であって、
前記データ送信機(100)は、第2のモードにおいて第3のホッピングパターン(140)を1回使用してデータ(120)を送信するように構成され、
前記第1のモードの前記ホッピングパターンのホップおよび前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なって分散されるように前記第1のモードおよび前記第2のモードのホッピングパターンは異なり、
前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)は周波数および/または時間において互いに相対的にシフトされ、前記第1のホッピングパターン(140_1)および前記第2のホッピングパターン(140_2)は少なくとも部分的にインターリーブされている、データ送信機。
【請求項74】
第1のモードにおいて、第1のホッピングパターン(140_1)および第2のホッピングパターン(140_2)を繰り返し使用してデータ(120)を受信するように構成されるデータ受信機(110)であって、
前記データ受信機(110)は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターン(140)を1回使用してデータ(120)を受信するように構成され、
前記第1のモードの前記ホッピングパターンのホップおよび前記第2のモードの前記ホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なって分散されるように前記第1のモードのホッピングパターンと前記第2のモードのホッピングパターンとは異なり、
前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは周波数および/または時間において互いに相対的にシフトされ、前記第1のホッピングパターン(140_1)と前記第2のホッピングパターン(140_2)とは少なくとも部分的にインターリーブされている、データ受信機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信機およびそれを操作するための方法に関する。更に本発明は、データ受信機およびそれを操作するための方法に関する。更に本発明は、繰り返しデータを送信するための特別なホッピングパターンの実現に関する。更に本発明は、特別なホッピングパターンを使用したデータの繰り返し送信および受信に関する。いくつかの発明はインターリーブされた反復に使用されるホッピングパターンを生成するために最適化された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テレグラム分割方法は特許文献1から知られており、当該文献によれば、テレグラム(またはデータパケット)はホッピングパターンを使用して時間的におよびオプション(任意)で周波数的に分散されて送信される複数のサブデータパケットに分割される。
【0003】
特許文献2は、エネルギー源としてのエネルギー収穫要素(energy-harvesting element)を含むデータ送信アレイを開示している。この場合、データ送信アレイはテレグラム分割方法を使用した送信データを形成し、送信される部分パケットは送信されるか、待機するか、遅れて送信されるか、または、エネルギー供給ユニットによるエネルギーが供給された電気の量に依存して廃棄される。
【0004】
非特許文献1は、テレグラム分割方法を使用した低エネルギー遠隔測定システムのための改善されたレンジを記載している。
【0005】
非特許文献2は、テレグラム分割方法を使用した低エネルギー遠隔測定システムの送信信頼性の改善を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】DE 10 2011 082 098 B4
【文献】WO 2015/128385 A1
【非特許文献】
【0007】
【文献】[1] [G. Kilian, H. Petkov, R. Psiuk, H. Lieske, F. Beer, J. Robert, and A. Heuberger, "Improved coverage for low-power telemetry systems using telegram splitting," in Proceedings of 2013 European Conference on Smart Objects, Systems and Technologies (SmartSysTech), 2013]
【文献】[2] [G. Kilian, M. Breiling, H. H. Petkov, H. Lieske, F. Beer, J. Robert, and A. Heuberger, "Increasing Transmission Reliability for Telemetry Systems Using Telegram Splitting," IEEE Transactions on Communications, vol. 63, no. 3, pp. 949-961, Mar. 2015]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本テレグラム分割方法は、無線チャンネルを通じてデータを送信するための特別な時間ホッピングパターン/周波数ホッピングパターンを用いる。データパケットを好適にデコードするため、送信のために使用されるホッピングパターンは受信機で知られている必要がある。これを確実にするため、全ての参加者に対し知られた全体的な時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンが、テレグラム分割ネットワークに対して定義されている。
【0009】
同一帯域内のテレグラム分割による複数の参加者の通信は、複数のノードのデータ転送に同じ時間ホッピングパターンおよび/または周波数ホッピングパターンが使用されている場合、転送の干渉耐性が悪化する。
【0010】
それゆえに、本発明の目的は、データ送信のためにいくつかのノードが時間ホッピングパターンおよび/または周波数ホッピングパターンを用いるときの送信の確実性を増大させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、独立特許請求項により解決される。
【0012】
有利な更なる実現例は、従属請求項において見いだされるであろう。
【0013】
実施の形態は、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを繰り返し使用してデータを送信するように構成されるデータ送信機を提供し、ここで、データ送信機は、第2のモードにおいて第3のホッピングパターンを1回使用してデータを送信するように構成され、ここで第1のモードおよび第2のモードのホッピングパターンは異なる。
【0014】
更なる実施の形態では、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを繰り返し使用してデータを受信するように構成されるデータ受信機を提供し、ここでデータ受信機は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを使用して1回データを受信するように構成され、ここで第1のモードのホッピングパターンと第2のモードのホッピングパターンとは異なる。
【0015】
実施の形態において、第1のモード(=繰り返し送信モード)において、データ送信機およびデータ受信機は第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンをデータを繰り返し送信するために用い、第2のモード(=単一送信モード)において、データの1回の送信のために第3のホッピングパターンを用い、ここで第1のモードと第2のモードとは異なる。これにより、他のモードにおける更なるデータ送信機によるデータの同時の送信における衝突確率が低減され、そしてそれゆえに送信信頼性が増加する。
【0016】
実施の形態において、データ受信機はデータの第1のホッピングパターンおよび/または第2のホッピングパターンに基づく繰り返しの送信を検出し、第3のホッピングパターンに基づくデータの1回の送信を検出するように構成されるであろう。
【0017】
実施の形態では、データ受信機は、第1のホッピングパターンをもって送信されたデータを受信するための受信データストリームにおいて2つのホッピングパターンのうちの1つ(例えば、第1のホッピングパターン)を検出するように構成されていてもよく、ここでデータ受信機は、他のホッピングパターン(例えば、第2のホッピングパターン)で転送されたデータを受信するための既に検出されたホッピングパターン(例えば、第1のホッピングパターン)を使用して受信データストリーム内の他のホッピングパターン(例えば第2のホッピングパターン)を決定するように構成されているであろう。この繰り返しのため、第1のホッピングパターンでもって送信されたデータおよび第2のホッピングパターンでもって送信されたデータは同じである。
【0018】
実施の形態において、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは、第1のセットのホッピングパターンから選択されるであろうし、第3のホッピングパターンは、第2のセットのホッピングパターンから選択されるであろう。ホッピングパターンの第1のセットおよびホッピングパターンの第2のセットは異なっているであろう。
【0019】
例えば、第1のモードにおけるデータの送信のため、データ受信機のデータ送信機は、第1のクラスのホッピングパターンから第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを選択するであろう。一方、第2のモードにおけるデータの送信のため、更なるデータ送信機はホッピングパターンを第2のクラスのホッピングパターンを選択するであろう。ホッピングパターンと第2のクラスのホッピングパターンとが異なることは、データ送信機および他のデータ送信機によるデータの同時送信および少なくとも一時的な重複送信においても、可能な限り衝突可能性を低く抑えるようにすることを確実にするであろう。
【0020】
実施の形態において、データ送信機とデータ受信機との間の接続を確立するために、第1のモードでは、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンが、第2のモードでは、第3のホッピングパターンが、ホッピングパターンの第3のセットからすべて選択されるであろう。ホッピングパターンの第3のセットは、ホッピングパターンの第1のセットのサブセットまたはホッピングパターンの第2のセットのサブセットであろうし、それらとは異なるものであろう。
【0021】
実施の形態において、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンが少なくとも部分的にインターリーブされるように周波数および/または時間において互いに相対的にシフトされるであろう。
【0022】
例えば、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは、ホッピングパターンのホップが時間的および/または周波数的において間隔を空けて位置するように時間的および/または周波数的に分布されたホップを含んでいるであろうし、第1のホッピングパターンのホップの少なくとも一部分の間に第2のホッピングパターンのホップの少なくとも一部分が配置されるように、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは互いに相対的にシフトするであろう。例えば、第1のホッピングパターンのホップと第2のホッピングパターンのホップとは時間的に交互に配置されるであろう。
【0023】
実施の形態において、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは異なっているであろう。例えば、第1のホッピングパターンのホップおよび第2のホッピングパターンのホップは時間および/または周波数において異なって分散されているであろう。例えば、第1のホッピングパターンにおける2つの連続したホップ(例えば第1のホップおよび第2のホップ)は、第2のホッピングパターンにおける2つの連続したホップ(例えば第1のホップおよび第2のホップ)とは、異なる時間間隔および/または周波数間隔を有しているであろう。
【0024】
実施の形態において、第2のホッピングパターンは第1のホッピングパターンの周波数がシフトおよび/または時間がシフトしたバージョンである。例えば、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンは同じであろうし周波数および/または時間のみがシフトしているであろう。例えば、第1のホッピングパターンのホップおよび第2のホッピングパターンのホップは相対的に時間間隔および周波数間隔が同じであろう。
【0025】
実施の形態において、データ送信機は、部分的にのみ重複している周波数帯域または異なった周波数帯において第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを送信するように構成されているであろう。
【0026】
実施の形態において、データ送信機は、少なくとも2つの異なった周波数帯域のうちの1つにおいて第1のホッピングパターンまたは第2のホッピングパターンをランダムに送信し、他の周波数帯域で他のホッピングパターンを送信するように構成されているであろう。
【0027】
実施の形態では、データ送信機は、データ送信機の動作パラメータ状の従属性に依存して第1のホッピングパターンと第2のホッピングパターンとの間の時間オフセットおよび/または周波数オフセットを決定するように構成されているであろう。この場合において、データ送信機の動作パラメータは、データ受信機に知らされているであろうし、例えば仮説テストを使用して推定したり同じものを計算したりするように構成されるであろう。
【0028】
例えば、データ送信機の動作パラメータは、データ送信機自体の固有のパラメータであろうし、例えばアドレス情報、識別情報、クォーツ公差、周波数オフセットまたは使用できる送信エネルギーであろう。
【0029】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、データ送信機100に割り当てられたパラメータ、例えば割り当てられた周波数オフセット、割り当てられた時間オフセット、無線セル、地理的位置、システム時刻またはデータ送信機の優先順位或いはデータ送信機によって送信されるデータの優先順位である。
【0030】
例えば、データ送信機100の動作パラメータは、ペイロードデータまたはエラー保護データの少なくとも一部であろう。
【0031】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、ランダムな周波数オフセットであろうし、ランダムな時間オフセットであろう。
【0032】
更なる実施の形態はデータ送信のための方法を提供する。その方法は、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを繰り返し使用してデータを送信することを含む。更に、その方法は第2のモードにおいて、第1のモードと第2のモードにおけるホッピングパターンとは異なる第3のホッピングパターンを使用してデータを1回送信することを含む。
【0033】
更なる実施の形態は、実施の形態によるデータを受信するための方法を提供する。その方法は、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用してデータを繰り返し受信することを含む。更に、その方法は第2のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンとは異なる第3のホッピングパターンを1回使用してデータを受信することを含む。
【0034】
更なる実施の形態は、ホッピングパターンの第1のセットおよびホッピングパターンの第2のセットを生成するための方法を提供する。その方法は、第1のセットのためのホッピングパターンの複数のホッピングパターンおよび第2のセットのホッピングパターンのための複数のホッピングパターンをランダムに生成することを含み、ホッピングパターンは時間および周波数において分散された異なる少なくとも2つのホップを含み、第1のセットのホッピングパターンのためのホッピングパターンと第2のセットのホッピングパターンのためのホッピングパターンとは異なる。更に、その方法は第1のセットのホッピングパターンについてプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンを得るために、前記第1のセットのホッピングパターンの複数のホッピングパターンの中から自己相関関数が予め設定された自己相関特性を有するホッピングパターンを選択することと、第2のセットのホッピングパターンについて予め設定された自己相関関数を有するホッピングパターンを得るために、第2のセットのホッピングパターンの複数のホッピングパターンの中からプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンを得るために、自己相関関数がプリセット自己相関特性を含む前記ホッピングパターンを選択することとを含む。
【0035】
実施の形態において、第2のセットのホッピングパターンのホッピングパターンのホップの時間間隔は、第1のセットのホッピングパターンのホッピングパターンのホップのうちの1つの時間的な長さに対し少なくとも等しいものであろう。
【0036】
実施の形態において、ホッピングパターンのホップ間の時間間隔は、予め設定されたホッピングパターンの長さ内での± 20%の偏差を有する等距離であろう。
【0037】
実施の形態において、方法は、自己相関関数の計算が適用され、二次元の時間/周波数占有マトリックスに各ホッピングパターンの第1のセットに対する複数のホッピングパターンをそれぞれマッピングすることと、自己相関関数の計算が適用された二次元の時間/周波数占有マトリックスにホッピングパターンの第2のセットに対する複数のホッピングパターンをそれぞれマッピングすることとを含むことができる。
【0038】
実施の形態において、第1のセットのホッピングパターンのための複数のホッピングパターンのマッピングおよび/または第2のセットのホッピングパターンのための複数のホッピングパターンのマッピングは、発生する可能性のある近隣周波数位置の影響(近隣チャンネル干渉)が考慮して実行されるであろう。
【0039】
実施の形態において、自己相関関数は2次元の自己相関関数であろう。
【0040】
実施の形態において、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンの選択において、プリセット自己相関特性は、自己相関関数の二次最大値が予め設定された第1の振幅閾値の上限を超えない前記ホッピングパターンによって実現され、そして、ホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンの選択において、プリセット自己相関特性は自己相関関数の第2の極大値が予め設定された第2の振幅閾値の上限を超えない前記ホッピングパターンによって実現されるであろう。
【0041】
実施の形態において、第1の振幅閾値は、第2の振幅閾値と同じであろう。
【0042】
実施の形態において、第1の振幅閾値はホッピングパターンの第1のセットのための各ホッピングパターンの繰り返しおよび時間シフトおよび/または周波数シフトされたサブホッピングパターンを形成するホップの数に等しく、そして、第2の振幅閾値はホッピングパターンの第2のセットのための各ホッピングパターンの繰り返しおよび時間シフトおよび/または周波数シフトされたサブホッピングパターンを形成するホップの数と等しいであろう。
【0043】
実施の形態において、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンの選択において、プリセット自己相関特性は、予め設定された数の各自己相関関数の最大振幅値にわたって形成される小計が予め設定された第1の振幅閾値を超えないホッピングパターンによって満たされ、そして、ホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンの選択において、プリセット自己相関特性は、予め設定された数の各自己相関関数の最大振幅閾値にわたって形成される小計が予め設定された第2の振幅閾値よりも小さいホッピングパターンによって満たされるホッピングパターンによって満たされるであろう。
【0044】
実施の形態において、ホッピングパターンの第1のセットための少なくとも2つのホッピングパターンがプリセット自己相関特性を満たすように第1の閾値が選択され、ホッピングパターンの第2のセットのための少なくとも2つのホッピングパターンがプリセット自己相関特性を満たすように第2の閾値が選択されるであろう。あるいは、第1の閾値および/または第2の閾値がそれぞれのエッジパラメータに依存して選択される。
【0045】
実施の形態において、方法は、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンのプリセット自己相関特性を持つもの同士の相互相関関数およびホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンのプリセット自己相関特性を持つもの同士の相互相関関数の計算をさらに含むであろう。更に、ホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンから、ホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性を有するホッピングパターンを得るために相互相関関数がプリセット相互相関特性を含むホッピングパターンを選択し、ホッピングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンから、ホッピングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性を有するホッピングパターンを得るために相互相関関数がプリセット相互相関特性を含むホッピングパターンを選択するであろう。
【0046】
実施の形態において、相互相関関数において、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンとホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンとの間の相互相関関数も計算され、そして、ホッピングパターンの選択において、ホッピングパターンを選択するステップにおいて、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンとホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンとの間の相互相関関数がプリセット相互相関特性を含む、ホッピングパターンの前記第1のセットのための前記ホッピングパターンおよび/またはホッピングパターンの前記第2のセットのための前記ホッピングパターンのみが選択されるであろう。
【0047】
実施の形態において、相互相関関数は二次元の相互相関関数であろう。
【0048】
実施の形態において、ホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性をもったホッピングパターンからのホッピングパターンの選択においてプリセット相互相関特性は、プリセット数の各相互相関関数の最大振幅値にわたって形成された小計が最小となるホッピングパターンによって満たされ、そして、ホッピングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性を有するホッピングパターンからホッピングパターンの選択において、プリセット相互相関特性は、予め設定された数の各相互相関関数の最大振幅値にわたって形成された小計が最小となるホッピングパターンによって満たされるであろう。
【0049】
実施の形態において、ホッピングパターンの第1のセットのための複数のホッピングパターンおよびホッピングパターンの第2のセットのための複数のホッピングパターンのランダムな生成において、ホッピングパターンは各ホッピングパターンのホップが予め設定された周波数帯域内にあるように生成されるであろう。
【0050】
更なる実施の形態は第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用したデータの送信に関し、データは第1のホッピングパターンを使用して送信され、データは第2のホッピングパターンを繰り返し使用して送信され、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンはそれぞれ、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは前記時間ホッピングパターンと前記周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、時間ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
【0051】
【0052】
表の各行は時間ホッピングパターンであり、表の各列は各時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、周波数ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンのうちの1つであり、
【0053】
表の各行は周波数ホッピングパターンであり、表の各列は各周波数ホッピングパターンのホップであり、表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける各前記周波数ホッピングパターンの各前記ホップの送信周波数を示す。
【0054】
実施の形態において、ホッピングパターンは時間ホッピングパターンと周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各表内で同じ行番号を有する。
【0055】
実施の形態において、複数のサブデータパケットのうちの1つのサブデータパケットがホッピングパターンの各ホップに送信されるようなホッピングパターンに従って複数のサブデータパケットに分割して送信される。
【0056】
更なる実施の形態は、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用したデータの受信に関し、データは第1のホッピングパターンを使用して受信され、データは第2のホッピングパターンを繰り返し使用して受信され、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンはそれぞれ、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは時間ホッピングパターンと周波数ホッピングパターンとの組み合わせであり、時間ホッピングパターンは、それぞれが24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであり、
【0057】
表の各行は時間ホッピングパターンであり、表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各タイムホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、表の各セルは、好ましくは複数のシンボル区間における、各前記ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示し、周波数ホッピングパターンはそれぞれが24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンのうちの1つであり、
【0058】
表の各
行は周波数ホッピングパターンであり、表の各列は前記各ホッピングパターンのホップであり、前記表の各セルはUCG_C0ないしUCG_C23のキャリアにおける各周波数ホッピングパターンの各ホップの送信周波数を
含む。
【0059】
実施の形態において、ホッピングパターンは時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンの組み合わせであり、時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンは各表において同じ行番号を有している。
【0060】
実施の形態において、複数のサブデータパケットのうちの1つのサブデータパケットがホッピングパターンの各ホップにおいて受信されるようなホッピングパターンに従って複数のサブデータパケットへ分割されて受信される。
【0061】
以下において、本発明の実施の形態は添付の図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態のためのデータ送信機およびデータ受信機を有するシステムの概略ブロック回路図を示す。
【
図2】
図2は、時間および周波数ホッピングパターンに関する複数のサブデータパケットの送信における送信チャンネルの占有表を示す。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に関するデータ送信機およびデータ受信機を有しているシステムの概略ブロック回路図を示す。
【
図4】
図4は、実施の形態に関するデータ送信のための方法のフロー図を示す。
【
図5】
図5は、実施の形態に関するデータ受信のための方法のフロー図を示す。
【
図6】
図6は、実施の形態に関するホッピングパターンのセットを生成するための方法のフロー図を示す。
【
図7】
図7は、実施の形態に関する2つのセットを生成するための方法のフロー図を示す。
【
図8a】
図8aは、TSMAホッピングパターンにおけるフレームの構造図を示す。
【
図8b】
図8bは、2つの周波数チャンネルの占有および第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用したデータの繰り返しの送信を示す図である。
【
図9】
図9は、TSMAホッピングパターンの
構造の概略を示す図である。
【
図10a】
図10aは、周波数および時間にわたってプロットされたプリセット自己相関特性を含むホッピングパターンの自己相関関数の第1および第2の極大値を示す図である。
【
図10b】
図10bは、周波数および時間にわたってプロットされたプリセット自己相関特性を含まないホッピングパターンの自己相関関数の第1および第2の極大値を示す図である。
【
図11a】
図11aは、周波数および時間にわたってプロットされたプリセット
相互相関特性を含む2つのホッピングパターンの
相互相関関数の第1および第2の極大値を示す図である。
【
図11b】
図11bは、周波数および時間にわたって
適用されたプリセット
相互相関特性を含まない2つのホッピングパターンの
相互相関関数の第1および第2の極大値を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態に関するホッピングパターンを生成するための方法
260のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本発明の実施の形態の以下の記載において、同じ要素或いは同じ効果を有する要素はそれらの記載が互いに交換し得るように図において同じ符号が付される。
【0064】
1.ホッピングパターンを使用した単一の(繰り返さない)データの送信
【0065】
図1は、本発明の実施形態に関するデータ送信機100およびデータ受信機110を有するシステムの概略ブロック回路図を示している。
【0066】
データ送信機100は、ホッピングパターンを使用してデータ120を送信するように構成されている
【0067】
データ受信機110は、ホッピングパターンを使用してデータ送信機100からデータ120を受信するように構成されている。
【0068】
図1に示されるように、ホッピングパターン140は時間および/または周波数において分
散された複数のホップを有しているであろう。
【0069】
実施の形態において、データ送信機100は、ホッピングパターン140に従って時間および/または周波数において分散されたデータ120を送信するように構成されている。したがって、データ受信機110はホッピングパターン140に従って時間および/または周波数において分散されて送信されたデータ120を受信するように構成されているであろう。
【0070】
図1において典型的に示されているように、データ送信機100は、データ120を送信するように構成された送信ユニット(または送信モジュールまたは送信機)102を含む
であろう。送信ユニット102はデータ送信機100のアンテナ104に接続
される
であろう。加えて、データ送信機100は、データを受信するように構成された受信ユニット(または受信モジュールまたは受信機)106を含むであろう。受信ユニット106はアンテナ104またはデータ送信機100の更なる(離間した)アンテナに接続されているであろう。データ送信機100はまた、結合された送
信/受信ユニット(トランシーバ)を
も含む
であろう。
【0071】
データ受信機110はデータ120を受信するために構成された受信ユニット(または受信モジュール、または受信機)116を含むであろう。受信ユニット116は、データ受信機110のアンテナ114に接続されるであろう。加えて、データ受信機110はデータを送信するように構成された送信ユニット(または送信モジュールまたは送信機)112を含むであろう。送信ユニット112は、アンテナ114またはデータ受信機110の更なる(離間した)アンテナに接続されるであろう。データ受信機110はまた、結合された送信/受信ユニット(トランシーバ)を含むであろう。
【0072】
実施の形態において、データ送信機100はセンサノードであってもよく、一方、データ受信機110は基地局であってもよいろうが故に、センサーノードであってもよい。典型的に、通信システムは、少なくとも1つのデータ受信機110(基地局)および複数のデータ送信機(センサーノード、例えば暖房メータ)を含む。もちろん、データ送信機100が基地局となり、データ受信機110がセンサーノードとなることも可能である。加えて、データ送信機100およびデータ受信機110がセンサーノードとなることが可能である。加えて、データ送信機100およびデータ受信機110が基地局となることが可能である。
【0073】
データ送信機100およびデータ受信機110はオプションでテレグラム分割方法を使用したデータ120の送信或いは受信をするように構成されているであろう。この場合、テレグラムまたはデータパケット120は複数のサブデータパケット(または部分データパケットまたは部分パケット)142に分割され、そしてサブデータパケット142はホッピングパターン140に従ってデータ送信機100からデータ受信機110への時間および/または周波数に分散されて送信され、データ受信機110はデータパケット120を得るためにサブデータパケットを再結合する。サブデータパケット142のそれぞれは、データパケット120の一部のみを含む。データパケット120は更にサブデータパケット142のすべてではなくサブデータパケット142の一部のみがデータパケット120の完全なデコードのために必要とされるようにチャンネル符号化されるであろう。
【0074】
既に記したように、複数のサブデータパケット142の時間的な分散は時間ホッピングパターンおよび/または周波数ホッピングパターンに従って行われるであろう。
【0075】
時間ホッピングパターンはサブデータパケットが送信される送信時間または送信時間間隔のシーケンスを示すであろう。例えば、第1のサブデータパケットは第1の送信時間(または第1の送信時間スロット)に送信され、第2のサブデータパケットは第2の送信時間(または第2の送信時間スロット)に送信され、第1の送信時間と第2の送信時間とは異なる。ここで、時間ホッピングパターンは、第1の送信時間および第2の送信時間を定義する(または、特徴化するまたは示す)であろう。或いは、時間ホッピングパターンは第1の送信時間または第1の送信時間と第2の送信時間との間の時間間隔を示すであろう。もちろん、時間ホッピングパターンはまた、第1の送信時間および第2の送信時間との間の時間間隔をちょうど示すであろう。サブデータパケット間においては、送信が行われない送信の休止があるであろう。サブデータパケットもまた時間的にオーバーラップするであろう。
【0076】
周波数ホッピングパターンは送信周波数のシーケンス或いはサブデータパケットが送信された送信周波数ホップを示すであろう。例えば、第1のサブデータパケットは第1の送信周波数(または第1の周波数チャンネル)をもって送信され、第2のサブデータパケットは第2の送信周波数(または第2の周波数チャンネル)をもって送信されるであろうし、第1の送信周波数および第2の送信周波数は異なる。周波数ホッピングパターンは第1の送信周波数および第2の送信周波数を定義する(または特徴化するか示す)であろう。あるいは、周波数ホッピングパターンは第1の送信周波数、および第1の送信周波数並びに第2の送信周波数の間の周波数間隔(送信周波数ホップ)を示すであろう。もちろん、周波数ホッピングパターンはまた、第1の送信周波数および第2の送信周波数の間の周波数間隔(送信周波数ホップ)をちょうど示すであろう。
【0077】
もちろん、複数のサブデータパケット142もまた、時間および周波数の両者において分散されデータ送信機100からデータ受信機110へ送信されるであろう。時間および周波数における複数のサブデータパケットの分散は時間/周波数ホッピングパターンに従って行われるであろう。時間/周波数ホッピングパターンは、時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンの組み合わせ、すなわち、サブデータパケットが送信された送信時間および送信時間間隔のシーケンスであり、送信周波数(または送信周波数ホップの送信)は送信時間(または送信時間間隔)に対し割り当てられる。
【0078】
図2は、時間および/または周波数ホッピングパターンに従って複数の
サブデータパケット142の送信中の送信チャンネルの占有を示す図を示している。ここでは、縦座標は周波数を記述し、そして、横座標は時間を記述する。
【0079】
図2においてみられるように、データパケット120は、n = 7サブデータパケット142
の間で分割されてもよく、データ送信機
100からデータ受信機110へ時間および/または周波数ホッピングパターンに従って時間および周波数において典型的に分
散して転送されるであろう。
【0080】
更に
図2にみられるように、同期シーケンス144はまた
、データ(
図2におけるデータシンボル)146
のほかに、複数のサブデータパケット142が
それぞれ同期シーケンス(
図2における同期シンボル)144の一部を含むように
、複数のサブデータパケット142間に分割される
であろう。
【0081】
2.2つのホッピングパターンを使用したデータの繰り返しの送信
【0082】
上記および
図1に
例示的に示されたデータ送信機100は、データ送信機100がデータ120を第1のホッピングパターンおよび繰り返し(
すなわち、再び)第2のホッピングパターンを使用し
て送信する繰り返しの送信モードによって増強されるであろう。データ送信機100は繰り返しの送信モードおよび換言すれば上記のような一度の送信モードにより操作されるであろう。もちろん、データ送信機100も両方のモードにおいて操作されるであろう。
【0083】
同様に、上記および
図1に例示的に示された上記データ受信機110は、上記データ受信機110がデータ120を第1のホッピングパターンおよび繰り返し(
すなわち、再び)第2のホッピングパターンを使用し
て受信する繰り返しの送信モードによって増強されるであろう
。データ受信機110は繰り返しの送信モードおよ
び一度の送信モード
すなわち上述のようなモードにより操作されるであろう。もちろん、上記データ受信機110も両方のモードにおいて操作されるであろう。
【0084】
以下の記載は主に繰り返し送信モードに直接的につながり、それ故単一送信モードに関しては上記の説明を参照されたい。加えて、単一の送信モードの上述した側面は繰り返し送信モードも適用できることに留意されたい。
【0085】
図3は、本発明の実施の形態に関するデータ送信機100およびデータ受信機110を有するシステムの概略ブロック回路図である。
【0086】
データ送信機100は、第1のモード(繰り返し送信モード)において、送信データ120を第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2を使用して繰り返し送信するように構成される。更に、データ送信機100は、第2のモード(=単一の送信モード)において、第3のホッピングパターン142(
図1参照)を使用する送信データを1回だけ(
すなわち、1回、繰り返しではない)送信
するように構成され、第1のモードのホッピングパターンと第2のモードのホッピングパターンとは異なる。
【0087】
データ受信機110は、第1のモードにおいて、データ120を第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2を使用して繰り返し受信するように構成される。更に、データ受信機110は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターン142(
図1参照)を使用し
てデータ120を一度(
すなわち、1回、繰り返しではない)受
信するように構成され、第1のモードのホッピングパターンと第2のモードのホッピングパターンとは異なる。
【0088】
例えば、データ受信機110は、第1のホッピングパターン140_1および/または第2のホッピングパターン140_2、に基づいたデータの繰り返しの送信を検出し、そして第3のホッピングパターンに基づいたデータの1回の送信を検出するように構成されるであろう。
【0089】
実施の形態において、データ受信機は、1つのホッピングパターンをもって送信されたデータを受信するための受信データストリームにおける2つのホッピングパターンのうちの1つ(例えば、第1のホッピングパターン)を検出するように構成されるであろうし、データ受信機110は、他のホッピングパターン(例えば、第2のホッピングパターン)をもって送信されたデータを受信するために既に検出したホッピングパターン(例えば、第1のホッピングパターン)を使用して受信データストリームにおける他のホッピングパターン(例えば、第2のホッピングパターン)を決定するように構成されているであろう。
【0090】
例えば、これは検出および同期(例えば時間/周波数推定)が1回だけ実行されなければならないのみの、或いは、2つのホッピングパターンのうちの1つを検出するために十分な、データ受信機にとって利点を有している。例えば、検出は、Es/N0 (例えば、およそ-3dB)までに特定されたほとんどすべてのホッピングパターン(例えば、テレグラム)を検出するように設計される。それ故に、低いEs/N0において、両方の送信において検出がもたらされることは、保証されないであろう。2つの送信(第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターン)の間の時間/周波数の一貫性のために2つの送信のうちの1つのみを検出することで十分である。
【0091】
例えば、データ受信機110は、ホッピングパターン140_1および140_2の少なくとも1つを見つけたとしても、ホッピングパターン140_1および140_2を探すであろう。そのとき、データ受信機110はこのホッピングパターンをデコードするであろうし、それが完全であるかどうかを決定するであろう。もしそれが完全でないなら、データ受信機110は、既に検出されたホッピングパターンが第1または第2の送信(第1のホッピングパターンまたは第2のホッピングパターン)かどうかを知らないとはいえ、他のホッピングパターンを探すであろう。それが見つけるのにより難しかったゆえに、単一のデコードはこの場合において助けにならないかもしれない。それゆえ、MRC(最大比合成)が行われる。データ受信機110は、2つの送信からのデータのLLR(複数)を計算し、そしてデコーダを介して通過するためにこれら(個々のC/Isに基づいた重み)を加えるであろう。ここで、単一の放射と較べて成し遂げられる。
【0092】
第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2は、第3のポッピングパターンがホッピングパターンの第2のセットから選択されるが故に、ホッピングパターンの第1のセットから選択される。ホッピングパターンの第1のセットおよびホッピングパターンの第2のセットは異なるであろう。
【0093】
例えば、第1のモードにおけるデータの送信のため、データ送信機100(またはデータ受信機110)は、ホッピングパターンの第1のクラス(例えば、項目3.3に示された8つのホッピングパターンから)から、第1のホッピングパターン142_1および第2のホッピングパターン142_2を選択し、一方第2のモードのデータの送信のため、さらなるデータ送信機が、ホッピングパターンの第2のクラス(例えば項目3.2に示された8つのホッピングパターンから)からのホッピングパターンを選択するであろう。ホッピングパターンの第1のクラスおよびホッピングパターンの第2のクラスが異なることは、データ送信機および他のデータ送信機による同時或いは少なくとも時間的に重複したデータの送信においてでさえ、衝突確率は、可能な限り低く維持できることを保証できるあろう。
【0094】
データ送信機およびデータ受信機の間の接続を確立するために、第1のモードにおける第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2および、第2のモードにおいて、ホッピングパターンの第3のセットから第3のホッピングパターンのすべてが選択される。ホッピングパターンの第3のセットはホッピングパターンの第1のセットまたはホッピングパターンの第2のセットのサブセットであるか、またはそれはそれらから異なるであろう。
【0095】
第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2は、第1のホッピングパターン142_0および第2のホッピングパターン142_0が少なくとも部分的にインターリーブされるように相対的にシフトされる。
【0096】
例えば、第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン142_0は、ホッピングパターンのホップ142が時間および/または周波数において間隔をあけるように、時間および/または周波数において分散されたホップ142を含み、第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2は、第2のホッピングパターン140_2のホップ142の少なくとも一部が第1のホッピングパターン140_1のホップの少なくとも宇一部の間に配置されるように時間および周波数において互いに相対的にシフトされるであろう。例えば、第1のホッピングパターン140_1のホップ142および第2のホッピングパターン140_2のホップ142は、時間において交互に配置されるであろう。
【0097】
第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン142_0は、異なっているであろう。例えば、第1のホッピングパターン140_1のホップ142および第2のホッピングパターン140_2のホップ142は、時間および/または周波数において異なって分散されているであろう。例えば、第1のホッピングパターン140_1の2つの連続するホップ(例えば第1のホップおよび第2のホップ)は、第2のホッピングパターン140_2の2つの連続するホップ(例えば第1のホップおよび第2のホップ)とは、異なる時間間隔および/または周波数間隔を有しているであろう。
【0098】
第2のホッピングパターン140_2は、第1のホッピングパターンの周波数がシフトしたバージョンおよび/または時間がシフトしたバージョンであろう。例えば、第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン142_2は同じであり、時間のみがシフトしたものおよび/または周波数がシフトしたものであろう。例えば、第1のホッピングパターン140_1のホップ142および第2のホッピングパターン140_2のホップ142は、同じ相対時間間隔および周波数間隔を有しているであろう。
【0099】
データ送信機100は、一部が重複するかまたは異なる周波数帯域においてのみ、第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2を送信するように構成されるであろう。
【0100】
更に、データ送信機100は、少なくとも2つの異なった周波数帯域のうちの1つにおいて第1のホッピングパターン140_1または第2のホッピングパターン140_2をランダムに送信するように、および他の周波数帯における他のホッピングパターンを送信するように、構成されているであろう。
【0101】
データ送信機100は、データ送信機100の演算パラメータに応じて、第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2の間の時間オフセットおよび/または周波数オフセットを決定するように構成されているであろう。この場合において、データ送信機100の動作パラメータは、データ受信機110に知られていてもよく、またはデータ受信機110は動作パラメータを決定するように構成されていてもよく、例えば、仮説テストによって推定されるか計算されるように構成されるであろう。加えて、データ受信機110は、正しいオフセットが見つかるまで全ての可能な時間オフセットを試みるように構成されるであろう。加えて、データ受信機110は、正しい周波数オフセットが見つかるまで全ての周波数オフセットを試みるように構成されるであろう。
【0102】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、例えばアドレス指定情報、識別情報、クォーツ公差、周波数オフセットまたは使用できる送信エネルギーである、データ送信機自体の固有のパラメータであろう。
【0103】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、データ送信機100に割り当てられた周波数オフセット、例えば割り当てられた時間オフセット、無線セル、地理的位置、システム時刻またはデータ送信機或いはデータの優先度であろう。
【0104】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、少なくともペイロードデータまたはエラー保護データの一部であろう。
【0105】
例えば、データ送信機100の演算パラメータは、ランダムな周波数オフセットまたはランダムな時間オフセットであろう。
【0106】
図4は、実施の形態
に従ってデータを送信するための方法160のフロー図を示している。方法160は、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを使用して
データを繰り返し送信162
することを含む。更に、方法160は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回だけ使用した
データの送信16
4を含み、ホッピングパターンの第1のモードと第2のモードとは異なっている。
【0107】
図5は、本実施の形態に関する受信したデータための方法170のフロー図を示している。方法170は、第1のモードにおいて、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターンを繰り返し使用したデータの受信172を含む。更に、方法170は、第2のモードにおいて、第3のホッピングパターンを1回だけ使用したデータの受信174を含み、第1のモードのホッピングパターンと第2のモードのホッピングパターンとは、異なっている。
【0108】
3.ホッピングパターンの生成。
【0109】
以下のように、ホッピングパターンを
生成するための
方法の実施の形態が更に具体的に記載される。具体的には、
図6は、
ホッピングパターンによるデータの単
独(例えば、一度)の送信
のためのホッピングパターンを形成するための方法を示し、
図7は、2つのホッピングパターン
によりデータを繰り返
し送信
するためのホッピングパターンを
生成するための方法を示している。
【0110】
図6は、本実施の形態に関するホッピングパターンのセットを生成するための方法200のフロー図を示している。方法200は、複数のホッピングパターンのランダムな生成202を含み、ホッピングパターンは時間および周波数により分
散された少なくとも2つのホップを含む。方法200は、プリセット自己相関特性をもったホッピングパターンを得るために
複数のホッピングパターン
から自己相関関数が
プリセット自己相関関数を
含む、少なくとも複数のホッピングパターン
を選択204
することを更に含む。
【0111】
実施の形態において、プリセット自己相関特性は、自己相関関数の第2の極大値がプリセット最小振幅閾値を超えないホッピングパターンによって実現されるであろう。例えば、振幅閾値は、ホッピングパターンが分割された複数のクラスターの複数のホップに等しいであろう。例えば、クラスターは、互いに相対的に同じ時間および/または周波数間隔を含む複数のホップとなるであろう。
【0112】
実施の形態において、プリセット自己相関特性は、プリセット閾値よりも小さいそれぞれの自己相関関数が最も大きな振幅値の所定数にわたって形成された小計を有するホッピングパターンによって実現されるであろう。ここで、閾値は少なくとも2つのホッピングパターン(または所定数のホッピングパターン)が、プリセット自己相関特性を実現するように選択されるであろう。
【0113】
図6にみられるように、方法200はプリセット自己相関特性を持ったホッピングパターン間の相互相関関数
の計算206を更に含むであろう。更に、方法200は、
プリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性をもったホッピングパターンを得るためにプリセット自己相関特性を持ったホッピングパターンか
ら、そのホッピングパターン
はプリセット相互相関特性を有する相互相関関数をもつ
ホッピンングパターンを選択する208ことを含むであろう。
【0114】
実施の形態において、プリセット相互相関関数は、それぞれの相互相関関数が最小となる予め設定された数の最大振幅値にわたって形成された小計が最小となるホッピングパターンによって満たされるであろう。
【0115】
図7は、ホッピングパターンの第1のセットおよびホッピングパターンの第2のセットを生成するための方法210のフロー図を示している。方法210は、ホッピングパターンの第1のセットのための複数のホッピングパターンおよびホッピングパターンの第2のセットのための複数のホッピングパターンのランダムな生成212を含み、ホッピングパターンは、
周波数においておよび
時間において分
散された2つのホップを少なくとも含み、ホッピングパターンの第1のセットとホッピングパターンの第2のセット
についてのホッピングパターンとは異なる。加えて、方法210は、ホッピングパターンの第1のセットのための複数のホッピングパターン
から、ホッピングパターンの第1のセットのための複数のホッピングパターンから、ホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性をもつホッピングパターンを得るためのプリセット自己相関特性を含む自己相関特性をもったホッピングパターン
を選択するステップ214とであり、ホッピングパターンの第2のセットのための複数のホッピングパターンから、ホッピングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性をもつホッピングパターンを得るため
にプリセット自己相関特性を含む自己相関特性をもったホッピングパターンを選択するステップ
とを含む。
【0116】
実施の形態において、ホッピングパターンの第2のセットのためのホッピングパターンのホップの時間間隔は、ホッピングパターンの第1のセットのためのホッピングパターンのホップの1つの時間的な長さと少なくとも同じ大きさであろう。
【0117】
例えば、可能な限り多くの反復としてインターリーブするために、2つのサブデータパケット(またはバースト)の間の最短時間間隔は最大となるであろう。これは(T_Frame - N*T_Burst)/(N-1),すなわち、バースト(クラスター内およびクラスター間)の等距離の時間の分散となるであろう。明らかに、この規則性は、設計プロセスのために最適ではなく、わずかなジッターが導入されるかもしれない。
【0118】
実施の形態において、プリセット自己相関特性は、自己相関関数の第2の最大値がプリセットの最小限振幅の閾値を超えないを持つホッピングパターンによって実現されるであろう。例えば、振幅閾値が、ホッピングパターンが分割された複数のクラスターの1つのクラスターのホップの数に等しいであろう。例えば、クラスターは、互いに同じ時間および/または周波数間隔を持つホップであろう。
【0119】
実施の形態において、プリセット自己相関特性は、プリセット閾値よりも小さいそれぞれの相対的な自己相関関数が最も大きな振幅値の所定数にわたって小計が形成されたホッピングパターンによって実現されるであろう。ここで、閾値は少なくとも2つのホッピングパターン(または所定数のホッピングパターン)が、プリセット自己相関特性を実現するように選択されるであろう。
【0120】
図7にみられるように、方法210は、更にホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性をもったホッピングパターン
間の相互相関関数と、ホッピングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性をもったホッピングパターンとの間の相互相関関数の計算216を含むであろう。更に、方法は
、ホッピングパターンの第1のセット
についてのプリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性をもったホッピングパターンを得るため
に相互相関関数がプリセット相互相関特性を有する
ホッピングパターンを、ホッピングパターンの第1のセットのためのプリセット自己相関特性をもったホッピングパターンから
選択し、および
、ホッピングパターンの第2のセット
についてプリセット自己相関特性およびプリセット相互相関特性をもったホッピングパターンを得るため
に相互相関関数がプリセット相互相関特性を有す
るホッピングパターン
を、ホッピンングパターンの第2のセットのためのプリセット自己相関特性をもったホッピングパターンか
ら選択218
することを含むであろう。
【0121】
実施の形態において、プリセット相互相関特性は、それぞれの相互相関関数の最大振幅値の所定数にわたって形成された小計が最小のホッピングパターンによって満たされるであろう。
【0122】
3.1 TSMAのためのホッピングパターンの生成
【0123】
例えば、
図6または
図7に示される方法をもって生成されたホッピングパターンは、"
テレグラム分割多重アクセス(telegram splitting multiple access
;TSMA)"と称される方法を使用した基地局への多くのセンサーノードからの一方向性や双方向性のデータ送信
のためのシステムにおいて使用される。
【0124】
TSMAにおいて、メッセージの送信は、異なる長さの伝送自由な時間間隔が各々ある多数のショートバースト(=ホップ、或いはサブデータパケット)142へ小分けされる。ここでバースト142は、実数および疑似乱数の原理に従って、時間をまたいで、また利用可能な周波数をまたいで分布することができる。
【0125】
このテレグラム分散のアプローチは、他のセンサーノードの干渉に対してそれが自システムから来るか外のシステムから来るかに関わらず特に大きなロバスト性を与える。特に、自身のセンサーノードにおける干渉ロバスト性は、様々なユーザーの信号バーストを可能な限り均一に時間領域におよび周波数領域に分散させることにより達成される
【0126】
このランダム的な分散は、様々な方法により達成される、例えば、(1)周波数に関する水晶の基準発振器の避けられない許容偏差によって、(2)ランダムな非同期チャンネル・アクセスを通しての時間領域結果の任意の粒状、そして(3)異なるホッピングパターンへの異なるセンサー・ノードの異なるバースト配置によるもの。
【0127】
データ送信における故障確率の更なる増加を達成するために、時間/周波数ダイバーシティは、ペイロードデータを送信するときに使用されるであろう。サブデータパケット(バースト)は、例えば、可能な限り異なっているホッピングパターンそして、例えば可能な限り異なっている周波数バンド(周波数帯)、において時間的にオフセットして少なくとも2度送信されるであろう。信号の送信のためにセンサーノードにおける1つの送信機のみ利用可能であるため、ホッピングパターンの時間的なバースト配置に関して一定の制約があり結果としてインターリーブされた反復が行われる。繰り返しのある場合における第1および第2の送信のインターリーブされた配置は以下でより詳細に説明される。
【0128】
多様な冗長信号は、例えば、最大比合成(MRC)、等利得合成、スキャニング/スイッチング合成といった、全ての可能な方法において受信機側で合成されるであろう。しかしながら、多様な冗長なホッピングパターンを設計するとき、結合器は、最初の送信に代えて繰り返しの送信が行われたことを可能な限りシンプルな方法として検出する必要がある。
【0129】
ホッピングパターンの設計および最適化は以下に詳細に記載される。
【0130】
TSMA送信方法において、
図8aに示されたデータパケット120(下記にフレームとしても記されている)の個々のバーストは、時間および周波数にもわたって分散される。
【0131】
詳細には、
図8aは、TSMAホッピングパターン140を持つフレーム120の構造図を示す。この場合、縦軸が周波数、またはチャンネル(周波数チャンネル)を記載し、そして横軸が、時間を記載している。
【0132】
【0133】
【0134】
以下に、Nバースト142の時間および周波数における配置を、TSMAパターン(TSMAホッピングパターン)と言う。もしこのホッピングパターンが受信機により認識されれば、いくつかまたはすべてのバースト142において位置づけられたパケットシーケンスに基づき同じものに関して同期し、そして受信データをデコードするであろう。
【0135】
以下のシステムの仮定および限定は1つまたは複数のTSMAパターンの設計と考えられるであろう。
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
上述の1)~3)のポイントは、一度送信された(=1度或いは繰り返さない)データ(ペイロードデータ)のためのホッピングパターンの設計のための基礎として使用されるであろう。
【0142】
データ送信における
故障確率
を更
に増加
するために、
ペイロードデータが送信されたときにインターリーブされた繰り返しの形態の時間/周波数
ダイバーシティを
任意に使用
できる。この場合、繰り返される2つのホッピングパターンのバースト(=ホップまたはサブデータパケット)142は、例えば
図8bに示されるような
フレームごとに時間的にインターリーブされるであろう。二つの
反復に必要な送信時間
を可能な限り短くするために、第1/第2の送
信のバース
トを、交互に
行うインターリーブ
方式が使用されるであろう。
【0143】
ここでは新たに設計するホッピングパターンについて更にどのような要求が存在するかを説明する。繰り返しのデータ送信のための新たなホッピングパターンは、オプションとして例えば、一度送信されたデータのためのホッピングパターンと一致してもよく、可能な限り低い相互相関を有してもよい。
【0144】
(4)周波数ホッピングパターンの選択。TMSAホッピングパターンは堅牢(ロバスト)であろうa)他のシステム(帯域幅も干渉の
期間も、ここではわかっていない)からの外的干渉に対して、およびb)それ自体のシステムからの干渉に対して。追加的に、それは、c)最大確率を使用して結合させたときに部分的において、
受信機が繰り返し
を伴う送信と伴わない送信との区別を可能な限り容易にするものであろう。内外の送信間の際のための受信機のために、できるだけ容易にするものであろう。a)~c)の点は、
設計プロセスに依存せず、
予め決定され
てもよい。例えば、
外的干渉に対する改良された或いは幾分最大化し
た干渉ロバスト性は、2つの異なる周波数
帯域(それ
ぞれの繰り返しL周波数チャンネルをもった)
に繰り返さ
せる
ことにより達成されるであろう
。周波数距離(
図8b参照)
が大きいほど、
外的干渉源の両フレームの同時性の干渉となり得る可能性
は低
くなる。詳細には、
図8bは、図において第1のホッピングパターン140_1および第2のホッピングパターン140_2
によるデータの繰り返しの送信における2つの周波数チャンネル150_1および150_2の
占有を示す。ここで、縦座標は周波数を示し、横座標は時間を示している。言い換えれば、
図8bは
2つの異なる周波数バンドを使用したときの繰り返しをもってインターリーブされたフレームの送信を示す。
【0145】
例えば、受信機(データ受信機)は、もし2つの送信タイプのために異なるホッピングパターンが用いられたら、ホッピングパターンに基づく繰り返しを用いる送信用いない送信の間で区別できるであろう。一般的な適用性を制限することなく、例えば、項目3.2に示されるホッピングパターンは、繰り返しのない送信のために使用されるであろう、そして項目3.3に示されるホッピングパターンは、繰り返しのある送信のために使用されるであろう。原則として、異なる(新しい)ホッピングパターンは第2の送信と比べて繰り返しモードおける第1の送信において使用されるであろう。しかしながら、以下に説明する対応する手段を使用する場合、単一のホッピングパターンの使用が繰り返しモードにおけるすべての送信に対し十分であることが示されている。加えて、この方法はまた、受信機が繰り返しモードにおいて同じパターンの個々のバーストの同時検出をすることをより容易にする。
【0146】
以下は、繰り返し(
点4b)の場合において第1および第2の送信における同じホッピングパターンを使用しているとき、自身のシステムからの干渉に対するロバスト性をどのように改良或いは最大にすることが達成されるかを説明している。実施の形態に
よれば、単一の送信(例えば項目3.2からのホッピングパターン)
では繰り返し(例えば項目3.2からのホッピングパターン)の場合
には、第1および第2の送信
とは異なるホッピングパターン
が用いられるため、繰り返し(フレームのすべてのNバーストの
重複)の
場合におけるホッピングパターン
との十分な干渉が不可能になる。後の例は、
相互相関に基づいて最悪の
場合、
(クラスターの)Cバースト
が満たされる可能性があることを示す。もしホッピングパターンが、クラスターにおけるバースト間の異なる時間間隔をも
(軽く)有する繰り返しのケースのために使用されるのであれば、ヒット
の平均数は再び減じられるであろう。以下は、繰り返しモードにおいて同じホッピングパターンを使用した送信の
耐干渉
性と考えられる。もし同じホッピングパターンをもった二つの送信機が、同じ周波数バンドにおける同じ時間T
0(
図8b参照)に(送信を)始めたのであれば、何も対抗策を用いずに、繰り返しモードの両方のフレームにおける全ての2Nバーストは完全に重畳されるであろう。そのような
状況は、パラメーターバリエーションによりほとんど完全に避けられるであろう。例えば、
ダイバーシティは
可変マルチ・ステー
ジ時間
オフセットT
W(
図2参照)
の導入によりまたは、2つの周波数バンドA或いはBの1つにおける第1のバーストのランダムなスタートにより達成されるであろう。加えて、例えばランダムな
正或いは
負の周波数
オフセット(例えば複数のキャリア距離Bcにおける)は、TSMAパターンに適応されるであろう。[ETSI TS 103 357 V0.0.5 (2017-03), "ERM-Short Range Devices - Low Throughput Networks; Protocols for Interfaces A, B and C ", Chapter 7 "Telegram splitting ultra-narrow band (TS-UNB) family, March 2017],の
仕様によれば、8つの異なる繰り返しホッピングパターンの付加的な
仕様は、2つのホッピングパターンがランダム
に等しいT
0において外に互いに完全に
相殺するであろう
残差確率0.2%
となる。T
0での2つのデータ送信
機の送信のランダムな
一致は、デューティサイクルおよびバース
ト期間に依存し
、通常
は既に
低いPTT
範囲内
にある。
【0147】
【0148】
上述した
制約を考慮すると、
図9に示されるTSMAパターン142の構造が
生じる。
【0149】
詳細には、
図9は、TSMAホッピングパターン142の構造の概略図である。この場合、縦座標は周波数チャンネルにおける周波数
を示し、横座標は周波数チャンネルにおける時間を示している。換言すれば、
図9は、クラスター
配置および周波数の占有をもったTSMAホッピングパターンの構造を示している。
【0150】
【0151】
これは、周波数チャンネルの占有に関する以下の自由度の結果である。8つのクラスターにおける3つのバーストが互いに相対的に同じ周波数間隔を持つため、少なくとも更に8つの周波数帯域が保持され、3つのバーストの基本割り当てのための28の周波数帯域の最大の揺れを残す。例えば、3つの異なる周波数帯域をもったいくつかの相対的な割り当てが実行されている。ベース割り当て(1,28,14)または(1,24,12)の場合であるように、,例えば、近隣のバーストにおける最大の周波数振れ幅は、後の最適化に関する有利性を証明する。互いに関する個々のクラスターの割り当ても、ランダムに行われる。例えば、ベース割り当て(1,28,14)において、番号の順序[1,2,3,4,5,6,7,8]は、互い(Matlab command: randperm(8))に任意に変更され、およびこれら8つの異なる各値は、8つのクラスターにおけるバーストの周波数の割り当てを得るためにベース割り当てが加えられるであろう。ベース割り当て(1,24,12)の場合、12の開始値(Matlab command: randperm(12))の置換でさえ可能となる。そして8つのクラスタにおけるバーストの周波数割り当てを得るためにこれらが異なる値を、それぞれベース割り当てに加えられるであろう。もしこのホッピングパターンの2つのグループが、例えば繰り返しの有無にかかわらず8つのホッピングパターンのうち2つのグループを設計すれば、異なる周波数掃引をもった2つのベース割り当ての使用が推奨される。この場合、完全なクラスターはグループ間で衝突されないであろう。
【0152】
【0153】
"Telegram Splitting Multiple Access (TSMA)"方法において、メッセージは、ホッピングパターンに従って時間方向および周波数方向の両方において多くの小さいバースト142へ分割される。個々のセンサーノード100の非同期通信および異なる周波数偏移により、バースト142は時間にわたっておよび利用できる周波数スペクトルにもわたって拡散されている。もしすべてのセンサーノード100が同じホッピングパターンを持っていれば、参加者の数が増えると、異なる参加者のバースト(最悪のケースは完全に)がより多くの時間およびより多くの周波数において重複しそれ故に互いに干渉する。フレーム120内のバースト142が他の参加者のバーストにより妨げられるほど、受信サイドのエラー修正の失敗および、送信エラーが起こる可能性がより高まる。
【0154】
【0155】
最適なホッピングパターン142を合成するために、期待されるパケットのエラー率に関して理想的に厳しく単調であり、その最小化は例えばパケットのエラー率をも理想的に最小化する、マトリクスが必要とされる。実施の形態において、ホッピングパターンの2次元(2D)自己相関および/または相互相関は、設計基準として考えられるであろう。
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【0163】
以下において、個々のデザインステップが詳細に記載される。
【0164】
【0165】
【0166】
もし検索しているホッピングパターン142のセットが異なるとき、第1の設計ステップが、新たなパラメータセットをもって繰り返される。例えば、異なる発振器偏移で数セットのホッピングパターンを生み出して、一緒にそれらを最適化することが願まれるかもしれない。異なる発振器偏移は異なるガードストリップSをもたらし、その結果、可能なバースト占有の自由度が変化する。この点で、ACF計算の範囲内のいくつかのパラメータも変わる。または、多段階の時間オフセットTWを使用した複数の繰り返しを可能にする新しいホッピングパターンのセットが生成される。ここで、必要条件は時間の挙動に関して変わる。もしホッピングパターンのバーストごとの交互のインターリーブされた配列が意図されるならば、ホッピングパターンの2つのオリジナルのバーストの最短距離が決定されて、指定されるかもしれず、それによって時間オフセットTWを設定する。この場合、時間オフセットTWは、最小限の時間TA_minより大幅に大きいものが選ばれる必要がある。
【0167】
第1の設計ステップ、すなわち、ホッピングパターンのセットのP1
optimum候補の発見は、異なるパターンのセットのP2
optimum候補の発見から完全に独立して行われる。この点において、パターン(クラスター、周波数パターン、時間間隔、等)および設計パラメータ(Nthreshold、Vsort、2D-ACF Θx,xの行および列の数、等)における全てのパラメータの仕様は任意に変更できるであろう。すべての候補の組み合わせは、第2の設計ステップ、すなわち相互相関の計算においてのみ実行される。
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
ホッピングパターンを決定するときのすべてのデザインプロセスおよび自由度
は、再度
図12において記されている。同時であるホッピングパターンのいくつかのセットの最適化への可能性が考えられる
が、
それは示され
ている
だけである。
【0176】
詳細には、
図12は実施の形態に
よるホッピングパターンの生成のための方法260のフロー図を示す。
【0177】
第1のステップ262において、方法260が開始される。
【0178】
第2のステップ264において、nは1と等しく設定し、nは可変に実行される。
【0179】
第3のステップ266において、ホッピングパターンはランダムに生成される。ここで、上述した周波数チャンネルの占有に関する自由度が、例えば、クラスター内のバーストのベース割り当てとクラスターの互いに関する割り当てを有するバーストの周波数チャンネルの割り当てを考慮するであろう。さらに、上記の時間間隔に関する自由度は、例えばクラスターおよびクラスター間の時間間隔の決定と考えられるであろう。
【0180】
【0181】
【0182】
もしホッピングパターンが特定の自己相関特性を含まない場合は、第3のステップが繰り返される。もしホッピングパターンが特定の自己相関特性を含む場合は、方法は継続される。
【0183】
第6のステップ272において、ホッピングパターン(特定された自己相関特性をもった)およびマトリクスXが保存されるであろう。更にインデックスnは1増加される、n = n+1であろう。
【0184】
【0185】
【0186】
第8のステップ276において、ホッピングパターンの新しいセットが生成されたかどうかが決定される。もしこれがそのケースであれば、第2のステップが繰り返される。もしこれがそのケースでなければ、方法は継続される。さらに、ホッピングパターンの更なるセットが、他のパラメーターセット例えば、他の発振器オフセットまたは異なる時間間隔或いは周波数ホップを有する分割時間をもつ他のクラスター設計に対して、任意に生成できるかどうかが決定されるであろう。
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
第12のステップ284において、TS ≦TSthresholdかどうかが決定されるであろう。もしTS ≦TSthresholdを満たさなければ、nは1より増加し、n = n+1となり、第11のステップ282が繰り返される。もしTS ≦TSthresholdであれば、閾値TStresholdはTSにより上書きされ、方法は継続される。
【0191】
第13のステップ286において、選択されたホッピングパターンは保存されるであろう。
【0192】
第14のステップ288において、n ≧ cancellationかどうかが決定される。もしn ≧ cancellationを満たされていなければ、nは1よりも増加し、n = n+1となり、第11のステップ282は繰り返される。もしn ≧ cancellationが満たされていれば、方法は完了する。
【0193】
以下では、上述した方法をもって生成されたであろうホッピングパターンが例示的に記載されている。
【0194】
3.2 データの単一の送信のためのホッピングパターン
【0195】
実施の形態において、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターン或いは時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンの組み合わせはホッピングパターンによるデータの単一の送信のために使用されるであろう。
【0196】
時間ホッピングパターンはそれぞれ24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンの1つであろう:
【0197】
表において、表の各行は時間ホッピングパターンであり、表の各列は各時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各前記時間ホッピングパターンは24のホップを含むようになっており、表の各セルは、-好ましくは複数のシンボル区間における、各ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示す。
【0198】
周波数ホッピングパターンはそれぞれ24のホップを有する以下の8つの周波数ホッピングパターンの1つであろう:
【0199】
表の各行は周波数ホッピングパターンであり、表の各列は各周波数ホッピングパターンのホップであり、表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける
各周波数ホッピングパターンの各ホップの送信周波数を示す。
【0200】
時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンからのホッピングパターンの組み合わせにおいて、前記時間ホッピングパターンおよび前記周波数ホッピングパターンは、各前記表において行番号が同じである。
【0201】
3.3 データの繰り返し送信のためのホッピングパターン
【0202】
実施の形態において、2つのホッピングパターン(例えば、第1のホッピングパターンおよび第2のホッピングパターン)による繰り返しデータの送信のために、時間ホッピングパターン、周波数ホッピングパターンまたは時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンの組み合わせが、それぞれ、使用される。
【0203】
時間ホッピングパターンはそれぞれ24のホップを有する以下の8つの時間ホッピングパターンのうちの1つであろう。
【0204】
表の各行は時間ホッピングパターンであり、表の各列は各前記時間ホッピングパターンの2番目以降のホップであって、各時間ホッピングパターンが24のホップを含むようになっており、表の各セルは、-好ましくは複数のシンボル区間における、前記各ホップの基準点の、直後のホップの同じ基準点までの時間間隔を示す。
【0205】
周波数ホッピングパターンはそれぞれ24のホップを有する以下の8つのホッピングパターンの1つであろう。
【0206】
表の各行は周波数ホッピングパターンであり、表の各列は各周波数ホッピングパターンのホップであり、表の各セルはUCG_C0ないしUCG_23のキャリアにおける各
周波数ホッピングパターンの各ホップの送信周波数を示す。
【0207】
時間ホッピングパターンおよび周波数ホッピングパターンからのホッピングパターンの組み合わせにおいて、各時間ホッピングパターンおよび各周波数ホッピングパターンは、各表において同じ行数を有するであろう。
【0208】
実施の形態において、データパケットはホッピングパターンの各ホップにおいて複数のサブデータパケットの1つのサブデータパケットが送信されるようなホッピングパターンに従って複数のサブデータパケットへ分割され送信されるであろう。
【0209】
4.更なる実施の形態
【0210】
たとえいくつかの態様が装置の文脈の範囲内で記述されたとしても、前記態様は、装置のブロックまたは構造構成要素が対応する方法ステップとして、または、方法ステップの特徴として理解されもすることになっているように、対応する方法の説明も示すことが理解される。それとともに類似性によって、方法ステップの、または、それとしての文脈の範囲内でも記述された態様は、対応するブロックまたは詳細の説明または対応する装置の記述をも示す。方法ステップの一部または全部はマイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータ、電子回路などのハードウェアデバイス使用しながら実行することができる。いくつかの実施の形態において、いくつかまたは2,3の最も重要な方法ステップはそのような装置により実現されるであろう。
【0211】
特定の実装要件に従い、発明の実施の形態はハードウェアまたはソフトウェアにおいて実装されるであろう。実装は、デジタル記憶媒体、例えば、フロッピーディスク(フロッピーは登録商標)、DVD、ブルーレイディスク、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPRROMまたはフラッシュメモリ、ハードディスク、または、各方法が実行されるようなプログラム可能なコンピュータシステムと協働可能か協働する電気的に読み取り可能な制御信号を有する他の磁気的或いは光学的なメモリを使用しながら可能になるであろう。これがデジタル記憶媒体がコンピュータ読み取り可能である理由である。
【0212】
発明に関するいくつかの実施形態はそれ故に、ここに記載した方法のいくつかが実行されるようなプログラム可能なコンピュータシステムをもった協働の機能を有する電気的に読み取り可能な制御信号を含むデータキャリアを含む。
【0213】
一般的に、本発明の実施の形態はプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実現されるであろう、プログラムコードはコンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに方法のいくつかを実行するために効果的である。
【0214】
プログラムコードはまた、例えば、機械読み取り可能なキャリア上に保存されるであろう。
【0215】
他の実施の形態は、ここに記載した方法のいくつかを実行するためのコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムは機械読み取り可能なキャリア上に保存されている。
【0216】
換言すれば、発明の方法の実施の形態はそれ故、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行するときに、ここに記載した方法のいくつかを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0217】
発明の方法の更なる実施の形態はそれ故、ここに記載した方法のいくつかを実行するためのコンピュータプログラムが記録されたデータキャリア(またはデジタル記憶媒体またはコンピュータにより読み取り可能な媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体または記録媒体は、典型的には有形であり、または不揮発性である。
【0218】
発明の方法の更なる実施の形態は、それ故に、ここに記載した方法のいくつかを実行するためのコンピュータプログラムを示す信号のデータストリームまたはシーケンスである。データストリームまたは信号のシーケンスは、例えば、インターネットを介した、データ通信リンクを介して例えば送信するように、構成されるであろう。
【0219】
更なる実施の形態は、ここに記載した方法の何れかを実行するために設定または適合された処理ユニット、例えばコンピュータ或いはプログラム論理装置を含むであろう。
【0220】
さらなる実施の形態は、ここに記載された方法の何れかを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0221】
発明に関するさらなる実施の形態は、受信機に対しここで記載した少なくとも1つの方法を実行するためのコンピュータプログラムを送信するように構成されたデバイスまたはシステムを含む。送信は、例えば電気的または光学的であろう。受信機は、例えばコンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイスまたは類似のデバイスであろう。デバイスまたはシステムは、例えば、受信機にコンピュータプログラムを送信するためのファイルサーバを含むであろう。
【0222】
いくつかの実施の形態において、プログラム可能な論理デバイス(例えばFPGAといったフィールドプログラマブルゲートアレイ)が、ここに記載したいくつか或いはすべての機能を実行するために使用される。いくつかの実施の形態において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここに記載した方法のいくつかを実現するためにマイクロプロセッサと協働する。一般的に、いくつかの実施の形態において、いくつかのハードデバイスにより、方法は実行される。上記のハードウェアデバイスは通常コンピュータプロセッサ(CPU)、のような汎用のハードウェアであろうし、或いは、ASICのような、方法のために特化したハードウェアであろう。
【0223】
例えば、ここに記載した装置はハードウェアデバイスを使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェアデバイスおよびコンピュータの組み合わせを使用して実装される。
【0224】
ここに記載した装置、またはここに記載した装置のいくつかの構成要素は、少なくともハードウェアおよび/またはソフトウェア(コンピュータプログラム)で部分的に実装される。
【0225】
例えば、ここに記載した方法は、ハードウェアデバイスを使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェアデバイスおよびコンピュータの組み合わせを使用して実装されるであろう。
【0226】
ここに記載した方法は、またはここに記載した方法のいくつかの構成要素は、少なくとも部分的に実行されるおよび/またはソフトウェア(コンピュータプログラム)により実装されるであろう。
【0227】
上記の実施の形態は本発明の原理の描写を単に表すにすぎない。それは他の当業者であればここに記載された詳細の修正および変形を認識するであろうことが理解されるからである。これが本発明が実施形態の説明と議論によってではなく以下の特許請求の範囲によってのみ限定されていることが意図される理由である。
【符号の説明】
【0228】
100 データ送信機
102 送信ユニット
104 アンテナ
106 受信ユニット
110 データ受信機
112 送信ユニット
114 アンテナ
116 受信ユニット
120 データ
138 電波フレーム
140 第3のホッピングパターン
140_1 第1のホッピングパターン
140_2 第2のホッピングパターン
142 サブデータパケット
144 同期シンボル
146 データシンボル
148 クラスター
150_1 周波数チャンネル
150_2 周波数チャンネル
156 発振器の周波数オフセットのための安全帯
160 方法
162 データを送信するステップ
164 データを送信するステップ
170 方法
172 データを受信するステップ
174 データを受信するステップ
200 方法
202 ランダムな生成
204 複数のホッピングパターンからの選択
206 相互相関関数の計算
208 選択
210 方法
212 複数のホッピングパターンをランダムに生成するステップ
214 選択
216 相互相関関数の計算
218 ホッピングパターンの選択
260 方法
262 第1のステップ
264 第2のステップ
266 第3のステップ
268 第4のステップ
270 第5のステップ
272 第6のステップ
274 第7のステップ
276 第8のステップ
278 第9のステップ
280 第10のステップ
282 第11のステップ
284 第12のステップ
286 第13のステップ
288 第14のステップ