(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】車両群
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220323BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20220323BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
G08G1/00 X
G08G1/09 D
G08G1/09 H
G01C21/34
(21)【出願番号】P 2019208380
(22)【出願日】2019-11-19
【審査請求日】2021-09-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】709005245
【氏名又は名称】山内 和博
(72)【発明者】
【氏名】山内 和博
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-064662(JP,A)
【文献】特開2009-250637(JP,A)
【文献】特開2012-238169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/00-60/00
G01C 21/00-21/36
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先頭車両及び後続車両からなる隊列を成して走行し、前記後続車両は、前記先頭車両に追従走行する車両群であって、
前記後続車両は、
前記先頭車両が交通信号機を通過した後に当該交通信号機の停止を表す信号により一時停止した場合、信号停止信号を送信する第2の送信部と、
前記先頭車両からの指示信号を受信する第2の受信部と、
を有し、
前記先頭車両は、
前記後続車両の第2の送信部からの上記信号停止信号を受信する第1の受信部と、
前記後続車両の第2の送信部が上記信号停止信号を送信し、前記先頭車両の第1の受信部が上記信号停止信号を受信した場合、前記先頭車両との相対的な走行速度の関係において前記後続車両の走行速度を前記先頭車両の走行速度より速くさせる指示信号を前記後続車両の第2の受信部に送信する第1の送信部と、
を有する車両群。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車に関わり、特に、複数の自動運転車を含む隊列を編成して走行する車両群に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の自動運転技術の開発が加速化し、その技術は、カーナビゲーション技術、高度な無線通信技術、AI技術等と結合し、人的操作が殆ど不要な水準に達している。特許文献1には、隊列を組んで走行する車両群についてその隊列の長さが現在走行中の高速道路の合流区間の長さより長い場合、その隊列を分割することにより、合流予定の車両がその分割された車両の間に進入することができるようにするものである。また、分割された隊列を再度1つの隊列に戻す際には、後続する車両の目的地及び走行スケジュールの適性に基づいて行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1には、分割された隊列を1つの隊列に戻す際に、分割された隊列が如何にして1つの隊列に戻るかは開示されていない。
【0005】
本発明の目的は、自動運転車を含む分断された車両群の隊列を早急に元の隊列に戻す技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明においては、先頭車両及び後続車両からなる隊列を成して所定の速度にて走行し、上記後続車両は、上記先頭車両に追従走行する車両群であって、上記後続車両は、上記先頭車両が交通信号機を通過した後に当該交通信号機の停止を表す信号により一時停止した場合、信号停止信号を送信する第2の送信部と、上記先頭車両からの指示信号を受信する第2の受信部と、を有し、上記先頭車両は、上記後続車両の第2の送信部からの上記信号停止信号を受信する第1の受信部と、上記後続車両の第2の送信部が上記信号停止信号を送信し、上記先頭車両の第1の受信部が上記信号停止信号を受信した場合、上記先頭車両との相対的な走行速度の関係において上記後続車両の走行速度をより速くさせる指示信号を上記後続車両の第2の受信部に送信する第1の送信部と、を有する。
【0007】
この構成により、後続車両が交通信号機によって一旦停止することによって隊列が分断されても、この一旦停止した後続車両は、信号停止信号の送信により早急に先頭車両に追いつくことができ、これにより一旦分断された隊列を再度早期に形成することが可能となる。
【0029】
この構成により、先頭車両から所定の距離以上離隔した後続車両を検出し、上記先頭車両の現在の位置情報に基づいて再探索を行う指示信号を送信することによって、後続車両は、先頭車両、又は当該先頭車両及び当該後続車両に続いて走行する後続車両を含む隊列に向かって走行し、接近することができ、その後、合流することとなる。これによって、分断された隊列を迅速に元に戻すことができる。また、これにより、例えば、先頭車両並びにその先頭車両に続く後続車両及び分断された後続車両の間に、他の車両を挟む状況を回避することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明においては、自動運転車を含む分断された車両群の隊列を元の隊列に戻す際に、極めて迅速にかつ確実に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の車両群の実施例1における回路構成ブロック図である。
【
図2】本発明の車両群の実施例1における回路構成ブロック図である。
【
図3】本発明の車両群の実施例2における回路構成ブロック図である。
【
図4】本発明の車両群の実施例2における回路構成ブロック図である。
【
図5】本発明の車両群の第1の実施例における動作フローチャートである。
【
図6】本発明の車両群の第2の実施例における動作フローチャートである。
【
図7】本発明の車両群の実施例における走行説明図である。
【
図8】本発明の車両群の実施例における走行説明図である。
【
図9】本発明の車両群の実施例における走行説明図である。
【
図10】本発明の車両群の実施例における走行説明図である。
【
図11】本発明の車両群の実施例における走行説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(実施例1)以下、図面に沿って本発明の車両群の実施例について説明する。尚、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
図1を参照して、本発明の車両群の車両の実施例における回路構成について詳細に説明する。尚、上記車両群は、1台の先頭車両及び当該先頭車両に続いて走行する複数の後続車両を有する。また、本実施例では、先頭車両及び各後続車両共に自動運転が可能な車両である。更に、各後続車両は、直前の車両に続いて走行する追従走行の機能も有している。これは、他の実施例においても同様である。
【0034】
図1にて、本実施例の先頭車両Aの回路ブロックの構成を説明する。本先頭車両は、基本走行における駆動のためのアクセル部11A並びにそのアクセル部により制御されるアクセル制御部11B、操舵を行うステアリング部13A並びにその制御を行うステアリング駆動制御部13B、自車の制動を行うブレーキ部14A並びにその制御を行うブレーキ制御部14B、及び上記アクセル制御部により制御されるエンジン部12を有する。
【0035】
更に、本車両Aは、手動運転機能、自動運転機能、カーナビゲーション機能、追従走行機能等を備える。よって、本自動運転車の自動運転機能については、ECU(Electronic Control Unit)等からなる制御部10がアクセル部11A、ブレーキ部14A、ハンドル(ステアリング部)13A、及び方向指示器部(図示せず)の運転操作を自動的に制御する。即ち、本車両は、カーナビ機能部16により走行ルートが設定され、その走行ルートに沿って走行案内を受けながら、カメラ部20及び/又はレーダー部21により自動走行又は追従走行をすることができる。
【0036】
また、カメラ部20は、本車両の周囲を撮像するが、主に自車の直前の車両及び自車の直後の車両の映像を鮮明に撮像することができる。また、この撮像された映像は、第1の記憶部28に格納され記憶される。また、レーダー部21は、車外の物体との距離を計測するが、主に直前及び直後の車両との距離を計測する。カーナビゲーション機能部15は、目的地及び経由地を設定すると、GPS(Global Positioning System)を利用して、経由地を介して目的地までの走行案内を行い、また、自車位置及び他車位置を検出する。
【0037】
第1の送信部26は、後続車両の第2の受信部(後述)に指示信号及び自車の位置情報を送信する。一方、第1の受信部27は、後続の車両の第2の送信部(後述)からの自車の位置情報を含む各種信号を受信する。よって、本実施例では、先頭車両及び各後続車両は、相互に自車位置情報を交換している。また、速度検出部22は、自車の速度を検出し、現在の走行速度が所定の速度以上か以下かも検出する。画像認識部23は、道路に設置してある交通信号機の赤、黄、青及びそれらの点滅を認識し、また、前方を走行する後続車両の後部の映像も認識する。この認識は、カメラ部20が撮像した映像内に直前の車両の後部の映像が存在することを認識するものである。前車判定部24は、走行前に事前に第1の記憶部に記憶した後続車両の後部映像とカメラ部20が撮像した自車の直前の車両の後部の映像とが異なるか否かを判定する。位置情報取得部25は、先頭車両及び各後続車両の位置情報を、先頭車両、各後続車両又は基地局から送信された上記位置情報を無線で取得する。更に、前車判定部24は、第1の受信部27又は位置情報取得部25が取得した他の後続車の位置情報に基づいて自車の直前に後続車両が位置するか否かも検出することもできる。
【0038】
更に、表示部16は、カーナビゲーション機能部15による地図表示、走行案内、警告報知等の機能を有し、自車位置の検出も行う。運転モード切換部17は、手動運転と自動運転とを相互に切り換える。車内スピーカ部18は、カーナビゲーション機能部15による走行案内に関するアナウンスを行う。車内マイク部19は、運転者の音声により運転について指示できる。また、先頭車両Aの第1の記憶部28には、各後続車両のID(Identification)とそれに対応する走行順とが記憶されている。これにより、先頭車両Aからの指示信号は、上記IDを基に後続車両を指定して送信することができる。この機能は、他の実施例でも同様である。
【0039】
次に、
図2にて、本実施例の後続車両の回路ブロックの構成を説明する。ここで、
図1の先頭車両において、同じ名称の各部は、同じ又は同等の機能を有するものとする。
【0040】
第2の送信部46は、先頭車両の第1の受信部27に各種信号を送信する。また、第2の受信部47は、先頭車両の第1の送信部26からの指示信号を受信する。尚、上述の先頭車両の構成と後続車両の構成からして、走行中に、1台の後続車両が先頭車両を追い越して本隊列の最前列に位置するようになった場合、先頭車両からの指示信号によって、当該後続車両を先頭車両に変更することも可能である。尚、上記第1及び第2の記憶部には、後続車両の台数も記憶されている。
【0041】
次に、
図5を参照しながら、本実施例における車両群の動作について詳細に説明する。ステップ1では、運転者は、先ず、先頭車両においてカーナビゲーション機能部15によって目的地及び経由地を設定する。次に、先頭車両の第1の送信部26から各後続車両(B3からB6)の第2の受信部47に、先頭車両にて設定された目的地及び経由地をカーナビゲーション機能部35により設定するための指示信号を送信し、両地を各後続車両においても設定しておく。
【0042】
上記各後続車両は、カーナビゲーション機能を有するために的地や経由地まで自動的に独自に走行可能であるが、追従機能が優先されて走行前に事前に設定された直前の車両に追従して走行する設定となっている。次に、運転者は、先頭車両から各後続車両の自動運転機能及び追従機能を作動させて本車両群の自動運転による走行を開始する。
【0043】
ステップ2にて、
図7を参照して、本車両群が走行中に、交差点の交通信号機に差し掛かり、先頭車両A及びその先頭車両に続く後続車両B1及びB2は上記交差点を通過できたが、残りの後続車両B3からB6のうち、後続車両B3の画像認識部23が上記交差点の交通信号機の赤信号を検出して、停車したとする(
図8参照)。ステップ3にて、分断された隊列の最前列の後続車両B3については、前車判定部24により自車が分断後の隊列の最前列に位置することが検出される。次に、ステップ4にて、分断されて一時停止した隊列の最前列に位置する後続車両B3は、第2の送信部46から信号停止信号を先頭車両の第1の受信部27に送信する。
【0044】
尚、ステップ2において、後続車両が上記赤信号を検出して停止することにより、信号停止信号を発信してもよい。更に、ステップ3においては、ステップ2の動作の後に、上記後続車両が隊列の最前列に位置するようになったことを検出して、信号停止信号を発信しているが、ステップ3における後続車両が上記最前列に位置するようになったことを検出することのみで、信号停止信号を発信してもよい。
【0045】
先頭車両Aの第1の受信部27が後続車両B3の第2の送信部46から送信された信号停止信号を受信すると、カーナビゲーション機能部15は、当該カーナビゲーション機能部15又は位置情報取得部25が取得した現在の自車位置情報及び後続車両B3の現在の位置情報からその離間した距離(直線距離又は走行距離)を算出し、その距離が所定の距離以上である場合には、先頭車両Aを含む隊列を道路の路肩に停車させるために適当な場所を探索して停車させる(
図9参照)。
【0046】
ステップ5にて、後続車両B3の第2の受信部47は、上記先頭車両Aの現在の位置情報を先頭車両Aの第1の送信部26から受信する。尚、上記先頭車両の現在の位置情報は、基地局を介して位置情報取得部45から入手することもできる。ステップ6にて、後続車両B3のカーナビゲーション機能部35は、上記先頭車両の現在の位置情報に基づいて先頭車両Aの現在の位置を経由地として設定する。本実施例では、上記経由地は、上述の先頭車両Aが停車した位置となるが、先行車両Aが走行中であっても、走行中の現在の位置が経由地として設定される。
【0047】
次に、ステップ7にて、後続車両B3のカーナビゲーション機能部35は、既に設定された目的地及び経由地の他に新たな経由地が設定された状態にて、走行経路(ルート)の探索を実行し、上記新たに設定された走行経路に沿いながら新たな経由地に向かって自動走行を開始する。また、後続車両B3に続く後続車両B4からB7は、後続車両B3に追従するように走行を開始する。次に、ステップ8にて、走行を開始した後続車両B3からB7は、所定の速度、即ち巡航速度より速い速度で上記先頭車両の隊列に追いつき、早期に接近するように走行する。
【0048】
また、ステップ9にて、先頭車両Aは、上記停車中に、位置情報取得部25又は第1の受信部が受信した後続車両B3の位置情報に基づいて、カーナビゲーション機能部15が後続車両B3が走行を再開したことを検知すると、自車も走行を再開し、上記所定の速度以下の速度で走行する(
図10参照)。これにより、
図11を参照して、先頭車両を含む隊列A、B1及びB2と後続車両B3を含む隊列B3、B4、B5及びB6とが接近を早め(ステップ10)、その後、互いに合流する(ステップ11)。上述の迅速な合流によって、各分断された隊列の間に、他の車両が進入することを防止する。尚、上記先頭車両を含む隊列が所定の速度よりも走行速度を落とすことと、上記他の後続車両の隊列が所定の速度よりも走行速度を上げることとは、どちらか一方でもよい。
【0049】
上記合流については、先頭車両Aは、カーナビゲーション機能部15によって、後続車両B3の位置情報から先頭車両の隊列の最後尾に位置する後続車B2に続く位置に上記後続車両B3が位置するようになったことを検知することにより合流が正常に実行されたことを検知できる。また、後続車両B3は、カメラ部40が撮像した自車の直前の車両が設定された後続車両の後部の映像であることを画像認識部43によって認識することにより合流が正常に実行されたことを検知できる。その後、本車両群は、所定の速度にて次の経由地及び目的地まで走行することになる。
【0050】
(実施例2)次に、本発明の車両群の実施例2について詳細に説明する。本実施例2の車両群の回路構成については、実施例1と同じ名称の部は、実施例1のものと同じ機能又は同等の機能である。よって、それらの説明は省略し、以下に、異なる部についてのみ説明する。
【0051】
実施例1の本車両群の構成において既に説明したが、先頭車両A及びすべての後続車両は、互いに自車の現在の位置情報を送受信しているために、各車両は、他の車両の位置を常時検出している。また、先頭車両Aの分断検出部63は、自車と各後続車両との距離が所定の距離以上となったことを検出し、また、分断されて後方に位置するようになった隊列の最前列の後続車両が所定の時間以上停止しているかも検出する。更に、分断検出部63は、位置情報取得部63が取得した各後続車両の位置情報によって、先頭車両から所定の距離以上かつ所定の時間以上離隔した状態の後続車両も検知できる。更に、分断検出部63は、カメラ部60が撮像した映像に基づいて、又は、位置情報取得部65又は第1の受信部が受信した後続車両の位置情報に基づいて、自車の直前に他の後続車両が位置していないかを検出し判定する。この機能は、各後続車両の分断検出部も同様である。
【0052】
図4を参照して、本発明の車両群の実施例2の動作について、以下に詳細に説明する。ステップ21は、実施例1のステップ1と同じであるためにその説明を省略する。ステップ22にて、
図7を参照して、本車両群の隊列が走行中に、先頭車両Aの分断検出部63が本隊列において自車から所定の距離以上離隔した後続車両を検出し、ステップ23にて、当該所定の距離以上離隔した後続車両が所定時間以上停止していることを検出する(
図8参照)。次に、ステップ24にて、これらの検出によって、上記先頭車両Aは、自車と自車に続いて走行する後続車両を停止させる(
図9参照)。尚、ステップ22において、上述のように、先頭車両Aの分断検出部63が本隊列において自車から所定の距離以上離隔した後続車両を検出することのみで、ステップ24に移行することもできる。
【0053】
また、分断検出部63がカメラ部60が撮像した映像に基づいて、又は、位置情報取得部65又は第1の受信部67が受信した後続車両の位置情報に基づいて、上記所定の距離以上離隔していることを検出することにより、ステップ24に移行して、先頭車両と当該先頭車両を含む後続車の隊列を停止させることもできる。
【0054】
上記先頭車両Aの停止位置は、カーナビゲーション機能部55によって、もし走行予定の道路上に停車に十分なスペースを確保できる停車場所が見つからない場合には、上記走行予定の道路から外れて探索して停車する。この場合には、先頭車両及びその先頭車両に続く後続車両を含む隊列の台数及び長さを検出して行うことになる。
【0055】
ステップ25にて、先頭車両はその隊列の停止後、自車の現在位置を分断された隊列の最前列に位置する後続車両B3に送信する。この送信により、後続車両B3の第2の受信部87は、先頭車両Aの位置情報を受信する。次に、ステップ26にて、後続車両B3のカーナビゲーション機能部75は、上記位置情報に基づいて現在の先頭車両Aの位置を新たな経由地として設定する。次に、ステップ27にて、カーナビゲーション機能部75は、上記経由地の設定後、当該経由地までのルート探索を実行する。
【0056】
後続車両B3のカーナビゲーション機能部が上記ルート探索によって新たな走行経路を設定することにより、後続車両B3は、その走行経路に沿って走行を開始する。その際に、後続車両B3を含む隊列の走行速度は、所定の速度以下となる。その後、先頭車両Aのカーナビゲーション機能部55は、上記後続車両B3の走行開始をその位置情報又は位置情報の変化から検出し、自車も走行を開始する(ステップ28)。その際に、後続車両B3を含む隊列の走行速度は所定の速度以上となる(ステップ29)。尚、上述の各分断された隊列の走行速度は、ステップ28及びステップ29の少なくともどちらか一方の速度変化を実行してもよい。
【0057】
ステップ30にて、上述の分断された2つの隊列は、その後、互いに接近して、ステップ31にて、合流することになる。この合流については、後続車両の隊列の間に他の車両を侵入させない効果を奏する。また、分断された2つの合流が正常に行われたか否かは、実施例1と同様に上述のように確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、追従走行が可能な複数の自動運転車を含む車両群に関わり、特に、当該車両群の隊列の再編成に関する技術であるために、産業上の高い利用性を有する。
【符号の説明】
【0059】
15 カーナビゲーション機能部
23 画像認識部
24 前車判定部
26 第1の送信部
27 第1の受信部
28 第1の記憶部
46 第2の送信部
47 第2の受信部
48 第2の記憶部
63 分断検出部