(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】触覚アクチュエータのための制動特性検出システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20220322BHJP
A63F 13/285 20140101ALI20220322BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20220322BHJP
B06B 1/06 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
G06F3/01 560
A63F13/285
A63F13/24
B06B1/06 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017144265
(22)【出願日】2017-07-26
【審査請求日】2020-07-17
(32)【優先日】2016-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カニヤラル・シャー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・シーマン
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-170534(JP,A)
【文献】特表2009-525175(JP,A)
【文献】再公表特許第2013/186849(JP,A1)
【文献】特表2008-521597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
A63F 13/285
A63F 13/24
B06B 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の駆動信号をアクチュエータに適用するステップと、
第1の周波数を有するとともに前記第1の駆動信号に対して位相外れである第1の制動信号を、前記アクチュエータに適用するステップと、
前記第1の駆動信号および前記第1の制動信号に応答して、前記アクチュエータの第1の加速度データを取得するステップと、
前記第1の加速度データから、前記アクチュエータの制動時における第1の加速度値を決定するステップと、
前記第1の加速度値が、所定の制動特性に対する加速度値を表す閾値を満たしているか否かを判断するステップと、
前記所定の制動特性にしたがって所望の触覚効果を生成するため、前記第1の周波数を有する制動信号を前記アクチュエータに適用するステップと
を含む、所望の触覚出力を提供する方法。
【請求項2】
前記第1の加速度値が前記閾値を満たしているとの判断に応答して、前記第1の周波数を前記アクチュエータの最適制動周波数として保存するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の加速度値が、前記アクチュエータに対する前記第1の制動信号の適用後における、前記第1の加速度データからの最小加速度値である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の駆動信号が前記第1の周波数を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1の制動信号を適用するステップが、前記第1の駆動信号の位相をシフトすることによって前記第1の制動信号を生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の制動信号が、前記第1の駆動信号に対して180°位相外れの位相を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の制動信号が前記第1の駆動信号と同じ振幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の制動信号が前記第1の駆動信号とは異なる振幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1の加速度値を決定するステップが、前記第1の加速度データから、前記第1の制動信号に応答して前記アクチュエータが減速するときの第1の加速度値を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1の加速度値を決定するステップが、前記第1の加速度データから、前記アクチュエータが減速されたときの第1の加速度値を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の駆動信号を適用するステップと、第1の制動信号を適用するステップと、第1の加速度データを取得するステップと、第1の加速度値を決定するステップと、前記第1の加速度値が閾値を満たすか否かを判断するステップとを繰り返すステップと、
前記閾値を満たす前記第1の加速度値の最小値を決定するステップと、
前記最小値に対応する周波数を、前記アクチュエータの最適制動周波数として保存するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第2の駆動信号を前記アクチュエータに適用して、前記アクチュエータを駆動するステップと、
前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を有するとともに前記第2の駆動信号に対して位相外れである第2の制動信号を、前記アクチュエータに適用するステップと、
前記第2の駆動信号および前記第2の制動信号に応答して、前記アクチュエータの第2の加速度データを取得するステップと、
前記第2の加速度データから、前記アクチュエータの制動時における第2の加速度値を決定するステップと、
前記第2の加速度値が前記閾値を満たすか否かを判断するステップと、
前記第2の加速度値が前記第1の加速度値よりも小さいか否かを判断するステップと、
前記第2の加速度値が前記第1の加速度値よりも小さいとの判断に応答して、前記第2の周波数を前記アクチュエータの最適制動周波数として保存するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第1の加速度値を決定するステップが、
加速包絡線を前記第1の加速度データから決定するステップと、
前記包絡線の谷底点を計算するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の加速度値が閾値を満たすか否かを判断するステップが、
前記谷底点が前記閾値よりも小さいと判断するステップ
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記谷底点が前記閾値よりも小さいとの判断に応答して、前記第1の周波数を前記アクチュエータの制動周波数として保存するステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アクチュエータが共振アクチュエータである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記アクチュエータが、線形共振アクチュエータ(LRA)、ソレノイド共振アクチュエータ(SRA)、および偏心回転質量(ERM)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
アクチュエータ情報の入力を受信するステップと、
前記第1の周波数を有する試験基準の入力を受信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記アクチュエータ情報が、物理的仕様、リードおよびコネクタの仕様、動作的仕様、一般的な性能特性、一般的な触覚特性、ならびに環境特性の少なくとも1つを含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記試験基準が、定格駆動電圧、定格駆動時間、オーバードライブ電圧、オーバードライブ時間、制動電圧、制動時間、下降時間閾値、試験周波数帯域幅、周波数ステップサイズ、および試験持続時間の少なくとも1つを含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項21】
アクチュエータと、
前記アクチュエータと関連付けられ、前記アクチュエータの加速度を測定するように構成されたセンサと、
前記センサに連結されたアクチュエータ駆動回路であって、
第1の駆動信号を生成し、
前記第1の駆動信号を前記アクチュエータに送信して前記アクチュエータを駆動し、
第1の周波数を有するとともに前記第1の駆動信号に対して位相外れである第1の制動信号を生成し、
前記第1の制動信号を前記アクチュエータに送信し、
前記第1の駆動信号および前記第1の制動信号に応答して、前記アクチュエータの加速度を表すデータ信号を受信する
ように構成された、アクチュエータ駆動回路と、
前記アクチュエータ駆動回路に連結されたプロセッサであって、
前記データ信号に基づいて第1の加速度データを取得し、
前記第1の加速度データから、前記アクチュエータの制動時における第1の加速度値を決定し、
前記第1の加速度値が、所定の制動特性に対する加速度値を表す閾値を満たしているか否かを判断し、
前記所定の制動特性にしたがって所望の触覚効果を生成するため、前記第1の周波数を有する制動信号を前記アクチュエータに適用する
ように構成された、プロセッサと
を備える、所望の触覚出力を提供するシステム。
【請求項22】
前記第1の周波数を含む試験基準のユーザ入力を受信するように構成された、入力デバイス
をさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記第1の加速度値が前記閾値を満たすとの判断に応答して、前記第1の周波数を前記アクチュエータの最適制動周波数として保存するように構成された、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記第1の加速度値が、前記アクチュエータに対する前記第1の制動信号の適用後における、前記第1の加速度データからの最小加速度値である、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記アクチュエータ駆動回路が、
第2の駆動信号を生成し、
前記第2の駆動信号を前記アクチュエータに送信して前記アクチュエータを駆動し、
前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を有するとともに前記第2の駆動信号に対して位相外れである第2の制動信号を生成し、
前記第2の制動信号を前記アクチュエータに送信し、
前記第2の駆動信号および前記第2の制動信号に応答して、前記アクチュエータの加速度を表す第2のデータ信号を受信する
ように構成され、
前記プロセッサが、
前記第2のデータ信号に基づいて第2の加速度データを取得し、
前記第2の加速度データから、前記アクチュエータの制動時における第2の加速度値を決定し、
前記第2の加速度値が前記閾値を満たしているか否かを判断し、
前記第2の加速度値が前記第1の加速度値よりも小さいか否かを判断し、
前記第2の加速度値が前記第1の加速度値よりも小さいとの判断に応答して、前記第2の周波数を前記アクチュエータの最適制動周波数として保存する
ように構成された、
請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記アクチュエータが共振アクチュエータである、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚アクチュエータのための制動特性検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
触覚効果は、個人と、電子デバイス、ウェアラブル物品、または他のタイプのものなどの触覚作動式デバイスとの相互作用を向上させるのに使用される。それらの効果は触覚アクチュエータを通して送達され、一般的に、ユーザが触感覚を経験することを可能にする。触覚効果を使用して、物理的性質をシミュレートするか、あるいはメッセージ、キュー、通知、またはユーザと触覚作動式デバイスとの相互作用を確認する、受取りもしくはフィードバックなどの情報を送達することができる。
【0003】
触覚効果の特性は様々な因子によって判断することができる。1つの因子は、触覚効果を生み出すアクチュエータの制動性能である。アクチュエータが運動していることが望ましくなくなると、より高速でアクチュエータを減速することによって、単純に干渉なしでアクチュエータを休止状態に戻した場合に可能であるよりも明快に感じられる振動パターンを作り出すことができる。したがって、改善された制動によって、知覚可能な触覚帯域幅を増大させることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概して、本開示は、触覚フィードバックデバイスと共に使用可能なアクチュエータを評価するシステムを対象とする。1つの可能な構成では、システムは、アクチュエータの最適制動性能をもたらす駆動信号の周波数を決定する。様々な態様が本開示において記載され、それには以下の態様が含まれるが、それらに限定されない。
【0005】
一態様は、所望の触覚出力を提供する方法である。方法は、第1のアクチュエータ駆動信号をアクチュエータに適用するステップと、第1の周波数を有するとともに第1のアクチュエータ駆動信号に対して位相外れである第1のアクチュエータ制動信号を、アクチュエータに適用するステップと、第1のアクチュエータ駆動信号および第1のアクチュエータ制動信号に応答して、アクチュエータの第1の加速度データを取得するステップと、第1の加速度データから、アクチュエータの制動時における第1の加速度値を決定するステップと、第1の加速度値が、所定の制動特性に対する加速度値を表す閾値を満たしているか否かを判断するステップと、所定の制動特性にしたがって所望の触覚効果を生成するため、第1の周波数を有する制動信号をアクチュエータに適用するステップと、を含む。
【0006】
別の態様は、所望の触覚出力を提供するシステムである。システムは、アクチュエータと、センサと、アクチュエータ駆動回路と、プロセッサとを含む。センサは、アクチュエータと関連付けられ、アクチュエータの加速度を測定するように構成される。アクチュエータ駆動回路は、センサに連結され、第1のアクチュエータ駆動信号を生成し、第1のアクチュエータ駆動信号をアクチュエータに送信してアクチュエータを駆動し、第1の周波数を有するとともに第1のアクチュエータ駆動信号に対して位相外れである第1のアクチュエータ制動信号を生成し、第1のアクチュエータ制動信号をアクチュエータに送信し、第1のアクチュエータ駆動信号および第1のアクチュエータ制動信号に応答して、アクチュエータの加速度を表すデータ信号を受信するように構成される。プロセッサは、アクチュエータ駆動回路に連結され、データ信号に基づいて第1の加速度データを取得し、第1の加速度データから、アクチュエータの制動時における第1の加速度値を決定し、第1の加速度値が、所定の制動特性に対する加速度値を表す閾値を満たしているか否かを判断し、所定の制動特性にしたがって所望の触覚効果を生成するため、第1の周波数を有する制動信号をアクチュエータに適用するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】触覚作動式デバイスの多くの可能な実施形態の1つを示すブロック図である。
【
図2】1つの可能な実施形態によるLRAの概略断面図である。
【
図3】アクチュエータ評価システムの多くの可能な実施形態の1つを示すブロック図である。
【
図4】
図3に示されるようなアクチュエータ分析デバイスの可能な一実施形態を示すさらに詳細なブロック図である。
【
図5】本開示の多くの可能な実施形態の1つにおけるアクチュエータを評価する方法を示すフローチャートである。
【
図6】システムが使用してアクチュエータを評価することができる入力パラメータを受信する方法を示すフローチャートである。
【
図7】最適制動周波数を決定するため、センサからのデータを分析する一例の方法を示すフローチャートである。
【
図8】最適制動周波数を決定するため、センサからのデータを分析する別の一例の方法を示すフローチャートである。
【
図9】最適制動周波数を決定するため、センサからのデータを分析するさらに別の一例の方法を示すフローチャートである。
【
図10】アクチュエータ情報を受信するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【
図11】試験基準および出力要件を受信する一例のユーザインターフェースを示す図である。
【
図12】詳細オプションが選択されたときの
図11のユーザインターフェースを示す図である。
【
図13】ユーザが所定の範囲外の値を入力しようとしたときの
図11のユーザインターフェースを示す図である。
【
図14】駆動信号をアクチュエータに適用した一例の結果を示す図である。
【
図15】駆動信号をアクチュエータに適用した別の一例の結果を示す図である。
【
図16】駆動信号をアクチュエータに適用したさらに別の一例の結果を示す図である。
【
図17】加速出力プロファイルおよび加速度包絡線を重ね合わせた一例を示す図である。
【
図19】他のプロファイルまたは信号を重ね合わせていない
図17の加速度包絡線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
様々な実施形態について、図面を参照して詳細に記載する。複数の図面を通して、類似の参照番号は類似の部品およびアセンブリを表す。様々な実施形態の参照は、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定しない。それに加えて、本明細書で説明されるあらゆる実施例は限定的であることを意図せず、添付の特許請求の範囲に関する多くの可能な実施形態のいくつかを単に説明するものである。
【0009】
適切である場合は常に、単数で使用される用語は複数も含み、その逆もまた真である。「a」の使用は、本明細書では、別段の指定がない限り、または「1つまたは複数の」を使用することが不適切であることが明らかな場合を除いて、「1つまたは複数の」を意味する。「or」の使用は、別段の指定がない限り、「および/または」を意味する。「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「など」、「有する」、および「有している」などの用語は、交換可能であり、限定的であることを意図しない。例えば、「含んでいる」という用語は、「~を含むがそれに限定されない」ことを意味するものとする。
【0010】
概して、本開示は、アクチュエータ評価システムに関する。システムは、触覚出力デバイスとして使用可能なアクチュエータの1つまたは複数の特性を評価するように構成される。システムは、様々な触覚出力用途で使用されるアクチュエータの特性を保存することができる。例示的な一実施形態では、システムは、ユーザが、信号に対する1つもしくは複数のパラメータを決定または選択して触覚アクチュエータに適用して、制動効果を引き起こし、触覚アクチュエータの振動を停止するかまたは振動を遅くすることができるようにする。この制動効果は、アクチュエータが、より明確な触覚効果または所望の触覚効果を提供する助けとなる。
【0011】
図1は、触覚作動式デバイス100の多くの可能な実施形態の1つのブロック図を示している。触覚作動式デバイス100は、様々なタイプのものであることができる。触覚作動式デバイス100は、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ポータブル音楽プレーヤー、ポータブル動画プレーヤー、ゲームシステム、バーチャルリアリティ(VR)システム、自動車システム、ナビゲーションシステム、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、電子機器(例えば、テレビ、オーブン、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、もしくは照明システム)、および情報を処理するとともに触覚フィードバックを提供することができる他の任意の電子またはコンピューティングデバイスなど、触覚効果を供給するのに使用することができる、任意のタイプのデバイスであることができる。
図1では、モバイルコンピューティングデバイス100A、ゲーム機100B、バーチャルリアリティ(VR)システム100Cが、例示のみのために示されている。
【0012】
触覚効果または触覚フィードバックは、人に対して供給される任意のタイプの触感覚であることができる。いくつかの実施形態では、触覚効果は、キュー、通知、フィードバック、もしくはユーザと触覚作動式物品との相互作用の確認、またはより複雑なメッセージもしくは他の情報などの情報を具体化する。代替実施形態では、触覚効果を使用して、摩擦、流れ、および戻り止めなどの物理的性質または効果をシミュレートすることによって、ユーザとデバイスとの相互作用を向上させることができる。
【0013】
触覚作動式デバイス100は、入力デバイス102と、プロセッサ104と、メモリ106と、アクチュエータ駆動回路108と、アクチュエータ110とを含む。いくつかの実施形態では、また
図1に示されるように、入力デバイス102、プロセッサ104、メモリ106、アクチュエータ駆動回路108、およびアクチュエータ110は、ユーザが着用または携行することができる単一のデバイスに組み込まれる。他の実施形態では、入力デバイス102、プロセッサ104、メモリ106、アクチュエータ駆動回路108、およびアクチュエータ110のうち少なくとも1つは、他のものとは別々に配置され、無線でまたはワイヤによって互いに接続される。
【0014】
入力デバイス102は、触覚作動式デバイス100、もしくは触覚作動式デバイス100のユーザと関連付けられた1つもしくは複数のイベント、またはユーザによって実施される1つもしくは複数のイベントを監視または検出するように構成され、イベントは触覚フィードバックを用いてユーザに知らせることができる。入力デバイス102は、信号をプロセッサ104に入力する任意のデバイスである。
【0015】
入力デバイス102の一例は、マウス、タッチパッド、ミニジョイスティック、スクロールホイール、トラックボール、ゲームパッド、もしくはゲームコントローラなど、デバイス100のハウジング内に取り付けられたタッチセンサ面または他のタイプのユーザインターフェースである。入力デバイス102の別の例は、キー、ボタン、スイッチ、または他のタイプのユーザインターフェースなどの制御デバイスである。入力デバイス102のさらに別の例は、信号をプロセッサ104に入力する変換器である。入力デバイス102として使用することができる変換器の例としては、1つまたは複数のアンテナおよびセンサが挙げられる。
【0016】
センサは、刺激の受信に応答して信号を出力する、任意の機器または他のデバイスであることができる。センサは、プロセッサに配線することができ、またはプロセッサに無線で接続することができる。センサは、多種多様な異なる条件、イベント、環境条件、デバイス100の動作もしくは条件、他の人もしくは物体の存在、またはセンサを刺激することができる他の任意の条件もしくはものを検出または感知するのに使用することができる。
【0017】
センサの例としては、音響または音声センサ(マイクロフォンなど)、振動センサ、化学および粒子センサ(呼気分析器、一酸化炭素センサ、二酸化炭素センサ、およびガイガーカウンタなど)、電気および磁気センサ(電圧検出器もしくはホール効果センサなど)、流量センサ、航行センサまたは機器(GPS受信器、高度計、ジャイロスコープ、もしくは加速度計など)、位置、近接、および移動に関連するセンサ(圧電材料、距離計、走行距離計、速度計、衝撃検出器など)、イメージングおよび他の光学センサ(電荷結合素子(CCD)、CMOSセンサ、赤外センサ、および光検出器など)、圧力センサ(気圧計、ピエゾメータ、および触覚センサなど)、力センサ(圧電センサ、および歪みゲージなど)、温度および熱センサ(温度計、熱量計、サーミスタ、熱電対、および高温計など)、近接および存在センサ(動き検出器、三角測量センサ、レーダー、光電池、ソナー、およびホール効果センサなど)、バイオチップ、生体センサ(血圧センサ、パルス酸素濃度センサ、血糖センサ、および心臓モニタなど)が挙げられる。それに加えて、センサは、いくつかの実施形態ではセンサおよびアクチュエータの両方として機能する、圧電ポリマーなどのスマート材料で形成することができる。
【0018】
様々な実施形態は、単一の入力デバイスを含むことができ、または2つ以上の入力デバイスを含むことができる。それに加えて、様々な実施形態は異なるタイプの入力デバイスを含むことができる。例えば、少なくともいくつかの可能な実施形態は、スイッチと、アンテナまたはセンサなどの変換器とを含むことができる。入力デバイス102が刺激され、信号をプロセッサ104に入力すると、プロセッサ104はアクチュエータ110を動作させて、デバイス100を携行しているか、着用しているか、またはデバイスと相互作用している人に触覚効果を提供する。
【0019】
プロセッサ104は、情報を処理するように構成された、任意のデバイス、要素、または回路であることができ、任意の好適なアナログまたはデジタル回路を含むことができる。プロセッサ118はまた、命令を実行するプログラマブル回路を含むことができる。プログラマブル回路の例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または命令を実行するのに適した他の任意のプロセッサもしくはハードウェアが挙げられる。様々な実施形態では、プロセッサ118は、単一のユニット、または2つ以上のユニットの組み合わせであることができる。プロセッサ118が2つ以上のユニットを含む場合、ユニットは物理的に、単一のコントローラ内または別個のデバイス内に位置することができる。プロセッサ104は、デバイス100全体を動作させる同じプロセッサであってもよく、または別個のプロセッサであってもよい。プロセッサ104は、高次パラメータに基づいて、どの触覚効果が行われるか、また効果が行われる順序を決定することができる。概して、特定の触覚効果を定義する高次パラメータとしては、大きさ、周波数、および持続時間が挙げられる。ストリーミングモータコマンドなどの低次パラメータも、特定の触覚効果を決定するのに使用することができる。
【0020】
プロセッサ104は、信号またはデータを入力デバイス102から受信し、制御信号を出力して、アクチュエータ駆動回路108を駆動する。プロセッサ104によって受信されるデータは、任意のタイプのパラメータ、命令、フラグ、またはプロセッサ、プログラムモジュール、および本明細書に開示される他のハードウェアによって処理される他の情報であることができる。
【0021】
メモリデバイス106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光学メモリ、または他の任意の好適なメモリ技術など、任意のタイプの記憶デバイスまたはコンピュータ可読媒体であることができる。メモリ106はまた、揮発性および不揮発性メモリの組み合わせを含むことができる。メモリ106は、プロセッサ104によって実行される命令を保存する。メモリ106はまた、プロセッサ104の内部に位置するか、または内部および外部メモリの任意の組み合わせであってもよい。
【0022】
命令の中でも、メモリ106は、プロセッサ104によって実行されるとアクチュエータ駆動回路108に対する制御信号を生成する命令である、アクチュエータ駆動モジュール112を含む。アクチュエータ駆動モジュール112はまた、アクチュエータ110からのフィードバックを判断し、制御信号を適宜調節することができる。
【0023】
アクチュエータ駆動回路108は、触覚信号(本明細書では、制御信号とも呼ばれる)を、アクチュエータ駆動モジュール112から受信する回路である。触覚信号は、触覚効果と関連付けられた触覚データを具体化し、触覚データは、アクチュエータ駆動信号を生成するのにアクチュエータ駆動回路108が使用するパラメータを定義する。例示的な実施形態では、かかるパラメータは、電気的特性に関連するか、またはそれらと関連付けられる。触覚データによって定義することができる電気的特性の例としては、周波数、振幅、位相、反転、持続時間、波形、アタック時間、立ち上がり時間、フェード時間、およびイベントに対する遅れ時間または進み時間が挙げられる。アクチュエータ駆動信号は、1つまたは複数の触覚効果を引き起こすため、アクチュエータ110に適用される。
【0024】
本明細書では触覚出力デバイスとも呼ばれるアクチュエータ110は、触覚効果を生成するように動作する。アクチュエータ110は、プロセッサ104によって制御され、プロセッサはアクチュエータ駆動モジュール112を実行し、それによって触覚信号がアクチュエータ駆動回路108に送られる。アクチュエータ駆動回路108は、次に、アクチュエータ駆動信号を生成し、それをアクチュエータ110に適用してアクチュエータ110を駆動する。アクチュエータ110に適用されると、アクチュエータ駆動信号は、アクチュエータ110を起動および制動することによって、アクチュエータ110に触覚効果を生成させる。
【0025】
アクチュエータ110は様々なタイプのものであることができる。例証される実施形態では、アクチュエータは、ばねに取り付けられた質量が前後に駆動される、線形共振アクチュエータ(LRA)などの共振アクチュエータである。LRAの一例の構成および動作が
図2に示されている。他の実施形態では、アクチュエータはソレノイド共振アクチュエータ(SRA)である。
【0026】
モータ、または圧電性物質、電気活性ポリマー、もしくは形状記憶合金などの「スマート材料」によって偏心質量を移動させる、偏心回転質量(ERM)などの他のタイプの電磁アクチュエータも使用される。アクチュエータ110はまた、広くは、静電摩擦(ESF)、超音波表面摩擦(USF)を使用するもの、または超音波触覚変換器を用いて音響放射圧を誘起するもの、または触覚基板および可撓性もしくは変形可能な表面を使用するもの、またはエアジェットを使用した一吹きの空気などの放出される触覚出力を提供するものなど、非機械的または非振動デバイスを含む。
【0027】
デバイス100は、1つを超えるアクチュエータ110を含んでもよく、各アクチュエータは、プロセッサ104に全て連結された別個のアクチュエータ駆動回路108を含んでもよい。1つを超えるアクチュエータを含む実施形態では、各アクチュエータは、デバイス上において広範囲の触覚効果を作り出すために、異なる出力能力を有することができる。
【0028】
引き続き
図1を参照すると、アクチュエータ駆動回路108は、アクチュエータ110を制動してアクチュエータ110を減速させるように構成された、アクチュエータ制動信号を生成するように構成される。例として、スマートフォンが電話またはメッセージの着信を検出すると、アクチュエータ駆動信号を生成してアクチュエータを駆動して、振動を生成することによって、スマートフォンのユーザに電話またはメッセージの着信を知らせる。次に、振動を停止するため、スマートフォンは、アクチュエータ制動信号を生成してアクチュエータを制動し、振動を休止させる。アクチュエータを連続して起動し制動することによって、スマートフォンは様々な振動触覚効果を生成することができる。
【0029】
一実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号に対して位相外れであるように構成される。例えば、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは約180°位相外れである。1つの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号を反転することによって生成される。別の可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号の位相を180°以外の位相外れにシフトすることによって生成される。例えば、信号の振幅が実質的にゼロであるゼロ交差において位相を変更することによって、信号は180°位相外れに反転またはシフトされる。さらに他の可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号の周波数を変更することによって生成される。例えば、アクチュエータ駆動信号の周波数が1つまたは複数のサイクルの間2倍にされ、元の周波数に戻されることによって、位相が反転される。さらに他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号を所定時間の間停止し、その後再開することによって生成される。例えば、アクチュエータ駆動信号は、半サイクルの間停止させ、次に、再開した信号が元のアクチュエータ駆動信号に対して位相外れであるようにして生成することができる。
【0030】
いくつかの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号と同じ周波数を有する。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは異なる周波数を有する。いくつかの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号と同じ振幅を有する。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは異なる振幅を有する。
【0031】
本書では、「駆動信号」または「アクチュエータ駆動信号」という用語は、アクチュエータ制動信号を組み込んで使用することもできる。例えば、アクチュエータ駆動信号がアクチュエータに適用されてアクチュエータを起動した後、アクチュエータ制動信号がアクチュエータに適用されてアクチュエータを制動した場合、信号全体を駆動信号またはアクチュエータ駆動信号と呼ぶことができる。
【0032】
図2は、1つの可能な実施形態によるアクチュエータ110のLRAの実装120を示す概略断面図である。LRA120は、ケーシング122と、磁石/質量126と、線形ばね124と、電気コイル128とを含む。磁石126は、ばね124によってケーシング122に装着される。コイル128は、磁石126の下方で、ケーシング122の底部に直接装着される。LRA120は、典型的な任意の既知のLRAである。動作の際、電流がコイル128を流れると、磁界がコイル128の周りに形成され、磁石126の磁界と相互作用して、磁石126を押しやるかまたは引っ張る。1つの電流のフロー方向/極性は押す動作をもたらし、他方の方向は引く動作をもたらす。ばね124は、磁石126の上下移動を制御し、ばねが圧縮される上偏向位置と、ばねが拡張される下偏向位置と、圧縮も偏向もされない中立またはゼロ交差位置とを有し、中立位置は、電流がコイル128に印加されておらず、磁石126が移動/発振していない休止状態に等しい。
【0033】
図3は、アクチュエータ評価システム200の多くの可能な実施形態の1つを示すブロック図である。アクチュエータ評価システム200は、1つもしくは複数の特性、性能、パラメータ、属性、イベント、動作条件、環境条件、および/または
図1に示されるような触覚作動式デバイス100と共に使用することができるアクチュエータ110と関連付けられた他のデータを評価するように構成される。
【0034】
本明細書に開示される特定の実施形態では、アクチュエータ評価システム200は、アクチュエータと関連付けられた最適制動周波数を決定するように構成される。かかる最適制動周波数は、アクチュエータの所定の制動特性を生成するアクチュエータ制動信号の周波数である。例えば、アクチュエータのメーカーまたはユーザは、アクチュエータの標的制動特性を決定することができ、最適制動周波数は、アクチュエータのかかる標的制動特性を提供する周波数である。1つの可能な実施形態では、最適制動周波数は、アクチュエータを閾値未満まで減速させる。閾値は、かかる所定の制動特性に対する加速度値を表すように決定することができる。一実施形態では、かかる所定の制動特性は、所定の値を下回るアクチュエータの加速度値である。所定の値よりも低いかかる加速度値は、アクチュエータが所望のように迅速に停止することを示すことができる。他の実施形態では、最適制動周波数は、アクチュエータの最小加速度値を生み出す周波数である。
【0035】
制動特性の別の例は、アクチュエータ制動信号に応答して、アクチュエータを制動する時間遅延である。他の実施形態では、他の制動特性を、システム200を用いて評価することができる。
【0036】
アクチュエータ110の1つまたは複数を評価するため、システム200は、アクチュエータ分析デバイス202と、アクチュエータ駆動-データ獲得回路204と、1つまたは複数のセンサ206とを含む。システム200のデバイスは、
図3では別個に提供されるものとして例示されているが、アクチュエータ分析デバイス202、アクチュエータ駆動-データ獲得回路204、およびセンサ206などのデバイスのうち少なくとも2つは、単一のデバイスに組み込まれることに留意されたい。
【0037】
本明細書に開示される特定の実施形態では、システム200を用いて評価することができるアクチュエータ110の例としては、LRAおよびSRAなどの共振アクチュエータが挙げられる。他の実施形態では、本開示の原理にしたがって、他のタイプのアクチュエータをシステム200によって試験することができる。
【0038】
アクチュエータ分析デバイス202は、アクチュエータ駆動-データ獲得回路204と通信して、制御信号を回路204に送信し、データ信号を回路204から受信する。
【0039】
制御信号は、回路204のアクチュエータドライバ214に駆動信号を生成させ、その駆動信号をアクチュエータ110の1つまたは複数に適用して評価させるように構成される。本明細書に記載されるように、アクチュエータ分析デバイス202は、ユーザインターフェース212から受信したパラメータに少なくとも基づいて、制御信号を生成する。
【0040】
データ信号は、対応するアクチュエータ110(110A、110B、および110Cなど)と関連付けられた、センサ206(206A、206B、および206Cなど)の1つまたは複数によって生成することができる。データ信号は、センサ206がアクチュエータ110から検出する測定値に関する情報を含む。かかる測定値は、1つまたは複数の特性、パラメータ、属性、イベント、動作条件、環境条件、およびアクチュエータ110と関連付けられた他のデータに関する。本明細書に開示される特定の実施形態では、測定値はアクチュエータ110の加速度データを含む。一実施形態では、データ信号は、回路204のセンサコントローラ216など、回路204に送信することができ、次にアクチュエータ分析デバイス202に送信される。他の実施形態では、データ信号は、センサ206から直接アクチュエータ分析デバイス202に送信される。データ信号に含まれる情報は、様々な形式で、デバイス202のユーザインターフェース212を通してユーザに提示することができる。
【0041】
アクチュエータ駆動-データ獲得回路204は、アクチュエータ分析デバイス202から制御信号を受信し、駆動信号を生成してアクチュエータ110の1つまたは複数に適用するように構成された、アクチュエータドライバ214を含む。本明細書に記載されるように、アクチュエータドライバ214は、異なるパラメータを有する複数の駆動信号を生成して、かかる異なる駆動信号に応答したアクチュエータ110の性能の変化を監視する。本明細書で考察される特定の実施形態では、異なる周波数を有する複数の駆動信号がアクチュエータ110に適用されて、アクチュエータ110の制動性能が監視される。駆動信号の異なる周波数に応答したアクチュエータ110の制動性能の変化を評価することによって、アクチュエータの所望または標的の制動性能を提供する、最適制動周波数を決定することができる。最適制動周波数は、本明細書でさらに詳細に考察される。
【0042】
アクチュエータ駆動-データ獲得回路204は、センサ206を制御し、データ信号をセンサ206から受信するように構成された、センサコントローラ216をさらに含む。
【0043】
センサ206は、対応するアクチュエータ110と関連付けられて、1つもしくは複数の特性、パラメータ、属性、イベント、動作条件、環境条件、またはアクチュエータ110と関連付けられた他のデータを感知する。本明細書に開示される特定の実施形態では、センサ206は、アクチュエータ110の加速度データを取得するのに使用される加速度計を含む。他のタイプのセンサを使用して、アクチュエータの他の特性を感知することができる。
【0044】
センサ206は、様々なやり方でアクチュエータに接続することができる。センサ206は、アクチュエータ110に直接または間接的に連結することができる。センサ206は、様々な位置において装着することができる。1つの可能な実施形態では、センサ206はアクチュエータに直接装着される。他の可能な実施形態では、センサ206は、アクチュエータから離れた他の位置に装着される。
【0045】
センサ206は、様々な配置において対応するアクチュエータ110と関連付けることができる。一実施形態では、センサ206は、Z軸(即ち、上下)での振動など、単一次元の移動を検出するように、アクチュエータ110に対して配置される。他の実施形態では、センサ206は、アクチュエータ110の二次元(即ち、上下および左右)または三次元(即ち、上下、左右、および前後)の移動を検出するように構成される。
【0046】
加速度計がセンサ206として使用される場合、センサから提供される加速度計データが、
図14~
図16に示されるような、加速度出力のグラフィック表現を生成するのに使用されてもよい。
図14~
図16の例示の実施形態では、加速度データの単一の次元のみが、アクチュエータの制動性能を評価するのに使用される。他の実施形態では、加速度データを二次元または三次元でプロットすることができる。
【0047】
図2を引き続き参照すると、いくつかの可能な実施形態では、アクチュエータ分析デバイス202は、データ通信ネットワーク222を介してデータ管理システム220と通信するように構成される。一実施形態では、データ管理システム220は、アクチュエータ分析デバイス202と共に、またはその代わりに、アクチュエータ分析デバイス202から送信されたデータを処理し、データを評価するように動作する。データ管理システム220はまた、アクチュエータ評価システム200および触覚作動式デバイス100と関連付けられた他のタイプのデータを管理するように動作することができる。
【0048】
データ通信ネットワーク222は、アクチュエータ分析デバイス202とデータ管理システム220との間、およびアクチュエータ駆動-データ獲得回路204とデータ管理システム220との間など、1つまたは複数のコンピューティングデバイス間でデジタルデータを通信する。ネットワーク222はまた、アクチュエータ分析デバイス202と、アクチュエータ駆動-データ獲得回路204と、アクチュエータ110と、センサ206と、システム200の他のデバイスまたは要素との間で確立することができる。ネットワーク222の例としては、ローカルエリアネットワーク、およびインターネットなどの広域ネットワークが挙げられる。いくつかの実施形態では、ネットワーク108としては、無線通信システム、有線通信システム、または無線および有線通信システムの組み合わせが挙げられる。有線通信システムは、様々な可能な実施形態において、電気または光信号を使用してデータを送信することができる。無線通信システムは、一般的に、光信号または高周波(RF)信号の形態など、電磁波を介して信号を送信する。無線通信システムは、一般的に、光またはRF信号を送信する光またはRF送信器と、光またはRF信号を受信する光またはRF受信器とを含む。無線通信システムの例としては、Wi-Fi通信デバイス(無線ルータもしくは無線アクセスポイントを利用するものなど)、セルラー通信デバイス(1つもしくは複数のセルラー基地局を利用するものなど)、および他の無線通信デバイスが挙げられる。
【0049】
図4は、
図3に示されるようなアクチュエータ分析デバイス202の可能な実施形態のさらに詳細なブロック図を示している。
【0050】
この実施形態では、
図3に示されるように、アクチュエータ分析デバイス202はユーザインターフェース212を含む。ユーザインターフェース212は、入力デバイス232および出力デバイス234を含むことができる。入力デバイス232は、任意のデバイスまたはメカニズムを含み、それを通してユーザは、パラメータ、コマンド、および他の情報をアクチュエータ分析デバイス202に入力することができる。入力デバイス232の例としては、タッチスクリーン、タッチセンサ面、カメラ、ボタンおよびスイッチなどの機械的入力、ならびに他のタイプの入力構成要素が挙げられる。出力デバイス234は、可視および可聴形式などの様々な形式でユーザに情報を提示する、任意のデバイスまたはメカニズムを含む。出力デバイス234の例としては、表示スクリーン、スピーカー、ライト、および他のタイプの出力構成要素が挙げられる。一実施形態では、入力デバイス232および出力デバイス234は、タッチセンサ式表示スクリーンなど、一体的に形成される。
【0051】
デバイス202は、バス240と、プロセッサ242と、入出力(I/O)コントローラ244と、メモリ246と、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)248とを含む。バス240は、プロセッサ242、I/Oコントローラ244、メモリ246、およびNIC248を含むデバイス202の構成要素間でデータを転送する経路を提供する、導線または伝送線を含む。バス240は、一般的に、制御バス、アドレスバス、およびデータバスを含む。しかしながら、バス240は、デバイス202の構成要素間でデータを転送するのに適した、任意のバス、またはバスの組み合わせであることができる。
【0052】
プロセッサ242は、情報を処理するように構成された任意の回路であることができ、任意の好適なアナログまたはデジタル回路を含むことができる。プロセッサ242はまた、命令を実行するプログラマブル回路を含むことができる。プログラマブル回路の例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または命令を実行するのに適した他の任意のプロセッサもしくはハードウェアが挙げられる。様々な実施形態では、プロセッサ242は、単一のユニット、または2つ以上のユニットの組み合わせであることができる。プロセッサ242が2つ以上のユニットを含む場合、ユニットは物理的に、単一のコントローラ内または別個のデバイス内に位置することができる。
【0053】
I/Oコントローラ244は、デバイス202の動作、ならびにユーザインターフェース212およびアクチュエータ駆動-データ獲得回路204などの周辺または外部デバイスの動作を監視する回路構成である。I/Oコントローラ244はまた、デバイス202と周辺デバイスとの間のデータフローを管理し、プロセッサ242を、周辺デバイスの監視および制御と関連付けられた詳細から自由にする。I/Oコントローラ244とインターフェース接続することができる他の周辺または外部デバイスの例としては、外部記憶デバイス、モニタ、キーボードおよびポインティングデバイスなどの入力デバイス、外部コンピューティングデバイス、アンテナ、人が着用する他の物品、ならびに他の任意の遠隔デバイスが挙げられる。
【0054】
メモリ246は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光学メモリ、または他の任意の好適なメモリ技術などの揮発性メモリを含むことができる。メモリ246はまた、揮発性および不揮発性メモリの組み合わせを含むことができる。
【0055】
メモリ246は、ユーザ入力獲得モジュール252、センサデータ獲得モジュール254、制動周波数検出モジュール256、および通信モジュール258を含む、プロセッサ242によって実行される多数のプログラムモジュールを保存することができる。各モジュールは、1つまたは複数の特定のタスクを実施する、データ、ルーチン、オブジェクト、コール、および他の命令の集合である。特定のモジュールが本明細書に開示されるが、本明細書に記載される様々な命令およびタスクは、単一のモジュール、モジュールの異なる組み合わせ、本明細書に開示されるもの以外のモジュール、またはデバイス202と無線もしくは有線で通信している遠隔デバイスによって実行されるモジュールによって実施することができる。
【0056】
ユーザ入力獲得モジュール252は命令であり、プロセッサ242によって実行されると、プロセッサ242に、1つまたは複数のアクチュエータ110の評価と関連付けられた1つまたは複数のパラメータのユーザ入力を受信させる。ユーザ入力獲得モジュール252は、ユーザインターフェース212の入力デバイス232と通信し、ユーザが入力デバイス232を通してかかるパラメータを入力できるようにすることができる。例として、ユーザ入力獲得モジュール252は、グラフィカルユーザインターフェースを表示スクリーン(即ち、入力デバイス232)上に提供して、ユーザが、アクチュエータ110を評価する1つもしくは複数のパラメータを入力または選択することを可能にする。ユーザ入力獲得モジュール252を動作させる一例の方法が、
図6を参照してさらに詳細に例示される。
【0057】
センサデータ獲得モジュール254は命令であり、プロセッサ242によって実行されると、プロセッサ242にセンサ206からのデータ信号を受信させる。本明細書で考察される特定の実施形態では、データ信号は、センサ206によって感知されるアクチュエータ110の加速度値に関する情報を含む。
【0058】
制動周波数検出モジュール256は命令であり、プロセッサ242によって実行されると、プロセッサ242に、センサデータ獲得モジュール254から受信したデータを分析させ、問題のアクチュエータの1つもしくは複数の特性または性能を評価させる。本明細書で考察される特定の実施形態では、制動周波数検出モジュール256は、より抗し難く心地よい触覚効果を生成するために、意図されるように(例えば、できるだけ迅速に、徐々に弱まるように、もしくは他の遷移で)アクチュエータを停止する、アクチュエータ駆動信号の最適制動周波数を決定するように構成される。
【0059】
通信モジュール258は、デバイス202と遠隔デバイスとの間の通信を容易にする。遠隔デバイスの例としては、コンピューティングデバイス、センサ、アクチュエータ、ルータおよびホットスポットなどのネットワーキング設備、車両、エクササイズ設備、ならびにスマート機器が挙げられる。コンピューティングデバイスの例としては、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、ホームオートメーションコンピュータおよびコントローラ、ならびにプログラム可能な他の任意のデバイスが挙げられる。通信は、無線または有線の信号またはデータ経路を通じての通信を含む、データ通信に適した任意の形態をとることができる。様々な実施形態では、通信モジュールは、アクチュエータ評価システム200または他の遠隔デバイスの集中コントローラとして、他のコンピューティングデバイスまたは他の遠隔デバイスと通信するピアとして、あるいは、コントローラがいくつかの状況では集中コントローラとして、また他の状況ではピアとして動作することができるような、ハイブリッドの集中コントローラおよびピアとして、デバイス202を構成してもよい。
【0060】
プログラムモジュールの代替実施形態が可能である。例えば、いくつかの代替実施形態は、ユーザ入力獲得モジュール252、センサデータ獲得モジュール254、制動周波数検出モジュール256、および通信モジュール258よりも多数または少数のプログラムモジュールを有してもよい。いくつかの可能な実施形態では、プログラムモジュールの1つまたは複数は、遠隔コンピューティングデバイスまたは他のウェアラブル物品などの遠隔デバイス内にある。
【0061】
図4を引き続き参照すると、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)248は、アンテナ262と電気的に連通して、デバイス202と遠隔デバイスとの間の無線通信を提供する。本明細書に記載されるように、通信モジュール258は、アンテナ262を通して受信される信号の形で具体化されたデータの処理、およびアンテナ262を通して遠隔デバイスに送信されるデータの準備を含めて、アンテナ262を通して通信を制御するようにプログラムされる。通信は、Bluetooth(登録商標)、セルラー規格(例えば、CDMA、GPRS、GSM(登録商標)、2.5G、3G、3.5G、4G)、WiGig、IEEE 802.11a/b/g/n/ac、IEEE 802.16(例えば、WiMax)などの規格を含む、任意の無線伝送技術にしたがうことができる。NIC248はまた、データを送信する任意の好適なポートおよびコネクタを使用して、またRS232、USB、FireWire、Ethernet、MIDI、eSATA、またはサンダーボルトなどの任意の好適な規格にしたがって、有線接続を通してコントローラ104と遠隔デバイスとの間に有線通信を提供することができる。
【0062】
図5は、本開示の多くの可能な実施形態の1つにおけるアクチュエータを評価する方法300を示すフローチャートである。本明細書の方法は、
図3のアクチュエータ評価システム200および/または
図4のアクチュエータ分析デバイス202に関連して記載されている。しかしながら、方法は、
図3および
図4に示されるもの以外の様々なシステムにおいて実現されてもよい。簡潔にするため、方法300は評価中の単一のアクチュエータ110に関して記載される。しかしながら、方法300は、まとめて評価するため、システム200に接続された複数のアクチュエータ110に関して同様に実現することができることに留意されたい。
【0063】
方法300は、動作302で始まり、アクチュエータ評価システム200が、アクチュエータ110をアクチュエータ駆動-データ獲得回路204に接続することによって設定される。アクチュエータ110は、回路204に配線するか、または無線で回路204に連結することができる。
【0064】
動作304において、システム200は、正確な測定および評価のために校正される。例えば、加速度計などのセンサ206を、感度、周波数応答、共振周波数、振幅線形性、横感度、温度応答、時間定数、容量、および他の環境的効果など、1つまたは複数の特性に関して校正することができる。システム200における他の電気的構成要素も校正することができる。
【0065】
動作306において、システム200は、評価中のアクチュエータ100の入力パラメータを受信するように動作する。一実施形態では、この動作は、
図4に記載されるように、ユーザ入力獲得モジュール252によって実施することができる。かかる入力パラメータの例は、
図6を参照して記載されている。
【0066】
動作308において、システム200は、評価のためにシステム200に接続されたアクチュエータ110を検証するように動作する。1つの可能な実施形態では、システム200は、電圧信号をアクチュエータ110に印加し、電流信号など、アクチュエータ110からのフィードバックを監視して、アクチュエータの存在および接続を検証する。かかる電圧信号は、アクチュエータをオーバーシューティングから保護するのに十分に低い。検証プロセスは、アクチュエータがシステムを短絡回路で過負荷せず、また開回路状態も作り出さないことを担保するように実施される。
【0067】
動作310において、システム200は、アクチュエータ110が検証されたか否かを判断する。アクチュエータが検証されていると判断された場合(この動作における「はい」)、方法は動作314において継続する。検証されなかったと判断された場合(この動作における「いいえ」)、システム200は不具合メッセージを出力する(動作312)。一実施形態では、不具合メッセージは、アクチュエータに関する詳細と、アクチュエータが検証されていない理由とを含む。少なくとも1つの実施形態では、アクチュエータが検証されなかった場合、システム200は評価プロセスを終了することができる。他の実施形態では、アクチュエータが検証されなかった場合、システム200は、後続のプロセスに対するユーザの入力または行動を待ち、それを受信するように動作することができる。例えば、不具合メッセージがユーザに対して提示されると、システム200は、ユーザが、検証されていないアクチュエータを、試験または評価用に別のアクチュエータと交換できるようにする。システムは次に、動作306において、入力パラメータを受信するのを待つことができる。あるいは、システムは、動作308において、不具合のあるアクチュエータに以前に入力された入力パラメータを使用し、新しいアクチュエータを自動的に検証する。
【0068】
動作314において、システム200は、入力パラメータに基づいて制御信号を生成し、制御信号をアクチュエータドライバ214に適用してアクチュエータドライバ214を制御する。
【0069】
動作316において、システム200は、所定の周波数を有する駆動信号を生成し、駆動信号をアクチュエータ110に適用してアクチュエータ110を駆動する。本明細書に記載される特定の実施形態では、制動応答をより良好に評価するため、駆動信号は定常状態にあるように構成される。
【0070】
本明細書に記載されるように、駆動信号は、アクチュエータ駆動信号およびアクチュエータ制動信号を含んでもよい。一実施形態では、アクチュエータ駆動信号は、所定の時間量の間、アクチュエータ110を起動するためにアクチュエータに適用され、次に、アクチュエータ制動信号がアクチュエータ110に適用されて、アクチュエータ110が減速される。
【0071】
一実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号に対して位相外れであるように構成される。例えば、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは約180°位相外れである。1つの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号を反転することによって生成される。別の可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号の位相を180°以外の量シフトすることによって生成される。例えば、信号の振幅が実質的にゼロであるゼロ交差において位相を変更することによって、信号は180°位相外れに反転またはシフトされる。さらに他の可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号の周波数を変更することによって生成される。例えば、アクチュエータ駆動信号の周波数が1つまたは複数のサイクルの間2倍にされ、元の周波数に戻されることによって、位相が反転される。さらに他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号を所定時間の間停止し、その後再開することによって生成される。例えば、アクチュエータ駆動信号は、半サイクルの間停止させ、次に、再開した信号が元のアクチュエータ駆動信号に対して位相外れであるようにして生成することができる。
【0072】
いくつかの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号と同じ周波数を有する。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは異なる周波数を有する。いくつかの可能な実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号と同じ振幅を有する。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号は、アクチュエータ駆動信号とは異なる振幅を有する。1つの可能な実施形態では、より迅速またはより急速なアクチュエータの制動を提供するため、アクチュエータ制動信号はアクチュエータ駆動信号よりも大きい振幅を有する。他の可能な実施形態では、より漸進的な制動効果を生成するため、アクチュエータ制動信号の振幅はアクチュエータ駆動信号の振幅よりも小さい。
【0073】
動作318において、システム200は、例えば、アクチュエータ110と関連付けられたセンサ206を使用して、アクチュエータ110の加速を測定する。センサ206は、加速度データに関する情報を含むデータ信号を生成する。
【0074】
動作320において、システム200は、データ信号を介してセンサ206から加速度データを受信する。
【0075】
動作322において、システム200は、加速度データを評価して、アクチュエータ110の所定の制動特性を提供する最適制動周波数を決定する。一実施形態では、所定の制動特性は、閾値を下回るアクチュエータの加速度値を表す。閾値よりも低いかかる加速度値は、アクチュエータが所望のように迅速に停止することを示すことができる。他の実施形態では、最適制動周波数は、アクチュエータの最小加速度値を生み出す周波数である。
【0076】
動作324において、システム200は、評価が、入力パラメータに基づいて生成されるべき駆動信号それぞれを用いて実施されているか否かを判断する。1つの可能な実施形態では、各駆動信号は他の駆動信号とは異なる周波数を有する。評価のためにアクチュエータに適用する必要がある少なくとも1つの駆動信号があると判断されると(この動作における「いいえ」)、方法300は動作314に戻り、後続の動作を繰り返す。駆動信号が残っていない場合(この動作における「はい」)、方法300は終わり、評価は終了する。このように、最適制動周波数が特定されるまで、異なる周波数を有する異なる駆動信号を用いて、評価プロセスを繰り返すことができる。
【0077】
本明細書に開示される特定の実施形態では、異なる周波数を有する複数の駆動信号がアクチュエータに連続して適用され、アクチュエータの制動性能がセンサ(例えば、加速度計)によって監視され、駆動信号それぞれに関して評価される。1つの可能な実施形態では、センサは、アクチュエータの移動を監視して、異なる駆動信号を適用する合間にアクチュエータが完全に停止していることを担保することができる。
【0078】
図6は、システム200がアクチュエータ110を評価するのに使用することができる、入力パラメータを受信する方法330を示すフローチャートである。一実施形態では、この動作は、
図4に示されるように、ユーザ入力獲得モジュール252によって実施することができる。しかしながら、方法は、ユーザ入力獲得モジュール252とは別の多種多様なシステムにおいて実現されてもよい。
【0079】
動作332において、モジュール252は、アクチュエータ情報のユーザ入力を受信するように動作する。アクチュエータ情報は、アクチュエータ110の仕様から取得される情報を含むことができる。かかるアクチュエータ情報の例としては、物理的仕様、リードおよびコネクタの仕様、動作的仕様、一般的な性能特性、一般的な触覚特性、ならびに環境特性が挙げられる。物理的仕様は、寸法および重量など、アクチュエータの様々な物理的パラメータを含む。リードおよびコネクタの仕様は、リード長さ、リードストリップ長さ、リードワイヤゲージ、およびリード構成など、アクチュエータの様々な接続要素のパラメータを含む。動作的仕様は、定格電圧、定格共振周波数(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を用いる)、最大定格動作電流(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用する)、定格慣性試験荷重(例えば、標準試験スレッドの質量)、最大開始電圧(例えば、慣性試験荷重を用いる)、最小振動振幅(例えば、慣性試験荷重を用いた定格電圧でのピーク-ピーク値)、最大動作電圧、および最小絶縁抵抗など、様々な動作パラメータを含む。一般的な性能特性は、一般的な定格動作電流(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用したもの)、一般的な振動振幅(例えば、慣性試験荷重を用いた定格電圧でのピーク-ピーク値)、一般的な振動効率(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用したもの)、一般的な正規化振幅(例えば、定格電圧において慣性試験荷重によって正規化されたピーク-ピーク振動振幅)、一般的な開始電圧(例えば、慣性試験荷重を用いる)、および一般的な最終抵抗、および一般的な最終インダクタンスなど、様々な一般的な性能パラメータを含む。一般的な触覚特性は、一般的な遅れ時間(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用したもの)、一般的な立ち上がり時間(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用したもの)、および一般的な停止時間(例えば、定格電圧において慣性試験荷重を使用したもの)など、触覚効果パラメータを含む。環境特性は、最高動作温度、最低動作温度、最高貯蔵および輸送温度、ならびに最低貯蔵および輸送温度など、動作環境のパラメータを含む。
【0080】
動作334において、モジュール252は、試験基準のユーザ入力を受信するように動作する。試験基準は、アクチュエータの評価の態様および範囲を定義する情報を含むことができる。かかる試験基準の例としては、定格駆動電圧、定格駆動時間、オーバードライブ電圧、オーバードライブ時間、制動電圧、制動時間、下降時間閾値、試験周波数帯域幅、周波数ステップサイズ、および試験持続時間が挙げられる。試験基準のユーザ入力を受信する入力デバイス232のインターフェース例は、
図9~
図12を参照してさらに詳細に記載される。
【0081】
動作336において、モジュール252は、出力要件のユーザ入力を受信するように動作する。出力要件は、出力デバイス234を介して出力される情報を定義することができる。いくつかの実施形態では、出力要件は、表示スクリーンなどの出力デバイス234を介して、評価結果のどの情報を表示し、どのように結果を表示するかを決定することができる。評価結果の例は、
図13~
図20を参照してさらに詳細に例示される。
【0082】
図7は、最適制動周波数を決定するため、センサ206からのデータを分析する一例の方法340を示すフローチャートである。一実施形態では、この動作は、
図4に示されるような制動周波数検出モジュール256によって実施することができる。しかしながら、方法は、制動周波数検出モジュール256以外の様々なシステムにおいて実現されてもよい。
【0083】
動作342において、モジュール256は、アクチュエータの加速度値を閾値と比較する。加速度値は、アクチュエータの加速度データから選択され、アクチュエータの制動時における加速度値を含む。1つの可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータに対するアクチュエータ制動信号の適用後における、加速度データからの最小加速度値であるように選択される。別の可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータ制動信号に応答してアクチュエータが減速したときの加速度値であるように選択される。さらに別の可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータの減速時における加速度値であるように選択される。他の可能な実施形態では、加速度値は、
図8に示されるような谷底点(Valley Point)として設定される。
【0084】
閾値は、アクチュエータの所定の制動特性を実証する加速度値を表すように、メーカーまたはユーザによって決定することができる。
【0085】
動作344において、モジュール256は、制動時の加速度値が閾値を満たすか否かを判断する。制動時の加速度値が閾値を満たすと判断された場合(この動作における「はい」)、方法は動作348において継続する。そうでなければ(この動作における「いいえ」)、モジュール256は、アクチュエータに適用されているアクチュエータ制動信号の周波数が最適制動周波数ではないと判断する(動作346)。
【0086】
アクチュエータ制動信号の周波数が最適制動周波数ではないと判断されると(動作346)、システム200は、異なる用途における異なる動作を実施するように構成することができる。少なくとも1つの例示的な実施形態では、アクチュエータ制動信号の周波数が不適当な制動周波数と判断された場合、システム200は分析プロセスを終了することができる。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号の周波数が不適当な制動周波数と判断された場合、システム200は、アクチュエータ制動信号の特性の少なくとも1つを調節するユーザ入力、または新しいアクチュエータ制動信号のユーザ入力を待ち、それを受信するように動作することができるので、調節されたまたは新しいアクチュエータ制動信号は最適制動周波数を有することができる。システムは、前に戻り、調節されたまたは新しいアクチュエータ制動信号を用いて、動作342および後続の動作を実施することができる。さらに他の実施形態では、システム200は、ユーザが、関連付けられたアクチュエータを、試験または評価用に別のアクチュエータと交換できるようにすることができる。
【0087】
1つの可能な実施形態では、モジュール256は、制動時の加速度値が閾値よりも低いか否かを判断することができる。
【0088】
動作348において、制動時の加速度値が閾値を満たすと判断すると、モジュール256は、アクチュエータに適用されているアクチュエータ制動信号の周波数が、最適制動周波数と見なされると判断する。
【0089】
動作350において、モジュール256は、アクチュエータに適用されたアクチュエータ制動信号の周波数を最適制動周波数として保存する。
【0090】
図8は、最適制動周波数を決定するため、センサ206からのデータを分析する別の例の方法360を示すフローチャートである。一実施形態では、この動作は、
図4に示されるような制動周波数検出モジュール256によって実施することができる。しかしながら、方法は、制動周波数検出モジュール256以外の様々なシステムにおいて実現されてもよい。
【0091】
動作362において、モジュール256は、アクチュエータの加速度値を閾値と比較する。加速度値は、アクチュエータの加速度データから選択され、アクチュエータの制動時における加速度値を含む。1つの可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータに対するアクチュエータ制動信号の適用後における、加速度データからの最小加速度値であるように選択される。別の可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータ制動信号に応答してアクチュエータが減速したときの加速度値であるように選択される。さらに別の可能な実施形態では、加速度値は、アクチュエータの減速時における加速度値であるように選択される。他の可能な実施形態では、加速度値は、
図9に示されるような谷底点として設定される。閾値は、アクチュエータの所定の制動特性を実証する加速度値を表すように、メーカーまたはユーザによって決定することができる。
【0092】
動作364において、モジュール256は、制動時の加速度値が閾値を満たすか否かを判断する。制動時の加速度値が閾値を満たすと判断された場合(この動作における「はい」)、方法は動作368において継続する。そうでなければ(この動作における「いいえ」)、モジュール256は、アクチュエータに適用されているアクチュエータ制動信号の周波数が最適制動周波数ではないと判断する(動作366)。1つの可能な実施形態では、モジュール256は、制動時の加速度値が閾値よりも低いか否かを判断することができる。
【0093】
アクチュエータ制動信号の周波数が最適制動周波数ではないと判断されると(動作366)、システム200は、異なる用途における異なる動作を実施するように構成することができる。少なくとも1つの例示的な実施形態では、アクチュエータ制動信号の周波数が不適当な制動周波数と判断された場合、システム200は分析プロセスを終了することができる。他の実施形態では、アクチュエータ制動信号の周波数が不適当な制動周波数と判断された場合、システム200は、アクチュエータ制動信号の特性の少なくとも1つを調節するユーザ入力、または新しいアクチュエータ制動信号のユーザ入力を待ち、それを受信するように動作することができるので、調節されたまたは新しいアクチュエータ制動信号は最適制動周波数を有することができる。システムは、前に戻り、調節されたまたは新しいアクチュエータ制動信号を用いて、動作362および後続の動作を実施することができる。さらに他の実施形態では、システム200は、ユーザが、関連付けられたアクチュエータを、試験または評価用に別のアクチュエータと交換できるようにすることができる。
【0094】
動作368において、評価のためにアクチュエータに適用される少なくとも1つの駆動信号があるか否かが判断される。ある場合(この動作における「はい」)、方法は動作370に移り、異なる周波数を有する駆動信号のうち後続の1つがアクチュエータに適用され、そこから加速度データが取得される。これは、
図5に記載されるような動作314~320の繰返しに類似している。
【0095】
全ての駆動信号がアクチュエータに適用され評価されたと判断された場合(動作368における「いいえ」)、方法は動作372において継続し、モジュール256が、制動時の最小加速度値を生成した駆動信号を判断する。
【0096】
動作374において、モジュール256は、決定された駆動信号の周波数をアクチュエータの最適制動周波数として保存する。それに加えて、最小加速度値も保存することができる。周波数および最小加速度値を検索し、様々な動作に使用することができる。例として、周波数および最小加速度値に関する保存された情報は、用途においてアクチュエータを設定もしくは構成するため、他のアクチュエータの最適制動周波数を決定するため、またはアクチュエータを製造するために使用することができる。
【0097】
図9は、最適制動周波数を決定するため、センサ206からのデータを分析する別の例の方法380を示すフローチャートである。一実施形態では、この動作は、
図4に示されるような制動周波数検出モジュール256によって実施することができる。しかしながら、方法は、制動周波数検出モジュール256以外の様々なシステムにおいて実現されてもよい。方法380は、
図14~
図19を参照して記載される。
【0098】
動作382において、アクチュエータ110の加速度データを受信すると、モジュール256は、加速度データから加速度包絡線(acceleration envelope)を決定する。例えば、
図17および
図18に示されるように、特定の周波数を有する発振駆動信号502(
図14~
図16)がアクチュエータに適用されると、アクチュエータの加速または移動が発振波の形態で生成される。
図17および
図18に示されるように、アクチュエータの加速度プロファイル出力600において、モジュール256は、発振加速出力信号602の極値にアウトフィットする包絡線604を決定する。加速度包絡線604は、他の信号を重ね合わせずに、
図19に別個に示されている。
【0099】
動作384において、モジュール256は、加速度包絡線上の谷底点を計算する。谷底点は、最小加速度値を有する点として定義することができる。1つの可能な実施形態では、
図19に示されるように、モジュール256は包絡線604上の最小加速度値点を決定し、最小加速度値点を谷底点606として設定することができる。他の可能な実施形態では、最小加速度値以外の加速度値を有する点を谷底点として設定することができる。例えば、谷底点606は、最小加速度値点に隣接した点であることができる。
【0100】
動作386において、モジュール256は、谷底点606を閾値と比較する。閾値は、本明細書に記載するように決定される。
【0101】
動作388において、谷底点606が閾値を下回ると判断されると(この動作における「はい」)、方法は動作390において継続する。そうでなければ(この動作における「いいえ」)、方法は動作396に移る。
【0102】
動作390において、モジュール256は、現在の谷底点606が、アクチュエータに適用された以前の駆動信号に対して取得された以前の谷底点を下回るか否かを判断する。現在の値点が以前の谷底点を下回ると判断された場合(この動作における「はい」)、方法は動作396に移る。そうでなければ(この動作における「いいえ」)、方法は動作392において継続する。動作392において、モジュール256は、最小谷底点を提供している駆動信号を決定する。次に、動作394において、モジュール256は、決定された駆動信号の周波数を、アクチュエータに対する最適制動周波数として保存する。
【0103】
動作396において、モジュール256は、評価のためにアクチュエータに適用される少なくとも1つの駆動信号があるか否かを判断する。ある場合(この動作における「はい」)、方法は動作398に移り、異なる周波数を有する駆動信号のうち後続の1つがアクチュエータに適用され、そこから加速度データが取得される。これは、
図5に記載されるような動作314~320の繰返しに類似している。評価のためにアクチュエータに適用される駆動信号がもうないと判断されると、方法を終了させることができる。
【0104】
現在の値点が以前の谷底点を下回ると判断されなかった場合(この動作における「いいえ」)、モジュール256は、最小谷底点を生成した駆動信号を判断する(動作392において)。次に、動作394において、モジュール256は、決定された駆動信号の周波数を、アクチュエータに対する最適制動周波数として保存する。
【0105】
図10~
図13を参照すると、ユーザインターフェース212が、本開示の多くの可能な実施形態の1つにしたがってさらに詳細に記載されている。ユーザインターフェース212によって、ユーザが、アクチュエータを評価するのに使用可能なパラメータを入力することが可能になる。かかるパラメータは、上記の
図6に、また下記の
図10~
図13に記載されている。
【0106】
図10は、アクチュエータ情報403を受信する一例のユーザインターフェース402である。図示されるように、ユーザインターフェース402は、ユーザが、モデル番号404を特定し、アクチュエータのデータシート406をアップロードし、巻線抵抗408を入力し、アクチュエータのタイプ410を選択し、アクチュエータが接続されるチャネル412を選択するのを可能にすることができる。それに加えて、ユーザインターフェース402は、ユーザが、顧客情報414およびメーカー情報416など、他の情報を入力できるようにする。
【0107】
図11は、試験基準421および出力要件423を受信する一例のユーザインターフェース420である。図示されるように、ユーザインターフェース420は、ユーザが、定格駆動電圧422、定格駆動時間424、オーバードライブ電圧426、オーバードライブ時間428、制動電圧430、および制動時間432など、様々な試験基準421を定義できるようにする。周波数434は、データシートから手動または自動で取得することができる。それに加えて、ユーザインターフェース420は、下降時間閾値、試験周波数帯域幅、周波数ステップサイズ、および試験持続時間など、他のパラメータを受信することができる。
【0108】
ユーザインターフェース420はさらに、検出される周波数438(例えば、入力周波数、共振周波数、または制動周波数)など、出力要件423を受信するように構成される。それに加えて、ユーザは、オーバーライド時間および制動時間を見つけるか否か440、線形化を見つけるか否か444、および閉ループ性能ドライブを実施するか否か446など、いくつかの選択肢を選択することができる。ユーザはまた、最大オーバーライド時間442を定義し、性能試験の回数448を選択することができる。
【0109】
図12は、詳細オプション450が選択されたときの、
図11のユーザインターフェース420を示している。詳細オプション450が選ばれると、ユーザは、遅れ時間および立ち上がり時間の閾値452、下降時間(即ち、谷底点)の閾値454、およびサンプリング速度456など、試験のための追加のパラメータを入力することができる。
【0110】
図13は、ユーザが所定の範囲外の値を入力しようとしたときの、
図11のユーザインターフェース420を示している。いくつかの実施形態では、駆動信号パラメータなど、試験パラメータのいくつかは、システムのエンドユーザによって完全に制御されないように構成することができる。例として、
図11に示されるように、定格駆動時間424は、システムに接続されたアクチュエータを保護するため、選択可能な値の範囲によって限定することができる。したがって、ユーザは、その範囲内の値しか入力することができない。ユーザが、その範囲(例えば、500ms~2000ms)外の数値(例えば、
図13の400ms)を入力しようとすると、ユーザインターフェース420はその数値を拒絶し、ユーザに知らせるメッセージ460を発行する。
【0111】
図14~
図17を参照すると、異なる周波数を有する異なる駆動信号によるアクチュエータの評価の結果が、例示目的で示されている。
【0112】
例示される実施形態では、駆動信号は正弦波形を有する。しかしながら、他の実施形態では、駆動信号は、直流信号、方形波、ステップ信号、三角波、鋸歯波、他の形態の交流信号、合成波形、バイアスもしくは直流オフセットを含む信号、およびパルスなど、他の波形を有することができる。
【0113】
図14は、駆動信号502をアクチュエータに適用した一例の結果を示している。駆動信号502は第1の周波数(例えば、207.5Hz)を有する。駆動信号502に応答して、アクチュエータは、加速度プロファイル504に示されるように移動する。図示されるように、駆動信号502は、制動時間516に適用されるアクチュエータ制動信号514を有する。加速度プロファイル504は、アクチュエータが、制動時間516の直ぐ後に制動信号514に応答して減速することを示している。このプロファイル504では、制動時の加速度値518は望ましいものと見なすことができ、したがって、駆動信号502の第1の周波数を最適制動周波数と考えることができる。
【0114】
図15は、駆動信号502をアクチュエータに適用した別の例の結果を示している。駆動信号502は第2の周波数(例えば、204.9Hz)を有する。加速度プロファイル504は、アクチュエータが、制動時間516の直ぐ後に制動信号514に応答して減速することを示している。しかしながら、このプロファイル504では、制動時の加速度値518は
図14よりも望ましくないものであり、したがって、駆動信号502の第2の周波数が最適制動周波数と考えられる傾向は低い。
【0115】
図16は、駆動信号502をアクチュエータに適用したさらに別の例の結果を示している。駆動信号502は第3の周波数(例えば、208.5Hz)を有する。加速度プロファイル504は、アクチュエータが、制動時間516の直ぐ後に制動信号514に応答して減速することを示している。しかしながら、このプロファイル504では、制動時の加速度値518は、
図14および
図15よりも望ましくないものであり、したがって、駆動信号502の第3の周波数が最適制動周波数と考えられる傾向ははるかに低い。
【0116】
図17~
図19を参照すると、最適制動周波数を使用したときの加速度プロファイル出力の例が示されている。
図17は、一例の加速度出力プロファイル602と重ね合わされた加速度包絡線604とを示し、
図18は、
図17の拡大図である。
図19は、他のプロファイルまたは信号を重ね合わせずに、加速度包絡線604のみを示している。本明細書に記載されるように、加速度包絡線604は、加速度出力信号602の極値にアウトフィットするプロットであり、本明細書に記載するような最適制動周波数を決定するのに使用される、谷底点606を決定するのに使用される。
【0117】
本開示のシステムは、様々な段階において最適制動周波数を検出するのに使用することができる。1つの可能な実施形態では、触覚作動式デバイスのメーカーは、システムを使用して、触覚作動式デバイスを製造する間に、所望の制動特性に対して最適制動周波数を決定することができる。別の可能な実施形態では、触覚作動式デバイスを最初に動作させたとき(即ち、スタートアップまたはブート時間の間)、最適制動周波数を検出することができる。さらに別の可能な実施形態では、触覚作動式デバイスの動作中における、触覚作動式デバイス内のアクチュエータの制動性能を監視することによって、最適制動周波数を検出することができる。触覚作動式デバイスをその稼働時間の間監視することによって、最適制動周波数を検出し、時間に伴ってアクチュエータの性能または特性が変化するのにしたがって更新することができる。
【0118】
本開示のシステムおよび方法は、改善された触覚効果に関して、触覚アクチュエータの他の特性を検出するのに使用されてもよい。1つの可能な実施形態では、本開示のシステムは、駆動信号の最適共振周波数を検出するのに使用することができ、それによってアクチュエータが立ち上がり時間を低減させる。別の可能な実施形態では、システムは、所望の制動性能に対する最適振幅を検出するように構成される。
【0119】
上述した様々な実施例および教示は、単に例示として提供したものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。当業者であれば、本明細書に例示され記載される実施例および応用例にしたがうことなく、また本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく行うことができる、様々な修正および変更を容易に認識するであろう。
【符号の説明】
【0120】
102 入力デバイス
104 プロセッサ
106 メモリ
108 アクチュエータ駆動回路
110 アクチュエータ
112 アクチュエータ駆動モジュール
202 アクチュエータ分析デバイス
204 アクチュエータ駆動-データ獲得回路
206 センサ
212 ユーザインターフェース
214 アクチュエータドライバ
216 センサコントローラ
220 データ管理システム
222 データ通信ネットワーク
232 入力デバイス
234 出力デバイス
240 バス
242 プロセッサ
244 I/Oコントローラ
246 メモリ
248 ネットワークインターフェースコントローラ
252 ユーザ入力獲得モジュール
254 センサデータ獲得モジュール
256 制動周波数検出モジュール
258 通信モジュール
402 ユーザインターフェース
404 モデル番号
406 データシート
408 巻線抵抗
410 アクチュエータのタイプ
412 チャネル
414 顧客情報
416 メーカー情報
420 ユーザインターフェース
421 試験基準
422 定格駆動電圧
423 出力要件
424 定格駆動時間
426 オーバードライブ電圧
428 オーバードライブ時間
430 制動電圧
432 制動時間
434 周波数
438 周波数
440 オーバードライブ時間および制動時間を見つけるか否か
442 最大オーバーライド時間
444 線形化を見つけるか否か
446 閉ループ性能ドライブを実施するか否か
448 性能試験の数
450 詳細オプション
452 遅れ時間および立ち上がり時間の閾値
454 下降時間の閾値
456 サンプリング速度
460 メッセージ
502 駆動信号
504 加速度プロファイル
514 アクチュエータ制動信号
516 制動時間
518 加速度値
602 加速度出力プロファイル、加速度出力信号
604 加速度包絡線