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特許7043665プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-18
(45)【発行日】2022-03-29
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20220322BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20220322BHJP
   G06Q 50/22 20180101ALI20220322BHJP
【FI】
H04L51/04
G08B25/10 D
G06Q50/22
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021119422
(22)【出願日】2021-07-20
【審査請求日】2021-07-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519279971
【氏名又は名称】株式会社ラムダシステム
(73)【特許権者】
【識別番号】519395019
【氏名又は名称】アイプロデュース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】利光 宏一
(72)【発明者】
【氏名】門脇 啓二
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-033398(JP,A)
【文献】特許第6012895(JP,B1)
【文献】特開2020-119138(JP,A)
【文献】特開2014-186402(JP,A)
【文献】特開2001-119498(JP,A)
【文献】特開2008-242568(JP,A)
【文献】特開2010-252149(JP,A)
【文献】特開2004-234492(JP,A)
【文献】特開2007-334732(JP,A)
【文献】特開2020-048093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
G08B 25/10
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1通信端末から第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信するチャット手段と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み手段と、
として機能させ
前記所定条件は、前記チャット手段により前記第1通信端末と前記第2通信端末との間で会話内容の送受信が行われていない期間が所定期間よりも長くなったことであり、
前記所定メッセージは、複数のユーザ間で会話が行われていないことを通知するものであり、
前記所定メッセージには前記第1通信端末と通話するためのボタンが追加的に表示され、当該ボタンが押下されると前記第1通信端末と通話することができるようになっている、プログラム。
【請求項2】
前記割り込み手段は、前記所定条件が満たされると、会話画面においてチャットシステムのキャラクタが前記所定メッセージを発言するように当該所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記キャラクタは、前記第2通信端末において会話相手の選択画面で選択可能なものである、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
プログラムを実行することにより、
第1通信端末から第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信するチャット手段と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み手段と、
として機能し、
前記所定条件は、前記第1通信端末と前記第2通信端末との間で会話内容の送受信が行われていない期間が所定期間よりも長くなったことであり、
前記所定メッセージは、複数のユーザ間で会話が行われていないことを通知するものであり、
前記所定メッセージには前記第1通信端末と通話するためのボタンが追加的に表示され、当該ボタンが押下されると前記第1通信端末と通話することができるようになっている、コンピュータ。
【請求項5】
コンピュータにより第1通信端末と第2通信端末との間で文字情報による会話を行わせる情報処理方法であって、
前記第1通信端末から前記第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する工程と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み工程と、
を備え
前記所定条件は、前記第1通信端末と前記第2通信端末との間で会話内容の送受信が行われていない期間が所定期間よりも長くなったことであり、
前記所定メッセージは、複数のユーザ間で会話が行われていないことを通知するものであり、
前記所定メッセージには前記第1通信端末と通話するためのボタンが追加的に表示され、当該ボタンが押下されると前記第1通信端末と通話することができるようになっている、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の通信端末間で文字情報による会話(いわゆる、チャット)を行わせるシステムとして従来から様々なものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。従来のチャットシステムでは、ユーザが通信端末でチャットアプリを起動させ、タッチパネル等に表示される複数の友達の中から会話相手を選択すると、チャットによりその相手と文字情報による会話を行うことができる。また、従来のチャットシステムでは、複数の友達によりグループを形成することも可能であり、ユーザが会話相手としてグループを選択すると、グループのメンバー全員にメッセージが共有されるような文字情報による会話も行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-257858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、核家族化に伴い高齢者の単身世帯が増えており、高齢者の孤独死、病気、怪我、事故、事件といったトラブルも増えている。このような単身世帯の高齢者の親と離れて住む子にとっては高齢者の親の見守りが大きな課題となっている。従来のチャットシステムでは、住居が離れた親と文字情報による会話を行うことができるものの、災害や強盗、健康状態の急激な悪化といった不慮のトラブルに子が迅速に対応することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、通信端末を用いて遠隔で見守りを行うことができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、コンピュータを、
第1通信端末から第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信するチャット手段と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み手段と、
として機能させることを特徴とする。
【0007】
本発明のコンピュータは、
プログラムを実行することにより、
第1通信端末から第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信するチャット手段と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み手段と、
として機能することを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理方法は、
コンピュータにより第1通信端末と第2通信端末との間で文字情報による会話を行わせる情報処理方法であって、
前記第1通信端末から前記第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する工程と、
所定条件が満たされると、前記第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを前記第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を前記第2通信端末に送信する割り込み工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のプログラム、コンピュータおよび情報処理方法によれば、通信端末を用いて遠隔で見守りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態によるチャットシステムの構成を示すブロック図である。
図2図1に示すチャットシステムにおいてユーザAの通信端末とユーザBの通信端末との間で文字情報による会話を行うときのサーバ装置や各通信端末の間での情報の送受信を示すチャート図である。
図3図1に示すチャットシステムにおいて複数のユーザのグループ間で文字情報による会話を行うときのサーバ装置や各通信端末の間での情報の送受信を示すチャート図である。
図4図1に示すチャットシステムにおいてユーザBの通信端末の位置で地震が発生したときのサーバ装置や各通信端末の間での情報の送受信を示すチャート図である。
図5】通信端末でチャットアプリを起動したときの会話相手の選択画面である。
図6】通信端末でチャットアプリを起動した後に会話相手を選択したときの会話画面である。
図7】会話が行われていない期間が所定期間よりも長くなったときに会話の中に所定メッセージが割り込まれるときの会話画面である。
図8】防犯センサが作動したときに会話の中に所定メッセージが割り込まれるときの会話画面である。
図9】地震が発生したときに会話の中に所定メッセージが割り込まれるときの会話画面である。
図10】地震が発生したときに会話の中に所定メッセージが割り込まれるときの会話画面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<チャットシステム1の概要>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態によるチャットシステム1の構成を示すブロック図であり、図2乃至図4は、チャットシステム1におけるサーバ装置2や各通信端末3a、3b、3c等との間での情報の送受信を示すチャート図である。また、図5は、通信端末3a、3b、3cでチャットアプリを起動したときの会話相手の選択画面であり、図6乃至図10は、通信端末3a、3b、3cに表示される会話画面である。
【0012】
本実施の形態では、離れた場所に住む者同士が通信端末3a、3b、3cにより文字情報による会話を行うことができるようになっている。ここで、本実施の形態では、通信端末3bの所有者であるユーザBは単身世帯の高齢者、通信端末3aの所有者であるユーザAはユーザBの子でありユーザBとは離れた場所に住む者、ユーザCはユーザAおよびユーザBの家族(例えば、ユーザAの配偶者や子)である場合について述べる。本実施の形態では、チャットシステム1よりユーザAは離れた場所に住む親であるユーザBの見守りを行うことができるようになっている。
【0013】
<チャットシステム1の構成>
本実施の形態によるチャットシステム1では、サーバ装置2(コンピュータ)、複数のユーザA、B、Cの通信端末3a、3b、3c、スマートデバイス4a、ウエアラブル端末4b、災害情報管理システム5、気候情報管理システム6、防犯情報管理システム7および防犯ユニット8等が通信ネットワーク9を介して互いに通信可能に接続されている。各通信端末3a、3b、3cは例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等である。以下では、各通信端末3a、3b、3cがそれぞれスマートフォンである場合を例示する。
【0014】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、制御部22および記憶部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部23は、バス等を介して制御部22と電気的に接続されている。
【0015】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク9を介して各通信端末3a、3b、3c、スマートデバイス4a、ウエアラブル端末4b、災害情報管理システム5、気候情報管理システム6、防犯情報管理システム7および防犯ユニット8等と通信可能に接続されている。
【0016】
制御部22は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、サーバ装置2の動作を制御する。
【0017】
制御部22は、後述する記憶部23に記憶されている各種プログラムを実行することにより、チャット手段221および割り込み手段222として機能する。
【0018】
チャット手段221は、ある通信端末(例えば、ユーザAの通信端末3a)から別の通信端末(例えば、ユーザBの通信端末3b)向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報をこの別の通信端末(すなわち、ユーザBの通信端末3b)の画面に表示させる旨の指令を当該通信端末に送信する。このようにして、チャット手段221は、各通信端末3a、3b、3c間で文字情報による会話(すなわち、チャット)を行わせる。
【0019】
割り込み手段222は、所定条件が満たされると、1または複数の通信端末3a、3b、3cの画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージをこれらの通信端末3a、3b、3cの画面に表示させる旨の指令を通信端末3a、3b、3cに送信する。所定条件および所定メッセージの詳細については後述する。
【0020】
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはSSD(Solid State Drive)等から構成されている。記憶部23には、本実施形態のプログラムを含む各種プログラムが記憶されている。また、記憶部23には、各ユーザの識別情報、各ユーザの住所情報、各ユーザの身体データ、各ユーザの行動データ等の様々な情報が記憶されている。記憶部23に記憶されている情報の詳細については後述する。
【0021】
<各通信端末3a、3b、3cの構成>
各通信端末3a、3b、3cは、ネットワークインターフェース31、制御部32、タッチパネル33、スピーカ34、カメラ35、記憶部36およびGPS37等を有する。ネットワークインターフェース31、タッチパネル33、スピーカ34、カメラ35、記憶部36およびGPS37等は、バス等を介して制御部32と電気的に接続されている。
【0022】
ネットワークインターフェース31は、各通信端末3a、3b、3cとサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続される。
【0023】
制御部32は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、通信端末3a、3b、3cの動作を制御する。
【0024】
タッチパネル33は、様々な情報の表示手段およびユーザによる指示の入力手段として機能する。ユーザは、タッチパネル33をタッチすることで、制御部32に操作信号を入力する。また、制御部32からの指示を受けることによりタッチパネル33に様々な情報が表示される。
【0025】
スピーカ34は、制御部32からの指示を受けることにより音声を出力する。
【0026】
カメラ35は、対象物を撮影することにより画像または動画を取得する。
【0027】
記憶部36は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部36には、ユーザによりタッチパネル33に入力されたテキストやカメラ35により撮像された画像や動画などが格納されている。
【0028】
GPS37は、上空にある数個の衛星からの信号を受け取ることにより、通信端末3a、3b、3cの現在位置の情報を取得する。
【0029】
また、通信端末3a、3b、3cには無線または有線による通信によって測定器具10と情報の送受信を行うことができるようになっている。測定器具10は、例えば体温計、血圧計、脈拍計、体重計等を含み、ユーザの体温、血圧、脈拍、体重等の生体データを取得するようになっている。また、測定器具10の近傍に通信端末3a、3b、3cを置くことにより、測定器具10と通信端末3a、3b、3cとをNFC(Near Field Communication、近距離無線通信)、RFID(Radio Frequency Identifier)、bluetooth(登録商標)、wifi、有線ケーブル等により通信接続可能となっている。そして、測定器具10により取得されたユーザの生体データがこの測定器具10に通信接続された通信端末3a、3b、3cに送信されることにより、通信端末3a、3b、3cにおいて測定器具10により取得されたユーザの生体データが取得され、この生体データが更に通信端末3a、3b、3cからサーバ装置2に送信されるようになる。
【0030】
なお、測定器具10が通信端末3a、3b、3cと通信可能に接続される代わりに、通信ネットワーク9に通信可能に接続されるネットワークインターフェースが測定器具10に設けられており、測定器具10とサーバ装置2等との間で通信ネットワーク9を介して各種データの送受信が行われるようになっていてもよい。
【0031】
<スマートデバイス4a>
スマートデバイス4aはユーザの住宅内に設置されるものであり、スマートデバイス4aはユーザの住宅内の温度、湿度等の環境データを測定するようになっている。また、スマートデバイス4aはサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続されている。スマートデバイス4aにより測定された住宅内の温度、湿度等の環境データはサーバ装置2に送信されるようになっている。
【0032】
<ウエアラブル端末4b>
また、本実施の形態のチャットシステム1において、スマートデバイス4aに加えて、またはスマートデバイス4aの代わりに、ユーザが装着可能なウエアラブル端末4bが設けられていてもよい。ウエアラブル端末4bは、例えばユーザが腕に巻くスマートウォッチ等を含み、室内の温度、湿度等の環境データや、ユーザの体温、血圧、脈拍等の生体データを取得するようになっている。また、ウエアラブル端末4bはサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続されている。ウエアラブル端末4bにより測定された室内の環境データやユーザの生体データはサーバ装置2に送信されるようになっている。
【0033】
<災害情報管理システム5>
災害情報管理システム5は、地方公共団体や気象情報会社から受け付けた地震、大雨、台風、土砂災害、洪水、河川氾濫、竜巻等の災害情報を地域毎に管理するとともに、管理している災害情報をテレビやラジオの事業者、ネット配信事業者、その他の契約事業者等に地域毎に送信するものである。また、本実施の形態では、災害情報管理システム5はサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続されている。このことにより、地震等の災害が発生した場合は、発生した地域毎の災害情報が災害情報管理システム5から当該地域に位置している通信端末3a、3b、3cに送信されたり、各地域の災害情報が災害情報管理システム5からサーバ装置2に送信されたりする。
【0034】
<気候情報管理システム6>
気候情報管理システム6は、気象情報会社から受け付けた気温や湿度等の気候情報を地域毎に管理するとともに、管理している気候情報をテレビやラジオの事業者、ネット配信事業者、その他の契約事業者等に地域毎に送信するものである。また、本実施の形態では、気候情報管理システム6はサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続されている。このことにより、地域毎の気候情報が気候情報管理システム6からサーバ装置2に送信される。
【0035】
<防犯情報管理システム7、防犯ユニット8>
防犯ユニット8はユーザの住宅内に設置されるものであり、例えば防犯センサ、非常ボタン、防犯カメラ、火災報知器等を含む。また、防犯ユニット8は通信ネットワーク9を介して防犯情報管理システム7に通信可能に接続されている。防犯情報管理システム7は警備会社やセキュリティ会社に設置されており、複数の防犯ユニット8の動作を防犯情報管理システム7により管理するようになっている。
【0036】
本実施の形態では、防犯情報管理システム7および防犯ユニット8はそれぞれサーバ装置2等との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク9に通信可能に接続されている。このことにより、防犯ユニット8により検出された異常情報は防犯情報管理システム7や防犯ユニット8からサーバ装置2に送信される。
【0037】
<チャットシステム1による通信端末3a、3b、3c間の情報処理方法>
次に、チャットシステム1による通信端末3a、3b、3c間の情報処理方法について図2図5および図6を用いて説明する。なお、図2は、図1に示すチャットシステム1においてユーザAの通信端末3aとユーザBの通信端末3bとの間で文字情報による会話を行うときのサーバ装置2や各通信端末3a、3bの間での情報の送受信を示すチャート図であり、図5は、ユーザAが通信端末3aでチャットアプリを起動したときの会話相手101の選択画面であり、図6は、ユーザAが通信端末3aでチャットアプリを起動した後に会話相手101としてユーザBを選択したときの会話画面である。
【0038】
上述したように、通信端末3bの所有者であるユーザBは単身世帯の高齢者、通信端末3aの所有者であるユーザAはユーザBの子でありユーザBとは離れた場所に住む者である。
【0039】
ユーザAが通信端末3aにおいてチャットアプリを起動させると、通信端末3aのタッチパネル33には図5に示すような会話相手101の選択画面が表示される。各ユーザの会話相手101は予めサーバ装置2の記憶部23に記憶されている。各ユーザは通信端末3a、3b、3cにより会話相手101の追加や削除を行うことができるようになっており、通信端末3a、3b、3cにおいて会話相手101の追加や削除が行われると変更情報が通信端末3a、3b、3cからサーバ装置2に送信されることにより記憶部23に記憶されている情報が変更される。
【0040】
また、図5に示すような会話相手の選択画面では、各会話相手101との文字情報による複数の会話のうち最新の会話の一部が表示されるようになっている。このことにより、ユーザは会話相手101の選択画面において会話相手101を選択しなくても最新の会話の概要を知ることができる。
【0041】
また、図5に示すような会話相手の選択画面では、会話相手101以外にも複数の会話相手の集合体であるグループ102およびチャットシステム1のキャラクタ103を選択することができるようになっている。これらのグループ102およびキャラクタ103については後述する。
【0042】
図5に示すような会話相手の選択画面においてユーザAが会話相手101のうちユーザB(図5に示す画面では「お母さん」と表記)を選択すると、ユーザAの通信端末3aのタッチパネル33には図6に示すようなユーザBとの文字情報による会話画面が表示される。このような会話画面の上段には会話相手の名前(図6に示す画面では「お母さん」)が表示される。また、会話画面では、自分100および会話相手101の文字情報による会話内容120が日時とともに順に表示される。このような会話画面において最新の会話内容120が最も下段に表示され、古い会話内容120ほど上の位置に表示されるようになっている。また、図6に示すタッチパネル33の会話画面においてユーザが指で画面に触れてその指先を下方向にスライドさせると、より古い会話内容120を見ることができるようになっている。
【0043】
このような会話画面においてユーザAがタッチパネル33により新たな会話内容としての文字を入力すると、ユーザBへのコメントがユーザAの通信端末3aからサーバ装置2に送信される。サーバ装置2では、記憶部23に記憶されているプログラムを制御部22が実行することにより、この制御部22がチャット手段221として機能することによって、ユーザAの通信端末3aから受け付けたコメントをユーザBの通信端末3bに送信する(図2参照)。このことにより、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33には、ユーザAが通信端末3aに入力した会話内容120が表示される。また、この場合、ユーザAの通信端末3aのタッチパネル33にも、ユーザAが通信端末3aに入力した会話内容120が表示される。
【0044】
同様に、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33に表示されるユーザAとの会話画面においてユーザBがタッチパネル33により新たな会話内容しての文字を入力すると、ユーザAへのコメントがユーザBの通信端末3aからサーバ装置2に送信される。サーバ装置2では、記憶部23に記憶されているプログラムを制御部22が実行することにより、この制御部22がチャット手段221として機能することによって、ユーザBの通信端末3bから受け付けたコメントをユーザAの通信端末3aに送信する(図2参照)。このことにより、ユーザAの通信端末3aのタッチパネル33には、ユーザBが通信端末3bに入力した会話内容120が表示される。また、この場合、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33にも、ユーザBの通信端末3bに入力した会話内容120が表示される。
【0045】
また、本実施の形態のチャットシステム1では、1対1の会話の他に、3人以上のグループで文字情報による会話を行うことができるようになっている。図5に示すような会話相手の選択画面においてユーザAがグループ102(図5に示す画面では「家族」と表記)を選択すると、例えばユーザA、ユーザBおよびユーザCの三者による文字情報による会話を行うことができるようになる。この場合は、各ユーザA、B、Cの通信端末3a、3b、3cのタッチパネル33に表示される会話画面において例えばユーザAがタッチパネル33により新たな会話内容としての文字を入力すると、入力されたコメントがユーザAの通信端末3aからサーバ装置2に送信される。サーバ装置2では、記憶部23に記憶されているプログラムを制御部22が実行することにより、この制御部22がチャット手段221として機能することによって、図3に示すように、ユーザAの通信端末3aから受け付けたコメントをユーザBの通信端末3bおよびユーザCの通信端末3cにそれぞれ送信する。このことにより、ユーザBの通信端末3bおよびユーザCの通信端末3cの各々のタッチパネル33には、ユーザAが通信端末3aに入力した会話内容120が表示される。また、この場合、ユーザAの通信端末3aのタッチパネル33にも、ユーザAが通信端末3aに入力した会話内容120が表示される。グループにより行われるチャットにおいて、ユーザBやユーザCが自分の通信端末3b、3cでタッチパネル33により新たな会話内容としての文字を入力した場合も同様の処理が行われる。
【0046】
また、図5に示すような会話相手の選択画面においてユーザAがチャットシステム1のキャラクタ103(図5に示す画面では「Coccole」と表記)を選択すると、ユーザAの通信端末3aのタッチパネル33にはチャットシステム1の運営会社からの情報(例えば、チャットシステム1の運用情報や障害情報)が表示される。また、このようタッチパネル33の表示画面において、ユーザAがチャットシステム1の運営会社への質問等を入力すると、チャットボットにより回答が自動的にタッチパネル33に表示されるようになっていてもよい。
【0047】
<所定メッセージを会話に割り込ませる処理について>
本実施の形態のチャットシステム1では、通信端末3a、3b、3cのタッチパネル33に表示される、図6に示すような複数のユーザ(具体的には、ユーザA、B)間での会話画面において、所定条件が満たされると所定メッセージが割り込まれるようになっている。以下、このような処理について具体的に説明する。
【0048】
例えば、所定条件は、チャット手段221により文字情報による会話を行っている複数の通信端末(例えば、図6に示す会話画面の例では通信端末3a、3b)の間で会話が行われていない期間が所定期間よりも長くなったことである。所定期間は予め各ユーザA、B、Cが通信端末3a、3b、3cにより設定することができるようになっており、設定された所定期間の情報はサーバ装置2の記憶部23に記憶されるようになっている。所定期間としては、例えば3日、1週間、2週間、1ヶ月等の期間が各ユーザA、B、Cによって通信端末3a、3b、3cにより設定される。
【0049】
所定条件が満たされると、図6に示すような複数のユーザA、B間での会話画面において所定メッセージが割り込まれる。所定メッセージは、ユーザA、Bの間で会話が行われていないことを通知するものである。具体的には、図7に示すように、ユーザBの子であるユーザAの通信端末3aのタッチパネル33には「お母さんと最近連絡取ってなくない?」という割り込みコメント130とともに「連絡する」というボタン131が表示される。なお、タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメント130はチャットシステム1のキャラクタ103により発言される。そして、ユーザAが「連絡する」というボタン131を押すと、ユーザAの通信端末3aからユーザBの通信端末3bに電話が自動で掛けられる。なお、ユーザAが「連絡する」というボタン131を押したときに、電話会社が運営する電話以外の手段、具体的には例えばビデオ通話、IP電話チャットシステム会社が運営する無料通話等でユーザBとコミュニケーションを図ることができるようになっていてもよい。このことにより、子であるユーザAが親であるユーザBを定期的に見守ることを促すことができる。
【0050】
また、所定条件は、防犯情報管理システム7または防犯ユニット8から防犯ユニット8が作動したという情報をサーバ装置2の制御部22が受け付けたことであってもよい。防犯ユニット8はユーザBの住宅内に設置されるものであり、例えば防犯センサ、非常ボタン、防犯カメラ、火災報知器等を含む。そして、防犯センサや防犯カメラにより不審者が検知されたり、非常ボタンが押されたり、火災報知器が作動したりすると、防犯ユニット8が作動したという情報が防犯情報管理システム7または防犯ユニット8からサーバ装置2に送信され、制御部22がこの情報を受け付けることにより所定条件が満たされる。
【0051】
所定条件が満たされると、図6に示すような複数のユーザA、B間での会話画面において所定メッセージが割り込まれる。所定メッセージは、防犯ユニット8が作動したという情報に関するものである。具体的には、図8に示すように、ユーザBの子であるユーザAの通信端末3aのタッチパネル33には「防犯センサが作動したよ」という割り込みコメント130とともに「確認する」というボタン132が表示される。なお、タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメント130はチャットシステム1のキャラクタ103により発言される。そして、ユーザAが「確認する」というボタン132を押すと、ユーザAの通信端末3aからユーザBの通信端末3bに電話が自動で掛けられる。このことにより、ユーザAはユーザBの周囲で異常が発生していないかを確認することができる。また、ユーザAが「確認する」というボタン132を押すと、ユーザAの通信端末3aから防犯情報管理システム7または防犯ユニット8に問い合わせ信号が送信される。このことにより、防犯情報管理システム7または防犯ユニット8からユーザAの通信端末3aに防犯ユニット8の作動に関する詳細内容の情報が返信される。このように、ユーザBの住宅内に設置される防犯ユニット8が作動すると、防犯ユニット8の作動に関する詳細内容がユーザAに報告されるため、子であるユーザAが親であるユーザBの見守りを遠隔で行うことができる。
【0052】
また、所定条件は、災害情報管理システム5から受け付けた災害情報に基づいて、ユーザの位置が災害情報における災害発生位置に含まれることであってもよい。具体的には、上述したように、地震等の災害が発生した場合は、発生した地域毎の災害情報が災害情報管理システム5からサーバ装置2に送信される。また、各ユーザの位置は、サーバ装置2の記憶部23に記憶されている各ユーザの住所情報、または各ユーザの通信端末3a、3b、3cのGPS37により検知される位置情報から特定される。
【0053】
そして、高齢者であるユーザBの位置が災害情報における災害発生位置に含まれる場合は、所定条件が満たされることにより、図6に示すような複数のユーザA、B間での会話画面において所定メッセージが割り込まれる。所定メッセージは、災害情報管理システム5から受け付けた災害情報に関するものである。具体的には、図9に示すように、ユーザBの子であるユーザAの通信端末3aのタッチパネル33には「お母さんの家の近くで地震だよ!」というメッセージおよび気象庁情報からなる割り込みコメント130とともに「地震情報を見る」というボタン134が表示される。なお、タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメント130はチャットシステム1のキャラクタ103により発言される。そして、ユーザAが「地震情報を見る」というボタン134を押すと、ユーザAの通信端末3aから災害情報管理システム5に問い合わせ信号が送信される。このことにより、災害情報管理システム5からユーザAの通信端末3aに災害に関する詳細内容の情報が返信され、ユーザAの通信端末3aに表示される。このことにより、ユーザAは親であるユーザBの近くで発生した災害の詳細を知ることができるようになり、ユーザBの見守りを遠隔で行うことができる。
【0054】
そして、図9に示す会話画面においてユーザAが会話内容として「防犯」というコメント135を入力すると、会話画面においてチャットシステム1のキャラクタ103から防犯ユニット8を確認する旨の割り込みコメント130が発せられる。また、この割り込みコメント130には、「確認する」というボタン136が表示される。ユーザAが「確認する」というボタン136を押すと、ユーザAの通信端末3aから防犯情報管理システム7に問い合わせ信号が送信される。このことにより、防犯情報管理システム7からユーザAの通信端末3aに防犯ユニット8が作動しているか否かの情報が返信される。このように、災害が発生したときにユーザBの住宅内に設置される防犯ユニット8が作動しているか否かの情報がユーザAに報告されるため、防犯ユニット8が作動しているか否かの確認をユーザAは遠隔で行うことができる。
【0055】
まあ、高齢者であるユーザBの位置が災害情報における災害発生位置に含まれる場合は、所定条件が満たされることにより、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33に表示される会話画面にも所定メッセージが割り込まれる。所定メッセージは、災害情報管理システム5から受け付けた災害情報に関するものである。具体的には、図10に示すように、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33には「家の近くで地震だよ!」というメッセージおよび気象庁情報からなる割り込みコメント130とともに「地震情報を見る」というボタン134が表示される。なお、タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメント130はチャットシステム1のキャラクタ103により発言される。そして、ユーザBが「地震情報を見る」というボタン134を押すと、ユーザBの通信端末3bから災害情報管理システム5に問い合わせ信号が送信される。このことにより、災害情報管理システム5からユーザBの通信端末3bに災害に関する詳細内容の情報が返信され、ユーザBの通信端末3bに表示される。このことにより、ユーザBも近くで発生した災害の詳細を知ることができるようになる。
【0056】
また、図10に示す会話画面において所定メッセージとして安否を知らせることを促す旨のメッセージが割り込まれる。具体的には、図10に示すように、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33には「みんな心配しているから、大丈夫かどうか教えてあげて」というメッセージが表示され、このメッセージには「安否を知らせる」というボタン138が表示される。ユーザBが「安否を知らせる」というボタン138を押すと、ユーザBの通信端末3bのタッチパネル33に表示される会話画面の下段に「大丈夫」「大変だよ!」というメッセージの選択画面140が表示される。そして、ユーザBが選択画面140において「大丈夫」「大変だよ!」というメッセージのうち何れか一方のメッセージを選択すると、選択されたメッセージがユーザBの通信端末3bからサーバ装置2に送信され、割り込み手段222は、ユーザAの通信端末3aの画面における会話の中に、選択されたメッセージを表示させる旨の指令を通信端末3aに送信する。このことにより、ユーザAの通信端末3aの画面に、ユーザBの安否情報を表示させることができるようになる。
【0057】
なお、図10に示す画面において、「安否を知らせる」というボタン138が表示される代わりに、「大丈夫」「大変だよ!」というボタンがそれぞれ割り込みコメント130に直接表示されるようになっていてもよい。この場合も、「大丈夫」「大変だよ!」というボタンがユーザBにより押されると、このボタンの言葉がユーザBの通信端末3bからサーバ装置2に送信され、割り込み手段222は、ユーザAの通信端末3aの画面における会話の中に、選択されたメッセージを表示させる旨の指令を通信端末3aに送信する。
【0058】
また、所定条件は、ユーザBの通信端末3b、測定器具10またはウエアラブル端末4bから送信された生体データに基づいて、通信端末3bの所有者であるユーザBの健康状態が通常状態ではないと判断されることであってもよい。具体的には、通信端末3b、測定器具10、スマートデバイス4aまたはウエアラブル端末4bからサーバ装置2に送信されたユーザBの体温、血圧、脈拍等の情報に基づいて、例えばユーザBの体温、血圧、脈拍が所定の正常な範囲内の値から外れていると制御部22が判断した場合には、所定条件が満たされたと判断される。この場合は、割り込み手段222は、所定メッセージとして通信端末3bの所有者であるユーザBの健康状態に関するメッセージをユーザAの通信端末3aのタッチパネル33に表示される会話画面に割り込ませる。例えば、ユーザBの体温が37℃を超えていることが通信端末3b、測定器具10、スマートデバイス4aまたはウエアラブル端末4bからサーバ装置2に送信された場合は、所定メッセージとしてユーザBの体温が高温である旨のメッセージがユーザAの通信端末3aのタッチパネル33に表示される会話画面に割り込ませる。タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメントはチャットシステム1のキャラクタ103から発せられる。このことにより、ユーザBの子であるユーザAは、遠くに離れて住むユーザBの健康状態に異常が生じたことをすぐに認識することができ、ユーザBの見守りを遠隔で行うことができる。
【0059】
また、所定条件は、ユーザBの通信端末3bが所定期間ユーザBにより操作されないことであってもよい。ユーザBの通信端末3bとの情報の送受信に基づいてこの通信端末3bが所定期間(例えば、24時間)操作されていないとサーバ装置2の制御部22により判断されると、割り込み手段222は、所定メッセージとして通信端末3bの所有者であるユーザBの安否に関するメッセージをユーザAの通信端末3aのタッチパネル33に表示される会話画面に割り込ませる。タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメントはチャットシステム1のキャラクタ103から発せられる。このことにより、ユーザAは親であるユーザBが通信端末3bを一定期間操作していないことを知ることができるため、ユーザAはユーザBに連絡を取ってユーザBの安否を確認することができる。
【0060】
また、所定条件は、ユーザBの通信端末3bからサーバ装置2に送信された当該通信端末3bの位置情報に異常が検出されることであってもよい。サーバ装置2の記憶部23には、予めユーザBの普段の行動先の位置情報が記憶されている。そして、ユーザBの通信端末3bからサーバ装置2に送信された通信端末3bの位置が、記憶部23に記憶されているユーザBの普段の行動先の位置から外れた場合には、サーバ装置2は通信端末3bの位置情報の異常を検出する。このときには、割り込み手段222は、所定メッセージとして通信端末3bの所有者であるユーザBの安否に関するメッセージをユーザAの通信端末3aのタッチパネル33に表示される会話画面に割り込ませる。タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメントはチャットシステム1のキャラクタ103から発せられる。このことにより、ユーザAはユーザBに連絡を取ってユーザBの安否を確認することができる。
【0061】
また、所定条件は、サーバ装置2の制御部22が、ユーザBの通信端末3b、スマートデバイス4a、ウエアラブル端末4bまたは気候情報管理システム6から受け付けた環境データに基づいて、通信端末3bの位置において異常気候が発生していると判断することであってもよい。異常気候とは、例えば気温が所定温度(例えば、35℃)以上であることをいう。そして、通信端末3bの位置において異常気候が発生していると制御部22により判断されると、割り込み手段222は、所定メッセージとして通信端末3bの位置において発生している異常気候に関するメッセージをユーザAの通信端末3aのタッチパネル33に表示される会話画面に割り込ませる。タッチパネル33の会話画面において、このような割り込みコメントはチャットシステム1のキャラクタ103から発せられる。このことにより、ユーザAは親であるユーザBの住んでいる場所で異常気候が発生していることを知ることができるため、ユーザAはユーザBに連絡を取ってユーザBの安否を確認することができる。
【0062】
以上のような構成からなる本実施の形態のチャットシステム1、コンピュータ(サーバ装置2)およびこのコンピュータにより実行されるプログラムによれば、コンピュータ(サーバ装置2)は、所定条件が満たされると、第2通信端末(例えば、ユーザAの通信端末3a)の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を第2通信端末に送信する割り込み手段222として機能する。このことにより、ユーザAは、通信端末3aを用いてユーザBを遠隔で見守りを行うことができる。
【0063】
また、本実施の形態のチャットシステム1、コンピュータおよびプログラムによれば、割り込み手段222は、所定条件が満たされると、会話画面においてチャットシステム1のキャラクタ103が所定メッセージ(割り込みコメント130)を発言するように当該所定メッセージを第2通信端末(例えば、ユーザAの通信端末3a)の画面に表示させる旨の指令を第2通信端末に送信する。このことにより、例えばユーザAおよびユーザBの会話画面や3人以上のユーザのグループによる会話画面においてキャラクタ103に発言させることにより、キャラクタ103との個別の会話画面(図5に示す会話相手の選択画面でキャラクタ103を選択したときに表示される画面)でキャラクタ103に発言させる場合と比較して、所定メッセージを見守り先のユーザ(図6乃至図9に示す例ではユーザB)と簡単に紐付けることができるため、ユーザBをより分かりやすい方法で確実に遠隔で見守りを行うことができる。
【0064】
なお、本実施の形態によるチャットシステムや情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0065】
例えば、割り込みコメント130はチャットシステム1のキャラクタ103に発言させることに限定されない。他のキャラクタにより割り込みコメント130の発言が行われてもよいし、キャラクタによる割り込みコメント130の発言は行われずに単に割り込みコメント130が通信端末3a、3b、3cのタッチパネル33に表示されるだけの態様となっていてもよい。
【0066】
また、所定条件は上述したものに限定されることはない。所定条件として、通信端末3a、3b、3cを用いて遠隔で見守りを行う際に障害となるものや異常の発生に関するものであれば、上述した条件以外の条件が設定されてもよい。また、所定メッセージも上述したものに限定されることはない。所定メッセージとして、所定条件が満たされたときに遠隔で見守りを行う対象となるユーザの安否等を確認することを促すものであれば、上述したメッセージ以外のメッセージが設定されてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 チャットシステム
2 サーバ装置
3a 通信端末
3b 通信端末
3c 通信端末
4a スマートデバイス
4b ウエアラブル端末
5 災害情報管理システム
6 気候情報管理システム
7 防犯情報管理システム
8 防犯ユニット
9 通信ネットワーク
10 測定器具
21 ネットワークインターフェース
22 制御部
221 チャット手段
222 割り込み手段
23 記憶部
31 ネットワークインターフェース
32 制御部
33 タッチパネル
34 スピーカ
35 カメラ
36 記憶部
37 GPS
【要約】
【課題】通信端末を用いて遠隔で見守りを行うことができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、第1通信端末から第2通信端末向けの会話情報を受け付けると、受け付けた会話情報を第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を第2通信端末に送信するチャット手段221と、所定条件が満たされると、第2通信端末の画面における会話に割り込ませるよう所定メッセージを第2通信端末の画面に表示させる旨の指令を第2通信端末に送信する割り込み手段222として機能させる。
【選択図】図1
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
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図10