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特許7043500生理機能監視のためのデバイス、システム、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】生理機能監視のためのデバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220322BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61B5/00 102A
A61B5/00 ZDM
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2019531606
(86)(22)【出願日】2017-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 US2017049622
(87)【国際公開番号】W WO2018045173
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2020-08-21
(31)【優先権主張番号】62/382,227
(32)【優先日】2016-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512318556
【氏名又は名称】アライヴコア・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フランク・ピーターソン
(72)【発明者】
【氏名】メリッサ・マクリーン
(72)【発明者】
【氏名】アーサー・オカモト
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・ジェンキンス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴェク・ガンドトラ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・アルバート
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-506733(JP,A)
【文献】特開2007-020689(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0275851(US,A1)
【文献】特開2012-123803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0164349(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0051787(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. 患者アプリケーションであって、
i. 患者の生理的パラメータを検知するように構成されたセンサーから検知されたデータを受信するためのソフトウェアモジュール、
ii. 前記検知されたデータおよび患者通信のうちの1つまたは複数を医療提供者に送信するためのソフトウェアモジュール、
iii. 医療提供者通信を受信するためのソフトウェアモジュール
を含む患者アプリケーションと、
b. 医療提供者アプリケーションであって、
i. 前記検知されたデータおよび前記患者通信のうちの1つまたは複数を受信するためのソフトウェアモジュール、
ii. 前記医療提供者通信を生成し、前記医療提供者通信を前記患者に送信するためのソフトウェアモジュール
を含む医療提供者アプリケーションと
を含み、
前記医療提供者通信が、前記検知されたデータまたは前記検知されたデータを参照する患者通信のうちの1つまたは複数に応答して自動的に生成され、送信され、
前記医療提供者通信が、前記検知されたデータを参照し、
前記医療提供者通信が、前記医療提供者通信が前記医療提供者によって生成されたという印を含む、
プラットフォーム。
【請求項2】
前記物理的パラメータが、前記患者のバイタルサインを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項3】
前記物理的パラメータが、前記患者の心音を含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項4】
前記患者通信が、前記物理的パラメータが検知される時間辺りで送信される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項5】
前記患者通信が、前記患者のオーディオ記録を含む、請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項6】
前記患者通信が、前記患者のビデオ記録を含む、請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項7】
前記患者通信が記録され、前記医療提供者アプリケーションにリアルタイムで送信される、請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項8】
前記センサーを含み、前記センサーが、モバイルコンピューティングデバイスと動作可能に結合するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項9】
前記センサーが、前記モバイルコンピューティングデバイスと統合される、請求項8に記載のプラットフォーム。
【請求項10】
前記センサーが、2つのECG電極を含む、請求項8に記載のプラットフォーム。
【請求項11】
前記医療提供者通信が、前記患者個人に合わせた激励または祝福のメッセージを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項12】
前記印が、前記医療提供者の画像、および前記医療提供者に関連するロゴのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項13】
前記医療提供者アプリケーションが、複数の患者から検知されたデータを含むデータベースを含み、前記医療提供者アプリケーションが、前記複数の患者の各々に対して前記データを整理し、分離するためのソフトウェアモジュールを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項14】
前記患者アプリケーションおよび前記医療提供者アプリケーションの各々が、前記患者と前記医療提供者との間のリアルタイムのビデオ通信のためのソフトウェアモジュールを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項15】
前記患者アプリケーションの少なくとも一部が、受信される電子処方箋でロック解除される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項16】
コンピュータ実装方法であって、
センサーを用いて患者の物理的パラメータを検知するステップと、
前記物理的パラメータおよび前記物理的パラメータを参照する患者通信のうちの1つまたは複数を送信するステップと、
送信される前記物理的パラメータおよび前記患者通信のうちの1つまたは複数に応答して自動的に生成される通信を前記患者に送信するステップと
を含み、
前記自動的に生成される通信が、前記物理的パラメータおよび前記通信のうちの1つまたは複数を参照し、
前記自動的に生成される通信が、医療提供者によって送られた印を含む、
方法。
【請求項17】
前記物理的パラメータが、前記患者のバイタルサインを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記物理的パラメータが、前記患者の心音を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記患者通信が、前記物理的パラメータが検知される時間辺りで送信される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記患者通信が、前記患者のオーディオ記録を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記患者通信が、前記患者のビデオ記録を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記患者通信が記録され、前記医療提供者にリアルタイムで送信される、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記センサーが、モバイルコンピューティングデバイスと動作可能に結合するように構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記センサーが、前記モバイルコンピューティングデバイスと統合される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記センサーが、2つのECG電極を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記自動的に生成される通信が、前記患者個人に合わせた激励または祝福のメッセージを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記印が、前記医療提供者の画像、および前記医療提供者に関連するロゴのうちの1つまたは複数を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項28】
複数の患者から検知されたデータを前記医療提供者によって受信するステップと、データベースを使用して前記複数の患者の各々に対して前記データを整理し、分離するステップとを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
前記患者と前記医療提供者との間でリアルタイムのビデオ通信を送信する、請求項16に記載の方法。
【請求項30】
前記物理的パラメータを検知する前記ステップが、最初に前記医療提供者によって送信された電子処方箋を受信するステップを必要とする、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2016年8月31日に出願された米国仮出願第62/382,227号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、および「スマート」アクセサリの使用は、ますます広く行き渡るようになっている。スマートフォンは、高所得国ではほぼ至るところに存在しており、製造のコストが下がり、インターネットアクセスがより利用できるようになるにつれて中低所得国においてますます普及している。計算能力およびデバイスがこのようにますます普及すると、健康を監視し、患者の制御でさらに健康管理を行う改善された方法のための多くの機会を提供する。
【0003】
心臓血管疾患は、世界中で死亡の主要原因であり、高所得国および低所得国の母集団において同様に広がっている。心拍数測定、血圧測定、および心電図は、患者の心臓血管の健康を診断するために広く使用されている技法である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
患者に効果的な医療を提供すると同時に、医療提供者の効率を上げるために、患者を医療提供者と結び付けるためのソフトウェア、システム、デバイス、および方法について、本明細書で説明する。本明細書で説明するソフトウェアは、いくつかの実施形態では、患者を医療提供者と接続する単一のプラットフォーム上の1つまたは複数の統合されたアプリケーションを含む。
【0005】
本明細書では、患者の生理的パラメータを検知するように構成されたセンサーから、検知されたデータを受信するためのソフトウェアモジュール、検知されたデータおよび患者通信のうちの1つまたは複数を医療提供者に送信するためのソフトウェアモジュール、医療提供者通信を受信するためのソフトウェアモジュールを含む患者アプリケーションと、検知されたデータおよび患者通信のうちの1つまたは複数を受信するためのソフトウェアモジュール、医療提供者通信を生成し、医療提供者通信を患者に送信するためのソフトウェアモジュールを含む医療提供者アプリケーションとを含むプラットフォームであって、医療提供者通信は、検知されたデータまたは検知されたデータを参照する(reference)患者通信のうちの1つまたは複数に応答して自動的に生成され、送信され、医療提供者通信は、検知されたデータを参照し、医療提供者通信は、医療提供者通信が医療提供者によって生成されたという印(indicia)を含む、プラットフォームについて説明する。いくつかの実施形態では、物理的パラメータは、患者のバイタルサインを含む。いくつかの実施形態では、物理的パラメータは、患者の心音を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は、物理的パラメータが検知される時間辺りで送信される。いくつかの実施形態では、患者通信は、患者のオーディオ記録を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は、患者のビデオ記録を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は記録され、医療提供者アプリケーションにリアルタイムで送信される。いくつかの実施形態では、プラットフォームはセンサーを含み、センサーは、モバイルコンピューティングデバイスと動作可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、センサーは、モバイルコンピューティングデバイスと統合される。いくつかの実施形態では、センサーは、2つのECG電極を含む。いくつかの実施形態では、医療提供者通信は、患者個人に合わせた激励または祝福のメッセージを含む。いくつかの実施形態では、印は、医療提供者の画像および医療提供者に関連するロゴのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、医療提供者アプリケーションは、複数の患者から検知されたデータを含むデータベースを含み、医療提供者アプリケーションは、複数の患者の各々に対してデータを整理し、分離するためのソフトウェアモジュールを含む。いくつかの実施形態では、患者アプリケーションおよび医療提供者アプリケーションの各々が、患者と医療提供者との間のリアルタイムのビデオ通信のためのソフトウェアモジュールを含む。いくつかの実施形態では、患者アプリケーションの少なくとも一部は、受信される電子処方箋(e-prescription)でロック解除される。本明細書では、センサーを用いて患者の物理的パラメータを検知するステップと、物理的パラメータおよび物理的パラメータを参照する患者通信のうちの1つまたは複数を送信するステップと、送信される物理的パラメータおよび患者通信のうちの1つまたは複数に応答して自動的に生成される通信を患者に送信するステップとを含むコンピュータ実装方法であって、自動的に生成される通信が物理的パラメータおよび通信のうちの1つまたは複数を参照し、自動的に生成される通信が、それが医療提供者によって送られたという印を含む、コンピュータ実装方法について説明する。いくつかの実施形態では、物理的パラメータは、患者のバイタルサインを含む。いくつかの実施形態では、物理的パラメータは、患者の心音を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は、物理的パラメータが検知される時間辺りで送信される。いくつかの実施形態では、患者通信は、患者のオーディオ記録を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は、患者のビデオ記録を含む。いくつかの実施形態では、患者通信は記録され、医療提供者にリアルタイムで送信される。いくつかの実施形態では、センサーは、モバイルコンピューティングデバイスと動作可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、センサーは、モバイルコンピューティングデバイスと統合される。いくつかの実施形態では、センサーは、2つのECG電極を含む。いくつかの実施形態では、自動的に生成される通信は、患者個人に合わせた激励または祝福のメッセージを含む。いくつかの実施形態では、印は、医療提供者の画像および医療提供者に関連するロゴのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、方法は、複数の患者から検知されたデータを医療提供者によって受信するステップと、データベースを使用して複数の患者の各々に対してデータを整理し、分離するステップとを含む。いくつかの実施形態では、患者と医療提供者との間でリアルタイムのビデオ通信を送信する。いくつかの実施形態では、物理的パラメータを検知するステップは、最初に医療提供者から電子処方箋を受信するステップを必要とする。
【0006】
本明細書で開示する主題の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に示す。本明細書で開示する主題の原理が利用される、例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明、および添付の図面を参照して、本明細書で開示する主題の特徴および利点のより良い理解が得られよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】デジタル処理デバイスを含む、本明細書で説明するプラットフォームの例示的な実施形態を示す図である。
図2A】本明細書で説明するようにコンピューティングデバイス上で動作している患者アプリケーションに患者がまだサインインしていないとき患者が遭遇する最初のホーム画面インターフェースの一実施形態を示す図である。
図2B図2B~Eは患者が患者アプリケーションにログインすると患者によって見られる患者アプリケーションの例示的なインターフェースのスクリーンショットである。図2BはECGを検知するための例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図2C】患者の心拍数を検知するための例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図2D】患者の血圧を検知するための例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図2E】患者の体重を検知するための例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図3】ECGの検知中に患者が遭遇する例示的な患者インターフェースのスクリーンショットである。
図4A】血圧測定を含む生理的パラメータの検知中の例示的な患者インターフェースのスクリーンショットである。
図4B】ある時間期間にわたる記録された血圧測定値を示す患者インターフェースの例示的なスクリーンショットである。
図5】複数の過去の生理的測定値を表示する患者インターフェース500の例示的なスクリーンショットを示し、生理的パラメータに関する分析および/または洞察を含む図である。
図6】例示的な医療提供者通信を示している患者アプリケーションの例示的なスクリーンショットである。
図7】患者が患者ケアプランに対応するタスクを与えられる、患者アプリケーション上の例示的な患者インターフェースのスクリーンショットである。
図8】受信された患者データに応答して送信された例示的な医療提供者通信のスクリーンショットである。
図9A】医療提供者アプリケーションを使用して医療提供者の患者リストをブラウズするとき、医療提供者によって見られることになる、医療提供者アプリケーションの例示的な最初のホーム画面インターフェースのスクリーンショットである。
図9B】受信されたデータを表示している医療提供者アプリケーションの例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図9C】医療提供者が受信された患者ECGの記述子を選択できるようにする医療提供者アプリケーションの例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
図9D】医療提供者が受信された患者ECGに関係して所見に入力できるようにする医療提供者アプリケーションの例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で使用する「患者」という用語は、本明細書で開示するソフトウェアプラットフォームを使用し得る人を指す。用語のいずれも、医療提供者(たとえば、医者、正看護師、臨床看護師、医療提供者の助手、病棟勤務員、またはホスピス職員)の監督によって特徴付けられる状況(たとえば、常時または断続的)を求めない、またはこれに限定されない。
【0009】
「センサー」および「検知デバイス」という用語は、独立したセンサー、ならびにプロセッサまたは追加のコンピューティングおよび/もしくはハードウェア構成要素(たとえば、送信機もしくはディスプレイ)を含むセンサーを含む、患者パラメータを検知するように構成されたどんなハードウェアも含む。
【0010】
「動作可能に結合された」という用語は、動作可能な接続により結合することを含む。そのような結合は、構成要素の物理的統合または可逆的結合をさらに含む場合がある。または、そのような結合は、完全に、物理的に別個の構成要素間にあってもよい。
【0011】
プラットフォーム
患者に効果的な医療を提要すると同時に、医療提供者の効率を上げるためのソフトウェアプラットフォーム(または「プラットフォーム」)、システム、デバイス、および方法について、本明細書で説明する。プラットフォームが、限定はしないが、患者の物理的パラメータおよび治療目標の監視により、効果的な医療を患者に提供する。加えて、プラットフォームが、患者と医療提供者との間の通信リンクを提供するようにさらに構成される。プラットフォームは、患者が医療提供者へのより直接的およびタイムリーなアクセスを提供されると同時に、医療提供者から患者への多数の監視タスクおよび/または通信が自動化され、医療提供者の時間を節約し、それによってそれらの効率を上げるように構成される。
【0012】
プラットフォームは、互いに対話するように構成された、1つまたは複数のカスタマイズされたソフトウェアアプリケーション(または「アプリケーション」)を含む。本明細書で説明するプラットフォームのアプリケーションは、監視および通信機能を提供するように構成される。
【0013】
プラットフォームのいくつかの実施形態では、プラットフォームは、1つまたは複数のハードウェア構成要素(たとえば、1つまたは複数の検知デバイス)を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、プラットフォームが、1つもしくは複数のデバイスおよび/または1つもしくは複数のシステムとともに動作するように構成される。すなわち、本明細書で説明するデバイスは、いくつかの実施形態では、ビルトインプロセッサを使用してプラットフォームのアプリケーションを実行するように構成され、いくつかの実施形態では、プラットフォームは、プラットフォームの1つまたは複数のアプリケーションと対話するまたはこれらを実行する1つまたは複数のコンピューティングデバイスを含むシステムによって利用される。本明細書で説明する方法は、たとえば、本明細書で説明するプラットフォームを使用して患者および医療提供者を接続するためのステップを含む。
【0015】
プラットフォームは、1つまたは複数のアプリケーションを含み、少なくとも1つのアプリケーションは、患者アプリケーションを含み、1つのアプリケーションは、医療提供者アプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、プラットフォームは、遠隔監視位置のコンピューティングデバイス上にある追加の監視アプリケーション(すなわち、患者および医療提供者アプリケーションに加えて)を含む。たとえば、いくつかの実施形態では、第三者が、第三者が1つまたは複数のプラットフォームの1つまたは複数のアプリケーションを監視するおよび/またはこれらと対話することを可能にする監視アプリケーションを有する。たとえば、患者データを監視する監視サービスが、監視アプリケーションを利用する。
【0016】
図1は、デジタル処理デバイス101を含む、本明細書で説明するプラットフォームの例示的な実施形態を示す。デジタル処理デバイス101は、本明細書で説明するように、患者アプリケーション、または医師アプリケーションのいずれかを含む。デバイス101は、アプリケーションを実行するように構成される。デジタル処理デバイス101は、中央処理ユニット(CPU、本明細書ではまた「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」)105を含み、中央処理ユニットは、シングルコアもしくはマルチコアプロセッサ、または並列処理用の複数のプロセッサのいずれかである。デジタル処理デバイス101はまた、メモリまたはメモリロケーション110のいずれか(たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット115(たとえば、ハードディスク)、電源125、ならびに1つまたは複数の他のシステムおよび周辺デバイス135と通信するための通信インターフェース120(たとえば、ネットワークアダプタ)を含む。メモリ110、記憶ユニット115、インターフェース120、およびリモートデバイス135は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU105と通信するように構成される。デジタル処理デバイス101は、いくつかの実施形態では、通信インターフェース120を用いてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)130に動作可能に結合される。ネットワーク130は、いくつかの実施形態では、インターネットを含む。ネットワーク130は、いくつかの実施形態では、電気通信および/またはデータネットワークである。
【0017】
CPU105は、ソフトウェアアプリケーションまたはモジュールに包含された機械可読命令を実行するように構成される。命令は、メモリ110などのメモリロケーションに記憶されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では記憶ユニット115は、ユーザデータ、たとえばユーザ設定(user preference)、およびユーザプログラムなどのファイルを記憶するように構成される。
【0019】
本明細書で説明するいくつかの方法は、たとえば、メモリ101または電子記憶ユニット115など、デジタル処理デバイス101の電子記憶ロケーションに記憶された機械(たとえば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードとして実装される。機械実行可能または機械可読コードは、ソフトウェアアプリケーションまたはソフトウェアモジュールの形態で提供される。使用中、コードは、プロセッサ105によって実行される。場合によっては、コードは、記憶ユニット115から取り出され、プロセッサ105がアクセスしやすいようにメモリ110に記憶される。いくつかの状況では、電子記憶ユニット115は除外され、機械実行可能命令がメモリ110に記憶される。
【0020】
いくつかの実施形態では、リモートデバイス135が、デジタル処理デバイス101と通信するように構成され、任意のモバイルコンピューティングデバイスを含み、その非限定的な例としては、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、またはスマートウォッチがある。いくつかの実施形態では、リモートデバイス135が、生理的センサーを含む。
【0021】
本明細書で説明するアプリケーション(すなわち、患者アプリケーション、医療提供者アプリケーション、および監視アプリケーション)は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含む。本明細書で説明するソフトウェアモジュールは、コンピュータ可読および実行可能コードを含む。様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、またはそれらの組合せを含む。さらなる様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、複数のコードのセクション、複数のプログラミングオブジェクト、複数のプログラミング構造、またはそれらの組合せを含む。様々な実施形態では、1つまたは複数のソフトウェアモジュールは、非限定的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、および独立したアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールが、1つのコンピュータプログラムまたはアプリケーションにある。別の実施形態では、ソフトウェアモジュールが、2つ以上のコンピュータプログラムまたはアプリケーションにある。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つの機械上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、2つ以上の機械上でホストされる。さらなる実施形態では、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォーム上でホストされる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つの場所にある1つまたは複数の機械上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、2つ以上の場所にある1つまたは複数の機械上でホストされる。
【0022】
本明細書で説明するコンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスが開示のソフトウェアアプリケーションを実行できるようにするオペレーティングシステムを含む。そのようなオペレーティングシステムの非限定的な例は、Android、iOS、Chrome、Windows 10 Mobile、Blackberry 10、Firefox OS、Sailfish OS、Tizen、Ubuntu Touch OS、およびH5OSである。本明細書で開示するソフトウェアアプリケーションに適合する上記のモバイルコンピューティングデバイスを作る製造業者の非限定的な例は、Apple、Samsung、Sony、HTC、LG、およびMotorola Mobilityである。
【0023】
検知デバイス
プラットフォームのいくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサー(または「検知デバイス」)は、個人の1つまたは複数の生理的パラメータを監視するように構成される。いくつかの実施形態では、ローカル検知デバイス、たとえば、患者とともに位置する検知デバイスが、1つまたは複数のリモートコンピューティングデバイスと通信するように構成される。本明細書で使用するリモートコンピューティングデバイスは、患者とともに位置するデバイス、または患者アプリケーションが実行中のコンピューティングデバイスと統合されていないデバイスのいずれかである。
【0024】
検知デバイスは、いくつかの実施形態では、患者コンピューティングデバイスと統合される。たとえば、1つまたは複数のECG電極を含む検知デバイスが、スマートフォンまたはスマートウォッチなどのコンピューティングデバイスのハウジングおよび/またはプロセッサに統合される。検知デバイスは、いくつかの実施形態では、患者コンピューティングデバイスに動作可能に結合する。たとえば、磁気または接着性カプラなどのカプラを有する検知デバイスが、磁気または接着性カプラによりコンピューティングデバイスと結合するように構成される。いくつかの実施形態では、検知デバイスが、スマートフォンの保護ケースのハウジングと統合される。いくつかの実施形態では、検知デバイスが、スマートウォッチのウォッチバンドと統合される。
【0025】
検知デバイスは、いくつかの実施形態では、患者アプリケーションおよび/または医療提供者アプリケーションにデータを送信するように構成された、独立したデバイスを含む。本明細書で説明するプラットフォームで動作するように構成された検知デバイスの非限定的な例としては、体温計、心拍センサー、活動度センサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ)、位置センサー(姿勢センサーを含む)、血圧センサー、酸素飽和度センサー、重量センサー(たとえば、体重計)、汗センサー(たとえば、容量センサー)、呼吸センサー、EEGセンサー、およびECGセンサーがある。
【0026】
患者アプリケーション
患者アプリケーションは、患者によって作動されるように構成され、医療提供者アプリケーションは、医療提供者によって作動されるように構成される。プラットフォームのいくつかの実施形態では、患者アプリケーションは、患者とともに位置し、医療提供者から遠隔に位置するコンピューティングデバイス上にある。
【0027】
プラットフォームは、1つまたは複数の患者アプリケーションが1つまたは複数の医療提供者アプリケーションにリンクされるように構成される。たとえば、データおよび通信は、プラットフォームの1つまたは複数のアプリケーションを通して、患者から医療提供者へおよび医療提供者から患者へ往復して送信される。特定の実施形態では、患者アプリケーションから受信されたデータが、プラットフォーム内のアプリケーション(たとえば、医療提供者アプリケーションまたは監視アプリケーション)からのコンピュータ生成応答を生じる。
【0028】
患者アプリケーションは、一時的または連続的に、患者の健康を監視するように構成される。患者アプリケーションが患者の健康を連続的に監視する1つの方法は、センサーが連続的に患者によって装着される、触れられる、または場合によっては留められる一実施形態にある。
【0029】
患者アプリケーションは、検知された生理的パラメータを含む患者データを受信する、整理する、および/または追跡するように構成される。たとえば、患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、心拍センサーから患者の心拍数を受信するように構成される。さらなる例について、いくつかの実施形態では、患者アプリケーションは、患者の検知されたECGを受信するように構成される。
【0030】
患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、複数の健康指標または生理的パラメータを受信するように構成される。たとえば、患者アプリケーションは、いくつかのパラメータの検知および受信を可能にする、患者に提示される1つまたは複数のインターフェースを含む。患者アプリケーションによって受信される、検知される患者パラメータの非限定的な例は、ECG、血圧、心拍数、身長、体重、年齢、および身体活動レベルを含む。
【0031】
患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、心臓健康データの同時測定および検知を行うように構成される。加えて、患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、プラットフォーム内の別のアプリケーションにデータ(たとえば、心臓健康データまたは通知)を送信するように構成される。プラットフォーム内の別のアプリケーションへの検知されたデータの送信は、プラットフォームのいくつかの実施形態では、データの検知と同時に行われる。
【0032】
いくつかの実施形態では、患者アプリケーションは、検知デバイスから受信されるデータを整理および/または追跡するように構成されるが、代替実施形態では、第2の、場合によっては遠隔のアプリケーションが、検知デバイスから受信されるデータを整理し、追跡する。いくつかの実施形態では、患者アプリケーション上で受信されるデータを整理することは、検索可能な患者対話型データベースにデータを記憶することを含む。患者アプリケーションのいくつかの実施形態では、受信されたデータを追跡することは、受信されたデータ内の特定のデータ値またはデータ範囲について監視することを含む。いくつかの実施形態では、検知されたデータは、患者アプリケーションに送信されることなく、医療提供者アプリケーションに直接送信される。
【0033】
患者アプリケーションは、コンピューティングデバイス上で、またはこれと併せて機能するように構成される。たとえば、第1のコンピューティングデバイスは、患者の生理的パラメータを検知するように構成された(コンピューティングデバイスと物理的に統合されている、またはコンピューティングデバイスと物理的に統合されていない)1つまたは複数のセンサーを含む。たとえば、患者は、ECGモニタ、血圧モニタ、またはパルスオキシメータ、ならびに患者の心臓電気活動および血圧を記録し、保存または記憶するための患者アプリケーションを利用してもよい。さらに患者は、開示のソフトウェアアプリケーションにより、上記の心臓電気活動および血圧データまたは酸素飽和度データを患者の医療提供者に送ることを選択してもよい。さらに、患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、複数の生理的パラメータを同時に監視および/または記録するように構成される。
【0034】
検知されたデータは、たとえば、WiFi送信機、Bluetooth(登録商標)送信機、オーディオまたは超音波音響送信機により、ワイヤード接続、ワイヤレス接続いずれかを通して、プラットフォームのアプリケーション(たとえば、患者アプリケーション、医療提供者アプリケーション、監視アプリケーション)に送信される
【0035】
患者アプリケーションは、1つまたは複数のインターフェース(たとえば、グラフィカルインターフェース、オーディオインターフェース、ビデオインターフェース)を含む。ソフトウェアアプリケーションの1つまたは複数の患者インターフェースは、患者がたとえば、検知デバイスからもしくは他の健康ベースのソフトウェアアプリケーション(たとえば、Apple Health)から生理的情報を取得すること、検知デバイスからの検知されたデータを記憶すること、通信を送受信すること、タスクの完了を追跡すること、ならびに/または生理的データ、オーディオデータ、および視覚データを医療提供者に送信することを行うことを可能にする。
【0036】
患者アプリケーションのいくつかの実施形態では、患者アプリケーションは、本明細書で説明するプラットフォーム内で実行中の別のアプリケーションと通信するように構成され、いくつかの実施形態ではまた、検知デバイスからの身長、体重、年齢、身体活動レベル、心拍数、血圧、および/またはECGデータなどのデータを送信および/または受信するために、プラットフォームの一部ではないソフトウェアアプリケーションと通信するように構成される。たとえば、いくつかの実装形態では、患者は、限定はしないが、Apple Health、Google Fit、S Health、および/またはFitbitを含む他の健康ベースのソフトウェアアプリケーションにデータを送信するおよび/またはこれらからデータを受信し、それを患者の心臓監視デバイスに保存する。
【0037】
患者アプリケーションは、医療提供者に送信される特定のデータ、および/または患者アプリケーションから医療提供者に自動的に送信され得るデータの患者による選択を可能にする1つまたは複数の患者インターフェースを患者に提供する。患者アプリケーションから医療提供者アプリケーションに送信されるデータは、たとえば、身長データ、体重データ、年齢データ、身体活動レベルデータ、心拍データ、血圧データ、およびECGデータを含む。
【0038】
図2Aは、本明細書で説明するようにコンピューティングデバイス上で動作している患者アプリケーションに患者がまだサインインしていないときに患者によって遭遇される最初のホーム画面インターフェースの一実施形態を示す。患者アプリケーションは、一般的に、ログインするためにたとえば患者の電子メールおよびパスワードを提供するよう患者に促すログイン機能200を含む。
【0039】
いくつかの実装形態では、患者アプリケーション全体またはアプリケーションの一部分のいずれかが、ロックされた状態で患者に提供され、アプリケーションまたはアプリケーションの一部分を動作させるためには、患者はまず別の当事者(たとえば、医療提供者、病院、雇用主、または保険業者)によってアクセスを許可されなければならない。たとえば、医療提供者が、アクセスコードまたはパスワードを含んだ従来の処方箋または電子処方箋を患者に与えることによって、患者に患者アプリケーションへのアクセスを許し、それにより患者は、ログイン機能200におけるログインおよび/またはパスワードとしてそのパスワードを入力することによって、ロックされた患者アプリケーションまたは患者アプリケーションのロックされた部分へのアクセスを得る。本明細書で説明するアプリケーションのいくつかの実施形態では、電子処方箋は、ソフトウェアアプリケーションにアクセスするためのアクセスコードまたはパスワードを含んでいる、医療提供者から患者に送られる(または医療提供者アプリケーションによって患者に送られるようにされた)電子メールを含む。別の例では、医療提供者は、患者によってクリックされると、患者アプリケーションまたはそれのロックされた部分をロック解除するハイパーリンクを含む電子処方箋を提供する。別の例では、医療提供者は、患者アプリケーションまたはそれの一部分をロック解除するために患者によって使用されるリンクまたはコードのいずれかを含んでいるテキストメッセージを患者に送信する。プラットフォームのいくつかの実施形態では、患者アプリケーションへのアクセスは、医療提供者による要求に応答してプラットフォームによって自動的に許可される。
【0040】
別の例では、医療提供者は、本明細書で説明する患者アプリケーションを利用するおよび/または含む健康監視デバイス用の電子処方箋を患者に提供する。たとえば、医療提供者は、本明細書で説明する患者アプリケーションを実行するように構成されたデバイス用の処方箋を患者に提供する。さらなる例では、心臓専門医が、患者のECGを検知し、やはり患者に規定されていた患者アプリケーションとインターフェースするように構成された、電極を備えたデバイス用の電子処方箋を患者に提供する。
【0041】
患者が別の当事者(たとえば、医療提供者、病院、雇用主、または保険業者)によって提供されたアクセスコードまたはパスワードを入力することによって患者アプリケーションにアクセスすると、患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、たとえば、医療提供者の画像、ならびに/または医療提供者および/もしくは医療提供者の実践および/もしくは医療提供者に関連する病院に関連する1つもしくは複数のロゴなど、医療提供者に関連する画像を表示する。
【0042】
図2B図2Eは、患者が患者アプリケーションにログインすると患者が見る患者アプリケーションの例示的なインターフェースのスクリーンショットを示す。図2Bおよび図2Cは、たとえば、ソフトウェアアプリケーションと対話するように構成されたECG検知デバイス200を使用して、ECGまたは心臓を記録することを選択する能力を患者に与える患者インターフェース構成要素204を示す。患者インターフェース構成要素204は、いくつかの実施形態では、タッチスクリーンボタンを含む。
【0043】
患者アプリケーションのいくつかの実施形態では、患者インターフェースは、たとえば安静時の心拍数(Resting Heart Rate)(図2C)、血圧(Blood Pressure)(図2D)、身体活動、および体重(Weight)BMI(図2E)など、検知デバイスを使用して、たとえば1つまたは複数の生理的パラメータを検知するなど、タスクを実行するために患者が関わるダッシュボード210および/またはインターフェース204を含む。いくつかの実装形態では、患者によって作動されると、インターフェース204は、検知デバイス200、206、または208(これらは図2B図2Eの例示的な実施形態では患者アプリケーションのスクリーンショットに示されている)による患者の生理的パラメータの検知を行わせる。第1の検知デバイス200は、1つまたは複数のECG電極(図示せず)に動作可能に結合されたスマートフォンを含む。本明細書で説明するように、いくつかの実施形態では、第1の検知デバイス200上で患者アプリケーションが動作している。第2の検知デバイス206は、血圧計カフを含み、第3の検知デバイス208は、体重計を含む。本明細書で説明するように、いくつかの実施形態では、患者アプリケーションは、たとえば、第2および第3の検知デバイス206および208の実施形態など、患者アプリケーションが動作していない検知デバイスから送信された検知データを受信する。
【0044】
図3は、ECG検知デバイスを使用して、300にインターフェース上に表示される、ECGの検知中に患者が遭遇する例示的な患者インターフェースのスクリーンショットを示す。患者アプリケーションのいくつかの実施形態では、患者は、たとえば、患者アプリケーションと対話しているコンピューティングデバイス(たとえば、アプリとして患者アプリケーションを実行しているスマートフォン)を使用して患者がオーディオおよび/またはビデオを記録できるようにするタッチスクリーンボタン306を使用して、患者インターフェースにおいてオプションを選択することができる。たとえば、患者は、ECG検知デバイスを用いてECGを検知し、検知したECGをコンピューティングデバイス(たとえば、スマートフォンまたはスマートウォッチ)上のプロセッサに送信し、患者アプリケーションが検知したECGと関連付けるオーディオおよび/もしくはビデオを記録してもよい。たとえば、患者は、検知したECGとともに、「胸痛があります」というオーディオ記録を記録してもよい。患者アプリケーションは、記録されたオーディオおよび/またはビデオ記録とともに検知したECGを関連付け、それらを患者アプリケーションと対話するコンピューティングデバイス上にローカルに記憶し、ならびに/または、別のコンピューティングデバイス(たとえば、医療提供者または監視サービスのコンピューティングデバイス)にECGおよびオーディオおよび/もしくはビデオ記録を送信するように構成される。患者インターフェース構成要素は、患者が、たとえば306のタッチスクリーンインターフェースに触れることにより306において患者インターフェースを作動させることによって、追加しなければならないどんな説明(note)も口頭で述べるよう患者に促してもよい。たとえば306において作動されると、患者は、たとえばその日の間、またはECGが検知されている間に経験するどんな症状も口頭で述べる。そのような口頭(たとえば、ビデオまたはオーディオ)記述が、患者アプリケーションによって記録され、医師アプリケーションおよび/もしくは監視アプリケーションに送信され、ならびに/または記憶される。ECGデータへの患者による口頭説明の追加は、症状と心臓健康指標との間に相関関係を与える。304の例示的なインターフェース上に表示された心拍数、ならびにフィルタ、ゲイン、および速度などECGデータに固有の他のパラメータが、いくつかの実施形態では302のECG測定インターフェース上に表示され、またはメタデータとして提供される。
【0045】
患者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、図3に示す例示的なインターフェースなどの患者インターフェースにより、検知された患者データを表示する。患者インターフェースに表示される1つまたは複数の健康指標は、図によってまたはテキストによって表示される。患者インターフェースはまた、ある時間期間にわたって300のECGおよび304の心拍数記録を表示してもよく、ECG、心拍数記録、および時間は、図によってまたはテキストによって表示されてもよい。
【0046】
患者インターフェースはさらに、たとえば、ECG測定の状況を表示してもよく、状況は、正常なECG測定を反映してもよく、「正常」と標示されてもよく、または異常なECG測定が「心房細動」と標示されてもよい。他の態様では、患者ダッシュボードインターフェースは、患者が記録された各健康指標に説明を追加できるようにしてもよい。
【0047】
患者アプリケーションのいくつかの実施形態では、患者アプリケーションの患者インターフェースにあるデータは、医療提供者アプリケーションによっても閲覧可能である。すなわち、医療提供者および患者がそれぞれのコンピューティングデバイス上でソフトウェアアプリケーションを実行しているプラットフォームでは、いくつかの実施形態ではプラットフォームの医療提供者は、医療提供者のコンピューティングデバイス上で動作している医療提供者アプリケーションを使用して、患者の患者インターフェースが患者に表示されるときそれを見ることができる。代替的に、データは、データの取得よりも後の時間に医療提供者アプリケーションにおいて見られてもよい。
【0048】
図4Aは、血圧測定を含む生理的パラメータの検知中の例示的な患者インターフェースのスクリーンショットを示す。検知デバイスは、一実施形態では、患者の血圧を検知し、検知した血圧を患者アプリケーションに送信するように構成された電子血圧計を含む血圧モニタを含む。いくつかの実施形態では、患者は、インターフェース上に表示される、または場合によっては患者アプリケーションとインターフェースしているコンピューティングデバイスにより送信されるアラートまたはアラーム400の送信により、患者アプリケーションによる血圧測定を記録するよう促される。患者は次いで、いくつかの実施形態では、たとえば、タッチスクリーンボタン402を作動させることによって、血圧デバイスからの血圧記録を患者アプリケーションに転送するよう促され、さらに、患者は、患者アプリケーションによりコンピューティングデバイスに上記の血圧記録を記憶してもよいが、いくつかの実施形態では、検知されたパラメータの記憶および送信は自動的に行われる。
【0049】
患者インターフェースの例示的なスクリーンショットを示す図4Bに示すように、患者は、404に図示するように、ある時間期間にわたって記憶された血圧記録を見ることができる。図4Bに示す患者インターフェースはさらに、最新の記録を「新」と標示すること、および血圧記録が保存された時間を含めることによって、404においてそれらを患者に表示する。さらに、患者は、たとえば、ある時間期間にわたる記憶された体重およびBMI記録など、ある時間期間にわたって検知された他の指標を見てもよい。
【0050】
図5は、複数の過去の生理的測定値を表示する患者インターフェース500の例示的なスクリーンショットを示し、生理的パラメータに関する分析および/または洞察を含む。たとえば、インターフェース500は、いくつかの実施形態では、時間とともに検知された1つまたは複数の生理的パラメータのグラフィカル表現を表示するように構成される。たとえば、インターフェース500は、いくつかの実施形態では、検知されたパラメータが正常か、異常かなど、検知された生理的パラメータの評価を表示するように構成される。
【0051】
図6は、例示的な医療提供者通信602を示している患者アプリケーションの例示的なスクリーンショットを示す。プラットフォームを介した患者への通信は、医療提供者から直接送られ、または自動的に生成され、医療提供者によって生成された印600を(すなわち、それが自動的に生成されても)含む。
【0052】
本明細書で説明する自動的に生成された通信は、コンピュータ生成通信であるが、医療提供者によって作成および送信されたという印を有する。このようにして、患者は、コンピュータ生成通信が医療提供者によって作成され、生成されたという印象を与えられる。コンピュータ生成通信の一例は、たとえば体重が5ポンド減ったなど、タスクを無事完了したことに対する患者への祝福の言葉の通信を含む。本明細書で説明するプラットフォームのいくつかの実施形態では、コンピュータ生成通信は、たとえば、医療提供者の画像を含む電子メッセージまたは医療提供者に関連するロゴなど、医療提供者によって通信が生成され、送信されたという印を含む。医療提供者にそのような通信を生成させるのではなく、それらを自動的に生成する(すなわちコンピュータが生成する)ことは、定常的な患者監視変化を監視し、これに応答する際の医療提供者の時間を節約するという点で、非常に有益である。一方、同時に、通信が医療提供者から発信されたという印は、患者に精神的な恩恵を与える。コンピュータ生成通信は、本明細書で説明するプラットフォームが医療提供者エクステンダまたはアシスタントとして機能し、有益な患者監視およびフィードバックを提供しながら医療提供者の時間を節約する1つの方法である。
【0053】
本開示のアプリケーションはまた、医療提供者によって与えられたタスクが受信され、表示される患者インターフェースを患者に提供する。この場合、図6に示すように、医療提供者は、患者の体重を記録することを含むケアプランを患者に提供している。
【0054】
ソフトウェアアプリケーションはまた、医療提供者によって送られたプッシュ通知が受信され、表示されるインターフェースを提供する。いくつかの実施形態では、追加のインターフェース構成要素により、患者は身体活動または投薬を受けることなどの様々な健康関連タスクの完了を追跡または確認することができる。
【0055】
図7は、患者が患者ケアプラン(この場合、図6のケアプラン)に対応するタスク700を与えられる、患者アプリケーション上の例示的な患者インターフェースのスクリーンショットを示す。患者が体重計に関わると、いくつかの実施形態では、タッチスクリーンボタン702を押すことにより、体重計からのデータの送信が発生し(他の場合は、体重計は自動的にそれを行う)、または代替的に患者は、体重データをインターフェースに入力し、ボタンを選択することによってデータを確認する。
【0056】
いくつかの実施形態では、医療提供者アプリケーションは、受信された患者データを使用して、包括的な患者ケアプランを生成するように構成される。患者ケアプランは、たとえば、患者アプリケーションに送信され、たとえば、ECG、血圧、体重、身体活動レベル、BMI、および投薬コンプライアンスなど、患者における複数の健康指標を監視、記録、および/または追跡するように構成される。
【0057】
本明細書で説明する医療提供者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、存在心臓病(presence heart disease)をテストするために、運動負荷テストを行う能力を患者に与えるように構成される。たとえば、患者アプリケーションは、患者アプリケーションと通信しているECG検知デバイスと交信しながら、20分間トレッドミル上を歩くなど、設定された時間期間の間エクササイズを行うよう患者に指示し、患者アプリケーションは、いくつかの実施形態の場合、そのデータを分析のために医療提供者アプリケーションに送信する。
【0058】
運動負荷テストは、心臓血管疾患の診断に役立つように使用される。具体的には、運動負荷テストは、虚血の証拠または異常な心臓律動を示すまでに、患者の心臓が耐えることができる負荷の量を決定するために、専門クリニックまたは医療センターにおいて医療提供者によって行われる。異なるタイプの負荷テストは、トレッドミルもしくは運動負荷テスト、ドブタミンもしくはアデノシン負荷テスト、負荷心エコー、または核負荷テスト(nuclear stress test)を含んでもよい。運動負荷テストは、心臓への運動の影響を測定するために使用される。専門クリニックにおいて行われる運動テストは、患者がトレッドミル上を歩くとき、患者の心臓電気活動を監視することを含む。医療提供者は、ECGモニタに接続された、患者の体の10箇所の小領域に電極を置くことによって患者の心臓電気活動を監視する。医療提供者は、運動負荷テストを開始するより前に、血圧、ECG、および心拍数のベースライン測定を行う。運動負荷テストは、患者が特定の時間期間の間トレッドミル上を歩くことを開始するとき始まる。ECGにおける異常な変化または胸痛が生じる場合、テストは停止され、そのような異常な変化に注目する。
【0059】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明する患者アプリケーションは、心臓病のテストをするために自宅での運動負荷テストを行う能力を患者に与えてもよい。患者は、運動負荷テストを行いながら、心臓電気活動、血圧、および心拍数を監視するために、心臓健康監視デバイスおよび患者アプリケーションを使用してもよい。患者アプリケーションは、心臓健康監視デバイスを患者の皮膚に接触して取り付け、ベースラインECG測定を行うよう患者に指示してもよい。インターフェースは、運動負荷テストを開始するより前に、ベースライン血圧測定を行うよう患者にさらに指示してもよい。患者アプリケーションは、患者に運動負荷テストを始めるよう促すインターフェースを有してもよい。インターフェースは、心臓健康監視デバイスに物理的に接触しながら、決定された時間量の間歩くよう患者に促してもよい。たとえば、患者は、自宅での運動負荷テストを行うための心臓健康監視デバイスとして、検知電極を内蔵するスマートフォンまたは他のモバイルコンピューティングデバイスを使用している場合がある。さらに、患者は、検知電極を含む上記のスマートフォン(または他のモバイルコンピューティングデバイス)を使用してもよく、患者が運動負荷テストの一部として歩いている間、患者の両手を上記の検知電極の上に置いてもよい。その時間期間が終わると、心臓が運動から回復するのに要する時間を計算するために、2分にわたって心拍数を測定する。インターフェースは、負荷テストが完了されると、運動負荷テスト中に収集されたすべてのデータを記録する、保存する、および/または送るオプションを患者に与えるための構成要素を含んでもよく、データは次いで、送信されてもよく、または当業者に走られている送信手段により医療専門家アプリケーションにおいて医療専門家と共有されてもよい。
【0060】
図8は、受信された患者データに応答して送信された例示的な医療提供者通信のスクリーンショットを示す。この場合、図7に示すように患者の体重を記録し、送信することによって図6のケアプランを無事完了した患者は、祝福のメッセージを受信する。説明したように、そのような医療提供者通信は、医療提供者によって生成され、送られるか、または、たとえば医療提供者アプリケーションによって自動的に生成され、送られる。
【0061】
図示のように、印800は、医療提供者がメッセージを生成し、送信したことを証明し、医療提供者の画像またはロゴを含んでもよい。医療提供者通信802は、いくつかの実施形態では、患者が受信された検知生理的データによって示される一定の目標を達成するとき、自動的に生成される。この例では、患者が目標体重を達成すると、祝福通信802が患者アプリケーションに自動的に送られる。いくつかの実施形態では、患者通信は、たとえば、患者が医療提供者アプリケーションに、患者が体重減少目標を達成したことを述べる電子メールを送ることなど、目標またはタスクの達成について参照する。いくつかの実施形態では、特定の生理的パラメータまたはタスク(たとえば、体重減少)の達成について参照する患者通信は、応答して自動的な医療提供者通信を生成するアルゴリズムによって分析される。
【0062】
図示のように、いくつかの実施形態では、医療提供者通信は、医療提供者通信を送ることをトリガした受信された検知データを参照する。たとえば、10ポンド減量するよう指示された患者は、患者が無事減量したことを示すデータまたは通信を送信し、10ポンドの体重減少または全体的な体重減少について参照する祝福メッセージを受信する。
【0063】
一般に、行動の通知は、医療提供者によって、医療提供者が選んだ患者に送られてもよい。医療提供者によって患者に送られる行動の通知は、自動的に生成されてもよい。患者に送られる通知は、患者が規定のタスクを完了すると自動的に生成され、患者に送られる、個人に合わせたプッシュ通信であってもよい。たとえば、医療提供者のアプリケーションは、規定のタスクを達成したことについて患者を祝福する患者へのプッシュ通知を自動的に生成し、送ってもよい。規定のタスクの例は、身体活動を行うこと、減量すること、BMIポイントを下げること、ECGデータを記録すること、および/または血圧測定値を記録することであってもよい。
【0064】
行動の通知はまた、患者の家族メンバーによって送られてもよい。開示のソフトウェアアプリケーションは、患者に、患者を「追加」し、ソフトウェアアプリケーションにより患者と接続するよう促してもよい。患者を受け入れ、患者と接続する家族メンバーは、患者が患者の処方計画(prescription regimen)に正しく従っていることなど、特定のタスクを達成するとき、通知を受信してもよい。家族メンバーは、患者の規定のタスクを達成したことに対して患者を祝福する行動の通知を送ってもよい。
【0065】
医療提供者アプリケーション
図9Aは、医療提供者アプリケーションを使用して医療提供者の患者リストをブラウズするとき、医療提供者によって見られることになる、医療提供者アプリケーションの例示的な最初のホーム画面インターフェースのスクリーンショットを示す。医療提供者アプリケーションのいくつかの実施形態では、医療提供者は、医療提供者の患者リストを、他の医療提供者の名前または専門技術者の名前でソートする。ソフトウェアアプリケーションのいくつかの実施形態では、最初のホーム画面インターフェースは、たとえば、医療提供者に提供されるすべてのECGを表示する「仮想スタック」900を含む。たとえば、インターフェースは、医療提供者に、ECGの仮想スタックからECGを選択し、ECG記録の3秒セグメントを見るためのオプションを与えてもよい。3秒セグメントは、仮想スタック900上に、考察者および診断情報の隣に表示される。医療提供者アプリケーションのいくつかの実施形態では、3秒セグメントは、診断を最も表すECGセグメントとなるように選択される。ECG全体の表示は、仮想スタックの異なるサブフォルダ(たとえば、「すべてのEKG(All ECG)」、「異常(Abnormal)」、「正常(Normal)」、「分析なし(No Analysis)」、または「判読不能(Unreadable)」)中のリストからECG記録を迅速に識別するために使用される。
【0066】
医療提供者アプリケーションの特徴は、いくつかの実施形態では、図9Aに示すように、患者データを受信し、表示することである。そのような患者データの非限定的な例は、身長、体重、肥満度指数(BMI)、年齢、身体活動レベル、心拍数、血圧、および/またはECGデータである。医療提供者によって受信される患者データは、医療提供者アプリケーションにより、医療提供者アプリケーションを実行しているまたはこれに接続されたコンピューティングデバイスに記憶される。さらに、医療アプリケーションは、医療提供者がデータを分析するのを支援する。たとえば、医療提供者アプリケーションは、いくつかの実施形態では、オーディオまたはビデオデータ分析能力を有する。
【0067】
医療提供者アプリケーションは、1つまたは複数の患者アプリケーションから(たとえば、1人または複数の患者から)受信される患者データを受信し、整理し、および/または追跡するように構成される。図9Bの902に示すように、医療提供者アプリケーションは、受信したECGデータを分析し、整理する(すなわち、分析が異常の可能性を明らかにするかどうかを示す)ように構成される。
【0068】
医療提供者アプリケーションは、受信した患者データを分析するように構成される。たとえば、いくつかの実施形態では、医療提供者アプリケーションは、患者集団データに基づいてリスクスコアを計算し、生成するように構成される。たとえば、将来、心臓血管疾患を患う個人の可能性を予測するために、リスクスコアが計算される場合がある。そのようなアルゴリズムは、たとえば、患者集団データに基づいて患者の識別情報を認識するために、または患者の過去のデータに基づいて患者の健康の変化を認識するために、ECGデータなどの生理的データを使用する。ソフトウェアアプリケーションは、機械学習アルゴリズムを含んでもよく、機械学習アルゴリズムは、任意の数の健康状態についての健康結果確率(health outcome probability)を予測するためにトレーニングされた機械学習アルゴリズムに個人のデータを入力することに基づいて、個人のデータの分析を向上させる。加えて、そのようなアルゴリズムは、ECG記録または測定などの集計データの分析に基づいて個々の患者の一意の識別情報を与えてもよい。機械学習アルゴリズムによる患者の一意の識別情報は、性別の識別情報、個人の識別情報、健康の変化の識別情報、および/または心臓年齢の識別情報を含んでもよい。ソフトウェアアプリケーションのいくつかの実施形態では、心臓年齢は、患者の心臓の全体的な健康および患者の心臓健康状態の一般的な表示を反映する、患者の心臓の代表的年齢であってもよい。心臓年齢と同様に、機械学習アルゴリズムはまた、将来心臓血管疾患を患う個人の可能性を予測するために使用されるリスクスコアを計算するための、または患者に現在の心臓健康状況の全体像を与えるための、リスク評価ツールとして役立ってもよい。機械学習アルゴリズムは、リスクスコアを予測する、および/または悪いか良いかにかかわらず、健康の変化を予測するために使用されてもよい。
【0069】
医療提供者のインボックスインターフェースは、限定はしないが、「トリアージ(triage)」フォルダ、「医療提供者の」フォルダ、「確認済みおよびアーカイブ」フォルダなど、異なるフォルダを含んでもよい。医療提供者は、上記のフォルダにおいて、患者のデータなどのデータを移動し、整理してもよい。
【0070】
医療提供者アプリケーションは、特定のデータが受信された場合、医療提供者に知らせてもよい。たとえば、医療提供者のソフトウェアアプリケーションのインターフェースは、患者の名前、性別、年齢、電話番号、および対応する状況更新などの情報を表示する通知のリストを示してもよい。ソフトウェアアプリケーションのいくつかの実施形態では、状況更新は、患者のECG記録または患者の異常なECGデータのパーセンテージに関する通知を含んでもよい。医療提供者が通知を起動するために選び得る患者状況更新の他の例は、心房細動の可能性が検出される、心拍数がカスタマイズ可能な数を超えて心房細動の可能性が検出される、心拍数がカスタマイズ可能な数を超える、心拍数がカスタマイズ可能な数を下回る、カスタマイズ可能な日数にECGデータが受信されないことである。通知が送られる頻度は、なし、一度、または常時など、異なるパラメータに設定されてもよい。
【0071】
本明細書で説明するソフトウェアアプリケーションのいくつかの実施形態では、医療提供者は、利用可能なオプションから各ECG記録に解釈を追加してもよく、利用可能なオプションは、図9Cに示すように、洞調律(Sinus Rhythm)、洞徐脈(Sinus Brady)、洞頻脈(Sinus Tach)、SVT、心房細動(Atrial Fibrillation)、心房粗動(Atrial Flutter)、ペースメーカー埋込み(Paced)、接合部(Junctional)、心室頻拍(V Tach)、または判読不能(Unreadable)を含む。図示のように、いくつかの実施形態では、強調表示ツール904により、医療提供者は特定のECGセグメントを選択することができ、対話式チェックボックスフォーマットのリスト906により、医療提供者は強調表示されたECGの評価を選ぶことができる。
【0072】
医療提供者アプリケーションのいくつかの実施形態では、医療提供者はまた、図9Dによって示されるように「オプションの説明を追加する(Add Optional Note)」オプション908を選択することによって、ECG記録に任意の説明を追加してもよい。医療提供者アプリケーションインターフェースは、どのタイプの状況更新が通知されるように割り当てられ得るかを調整および/または選択するために、医療提供者による選択を可能にしてもよい。ソフトウェアアプリケーションインターフェースは、現在ソフトウェアアプリケーションを使用していて、医療提供者と接続している医療提供者の総患者数を表示してもよい。インターフェース構成要素は、新規患者を追加し、電子メールにより招待コードを送るために医療提供者による選択を可能にする。医療提供者はまた、心臓健康監視デバイス用のまたは通常の心臓健康監視用の電子処方箋を送ってもよい。ソフトウェアアプリケーションインターフェースは、ソフトウェアアプリケーションを使用するための医療提供者の招待の受入れを現在保留している医療提供者の総患者数を表示してもよい。
【0073】
通知は、医療提供者によって受信されるだけでなく、通知は、医療提供者によって、医療提供者が選んだ患者に送られてもよい。患者に送られる通知は、自動的に生成されてもよい。患者に送られる通知は、患者が規定のタスクを完了すると自動的に生成され、患者に送られる、個人に合わせたプッシュ通信であってもよい。たとえば、医療提供者のソフトウェアアプリケーションは、規定のタスクを達成したことについて患者を祝福する患者へのプッシュ通知を自動的に生成し、送ってもよい。規定のタスクの例は、身体活動を行うこと、減量すること、BMIポイントを下げること、ECGデータを記録すること、および/または血圧測定値を記録することであってもよい。
【0074】
医療提供者のアプリケーションのさらなるインターフェースが、閲覧可能な対話式ディレクトリまたはデータベースを含んでもよい。患者ディレクトリまたはデータベースは、心臓健康監視ソフトウェアアプリケーションの使用を開始するための医療提供者の招待を現在保留している可能性がある、またはこれを受け入れた可能性のあるすべての患者のリストを含んでもよい。患者ディレクトリはさらに、名前、電話番号、年齢、性別、および患者が接続され、心臓健康監視ソフトウェアアプリケーションを使用しているか否かの表示などの患者情報を表示してもよい。さらに、インターフェースは、心臓健康監視デバイスおよび/または心臓健康監視を電子的に処方するオプションを医療提供者に与えるための構成要素もまた含んでもよい。そのようなインターフェース構成要素は、アクセスしやすくするために患者の名前の極近傍に置かれてもよい。
【0075】
インターフェースはまた、新規患者を追加するオプションを医療提供者に与える構成要素を含んでもよい。このインターフェース構成要素は、ソフトウェアアプリケーションの患者ディレクトリインターフェースに表示されてもよい。医療提供者によって選択されると、「新規患者を追加する」インターフェース構成要素が新しいインターフェースを開く。そのような新しいインターフェースは、医療提供者が患者医療記録番号、名、姓、電子メールアドレス、携帯電話番号、誕生日、および性別などの潜在的な新規患者情報を入力するよう促してもよい。医療提供者が新規患者を追加することを決定すると、医療提供者は、インターフェース上に表示される心臓健康監視ソフトウェアアプリケーションを規定するオプションを選択してもよい。さらに、心臓健康監視ソフトウェアアプリケーションが規定されると、ソフトウェアアプリケーションは、新規患者に心臓健康監視ソフトウェアアプリケーションを操作する方法について指示する、新規患者への電子メールおよびテキストメッセージを自動的に生成し、送ってもよい。インターフェースはまた、医療提供者に、医療提供者が患者を監視する時間の長さおよび上記の患者に対して1カ月当たりに請求される金額を選択するオプションを提供する構成要素を含んでもよい。自動的に生成される電子メールは、ソフトウェアアプリケーションへのアクセスを取得するために患者が使用するアクティベーションまたは照会コードを含んでもよい。
【0076】
医療提供者アプリケーションの追加のインターフェースは、ECG記録におけるR-Rピーク間の相対的距離をすばやく見るまたはスキャンするために対話式インターフェースを含んでもよい。インターフェースは、いくつかの実施形態では、水平線によって表示されたR-Rピーク距離の配列を提供し、医療提供者は各水平線上でクリックすることによってこれと対話し得る。医療提供者がR-Rピーク距離を表す水平線上でクリックするとき、インターフェースは、そのようなR-Rピーク距離に対応するECG記録のセグメント上で自動的にズームする。このようにして、対話式インターフェースは、医療提供者が複数のR-Rピーク距離をすばやくスキャンできるようにする。
【0077】
プラットフォームは、いくつかの実施形態では、開示するソフトウェアアプリケーションへのアクセスを取得するために異なる支払いプランを提供する。たとえば、医療提供者が、ソフトウェアアプリケーションを購入してもよく、患者が、ソフトウェアアプリケーションに関連する健康監視デバイスを購入してもよく、医療提供者は、ソフトウェアアプリケーションを利用するための経常的料金(recurrent fee)を患者に請求してもよい。本明細書で説明するソフトウェアアプリケーション、システム、デバイス、および方法のいくつかの実施形態では、医療提供者がソフトウェアアプリケーションを購入し、患者がソフトウェアアプリケーションに関連する健康監視デバイスを購入し、健康監視デバイスを売る会社は、ソフトウェアアプリケーションを利用するための経常的料金を患者に請求してもよい。本明細書で説明するソフトウェアアプリケーション、システム、デバイス、および方法のいくつかの実施形態では、保険会社が、患者に無料お試し期間を提供してもよく、無料お試し期間に患者は、特定の時間期間の間無料で、ソフトウェアアプリケーションに関連する健康監視デバイスおよびソフトウェアアプリケーションを提供されてもよく、上記の時間期間の終了時に、患者は、健康監視デバイスおよびソフトウェアアプリケーションを購入することを選んでもよい。患者は、標準メンバーシッププラン料金よりも高い料金を請求され得る「プロ」または「プレミアム」メンバーシッププランにアップグレードするオプションを提示されてもよい。「プロ」または「プレミアム」プランは、ケアプランへのアクセスを含んでもよい。ケアプランは、自動的にまたは医療提供者により生成された、患者が完了すべきタスク、およびそのようなタスクを完了するためのリマインダを含んでもよい。そのようなタスクは、患者の現在の健康状況に基づいてもよく、達成すべき特定の健康目標を与えてもよい。
【0078】
請求機能
本明細書で説明するプラットフォーム、デバイス、システム、および方法は、いくつかの実施形態では、患者および医療提供者のための支払いおよび請求機能を提供する。たとえば、医療提供者がプラットフォームを購入してもよく、患者がプラットフォームに関連する健康監視デバイスを購入してもよく、医療提供者は、プラットフォームを利用するための経常的料金を患者に請求してもよい。本明細書で説明する支払いおよび請求機能のいくつかは、医療提供者にプラットフォーム(本明細書で説明するプラットフォームなど)を購入する能力を提供し、患者は、プラットフォームがそれに組み込まれた健康監視デバイスを購入する能力を提供される。この実施形態では、健康監視デバイスを売る会社は、たとえば、プラットフォームを利用するための経常的料金を患者に請求してもよい。支払いおよび請求機能のプラットフォームのいくつかの実施形態では、保険会社が、患者に無料お試し期間を提供し、無料お試し期間において患者は、特定の時間期間の間無料で、プラットフォームに関連する健康監視デバイスおよびプラットフォームを提供されてもよく、上記時間期間の終了時に、患者は健康監視デバイスおよびプラットフォームを購入することを選んでもよい。
【0079】
プラットフォーム、デバイス、システム、および方法は、患者および医療提供者のための異なるタイプの支払いおよび請求方法を含んでもよい。たとえば、医療提供者がプラットフォームを購入してもよく、患者がプラットフォームに関連する健康監視デバイスを購入してもよく、医療提供者は、プラットフォームを利用するための経常的料金を患者に請求してもよい。別の態様では、医療提供者がプラットフォームを購入してもよく、患者がプラットフォームに関連する健康監視デバイスを購入してもよく、健康監視デバイスを売る会社は、プラットフォームを利用するための経常的料金を患者に請求してもよい。プラットフォームのいくつかの実施形態では、保険会社が、患者に無料お試し期間を提供してもよく、無料お試し期間において患者は、特定の時間期間の間無料で、プラットフォームに関連する健康監視デバイスおよびプラットフォームを提供されてもよく、上記時間期間の終了時に、患者は健康監視デバイスおよびプラットフォームを購入することを選んでもよい。
【0080】
患者は、標準メンバーシッププラン料金よりも高い料金を請求され得る「プロ」または「プレミアム」メンバーシッププランにアップグレードするオプションを提示されてもよい。「プロ」または「プレミアム」プランは、ケアプランへのアクセスを含んでもよい。ケアプランプラットフォームインターフェースは、医療提供者に、患者が完了するタスクを自動または手動で生成するよう促してもよい。プラットフォームは、そのようなタスクを患者が完了するためのリマインダを自動的に生成してもよい。そのようなタスクは、患者の現在の健康状況に基づいてもよく、達成すべき特定の健康目標を与えてもよい。ケアプランインターフェースは、プラットフォームにより家族メンバーと接続するオプションを含んでもよく、場合によっては家族メンバーに患者の心臓健康の状況を知らせ、場合によっては家族メンバーに患者のタスク完了の状況を知らせる。ケアプランプラットフォームは、投薬計画に正しく従うことなど、規定のタスクを無事完了すると、家族メンバーが患者に行動の通知を自動または手動で送ることを可能にしてもよい。
【0081】
本明細書では本発明の好ましい実施形態を示し、説明したが、そのような実施形態は単に例として提供されることは当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく当業者は、多数の変形形態、変更形態、および代替形態を思い付くであろう。本発明を実践する際に、本明細書で説明する本発明の実施形態の様々な代替物が使用されてもよいことを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲の範囲内の方法および構造ならびにそれらの同等物がそれによって含まれるものとする。
【符号の説明】
【0082】
101 デジタル処理デバイス
105 中央処理ユニット(CPU)
110 メモリ
115 記憶ユニット
120 通信インターフェース
125 電源
130 ネットワーク
135 周辺デバイス
200 検知デバイス
204 インターフェース
206 検知デバイス
208 検知デバイス
306 タッチスクリーンボタン
400 アラートまたはアラーム
402 タッチスクリーンボタン
500 患者インターフェース
600 印
602 医療提供者通信
700 タスク
702 タッチスクリーンボタン
800 印
802 医療提供者通信
900 仮想スタック
904 強調表示ツール
906 対話式チェックボックスフォーマットのリスト
908 「Add Optional Note」オプション
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
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図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
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図9B
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