(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】超音波センサ
(51)【国際特許分類】
H04R 17/00 20060101AFI20220323BHJP
【FI】
H04R17/00 330G
H04R17/00 330J
(21)【出願番号】P 2018084171
(22)【出願日】2018-04-25
【審査請求日】2021-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000142425
【氏名又は名称】アズビル金門株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】内藤 光
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-302386(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板と、
前記ベース板上に固定された圧電素子と、
前記ベース板の外周部を覆う被覆部、及び、当該被覆部の径方向に対して垂直な方向に設けられ、前記圧電素子に対向した枠部を有するパッキンと
を備えた超音波センサ。
【請求項2】
前記枠部の内部に充填された保護材を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の超音波センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧電素子を備えた超音波センサに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電素子を備えた超音波センサでは、環境の影響により圧電素子が劣化する可能性がある。そのため、圧電素子は、周囲が保護材により充填される必要がある。この際、保護材の塗布量を一定とするための枠を用いている。例えば特許文献1では、ケースを用いて保護材の塗布量を一定としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、保護材の充填のために枠又はケースを別途用いると、超音波センサの部品数が増えてしまう。また、この枠又はケースの位置決めはないため、保護材の充填箇所が偏るおそれがある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対して部品数を削減し且つ保護材の充填箇所の位置決めが可能な超音波センサを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る超音波センサは、ベース板と、ベース板上に固定された圧電素子と、ベース板の外周部を覆う被覆部、及び、当該被覆部の径方向に対して垂直な方向に設けられ、圧電素子に対向した枠部を有するパッキンとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上記のように構成したので、従来に対して部品数を削減でき、且つ保護材の充填箇所の位置決めが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1,2はこの発明の実施の形態1に係る超音波センサの構成例を示す図である。なお
図1,2では、保護材が充填される前の状態を示している。
超音波センサは、
図1,2に示すように、ベース板1、圧電素子2及びパッキン3を備えている。
【0010】
ベース板1は、
図1,2では円盤状に構成されている。
圧電素子2は、ベース板1上の既定箇所(
図1,2では中心位置)に、接着剤等により固定されている。
【0011】
パッキン3は、ガスシールを行うための部材である。このパッキン3は、
図1,2に示すように、ベース板1の外周部を覆う被覆部31と、被覆部31の径方向に対して垂直な方向に設けられ、圧電素子2に対向した枠部32とを有している。枠部32は、作業員により圧電素子2の周囲に保護材が充填される際の枠となる部位である。
図1,2では、被覆部31は円周状に構成され、枠部32は円筒状に構成されている。また、被覆部31の一部には径方向に凸部33が形成されている。
【0012】
このパッキン3は、作業員により、被覆部31がベース板1の外周部を覆い且つ枠部32が圧電素子2に対向するように、ベース板1に取付けられる。この際、パッキン3の枠部32は、被覆部31と一体に構成されているため、枠部32は一意に位置決めされる。その後、枠部32の内部には、作業員により、保護材が一定量充填される。これにより、圧電素子2は、周囲が保護材により保護される。
【0013】
以上のように、この実施の形態1によれば、超音波センサは、ベース板1と、ベース板1上に固定された圧電素子2と、ベース板1の外周部を覆う被覆部31、及び、当該被覆部31の径方向に対して垂直な方向に設けられ、圧電素子2に対向した枠部32を有するパッキン3とを備えた。このように、実施の形態1に係る超音波センサでは、パッキン3の一部に枠の機能を持たせているため、従来に対して部品数を削減し且つ保護材の充填箇所の位置決めが可能となる。
【0014】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0015】
1 ベース板
2 圧電素子
3 パッキン
31 被覆部
32 枠部
33 凸部