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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】保冷ボックス、及び、保冷構造体
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/18 20060101AFI20220323BHJP
   B65D 81/38 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
B65D81/18 B
B65D81/38 Q
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021028059
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000199979
【氏名又は名称】川上産業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】517455683
【氏名又は名称】アトム技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(74)【代理人】
【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 浩司
(72)【発明者】
【氏名】水野 博之
(72)【発明者】
【氏名】松本 英俊
【審査官】二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-158743(JP,A)
【文献】特開2015-147609(JP,A)
【文献】特開2014-040271(JP,A)
【文献】特開2004-231240(JP,A)
【文献】特開2005-186998(JP,A)
【文献】国際公開第2019/063051(WO,A1)
【文献】実開平06-049330(JP,U)
【文献】特開2018-058606(JP,A)
【文献】実開平06-006268(JP,U)
【文献】米国特許第06139188(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0047564(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00 - 79/02
B65D 81/18 - 81/30
B65D 81/38
B65D 5/00 - 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に物品を収容可能な収容空間が形成された保冷ボックスであって、
底壁と、この底壁の周縁部に立設された周壁と、この周壁の上端縁に形成された開口部を開閉可能な天壁とを備えたものであり、
前記底壁、前記周壁、及び、前記天壁のそれぞれが、少なくとも、外側に位置する外側の気泡シートと、この外側の気泡シートよりも内側に位置する内側の気泡シートと、前記外側の気泡シートと前記内側の気泡シートとの間に配された中間発泡シートとを備えたものであり、
前記気泡シートが、多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に融着されたバックフィルムと、前記キャップフィルムの突起先端側に融着されたライナーフィルムとを有してなるものであり、
前記中間発泡シートが、ポリエチレンに無数の独立気泡を形成させながらシート状に成形されたものであり、
前記天壁に、保冷体を保持し得る保冷体保持部が設けられているものであり、
前記天壁に、補強用の樹脂板が設けられているものであり、当該樹脂板が、前記内側の気泡シートよりも前記収容空間側に配設されたものであり、
前記保冷体保持部が前記樹脂板の内向き面に設けられたものであり、
前記天壁が、前記外側の気泡シート、前記内側の気泡シート、及び、前記樹脂板の各周縁部同士を縫着することにより構成されたものであり、
前記中間発泡シートが、前記外側及び内側の気泡シートに対して連結していない状態で当該外側及び内側の気泡シート間に挟まれているものであり、
前記天壁が撓む際に、前記中間発泡シートが前記外側及び内側の気泡シートに対して相対移動し得るものとなっている保冷ボックス。
【請求項2】
前記底壁に、補強用の樹脂板が設けられている請求項1記載の保冷ボックス。
【請求項3】
前記底壁及び前記天壁が、矩形状をなしたものであり、
前記周壁が、前記底壁の前端縁部から立設された矩形状をなす前壁と、前記底壁における左右の側端縁部から立設された矩形状をなす左右の側壁と、前記底壁の後端縁部から立設された矩形状をなす後壁とを備えたものであり、
前記天壁が、前記後壁の上端部に回転可能に連結されたものである請求項1又は2記載の保冷ボックス。
【請求項4】
前記収容空間に前記物品を収容し得る使用可能姿勢と、周壁を折り畳むことにより前記底壁と前記天壁とを近接させた折り畳み姿勢とを採り得るように構成された保冷ボックスであって、
前記前壁及び前記後壁の各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線が設けられたものであり、
前記左右の側壁における各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線が設けられたものであり、且つ、
前記左右の側壁に、対角線に沿って延びてなる折り曲げ誘導用の傾斜縫い付け線が設けられたものである請求項記載の保冷ボックス。
【請求項5】
前記収容空間に前記物品を収容し得る使用可能姿勢と、周壁を折り畳むことにより前記前壁と前記後壁とを近接させた折り畳み姿勢とを採り得るように構成された保冷ボックスであって、
前記左右の側壁の各前後方向中間部に、上下方向に延びてなる折り曲げ誘導用の鉛直縫い付け線が設けられたものであり、
前記底壁が、前記使用可能姿勢において略水平な姿勢を採り得るとともに前記折り畳み姿勢において前記後壁の内面側に添接し得る起立姿勢を採り得るように前記後壁の下端部に回転可能に連結されたものである請求項記載の保冷ボックス。
【請求項6】
前記前壁に、補強用の樹脂板が設けられている請求項記載の保冷ボックス。
【請求項7】
内部に物品を収容し得るアウターボックスと、このアウターボックス内に収容された請求項1~の何れかに記載の保冷ボックスとを備えてなることを特徴とする保冷構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保冷ボックス、及び、保冷構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内部に飲食料品等の物品を収容し得る収容空間を有した保冷ボックスが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
一般的に、保冷ボックスを構成する壁(底壁・周壁・天壁)は、保冷機能を発揮し得るために硬質の樹脂素材によって構成された一定の厚み寸法を有するものが適用されている。そのため、この種の保冷ボックスについては軽量な構成を採り難く、持ち運びに好適とは言えないものとなっている。
【0004】
一方で、保冷ボックスを、比較的薄い板材を主体に構成することによって、一定の保冷機能を実現しようという試みもある。ところが、かかる構成のものは、一定のボックス形状を維持し得る保形性が弱く、収容空間から物品を出し入れする使用者の作業性を損ねやすいものとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-121741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、少なくとも、軽量でありながら一定の厚みを確保することによって保冷機能を好適に発揮し得るものであり、且つ、一定のボックス形状が好適に維持され得る設計の自由度に優れた保冷ボックス、及び、当該保冷ボックスを含んでなる保冷構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0008】
請求項1に記載の発明は、内部に物品を収容可能な収容空間が形成された保冷ボックスであって、底壁と、この底壁の周縁部に立設された周壁と、この周壁の上端縁に形成された開口部を開閉可能な天壁とを備えたものであり、前記底壁、前記周壁、及び、前記天壁のそれぞれが、少なくとも、外側に位置する外側の気泡シートと、この外側の気泡シートよりも内側に位置する内側の気泡シートと、前記外側の気泡シートと前記内側の気泡シートとの間に配された中間発泡シートとを備えたものであり、前記気泡シートが、多数の突起を有するキャップフィルムと、このキャップフィルムの突起開放側に融着されたバックフィルムと、前記キャップフィルムの突起先端側に融着されたライナーフィルムとを有してなるものであり、前記中間発泡シートが、ポリエチレンに無数の独立気泡を形成させながらシート状に成形されたものであり、前記天壁に、保冷体を保持し得る保冷体保持部が設けられているものであり、前記天壁に、補強用の樹脂板が設けられているものであり、当該樹脂板が、前記内側の気泡シートよりも前記収容空間側に配設されたものであり、前記保冷体保持部が前記樹脂板の内向き面に設けられたものであり、前記天壁が、前記外側の気泡シート、前記内側の気泡シート、及び、前記樹脂板の各周縁部同士を縫着することにより構成されたものであり、前記中間発泡シートが、前記外側及び内側の気泡シートに対して連結していない状態で当該外側及び内側の気泡シート間に挟まれているものであり、前記天壁が撓む際に、前記中間発泡シートが前記外側及び内側の気泡シートに対して相対移動し得るものとなっている保冷ボックスである。
【0014】
請求項に記載の発明は、前記底壁に、補強用の樹脂板が設けられている請求項1記載の保冷ボックスである。
【0015】
請求項に記載の発明は、前記底壁及び前記天壁が、矩形状をなしたものであり、前記周壁が、前記底壁の前端縁部から立設された矩形状をなす前壁と、前記底壁における左右の側端縁部から立設された矩形状をなす左右の側壁と、前記底壁の後端縁部から立設された矩形状をなす後壁とを備えたものであり、前記天壁が、前記後壁の上端部に回転可能に連結されたものである請求項1又は2記載の保冷ボックスである。
【0016】
請求項に記載の発明は、前記収容空間に前記物品を収容し得る使用可能姿勢と、周壁を折り畳むことにより前記底壁と前記天壁とを近接させた折り畳み姿勢とを採り得るように構成された保冷ボックスであって、前記前壁及び前記後壁の各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線が設けられたものであり、前記左右の側壁における各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線が設けられたものであり、且つ、前記左右の側壁に、対角線に沿って延びてなる折り曲げ誘導用の傾斜縫い付け線が設けられたものである請求項記載の保冷ボックスである。
【0017】
請求項に記載の発明は、前記収容空間に前記物品を収容し得る使用可能姿勢と、周壁を折り畳むことにより前記前壁と前記後壁とを近接させた折り畳み姿勢とを採り得るように構成された保冷ボックスであって、前記左右の側壁の各前後方向中間部に、上下方向に延びてなる折り曲げ誘導用の鉛直縫い付け線が設けられたものであり、前記底壁が、前記使用可能姿勢において略水平な姿勢を採り得るとともに前記折り畳み姿勢において前記後壁の内面側に添接し得る起立姿勢を採り得るように前記後壁の下端部に回転可能に連結されたものである請求項記載の保冷ボックスである。
【0018】
請求項に記載の発明は、前記前壁に、補強用の樹脂板が設けられている請求項記載の保冷ボックスである。
【0019】
請求項に記載の発明は、内部に物品を収容し得るアウターボックスと、このアウターボックス内に収容された請求項1~の何れかに記載の保冷ボックスとを備えてなることを特徴とする保冷構造体である。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも、軽量でありながら一定の厚みを確保することによって保冷機能を好適に発揮し得るものであり、且つ、一定のボックス形状が好適に維持され得る設計の自由度に優れた保冷ボックス、及び、当該保冷ボックスを含んでなる保冷構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態(第一の実施形態)を示す斜視図。
図2】同実施形態における斜視図。
図3図1におけるX-X線断面図。
図4図1におけるY-Y線断面図。
図5図1におけるZ-Z線断面図。
図6】同実施形態における斜視図。
図7】同実施形態における斜視図。
図8】他の実施形態(第二の実施形態)を示す斜視図。
図9】同実施形態における斜視図。
図10】同実施形態における斜視図。
図11】同実施形態における斜視図。
図12図8におけるQ-Q線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の第一の実施形態を、図1~7を参照して説明する。
【0023】
この実施形態の保冷ボックス1は、図7に示すように、アウターボックスNと協働して、物品(図示せず)を保冷しつつ好適に搬送し得るようにした保冷構造体Hを構成するものとなっている。
【0024】
<保冷構造体H>
保冷構造体Hは、内部に物品を収容し得る収容空間spが形成されたアウターボックスNと、アウターボックスN内に収容されたインナーボックスである保冷ボックス1とを備えてなるものである。なお、アウターボックスNは、略四角箱状をなし内部に保冷ボックス1を収容し得る空間(保冷ボックス収容空間sk)を有した既知の構成のものであるため、詳細な説明を省略する。
【0025】
<保冷ボックス1>
保冷ボックス1は、略四角箱状の外観を採り得るものである。保冷ボックス1には、内部に保冷されるべき物品を収容可能な収容空間spが形成されている。
【0026】
ここで、保冷ボックス1内に収容される「物品」の具体例としては、例えば、保冷されることが好適な飲食料品を挙げることができるが、飲食料品に限られるものではなくどのようなものであっても構わない。
【0027】
保冷ボックス1は、底壁11と、底壁11の周縁部に立設された筒状をなす周壁Wと、周壁Wの上端縁に形成された開口部Gを開閉可能な天壁15とを備えたものである。
【0028】
底壁11及び天壁15は、横長の略矩形状をなしている。底壁11及び天壁15は略同じ大きさをなしている。天壁15は、その後端部が周壁Wを構成する後壁14の上端部に回転可能に連結されている。
【0029】
周壁Wは、略四角筒状をなしている。周壁Wは、略矩形状をなす底壁11の前端縁部から立設された略矩形状をなす前壁12と、底壁11における左右の側端縁部から立設された略矩形状をなす左右の側壁13と、底壁11の後端縁部から立設された略矩形状をなす後壁14とを備えている。
【0030】
保冷ボックス1は、図1、2、及び、7に示されるように、収容空間spに物品を収容し得る使用可能姿勢(U)と、図6に示されるように、周壁Wを内側に折り畳むことにより底壁11及び天壁15の略平行な相互姿勢を維持しつつ底壁11と天壁15とを近接させた折り畳み姿勢(F)とを採り得るように構成されている。換言すれば、保冷ボックス1は、不使用時には折り畳まれてコンパクトな折り畳み姿勢(F)を採ることができるようになっている。
【0031】
以下、この保冷ボックス1の各構成について詳述する。
【0032】
<底壁11>
底壁11は、図4に示すように、外側(下側)に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側(上側)に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCと、内側の気泡シートBの内面側(上側)に配設された補強用の樹脂板とを備えたものである。
【0033】
底壁11を構成する外側の気泡シートAは、複数の空気密閉室arが形成されたいわゆる三層構造のものである。外側の気泡シートAの厚み寸法は約2~3mmに設定されている。外側の気泡シートAは、多数の突起tを有するキャップフィルムfaと、キャップフィルムfaの突起開放側に融着されたバックフィルムfbと、キャップフィルムfaの突起先端側に融着されたライナーフィルムfcとを有してなる。外側の気泡シートAは、キャップフィルムfa、バックフィルムfb、及び、ライナーフィルムfcの協働により、バックフィルムfbとライナーフィルムfcとの間に複数の空気密閉室arが並び配されたものとなっている。
【0034】
この実施形態における外側の気泡シートAは、外表面がアルミ層によりカバーされたものが用いられている。すなわち、外側の気泡シートAのバックフィルムfb及びライナーフィルムfcには、外表面にアルミニウムの微粒子が付着されてなるアルミ蒸着フィルムが適用されている。
【0035】
底壁11を構成する内側の気泡シートBは、外側の気泡シートAと同様の構成のものである。すなわち、内側の気泡シートBは、キャップフィルムfa、バックフィルムfb、及び、ライナーフィルムfcにより構成された三層構造のものである。
【0036】
底壁11を構成する中間発泡シートCは、独立気泡発泡体により形成されたシート状のものである。中間発泡シートCは、厚み寸法が約3mmに設定されている。より具体的に言えば、中間発泡シートCは、ポリエチレンに無数の独立気泡を形成させながら、シート状に連続押出成形されたものであり、空気バネ的な緩衝特性や、適度の滑り性と伸び特性があり、且つ、断熱性や防湿・防水性に優れたものとなっている。
【0037】
底壁11を構成する補強用の樹脂板は、略水平板状をなしたものである。樹脂板は、略矩形状をなし厚み寸法が約1mmに設定されたポリプロピレン製のものである。補強用の樹脂板D1の上面は、物品の載置面として機能し得るものであり、収容空間spに収容される物品が底壁11上において安定的に載せ置かれ得るものとなっている。
【0038】
底壁11は、外側の気泡シートAの周縁部、内側の気泡シートBの周縁部、及び、樹脂板D1の周縁部同士を縫着することにより構成されている。外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に位置している中間発泡シートCは、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して連結していない状態で当該外側及び内側の気泡シートA、B間に挟まれている。
【0039】
換言すれば、底壁11の中間発泡シートCは、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して接着剤等を使用して相対移動不能に接着していない状態になっている。そのため、底壁11が撓む際に、中間発泡シートCが、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して相対移動し得る(ずれ動き得る)ものとなっている。このように構成することにより、底壁11は、厚み方向への一定の撓みが許容され得る柔軟性を有したものとなっている。
【0040】
なお、底壁11における前後方向中間部の両側部には、帯状をなすバンド部材16が設けられている。バンド部材16の基端部は底壁11に縫着されている。バンド部材16には、一面側に一方の面ファスナ要素mf1が設けられている。図6に示すように、保冷ボックス1が折り畳み姿勢(F)をなすときに、バンド部材16の先端部は、天壁15の上面に設けられた接着部たる他方の面ファスナ要素mf2に接着し得るようになっている。これにより、保冷ボックス1は、不使用時において折り畳み姿勢(F)が維持され得るものとなっている。
【0041】
<前壁12>
周壁Wを構成する前壁12は、図5に示すように、外側(前側)に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側(後側)に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCとを備えたものである。
【0042】
前壁12を構成する外側及び内側の気泡シートA、B、及び、中間発泡シートCは、底壁11において説明したものと同様の構成のものであるため、詳細な説明を省略する。
【0043】
前壁12の上下方向中間部には、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線Iが設けられている。
【0044】
前壁12の下端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに底壁11の前端縁に縫着されている。また、前壁12における左右の側端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに左右の側壁13の前端縁に縫着されている。
【0045】
なお、前壁12の上端縁からは、天壁15の前端縁を接着させるための一方の面ファスナ要素mf1を有する前の延出板17が延設されている。前の延出板17における基端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに前壁12の上端縁に縫着されている。
【0046】
<左右の側壁13>
周壁Wを構成する左右の側壁13は、外側に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCとを備えたものである。
【0047】
左右の側壁13を構成する外側及び内側の気泡シートA、B、及び、中間発泡シートCは、底壁11において説明したものと同様の構成のものであるため、詳細な説明を省略する。
【0048】
左右の側壁13における各上下方向中間部には、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線Jが設けられている。さらに、左右の側壁13には、対角線に沿って延びてなる折り曲げ誘導用の傾斜縫い付け線Kが設けられている。
【0049】
左右の側壁13は、底壁11から連設されている。すなわち、左右の側壁13における下端縁は底壁11に連続したものとなっている。
【0050】
左右の側壁13における後端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに後壁14の側端縁に縫着されている。
【0051】
なお、左右の側壁13における上端縁からは、天壁15における左右の側端縁を接着させるための一方の面ファスナ要素mf1を有する左右の延出板18が延設されている。左右の延出板18における基端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに左右の側壁13における上端縁に縫着されている。
【0052】
<後壁14>
周壁Wを構成する後壁14は、外側(後側)に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側(前側)に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCを備えたものである。
【0053】
後壁14を構成する外側及び内側の気泡シートA、B、及び、中間発泡シートCは、底壁11において説明したものと同様の構成のものであるため、詳細な説明を省略する。
【0054】
後壁14の上下方向中間部には、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線Lが設けられている。
【0055】
後壁14の下端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに底壁11の後端縁に縫着されている。また、後壁14における左右の側端縁は、帯状をなす縁取テープ材pとともに左右の側壁13の後端縁に縫着されている。
【0056】
なお、後壁14の上端縁からは天壁15が連続して延び設けられている。すなわち、天壁15は、後壁14の上端縁に連続したものとなっている。
【0057】
<天壁15>
天壁15は、図3に示すように、外側(上側)に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側(下側)に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCと、内側の気泡シートBの内面側(下側)に配設された補強用の樹脂板D2とを備えたものである。
【0058】
天壁15を構成する外側及び内側の気泡シートA、B、及び、中間発泡シートCは、底壁11において説明したものと同様の構成のものであるため、詳細な説明を省略する。
【0059】
天壁15を構成する補強用の樹脂板D2は、略水平板状をなしたものである。樹脂板D2は、略矩形状をなし厚み寸法が約1mmに設定されたポリプロピレン製のものである。補強用の樹脂板D2は、天壁15全体の垂れ下がりを抑制するものとして機能し得るものである。
【0060】
天壁15の前端縁及び左右の側端縁には、帯状をなす縁取テープ材pが縫着されている。天壁15の前端縁における左右方向中央部には、天壁15を開閉操作する際に使用される摘み片19が設けられている。
【0061】
また、天壁15における前端部の内面側、左右の側端部における内面側には、周壁Wに設けられた前の延出板17及び左右の延出板18と接着し得る他方の面ファスナ要素mf2が設けられている。
【0062】
天壁15には、保冷体Rを保持し得る保冷体保持部Eが設けられている。この実施形態では、保冷体保持部Eは、天壁15の樹脂板に設けられている。天壁15における樹脂板は、内側の気泡シートBよりも収容空間sp側に配設されたものであり、保冷体保持部Eが樹脂板の内向き面に設けられたものである。
【0063】
保冷体保持部Eは、天壁15の樹脂板D2に対して縫着され当該樹脂板D2と協働して略矩形状をなす保冷体Rを収容し得る袋状の部位を形成し得る網材e1と、網材e1の一端縁である前端縁と樹脂板D2との間に形成された開口部Vに設けられ網材e1に収容された保冷体Rが外部に飛び出さないよう抑制し得る飛び出し抑制部材e2とを備えたものである。この実施形態では、網材e1は、左右の両側縁部及び後縁部が樹脂板D2に対して縫着されている。また、飛び出し抑制部材e1は、基端部が樹脂板D2に縫着され先端部が網材e1の前端縁に設けられた図示しない面ファスナ要素に接続し得る抜け止めバンドe21を備えたものである。
【0064】
保冷体保持部Eに収容される保冷体Rは、収容空間spの低温環境を実現するためのものである。保冷体Rは収容空間spの低温環境を実現し得るものあれば、どのようなものであっても構わないが、この実施形態では、保冷体Rとして、アトム技研株式会社製のICEENERGY(登録商標)が使用されている。
【0065】
天壁15は、外側の気泡シートAの周縁部、内側の気泡シートBの周縁部、及び、樹脂板D2の周縁部同士を縫着することにより構成されている。外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に位置している中間発泡シートCは、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して連結していない状態で当該外側及び内側の気泡シートA、B間に挟まれている。
【0066】
換言すれば、天壁15の中間発泡シートCは、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して接着剤等を使用して相対移動不能に接着していない状態になっている。そのため、天壁15が撓む際に、中間発泡シートCが、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して相対移動し得る(ずれ動き得る)ものとなっている。このように構成することにより、天壁15は、厚み方向への一定の撓みが許容され得る柔軟性を有したものとなっている。
【0067】
以上説明したように、本実施形態に係る保冷ボックス1は、内部に物品を収容可能な収容空間spが形成されたものである。そして、保冷ボックス1は、底壁11と、この底壁11の周縁部に立設された周壁Wと、この周壁Wの上端縁に形成された開口部Vを開閉可能な天壁15とを備えたものである。底壁11、周壁W、及び、天壁15のそれぞれが、外側に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCとを備えている。
【0068】
このため、複数の空気密閉室arを配した外側及び内側の気泡シートA、Bを利用して軽量でありながら一定の厚みを確保することによって保冷機能を好適に発揮し得るものであり、且つ、中間発泡シートCを外側及び内側の気泡シートA、B間に設けることにより、これらが協働して一定のボックス形状が好適に維持され得る設計の自由度に優れた保冷ボックス1を提供することができるものとなる。
【0069】
つまり、外側及び内側の気泡シートA、Bは、それぞれバックフィルムfb及びライナーフィルムfc間に空気が封入された気泡部たる複数の空気密閉室arが形成されているため、一定の厚みを確保し易いだけでなく断熱性にも優れたものとなっている。
【0070】
さらに、複数の空気密閉室arの存在に起因して外側及び内側の気泡シートA、Bは、保冷ボックス1内に収容される物品に対する緩衝性にも優れているため、搬送される物品を損傷し難いものとなっている。これら外側及び内側の気泡シートA、B間に中間発泡シートCを配することにより、底壁11に対して適度な曲げ強さ(コシ)を与えることができるものとなっている。なお、かかる効果は、底壁11に限られず、他の壁(前壁12、左右の側壁13、後壁14、及び、天壁15)においても同様に発揮されるものである。
【0071】
天壁15に、保冷体Rを保持し得る保冷体保持部Eが設けられている。このため、保冷体保持部Eに保冷体Rを保持させることにより、上側から下側に向かって冷気を降下させ、収容空間spを好適に冷やすことができるとともに収容空間spが一定の温度に冷えた状態を好適に維持し得るものとなっている。
【0072】
天壁15に、補強用の樹脂板D2が設けられている。このため、保冷体Rを保持することにより天壁15の中央部が下方に過剰に垂れ下がるようなことが好適に抑制され得るものとなっている。
【0073】
天壁15における樹脂板D2が、内側の気泡シートBよりも収容空間sp側に配設されたものであり、保冷体保持部Eが樹脂板D2の内向き面に設けられたものである。このため、比較的重量のある保冷体Rを保持するための保冷体保持部Eを天壁15に対して設けやすいだけでなく、保冷体保持部Eは、保冷体Rによる冷気を効果的に収容空間spに導入し得る好適な位置に配されたものとなっている。
【0074】
天壁15が、外側の気泡シートA、内側の気泡シートB、及び、樹脂板D2の各周縁部同士を縫着することにより構成されたものである。そして、中間発泡シートCが、外側及び内側の気泡シートA、Bに対して連結していない状態で当該外側及び内側の気泡シートA、B間に挟まれている。このため、天壁15は、使用に伴う一定の撓みを柔軟に許容し得るものとなり、収容空間spを開閉操作する使用者の使い勝手に優れたものとなる。
【0075】
中間発泡シートCが、独立気泡発泡体により形成されたものである。このため、中間発泡シートCは、断熱性に優れたものとなっている。
【0076】
底壁11に、補強用の樹脂板D1が設けられている。このため、底壁11は、保冷されるべき物品を安定的に載置させることができるものとなっている。
【0077】
底壁11及び天壁15が、矩形状をなしたものである。そして、周壁Wが、底壁11の前端縁部から立設された矩形状をなす前壁12と、底壁11における左右の側端縁部から立設された矩形状をなす左右の側壁13と、底壁11の後端縁部から立設された矩形状をなす後壁14とを備えたものである。また、天壁15が、後壁14の上端部に回転可能に連結されたものである。
【0078】
このため、保冷ボックス1は、矩形箱状をなし、使用者の取扱いに優れたものとなっている。
【0079】
保冷ボックス1は、収容空間spに物品を収容し得る使用可能姿勢(U)と、周壁Wを折り畳むことにより底壁11と天壁15とを近接させた折り畳み姿勢(F)とを採り得るように構成されたものである。そして、前壁12及び後壁14の各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線Iが設けられている。また、左右の側壁13における各上下方向中間部に、左右方向に延びてなる折り曲げ誘導用の水平縫い付け線Jが設けられたものであり、且つ、左右の側壁13に、対角線に沿って延びてなる折り曲げ誘導用の傾斜縫い付け線Kが設けられたものである。
【0080】
このため、保冷ボックス1は、不使用時において折り曲げ誘導用の水平縫い付け線I、J、及び、傾斜縫い付け線Kを基準にして整然と折り曲げられ易いため、天壁15及び底壁11の形態を損ねることなくコンパクトな折り畳み姿勢(F)を採り得るものとなっている。
【0081】
また、保冷構造体Hは、内部に物品を収容し得るアウターボックスNと、アウターボックスN内に収容された保冷ボックス1とを備えてなるものであるため、搬送の便宜に優れたものとなっている。
【0082】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0083】
続いて、図8~12を参照して、第二の実施形態である保冷ボックス1を説明する。なお、図8~11は、保冷ボックス1を模式的に示したものである。
【0084】
第二の実施形態である保冷ボックス1は、第一の実施形態とは異なる折り畳み姿勢(F)を採り得るものとなっている。第二の実施形態の保冷ボックス1は、第一の実施形態のものと比較して、主に、底壁11、及び、周壁W(前壁12・左右の側壁13・後壁14)の構成が異なっている。
【0085】
保冷ボックス1は、図8に示すように、収容空間spに物品を収容し得る使用可能姿勢(U)と、図11に示すように、周壁Wにおける左右の側壁13を内側に折り畳むことにより前壁12及び後壁14の略平行な相互姿勢を維持しつつ前壁12と後壁14とを近接させた折り畳み姿勢(F)とを採り得るように構成されている。
【0086】
底壁11は、使用可能姿勢(U)において略水平な姿勢を採り得るとともに折り畳み姿勢(F)において後壁14の内面側に添接し得る起立姿勢を採り得るように後壁14の下端部に回転可能に連結されている。底壁11の後端部は後壁14の下端部と連結しており、底壁11の前端部及び左右両側端部は周壁Wの下端部に対して接離可能に構成されている。つまり、底壁11は、後端部を中心にして後壁14に対して水平姿勢と起立姿勢との間で回転可能な構成をなしている。
【0087】
なお、底壁11の後端部に代えて、底壁11の前端部が前壁12の下端部に連結した構成としてもよい。
【0088】
底壁11は、使用可能姿勢(U)において上面に物品が載せ置かれ得るものである。使用可能姿勢(U)における底壁11は、当該底壁11の前端部に設けられた帯状をなす一方の面ファスナ要素mf1が前壁12における下端部内面側に設けられた他方の面ファスナ要素(図示せず)に接着することにより、略水平な姿勢が保持され得るようになっている。
【0089】
なお、底壁11の水平姿勢を保持させる手段は、適宜の構成のものを適用することができる。また、水平姿勢の底壁11と周壁Wとの間に隙間を生じさせないようにする手段についても、適宜の構成のものを適用することができる。
【0090】
前壁12は、折り畳み姿勢(F)においても平板状の形状が維持されるものであり、折り曲げ誘導用の縫い付け線が設けられていないものとなっている。すなわち、第二の実施形態における前壁12には、第一の実施形態のような水平縫い付け線Iは設けられていないものとなっている。
【0091】
前壁12には、補強用の樹脂板D3が設けられている。すなわち、この実施形態の前壁12は、図12に示すように、外側(前側)に位置する外側の気泡シートAと、外側の気泡シートAよりも内側(後側)に位置する内側の気泡シートBと、外側の気泡シートAと内側の気泡シートBとの間に配された中間発泡シートCと、外側の気泡シートAと中間発泡シートCとの間に配された補強用の樹脂板D3とを備えている。前壁12における左右の側端部に図示しない面ファスナが設けられたバンド部材2が取り付けられている。バンド部材2は基端部が前壁12に縫着されており、先端部が折り畳み姿勢(F)において、底壁11に止着し得るものとなっている。
【0092】
前壁12に補強用の樹脂板D3が設けられているため、当該前壁12を後壁14に対して前後動させることにより保冷ボックス1の形状を使用可能姿勢(U)と折り畳み姿勢(F)との間で変形させやすいものとなっている。
【0093】
左右の側壁13の各前後方向中間部には、上下方向に延びてなる折り曲げ誘導用の鉛直縫い付け線nuが設けられている。第二の実施形態における左右の側壁13には、折り曲げ誘導用の縫い付け線として、鉛直縫い付け線nuのみが設けられており、第一の実施形態のように水平縫い付け線Jや傾斜縫い付け線Kは設けられていないものとなっている。
【0094】
後壁14は、折り畳み姿勢(F)においても平板状の形状が維持されるものであり、折り曲げ誘導用の縫い付け線が設けられていないものとなっている。すなわち、第二の実施形態における後壁14には、第一の実施形態のような水平縫い付け線Lは設けられていないものとなっている。
【0095】
第二の実施形態における保冷ボックス1を、使用可能姿勢(U)から折り畳み姿勢(F)に変形するための手順の一例を挙げれば次の通りである。
【0096】
まず、図8に示すように、保冷ボックス1の収容空間spを開放させるべく天壁15を水平姿勢から他の姿勢(例えば起立姿勢)に変更する。天壁15は、後端部を中心にして後壁14に対して回転可能な構成をなしており、他の姿勢への変更は、例えば、摘み片19を摘みつつ上方に引き上げることにより行われる。
【0097】
次に、図9に示すように、帯状をなす面ファスナ要素mf1を前壁12から引き離すことにより底壁11と前壁12との連結状態を解除した上で、底壁11の前端部を上方に引き上げて後端部を中心に回動させることにより、底壁11を水平姿勢から起立姿勢に遷移させる。底壁11が起立姿勢に遷移すると、底壁11は後壁14の内面側に添接することになる。
【0098】
続いて、図10に示すように、左右の側壁13を折り曲げ誘導用の鉛直縫い付け線nuを基準にして内側に折り曲げつつ前壁12と後壁14とを折り曲げることなく矩形板状の形態を維持したままの状態で相寄る方向に移動させる。これにより、保冷ボックス1は、収容空間spが殆ど消失することになり、全体として前後方向にコンパクトに圧縮された形態をとることになる。
【0099】
しかる後に、図11に示すように、天壁11を、後壁14の外面に沿う位置にまで移動させる。そして、前壁12における左右の側端部に設けられたバンド部材2を天壁11における左右両側部に設けられた他方の面ファスナ要素mf2に対して止着する。
【0100】
以上の手順を経て、保冷ボックス1は、後壁14に対してフラップ動作し得る底壁11及び天壁15と、左右の側壁13に設けた折り曲げ誘導用の鉛直縫い付け線nuを利用して、前壁12及び後壁14、並びに、天壁15及び底壁11の矩形板状の基本形態を損ねることなくコンパクトな折り畳み姿勢(F)を採り得るものとなっている。
【0101】
各部の具体的構成は、上記した各実施形態に限られないのはもちろんのことである。
【0102】
底壁や天壁は、矩形状のものに限られるものではない。また、周壁も角筒状の形態でないものであってもよい。
【0105】
保冷体保持部は、天壁の下面に設けられたものに限られるものではなく、天壁に関連させて設けたものであればよい。
【0106】
天壁に適用される補強用の樹脂板としては、適宜の材質や厚み寸法のものを適用することができるのは言うまでもない。
【0107】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0108】
1…保冷ボックス
11…底壁
12…前壁
13…左右の側壁
14…後壁
15…天壁
A…外側の気泡シート
B…内側の気泡シート
C…中間発泡シート
D1…(底壁の)樹脂板
D2…(天壁の)樹脂板
E…保冷体保持部
W…周壁
【要約】
【課題】軽量でありながら一定の厚みを確保することによって保冷機能を好適に発揮し得るものであり、且つ、一定のボックス形状が好適に維持され得る設計の自由度に優れた保冷ボックス等を提供する。
【解決手段】内部に物品を収容可能な収容空間spが形成された保冷ボックス1であり、底壁11、周壁W、及び、天壁15のそれぞれが、少なくとも、外側に位置する外側の気泡シートと、外側の気泡シートよりも内側に位置する内側の気泡シートと、外側の気泡シートと内側の気泡シートとの間に配された中間発泡シートとを備えたものとなっている。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12