(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】被監視者監視装置、該方法および該システム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20220323BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20220323BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20220323BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20220323BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220323BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20220323BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
G16H80/00
G08B25/04 K
G08B25/10 D
G08B21/02
A61B5/00 102B
A61B5/08
A61B5/113
(21)【出願番号】P 2018522435
(86)(22)【出願日】2017-05-31
(86)【国際出願番号】 JP2017020218
(87)【国際公開番号】W WO2017212995
(87)【国際公開日】2017-12-14
【審査請求日】2020-05-12
(31)【優先権主張番号】P 2016115042
(32)【優先日】2016-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100111453
【氏名又は名称】櫻井 智
(72)【発明者】
【氏名】西角 雅史
(72)【発明者】
【氏名】浅野 雅己
(72)【発明者】
【氏名】藤原 浩次
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-085906(JP,A)
【文献】特開2014-186564(JP,A)
【文献】特開2001-134649(JP,A)
【文献】特開2011-066632(JP,A)
【文献】特開2015-192802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16Q 10/00-80/00
G08B 25/04
G08B 25/10
G08B 21/02
A61B 5/00
A61B 5/08
A61B 5/113
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象である、
病院、老人福祉施設または介護施設に居る被監視者に対応付けて設けられ、前記被監視者の呼吸を測定する呼吸測定部と、
前記呼吸測定部の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定する呼吸異常判定部と、
所定の基準に応じて分類された複数の通知先を、所定の通知条件と対応付けて条件別通知先情報として記憶する条件別通知先情報記憶部と、
前記呼吸異常判定部の判定結果に基づいて通知条件を求め、前記求めた通知条件に対応する通知先を第1通知先として、前記条件別通知先情報記憶部に記憶された条件別通知先情報から選定し、前記選定した第1通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する通知処理部とを備え、
前記通知処理部は、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知した前記第1通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、前記選定した第2通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する再通知処理を行
い、
前記複数の通知先は、前記被監視者に対応付けられ、最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先を含み、
前記通知処理部は、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知した前記第1または第2通知先から、前記被監視者が最後のときである旨を表す前記メッセージを通知する第2指示を受け付けた場合に、前記被監視者に対応付けられた第3通知先へ、前記メッセージを通知し、
前記複数の通知先は、介護士、医療関係者、および、前記被監視者に対応付けられ最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先の3個の通知先から成り、
前記第1通知先は、前記介護士または医療関係者であり、
前記第2通知先は、前記医療関係者であり、
前記第3通知先は、前記被監視者の近親者である、
被監視者監視装置。
【請求項2】
症状の履歴を、前記被監視者に対応付けて症状履歴情報として記憶する症状履歴情報記憶部をさらに備え、
前記通知処理部は、前記被監視者に対応付けられた症状履歴情報にさらに基づいて前記通知条件を求める、
請求項
1に記載の被監視者監視装置。
【請求項3】
前記症状履歴情報は、心不全の既往歴である、
請求項
2に記載の被監視者監視装置。
【請求項4】
前記症状履歴情報は、所定の期間内に前記呼吸異常判定部で判定された前記被監視者の呼吸異常である、
請求項
2に記載の被監視者監視装置。
【請求項5】
前記第2通知先から、前記呼吸測定部の測定結果を通知する第3指示を受け付けた場合に、前記呼吸測定部の測定結果を前記第2通知先へ通知する呼吸測定結果通知処理部をさらに備える、
請求項1ないし請求項
4のいずれか1項に記載の被監視者監視装置。
【請求項6】
コンピューターによって実行される被監視者監視方法であって、
監視対象である、
病院、老人福祉施設または介護施設に居る被監視者に対応付けて実行され、前記被監視者の呼吸を測定する呼吸測定工程と、
前記呼吸測定工程の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定する呼吸異常判定工程と、
所定の基準に応じて分類された複数の通知先と所定の通知条件とを対応付けた条件別通知先情報から、前記呼吸異常判定工程の判定結果に基づいて求められた通知条件に対応する通知先を第1通知先として選定し、前記選定した第1通知先へ、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知する通知処理工程とを備え、
前記通知処理工程は、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知した前記第1通知先から、前記呼吸異常判定工程の判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常判定工程の判定結果を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、前記選定した第2通知先へ、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知する再通知処理を行
い、
前記複数の通知先は、前記被監視者に対応付けられ、最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先を含み、
前記通知処理工程は、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知した前記第1または第2通知先から、前記被監視者が最後のときである旨を表す前記メッセージを通知する第2指示を受け付けた場合に、前記被監視者に対応付けられた第3通知先へ、前記メッセージを通知し、
前記複数の通知先は、介護士、医療関係者、および、前記被監視者に対応付けられ最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先の3個の通知先から成り、
前記第1通知先は、前記介護士または医療関係者であり、
前記第2通知先は、前記医療関係者であり、
前記第3通知先は、前記被監視者の近親者である、
被監視者監視方法。
【請求項7】
端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続される被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムであって、
前記被監視者監視装置は、請求項1ないし請求項
5のいずれか1項に記載の被監視者監視装置である、
被監視者監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視対象である被監視者を監視する被監視者監視装置、被監視者監視方法およびに被監視者監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
我が国(日本)は、戦後の高度経済成長に伴う生活水準の向上、衛生環境の改善および医療水準の向上等によって、高齢化社会、より詳しくは、総人口に対する65歳以上の人口の割合である高齢化率が21%を超える超高齢化社会になっている。また、2005年では、総人口約1億2765万人に対し65歳以上の高齢者人口は、約2556万人であったのに対し、2020年では、総人口約1億2411万人に対し高齢者人口は、約3456万人となる予測もある。このような高齢化社会では、病気や怪我や高齢等による看護や介護を必要とする要看護者や要介護者(要看護者等)は、高齢化社会ではない通常の社会で生じる要看護者等よりもその増加が見込まれる。そして、我が国は、例えば2013年の合計特殊出生率が1.43という少子化社会でもある。そのため、高齢な要看護者等を高齢の家族(配偶者、子、兄弟)が介護する老老介護も起きて来ている。
【0003】
要看護者等は、病院や、老人福祉施設(日本の法令では老人短期入所施設、養護老人ホームおよび特別養護老人ホーム等)等の施設に入所し、その看護や介護を受ける。このような施設では、要看護者等が、例えばベッドからの転落や歩行中の転倒等によって怪我を負ったり、ベッドから抜け出して徘徊したりするなどの事態が生じ得る。このような事態に対し、可及的速やかに対応する必要がある。また、このような事態を放置しておくとさらに重大な事態に発展してしまう可能性もある。このため、前記施設では、看護師や介護士等は、定期的に巡視することによってその安否や様子を確認している。
【0004】
しかしながら、要看護者等の増加数に対し看護師等の増加数が追い付かずに、看護業界や介護業界では、慢性的に人手不足になっている。さらに、日勤の時間帯に較べ、準夜勤や夜勤の時間帯では、看護師や介護士等の人数が減るため、一人当たりの業務負荷が増大するので、前記業務負荷の軽減が要請される。また、前記老老介護の事態は、前記施設でも例外ではなく、高齢の要看護者等を高齢の看護師等がケアすることもしばしば見られる。一般に高齢になると体力が衰えるため、健康であっても若い看護師等に比し看介護の負担が重くなり、また、その動きや判断も遅くなる。
【0005】
このような人手不足や看護師等の負担を軽減するため、看護業務や介護業務を補完する技術が求められている。このため、近年では、要看護者等の、監視すべき監視対象である被監視者を監視(モニタ)する被監視者監視技術が研究、開発されている。
【0006】
このような技術の一つとして、例えば特許文献1に開示された心肺健康状態モニタリング装置は、モニタリングセッション中に患者の身体的運動を示す1つ以上の運動信号を生成するように構成される非接触式動きセンサと、プロセッサと、前記プロセッサに、前記1つ以上の運動信号を処理する手順を実施させるように構成されるプログラム命令を記憶するメモリとを備えてなり、前記手順は、前記1つ以上の運動信号から1つ以上の睡眠呼吸障害特徴を抽出し、前記1つ以上の睡眠呼吸障害特徴に基づいて所定の予測範囲中に臨床事象が起こる可能性があるかどうかを予測することを含む。
【0007】
ところで、要看護者等の被監視者は、上述のように、施設に入所しているため、最後のとき(臨終のとき)も施設で迎えることになる。このため、看護師や介護士等の監視者は、被監視者における最後のときに、例えば家族等の、前記被監視者の近親者に、その連絡を行う必要がある。しかしながら、被監視者における最後のときの判断は、経験に委ねられていることが多く、必ずしも適切に前記連絡が実施できない場合も多い。
【0008】
前記特許文献1に開示された心肺健康状態モニタリング装置は、例えばチェーンストークス呼吸や心不全等の心肺健康状態をモニタできるが、最後のときにおける前記連絡等に関する記載はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【0010】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、被監視者の最後のときにおける連絡を支援できる被監視者監視装置、被監視者監視方法および被監視者監視システムを提供することである。
【0011】
本発明にかかる被監視者監視装置、被監視者監視方法および被監視者監視システムは、被監視者の呼吸を測定し、その測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて通知条件を求めて通知条件に対応する通知先を第1通知先として、所定の基準に応じて分類された複数の通知先から選定して前記判定結果を通知する。そして、本発明にかかる被監視者監視装置、被監視者監視方法および被監視者監視システムでは、前記第1通知先から前記判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から他の通知先が第2通知先として選定されて前記判定結果が再通知される。
【0012】
上記並びにその他の本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な記載と添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。
【
図2】
図1に示す前記被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。
【
図3】正常呼吸および異常呼吸それぞれにおける代表的な各波形パターンを示す図である。
【
図4】
図1に示す前記被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
【
図5】
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側監視情報テーブルの構成を示す図である。
【
図6】
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。
【
図7】
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側センサ情報テーブルの構成を示す図である。
【
図8】
図1に示す前記被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
【
図9】
図2に示す前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。
【
図10】
図4に示す前記管理サーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【
図11】
図10に示すフローチャートにおける監視情報の処理を示すフローチャートである。
【
図12】
図10に示すフローチャートにおける臨終判定要請の処理を示すフローチャートである。
【
図13】
図8に示す前記携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【
図14】
図8に示す携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。
【
図15】
図8に示す携帯端末装置に表示される第1モードの監視情報画面の一例を示す図である。
【
図16】
図8に示す携帯端末装置に表示される第2モードの監視情報画面の一例を示す図である。
【
図17】
図8に示す携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
【
図18】
図8に示す携帯端末装置に表示される臨終判定要請画面の一例を示す図である。
【
図19】
図1に示す被監視者監視システムの一動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0015】
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続される被監視者監視装置とを備える。この被監視者監視装置は、被監視者Obを監視し、その監視結果に応じて前記端末装置へ所定の通知を行う。本実施形態では、被監視者監視装置は、監視対象である被監視者に対応付けて設けられ、前記被監視者の呼吸を測定する呼吸測定部と、前記呼吸測定部の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定する呼吸異常判定部と、所定の基準に応じて分類された複数の通知先を、所定の通知条件と対応付けて条件別通知先情報として記憶する条件別通知先情報記憶部と、前記呼吸異常判定部の判定結果に基づいて通知条件を求め、前記求めた通知条件に対応する通知先を第1通知先として、前記条件別通知先情報記憶部に記憶された条件別通知先情報から選定し、前記選定した第1通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する通知処理部とを備える。この通知処理部は、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知した前記第1通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、前記選定した第2通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する再通知処理を行う。上述の被監視者監視装置において、前記通知処理部は、前記第2通知先を前記第1通知先として前記再通知処理を行っても良い。このような被監視者監視装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本実施形態では、被監視者監視装置は、センサ装置と、前記センサ装置および前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置(中央処理装置)とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。これによってセンサ装置が複数である場合に、これら複数のセンサ装置を管理サーバ装置によって集中管理できる。このセンサ装置は、被監視者Obを監視し、その監視結果に応じて前記監視サーバ装置へ所定の通知を行い、前記管理サーバ装置は、前記所定の通知を行った前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ前記所定の通知を再度行う(再通知)。本実施形態では、前記センサ装置は、前記呼吸測定部と、前記呼吸異常判定部と、前記呼吸異常判定部の判定結果を前記管理サーバ装置へ通知する呼吸異常通知処理部とを備え、前記管理サーバ装置は、前記条件別通知先情報記憶部と、前記通知処理部とを備える。なお、前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下の実施形態では、携帯端末装置を主に説明する。
【0016】
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。
図2は、実施形態の被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。
図3は、正常呼吸および異常呼吸それぞれにおける代表的な各波形パターンを示す図である。
図3Aは、正常呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Bは、呼吸停止における代表的な波形パターンを示し、
図3Cは、睡眠時無呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Dは、徐呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Eは、頻呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Fは、低呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Gは、過呼吸における代表的な波形パターンを示し、
図3Hは、Kussmaulの大呼吸における代表的な波形パターンを示し、そして、
図3Iは、Cheyne-Stokes呼吸における代表的な波形パターンを示す。
図4は、実施形態の被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
図5は、
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側監視情報テーブルの構成を示す図である。
図6は、
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。
図6Aは、装置間情報テーブルのうちの条件別通知先対応関係情報テーブルの構成を示し、
図6Bは、装置間情報テーブルのうちの通信アドレス対応関係情報テーブルの構成を示す。
図7は、
図4に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側センサ情報テーブルの構成を示す図である。
図8は、実施形態の被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
【0017】
より具体的には、被監視者監視システムMSは、例えば、
図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU-1~SU-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TAA(TAA-1、TAA-2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。
図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TAA-1、TAA-2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TAA-1、TAA-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
【0018】
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。
図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
【0019】
構内交換機(回線切換機)CXは、ネットワークNWに接続され、携帯端末装置TAA同士における発信、着信および通話等の内線電話の制御を行って前記携帯端末装置TAA同士の内線電話を実施し、そして、例えば固定電話網や携帯電話網等の公衆電話網PNを介して例えば固定電話機TL(TL-1~TL-3)や携帯電話機TAB(TAB-1、TAB-2)等の外線電話機ICT(TL、TAB)に接続され、外線電話機ICT(TL、TAB)と携帯端末装置TAAとの間における発信、着信および通話等の外線電話の制御を行って外線電話機ICT(TL、TAB)と携帯端末装置TAAとの間における外線電話を実施するものである。構内交換機CXは、例えば、デジタル交換機や、IP-PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)等である。外線電話機ICTには、医療関係者が取り扱う1または複数の固定電話機TLや1または複数の携帯電話機TABが含まれ、さらに、後述するように、被監視者Obが最後のとき(臨終のとき、死に際のとき)である旨のメッセージを通知する第3通知先の者が取り扱う1または複数の固定電話機TLや1または複数の携帯電話機TABが含まれる。
図1に示す例では、2個の携帯電話機TAB-1、TAB-2が図示され、3個の固定電話機TL-1~RL-3が図示されている。そして、
図1に示す例では、これら2個の携帯電話機TAB-1、TAB-2それぞれは、各医療関係者によって取り扱われ、これら3個の固定電話機TL-1~TL-3それぞれは、前記第3通知先の各者によって取り扱われる。
【0020】
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAAへ動画を配信する装置である。センサ装置SUは、各被監視者Obそれぞれに対応付けて配設されている。前記所定のイベント(事象)は、好ましくは、対処(対応)が必要なイベントを含む。本実施形態では、前記所定のイベントは、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を含み、呼吸異常を含み、そして、ナースコールを含む。このようなセンサ装置SUは、例えば、
図2に示すように、センサ部11と、センサ側音入出力部(SU音入出力部)12と、ナースコール受付操作部13と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)14と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)15と、センサ側記憶部(SU記憶部)16とを備える。
【0021】
センサ部11は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、被監視者Obにおける予め設定された所定の諸量を検出する装置である。前記所定の諸量は、被監視者Obに対する監視項目に応じて適宜に決定される。本実施形態では、前記監視項目は、予め設定された前記所定の行動および呼吸異常であり、前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが寝具から落ちた転落、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。前記所定の行動を検知するために、センサ部11は、例えば、撮像部111を備え、そして、前記呼吸異常を検知するために、呼吸測定部112を備える。
【0022】
撮像部111は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。前記画像には、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)が含まれる。撮像部111は、被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、
図1に示す例では配設場所の居室RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像(対象画像)をSU制御処理部14へ出力する。好ましくは、被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、撮像部111は、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この撮像部111によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。センサ装置SUは、前記生成した被監視者Obの画像(対象画像)をSU制御処理部14へ出力する。
【0023】
このような撮像部111は、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部111は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、および、イメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部111の前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
【0024】
呼吸測定部112は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、被監視者Obの呼吸を測定する装置である。前記呼吸の測定は、本実施形態では、前記呼吸に伴う胸部の体表の動きを測定することによって非接触で間接的に実施されており、例えば、呼吸測定部112は、ドップラセンサを備えて構成される。このドップラセンサは、送信波を送信し、物体で反射した前記送信波の反射波を受信し、前記送信波と前記反射波とに基づいてドップラ周波数成分のドップラ信号を出力する体動センサである。前記物体が動いている場合、いわゆるドップラ効果により前記物体の動いている速度に比例して反射波の周波数がシフトするため、送信波の周波数と反射波の周波数とに差(ドップラ周波数成分)が生じる。前記ドップラセンサは、このドップラ周波数成分の信号をドップラ信号(呼吸測定部112の測定結果)として生成し、SU制御処理部14へ出力する。前記送信波は、超音波やマイクロ波等であって良いが、本実施形態では、マイクロ波である。マイクロ波は、着衣を透過して被監視者Obの体表で反射できるため、被監視者Obが衣服を着ていても前記呼吸に伴う胸部の体表の動きを検知でき、好ましい。
【0025】
SU音入出力部12は、SU制御処理部14に接続され、外部の音を取得してセンサ装置SUに入力するための回路であって、SU制御処理部14の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。SU音入出力部12は、例えば、音の音響振動を電気信号に変換するマイクロホン等と、音の電気信号を音の音響振動に変換するスピーカ等とを備えて構成される。SU音入出力部12は、外部の音を表す電気信号をSU制御処理部14へ出力し、また、SU制御処理部14から入力された電気信号を音の音響振動に変換して出力する。
【0026】
ナースコール受付操作部13は、SU制御処理部14に接続され、ナースコールを当該センサ装置SUに入力するための例えば押しボタン式スイッチ等のスイッチ回路である。なお、ナースコール受付操作部13は、有線でSU制御処理部14に接続されて良く、また、例えばBluetooth(登録商標)規格等の近距離無線通信でSU制御処理部14に接続されて良い。
【0027】
SU通信IF部15は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部15は、SU制御処理部14から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAAへ送信する。SU通信IF部15は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部14が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部14へ出力する。SU通信IF部15は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0028】
SU記憶部16は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、センサ部11における撮像部111の対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知して管理サーバ装置SVへ通知する行動検知処理プログラムや、センサ部11における呼吸測定部112の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定して呼吸異常を管理サーバ装置SVへ通知する呼吸異常判定プログラムや、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAAとの間で音声通話を行うSUナースコール処理プログラムや、撮像部111で生成した動画を、その動画を要求した端末装置SP、TAAへストリーミングで配信するSUストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、センサ装置SUを特定し識別するための識別子であるセンサ装置識別子(センサID)、および、管理サーバ装置SVの通信アドレス等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部16は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、SU記憶部16は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部14のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
【0029】
SU制御処理部14は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAAへ動画を配信するための回路である。SU制御処理部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部14は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、センサ側制御部(SU制御部)141、行動検知処理部142、呼吸異常判定部143、ナースコール処理部144およびセンサ側ストリーミング処理部(SUストリーミング処理部)145を機能的に備える。
【0030】
SU制御部141は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUの全体制御を司るものである。
【0031】
行動検知処理部142は、センサ部11における撮像部111で生成された対象画像に基づいて、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を検知して管理サーバ装置SVへ通知するものである。より具体的には、本実施形態では、前記所定の行動は、上述したように、起床、離床、転落および転倒の4つの行動である。そして、行動検知処理部142は、例えば、撮像部111で撮像した対象画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、および、第1ないし第3閾値Th1~Th3が前記各種の所定のデータの1つとして予めSU記憶部16に記憶される。前記第1閾値Th1は、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための値である。前記第2閾値Th2は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。前記第3閾値Th3は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。行動検知処理部142は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出する。次に、行動検知処理部142は、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出する。次に、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床、転倒および転落を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。
【0032】
このように前記所定の行動を検知すると、行動検知処理部142は、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)の内容を表すイベント情報(事象情報)を収容した、前記イベントを通知するための第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15で管理サーバ装置SVへ通知する。より詳しくは、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記イベントの内容を表すイベント情報、前記イベントに関わる対象画像を収容した通信信号(第1イベント通知通信信号)を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。前記イベント情報は、本実施形態では、起床、離床、転落、転倒、呼吸異常およびナースコール(NC)のうちの1または複数であり、ここでは、行動検知処理部142は、検知した起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数を前記イベント情報として第1イベント通知通信信号に収容する。前記イベントに関わる対象画像は、ここでは、例えば、前記所定の行動の検知に用いられた画像である。前記対象画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が報知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAAに表示されても良い。
【0033】
呼吸異常判定部143は、センサ部11における呼吸測定部112の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定して呼吸異常を管理サーバ装置SVへ通知するものである。前記呼吸異常は、
図3Aに示す波形パターンの正常呼吸に対し異常な波形パターンを示す呼吸であり、例えば、本実施形態では、呼吸停止(
図3B)、睡眠時無呼吸(
図3C)、徐呼吸(
図3D)、頻呼吸(
図3E)、低呼吸(
図3F)、過呼吸(
図3G)、Kussmaulの大呼吸(
図3H)およびCheyne-Stokes呼吸(
図3I)が含まれる。前記呼吸停止は、30秒間呼吸が停止した場合である。前記睡眠時無呼吸は、10秒以上の呼吸停止が睡眠中の1時間あたり5回以上観察される場合である。前記徐呼吸は、1分あたりの呼吸数が12回以下の場合である。前記頻呼吸は、1分あたりの呼吸数が24回以上の場合である。前記低呼吸は、呼吸が浅くなった状態で、体動の振幅量が通常より小さい(例えば過去1ヶ月の平均値より40%の低下で検出される)場合である。前記過呼吸は、呼吸が深くなった状態で、体動の振幅量が通常より大きい(例えば過去1ヶ月の平均値より40%の上昇で検出される)場合である。前記Kussmaulの大呼吸は、1分あたりの呼吸数が12回以下でかつ、体動の振幅量が通常より大きい(例えば過去1ヶ月の平均値より40%以上大きいで検出される)場合である。前記Cheyne-Stokes呼吸は、体動の振幅量が1回毎に増大(例えば最大値が1.5倍)した後に縮小し、その後、無呼吸状態が所定時間(例えば20秒~1分)続く状態が繰り返される場合である。これら呼吸停止、睡眠時無呼吸、徐呼吸、頻呼吸、低呼吸、過呼吸、Kussmaulの大呼吸およびCheyne-Stokes呼吸それぞれは、呼吸測定部112の測定結果(本実施形態ではドップラセンサのドップラ信号)に基づいて、公知の常套手法によって検出される。
【0034】
このように呼吸異常を検知すると、呼吸異常判定部143は、その旨を前記所定のイベントの他の一例として収容した第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ通知する。より具体的には、呼吸異常判定部143は、自機のセンサID、前記イベント情報として呼吸異常、および、前記イベントに関わる対象画像を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。前記イベントに関わる対象画像は、ここでは、例えば、呼吸異常を検知した際に、センサ部11の撮像部111によって生成された画像である。
【0035】
ナースコール処理部144は、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として収容した第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAAとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、ナースコール処理部144は、ナースコール受付操作部13が入力操作されると、自機のセンサIDおよび前記イベント情報としてナースコールを収容した第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。なお、このナースコールをイベント情報として収容する第1イベント通知通信信号には、さらに、前記イベントに関わる対象画像として、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた際に、センサ部11の撮像部111によって生成された画像が収容されても良い。そして、ナースコール処理部144は、SU音入出力部12等を用い、端末装置SP、TAAとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
【0036】
SUストリーミング処理部145は、通信IF部3を介して固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAAから動画の配信の要求があった場合に、この要求のあった固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAAへ、撮像部111で生成した動画(例えばライブの動画)をストリーミング再生でSU通信IF部15を介して配信するものである。
【0037】
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU-1~SU-4が示されており、第1センサ装置SU-1は、被監視者Obの一人であるAさんOb-1の居室RM-1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU-2は、被監視者Obの一人であるBさんOb-2の居室RM-2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU-3は、被監視者Obの一人であるCさんOb-3の居室RM-3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU-4は、被監視者Obの一人であるDさんOb-4の居室RM-4(不図示)に配設されている。
【0038】
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TAA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類および呼吸異常やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TAA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理する装置である。そして、本実施形態では、管理サーバ装置SVは、さらに、ネットワークNWおよび公衆電話網PNを介して外線電話機ICT(TL、TAB)と通信し、所定の通知条件を満たす場合や端末装置TAAから指示を受け付けた場合に呼吸異常判定部143の判定結果を所定の外線電話機ICTに通知し、外線電話機ICTから指示を受け付けた場合に被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを前記被監視者Obに対応付けられた所定の外線電話機ICTに通知する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、
図4に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22と、サーバ側記憶部(SV記憶部)23とを備える。
【0039】
SV通信IF部21は、SU通信IF部15と同様に、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0040】
SV記憶部23は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行して必要に応じて所定の情報を通知するSV監視通知処理プログラムや、計時を行う時計プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記SV監視通知処理プログラムには、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラムや、必要に応じて所定の情報を通知する通知処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVを特定し管理サーバ装置SVを識別するための識別子であるサーバ識別子(サーバID)や、被監視者Obの前記監視情報や、前記所定のイベントの通知先等の装置SU、SP、TAA、ICT(TL、TAB)間の情報を表す装置間情報や、センサ装置SUに関するセンサ情報や、被監視者Obの症状の履歴を表す症状履歴情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。これら監視情報、装置間情報、センサ情報および症状履歴情報それぞれを記憶するために、SV記憶部23は、サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)231、装置間情報記憶部232、サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)233、および、症状履歴情報記憶部234を機能的に備える。
【0041】
SV監視情報記憶部231は、各装置SU、SP、TAA、TABそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶するものである。より具体的には、SV監視情報記憶部231には、本実施形態では、前記監視情報として、第1イベント通知通信信号、後述の対応受付通知通信信号および後述の復旧受付通知通信信号等の通信信号に収容された各情報に基づいて、センサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒、呼吸異常およびナースコール)、受信時刻、対象画像(静止画および動画)および対処・復旧の有無が互いに対応付けて記憶される。
【0042】
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でSV監視情報記憶部321に記憶されている。この監視情報を登録するサーバ側監視情報テーブル(SV監視情報テーブル)MT-SVは、例えば、
図5に示すように、各装置SU、SP、TAAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド2311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド(イベントフィールド)2312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド2313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド2314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド2315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無および呼吸の監視の継続を指示する復旧の受付の有無を登録する対応・復旧フィールド2316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド2314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応・復旧フィールド2316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAAで受け付けたか否かを表すとともに、呼吸の監視に対する継続の指示を端末装置SP、TAAや医療関係者の扱う外線電話機ICT(本実施形態では携帯電話機TAB)で受け付けたか否かを表すフラグ(対応・復旧フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応・復旧フィールド2316には、前記受信した通信信号にイベント情報として収容された前記所定の行動の種類およびナースコール(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAAで受け付けたことを意味する対応・復旧フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容された前記イベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAAで受け付けていないことを意味する対応・復旧フラグ「0」が登録されるとともに、対応・復旧フィールド2316には、前記受信した通信信号にイベント情報として収容された前記呼吸異常(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に関し、呼吸の監視を継続する旨(“復旧する”)を端末装置SP、TAAや医療関係者の扱う携帯電話機TABで受け付けたことを意味する対応・復旧フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容された前記イベント情報に対する呼吸の監視を継続する旨(“復旧する”)を端末装置SP、TAAや前記携帯電話機TABで受け付けていないことを意味する対応・復旧フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応・復旧フィールド2316には、未受付を意味する対応・復旧フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動や前記呼吸異常を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
【0043】
装置間情報記憶部232は、前記装置間情報として、本実施形態では、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等に対し、所定の基準に応じて分類された複数の通知先を示す、送信元であるセンサIDと通知先である端末IDとの対応関係(条件別通知先対応関係、条件別通知先情報)、および、各装置SU、SP、TAA、TL、TABのID(センサID、端末ID)とその通信アドレスとの対応関係(通信アドレス対応関係)等を記憶するものである。端末IDは、端末装置SP、TAAや外線電話機ICT(TL、TAB)を特定し端末装置SP、TAAや前記外線電話機ICT(TL、TAB)を識別するための端末識別子である。
【0044】
これら条件別通知先対応関係および通信アドレス対応関係は、それぞれ、本実施形態では、テーブル形式で装置間情報記憶部232に記憶されている。この条件別通知先対応関係を登録する条件別通知先対応関係情報テーブルATは、例えば、
図6Aに示すように、送信元のセンサ装置SUのセンサID(言い換えれば、被監視者Ob)を登録するセンサIDフィールド2321と、センサIDフィールド2321に登録されたセンサID(言い換えれば、被監視者Ob)に対応し、後述の通知条件が第A条件である場合の通知先である第A通知先を登録する第A通知先フィールド2322と、センサIDフィールド2321に登録されたセンサID(言い換えれば、被監視者Ob)に対応し、前記通知条件が第B条件である場合の通知先である第B通知先を登録する第B通知先フィールド2323と、センサIDフィールド2321に登録されたセンサIDに対応する被監視者Obが最後のときである旨を表す所定のメッセージを通知する通知先である第C通知先を登録する第C通知先フィールド2324とを備え、センサID(センサ装置SU)ごとにレコードを備える。センサ装置SUは、上述したように、各被監視者Obそれぞれについて、前記被監視者Obに対応付けて設けられるので、ここでは、センサIDは、被監視者Obを意味する。前記通知条件は、本実施形態では、被監視者Obが最後のときであるか否かの、医療関係者による判定を必要としない、緊急度が相対的に低い場合である前記第A条件(通常、緊急度が小である)と、被監視者Obが最後のときであるか否かの、医療関係者による判定を必要とする、緊急度が相対的に高い場合である前記第B条件(非常時、緊急度が大である)とを含む。このため、第A通知先フィールド2322には、看護師や介護士等の監視者によって取り扱われる端末装置SP、TAAの端末IDが登録され、第B通知先フィールド2323には、医師等の医療関係者によって取り扱われる外線電話機ICT(本実施形態では、携帯電話機TAB)の端末IDが登録され、第C通知先フィールド2324には、例えば被監視者Obの家族等の近親者によって取り扱われる外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)の端末IDが登録される。したがって、本実施形態では、前記所定の基準は、被監視者Obの監視者であるか否かの第1基準、被監視者Obの最後のときを判定できるか否かの第2基準、被監視者Obの最後のときにその連絡が必要か否かの第3基準の3個の基準を含み、各基準それぞれで、その基準を満たす者がその通知先とされている。
【0045】
前記通信アドレス対応関係を登録する通信アドレス対応関係情報テーブルDTは、例えば、
図6Bに示すように、端末装置SP、TAAや外線電話機ICT(TL、TAB)の端末IDを登録する端末IDフィールド2325と、端末IDフィールド2325に登録された端末IDに対応する端末装置SP、TAAや外線電話機ICT(TL、TAB)の通信アドレスを登録する通信アドレスフィールド2326とを備え、端末ID(各装置SP、TAA、TL、TAB)ごとにレコードを備える。
【0046】
なお、センサID、サーバIDおよび端末IDそれぞれは、例えば所定の記号列から成るシリアル番号等であって良く、また例えば通信アドレスであって良い(この場合通信アドレス対応関係は省略できる)。また、外線電話機ICTが固定電話機TLである場合には、通信アドレスフィールド2326には、電話番号が登録されて良い。
【0047】
SVセンサ情報記憶部233は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
【0048】
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でSVセンサ情報記憶部233に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録するセンサ情報テーブルST-SVは、例えば、
図7に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド2331と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド2332と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド2333と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド2334とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU、さらに言い換えれば、被監視者Ob)ごとにレコードを持つ。
【0049】
症状履歴情報記憶部234は、症状の履歴を、センサID(すなわち、センサ装置SU、さらに言い換えれば、被監視者Ob)に対応付けて症状履歴情報として記憶するものである。症状は、種々の任意であってよく、症状履歴情報には、心不全の既往歴が含まれて良い。
【0050】
SV制御処理部22は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理するための回路である。そして、本実施形態では、SV制御処理部22は、さらに、所定の通知条件を満たす場合や端末装置TAAから指示を受け付けた場合に呼吸異常判定部143の判定結果を所定の外線電話機ICTに通知し、外線電話機ICTから指示を受け付けた場合に被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを前記被監視者Obに対応付けられた所定の外線電話機ICTに通知する。SV制御処理部22は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221、サーバ側監視通知処理部(SV監視通知処理部)222および時計部223を機能的に備える。
【0051】
SV制御部221は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVの全体制御を司るものである。
【0052】
SV監視通知処理部222は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行して必要に応じて所定の情報を通知するものであり、本実施形態では、SV監視処理部2221および通知処理部2222を機能的に備える。
【0053】
SV監視処理部2221は、センサ装置SUから、前記所定の行動の検知およびナースコールに関するイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAAへ通知するものである。より具体的には、SV監視処理部2221は、センサ装置SUから、前記所定の行動の検知およびナースコールに関する前記第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部2221は、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第A通知先フィールド2322から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。この通信アドレスは、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて通信アドレス対応関係から選定(検索)される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報がナースコールである場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報(ナースコール)が収容される。
【0054】
通知処理部2222は、センサ装置SUから、前記呼吸異常の検知に関するイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記呼吸異常に基づいて通知条件を求め、この求めた通知条件に対応する通知先を第1通知先として、装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先情報テーブルATに登録された条件別通知先対応関係から選定し、この選定した第1通知先へ、前記呼吸異常を通知する。より具体的には、通知処理部2222は、センサ装置SUから、前記呼吸異常の検知に関する前記第1イベント通知通信信号を受信すると、SV監視処理部2221と同様に、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、通知処理部2222は、この受信した第1イベント通知通信信号にイベント情報として収容された呼吸異常に基づいて、通知条件を求める。本実施形態では、この通知条件を求める際に、通知処理部2222は、症状履歴情報記憶部234に記憶され、この受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDに対応する被監視者Obに対応付けられた症状履歴情報にさらに基づいて前記通知条件を求める。より詳しくは、呼吸異常であって前記被監視者Obの症状履歴情報が心不全の既往歴を含む場合には、通知処理部2222は、前記通知条件として、緊急度が相対的に高い場合である前記第B条件と決定し、第B通知先を第1通知先として、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する第1通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第B通知先フィールド2323から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、医療関係者の扱う携帯電話機TAB)へ、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請するための通信信号(臨終判定要請通信信号)を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記臨終判定要請通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDに対応する被監視者Obの氏名、前記第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像、ならびに、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請する旨の所定のメッセージ(例えば、「臨終判定要請」等)が収容される。なお、本実施形態では、前回の臨終判定要請通信信号の送信から、被監視者Obの容態の成り行きを見る、いわゆる様子見を行うために、再度の臨終判定要請通信信号の送信は、前回の臨終判定要請通信信号の送信から、予め設定された所定の時間の経過後に実行される。前記所定の時間は、任意に適宜に設定され、例えば3時間や6時間等に設定される。なお、被監視者Obの容態を勘案するために、前記所定の時間は、臨終判定要請通信信号を受信した携帯電話機TABを扱う医療関係者(例えば医師等)によって、携帯電話機TABを介して設定されてもよい。一方、呼吸異常であって前記被監視者Obの症状履歴情報が心不全の既往歴を含む場合を除く他の場合には、通知処理部2222は、前記通知条件として、緊急度が相対的に低い場合である前記第A条件と決定し、第A通知先を第1通知先として、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する第1通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第A通知先フィールド2322から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像が収容される。
【0055】
そして、通知処理部2222は、前記第2イベント通知通信信号によって前記呼吸異常を通知した前記第1通知先の端末装置SP、TAAから、前記呼吸異常を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、この選定した第2通知先へ、前記呼吸異常を通知する再通知処理を行う。より具体的には、前記第1通知先の端末装置SP、TAAから、前記呼吸異常を転送するための通信信号(臨終判定希望通信信号)を受信した場合に、通知処理部2222は、前記受信した臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第2通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第B通知先フィールド2323から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、医療関係者の扱う携帯電話機TAB)へ、臨終判定要請通信信号を送信する。この臨終判定要請通信信号には、前記臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する被監視者Obの氏名、前記臨終判定希望通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像、ならびに、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請する旨の所定のメッセージ(例えば、「臨終判定要請」等)が収容される。
【0056】
なお、前記臨終判定希望通信信号には、後述するように、前記第1通知先の端末装置SP、TAAが受信した前記第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像、ならびに、前記臨終判定の希望として前記呼吸異常を転送する指示が収容される。
【0057】
さらに、通知処理部2222は、前記臨終判定要請通信信号によって前記呼吸異常を通知した前記第1または第2通知先としての外線電話機ICT(本実施形態では、医療関係者の扱う携帯電話機TAB)から、被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを通知する第2指示を受け付けた場合に、前記被監視者Obに対応付けられた第3通知先へ、前記メッセージを通知する。より具体的には、前記第1または第2通知先としての携帯電話機TABから、被監視者Obが最後のときである旨を表す前記メッセージの通知を求めるための通信信号(臨終通知希望通信信号)を受信した場合に、通知処理部2222は、前記受信した臨終通知希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第C通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第C通知先フィールド2324から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)へ、臨終通知通信信号を送信する。前記臨終通知通信信号には、被監視者Obが最後のときである旨を表す前記メッセージが収容される。前記メッセージは、テキストであって良いが、固定電話機TLでも携帯電話機でも対応可能であるため、音声であることが好ましい。
【0058】
なお、前記臨終通知希望通信信号には、後述するように、前記臨終判定要請通信信号に収容されたセンサIDおよび被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを通知する第2指示が収容される。
【0059】
時計部223は、時分を計時するものである。計時部223は、年月日をさらに計時しても良い。
【0060】
なお、管理サーバ装置SVは、
図4に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。
【0061】
このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
【0062】
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAAについて説明される。
【0063】
携帯端末装置TAAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。そして、本実施形態では、管理サーバ装置SVから呼吸異常の第2イベント通知通信信号を受信すると、後述するように、携帯端末装置TAAは、最後のときであるか否かの臨終判定を医療関係者に希望する、ユーザ(監視者)による入力操作を受け付けて管理サーバ装置SVを介して、前記医療関係者の取り扱う携帯電話機TABへ通知する。このような携帯端末装置TAAは、本実施形態では、例えば、
図8に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
【0064】
TA音入出力部34は、SU音入出力部12と同様に、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。
【0065】
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知されたイベントに関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、応対)を実行する意思がある旨(“対応する”)の入力操作、呼吸の監視の継続を指示する復旧の入力操作や、臨終判定の希望の入力操作や、センサ装置SUにおける呼吸測定部112の測定結果の要求操作やおよびその終了操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類や、前記センサ装置SUで検知した呼吸異常や、前記センサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAAに入力される。
【0066】
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
【0067】
TA通信IF部31は、SU通信IF部15と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0068】
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するTAストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、TA表示部36に表示される画面情報、被監視者Obの前記監視情報およびセンサ装置SUに関するセンサ情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。これら監視情報およびセンサ情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331および端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332を機能的に備える。
【0069】
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒、呼吸異常およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻、対処の有無および復旧の有無等を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TA監視情報記憶部331は、
図5に示すように、SV監視情報テーブルMT-SVと同様な端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT-TAに前記監視情報を記憶する。
【0070】
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。TAセンサ情報記憶部332は、センサID、配設場所、被監視者名および備考を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TAセンサ情報記憶部332は、
図7に示すように、SVセンサ情報テーブルST-SVと同様な端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST-TAに前記センサ情報を記憶する。
【0071】
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。そして、本実施形態では、管理サーバ装置SVから呼吸異常の第2イベント通知通信信号を受信すると、TA制御処理部32は、最後のときであるか否かの臨終判定を医療関係者に希望する、ユーザ(監視者)による入力操作を受け付けて管理サーバ装置SVを介して、前記医療関係者の取り扱う携帯電話機TABへ通知する。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323および端末側ストリーミング処理部(TAストリーミング処理部)324を機能的に備える。
【0072】
TA制御部321は、携帯端末装置TAAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAAの全体制御を司るものである。
【0073】
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
【0074】
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIPによって音声通話を行う。
【0075】
TAストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
【0076】
このような携帯端末装置TAAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
【0077】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図9は、
図2に示す前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。
図10は、
図4に示す前記管理サーバ装置の動作を示すフローチャートである。
図11は、
図10に示すフローチャートにおける監視情報の処理を示すフローチャートである。
図12は、
図10に示すフローチャートにおける臨終判定要請の処理を示すフローチャートである。
図13は、
図8に示す前記携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
図14は、
図8に示す携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。
図15は、
図8に示す携帯端末装置に表示される第1モードの監視情報画面の一例を示す図である。
図16は、
図8に示す携帯端末装置に表示される第2モードの監視情報画面の一例を示す図である。
図17は、
図8に示す携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
図18は、
図8に示す携帯端末装置に表示される臨終判定要請画面の一例を示す図である。
【0078】
上記構成の被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部14には、SU制御部141、行動検知処理部142、呼吸異常判定部143、ナースコール処理部144およびSUストリーミング処理部145が機能的に構成される。管理サーバ装置SVでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部21には、SV制御部211、SV監視通知処理部222および時計部223が機能的に構成され、SV監視通知処理部222には、SV監視処理部2221および通知処理部2222が機能的に構成される。そして、携帯端末装置TAAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323およびTAストリーミング処理部324が機能的に構成される。
【0079】
まず、センサ装置SUの動作について説明する。センサ装置SUは、所定のサンプリング間隔で、例えば各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、呼吸異常を検知し、ナースコールの受付の有無を判定している。
【0080】
図9において、まず、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、センサ部11の撮像部111から1フレーム分の画像(画像データ)を前記対象画像として取得する(S10)。
【0081】
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14の行動検知処理部142によって、被監視者Obにおける所定の行動を検知する行動検知処理を前記処理S10で取得した対象画像に基づいて実行する(S11)。より具体的には、行動検知処理部142は、起床の成否を判定し、離床の成否を判定し、転落の成否を判定し、そして、転倒の成否を判定する。
【0082】
次に、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、前記行動検知処理S11で被監視者Obにおける所定の行動が検知されたか否かを判定する。この判定の結果、前記所定の行動が検知されていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S14を実行し、一方、前記所定の行動が検知されている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S13を実行した後に、処理S14を実行する。
【0083】
この処理S13では、処理S11および処理S12で検知した所定の行動を管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAAへ通知するために、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、前記所定のイベントとして前記所定の行動の検知に関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記所定のイベント(ここでは、起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数)および前記イベントに関わる対象画像を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
【0084】
前記処理S14では、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、センサ部11の呼吸測定部112からその測定結果を取得し、SU記憶部16に記憶する。SU記憶部16には、被監視者Obの呼吸異常の検知に必要な、呼吸測定部112の測定結果が少なくとも記憶される。
【0085】
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14の呼吸異常判定部143によって、被呼吸測定部112の測定結果に基づいて被監視者Obの呼吸異常を検知する呼吸異常検知処理を前記処理S14で取得した呼吸測定部112の測定結果に基づいて実行する(S15)。より具体的には、呼吸異常判定部143は、呼吸停止の成否を判定し、睡眠時無呼吸の成否を判定し、徐呼吸の成否を判定し、頻呼吸の成否を判定し、低呼吸の成否を判定し、過呼吸の成否を判定し、Kussmaulの大呼吸の成否を判定し、そして、Cheyne-Stokes呼吸の成否を判定する。
【0086】
次に、センサ装置SUは、呼吸異常判定部143によって、前記呼吸異常検知処理S15で被監視者Obの呼吸異常が検知されたか否かを判定する。この判定の結果、前記呼吸異常が検知されていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S18を実行し、一方、前記呼吸異常が検知されている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S17を実行した後に、処理S18を実行する。
【0087】
この処理S17では、処理S14および処理S15で検知した呼吸異常を管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAAへ通知するために、センサ装置SUは、呼吸異常判定部143によって、前記所定のイベントとして前記呼吸異常の検知に関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、呼吸異常判定部143は、自機のセンサID、前記所定のイベント(ここでは呼吸異常)および前記イベントに関わる対象画像を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
【0088】
前記処理S18では、センサ装置SUは、ナースコール処理部144によって、ナースコールを受け付けているか否かを判定する。すなわち、
図9に示す処理S10ないし処理S19は、前記所定のサンプリング間隔で繰り返し実行されるが、前回における処理S18の実行から今般における処理S18の実行までの間に、ナースコール受付操作部13が操作されたか否かが判定される。この判定の結果、ナースコール受付操作部13が操作されず、ナースコールを受け付けていない場合(No)には、センサ装置SUは、今回の本処理を終了し、一方、ナースコール受付操作部13が操作され、ナースコールを受け付けている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S19を実行した後に、今回の本処理を終了する。
【0089】
この処理S19では、処理S18でその受付が判明したナースコールを管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAAへ通知するために、センサ装置SUは、ナースコール処理部144によって、ナースコールに関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、ナースコール処理部144は、自機のセンサIDおよびナースコール受付情報を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
【0090】
被監視者Obにおける所定の行動の検知、呼吸異常の検知およびナースコールの受付それぞれに関し、センサ装置SUは、以上のように動作している。
【0091】
次に、管理サーバ装置SVの動作について説明する。一方、
図10において、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV制御部221によって、SV通信IF部21で通信信号を受信したか否かを判定する(S21)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、管理サーバ装置SVは、処理をS21に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、管理サーバ装置SVは、次の処理S22を実行する。すなわち、管理サーバ装置SVは、通信信号の受信を待ち受けている。
【0092】
処理S22では、管理サーバ装置SVは、SV制御部221によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、管理サーバ装置SVは、前記受信した通信信号が第1イベント通知通信信号である場合(第1イベント通知)には、処理S23を実行した後に処理S27を実行し、前記受信した通信信号が臨終判定希望通信信号である場合(臨終判定希望)には、処理S24を実行した後に処理S27を実行し、前記受信した通信信号が臨終通知希望通信信号である場合(臨終通知希望)には、処理S25を実行した後に処理S27を実行し、そして、前記受信した通信信号がこれら第1イベント通知通信信号、臨終判定希望通信信号および臨終通知希望通信信号のいずれでもない場合(その他)には、処理S26を実行した後に処理S27を実行する。
【0093】
処理S23では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV監視通知処理部222によって、処理S21でセンサ装置SUから受信した第1イベント通知通信信号を処理する。
【0094】
より具体的には、
図11において、まず、SV監視通知処理部222は、処理S21でセンサ装置SUから受信した第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が呼吸異常であるか否かを判定する(S231)。この判定の結果、前記イベント情報が呼吸異常ではない場合(前記所定の行動の種類、ナースコールである場合、No)には、SV監視通知処理部222は、SV監視処理部2221によって処理S232を実行し、前記イベント情報が呼吸異常である場合(Yes)には、SV監視通知処理部222は、SV監視処理部2221によって処理S233を実行する。
【0095】
この処理S232では、SV監視処理部2221は、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)し、その後に、処理S237を実行する。
【0096】
一方、前記処理S233では、通知処理部2222は、SV監視処理部2221の処理S232と同様に、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)し、その後に、処理S234を実行する。
【0097】
この処理S234では、通知処理部2222は、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容された呼吸異常に基づいて通知条件を求める。より具体的には、本実施形態では、通知処理部2222は、症状履歴情報記憶部234から、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID(言い換えれば、前記センサIDを持つセンサ装置SUに対応付けられた被監視者Ob)に対応する症状履歴情報を取り出す。次に、通知処理部2222は、呼吸異常およびこの取り出した症状履歴情報に基づいて通知条件を決定する。より詳しくは、呼吸異常であって前記被監視者Obの症状履歴情報が心不全の既往歴を含む場合には、通知処理部2222は、前記通知条件として前記第B条件と決定し、呼吸異常であって前記被監視者Obの症状履歴情報が心不全の既往歴を含む場合を除く他の場合には、通知処理部2222は、前記通知条件として前記第A条件と決定する。
【0098】
次に、通知処理部2222は、前記処理S234で求められた通知条件の種類を判定する。この判定の結果、前記処理S234で求められた通知条件が第A条件である場合(通常)には、通知処理部2222は、処理S237を実行し、前記処理S234で求められた通知条件が第B条件である場合(非常時)には、通知処理部2222は、処理S236を実行する。
【0099】
この処理S236では、通知処理部2222は、後述の処理S238や処理S242でSV記憶部23に記憶された、前回の臨終判定要請通信信号の送信時刻から、予め設定された前記所定の時間が経過しているか否かを判定する。この判定の結果、前記所定の時間が経過している場合(Yes)には、通知処理部2222は、処理S238を実行し、前記所定の時間が経過していない場合(No)には、通知処理部2222は、本処理S23を終了し、次の処理S27を実行する。なお、この場合には、第2イベント通知通信信号を端末装置SP、TAAへ送信するように、通知処理部2222が構成されても良い。
【0100】
前記処理S237では、SV監視通知処理部222は、SV監視処理部2221または通知処理部2222によって、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第A通知先フィールド2322から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAAへ第2イベント通知通信信号を送信し、本処理S23を終了し、次の処理S27を実行する。
【0101】
そして、前記処理S238では、通知処理部2222は、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する第1通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第B通知先フィールド2323から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(携帯電話機TAB)へ臨終判定要請通信信号を送信し、時計部223から現在時刻を取得し、この取得した現在時刻を、臨終判定要請通信信号の送信時刻として、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID(前記被監視者Ob)と対応付けてSV記憶部23に記憶し、本処理S23を終了し、次の処理S27を実行する。
【0102】
図10に戻って、処理S24では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV監視通知処理部222によって、処理S21で受信した臨終判定希望通信信号を処理する。
【0103】
より具体的には、
図12において、まず、通知処理部2222は、SV記憶部23に記憶された、前回の臨終判定要請通信信号の送信時刻から、予め設定された前記所定の時間が経過しているか否かを判定する(S241)。この判定の結果、前記所定の時間が経過している場合(Yes)には、通知処理部2222は、処理S242を実行し、前記所定の時間が経過していない場合(No)には、通知処理部2222は、処理S243を実行する。
【0104】
この処理S242では、通知処理部2222は、前記処理S21で受信した臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第2通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第B通知先フィールド2323から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(携帯電話機TAB)へ臨終判定要請通信信号を送信し、時計部223から現在時刻を取得し、この取得した現在時刻を、臨終判定要請通信信号の送信時刻として、前記処理S21で受信した臨終判定希望通信信号に収容されたセンサID(前記被監視者Ob)と対応付けてSV記憶部23に記憶し、本処理S24を終了し、次の処理S27を実行する。
【0105】
一方、前記処理S243では、通知処理部2222は、前記処理S21で受信した臨終判定希望通信信号の送信元に、様子見中である旨を通知するための通信信号(様子見中通知通信信号)を送信し、本処理S24を終了し、次の処理S27を実行する。前記様子見中通知通信信号には、前記処理S21で受信した臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDおよび様子見中である旨を表すメッセージ(例えば、「様子見中」等)が収容される。
【0106】
図10に戻って、処理S25では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV監視通知処理部222によって、前記処理S21で受信した臨終通知希望通信信号を処理する。より具体的には、通知処理部2222は、前記処理S21で受信した臨終通知希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第C通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第C通知先フィールド2324から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)へ、臨終通知通信信号を送信し、次の処理S27を実行する。
【0107】
処理S26では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、処理S21で受信した通信信号に応じた適宜な処理を実行し、次の処理S27を実行する。
【0108】
そして、これら処理S23ないし処理S26それぞれの後に実行される前記処理S27では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、その稼働が終了(停止)か否かを判定する。この判定の結果、稼働の終了(停止)である場合(Yes)には、管理サーバ装置SVは、本処理を終了し、一方、稼働の終了(停止)ではない場合(No)には、管理サーバ装置SVは、処理を処理S21に戻す。
【0109】
第1イベント通知通信信号、臨終判定希望通信信号および臨終通知希望通信信号等に関し、管理サーバ装置SVは、以上のように動作している。
【0110】
次に、端末装置SP、TAAの動作について説明する。ここでは、代表的に、携帯端末装置TAAの動作について説明する。上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、
図14に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。
【0111】
そして、
図13において、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定する(S31)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、携帯端末装置TAAは、処理をS31に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、携帯端末装置TAAは、次の処理S32を実行する。すなわち、携帯端末装置TAAは、通信信号の受信を待ち受けている。
【0112】
処理S32では、携帯端末装置TAAは、TA制御部321によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAAは、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、次の処理S33を実行し、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合(その他)には、処理S31で受信した通信信号に応じた適宜な処理を行う処理S37を実行した後に本処理を終了する。
【0113】
処理S33では、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、処理S31で管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。
【0114】
この処理S33の次に、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示し(S34)、次の処理S35を実行する。より具体的には、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば
図15に示す、前記所定の行動に関する各情報を表示するための第1モードの監視情報画面52aをTA表示部36に表示し、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記呼吸異常である場合には、例えば
図16に示す、前記呼吸異常に関する各情報を表示するための第2モードの監視情報画面52bをTA表示部36に表示し、そして、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば
図17に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
【0115】
この第1モードの監視情報画面52aは、前記所定の行動に関する被監視者Obの監視情報を表示するための画面である。前記第1モードの監視情報画面52aは、例えば、
図15に示すように、メニューバー領域511と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
【0116】
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、起床、離床、転落および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。なお、TA記憶部33には、呼吸異常およびその呼吸異常を象徴的に表すアイコンも互いに対応付けられて予め記憶される。
図15に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、第1モードの監視情報画面52aでは、この監視情報画面52aに表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(応対、対処)を実施する意思が当該携帯端末装置TAAのユーザにある旨を表す実施意思情報を、当該携帯端末装置TAAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
【0117】
この第2モードの監視情報画面52bは、前記呼吸異常に関する被監視者Obの監視情報を表示するための画面である。前記第2モードの監視情報画面52bは、例えば、
図16に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、画像領域523と、「復旧する」ボタン527と、「臨終判定希望」ボタン528と、「呼吸波形を見る」ボタン529とを備える。この
図16に示す例では、検知情報表示領域522には、呼吸異常を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。
【0118】
「復旧する」ボタン527は、前記処理S31で受信された第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応付けられた被監視者Obの呼吸の監視に対する継続の指示を入力するためのボタンである。「臨終判定希望」ボタン528は、前記処理S31で受信された第2イベント通知通信信号に収容された呼吸異常の転送を指示し、この第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応付けられた被監視者Obが最後のときであるか否かの判定の要請を求める指示を入力するためのボタンである。「呼吸波形を見る」ボタン529は、前記処理S31で受信された第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの呼吸測定部112によって測定された測定結果の表示の指示を入力するためのボタンである。
【0119】
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、
図17に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。
【0120】
なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
【0121】
図13に戻って、処理S35では、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを判定する(S35)。この判定の結果、入力操作を受け付けていない場合(No)には、携帯端末装置TAAは、処理を処理S35に戻し、一方、前記判定の結果、入力操作を受け付けている場合には、携帯端末装置TAAは、次の処理S36を実行する。
【0122】
この処理S36では、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了する。
【0123】
例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると(すなわち、前記対応意思を受け付けると)、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT-TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応・復旧フィールド3316に、対応の受付を表す対応・復旧フラグ「1」を登録する。そして、TA制御処理部32は、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応受付情報)を収容した通信信号(対応受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この対応受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、この受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDをセンサIDフィールド2311に登録し、かつ、対応・復旧フィールド2316に対応・復旧フラグ「0」を登録するレコードを検索し、この検索したレコードの対応・復旧フィールド2316に対応・復旧フラグ「1」を登録し、そして、前記受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび対応受付情報を収容した通信信号(対応受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TAA間で同期される。
【0124】
また例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
【0125】
また例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAAは、ライブでの動画の表示を終了する。
【0126】
また例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「復旧する」ボタン524の入力操作を受け付けると、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「復旧する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT-TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応・復旧フィールド3316に、復旧の受付を表す対応・復旧フラグ「1」を登録する。そして、TA制御処理部32は、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「復旧する」を受け付けた旨を表す情報(復旧受付情報)を収容した通信信号(復旧受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この復旧受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、この受信した復旧受付通知通信信号に収容されたセンサIDをセンサIDフィールド2311に登録し、かつ、対応・復旧フィールド2316に対応・復旧フラグ「0」を登録するレコードを検索し、この検索したレコードの対応・復旧フィールド2316に対応・復旧フラグ「1」を登録し、そして、前記受信した復旧受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび復旧受付情報を収容した通信信号(復旧受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「復旧する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TAA間で同期される。
【0127】
また例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「呼吸波形を見る」ボタン529の入力操作を受け付けると、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUにおける呼吸測定部112の測定結果を要求する旨等の情報を収容した通信信号(呼吸波形要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信し、これに応じた管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して前記被監視者Obを監視するセンサ装置SUから呼吸測定部112の測定結果を順次に取得し、この順次に取得した呼吸測定部112の測定結果をSV記憶部23に記憶(記録)しつつ、前記携帯端末装置TAAへ返信する。これによって前記携帯端末装置TAAには、この管理サーバ装置SVで中継された呼吸測定部112の測定結果による前記被監視者Obの呼吸波形が、例えば、画像領域523に重ねて新たに開かれたウィンドウ内に、表示され、そして、「呼吸波形を見る」ボタン529に代え図略の「呼吸波形終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAAには、ライブでの呼吸波形が表示される。前記図略の「呼吸波形終了」ボタンは、呼吸波形の閲覧の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって測定される呼吸測定部112の測定結果の中継を管理サーバ装置SVに終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「呼吸波形終了」ボタンの入力操作を受け付けると、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの呼吸波形に対する中継の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(呼吸波形終了通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信し、前記ウィンドウを閉じる。これによって携帯端末装置TAAは、ライブでの呼吸波形の表示を終了する。
【0128】
また例えば、携帯端末装置TAAは、TA制御処理部32によって、「臨終判定希望」ボタン528の入力操作を受け付けると、TA監視処理部322によって、TA表示部36に表示している被監視者Obに対する臨終判定希望通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。この臨終判定希望通信信号には、前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像、ならびに、前記臨終判定の希望として前記呼吸異常を転送する指示が収容される。この臨終判定希望通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV監視通知処理部222の通知処理部2222によって、前記受信した臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第2通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第B通知先フィールド2323から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、医療関係者の扱う携帯電話機TAB)へ、臨終判定要請通信信号を送信する。この臨終判定要請通信信号には、上述したように、前記臨終判定希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する被監視者Obの氏名、前記臨終判定希望通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(呼吸異常)および前記イベント情報に関する対象画像、ならびに、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請する旨の所定のメッセージ(例えば、「臨終判定要請」等)が収容される。
【0129】
この臨終判定要請通信信号を受信すると、例えば医師等の医療関係者の取り扱う外線電話機ICTの携帯電話機TABは、前記呼吸異常に関する被監視者Obの監視情報、および、前記被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請する旨を表示する臨終判定要請画面を表示する。
【0130】
この臨終判定要請画面54は、例えば、
図18に示すように、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、画像領域523と、「復旧する」ボタン527と、「臨終通知希望」ボタン541と、「呼吸波形を見る」ボタン529とを備える。この臨終判定要請画面54では、被監視者名領域521には、被監視者名のみ表示され、検知情報表示領域522には、呼吸異常のアイコンのみが表示される。本実施形態では、このような臨終判定要請画面54を携帯電話機TABに表示するので、このために、臨終判定要請通信信号には、前記被監視者Obの氏名、前記呼吸異常のアイコン、前記対象画像および前記メッセージ(例えば、「臨終判定要請」等)を用いて、
図18に示す臨終判定要請画面54を構成するように、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語で記述したファイルのデータおよび前記センサIDが収容される。
【0131】
この臨終判定要請画面54において、携帯電話機TABを扱う医療関係者が被監視者Obが最後のときであると判定すると、前記医療関係者は、臨終判定要請画面54における「臨終通知希望」541を入力操作する。携帯電話機TABは、「臨終通知希望」ボタン541の入力操作を受け付けると、携帯電話機TABは、被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージの通知を求めるための臨終通知希望通信信号を管理サーバ装置SVへ返信する。この臨終通知希望通信信号には、前記受信した臨終判定要請通信信号に収容されたセンサIDおよび被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを通知する第2指示が収容される。上述の処理S21で、この臨終通知希望通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S25を順次に実行し、前記処理S25で通知処理部2222によって、前記受信した臨終通知希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第C通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第C通知先フィールド2324から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)へ、臨終通知通信信号を送信する。これによって前記被監視者Obに対応付けられている第C通知先へ、臨終通知通信信号が送信され、前記臨終通知通信信号を受信した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)を取り扱う者に、前記被監視者Obの最後のときである旨が連絡される。
【0132】
第2イベント通知通信信号等に関し、携帯端末装置TAは、以上のように動作している。
【0133】
ここで、このようなそれぞれ動作するセンサ装置SU、管理サーバ装置SVおよび端末装置SP、TAAを備える被監視者監視システムMS全体の動作について、一例を挙げて、説明する。
図19は、
図1に示す被監視者監視システムの一動作例を示すシーケンス図である。
【0134】
図19において、センサ装置SUは、
図9を用いて上述した処理S10ないし処理S19の各処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。この繰り返しの実行において、呼吸異常を検知すると、センサ装置SUは、呼吸異常に関する第1イベント通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。上述の処理S21で、この呼吸異常に関する第1イベント通信信号をセンサ装置SUから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S23を順次に実行する。この処理S23では、上述の処理S231、処理S233、処理S234および処理S235が順次に実行され、処理S235で通常条件が第A条件であると判定されると、処理S237が実行され、時刻T11において、第2イベント通知通信信号が第A通知先の携帯端末装置TAAへ送信される(C11)。
【0135】
さらに、呼吸異常を検知すると、センサ装置SUは、呼吸異常に関する第1イベント通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。管理サーバ装置SVは、上述の時刻T11と同様に動作し、時刻T21において、第2イベント通知通信信号が第A通知先の携帯端末装置TAAへ送信される(C21)。上述の処理S31で、この第2イベント通知通信信号を受信した第A通知先の携帯端末装置TAAは、処理S32ないし処理S34を順次に実行し、前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号にかかる第2モードの監視情報画面52bをTA表示部36に表示する。第A通知先の携帯端末装置TAAを扱う監視者は、この第2イベント通知通信信号にかかる第2モードの監視情報画面52bの画像領域523に表示された被監視者Obの画像を見て、前記被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を、医療関係者に求めたいと考え、「臨終判定希望」ボタン528を入力操作する。時刻T22において、処理S35で、この「臨終判定希望」ボタン528の入力操作を受け付けると、第A通知先の携帯端末装置TAAは、処理S36で臨終判定希望通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する(C22)。上述の処理S21で、この臨終判定希望通信信号を第A通知先の携帯端末装置TAAから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S24を順次に実行する。この処理S24では、上述の処理S241および処理S242が順次に実行され、時刻T23において、臨終判定要請通信信号が第B通知先の携帯電話機TABへ送信される(C23)。この臨終判定要請通信信号を受信した第B通知先の携帯電話機TABは、この受信した臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54を表示する。第B通知先の携帯電話機TABを扱う医療関係者は、この臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54の画像領域523に表示された被監視者Obの画像や、「呼吸波形を見る」ボタン529の入力操作に応じて表示された呼吸波形等を見て、前記被監視者Obが最後のときであると判定すると、「臨終通知希望」ボタン541を入力操作する。時刻T24において、「臨終通知希望」ボタン541の入力操作を受け付けた携帯電話機TABは、臨終通知希望通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する(C24)。上述の処理S21で、この臨終通知希望通信信号を第B通知先の携帯電話機TABから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S25を順次に実行する。この処理S25では、時刻T24において、管理サーバ装置SVは、前記処理S21で受信した臨終通知希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第C通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第C通知先フィールド2324から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)へ、臨終通知通信信号を送信する(C25)。
【0136】
一方、呼吸異常を検知すると、センサ装置SUは、呼吸異常に関する第1イベント通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。上述の処理S21で、この呼吸異常に関する第1イベント通信信号をセンサ装置SUから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S23を順次に実行する。この処理S23では、上述の処理S231、処理S233、処理S234および処理S235が順次に実行され、処理S235で通常条件が第B条件であると判定されると、処理S236および処理S238が順次に実行され、時刻T31において、臨終判定要請通信信号が第B通知先の携帯電話機TABへ送信される(C31)。この臨終判定要請通信信号を受信した第B通知先の携帯電話機TABは、この受信した臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54を表示する。第B通知先の携帯電話機TABを扱う医療関係者は、この臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54の画像領域523に表示された被監視者Obの画像や、「呼吸波形を見る」ボタン529の入力操作に応じて表示された呼吸波形等を見て、前記被監視者Obが最後のときではないと判定すると、時刻T32において、「復旧する」ボタン527を入力操作する。したがって、呼吸の監視がそのまま継続される。
【0137】
さらに、呼吸異常を検知すると、センサ装置SUは、呼吸異常に関する第1イベント通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。上述の処理S21で、この呼吸異常に関する第1イベント通信信号をセンサ装置SUから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S23を順次に実行する。この処理S23では、上述の処理S231、処理S233、処理S234および処理S235が順次に実行され、処理S235で通常条件が第B条件であると判定されると、管理サーバ装置SVは、処理S236を実行する。この処理S236で臨終判定要請通信信号における前回の送信から所定の時間が経過していないと判定されると、時刻T33において、臨終判定要請通信信号の送信が見送られる(すなわち、送信されない)。
【0138】
さらに、呼吸異常を検知すると、センサ装置SUは、呼吸異常に関する第1イベント通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。上述の処理S21で、この呼吸異常に関する第1イベント通信信号をセンサ装置SUから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S23を順次に実行する。この処理S23では、上述の処理S231、処理S233、処理S234および処理S235が順次に実行され、処理S235で通常条件が第B条件であると判定されると、管理サーバ装置SVは、処理S236を実行する。この処理S236で臨終判定要請通信信号における前回の送信から所定の時間が経過していると判定されると、時刻T34において、臨終判定要請通信信号が第B通知先の携帯電話機TABへ送信される(C32)。この臨終判定要請通信信号を受信した第B通知先の携帯電話機TABは、この受信した臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54を表示する。第B通知先の携帯電話機TABを扱う医療関係者は、この臨終判定要請通信信号にかかる臨終判定要請画面54の画像領域523に表示された被監視者Obの画像や、「呼吸波形を見る」ボタン529の入力操作に応じて表示された呼吸波形等を見て、前記被監視者Obが最後のときであると判定すると、「臨終通知希望」ボタン541を入力操作する。時刻T35において、「臨終通知希望」ボタン541の入力操作を受け付けた携帯電話機TABは、臨終通知希望通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する(C33)。上述の処理S21で、この臨終通知希望通信信号を第B通知先の携帯電話機TABから受信すると、管理サーバ装置SVは、上述の処理S22および処理S25を順次に実行する。この処理S25では、時刻T36において、管理サーバ装置SVは、前記処理S21で受信した臨終通知希望通信信号に収容されたセンサIDに対応する第C通知先を装置間情報記憶部232に記憶された条件別通知先対応関係情報テーブルATの第C通知先フィールド2324から選定(検索)し、この選定した外線電話機ICT(本実施形態では、固定電話機TL)へ、臨終通知通信信号を送信する(C34)。
【0139】
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、これに実装された被監視者監視方法は、呼吸異常判定部143の判定結果(すなわち、本実施形態では呼吸異常)を通知した第1通知先から、前記判定結果の転送の指示を受け付けた場合に、前記第1通知先とは異なる通知先へ、呼吸異常判定部143の判定結果を再通知する。このため、呼吸異常判定部143の判定結果が複数の通知先で考察され、被監視者Obにおける最後のときをより適切に判断できるから、より適切に前記連絡が実施できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、被監視者Obの最後のときにおける連絡を支援できる。
【0140】
上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、被監視者Obが最後のときである旨を表すメッセージを、前記被監視者Obに対応付けられた第3通知先(本実施形態では第C通知先)へ通知するので、被監視者Obの最後のときにおける連絡を支援できる。
【0141】
上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、被監視者Obに対応付けられた症状履歴情報にさらに基づいて前記通知条件を求めるので、より適切に前記通知条件を求めることができる。
【0142】
心不全の既往歴がある場合に、さらに呼吸異常が測定されると、被監視者が最後のときである可能性が高い。上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、前記症状履歴情報が心不全の既往歴であるので、より適切に前記通知条件を求めることができる。
【0143】
上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、「呼吸波形を見る」ボタン529を備えるので、前記呼吸測定部の測定結果を参照することによって、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定を要請した方が良いか否かや、被監視者Obが最後のときであるか否かを、より適切に判定できる。
【0144】
上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法では、前記第1通知先が前記介護士または医療関係者であり、前記第2通知先が前記医療関係者であるので、被監視者Obが最後のときであるか否かを介護士によって一次判定でき、介護士が判定困難な場合に、さらに、前記被監視者Obが最後のときであるか否かを医療関係者によって二次判定できる。このため、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置(センサ装置SU、管理サーバ装置SV)および被監視者監視方法は、被監視者Obが最後のときであるか否かをより適切に判定でき、前記呼吸異常判定部143の判定結果が介護士および医療関係者へ同時に通知される場合に較べて、医療関係者の負荷が軽減される。
【0145】
なお、上述の実施形態では、通知条件が第B条件である場合は、呼吸異常であって前記被監視者Obの症状履歴情報が心不全の既往歴を含む場合であったが、これに代え、あるいは、これに加えて、次の場合も通知条件が第B条件であると決定されても良い。
【0146】
第1には、所定の期間内に、2回目の呼吸異常があった場合に、通知条件は、第B条件であると決定される。所定の期間内に2回の呼吸異常があると、最後のときである可能性が高くなるからである。このような場合では、前記症状履歴情報は、所定の期間内に前記呼吸異常判定部で判定された前記被監視者の呼吸異常であり、症状履歴情報記憶部234には、呼吸異常および呼吸異常にかかる第1イベント通知通信信号の受信時刻が、センサID(被監視者Ob)に対応付けられて記憶される。前記所定の期間は、例えば30分、1時間、3時間、6時間等の適宜に設定される。
【0147】
第2には、呼吸異常がいわゆる低換気系(例えば徐呼吸、低呼吸)であって、バイタルが異常である場合に、通知条件は、第B条件であると決定される。バイタルは、例えば、血中酸素濃度(SpO
2)であり、その低下が異常とされる(予め設定された閾値以下の血中酸素濃度)。このような場合では、センサ装置SUは、
図2に破線で示すように、センサ部11に、前記バイタルを測定するバイタル測定部113をさらに備え、バイタル測定部113の測定結果をさらに管理サーバ装置SVへ送信する。バイタル測定部113は、例えば血中酸素濃度を測定するパルスオキシメータ等を備えて構成される。
【0148】
また、上述の実施形態において、通知処理部2222は、前記第2通知先を前記第1通知先として前記再通知処理を行うように構成されても良い。例えば、第A通知先が複数の通知先を含み、第A通知先フィールド2322が前記複数の通知先を登録できるように複数のサブフィールドを備えて構成される。そして、第A通知先における複数の通知先から、前記再通知処理ごとに順次に通知先が選定される。これによれば、例えば、新人の介護士が、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定の要請に迷った場合に、その教育係の介護士や介護士長等の、より経験豊かな介護士の判断を求めることができる。また例えば、第B通知先が複数の通知先を含み、第B通知先フィールド2323が前記複数の通知先を登録できるように複数のサブフィールドを備えて構成される。そして、第B通知先における複数の通知先から、前記再通知処理ごとに順次に通知先が選定される。これによれば、例えば、新人の医師が、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定に迷った場合に、その教育係の医師や医師長等の、より経験豊かな医師の判断を求めることができる。また例えば、これによれば、A分野を専門とする医師が、被監視者Obが最後のときであるか否かの判定に迷った場合に、A分野ではない他のB分野を専門とする医師の判断を求めることができる。
【0149】
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
【0150】
一態様にかかる被監視者監視装置は、監視対象である被監視者に対応付けて設けられ、前記被監視者の呼吸を測定する呼吸測定部と、前記呼吸測定部の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定する呼吸異常判定部と、所定の基準に応じて分類された複数の通知先を、所定の通知条件と対応付けて条件別通知先情報として記憶する条件別通知先情報記憶部と、前記呼吸異常判定部の判定結果に基づいて通知条件を求め、前記求めた通知条件に対応する通知先を第1通知先として、前記条件別通知先情報記憶部に記憶された条件別通知先情報から選定し、前記選定した第1通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する通知処理部とを備える。そして、前記通知処理部は、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知した前記第1通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常判定部の判定結果を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、前記選定した第2通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知する再通知処理を行う。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記通知処理部は、前記第2通知先を前記第1通知先として前記再通知処理を行う。好ましくは、上述の被監視者監視装置は、センサ装置と、前記センサ装置と通信可能に接続された管理サーバ装置とを備え、前記センサ装置は、前記呼吸測定部と、前記呼吸異常判定部と、前記呼吸異常判定部の判定結果を前記管理サーバ装置へ通知する呼吸異常通知処理部とを備え、前記管理サーバ装置は、前記条件別通知先情報記憶部と、前記通知処理部とを備える。
【0151】
このような被監視者監視装置は、呼吸異常判定部の判定結果を通知した第1通知先から、前記判定結果の転送の指示を受け付けた場合に、前記第1通知先とは異なる通知先へ、前記呼吸異常判定部の判定結果を再通知する。このため、呼吸異常判定部の判定結果が複数の通知先で考察され、被監視者における最後のときをより適切に判断できるから、より適切に前記連絡が実施できる。したがって、上記被監視者監視装置は、被監視者の最後のときにおける連絡を支援できる。
【0152】
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、前記複数の通知先は、前記被監視者に対応付けられ、最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先を含み、前記通知処理部は、前記呼吸異常判定部の判定結果を通知した前記第1または第2通知先から、前記被監視者が最後のときである旨を表す前記メッセージを通知する第2指示を受け付けた場合に、前記被監視者に対応付けられた第3通知先へ、前記メッセージを通知する。
【0153】
このような被監視者監視装置は、被監視者が最後のときである旨を表すメッセージを、前記被監視者に対応付けられた第3通知先へ通知するので、被監視者の最後のときにおける連絡を支援できる。
【0154】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視装置において、症状の履歴を、前記被監視者に対応付けて症状履歴情報として記憶する症状履歴情報記憶部をさらに備え、前記通知処理部は、前記被監視者に対応付けられた症状履歴情報にさらに基づいて前記通知条件を求める。
【0155】
このような被監視者監視装置は、前記被監視者に対応付けられた症状履歴情報にさらに基づいて前記通知条件を求めるので、より適切に前記通知条件を求めることができる。
【0156】
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、前記症状履歴情報は、心不全の既往歴である。
【0157】
心不全の既往歴がある場合に、さらに呼吸異常が測定されると、被監視者が最後のときである可能性が高い。上記被監視者監視装置は、前記症状履歴情報が心不全の既往歴であるので、より適切に前記通知条件を求めることができる。
【0158】
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、前記症状履歴情報は、所定の期間内に前記呼吸異常判定部で判定された前記被監視者の呼吸異常である。
【0159】
所定の期間内に重ねて呼吸異常が測定された場合、被監視者が最後のときである可能性が高い。上記被監視者監視装置は、前記症状履歴情報が所定の期間内に前記呼吸異常判定部で判定された前記被監視者の呼吸異常であるので、より適切に前記通知条件を求めることができる。
【0160】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視装置において、前記第2通知先から、前記呼吸測定部の測定結果を通知する第3指示を受け付けた場合に、前記呼吸測定部の測定結果を前記第2通知先へ通知する呼吸測定結果通知処理部をさらに備える。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記呼吸測定結果通知処理部は、さらに、前記第1通知先から、前記呼吸測定部の測定結果を通知する第4指示を受け付けた場合に、前記呼吸測定部の測定結果を前記第1通知先へ通知する。
【0161】
このような被監視者監視装置は、呼吸測定結果通知処理部を備えるので、前記第2通知先は、前記呼吸測定部の測定結果を参照することによって、被監視者が最後のときであるか否かをより適切に判定できる。
【0162】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視装置において、前記複数の通知先は、介護士、医療関係者、および、前記被監視者に対応付けられ最後のときである旨を表すメッセージを通知する第3通知先の3個の通知先から成り、前記第1通知先は、前記介護士または医療関係者であり、前記第2通知先は、前記医療関係者である。
【0163】
このような被監視者監視装置は、被監視者が最後のときであるか否かを介護士によって一次判定でき、介護士が判定困難な場合に、さらに、前記被監視者が最後のときであるか否かを医療関係者によって二次判定できる。このため、上記被監視者監視装置は、被監視者が最後のときであるか否かをより適切に判定でき、前記呼吸異常判定部の判定結果が介護士および医療関係者へ同時に通知される場合に較べて、医療関係者の負荷が軽減される。
【0164】
他の一態様にかかる被監視者監視方法は、監視対象である被監視者に対応付けて実行され、前記被監視者の呼吸を測定する呼吸測定工程と、前記呼吸測定工程の測定結果に基づいて前記被監視者の呼吸が異常であるか否かを判定する呼吸異常判定工程と、所定の基準に応じて分類された複数の通知先と所定の通知条件とを対応付けた条件別通知先情報から、前記呼吸異常判定工程の判定結果に基づいて求められた通知条件に対応する通知先を第1通知先として選定し、前記選定した第1通知先へ、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知する通知処理工程とを備える。そして、前記通知処理工程は、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知した前記第1通知先から、前記呼吸異常判定工程の判定結果を転送する指示を受け付けた場合に、前記複数の通知先から、前記呼吸異常判定工程の判定結果を既に通知した通知先を除く他の通知先を第2通知先として選定し、前記選定した第2通知先へ、前記呼吸異常判定工程の判定結果を通知する再通知処理を行う。
【0165】
このような被監視者監視方法は、呼吸異常判定工程の判定結果を通知した第1通知先から、前記判定結果の転送の指示を受け付けた場合に、前記第1通知先とは異なる通知先へ、前記呼吸異常判定工程の判定結果を再通知する。このため、呼吸異常判定工程の判定結果が複数の通知先で考察され、被監視者における最後のときをより適切に判断できるから、より適切に前記連絡が実施できる。したがって、上記被監視者監視方法は、被監視者の最後のときにおける連絡を支援できる。
【0166】
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続される被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムであって、前記被監視者監視装置は、これら上述のいずれかの被監視者監視装置である。
【0167】
このような被監視者監視システムは、これら上述のいずれかの被監視者監視装置を備えるので、被監視者の最後のときにおける連絡を支援できる。
【0168】
この出願は、2016年6月9日に出願された日本国特許出願特願2016-115042を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
【0169】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本発明によれば、監視対象である被監視者を監視する被監視者監視装置、被監視者監視方法およびに被監視者監視システムが提供できる。