(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/24 20060101AFI20220322BHJP
H01Q 1/52 20060101ALI20220322BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20220322BHJP
H04B 1/38 20150101ALI20220322BHJP
【FI】
H01Q1/24 Z
H01Q1/52
H04M1/02 C
H04B1/38
(21)【出願番号】P 2018003455
(22)【出願日】2018-01-12
【審査請求日】2020-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】398058588
【氏名又は名称】Dynabook株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 雄介
(72)【発明者】
【氏名】宮本 智史
【審査官】赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06681125(US,B1)
【文献】特開2007-124205(JP,A)
【文献】特開2010-199982(JP,A)
【文献】特表2013-508818(JP,A)
【文献】米国特許第09329685(US,B1)
【文献】特開2003-140775(JP,A)
【文献】特開2012-204857(JP,A)
【文献】特開2011-234286(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0299780(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0341418(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/24
H01Q 1/52
H04M 1/02
H04B 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信用アンテナ
及びタッチパネルディスプレイが搭載された第1の筐体と、
音声出力用スピーカ
及びキーボードが搭載され、前記第1の筐体と重ねた状態で使用可能な第2の筐体と、
前記第1の筐体と前記第2の筐体を連結するヒンジ部と、を備え、
前記ヒンジ部は、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが開いた第1の状態と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが重なり前記タッチパネルディスプレイが配置される前記第1の筐体側の面部及び前記キーボードが配置される前記第2の筐体側の面部が互いに反対方であって外方を向く第2の状態に、前記第1の筐体と前記第2の筐体を相対回転させ、
前記アンテナと前記スピーカは、
前記第2の状態において前記第1の筐体上面側から透視したときに、前記アンテナと前記スピーカの相対的な位置関係が重ならない
電子機器。
【請求項2】
前記第2の筐体は、前記スピーカを覆う面部を有し、
前記
スピーカを覆う面部は、前記第1の筐体上面側から透視したときに、前記アンテナと相対的な位置関係が重なる部位が非金属である
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の筐体は、前記アンテナを覆う面部を有し、
前記
アンテナを覆う面部は、前記第1の筐体上面側から透視したときに、前記アンテナと相対的な位置関係が重なる部位が非金属である
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1の筐体および前記第2の筐体の一方は、前記スピーカを制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記第2の筐体における前記スピーカの搭載位置に応じて、前記スピーカのチューニングを行う
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記アンテナは、LTE用の通信アンテナである
請求項1に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にノートPCやモバイルPC等の各種電子機器において、例えば、キーボード(本体)部分とディスプレイ部分のそれぞれが筐体を構成し、これら2つの筐体を組み合わせて用いられるものが知られている。
【0003】
この種の電子機器には、例えば、前記2つの筐体がヒンジにより連結されたモデルと、これらの筐体を状況に応じ分離したり、タブレットモードとして一体的に重ねたりして使用可能とするモデルが知られている。
【0004】
ここで、ヒンジにより連結されたモデルの一例として、ヒンジ部分の軸を中心に2つの筐体を相対回転させることで、タブレットモード(筐体を閉じた状態から略360度回転する)とクラムシェルモード(筐体を閉じた状態から例えば90度から180度の間の角度回転する)のいずれの形態でも使用可能な、いわゆる2in1モデルと呼ばれるものがある。
【0005】
ヒンジで連結するモデルも分離可能なモデルのいずれも、2つの筐体を重ねた状態でタブレットモードとして使用される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-124205号公報
【文献】特開2007-143086号公報
【文献】特開2010-171740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、2つの筐体をヒンジで連結するモデルと分離可能なモデルのいずれもタブレットモードで使用される場合がある。
【0008】
ここで、例えば、一方の筐体(第1の筐体)に表示用ディスプレイや無線通信用アンテナなどが搭載され、他方の筐体(第2の筐体)に演算処理用制御基板、入力用キーボードとタッチパッド、バッテリ、メモリ、音声出力用スピーカなどが搭載されてタブレットモードで使用される場合がある。前記アンテナとしては、例えば無線LAN(或いはWi-Fi)用の通信アンテナやLTE(Long Term Evolution)用の通信アンテナなどが知られている。この際、第1の筐体のアンテナ部分と第2の筐体のスピーカ部分の配置が2つの筐体を重ねた状態で上面から透視したときに、アンテナ部分とスピーカ部分が重なり合う、もしくは近接することがある。最近では、筐体はより薄型化する傾向にあり、このようにアンテナ部分とスピーカ部分とが重なった状態、或いは近接した状態では、スピーカ部分の一部を構成する金属部品での電波の反射などによってアンテナ性能が低下するおそれがある。
【0009】
さらに、例えば、LTE用の通信アンテナが用いられる場合は、無線LANの場合と比べて、通信で使用される電波の周波数帯域の幅は広く、また、電波の送受信距離(基地局や中継機までの距離)は長い。このため、無線LAN用の通信アンテナと比べると電波の反射などによってアンテナ性能(通信品質)が低下し易い。したがって、LTE用の通信アンテナを搭載する場合は特に、スピーカおよびその他の金属部品(例えば筐体のパネル部材など)が無線通信用アンテナの電波に与える影響を考慮し、必要なアンテナ性能を十二分に確保する必要がある。
【0010】
そこで、本実施形態では、スピーカなどの金属部品が電波に与える影響を抑制し、必要なアンテナ性能を確保できる電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態によれば、電子機器は、無線通信用アンテナ及びタッチパネルディスプレイが搭載された第1の筐体と、音声出力用スピーカ及びキーボードが搭載され、前記第1の筐体と重ねた状態で使用可能な第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体を連結するヒンジ部とを備える。前記ヒンジ部は、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが開いた第1の状態と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが重なり前記タッチパネルディスプレイが配置される前記第1の筐体側の面部及び前記キーボードが配置される前記第2の筐体側の面部が互いに反対方であって外方を向く第2の状態に、前記第1の筐体と前記第2の筐体を相対回転させる。前記アンテナと前記スピーカは、前記第2の状態において前記第1の筐体上面側から透視したときに、前記アンテナと前記スピーカの相対的な位置関係が重ならない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態の電子機器のクラムシェルモードでの使用態様の一例を示す全体概略図。
【
図2】実施形態の電子機器のタブレットモードでの使用態様の一例を示す側面図。
【
図3】実施形態の電子機器のタブレットモードでの使用態様において、一方の筐体(第1の筐体)側からみた上面図。
【
図4】実施形態の電子機器のタブレットモードでの使用態様において、他方の筐体(第2の筐体)側からみた背面図。
【
図5】比較例の電子機器のタブレットモードでの使用態様において、一方の筐体(第1の筐体)側からみた上面図。
【
図6】実施形態の電子機器の
図3の矢印A3方向からみた拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態の電子機器について、
図1から
図6を参照して説明する。
【0014】
図1および
図2には、実施形態に係る電子機器10の一例として、いわゆるノート型のパーソナルコンピュータの構成を示す。
図1および
図2に示すように、電子機器10は、2つの筐体1,2と、これらの筐体1,2を連結するヒンジ部3とを備えている。本実施形態では、2つの筐体1,2は、どちらも扁平な略直方体状をなしており、筐体1,2の長手方向にヒンジ部3が設けられ、これにより2つの筐体1,2が連結されている。ヒンジ部3の軸を中心として2つの筐体1,2を相対回転させることで、電子機器10は、2つの状態での使用が可能な2in1モデルとして構成されている。前記2つの状態のうち、第1の状態は、2つの筐体1,2が開いた状態であり、第2の状態は、これらの筐体1,2が重なった状態である。以下の説明では、第1の状態での使用態様をクラムシェルモード、第2の状態での使用態様をタブレットモードという。
図1には、電子機器10のクラムシェルモードでの使用態様の一例を示す。
図2には、電子機器10のタブレットモードでの使用態様の一例を示す。
図2に示すタブレットモードは、
図1に示すクラムシェルモードから2つの筐体1,2を矢印A1,A2の方向にそれぞれ相対回転させて重ねた状態に相当する。
【0015】
2つの筐体1,2は、それぞれ第1の面部1a,2a、第2の面部1b,2b、および第3の面部1c,2cの面部を有して構成される。これらの面部により、後述するアンテナ11やスピーカ21などの各種の部品が覆われる。第1の面部1a,2aは、タブレットモードにおいて互いに向き合う面部である。第2の面部1b,2bは、前記第1の面部の背面に相当し、タブレットモードにおいては外方(相手側の筐体とは反対方)を向く面部である。尚、第2の面部1b,2bは、閉じた状態の時には、逆に互いに対向して合わさる面部となる。第3の面部1c,2cは、第1の面部1a,2aと第2の面部1b,2bの間でこれらの縁に沿って連続する枠部を構成する面部(側面部)である。
【0016】
図3は、タブレットモードにおける電子機器10の一方の筐体(以下、第1の筐体1という)側からみた上面図である。
図4は、タブレットモードにおける電子機器10の他方の筐体(以下、第2の筐体2という)側からみた背面図である。以下の説明では、第2の面部1bを第1の筐体上面、第2の面部2bを第2の筐体背面とする。
【0017】
図2から
図4に示すように、第1の筐体1には、無線通信用のアンテナ11、表示用のディスプレイ12などが搭載されている。ディスプレイ12は、第2の面部1bのうちの周縁部に囲まれるように形成された開口10b内にパネル部を有する。ディスプレイ12のパネル部は、画像やテキスト情報など通常の表示専用でもよいし、これに加えて入力用タッチパネル等の操作を兼ねられるものであってもよい。
【0018】
アンテナ11は、グランド部、短絡部、放射素子部(いずれも図示省略)などを備えて構成されている。アンテナ11は、第1の筐体1内にあり、第2の面部1bの周縁部の下側に配置される。
【0019】
図から分かるように、本実施形態では、第1の筐体1のヒンジ部3から離れた側の隅部近傍にそれぞれ2つのアンテナ11が対をなして配置された例を示している。
【0020】
尚、本実施形態においては、LTE(Long Term Evolution)用の通信アンテナを用いるものとする。ただし、無線LAN(Wi-Fi)用の通信アンテナ、その他の無線通信用のアンテナなども適用可能である。
【0021】
一方、第2の筐体2には図に示すように、音声出力用のスピーカ21、演算処理用の制御基板22、入力用のキーボード23とタッチパッド24、バッテリ、メモリ(いずれも図示省略)などが搭載されている。キーボード23およびタッチパッド24は、第2の面部2bに形成された開口20b,21b内に各キーのキートップおよびパッド部を有する。制御基板22、バッテリ、メモリは、第1の面部2aとキーボード23との間の空間に配置される。
【0022】
スピーカ21は、トランスデューサ部、ボックス(エンクロージャ)部などを備えて構成されている。スピーカ21は、第1の筐体1におけるアンテナ11の配置に応じて、第2の筐体2に配置される。以下、スピーカ21とアンテナ11との相対的な位置関係について説明する。
【0023】
本実施形態において、アンテナ11とスピーカ21は、スピーカ21がアンテナ11に与える影響を抑制するために、相対的位置が設定されている。図に示すように、アンテナ11とスピーカ21は、第1の筐体上面側である第2の面部1b側(或いは第2の筐体背面側である第2の面部2b側)から透視して見たときに、第1の筐体1と第2の筐体2とが重なる方向において、アンテナ11とスピーカ21同士の相対的位置関係が一部でも重ならないようにそれぞれ所定距離以上(例えば、100.0mm以上)離間して配置される。尚、ここで、アンテナ11を備える第1の筐体1とスピーカ21を備える第2の筐体2を重ねたときの厚さは、16.0mm以下である。
【0024】
これにより、
図5に示す比較例のように第1の筐体1と第の2筐体2が重なる方向において、アンテナ110とスピーカ210の相対的な位置関係が重なっている場合と比べ、スピーカ210の金属部品(例えばトランスデューサ部)での電波の反射などを抑制できる。このように本実施形態によれば、スピーカ21が電波に与える影響を抑制できるため、良好なアンテナ11の性能(通信品質)を十二分に確保できる。したがって、タブレットモードで電子機器10が使用される場合であっても、LTEによる通信環境を良好に保つことが可能である。
【0025】
また、図示は省略するが、スピーカ21の金属部品が一部だけ重なる場合や重ならないまでも極近接して配置されている場合であっても、電波は影響を受ける。本実施形態では、電波が影響を受けない程度の所定間隔でアンテナ11とスピーカ21を配置することで、必要なアンテナ性能(通信品質)を確保可能である。
【0026】
アンテナ11とスピーカ21が上述したような位置関係であれば、スピーカ21は、第2の筐体2のどこに配置しても構わない。
図4に示すように、本実施形態では、第2の筐体2の長手方向においてキーボード23よりも第3の面部2cに近接した領域、第2の筐体2の短手方向の中間部近傍に、2つのスピーカ21が対をなして配置されている。これにより、第2の筐体2に搭載される制御基板22、キーボード23やタッチパッド24などの他の部品の配置に支障を来すことなく、スピーカ21の配置領域を確保し易い。第3の面部2cにおけるスピーカ21との対峙部位には開口20cが形成され、スピーカ21(具体的にはトランスデューサ部)は、開口20cから外方へ臨んでいる。開口20cには、網部材21cなどが設けられ、スピーカ21の保護が図られている。
【0027】
上述したようなスピーカ21およびアンテナ11の位置関係に加えて、本実施形態では、スピーカ21が電波に与える影響を抑制するべく、第1の筐体1および第2の筐体2の一部は、非金属により構成されている。
【0028】
図6は、
図3の矢印A3方向からみた拡大断面図である。
図3,4,6に示すように、第1の面部1a,2aおよび第2の面部1b,2bは、第1の筐体上面側(或いは第2の筐体背面側)から透視したときに、アンテナ11と相対的な位置関係が重なっている部位(以下、非金属部位という)4a,4b,5a,5bがそれぞれ非金属である。非金属部位4a,4b,5a,5bは、樹脂により構成されている。樹脂は、同一の材料でも良いし、異なる材料でもよい。非金属部位4a,4b,5a,5bは、アンテナ11とスピーカ21の相対的な位置が所定距離離間して配置されていれば、アンテナ11のサイズよりも大きな領域で設けるようにしてもよい。非金属部位4a,4b,5a,5bの大きさは、同一でなくてもよい。これにより、タブレットモードにおいてアンテナ性能(通信品質)の低下を抑制でき、良好な通信環境を維持することが可能である。
【0029】
尚、非金属部位4a,4b,5a,5b以外の第1の筐体1および第2の筐体2の部位は、金属(一例としてマグネシウム合金)である。ただし、強度や耐久性などが確保可能な場合、例えば第1の筐体1および第2の筐体2の全体を非金属(一例として樹脂)としても構わない。
【0030】
上述したように本実施形態においては、LTE用の通信アンテナを用いるが、無線LAN(Wi-Fi)用の通信アンテナなども適用可能である。また、スピーカ21は、アンテナ11の配置に応じて配置されている。このため、アンテナ11の種類やスピーカ21の配置(搭載位置)などに基づいて、スピーカ21のチューニングを適宜行う必要がある。これにより、アンテナ11の種類やスピーカ21の配置などにかかわらず、スピーカ21の音質(音程や音色など)が最適な状態にチューニングされる。本実施形態では、スピーカ21を制御する制御部である制御基板22に組み込まれたファームウェアが次のようなチューニングを行う。
【0031】
電子機器10の起動時、ファームウェアは、制御基板22の通信モジュールにおけるアンテナ11の接続有無を検出する。アンテナ11の接続を検出した場合、ファームウェアは、第3の面部2cの開口20cを介して外方へ臨む位置にスピーカが配置されているものとして、該スピーカのチューニングを行う。例えば、スピーカがユーザと正対していないことを想定したチューニングを行う。一方、アンテナ11の接続を検出しなかった場合(例えば、無線LAN用の通信アンテナの接続を検出した場合など)、ファームウェアは、アンテナ11の接続を検出した場合とは異なるチューニングをスピーカに対して行う。例えば、スピーカがタッチパッド24の両脇などに配置されている場合であれば、スピーカがユーザと正対していることを想定したチューニングを行う。
【0032】
これにより、例えばLTE用の通信アンテナを備えた電子機器と、無線LAN用の通信アンテナを備えた電子機器とで、スピーカの配置(搭載位置)が異なる場合であっても、その配置にかかわらずスピーカの音質を最適な状態にできる。
【0033】
また、ファームウェアは、例えばスピーカの性能(一例として出力)を検出し、検出した性能に応じてスピーカ21のチューニングを変化させてもよい。例えば、ファームウェアは、スピーカ側のレセプタクル端子に対する信号伝送の有無などにより、スピーカの出力を検出する。これにより、スピーカの性能が異なる各種の電子機器が存在する場合であっても、搭載されたスピーカの性能に応じて最適な音質とすることが可能である。
【0034】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0035】
上述した実施形態では、2つの筐体1,2をヒンジ部3で互いに連結し、ヒンジ部3の軸を中心に相対回転可能とした。これに代えて、2つの筐体は、分離可能に一体化されていてもよい。この場合、2つの筐体は、分離させて使用可能であるとともに、一体的に重ねてタブレットモードでも使用可能な構成とすればよい。
【0036】
また、上述した本実施形態では、アンテナ11に対するスピーカ21の配置を変更したが、アンテナ11或いは双方の配置を変更して、これらの相対的な位置を設定してもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…第1の筐体、1a,2a…第1の面部、1b,2b…第2の面部、1c,2c…第3の面部、2…第2の筐体、3…ヒンジ部、4a,4b…第1の筐体の非金属部位、5a,5b…第2の筐体の非金属部位、10…電子機器、11…アンテナ、12…ディスプレイ、20c…開口、21c…網部材、21…スピーカ、22…制御基板、23…キーボード、24…タッチパッド。