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特許7043664情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20220322BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20220322BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220322BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/533
A63F13/35
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021116134
(22)【出願日】2021-07-14
【審査請求日】2021-07-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】コウ セイブン
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-069885(JP,A)
【文献】特開2018-171249(JP,A)
【文献】特開2020-048813(JP,A)
【文献】特開2019-130040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行部と、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成部と、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加処理部と、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶する第2パラメータ記憶部と、を備え、
前記画面データ生成部は、所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成し、
前記ゲーム実行部は、前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させ
前記画面データ生成部は、前記第2パラメータと交換可能な第3パラメータを表示させるための画面データを生成する、情報処理サーバ。
【請求項2】
前記画面データ生成部は、前記プレイヤがゲームにログインした時に前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成する、請求項1に記載の情報処理サーバ。
【請求項3】
前記画面データ生成部は、前記第2パラメータを回収するための所定の条件を含む画面データを生成し、
前記所定の条件を満たす場合に、前記第2パラメータを回収する、請求項1又は2に記載の情報処理サーバ。
【請求項4】
前記ゲーム実行部は、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる際に、前記プレイヤが所有する前記第3パラメータを消費する、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理サーバ。
【請求項5】
前記第2パラメータを第1パラメータに変換するパラメータ変換部を備え、
前記パラメータ変換部は、前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータを前記第1パラメータに変換する、請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理サーバ。
【請求項6】
コンピュータに、
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行処理と、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成処理と、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加処理と、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶する処理と、
所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成する処理と、
前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる処理と、
前記第2パラメータと交換可能な第3パラメータを前記プレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する処理と、を実行させる、ゲームプログラム。
【請求項7】
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するステップと、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成するステップと、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理するテップと、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶するステップと
定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成するステップと
記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させるステップと
前記第2パラメータと交換可能な第3パラメータを前記プレイヤ端末に表示させるための画面データを生成するステップと、を含む、コンピュータによる情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等で提供されるゲームにおいて、スタミナ制と呼ばれる仕組みを導入しているものがある。スタミナとは、ゲームをプレイするのに必要なパラメータであり、数値、又はアイテム等のゲーム媒体で表現されている。スタミナ制を導入しているゲームでは、ゲームをプレイする際に所定量のスタミナが消費され、プレイヤがスタミナを使い切るとそれ以上のプレイが制限される。消費したスタミナは、時間の経過に伴って自動回復するか、プレイヤによる課金やゲームアイテムの使用によって回復するのが一般的である。
【0003】
スタミナには一般的に上限値が設定されており、時間経過に伴って増加するスタミナは上限値に達すると増加処理が停止される。これに対して、特許文献1には、時間経過で回復するスタミナがスタミナゲージの上限値に達した場合であっても、スタミナの増加が継続されてスタミナバンクに蓄積される技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、スタミナゲージの上限を超えたスタミナが自動的にスタミナバンクに蓄積されるのみであり、プレイヤの意思を反映したものではないため、ゲームの興趣性という点において改善の余地があった。また、特許文献1の技術では、スタミナバンクの上限を超えるスタミナの処理については特に考慮されていない。
【0006】
本発明は、時間回復によるスタミナが溢れて無駄になる不安を解消しつつ、プレイヤの意思を反映させて興趣性を高めることが可能な情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理サーバは、
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行部と、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成部と、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加処理部と、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶する第2パラメータ記憶部と、を備え、
前記画面データ生成部は、所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成し、
前記ゲーム実行部は、前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、時間回復によるスタミナが溢れて無駄になる不安を解消しつつ、プレイヤの意思を反映させて興趣性を高めることが可能な情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態による情報処理サーバを含むシステムの構成例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態によるサーバ装置1の構成例を示す図である。
図3】本発明の実施の形態によるプレイヤ端末2の構成例を示す図である。
図4】本発明の実施の形態によるプレイヤ端末2画面の構成例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態によるプレイヤ端末2画面の構成例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態によるプレイヤ端末2画面の構成例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態によるサーバ装置1における処理フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行部と、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成部と、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加処理部と、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶する第2パラメータ記憶部と、を備え、
前記画面データ生成部は、所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成し、
前記ゲーム実行部は、前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる、情報処理サーバ。
[項目2]
前記画面データ生成部は、前記プレイヤがゲームにログインした時に前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成する、項目1に記載の情報処理サーバ。
[項目3]
前記画面データ生成部は、前記第2パラメータを回収するための所定の条件を含む画面データを生成し、
前記所定の条件を満たす場合に、前記第2パラメータを回収する、項目1又は2に記載の情報処理サーバ。
[項目4]
前記画面データ生成部は、前記第2パラメータと交換可能な第3パラメータを表示させるための画面データを生成する、項目1~3のいずれか1つに記載の情報処理サーバ。
[項目5]
前記ゲーム実行部は、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる際に、前記プレイヤが所有する前記第3パラメータを消費する、項目4に記載の情報処理サーバ。
[項目6]
前記第2パラメータを第1パラメータに変換するパラメータ変換部を備え、
前記パラメータ変換部は、前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータを前記第1パラメータに変換する、項目1~5のいずれか1つに記載の情報処理サーバ。
[項目7]
コンピュータに、
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行処理と、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成処理と、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加処理と、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶する処理と、
所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成する処理と、
前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる処理と、
を実行させる、ゲームプログラム。
[項目8]
プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するステップと、
ゲーム画面を前記プレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成するステップと、
時間の経過に伴い、前記第1パラメータを増加処理する増加するステップと、
所定の上限値を超えて溢れた前記第1パラメータを第2パラメータとして記憶するステップと、を備え、
前記画面データを生成するステップは、所定のタイミングで、前記第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを前記プレイヤ端末に表示するための画面データを生成し、
前記ゲームを実行するステップは、前記第2パラメータの回収の要否に関する前記プレイヤの入力操作に基づいて、前記第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる、コンピュータによる情報処理方法。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
<構成>
図1は、サーバ装置1を含むシステムの構成例を示す図である。図1に示すように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤに提供するものであり、サーバ装置(情報処理サーバ)1と複数のプレイヤ端末2とで構成される。
【0013】
<サーバ装置1の構成>
図2は、サーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。
【0014】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲームプログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信される。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末2上で実行されてもよい。
【0015】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施の形態の制御部11は、少なくともゲーム実行部111、画面データ生成部112、増加処理部113、パラメータ変換部114、通知部115を備える。これらの各種機能部については追って詳述する。
【0016】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVRAM(Video Random Access Memory)などによって実現される。本実施形態における記憶部12は、ゲーム情報記憶部121、プレイヤ情報記憶部122、パラメータ情報記憶部123等の各種記憶部を有している。これらの各種情報については追って詳述する。
【0017】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等によって実現される。
【0018】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0019】
通信部15は、プレイヤ端末2との間で(適宜ネットワーク3を介して)通信を行うためのものであり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する送信部としての機能を有する。通信部15は、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
【0020】
<プレイヤ端末2の構成>
図3は、プレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイヤ端末2は、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末などのコンピュータ装置)である。プレイヤ端末2は、サーバ装置1から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーションまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)することができる。プレイヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部23と、ゲーム画面・操作画面等を出力する出力部24と、サーバ装置1との間で情報通信を行う通信部25と、を有する。本実施形態において、制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶部221を備える。制御部21はCPUやGPU等から構成され、記憶部22の各機能部は、各種メモリや記憶部22(ゲーム動作情報記憶部221等)に格納されているプログラムをCPUやGPU等が実行することにより実現することができる。記憶部22は、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SSD、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部22は、サーバ装置1の通信内容を一時的に記憶する。
【0021】
プレイヤ端末2の操作情報受付部211は、プレイヤからゲームに関する操作情報を受け付ける。操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作情報を受け付ける。操作情報受付部211は、受け付けた操作内容をゲーム動作部212またはサーバ装置1に出力する。
【0022】
入力部23は、プレイヤからの入力を受け付ける機能を有する。本実施形態における入力部23は、プレイヤによるタッチ入力を検知可能な入力面を備え、プレイヤからの入力を受け付けて、その入力内容を制御部21に伝達する機能を有する。例えば、プレイヤ端末2の出力部24としてタッチパネルが採用されている場合には、そのタッチパネルの表面が入力部23の入力面としても機能する。入力部23は、プレイヤによるタッチ入力を検出し、その入力情報が制御部21に伝達する。タッチ入力には、タッチ、ロングタッチ、マルチタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、及びフリックなどが含まれるが、これらに限定されない。入力部23は、上記のようなタッチパネルに加えて物理ボタンを有していてもよいし、プレイヤ端末の背面(ディスプレイに対して裏側)に対する接触操作(背面タップ)が可能な構成であってもよい。
【0023】
ゲーム動作部212は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含まれるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいてゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここでは、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末2のゲーム動作部212がサーバ装置1の機能を一部実行する構成について説明したが、ゲーム動作部212を有さずにサーバ装置1が処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよいし、ゲーム動作部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい。
【0024】
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所定のパラメータはサーバ装置1にて管理され得る。例えば、ゲームにおけるスタミナや、ゲーム内通貨といったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0025】
本実施形態において、サーバ装置1を備えるシステムは、ゲームをプレイするために消費するいわゆるスタミナをプレイヤ操作に基づいて記憶する仕組みを有する。一般的に、スマートフォン等で提供されるゲームでは、スタミナを消費してゲームを実行できるようになっている。「スタミナ」とは、ゲームをプレイするのに必要なパラメータである。
【0026】
本実施形態において、「スタミナ」は別の名称で呼ばれることもある。以下、本明細書においては、「第1パラメータ」という語は、ゲームにおけるプレイヤのスタミナや体力、ゲームをプレイするためのチケット、アイテムなど、インゲーム、アウトゲームとに関わらず、ゲームに関する操作のために消費される仮想物を指す語として使用する。
【0027】
プレイヤは、ゲームの操作を行うために必要な第1パラメータが不足している場合は、第1パラメータの増加処理によって回復させることにより、ゲームの操作を継続することができる。通常、第1パラメータの回復は、時間の経過に伴う自動回復を待つか、回復アイテムを使用することによってなされる。
【0028】
通常、第1パラメータには上限が設けられており、上限に達すると増加処理が停止する。すなわち、プレイヤは(ログイン状態に関わらず、)時間経過に応じて回復するスタミナ等の第1パラメータを、上限値まで所有することができる。そして、上限を超えて溢れた第1パラメータは何ら消費されずに無駄となる(例えば、図6参照)。したがって、プレイヤは、ログアウト中に時間経過に伴う自動回復等の増加処理によって第1パラメータを回復させても、上限値までしか回復させることができない(溢れた第1パラメータは無駄になってしまう)ため、いざゲームに没頭したいときに、すぐに第1パラメータを使い切ってしまう。
【0029】
本実施形態においては、溢れたスタミナ(第1パラメータ)をプレイヤの操作に基づいて回収することで、ログアウト中の時間回復による第1パラメータが上限値から溢れて無駄になる不安を解消することができる仕組みを提供するものである。すなわち、本実施形態においては、ログアウト中の時間回復で得られた第1パラメータのうち、上限値を超えて溢れた分を第2パラメータとして記憶し、要求に応じて回収できるようにすることによって、時間回復によるスタミナが上限値から溢れて無駄になる不安を解消しつつ、プレイヤの意思を反映させて興趣性を高めることが可能な情報処理サーバ、ゲームプログラム及び情報処理方法を提供することができる。
【0030】
<サーバ装置1の記憶部12の構成>
サーバ装置1のゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステージIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0031】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤ情報には、プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、所有キャラクタ情報、プレイステージ情報、所有アイテム情報、決済手段、各種設定情報等の情報を含むことができ、その他、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報を含むことができる。所有キャラクタ情報は、所有キャラクタのIDに対応付けて、レベル、攻撃力、防御力、体力等の各種パラメータの現在値を含むことができる。プレイステージ情報は、設定された複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。所有アイテム情報は、所有アイテムのIDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。その他、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報を含むことができる。プレイステージ情報は、設定された複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。各種設定情報は、例えば自動進行設定情報を含み、当該自動進行設定情報がオンの時には、プレイヤがプレイヤ端末2を介して操作しなくともゲームを進めることができる。
【0032】
パラメータ情報記憶部123は、各種パラメータの量(現在の値、過去の所定時の値などを含む)、パラメータ情報(各種パラメータの上限値等を含む)等の各パラメータに関する情報を記憶する。パラメータ情報記憶部123は、例えば、所定の上限値を超えて溢れた第1パラメータを第2パラメータとして記憶する第2パラメータ記憶部として機能する。パラメータに関する情報は、プレイヤIDに紐づけてプレイヤ毎に記憶することもできる。現在スタミナ情報は、現在消費可能なプレイヤのスタミナの数値を示す情報である。上限スタミナ情報は、所定時間経過ごとに、または、アイテムの使用やキャラクタの特殊能力の利用等に応じてスタミナが回復する際の上限値を示す情報である。
【0033】
ここで、第1パラメータは、時間の経過とともに増加処理により回復し、上限値が設定される。第1パラメータの回復スピード(単位時間当たりの回復量)や上限値は一律に決められてもよいし、プレイヤのレベル、所有キャラクタ、所有アイテム、課金額、総プレイ時間など種々の指標に基づいて設定してもよいし、特定のアイテムの使用により上限値を高くすることができるようにしてもよい。第1パラメータの表現は特に制限はなく、パーセンテージ(上限値に対する現在値)で表してもよいし、個数などで表してもよい。例えば、図4はプレイヤ端末2に表示されるゲーム画面の例である。図4の表示欄41において、第1パラメータ(図中では「スタミナ」)42の上限値は5個であり、1個のスタミナ(第2パラメータ)43が、第1パラメータの上限値から溢れたものであることを表している。パラメータ情報記憶部123には、第1パラメータの上限値、現在値、回復スピード等の情報を含むことができる。
【0034】
第2パラメータは、時間回復において溢れた第1パラメータの量を示すものである。本実施形態において、第2パラメータは、ゲームのログイン時のプレイヤの入力操作に応じて回収できるものである。なお、第2パラメータを回収するための対価として第3パラメータを支払うことによって回収するようにしてもよいし、対価の支払い不要で(無条件で)回収できるようにしてもよい。例えば、図5の表示欄41において上限値から溢れて第2パラメータ43となったスタミナが、第3パラメータと交換可能であることを表している。第2パラメータは、第1パラメータと同様にゲームをプレイするためのスタミナや体力、チケット、アイテム等、インゲーム、アウトゲームとに関わらず、ゲームに関する操作のために消費される仮想物と変換可能である。第2パラメータも任意で上限値を設定してもよい。パラメータ情報記憶部123には、第2パラメータ情報として、上限値、現在値などの情報を含むことができ、溢れた第1パラメータを、第2パラメータとして記憶する。パラメータ情報記憶部123は、プレイヤの入力操作に応じて回収(取得)した第2パラメータを記憶する処理を行うことができる。ログアウト中に上限値を超えた分の第1パラメータのみを第2パラメータとしてもよいし、ログイン中に上限値を超えた分の第1パラメータのみを第2パラメータとしてもよいし、その両方を含めてもよい。また、プレイヤの入力操作に応じてプレイヤに取得(回収)された第2パラメータが自動的に第1パラメータに変換されるようにしてもよい。
【0035】
第3パラメータは、第1、第2パラメータと交換可能なパラメータであり、例えば、課金により取得した有償の石やポイント、非課金で取得した無償の石やポイント、ゲーム内通貨、アイテム等のゲーム媒体としてもよい。第3パラメータは、プレイヤがゲーム中に獲得した、または課金により購入した特定のアイテムであってもよい。例えば、ログイン時の画面において、第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを表示する際に、プレイヤが所有する第3パラメータを同時に表示させ、プレイヤの入力操作に応じて第3パラメータを消費することにより第2パラメータを回収する。例えば、図4の表示欄41内のダイアログ表示部44には、「アイテムを消費してスタミナを回収しますか?」という第2パラメータの回収の要否に関するメッセージが表示される。ここで、符号45で表示される「y」(回収要求)を選択すると、図5の表示欄41で第2パラメータと交換可能なアイテムとしての第3パラメータ47が表示される。この第3パラメータ47を消費することで、第2パラメータを回収する。すなわち、ゲームのログイン時に第3パラメータを、第2パラメータを回収するための対価として支払うことにより、自動回復で溢れたスタミナ(第2パラメータ)を回収できる。なお、図4の画面において符号46で表示される「n」(回収拒否要求)を選択すると、第2パラメータはプレイヤに取得(回収)されず、破棄される。プレイヤによって第2パラメータが回収されるか、破棄されると、第2パラメータの値がリセットされるようにしてもよい。つまり、プレイヤによって第2パラメータが回収されるか、破棄されると、パラメータ情報記憶部123が更新されて第2パラメータの値は初期値(例えば、0)となるようにしてもよい。ここで、上記例では、第2パラメータの回収の要否のみを問い合わせるメッセージが表示されるが、第2パラメータのどの程度を回収するかを選択入力できるようにしてもよい。つまり、第2パラメータの全てを取得するか、あるいは、第2パラメータの一部のみを取得するかをプレイヤが選択できるようにしてもよい。また、対価として第3パラメータを消費して第2パラメータを回収する構成の場合、プレイヤが所有する第3パラメータの量に応じて、回収可能な第2パラメータの量が決定されるため、プレイヤが回収可能な第2パラメータの量を第3パラメータの量に基づいて算出して、ログイン時の画面に表示させるようにしてもよい。例えば、溢れたスタミナ(第2パラメータ)が20個で、プレイヤが交換アイテム(第3パラメータ)を10個所有しており、交換レートが1である場合、回収可能なスタミナが10個である場合、「交換アイテムを10個所有しているため、10個の溢れたスタミナを回収できます」等のメッセージを生成し、プレイヤ端末2に表示させるようにしてもよい。
【0036】
第3パラメータは、第1、第2パラメータと同様にゲームをプレイするためのチケット、アイテム等、インゲーム、アウトゲームとに関わらず、ゲームに関する操作のために消費される仮想物と変換可能としてもよい。第3パラメータも任意で上限値を設定してもよい。パラメータ情報記憶部123には、第3パラメータ情報として、上限値、現在値などの情報を含むことができる。また、第3パラメータもゲームを実行するために消費されるように設定してもよい。
【0037】
パラメータ情報記憶部123は、上限値を超えて溢れた第1パラメータを第2パラメータとして記憶しておき、プレイヤの入力操作に基づいて、プレイヤに取得させるか否かを決定する。その際には、第3パラメータを消費することを条件として第2パラメータを記憶してもよい。また、第2パラメータの記憶した後に、パラメータ情報記憶部123の情報を更新してもよい。必要に応じて、第2パラメータの回収(記憶)に係る情報をプレイヤごとにパラメータ情報記憶部123から読み出してもよい。すなわち、プレイヤごとに回収スピードが異なる場合は、対象のプレイヤの情報を読み出して回収処理を行う。回収された第2パラメータはパラメータ情報記憶部123に記憶される。
【0038】
また、パラメータ情報記憶部123には、各パラメータを記憶する場合の各種条件設定について記憶してもよい。例えば、1回の操作で記憶できる第2パラメータの上限値(1回当たり上限値)を設定してもよい。例えば、1回当たり上限値を仮に第2パラメータ3個と設定している場合、回収した第2パラメータが5個あっても、一度に5個すべてを記憶することはできず、最大3個までを記憶することができることとなる。
【0039】
また、パラメータ情報記憶部123は、パラメータの回収レートや交換レートに関する情報を含んでもよい。回収レートは、溢れた第1パラメータである第2パラメータを回収する際の変換率である。回収レートは、1でもよいし、1超でも1未満でもよい。例えば、回収レートが1で、スタミナの上限値を超えて溢れたスタミナが4個の場合、第2パラメータとして4個が記憶され、そのまま4個のスタミナを回収することができる。また、回収レートが2で、溢れたスタミナが4個の場合、4個の2倍の8個のスタミナを回収することができる。また、回収レートが0.5で溢れたスタミナが4個の場合、4個の0.5倍の2個のスタミナを回収することができる。回収レートは一律に設定してもよいし、時間帯によって変動させてもよい。また、プレイヤのレベル、所有キャラクタ、所有アイテム、課金額、総プレイ時間など種々の指標に基づいてプレイヤごとに設定してもよいし、特定のアイテムを使用することにより回収レートが上昇するようにしてもよい。交換レートは、例えば第3パラメータを消費して第2パラメータを回収する(第3パラメータを第2パラメータと交換する)場合の割合であり、上記回収レートと同様に、1でもよいし、1超でも1未満でもよい。なお、第3パラメータを第2パラメータに交換する場合に限らず、各パラメータ間での交換レートをそれぞれ設定してもよいし、当該交換レートが各種の条件により変動するようにしてもよい。
【0040】
さらに、パラメータ情報記憶部123には、各パラメータの回収期限に関する情報を含んでもよい。回収期限は、例えば、上限値を超えて溢れた第1パラメータが発生してから(つまり、第2パラメータとして記憶されてから)回収されずに所定時間経過した場合に、第2パラメータを無効にする(消滅させる)場合の期限である。回収期限は一律に設定してもよいし、時間帯によって変動させてもよい。また、プレイヤのレベル、所有キャラクタ、所有アイテム、課金額、総プレイ時間など種々の指標に基づいてプレイヤごとに設定してもよい。回収期限を設ける場合は、パラメータ情報記憶部123は、上限値を超えて溢れた第1パラメータ(第2パラメータ)のそれぞれについて、上限値を超えてから(第2パラメータとして記憶されてから)の経過時間を記憶する。例えば、回収期限が24時間である場合、第1パラメータの上限値を超えて溢れてから24時間が経過した分の第2パラメータは記憶されずに消滅する。また、第2パラメータを回収してから当該第2パラメータを使用せずに所定時間が経過した場合に消滅するようにしてもよい。つまり、パラメータ情報記憶部123には、各パラメータの使用期限に関する情報を含んでもよい。
【0041】
また、第2パラメータは、回収後の経過時間に応じて所定割合分が増加または減少することとしてもよい。その場合、パラメータ情報記憶部123には、当該増加条件または減少条件に関する情報を含むことができる。例えば、回収後の経過時間が所定時間経過するごとに所定割合増加または減少することとしてもよいし(例えば、24時間経過するごとに2倍になるなど)、所定時刻において保有される第2パラメータの数量に応じて所定割合増加または減少する(例えば、毎月1日時点での保有数につき10%分を増加または減少させるなど)ようにしてもよい。
【0042】
各パラメータの条件は、特定のアイテムの使用によって変更されることとしてもよい。例えば、第2パラメータの上限値(記憶上限値または回収上限値)を所定値分拡大するアイテム、回収レートを増大させるアイテム、1回当たりの記憶上限値または回収上限値を増大させるアイテム、回収期限を延ばすアイテム、などが考えられる。これらのアイテムは、ゲームの進行に応じてプレイヤに付与されてもよいし、課金によって購入したり、課金で購入したゲーム内通貨で購入したりすることで取得できるようにしてもよい。
【0043】
<サーバ装置1の制御部11の構成>
サーバ装置1のゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する機能を有する。本実施形態において、ゲームは任意の種類のゲームであってよく、例えば、対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPG(ロールプレイングゲーム)、位置情報ゲーム、ボードゲーム、アドベンチャーゲーム、カジノゲーム、シミュレーションゲーム、ストラテジーゲーム、レーシングゲームなどであってよい。等であってよい。
【0044】
ゲーム実行部111は、第1パラメータに基づいて所定のゲーム操作の実行が可能と判断した場合に、第1パラメータを消費してゲーム操作を実行する。プレイを行う場合、まず、プレイヤはログインボタン等の入力操作によりゲームにログインした後に、プレイヤは例えばインゲームの開始ボタン(図示せず)を選択入力するなどして、サーバ装置1に対してゲーム実行の要求を送る。サーバ装置1は、プレイヤが要求したゲームの実行に必要な第1パラメータの必要量を確認し、当該必要量の第1パラメータを有しているかを、パラメータ情報記憶部123を参照して確認する。そして、ゲームを実行する場合は、第1パラメータを必要量だけ減らすようにパラメータ情報記憶部123を更新し、ゲーム実行要求を許可する旨の通知をプレイヤ端末2のゲーム動作部212に伝える。また、合わせて第1パラメータの残量に関する情報を通知してもよい。ゲーム動作部212はこの通知に応じて、ゲームの操作を実行する。なお、ゲーム実行部111は、第2、第3パラメータに基づいて所定のゲーム操作の実行が可能と判断した場合には、これらのパラメータを消費してゲーム操作を実行するように設定することもできる。
【0045】
画面データ生成部112は、ゲーム画面をプレイヤ端末2に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有する。画面データ生成部112は、上記の任意のゲームに関する画面データを生成し、例えば、プレイヤがゲームにログインした時に、溢れた第1パラメータである第2パラメータの少なくとも一部を回収(取得)するかどうかのメッセージを表示する画面データを生成する(図4参照)。また、画面データ生成部112は、プレイヤがゲームにログインした時に、第2パラメータと交換可能な第3パラメータを表示させるための画面データを生成する(図5参照)。生成された画面データは、プレイヤ端末2に送信されて、出力部24により出力される。
【0046】
増加処理部113は、第1パラメータを増加処理(回復)させる。増加処理部113は、時間の経過に伴って、所定量の第1パラメータを増やす処理を行い、パラメータ情報記憶部123の情報を更新する。必要に応じて、第1パラメータの回復に係る情報をプレイヤごとにパラメータ情報記憶部123から読み出してもよい。すなわち、プレイヤごとに増加スピードや上限値が異なる場合は、対象のプレイヤの情報を読み出して増加処理を行う。増加処理によって上限値を超えた第1パラメータは第2パラメータとしてパラメータ情報記憶部123に記憶される。
【0047】
また、増加処理部113は、更新後の第1パラメータの値をプレイヤ端末2のゲーム動作部212に送信する。ゲーム動作部212は、受信した更新後の第1パラメータの値に基づいて、ゲーム動作部212が実行しているゲーム中の第1パラメータの値を更新する。
【0048】
パラメータ変換部114は、プレイヤの入力操作に応じて、あるいは自動的に、回収した第2パラメータを第1パラメータに変換することができる。その際に、パラメータ変換部114は第2パラメータを所定量減少させ、パラメータ情報記憶部123を更新する。交換する第2パラメータの量をプレイヤに入力させてもよい。なお、変換した第1パラメータを消費してゲームを実行することとしてもよい。
【0049】
また、パラメータ変換部114は、第2パラメータを第1パラメータに変換する際に、第2パラメータを所定量減少させるとともに、所定のアイテムをプレイヤに付与するようパラメータ情報記憶部123とプレイヤ情報記憶部122を更新するようにしてもよい。また、これまでに記憶した第2パラメータの累計蓄積数に応じてアイテム等のゲーム媒体を付与することとしてもよい。その場合、パラメータ情報記憶部123は、現在の第2パラメータの所有数とは別に、過去の累積蓄積数(累積回収数)を記憶しておき、累積蓄積数が所定数に達した場合に所定のアイテムをプレイヤに付与することができる。変換可能なアイテムに特に制限はなく、第1パラメータを回復させる回復アイテムやレベルを上げるアイテム、その他ゲーム中で使用できる各種機能を有するアイテムであってもよく、キャラクタ等のゲーム媒体を抽選で取得できる抽選チケットなどでもよい。各アイテムと変換するために必要な第2パラメータの量は適宜設定することができる。また、パラメータ変換部114は、回収した第2パラメータを、プレイヤの入力操作に応じて、あるいは自動的に、他のプレイヤに付与するようにしてもよい。
【0050】
通知部115は、パラメータの記憶に関する各種の通知をプレイヤ端末2に送信する。例えば、第2パラメータが所定量記憶した場合に、第1パラメータに変換する操作や、プレイによる各パラメータの消費を促すメッセージを通知することが考えられる。
【0051】
再びゲーム実行部111の説明に戻るが、ゲーム実行部111は、プレイヤが要求したゲームの実行に必要な第1パラメータの必要量を確認し、当該必要量の第1パラメータを有しているかを、パラメータ情報記憶部123で確認する。第1パラメータが必要量未満である場合は、第2パラメータが必要量以上記憶されているかをパラメータ情報記憶部123で確認し、第2パラメータを第1パラメータに変換するように促すメッセージを通知するようにしてもよい。なお、第2パラメータを第1パラメータに変換せずに、そのまま消費してそのままゲームを実行するように設定してもよい。また、パラメータ変換部114は、他のプレイヤの保有する第2パラメータを引き出してプレイヤに付与するようにしてもよい。
【0052】
<システムの基本動作例>
図7は、本実施形態に係るサーバ装置1のログイン時の基本動作例を説明するフロー図である。
【0053】
サーバ装置1に対して、プレイヤがプレイヤ端末2を介してゲームにログインしたことがプレイヤ端末2から通知される(S101)。サーバ装置1は、各パラメータの現在値を確認する(S102)。サーバ装置1は、上限値を超えて溢れた第1パラメータ、すなわち第2パラメータが存在するか否かを判定し(S103)、第2パラメータが存在する場合には(S103=Yes)、画面データ生成部112は第2パラメータの回収の要否に関するメッセージを表示する画面データを生成して(図4参照)、プレイヤ端末2に通知する(S104)。第2パラメータが存在しない場合には(S103=No)、S104に進まずにS112に進み、各パラメータの保有量、例えば、第2パラメータについては保有量がゼロである旨をプレイヤ端末2に通知する。なお、S112の通知は必須の構成ではない。
【0054】
サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から第2パラメータ回収要求が通知された場合には(S105=Yes)、第2パラメータと交換可能な第3パラメータ表示画面データを生成して(図5参照)、通知する(S106)。サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から第2パラメータ回収要求が通知されなかった場合(回収拒否要求が通知された場合)には(S105=No)、第2パラメータは消失し(S107)、次にS112に進む(図6参照)。
【0055】
サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から第3パラメータを消費して第2パラメータを回収する要求が通知された場合(図5の符号48のアイコンが選択された場合)には(S108=Yes)、第3パラメータを消費して第2パラメータと交換し、第2パラメータを回収する(S109)。回収した第2パラメータは、パラメータ情報記憶部123に記憶する。サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から第3パラメータを消費して第2パラメータを回収する要求が通知されなかった場合(図5の符号49のアイコンが選択された場合)には(S108=No)、第2パラメータは回収されずに消失し(S110)、S112に進む。以上の処理により更新した各パラメータ情報をプレイヤ端末2に通知する(S112)。その後、プレイヤ端末2からの要求に応じて、第1パラメータを消費するなどしてゲームを実行する。
【0056】
このように、プレイヤの意思により、時間回復により増加した第1パラメータのうち上限値から溢れた分(第2パラメータ)を回収することで、第1パラメータが溢れて無駄になる不安を解消することが可能となる。回収した第2パラメータは、記憶してそのままゲームの実行の際に消費してゲームを続行しても良いし、第1パラメータに変換してゲームを続行することもできる。これにより、プレイヤは第1パラメータが上限値を超えて溢れることを防ぐために頻繁にゲームにログインしてゲームを実行しなくても、第1パラメータの上限値を超えてゲームを楽しむことができる。また、プレイヤの入力操作に基づいて、溢れた第1パラメータを回収させるため、プレイヤの意思を、よりゲームに反映させることができ、ゲームの興趣性を高めることが可能となる。
【0057】
上記では、プレイヤがログアウトの状態からゲームにログインした時(つまりログイン時)に、第2パラメータの回収の要否に関するメッセージをプレイヤ端末2に表示させ、第2パラメータの回収の要否に関するプレイヤの入力操作を受け付ける構成としていたが、これに限られず、ログイン中の任意のタイミングで、第2パラメータの回収の要否に関するメッセージをプレイヤ端末2に表示させ、第2パラメータの回収の要否に関するプレイヤの入力操作を受け付けてもよい。このタイミングは、例えば、ログイン中でゲームを一時中断した状態から復帰した時や、所定のアイテムを獲得したとき、所定のクエストをクリアしたときなど、システム運営側で予め設定されたタイミングであってもよいし、プレイヤの要求(入力操作)に基づくタイミングであってもよい。プレイヤの要求に基づくタイミングとは、例えば、溢れた第1パラメータの回収に関する設定を行う機能に遷移するアイコンをプレイヤが選択した時とすることができる。この場合、プレイヤは任意のタイミングで、溢れた第1パラメータを回収するか否か、また、どの程度回収するか、第3パレメータをどの程度まで消費するか(あるいは消費しないか)等を設定することができる。また、第2パラメータの回収要求をその都度行うようにする場合に限らず、1度の回収要求に基づいて所定期間自動で回収処理を行ってもよい。この場合、パラメータ情報記憶部123は、所定のルールに従って、溢れた第1パラメータ(第2パラメータ)を自動的に取得させる処理を行う。例えば、時間経過で増加する第1パラメータが上限値を超えて溢れたことに基づいて、超えた量の第1パラメータ(第2パラメータ)を自動的に回収してパラメータ情報記憶部123を更新することとしてもよい。この場合、上限値を超えて溢れた第1パラメータ(第2パラメータ)のすべてを回収してもよいし、所定割合のみを回収することとしてもよい。これらの自動回収に係るルールは、プレイヤに設定させることとしてもよい。また、溢れた第1パラメータを自動回収する場合には、プレイヤの所有する特定のアイテム(例えば、第3パラメータ)を消費することを条件としてもよい。このアイテムは、ゲームの進行に応じてプレイヤに付与されてもよいし、課金によって購入したり、課金で購入したゲーム内通貨で購入したりすることで取得できるようにしてもよい。
【0058】
また、上記では、第2パラメータを回収する際に第3パラメータと交換する例を示したが、第3パラメータと交換することなく第2パラメータを回収できるようにしてもよいし、他の条件を満たした場合に回収できるようにしてもよい。第2パラメータを回収する条件としては、例えば、「ミニゲームの実行」、「クイズに正解する」、「ルーレット等の抽選イベントで当たりを引く」、「広告を視聴する」等の何れか1つまたは複数の組み合わせであってもよい。すなわち、第2パラメータは、所定の条件を満たす場合に回収される。
【0059】
この場合、サーバ装置1のゲーム情報記憶部121(図2参照)は、上記第2パラメータを回収するための所定条件に関する情報(ミニゲーム、クイズ、抽選、広告等に関する情報)を予め記憶する。例えば、図7において、サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から第2パラメータ回収要求が通知された場合には(S105=Yes)、画面データ生成部112は第2パラメータを回収するための条件を示す画面データを生成して、プレイヤ端末2に通知する。例えば、サーバ装置1に対して、プレイヤ端末2から上記条件を実行することにより第2パラメータを回収する要求が通知された場合には、サーバ装置1は、その条件を実施するための、例えばクイズをプレイヤ端末2に送信する。プレイヤ端末2から送信された答えが正解の場合には、第2パラメータは回収されてパラメータ情報記憶部123に記憶される。これに対し、プレイヤ端末2から送信された答えが不正解の場合には、第2パラメータは回収されずに消失するか、再度、第2パラメータを回収するための条件(前回と同一の条件もしくは異なる条件)をプレイヤ端末2に通知して、再度第2パラメータを回収する機会を付与する。以上の処理により更新した各パラメータ情報を、プレイヤ端末2に通知する。このように、プレイヤの意思により、時間回復により増加した第1パラメータのうち上限値から溢れた分(第2パラメータ)を回収することで、第1パラメータが溢れて無駄になる不安を解消することが可能となる。
【0060】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。例えば、上記例では、所定の上限値を超えて溢れた第1パラメータを第2パラメータとしてパラメータ情報記憶部が記憶する場合について説明したが、これは必須の構成ではない。具体的には、例えばログイン時等のタイミングで、所定の上限値を超えて溢れた第1パラメータ(つまり、第2パラメータ)を算出するとともにプレイヤに回収の要否を問い合わせ、プレイヤの指示に応じて取得(あるいは廃棄)した第2パラメータの情報をパラメータ情報記憶部で記憶するようにしてもよい。
【0061】
また、サーバ装置1及びプレイヤ端末2が備えるソフトウェア機能部の処理について、本発明の趣旨を実現できる範囲で、サーバ装置1の一部若しくはすべての機能をプレイヤ端末2が備えてもよい。
【0062】
また、図7の処理は、本実施形態の情報処理システムによる処理の一例を示したものであり、本願発明を限定する意図ではない。図7の処理に含まれる各工程は、図中に示される順序と異なる順序で実行するようにしてもよいし、一部の処理を並列に実行するよういしてもよいし、一部の工程を省略するようにしてもよいし、他の工程を追加してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 サーバ装置(情報処理サーバ)
2 プレイヤ端末
3 ネットワーク
【要約】      (修正有)
【課題】時間回復によるスタミナが溢れて無駄になる不安を解消しつつ、プレイヤの意思を反映させて興趣性を高める。
【解決手段】プレイヤが所有する第1パラメータを消費してゲームを実行するゲーム実行部と、ゲーム画面をプレイヤのプレイヤ端末に表示させるための画面データを生成する画面データ生成部と、時間の経過に伴い第1パラメータを増加処理する増加処理部と、所定の上限値を超えて溢れた第1パラメータを第2パラメータとして記憶する第2パラメータ記憶部とを備え、画面データ生成部は所定のタイミングで第2パラメータの回収の要否に関するメッセージをプレイヤ端末に表示するための画面データを生成し、ゲーム実行部は前記第2パラメータの回収の要否に関するプレイヤの入力操作に基づいて第2パラメータの少なくとも一部を前記プレイヤに取得させる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7