(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】ユーザ入力と併合された心電図信号を記録する方法及びその心電図測定装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/332 20210101AFI20220323BHJP
A61B 5/333 20210101ALI20220323BHJP
【FI】
A61B5/332
A61B5/333
(21)【出願番号】P 2020143553
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2020-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】520320745
【氏名又は名称】株式会社エイティセンス
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ジョン ウク
(72)【発明者】
【氏名】イ、チャン ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ、バン ウォン
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-130287(JP,A)
【文献】特開2017-143951(JP,A)
【文献】特開2005-152401(JP,A)
【文献】特開2004-147994(JP,A)
【文献】特開2017-086430(JP,A)
【文献】特開2013-048749(JP,A)
【文献】特開2012-249916(JP,A)
【文献】特開2002-245167(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/318-5/367
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する信号感知部と、
前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する信号変換部と、
音声入力、ボタン入力、タッチ入力、動き入力のうち少なくとも1つの形式でユーザ入力を受信する入力部と、
前記ユーザ入力をされ、前記心電図デジタル信号と前記ユーザ入力とを併合し、前記心電図デジタル信号を内部メモリに記録するプロセッサと、
外部の端末機と無線通信し、前記心電図デジタル信号を、前記端末機に伝送する通信部と、
を含み、
前記プロセッサは、追加して具備されたセンサ部を介して感知されたセンシング値と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、
前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号にさらに挿入し、前記内部メモリに記録する、
ユーザ入力と併合された心電図信号を記録する心電図測定装置。
【請求項2】
前記通信部が無線通信で通信し、
前記プロセッサは、前記ユーザ入力で決定された前記心電図デジタル信号の一部を、必要により、前記外部の端末機に伝送する、請求項1に記載のユーザ入力と併合された心電図信号を記録する心電図測定装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記外部の端末機との通信状態が正常ではない場合、前記外部の端末機に前記心電図デジタル信号を伝送することを中止し、前記外部の端末機との通信状態が正常である場合、前記心電図デジタル信号を、前記外部の端末機に伝送することを再開する、請求項2に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記通信状態が正常ではないで間に記録された心電図デジタル信号を、追加して前記外部の端末機に伝送する、請求項3に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記内部メモリに保存した前記心電図デジタル信号を、測定完了信号が生じた後、外部の端末機にアップロードする、請求項1に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項6】
前記測定完了信号は、
前記外部の端末機からの入力、前記入力部からの入力、既設定の測定時間によって生じる、請求項5に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項7】
前記ユーザ入力は、追加して時間情報を含む、請求項1に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項8】
前記通信部は、前記少なくとも1つのタグを含んだ心電図デジタル信号を、外部の端末機に伝送する、
請求項1に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置。
【請求項9】
心電図測定装置が対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する段階と、
前記心電図測定装置が前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する段階と、
前記心電図測定装置が音声入力、ボタン入力、タッチ入力、動き入力のうち少なくとも1つの形式でユーザ入力を受信する段階と、
前記心電図測定装置が前記ユーザ入力を受け、前記心電図デジタル信号と前記ユーザ入力とを併合し、前記心電図デジタル信号を内部メモリに記録する段階と、
前記心電図測定装置が外部の端末機と無線通信し、前記心電図デジタル信号を、前記端末機に伝送する
段階と、
追加して具備されたセンサ部を介して感知されたセンシング値と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号にさらに挿入し、前記内部メモリに記録する段階と、を含む、
ユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項10】
前記端末機に伝送する段階は、前記ユーザ入力で決定された前記心電図デジタル信号の一部を、必要により、前記外部の端末機に伝送する、
請求項9に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項11】
前記外部の端末機との通信状態が正常ではないと検出されれば、前記外部の端末機に前記心電図デジタル信号を伝送することを中止し、前記外部の端末機との通信状態が正常である場合、前記心電図デジタル信号を、前記外部の端末機に伝送することを再開する段階をさらに含む、
請求項10に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項12】
前記通信状態が正常ではない間に記録された心電図デジタル信号を、追加して前記外部の端末機に伝送する段階をさらに含む、
請求項11に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項13】
前記内部メモリに保存した前記心電図デジタル信号を、測定完了信号が生じた後、外部の端末機にアップロードする段階をさらに含む、
請求項9に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項14】
前記測定完了信号は、前記外部の端末機からの入力、具備された入力部からの入力、既設定の測定時間によって生じる、
請求項13に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項15】
前記ユーザ入力は、追加して時間情報を含む、
請求項9に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのタグを含んだ心電図デジタル信号を、外部の端末機に伝送する段階をさらに含む、
請求項9に記載のユーザ入力と併合された心電図デジタル信号を記録する心電図測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ入力と併合された心電図信号を記録する方法及びその心電図測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の生命を維持するためには、心臓の拍動によって放出された血液を動脈に沿って身体至るところに滞りなく流し込み、静脈を介し、さらに心臓に血液を戻す過程が必要である。それにより、酸素と栄養分とを身体の各組織に供給し、代謝を介して消費された老廃物を除去することができる。
【0003】
しかし、心臓の状態が良好ではなく、身体の特定部位に血液が正しく伝達されなかったり、血液内に血栓や塞栓が発生し、血液が濁ることになれば、身体の特定組織の毛細管が詰まり、組織の懐死を誘発するというように、生命に危険が迫る。従って、心臓の異常有無を検査するために、臨床的診察と共に、映像検査などが利用されており、早期診断の方法として、心電図を測定し、測定された心電図信号をグラフ形態で表示し、患者の心臓での異常有無を判断する方法も広く利用されている。
【0004】
すなわち、心電図とは、心臓筋肉が収縮したり拡張したりするというような心臓拍動の機械的活動により、体表面に示される電位変化をグラフで記録することを意味するものであり、心電図は、測定が簡単であり、再現性があり、容易に反復して記録することができ、検査コストが高くない非血管検査であり、不整脈及び冠状動脈疾患(心臓動脈疾患)の診断や、心臓患者らの経過観察に有用に活用されている。
【0005】
一般的に、心電図は、胸部の上部左右と下部左右とに心電図測定用センサを付着させ、センサの位置によって感知される電位差を利用して測定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明がなそうとする課題は、ユーザ入力と連繋されて心電図デジタル信号を記録する心電図測定装置を提供するところにある。
【0007】
本実施形態がなすべき技術的な課題は、前述のような技術的課題に限定されるものではなく、以下の実施形態から他の技術的課題が類推されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態による心電図測定装置は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する信号感知部と、前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する信号変換部と、前記心電図デジタル信号をメモリに記録し、前記心電図デジタル信号を、近距離通信網を介してユーザ端末に伝送し、前記ユーザ端末のメモリに、前記心電図デジタル信号を保存するように制御するプロセッサと、前記信号感知部、前記信号変換部、前記メモリ及び前記プロセッサに電源を供給する電源部と、を含み、前記心電図デジタル信号は、ユーザ端末で生じたユーザ入力と連繋されて心電図測定データを生成することができる。
【0009】
本発明の実施形態による心電図測定装置は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する信号感知部と、前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する信号変換部と、ユーザ端末からのユーザ入力を受信し、前記心電図デジタル信号を前記ユーザ入力と連繋させてメモリに記録し、前記心電図デジタル信号を、近距離通信網を介してユーザ端末に伝送し、前記ユーザ端末のメモリに、前記心電図デジタル信号を保存するように制御するプロセッサと、前記信号感知部、前記信号変換部、前記メモリ及び前記プロセッサに電源を供給する電源部と、を含む、ユーザ入力と連繋されて心電図測定データを生成することができる。
【0010】
前記プロセッサは、入力されたユーザ入力掲示信号を、前記ユーザ端末に伝達し、前記ユーザ端末から前記ユーザ入力掲示信号に応答して入力されたユーザ入力を受信することができる。
【0011】
前記心電図デジタル信号は、前記ユーザ入力が生じる前記ユーザ端末内の発生時間情報を利用し、前記ユーザ入力と同期化される、ユーザ入力と連繋されて心電図測定データを生成することができる。
【0012】
前記プロセッサは、具備されたセンサ部を介して感知された装置温度値と対応するタグ、前記センサ部を介して獲得された運動量と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号にさらに挿入し、前記メモリに記録することができる。
【0013】
前記プロセッサは、前記心電図デジタル信号を所定時間区間に分割し、k番目時間区間の間、(k-1)番目心電図デジタル信号の部分を、前記ユーザ端末に伝送することができる。
【0014】
前記心電図デジタル信号は、前記ユーザ入力がタッチ入力である場合、前記ユーザ入力のタッチ感度と対応するタグを生成し、前記タグを、前記タッチ入力の発生時間情報を基に挿入し、前記メモリ、または前記ユーザ端末のメモリにも記録される。
【0015】
本発明の実施形態による心電図測定装置は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する信号感知部と、前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する信号変換部と、音声入力及びテキスト入力のうち少なくとも1つの形式でユーザ入力を受信する入力部と、前記ユーザ入力の発生時間情報を利用し、前記心電図デジタル信号を、前記ユーザ入力と連繋させてメモリに記録するプロセッサと、前記信号感知部、前記信号変換部、前記メモリ及び前記プロセッサに電源を供給する電源部と、を含んでもよい。
【0016】
前記プロセッサは、前記心電図デジタル信号を、近距離通信網を介してユーザ端末に伝送し、前記ユーザ端末のメモリに、前記心電図デジタル信号を保存するように制御することができる。
【0017】
前記プロセッサは、前記ユーザ入力の発生時間情報を利用し、前記心電図デジタル信号における前記ユーザ入力の挿入位置を決定し、前記挿入位置に、前記ユーザ入力を同期化した心電図デジタル信号を、前記メモリに記録することができる。
【0018】
前記プロセッサは、具備されたセンサ部を介して感知された装置温度値と対応するタグ、前記センサ部を介して獲得された運動量と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号に挿入し、前記メモリに記録することができる。
【0019】
本発明の実施形態による心電図測定装置は、前記心電図デジタル信号を所定時間区間に分割し、k番目時間区間の間、(k-1)番目心電図デジタル信号の部分を、前記ユーザ端末に伝送することができる。
【0020】
前記プロセッサは、前記ユーザ入力がタッチ入力である場合、前記ユーザ入力のタッチ感度と対応するタグを生成し、前記タグを、前記タッチ入力の発生時間情報を基に挿入し、前記メモリに記録することができる。
【0021】
前記プロセッサは、前記ユーザ端末から受信したメッセージを、前記心電図デジタル信号にさらに挿入することができる。
【0022】
本発明の実施形態による心電図測定方法は、心電図測定装置が対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する段階と、前記心電図測定装置が前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する段階と、前記心電図測定装置が前記心電図デジタル信号をメモリに記録し、前記心電図デジタル信号を近距離通信網を介してユーザ端末に伝送する段階と、を含み、前記心電図デジタル信号は、前記ユーザ端末において、前記ユーザ端末によって生じたユーザ入力と係わって変形され、ユーザ入力と連繋されて心電図測定データを生成することができる。
【0023】
本発明の実施形態による心電図測定方法は、心電図測定装置が対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する段階と、前記心電図測定装置が前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する段階と、前記心電図測定装置がユーザ端末からユーザ入力を受信する段階と、前記ユーザ入力の発生時間情報を利用して心電図デジタル信号に、前記ユーザ入力を連繋してメモリに記録し、前記心電図デジタル信号を近距離通信網を介し、前記ユーザ端末に伝送する段階と、を含み、ユーザ入力と連繋され=る心電図測定データを生成することができる。
【0024】
前記心電図デジタル信号は、前記ユーザ入力が生じる前記ユーザ端末内の発生時間情報を利用し、前記ユーザ入力と同期化される、ユーザ入力と連繋されて心電図測定データを生成することができる。
【0025】
前記記録する段階以前、具備されたセンサ部を介して感知された装置温度値と対応するタグ、前記センサ部を介して獲得された運動量と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号と連繋して前記メモリに記録する段階をさらに含んでもよい。
【0026】
前記伝送する段階は、前記心電図デジタル信号を所定時間区間に分割し、k番目時間区間の間、(k-1)番目心電図デジタル信号の部分を、前記ユーザ端末に伝送することができる。
【0027】
前記心電図デジタル信号は、前記ユーザ入力がタッチ入力である場合、前記ユーザ入力のタッチ感度と対応するタグを生成し、前記タグを、前記タッチ入力の発生時間情報を基に挿入し、前記指定メモリに記録することができる。
【0028】
本発明の実施形態による心電図測定方法は、心電図測定装置が対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する段階と、前記心電図測定装置が前記心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する段階と、前記心電図測定装置が前記音声入力及びテキスト入力のうち少なくとも1つの形式でユーザ入力を受信する段階と、前記心電図測定装置が前記ユーザ入力の発生時間情報を利用し、前記心電図デジタル信号を、前記ユーザ入力と連繋させてメモリに記録する段階と、前記心電図測定装置が前記心電図デジタル信号を近距離通信網を介してユーザ端末に伝送する段階と、を含んでもよい。
【0029】
本発明の実施形態による心電図測定方法は、前記ユーザ端末のメモリに、前記心電図デジタル信号を保存する段階をさらに含んでもよい。
【0030】
前記記録する段階は、前記ユーザ入力の発生時間情報を利用し、前記心電図デジタル信号における前記ユーザ入力の挿入位置を決定し、前記挿入位置に、前記ユーザ入力を同期化した心電図デジタル信号を、前記メモリに記録することができる。
【0031】
前記記録する段階以前、具備されたセンサ部を介して感知された装置温度値と対応するタグ、前記センサ部を介して獲得された運動量と対応するタグ、及び前記心電図デジタル信号を分析して算出された心拍動数と対応するタグのうち少なくとも一つを追加して生成し、前記少なくとも1つのタグを、前記心電図デジタル信号と連繋して前記メモリに記録する段階をさらに含んでもよい。
【0032】
前記伝送する段階は、前記心電図デジタル信号を所定時間区間に分割し、k番目時間区間の間、(k-1)番目心電図デジタル信号の部分を、前記ユーザ端末に伝送することができる。
【0033】
前記記録する段階は、前記ユーザ入力がタッチ入力である場合、前記ユーザ入力のタッチ感度と対応するタグを生成し、前記タグを、前記タッチ入力の発生時間情報を基に挿入し、前記メモリに記録することができる。
【0034】
本発明の実施形態による心電図測定方法は、前記ユーザ端末から受信したメッセージを、前記心電図デジタル信号にさらに挿入する段階をさらに含んでもよい。
【0035】
本発明の実施形態によるコンピュータプログラムは、コンピュータを利用し、本発明の実施形態による方法のうちいずれか1つの方法を実行させるために媒体に保存されもする。
【0036】
以上のところ以外にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステム、及び前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録するコンピュータ可読記録媒体がさらに提供される。
【0037】
前述のところ以外の他の側面、特徴、利点は、以下の図面、特許請求の範囲、及び発明の詳細な説明から明確になるであろう。
【発明の効果】
【0038】
本実施形態によれば、心臓の動きと係わるユーザ入力を受信し、ユーザ入力と対応するタグを連繋させた心電図デジタル信号を生成することができる。
【0039】
本実施形態によれば、外部のユーザ端末を介して入力されたユーザ入力を受信し、ユーザ入力と対応するタグを連繋させた心電図信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1A】本発明の実施形態による心電図測定装置の実施形態に係わる図面である。
【
図1B】本発明の実施形態による心電図測定装置の実施形態に係わる斜視図である。
【
図1C】本発明の実施形態による心電図測定装置の実施形態に係わる側面図である。
【
図2】本発明の実施形態による心電図測定装置のブロック図である。
【
図3】心電図測定装置と連繋されるネットワーク環境の図面である。
【
図4】心電図測定装置と連繋されるネットワーク環境の図面である。
【
図5】心電図測定装置と連繋されるネットワーク環境の図面である。
【
図6】本発明の実施形態によるユーザ入力が連繋された心電図信号生成方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態によるユーザ入力が連繋された心電図信号生成方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態によるユーザ入力が連繋された心電図信号生成方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態によるユーザ入力が連繋された心電図信号生成方法のフローチャートである。
【
図10】タグが時間区間別に付けられた心電図信号の例示図面である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
実施形態で利用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に携わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で利用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0042】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」のような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0043】
以下では、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において当業者であるならば、容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0044】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0045】
心房細動は、臨床的に最も見られる不整脈中の一つであり、全体的な有病率は、0.4~0.9%に至る。40歳以後の年齢から、毎年0.1~0.2%ほど上昇し、60歳以上になれば、2~4%と高くなる。心房細動が伴えば、心房・心室の間の同調性が消失し、心室弛緩期が短くなり、呼吸困難と心不全とが誘発される。また、心房細動を有した患者において、心房内血栓が作られ、脳梗塞のような全身的な塞栓症を起こし、死亡率を上昇させる。高齢人口の増加と共に、心房細動発生の上昇は、そのような側面において、保健社会学的に重要な意味を有すると言える。発作性心房細動は、慢性心房細動に発展しうるために、発作性心房細動の発生危険度の予測及び診断が重要である。
【0046】
心電図(ECG)信号成分のうちでも、P波成分は、そのような心房細動に対する予測及び診断に重要な情報として利用されている。従って、心電図測定機器において、P波成分が良好に表現された心電図信号を生じさせるように開発することは、非常に重要である。
【0047】
特に、最近、大型病院は、高価の超音波医療機器を利用し、心臓状態を精密に見ており、それを介し、心電図測定機器の活用度は、だんだんと低くなっている。しかし、P波成分は、大型病院などに備えられた超音波医療機器を介しても測定されない。
【0048】
本発明の実施形態によれば、入力されるアナログ心電図信号を生成する過程において、心電図信号成分中に、P波成分をよりさらに強化させることができる。PR区間(PR interval区間)の信号と、残り区間の信号とに、互いに異なる補償値を適用することにより、P波成分を強化させることができる。
【0049】
本発明の実施形態によれば、信号補償値(gain)は、アナログ入力心電図信号成分をデジタル心電図信号成分に変換する過程において、心電図信号の大きさを調節するための要素である。例えば、PR区間の補償値は、0x66であり、残り区間の補償値は、0x33であるというように適用することができる。PR区間の補償値は、残り区間の補償値より大きくなることにより、P波成分の大きさを増大させることができる。
【0050】
本発明の実施形態において、心電図信号の全体区間において、補償値を一定に設定することになれば、身体ノイズ、動きによるノイズのような多様なノイズに対する信号安定性が低下するという問題点が発生しうる。
【0051】
図1Aは、本発明の実施形態による心電図測定装置100のネットワーク環境に係わる図面である。
【0052】
図1Aに図示されているように、心電図測定装置100は、対象体objに、非浸襲的または浸襲的に装着され、対象体の心臓拍動による心電図を感知する装置である。ここで、対象体objは、人や動物、またはそれらの胸部のように、人や動物の身体一部にもなるが、それらに限定されるものではなく、心電図を感知したり測定したりすることができるものであるならば、いずれも対象体にもなるのである。また、心電図は、心筋の収縮/拡張のように、心臓拍動の機械的活動によって体表面で示される電位変化をグラフで記録するものであり、「心電図を感知する」という意味は、対象体の心臓拍動によって体表面に発生する「電位を感知する」という意味と同一でもある。心電図測定装置100は、通信モジュールを利用し、ユーザ端末とデータを送受信することができる。該通信モジュールは、無線インターネットモジュール、近距離通信モジュール、移動通信モジュールのような多様な通信モジュールを含んでもよい。
【0053】
該無線インターネットモジュールは、無線LAN(wireless LAN)、Wi-Fi、Wibro(wireless broadband)、Wimax(world interoperability for microwave access)、HSDPA(high speed downlink packet access)のような通信プロトコルにより、外部ネットワークに連結されて通信を行うモジュールを意味する。
【0054】
該近距離通信モジュールは、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、RFID(radio frequency identification)、赤外線通信(IrDA:Infrared data association)、UWB(Ultra Wideband)、ジグビー(登録商標)(ZigBee(登録商標))のような近距離通信方式により、近距離に位置した外部機器と通信を行うためのモジュールを意味する。
【0055】
該移動通信モジュールは、3G(3rd generation)、3GPP(3rd generation partnership project)、LTE(long term evolution)のような多様な移動通信規格により、移動通信網に接続して通信を行うモジュールを意味する。
【0056】
ただし、それらに限定されるものではなく、心電図測定装置100と通信を行い、各種の信号及びデータを送受信することができるものであるならば、通信部180(
図2)は、前述のところ以外に、他の形態の通信モジュールを採用することもできる。
【0057】
心電図測定装置100は、バンドタイプの装着部をさらに含んでもよい。体表面の曲面に合わせて変形可能な柔軟な材質、例えば、弾性、すなわち、伸縮性の布によっても設けられる。該装着部は、パッチ型または着用型にも設けられる。該装着部を介した着用により、対象体の体表面に接触し、体表面で発生する電位を感知することができればよい。
【0058】
図1Bに図示されているように、心電図測定装置100は、入力部11を含んでも構成される。心電図測定装置100は、入力部11を介して所定入力を受信することができる。心電図測定装置100は、ケース21,22で覆われている外観を形成する。ケース21,22は、心電図測定装置100の外観を形成し、内部に形成された空間に、さまざまな構成要素を収容して保護する機能を遂行する。
【0059】
ケース21,22は、熱伝達があまりなされないプラスチック素材や、表面に熱遮断物質がコーティングされた金属素材によっても作製される。ケース21,22は、例えば、射出成形方式や、3Dプリンティング方式や、射出形成によって作製された小型部属を組み立てる方式によっても作製される。
【0060】
図1B及び
図1Cに示された実施形態に係わる心電図測定装置100において、ケース21,22は、必須な構成ではなく、必要な場合、ケース21,22を設けなくともよい。
【0061】
ケース21の上面には、入力部11が配置され、ユーザから入力を受信することができる。入力部11は、オン/オフ入力、タッチ入力または聴覚データ入力などを受信することができる。入力部11は、タッチ入力の感度を感知することができる。入力部11は、オン/オフ入力及び聴覚データ入力を共に受信することができる。入力部11は、オン/オフ入力が生じる間、聴覚データの入力が可能になるようにも具現される。入力部11の入力形式は、オン/オフ入力、タッチ入力、聴覚データ入力でもあるが、それらに限定されるものではなく、多様な形式でもある。入力部11は、複数形式の入力を受信されうる。
【0062】
図1Cに図示されているように心電図測定装置100のケース21を除去すれば、電源を供給するバッテリ23、ボタン12が露出される。ケース21を除去すれば、心電図測定装置動作のための信号感知部110(
図2)、信号変換部120(
図2)、プロセッサ130(
図2)、入力部140(
図2)、電源部150(
図2)、メモリ160(
図2)、センサ部170(
図2)、通信部180(
図2)などと対応する要素が露出されうる。
【0063】
図2は、本発明の実施形態による心電図測定装置100のブロック図である。
【0064】
図2に図示されているように、心電図測定装置100は、対象体の心臓で生じる電気信号を検出するために、信号感知部110、信号変換部120、プロセッサ130、入力部140、電源部150、メモリ160、センサ部170、通信部180を含んでもよい。
【0065】
信号感知部110は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する。
【0066】
信号変換部120は、心電図アナログ信号を心電図デジタル信号に変換することができる。
【0067】
プロセッサ130は、心電図デジタル信号を受信し、メモリ160に記録する。プロセッサ130は、メモリ160に記録された心電図デジタル信号を、外部の端末機に伝送することができる。
【0068】
プロセッサ130は、ユーザ入力、及び/またはユーザ入力の発生時間情報を受信し、メモリ160に記録することができる。プロセッサ130は、ユーザ入力と併合された心電図デジタル信号をメモリに保存することができる。プロセッサ130は、電気的に連結された入力部140、または通信網に連結されたユーザ端末から、ユーザ入力を受信することができる。プロセッサ130は、受信されたユーザ入力、及びユーザ入力の発生時間情報を利用し、心電図信号を変換することができる。プロセッサ130は、電気的に連結された入力部140を介して挿入入力がある場合、通信網に連結されたユーザ端末から、ユーザ入力を受信することができる。挿入入力がある場合、心電図測定装置100と連結されたユーザ端末は、ユーザ入力を入力されるユーザインターフェースにも変更される。
【0069】
プロセッサ130は、ユーザ入力の発生時間情報を利用し、心電図デジタル信号をユーザ入力と併合させ、メモリ160に記録することができる。プロセッサ130は、ユーザ入力が併合された心電図デジタル信号を、外部の端末機に伝送することができる。
【0070】
プロセッサ130は、ユーザ入力の発生時間情報を利用し、心電図デジタル信号におけるユーザ入力の挿入位置を決定し、挿入位置にユーザ入力を同期化させた心電図デジタル信号をメモリ160に記録する。
【0071】
プロセッサ130は、心電図デジタル信号を単位区間の単位心電図信号に分割し、単位区間別に、ユーザ入力と対応するタグを挿入することができる。第1単位区間中に受信されたユーザ入力は、第1単位区間にも挿入される。
【0072】
プロセッサ130は、ユーザ入力の発生時間情報を基に決定された心電図デジタル信号の一部を、外部の端末機に伝送することができる。プロセッサ130は、心電図デジタル信号にユーザ入力を併合させ、メモリ160に保存し、ユーザ入力によって定められた心電図デジタル信号の一部を、外部の端末機に伝送することができる。
【0073】
プロセッサ130は、外部の端末機との通信状態を考慮し、心電図デジタル信号を外部の端末機に伝送することを中止することができる。例えば、プロセッサ130は、外部の端末機との通信状態が正常ではない場合、外部の端末機に心電図デジタル信号を伝送することを中止し、通信状態がまた正常になれば、心電図デジタル信号を外部の端末機に伝送することを再開することができる。プロセッサ130は、通信状態が正常ではない間の心電図デジタル信号を伝送することができる。
【0074】
プロセッサ130は、センサ部170を介して感知された装置温度値のようなセンシング値と対応するタグを追加して生成し、センシング値と対応するタグを心電図デジタル信号と連繋させ、メモリ160に記録することができる。本明細書において、センサ部170は、温度センサ、動きセンサ、近接センサ、音センサなどでもある。
【0075】
プロセッサ130は、心電図デジタル信号を分析して獲得された情報と対応するタグを、心電図デジタル信号と連繋させ、メモリ160に記録することができる。心電図デジタル信号を分析して獲得された情報は、心拍動数、成分情報、最大サイズ値、変曲点の時間情報、変曲点のサイズ情報などでもある。最大サイズ値は、心電図デジタル信号の信号サイズのうち、大きさの最大値を言う。変曲点は、心電図デジタル信号の微分値の傾きが正から負、負から正に変わる地点を言う。プロセッサ130は、心電図デジタル信号を分析して獲得された心拍動数、最大サイズ値、変曲点の時間情報、変曲点のサイズ情報のうち少なくとも一つを含むタグを、心電図デジタル信号と連繋させ、メモリ160に記録することができる。
【0076】
プロセッサ130は、対象体の運動量を獲得し、運動量と対応するタグをさらに生成し、運動量と対応するタグを、心電図デジタル信号と連繋させ、メモリ160に保存することができる。
【0077】
プロセッサ130は、外部のユーザ端末と通信する場合には、ユーザ入力またはタグと併合された心電図デジタル信号を、ユーザ端末にリアルタイムに伝送することができる。選択的には、プロセッサ130は、心電図デジタル信号の測定が完了すれば、内部メモリ160に保存された心電図デジタル信号を、外部のユーザ端末に伝送することができる。プロセッサ130は、心電図デジタル信号の測定が完了すれば、測定完了信号が生じ、測定完了信号により、内部のメモリ160に保存した心電図デジタル信号を、外部の端末機にアップロードすることを始めることができる。該測定完了信号は、外部の端末機からの入力、入力部140からの入力、既設定の測定時間によって生じるか、あるいは測定開始時間から既設定の測定時間後に生じる。
【0078】
プロセッサ130は、ユーザ入力と連繋された心電図デジタル信号を、所定時間区間に分け、現在の時間区間より先の以前時間区間の心電図デジタル信号を、外部のユーザ端末に伝送するようにも具現される。
【0079】
入力部140は、タッチ入力、オン/オフのボタン入力、聴覚データ入力、動き入力のうち少なくとも1つの形式のユーザ入力を受信することができる。入力部140は、入力種類により、抽出される情報を異にすることができる。例えば、タッチ入力が受信された場合、タッチいかん、タッチ感度の程度などを受信される。オン/オフ入力が受信された場合、入力部140は、オン/オフいかん、時間当たりのオン/オフ数などを入力することができる。聴覚データ入力が受信された場合、入力部140は、入力された聴覚データ、聴覚データの入力時間情報などを受信することができる。
【0080】
電源部150は、信号感知部110、信号変換部120、プロセッサ130、入力部140、メモリ160、センサ部170、通信部180などに電源を供給する。電源部150は、充電が可能なバッテリを使用するか、一回使用バッテリを使用することができる。
【0081】
メモリ160は、心電図測定と係わるデータを保存することができる。メモリ160は、対象体に係わる情報、測定時間、測定された心電図関連データを保存することができる。メモリ160は、心電図測定装置100内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、メモリ160は、プロセッサ130で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。メモリ160には、生じる入力、入力関連タグが保存されもする。メモリ160には、心電図デジタル信号、及びタグと同期化された心電図デジタル信号が保存されもする。メモリ160は、DRAM(dynamic random access memory)・SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read only memory)、EEPROM(electrically erasable and programmable read only memory)のような多様な種類によっても具現される。
【0082】
センサ部170は、温度をセンシングしたり、動きをセンシングしたりする。センサ部170は、x,y,z軸方向、第1方向の回転、第2方向の回転の動きをセンシングすることができる。センサ部170は、装置の運動量、装置の温度値、装置に加えられる物理的な圧力などをセンシングすることができる。センサ部170は、温度をセンシングする構成、動きをセンシングする構成などを含んでもよい。
【0083】
通信部180は、外部のユーザ端末から制御信号を受信することができる。通信部180は、外部のユーザ端末で測定されたデータを伝送することができる。
【0084】
図3ないし
図5は、心電図測定装置100と連繋されるネットワーク環境の図面である。
【0085】
図3に図示されているように、心電図測定装置100は、ユーザ端末200とデータを取り交わしても動作される。ここで、ユーザ端末200は、携帯電話(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、ノート型パソコン(laptop computer)などにおいても利用されるが、それらに限られるものではなく、モバイルデバイス機器であればよく、端末またはデバイスという用語は、混用しても利用される。
【0086】
心電図測定装置100は、ユーザ端末200で測定された心電図信号を伝達することができる。心電図測定装置100は、心臓と係わる正常ではないイベントと係わるタグを含む心電図信号を記録し、タグを含む心電図信号を、ユーザ端末機に伝達することができる。心電図測定装置100は、センサ部を介して感知された動きの変化、入力部(音声入力部、テキスト入力部、ボタン入力部、映像入力部など)を介して獲得された入力、ユーザ端末機を介して受信されたデータを、心電図信号と連繋させて生成した測定データを、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、ユーザ入力と係わるタグを含む心電図信号を、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、ユーザ入力が同期化された心電図信号を、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、装置温度値と対応するタグ、心拍動数のような心電図情報と対応するタグ、運動量情報と対応するタグなどを含む心電図信号を、ユーザ端末200に伝達することができる。
【0087】
ユーザ端末200は、受信した心電図信号、ユーザ入力と連繋された心電図信号、同期化された心電図信号、またはユーザ入力と係わるタグを含む心電図信号を保存することができる。
【0088】
ユーザ端末200を介してユーザ入力を収集する場合、ユーザ端末200は、心電図測定装置100からのユーザ入力掲示信号と対応し、心電図信号と係わるユーザ入力を入力するようにも具現されるが、それに限定されるものではなく、心電図測定装置100からの何らの信号なしにも、心電図信号と係わるユーザ入力を入力するようにも具現される。
【0089】
心電図測定装置100は、正常ではないイベントが生じた区間の測定データを、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、正常ではないイベントの発生情報を取り集め、ユーザ端末200に伝達することができる。
【0090】
心電図測定装置100は、ユーザ端末200からの要請によって測定された心電図を伝達することができる。心電図測定装置100は、あらかじめ設定された周期に合わせ、測定された心電図を伝達することができる。
【0091】
心電図測定装置100は、ユーザ端末200からの制御信号によっても制御される。心電図測定装置100は、ユーザ端末200からの測定開始信号または測定終了信号により、心電図信号の測定を始めたり終了したりすることができる。心電図測定装置100は、ユーザ端末200からのデータ削除信号により、メモリに記録されたデータを削除することができる。
【0092】
心電図測定装置100は、ユーザ端末200からの検出ユーザ入力に対する制御信号を受信することができる。心電図測定装置100は、検出ユーザ入力と対応するユーザ入力が受信されれば、それに係わるデータを、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、検出ユーザ入力として、臨界心拍動数を受信した場合、臨界心拍動数以上の心電図信号に係わるデータを、ユーザ端末200に伝達することができる。
【0093】
心電図測定装置100は、電源と係わる情報を、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、電源部の容量に係わるアラーム、電源部の交換いかん、充電いかんなどを、ユーザ端末200を介して出力するように伝送することができる。定められた時間の間、心電図測定装置100が動作されるか否かということを知らせるアラームが生成され、ユーザ端末機に伝送することができる。測定が決められた時間は、ユーザ端末機を介して設定されるか、あるいは心電図測定装置100内の入力部を介しても設定され、例えば、24時間、48時間のようにも設定される。
【0094】
心電図測定装置100は、センシングされた動き関連情報を、ユーザ端末200に伝達することができる。心電図測定装置100は、センシングされた動きが、過度な範囲に外れるか、あるいは心電図が記録されない状況が生じた場合、それに係わるアラームをユーザ端末200に伝達することができる。
【0095】
これまでは、説明の便宜上、入力部140が、心電図測定装置100にだけあるように説明したが、ユーザ端末200にある入力装置を使用することができるということは、言うまでもない。例えば、ユーザ端末200を介し、聴覚データやテキストデータ、タッチ入力、動きタッチなどが入力される場合、入力の時間情報、及びその心電図測定装置100で記録された時間値(time-stamp)を、心電図測定装置100において、ユーザ入力を測定された心電図デジタル信号に併合することができる。
【0096】
心電図測定装置100と通信するユーザ端末200は、所定登録過程を介して登録されたものでもあり、単数または複数にも具備される。
図4に図示されているように、心電図測定装置100は、ユーザ端末200及び心電図管理サーバ300とデータを取り交わしながら動作することができる。
【0097】
心電図管理サーバ300は、複数の心電図測定装置100から受信した心電図測定データ、及びその心電図測定装置の使用データを管理することができる。該心電図測定データは、心電図測定装置100を介し、心電図、及び心電図を加工した心電図加工データを含んでもよい。また、該心電図測定データは、正常ではないイベントが生じた区間の心電図データのみによっても構成される。該使用データは、心電図測定装置100の使用と係わるデータであり、心電図が測定された時間情報、累積時間情報、心電図が測定されない時間情報、正常ではないイベント発生時間情報などを含んでもよい。
【0098】
心電図管理サーバ300は、心電図測定装置100からの心電図データを、対象体と連繋させて管理することができる。心電図管理サーバ300は、第1対象体の心電図データを、第1対象体と係わって保存することができる。心電図管理サーバ300は、第1対象体のデータ(心電図信号、ユーザ入力、正常ではないイベント、電源関連情報など)を、第1対象体に対して権限を有するユーザに提供するようにも設計される。第1対象体に対して権限を有するユーザは、医療従事者、法的責任者、管理のために雇用された者のうち少なくとも一人でもある。心電図管理サーバ300は、医療従事者の要請により、要請される対象体の心電図データを伝達することができる。
【0099】
心電図管理サーバ300は、心電図測定装置から情況データを追加してさらに受信することができる。心電図管理サーバ300は、心電図測定装置から受信されたデータを分析し、分析レポートを生成することができる。該分析レポートは、心電図を介して獲得されたイベントを含んでもよい。該イベントは、心臓の動きと係わるイベント、ユーザによって記録されたイベント、音声認識の方式によって記録されたイベント、タッチ入力の方式によって記録されたイベント、ユーザの動き、運動量、機器の温度値、心拍動数などを含んでもよい。該分析レポートは、心臓に係わる異常兆候に係わるデータを含んでもよい。該分析レポートは、ユーザ入力、または正常ではないイベントと係わるタグなどを利用し、心臓で感じられる異常兆候の発生時点、発生時点の心電図などを、別個のデータとして保存することができる。
【0100】
心電図データサーバ300は、ユーザ端末200を介し、心電図測定装置100の測定データを伝達されうる。
【0101】
図5に図示されているように、心電図測定装置100は、外部の充電装置400を介し、電源を供給されうる。充電装置400は、電磁気誘導を介して電流を流れるようにし、心電図測定装置100を充電することができる。充電装置400は、パッド形態、据え置き台形態、AP(access point)形態、小型基地局形態、スタンド形態、天井埋め込み形態、壁掛け形態などによっても構成される。1つの充電装置400は、複数の心電図測定装置100に、電源を無線または有線の方式によって伝送することができる。心電図測定装置100の電源状態を確認し、電源の容量が充電された場合、自動的に充電が中断されるようにも具現される。
【0102】
心電図測定装置が充電される状態情報は、心電図測定装置100またはユーザ端末200を介しても出力される。心電図測定装置の充電が完了した場合、心電図測定装置またはユーザ端末機を介し、アラーム(notification,alert)が生じる。
【0103】
心電図測定装置100は、電源レベル別に、電源消耗を異にするようにも具現される。例えば、電源部の電源レベルが、既設定の第1最低値以下である場合、心電図測定装置100は、心電図を測定して記録するところにだけ電源を使用し、他の装置にデータなどを伝達するには、電源を使用しない。電源部の電源レベルが、既設定の第2最低値以下である場合、心電図測定装置100は、心電図の測定、及び記録周期をさらに長く調節することができる。
【0104】
図6は、本発明の実施形態による心電図測定方法のフローチャートである。
【0105】
図6に図示されているように、心電図測定装置100は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力することができる(S110)。
【0106】
心電図測定装置100は、心電図アナログ信号を,心電図デジタル信号に変換することができる(S120)。
【0107】
S130においては、心電図測定装置100は、音声入力、テキスト入力のうち少なくとも1つの形式で、ユーザ入力を受信することができる。
【0108】
S140においては、心電図測定装置100は、ユーザ入力の発生時間情報を利用し、心電図デジタル信号をユーザ入力と連繋させてメモリに記録する。
【0109】
心電図測定装置100は、ユーザ入力と連繋された心電図デジタル信号を、ユーザ端末に伝送することができる。心電図測定装置100は、心電図デジタル信号をパケットで分割し、ユーザ端末に伝送することができる。心電図測定装置100は、ユーザ端末から受信したユーザ入力、及びユーザ入力と対応するメッセージを挿入するように、心電図デジタル信号を変形することができる。
【0110】
図7は、本発明の実施形態による心電図測定方法のフローチャートである。
【0111】
図7に図示されているように、心電図測定装置100は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力することができる(S210)。
【0112】
心電図測定装置100は、心電図アナログ信号を心電図デジタル信号に変換することができる(S220)。
【0113】
心電図測定装置100は、心電図デジタル信号から正常ではないイベントが感知される場合、感知された時点と対応する測定データの区間を検出し、測定データの区間と連繋させてイベントと係わるタグを挿入する(S230)。
【0114】
心電図測定装置100は、心電図デジタル信号を基に測定データを生成し、測定データをメモリに記録する。心電図測定装置100は、心電図デジタル信号から正常ではないイベントが感知される場合、感知された時点と対応する測定データの区間を検出し、測定データの区間と連繋させてイベントと係わるタグを挿入し、タグが挿入された測定データを外部のユーザ端末機に伝送することができる。
【0115】
イベントと係わるタグは、正常ではないイベントが感知された時点に感知された情況データを基に、心臓と係わる苦痛に係わる情報を含んでも生成される。イベントと係わるタグは、心電図測定装置100に含まれた入力部を介して入力されたデータを基にも生成される。イベントと係わるタグは、入力された音声データ、テキストデータ、画像データ、タッチデータなどを含んでもよい。イベントと係わるタグは、オン/オフボタンを介しても設定される。イベントと係わるタグは、ユーザ端末機を介して受信することができる。
【0116】
他の実施形態において、イベントと係わるタグは、感知された時点に感知された情況データを基に、心臓と係わる苦痛、生活不都合などに係わる情報を含んでも生成される。心電図測定装置100は、正常ではないイベントと係わり、情況データをさらに収集することができる。心電図測定装置100は、センサ部を介し、情況データをセンシングしたり、ユーザ端末機を介し、情況データを受信したりすることができる。該情況データは、正常ではないイベントの感知時点と隣接したユーザの動きの変化、入力部を介した入力値、ユーザ端末機を介して入力された入力データなどを含んでもよい。
【0117】
心電図測定装置100は、イベントと係わるタグが挿入された測定データを、ユーザ端末機に伝送する(S240)。
【0118】
それを介し、心電図測定装置100は、心電図の測定と同時に、心臓活動に生じた正常ではないイベントが含まれた測定データを生成することができる。
【0119】
図8に図示されているように、S310においては、心電図測定装置100は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する。
【0120】
S320においては、心電図測定装置100は、心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する。
【0121】
S330においては、心電図測定装置100は、ユーザ端末から、音声入力、テキスト入力のうち少なくとも1つの形式で、ユーザ入力を受信する。ユーザ入力を伝送するユーザ端末は、心電図測定装置100にユーザ入力を伝達するための登録手続きをあらかじめ遂行することができる。ユーザ端末は、心電図測定装置に伝達するテキスト入力、音声入力、タッチ入力などを入力する。
【0122】
選択的実施形態において、心電図測定装置100は、電気的に連結された入力部を介した挿入入力が生じる間、ユーザ端末から、さらなるユーザ入力が受信されるようにも具現される。
【0123】
S340においては、心電図測定装置100は、ユーザ入力に含まれた発生時間情報を利用し、ユーザ入力の挿入位置を決定し、挿入位置を利用し、ユーザ入力及び心電図デジタル信号を同期化させ、メモリに記録する。そのとき、発生時間情報は、ユーザ端末においても生成され、心電図測定装置100での挿入入力が生じる時間にも生成される。
【0124】
S350においては、心電図測定装置100は、ユーザ入力が連繋された心電図デジタル信号を、ユーザ端末に伝送することができる。
【0125】
他の実施形態において、心電図測定装置100は、S330段階なしに、心電図デジタル信号を、ユーザ端末に伝送することができる。受信したユーザ端末において、心電図デジタル信号は、ユーザ端末で生じたユーザ入力を挿入するように変形することができる。
【0126】
それを介して、心電図測定装置100は、ユーザ端末を介して入力されたユーザ入力と連繋された心電図デジタル信号を生成することができる。
【0127】
図9に図示されているように、S410においては、心電図測定装置100は、対象体の心臓から出る電気信号を検出し、心電図アナログ信号を出力する。S420においては、心電図測定装置100は、心電図アナログ信号を受信し、心電図デジタル信号に変換する。
【0128】
S430においては、心電図測定装置100は、タッチ入力を受信する。該タッチ入力は、ユーザ端末から獲得されるか、あるいは具備された入力部を介しても獲得される。
【0129】
S440においては、心電図測定装置100は、タッチ入力を介して伝達する情報と対応するタグを生成し、心電図デジタル信号をタグと連繋させてメモリに記録することができる。心電図測定装置100は、タッチ入力の入力時点、入力長、入力強度などを考慮し、タッチ入力を介して伝達する情報と対応するタグを生成することができる。
【0130】
S450においては、心電図測定装置100は、タグと連繋された心電図デジタル信号を、外部のユーザ端末に伝送する。それを介して、心電図測定装置100は、タッチ入力の入力時点、入力長、入力強度などによるタグを心電図信号と同期化させて保存することができる。タッチの入力長、入力強度により、心臓に感じられる苦痛などの情報が含まれる。
【0131】
図10に図示されているように、心電図測定装置100は、タグが時間区間別に付けられた心電図信号が生成されうる。
【0132】
以上で説明された装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、並びに/またはハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせによっても具現される。例えば、本実施形態で説明された装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令(Instruction)を実行して応答することができる他のいかなる装置のように、1以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用しても具現される。処理装置は、運営体制(OS)、及び前記運営体制上で実行される1以上のソフトウェアアプリケーションを実行することができる。また、該処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを保存、操作、処理及び生成することもできる。理解の便宜のために、処理装置は、一つが利用されるようにも説明されているが、当該技術分野で当業者であるならば、該処理装置が複数個の処理要素(processing element)、及び/または複数類型の処理要素を含んでもよいということを知ることができるであろう。例えば、該処理装置は、複数個のプロセッサ、または1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような他の処理構成(processing configuration)も可能である。
【0133】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム(computer program)、コード(code)、命令(Instruction)、またはそれらのうち1以上の組み合わせを含んでもよく、所望通りに動作するように、処理装置を構成したり、独立的または結合的に(collectively)処理装置を命名したりすることができる。ソフトウェア及び/またはデータは、処理装置によって解釈されるか、あるいは処理装置に命令またはデータを提供したりするために、ある類型の機械、構成要素(component)、物理的装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ記録媒体またはコンピュータ保存装置、または伝送される信号波(signal wave)に、永久的または一時的に具体化される(embody)。ソフトウェアは、ネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散された方法によって保存されたり実行されたりもする。ソフトウェア及びデータは、1以上のコンピュータ可読記録媒体に保存されもする。
【0134】
本実施形態による方法は、多様なコンピュータ手段を介しても遂行されるプログラム命令形態に具現され、コンピュータ可読媒体にも記録される。前記コンピュータ可読媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本実施形態のために特別に設計されて構成されたものや、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものでもある。該コンピュータ可読記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピィー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media);CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)のような光記録媒体(optical media);フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気・光媒体(magneto-optical media);及びROM、RAM、フラッシュメモリのような、プログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作われるような機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用し、コンピュータによって実行されうる高級言語コードを含む。前述のハードウェア装置は、本実施形態の動作を遂行するために、1以上のソフトウェアモジュールとして作動するようにも構成され、その逆も、同様である。
【0135】
以上のように、本実施形態が、たとえ限定された実施形態と図面とによって説明されたとしても、当該技術分野で通常の知識を有した者であるならば、前述のところから、多様な修正及び変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法と異なる手順によって遂行され、かつ/あるいは説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法と異なる形態で結合されたり、組み合わされたりするか、あるいは他の構成要素または均等物によって代置されたり置換されたりしても、適切な結果が達成されうるのである。
【0136】
従って、他の具現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なものなども、特許請求の範囲の範疇に属するのである。
【符号の説明】
【0137】
11,140 入力部
12 ボタン
21,22 ケース
23 バッテリ
100 心電図測定装置
110 信号感知部
120 信号変換部
130 プロセッサ
150 電源部
170 センサ部
180 通信部
200 ユーザ端末
300 心電図管理サーバ
400 充電装置