(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】ヒートシール可能で液体不浸透性ファブリック
(51)【国際特許分類】
B32B 5/02 20060101AFI20220322BHJP
B32B 7/02 20190101ALI20220322BHJP
B32B 7/027 20190101ALI20220322BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20220322BHJP
B32B 27/12 20060101ALI20220322BHJP
A41D 13/12 20060101ALI20220322BHJP
【FI】
B32B5/02 Z
B32B7/02
B32B7/027
B32B27/00 B
B32B27/12
A41D13/12 109
(21)【出願番号】P 2020531986
(86)(22)【出願日】2018-07-17
(86)【国際出願番号】 EP2018069378
(87)【国際公開番号】W WO2019091607
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-06-10
(32)【優先日】2017-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520160255
【氏名又は名称】アールストローム-ムンクスヨー オーワイジェイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ピースチック,シュテファン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティ,ヴァムシ クリシュナ
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-507388(JP,A)
【文献】特表2000-511125(JP,A)
【文献】国際公開第1999/028129(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
A41D 13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の融点を有する通気性のある液体不浸透性の熱可塑性フィルム層と、
前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層であって、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する、前記不織布層と、
を含むヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックであって、
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m
2/日の全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有し、
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が15℃未満であり、
前記熱可塑性フィルム層の秤量は、平方メートル当たり10~18グラムである、
ファブリック。
【請求項2】
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が10℃未満である、請求項1に記載のファブリック。
【請求項3】
前記熱可塑性フィルム層が、第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムである、請求項1又は2のいずれか一項に記載のファブリック。
【請求項4】
前記中心コア層が前記多層フィルムの質量の70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの質量の10~15%を構成する、請求項3に記載のファブリック。
【請求項5】
前記熱可塑性フィルム層が前記不織布層の間にあるように、前記熱可塑性フィルム層の第2の表面に結合された前記第2の融点を有する第2の不織布層をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のファブリック。
【請求項6】
前記全体的なMVTRが、ASTM E96-00によって決定されるように少なくとも1,000g/m
2/日である、請求項1~5のいずれか一項に記載のファブリック。
【請求項7】
当該ファブリックが、25mmあたり少なくとも55グラムの前記フィルム層と前記不織布層との間の湿潤剥離強度を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のファブリック。
【請求項8】
当該ファブリックが、ASTM試験方法F1670及びF1671による、合成血液による侵入に対する当該ファブリックの耐性に関する試験方法に合格する、請求項1~7のいずれか一項に記載のファブリック。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックから構築された防護服。
【請求項10】
少なくとも1つの液体不浸透性シームを有する請求項9に記載の防護服であって、前記液体不浸透性シームが、:
第1のエッジを有する第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと、
共通のシームエッジを形成するために、前記第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと配置され、且つ、にヒートシールされた第2のエッジを有する第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと、
を含み、ここで、前記第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層が、前記第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層にシールされている、防護服。
【請求項11】
防護服用の液体不浸透性シールされたシームであって、当該シームは、
第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とから構成されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分であって、前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い第2の融点を有し、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m
2/日の全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有し、前記第1の部分は第1のエッジを有する、第1の部分と、
共通のシームエッジを形成するため、前記第1の部分の前記第1のエッジと配置され、且つ、にヒートシールされた第2のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分と、
を含み、ここで、前記第1の部分の前記不織布層は、前記共通のシームエッジで前記第2の部分の前記不織布層にシールされ、
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が15℃未満であ
り、
前記熱可塑性フィルム層の秤量は、平方メートル当たり10~18グラムである、
液体不浸透性シールされたシーム。
【請求項12】
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックにおける前記熱可塑性フィルム層が、第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムである、請求項11に記載の液体不浸透性シールされたシーム。
【請求項13】
前記中心コア層が前記多層フィルムの重量の70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの重量の10~15%を構成する、請求項12に記載の液体不浸透性シールされたシーム。
【請求項14】
防護服において通気性のある液体不浸透性のシームを作る方法であって、以下のステップ:
第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とから構成されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分を形成するステップであって、前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い第2の融点を有し、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m
2/日の全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有し、前記第1の部分は第1のエッジを有する、ステップと、
第2のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分を形成するステップと、
共通のシームエッジ、ここで、前記第1の部分の前記不織布層が前記第2の部分の前記不織布層と接触する、を形成するため、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記第1の部分と前記第2の部分を重ね合わせるステップと、
前記共通のシームエッジをヒートシールするステップと、
を含み、
前記形成するステップは、
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差を15℃未満とすること、
をさらに含む、方法であって、
ここで、前記熱可塑性フィルム層の秤量は、平方メートル当たり10~18グラムである、方法。
【請求項15】
第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムとして前記熱可塑性フィルム層を形成することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記中心コア層が前記多層フィルムの質量の70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの質量の10~15%を構成する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ヒートシールするステップは、160~190℃のシーリング温度で前記共通のシームをシールする、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、ヒートシールによって重ね合わされて一緒にシールされたときに液体不浸透性(liquid impervious)シームを形成する通気性バリアファブリック、それによって形成された前記シーム、ならびにそれを製造及び使用する関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
防護服の着用者に外部環境からの保護及び/又は外部環境に防護服の着用者からの保護を提供する防護服は、通気性であると同時に、必要なバリア特性を提供するため液体不浸透性であることが要求される。例えば、医療分野で使用される防護服、例えばガウン、ドレープ、マスク、及びグローブなどは、環境要素、例えば血液、体液、及びその他の液体、並びにウイルス、細菌及びその他の微生物、又は液体で運ばれる微生物など、から着用者を保護することができる。医療分野及び他の分野で使用される防護服、例えばクリーンルームアパレルなど、は、粒子状物質、例えば皮膚、又は血液、体液及び他の液体、ならびにウイルス、細菌及び他の微生物また着用者が環境に放出する微生物など、からの保護も提供する。
【0003】
本明細書で使用される場合、「防護服」という用語は、前述のタイプのバリア保護を1つ以上提供するあらゆるタイプの衣服を意味すると広く解釈されるべきであり、且つ、「液体不浸透性(liquid impervious)」という用語は、液体、例えば血液及びその他の体液などに、並びにウイルス、バクテリア及び他の微生物又は液体で運ばれる微生物に対するバリアであることを意味すると広く解釈されるべきである。通気性とは、衣服や布地が水蒸気を通過させながら液体を通過させないようにする能力であり、且つ「水蒸気透過率(moisture vapor transmission rate)」(MVTR)又は「水蒸気透過速度(water vapor transmission rate」(WVTR)と交換可能に表現される。
【0004】
防護服に使用するための望ましい特性を有する、マルチラミネート、通気性、液体不浸透性のファブリック、及びそのようなファブリックのためのヒートシールが知られている。例えば、Palomoに対する米国特許第7,390,376号は、追加の縫合又は接着封止技術を必要としない、マルチラミネートベース材料と同様の流体浸透抵抗特性を備えたヒートシールされたシームを有する、マルチラミネート医療用ファブリック、例えば外科用ガウンなど、を開示している。Palomoのマルチラミネート医療用ファブリック構造には、3つの層(不織布/不浸透性フィルム/不織布)があり、ここで、外側の不織布層は、内側の不浸透性フィルム層の溶融温度よりも低い溶融温度を有する。ヒートシールされたシームシール(seam seal)は、重ね合わされたときに外側の不織布層の層を溶融すること、及び内側の不浸透性フィルム層が溶融するのを防ぐことにより、不浸透性にされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、当該技術では、ヒートシールされたシームを形成するマルチラミネートファブリック、及びより低いエネルギーを利用し、且つより速いシーリング時間を可能にしながら、同時にマルチラミネートファブリックについて同じ通気性と液体不浸透性とを示すヒートシールされたシームを有する防護服を製造する方法が必要とされている。
【0006】
概要
本開示は、当該マルチラミネートの通気性の液体不浸透性ファブリックのバリア特性を犠牲にすることなく、ヒートシーリングによって重ね合わせて一緒にシールしたときに、液体不浸透性シームを形成することができるマルチラミネートの通気性の液体不浸透性ファブリック、それによって形成される前記シーム(seams)、ならびにそれを製造及び使用する関連する方法を対象とする。前記マルチラミネートの通気性のある液体不浸透性ファブリックは、エネルギーコストを抑え、シーリング時間を短縮して、医療用ガウン、ドレープ、マスク、手袋、又は血液やその他の体液などの液体からのバリア保護を必要とするその他の製品などのさまざまな防護服、例えば医療用ガウン、ドレープ、マスク、グローブ、又は、液体、例えば血液及びその他の体液など、からの、並びにウイルス、細菌、及びその他の微生物又は液体で運ばれる微生物からのバリア保護を必要とするその他の製品など、の製造に使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様によれば、ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とを含む。前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点よりも高い第2の融点を有し、ここで、前記融点間の差は15℃未満又は10℃未満である。前記第2の融点又は異なる融点を有する第2の不織布層は、前記第1の表面の反対側の前記熱可塑性フィルム層の第2の表面に結合されてもよい。前記熱可塑性フィルム層は単層フィルムであるか、又は多層フィルムである。当該多層フィルムは、第1の水蒸気透過率(MVTR)を有し、且つ当該多層フィルムの重量の約70~80%を構成する親水性通気性樹脂の中心コア層と、第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層とを含む。各外層は当該多層フィルムの約10~15重量%を構成する。
【0008】
本明細書に開示されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、以下の有利なバリア特性、:
(a)ASTM E96-00によって測定された少なくとも800g/m2/day、又は少なくとも1,000g/m2/day、又は少なくとも1,200g/m2/day、又は少なくとも1,400g/m2/dayの全体的なMVTR;
(b)25mmあたり少なくとも55グラムの、前記フィルム層と前記不織布層との間の湿潤剥離強度;及び
(c)ASTM試験方法F1670及びF1671に従って、合成血液及び他の微生物による浸透に対するファブリックの耐性の試験方法に合格すること;
によって特徴付けられる。
【0009】
本開示の別の態様によれば、防護服は、少なくとも1つの液体不浸透性シームを形成するために、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックから構成される。防護服は、次のもの:
第1のエッジを有する第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと;
共通のシームエッジを形成するために、前記第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックに配置され、且つヒートシールされた第2のエッジを有する第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと;
を含む。ここで、前記第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層は、前記第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層にシールされる。前記シームは通気性があり、且つ合成血液とウイルスの浸透に関する標準テストに合格しており、且つ1インチあたり少なくとも2ポンドのシームシール強度を有する。
【0010】
本開示のさらなる態様は、防護服用の液体不浸透性のシールされたシームである。前記シームは、第1のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分を含む。上記のように、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とを含む。前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する。第2のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分は、前記第2のエッジが前記第1の部分の前記第1のエッジにヒートシールされて共通のシームエッジを形成するように配置されている。ここで、前記第1の部分の前記不織布層は、前記共通のシームエッジで前記第2の部分の前記不織布層にシールされている。
【0011】
本開示のさらなる態様は、防護服に通気性のある液体不浸透性シームを作る方法である。当該方法において、ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分が形成され、且つ上記のように、第1の融点を有する通気性のある液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とから構成され(前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い、第2の融点を有する)、且つ、ASTM E96-00で測定された少なくとも800g/m2/dayの全体的な水蒸気透過率(MVTR)を持つ。前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分が形成される。前記第1の部分は、前記第1の部分の前記不織布層が前記第2の部分の前記不織布層と接触している共通のシームエッジを形成するように、前記第2の部分と重ねられる。次に、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記第1及び第2の部分と同じ液体不浸透性バリア特性を有する流体不浸透性バリアシームを形成するため、前記共通のシームエッジをヒートシールする。当該方法において、前記ヒートシーリングステップは高いシール温度を必要とせず、且つ約160℃~約190℃のシール温度及び約1~3.5秒のより短いシール時間で達成することができる。したがって、製造効率とコスト効率を提供する。
【0012】
前記シームを形成するため、熱と圧力を加えるのに、ヒートシール装置のいずれのタイプを使用してもよい。且つ、シームを形成する当該方法は、従来の製造システムに組み込むことができる、且つ防護服及び液体不浸透性シームの形成から利益を得ることができる他の製品の製造に現在使用されているシーム形成ステップ及び装置に含めることができる。例えば、好適な装置は、作られるシームごとに加熱及び冷却するインパルスヒーター、又はシーリングバーを包含する。プロセスパラメータ、例えば温度及び圧力などは、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記層の組成によって異なる。例えば、160~190℃の範囲、好ましくは160℃~170℃の範囲のシール温度、及び50~70ポンド/平方インチ(psi)の範囲、好ましくは約65~70psiの範囲の圧力を使用することができる。前記熱及び圧力は、1~3.5秒、好ましくは約1.3~1.7秒の滞留時間の間適用することができる。好ましいプロセスにおいて、前記ヒートシール装置、例えば、ジョー(jaw)又はニップ(nip)の温度は、冷却後、約70~90℃、好ましくは約85~90℃であるべきである。正確な温度と圧力は、ファブリックのコンポーネントの性質と滞留時間に依存するであろう。前記シームシール強度は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの坪量によって異なる。約70gsmの坪量の場合、前記シームシール強度は3~4.6lbs/inchの範囲になり得る。約50gsmの坪量の場合、前記シール強度は2.8~3.8lbs/inchの範囲になり得る。
【0013】
この開示はまた、ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックを形成する方法に関する。この方法では、第1の融点を持つ通気性のある液体不浸透性熱可塑性フィルム層が押し出され、且つ前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い第2の融点を持つ不織布層が、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合される。あるいは、前記不織布層を形成することができ、且つ前記通気性のある液体不浸透性熱可塑性フィルム層を前記不織フィルム層上に押し出すことができる。
【0014】
本開示における様々な実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明において説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、通気性のある液体不浸透性の熱可塑性フィルム層及び不織布層を有するヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの断面図である。
【
図2】
図2は、2つの不織布層の間に通気性のある液体不浸透性の熱可塑性フィルム層を有するヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの斜視図である。
【
図3】
図3は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックにより形成され得る防護服の図である。
【
図4】
図4は、
図3の線4-4に沿って取った防護服の液体不浸透性シールの例示的な実施形態の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
以下の詳細な説明及び添付の図面において、本開示の一般的な原理を説明するために、ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの様々な実施形態が、防護服、及びより具体的には医療用ガウン、を参照して説明される。本開示は、いずれのタイプの防護服を用いて、且つ他の類似の用途もしくは環境で、及び/又は例示的な実施形態の他の類似もしくは同等の変形を用いて実施され得ることが当業者によって認識される。本開示の分野の当業者に一般に知られているこれらの方法、手順、コンポーネント、又は機能は、本明細書では詳細に説明されていないことに留意されたい。
【0017】
本明細書で使用される場合、数値の文脈における用語「約」は、特定の値が+/-10%だけ変更され得ることを意味する。範囲のエンドポイントに関して、修飾語句「約」は、下側のエンドポイントが10%削減されてよいこと、及び上側のエンドポイントが10%増加されることを意味する。また、本出願に開示された各数値又は範囲は絶対値(absolute)であり得ること、すなわち、「約」という修飾語が削除され得ることが企図される。
【0018】
図1及び
図2を参照すると、ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は、異なる融点を有する少なくとも2つの層から構成される。本明細書で使用される用語「融点」は、材料が液体になるように誘導する、特定の温度又は温度の範囲を意味する。前記ファブリック10における前記層のうち少なくとも1つは不織布層12であり、且つ、前記ファブリック10における前記層のうち少なくとも1つは、通気性のある液体不浸透性の熱可塑性フィルム層14である。前記フィルム層14は、第1の融点を有し、且つ、前記不織布層12は、前記フィルム層14の前記第1の融点より高い第2の融点を有する。前記不織布層12と前記フィルム層14における前記融点の差は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10のすべての層が一緒に溶融できるように、それほど大きくてはならず、好ましくは15℃未満、又はより好ましくは10℃未満である。
図2は、第2の不織布層12を有するヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10を示す。ここで、前記フィルム層14が前記第1及び第2の不織布層12との間に挟まれている。前記第2の不織布層12は、前記第1の不織布層12と同様に構成されてもよく、又は最終使用用途に応じて異なる組成を有してもよい。
【0019】
不織布層12及びフィルム層14は、本明細書に開示されているタイプのヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10での使用に好適な接着剤で一緒に結合される。例えば、ホットメルト感圧接着剤、例えば熱可塑性ポリマーを製造するための機器で処理できる水素化炭化水素を含むスチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ゴムなど。そのような接着剤の例は、イタリア、ミラノのSavare Specialty Adhesivesから入手可能なSAVARE CB710、及びミネソタ州セントポールのH.B Fuller Companyから入手可能なHBFuller 1023である。前記接着剤は、当技術で知られている任意の手段によって前記フィルム層14の片面もしくは両面、又は前記フィルム層14に結合されるであろう前記不織布層12の表面に塗布又はコーティングすることができる。前記接着剤は、約140℃~約160℃の範囲の融点を有する。
【0020】
前記不織布層12は、所望の最終用途に、好ましくは防護服に好適ないずれの材料で構成することができる。前記不織布層12での使用に好適な材料は、不織布材料、例えばスパンメルトなど(例えば、スパンメルトポリエチレン、ポリプロピレン及びそれらのコポリマー)、スパンボンドポリプロピレン及びポリエチレン、ポリプロピレン及びそれらのコポリマーを含むスパンボンド二成分繊維、カーディングされたスパンレースド(spun-laced)もしくはスパンメルトポリエステル、及びメルトブローンポリプロピレン及びポリエチレン、ポリプロピレン及びそれらのコポリマーを含むメルトブローン二成分繊維、又はそれらの組み合わせなど、例えばスパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)構成において、を包含するが、これらに限定されない。開示された例示的な実施形態において、前記不織布層12は、その疎水性特性のためにポリプロピレンを含み、且つ約136℃~165℃の範囲の融点を有する。前記不織布層12は、前記フィルム層14に対する構造的支持及び前記フィルム層14の保護を提供し、且つ前記不織布層12の表面は、毛羽立ち(linting)を低減するようにグレージングすることができる。前記グレージング(glazing)は、例えば、Shahの共有の米国特許第9,290,877号(’877特許)に記載されている方法に従って行われ得る。これは以下で説明されるが、本開示はこれらのステップのいずれにも限定されない(それらは、グレージングプロセスを実行するために使用できるいくつかのオプションのうちの1つのみを表す)。前記グレージングプロセスは、外側のグレージングされた表面を形成し(例えばここでは、前記熱可塑性二成分繊維が少なくとも部分的に平坦化されている)、それは、前記通気性バリアファブリックの毛羽立ち(lint)生成もしくは粒子放出数を低減する。本明細書で使用される「グレージングされた」(glazed)表面という用語及び同様の表現は、前記表面に熱及び圧力を加えることによって得られる表面を定義する。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、それぞれの層の外面のグレージング処理は、前記層の外側領域の溶融及びその後の再固化をもたらすと考えられている。米国特許第9,290,877号(前記’877特許)の第6欄19~30行に記載されているように、ヒーターロールと接触している層の表面のその部分に、ヒーター平滑ロールの外周面によって熱と圧力を加えることができる。圧力は、前記‘877特許の
図2に示されている機械とグレージングロールの相対速度を調整することにより、変更することができる。加熱された滑らかなロールの表面温度は、スパンボンド層で使用されるポリマーの融点に依存して、290~330°F(143.3~165°C)、好ましくは300~330°F(148.9~169.5°C)の範囲にすることができる。好ましくは、グレージングされた表面は、外側スパンボンド層の外側表面を、熱可塑性二成分繊維の溶融温度まで、又は前記ヒーター平滑ロール又は類似のグレージング装置と接触する熱可塑性二成分繊維のそれらの部分の溶融温度まで加熱することによって得られる。
【0021】
前記フィルム層14は、単層又は多層のモノリシック通気性フィルムであってよい。開示された例示的な実施形態のいずれかにおいて、前記フィルム層14は、中心コア層16の樹脂よりも疎水性が高い(又は親水性が低く、及びしたがって通気性が低い)通気性樹脂を含む外層18の間に挟まれた親水性通気性樹脂を含む中心コア層16からなる少なくとも3層構造を有する多層モノリシック通気性フィルムである。前記外層18は、ABA構造を形成するために同じ樹脂から構成されてもよく、又はABC構造を形成するために異なる樹脂から構成されてもよい。前記フィルム層14の例示的な構造において、前記中心コア層16は前記フィルム層14の重量の約70~80%を構成し、且つ前記外層18は前記フィルム層14の重量の約10~15%を構成する。例えば、前記フィルム層14のABA又はABC構造は、以下のように、その層の重量パーセント分布を有することができる: 10-80-10、又は15-70-15、又は12.5-75-12.5。前記フィルム層14は、例えば約0.333ミルと0.666ミルとの間、好ましくは約0.5ミルと薄くなければならない。
【0022】
前記フィルム層14は、通気性があり、液体不浸透性であり、モノリシックフィルムを形成し、且つここに開示された前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10で使用するための望ましい融点、好ましくは前記不織布層12の融点よりも低い融点を持つ、いずれの材料から作ることができる。驚くべきことに、射出成形用途に一般的に使用されている樹脂は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の前記フィルム層14での使用に好適な薄膜(thin films)、これらは、前記不織布層12よりも低温で溶融し、且つそれでもなお所望の液体不浸透性バリア特性を提供する、に形成できることが判明している。例えば、デラウェア州ウィルミントンのDuPont de Nemours Co.から入手可能な1つ以上のHYTREL(登録商標)通気性ポリマー(ポリエーテルブロックアミド)。例えば、フィルム層14はHYTREL(登録商標)G3548樹脂自体で構成することもできるか、又はHYTREL(登録商標)G3548樹脂を中心コア層16として使用することができ、且つHYTREL(登録商標)4056樹脂を外層18として使用することもできる。これらの樹脂は150℃(G4056)及び156℃(G3548)の溶融温度を有し、約156℃の溶融温度を有するフィルム層14が得られる。中心コア層16におけるより高い融点のHYTREL(登録商標)G3548樹脂は、2140g/m2/dayのMVTRを有する。外層18のより低い融点のHYTREL(登録商標)G4056樹脂は、440g/m2/dayのMVTRを有する。したがって、フィルム層14の外層18は、フィルム層14の中心コア層16よりも通気性が低く、より疎水性である。この構造により、フィルム層14は、隣接する不織布層12に十分に接着することができる一方で、実際の使用で見られるような湿った状態でありながら、その通気性を保持している。この文脈で使用される「モノリシックフィルム」という用語は、例えば、その親水性特性のために水蒸気の通過を可能にする非多孔性固体ポリマー膜を指すと理解され得る。
【0023】
ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10を構築するとき、当技術分野で知られているいずれの方法を使用して、前記フィルム層14の前記樹脂は、すべて同時に押し出され、且つ前記不織布層12の表面に単一ステッププロセスで結合されてもよいか、又は前記不織布層12は、押し出された後に前記フィルム層14上に置くことができる。例示的な実施形態において、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の総坪量は、平方メートルあたり約47~77グラム(gsm)である。坪量はASTM D 3776に従って測定された。第1の不織布層12は約23~29gsmの坪量を有し、前記フィルム層14は約10~18gsmの坪量を有し、第2の不織布層12は約12~23gsmの坪量を有し、且つ前記層は約0.5~3gsmの重量を有する接着剤で一緒に接着され、前記第1の不織布層12と前記フィルム層14との間、及び前記第2の不織布層12と前記フィルム層14との間で分割される。前記接着剤は均等に分割する必要はない。前記第1の不織布層12は、防護服の外層を形成するために使用され得、且つ前記第2の不織布層12は、防護服の内層を形成するために使用され得る。
【0024】
本明細書に開示されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は、ピンホールがゼロであり、通気性及び液体不浸透性であり、合成血液浸透(ASTM F1670)及びウイルス浸透(ASTM F1671)の標準試験に合格し、したがって、血液及びウイルスバリアのAAMI4等級に適格であり、且つ、表Iに示される防護服にヒートシールを形成するための追加の有利な特性を特徴とする。:
【0025】
表I
【0026】
【0027】
ハイドロヘッドの特性(Hydro Head property)は、耐水性:静水圧テストAATCC 127-2003で測定され、変更はない。このテスト方法は、静水圧下での水の浸透に対するファブリックの抵抗を測定する。その表面に施された処理に関係なく、あらゆるタイプのファブリックに適用できる。このテスト方法の背後にある原理は、テストファブリックの表面が、その表面に3箇所の漏れが現れるまで一定の割合で増加する静水圧にさらされることである。前記テストファブリックの外側は、Textest FX3000ハイドロスタティックヘッドテスターによるテストにさらされている。この機器は、60mbar/minの静水圧をテストファブリックに加えるため電子制御ポンプを使用する。前記テストファブリックサンプルは、折りたたみや汚染を避けるために慎重に取り扱われた。試験前に、前記サンプルを21±2℃及び65±2%RHで少なくとも4時間調整した。水にさらされる前記試験片の表面を特定する必要がある。前記試験片と接触する水が21±2℃に調整されていることを確認すること。前記テストファブリックサンプルは、適切なクランプを可能にするために20x20センチメートルのサイズにカットされる。前記テストファブリックサンプルをクランプする前に、クランプ面が乾燥している必要がある。テストする表面を水に向けて前記テストファブリックをクランプすること。60mbar/minの速度を選択し、スタートボタンを押すこと。クランプリングのエッジに隣接する約3mm以内に現れる水滴は無視すること。水滴が3つの異なる場所で前記ファブリックに浸透した瞬間の静水圧を記録すること。
【0028】
水蒸気透過速度(WVTR)としても知られる水蒸気透過率(MVTR)は、前記ヒートシール可能な液体不透過性布10の通気性を表すために使用され、且つASTM E96-00に従って測定された。この標準に従って、直径4.125インチ(10.5cm)の円形不織布サンプルを評価した。サンプルは、100mLの蒸留水で満たされた80x40mmの蒸発皿に個別に配置され、次いで前記皿の側面にテープで留められた。前記蒸発皿と前記サンプル及び蒸留水を計量した(初期重量)。次に、前記皿を制御された環境(73.4±1.8°F/23±1°C、50±2%RH%)に24時間置いた。24時間後、前記皿、サンプル、残りの水を再計量し(最終重量)、差を計算した。標準の24時間間隔の場合、水分損失はテストした前記サンプルの面積(0.00312平方メートル)で割った。
【0029】
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の湿潤剥離強度は、前記不織布層12と前記フィルム層14との間の接着力の測定であり、且つ前記不織布層12と前記フィルム層14とを分離するのに必要な張力の量として測定される。前記剥離強度は、ASTM 904-96試験方法をわずかに変更して測定される。これは、Zwick引張試験機(Model z 2.5、Zwick USA LP、ケネソー、アトランタ、ジョージア州)を使用し、且つラミネートのコンポーネント層を分離するのに必要な力を報告する。前記剥離強度は、前記ファブリックの特定の幅(この調査では2インチ)を使用して測定され、且つ一定の伸び率で引っ張られる。2”x6”の試験片は、前記積層されたサンプルからランダムに選択される。次に、前記積層サンプルを蒸留水に30秒間浸す。次に、前記試験片の脚を引張試験機の平行ジョー(jaws)にクランプする。前記ジョーの間隔(separation)は、前記2つの層を引き剥がす力を加えるために連続的に増加する。前記層は約2インチの距離で手動で分離され、且つ次いで前記ジョーに取り付けられる。クロスヘッド速度は12インチ/minである。脱ラミネートする平均力(25ミリメートルあたりのグラム数)を剥離強度として記録する。
【0030】
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の血液及びウイルスバリア特性は、ASTM F1670及びASTM F1671試験方法で測定された。防護服において使用される材料の合成血液による浸透に対する耐性のASTM F1670標準試験方法は、連続接触条件下での合成血液(体液模擬物質)の浸透に対する材料の耐性を評価するために使用される試験方法である。その結果は、合成血液浸透の目視検査に基づいて合格又は(of)不合格のいずれかになる。前記テストにおいて、各辺(side)が3インチの正方形の試験片をランダムに前記テストファブリックから取得する。装置は、セル本体とセルサポートに接続されたフランジカバーと持つ侵入テストセルで構成されている。前記セル本体は底側に配置され、且つ前記セルサポートとパイプに接続される。合成血液は前記パイプを介して適用される。前記ファブリックサンプルは前記セル本体と前記フランジカバーとの間に配置され、それにより、前記セル本体とフランジカバーを分離し、そして仕切りを作る。前記フランジは透明なカバーで覆われており、且つ前記液体が前記ファブリックを通過する場合、テストしている人はそれを見ることができる。前記セルは実験台に水平に置かれる。;前記試験片は、前記ファブリックのテスト側を、合成血液が充填されるであろう、前記セル本体に向けて前記侵入セルに挿入される。前記セルのコンポーネントが組み立てられ、且つボルトが前記テストセル内で13.6N・mのトルクで締められる。前記侵入セルは、試験装置の垂直位置に配置される。その後、前記侵入セルチャンバは60mLの合成血液で満たされるであろう。このテストが実行されたとき、スクリーンは使用されなかった(No screen)。5分間、前記ファブリックを貫通する血液侵入を観察すること。漏れがない場合は、空気ラインが侵入セルに接続され、そして13.8 kPs/sの圧力が加えられ、そして1分間保持される。いずれの漏れが観察される。圧力をオフ(of)にすること、そしてこの時点で漏れが見られない場合は、さらに追加の54分間、前記試験片を再び観察すること。この期間中に漏れが観察されなかった場合、前記サンプルはテストに合格している。このテスト中に前記サンプルを貫通する前記液体のいずれの漏れが観察された場合、当該テストは中止されるであろう。そして前記サンプルは合成血液浸透テストに落第している(failed)。
【0031】
テストシステムとしてPhi-X174バクテリオファージ侵入を使用した、血液由来病原体による侵入に対する防護服に使用される材料の耐性に関するASTM F1671標準試験方法は、使用される媒体が合成血液の代わりにPhi-X174バクテリオファージであることを除いて、ASTM F1670と同様である。
【0032】
ピンホールカウントテストは、テーブルの上に広げられた約2~3平方メートルファブリックの幅広いサンプルによって完了する。着色されたアルコールの溶液は、泡パッドを使用してサンプル全体に広げられる。ピンホールが存在する場合、前記着色されたアルコール溶液が前記ピンホールにおいて前記フィルムを通過することになり、且つ前記サンプルの下側を染みにする。存在するピンホールの数(下側の着色されたアルコール染みの数によって決定される)がカウントされ、且つサンプルの寸法を測定した後、平方フィートあたりのピンホールの数が計算され、報告される。
【0033】
以下の実施例は、2つの不織布層12の間に挟まれたフィルム層14を有するヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の改善された特性を例示する。
【実施例1】
【0034】
実施例A及びB:
実施例A及びBに示される前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は両方とも、スパンボンドポリプロピレンを含み、且つ約165℃の融点を有する不織布層12を包含する。前記フィルム層14は、前記不織布層12の融点よりも低い約156℃の融点を有するHYTREL(登録商標)G
3548の単一層を含み、且つ1日(24時間)あたり1平方メートルあたり2140グラムのMVTRを有する。実施例A及びBの両方において、前記防護服20(
図3に示す)の外面を形成するであろう前記第1の不織布層12は、平方メートル当たり28グラムの坪量を有し、そして、前記防護服20の内面を形成するであろう前記第2の不織布層12は1平方メートルあたり18グラムの坪量を有する。実施例Aの前記フィルム層14は平方メートル当たり12グラムの坪量を有し、実施例Bの前記フィルム層14は平方メートル当たり10グラムの坪量を有する。両方の実施例で前記層をまとめて結合するために使用される接着剤は、平方メートルあたり2グラムの重量がある。どちらの実施例も、合成血液侵入テストとウイルス侵入テスト(ASTM F1670及びASTM F1671)に合格し、且つピンホールを有しなかった。表IIは、実施例A及びBの特性を示す。
【0035】
表II
【0036】
【実施例2】
【0037】
実施例C及びD:
実施例C及びDに示される前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は両方とも、スパンボンドポリプロピレンを含み、且つ約165℃の融点を有する不織布層12を包含する。前記フィルム層14は、約156℃の融点と、1日(24時間)あたり1平方メートルあたり2140グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G
3548の中心コア層16と、約150℃の融点と、1日あたり1平方メートルあたり440グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G4056の2つの外側層18とを含む。前記フィルム層14のすべての層は、前記不織布層12の前記融点よりも低い融点を有する。これらの実施例では、審美的な目的で、前記ファブリックの特性に影響を及ぼさない青色顔料が前記フィルム層14に加えられた。実施例C及びDの両方において、前記防護服20(
図3に示す)の外面を形成するであろう前記第1の不織布層12は、平方メートル当たり29グラムの坪量を有し、そして、前記防護服20の内面を形成するであろう前記第2の不織布層12は1平方メートルあたり23グラムの坪量を有する。実施例Cの前記フィルム層14は平方メートル当たり18グラムの坪量を有し、実施例Dの前記フィルム層14は平方メートル当たり15グラムの坪量を有する。両方の実施例で前記層をまとめて結合するために使用される接着剤は、平方メートルあたり3グラムの重量がある。実施例C及びDのどちらも、合成血液侵入テストとウイルス侵入テスト(ASTM F1670及びASTM F1671)に合格し、且つピンホールを有しなかった。表IIIは、実施例C及びDの特性を示す。
【0038】
表III
【0039】
【実施例3】
【0040】
実施例E
実施例Eに示される前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は、約136℃の融点を有するスパンボンド二成分繊維を含む不織布層12を包含する。前記フィルム層14は、約156℃の融点と、1日(24時間)あたり1平方メートルあたり2140グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G
3548の中心コア層16と、約150℃の融点と、1日あたり1平方メートルあたり440グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G4056の2つの外側層18とを含む。前記フィルム層14のすべての層は、前記不織布層12の前記融点よりも低い融点を有する。これらの実施例では、審美的な目的で、前記ファブリックの特性に影響を及ぼさない青色顔料が前記フィルム層14に加えられた。前記防護服20(
図3に示す)の外面を形成するであろう前記第1の不織布層12は、平方メートル当たり28グラムの坪量を有し、そして、前記防護服20の内面を形成するであろう前記第2の不織布層12は1平方メートルあたり20グラムの坪量を有する。前記フィルム層14は平方メートル当たり15グラムの坪量を有する。この実施例で前記層をまとめて結合するために使用される接着剤は、平方メートルあたり3グラムの重量がある。この実施例は、合成血液侵入テストとウイルス侵入テスト(ASTM F1670及びASTM F1671)に合格し、且つピンホールを有しなかった。表IVは、実施例Eの特性を示す。
【0041】
表IV
【0042】
【実施例4】
【0043】
実施例F及びG
実施例F及びGに示される前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は両方とも、約165℃の融点を有するスパンボンドーメルトブローンースパンボンドポリプロピレンを含む不織布層12を包含する。前記フィルム層14は、約156℃の融点と、1日(24時間)あたり1平方メートルあたり2140グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G
3548の中心コア層16と、約150℃の融点と、1日あたり1平方メートルあたり440グラムのMVTRとを有するHYTREL(登録商標)G4056の2つの外側層18とを含む。前記フィルム層14のすべての層は、前記不織布層12の前記融点よりも低い融点を有する。これらの実施例では、審美的な目的で、前記ファブリックの特性に影響を及ぼさない青色顔料が前記フィルム層14に加えられた。実施例F及びGの両方において、前記防護服20(
図3に示す)の外面を形成するであろう前記第1の不織布層12は、平方メートル当たり23グラムの坪量を有し、そして、前記防護服20の内面を形成するであろう前記第2の不織布層12は1平方メートルあたり12グラムの坪量を有する。実施例Fの前記フィルム層14は平方メートル当たり15.5グラムの坪量を有し、実施例Gの前記フィルム層14は平方メートル当たり13.5グラムの坪量を有する。これらの実施例の両方で前記層をまとめて結合するために使用される接着剤は、平方メートルあたり3グラムの重量がある。実施例G及びFのどちらも、合成血液侵入テストとウイルス侵入テスト(ASTM F1670及びASTM F1671)に合格し、且つピンホールを有しなかった。表Vは、実施例G及びFの特性を示す。
【0044】
表V
【0045】
【0046】
図3及び
図4を参照すると、本明細書に開示される前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10は、前記ファブリック10と同じ液体不浸透性バリア特性を示すが、従来のファブリックよりも(that)少ないエネルギー及び時間を使用する、少なくとも1つのヒートシールされたシーム22を有する防護服20を形成するために使用できる。前記図面は例示的な医療用ガウンを示しているが、本開示は防護服20のいずれのタイプに適用できるため、これは限定ではない。前記シームがシールされているときに前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の前記液体不浸透性バリア特性を維持するために、前記シームの全長に沿った連続的なシールが好ましい。前記シーム22の寸法は、シーリング装置の寸法ならびに前記防護服20のサイズ及び形状に応じて変化することができる。前記シーム22を形成するために熱及び圧力を適用するために、ヒートシーリング装置のいずれのタイプを使用することができる。そして、前記シーム22を形成する方法は、従来の製造システムに組み込むことができ、且つ、防護服の製造に現在使用されているシーム形成ステップ及び装置に、液体不浸透性シームの形成から利益を得ることができる他の製品に含めることができる。例えば、好適な装置は、作られたシームごとに加熱及び冷却するインパルスヒータ、超音波溶接装置、又はシーリングバーを包含する。プロセスパラメータ、例えば温度及び圧力など、は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の前記層の組成によって異なる。例えば、160~190°Cの範囲、好ましくは160℃~170℃の範囲のシーリング温度、及び50~70ポンド/平方インチ(psi)、好ましくは65~70psiの範囲の圧力を使用することができる。前記熱及び圧力は、1~3.5秒、好ましくは1.3~1.7秒の滞留時間の間、加えることができる。好ましいプロセスにおいて、前記ヒートシーリング装置、例えば、ジョー又はニップ、の温度は、冷却後、約70~90℃、好ましくは85~90℃であるべきである。正確な温度と圧力は、前記ファブリック10のコンポーネントの性質と前記滞留時間に依存する。
【0047】
前記シーム22は、重ね合わせ領域28を形成するため、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の第1の部分24を、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の第2の部分26と重ね合わせることにより形成される。ここで、前記第1の部分24及び第2の部分26のそれぞれにおける(前記フィルム層14と比較して)より高い融点の不織布層12は、シーリングプロセス中に前記重ね合わせ領域で互いに直接接触する。前記重ね合わせ領域28は、
図4に示されるように、部分的なオーバーラップであってもよい(本開示はこれに限定されないが、エッジ部が整列するように、もしくはそれらが重なり合うように、それ自体の上に前記ファブリックを折り畳むことによって、シームを形成してもよい)。又は前記第1の部分及び第2の部分を完全に重ね合わせてもよく、前記部分の一方のエッジをシールすることができ、及び次いで、前記第1の部分24と第2の部分26は、それらの部分を開くために、前記シールされたシームの周りに折り畳まれてもよく、且つ前記防護服20に前記シーム22を形成してもよい。各シーム22において、2つの不織布層12を有する当該実施例において、
図4に示すように、前記第1の部分24上の前記防護服20の外面を形成する前記不織布層12は、前記第2の部分26上の前記防護服20の内面を形成する前記不織布層12に直接接触する。あるいは、前記部分が完全に重なる場合、前記防護服20の外面を形成する前記不織布層12は、互いに直接接触する。前記不織布層12の前記融点以上の温度、及びしたがって前記フィルム層14の前記融点より上の温度で、前記重ね合わせ領域28に熱を加えると、前記シーム22を形成するためすべての層が溶けることになり、これは前記ヒートシールされた液体不浸透性ファブリック10の通気性と液体不浸透性のバリア特性を維持する。
【0048】
本明細書に開示される実施例のそれぞれは、合成血液侵入試験及びウイルス侵入試験(ASTM F1670及びASTM F1671)に合格するシーム22を形成し、且つ2ポンド/インチより大きいシームシール強度を有する。シームシール強度は、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の前記坪量によって異なる。例えば、約70gsmの坪量の場合、前記シームシール強度は3~4.6lbs/inchで変化する。坪量が約50gsmの場合、前記シールシーム強度は2.8~3.8lbs/inchで変化した。実施例C~Gの前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10によって形成されたシーム22の加工パラメーター及び結果として得られる特性を表6に示す。
【0049】
表VI
【0050】
【0051】
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリック10の2つのエッジ部分をヒートシールすることにより形成された前記シーム22の前記シームシール強度は、ASTM D1683、織られたアパレルファブリックの縫い目における破損の標準試験方法、からわずかに変更された試験で測定された。このテストには、標準のZwick引張り試験機(Model z 2.5、Zwick USA LP(ジョージア州アトランタ、ケネソー))を使用した。1インチx6インチ(幅1インチ、長さ6インチ)の長方形のサンプルが取られ、前記シーム22は前記サンプルの中央に置かれる。前記機械のクランプ間の距離を1インチに調整すること。ゲージの長さが1インチになるように前記サンプルをエッジでクランプすること。前記ファブリックが2つのジョーの間に配置されると、ジョーは一定の伸び率で、12インチ/分の速度で分離される。クランプのずれが発生していないことを確認すること。前記サンプルを破壊する力はlbs/inchで報告される。
【0052】
本開示の原理を実施するための様々な実施形態の上記の説明を前提として、他の多くの修正及び変更がもちろん考案されてもよい。以下の特許請求の範囲で定義されるように、そのようなすべての修正及び変形は、本開示の精神及び範囲内であると見なされることが意図されている。
【0053】
1.
第1の融点を有する通気性のある液体不浸透性の熱可塑性フィルム層と、
前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層であって、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する、前記不織布層と、
を含むヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックであって、
当該ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m2/dayの全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有する、ファブリック。
【0054】
2.
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が15℃未満である、請求項1に記載のファブリック。
【0055】
3.
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が10℃未満である、請求項2に記載のファブリック。
【0056】
4.
前記熱可塑性フィルム層が、第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムである、請求項1~3のいずれか一項に記載のファブリック。
【0057】
5.
前記中心コア層が前記多層フィルムの重量の約70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの重量の約10~15%を構成する、請求項4に記載のファブリック。
【0058】
6.
前記熱可塑性フィルム層が前記不織布層の間にあるように、前記熱可塑性フィルム層の第2の表面に結合された前記第2の融点を有する第2の不織布層をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のファブリック。
【0059】
7.
前記全体的なMVTRが、ASTM E96-00によって決定されるように少なくとも1,000g/m2/dayである、請求項1~6のいずれか一項に記載のファブリック。
【0060】
8.
当該ファブリックが、前記フィルム層と前記不織布層との間の25mmあたり少なくとも55グラムの湿潤剥離強度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のファブリック。
【0061】
9.
当該ファブリックが、ASTM試験方法F1670及びF1671による、合成血液による侵入に対する当該ファブリックの耐性に関する試験方法に合格する、請求項1~8のいずれか一項に記載のファブリック。
【0062】
10.
請求項1~9のいずれか一項に記載のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックから構築された防護服。
【0063】
11.
少なくとも1つの液体不浸透性シームを有する請求項10に記載の防護服であって、前記液体不浸透性シームが、:
第1のエッジを有する第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと、
共通のシームエッジを形成するために、前記第1ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと配置され、且つ、にヒートシールされた第2のエッジを有する第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックと、
を含み、ここで、前記第1のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層が、前記第2のヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記不織布層にシールされている、防護服。
【0064】
12.
防護服用の液体不浸透性シールされたシームであって、当該シームは、
第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とから構成されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分であって、前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い第2の融点を有し、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m2/dayの全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有し、前記第1の部分は第1のエッジを有する、第1の部分と、
共通のシームエッジを形成するため、前記第1の部分の前記第1のエッジと配置され、且つ、にヒートシールされた第2のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分と、
を含み、ここで、前記第1の部分の前記不織布層は、前記共通のシームエッジで前記第2の部分の前記不織布層にシールされる、液体不浸透性シールされたシーム。
【0065】
13.
前記第1の融点と前記第2の融点との間の差が15℃未満である、請求項13に記載の液体不浸透性シールされたシーム。
【0066】
14.
前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックにおける前記熱可塑性フィルム層が、第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムである、請求項12又は13に記載の液体不浸透性シールされたシーム。
【0067】
15.
前記中心コア層が前記多層フィルムの重量の約70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの重量の約10~15%を構成する、請求項14に記載の液体不浸透性シールされたシーム。
【0068】
16.
防護服において通気性のある液体不浸透性のシームを作る方法であって、以下のステップ:
第1の融点を有する通気性の液体不浸透性熱可塑性フィルム層と、前記熱可塑性フィルム層の第1の表面に結合された不織布層とから構成されるヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第1の部分を形成するステップであって、前記不織布層は、前記熱可塑性フィルム層の前記第1の融点より高い第2の融点を有し、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックは、ASTM E96-00で測定された、少なくとも800g/m2/dayの全体的な水蒸気透過率(MVTR)を有し、前記第1の部分は第1のエッジを有する、ステップと、
第2のエッジを有する前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの第2の部分を形成するステップと、
共通のシームエッジ、ここで、前記第1の部分の前記不織布層が前記第2の部分の前記不織布層と接触する、を形成するため、前記ヒートシール可能な液体不浸透性ファブリックの前記第1の部分と前記第2の部分を重ね合わせるステップと、
前記共通のシームエッジをヒートシールするステップと、
を含む方法。
【0069】
17.
前記形成するステップは、15℃未満である前記第1の融点と前記第2の融点との間の差を提供することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【0070】
18.
第1のMVTRを有する親水性通気性樹脂の中心コア層と、前記中心コア層の前記第1のMVTR未満である第2のMVTRを有する第2の通気性樹脂の外層と、を含む多層フィルムとして前記熱可塑性フィルム層を形成することをさらに含む、請求項16又は17に記載の方法。
【0071】
19.
前記中心コア層が前記多層フィルムの重量の約70~80%を構成し、且つ前記外層のそれぞれが前記多層フィルムの重量の約10~15%を構成する、請求項18に記載の方法。
【0072】
20.
前記ヒートシールするステップは、160~190℃のシーリング温度で前記共通のシームをシールする、請求項16~19のいずれか一項に記載の方法。