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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】端末装置及び端末装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/44 20060101AFI20220322BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20220322BHJP
   H01Q 5/10 20150101ALI20220322BHJP
   H01Q 1/22 20060101ALI20220322BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
H01Q1/44
H01Q1/24 Z
H01Q5/10
H01Q1/22 Z
H04M1/02 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020126057
(22)【出願日】2020-07-27
(65)【公開番号】P2021129289
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2020-07-27
(31)【優先権主張番号】202010089366.6
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グゥオ シャオイン
(72)【発明者】
【氏名】ワン リンチュアン
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0012794(US,A1)
【文献】特開2003-198410(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0296638(US,A1)
【文献】特開平08-195609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00-25/04
H04M 1/02- 1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置であって、
筐体と、
前記筐体内に位置し、無線信号を送受信するための第1放射体と、
前記筐体の裏ケースの内表面に位置し、前記第1放射体とカップリングして、前記無線信号を送受信するための第2放射体を構成する導電層と、を少なくとも備え、
前記導電層は、間隔をあけて設けられた第1導電領域と第2導電領域とを備え、
前記筐体は、
ベゼルを備え、
前記第1導電領域は、前記ベゼルに近接する第1側辺と、前記ベゼルから離れる第2側辺とを含み、前記第1側辺の長さは、前記第2側辺の長さより大きく、
前記第2導電領域は、前記ベゼルに近接する第3側辺と、前記ベゼルから離れる第4側辺とを含み、前記第3側辺の長さは、前記第4側辺の長さより大きい
ことを特徴とする、前記端末装置。
【請求項2】
前記第1放射体の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記導電層の設置領域とは、少なくとも部分的に重なり合うことを特徴とする
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
記第1放射体は、少なくとも2つの周波数帯域を送受信する少なくとも2つの放射領域を備え、
前記第1放射体における各前記放射領域はそれぞれ、各前記放射領域に対応する前記導電領域とカップリングし、前記少なくとも2つの周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられることを特徴とする
請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
記少なくとも2つの放射領域は、第1放射領域と第2放射領域とを含み、
前記第1放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第1導電領域とは、部分的に重なり合い、
前記第2放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第2導電領域とは、部分的に重なり合うことを特徴とする
請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記第1導電領域は、T字状であり、前記第2導電領域は、L字状であることを特徴とする
請求項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記筐体は、ベゼルを備え、
前記ベゼルは、隣接して設けられる長辺と短辺を含み、前記長辺の辺長は、前記短辺の辺長より大きく、
前記導電層と前記長辺との距離は、前記導電層と前記短辺との距離より小さいことを特徴とする
請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置の製造方法であって、前記端末装置は、請求項1~6のいずれか1項に記載の端末装置であり、
前記導電層は、治具により導電材料を前記筐体の裏ケースに印刷して形成されるものであることを特徴とす
末装置の製造方法
【請求項8】
前記導電材料は、銀ペースト又は銅を含むことを特徴とする
請求項に記載の端末装置の製造方法
【請求項9】
端末装置の製造方法であって、前記端末装置は、請求項1~6のいずれか1項に記載の端末装置であり、
前記第1放射体は、レーザ照射成形技術又はフレキシブル回路基板技術で製造された放射体であることを特徴とす
末装置の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、出願日が2020年02月12日であり、出願番号が202010089366.6である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、該中国特許出願の全ての内容を参照として本出願に援用する。
【0002】
本出願は、通信技術分野に関し、特に端末装置に関する。
【背景技術】
【0003】
通信技術の急速な成長及び技術的な要求に伴い、端末装置におけるアンテナの数は増加しつつある。例えば、携帯電話のような端末装置におけるアンテナは、高速通信を実現させるために、第5世代の通信技術規格(5-Generation wireless telephone technology:5G)が新規追加された。しかしながら、現在の携帯電話は、クリアランスを小さく、スクリーン対ボディ比を高くする傾向があるため、アンテナに利用可能な空間が限られており、アンテナ性能が低いという課題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、端末装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例により提供される端末装置は、
筐体と、
前記筐体内に位置し、無線信号を送受信するための第1放射体と、
前記筐体の裏ケースの内表面に位置し、前記第1放射体とカップリングして、前記無線信号を送受信するための第2放射体を構成する導電層と、を少なくとも備える。
【0006】
幾つかの実施例において、前記第1放射体の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記導電層の設置領域とは、少なくとも部分的に重なり合う。
【0007】
幾つかの実施例において、前記導電層は、間隔をあけて設けられた少なくとも2つの導電領域を備え、
前記第1放射体は、少なくとも2つの周波数帯域を送受信する少なくとも2つの放射領域を備え、
前記第1放射体における各前記放射領域はそれぞれ、各前記放射領域に対応する前記導電領域とカップリングし、前記少なくとも2つの周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられる。
【0008】
幾つかの実施例において、前記少なくとも2つの導電領域は、第1導電領域と第2導電領域とを含み、
前記少なくとも2つの放射領域は、第1放射領域と第2放射領域とを含み、
前記第1放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第1導電領域とは、部分的に重なり合い、
前記第2放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第2導電領域とは、部分的に重なり合う。
【0009】
幾つかの実施例において、前記筐体は、
ベゼルを備え、
前記第1導電領域は、前記ベゼルに近接する第1側辺と、前記ベゼルから離れる第2側辺とを含み、前記第1側辺の長さは、前記第2側辺の長さより大きく、
前記第2導電領域は、前記ベゼルに近接する第3側辺と、前記ベゼルから離れる第4側辺とを含み、前記第3側辺の長さは、前記第4側辺の長さより大きい。
【0010】
幾つかの実施例において、前記第1導電領域は、T字状であり、前記第2導電領域は、L字状である。
【0011】
幾つかの実施例において、前記筐体は、ベゼルを備え、
前記ベゼルは、隣接して設けられる長辺と短辺を含み、前記長辺の辺長は、前記短辺の辺長より大きく、
前記導電層と前記長辺との距離は、前記導電層と前記短辺との距離より小さい。
【0012】
幾つかの実施例において、前記導電層は、治具により導電材料を前記筐体の裏ケースに印刷して形成されるものである。
【0013】
幾つかの実施例において、前記導電材料は、銀ペースト又は銅を含む。
【0014】
幾つかの実施例において、前記第1放射体は、レーザ照射成形技術又はフレキシブル回路基板技術で製造された放射体である。
【発明の効果】
【0015】
本出願の実施例により提供される技術的解決手段は、下記有益な効果を有する。
【0016】
第1放射体及び導電層より形成される第2放射体により無線信号を送受信することで、第1放射体のみにより無線信号を送受信するのに比較して、本出願の実施例において第1放射体及び導電層の両者により無線信号を送受信し、無線信号の送受信電力を向上させるだけでなく、無線信号の放射面積を増大させ、更に無線信号の送受信効率及び通信品質を向上させることができる。一方で、導電層が筐体の裏ケースに設けられるため、導電層が端末装置内の中枠に設けられるのに比較して、導電層の占用した端末装置内部の空間を減少させ、更に限られた空間内においてアンテナの性能を向上させ、アンテナのクリアランスを小さくする傾向を満たすことができる。
【0017】
上記の一般的な説明及び後述する細部に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本出願を限定するものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一例示的な実施例による端末装置を示す第1概略図である。
図2】一例示的な実施例による導電層が設けられていない端末装置のリターンロスを示す概略図である。
図3】一例示的な実施例による導電層が設けられた端末装置のリターンロスを示す概略図である。
図4】一例示的な実施例による端末装置のアンテナ送受信効率の比較図である。
図5】一例示的な実施例による端末装置を示す第2概略図である。
図6】一例示的な実施例による2つの導電領域が設けられた端末装置のリターンロスを示す概略図である。
図7a】一例示的な実施例による2つの導電領域が設けられた端末装置のアンテナ送受信効率を示す第1概略図である。
図7b】一例示的な実施例による2つの導電領域が設けられた端末装置のアンテナ送受信効率を示す第1概略図である。
図8】一例示的な実施例による端末装置の整合回路を示す概略図である。
図9】一例示的な実施例による端末装置を示す第3概略図である。
図10】一例示的な実施例による端末装置を示す第4概略図である。
図11】一例示的な実施例による端末装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで添付した図面は、明細書に引き入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に適合する実施例を示し、かつ、明細書とともに本発明の原理を解釈することに用いられる。
【0020】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の記述が図面に係る場合、別途にて示さない限り、異なる図面における同じ数字は、同じまたは類似する要素を示す。以下の例示的な実施例において記述する実施形態は、本発明の実施例に合致するすべての実施形態を代表するものではない。一方、それらは、添付された特許請求の範囲に詳細に記載されたような、本発明の実施例の一部の形態に合致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0021】
図1は、一例示的な実施例による端末装置の構成を示す第1概略図である。図1に示すように、端末装置は、
筐体と、
前記筐体内に位置し、無線信号を送受信するための第1放射体と、
前記筐体の裏ケース101の内表面に位置し、前記第1放射体とカップリングして、無線信号を送受信するための第2放射体を構成する導電層102と、を少なくとも備える。
【0022】
上記端末装置は、ウエアラブル電子機器及び携帯端末であってもよく、該携帯端末は、携帯電話、ノートパソコン及びタブレットを含み、該ウエアラブル電子機器は、スマートウォッチを含み、本発明の実施例はこれを限定するものではない。
【0023】
上記筐体の裏ケースは、ガラス又はプラスチックなどの材料からなる筐体を含むが、これらに限定されない。
【0024】
なお、筐体は、端末装置内の様々な機能モジュールを載置するための中枠及び中枠の外部を取り囲むベゼルを含む。第1放射体は、端末装置の中枠に設けられてもよいし、端末装置のベゼルに設けられてもよく、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0025】
幾つかの実施例において、第1放射体は、レーザ照射成形技術又はフレキシブル回路基板技術で製造された放射体である。
【0026】
上記第1放射体は、導電材料からなるものであり、電気信号を無線信号に変換することができる。該第1放射体は、様々な周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられる。例えば、第1放射体は、B1、B3及びB39周波数帯域の無線信号を送受信することができ、WIFI2.4GHz又は5GHz周波数帯域の無線信号を送受信することもできる。
【0027】
本出願の実施例において、上記第1放射体は、多入力多出力(Multi-input Multi-output:MIMO)アンテナの放射体であってもよい。例えば、4*4 MIMOアンテナの放射体である。
【0028】
本出願の実施例において、端末装置は、筐体の裏ケースの内表面に位置する導電層を更に備える。
【0029】
幾つかの実施例において、導電層は、治具により導電材料を前記筐体の裏ケースに印刷して形成されるものであってもよい。
【0030】
別の実施例において、導電材料は、銀ペースト又は銅を含んでもよい。
【0031】
別の実施例において、導電材料は、合金材料又は導電性プラスチックを含んでもよい。
【0032】
本出願の実施例において、導電層が第1放射体とカップリングして第2放射体を構成する。なお、該導電層と第1放射体が間隔をあけて設けられる。裏ケースにおける該導電層の位置は、端末装置内における第1放射体の位置に応じて設けられてもよい。
【0033】
例示的に、第1放射体が位置Aにある場合、導電層は、位置Aの、裏ケースへの投影の位置に設けられてもよい。従って、第1放射体と導電層との間隔距離を減少させ、第1放射体と導電層との最大効率のエネルギーのカップリングを実現させる。
【0034】
第1放射体が1つの周波数帯域の無線信号を放射する場合、導電層の寸法は、第1放射体の寸法に応じて設けられてもよい。例えば、導電層の寸法は、第1放射体の寸法以上になるように設けられてもよい。従って、導電層は、第1放射体で発生した交番磁界と最大限にカップリングすることができ、導電層と第1放射体とのカップリング効率を向上させることができる。本出願の実施例において、導電層と第1放射体とのカップリング過程は、以下を含む。第2放射体が交番電流を交番磁界に変換する時に、導電層は、交番磁界の作用で交番電流を発生し、該交番電流に基づいて交番磁界を発生することができ、それによって導電層は、第1放射体と一緒に無線信号を送受信することができる。
【0035】
従って、第1放射体及び導電層より形成される第2放射体により無線信号を送受信することで、第1放射体のみにより無線信号を送受信するのに比較して、本出願の実施例において第1放射体及び導電層の両者により無線信号を送受信し、無線信号の送受信電力を向上させるだけでなく、無線信号の放射面積を増大させ、更に無線信号の送受信効率及び通信品質を向上させることができる。一方で、導電層が筐体の裏ケースに設けられるため、導電層が端末装置内の中枠に設けられるのに比較して、導電層の占用した端末装置内部の空間を減少させ、更に限られた空間内においてアンテナの性能を向上させ、アンテナのクリアランスを小さくする傾向を満たすことができる。
【0036】
図2は、裏ケースに導電層が設けられていない端末装置のリターンロスを示す概略図である。図3は、裏ケースに導電層が設けられた端末装置のリターンロスを示す概略図である。ここで、横座標は、周波数を表し、その単位は、GHzである。縦座標は、リターンロスを表し、その単位は、dBである。図2及び図3から分かるように、導電層が設けられた端末装置のリターンロスは、導電層が設けられていない端末装置のリターンロスより小さい。従って、本出願の実施例において端末装置の裏ケースに導電層が設けられるとリターンロスを減少させることが確認された。
【0037】
図4は、導電層が設けられた端末装置のアンテナ送受信効率と導電層が設けられていない端末装置のアンテナ送受信効率の比較図である。図4に示すように、実線は、端末装置に導電層が設けられていることを表し、点線は、端末装置に導電層が設けられていないことを表す。ここで、横座標は、周波数を表し、その単位は、MHzである。縦座標は、効率を表し、その単位は、dBである。導電層が設けられた端末装置のアンテナ送受信効率は、導電層が設けられていない端末装置のアンテナ送受信効率よりも著しく高く、2dB程度の無線送受信効率を向上させることが確認された。
【0038】
幾つかの実施例において、前記第1放射体の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記導電層の設置領域とは、少なくとも部分的に重なり合う。
【0039】
つまり、本出願の実施例において、導電層の少なくとも一部の領域は、第1放射体に対向するように設けられ、導電層と第1放射体との距離を最大限短縮することができ、更に、第1放射体がより好適に電磁エネルギーを導電層にカップリングさせるようになり、第2放射体の無線信号送受信効率を向上させることができる。
【0040】
本出願の実施例において、上記第1放射体の、筐体の裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とが少なくとも部分的に重なり合うことは、第1放射体の、裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とが完全に重なり合うか、又は、第1放射体の、裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とが部分的に重なり合うことを含む。
【0041】
なお、第1放射体の、裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とが完全に重なり合う場合、第1放射体の面積は、導電層の面積に等しい。第1放射体の、裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とが部分的に重なり合う場合、第1放射体の面積は、第2放射体の面積より小さくてもよいし、第1放射体の面積は、第2放射体の面積より大きくてもよく、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0042】
幾つかの実施例において、前記導電層は、間隔をあけて設けられた少なくとも2つの導電領域を備え
前記第1放射体は、少なくとも2つの周波数帯域を送受信する少なくとも2つの放射領域を備え、
前記第1放射体における各前記放射領域はそれぞれ、各前記放射領域に対応する前記導電領域とカップリングし、前記少なくとも2つの周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられる。
【0043】
つまり、各放射領域は、1つの導電領域に対応する。第1放射体の少なくとも2つの放射領域が、少なくとも2つの異なる周波数帯域の無線信号を送受信する場合、各放射領域はそれぞれ、対応する導電領域とカップリングすることができる。従って、本出願の実施例において、裏ケースにおける異なる導電領域とカップリングすることで、端末装置による2つの異なる周波数帯域の無線信号送受信の効率及び通信品質を向上させることができる。
【0044】
なお、第1放射体における各放射領域は、部分的に重なり合ってもよい。
【0045】
本出願の実施例において、導電層に含まれる導電領域の数は、第1放射体に含まれる様々な周波数帯域を放射する放射領域の数に応じて設けられてもよい。例えば、第1放射体に3つの周波数帯域を放射する3つの放射領域が含まれる場合、3つの導電領域を設けてもよいし、第1放射体に2つの周波数帯域を放射する2つの放射領域が含まれる場合、2つの導電領域を設けてもよく、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0046】
幾つかの実施例において、図5に示すように、前記少なくとも2つの導電領域は、第1導電領域102aと、第2導電領域102bとを含み、
前記少なくとも2つの放射領域は、第1放射領域と第2放射領域とを含み、
前記第1放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第1導電領域102aとは、部分的に重なり合い、
前記第2放射領域の、前記筐体の裏ケースへの投影と、前記第2導電領域102bとは、部分的に重なり合う。
【0047】
つまり、本出願の実施例において、第1導電領域は第1放射体とカップリングして、第1周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられる。第1導電領域は、第1放射体とカップリングして、第2周波数帯域の無線信号を送受信するために用いられる。
【0048】
上記第1周波数帯域の中心周波数は、第2周波数帯域の中心周波数と異なる。例えば、第1周波数帯域の中心周波数は5GHzであってもよく、第2周波数帯域の中心周波数は、2.4GHzであってもよい。又は、第1周波数帯域の中心周波数は、周波数帯域B1の中心周波数であってもよく、第2周波数帯域の中心周波数は、周波数帯域B3の中心周波数であってもよく、本出願の実施例は、これを限定するものではない。
【0049】
第1放射体の、筐体の裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とは、少なくとも部分的に重なり合う。これに対応して、筐体の裏ケースに第1導電領域及び第2導電領域の位置を設ける場合、第1放射体の、裏ケースへの投影と、第1導電領域とに重なり合い箇所を持たせ、第1放射体の、裏ケースへの投影と、第2導電領域とにも重なり合い箇所を持たせる必要がある。従って、無線信号を送受信する時、第1導電領域及び第2導電領域をより好適に第1放射領域及び第2放射領域とカップリングさせることができる。
【0050】
図6は、2つの導電領域が設けられた端末装置のリターンロスを示す概略図である。図6に示すように、横座標は、周波数を表し、縦座標は、リターンロスを表す。端末装置が2.4GHzの無線信号を送受信する場合に対応するリターンロスは-6.7852dBである。端末装置が2.5GHzの無線信号を送受信する場合に対応するリターンロスは-11.151dBである。端末装置が5.15GHzの無線信号を送受信する場合に対応するリターンロスは-20.393dBである。端末装置が5.85GHzの無線信号を送受信する場合に対応するリターンロスは-15.347dBである。
【0051】
図7a及び図7bは、2つの導電領域が設けられた端末装置の無線信号送受信効率を示す概略図である。図7a及び図7bに示すように、横座標は、周波数を表し、縦座標は、無線信号送受信効率を表す。端末装置は、中心周波数2.4GHzの無線信号を送受信する場合、それに対応する無線信号送受信効率は、-7.8dBに近い。端末装置は、中心周波数5GHzの無線信号を送受信する場合、それに対応する無線信号送受信効率は、-7.5dBに近い。
【0052】
図8は、端末装置における第1放射体の無線信号送信のための整合回路を示す。図8に示すように、本出願の実施例において、第1導電領域、第2導電領域及び第1放射体からなる第2放射体に対応する整合インピーダンスは、第2放射体に無線信号を送受信させることができる。整合コンデンサ、整合抵抗器又は整合インダクタを別途設けることで整合回路を最適化する必要がなく、無線信号送受信性能を向上させることができる。
【0053】
幾つかの実施例において、図5に示すように、前記筐体は、
ベゼル104を備え、
前記第1導電領域102aは、前記ベゼルに近接する第1側辺102a2と、前記ベゼルから離れる第2側辺102a1とを含み、前記第1側辺102a2の長さは、前記第2側辺102a1の長さより大きく、
前記第2導電領域102bは、前記ベゼルに近接する第3側辺102b2と、前記ベゼルから離れる第4側辺102b1とを含み、前記第3側辺102b2の長さは、前記第4側辺102b1の長さより大きい。
【0054】
なお、ベゼルから離れる領域が受けた電磁干渉は、ベゼルに近接する領域が受けた電磁干渉より大きい。従って、本出願の実施例において、ベゼルに近接する第1側辺の長さをベゼルから離れる第2側辺の長さより大きくなるように設け、ベゼルに近接する第3側辺の長さをベゼルから離れる第4側辺の長さより大きくなるように設ける。これにより、第1導電領域におけるベゼルに近接する領域及び第2導電領域におけるベゼルに近接する領域は相対的に増大する。更に、電磁干渉による第1導電領域及び第2導電領域への影響を低減させ、無線信号送受信性能を向上させることができる。
【0055】
本出願の実施例において、第1側辺及び第2側辺はいずれもベゼルに平行な側辺であってもよいし、第3側辺及び第4側辺はいずれもベゼルに平行な側辺であってもよい。従って、筐体の裏ケースにおける導電層の配置を規則正しくすることができる。
【0056】
裏ケースに第1導電領域及び第2導電領域の位置を設ける場合、第1側辺とベゼルとの距離を、第2側辺とベゼルとの距離より小さくなるように設けてもよい。つまり、第2側辺に比べて、第1側辺はベゼルに一層近い。従って、第1導電領域が高周波数帯域の無線信号を送受信する場合、電磁干渉から離れ、高周波数帯域の無線信号の送受信性能を向上させることができる。
【0057】
本出願の実施例において、第1側辺を設ける時、第2側辺に対して、端末装置内の金属部材から離れる方向へ延在させ、第1側辺の長さを第2側辺の長さより大きくすることができる。従って、第1側辺の長さを増大させることで、アンテナクリアランス領域における第1導電領域の面積を増大させ、更に放射をクリアランス領域内に導入し、無線信号送受信性能を向上させることができる。
【0058】
勿論、第3側辺を設ける時、第4側辺に対して、端末装置内の金属部材から離れる方向へ延在させ、第3側辺の長さを第4側辺の長さより大きくすることもできる。従って、第3側辺の長さを増大させることで、アンテナクリアランス領域における第2導電領域の面積を増大させ、更に放射をクリアランス領域内に導入し、無線信号送受信性能を向上させることができる。
【0059】
第1導電領域の寸法及び第2導電領域の寸法は、端末装置内の各金属部材の実際のレイアウトに応じて設けられてもよい。例えば、第1放射体の長辺の最大長さが26ミリメートルであり、短辺の最大長さが5ミリメートルである場合、第1導電領域における第1側辺の長さは、26ミリメートルとしてもよく、第1側辺と第2側辺との距離は、5ミリメートルとしてもよい。第1導電領域における第1側辺の長さは、23ミリメートルとしてもよく、第1側辺と第2側辺との距離は、2.5ミリメートルとしてもよい。
【0060】
本出願の実施例において、第1導電領域及び第2導電領域の形状は、端末装置内の各金属部材の実際のレイアウトに応じて設けられてもよい。つまり、第1導電領域及び第2導電領域の形状は、端末装置内の各金属部材により制約される。図5に示すように、第1導電領域においてD方向に金属部材が設けられていない場合、第1導電領域における第1側辺をD方向へ延在させ、第1導電領域をD方向へ突起させることができる。第2導電領域において、D方向の逆方向に金属部材が設けられていない場合、第2導電領域における第3側辺をD方向の逆方向へ延在させ、第2導電領域をD方向の逆方向へ突起させることができる。
【0061】
なお、第1導電領域及び第2導電領域の形状は、隣接する側辺が互いに垂直である多辺形であってもよいし、曲線からなる不規則な形状であってもよい。
【0062】
幾つかの実施例において、前記第1導電領域は、T字状であり、前記第2導電領域は、L字状である。
【0063】
本出願の実施例において、第1導電領域がT字状である場合、第1導電領域の対向する両側の突起部分の寸法は、等しくても異なっていてもよく、本出願の実施例は、これを限定するものではない。
【0064】
別の実施例において、第1導電領域及び第2導電領域の形状はいずれも台形であってもよい。ここで、該台形は、等脚台形又は直角台形を含んでもよい。
【0065】
幾つかの実施例において、前記筐体は、ベゼルを備え、
前記ベゼルは、隣接して設けられる長辺と短辺を含み、前記長辺の辺長は、前記短辺の辺長より大きく、
前記導電層と前記長辺との距離は、前記導電層と前記短辺との距離より小さい。
【0066】
つまり、導電層の位置を設ける場合、導電層をベゼルの長辺に近接するように設けてもよい。勿論、導電層をベゼルの短辺に近接するように設けてもよい。従って、導電層の設置方式をより柔軟にする。
【0067】
幾つかの実施例において、図9に示すように、前記端末装置は、
前記筐体内に位置する中枠105を更に備え、
前記第1放射体103は、前記中枠に設けられ、前記中枠と前記導電層との間に位置する。
【0068】
上記中枠は、端末装置における各機能モジュールを収容するための空間を持つ。例えば、中枠は、端末装置における給電モジュールを収容するための収容空間を持ち、該給電モジュールは、電気信号を供給するためのものである。中枠は、端末装置における画像採取モジュールを収容するための収容空間を持ち、該画像採取モジュールは画像を採取するためのものである。中枠は、端末装置におけるオーディオ出力モジュールを収容するための収容空間を持ち、該オーディオ出力モジュールは、オーディオ信号を出力するためのものである。
【0069】
上記第1放射体は、中枠に設けられ、中枠と導電層との間に位置する。つまり、第1放射体は、中枠における導電層に向かう外表面に位置する。従って、第1放射体と導電層とは、他の部材により遮蔽されず、第1放射体における電磁エネルギーをより好適に導電層とカップリングさせることができる。
【0070】
幾つかの実施例において、図10に示すように、前記端末装置は、
前記中枠に位置し、前記端末装置における電力利用モジュールに電気エネルギーを供給するための給電モジュール106を更に備え、
前記第1放射体103は、前記給電モジュールと前記筐体との間に位置する。
【0071】
本出願の実施例において、第1放射体は、給電モジュールと筐体との間に設けられ、且つ第1放射体の、筐体の裏ケースへの投影と、導電層の設置領域とは、少なくとも部分的に重なり合う。つまり、導電層は、給電装置の、裏ケースへの投影位置に設けられず、第1放射体の、裏ケースへの投影位置に設けられる。従って、第1放射体における電磁エネルギーをより好適に導電層とカップリングさせることができる。一方で、給電モジュールの給電回路に発生した電磁による第2放射体への干渉を低減させることができる。
【0072】
幾つかの実施例において、前記端末装置は、
回路基板と、
回路基板に位置する給電点とを備え、
前記第1放射体は、前記給電点に接続される。
【0073】
上記回路基板は、端末装置の印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)を含むが、これに限定されない。
【0074】
なお、給電点は、給電線を経由して電気信号を第1放射体に伝送し、第1放射体は、電気信号による励起下で無線信号を放射するか、又は、受信した無線信号を電気信号に変換してから、電気信号を、第1放射体により給電点に伝送し、給電点により電気信号を端末装置の無線周波数モジュールに伝送する。
【0075】
幾つかの実施例において、前記端末装置は、
前記回路基板に位置し、前記給電点により前記第1放射体に第1信号を供給するか、又は、前記給電点により、前記第1放射体が受信した前記無線信号に基づいて生成した第2信号を受信するように構成される無線周波数モジュールを更に備える。
【0076】
本出願の実施例において、無線周波数モジュールは、電気信号の受信又は出力、信号の符号化又は復号に用いられる。
【0077】
例示的には、該無線周波数モジュールは、第1増幅器と、アンテナスイッチ素子と、フィルタリングユニットと、デュプレクサと、第2増幅器とを備える。ここで、第1増幅器は、信号出力チャネルにおける電気信号の増幅を実現させるように構成される。アンテナスイッチ素子は、電気信号受信と電子信号送信との切り替え、アンテナの様々な周波数帯域の切り替えを実現させるように構成される。フィルタは、特定の周波数帯域の信号により、特定の周波数帯域以外の信号をフィルタリングするように構成される。デュプレクサは、送信した電気信号と受信した電気信号とを遮断し、アンテナが同時に無線信号の受信及び送信を行う場合に正常に作動できるようにする。第2増幅器は、信号受信チャネルにおける電気信号の増幅を実現させるように構成される。従って、無線周波数モジュールにより電気信号の受信及び送信を実現させ、第2放射体がより好適に無線信号を送受信できるようにする。
【0078】
幾つかの実施例において、前記筐体の裏ケースは凹溝を有し、
前記凹溝の開口は、前記第1放射体に向かい、
前記導電層は前記凹溝内に位置する。
【0079】
上記凹溝の形状は、導電層の形状に適合する。例えば、導電層が台形である場合、凹溝の形状は台形とする。導電層が円形である場合、凹溝の形状は円形とする。勿論、凹溝の寸法も導電層に適合する。例えば、凹溝の寸法は、導電層の寸法以上であり、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0080】
なお、本出願の実施例において、裏ケースに凹溝を設けることで導電層を取り付けることができるだけでなく、凹溝を設けず、導電層を裏ケースの内表面に直接的に設けることもできる。ここで、導電層と裏ケースの固定を実現させるために、レーザ照射技術により導電層を裏ケースにメッキするか、又は、接着剤により導電層を裏ケースに接着することができ、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0081】
本出願の実施例において、導電層を裏ケースの凹溝内に設ける。従って、端末内に導電層を設けることで、導電層により占用された端末装置内部の空間を減少させ、限られた空間内において、アンテナによる無線信号送受信の効率を向上させることができる。
【0082】
なお、本出願における「第1」及び「第2」は、説明及び区分のためのものに過ぎず、他の特別な意味を有するものではない。
【0083】
図11は、一例示的な実施例による端末装置を示すブロック図である。例えば、端末装置は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージング装置、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0084】
図11を参照すると、端末装置は、処理ユニット802、メモリ804、電源ユニット806、マルチメディアユニット808、オーディオユニット810、入力/出力(I/O)インタフェース812、センサユニット814及び通信ユニット816のうちの1つ又は複数を備えてもよい。
【0085】
処理ユニット802は一般的には、端末装置の全体操作を制御する。例えば、表示、通話呼、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット802は、指令を実行するための1つ又は複数のプロセッサ820を備えてもよい。それにより上記方法の全て又は一部のステップを実行する。なお、処理ユニット802は、他のユニットとのインタラクションのために、1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット802はマルチメディアモジュールを備えることで、マルチメディアユニット808と処理ユニット802とのインタラクションに寄与する。
【0086】
メモリ804は、各種のデータを記憶することで端末装置における操作をサポートするように構成される。これらのデータの例として、端末装置上で操作れる如何なるアプリケーション又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、イメージ、ビデオ等を含む。メモリ804は任意のタイプの揮発性または不揮発性記憶装置、あるいはこれらの組み合わせにより実現される。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクもしくは光ディスクを含む。
【0087】
電源ユニット806は端末装置の様々なユニットに電力を提供する。電源ユニット806は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び端末装置のための電力生成、管理、分配に関連する他のユニットを備えてもよい。
【0088】
マルチメディアユニット808は、端末装置とユーザとの間に出力インタフェースを提供するためのスクリーンを備える。幾つかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含む。スクリーンは、タッチパネルを含むと、タッチパネルとして実現され、ユーザからの入力信号を受信する。タッチパネルは、タッチ、スライド及びパネル上のジェスチャを感知する1つ又は複数のタッチセンサを備える。上記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけでなく、上記タッチ又はスライド操作に関連する持続時間及び圧力を検出することもできる。幾つかの実施例において、マルチメディアユニット808は、フロントカメラ及び/又はリアカメラを備える。端末装置が、撮影モード又は映像モードのような操作モードであれば、フロントカメラ及び/又はリアカメラは外部からのマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラ及びリアカメラは固定した光学レンズシステム又は焦点及び光学ズーム能力を持つものであってもよい。
【0089】
オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力/入力するように構成される。例えば、オーディオユニット810は、マイクロホン(MIC)を備える。端末装置が、通話モード、記録モード及び音声識別モードのような操作モードであれば、マイクロホンは、外部からのオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号を更にメモリ804に記憶するか、又は通信ユニット816を経由して送信することができる。幾つかの実施例において、オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力するように構成されるスピーカーを更に備える。
【0090】
I/Oインタフェース812は、処理ユニット802と周辺インタフェースモジュールとの間のインタフェースを提供する。上記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボダン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0091】
センサユニット814は、1つ又は複数のセンサを備え、端末装置のために様々な状態の評価を行うように構成される。例えば、センサユニット814は、端末装置のオン/オフ状態、ユニットの相対的な位置決めを検出することができる。例えば、上記ユニットが端末装置のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット814は端末装置又は端末装置における1つのユニットの位置の変化、ユーザと端末装置との接触の有無、端末装置の方位又は加速/減速及び端末装置の温度の変動を検出することもできる。センサユニット814は近接センサを備えてもよく、いかなる物理的接触もない場合に周囲の物体の存在を検出するように構成される。センサユニット814は、CMOS又はCCD画像センサのような光センサを備えてもよく、結像に適用されるように構成される。幾つかの実施例において、該センサユニット814は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを備えてもよい。
【0092】
通信ユニット816は、端末装置と他の機器との有線又は無線方式の通信に寄与するように構成される。端末装置は、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせのような通信規格に基づいた無線ネットワークにアクセスできる。一例示的な実施例において、通信ユニット816は放送チャネルを経由して外部放送チャネル管理システムからの放送信号又は放送関連する情報を受信する。一例示的な実施例において、上記通信ユニット816は、近接場通信(NFC)モジュールを更に備えることで近距離通信を促進する。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術及び他の技術に基づいて実現される。
【0093】
例示的な実施例において、端末装置は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理機器(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子素子により実現され、上記方法を実行するように構成されてもよい。
【0094】
当業者は明細書を検討し、ここで開示した発明を実践した後、本発明のその他の実施方案を容易に思いつくことができる。本発明の実施例は、本発明の実施例のいかなる変形、用途、又は適応的な変化を含むことを目的としており、いかなる変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般原理に基づいて、且つ本発明の実施例において公開されていない本技術分野においての公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものを開示しており、本発明の保護範囲と主旨は、特許請求の範囲に記述される。
【0095】
本発明の実施例は、上記で説明した、また図面において示した精確な構造に限定されず、その範囲を逸脱しない前提のもとで種々の変更及び修正を行うことができることを理解すべきである。本発明の実施例の範囲は付された特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11