(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20220322BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20220322BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220322BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220322BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220322BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
G09F9/30 308A
G02F1/1333
G09F9/00 366A
G09F9/00 350Z
H05B33/14 A
H05B33/02
G06F3/041 640
G06F3/041 410
(21)【出願番号】P 2017011182
(22)【出願日】2017-01-25
【審査請求日】2020-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亨
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-535421(JP,A)
【文献】特開2015-018426(JP,A)
【文献】特開2016-096187(JP,A)
【文献】特開平10-243667(JP,A)
【文献】特開2016-122437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0265631(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
G02F 1/1333
H01L 51/50
H01L 27/32
H05B 33/00 - 33/28
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルと表示パネルを有する表示装置であって、
前記表示パネルの画像表示方向と反対側には、第1のアクチュエータと第2のアクチュエータの積層体が貼り付けられており、
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータの前記積層体は、前記タッチパネルの第1の辺の方向には1個のみ存在しており、
前記第1のアクチュエータは、第1の主面に第1の電極を有し、第2の主面に第2の電極を有し、前記第1の電極と前記第2の電極の間に、2枚の第1の導電性高分子膜が第1のイオン交換樹脂を挟んだ構成を有し、
前記第2のアクチュエータは第3の主面に第3の電極を有し、第4の主面に第4の電極を有し、前記第3の電極と前記第4の電極の間に、2枚の第2の導電性高分子膜が第2のイオン交換樹脂を挟んだ構成を有し、
前記第1の電極は前記表示パネルと接着しており、
前記第1のアクチュエータは、単独の存在で、前記第1の電極と前記第2の電極の間に電圧を印加した場合、湾曲する構成であり、
前記第2のアクチュエータは、単独の存在で、前記第3の電極と前記第4の電極の間に電圧を印加した場合、湾曲する構成であり、
前記第2の電極と前記第3の電極は導電性の接着材によって接着しており、
前記タッチパネルに対してタッチ動作が行われるとき、前記第1の電極と前記第4の電極には第1の電圧が印加され、前記第2の電極と前記第3の電極には第2の電圧が印加され、前記第1の電圧と前記第2の電圧は異なることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータは、電圧を印加した場合、互いに反対の方向に湾曲しようとする力が発生する構成であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の電極と前記第2の電極と前記第3の電極と前記第4の電極のいずれかは金属で形成され、前記金属で形成された電極は保護膜によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1の電極と前記第2の電極と前記第3の電極と前記第4の電極のいずれかは導電性の樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1のアクチュエータは前記第2のアクチュエータよりも前記表示パネル側に配置され、前記第1のアクチュエータに電圧を印加した場合、前記表示パネル側に凸になるように湾曲する力が発生し、
前記第2のアクチュエータに電圧を印加した場合、前記第1のアクチュエータとは反対の側に湾曲する力が発生することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記タッチパネルに対するタッチ動作が終了後、所定の時間前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータに動作電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記所定の時間は、任意に設定可能となっていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータの前記積層体は、前記第1の方向と直角方向の第2の方向に2個存在していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記タッチパネルは前記表示パネルに組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示パネルはフレキシブル表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1のアクチュエータの一辺の幅は、前記第2のアクチュエータの1辺の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第1のアクチュエータは、前記第2のアクチュエータと重畳する領域及び前記第2のアクチュエータからはみ出す領域を有し、
前記はみ出す領域の幅は、前記表示パネルの表示領域の外側において前記表示パネルの1辺に沿って設けられる額縁領域の幅より小さいことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブル表示装置において、必要なときに剛性を付与できる表示装置に関する
【背景技術】
【0002】
有機EL表示装置や液晶表示装置等の表示装置は、基板を可撓性の樹脂で形成することにより、湾曲させて使用することが出来る。特に有機EL表示装置は、バックライトを使用しないので、湾曲の度合いを大きくすることが出来る。液晶表示装置もシート状のバックライト、例えば有機ELシートを用いたバックライト等、を用いることによって、フレキシブルな表示装置とすることが出来る。
【0003】
一方、電気的入力によって湾曲させることが出来るアクチュエータが開発されている。アクチュエータも種々あるが、高分子アクチュエータは5V以下の低電圧で駆動させることが出来る。特許文献1には、タッチパネルにキーボード画像を表示したソフトウェアキーボードにおいて、ホームポジションに指がふれた場合に、アクチュエータを用いて特定の振動パターンを発生し、指がホームポジションに触れたことをユーザにフィードバックする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フレキシブルな表示パネルの表示面側にフレキシブルなタッチパネルを配置することによって、タッチパネル付きのフレキシブル表示装置を形成することが出来る。このような表示装置では、使用者がタッチパネルに触れた際に、その力によって表示装置が変形し、所望の位置にタッチできず、検出座標がずれるという問題がある。しかし、変形を抑制するために、タッチパネルや表示パネルを厚くしたり、補強板を追加したりすると、表示装置のフレキシビリティが損なわれるという問題が発生する。
【0006】
本発明の課題は、タッチパネル付きのフレキシブル表示装置において、通常は、表示装置としてフレキシビリティを保ちつつ、タッチパネルを使用する際には表示装置に剛性を持たせることによって、タッチパネルとしての操作性を向上させる構成を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を克服するものであり、代表的な手段は次のとおりである。
【0008】
(1)タッチパネルと表示パネルを有する表示装置であって、前記表示パネルの背面には、第1のアクチュエータと第2アクチュエータの積層体が貼り付けられており、前記第1のアクチュエータは、単独の存在で電圧を印加した場合、湾曲する構成であり、前記第2のアクチュエータは、単独の存在で電圧を印加した場合、湾曲する構成であることを特徴とする表示装置。
【0009】
(2)前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータは、電圧を印加した場合、互いに反対の方向に湾曲しようとする構成であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0010】
(3)前記第1のアクチュエータに対する動作電圧および前記第2のアクチュエータに対する動作電圧は、前記タッチパネルに対してタッチ動作が加えられているときに印加されることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による有機EL表示装置の平面図である。
【
図2】本発明による有機EL表示装置の裏面図である。
【
図4】本発明で使用されるアクチュエータの断面図である。
【
図6】本発明で使用されるアクチュエータの積層体への電圧印加方法を示す図である。
【
図7】本発明で使用されるアクチュエータの積層体への他の電圧印加方法を示す図である。
【
図10】アクチュエータの他の形状を示す平面図である。
【
図11】アクチュエータのさらに他の形状を示す平面図である。
【
図12】アクチュエータのさらに他の形状を示す平面図である。
【
図15】実施例2のアクチュエータの積層体を示す断面図である。
【
図16】実施例2のアクチュエータの積層体の下額縁部付近を示す詳細断面図である。
【
図17】アクチュエータの端子構成を示す平面図である。
【
図18】アクチュエータの他の端子構成を示す平面図である。
【
図19】アクチュエータのさらに他の端子構成を示す平面図である。
【
図20】アクチュエータのさらに他の端子構成を示す平面図である。
【
図21】アクチュエータのさらに他の端子構成を示す平面図である。
【
図22】実施例3のアクチュエータの積層体の断面図である。
【
図24】実施例4の表示装置を展開した場合の断面図である。
【
図25】実施例4におけるアクチュエータの配置を示す平面図である。
【
図26】実施例4におけるアクチュエータの他の配置を示す平面図である。
【
図27】実施例4におけるアクチュエータのさらに他の配置を示す平面図である。
【
図28】本発明による液晶表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の概要は、表示装置の表示面と反対側に高分子アクチュエータを配置し、使用者がタッチパネルをふれたときにのみ、表示装置に剛性を付与し、通常状態では、表示装置はフレキシビリティを維持することが出来る構成である。以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、以下の例では、主として有機EL表示装置を例にとって説明するが、液晶表示装置、電子ペーパ等の他のフレキシブル表示装置についても本発明を適用することが出来る。
【実施例1】
【0013】
図1は本発明による表示装置の例を示す平面図である。本発明は、有機EL表示装置その他のフレキシブル表示装置についても適用することが出来る。
図1において、表示素子やTFTが配置した表示パネル100の上にタッチパネル200が配置している。タッチパネル200は、表示パネルの表示領域に配置されている。
図1において、101は下額縁部であり、下額縁部101には、表示装置を駆動するドライバIC102が配置され、また、表示装置に電源や信号を供給するためのフレキシブル配線基板103が、下額縁部101に設けられた端子部(図示せず)と接続している。フレキシブル配線基板に設けられる配線が、直接表示パネル100の額縁部に設けられていても良い。
図1に表示されていないが、表示パネル100の裏側には高分子アクチュエータが配置している。
【0014】
図2は
図1の裏面図である。
図2において、表示パネルの裏側にアクチュエータが貼り付けられている。アクチュエータは、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の積層体になっているが、
図2では、裏側の第2アクチュエータ20が見えている。第2アクチュエータ20には、電力を供給するための導電性テープ30が接続し、導電性テープ30は表示パネルと接続するフレキシブル配線基板103と接続している。
【0015】
図3は
図1のA-A断面図である。
図3において表示パネル100の上にタッチパネル200が貼り付けられている。表示パネル100の裏側に第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の積層体が貼り付けられている。
図3では第2アクチュエータ20のみに導電性テープが接続しているが、実際には第1アクチュエータ10にも導電性テープが接続される。
【0016】
表示パネル100は、基板が例えば、10μm乃至20μm程度のポリイミド等の樹脂で形成され、フレキシブルな表示パネルとなっている。また、タッチパネル200の基板もポリイミド等の薄い樹脂で形成されてフレキシブルな構造となっている。なお、
図3ではタッチパネル200は単体で形成され、表示パネル100に貼り付けられているが、タッチパネル200は表示パネル100内に組み込まれている場合もある。
【0017】
つまり、
図3に示すようなタッチパネル付き表示装置はフレキシブルに湾曲させて用いることが出来る構成となっている。フレキシブルな表示装置は種々の有利な点をもっているが、タッチパネル200を使用する場合、使用者がタッチパネル200に触れた際に、その力によって表示装置が変形し、所望の位置にタッチできず、検出位置がずれるという問題がある。
【0018】
しかし、変形を抑制するために、タッチパネル200や表示パネル100を厚くしたり、補強板を追加したりすると、表示装置のフレキシビリティが損なわれるという問題が発生する。本発明は、2枚のアクチュエータの積層体をフレキシブル表示装置の裏側に貼り付けることによって、表示装置のフレキシビリティを保ちつつ、タッチパネルをタッチするときは、タッチパネルに剛性を付与して、操作性を確保するものである。
【0019】
図3において、表示装置全体としてフレキシビリティを保つために、タッチパネル200は薄いものを用いても良い。タッチパネルが表示パネルに組み込まれていれば、タッチパネルによるフレキシビリティへの問題は生じない。アクチュエータはその構成にもよるが、1枚当たり20μm程度の薄いものを使用すれば、通常状態では、十分なフレキシビリティを保つことが出来る。本発明の特徴は、2枚のアクチュエータを積層してフレキシブル表示装置の背面に貼り付けることによって、通常状態ではフレキシビリティを保ち、タッチパネルを操作するときのみ、表示装置に剛性を付与することである。なお、
図3には図示しないが、表示パネル100上に、偏光板等の部材が設けられていても良い。
【0020】
図4は、アクチュエータの断面図である。
図4において、イオン交換樹脂12を挟んで、導電性高分子膜11が配置しており、その外側に電極15を配置している。
図4のアクチュエータの動作を単純化して概念的に説明すると次のとおりである。上下の2つの電極15の間に例えば直流電圧を印加すると、イオン交換樹脂12を通してイオンが一方の導電性高分子膜11に移動する。イオンが注入された側の導電性高分子膜11は伸張する。一方、イオンが抜けた側の導電性高分子膜11は収縮する。これによって、アクチュエータを所定の方向に湾曲させることが出来る。
【0021】
図5はこの現象を利用した本発明の概念を示す断面図である。
図5の上側の図は第1アクチュエータ10である。第1アクチュエータ10では上側の電極15にプラスの電圧を印加している。イオン交換樹脂12を移動するイオンがマイナスの場合、上電極15側にイオンが集められるので、上側の導電性高分子膜11が伸張するために、第1アクチュエータ10は上側に凸になるように湾曲する。
【0022】
図5の下側の図は第2アクチュエータ20である。第2アクチュエータ20では下側の電極15にプラスの電圧を印加している。イオン交換樹脂12を移動するイオンがマイナスの場合、下電極側15にイオンが集められるので、下側の導電性高分子膜11が伸張するために、第2アクチュエータ20は下側に凸になるように湾曲する。
【0023】
図6は、
図5の第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20を接着材40によって接着した状態を示している。電圧の印加方向は
図6で示すとおりであり、
図5と同様である。
図6において、上側の第1アクチュエータ10はF1で示すように、上側に凸になるように湾曲しようとする。一方、下側の第2アクチュエータ20はF2で示すように、下側に凸になるように湾曲しようとする。第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の湾曲しようとする向きが逆であるので、全体としては湾曲できずに平坦となっているが、F1とF2の存在によって、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の積層体は剛体となる。
【0024】
一方、電圧が印加されなければ、第1アクチュエータ10も第2アクチュエータ20も薄いフィルムなのでアクチュエータ全体としてはフレキシブルである。したがって、任意の動作、例えば、タッチパネル動作を行うときにのみ、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20に電圧を印加することによって、アクチュエータの積層体としては剛体とすることが出来、アクチュエータの積層体が貼り付けられたタッチパネル付きフレキシブル表示装置も剛体となる。したがって、タッチパネル200の操作性が向上する、あるいは正確なタッチパネル操作が可能になる。
【0025】
図6において、第1アクチュエータ10及び第2アクチュエータ20の厚さは例えば、20μm程度まで薄くすることが出来る。また、接着材40は10μm乃至30μm程度とすることが出来る。したがって、通常状態では、表示装置のフレキシビリティを損なうことは無い。また、各アクチュエータに印加する電圧は5V以下とすることが出来るので、表示装置用の電源と共通にすることが出来る。
【0026】
接着材40としては、エポキシ系、アクリル系、シリコン系の樹脂を使用することが出来るが、紫外線硬化樹脂(UV樹脂)でもよいし、熱硬化性の樹脂でも良い。この場合の接着材40は導電性の接着材であることが望ましい。導電性の接着材とすることによって、第1アクチュエータと第2アクチュエータの互いに向き合う電極に共通に電圧を印加することが出来る。導電性接着材は、樹脂内にNi,Cu、Ag、Al等の金属粒子を分散させたもの、あるいは、グラファイト等のカーボン粒子を分散させたものを用いることが出来る。
【0027】
また、接着材40として、粘着材を用いることも出来る。粘着材は、感圧性の接着材と定義することが出来る。この場合も、粘着材中にNi,Cu、Ag、Al等の金属粒子を分散させる、あるいは、グラファイト等のカーボン粒子を分散させることによって導電性の粘着材とすることが出来る。さらには、導電性の微粒子として、樹脂の微粒子の表面に金属をコーティングしたものを用いることも出来る。粘着材は、粘着シートとして、第1アクチュエータ10あるいは第2アクチュエータ20に貼り付けられる。
【0028】
図6では、第1アクチュエータ10が湾曲しようとする方向と第2アクチュエータ20が湾曲しようとする方向が端部において、互いに対向するような構成となっている。このような構成にすれば、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の端部において、互いにより強く接着しようとする力が働くので、2枚のアクチュエータが剥離するという問題は生じにくくなる。
【0029】
図7は、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20への電圧の印加方法を変えた構成である。
図7では、第1アクチュエータと第2アクチュエータの外側の電極も内側の電極も共通電位としたものである。したがって、電源は1個で済み、単純化できる。一方、
図6の構成は、電源が2個必要であるが、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の特性が異なる場合、第1アクチュエータ10への電圧と第2アクチュエータ20への電圧を調整することによって、積層体としてのアクチュエータを平坦な状態とすることが出来る。
【0030】
図8は本発明の構成を示す断面図である。
図8において、表示パネル100の上にタッチパネル200が配置され、表示パネル100の下額縁部にはドライバIC102が載置され、フレキシブル配線基板103が接続している。表示パネル100の背面には第1アクチュエータ10が接着材50によって接着し、第1アクチュエータ10の下側に第2アクチュエータ20が導電性接着材40によって接着している。
図8ではアクチュエータの断面構成を記載しているので、アクチュエータの厚さが大きく描いてあるが、実際には、アクチュエータの積層体は表示パネル100よりも薄い場合が多い。
【0031】
接着材50は紫外線硬化樹脂でも熱硬化樹脂でもよい。また、粘着材を用いてもよい。粘着材を用いる場合、第1アクチュエータ10側の粘着力を強くし、表示パネル100と接着する側の粘着力を弱くすることによって、必要に応じてアクチュエータの積層体を表示パネルから取り外すことが出来るような構成とすることが出来る。
【0032】
タッチパネル200には独立にフレキシブル配線基板を接続する場合もあるが、
図8では、タッチパネル200への電源や信号の授受は表示パネル用のフレキシブル配線基板103が兼用している。
図8において、タッチパネル200をタッチすると、タッチ信号が検出回路1000で検出される。検出回路1000から制御信号1100がアクチュエータ駆動回路2000に送られ、駆動回路2000において、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20に駆動電圧が印加される。そうするとアクチュエータの積層体が剛体となり、したがって、タッチパネル200のタッチ動作が容易になる。
【0033】
図9はこの動作を説明するブロック図及びタイムチャートである。
図9において、人間がタッチパネルに触れると、タッチ信号が検出される。なお、人間が触れるとは、指に限らず、ペン状のものでもよい。検出回路はタッチ信号の立ち上がり(A)を検出すると、制御信号を発生する。この制御信号を受けて、駆動回路において、アクチュエータを駆動する駆動電圧を発生させる。駆動電圧は、外部から所定の電圧に設定可能となっている。
【0034】
タッチ信号はある時間発生している。この時間は人間がタッチパネルに触れている時間である。タッチパネル200への接触動作が終了するとタッチ信号は消滅するが、この時、検出回路はタッチ信号の立下り(B)を検出する。検出回路がタッチ信号の立下り(B)を検出すると、制御信号を発生し、駆動回路に送る。駆動回路はタイミングBから保持時間、駆動電圧をアクチュエータに印加する。この保持時間は、外部から設定可能となっている。
【0035】
この保持時間の間に新たなタッチ信号が検出されると、駆動回路は引き続きアクチュエータに駆動信号を供給する。
図9では、最初のタッチ信号の後、保持時間内に第2のタッチ信号が検出されたので、駆動信号がアクチュエータに供給され続けている。
【0036】
図9において、第2の検出信号が検出された場合も、同様な動作が行われる。
図9では、第2の検出信号が検出された後は、検出信号が検出されていない。そうすると、第2の検出信号の立下りBが検出された後、保持時間の間、駆動信号が保持された後、駆動信号は消滅する。そうすると、アクチュエータは剛性を失い、表示装置は再び、フレキシブル表示装置となる。
【0037】
以上で説明した動作は、以下に述べる他の実施例においても同様である。このように、本発明を用いることによって、通常はフレキシブルな表示装置に対し、タッチパネルの操作を行う場合にのみ、表示装置に剛性を付与することが出来る。
【0038】
以上はアクチュエータが表示装置の表示領域全面に対応して形成されるとして説明した。しかし、アクチュエータはこれに限らず、種々の形状とすることが出来る。
図10は、アクチュエータを枠状に形成した場合である。
図11はアクチュエータを窓状にくりぬいた形状である。
図12は、アクチュエータを枠とクロス部分を残した形状である。
【0039】
いずれの形状の場合も、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20は同じ平面形状であることが望ましい。アクチュエータの平面形状を
図10乃至12に例示するような構成とすることによって、表示装置のフレキシビリティに対するアクチュエータの影響をより軽減することが出来る。なお、以上の例は、アクチュエータは表示領域に対応する部分にのみ形成されているとしたが、必要に応じて表示装置の下額縁部に対応する部分にもアクチュエータを形成しても良い。
【0040】
図13は、本実施例の変形例である。
図13の特徴は、一枚のアクチュエータを折り曲げて使用することによって、第1のアクチュエータ10と第2のアクチュエータ20を形成しているものである。
図13において、アクチュエータは折り曲げられた後、接着材40によって接着している。接着材40は、
図6で説明したように、導電性接着材を用いることが望ましい。
【0041】
図13では、アクチュエータの駆動電源は1個でよい。
図13の構造は、一枚のアクチュエータを使用しているので、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20の特性差が小さいため、電源が1個であっても、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20が湾曲しようとする力を均一にできるので、動作時のフラット性を維持することが出来る。
図13のアクチュエータを表示装置に組み込んだ場合の断面、および動作は
図8、
図9等で説明したのと同様である。
【実施例2】
【0042】
実施例1は本発明の本質的な構成および動作を説明したものである。実際の装置では、アクチュエータに対する電圧の供給の仕方が問題となる。
図14は、実施例2における本発明の構成を示す断面図である。
図14が
図8と異なる点は、第1アクチュエータ10が第2アクチュエータ20よりも大きく形成されていることである。第1アクチュエータ10に端子を形成するためである。なお、
図14では第1アクチュエータ10が第2アクチュエータ20よりも大きいが、逆に、第2アクチュエータ20を第1アクチュエータ10よりも大きくしてもよい。目的は、導電性テープ30用の端子部を形成することだからである。
【0043】
図14において、第1アクチュエータ10は第2アクチュエータ20よりも幅w2だけ大きくなっている。w2は、表示装置の下額縁部の幅w1と同じかそれよりも小さい。
図14において、30はアクチュエータに信号(電圧)を印加するための導電性テープである。各導電性テープ30には単一電源が印加されるのみなので、通常のフレキシブル配線基板を使用しなくてもよい。
【0044】
導電性テープ30は、例えば、Al、Cu等の金属テープに導電性粘着材が形成されたものである。導電性粘着材は、例えば、アクリル等の粘着材に、Ni、Cu、Ag、Al等の金属粒子、あるいは、グラファイト等のカーボン粒子を分散させたものである。さらには、樹脂の微粒子の表面に金属をコーティングしたものを用いることも出来る。導電性テープ30をアクチュエータに貼り付けることによって、導電性テープ30とアクチュエータを導通させることが出来る。
【0045】
導電性テープ30とアクチュエータとの接続の信頼性をより上げるためには、例えば、導電性テープ30を構成する樹脂に熱硬化性のものを用いて、導電性テープ30をアクチュエータに熱圧着すればよい。熱圧着することによって、導電性テープ30の樹脂内の導電性粒子が橋絡して、導電性テープとアクチュエータの導通を取ることが出来る。
【0046】
図14において、第1アクチュエータ10に形成された導電性接着材40は、導電性テープ30との接続部にまで延在している。こうすることによって、第1アクチュエータ10の電極15を導電性接着材40によって保護することが出来る。一方、
図14における、第1アクチュエータ10および第2アクチュエータ20の外側の電極は何らかの保護をすることが望ましい。以下にこの詳細を説明する。
【0047】
図15は、
図14におけるアクチュエータの積層体のみを取り出した断面図である。
図14は表示装置に
図15のアクチュエータの積層体を接着材50によって接着したものである。
図16は、
図15のアクチュエータの積層体の端子付近の詳細断面図である。アクチュエータの基本的な構成は
図4、
図8等で説明したとおりである。
【0048】
図16において、第1アクチュエータ10及び第2アクチュエータ20の電極15を覆って保護膜16が形成されている。電極15は、Cu、Ag、Au、Ni、Ti、Mo、W、あるいはこれらの合金を用いることが出来る。電極15が薄い金属で形成されている場合は、機械的、化学的な保護が必要である。保護膜16は例えば、SiO、SiN等の無機膜、あるいは、ポリイミド、アクリル、エポキシ等の有機膜を用いることが出来る。水分に対する保護は無機膜が優れているが、本発明で使用されるアクチュエータは、通常は湾曲して使用されるために、無機膜だと、曲げた時に割れてしまう可能性がある。この点は有機膜によるコートが有利である。最も優れた保護膜は、無機膜の上に有機膜を形成する構成である。
【0049】
図17は、例えば、第2アクチュエータ20の下側の端子17付近の平面図である。
図17において、第2アクチュエータ20の電極15はハッチングを施した端子17の部分を除いて保護膜16で覆われている。端子17を覆うように、導電性テープ30が接着している。導電性テープ30は、先に説明したように、導電性粘着材を有するものでもよいし、熱圧着される導電性樹脂を有するものでも良い。
【0050】
図18は斜線がほどこされた端子17が第2アクチュエータ20の辺に沿って形成されている場合の平面図である。導電性テープ30は平面がL字型をしている。
図18のような構成であれば、仮に、電極15が薄くて、電極の抵抗が高い場合にも、駆動電流をアクチュエータ全体に均一に流すことが出来る。
図19は斜線がほどこされた端子17が第2アクチュエータ20の辺に沿って形成されている場合の他の例を示す平面図である。導電性テープ30は平面がT字型をしている。
図19の効果も
図18で説明した効果と同様である。
【0051】
図16に戻り、第1アクチュエータ10の下側の電極15は下額縁部まで導電性接着材40で覆われているので保護膜で覆う必要はない。
図20は、この部分の平面図である。
図20において、第1アクチュエータ10の下額縁部は導電性接着材40によって覆われている。そして導電性テープ30が直接導電性接着材40に接着している。この場合も、導電性テープ30は、導電性粘着材を有するものでもよいし、熱圧着される導電性樹脂を有するものでも良い。
【0052】
図21は、導電性テープ30の平面形状がT字型の場合である。
図21のような構成であれば、仮に、導電性接着材40の電極の抵抗が高い場合にも、駆動電流をアクチュエータ全体に均一に流すことが出来る。なお、導電性テープ30は、T字型に限らず、
図18で示すようなL字型であっても同様である。
【0053】
以上の説明は、電極15として金属を使用した場合である。金属を化学的に、また、機械的に保護する必要があるから保護膜を使用している。一方、電極15を導電性の樹脂で形成することも出来る。導電性樹脂15は、樹脂内に、Ni、Cu、Al、Ag等の金属粒子、あるいは、グラファイト等のカーボン粒子を分散させたものである。さらには、導電性の微粒子として、樹脂の微粒子の表面に金属をコーティングしたものを用いることも出来る。
【0054】
樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂等を用いることが出来る。硬化前の液体状態の樹脂に、導電性の微粒子を分散させ、これをスクリーン印刷する。その後、これを硬化させて、電極を形成することが出来る。このような樹脂は、化学的、化学的に安定であるから、特に保護膜は必要ない。したがって、
図20、
図21と同様に、導電性テープ30を直接電極15に接続することが出来る。
【実施例3】
【0055】
実施例1および2は、アクチュエータとして第1のアクチュエータ10と第2のアクチュエータ20を別々に形成して、例えば導電性接着材40で貼り合わせて形成したものである。一方、アクチュエータを薄膜技術、あるいは、印刷技術で形成すれば、各層を連続して形成することが出来るので、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20を連続して形成することが出来る。したがって、この場合は、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20を導電性接着材によって貼り合わせる工程は不要となる。
【0056】
図22は実施例3におけるアクチュエータの断面図である。
図22においても、第1のアクチュエータ10と第2のアクチュエータ20が存在することには変わりがない。
図22の特徴は、第1アクチュエータ10の下側の電極15と第2アクチュエータ20の上側の電極15が共通であることである。各アクチュエータの構成は
図4で説明したのと同様である。
【0057】
図22において、電極15、導電性高分子膜11、イオン交換樹脂12、導電性高分子膜11、電極15の順に形成して第1アクチュエータ10を形成する。その後、連続して導電性高分子膜21、イオン交換樹脂22、導電性高分子膜21、電極25を形成して第2アクチュエータ20を形成する。第1アクチュエータ10の上側の電極15と第2アクチュエータ20の下側の電極15は共通である。その後、第2アクチュエータ20の端部を除去して第1アクチュエータ10に下額縁部17を形成する。本実施例における動作は実施例1で説明したのと同様である。
【0058】
図22の構成を実現する他の方法として、上側の電極15を形成しない第1アクチュエータ10と下側の電極25を形成しない第2アクチュエータ20を製造しておく。次に、第1アクチュエータ10の上側の電極15あるいは第2アクチュエータ20の下側の電極25のいずれかに導電性接着材40を、例えばスクリーン印刷によって形成する。その後、この導電性接着材40によって、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20を接着させればよい。
【実施例4】
【0059】
本実施例は、特別な用途のフレキシブル表示装置に本発明を適用した場合の例である。フレキシブル表示装置の使用例として、通常の場合は、折りたたんで場所をとらないように収納し、使用する場合は、本のように展開して作業を行うという用途がある。
図23はこのようなフレキシブル表示装置の断面図である。
【0060】
図23において、タッチパネル200とフレキシブルな表示パネル100を有する表示装置は2つに折りたたまれている。表示パネル100の背面には、第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20からなる第1のアクチュエータセット110と第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20からなる第2のアクチュエータセット210が表示パネル100に別々に接着材50で貼り付けられている。接着材50は
図6等で説明したのと同様である。
【0061】
図23において、湾曲部には、アクチュエータが存在しないので、アクチュエータには曲げ応力は殆どかからない。したがって、曲げ応力に弱いアクチュエータの場合でも使用することが出来る。
図23に示すアクチュエータは、実施例3のアクチュエータと同じ構成であるが、実施例1のアクチュエータと同じ構成でもよい。
【0062】
図24は、フレキシブル表示装置を展開して使用する場合の断面図である。
図24において、表示パネル100の左側には第1アクチュエータセット110が貼り付けられ、右側には、第2アクチュエータセット210が貼り付けられている。フレキシブル表示装置を本のようにして使用する場合、あるいは、タッチパネル200を使用する場合は、2つのアクチュエータセットを動作させて表示装置に剛性を付与する。
【0063】
図24において、第1アクチュエータセット110と第2アクチュエータセット210の間には間隔dが存在しているが、間隔dが大きくなければ実作業において問題を生ずることはない。表示パネルを湾曲させた場合に、アクチュエータが湾曲することを避けるのを目的とする場合、2つのアクチュエータセットの好ましい間隔dは、表示装置の厚さに関係する。表示装置の厚さが例えば0.5mmの場合、π×(0.5mm+0.5mm)=3.14mmあればよい。したがって、dは4mm以下でよい。
【0064】
本実施例においても、アクチュエータの平面形状は種々選択することが出来る。
図25は2つのアクチュエータセットを、間隔をおいて、表示領域全体に配置した場合である。
図26は、2つのアクチュエータセットの各々を枠状に形成した場合である。
図27は2つのアクチュエータセットの各々に、窓状に開口部を形成した場合である。いずれの形状を用いるにしても、フレキシブル表示装置のフレキシビリティとタッチパネル操作時の必要な剛性を考慮して決めればよい。
【実施例5】
【0065】
図28は、フレキシブル液晶表示装置に本発明を適用した場合の断面図である。
【0066】
図28において、TFTや画素電極が形成されたTFT基板300に対向基板400が対向して配置し、TFT基板300と対向基板400の間に液晶が挟持されている。TFT基板300と対向基板400で液晶表示パネルを構成している。TFT基板300が対向基板400と重なっていない部分は下額縁部であり、ドライバIC102が搭載され、フレキシブル配線基板103が接続している。なお、液晶表示装置には、上偏光板と下偏光板が存在しているが、
図28では省略されている。
【0067】
図28において対向基板400の上にタッチパネル200が配置されている。TFT基板300の背面には、シート状のバックライト500が貼り付けられている。シート状のバックライト500としは、例えば、有機ELで形成されたシート状照明装置を使用することが出来る。シート状バックライトの背面に第1アクチュエータ10と第2アクチュエータ20からなるアクチュエータの積層体が貼り付けられている。
【0068】
図28において、タッチパネル200はフレキシブル配線基板103と接続しており、フレキシブル配線基板103を介してタッチパネル200への信号あるいはタッチパネルからの信号の授受が行われる。アクチュエータの積層体には導電性テープ30を介して、フレキシブル配線基板103側から駆動電圧が供給される。
【0069】
通常状態では、液晶表示装置はフレキシブル表示装置となっているが、タッチパネル200を操作するときは、アクチュエータの積層体に電圧を供給して、表示装置全体に剛性を付与する。他の構成、動作は実施例1乃至4で説明したのと同様である。
【0070】
図28は透過型の液晶表示装置に適用する例であるが、反射型の液晶表示装置に適用する場合には、シート状のバックライトや下偏光板は不要である。この場合、TFT基板300より下の構成は、
図3に示した表示パネル100より下の構成と同様となる。
【0071】
本発明は、有機EL表示装置、液晶表示装置に限らず、量子ドットを用いた表示装置や電子ペーパ等のフレキシブル表示装置にも適用することが出来る。
【符号の説明】
【0072】
10…第1アクチュエータ、 11…導電性高分子膜、 12…イオン交換樹脂、 15…電極、 16…保護膜、 17…端子、 20…第2アクチュエータ、 21…導電性高分子膜、 22…イオン交換樹脂、 25…電極、 30…導電性テープ、 40…導電性接着材、 50…接着材、 100…有機EL表示パネル、 101…下額縁部、 102…ドライバIC、 103…フレキシブル配線基板、 110…第1アクチュエータセット、 210…第2アクチュエータセット、 200…タッチパネル、 300…TFT基板、 400…対向基板、 500…バックライト、 1000…検出回路、 1100…検出信号、 2000…駆動回路