(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 3/36 20060101AFI20220323BHJP
B41J 29/13 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
B41J3/36 Z
B41J29/13
(21)【出願番号】P 2018041616
(22)【出願日】2018-03-08
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142837
【氏名又は名称】内野 則彰
(74)【代理人】
【識別番号】100166305
【氏名又は名称】谷川 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100171251
【氏名又は名称】篠田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】安藤 仁久
【審査官】佐藤 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-005888(JP,A)
【文献】特開2018-001437(JP,A)
【文献】特開2018-001438(JP,A)
【文献】特開2010-188689(JP,A)
【文献】特開2015-160427(JP,A)
【文献】特開平10-246208(JP,A)
【文献】特開平04-187102(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0075156(US,A1)
【文献】米国特許第06188881(US,B1)
【文献】米国特許第06540122(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 3/00-3/54
B41J 29/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録紙および印字部を収容する筐体と、
前記筐体に着脱可能に装着されるバッテリと、
前記筐体に回動可能に装着されたクリップと、
前記筐体に形成され、前記バッテリが着脱可能に装着されるバッテリ収容部と、
を備え、
前記クリップは、前記筐体の連結部に回動可能に嵌合する弾性変形可能なジョイント部を有し、
前記連結部は、前記バッテリ収容部の側壁に前記ジョイント部が着脱可能な開口部を有する凹部であり、
前記ジョイント部および前記連結部には、前記バッテリの少なくとも一部を被覆する取付位置において、前記クリップが回動するのを規制する係合部が形成され、
前記クリップは、前記筐体に対して回動方向に所定の外力が加わることによって前記係合部による規制が解除され、前記取付位置から移動可能となることを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記ジョイント部および前記連結部の前記係合部は、前記クリップの回動方向に沿って所定の間隔で少なくとも2箇所に形成されていることを特徴とする
請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記ジョイント部は、
前記クリップを回動する際に前記ジョイント部の変形を可能とするために、前記クリップの回動方向に沿って形成された複数の溝部を有することを特徴とする
請求項1または2に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記ジョイント部の前記溝部は、前記ジョイント部の回動中心に対して対向するように設けられていることを特徴とする
請求項3に記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、人が手軽に携帯することができるモバイルプリンタ等の携帯機器が普及している。一般的に、このような携帯機器は、コードレスで使用できるように、筐体に着脱可能に取り付けられるバッテリを備えている。また、携帯機器の多くは、使用者がベルトなどに装着したまま使用できるように、ベルトクリップ(以下、クリップという)を備えている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の携帯機器では、筐体の背面に取り付けられたバッテリの脱落を防止するために、クリップがバッテリの一部を被覆するように筐体の背面に設けられている。しかしながら、クリップがバッテリを被覆する構造とした場合、バッテリを着脱するときにクリップが邪魔になってしまい、クリップを一旦取り外すなどの手間を要する。
一方、バッテリを取り外すために、筐体の背面に設けられた支持部を中心にクリップを回動させる構成では、部品点数が多くなってしまい、経済的ではない。
【0005】
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、バッテリの脱落を防止でき、かつ、部品点数を減らすことができるプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために本発明の一態様にかかるプリンタは、記録紙および印字部を収容する筐体と、前記筐体に着脱可能に装着されるバッテリと、前記筐体に回動可能に装着されたクリップと、を備え、前記クリップは、前記筐体の連結部に回動可能に嵌合する弾性変形可能なジョイント部を有し、前記ジョイント部および前記連結部には、前記バッテリの少なくとも一部を被覆する取付位置において、前記クリップが回動するのを規制する係合部が形成され、前記クリップは、前記筐体に対して回動方向に所定の外力が加わることによって前記係合部による規制が解除され、前記取付位置から移動可能となることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、クリップを係合部で取付位置に規制して、バッテリの少なくとも一部をクリップで被覆するようにした。これにより、バッテリが筐体から脱落することをクリップで防止できる。
また、ジョイント部および連結部で係合部を形成することにより、例えば、ジョイント部を取付位置に配置した状態において、ジョイント部を取付位置に安定させて保持できる。よって、例えば、クリップでプリンタをベルトに装着時に、クリップを安定させることができる。これにより、プリンタをベルトに装着する作業が容易になり、プリンタの使い勝手を高めることができる。
【0008】
また、クリップのジョイント部を、弾性変形可能で、かつ、筐体の連結部に回動可能に形成した。さらに、ジョイント部および連結部の係合部でクリップの回動を取付位置に規制するようにした。よって、クリップのジョイント部および筐体の連結部による簡単な構成で、クリップを連結部に対して回動可能に嵌合させ、かつ取付位置に規制することができる。これにより、プリンタの部品点数を減らすことができる。
また、クリップの回動を係合部で抑制し、ジョイント部を弾性変形可能とした。これにより、ジョイント部を回動させる際に、ジョイント部を弾性変形させことによりクリック感を得ることができる。
【0009】
上記態様において、前記筐体に形成され、前記バッテリが着脱可能に装着されるバッテリ収容部を備え、前記連結部は、前記バッテリ収容部の側壁に前記ジョイント部が着脱可能な開口部を有する凹部であってもよい。
【0010】
この構成によれば、筐体にバッテリ収容部を備え、バッテリ収容部にバッテリを着脱可能に装着するようにした。また、バッテリ収容部の側壁に開口部を形成し、開口部からジョイント部を連結部に着脱可能とした。
よって、クリップのジョイント部を連結部に嵌合させる際には、バッテリ収容部からバッテリを外した状態において、クリップのジョイント部を開口部から連結部に嵌合させることができる。
また、クリップのジョイント部を連結部に嵌合させた状態において、バッテリ収容部にバッテリを収容することにより、バッテリで開口部を塞ぐことができる。これにより、クリップのジョイント部を連結部に嵌合させた状態に保持できる。
さらに、クリップのジョイント部を連結部から外す際には、バッテリ収容部からバッテリを外すことにより、ジョイント部を連結部の開口部から外すことができる。
これにより、クリップのジョイント部による連結部への嵌合や、連結部からの嵌合解除を容易におこなうことができる。
【0011】
上記態様において、前記ジョイント部および前記連結部の前記係合部は、前記クリップの回動方向に沿って所定の間隔で少なくとも2箇所に形成されていてもよい。
【0012】
この構成によれば、ジョイント部および連結部の係合部を少なくとも2箇所形成することにより、例えば、ジョイント部を取付位置に配置した状態において、ジョイント部を取付位置に安定させて保持できる。よって、例えば、クリップでプリンタをベルトに装着時に、クリップを安定させることができる。これにより、プリンタをベルトに装着する作業が容易になり、プリンタの使い勝手を高めることができる。
【0013】
上記態様において、前記ジョイント部は、前記クリップを回動する際に前記ジョイント部の変形を可能とするために、前記クリップの回動方向に沿って形成された複数の溝部を有していてもよい。
【0014】
この構成によれば、ジョイント部に溝部を形成することにより、ジョイント部を回動する際に、溝部における負荷を小さく抑えることができる。よって、ジョイント部を回動する際に、ジョイント部のうち、溝部と、その他の部位とに発生する負荷を大小に変化させることができる。これにより、ジョイント部を回動させる際に、良好なクリック感を得ることができる。
また、ジョイント部に溝部を形成することにより、クリップを成形する際に、ジョイント部にヒケが発生することを抑えることができる。これにより、ジョイント部を精度よく成形することができる。
【0015】
上記態様において、前記ジョイント部の前記溝部は、前記ジョイント部の回動中心に対して対向するように設けられていてもよい。
【0016】
この構成によれば、ジョイント部の溝部を回動中心に対して対向するように設けた。よって、例えば、クリップを時計回り方向、反時計回り方向に回転する際に、対向する溝部を同様に弾性変形させることができる。これにより、クリップを時計回り方向、反時計回り方向に回転する際に、同様のクリック感を得ることができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明の一態様のプリンタによれば、バッテリの脱落を防止でき、かつ、部品点数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るプリンタのペーパーカバーを閉位置に閉じた状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るプリンタのペーパーカバーを開位置に開いた状態を示す斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るプリンタを裏壁側から見た状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るプリンタからベルトクリップおよびバッテリを外した状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係るケーシングの連結部を示す斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係るケーシングの連結部をバッテリ収容部側から見た状態を示す正面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係るケーシングの連結部にベルトクリップを嵌合した状態を示す正面図である。
【
図8】本発明の第1実施形態に係るベルトクリップを示す斜視図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係るプリンタにおける
図7のIV-IV線に沿う断面図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係るバッテリをベルトクリップで被覆した状態を示す断面図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係るプリンタにおけるベルトクリップを取付位置に配置された状態を示す裏面図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係るプリンタにおけるベルトクリップを取外位置に配置された状態を示す裏面図である。
【
図13】(a)は本発明の第1実施形態に係るケーシングの連結部にベルトクリップのボールジョイント部を嵌合する例を示す断面図である。(b)はケーシングのバッテリ収容部にバッテリを収容する例を示す斜視図である。(c)はバッテリをベルトクリップで被覆する例を示す斜視図である。
【
図14】本発明の第2実施形態に係るプリンタを裏壁側から見た状態を示す斜視図である。
【
図15】本発明の第2実施形態に係るプリンタからアタッチメント部材およびバッテリを外した状態を示す斜視図である。
【
図16】本発明の第2実施形態に係るアタッチメント部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(プリンタ)
図1は、ペーパーカバー20が閉位置にあるときのプリンタ1を表面側から見た状態を示す斜視図である。
図2は、ペーパーカバー20が開位置にあるときのプリンタ1を表面側から見た状態を示す斜視図である。
図1、
図2においては、プリンタ1を設置面に載置した状態で使用する状態を示す。以下、図中において矢印Xを長さ方向、矢印Yを幅方向、矢印Zを上下方向と定義する。
【0020】
図1に示すように、プリンタ1は、記録紙P1を印刷可能に構成されたものである。実施形態においては、プリンタ1の一例として、サーマルプリンタを例示するが、プリンタ1はサーマルプリンタに限らない。
記録紙P1は、熱を加えると変色する感熱紙であり、各種ラベルやレシート、チケット等の印刷等に好適に使用される。
図2に示すように、記録紙P1は、中空孔5を有するように巻回されたロール紙PRの状態でプリンタ1にセットされ、ロール紙PRから引き出された部分に対して印字部6により印刷が行われる。
【0021】
プリンタ1は、開口部3aを有するケーシング(筐体)3と、ケーシング3の開口部3aを開閉するペーパーカバー20と、充電用のバッテリ40と、携帯用のベルトクリップ(クリップ)50(
図3参照)と、により構成されている。また、プリンタ1には、プリンタモジュール30が内装されている。
【0022】
ケーシング3は、ポリカーボネート等のプラスチックや金属材料により形成され、X方向一方側の部位が表壁10を有する略直方体状に形成される一方、X方向他方側の部位がZ方向一方側(表壁10側)に向けて開口する箱型形状に形成されている。ケーシング3の内面には、不図示のリブ等が形成され、ケーシング3の機械的強度が補強されている。ケーシング3の表壁10には、プリンタ1の各種操作を行う操作部14が配置されている。
【0023】
操作部14は、電源スイッチやFEEDスイッチ等の各種機能スイッチ15が配置されている。さらに、操作部14は、各種機能スイッチ15に隣接して電源スイッチのON/OFFの情報を知らせるPOWERランプや、プリンタ1のエラー等を知らせるERRORランプ等の各種ランプ16が配置されている。
また、ケーシング3の表壁10と側壁12との間には、ペーパーカバー20のオープンボタン18が設けられている。さらに、ケーシング3の表壁10におけるX方向他方側の端縁には、記録紙P1を切断する第1切断刃26が形成されている。
【0024】
ペーパーカバー20は、ポリカーボネート等のプラスチックにより形成されている。ペーパーカバー20は、X方向他方側の基端部がヒンジシャフトにより、プリンタモジュール30の本体フレーム31に対して回動可能に支持されている。また、ペーパーカバー20は、先端部に取り付けられたプラテンローラ51により、先端部が本体フレーム31に係止可能に構成されている。ペーパーカバー20は、ケーシング3のオープンボタン18を押下することにより、本体フレーム31を内装するケーシング3との係止が解除され、閉位置(
図1参照)から開位置(
図2参照)へ開閉可能に構成されている。
【0025】
また、
図1に示すように、ペーパーカバー20の閉位置において、ペーパーカバー20の先端縁とケーシング3の表壁10におけるX方向他方側の端縁との間には、記録紙P1の幅方向に沿って間隙が設けられている。この間隙は、印刷された記録紙P1が排出される排出口19を構成している。さらに、ペーパーカバー20の先端部には、記録紙P1を切断する第2切断刃27(
図2参照)が形成されている。
記録紙P1に印字部6で印刷が行われ、印刷された記録紙P1が排出口19から送り出される。排出口19から送り出された記録紙P1は、第1切断刃26または第2切断刃27に接触させた状態で引き倒すことにより切断される。
【0026】
図3は、プリンタ1を裏壁33側から見た状態を示す斜視図である。
図3に示すように、ケーシング3の裏壁33にはバッテリ40と、ベルトクリップ50とが取り付けられている。
ケーシング3の裏壁33にはバッテリ収容部35が備えられている。バッテリ収容部35にはバッテリ40が着脱可能に装着されている。バッテリ40は矩形体状に形成されている。バッテリ40がバッテリ収容部35に収容されることにより、バッテリ40をプリンタ1の電源として使用できる。これにより、プリンタ1をコードレスの状態で携帯端末として使用できる。
【0027】
(ケーシング)
図4は、プリンタ1からベルトクリップ50およびバッテリ40を外した状態を示す斜視図である。
図4に示すように、バッテリ収容部35は、収容底部52と、第1~第4の側壁53~56とにより矩形凹状に形成され、裏壁33に開口する収容開口部57を備えている。
収容底部52は、矩形状に形成されている。第1~第4の側壁53~56は、収容底部52の4辺から裏壁33に向けて立ち上げられることにより矩形枠状に形成されている。第1側壁(側壁)53および第2側壁54は、X方向に間隔をおいて形成されている。第1側壁53は、ケーシング3の裏壁33において、X方向一方側の端部に形成されている。第2側壁54は、ケーシング3の裏壁33において、X方向中央側の部位に形成されている。
第3側壁55および第4側壁56は、Y方向に間隔をおいて形成されている。
ケーシング3の裏壁33に開口された収容開口部57からバッテリ40がバッテリ収容部35に着脱自在に収容される。
【0028】
図5は、ケーシング3の連結部61を示す斜視図である。
図6は、ケーシング3の連結部61をバッテリ収容部35側から見た状態を示す正面図である。
図5、
図6に示すように、ケーシング3の裏壁33に連結部61が形成されている。連結部61は、バッテリ収容部35に連通するように形成されている。連結部61は、第1開口部62と、第2開口部(開口部)63と、球面受部64とを有する。第1開口部62、第2開口部63、および球面受部64で連結部61が凹部に形成されている。
第1開口部62は、ケーシング3の裏壁33において、第1側壁53の近傍で、かつ、Y方向の中央に直径D1の円弧状に開口されている。第1開口部62は、球面受部64にZ方向において連通されている。
第2開口部63は、バッテリ収容部35の第1側壁53において、Y方向の中央に開口されている。
【0029】
第2開口部63は、円形開口部66と、連結開口部67とを有する。円形開口部66は、直径D2の円形状に形成され、バッテリ収容部35を球面受部64にX方向において連通するように形成されている。連結開口部67は、バッテリ収容部35を第1開口部62にX方向において連通するように形成されている。連結開口部67のY方向の開口幅W1は、第1開口部62の直径D1、円形開口部66の直径D2より小さな寸法に設定されている。
【0030】
円形開口部66および第1開口部62に球面受部64が連通されている。球面受部64は、直径D3の寸法で球状に形成されている。球面受部64の直径D3は、円形開口部66の直径D2と同一寸法で、かつ、第1開口部62の直径D1より大きな寸法に設定されている。
球面受部64および円形開口部66には、Y方向の両側部において対向する部位に一対の面取り部71,72が平坦に形成されている。以下、一対の面取り部71,72を第1面取り部71、第2面取り部72として説明する。
第1面取り部71および第2面取り部72間の面取り幅W2は、球面受部64の直径D3、円形開口部66の直径D2より小さな寸法に設定されている。
【0031】
球面受部64、第1開口部62、および円形開口部66において、Y方向の中央にはガイド溝部74が形成されている。具体的には、ガイド溝部74は、第1開口部62から球面受部64を経て円形開口部66の途中まで延びている。
このように形成された連結部61にベルトクリップ50のボールジョイント部77(
図7参照)が連結されている。連結部61にボールジョイント部77が連結されることにより、ベルトクリップ50がケーシング3の裏壁33に取り付けられている(
図3参照)。
【0032】
(ベルトクリップ)
図7は、ケーシング3の連結部61にベルトクリップ50を嵌合した状態を示す正面図である。
図8は、ベルトクリップ50を示す斜視図である。
図7、
図8に示すように、ベルトクリップ50は、樹脂材で一体成形され、クリップ本体76と、ボールジョイント部(ジョイント部)77とを有する。クリップ本体76は、第1クリップ部78と、第2クリップ部79とを有する。第1クリップ部78は、矩形状に形成され、基部78aに第2クリップ部79が一体成形されている
第2クリップ部79の先端部79aを第1クリップ部78から離すように第2クリップ部79を弾性変形させることにより、第1クリップ部78と第2クリップ部79との間に、プリンタ1の使用者のベルトに嵌め込むことができる。これにより、使用者のベルトにベルトクリップ50を取り付けることができる。
第1クリップ部78の基部78aにボールジョイント部77が一体成形されている。
【0033】
ボールジョイント部77は、第1クリップ部78の基部78aから第2クリップ部79の反対側に突出されている。ボールジョイント部77は、ジョイント首部81と、ジョイント球体82と、ジョイント軸部83とを有する。ジョイント首部81、ジョイント球体82、およびジョイント軸部83は、樹脂材で同軸上に一体成形されている。
【0034】
図9は、プリンタ1における
図7のIV-IV線に沿う断面図である。
図7、
図9に示すように、ジョイント首部81は、直径D4の円柱状に形成され、連結部61の第1開口部62に回動自在に嵌合される。
ジョイント球体82は、直径D5の球状に形成され、連結部61の球面受部64(
図5参照)に回動自在に嵌合される。この状態において、ジョイント球体82は、例えば、連結部61の球面受部64に接触した状態に保たれる。
ジョイント球体82は、球面に形成され、一対の球体面取り部84,85と、複数の溝部86~89とを有する。以下、複数の溝部86~89を第1~第4の溝部86~89として説明する。また、一対の球体面取り部84,85を第1球体面取り部84、第2球体面取り部85として説明する。
【0035】
第1球体面取り部84および第2球体面取り部85は、ベルトクリップ50がケーシング3の裏壁33において取付位置に取り付けられた状態において、Y方向の両側部において対向する部位に平坦に形成されている。
ここで、取付位置とは、
図3に示すように、ベルトクリップ50がバッテリ40を覆うようにX方向に配置された位置をいう。
第1球体面取り部84および第2球体面取り部85間の球体面取り幅W3は、ジョイント球体82の直径D5より小さな寸法に設定されている。
【0036】
第1球体面取り部84および第2球体面取り部85は、ベルトクリップ50がケーシング3の裏壁33に取付位置に取り付けられた状態において、連結部61の第1面取り部71および第2面取り部72に対向する位置に配置される。この状態において、第1球体面取り部84および第2球体面取り部85は、例えば、第1面取り部71および第2面取り部72に接触した状態に保たれる。
ここで、例えば、第1球体面取り部84が第1面取り部71に対向した状態において第1係合部(係合部)92が構成される。また、第2球体面取り部85が第2面取り部72に対向した状態において第2係合部(係合部)93が構成される。
第1係合部92および第2係合部93は、ベルトクリップ50の回動方向に沿って所定の間隔で少なくとも2箇所に形成されている。
【0037】
第1~第4の溝部86~89は、ジョイント球体82のうち、第1球体面取り部84および第2球体面取り部85を回避した球面において、第1球体面取り部84および第2球体面取り部85間の部位に形成されている。
第1溝部86は、第1球体面取り部84の一端84a側に形成されている。第2溝部87は、第1球体面取り部84の他端84b側に形成されている。第3溝部88は、第2球体面取り部85の一端85a側に形成されている。第4溝部89は、第2球体面取り部85の他端85b側に形成されている。
【0038】
ジョイント球体82に第1~第4の溝部86~89を形成することにより、ジョイント球体82を一層好適に弾性変形させることができる。また、ジョイント球体82に第1~第4の溝部86~89を形成することにより、ベルトクリップ50を樹脂材で成形する際に、ジョイント球体82にヒケが発生することを抑えることができる。よって、ジョイント球体82を精度よく成形することができる。
【0039】
また、第1溝部86および第3溝部88は、ボールジョイント部77の回動中心 に対して対向するように設けられている。第1溝部86および第4溝部89間の溝幅寸法はW4に設定されている。第3溝部88および第2溝部87は、ボールジョイント部77の回動中心O1に対して対向するように設けられている。第3溝部88および第2溝部87間の溝幅寸法はW4に設定されている。溝幅寸法W4は、ジョイント球体82の直径D5より小さな寸法に設定されている。
【0040】
図10は、バッテリ40をベルトクリップ50で被覆した状態を示す断面図である。
図10に示すように、ジョイント軸部83は、ジョイント首部81より小径D6の円柱状に形成され、連結部61のガイド溝部74のうち球面受部64に形成された溝部位74aに回動自在に嵌合されている。この状態において、ジョイント軸部83は、例えば、ガイド溝部74の端部74bに接触した状態に保たれる。よって、ベルトクリップ50がジョイント球体82を中心にしてケーシング3の裏壁33から離れる方向に移動することを防止できる。これにより、ベルトクリップ50は、ケーシング3の裏壁33に沿わせて安定させた状態(
図3、
図10の使用位置に取り付けられた状態)に保持される。
【0041】
ボールジョイント部77が連結部61に連結された状態において、バッテリ収容部35にバッテリ40が収容される。収容されたバッテリ40で連結部61の第2開口部63が閉塞される。よって、ボールジョイント部77が連結部61に嵌合された状態に保持される。すなわち、バッテリ40を、ボールジョイント部77を連結部61に保持する部材として兼用することができる。これにより、部品点数を減らすことができ、構成の簡素化を図ることができる。
【0042】
(ベルトクリップの動作)
図11は、プリンタ1におけるベルトクリップ50を取付位置に配置された状態を示す裏面図である。
図9、
図11に示すように、ベルトクリップ50がケーシング3の裏壁33において使用位置に取り付けられた状態において、第1球体面取り部84が第1面取り部71に対向した状態において第1係合部92が構成される。また、第2球体面取り部85が第2面取り部72に対向した状態において第2係合部93が構成される
【0043】
これにより、ベルトクリップ50をケーシング3の裏壁33に沿わせて取付位置に配置した状態において、第1係合部92および第2係合部93でベルトクリップ50を取付位置に規制できる。よって、ベルトクリップ50のボールジョイント部77および連結部61による簡単な構成で、ベルトクリップ50を連結部61に対して回動可能に嵌合させ、かつ取付位置に規制することができる。これにより、プリンタ1の部品点数を減らすことができる。
【0044】
また、ベルトクリップ50(ボールジョイント部77)を取付位置に安定させて保持できる。よって、例えば、ベルトクリップ50でプリンタ1をベルトに装着時に、ベルトクリップ50を安定させることができる。これにより、プリンタ1を使用者のベルトに取り付ける作業が容易になり、プリンタ1の使い勝手を高めることができる。
さらに、ベルトクリップ50を第1係合部92および第2係合部93で取付位置に規制した状態において、バッテリ40がベルトクリップ50で被覆される。これにより、バッテリ40がケーシング3のバッテリ収容部35から脱落することをベルトクリップ50で防止できる。
【0045】
この状態から、ベルトクリップ50をボールジョイント部77を中心にしてケーシング3の裏壁33に沿って矢印Aの如く反時計回り方向に回動させる。ジョイント球体82には第1~第4の溝部86~89が形成されている。さらに、ベルトクリップ50(すなわち、ジョイント球体82)は樹脂材で弾性変形可能に成形されている。すなわち、ベルトクリップ50をボールジョイント部77を中心にして矢印A方向に回動させる際に比較的大きな負荷をかける。これにより、ジョイント球体82のうち第1溝部86、第3溝部88側の球部位82a,82bを第1面取り部71に沿わせて弾性変形させることができる。
同様に、ジョイント球体82のうち第4溝部89、第2溝部87側の球部位82c,82dを第2面取り部72に沿わせて弾性変形させることができる。これにより、ベルトクリップ50をボールジョイント部77を中心にしてケーシング3の裏壁33に沿って矢印A方向に回動させることができる。
【0046】
すなわち、ケーシング3に対してベルトクリップ50の矢印A方向(回動方向)に所定の外力が加わることによって第1係合部92および第2係合部93による規制が解除され、ベルトクリップ50を取付位置から移動させることができる。
【0047】
ここで、第1溝部86および第4溝部89間の溝幅寸法W4は、ジョイント球体82の直径D5より小さな寸法に設定されている。また、第3溝部88および第2溝部87間の溝幅寸法W4は、ジョイント球体82の直径D5より小さな寸法に設定されている。
第1溝部86および第3溝部88が第1面取り部71に到達する。同様に、第4溝部89および第2溝部87が第2面取り部72に到達する。この際に、ベルトクリップ50に作用する負荷が小さく抑えられる。このように、ベルトクリップ50を回動する際に、第1~第4の溝部86~89と、その他の球部位82a~82dとに発生する負荷を大小に負荷を変化させることができる。これにより、ボールジョイント部77を回動させる際に、良好なクリック感を得ることができる。
【0048】
また、第1溝部86および第4溝部89は、ボールジョイント部77の回動中心O1に対して対向するように設けられている。第2溝部87および第3溝部88は、ボールジョイント部77の回動中心O1に対して対向するように設けられている。
よって、例えば、ベルトクリップ50を反時計回り方向と反対の時計回り方向に回転する際に、対向する第1溝部86および第4溝部89と同様に、対向する第2溝部87および第4溝部88を弾性変形させることができる。これにより、ベルトクリップ50を時計回り方向に回動させる際に、ベルトクリップ50を反時計回り方向に回転させ場合と同様のクリック感を得ることができる。
【0049】
図12は、プリンタ1におけるベルトクリップ50を取外位置に配置された状態を示す裏面図である。
図9、
図12に示すように、ベルトクリップ50を矢印A方向に回動させることにより、ベルトクリップ50が取外位置に配置される。
ここで、取外位置とは、ベルトクリップ50がバッテリ40から離れた状態でX方向に配置された位置をいう。
第1球体面取り部84が、第2面取り部71,72に接触した状態に保たれる。第2球体面取り部85が、第1面取り部71に接触した状態に保たれる。これにより、ベルトクリップ50は、取外位置に安定させた状態に保持される。
【0050】
ベルトクリップ50が取外位置に配置されることにより、ベルトクリップ50がバッテリ40から回避した位置に配置される。よって、バッテリ40をバッテリ収容部35から取り外すことができる。
バッテリ40をバッテリ収容部35から取り外すことにより、ベルトクリップ50のボールジョイント部77による連結部61への嵌合や、連結部61からの嵌合解除を容易に行うことができる。
【0051】
(ベルトクリップの取付動作)
つぎに、ベルトクリップ50のボールジョイント部77を連結部61に嵌合してベルトクリップ50をケーシング3に取り付ける例を
図13(a)~
図13(c)に基づいて説明する。
図13(a)は、ケーシング3の連結部61にベルトクリップ50のボールジョイント部77を嵌合する例を示す断面図である。
図13(b)は、ケーシング3のバッテリ収容部35にバッテリ40を収容する例を示す斜視図である。
図13(c)は、バッテリ40をベルトクリップ50で被覆する例を示す斜視図である。
【0052】
図13(a)に示すように、バッテリ収容部35からバッテリ40(
図12参照)を外した状態において、ベルトクリップ50をケーシング3の裏壁33に対して交差する方向に配置する。この状態において、ベルトクリップ50のボールジョイント部77を連結部61の第2開口部63から連結部61に矢印B方向に嵌合する。
連結部61に嵌合したボールジョイント部77を軸にして、ベルトクリップ50を矢印C方向に揺動する。
【0053】
図13(b)に示すように、ベルトクリップ50がバッテリ収容部35を回避した位置に配置される。この状態において、バッテリ収容部35にバッテリ40を矢印D方向に収容する。収容されたバッテリ40で連結部61の第2開口部63(
図13(a)参照)が閉塞される。よって、ボールジョイント部77が連結部61に嵌合された状態に保持される。
【0054】
図13(c)に示すように、ベルトクリップ50をボールジョイント部77(
図13(a))を中心にして矢印E方向に回転する。ベルトクリップ50でバッテリ40を被覆する。これにより、バッテリ40がケーシング3のバッテリ収容部35から脱落することをベルトクリップ50で防止できる。
【0055】
つぎに、第2実施形態のプリンタ100を
図14~
図16に基づいて説明する。なお、第2実施形態のプリンタ100において第1実施形態のプリンタ1と同一類似部材については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0056】
[第2実施形態]
図14は、プリンタ100を裏壁側から見た状態を示す斜視図である。
図14に示すように、プリンタ100は、第1実施形態のプリンタ1のベルトクリップ50をストラップ用のアタッチメント部材102に代えたもので、その他の構成は第1実施形態のプリンタ1と同様である。
プリンタ100は、ケーシング3の裏壁33にアタッチメント部材102が取り付けられている。アタッチメント部材102は、ケーシング3の裏壁33において、バッテリ収容部35およびバッテリ40を回避し、かつ、X方向の端部33aに着脱自在に取り付けられている。
【0057】
図15は、プリンタ100からアタッチメント部材102およびバッテリ40を外した状態を示す斜視図である。
図15に示すように、ケーシング3は、ケーシング3の裏壁33で、バッテリ収容部35の近傍に連結凹部104と、一対の差込凹部105,106とを備えている。連結凹部104は、X方向の端部で、かつ、Y方向の中央に形成されている。連結凹部104は、連結開口部112と、第1面取り部113と、第2面取り部114とを有する。第1面取り部113および第2面取り部114は、平坦に形成されている。
【0058】
連結開口部112は、バッテリ収容部35の第1側壁53に開口されている。第1面取り部113および第2面取り部114は、Y方向において対向する部位に形成されている。連結凹部104のY方向両側に一対の差込凹部105,106が形成されている。一対の差込凹部105,106は、バッテリ収容部35の第1側壁53に開口する差込開口部116,117を有する。連結凹部104および一対の差込凹部105,106にアタッチメント部材102(
図16参照)が着脱自在に取り付けられる。
【0059】
図16は、アタッチメント部材102を示す斜視図である。
図15、
図16に示すように、アタッチメント部材102は、支持ブラケット121と、連結凸部(ジョイント部)122と、一対のリブ124,125とを有する。
支持ブラケット121は、平板状に形成され、Y方向の両端部に一対のフック穴128が形成されている。一対のフック穴128は、ストラップが差し込まれることによりストラップを連結可能に形成されている。
支持ブラケット121のY方向中央には連結凸部122が形成されている。
連結凸部122は、X方向へ向けて円柱状に延びるように形成されている。連結凸部122は、Y方向の両端に第1連結面取り部131と第2連結面取り部132とを有する。第1連結面取り部131および第2連結面取り部132は、平坦に形成されている。
【0060】
連結凸部122は、連結開口部112から連結凹部104に着脱自在に連結される。連結凸部122が連結凹部104に連結された状態において、第1連結面取り部131と第1面取り部113とが対向した状態で接触するように配置される。この状態において、第1連結面取り部131と第1面取り部113とにより第1回動規制部が形成される。
また、第2連結面取り部132と第2面取り部114とが対向した状態で接触するように配置される。この状態において、第2連結面取り部132と第2面取り部114とにより第2回動規制部が形成される。
連結凸部122が円柱状に形成され、さらに、第1回動規制部と第2回動規制部とが形成されることにより、アタッチメント部材102の回動が規制される。
また、一対のリブ124,125は、一対の差込開口部116,117から差込凹部105,106に着脱自在に連結される。これにより、アタッチメント部材102の回動が一層良好に規制される。
【0061】
ケーシング3の裏壁33にアタッチメント部材102が取り付けられた状態において、バッテリ収容部35にバッテリ40が収容される。よって、バッテリ40により、連結凹部の連結開口部112と、差込孔 の差込開口部 とが閉塞される。これにより、ケーシング3の裏壁33からアタッチメント部材102が外れることを防止できる。
一方、アタッチメント部材をケーシング3の裏壁33から外す際には、バッテリ40をバッテリ収容部35から外すことにより、連結凸部122を連結凹部104の連結開口部112から外すことができる。また、一対のリブ124,125を差込凹部105,106の一対の差込開口部116,117から外すことができる。
これにより、アタッチメント部材102のケーシング3の裏壁33への着脱を容易におこなうことができる。
【0062】
第2実施形態のプリンタ100によれば、ケーシング3にアタッチメント部材102を着脱可能に取り付け、アタッチメント部材102に一対のフック穴128が形成されている。一対のフック穴128にストラップが取り付けられる。よって、ストラップを着脱可能に取り付けることができる。これにより、プリンタ100を携帯した状態で使用する際には、ケーシング3にアタッチメント部材102を取り付けることにより、アタッチメント部材102を介してストラップをプリンタ100に取り付けることができる。このストラップを利用して、プリンタ100を肩や首からぶら下げた携帯状態で使用することができる。
【0063】
一方、プリンタ100を携帯せずに所定の位置に置いた状態で使用する際には、ケーシング3からアタッチメント部材102を外すことにより、プリンタ100からアタッチメント部材102やストラップを取り外すことができる。これにより、プリンタ100を所定の位置に置いて使用する際に、アタッチメント部材102やストラップを設置する設置スペースを考慮する必要がなく、プリンタ100の設置個所を容易に確保できる。
また、プリンタ100を携帯せずに所定の位置に置いた状態で使用する場合には、アタッチメント部材102とストラップとを不要にできる。これにより、プリンタ100のコスト低減を図ることができる。
【0064】
また、アタッチメント部材102の回動を第1回動規制部および第2回動規制部で規制するようにした。よって、プリンタ1をストラップで肩や首からぶら下げた携帯状態において、
図2に示す第1切断刃26または第2切断刃27(すなわち、手切りカッタ)を用いて記録紙P1を切り取る際に、プリンタ1を安定させた状態に保つことができる。これにより、記録紙P1を第1切断刃26または第2切断刃27で無理なく良好に切断することができ、プリンタ1の使い勝手を良くすることができる。
【0065】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記第1実施形態では、ベルトクリップ50の取付位置として、ベルトクリップ50がバッテリ40を覆うようにX方向に配置された位置を例示したがこれに限らない。その他の例として、例えば、ベルトクリップ50がX方向に対して傾斜状に配置された位置を取付位置とし、ベルトクリップ50でバッテリ40の少なくとも一部を被覆することも可能である。
【0066】
また、前記第1実施形態では、係合部として第1係合部92および第2係合部93の2つの係合部を備える例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、2つ以上の係合部を備えることも可能である。
【0067】
さらに、前記第1実施形態では、クリップとして、使用者のベルトに取り付けるベルトクリップ50を例示したが、これに限らない。その他の例として、他の個所に取り付けるクリップとすることも可能である。
【符号の説明】
【0068】
1,100…プリンタ
3…ケーシング(筐体)
6…印字部
35…バッテリ収容部
40…バッテリ
50…ベルトクリップ(クリップ)
53…第1側壁(側壁)
61…連結部
63…第2開口部(開口部)
77…ボールジョイント部(ジョイント部)
86~89…第1~第4の溝部(溝部)
92,93…第1、第2の係合部(係合部)
102…アタッチメント部材
121…支持ブラケット
122…連結凸部(ジョイント部)
124,125…一対のリブ
O1…回動中心
P1…記録紙