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特許7043452疑似理想気体相過酸化水素を用いた節足動物の制御のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】疑似理想気体相過酸化水素を用いた節足動物の制御のための方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 25/18 20060101AFI20220322BHJP
   A01P 7/00 20060101ALI20220322BHJP
   A01N 59/00 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
A01N25/18 102D
A01P7/00
A01N59/00 A
【請求項の数】 29
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019071520
(22)【出願日】2019-04-03
(62)【分割の表示】P 2016514163の分割
【原出願日】2014-05-19
(65)【公開番号】P2019142895
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2019-04-25
(31)【優先権主張番号】61/824,689
(32)【優先日】2013-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510033608
【氏名又は名称】シネクシス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Synexis LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ・ディ・リー
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ジェイ・ボスマ
【審査官】桜田 政美
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-535807(JP,A)
【文献】特表2012-517862(JP,A)
【文献】特開平07-170897(JP,A)
【文献】洞田浩文 他,過酸化水素蒸気による生物制御性の検討その1 チャタテムシに対する殺虫効果,日本建築学会2011年度大会(関東)学術講演梗概集,日本,社団法人 日本建築学会,2011年07月20日,D-2分冊,p.687-688
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 25/18
A01P 7/00
A01N 59/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.015百万分率(ppm)未満のオゾンを含有する非水和精製過酸化水素気体(PHPG)を食品加工設備中に供給すること、および害虫を制御するに十分の期間、前記PHPGを0.005ppm~1.5ppmの間の濃度で維持することを含み、前記害虫がインセクタ(Insecta)又はアラクニダ(Arachnida)である群の一員である、食品加工設備中の害虫を制御するための非治療的方法。
【請求項2】
前記アラクニダが、ダニ(mite)およびマダニ(tick))からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インセクタが、ジプテラ(Diptera)、レピドプテラ(Lepidoptera)、コレオプテラ(Coleoptera)及びヒメノプテラ(Hymenoptera)よりなる群から選択される系統発生学的目の1員である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記食品加工設備が、畜殺場、魚類缶詰め工場、食品集配センター、食品包装工場、食料品店、レストラン及び化製場よりなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記食品加工設備が食料品店であって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記食品加工設備がレストランであって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記食品加工設備が畜殺場であって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記食品加工設備が食品包装工場であって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記食品加工設備が化製場であって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記食品加工設備が魚類缶詰め工場であって、前記害虫がジプテラ(Diptera)、ディクティオプテラ(Dictyoptera)又はヒメノプテラ(Hymenoptera)目の1員である、請求項1及び3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記害虫が、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)(チャバネゴキブリ)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)(トウヨウゴキブリ)、パルコブラッタ・ペンシルバニカ(Parcoblatta pennsylvanica)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)(ワモンゴキブリ)、ペリプラネタ・アウストラロアシアエ(Periplaneta australoasiae)(コワモンゴキブリ)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)(トビイロゴキブリ)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)(クロゴキブリ)、ピクノセルス・スリナメンシス(Pycnoscelus surinamensis)(オガサワラゴキブリ)およびスペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)(チャオビゴキブリ)よりなる群から選択される、ディクティオプテラ(Dictyoptera )(ゴキブリ(cockroache))上目である、請求項1及び3~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記害虫がアクロミルメキス属種(Acromyrmex spp.)、アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ属種(Atta spp.)(ハキリアリ)、カンポノツス属種(Camponotus spp.)(オオアリ)、ジプリオン属種(Diprion spp.)(ハバチ)、ホルミカ属種(Formica spp.)(アリ)、イリドミルメキス・フミリス(Iridomyrmex humilis)(アルゼンチンアリ)、モノモリウム属種(Monomorium spp.)、モノモリウム・ミヌムム(Monomorium minumum)(イエヒメアリ)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)(ファラオアリ)、ネオジプリオン属種(Neodiprion spp.)(ハバチ)、ポゴノミルメキス属種(Pogonomyrmex spp.)(シュウカクアリ)、(アシナガバチ)、ソレノプシス属種(Solenopsis spp.)(アカヒアリ)、タピノマ・セッシレ(Tapinoma sessile)(odorous house ant)及びテトラモリウム属種(Tetramorium spp.)(pavement ant)よりなる群から選択されるヒメノプテラ目である、請求項1及び3~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記害虫の制御が、全ての活動の休止、近々の餌の逆流、未成熟な卵の産卵、成熟した卵の産卵、未成熟卵の孵化、若虫の死亡、前記PHPG含有環境からの出口の探索、前記PHPG含有環境からの脱出、前記PHPGでない空気源の探索、前記PHPGを含まない空気源への移動、激しい興奮状態を示す、方向感覚の喪失状態となる、害虫の卵の死亡、害虫の蛹の死亡、害虫の幼生の死亡、成熟害虫の死亡、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記害虫がアスホンジリア属種(Asphondylia spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、キロノムス属種(Chironomus spp.)、クリソミア属種(Chrysomya spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリセタ属種(Culiseta spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ヒドレリア属種(Hydrellia spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ルトゾミア属種(Lutzomyia spp.)、マンソニア属種(Mansonia spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ペゴミイア属種(Pegomyia spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ホルミア属種(Phormia spp.)、プロジプロシス属種(Prodiplosis spp.)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、テタノプス属種(Tetanops spp.)及びこれらの組み合わせよりなる群から選択されるジプテラ(Diptera)目である、請求項1及び3~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記害虫がアエデス属種(Aedes spp.)(カ)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)(ハモグリバエ)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)(ミバエ)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)(カ)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)(ミバエ)、セラチチス属種(Ceratitis spp.)(ミバエ)、クレキス属種(Culex spp.)(カ)、デリア属種(Delia spp.)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)(ショウジョウバエ)、ファンニア属種(Fannia spp.)(filth flies)、デリア・プラツラ(Delia platura)(タネバエ)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)(リンゴミバエ)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)(ネクイムシ)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)(muscid fly)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)(ウマバエ)、チプラ属種(Tipula spp.)(ガガンボ)及びこれらの組み合わせよりなる群から選択されるジプテラ(Diptera)目である、請求項1及び3~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記害虫がアナストレファ属種(Anastrepha spp.)(ミバエ)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)(ミバエ)、セラチチス属種(Ceratitis spp.)(ミバエ)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)(ショウジョウバエ)、ムスカ属種(Musca spp.)(muscid fly)、及びこれらの組み合わせよりなる群から選択されるジプテラ(Diptera)目である、請求項1及び3~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記害虫が節足動物の卵、幼生、蛹、若虫、および成体の形態よりなる群から選択される節足動物の形態である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記インセクタ及び前記アラクニダが幼生形態である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記害虫の制御が、全ての活動の休止、前記PHPG含有環境からの出口の探索、前記PHPG含有環境からの脱出、前記PHPGでない空気源の探索、前記PHPGを含まない空気源への移動、激しい興奮状態を示すこと、方向感覚の喪失状態となること、及びこれらの組合せよりなる群から選択される、請求項1又は3~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
さらに、カビを制御することも含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
非水和精製過酸化水素気体(PHPG)を食料品店又はレストランに供給して、0.005百万分率(ppm)~1.0ppmの最終濃度で前記PHPGを含有する環境を作り出すこと、及び
昆虫及びカビを制御するに十分の期間、前記PHPGの前記最終濃度を維持すること
を含み、
前記昆虫が、ジプテラ(Diptera)、レピドプテラ(Lepidoptera)、コレオプテラ(Coleoptera)、ヒメノプテラ(Hymenoptera)及びこれらの組み合わせよりなる群から選択される、
食料品店又はレストランにおける昆虫及びカビを制御するための非治療的方法。
【請求項22】
前記昆虫が、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)(ミバエ)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)(ミバエ)、セラチチス属種(Ceratitis spp.)(ミバエ)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)(ショウジョウバエ)、ムスカ属種(Musca spp.)(muscid fly)、及びこれらの組み合わせよりなる群から選択されるジプテラ(Diptera)である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記昆虫の制御が、全ての活動の休止、前記PHPG含有環境からの出口の探索、前記PHPG含有環境からの脱出、前記PHPGでない空気源の探索、前記PHPGを含まない空気源への移動、激しい興奮状態を示すこと、方向感覚の喪失状態となること、及びこれらの組合せよりなる群から選択される、請求項21~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
供給された前記PHPGが、5%から99%の相対湿度を有する大気から作製される、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記環境に対して、前記PHPGが、スタドアローンな装置である、または暖房換気空調(HVAC)システムのコンポーネントである、PHPG生成装置により供給される、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記PHPG含有環境が0.05百万分率(ppm)から1.0ppmの濃度の前記PHPGを含有する、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記PHPGが前記環境に連続的に供給される、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記害虫が2以上の昆虫の個体群を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記昆虫が2以上の節足動物の個体群を含む、請求項21~27のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年5月17日に出願された米国仮出願第61/824、689号に対し、優先権を主張し、本明細書にて出典明示としてその全てにおいて援用される。
【0002】
本開示は概略的に、昆虫およびクモ綱を含む、節足動物の制御のための方法に関する。ある態様において、光触媒的方法が本明細書に記載の方法で使用される疑似理想気体相過酸化水素を形成するために使用され得る。
【背景技術】
【0003】
本明細書で記載されるように、本開示のある態様において、過酸化水素は疑似理想気体相、精製過酸化水素気体(PHPG)として生成されうる。本形態で過酸化水素は、すべての場合において擬似理想気体として振る舞い、かつ、水和しておらず、またはそうでなければ生成時に水と結合している。
【0004】
光触媒的手法の基本的な性質により、活性中間体を光吸収による化学反応で生成することができる。これは適切な波長の光子が光触媒と衝突することで引き起こされる。光子のエネルギーが価電子帯電子に付与されることにより、電子が伝導体に励起促進され、価電子帯にホールを残す。吸着化学種の不在下、励起促進された電子はエネルギーを失い、価電子帯のホールと再結合する。荷電子帯ホールが光触媒の活性表面サイトに吸着した酸化可能種-優先的には水分子-から電子を捕らえるとき、再結合は阻害される。同時に、触媒表面に吸着した還元可能種-優先的には酸素分子-が伝導体電子を捕らえることができる。
【0005】
光触媒的プロセスの開始に際して、または光触媒的プラズマリアクターの入射点において、以下の反応が起こる。
【0006】
【化1】
【0007】
しかしながら、一度過酸化水素が生成されると光触媒は優先的に酸素分子(還元電位-0.13eV)ではなく過酸化水素を還元し(還元電位0.71eV)、およびその反応はプラズマリアクター体積中の大部分にて生じる以下の平衡へと移動する。
【0008】
【化2】
【0009】
本開示の状況において、続く光触媒による還元が引き起こされる前にPHPGリアクターからの疑似理想気体相過酸化水素の除去が可能である、目的に合うよう設計された形態で、疑似理想気体過酸化水素気体(PHPG)は光触媒的方法を用いて製造できる。吸着過酸化水素気体の容易な入手しやすさに関係なく、光触媒は、過酸化水素よりもむしろ、優先的に酸素を還元する。さらに、過酸化水素気体は一般的に、同時に、光触媒的プロセス中において水の酸化およびジオキシゲンの還元により生成されうる。制限されるわけではないが、実施中、生成される過酸化水素の量は2倍になり、その大部分を還元できる前に系から除去され、その結果、同じ条件下光触媒的プラズマリアクター内部の同じ数の活性触媒サイトからの付随的な不純過酸化水素の生産量の何千倍もの、疑似理想気体PHPGの生産量をもたらす。この目的に合うよう設計された形態はまた、光触媒的プラズマリアクターが有効に操作可能な絶対湿度を十分に下回る絶対湿度のもとにおいても疑似理想気体PHPGを生成することが可能である。例えば、5.0ppmより多い疑似理想気体PHPGの生産量は、リットルあたり2.5ミリグラムの絶対湿度において達成されている。目的に合うよう設計された形態において、支配的な反応は以下の反応になる。
【0010】
【化3】
【0011】
しかしながら、理論によって制限されるわけではないが、本開示の方法および装置は光触媒的プロセスの結果として達成されるのではなく、ひとたび環境中に放出された疑似理想気体PHPGの効果によることに注意するべきである。
【0012】
過酸化水素気体の迅速な除去を、それが還元される前に、可能とする形態を用いることで、当業者に知られる適切な方法(限定されるわけではないが、例えば二酸化チタン、酸化ジルコニウム、助触媒(例えば銅、ロジウム、銀、プラチナ、金、など)にドープされた二酸化チタンのような金属触媒、またはその他の金属酸化物光触媒を使用する気相光触媒反応を含む、同時に気体状態の水の酸化および酸素気体を還元する、当業者に知られる適切な方法を含む)で疑似理想気体PHPGは生成されうる。疑似理想気体PHPGはまた、還元される前に迅速に過酸化水素気体を除去することが可能な形態を用いた、適切な金属から作製されたまたは金属酸化物セラミックスから構成されたアノードおよびカソード、電気分解的プロセスによっても生成されうる。代替的には、還元される前に迅速に過酸化水素気体を除去することが可能な形態を用いて、疑似理想気体PHPGは適切な支持基盤上の水および酸素分子の高周波励起によって生成されうる。
【0013】
疑似理想気体として、過酸化水素は明らかに空気よりも軽いまたは重いわけではなく、モルあたり34.0148グラムの分子量を持っている。他のいずれの疑似理想気体がそうであるように、疑似理想気体過酸化水素は空気中に拡散して、通気性材料を通過し、たびたび気体状(gaseous)といわれる過酸化水素の水相蒸気状態を含むミクロ液滴の挙動に見られるように、水の表面張力により遮られない。
【0014】
本形態において、疑似理想気体相過酸化水素気体は空気により到達できるいかなる空間にも侵入できる。これは物体同士の隙間、空気透過性クッションの内部、空気透過性寝具類の中など、部屋の中におけるクモ綱および昆虫が存在する全ての領域を含む。
【0015】
本明細書中で述べられるように、環境中において、PHPG散布装置を通して連続的に生成されることで、100万部あたり0.04部を超える疑似理想気体相過酸化水素の平衡濃度が達成され、かつ、連続的に維持される。1気圧かつ19.51セルシウス温度における平衡状態において疑似理想気体相過酸化水素はすべての空気の立方ミクロンに存在し、立方ミクロンあたり1分子の平均量、それぞれ100万部あたり、0.04部の濃度となる。100万部あたり1部のとき、立方ミクロンあたりの過酸化水素分子の平均数は25となり、100万部あたり3.2部のとき、80となる。
【0016】
理論によって制限されるわけではないが、疑似理想気体相過酸化水素は、制限されないがクモ綱、または昆虫を含む節足動物により、空気にとともに「吸引」され、または処理されて、過敏組織に損傷を与え、かつ、節足動物を殺す、または挙動に変化をもたらす。クモ綱の場合においては、疑似理想気体相過酸化水素は気管および体の穴を通って、過敏組織およびクモ綱の書肺に到達する。低い濃度における連続的な疑似理想気体相過酸化水素への暴露の結果でさえも、クモ綱の空気交換に使われる組織への損傷および死をもたらす。昆虫を含むほとんどの節足動物は肺を持たず、単に気管のネットワークを通じて体中に酸素を分配して生存している。この場合、疑似理想気体相過酸化水素は節足動物の体の全ての部分に到達して、昆虫のような節足動物の死をもたらす。理論により制限するわけではないが、疑似理想気体相過酸化水素はそれらの空気交換組織に損傷を与える。
【0017】
対照的に、人間や他の脊椎動物は疑似理想気体相過酸化水素の平衡濃度からそれらを守る呼吸メカニズムを有している。人間の肺は、過酸化水素を消費およびその濃度を制御する酵素とともに、過酸化水素を高い速度で生成し、かつ人間の肺の分泌物の1立方ミクロンは水相において過酸化水素600分子から60、000分子の平衡濃度を有する。この機能を発揮するラクトペルオキシダーゼおよびカタラーゼといった酵素は、一秒あたり何千の分子反応の酵素速度を有していることが知られている。
【0018】
本開示のある態様において、環境中の昆虫またはクモ綱といった節足動物を制御する方法が開示される。ある態様において節足動物は個体群の一部または過半数である。ある態様において、節足動物、昆虫、またはクモ綱の個体群は全体的にまたは部分的に死滅される。本方法は概略的に、(a)実質的に、例えば、(つまり非水和、溶液中の水、または共有原子価、ファンデルワールス力もしくはロンドン力により結合した水分子としての形態で)水和、オゾン、プラズマ種、および/または有機種を含まない精製過酸化水素気体(PHPG)を含んだ疑似理想気体の生成、(b)PHPGが環境中の節足動物、昆虫、またはクモ綱 個体群を制御するためにPHPGを含有する気体を環境に向かって導くことを含む。
【0019】
本明細書で使われるように、「精製過酸化水素気体」またはPHPGという用語は一般的に実質的に少なくとも(溶液中の水、または共有原子価、ファンデルワールス力もしくはロンドン力により結合した水分子としての形態で)水和を含まず、かつ実質的にオゾンを含まない過酸化水素の気体状態を意味する。
【0020】
本開示において、「実質的なオゾンの不在(substantial absence of ozone)」、「実質的にオゾンが存在しない(substantially free of ozone)」、などの用語は一般的に約0.015ppmを下回り、検出レベル(LOD(level of detection))までのオゾンの量を意味している。そのようなレベルは一般的に認知されている人体への健康への限界を下回っている。これに関して、アメリカ食品医薬品局(FDA)requires室内医療機器のオゾン排出量を0.05ppm以下のオゾン濃度にするように要求している。米国労働安全衛生局(OSHA)労働者は0.10ppmより高い平均濃度のオゾンに8時間暴露させてはいけないことを要求している。国立労働安全衛生研究所(NIOSH)はいかなるときも、オゾンの0.10ppmの上限値を超えるべきではないと推奨している。アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)のオゾンに対する国内大気質基準は0.08ppmの平均野外濃度で最大8時間としている。本明細書にて記載される散布装置は常に、ドレーゲルチューブで検出できるレベルではオゾン生成しないことが実証されている。
【0021】
ある態様において、本方法は(a)実質的に(溶液中の水、または共有原子価、ファンデルワールス力もしくはロンドン力により結合した水分子としての形態で)水和、オゾン、プラズマ種、有機種のうち少なくとも一つを含まない疑似理想気体精製過酸化水素気体(PHPG)を形成する条件下で湿潤で、不純物を含まない大気の存在下、金属、または酸化金属触媒に紫外光を照射して、(b)PHPGが環境中の節足動物を制御するためにPHPGを含有する気体を環境に向かって導くことを含む。
【0022】
ある態様において、紫外光が少なくとも一つの、約181nmより大きい、約185nmより大きい、約187nmより大きい、約182nmから約254nmの間、約187nmから約250nmの間、約188nmから約249nmの間、約255nmから約380nmの間、などの範囲の波長を含む。ある態様において、約255nmから約380nmの間の波長がPHPGの収量を改善するために好ましい。
【0023】
ある態様において、環境中PHPGの量は約0.005ppmから約5.0ppm、より好ましくは約0.02ppmから約1.5ppmまで変化しうる。ある態様において、PHPGの量は約0.5ppmから約1.5ppmにまで変化しうる。3.5mg/Lの低さの絶対湿度を含む未処理空気のフィードを使用する1.5ppmのPHPGレベルは一貫して達成できる。より好ましくは、処理環境下で湿潤再循環空気を用いた約0.09ppmから約5.0ppmのPHPGレベルが生成される。また、0.4から1.0ppmのPHPG気体を供給することを含む節足動物個体群の処理方法が含まれる。ある態様において節足動物の制御のため、PHPGは0.5から1.5ppmで提供される。ある具体的な例においては、PHPGのレベルは1.0ppm以下に維持される。
【0024】
本開示のある態様において、大気の湿度は好ましくは約1%相対湿度(RH)より大きい、約5%RHより大きい、約10%RHより大きい、などである。ある態様において大気の湿度は約10%から約99%RHとなりうる。ある態様において、本開示の方法は大気の湿度を約5%から約99%、または約10から約99%RHの範囲に制御することを含む。
【0025】
出典明示してその内容は全体が本明細書に含まれる、WO/2009/021108またはWO/2010/093796、で開示されているように、適切な散布装置が疑似理想気体PHPGを生成するために使用される。散布設計は、空気透過性光触媒的PHPGリアクター表面を、プラズマリアクター内の滞留時間を最大化するために設計された体積最適形態に小型化するよりも、薄く、空気の流れに垂直な広い範囲(例えば、ある態様において帆型の領域に渡って)に広げることで疑似理想気体PHPG生成を最適化する。
【0026】
例えば、PHPGリアクターの形態を薄く、帆型の空気透過構造として散布装置の内側シェルの内部に配置することにより、触媒上で生成された過酸化水素分子のための出口長は逓減的に短くなり、それらのPHPGリアクターでの滞留時間はほんの一瞬となり、大部分の過酸化水素分子が結果的に触媒表面に吸着し、還元されて水に戻るのを防いでいる。また、散布装置シェルの内側表面の内部に触媒基盤を置くことによって、PHPGリアクター表面領域が最大化されるだけでなく、生成された疑似理想気体PHPGもまた散布装置からほとんどすぐに放出され、そうして長期のUV光源への暴露による光分解を避けることができる。この形態を用いることで、0.40ppmの疑似理想気体PHPGアウトプット濃度が達成される。
【0027】
概略的に、本開示はある程度の特異性をもつ特定の態様において記載されており、この記載はただ、例示の方法として提供されており、以下の例示態様にて示される本開示の精神と範囲から逸脱することなしに、組合せや部分の配置を含む、構成、作製および使用の詳細において数多くの変化がなされうると理解される。
【0028】
先の開示にて、高い濃度で非水和の精製過酸化水素気体を供給するという本分野の障害は打ち破られ、PHPGの生産は数多くの応用が家庭、産業、および農業分野でなされている。パフォーマンスとPHPG生成装置のPHPG生産量、およびカビ、バクテリアおよびウイルスに対する活性とを検討を行うことで、驚くべき、かつ予想していなかった疑似理想気体相過酸化水素が特に、昆虫およびクモ綱を含む節足動物のほとんどを死滅、部分的に死滅、または挙動の変化のために使用できるという観察結果が得られた。特別な理論で制限するわけではなく、節足動物の多くの種は過酸化水素ガスに対する限定的または非自然的な防御機能を有していると考えられるために、昆虫およびクモ綱といった数多くの種の挙動に対するPHPG気体の驚くべき効果は少なくとも部分的である。
【0029】
驚くべきことに、本発明者はまた、非水和の過酸化水素気体がクモ綱、飛翔昆虫、および地を這う昆虫を含む節足動物に対して忌避剤として機能して、それらを過酸化水素により守られている領域から逃げようとさせ、その領域に入ることを防ぐことを発見した。さらに発明者は過酸化水素気体がPHPG強化領域から逃げ出すことのできない多くの節足動物の種を、数時間から数日の範囲で一定時間おくことで、非活動状態および死亡させることを発見した。発明者はさらに過酸化水素気体が節足動物の多くの種のライフサイクルを中断でき、蛹、幼生、卵をも死亡させることを観察した。これらの発見に基づき、PHPG気体の節足動物制御への応用は幅広い範囲の有益な、家庭、産業、および農産業における用途を有する。
【0030】
節足動物の制御のためのPHPGの幅広い有効性に加えて、100万部あたり数部を下回る濃度で使用されるPHPGは、環境中で水と酸素に分解する「グリーン」な殺虫剤として機能し、有毒な残留物を残さず、人間、ペットまたは植物に対して無害である。
【発明の概要】
【0031】
本開示は、精製過酸化水素気体(PHPG)を環境中に供給してPHPG気体を少なくとも0.05ppmの最終濃度であるPHPG含有環境を作製すること、およびPHPG含有環境を節足動物を制御するのに十分な時間維持することを含む、環境中の節足動物を制御するための方法を提供し、かつ含む。
【0032】
本開示はさらに、PHPG含有環境に動物を一定期間配置することを含む、節足動物の寄生虫のため動物を処理する方法を提供し、かつ含む。
【0033】
本開示はさらに、環境中の少なくとも1匹の昆虫またはクモ綱個体群を制御する方法であって、(a)実質的に、非水和で、かつ、実質的にオゾン、プラズマ種を含まず、かつ任意的に有機種を含まない擬似理想気体精製過酸化水素気体(PHPG)を含む気体の生成、(b)過酸化水素気体が少なくとも環境中における1匹の昆虫またはクモ綱個体群を制御するように作用するため、PHPGを、環境に向かって導くこと、を含む方法を提供し、かつ含む。
【0034】
別の態様において、本開示は、家に寄生しているシロアリ(termite)をPHPGで処理することを含む、シロアリ(termite)を制御する方法を提供し、かつ含む。
【0035】
さらにある態様において、本開示はPHPGを温室へ供給することを含む温室中の節足動物を制御する方法を提供し、かつ含む。
【0036】
ある態様において、本開示はさらに、植物に寄生する節足動物をPHPG含有環境に配置することを含む、節足動物の制御のため室内園芸植物を処理する方法を提供し、かつ含む。
【0037】
ある他の態様において、本開示は輸送中の農業製品に存在する節足動物を制御する方法であって、精製過酸化水素気体(PHPG)を少なくとも0.05ppmの濃度で、農業製品を含む輸送コンテナに供給してPHPG含有輸送コンテナを準備すること、PHPG含有コンテナの輸送、および節足動物が制御されるPHPG濃度を輸送中維持することを含む方法を提供し、かつ含む。
【0038】
ある態様において、本開示は少なくとも0.05ppmの濃度で精製過酸化水素気体(PHPG)を食品加工設備中に供給することを含む、食品加工設備中の節足動物を制御するための方法を提供しかつ含む。
【発明を実施するための形態】
【0039】
異なって定義しない限り、本明細書で使用される技術的、化学的用語は当業者により一般に理解される意味を有している。当業者は本開示の実践において使用されうる数多くの方法を認識している。実際、本開示は記載された方法および事項に決して限定されない。本明細書で引用されたいかなる引用文献も、出典明示してその全てが本明細書に含まれる。本開示の目的のため、以下の用語は以下にて定義される。
【0040】
本明細書において、PHPGを有する環境中における、昆虫個体群またはクモ綱個体群といった節足動物の「減少」はPHPGを欠いている環境における個体群の生物の数と比べてレベルが減少したことを意味する。いくつかの態様において、減少は節足動物個体群の死亡または活動不能によって、またはPHPG含有環境からの個体群のメンバーの脱出によって起こりうる。
【0041】
本明細書において、PHPGを有する環境中における昆虫個体群またはクモ綱個体群といった節足動物の個体群の「少なくとも部分的な減少」という用語は、PHPGを欠いている環境における個体群の生物の数と比べて少なくとも25%はレベルが減少していることを意味する。また本明細書において、複数の節足動物の個体群を有する環境において、それぞれの個体数が独立して「部分的に減少」していると理解される。
【0042】
本明細書において、PHPGを有する環境中における昆虫個体群またはクモ綱個体群といった節足動物の個体群の「実質的な減少」という用語は、PHPGを欠いている環境における個体群の生物の数と比べて少なくとも75%はレベルが減少していることを意味する。また本明細書において、節足動物の複数の個体群を有する環境において、それぞれの個体数が独立して「実質的に減少」していると理解される。
【0043】
本明細書において、PHPGを有する環境中における昆虫個体群またはクモ綱個体群といった節足動物の個体群の「効果的な除去」という用語は、PHPGを欠いている環境における個体群の生物の数と比べて95%を超えてレベルが減少していることを意味する。また本明細書において、節足動物の複数の個体群を有する環境において、それぞれの個体数が独立に「効果的な除去」をされていると理解される。効果的な量のPHPGは節足動物個体数の、少なくとも部分的な減少を、より好ましくは実質的な減少を、または最も好ましくは効果的な除去を提供できる。
【0044】
本明細書において、本明細書において節足動物の個体群を指すときに等価に用いられている「抑圧する」、「抑制する」、および「ダウンレギュレートする」という用語は節足動物の個体数のレベルが、PHPGの非存在下、類似または同一の条件での個体群の節足動物の数と比較して、減少することを意味する。
【0045】
本明細書において、PHPGを節足動物に対して一定期間供給することにより節足動物の個体群を「制御する」(「control、」 「controls、」 or 「controlling」)という用語は、節足動物を死滅させること、節足動物の挙動の変化を誘導すること、または両方を指しており、未処理の環境と比較してPHPG環境の節足動物の個体数の減少をもたらす。以下に詳細にて説明されるように、異なる節足動物個体群は異なるPHPGのレベルで制御されるので、希望の減少レベルを達成するために異なる時間、PHPG環境に暴露することを要してもよい。
【0046】
文脈上明らかにそうでないとする指示がない限り、本明細書において、単数形「1つの」(「a」、「an」)および「その」(「the」)は複数についての言及を含む。例えば、用語「1匹の節足動物」または「少なくとも1匹の節足動物」は、組合せを含む、複数の節足動物についてもよい。また本明細書において、節足動物の個体群はさらに節足動物の組み合わさった個体群を含んでもよい。
【0047】
本開示は、一定期間、節足動物に対してPHPGを供給することにより節足動物を制御するための方法を提供し、かつ含む。節足動物は、発生の第一段階もしくはそれより上の段階または成虫、において、節足動物を死滅することを含む、種々の手法により制御される。ある態様において、PHPGの環境への供給が、節足動物の若虫段階の死亡を提供する。ある態様において、PHPG気体は幼生が生まれることのないように節足動物の卵の死亡をもたらす。ある態様においてPHPGは節足動物の成虫段階に作用する。あるいくつかの態様において、PHPGの供給は、節足動物種の全ての発生段階節に対する、効果的な節足動物駆除薬として機能する。以下に記述するように、節足動物を死滅させるために必要な時間の長さと節足動物を殺すために必要なPHPGの量の両方は、節足動物の種類によって変化しうる。
【0048】
本開示はまた、節足動物の挙動を混乱させる制御の方法を、含み、供給する。いくつかの態様において、その制御の方法は節足動物の挙動の混乱および節足動物駆除薬的効果の両方を提供する。いくつかの態様において、最初のPHPGの濃度に対する暴露によって、節足動物は全ての活動を休止して、運動不能状態および休眠状態となった。他の態様において、PHPGの濃度に対する暴露は節足動物の活発な活動をもたらす。ある態様において、飛翔節足動物の活動は大きく増強され、激しい運動状態、激しい興奮状態に分類できる。本開示における態様において、PHPGに暴露後の節足動物の制御は、通常の配偶行動の妨害を含む。PHPG含有環境に暴露された節足動物に観察される他の挙動の変化は、方向感覚の喪失を含む。ある態様において本方法は、節足動物種に方向感覚の喪失を誘導することを含む。いくつかの態様において、方向感覚の喪失は摂食行動の低下をもたらす。他の態様において、方向感覚の喪失は配偶行動の低下をもたらす。
【0049】
本開示におけるある態様において、PHPGへの暴露によりもたらされた挙動の変化は、節足動物の苦痛の身体的徴候も付随しうる。いくつかの態様において、身体的徴候は、近々の餌の逆流を含む。ある他の態様において、節足動物は未成熟的に産卵し得る。ある態様において、未成熟的に産卵された卵は受精卵であってもよい。ある他の態様において、未成熟的に産卵された卵は未受精であってもよい。本開示における態様において、PHPG気体への暴露は未成熟的に産卵された卵の死をもたらす。
【0050】
節足動物の幼生形の制御の方法も、本開示において、提供されかつ含む。ある態様において、PHPGの供給は未成熟卵の早すぎる孵化をもたらす。ある態様において、節足動物を制御する方法は節足動物の幼生形の死をもたらす。いくつかの態様において、成虫形や若虫形に比べて、幼生形はPHPGへの暴露により敏感である。よって、いくつかの態様において、成体形が著しく影響を受けにくい節足動物の未成熟形をより低いレベルのPHPGが制御し得る。いくつかの態様において、PHPGが幼生形に供給されると幼生の変態を阻止する。ある態様において、殺虫剤として機能するに十分なレベルでPHPGは供給されうる。本開示はさらに節足動物の若虫形の死滅の方法を提供し、かつ含む。
【0051】
多くの節足動物にとって、PHPGへの暴露は挙動の著しい変化をもたらし、およびPHPGはかなり強力な忌避剤として作用する。いくつかの態様において、PHPGへの暴露は節足動物にPHPG含有環境からの出口を探すことをもたらす。節足動物が逃げることのできない、ある態様において、節足動物は新鮮な(非PHPG含有の)空気源に移動して、生き延びようと試みる。家庭または非実験室的な条件において、そのような節足動物は家または環境から脱出して、節足動物は、かなり低い濃度のPHPGを有する環境に侵入することも忌避するようになる。よって本開示は、PHPG含有環境を供給して、昆虫を追い払い、結果、それらの侵入を遮断することで、節足動物を制御する方法を提供する。
【0052】
本開示における態様において、PHPGレベルは節足動物種を死滅させる必要量を超えて供給され得る。そのような態様において、
【0053】
本開示の制御方法は、複数の試験された多数の系統発生学的目および綱からの例を含む、ほとんど全ての節足動物に対して効果的である。24時間、0.6ppmまでのPHPGレベルに対して抵抗性を示す、数少ない節足動物は、成虫のゴキブリ(cockroache)およびタランチュラ(tarantula spider)を含んでいた。PHPGは、ほとんどの種に対して致死的である。節足動物のある特定の種が抵抗性があるかまたは敏感かどうかを判断することは、以下に記載された方法により容易に実行可能であり、当業者に知られている。
【0054】
ある節足動物は本開示の方法に対してより敏感である。理論により制限するわけではないが、ジプテラ(Diptera)のような飛翔昆虫は、高い活性および気管を通じた過酸化水素含有空気の迅速な吸排気のため、一般にもっとも敏感である。したがって、飛翔昆虫を制御する方法は、より低いレベルのPHPG気体を必要とし、節足動物がPHPG含有環境を忌避させる制御の方法に特に合致している。
【0055】
クモ綱に関して、これらの種は‘書肺’を有しており一般に地を這う昆虫の気管系よりも敏感である。本開示はクモ綱およびサソリ類を含む、書肺を有する節足動物の制御の方法を提供し、かつ含む。
【0056】
いくつかの態様において、より大きな節足動物は、PHPG環境の死滅効果に対して、より高い抵抗性を有している。理論によって制限するわけではないが、これは節足動物の体におけるより敏感な部分までの、増大した拡散距離の結果であり得る。また、一度、気管系が閉じても、より大きな節足動物は、貯蔵された酸素により、より長期間生き残ることができる。本開示における態様において、暴露の時間の長さを増大すること、環境中におけるPHPG気体の濃度を増大すること、または両方により、抵抗性に打ち勝つことが可能である。
【0057】
本開示の方法および当業者の知識を使用することで、節足動物に対する特有な効果が容易に決定できると理解される。さらに、与えられた節足動物を死滅する、活動を抑制する、または寄せ付けなくするのに必要なPHPGのレベル、ならびに、死滅する、活動を抑制する、または寄せ付けなくするのに必要な時間は、容易に開示された方法および当分野で知られた知識を使用して決定できる。
【0058】
制限されるわけではなく、PHPGは非水和のPHPGを生成するための装置により生成され得て、その装置は、囲い、気流を供給する空気分配機構、表面に触媒を有する薄型空気透過性基盤構造、および光源を有しており、運転中、気流が空気透過性基盤構造を通過して装置がPHPGを生成し、囲いの外へそれを導く。ある態様において、光源は紫外光源である。ある態様において、気流は45°よりも大きい基盤構造に対する入射角を含む。ある態様において、入射角は90°である。ある他の態様において、気流は少なくとも5%の湿度を有する空気を含む。ある態様において、装置はさらに加湿器を含む。いくつかの態様において、薄型空気透過性基盤構造は約5nmから約750nmの間の厚みである。PHPG生成装置のさらにより詳細な説明は米国特許第8、168、122号、米国特許第8、685、329号、および米国特許出願第61/988、535号に見ることができ、その全ての内容はその全てにおいて本明細書にて援用される。
【0059】
本開示における態様において、PHPG生成装置は、エアコンディショナー、炉、または暖房換気空調(HVAC)システムに組み込まれ得る。
【0060】
本開示は、節足動物が制御される、少なくとも0.05ppmの濃度で一定期間、家屋内の環境にPHPGを供給することを含む、節足動物用の、家屋を処理するための方法を提供し、かつ含む。あるいくつかの態様において、環境における最終PHPG濃度は少なくとも0.1ppmである。他の態様において、環境における最終PHPG濃度は少なくとも、0.2ppm、少なくとも0.4ppm、少なくとも0.6ppm、または0.8ppmである。ある態様において、環境における最終PHPG濃度は1.0ppm未満である。いくつかの態様において、節足動物はカ、アリ、シロアリ、ハエ、ガ、ハサミムシ(earwig)、コオロギ(cricket)、ムカデ(centipede)、ヤスデ(millipede)、ゴキブリ(roache)、およびコウチュウ(beetle)よりなる群より選択される。ある態様において、処理は、カ、アリ、シロアリ、ハエ、ガ、ハサミムシ(earwig)、コオロギ(cricket)、ムカデ(centipede)、ヤスデ(millipede)、ゴキブリ(roache)、およびコウチュウ(beetle)よりなる群から選択される節足動物をPHPG含有環境から追い払うことまたはそれらによるPHPG含有環境への侵入を防ぐこと、を含む。ある他の態様において、処理は、カ、アリ、シロアリ、ハエ、ガ、ハサミムシ(earwig)、コオロギ(cricket)、ムカデ(centipede)、ヤスデ(millipede)、ゴキブリ(roache)、およびコウチュウ(beetle)よりなる群から選択される節足動物を死滅させることを含む。ある態様において、本方法は、地下、台所、および浴室のようなカビの生えやすい領域のカビを死滅させることを含む。ある態様において、本方法は、家屋内の環境において、相対的に高い濃度のPHPGを一定期間、節足動物を死滅させるために供給して、引き続きより低い濃度のPHPGを維持して、節足動物を侵入または増大から妨げることを含む。ある態様において、本方法は地下、台所、および浴室のようなカビの生えやすい領域のカビの成長を妨げることを含む。
【0061】
本開示は、貯蔵施設における節足動物を制御するための方法を提供しかつ含む。本開示における貯蔵施設は個人の、および産業用の貯蔵施設を含む。ある態様において、本方法は、飛翔昆虫を追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、飛翔昆虫を死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、貯蔵施設内において、カビを成長から妨げるのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、貯蔵施設内において、カビを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、PHPGは貯蔵施設に連続的に供給される。他の態様において、PHPGは断続的に貯蔵施設に供給される。ある態様において、PHPGは日中の間ずっと、供給される。ある他の態様において、PHPGは夜通しで供給される。
【0062】
本開示における、ある態様において、貯蔵施設を処理するためのPHPGは少なくとも0.1ppmの最終濃度で貯蔵施設に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0063】
本開示は、宿泊施設内の環境に、節足動物個体群が制御される、少なくとも0.05ppmの濃度で一定期間、PHPGを供給することを含む、宿泊施設における節足動物を制御するための方法を提供し、かつ含む。本開示における宿泊施設は限定されるわけではなく、ホテル、モテル、ホステル、ベッドアンドブレックファスト施設、テント、キャンピングカー、およびコテージを含む。ある態様において、本方法は飛翔昆虫、ノミ、ダニ、およびシラミを追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給すること含む。ある態様において、本方法は飛翔昆虫を死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法はトコジラミ(bed bug)を追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給すること含む。ある態様において、本方法は、宿泊施設内において、カビを成長から妨げるのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は宿泊施設内の飛翔昆虫、ノミ、ダニ、およびシラミを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は宿泊施設内のカビを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は宿泊施設内のトコジラミ(bed bug)を死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある他の態様において、PHPGは宿泊施設に連続的に供給される。他の態様において、PHPGは断続的に宿泊施設に供給される。ある態様において、PHPGは日中の間ずっと、供給される。ある他の態様において、PHPGは夜通しで供給される。ある態様において、PHPGは宿泊施設が空いているときにだけ供給される。あるいくつかの態様において、PHPGはスタンドアローンの装置によって生成される。他の態様において、PHPGはエアコンディショナー、炉、または暖房換気空調(HVAC)システムに組み込まれたPHPG生成装置により生成される。
【0064】
本開示における、ある態様において、PHPGは少なくとも0.1ppmの最終濃度で宿泊施設に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0065】
本開示は、温室における節足動物を制御するための方法を提供しかつ含む。本開示における温室は個人の、および産業用の温室を含む。ある態様において、本方法は、飛翔昆虫を追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、飛翔昆虫を死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、温室内において、カビを成長から妨げるのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は、温室内において、カビを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、PHPGは温室に連続的に供給される。他の態様において、PHPGは断続的に温室に供給される。ある態様において、PHPGは日中の間ずっと、供給される。ある他の態様において、PHPGは夜間の間ずっと、供給される。
【0066】
本開示における、ある態様において、温室を処理するためのPHPGは、少なくとも0.1ppmの最終濃度で温室に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0067】
本開示は、PHPG含有環境に一定期間動物を配置することを含む、節足動物の制御のために飼育動物を処理する方法を提供し、かつ含む。ある態様において、本方法はマダニ(tick)、ノミ、ダニ、およびシラミを追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法はマダニ(tick)、ノミ、ダニ、およびシラミを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、飼育動物はネコ、イヌ、および齧歯動物よりなる群から選択される。
【0068】
本開示における、ある態様において、飼育動物を処理するためのPHPGは、少なくとも0.1ppmの最終濃度で飼育動物を処理するための環境に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0069】
本開示は、PHPG含有環境に動物を一定期間配置することを含む、節足動物の寄生虫のため動物を処理する方法を提供し、かつ含む。いくつかの態様において、PHPG含有環境における最終PHPG濃度は少なくとも0.05ppmである。他の態様において、PHPG含有環境における最終PHPG濃度は1.0ppmより少ない。いくつかの態様において、動物はPHPG含有環境下に節足動物を制御するのに十分な一定時間置かれる。本方法のある態様において、動物は家庭向けペットである。ある態様において、猫、犬、または齧歯動物よりなる群から選択された家庭向けペット。本開示の他の態様において、動物は家畜動物である。いくつかの態様において、家畜動物はウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ニワトリ、アヒルおよびガチョウよりなる群から選択される。ある態様において、節足動物は、マダニ(tick)、ツノサシバエ(horn fly)、イエバエ(face fly)、サシバエ(stable fly)、ハジラミ(biting louse)、シラミ(sucking louse)、ウジ(grub)およびダニよりなる群から選択される。いくつかの態様において、節足動物は系統発生学的綱マロファガ(Mallophaga)(ハジラミ(chewing lice))の構成要素である。ある態様において、マロファガ(Mallophaga)はボビコラ・オビス(Bovicola ovis)(ヒツジハジラミ(sheep biting louse))、メナカンタス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus)(チキンボディラウス(chicken body louse))、およびメノポン・ガリネア(Menopon gallinea) (コモンヘンラウス(common hen louse))よりなる群から選択される。ある態様において、節足動物は、シャフトラウス(shaft louse)、ハネシラミ(wing louse)、チキンヘッドラウス(chicken head louse)、トリサシダニ(northern fowl mite)、レッドチキンマイト(red chicken mite)、トロピカルフォウルマイト(tropical fowl mite)、フォウルチック(fowl tick)、およびスティックライトフリー(sticklight flea)よりなる群から選択される。
【0070】
本開示は食品加工設備中の節足動物を制御するための方法を提供しかつ含む。本開示における態様において、食品加工設備は生材料を食品または加工形態前の食品に変換する。本開示における食品加工設備はレストラン、食品集配センター、食品包装工場、化製場、畜殺場、魚類缶詰め工場および食料品店を含む。ある態様において、本方法は飛翔昆虫を追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法は飛翔昆虫を死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、PHPGは連続的に食品加工設備に供給される。他の態様において、PHPGは断続的に食品加工設備に供給される。ある態様において、PHPGは営業時間内に供給される。ある他の態様において、PHPGは営業時間外に供給される。
【0071】
本開示における、ある態様において、食品加工設備の処理のためのPHPGは、少なくとも0.1ppmの最終濃度で食品加工施設に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0072】
本開示は、PHPGを屋内環境に少なくとも0.05ppmの濃度で一定期間供給してシロアリ個体群を制御することを含む、シロアリ個体群のために家屋を処理するための方法を提供し、かつ含む。ある態様において、本方法はシロアリを追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法はシロアリを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、本方法はシロアリの摂食行動を止めることをもたらすに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、PHPGは家屋内の環境に連続的に供給される。他の態様において、PHPGは断続的に家屋内の環境に供給される。ある態様において、PHPGは日中の間ずっと、供給される。ある他の態様において、PHPGは夜通しで供給される。
【0073】
本開示における、ある態様において、シロアリの処理のためのPHPGは、少なくとも0.1ppmの最終濃度で家屋内の環境に供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0074】
本開示は、一定期間布またはリネンを含む保管容器またはパッケージに対してPHPGを供給することを含む、保管している布またはリネンに存在する節足動物を制御するための方法を提供し、かつ含む。ある態様において、本方法は、ガ、ハエ、ノミ、ダニ、およびシラミを追い払うのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。他の態様において、本方法はガ、ハエ、マダニ、ノミ、ダニ、およびシラミを死滅するのに十分なPHPGの濃度を供給することを含む。ある態様において、布またはリネンは冬の間、保管される。ある他の態様において、布またはリネンは夏の間、保管される。ある態様において、PHPGは保管容器またはパッケージに連続的に供給される。他の態様において、PHPGは保管容器またはパッケージに断続的に供給される。ある態様において、PHPGは保管容器またはパッケージに、保管容器またはパッケージを無期限に密封する前に所望の濃度で供給される。
【0075】
本開示における、ある態様において、保管している布またはリネンに存在する節足動物の制御のためのPHPGは、少なくとも0.1ppmの最終濃度で布またはリネンに供給される。ある他の態様において、PHPG濃度は、少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。当業者は容易に、現在の開示の観点、ならびに、さらに節足動物種の性質、数、および根源の観点から、好ましいPHPGのレベルを決定できる。
【0076】
本開示は、PHPGを農業製品を含む輸送コンテナに供給してPHPG含有輸送コンテナを準備すること、コンテナの輸送、および事前に決められた濃度のPHPG濃度を輸送中維持することを含む、輸送中の農業製品に存在する節足動物を制御するための方法を提供し、かつ含む。ある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.05ppmの濃度で提供されて維持される。ある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.1ppmの濃度で提供されて維持される。他の態様において、PHPG濃度は少なくとも0.2ppmの濃度で供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.3ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.4ppmで供給され維持される。さらにある態様において、PHPG濃度は少なくとも0.5ppm、少なくとも0.6ppm、少なくとも0.7ppm、少なくとも0.8ppmまたは少なくとも0.9ppmで供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は1.0ppmより低く、供給され維持される。ある態様において、PHPG濃度は0.1ppmから0.6ppmの間で供給され維持される。ある他の態様において、PHPGの濃度は0.4ppmから1.0ppmの間で供給され維持される。ある態様において、輸送コンテナに連続的にPHPG含有噴流気体が噴流される。ある態様において、PHPG含有噴流気体はアルゴンを含む。また、本開示において、初期段階での強化された節足動物の死滅を提供するため、PHPGが最初に輸送濃度よりも高い濃度で供給される方法が、提供され、かつ含む。下記の方法および当業者に知られる方法を用いることで、輸送中の最適なPHPGの量を決定することは単に機械的な試験を用いて達成することができる。
【0077】
いくつかの態様において、PHPGにより節足動物が制御された条件下の輸送のための農業製品は果物である。他の態様において、農業製品は野菜である。他の態様において、農業製品はナッツ、種、または肉である。いくつかの態様において、輸送コンテナは国際基準に従い組み立てられて、輸送会社、鉄道およびトラック業者の間で交換可能である。さらに他の態様において、輸送会社は付加的に、冷却されたり、加熱されたり、または他の方法により輸送中の基準として処理され得る。本開示におけるある態様において、PHPGを有する条件下で輸送される農業製品はバナナである。ある態様において、農業製品はバルクコーヒーである。他の態様において、農業製品は大豆である。他の態様において、農業製品は穀物である。ある態様において、穀物は米、小麦、トウモロコシ、および大麦よりなる群から選択される。他の態様において、農業製品は腐敗しやすい製品である。ある態様において、農業製品はPHPGを有する環境下で輸送されて、外来種の移動および侵入を最小化または回避する。
【0078】
本開示は節足動物門の構成要素の制御のための方法を提供し、かつ含む。ある態様において、節足動物は個体群の一部であり得る。ある態様において、節足動物の個体群は、制限されるわけではなく、卵、幼生、蛹、若虫、および成虫を含む発生の様々な段階の構成要素を含むことができる。本開示における他の態様において、制御された節足動物は2またはそれ以上の異なる節足動物の個体群を含む、組み合わさった個体群の一部であってよい。詳細な系統発生学的、挙動的、および身体的な特徴の情報源が当業者に知られている。例えば、insects.tamu.edu、bugguide.netといったインターネット上が挙げられる。
【0079】
いくつかの態様において、卵は成熟、未成熟、受精卵、または未受精卵であり得る。いくつかの態様において、幼生は発生過程の様々な段階であり得る。いくつかの態様において、若虫は発生過程のどの段階にも存在し得る。
【0080】
別の態様において、本開示は系統発生学的目ホモプテラ(Homoptera)、の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される目ホモプテラ(Homoptera)の構成要素は、例えばアレウロデス・ブラシカエ(Aleurodes brassicae)、ワタコナジラミ(Bemisia tabaci)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドラリス・ファバエ(Doralis fabae)、ドラリス・ポミ(Doralis pomi)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus arundinis)、ムギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum avenae)、ミズス属種(Myzus spp.)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、フィロキセラ・ヴァスタトリクス(Phydloxera vastatrix)、ペムフィグス属種( Pemphigus spp.)、ヒメヨコバイ属種( Empoasca spp.)、ユースセリス・ビロバッス(Euscelis bilobatus)、ツマグロヨコバイ( Nephotettix cincticeps)、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetia oleae)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、シロマルカイガラムシ(Aspidiotus hederae)、プシュードコツカスヒ属種(Pseudococcus spp.)、およびキジラミ属種(Psylla spp.)を含む。
【0081】
別の態様において、本開示は系統発生学的目レピドプテラ(Lepidoptera)、の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される目レピドプテラ(Lepidoptera)の構成要素は、例えば、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ケイマトビア・ブルマータ(Cheimatobia brumata)、リソコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、コナガ(Plutella xylostella)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ドクガ(Euproctis chrysorrhoea)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、ブックラトリクス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ヤガ属種(Agrotis spp.)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルテア属種(Feltia spp.)、ミスジオリンガ(Earias insulana)、ヒリオシス属種(Heliothis spp.)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、マツキリガ(Panolis flammea)、ハスモンヨトウ(Prodenia litura)、ヨトウ属種(Spodoptera spp.)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、シロチョウ属種(Pieris spp.)、ニカメイガ属種(Chilo spp.)、アワノメイガ(Pyrausta nubilalis)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、コイガ(Tineola bisselliella)、イガ(Tinea pellionella)、ホフマンノフィラ・プセウドスプレテルラ(Hofmannophila pseudospretella)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レテクラナ(Capua reticulana)、トウヒシントメハマキ(Choristoneura fumiferana)、ブドウホソハマキ(Clysia ambiguella)、チャハマキ(Homona magnanima)、およびトルトリックス・ビリダーナ(Tortrix viridana)を含む。
【0082】
別の態様において、本開示は系統発生学的目コレオプテラ(Coleoptera)、の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される目コレオプテラ(Coleoptera)の構成要素は、例えば、アノビウム・プンクターツム(Anobium punctatum)、コナナガシンクイ(Rhizopertha dominica)、エンドウゾウムシ(Bruchidius obtectus)、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、カラシナハムシ(Phaedon cochleariae)、デアブロチカ属種(Diabroticaspp.)、ナトビハムシ(Psylliodes chrysocephala)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、ハナゾウムシ属種(Anthonomus spp.)、コクゾウムシ属種(Sitophilus spp.)、キンケクチブトリゾウムシ(Otiorrhynchus sulcatus)、バショウオサゾウムシ(Cosmopolites sordidus)、ケウソルリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、カツヲブシムシ属種(Dermestes spp.)、トゥロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、アンスレヌス属種(Anthrenus spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ヒラタキクイムシ属種(Lyctus spp.)、メリゲセス・アエネウス(Meligethes aeneus)、プテヌス属種(Ptinus spp.)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、ニセマルヒョウホンムシ(Gibbium psylloides)、トゥボリウム属種(Tribolium spp.)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、ヨーロッパコフキコガネ(Melolontha melolontha)、アンフィマロン・ソルステテアリス(Amphimallon solstitialis)、およびコステリトゥラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)を含む。
【0083】
別の態様において、本開示は系統発生学的目コレオプテラ(Coleoptera)、の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される目コレオプテラ(Coleoptera)の構成要素は、例えば、アカリンマ・ビタタム(Acalymma vittatum)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレタス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、ガイマイゴミムシダマシ(Alphitobius diaperinus)、アムフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノプロフォラ属種(Anoplophora spp.)、アンソノマス属種(Anthonomus spp.)、アンスレナス属種(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲナス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オブテクタス(Bruchidius obtectus)、ブルーカス属種(Bruchus spp.)、キャッシダ属種(Cassida spp.)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンカス属種(Ceutorrhynchus spp.)、チャエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ジーランディカ(Costelytra zealandica)、クテニセラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンカス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、シリンドロコプツルス属種(Cylindrocopturus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、ディコクロシス属種(Dichocrocis spp.)、ジロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピラクナ(Epilachna spp.)、エピトリックス属種(Epitrix spp.)、ファウスティヌス属種(Faustinus spp.)、ギビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヘテロニカス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニクス属種(Heteronyx spp.)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バユルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスティカ(Hypera postica)、ハイポセネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサンギニア(Lachnosterna consanguinea)、レマ属種(Lema spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアータ(Leptinotarsa decemlineata)、ルーコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メ気体セリス属種(Megascelis spp.)、メラノトス属種(Melanotus spp.)、メリゲテス・アエネアス属種(Meligethes aeneus)、メロロンタ属種(Melolontha spp.)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサンソグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オリザファ気体・オリザエ(Oryzaphagus oryzae)、オチオリンクス属種(Otiorrhynchus spp.)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、オオコナナガシンクイ(Prostephanus truncatus)、プシリオデス属種(Psylliodes spp.)、プチナス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ヴェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィラス属種(Sitophilus spp.)、スフェノフォラス属種(Sphenophorus spp.)、ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、タニメカス属種(Tanymecus spp.)、テネブリオ・モリター(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキアス属種(Tychius spp.)、キシロトレカス属種(Xylotrechus spp.)、およびザブラス属種(Zabrus spp)を含む。
【0084】
別の態様において、本開示は系統発生学的綱クモ綱、の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される綱クモ綱の構成要素は、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アンフィテトラニクス・ヴィエネンシス(Amphitetranychus viennensis)、アル気体属種(Argas spp.)、ボーフィラス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、セントルロイデス(Centruroides spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssius)、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farina)、デルマセントア属種(Dermacentor spp.)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ハロタイデウス・デストラクター(Halotydeus destructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、マダニ属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス(Latrodectus spp.)、イトグモ属種(Loxosceles spp)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、ヌフェルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodorus spp.)、イエダニ属種(Ornithonyssus spp.)、パノニカス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラタス(Polyphagotarsonemus latus)、ソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コイタマダニ属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニカス属種(Tetranychus spp.)、ヴァサテス属種(Vaejovis spp.)、およびヴァサテス・リコペルシキ(Vasates lycopersici)を含む。
【0085】
別の態様において、本開示はコレオプテラ(Coleoptera) (コウチュウ(beetle))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの節足動物の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アカントセリデス属種(Acanthoscelides spp.)(ゾウムシ)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)(インゲンマメゾウムシ)、アグリルス・プラニペンニス(Agrilus planipennis)(アオナガタマムシ)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)(ハリガネムシ)、アノプロホラ・グラブリペンニス(Anoplophora glabripennis)(ツヤハダゴマダラカミキリ)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)(ゾウムシ)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)(ワタミハナゾウムシ)、アフィジウス属種(Aphidius spp.)、アピオン属種(Apion spp.)(ゾウムシ)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)(地虫)、アタエニウス・スプレツルス(Ataenius spretulus)(Black Turfgrass Ataenius)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)(pygmy mangold beetle)、アウラコホレ属種(Aulacophore spp.)、ボチノデレス・プンクチベントリス(Bothynoderes punctiventris)(beet root weevil)、ブルクス属種(Bruchus spp.)(ゾウムシ)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)(エンドウマメゾウムシ)、カコエシア属種(Cacoesia spp.)、カロソブルクス・マクラツス(Callosobruchus maculatus)(ヨツモンマメゾウムシ)、カルポフィルス・ヘミプテラス(Carpophilus hemipteras)(クリヤケシキスイ)、カッシダ・ビッタタ(Cassida vittata)、セロステルナ属種(Cerosterna spp.)、セロトマ属種(Cerotoma spp.)(ハムシ)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)(bean leaf beetle)、コイトリンクス属種(Ceutorhynchus spp.)(ゾウムシ)、コイトリンクス・アッシミリス(Ceutorhynchus assimilis)(cabbage seedpod weevil)、コイトリンクス・ナピ(Ceutorhynchus napi)(cabbage curculio)、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)(ハムシ)、コラスピス属種(Colaspis spp.)(土壌コウチュウ)、コノデルス・スカラリス(Conoderus scalaris)、コノデルス・スチグモスス(Conoderus stigmosus)、コノトラケルス・ネヌファル(Conotrachelus nenuphar)(スモモゾウムシ)、コチヌス・ニチジス(Cotinus nitidis)(Green June beetle)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)(アスパラ気体ハムシ)、クリプトレステス・フェルギネウス(Cryptolestes ferrugineus)(サビカクムネヒラタムシ)、クリプトレステス・プシルス(Cryptolestes pusillus)(カクムネヒラタムシ)、クリプトレステス・ツルシクス(Cryptolestes turcicus)(トルコカクムネヒラタムシ)、クテニセラ属種(Ctenicera spp.)(ハリガネムシ)、クルクリオ属種(Curculio spp.)(ゾウムシ)、シクロセファラ属種(Cyclocephala spp.)(地虫)、シリンドロクプツルス・アドスペルスス(Cylindrocpturus adspersus)(sunflower stem weevil)、デポラウス・マルギナツス(Deporaus marginatus)(mango leaf-cutting weevil)、デルメステス・ラルダリウス(Dermestes lardarius)(オビカツオブシムシ)、デルメステス・マクラテス(Dermestes maculates)(ハラジロカツオブシムシ)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)(ハムシ)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachnavarivestis)(インゲンテントウ)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ヒロビウス・パレス(Hylobius pales)(pales weevil)、ヒペラ属種(Hyperaspp.)(ゾウムシ)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)(アルファルファタコゾウムシ)、ヒペルドエス属種(Hyperdoes spp.)(スズメノカタビラオサゾウムシ) 30、ヒポテネムス・ハンペイ(Hypothenemus hampei)(コーヒーノミキクイムシ)、イプス属種(Ips spp.)(キクイムシ)、ラシオデルマ・セリコルネ(Lasioderma serricorne)(タバコシバンムシ)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)(コロラドハムシ)、リオゲニス・フスクス(Liogenys fuscus)、リオゲニス・スツラリス(Liogenys suturalis)、リッソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)(イネミズゾウムシ)、リクツス属種(Lyctus spp.)(キクイムシ/ヒラタキクイムシ)、マエコラスピス・ジョリベチ(Maecolaspis joliveti)、メガセリス属種(Megascelis spp.)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス属種(Meligethes spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)(blossom beetle)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)(ヨーロッパコフキコガネ)、オベレア・ブレビス(Oberea brevis)、オベレア・リネアリス(Oberea linearis)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)(タイワンカブトムシ)、オリザエフィルス・メルカトル(Oryzaephilus mercator)(オオメノコギリヒラタムシ)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)(ノコギリヒラタムシ)、オチオリンクス属種(Otiorhynchus spp.)(ゾウムシ)、オウレマ・メラノプス(Oulema melanopus)(クビアカクビホソハムシ)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パントモルス属種(Pantomorus spp.)(ゾウムシ)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)(コフキコガネ)、フィロファガ・クヤバナ(Phyllophaga cuyabana)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)(ハムシ)、フィンキテス属種(Phynchites spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)(マメコガネ)、プロステファヌス・トルンカテス(Prostephanus truncates)(オオコナナガシンクイ)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)(コナナガシンクイ)、リゾトログス属種(Rhizotrogus spp.)(コフキコガネ)、リンコホルス属種(Rhynchophorus spp.)(ゾウムシ)、スコリツス属種(Scolytus spp.)(キクイムシ)、シェノホルス属種(Shenophorus spp.)(ゾウムシ)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)(アカアシチビコフキゾウムシ)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)(コクゾウムシ)、シトフィルス・グラナリエス(Sitophilus granaries)(グラナリアコクゾウムシ)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)(ココクゾウムシ)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)(ジンサンシバンムシ)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)(flour beetle)、トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum)(コクヌストモドキ)、トリボリウム・コンフスム(Tribolium confusum)(ヒラタコクヌストモドキ)、トロゴデルマ・バリアビレ(Trogodermavariabile)(キマダラカツオブシムシ)、およびザブルス・テネビオイデス(Zabrus tenebioides)を含む。
【0086】
本開示は亜門多足類の構成要素である節足動物の制御のための方法を提供し、かつ、含む。本開示の方法により制御される亜門多足類の構成要素は、例えば、綱ジプロポダ(Diplopoda) または チロポダ(Chilopoda)の構成要素を含む。
【0087】
別の態様において、本開示は亜門六脚類の構成要素である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。本開示は系統発生学的綱インセクタ(Insecta)の構成要素である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。
【0088】
別の態様において、本開示はデルマプテラ(Dermaptera) (ハサミムシ(earwig))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。
【0089】
別の態様において、本開示はディクティオプテラ(Dictyoptera )(ゴキブリ(cockroache))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)(チャバネゴキブリ)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)(トウヨウゴキブリ)、パルコブラッタ・ペンシルバニカ(Parcoblatta pennsylvanica)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)(ワモンゴキブリ)、ペリプラネタ・アウストラロアシアエ(Periplaneta australoasiae)(コワモンゴキブリ)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)(トビイロゴキブリ)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)(クロゴキブリ)、ピクノセルス・スリナメンシス(Pycnoselus surinamensis)(オガサワラゴキブリ)およびスペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)(チャオビゴキブリ)を含む。
【0090】
本開示における態様において、ディクティオプテラ(Dictyoptera )を制御するのに有効なPHPGのレベルは0.6ppmよりも高い。ある態様において、ディクティオプテラを制御するのに有効なPHPGのレベルは1.0ppmよりも高い。他の態様において、ディクティオプテラを制御するのに有効なPHPGのレベルは1.5ppmよりも高い。成虫のディクティオプテラはPHPGの低いレベルに対しては抵抗性を有している様子であり、効き目がない様子であるが、しかしながら卵、幼生、および未成熟形はPHPGに敏感だと期待される。ある態様において、本開示は、成虫のディクティオプテラの挙動を変化させる一方、未成熟ディクティオプテラの節足動物駆除薬を提供するディクティオプテラを制御するための方法を提供し、かつ含む。ある態様において、PHPGは成虫のディクティオプテラによるPHPG処理空間への侵入を防ぐことにより、成虫のディクティオプテラによる寄生を阻止することを提供する。
【0091】
別の態様において、本開示はジプテラ(Diptera) (ハエ(true flies)).である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アエデス属種(Aedes spp.)(カ)、アグロミザ・フロンテラ(Agromyza frontella)(alfalfa blotchleafminer)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)(ハモグリバエ)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)(ミバエ)、アナストレファ・ススペンサ(Anastrepha suspensa)(カリブカイミバエ)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)(カ)、バトロセラ属種(Batrocera spp.)(ミバエ)、バクトロセラ・ククルビタエ(Bactroceracucurbitae)(ウリミバエ)、バクトロセラ・ドルサリス(Bactrocera dorsalis)(ミカンコミバエ)、セラチチス属種(Ceratitis spp.)(ミバエ)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)(チチュウカイミバエ)、クリソプス属種(Chrysops spp.)(メクラアブ)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)(アメリカオビキンバエ)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)(タマバエ)、クレキス属種(Culex spp.)(カ)、ダシノイラ属種(Dasineura spp.)(タマバエ)、ダシノイラ・ブラッシカエ(Dasineura brassicae)(ダイコンタマバエ)、デリア属種(Delia spp.)、デリア・プラツラ(Delia platura)(タネバエ)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)(ショウジョウバエ)、ファンニア属種(Fannia spp.)(filth flies)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)(ヒメイエバエ)、ファンニア・スカラリス(Fannia scalaris)(コブアシヒメイエバエ)、気体テロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)(ウマバエ)、グラシリア・ペルセアエ(Gracillia perseae)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)(ノサシバエ)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)(ネクイムシ)、ヒポデルマ・リネアツム(Hypodermalineatum)(キスジウシバエ)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)(ハモグリバエ)、リリオミザ・ブラッシカエ(Liriomyza brassica)(アブラナハモグリバエ)、メロファグス・オビヌス(Melophagus ovinus)(ヒツジシラミバエ)、ムスカ属種(Musca spp.)(muscid fly)、ムスカ・アウツムナリス(Musca autumnalis)(イエバエ(face fly))、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)(イエバエ)、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)(ヒツジバエ)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)(fritfly)、ペゴミイア・ベタエ(Pegomyia betae)(beet leafminer)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)(ニンジンサビバエ)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)(ヨーロッパオウトウミバエ)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)(リンゴミバエ)、シトジプロシス・モセラナ(Sitodiplosis mosellana)(ムギアカタマバエ)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)(サシバエ)、タバヌス属種(Tabanus spp.)(ウマバエ)、およびチプラ属種(Tipula spp.)(ガガンボ)を含む。
【0092】
本開示にて提供された方法により制御される綱ジプテラ(Diptera)の構成要素である節足動物の他の例は、限定されるわけではないが、アスホンジリア属種(Asphondylia spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、キロノムス属種(Chironomus spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリセタ属種(Culiseta spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ヒドレリア属種(Hydrellia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ルトゾミア属種(Lutzomia spp.)、マンソニア属種(Mansonia spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ペゴミイア属種(Pegomyia spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ホルミア属種(Phormia spp.)、プロジプロシス属種(Prodiplosis spp.)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、およびテタノプス属種(Tetanops spp.)を含む。
【0093】
別の態様において、本開示はヘミプテラ(Hemiptera) (カメムシ(true bug))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)(green stink bug)、ブリッスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)(アメリカコバネナガカメムシ)、カロコリス・ノルベギクス(Calocoris norvegicus)(potato mirid)、シメキス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)(ネッタイトコジラミ)、シメキス・レクツラリウス(Cimex lectularius)(トコジラミ)、ダグベルツス・ファシアツス(Dagbertus fasciatus)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジスデルクス・スツレルス(Dysdercus suturellus)(アカホシカメムシ)、エデッサ・メジタブンダ(Edessa meditabunda)、オイリ気体テル・マウラ(Eurygaster maura)(cereal bug)、オイスキスツス・ヘロス(Euschistus heros)、オイスキスツス・セルブス(Euschistusservus)(brown stink bug)、ヘロペルチス・アントニイ(Helopeltis antonii)、ヘロペルチス・テイボラ(Helopeltis theivora)(tea blight plantbug)、ラギノトムス属種(Lagynotomus spp.)(ヘッピリムシ)、レプトコリサ・オラトリウス(Leptocorisa oratorius)、レプトコリサ・バリコルニス(Leptocorisavaricornis)、リグス属種(Lygus spp.)(メクラカメムシ)、リグス・ヘスペルス(Lygus hesperus)(western tarnished plant bug)、マコネリコックス・ヒルスツス(Maconellicoccus hirsutus)、ノイロコルプス・ロンギロストリス(Neurocolpus longirostris)、ネザラ・ビリズラ(Nezara viridula)(ミナミオアカメムシ)、フィトコリス属種(Phytocoris spp.)(メクラカメムシ)、フィトコリス・カリホルニクス(Phytocoris californicus)、フィトコリス・レラチブス(Phytocoris relativus)、ピエゾドルス・グイルジンギ(Piezodorus guildingi)、ポエシロカプスス・リネアツス(Poecilocapsus lineatus)(fourlined plant bug)、プサルス・バッシニコラ(Psallus vaccinicola)、プソイダシスタ・ペルセアエ(Pseudacysta perseae)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)およびトリアトマ属種(Triatoma spp.)(吸血サシガメ/オオサシガメ)を含む。
【0094】
本開示にて提供された方法により制御される分類ヘテロプテラ(Heteroptera)の構成要素である節足動物の他の例は、限定されるわけではないが、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ボイセア属種(Boisea spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメクス属種(Cimex spp.)、コラリア属種(Collaria spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリ気体テル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビエルス(Horchias nobiellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、マクロペス・エクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラタム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス属種(Psallus spp.)、ロドニウス属種(Rhodonius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、およびチブラカ属種(Tibraca spp.)を含む。
【0095】
別の態様において、本開示はホモプテラ(Homoptera) (アブラムシ(aphid)、カイガラムシ(scale)、コナジラミ(whitefly)、ヨコバイ(leafhopper))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アクリトシホン・ピスム(Acrythosiphon pisum)(エンドウヒゲナガアブラムシ)、アデルゲス属種(Adelges spp.)(カサアブラムシ)、アロイロデス・プロレテラ(Aleurodes proletella)(タマコナジラミ)、アロイロジクス・ジスペルセス(Aleurodicus disperses)、アロイロトリキスス・フロッコスス(Aleurothrixusfloccosus)(ミカンワタコナジラミ)、アルアカスピス属種(Aluacaspis spp.)、アムラスカ・ビグテラ・ビグテラ(Amrasca bigutella bigutella)、アフロホラ属種(Aphrophora spp.)(ヨコバイ)、アオニジエラ・アウランチイ(Aonidiella aurantii)(アカマルカイガラムシ)、アフィス属種(Aphis spp.)(アブラムシ)、アフィス・ゴッシピイ(Aphis gossypii)(ワタアブラムシ)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)(リンゴアブラムシ)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)、ベミシア属種(Bemisia spp.)(コナジラミ)、ベミシア・アルゲンチホリイ(Bemisia argentifolii)、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)(タバココナジラミ)、ブラキコルス・ノキシウス(Brachycolus noxius)(Russian aphid)、ブラキコリネラ・アスパラギ(Brachycorynella asparagi)(asparagus aphid)、ブレベンニア・レヒ(Brevennia rehi)、ブレビコリネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)(ダイコンアブラムシ)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)(カイガラムシ)、セロプラステス・ルベンス(Ceroplastes rubens)(ルビーロウカイガラムシ)、キオナスピス属種(Chionaspis spp.)(カイガラムシ)、クリソンファルス属種(Chrysomphalus spp.)(カイガラムシ)、コックス属種(Coccus spp.)(カイガラムシ)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)(オオバコアブラムシ)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)(ヨコバイ)、エリオソマ・ラニゲルム(Eriosoma lanigerum)(リンゴワタムシ)、イセリア・プルカシ(Icerya purchasi)(ワタフキカイガラムシ)、イジオスコプス・ニチズルス(Idioscopus nitidulus)(mango leafhopper)、ラオデルファキス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)(ヒメトビウンカ)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マクロシフム・オイホルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)(チューリップヒゲナガアブラムシ)、マクロシフム・グラナリウム(Macrosiphum granarium)(ムギヒゲナガアブラムシ)、マクロシフム・ロサエ(Macrosiphum rosae)(イバラヒゲナガアブラムシ)、マクロステレス・クアドリリネアツス(Macrosteles quadrilineatus)(aster leafhopper)、マハナルバ・フリンビオラタ(Mahanarva frimbiolata)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)(ムギウスイロアブラムシ)、ミクチス・ロンギコルニス(Mictis longicornis)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)(ヨコバイ)、ネホテッチキス・シンクチペス(Nephotettix cinctipes)(ツマグロヨコバイ)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)(トビイロウンカ)、パルラトリア・ペルガンジイ(Parlatoria pergandii)(マルクロホシカイガラムシ)、パルラトリア・ジジフィ(Parlatoria ziziphi)(ヒメクロカイガラムシ)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)(トウモロコシウンカ)、フィラエヌス属種(Philaenus spp.)(アワフキムシ)、フィロキセラ・ビチホリアエ(Phylloxera vitifoliae)(ブドウネアブラムシ)、フィソケルメス・ピセアエ(Physokermes piceae)(spruce bud scale)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)(コナカイガラムシ)、プソイドコックス属種(Pseudococcus spp.)(コナカイガラムシ)、プソイドコックス・ブレビペス(Pseudococcus brevipes)(パインアップルコナカイガラムシ)、クアドラスピジオツス・ペルニシオスス(Quadraspidiotus perniciosus)(ナシマルカイガラムシ)、ラパロシフム属種(Rhapalosiphum spp.)(アブラムシ)、ラパロシフム・マイダ(Rhapalosiphum maida)(トウモロコシアブラムシ)、ラパロシフム・パジ(Rhapalosiphum padi)(ムギクビレアブラムシ)、サイッセチア属種(Saissetia spp.)(カイガラムシ)、サイッセチア・オレアエ(Saissetia oleae)(オリーブカタカイガラムシ)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)(ムギミドリアブラムシ)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)(ムギヒゲナガアブラムシ)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)(セジロウンカ)、テリオアフィス属種(Therioaphis spp.)(アブラムシ)、トウメイエラ属種(Toumeyella spp.)(カイガラムシ)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)(アブラムシ)、トリアロイロデス属種(Trialeurodes spp.)(コナジラミ)、トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)(オンシツコナジラミ)、トリアロイロデス・アブチロネウス(Trialeurodes abutiloneus)(bandedwing whitefly)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)(カイガラムシ)、ウナスピス・ヤノネンシス(Unaspis yanonensis)(ヤネノカイガラムシ)およびズリア・エントレリアナ(Zulia entreriana)を含む。
【0096】
本開示にて提供された方法により制御される分類ホモプテラ(Homoptera)の構成要素である節足動物の他の例は、限定されるわけではないが、アキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カッリギュポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ドュサピス属種(Dysaphis spp.)、ドュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、フェッリシア属種(Ferrisia spp.)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ヒエログリュプス属種(Hieroglyphus spp.)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イケリュア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マハナルワ属種(Mahanarva spp.)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネッリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミュリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピュリッラ属種(Pyrilla spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギ気体(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トリアレウロデス属種(Trialeurodes spp.)、トリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)、およびジュギナ属種(Zygina spp.)を含む。
【0097】
別の態様において、本開示はヒメノプテラ(Hymenoptera) (アリ(ant)、ワスプ(wasp)、ハチ(bee))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アクロミルメキス属種(Acromyrrmex spp.)、アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ属種(Atta spp.)(ハキリアリ)、カンポノツス属種(Camponotus spp.)(オオアリ)、ジプリオン属種(Diprion spp.)(ハバチ)、ホルミカ属種(Formica spp.)(アリ)、イリドミルメキス・フミリス(Iridomyrmex humilis)(アルゼンチンアリ)、モノモリウム属種(Monomorium spp.)、モノモリウム・ミヌムム(Monomorium minumum)(イエヒメアリ)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)(ファラオアリ)、ネオジプリオン属種(Neodiprion spp.)(ハバチ)、ポゴノミルメキス属種(Pogonomyrmex spp.)(シュウカクアリ)、ポリステス属種(Polistes spp.)(アシナガバチ)、ソレノプシス属種(Solenopsis spp.)(アカヒアリ)、タポイノマ・セッシレ(Tapoinomasessile)(odorous house ant)、テトラノモリウム属種(Tetranomorium spp.)(pavement ant)、ベスプラ属種(Vespula spp.)(キバチ)およびキシロコパ属種(Xylocopa spp.)(クマバチ)を含む。
【0098】
別の態様において、本開示はイソプテラ(Isoptera)(シロアリ(termite))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、コプトテルメス属種(Coptotermes spp.)、コプトテルメス・クルビグナツス(Coptotermes curvignathus)、コプトテルメス・フレンチイ(Coptotermesfrenchii)、コプトテルメス・ホルモサヌス(Coptotermes formosanus)(イエシロアリ)、コルニテメス属種(Cornitermes spp.)(nasute termite)、クリプトテルメス属種(Cryptotermes spp.)(カンザイシロアリ)、ヘテロテルメス属種(Heterotermes spp.)(desert subterranean termite)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)(カンザイシロアリ)、インシスチテルメス属種(Incistitermes spp.)(カンザイシロアリ)、マクロテルメス属種(Macrotermes spp.)(fungus growing termite)、マルギニテルメス属種(Marginitermes spp.)(カンザイシロアリ)、ミクロセロテルメス属種(Microcerotermesspp.)(harvester termite)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、プロコルニテルメス属種(Procornitermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)(subterranean termite)、レチクリテルメス・バニウレンシス(Reticulitermes banyulensis)、レチクリテルメス・グラッセイ(Reticulitermes grassei)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)(eastern subterranean termite)、レチクリテルメス・ハゲニ(Reticulitermes hageni)、レチクリテルメス・ヘスペルス(Reticulitermes hesperus)(western subterranean termite)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・スペラツス(Reticulitermes speratus)、レチクリテルメス・チビアリス(Reticulitermes tibialis)、レチクリテルメス・ビルギニクス(Reticulitermes virginicus)、スケドリノテルメス属種(Schedorhinotermes spp.)およびゾオテルモプシス属種(Zootermopsis spp.)(rotten-wood termite)を含む。
【0099】
別の態様において、本開示はレピドプテラ(Lepidoptera) (ガ(moth)およびチョウ(butterfly))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アコエア・ジャナタ(Achoea janata)、アドキソフィエス属種(Adoxophyes spp.)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)、アグロチス属種(Agrotis spp.)(ネキリムシ)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon)(タマナヤガ)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)(cotton leafworm)、アモルビア・クネアナ(Amorbia cuneana)、アミエロシス・トランシテラ(Amyelosis transitella)(navel orangeworm)、アナカンプトデス・デフェクタリア(Anacamptodes defectaria)、アナルシア・リネアテラ(Anarsia lineatella)(モモキバガ)、アノミス・サブリフェラ(Anomis sabulifera)(jute looper)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)(velvetbean caterpillar)、アルキプス・アルギロスピラ(Archips argyrospila)(fruittree leafroller)、アルキプス・ロサナ(Archips rosana)(rose leaf roller)、アルギロタエニア属種(Argyrotaenia spp.)(ハマキガ)、アルギロタエニア・シトラナ(Argyrotaenia citrana)(ミカンコハマキ)、アウトグラファ・ガンマ(Autographa gamma)、ボナゴタ・クラナオデス(Bonagota cranaodes)、ボルボ・シンナラ(Borbo cinnara)(rice leaf folder)、ブックラトリキス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)(cotton leafperforator)、カロプチリア属種(Caloptilia spp.)(ハモグリムシ)、カプラ・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)(モモシンクイガ)、キロ属種(Chilospp.)、クルメチア・トランスベルサ(Chlumetia transversa)(マンゴーフサヤガ)、コリストノイラ・ロサセアナ(Choristoneura rosaceana)(ハスオビハマキ)、クリソデイキシス属種(Chrysodeixis spp.)、クナファロセルス・メジナリス(Cnaphalocerusmedinalis)(grass leafroller)、コリアス属種(Colias spp.)、コンポモルファ・クラメレラ(Conpomorpha cramerella)、コッスス・コッスス(Cossus cossus)(オオボクトウ)、クランブス属種(Crambus spp.)(Sod webworm)、シジア・フネブラナ(Cydia funebrana)(スモモヒメハマキ)、シジア・モレスタ(Cydia molesta)(ナシヒメシンクイ)、シジア・ニグニカナ(Cydia nignicana)(pea moth)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)(コドリンガ)、ダルナ・ジズクタ(Darna diducta)、ジアファニア属種(Diaphania spp.)(stem borer)、ジアトラエア属種(Diatraea spp.)(stalk borer)、ジアトラエア・サッカラリス(Diatraeasaccharalis)(sugarcane borer)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)(southwester corn borer)、エアリアス属種(Eariasspp.)(bollworm)、エアリアス・インスラタ(Eariasinsulata)(Egyptian bollworm)、エアリアス・ビテラ(Earias vitella)(rough northern bollworm)、エクジトポファ・アウランチアヌム(Ecdytopopha aurantianum)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)(モロコシマダラメイガ)、エピフィシアス・ポストルッタナ(Epiphysias postruttana)(light brown apple moth)、エフェスチア属種(Ephestia spp.)(flour moth)、エフェスチア・カウテラ(Ephestia cautella)(スジマダラメイガ)、エフェスチア・エルテラ(Ephestia elutella)(チャマダラメイガ)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)(スジコナマダラメイガ)、エピメセス属種(Epimeces spp.)、エピノチア・アポレマ(Epinotia aporema)、エリオノタ・トラキス(Erionota thrax)(トガリバナナセセリ)、オイポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)(ブドウホソハマキ)、オイキソア・アウキシリアリス(Euxoa auxiliaris)(army cutworm)、フェルチア属種(Feltia spp.)(ネキリムシ)、ゴルチナ属種(Gortyna spp.)(stemborer)、グラホリタ・モレスタ(Grapholita molesta)(ナシヒメシンクイ)、ヘジレプタ・インジカタ(Hedylepta indicata)(マエウスキノメイガ)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)(ヤガ)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)(オオタバコガ)、ヘリコベルパ・ゼア(Helicoverpa zea)(アメリカタバコガ)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)(ヤガ)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)(ニセアメリカタバコガ)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)(ハイマダラノメイガ)、インダルベラ属種(Indarbela spp.)(ネクイムシ)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)(tomato pinworm)、ロイシノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)(ナスノメイガ)、ロイコプテラ・マリホリエラ(Leucoptera malifoliella)、リトコレクチス属種(Lithocollectis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)(grape fruit moth)、ロキサグロチス属種(Loxagrotis spp.)(ヤガ)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)(western bean cutworm)、リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar)(マイマイガ)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)(キンモンホソガ)、マハセナ・コルベッチ(Mahasena corbetti)(oil palm bagworm)、マラコソマ属種(Malacosoma spp.)(テンマクケムシ)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)(ヨトウガ)、マルカ・テスツラリス(Maruca testulalis)(マメノメイガ)、メチサ・プラナ(Metisa plana)(ミノガ)、
ミチムナ・ウニプンクタ(Mythimna unipuncta)(アメリカキヨトウ)、ネオロイシノデス・エレガンタリス(Neoleucinodes elegantalis)(smalltomato borer)、ニンフラ・デプンクタリス(Nymphula depunctalis)(rice caseworm)、オペロフテラ・ブルマタ(Operophthera brumata)(ナミスジフユナミシャク)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)(ヨーロッパアワノメイガ)、オキシジア・ベスリア(Oxydia vesulia)、パンデミス・セラサナ(Pandemis cerasana)(common currant tortrix)、パンデミス・ヘパラナ(Pandemis heparana)(トビハマキ)、パピリオ・デモドクス(Papilio demodocus)、ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)(ワタアカミムシガ)、ペリドロマ属種(Peridroma spp.)(ネキリムシ)、ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)(ニセタマナヤガ)、ペリロイコプテラ・コフェラ(Perileucoptera coffeella)(whitecoffee leafminer)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)(potato tuber moth)、フィロクニシチス・シトレラ(Phyllocnisitiscitrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)(ハモグリムシ)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)(アオムシ)、プラチペナ・スカブラ(Plathypenascabra)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)(ノシメマダラメイガ)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)(コナガ)、ポリクロシス・ビテアナ(Polychrosis viteana)(ブドウヒメハマキ)、プライス・エンドカルパ(Prays endocarpa)、プライス・オレアエ(Prays oleae)(olive moth)、プソイダレチア属種(Pseudaletia spp.)(ヤガ)、プソイダレチア・ウニプンクタタ(Pseudaletia unipunctata)(ヨトウムシ)、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)(soybean looper)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、シルポファガ・インセルツラス(Scirpophaga incertulas)、セサミア属種(Sesamia spp.)(stemborer)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)(イネヨトウ)、セサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)、セトラ・ニテンス(Setora nitens)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)(バクガ)、スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)(ヨトウムシ)、スポドプテラ・エキシグア(Spodoptera exigua)(シロイチモンジヨトウ)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(ツマジロクサヨトウ)、スポドプテラ・オリダニア(Spodoptera oridania)(southern armyworm)、シナンテドン属種(Synanthedon spp.)(ネクイムシ)、テクラ・バシリデス(Thecla basilides) 、テルミシア・ゲンマタリス(Thermisia gemmatalis)、チネオラ・ビッセリエラ(Tineola bisselliella)(コイガ)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(イラクサギンウワバ)、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、イポノモイタ属種(Yponomeuta spp.)、ゾイゼラ・コフェアエ(Zeuzera coffeae)(コーヒーゴマフボクトウ)およびゾイゼラ・ピリナ(Zeuzera pyrina)(leopard moth)を含む。
【0100】
本開示にて提供された方法により制御される、分類レピドプテラ(Lepidoptera)の構成要素である節足動物の他の例は、限定されるわけではないが、アクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アラバマ属種(Alabama spp.)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、アルギュロプロケ属種(Argyroploce spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ボルボ・キンナラ(Borbo cinnara)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブッセオラ属種(Busseola spp.)、カコエキア属種(Cacoecia spp.)、カロプチリア・テイウォラ(Caloptilia theivora)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、クネパシア属種(Cnephasia spp.)、コノポモルパ属種(Conopomorpha spp.)、コノトラケルス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、キュジア属種(Cydia spp.)、ダラカ・ノクツイデス(Dalaca noctuides)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エピノチア属種(Epinotia spp.)、エピピュアス・ポストウィッタナ(Epiphyas postvittana)、エチエッラ属種(Etiella spp.)、エウリア属種(Eulia spp.)、エルプロクチス属種(Euproctis spp.)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、グラキッラリア属種(Gracillaria spp.)、グラポリタ属種(Grapholitha spp.)、ヘジュレプタ属種(Hedylepta spp.)、ホフマンノピラ・プセウドスプレテッラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、カキウォリア・フラウォファスキアタ(Kakivoria flavofasciata)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペユレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、リュオネチア属種(Lyonetia spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マルカ・テスツラリス(Maruca testulalis)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス属種(Mocis spp.)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、ニュムプラ属種(Nymphula spp.)、オイケチクス属種(Oiketicus spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクチノポラ属種(Pectinophora spp.)、ペリレウコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、プトリマエア属種(Phthorimaea spp.)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プラチュノタ・スツルタナ(Platynota stultana)、プルシア属種(Plusia spp.)、プラユス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルケ属種(Protoparce spp.)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、スキルポパガ属種(Scirpophaga spp.)、スコチア・セゲツム(Scotia segetum)、スパルガノチス属種(Sparganothis spp.)、スタトモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ストモプテリュクス・スブセキウェッラ(Stomopteryx subsecivella)、テキア・ソラニウォラ(Tecia solanivora)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、トルトリクス属種(Tortrix spp.)、トリコプルシア・タペツェラ(Trichophaga tapetzella)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、およびウィラコラ属種(Virachola spp.)を含む。
【0101】
別の態様において、本開示はマロファガ(Mallophaga)(ハジラミ(chewing lice))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、ボビコラ・オビス(Bovicola ovis)(ヒツジハジラミ)、メナカンタス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus) (チキンボディラウス(chicken body louse))、およびメノポン・ガリネア(Menopon gallinea)(コモンヘンラウス(common hen louse))を含む。
【0102】
別の態様において、本開示はオルトプテラ(Orthoptera)(バッタ(grasshopper)、イナゴ(locust)、およびコオロギ(cricket))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アナブルス・シンプレキス(Anabrus simplex)(モルモンクリケット)、グリロタルピデア(Gryllotalpidae)(ケラ)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)(バッタ)、ミクロセントルム・レチネルベ(Microcentrum retinerve)(angularwinged katydid)、プテロフィラ属種(Pterophylla spp.)(キリギリス)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)、スクデリア・フルカタ(Scudderia furcata)(forktailed bush katydid)およびバランガ・ニグリコルニス(Valanga nigricornis)を含む。
【0103】
別の態様において、本開示はフチラプテラ(Phthiraptera)(シラミ(sucking louce))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)(ウシおよびブタのシラミ)、リノグナツス・オビルス(Linognathus ovillus)(ヒツジのシラミ)、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)(アタマジラミ)、ペジクルス・フマヌス・フマヌス(Pediculus humanus humanus)(コロモジラミ)およびプチルス・プビス(Pthirus pubis)(ケジラミ)を含む。
【0104】
別の態様において、本開示はシフォナプテラ(Siphonaptera)(ノミ(flea))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)(イヌノミ)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)(ネコノミ)およびプレキス・イリタンス(Pulex irritans)(ヒトノミ)を含む。
【0105】
別の態様において、本開示はチサノプテラ(Thysanoptera)(アザミウマ(thrip))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)(タバコアザミウマ)、フランクリニエラ・オッシデンタリス(Frankliniella occidentalis)(ミカンキイロアザミウマ)、フランクリニエラ・シュルツエイ(Frankliniella shultzei)、フランクリニエラ・ウィリアムシ(Frankliniella williamsi)(トウモロコシアザミウマ)、ヘリオトリプス・ハエモライダリス(Heliothrips haemorrhaidalis)(オンシツアザミウマ)、リフィホロトリプス・クルエンタツス(Riphiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)(citrus thrips)、シルトトリプス・ドルサリス(Scirtothrips dorsalis)(チャノキイロアザミウマ)、タエニオトリプス・ローパランテンナリス(Taeniothrips rhopalantennalis)およびトリプス属種(Thrips spp.)を含む。
【0106】
別の態様において、本開示はチサヌラ(Thysanura)(イシノミ(bristletail))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、レピスマ属種(Lepisma spp.)(セイヨウシミ)およびテルモビア属種(Thermobia spp.)(マダラシミ)。
【0107】
別の態様において、本開示はアカリナ(Acarina)(ダニ(mite)およびマダニ(tick))である節足動物の制御のための方法も提供し、かつ、含む。これらの害虫の非網羅的一覧は、限定されるわけではないが、アカラプシス・ウォオジ(Acarapsis woodi)(アカリンダニ;ミツバチの気管ダニ)、アカルス属種(Acarus spp.)(食品ダニ)、アカルス・シロ(Acarus siro)(アシブトコナダニ)、アセリア・マンギフェラエ(Aceria mangiferae)(mango bud mite)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクロプス・リコペルシシ(Aculops lycopersici)(トマトサビダニ)、アクロプス・ペレカシ(Aculops pelekasi)、アクルス・ペレカッシ(Aculus pelekassi)、アクルス・スレクテンダリ(Aculus schlechtendali) (リンゴサビダニ)、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)(アメリカキララマダニ)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)(マダニ)、ブレビパルプス・オボバツス(Brevipalpus obovatus)(チャノヒメハダニ)、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis)(ミナミヒメハダニ)、デモデキス属種(Demodex spp.)(ヒゼンダニ)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)(カタダニ)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)(アメリカイヌカクダニ)、デルマトファゴイデス・プテロニッシヌス(Dermatophagoides pteronyssinus)(ヒョウヒダニ)、エオテトラニクス属種(Eotetranycus spp.)、エオテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)(yellow spider mite)、エピチメルス属種(Epitimerus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、マダニ属種(Ixodes spp.)(マダニ)、メタテトラニクス属種(Metatetranycus spp.)、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp .)、オリゴニクス・コフェ(Oligonychus coffee)、オリゴニクス・イリクス(Oligonychus ilicus)(southern red mite)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、パノニクス・シトリ(Panonychus citri)(ミカンハダニ)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)(リンゴハダニ)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)(ミカンサビダニ)、ポリファゴタルソネムン・ラツス(Polyphagotarsonemun latus)(チャノホコリダニ)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)(クリイロコイタマダニ)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)(ネダニ)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)(ヒゼンダニ)、テゴロフス・ペルセアフロラエ(Tegolophus perseaflorae)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)(ナミハダニ)およびバロア・デストルクトル(Varroa destructor)(ミツバチヘギイタダニ)を含む。
【0108】
本開示の方法を用いた制御に適した節足動物に関する付加的な情報は、「Handbook of Pest Control--The Behavior、Life History、and Control of Household Pests」 Arnold Mallis著、第9版、コピーライト2004 GIE Media Inc.にて見ることができる。
【0109】
本発明の特定の特徴は、明確性のために個々の具体例の状況に応じて記載され、一つの具体例において組合せて提供され得ると理解される。反対に、本発明の様々な特徴は、簡潔さのために一つの具体例の状況に応じて記載され、個々にもしくは適度な部分的な組合せにおいて、またはその他の記載された本発明の具体例において適切に、提供され得ると理解される。様々な具体例の状況に応じて記載された特定の特徴は、その要素なしで具体例が実施不能となるのでなければ、その具体例の必要不可欠な特徴とはみなされない。例えば、PHPG気体を、節足動物を死滅するために用いる方法は同時に節足動物を追い払うことに効果的である。よって、最初の節足動物の死後、連続的なPHPGの使用は再侵入を防ぐ。
【0110】
上記で描写され、かつ、下記の請求の範囲にて請求されている本発明の様々な.具体例および態様は、以下の実施例により実験的なサポートを見出す。以下の実施例は描写の目的のために示され、制限と解釈してはならない。
【0111】
本発明はそれらの特定の具体例との組合せとして記載されているが、多くの代替、修正および変更が当業者に識別できることが、明らかである。従って、付随の請求の精神および広範囲に属する、全てのそのような代替、修正、および変更を含むことが意図される。
【0112】
本明細書にて言及された全ての文献、特許、および特許出願は、本明細書において、個々の文献、特許、または特許出願が出典明示して本明細書に含まれることが具体的かつ個々に示された場合と同程度に、明細書に対して出典明示されてその全てが本明細書に含まれる。加えて、本出願におけるいかなる出典明示の引用または特定はそのような出典明示が本発明の先行技術として利用可能であるという承認として解釈はされないだろう。セクションの見出しが使用された範囲に対しては、それらが必要不可欠な制限として解釈されることはないだろう。
【実施例1】
【0113】
PHPGの生成と測定
全てのPHPG濃度読取はドレ-ゲル製品を用いて行われる。一般的に製造業者の指示に従って、Pac III、Polytron 7000またはドレ-ゲルチューブが全ての試験において利用される。空気がメッシュセンサーに引き込まれたときにPolytronがデジタル目盛りを表示する。最も一般的に、ドレ-ゲルチューブは両端をクリップで固定してACCURO(トレードマーク)ポンプに配置された後、使用される。製造業者の指示によれば、チューブは100回吸排気され、PHPGのレベルは結晶の色の変化を観察することで決定される。Pac IIIは一般的にPHPGのかなり低いレベルの測定には有効性が低いことが実証されている。
【実施例2】
【0114】
節足動物種の制御のためのPHPGの実験室試験
選択された節足動物種に対する精製過酸化水素気体(PHPG)の効果が、間接的なPHPGの空間への分散を用いた節足動物の制御に対する有効性を決定することで行われる。これらの実験において、カ、トコジラミ(bed bug)、シロアリ、アリ、ガ、イエバエ、およびクモにおけるノックダウンおよび死亡率が調査される。
【0115】
クロヤマアリ(black wood ant)、イエバエ(house fly)(成虫および蛹)、オオヤママユガ(large saturniid moth)、シロアリ(兵隊かつ活発)、およびイエユウレイグモ(Cellar Spider)はカロライナサプライズ(Carolina Supplies)から入手され、夜通しで輸送される。全ての生物はカロライナサプライズからの輸送前に餌を与えられる。トコジラミ(bed bug)およびカは、政府の輸送制限により、現地から供給される。試験サンプルは周囲温度および湿度でキャビネット内に研究に使われるまで保管される。サンプルは容易に区別できるように、ラベルされ、かつ、色分けされる。ある実験においては、例えば、ブラジリアンゴキブリ(cockroache)を含む、野生の捕捉された節足動物の試験体が制御実験で使用される。
【0116】
全ての試験は密閉された静電気拡散性PVCチャンバー、Terra Universal(フラートン、CA)モデル3305-10F::幅59インチx奥行き24インチx高さ25インチ、内で行われる。付加的なエアロックTerra Universal モデル1680-81B:幅11.5インチx奥行き10インチx高さ10.5インチとともに。節足動物は移動用容器(パイントサイズの紙製容器)内部に置かれる。この容器の天井および底の直径はそれぞれ3.75および2.87インチで、3.5インチの高さである。一度エアロックが閉じられると、全ての節足動物がリリースされる。節足動物は、PHPG暴露後回復させて、密閉されたガラス製の蓋を有する8ozのPyrex(登録商標)(テュークスベリー、MA)容器で観察されてもよい。
【0117】
それぞれの節足動物の10個体について3度の反復実験がPHPGに対して付される。付加的な3回の反復実験は非PHPG生成装置に対してなされ、未処理コントロールとしての役割をなす。節足動物はノックダウンのために0.5、1、2、3、4、5、および15分間観察される。死亡数は24時間のPHPG暴露後に計測される。24時間における死亡が90%未満の場合、付加的な計測が48時間のPHPG暴露に続いて行われる。90%ノックダウンが達成されるまで、試験サンプルはPHPG含有試験環境に暴露される。試験サンプルは試験チャンバーの中央にあるPHPG生成装置から放出されたPHPGが供給される。タイムフレームはそれぞれの反復実験に対して記録される。処理の直前に節足動物は移動用容器内に移される。処理後48時間で、それらは処理チャンバーから除かれ、回復用容器に移され、観察用の遮断蓋により覆われる。
【0118】
処理後、節足動物はノックダウンおよび死亡のために0.5、1、2、3、4、5、15、30分間ならびに1、2、3、4、5、10、15、24、および48時間、観察される。節足動物が裏返されたとき元の状態に戻ることができないが、依然少なくとも体の一部分は動かすことができるとき、ノックダウンとする。節足動物は続いて処理チャンバーから回復用容器に移動させられる。もう一つのノックダウン/死亡観察は15分後になされる。
【0119】
15分経過する前に、観察中において、すべての10個体の節足動物が、ノックダウンまたは減少したと記録されるならば、続いての観察はなされない。死亡数は24時間および48時間またはそれより早く(可能ならば)で計測される。全ての死亡した節足動物はプローブまたは振動することでそれらが動くことができないかを確かめることで、確認される(目視可能な動きが現れると瀕死として記録される)。裏返されたとき、地を這うまたは元の状態に戻ることができる節足動物は、生存しているとして記録される。
【0120】
ノックダウン計測が完了後、節足動物は、周囲温度および湿度条件で、標準的な8:16の明:暗サイクルで24時間、実験室にて保持される。24時間で90%未満の死亡率が記録されるのであれば、付加的な死亡の判断は48時間でなされる。48時間判断は制御死亡率が10%未満で残っているかどうかによる。試験の期間中、処理領域および節足動物が引き続いて保持される実験室の温度および湿度は記録される。反復実験あたりの死亡した節足動物の数は合わせて全死亡数に追加される。アボットの式(Abbott’s Formula)が制御における死亡率を校正するために使用される。結果は表1に示される。
表1:実験室試験における節足動物種に対するPHPGの効果
【0121】
【表1】
【実施例3】
【0122】
節足動物種の制御のためのPHPGの実環境試験
2012年11月、本開示によるPHPG気体処理の効果が数年間管理されていない1400sq ft プールハウスで実行された。試験以前、主要な役割は貯蔵および極稀の来客のためであった。ウィンドウシールはひびが入っていたため、その空間からの空気漏れが増大していた。最初からいくらかのカビが、窓内空調ユニットを有する壁に存在していた。試験の開始の前に、空間そのものが洗浄されて、清潔に掃かれた。この空間において試験前数週間は、化学物質またはクリーナーは一切使用されなかった。さらされた垂木、キッチンキャビネット、引き出し、クローゼット、または数年間扱われていないHVACシステムには、クリーニングまたは汚れは存在しなかった。スペースヒーターが温度を60華氏温度より高く維持するために組み込まれていた。フィルター、ファン、バルブ、およびPHPG生成セイル(米国特許第8、168、122号、米国特許第8、685、329号および米国特許出願第61/988、535を見よ)を含む14’’×12’’×12’’の2台のPHPG生成装置。2台のPHPG生成装置が最初の洗浄のための位置に配置され、各レベルが設定された。27時間後、コオロギ、アリ、クモ、およびイエバエを含む109固体の節足動物の死亡が確認された。空間の内部における限定的死滅とともに死滅の大部分が空間の外壁周りで起こった。実施例1の条件で測定された、観察されたPHPGの濃度は、27時間で0.4ppmであった。生存している昆虫は観察されなかった。
【0123】
ヒトジラミのPHPG処理の影響が観察された。PHPG生成装置を据え付けた後、子供の被験者は一時間以内でかゆみがなくなることを報告した。処理開始から2日以内に、全てのシラミの徴候は除かれシラミはいなくなった。
【0124】
節足動物種のPHPG処理の効果の付加的な観察が、カビ、バクテリア、およびウイルスの制御のためのPHPG生成装置の開発の際に観察された。これらの種の結果および観察が表2に示される。
表2:実環境試験における節足動物種の観察
【0125】
【表2】