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特許7044295自動運転制御装置、自動運転制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】自動運転制御装置、自動運転制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/08 20200101AFI20220323BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220323BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
B60W50/08
G08G1/09 F
G08G1/09 H
G08G1/16 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017192904
(22)【出願日】2017-10-02
(65)【公開番号】P2019064488
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】502324066
【氏名又は名称】株式会社デンソーアイティーラボラトリ
(73)【特許権者】
【識別番号】899000079
【氏名又は名称】学校法人慶應義塾
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】230121430
【弁護士】
【氏名又は名称】安井 友章
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 顕
(72)【発明者】
【氏名】大門 樹
【審査官】菅家 裕輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-131838(JP,A)
【文献】特開平09-086223(JP,A)
【文献】特開平10-309961(JP,A)
【文献】特開2017-030390(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W30/00-60/00
G08G 1/00- 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前後挙動を制御する前後挙動制御部と、
車両の左右挙動を制御する左右挙動制御部と、
車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、前記前後挙動制御部および前記左右挙動制御部のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードを経てから、前記前後挙動制御部および前記左右挙動制御部の両方の制御を停止する手動運転モードへと移行する権限制御部と、
車両の周囲の環境情報を取得する環境情報取得部と、
を備え、
前記権限制御部は、前記環境情報取得にて取得した環境情報に基づき、前記一部自動運転モードに移行した後に、手動運転モードに切り替えられる環境にならないで、所定時間が経過したとき、または、車両が所定距離を走行したと判定されたときに、前記自動運転モードに戻す自動運転制御装置。
【請求項2】
前記一部自動運転モードは、前記左右挙動制御部による制御を停止し、前記前後挙動制御部による制御を行うモードである請求項1に記載の自動運転制御装置。
【請求項3】
前記一部自動運転モードは、前記前後挙動制御部による制御を停止し、前記左右挙動制御部による制御を行うモードである請求項1に記載の自動運転制御装置。
【請求項4】
前記所定時間または前記所定距離は、車両が置かれた環境に応じて可変である請求項1から3のいずれかに記載の自動運転制御装置。
【請求項5】
前記環境情報取得部は、
車両の現在位置を検知する現在位置検知装置、車両の周辺にある物体を検出する周辺物体検知装置、道路に引かれた白線を検知する白線検知装置、路側機と通信を行う路車間通信装置、他の車両と通信を行う車車間通信装置、のうちの少なくとも1つである請求項1乃至4のいずれかに記載の自動運転制御装置。
【請求項6】
一部自動運転モードにおける手動運転による走行の安定度を判定する安定度判定部を備え、
前記権限制御部は、一部自動運転モードに移行した後、前記安定度判定部にて判定される、白線内での車両の位置、ハンドル操舵角度、速度変化、ペダル操作のうちの少なくとも1つの安定度が手動運転モードへの切り替えを許可する基準を満たしたときに、前記手動運転モードへと移行する請求項1乃至5のいずれかに記載の自動運転制御装置。
【請求項7】
ドライバの状態を推定するドライバ状態推定装置を備え、
前記権限制御部は、一部自動運転モードに移行した後、前記ドライバ状態推定装置にて推定されるドライバの顔向きまたは心拍数が手動運転モードへの切り替えを許可する基準を満たしたときに、前記手動運転モードへと移行する請求項1乃至5のいずれかに記載の自動運転制御装置。
【請求項8】
前記権限制御部は、前記一部自動運転モードに移行した後に、前記手動運転モードへ移行しないで、所定時間が経過したとき、または、車両が所定距離を走行したときに、前記自動運転モードに戻す請求項6または7に記載の自動運転制御装置。
【請求項9】
自動運転制御装置によって、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを制御する方法であって、
前記自動運転制御装置が、車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、車両の前後挙動の制御または車両の左右挙動の制御のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードへ移行させるステップと、
前記自動運転制御装置が、車両の周囲の環境情報を取得するステップと、
前記自動運転制御装置が、取得した環境情報に基づき、前記一部自動運転モードに移行した後に、手動運転モードに切り替えられる環境になったときに、前記一部自動運転モードから、車両の前後挙動の制御および左右挙動の制御の両方を停止する手動運転モードへと移行させ、手動運転モードに切り替えられる環境にならないで、所定時間が経過したとき、または、車両が所定距離を走行したと判定されたときに、前記自動運転モードに戻すステップと、
を備える自動運転制御方法。
【請求項10】
自動運転モードから手動運転モードへの切替えを制御するためのプログラムであって、コンピュータに、
車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、車両の前後挙動の制御または車両の左右挙動の制御のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードへ移行させるステップと、
車両の周囲の環境情報を取得するステップと、
取得した環境情報に基づき、前記一部自動運転モードに移行した後に、手動運転モードに切り替えられる環境になったときに、前記一部自動運転モードから、車両の前後挙動の制御および左右挙動の制御の両方を停止する手動運転モードへと移行させ、手動運転モードに切り替えられる環境にならないで、所定時間が経過したとき、または、車両が所定距離を走行したと判定されたときに、前記自動運転モードに戻すステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転制御装置、自動運転制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動運転車の実用化に向けた研究開発が盛んに行われている。政府は、自動運転車の自動化レベルを、ドライバがすべての操作を行うレベル0から、完全な自動運転を行うレベル5まで定義し、完全運転自動化までのロードマップを策定している。このロードマップに見られるように、レベルが高くなるにしたがって、手動運転から徐々に自動運転の割合が増えていく。完全運転自動化が実現するまでは、部分的に人が手動で運転を行う必要がある。
【0003】
特許文献1は、手動運転モードから自動運転モードに切り替える際の制御に関する発明を開示している。特許文献1は、手動運転モードから自動運転モードに切り替える際に、自動運転モードに対する違和感を解消することを目的とした発明を開示している。この発明では、一般道から高速道路の本線合流地点に至るランプウェイ経路において、前後挙動に先立って左右挙動を自動運転モードに切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-24746
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1は、手動運転モードから自動運転モードへの切替え制御について開示しているが、自動運転モードから手動運転モードへの切替えには何らの言及もない。自動運転中に、ドライバは、漫然としていたり、運転以外のことに集中する場合がある。そのような状態から、急に手動運転モードへと切り替わると、運転の感覚がすぐには戻らずに、不安になったり、手動運転が安定しなかったりすることが考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、自動運転モードから手動運転モードへの安全な切替えが行える自動運転制御装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の自動運転制御装置は、車両の前後挙動を制御する前後挙動制御部と、車両の左右挙動を制御する左右挙動制御部と、車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、前記前後挙動制御部および前記左右挙動制御部のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードを経てから、前記前後挙動制御部および前記左右挙動制御部の両方の制御を停止する手動運転モードへと移行する権限制御部とを備える。ここで、前記一部自動運転モードは、前記左右挙動制御部による制御を停止し、前記前後挙動制御部による制御を行うモードであってもよいし、逆に、前記前後挙動制御部による制御を停止し、前記左右挙動制御部による制御を行うモードであってもよい。
【0008】
このように一部自動運転モードを経て、自動運転モードから手動運転モードに切り替えることにより、運転をしていない状態から、ドライバに急に複数の操作を行わせることなく、段階的に手動運転に切り替えることができる。これにより、運転が安定し、安全に自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行なえる。
【0009】
なお、「前後挙動」とは、例えば、アクセルやブレーキの操作によって発生する車両の前後方向への挙動であり、「左右挙動」とは、例えば、ハンドルの操作によって発生する車両の左右方向への挙動である。一部自動運転モードとして、左右挙動制御部による制御を停止するモードを採用した場合には、ドライバは、まずハンドルの操作を手動で行い、その後に、ハンドルに加えてアクセル、ブレーキの操作を行う。この場合には、細かい制御が必要となるハンドル操作を行うことで、ドライバの認知、判断、操作という一連の感覚が早期に運転状態に復帰する。一部自動運転モードとして、前後挙動制御部による制御を停止するモードを採用した場合には、ドライバは、まず、アクセル、ブレーキの操作を行い、その後に、アクセル、ブレーキに加えてハンドルの操作を行う。この場合には、アクセル、ブレーキの操作は、ハンドルの操作ほど細かい制御が必要ではないので、ドライバにとっては心理的に安心感がある。
【0010】
本発明の自動運転制御装置において、前記権限制御部は、前記一部自動運転モードに移行してから、所定時間が経過した後、または、車両が所定距離を走行した後に、前記手動運転モードへと移行してもよい。
【0011】
この構成により、所定時間または所定距離の走行の間に、部分的に手動運転を行うことにより、運転の感覚を取り戻すことができる。
【0012】
本発明の自動運転制御装置は、車両の周囲の環境情報を取得する環境情報取得部を備え、前記所定時間または前記所定距離は、車両が置かれた環境に応じて可変であってもよい。ここで、前記環境情報取得部は、車両の現在位置を検知する現在位置検知装置、車両の周辺にある物体を検知する周辺物体検知装置、道路に引かれた白線を検知する白線検知装置、路側機と通信を行う路車間通信装置、他の車両と通信を行う車車間通信装置、のうちの少なくとも1つを用いることができる。
【0013】
この構成により、車両のおかれた環境が、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行なえる環境にあるタイミングで、手動運転モードへの切替えを行うことができる。ここで、環境情報とは、例えば、車両のいる道路がカーブであるとか、交差点付近であるとかの状況であり、これは車両の現在位置と地図の情報に基づいて求めることができる。また、別の例は、他の車両や歩行者等が周りにいる等の情報であり、これは周辺物体検知装置によって検知できる。また、別の例は、車両が急接近している等の状況であり、これは周辺物体検知装置から得られる物体検知の時系列データや、車車間通信を通じて得られる他車の加速度のデータ等に基づいて検出することができる。このように、環境情報には、自車両のおかれている様々な情報が含まれる。
【0014】
本発明の自動運転制御装置は、一部自動運転モードにおける手動運転による走行の安定度を判定する安定度判定部を備え、前記権限制御部は、一部自動運転モードに移行した後、前記安定度判定部にて判定される安定度が所定の基準を満たしたときに、前記手動運転モードへと移行してもよい。
【0015】
この構成により、一部自動運転モードでの走行が安定したときに、手動運転モードへ安全に切り替えることができる。走行の安定度は、例えば、左右挙動については、白線内での車両の位置の安定度や、ハンドル操舵角度の安定度がある。例えば、前後挙動については、速度変化の安定度やペダル操作の安定度がある。
【0016】
本発明の自動運転制御装置は、ドライバの状態を推定するドライバ状態推定装置を備え、前記権限制御部は、一部自動運転モードに移行した後、前記ドライバ状態推定装置にて推定されるドライバ状態が所定の基準を満たしたときに、前記手動運転モードへと移行してもよい。
【0017】
この構成により、ドライバが運転に集中している、あるいは落ち着いているタイミングで、手動運転モードへの切替えを行なえる。ここで、ドライバの状態は、例えば、ドライバの顔向きであり、ドライバを撮影した映像に基づいてドライバの顔向きが安定しているかどうかを判定し、顔向きが安定している場合にはドライバ状態が所定の基準を満たしていると判定する。また、例えば、ドライバの心拍数であり、心拍数の揺れが一定以下になった場合、あるいは心拍数が所定の値以下になった場合には、ドライバ状態が所定の基準を満たしていると判定する。
【0018】
本発明の自動運転制御装置において、前記権限制御部は、前記一部自動運転モードに移行した後に、前記手動モードへ移行しないで、所定時間が経過したとき、または、車両が所定距離を走行したときに、前記自動運転モードへと戻ってもよい。
【0019】
このようにいったん一部自動運転モードになった後に、例えば、(1)手動運転モードに切り替えられる環境にならない、(2)一部自動運転モードで走行が安定しない、または、(3)ドライバ状態が所定の基準を満たさないまま、(a)所定時間が経過したとき、または(b)所定距離を走行した場合には、手動運転モードへの移行をせずに、自動運転モードに戻る。これにより、運転の感覚が戻らないドライバに無理に運転させることがないので、安全運転を実現できる。
【0020】
本発明の自動運転制御方法は、自動運転制御装置によって、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを制御する方法であって、前記自動運転制御装置が、車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、車両の前後挙動の制御または車両の左右挙動の制御のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードへ移行させるステップと、前記自動運転制御装置が、前記一部自動運転モードから、車両の前後挙動の制御および左右挙動の制御の両方を停止する手動運転モードへと移行させるステップとを備える。
【0021】
本発明のプログラムは、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを制御するためのプログラムであって、コンピュータに、車両の運転モードを自動運転モードから手動運転モードへ切り替える際に、車両の前後挙動の制御または車両の左右挙動の制御のいずれか一方の制御を停止する一部自動運転モードへ移行させるステップと、前記一部自動運転モードから、車両の前後挙動の制御および左右挙動の制御の両方を停止する手動運転モードへと移行させるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、段階的に、自動運転モードから手動運転モードに切り替えることにより、安全に切替えを行なえる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施の形態の自動運転制御装置の概要を示す図である。
図2】本実施の形態の自動運転制御装置の構成を示す図である。
図3】第1の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。
図4】第2の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。
図5】第3の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。
図6】第4の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態の自動運転制御装置について図面を参照しながら説明する。
(概要)
図1は、実施の形態の自動運転制御装置の概要を示す図である。図1は、実施の形態の理解を容易にするための図であり、本発明を限定するものではない。
【0025】
本実施の形態の自動運転制御装置は、自動運転を行なえる車両において、自動運転から手動運転への権限移譲を制御する装置であり、自動運転から手動運転への切替えを段階的に行う。自動運転制御装置は、図1に示すように、自動運転モードから、一部自動運転モードを経て、手動運転モードへと切替えを行う。
【0026】
一部自動運転モードは、車両の前後挙動のみを制御する、または、左右挙動のみを制御するモードである。車両の前後挙動のみを制御するモードにおいては、ドライバには左右挙動を制御する権限が移譲され、ドライバは、ハンドル操作を行う。車両の左右挙動のみを制御するモードにおいては、ドライバには前後挙動を制御する権限が移譲され、ドライバは、アクセル及びブレーキの操作を行う。
【0027】
また、本実施の形態の自動運転制御装置は、一部自動運転モードから手動運転モードへと切り替えるタイミングを適切に設定する。例えば、所定時間の経過後や所定距離の走行後等といった所与のタイミングであったり、車両が置かれている環境に基づくタイミングであったり、一部自動運転モードでの運転の安定度の基準に合格したタイミングである。以下、本実施の形態の自動運転制御装置について詳しく説明する。
【0028】
以下の説明では、第1~第3の実施の形態で、一部自動運転モードにおいて前後挙動のみの制御を行う(すなわち、左右挙動については権限を移譲する)例を取り上げ、第4の実施の形態で、一部自動運転モードにおいて左右挙動のみの制御を行う(すなわち、前後挙動については権限を移譲する)例を取り上げる。
【0029】
(第1の実施の形態)
図2は、自動運転制御装置1の構成を示す図である。自動運転制御装置1は、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを制御する権限制御部10と、車両に自動運転を行わせるための各種のアクチュエータ20~22と、車両内外の状況を検知する各種の検知装置31~38と、ドライバに手動運転への切替えタイミング等を報知するヘッドアップディスプレイ(HUD)40やスピーカ41を備えている。
【0030】
権限制御部10は、タイミング決定部11と、左右制御安定度判定部12と、前後制御安定度判定部13と、周辺車両接近判定部14と、道路状況判定部15とを備えている。権限制御部10のハードウェアは、例えば、ECUである。権限制御のためのプログラムをECUに実行させることにより、以下に詳細に説明する権限制御部10の機能を実現することができる。このようなプログラムも、本発明の範囲に含まれる。
【0031】
タイミング決定部11は、自動運転モードから手動運転モードへの切替え制御を開始するタイミングを決定する機能を有する。例えば、自動運転モードで走行中の車両が、手動運転モードへの権限移譲ポイントを通過したときに、タイミング決定部11は、切替え制御を開始すると判定する。権限移譲ポイントの例としては、車両が自動運転専用道路を抜けて市街地へ入るポイントや、高速道路を降りて一般道へ入るポイントである。
【0032】
タイミング決定部11は、現在位置検知装置32から取得した車両の現在位置のデータと、地図データベース(以下、「地図DB」という)30から読み出した地図データに基づいて、自動運転モードで走行する領域と、手動運転モードで走行する領域とを判別する。タイミング決定部11は、自動運転モードで走行する領域から、手動運転モードで走行する領域への切り替わりの地点を車両が通過したタイミングを決定する。
【0033】
タイミング決定部11は、切替えのタイミングを決定すると、操舵装置23を制御する舵角制御アクチュエータ20に対する制御を停止し、ドライバがハンドルを操作できるようにする。この際、ブレーキ装置24を制御するブレーキ圧制御アクチュエータ21、アクセル装置25を制御するスロットル開度制御アクチュエータ22による制御は、引き続き行う。これにより、車両は、前後挙動のみの制御を行う一部自動運転モードとなる。なお、舵角制御アクチュエータ20が、左右挙動制御部に相当し、ブレーキ圧制御アクチュエータ21およびスロットル開度制御アクチュエータ22が前後挙動制御部に相当する。
【0034】
また、タイミング決定部11は、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えのタイミングを決定する機能を有する。例えば、一部自動運転モードに移行してから、所定時間(例えば30秒)が経過したときに、切替えを行うタイミングとして決定する。タイミング決定部11は、切替えのタイミングを決定すると、ブレーキ圧制御アクチュエータ21、スロットル開度制御アクチュエータ22に対する制御を停止し、ドライバが、ハンドルに加え、ブレーキとアクセルを操作できるようにする。これにより、車両は、手動運転モードに切り替わる。
【0035】
図3は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1の動作を示すフローチャートである。権限制御部10のタイミング決定部11は、自動運転モードで走行中の車両が権限移譲開始ポイントを通過したか否かを判定する(S10)。車両が権限移譲開始ポイントを通過したと判定されると(S10でYES)、自動運転制御装置1は、操舵装置23への制御を停止すると共に、ドライバに対してハンドル操作を行うように報知する(S11)。権限制御部10は、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)制御装置42へ制御信号を出し、HMI制御装置42が、HUD40への表示、またはスピーカ41からの音声出力によって、ドライバへの報知を行う。これにより、車両は、前後挙動のみを自動制御する一部自動運転モードになる。
【0036】
権限制御部10のタイミング決定部11は、一部自動運転モードになってから所定時間が経過したか否かを判定する(S12)。所定時間が経過したと判定されると(S12でYES)、権限制御部10は、ブレーキ装置24およびアクセル装置25への制御を停止すると共に、ドライバに対してペダル操作を行うようにドライバに報知する(S13)。ここで、ペダルは、ブレーキとアクセルを含む。
【0037】
第1の実施の形態の自動運転制御装置1は、一部自動運転モードを経て、段階的に、自動運転モードから手動運転モードに切り替えるので、ドライバは、運転をしていない状態から、急に複数の操作を行わなくても良い。これにより、ドライバの操作による身体的負荷と操作に必要な認知的負荷が減り、運転操作が安定し、また周囲の状況に注意を配りやすくなり、安全に自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行なえる。なお、前後方向の挙動を制御する一部自動運転モードにおいては、自動運転モードの場合と比べて、急な速度変化をなくす制御を行ってもよい。これにより、ドライバを驚かせることがなく、ドライバは状況を冷静に判断してハンドル操作に集中できる。
【0038】
本実施の形態では、一部自動運転モードにおいて、ドライバは、まずハンドルの操作を手動で行い、その後に、ハンドルに加えてアクセル、ブレーキの操作を行う。ハンドル操作は細かい制御が必要となるので、ハンドル操作を先にすることにより、ドライバの認知、判断、操作という一連の感覚が早期に運転状態に復帰する。しかも、このときに前後方向の挙動は自動運転制御されているので、ドライバのハンドル操作が適切でなくとも、前後方向の自動運転制御により、周辺車両と衝突を避けるように速度を制御することで、危険を回避することができる。
【0039】
また、一部自動運転モードを所定時間継続することから、部分的に手動運転を行うことで、運転の感覚を取り戻すことができる。本実施の形態では、一部自動運転モードを継続する期間を所定時間としたが、所定時間に代えて、所定距離としてもよい。例えば、権限制御部10のタイミング決定部11は、自車状態検出装置38によって車輪軸の回転パルスを取得して車両の走行距離を求め、一部自動運転モードに切り替えた後、車両が所定距離だけ走行したか否かを判定する。そして、権限制御部10は、車両が所定距離だけ走行したことを検知したときに、一部自動運転モードから手動運転モードへと切り替える。
【0040】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の自動運転制御装置について説明する。第2の実施の形態の自動運転制御装置の構成は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1と同じであるが(図2参照)、権限制御部10による切替え制御が異なる。第2の実施の形態の自動運転制御装置は、車両周辺の環境に基づいて、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えのタイミングを決定する。
【0041】
図4は、第2の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。権限制御部10のタイミング決定部11は、自動運転モードで走行中の車両が権限移譲開始ポイントを通過したか否かを判定する(S20)。車両が権限移譲開始ポイントを通過したと判定されると(S20でYES)、自動運転制御装置1は、操舵装置23への制御を停止すると共に、ドライバに対してハンドル操作を行うように報知する(S21)。
【0042】
周辺車両接近判定部14は、車両の周辺の他の車両が接近していないか否かを判定する(S22)。周辺車両接近判定部14は、周辺物体検知装置33にて検知した周辺物体の情報を取得し、この情報に基づいて周辺に存在する車両を検知する。また、車車間通信装置36によって、周辺の車両の速度データや加速度データを取得して、他車両が急接近していないかを検知してもよい。
【0043】
周辺に車両が接近していると判定された場合には(S22でNO)、タイミング決定部11は、ハンドル操作指示から一定時間が経過したか否かを判定する(S25)。ハンドル操作指示から一定時間が経過している場合には(S25でYES)、権限制御部10は、一部自動運転モードから自動運転モードに戻して、車両を停車する(S26)。ハンドル操作指示から一定時間が経過していない場合には(S25でNO)、権限制御部10は、一部自動運転モードを継続し、周辺車両が接近していないかどうかを判定するステップS22に戻る。
【0044】
周辺に車両がいないと判定された場合には(S22でYES)、道路状況判定部15は、先の道路が複雑でないかを判定する(S23)。道路が複雑な例としては、交差点、カーブ、トンネル等がある場合である。道路状況判定部15は、現在位置検知装置32にて検知した車両の現在位置と、地図DB30から読み出した地図データとを比較して、先の道路の形状や交差点の有無等を確認する。また、路車間通信装置35を利用して、工事現場等の通行が制限された場所があるかどうかについてのデータを取得して、道路が複雑か否かを判定してもよい。なお、走行中の道路が分岐している場合には、道路状況判定部15は、目的地への経路情報をナビゲーション装置31から取得して、車両がどちらの方向に進むかを特定し、進行する方向の道路が複雑か否かを判定する。
【0045】
先の道路が複雑でないと判定された場合には(S23でYES)、権限制御部10は、アクセル装置25およびブレーキ装置24への制御を停止すると共に、ドライバに対してペダル操作を行うようにドライバに報知する(S24)。先の道路が複雑であると判定された場合には(S23でNO)、ハンドル操作指示から一定時間が経過しているかどうかを判定するステップS25に移行する。以下の動作は、周辺車両が接近していると判定された場合(S22でNO)で説明した動作と同じである。
【0046】
第2の実施の形態の自動運転制御装置は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1と同様に、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを段階的に行うので、運転モードの切替えを安全に行なえる。
【0047】
また、第2の実施の形態の自動運転制御装置は、例えば、周辺の車両が接近していないとか、自車両がカーブを抜けた後のまっすぐな道路にいるといった道路が複雑ではない状況において、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行うので、安全に運転モードを切り替えることができる。なお、第2の実施の形態では、環境情報として周辺の車両と道路の形状を挙げたが、環境情報はこれらに限られるものではない。例えば、横断歩道がない、対向車がない、周辺にバイクがいないこと等を条件として、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行ってもよい。
【0048】
第2の実施の形態の自動運転制御装置は、一部自動運転モードの状態が一定時間継続した場合には、自動運転モードに戻して停車する。この構成により、環境要因が一部自動運転モードから手動モードへと切り替える条件を満たさない場合(例えば、いつまでたっても周辺に車両がいる状況が解消されない場合)には、無理に手動運転モードに切り替えないので、安全性を確保することができる。
【0049】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の自動運転制御装置について説明する。第3の実施の形態の自動運転制御装置の構成は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1と同じであるが(図2参照)、権限制御部10による切替え制御が異なる。第3の実施の形態の自動運転制御装置は、一部自動運転モードにおける運転の安定度に基づいて、一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えのタイミングを決定する。
【0050】
図5は、第3の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。権限制御部10のタイミング決定部11は、自動運転モードで走行中の車両が権限移譲開始ポイントを通過したか否かを判定する(S30)。車両が権限移譲開始ポイントを通過したと判定されると(S30でYES)、自動運転制御装置は、操舵装置23への制御を停止すると共に、ドライバに対してハンドル操作を行うように報知する(S31)。
【0051】
左右制御安定度判定部12は、一部自動運転モードにおいてドライバのハンドル操作による運転が安定しているか否かを判定する(S32)。左右制御安定度判定部12は、白線検知装置34にて検知した道路の白線の位置の変化に基づいて、白線内における車両の左右制御の安定度を求める。自車状態検出装置38にて検出したハンドル操舵角に基づいて、左右制御の安定度を求めることもできる。
【0052】
左右の制御の安定度が所定の閾値未満ではない場合(S32でNO)、すなわち、車両の左右への動きが大きく、運転が安定しているとはいえない場合には、タイミング決定部11は、ハンドル操作指示から一定時間が経過したか否かを判定する(S35)。ハンドル操作指示から一定時間が経過している場合には(S35でYES)、権限制御部10は、一部自動運転モードから自動運転モードに戻して、車両を停車する(S36)。ハンドル操作指示から一定時間が経過していない場合には(S35でNO)、権限制御部10は、一部自動運転モードを継続し、左右安定度を判定するステップS32に戻る。
【0053】
左右の制御の安定度が所定の閾値未満の場合(S32でYES)、タイミング決定部11は、ドライバ状態推定装置37にて推定されたドライバの状態に基づいて、前後挙動制御をドライバに行わせてもよいかどうかを判定する(S33)。ドライバ状態としては、例えば、ドライバの顔向きがある。車内カメラにて撮影したドライバの映像からドライバの顔向きを検出し、ドライバがキョロキョロしていないかどうかを判定する。また、ドライバ状態の別の例としては、ドライバの心拍数を検出して、心拍数の大きさが一定以下になっているかどうかを判定してもよい。
【0054】
ドライバ状態の安定度が閾値未満の場合(S33でYES)、すなわち、ドライバが落ち着いていると判定された場合には、権限制御部10は、アクセル装置25およびブレーキ装置24への制御を停止すると共に、ドライバに対してペダル操作を行うようにドライバに報知する(S34)。ドライバ状態の安定度が閾値未満ではないと判定された場合には(S33でNO)、ハンドル操作指示から一定時間が経過しているかどうかを判定するステップS35に移行する。以下の動作は、左右制御安定度が閾値未満ではないと判定された場合(S32でNO)のところで説明した動作と同じである。
【0055】
第3の実施の形態の自動運転制御装置は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1と同様に、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを段階的に行うので、運転モードの切替えを安全に行なえる。
【0056】
また、一部自動運転モードにおけるドライバの運転が安定したと判定されたときに、一部自動運転モードから手動モードへと切り替えるので、手動運転の準備が整った状態で、ドライバに運転の権限を移譲することができる。
【0057】
第3の実施の形態の自動運転制御装置は、一部自動運転モードの状態が一定時間継続した場合には、自動運転モードに戻して停車する。この構成により、運転の感覚が戻らないドライバに無理に運転させることがないので、安全性を担保できる。
【0058】
(第4の実施の形態)
上記した第1~第3の実施の形態では、一部自動運転モードとして、前後挙動のみの制御を行う(すなわち、左右挙動については権限を移譲する)例を取り上げたが、逆に、左右挙動のみの制御を行う一部自動運転モードを経由して、段階的に運転モードの切替えを行ってもよい。
【0059】
一部自動運転モードから手動運転モードへの切替えのタイミングが、所定時間の経過後、所定距離だけ走行した後、あるいは、周辺の車両が接近していない、道路が複雑でないことを条件とする場合には、上記した第1及び第2の実施の形態の自動運転制御装置と同様に処理を行うことができる。ここでは、一部自動運転モードにおける運転の安定度に基づいて、切替えを行う場合について説明する。
【0060】
図6は、第4の実施の形態の自動運転制御装置の動作を示す図である。権限制御部10のタイミング決定部11は、自動運転モードで走行中の車両が権限移譲開始ポイントを通過したか否かを判定する(S40)。車両が権限移譲開始ポイントを通過したと判定されると(S40でYES)、自動運転制御装置は、ブレーキ装置24及びアクセル装置25への制御を停止すると共に、ドライバに対してペダル操作を行うように報知する(S41)。
【0061】
前後制御安定度判定部13は、一部自動運転モードにおいてドライバがペダル操作を行う運転が安定しているか否かを判定する(S42)。前後制御安定度判定部13は、自車状態検出装置38にて検出した速度のデータに基づいて、車両の速度変化が安定しているかを判定する。前後制御安定度を求める別の例としては、ブレーキ装置24、アクセル装置25に対する操作量から安定度を求めてもよい。
【0062】
前後の制御の安定度が所定の閾値未満ではない場合(S42でNO)、すなわち、前後への動きが大きく、運転が安定しているとはいえない場合には、タイミング決定部11は、ハンドル操作指示から一定時間が経過したか否かを判定する(S45)。ハンドル操作指示から一定時間が経過している場合には(S45でYES)、権限制御部10は、一部自動運転モードから自動運転モードに戻して、車両を停車する(S46)。ハンドル操作指示から一定時間が経過していない場合には(S45でNO)、権限制御部10は、一部自動運転モードを継続し、前後制御安定度を判定するステップS42に戻る。
【0063】
前後の制御の安定度が所定の閾値未満の場合(S42でYES)、タイミング決定部11は、ドライバ状態推定装置37にて推定されたドライバの状態に基づいて、前後挙動制御をドライバに行わせてもよいかどうかを判定する(S43)。この判定処理は、第3の実施の形態の自動運転制御装置と同じである。
【0064】
ドライバ状態の安定度が閾値未満の場合(S43でYES)、すなわち、ドライバが落ち着いていると判定された場合には、権限制御部10は、操舵装置23への制御を停止すると共に、ドライバに対してハンドル操作を行うようにドライバに報知する(S44)。ドライバ状態の安定度が閾値未満ではないと判定された場合には(S43でNO)、ハンドル操作指示から一定時間が経過しているかどうかを判定するステップS45に移行する。以下の動作は、左右制御安定度が閾値未満ではないと判定された場合(S42でNO)のところで説明した動作と同じである。
【0065】
第4の実施の形態の自動運転制御装置は、第1の実施の形態の自動運転制御装置1と同様に、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを段階的に行うので、運転モードの切替えを安全に行なえる。
【0066】
また、一部自動運転モードにおけるドライバの運転が安定したと判定されたときに、一部自動運転モードから手動モードへと切り替えるので、手動運転の準備が整った状態で、ドライバに運転の権限を移譲することができる。
【0067】
一部自動運転モードでは、ドライバは、まずブレーキ及びアクセルの操作を手動で行い、その後に、ブレーキ及びアクセルに加えてハンドルの操作を行う。前後方向の制御は、左右方向の制御に比べて容易なので、安心して一部自動運転モードでの運転を行える。
【0068】
以上、本発明の自動運転制御装置、自動運転制御方法について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。上記した第3の実施の形態においては、左右制御の安定度の判定(S32)と、ドライバ状態の安定度の判定(S33)の両方を行い、両方の基準を満たしたときに手動運転に切り替える例を説明したが、左右制御の安定度と、ドライバ状態の安定度のいずれかによって切替えのタイミングを決定してもよい。
【0069】
また、上記した第1~第3の実施の形態で説明した一部自動運転から手動運転への切替えのタイミングの判定は、任意に組み合わせることができる。例えば、第2の実施の形態と第3の実施の形態を組み合わせて、車両の周辺環境(周辺車両、道路の複雑さ)の基準と、運転の安定度(左右制御の安定度、ドライバ状態)の基準の両方を満たしたときに、切替えのタイミングを決定してもよい。また、第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせる場合には、例えば、所定時間が経過した後であって車両の周辺環境(周辺車両、道路の複雑さ)が基準を満たしたときに、切替えのタイミングを決定してもよい。
【0070】
さらに、一部自動運転から手動運転への切替えのタイミングは、ドライバの年齢や運転年数等によって変更してもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 自動運転制御装置
10 権限制御部
11 タイミング決定部
12 左右制御安定度判定部
13 前後制御安定度判定部
14 周辺車両接近判定部
15 道路状況判定部
20 舵角制御アクチュエータ
21 ブレーキ圧制御アクチュエータ
22 スロットル開度制御アクチュエータ
23 操舵装置
24 ブレーキ装置
25 アクセル装置
30 地図DB
31 ナビゲーション装置
32 現在位置検知装置
33 周辺物体検知装置
34 白線検知装置
35 路車間通信装置
36 車車間通信装置
37 ドライバ状態推定装置
38 自車状態検出装置
40 HUD
41 スピーカ
42 HMI制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6