(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】カスタマイズシリンジの充填方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/00 20060101AFI20220323BHJP
【FI】
A61M5/00 500
(21)【出願番号】P 2018538072
(86)(22)【出願日】2016-10-10
(86)【国際出願番号】 US2016056210
(87)【国際公開番号】W WO2017062930
(87)【国際公開日】2017-04-13
【審査請求日】2019-09-25
(32)【優先日】2016-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2015-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518123372
【氏名又は名称】ウェスト ファーマ サービシーズ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノートン ポール エイチ
(72)【発明者】
【氏名】カビリ オズ
(72)【発明者】
【氏名】ヒズキヤ ラン
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン フーベルト
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-100927(JP,A)
【文献】特表2014-515669(JP,A)
【文献】登録実用新案第3035448(JP,U)
【文献】特開2000-107289(JP,A)
【文献】特表2013-500811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸を有する円筒形ボアの端に近い方の端に開口を有する細長いカートリッジを充填する方法であって、前記カートリッジは近位部位を有し、前記カートリッジは前記近位部位の遠位に配置された
延長部を含み、
前記カートリッジは前記長手方向軸に対して横方向に延在しており、
前記方法は
水平アレイ中に複数の開口部を含むシリンジネストを設け、
前記円筒形ボアの
前記長手方向軸を垂直に保持したまま前記複数の開口部のうち所定の開口部を通じて、前記カートリッジの前記
延長部および前記カートリッジの遠位部位を挿入し、前記
延長部は角度の付いた流路を含み、
前記円筒形ボアの前記
長手方向軸を垂直にした状態で前記カートリッジを前記シリンジネストに懸架し、前記カートリッジの前記遠位部位と前記
延長部とが前記開口部の下部に延在するとともに前記円筒形ボアの縁部を横切って延在し、
前記カートリッジに薬剤製品を充填することを含み、
前記カートリッジの前記近位部位を、前記シリンジネストから前記長手方向軸に平行な方向に延びる複数の突出部に連結することにより、前記長手方向軸の周りの前記延長部の向きを固定する
方法。
【請求項2】
前記カートリッジの前記近位部位はフランジを含み、夫々の前記開口部は前記フランジの直近の遠位に位置するカートリッジの外径より大きい
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フランジを前記カートリッジの前記近位部位に含み、前記懸架は前記フランジからなされる
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記カートリッジの前記近位部位はフランジを含み、前記懸架の間、前記
延長部は、前記フランジの直近の遠位に位置する前記カートリッジの一部である外縁を越えて側方に延びている
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
さらに、自動充填機器に前記シリンジネストを挿入する
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記開口部は前記カートリッジのバレルの外径よりも、少なくとも一部分にて少なくとも4mm大きい
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記開口部の断面積は前記カートリッジのバレルの近位部の断面積より少なくとも5%大きい
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記
延長部は針を含む
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
さらに、前記針の遠位部位の軸は前記円筒形ボアの前記
長手方向軸に対して15~150°の範囲の角度に配向している
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記針の遠位部位の軸は、前記円筒形ボアの前記
長手方向軸に対して80~90°の範囲の角度に配向している
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
針は、ボアの遠位表面の開口に取り付けられている
請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記カートリッジの前記近位部位はフランジを含み、前記
延長部は前記フランジの縁を越えて延在している
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
自動シリンジ充填機器内の複数のカートリッジを支持するネストであって、各々の前記カートリッジは、
長手方向軸と、近位部位と、遠位部位と、前記遠位部位から
前記長手方向軸に対して横方向に延在する
延長部とを有するバレルを含み、前記
延長部は角度の付いた流路を含み、
前記ネストは、複数のマウントの水平アレイを定義するシリンジネストを含み、
前記複数のマウントの各々は、
開断面が前記バレルの前記近位部位における断面よりも大きい開断面を有する主開口部と、前記バレルの前記遠位部位が通過するための大きさと形状と、前記主開口部から放射状に拡がる伸長開口部とを含み、前記カートリッジの前記
延長部に適合するように構成されてい
るチャネルと、
前記カートリッジを支持するために配置された支持面であって、前記支持面は、前記カートリッジの近位部位が前記チャネル内を通過することを妨げることにより前記カートリッジを支持し、前記カートリッジが前記支持面上にて前記近位部位において懸架され、前記遠位部位が前記チャネルより下にて下方向に突出するように配置された前記支持面と、
前記シリンジネストから前記長手方向軸に平行な方向に延びる複数の突出部と
を含み、
前記カートリッジ
の前記近位部位と前記
突出部との間の連結は、前記
長手方向軸の周りの前記
延長部の配向を固定する
ネスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下のいくつかの実施形態において、非標準シリンジの充填方法に関連し、より詳細には、これに限定はされないが、側方に突起を備えた薬剤滅菌カートリッジの自動充填方法に関連する。
【発明の背景】
【0002】
米国特許6719141号は、「医療用容器(3)の輸送、充填および滅菌のためのデバイスであり、複数の第1開口(2)を持ち、夫々の第1開口が夫々の容器(3)を受け取る堅牢なプラスチック製のシリンジネスト(1)を含むもの」を開示している。第1開口は、容器の対応する断面に適合するそれぞれの開放断面を有する。また、シリンジネスト(1)は所定の厚みを有する。容器(3)はクランピングされ、シリンジネストの所定位置に固定されて保持され、第1の開口(2)中に揺れることなくセンタリングされる。よって輸送中において医療用容器(3)に対してのひっかき傷、および/または静電気の発生が抑えられる。堅牢なプラスチック製シリンジネスト(1)は、細孔のない密閉面を有しているため、滅菌が容易である。第1の開口(2)よりも小さく、容器を受け取ることができない第2の開口(20)が同様にシリンジネストに配され、オートクレーブによる滅菌を容易にしている。
【0003】
国際公開公報2016/087627号は、「プランジャ、プランジャ席(11)、容器キャリア(13)およびスペーサ(12)を備えたチャンバーにアクセスするための開口を有した容器用の、チャンバーを閉じるためのデバイス(1)」を開示している。プランジャ席(11)はプランジャを、所定のアライメントにおいて着脱可能に保持している。容器キャリア(13)は、容器に対して結合するように、容器の開口部に通じる所定位置およびアライメントにおいて配置されている。スペーサ(12)は、プランジャ席(11)を、容器キャリア(13)に対して隣接しかつ間隔をおいて位置決めしているので、容器が容器キャリア(13)に対して接続されたときには開口が開口する。
【0004】
米国特許6500150号、米国特許6824529号、および米国特許6843782号は、皮膚接触面を画定するベース部材と、薬剤のリザーバとして働くシリンジと、シリンジから薬剤を注出するための手段とを有しているドラッグデリバリーデバイスを開示している。インジェクタはベース部材と接続し、シリンジの長手方向軸は皮膚接触面に対してほぼ平行となる。デリバリーニードルはシリンジと連通している。デリバリーニードルは傾斜した曲がり部を有し、ニードルの先端を皮膚接触表面にほぼ垂直に導く。使用時には、ニードルの先端部が対象の皮膚を貫通するように適合されている。
【0005】
米国特許5858001号は、接着性コーティングを有し、皮膚接触面を画定するベース部材が対象の皮膚に接着される、液体ドラッグデリバリーデバイスを開示している。カラムカートリッジは薬剤のリザーバとして供され、筐体内に組み込まれる。使用にあたってカートリッジは、長手方向軸が皮膚接触面にほぼ平行に配置されるようにベース部材に接続される。使用にあたって、ハウジングをベース部材に対して下方にカチッと押し下げると、カートリッジの内部と連通しているデリバリーニードルが、対象の皮膚を貫通する。またこの動作によってクエン酸/重炭酸ナトリウムガス発生器が作動し、カートリッジ内のピストンを動かして薬剤区画を圧縮するガスを発生させる。この圧縮により、デリバリーニードルと連通しているパイプがストッパを貫通し、薬剤が薬剤区画から針を通して流出し、対象の皮下組織に注入される。
【0006】
米国特許公開公報2014/0163526号は、標準タイプのシリンジ、および/または皮下注射針を搭載することのできる自動化注射デバイスを開示している。シリンジはあらかじめ充填されることも選択可能である。シリンジはニードルカバーを所定位置に配した上で、滅菌状態のインジェクタ内部へと搭載することもできる。インジェクタは、接着剤ベースなどの締結具を含む。締結具は、長期間患者の皮膚にインジェクタを安定して保持するために使用者を補助してもよい。例えば、30秒~10分の範囲内の時間にわたる、0.5~3.0mLの範囲内の容量の注射のために当該インジェクタを使用するように用いてもよい。
【0007】
米国特許1125887号は「曲げられるガードまたはシールドを有したシリンジ用針であって、針を所望の角度または傾斜まで曲げることが可能であり、針を曲げるために使用されるプライヤーまたは器具による針の損傷、割れ、または側壁部の損壊がないもの」を開示している。
【0008】
米国特許8603028号は「第1の軸を有した第1のハウジングおよび第2の軸を有した第2のハウジングを備えたハンドヘルド注射デバイス」を開示している。好適な実施形態の1つにおいて、第2のハウジングは針を支持するように構成されている。好適な実施形態の1つにおいて、第1の軸と第2の軸とによる、約180~約90°の間で調節可能である角を掲載している。
【0009】
米国特許8721603号は「ポリマー材料からなるバレル、カニューレおよびハブを含む、患者に薬剤を注射するためのプレフィルドシリンジ」に関連している。当該バレルは直径、長手方向軸、近位端および遠位端を有している。当該カニューレは近位端と、近位端の反対側にある先端とを有している。当該カニューレの近位端はバレルの遠位端に固定されている。当該カニューレは一般的には長手方向軸とほぼ同軸に位置する。当該ハブは、遠位端と一体成形されている。当該ハブはリブ部分とキャップとを含む。リブ部分は、リブ面に沿って取られた、おおよそ十字形の断面を有する。リブ面は、長手方向軸に対しておおよそ垂直である。キャップは、縦断面に沿っておおよそU字形をした断面を有する。縦断面は、長手方向軸に対しておおよそ平行である。
【0010】
補足の背景技術には、米国特許6189292号、米国特許公開公報2013/0253434号、米国特許公開公報2009/093792号、米国特許7967795号、国際公開公報2016/087626号が含まれている。
【0011】
(発明の開示)
本発明の実施形態のいくつかによる一つの側面によると、シリンジが開示される。シリンジは、長手方向軸を有するリザーバを含んだ本体と、本体の遠位端から延長された延長部とを有している。延長部は滅菌シールキャップのための環状シールリングを有している。シールリングは、リザーバの長手方向軸に対して30~150°の範囲の角度に配向さ
れ、湾曲した軸を有している。延長部はまた流路を有している。流路は延長部の少なくとも一部分と、シールリングによって外接される経路の少なくとも一部分とを含む。
【0012】
本発明の実施形態のいくつかによる一つの側面によると、近位端に開口部を有する細長いカートリッジを円筒形ボアの端部に充填する方法が開示される。当該カートリッジは近位部位を有している。また、当該カートリッジは近位部位の遠位に配置された、角度の付
いた流路を含んだ側方突出部を含む。当該方法は、水平アレイ内に配置された複数の開口を有するシリンジネストを提供するステップと、円筒形ボアの軸線を垂直に保ったまま、複数の開口部のうちの1つの開口部を通じて、横突起およびカートリッジの遠位部位を挿入するステップと、軸方向が垂直となるようにカートリッジをシリンジネストから懸架するとともにカートリッジの遠位端と横突起を開口部の下部に延長させて円筒形ボアの端部を横切って伸ばすステップと、カートリッジに薬剤を充填するステップとを備える。
【0013】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジの近位部位はフランジを含み、夫々の開口部はフランジに直近の遠位にあるカートリッジの外径より大きい。
【0014】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジの近位部位はフランジを含んでおり、懸架はフランジからなされる。
【0015】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジの近位部位はフランジを含み、懸架の間、側方突出部はフランジ直近の遠位のカートリッジの外縁を越えて側方に拡がっている。
【0016】
本発明の実施形態のいくつかによると、本方法はさらにシリンジネストの自動充填機器への挿入を含む。
【0017】
本発明の実施形態のいくつかによると、開口部はカートリッジ上の少なくとも1箇所において、バレルの外径より少なくとも4mm大きい。
【0018】
本発明の実施形態のいくつかによると、孔部の断面積は外部断面積よりも少なくとも5%大きい。
【0019】
本発明の実施形態のいくつかによると、側方突出部は針を含む。
【0020】
本発明の実施形態のいくつかによると、針の遠位部位の軸は円筒形ボアの軸に対して15~150°の範囲の角度を取るように配向されている。
【0021】
本発明の実施形態のいくつかによると、針の遠位部位の軸は円筒形ボアの軸に対して80~90°の範囲の角度を取るように配向されている。
【0022】
本発明の実施形態のいくつかによると、針はボアの遠位表面上の開口にマウントされる。
【0023】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジの近位部位はフランジを含み、突出部はフランジの端部を越えて拡がっている。
【0024】
本発明の実施形態のいくつかによると、当該方法はさらに、カートリッジをシリンジネストの配向に対して連結することによって突出部の向きを軸周りに固定することを含む。
【0025】
本発明の一つの側面による実施形態のいくつかによると、複数のカートリッジを支持したカートリッジネストが開示される。当該カートリッジネストは、各マウントがカートリッジを支持するカートリッジマウントの水平アレイを定義しているシリンジネストを含み、各マウントは複数のカートリッジがシリンジネストを通過することを許容するための大きさと形状とを有した開口部と、カートリッジの近位部位が開口部を通過することを阻止し、カートリッジが支持面から支持されながら懸架され、遠位部位が開口部を通過するように下方に突出した形状を有している支持面と、配向特徴であって、カートリッジが支持表面から懸架されたときに、カートリッジを回転方向に連結して、カートリッジの角度方向を長手方向軸周りに固定し、マウントを回転対称にしないようにする配向特徴を含む。
【0026】
本発明の実施形態のいくつかによると、支持面は、カートリッジの近位フランジが開口部を通過することを抑止するための形状をなしている。
【0027】
本発明の実施形態のいくつかによると、各マウントはカートリッジの近位フランジにてカートリッジを支持するように構成されている。
【0028】
本発明の実施形態のいくつかによると、配向特徴はカートリッジの近位フランジと連結するように構成されている。
【0029】
本発明の実施形態のいくつかによると、配向特徴はカートリッジの軸の周りの180°の回転に対して非対称である。
【0030】
本発明の実施形態のいくつかによると、アレイは垂直軸周りの180°の回転に対して対称である。
【0031】
本発明の実施形態のいくつかによる一つの側面によると、自動カートリッジ充填機器向けのネストが開示される。当該ネストは、カートリッジマウントの水平アレイを定義するシリンジネストを含み、前記カートリッジマウントは、薬剤カートリッジのバレルの部分が前記シリンジネストを通過するための大きさと形状を有した、非円形の開断面を含むチャネルであって主開口部と伸長開口部を含み、伸長開口部は主開口部から放射状に拡がり
、鍵穴形状を有する、チャネルと、支持面であって、前記カートリッジの近位部位が前記チャネル内を通過することを妨げることにより、前記カートリッジが前記支持面上にて前記近位部位において懸架され、前記部位が前記チャネルより下にて下方向に突出するように、配置される前記支持面とを含む。
【0032】
本発明の実施形態のいくつかによると、支持面はカートリッジの近位フランジを支持するように位置する。
【0033】
本発明の実施形態のいくつかによると、ネストはさらに、複数のカートリッジを備える。各カートリッジは円筒形ボアを含んだバレル、バレルの前記縁部を越えて側方に延在する突出部、および突出部に対して近位、かつバレルの少なくとも一部分に対して近位に位置するフランジとを含み、開断面は、バレルの一部分および突出部が、シリンジネスト中を通過することのできる大きさと形状である。
【0034】
本発明の実施形態のいくつかによると、アレイは垂直軸周りの180°の回転に対して対称である。
【0035】
本発明の実施形態のいくつかによる一つの側面によると、ネストが開示される。当該ネストは、自動シリンジ充填機器内の複数のカートリッジを支持し、各々の前記カートリッジは近位部位と、遠位部位と、当該遠位部位から延在する側方突出部を有するバレルを含
み、側方突出部は角度の付いた流路を含む、ネストであって、マウントの水平アレイを定義するシリンジネストを含み、マウントの各々は開断面がバレルの近位部位における断面よりも大きい開断面を有する主開口部と、バレルの前記遠位部位が通過するための大きさと形状と、主開口部から放射状に拡がる伸長開口部とを含み、カートリッジの側方突出部
に適合するように構成されているチャネルと、支持面であって、カートリッジの近位部位がチャネル内を通過することを妨げることにより、カートリッジが支持面上にて近位部位において懸架され、近位部位がチャネルより下にて下方向に突出するように、配置される支持面とを含む。
【0036】
本発明の実施形態のいくつかによると、薬剤カートリッジの各々は、長手方向軸が直接垂直となり近位開口が上を向くように、カートリッジマウントの1つから支持される。
【0037】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジネストはさらに、タブを含み、前記タブは前記シリンジネストを取りまいて適合し、ネストと複数の薬剤カートリッジについて滅菌性を保護する。
【0038】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジネストは、さらに支持面と近位フランジとを複数の薬剤カートリッジの各々に備え、支持面は近位フランジを支持するように位置づけられている。
【0039】
本発明の実施形態のいくつかによると、カートリッジネストはさらに、非円形の開口部を複数のカートリッジマウントの内部に有し、当該非円形の開口部は薬剤カートリッジの各々の遠位部位およびニードルキャップがシリンジネストを通過するための大きさと形状とを持つ。
【0040】
本発明の実施形態のいくつかによると、水平アレイは垂直軸周りの180°の回転に対して対称である。
【0041】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語、および/または科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載された方法および材料と類似、または同等の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に使用することができるが、例示的な方法、および/または材料を以下に記載する。紛争の場合、定義を含む特許明細書が支配する。さらに、材料、方法、および実施例は例示に過ぎず、必ずしも限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、単なる例示として本明細書で説明される。図面を詳細に参照すると、示された詳細は、例としてであり、本発明の実施形態の説明のためであることが強調される。この点に関して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにする。添付図面において:
(
図1)
図1は、本発明の実施形態に従った、薬剤カートリッジのブロック図を表している。
(
図2)
図2は、本発明の実施形態に従った、シリンジネストの包装方法を図示したフローチャートを表している。
(
図3)
図3は、本発明の実施形態に従った、シリンジネストのブロック図を表している。
(
図4A-
図4B)
図4A-
図4Bは、本発明の実施形態に従った、シリンジネストの斜視図を表している。
(
図5A-
図5B)
図5A-
図5Bは、本発明の実施形態に従った、例えば製造中、および/または充填中における、カートリッジのアレイに対するパッキングのフローチャートを表している。
(
図6)
図6は、本発明の実施形態に従った、カートリッジの充填方法に関するフローチャートを表している。
(
図7A-
図7C)
図7A-
図7Cは、本発明の実施形態に従った、中心からはずれて角度の付いた延長部位を有するカートリッジの斜視図を表している。
(
図8A-
図8D)
図8A-
図8Dは、本発明の実施形態に従った、シリンジネスト中のカートリッジの図を表している。
(
図9)
図9A-
図9Cは、本発明の実施形態に従った、シリンジネストの代替例の概略図を表している。
(
図10)
図10は、本発明の実施形態に従った、別のシリンジネストの代替例の概略図を表している。
(
図11A-
図11B)
図11A-
図11Bは、本発明の実施形態に従った、カートリッジの模式図を表している。
(
図12)
図12A-
図12Eは、本発明の実施形態に従った、シリンジネストの開口のいくつかの形状についての概略図を表している。
(
図13)
図13は、本発明の実施形態に従った、シリンジネスト中への、傾斜したニードルカートリッジの挿入を表している写真である。
(
図14)
図14は、シリンジネストから懸架されている、本発明の実施形態に従った傾斜したニードルカートリッジの支持を表している写真である。
(
図15)
図15は、1つまたはそれ以上のカートリッジが直列に連なった開口に挿入され再配向される、本発明の実施形態に従ったシリンジネストの概略図を表している。
(
図16)
図16は、1つまたはそれ以上のカートリッジが非線形に連なった開口に挿入され再配向される、本発明の実施形態に従ったシリンジネストの概略図を表している。
(
図17A-
図17D)
図17A-
図17Dは、本発明の実施形態に従った、不規則形状の開口を有する、拡張されたシリンジネストを表している。
(
図18)
図18A-
図18Dは、本発明の実施形態に従った、他のカートリッジマウントおよびカートリッジを表している。
(
図19)
図19A-
図19Cは、本発明の実施形態に従った、さらに他のカートリッジマウントおよびカートリッジを表している。
(本発明の特定の実施形態の説明)
【0043】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、非標準シリンジの充填に関し、より詳細には、これに限定はされないが、側方突出部を備えた滅菌カートリッジを自動充填することに関する。
【0044】
(概要)
本発明の実施形態のいくつかにおける1つの側面は、非標準医療用シリンジ、および/またはカートリッジの充填方法に関する。いくつかの実施形態において、当該カートリッジは限定された改変とともに標準充填装置によって充填されてもよい。任意に、カートリッジはシリンジネストの開口部中に垂直方向に挿入され、カートリッジの遠位突出部が側方にカートリッジバレル部を越えて延在する。例として、シリンジネストの開口部はカートリッジバレル部よりも大きくてもよい。
【0045】
本発明の実施形態のいくつかにおける1つの側面は、シリンジネストを、医療用非標準シリンジカートリッジによって充填する方法に関する。例として、シリンジネストはカートリッジの遠位部が懸架されている非標準開口部を有していてもよい。任意に、開口部は円形状を有する。その代わりとして、またはそれに加えて、開口部はカートリッジバレル部より大きくてもよい。例として、開口部は、カートリッジバレル部、および/またはカートリッジの側方突出部に嵌合する伸長開口部に適合する、開口部を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、シリンジネストはこのような開口部の二次元アレイを含んでいてもよい。例として、この開口部のアレイは、シリンジネストに沿って水平方向に配置されていてもよい。薬剤放出デバイスのカートリッジをホールドするように構成されたシリンジネストについてカートリッジネストと言及することもある。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態における1つの側面は、薬剤カートリッジのシリンジネストに対するマウント部に関する。当該マウント部は任意に配向特徴を有している。例として、配向特徴はカートリッジとかみ合って結果として方向を固定する。例として、カートリッジの縦軸方向に沿って回転方向が固定される。例として、シリンジネストに対して当該方向が固定される。任意に、カートリッジの方向はシリンジネストから垂直方向に引き上げられる際に固定される。例として、カートリッジはシリンジネストの支持面に支持される。例として、カートリッジはカートリッジの近位フランジによって支持される。任意に、方向決め要素は不変ではない方向に固定し、および/または特徴自体は、垂直軸の周りの180度の回転に対して不変ではない。例えば、配向特徴はカートリッジの近位フランジ、および/またはカートリッジバレル部に対してかみ合う。
【0047】
いくつかの実施形態において、シリンジ充填装置の交換可能な部位、および/または相互交換可能な部分に対して改変を加えてもよい。このような改変は非標準カートリッジへの充填を容易にすることができる。例として、改変された交換可能な部分は例えばシリンジネスト、センタリングプレート、IPCピックアンドプレースハンドリング用部品、シリンジネスト、および/またはピストンストッパー配管部品を含んでいてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、非標準カートリッジは、側方突出部に遠位端を有する。例として、側方突出部は角度の付いた流路を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、カートリッジの近位端は標準シリンジのように形成してもよい。例として、近位端は近位フランジ、および/または近位開口部、および/またはバレル部を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、カートリッジは円筒形ボアを有した薬剤リザーバを含んでいてもよい。任意に、側方突出部はボアの軸に対して側方に突出してもよい。例として、突出部はリザーバにおけるバレル部の外縁、および/またはリザーバのボア外縁、および/またはリザーバの近位フランジを越えて拡がってもよい。任意に、カートリッジがネスト内にあるとき、および/またはネスト内に挿入されるとき、および/またはネスト内から取り外されるとき、側方突出部は側方(例えば水平方向)に突出し、リザーバのボア外縁、および/またはリザーバの近位端フランジを越えていく。
【0049】
いくつかの実施形態において、カートリッジの側方突出部はカートリッジにおける流体リザーバの延長部を含んでいてもよい。任意に、当該延長部は、カートリッジの遠位部位、および/またはカートリッジの遠位端である。当該延長部は、任意にキャップマウント、および/または針の先端部を含む。例として、当該キャップマウント、および/または針の先端部は、バレル、および/またはリザーバのボアの軸に対して88~92°、または85~95°、または90~100°、または70~110°、または50~130°、または30~150°の範囲内である角度を有する方向を取る。
【0050】
いくつかの実施形態において、シリンジネストの開口部、および/または開口部に挿入されている間にカートリッジの遠位部が移動する開口部を含むクリアチャネルのセグメントの寸法は、対応するカートリッジバレルの寸法より、1mm以上、および/または3mm以上、および/または6mm以上、および/または12mm以上、および/または24mm以上、および/または50mm以上の範囲内で大きくてもよい。例えば、バレルがシリンジネスト中に懸架される際に、開口部の縁部はバレルの縁部から側方に離間された拡張セグメントを含んでいてもよい。例えば、拡張セグメントはバレルを1~5%、および/または5~10%、および/または10~20%、および/または、および/または20~30%、および/または30%以上の範囲内である面積にわたって取り囲むことができる。例えば、拡張セグメントの開口部は、カートリッジがシリンジネストから懸架される際、カートリッジの対応する部位(例として拡張セグメントと平行なカートリッジの部位)から1mm以上、および/または3mm以上、および/または6mm以上、および/または12mm以上、および/または24mm以上、および/または50mm以上の範囲内にわたって拡張されてよい。例として、自由チャネル、および/または開口部の断面積は、5~10%、および/または10~20%、および/または20~50%、および/または50%以上の範囲内、バレルの近位部(例として、フランジ直後のバレルの部分、および/またはチャネル内部のバレルの部分、および/またはカートリッジが支持面から懸架される際の開口部のすぐ内側の部分)の断面積より大きい。いくつかの実施形態において、シリンジネスト内部の開口部、および/またはネスト内のオープンチャネルは、バレル部分の大きい開口部、および/またはカートリッジのフランジ、および/またはカートリッジの側方突出部に接する狭い延長部位を含んでいてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、配向要素は、カートリッジの一部分が回転することを妨げるシリンジネストにおける突出部を含んでいてもよい。例として、当該突出部はカートリッジ上の近位フランジが回転することを妨げることがある。例として、当該フランジは切り欠き、および/または突出部に適合する平坦部であってよい。突出部はピンを含んでいてもよい。例として、ピンはカートリッジの開口部(例えば、近位フランジ)に適合していてよい。例として、ピンはシリンジネストにフランジを、一定の方向によって固定していてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、配向要素は刻み目、および/または孔部であってカートリッジのカップリングに嵌合するものを含んでいてもよい。例として、カートリッジのフランジは回転しない形状の刻み目に嵌合することができる。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジから(例としてフランジから)突出したピンはネスト(例として以下におけるシリンジネスト)の孔部に嵌合してよく、ネストに対してカートリッジを所定の方向に固定する。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジにおいてバレルは、外形状が非円形であってもよく、また特定の方向を有してシリンジネストの開口部に嵌合されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、配向要素はベベル、および/または面取りを含んでいてもよい。例として、カートリッジが所望の方向でない向きによって挿入されたとき、ベベル、および/または面取りはカートリッジを所望の方向に案内してもよい。任意に、方向は定義された公差内で固定される。例として、回転公差は3°未満、および/または8°未満、および/または15°未満、および/または30°未満の範囲内であってよい。配向要素は貯蔵中、および/または輸送中、および/またはカートリッジに充填中にカートリッジネスト中のカートリッジについて方向を保持してよい。例として、配向要素はカートリッジの方向が変化することと、シリンジネストが充填プロセスにおいて移動することを防止できる。
【0053】
いくつかの実施形態において、シリンジネストはカートリッジアレイを保持していてもよい。例として、カートリッジマウント、および/またはシリンジネストの開口部は水平方向のアレイを構成していてもよい。任意に、カートリッジは平行方向のアレイ内に保持されていてもよい。例として、アレイ内の夫々のカートリッジは同一の高さによって保持されていてもよい。いくつかの実施形態において、シリンジネスト内開口部のアレイは、シリンジ充填装置の要求に従って構成されていてもよい。任意に、カートリッジカラムは1つのカラムの部分が、別のカラムの重心にオーバーラップしないように構成されている。例として、オーバーラップ防止は、リフトバーが容器中のカラムをネスト下部から、近隣のカラムに影響を与えずに押し上げることによって可能としてよい。例として、機械が平坦なリフトバーを用いてすべてのカラムを下から持ち上げてよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、カートリッジのアレイは180度回転しても同じであってよい。例として、シリンジネスト内のカートリッジ充填は、ネストの被挿入方法に依存しなくてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、シリンジマウントのアレイは複数の行、および/または列から構成してもよい。シリンジマウントはシリンジネストに含まれていてもよい。後続の行、および/または列は、単一の離間距離をおいて分離されていてもよい。任意に、すべての、および/または複数の行、および/または列は、1つの(任意に交互の方向に)オフセット距離をおいて離間していてもよい。例として、行および/または列の、離間距離(例として、中心から中心)は、3~5mm、および/または5~15mm、および/または15~50mm、および/または50~100mm、および/または100~200mmの範囲内であってよい。例として、オフセット距離は0~4mm、および/または4~15mm、および/または15~45mmの範囲内であってよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、カートリッジはリザーバの軸がほぼ垂直となるように、シリンジネスト内、および/またはシリンジネストに挿入され、および/またはシリンジネスト内から取り外されてもよい。例として、軸の角度は垂直から2°未満、および/または7°未満、および/または15°未満の範囲内であってよい。任意に、ネスト内へカートリッジを挿入するステップは、カートリッジの遠位端をネスト内のシリンジネスト開口部を通過するチャネルに沿って挿入するステップを含んでもよい。例として、チャネルは、当該遠位端を通過するために十分大きいが、近位端、および/または近位フランジの通過を防ぐためには十分小さい開口部を有してよい。任意に、カートリッジの保持は、当該カートリッジを、遠位端が下を向いている状態において近位フランジによって懸架するステップを含んでいてもよい。例として、当該フランジはネストの保持面において保持されていてもよい。任意に、当該保持面はチャネルの縁部を形成していてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、カートリッジの近位部位は標準、および/または最小限に改変された充填装置に適合するのに十分標準的であってよい。例として、改変されたシリンジは改変されたネストに適合し、市販の充填装置に適合するものであってよい。任意に、カートリッジは標準シリンジ充填装置において薬剤があらかじめ充填されるように構成されている。
【0058】
いくつかの実施形態において、カートリッジの延長部はシリンジチップを含んでいてよく、例として、組み込み針、および/またはニードルマウント、および/または保護キャップ用のマウントをカートリッジ中のバレルの軸に対してある角度によって有していてよい。任意に、カートリッジの遠位端は、ネスト内でほぼ垂直にぶら下がるために十分に釣り合っている。例として、カートリッジは、ボアの長手方向軸が0~1°、および/または1~2°、および/または2~3°、および/または3~5°の範囲内となるように懸架している。任意に、遠位端の部分はカートリッジバレル横断面の外側に膨らみ、および/または突出していてもよい。当該膨らみ、および/または突出部は任意に改変されたカートリッジネストに適合するために十分な小ささを有する。例として、膨らみ、および/または突出部の長さは1~4mm、および/または4~10mm、および/または10~20mm、および/または20~40mmの範囲内に限定してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、カートリッジは自動インジェクタのための薬剤リザーバを含んでいてよい。任意に、リザーバは、滅菌無菌環境下においてシリンジ充填用の標準装置を用いてあらかじめ充填してよい。充填は、任意にインジェクタへの挿入に先立って行う。任意に、インジェクタそのものは、カートリッジのように滅菌、および/または厳密に無菌である必要はない。
【0060】
いくつかの実施形態において、中空管を塑性的に曲げることによって曲げられた流体経路を生成することができる。当該管は、任意に、曲げられた後に洗浄される(例:曲げている最中に発生した粒子を除去する)。任意に、管に上部構造が追加される。例として、上部構造は管の周囲に形成してよい(例:インサート成形技術を用いる)。例として、このような上部構造は、プラスチック、および/または樹脂によって形成してもよい。任意に、管の一部を露出してよい。例として、管の一端または両端が上部構造から突出していてよい。任意に、あるいはそれに加えて、上部構造は滅菌した針保護カバーのマウントを含んでいてよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、延長部はリザーバと関連付いている。例として、延長部はリザーバと一体成形、および/またはリザーバに取り付けてもよい。例として、リザーバと延長部とはともに薬剤カートリッジに含まれていてもよい(例:プレフィルドシリンジ、および/またはドラッグデリバリー装置のカートリッジ)。任意に、リザーバ、および/または延長部、および/またはカバーを含んでいるカートリッジ全体は滅菌される。例として、カートリッジは封止ユニットとして滅菌される。任意に、カートリッジは充填、およびストッパによって封止してもよい。例として、カートリッジは市販の、および/または最小限の改変を加えたシリンジ充填装置において充填を行うように構成してよい。
【0062】
いくつかの実施形態において、カートリッジの側方突出部は、リザーバに対して確実に接続されてもよい。例として、延長部(例として、ニードルのベース、および/または延長部の曲面部、および/または延長部のニードルマウント)にかかる、5N以下(例として、0~2N、および/または2~5N)の垂直方向の力によって、2度未満の範囲でカートリッジの軸の遠位端角を変化させてよい。いくつかの実施形態において、延長部は突出して、リザーバ壁の輪郭を越えてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態において、流体経路はリザーバの中心線を横切るように偏心して取り付けられても、および/または湾曲してもよい。例として、流路は重量に対してバランスを取るように構成してもよい。例として、当該重量は、シリンジが、充填装置のネスト中にほぼ垂直方向に懸架され、および/またはカートリッジを、例えば粒子のテストを目的として軸廻りに回転しやすくするために、釣り合いを取っていてもよい。
【0064】
流路の設計によって、リザーバの輪郭から突出した部分の寸法を小さくすること(例として、ネストの孔部の大きさを小さくすること)ができる。例として、突出部(例として、針、および/またはニードルキャップを含む)からリザーバ円筒壁の突出部外縁、および/またはリザーバの外壁までは、10mm未満、および/または25mm未満、および/または40mm未満の範囲内に制限してもよく、および/または、円筒状リザーバの長手方向軸に垂直な方向は、25mm未満、および/または35mm未満、および/または60mm未満の範囲内に制限してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、シリンジネストは自動充填装置において使用してもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネストはカートリッジを手動によって使用するときに使用してもよい。
【0066】
(詳細な実施形態)
発明の実施形態の少なくとも1つを詳細に説明する前に、本発明はその適用において、以下に図面、および/または例示によって、記述、および/または図解される、構成の詳細および構成要素の配置、および/または方法に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、もしくは様々な方法で実施または実行されることが可能である。
【0067】
(典型的なカートリッジ)
図1は本発明の実施形態に沿って改変した遠位部位を有したカートリッジのブロック図を表している。任意に、カートリッジの遠位部位109は、ドラッグデリバリーデバイスにおける使用向けにカスタマイズされた特徴を有してよい。いくつかの実施形態において、インジェクタカートリッジは市販シリンジに類似した近位部位102を有していてよい。例として、近位部位はフランジ140および近位開口を有していてよい。任意に、近位部位は市販シリンジ自動充填装置、および/または最小限の改変を加えたシリンジ自動充填装置によって取り扱うために構成される。例として、近位部位102は、カートリッジとドラッグデリバリーデバイスとの間の接続を確立するため、および/またはカートリッジに対して自動充填装置により薬液を充填するための改変を含んでいてよい。例として、近位部位102は、充填装置の配向遠位部位109に適合するための改変を含んでいてよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、カートリッジの遠位部位109は、自動ドラッグデリバリーデバイスに適合するための改変を含んでいてもよい。例として、遠位部位109は側方突出部を含んでいてよい。例として、側方突出部は角度を有した延長部、および/または角度を有した針を含んでいてよい。任意に、遠位部位109はキャップ104を含んでいても、および/またはキャップ104に被覆されていても、および/またはキャップ104に保護されていてもよい。例として、針はニードルキャップによって被覆されてもよい。遠位部位109は突出部の寸法を小さくするように設計されてもよい。例として、角度を有した延長部は、カートリッジの軸から任意にオフセットされ、および/または突出部の寸法を小さくするように奥まっている。例として、延長部は一方向にオフセットされても、および/または反対方向に向けて曲げられてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態において、カートリッジはリザーバ142を含んでいてよい。リザーバ142は任意におおよそ円筒形の空洞(例:ボア)を含む。例として、空洞はシリンジのプランジャに適合してもよい。任意に、ボアはベベル、および/または面取りにリードを含んでいてよい。任意に、リザーバの近位部位は、例として、フランジ140、および/またはバレルを含んだ標準シリンジの形状であってよい。例として、フランジ140はカートリッジバレル部の近位端に位置してよい。例として、フランジ140は充填装置のシリンジネスト中のカートリッジを支持するように構成されていてよい。フランジ140は、任意に改変を含んでいてもよく、例として、充填中のカートリッジ配向の補助がある。任意に、遠位部位109の部分は、側方に突出し、ボアの外周、および/またバレル部の外周、および/またはカートリッジのフランジ140の外周を越えてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、突出部は釣り合いをとっていてもよい。例として、突出部のサイズを小さくして、充填装置内ネストの1つまたは複数のカートリッジに適合させてもよい。例として、突出部の釣り合いにより、次に充填されたカートリッジの懸架角を改善でき、および/またはカートリッジの自動的取扱いを促進できる。
【0071】
任意に、カートリッジ、および/または医薬物質の滅菌状態は、長い期間保存され、および/または保証されてよい。
【0072】
いくつかの実施形態において、カートリッジ、および/または針、および/またはニードルキャップは滅菌されていてよい。任意に、これらは組み立てられた後に単体ユニットとして滅菌される。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジ、および/または延長部は針、および/またはニードルキャップから分離されて滅菌されてもよい。任意に、カートリッジ、および/または延長部は、シリンジネスト上に支持されながら、および/または閉じた、および/または封止されたタブ内にて滅菌されてもよい。
【0073】
(シリンジネストの包装例)
図2は本発明の実施形態に沿ったシリンジネストの包装方法219を図示したフローチャートを表している。いくつかの実施形態において、カートリッジの遠位端はシリンジネストの開口部を含んだチャネルを通って挿入されてよい(215)。任意に、カートリッジは側方突出部を含む。例として、突出部は限定された配向の範囲内においてはチャネル中に適合してよい。例として、カートリッジは、長手方向軸に沿って垂直下部に向かい、側方突出部が伸長開口部に沿って適合するように挿入(215)することができる。任意に、カートリッジの向きは、保護パッケージ、および/またはそのシリンジネストを念頭に置いて固定(213)される。例として、シリンジネストを念頭においてカートリッジの固定(213)を行うことにより、そのあとにシリンジネストからカートリッジを取り外すことを容易にすることができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、例えば貯蔵、および/または操作のために、1つまたは複数のカートリッジがネスト内にパック(219)される。例として、カートリッジは近位端が上を、遠位端が下を向いた状態によって、および/または長手方向軸が直接垂直方向を向いた状態において、ネスト内に懸架(217)されてよい。任意に、カートリッジは、その長手方向軸に対して回転する向きについて敏感であってよい。例として、カートリッジは限定された配向の範囲内によってネストに対して適合し、および/またはネスト内から取り外されてよく、および/または、カートリッジの取扱いはその配向に依存してよい。カートリッジを正しい配向によって保持することが望ましい場合もある。また、保管装置の輸送、および/またはネストの取扱いによって、カートリッジが正しい配向をとりづらくなる場合がある。任意に、カートリッジがネスト内に封入されたとき、その長手方向軸に対する配向はネスト内のシリンジネストに対応して固定(213)されてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態において、1つ以上のカートリッジをネスト内にパック(219)してよい。任意に、夫々のカートリッジはマウントから懸架(217)している。例として、カートリッジの近位フランジはマウントの支持面上に搭載することができ、その一方カートリッジの遠位部位はマウントより下に懸架(217)できる。任意に、カートリッジバレル部において、近位部位はマウント内のチャネル中に懸架(217)される。いくつかの実施形態において、マウントのアレイはシリンジネスト上に形成される。例として、このようなマウントはシリンジネストに沿った2次元アレイ内に形成することができる。任意に、各々のマウント内のチャネルは、シリンジネストの開口部を含む。
【0076】
(典型的なシリンジネスト)
図3は本発明の実施形態の1つに沿ったシリンジネストのブロック図を表している。任意に、シリンジネストはカートリッジマウントの水平アレイ(321)を含んでよい。例として、各々のマウントは、カートリッジのバレル部よりも大きい、開断面を有したチャネル(396)を含んでよい。任意に、チャネル(396)の開断面は非円形であってよい。
【0077】
いくつかの実施形態において、カートリッジマウントは配向特徴399(例として、当該配向特徴は、マウントに対してカートリッジの向きを固定してよく、および/またはカートリッジの回転を防止してよく、および/または回転阻止機能として言及されることがあってもよい)を有している。例として、配向特徴399は、カートリッジがシリンジネスト内に保持されている間、カートリッジがその軸に沿って回転することを抑止してよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、シリンジマウントは支持面383を有してよい。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジバレル部は支持面に支持されたテーパー部を有してよい。任意に、支持面(363)は水平であってよい。例として、支持面383はカラーの表面を含んでよい。任意に、カラーはチャネルを定義する。その代わりとして、またはそれに加えて、支持面383はシリンジネストの上部表面を含んでよい。例として、カートリッジの近位フランジの一部分は支持面上に載っていてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジマウントは、チャネル396の両サイドから内部への突出部を含んでよい。当該突出部はカートリッジのフランジを支持していてよく、および/またはカートリッジの溝内に適合してよく、および/または当該溝の上部を支持してもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、当該支持面は傾斜してもよく、および/または垂直であってよい。例として、カートリッジバレルにおけるテーパー部はチャネル396の垂直側壁に支持されていてよい。
【0079】
(シリンジネストの例)
図4Aおよび
図4Bは本発明の実施形態に沿ったシリンジネストの斜視図を表している。例示したシリンジネストは、48個の非円形開口部を含む。任意に、夫々の開口部はカートリッジの遠位部位が内部を通過することができる大きさ、および/または形状を有する。任意に、カラー498が各々の開口部の周囲に備えられる。任意に、カラー498はカートリッジのフランジを支持する上部面を有する。任意に、夫々の開口部は円形の開口と細長く伸びた
伸長部とを含む。任意に、突出部、および/または
伸長部は、側方に
伸長されて、カートリッジのフランジ、および/またはマウントの支持面、および/またはカートリッジバレルの外縁、および/またはカートリッジのボアの縁を越える。
【0080】
いくつかの実施形態において、シリンジネストは6つの列と8つの行を含んだカートリッジマウントを含む。任意に、夫々のマウントは、主開口部496aと伸長開口部496bとを含む。例として、主開口部496aは、カートリッジバレルに対して適合する大きさと形状とを有し、および/または伸長開口部496bは、カートリッジの遠位延長部中が通って適合する大きさと形状とを有する。任意に夫々のマウントはシリンジネスト494の表面から立ち上がっているカラー498を含む。例として、カラー498の内壁はシリンジネスト中のチャネルを定義する。任意に、カラー498の上部面は支持面を形成する。
【0081】
図4Aの絵による例示は、6つのカートリッジがシリンジネストから懸架されている様子を示す。例として、夫々のカートリッジはフランジ440を含み、フランジ440はカラー498の上部面において支持されている。任意にバレル442は垂直方向に(例:バレル442の長軸が直接垂直方向となって)フランジ440下方へと懸架される。例として、バレル442の近位部位はフランジ440に接合している。例として、バレル442の近位部位は主開口部496a中に懸架される一方、バレル442の遠位部位は主開口部496aの下を懸架される。任意に、バレル442の遠位部位は、側方突出部
409を含み、および/または取り付けられている。任意に、側方突出部409は伸長開口部496bとともに、および/または伸長開口部496bの下に並んでいる。
図4Aにおいては6つのマウントと42の空のマウントが、懸架されている6つのカートリッジを含む絵によって例示されているが、シリンジネストは、異なる数のカートリッジを有して、デバイスパッカーに対して供給することができる。例として、ネストは完全に充填されて供給されてもよい(例:カートリッジを
図4Aに示された48個すべてのマウントに装填する)。
【0082】
いくつかの実施形態において、カートリッジは垂直方向に引き上げることによりシリンジネストから取り外されてよい。例として、カートリッジを垂直方向に引き上げる際、突出部409はシリンジネストに伸長開口部496b内で接合し、および/または通過し、その間にバレル442は開口部496aに接し、および/または通過する。
【0083】
いくつかの実施形態において、配向特徴499はカートリッジの回転配向をバレル442の軸周りに固定する。例として、要素499はカートリッジの配向を固定するためのフランジ440の平坦表面に接する、平坦な突出部を含む。例として、配向は、突出部409が開口部496aの下部に位置するように固定される。
【0084】
いくつかの実施形態において、カートリッジはシリンジネストに支持される一方、円筒形ボアに通じるバレル442の開口407は上方に向けられている。例として、これによって、ボアへの充填を確立することができる。任意に、開口407は面取りのリードを含む。例えば、面取りのリードは、プランジャシールを開口407に挿入することを容易にできる。
【0085】
いくつかの実施形態において、シリンジネスト中のカートリッジマウントはインターリーブしてよい。例として、
図4Aに表される例示的実施形態においては、
伸長開口部496bはインターリーブしている。例として、1列のカラム中の
伸長開口部496bについて2個ごとに、隣り合うカラムの
伸長開口部496bが互いに介在している。任意に、インターリーブは重心が列を乱すことを防止するために適用されている。任意に、シリンジネストは継手493を含んでいる。例として、継手493はシリンジネスト494を配向させるために、および/または整列させるため用いられる。
【0086】
図4Bは本発明の実施形態に沿った、シリンジネスト上のカートリッジマウントの1つのアレイを表している。任意に、マウントの6つの列について421a、421b、421c、421d、421e、421fと附番している。点線はマウントの421aないし421fの6列中に懸架されたカートリッジの質量の中心を図示している。例として、図において例示されている各々のカートリッジの重心は、カートリッジバレルの下、および/または夫々のマウントにおける主開口部496aの下に配されている。任意に、夫々のカラム421aないし421f上のカートリッジの重心を繋いだ線は、他のカラム421aないし421fに影響されない。例として、例えばつり上げバーによってカートリッジを下からつり上げるとき、このことにより列421aないし421f全体を確実に持ち上げることができる。
【0087】
図4Bにおいていくつかの行422aないし422h’が破線によって示されている。任意に、カートリッジマウントの夫々の列のうち8つの行は互い違いになっている。例として、互い違いの並びは行422a’から行422aを、行間オフセット距離423bだけオフセットすることを含む。
【0088】
いくつかの実施形態において、列間の離間距離423aは、すべての隣接列において等しい。例として、これによりいくつかの充填装置においては、列から列へ一定の固定距離を進むことにより確実に充填ができる。任意に、1つの列におけるすべての行間の離間距離(例:422aから422b、422bから422c、422cから422d、422dから422e、422eから422f、422fから422g、422gから422h)は等しい。例として、これによりいくつかの充填機器装置において確実な充填ができる。このような充填装置の充填チューブは固定の間隔、および/または等間隔を有する。その代わりとして、またはそれに加えて、後続の列においてすべてのセット中における各行のオフセット(例:422aから422a'、422bから422b'、422cから422c'、422dから422d'、422eから422e'、422fから422f'、422gから422g'、422hから422h')は、すべて等しい。その代わりとして、またはそれに加えて、後続の行の夫々のオフセットは反対側にある。いくつかの実施形態において、シリンジネストは180度回転しても不変である。例として、
図4A、および/または
図4Bにおいてシリンジネストを180度回転すると、マウント、行、列、および/または継手、および/またはカートリッジが正確に同一の位置、および/または方向を有する。その代わりとして、またはそれに加えて、いくつかの実施形態において、行、および/または列の重心が180度の回転に対して不変でありさえすればよい。
【0089】
いくつかの実施形態において、シリンジネストは特有の充填方向を有するように設計してもよい。例として、
図4Bに例示したシリンジネストの充填方向を矢印424によって示す。例として、第1の列421aを充填し、次に列421b、続いて列421c、列421d、列421e、列421fの順に充填する。任意に、シリンジネストを180度回転し、反対方向に正確に充填してもよい。いくつかの実施形態において、シリンジネストを(90度回転した後)直角方向に充填してもよい。任意に、シリンジネストを充填する際に、充填装置を再調整し、および/または交換可能なパーツを交換するために、充填前に90度の回転を要求できる。
【0090】
(カートリッジネストのパッキング例)
図5Aおよび
図5Bは本発明の実施形態に沿った、例えば製造中、および/または充填中における、カートリッジのアレイに対するパッキングのフローチャートを表している。
【0091】
図5Aは、初期において配向されていない、カートリッジを装填したカートリッジネストのパッキングを図示している。例として、製造後においてカートリッジは配向されていなくてもよい。例として、デバイスパッカーが夫々のカートリッジ、および/または夫々のカートリッジグループに対して配向(503)を行い、ネストへのパッキング(519a)およびネストの封止(511a)を行ってもよい。任意に、封止されたネストに対して滅菌(506)を行ってよい。
【0092】
図5Bは、初期において配向されている、カートリッジを装填したカートリッジネストのパッキングを図示している。例として、ドラッグパッカーは、カートリッジが配向され、および/またはネストに装填されている状態で、満杯のカートリッジネストを受け取ってよい。任意に、ドラッグパッカーはカートリッジを、充填装置内にて、薬剤によって充填してよい。例として、充填装置は1つ以上のカートリッジをネスト外へと懸架(521)することができ、例としては、重りによる。カートリッジを懸架(521)する一方、充填装置はカートリッジの向きを保存(567)してもよい。例として、リフトバー、および/またはグリッパ、および/または計量セルは、取扱いの際のカートリッジの向きを保存(567)するために改変できる。例として、カートリッジはネスト内へと再パッキングされてもよい(519b)。任意に、再パッキングされたカートリッジはストッパがされ(510)、および/またはネストは再封止される(511b)。
【0093】
(カートリッジの充填例)
図6は本発明の実施形態に沿ったカートリッジの充填方法に関するフローチャートを表している。いくつかの実施形態において、完全にパッキングされた滅菌ネストがデバイスパッカーからドラッグパッカーへと供給されてよい(625)。ネストは封止を外され、および/または充填装置へと導入される(627)。
【0094】
いくつかの実施形態において、カートリッジはシリンジネスト内において処理されてよい。例として、ネスト内のシリンジネストは充填の際にカートリッジを取り扱うために用いてもよい。例として、カートリッジはシリンジネスト内において、リザーバの近位開口が上を向いた状態によってパッキングされてもよい。任意にシリンジネストは、充填チューブのセットの下にカートリッジの行を置いた状態にて、カートリッジの列を充填する。例として、
図4Aおよび
図4Bのシリンジネストにおいては、列421aは、8本の充填チューブの下に位置させ、8本のカートリッジをシリンジネストから懸架しながら同時に充填(608)してよい。任意に、その後シリンジネストは前方向(矢印424と逆方向)に移動して(628)、充填チューブの下においてカラム421bに対して右にオフセットする。列421aないし421fへの充填のため、このプロセスは、任意に前方向への移動(628)と他の方向へのオフセットを続ける。
【0095】
いくつかの実施形態において、カートリッジはシリンジネストから取り外して、後で交換してもよい。例として、充填前に、空のカートリッジは夫々引き上げられ(621a)、および/またはIPCステーションにおいて計量される(605a)。
【0096】
いくつかの実施形態において、単一のカートリッジの懸架(621a)は複数のステップによる。任意に、個々のカートリッジは、グリッパがフランジ、および/またはカートリッジ本体を把持することにより、ネストから取り外される。任意に、フランジ、および/またはカートリッジ本体は、カートリッジを下から少し持ち上げることによってアクセス可能に構成されてもよい。例として、カートリッジの列はリフトバーの上に位置していてよい。任意に、当該バーはカートリッジの重心から押し上げられ、シリンジネストからわずかに浮く。任意に1つのグリッパは、持ち上げられた1つのカートリッジを把持する。いくつかの実施形態において、カートリッジを計量(605a)する計量セルに対するカートリッジの搭載に、グリッパが用いられる。いくつかの実施形態において、充填(608)に先立ってカートリッジをネストへと再パッキング(619a)ためにグリッパが用いられる。その代わりとして、またはそれに加えて、ネストへと再パッキングされる前にカートリッジは充填される(例として充填はIPCステーションにおいて行われる)。
【0097】
いくつかの実施形態において、1つの列内のすべてのカートリッジについて、重心同士の間に干渉要素がないようにネストは設計される。これに代わって、リフトバーは目的のカートリッジと凹領域とを持ち上げる突出部を有し、当該凹領域において介在するカートリッジは妨げられないように改変されていてよい。いくつかの実施形態において、グリッパ、および/または計量セルは改変した遠位部位によりカートリッジに適合するように改変されてよい。いくつかの実施形態において、グリッパ、および/または計量セルは取扱いの間のカートリッジの向きを保存し、カートリッジが再パッキングされる際に懸架、および/または再配向されたときに予め定められた方法により同じ方向を向くように改変されてよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、充填(608)の後、カートリッジは懸架されてよく(621b)、および/または計量(605b)されてよく、および/またはネスト内において再パッキングされてもよい(619b)。その代わりとして、またはそれに加えて、例として、充填前、空になったカートリッジがネストへ再パッキング(619a)されていないとき、カートリッジは一度懸架され(621a)、および/または風袋を計量され(605a)、および/または充填され(608)、および/または充填された状態を計量され(605b)、および/または再パッキングされてもよい(619b)。
【0099】
いくつかの実施形態において、充填装置のさらなる操作、および/または代替の操作順序が、本発明の精神の範囲内で可能となる。例として、カスタマイズされたカートリッジを、連続ライン充填機において充填してよい。例として、連続ライン充填機は、配向ステーションを有し、空のカートリッジが装置に投入されると配向させるようにしてもよいし、および/または充填ステーションに近接してもよいし、および/またはIPCステーションに近接してもよい。
【0100】
いくつかの実施形態において、カートリッジは充填中、および/または充填後にさらなる検査を受けてもよい。例として、充填されたカートリッジはパーティクルの有無をテストしてよい。任意に、パーティクルのテストをストッパをした後に行ってよい。例として、ストッパをされた後のカートリッジは回転、および/または制動、および/または遠心分離されてよい。任意に、カートリッジは検査を容易にするように構成されていてもよい。例として、突出部は遠心分離を容易にするために釣り合いをとっていてもよい(例:カートリッジの中心から延長部をオフセットする、および/またはカウンターバランスを含ませる)。例として、延長部、および/またはキャップを、検査中の重力に耐えられるように構成してもよい(例:キャップをカートリッジ中心に対してオフセットさせ、重力に対して釣り合わせることにより、遠心分離中の飛び出しを防止し、および/または延長部を十分堅牢にすることにより、遠心分離中、および/または制動中の曲がりを防止する)。任意に、検査ステーションは、カートリッジが検査プロセス中に正しい向きを向くように、および/または検査後にネスト内で再パッキングされるときに再配向するように、および/またはカートリッジがパッケージ内にパックされるときに特別な配向を必要としないように構成されていてもよい。
【0101】
いくつかの実施形態においては充填(608)、および/または計量(605a、604b)後(例:空のカートリッジがなくなったとき(629))、カートリッジはストッパがされる(610)。例として、カートリッジがシリンジネスト内にあるときは、ストッパチューブの下に整列(例:列同士が並んで、および/またはカートリッジ同士が並んで、および/または2個ずつ並んで、および/または4個ずつ並んで、等)している。例として、ストッパチューブは最初にカートリッジの近位表面を封止し、および/またはカートリッジの近位開口を真空に曝してもよい。任意に、真空下ではストッパ(例:プランジャシール)はカートリッジの近位開口の内部に位置する。任意に真空は解放されてよい。任意に、その後空気圧がストッパをカートリッジリザーバのボア内部へと移動させる。例として、薬剤に満たされたカートリッジ中において、ストッパはカートリッジの近位端に接するまで進入することができる。それに加えて、またはそれに代えて、リザーバは充填され(608)、および/または真空によらないでストッパがかけられる(610)。例として、ストッパがかけられている間(610)、換気チューブがリザーバの外壁と内壁との間に挿入される。換気チューブは任意に、ストッパがリザーバに挿入されると、空気を外部へと逃がす。
【0102】
いくつかの実施形態において、カートリッジは充填されてもよい(608)。例として、カートリッジは標準的、および/または最低限の改変を施した充填装置において充填(608)されてよい。任意に、カートリッジは針がカートリッジ内の所定位置にある状態にて、および/またはニードルキャップが取り付けられた状態にて充填されてもよい。任意に、薬剤は液体であってよい。任意に、薬剤はリザーバの内部空洞(例:ボア)内を、カートリッジの近位開口を通じて導入されてもよい。任意に、近位開口にはストッパがかけられる(610)。ストッパはカートリッジの近位開口を、例えばプランジャにおいて、充填後に封止する方法を含んでよい。任意に、充填(608)後、および/またはストッパがかけられた(610)後、ネストはカバーしてよい(611)。例として、カバー(611)は真空バッグによるネストの封止、および/またはネスト頂点のカバーを含んでよい。
【0103】
いくつかの実施形態において、カートリッジは薬液排出デバイス、例として、注射デバイス中に挿入される。任意に、カートリッジは、充填状態、および/または滅菌状態にてインジェクタに搭載できる。搭載アクションは典型的にはニードルキャップを所定位置にすることにより実行される。例として、インジェクタデバイスは滅菌状態がカートリッジの内容物、および/または針と同程度には保証できないことがある。任意に、インジェクタデバイスはカートリッジと一緒に患者に提供される。任意にニードルキャップは患者、および/または医療ヘルパー、および/または医師、および/または薬剤師により除去される。
【0104】
いくつかの実施形態において、カートリッジはデバイスの組み立て前に、および/またはデバイスを流通業者、および/または医療従事者、および/または使用者宛に発送する前に、デバイスに取り付けてよい。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジはドラッグデリバリーデバイス中に使用者、例えば医療従事者(例:看護師、および/または薬剤師、および/または医師、および/または保健師)、および/または注射の対象(例:当該薬剤の投与を受ける者)、および/または介護業者が取り付けてよい。
【0105】
いくつかの実施形態において、組み立てられたインジェクタは、カートリッジが取り付けられた状態によって使用者に提供されてよい。任意に、使用者に対する提供時には、カートリッジおよび/または延長部および/または針は、滅菌されてよく、および/または保護キャップによって被覆されてよい。任意に、インジェクタは針シールドラッチを有していてよい。例として、ニードルキャップが定位置にある間、針シールドラッチは開位置にあってよく、ニードルキャップとのアクセスが可能となる。例として、針シールドラッチが開位置にある間、キャップ、および/またはキャップリムーバはインジェクタ外部に突出するためのスペースを有していてよい。例として、開位置において針シールドラッチは後退してもよい。いくつかの実施形態において、針シールドラッチは、ある位置、および/または状態から旋回、および/またはスライドしてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジ、および/またはインジェクタは別々に使用者に供給され、および/または使用者によって組み立てられてよい。
【0106】
(側方突出部を有する典型的なカートリッジ)
図7A、
図7Bおよび
図7Cは本発明の実施形態に沿ったカートリッジの斜視図を表している。任意に、カートリッジは改変されたカートリッジ700の形態を有し、例として、ドラッグデリバリーデバイス用のリザーバを含んでいる。任意に、カートリッジ700は傾斜した延長部736を含んでいる。例として、延長部736はバレル742中の円筒形空洞732の軸758から外れているベントアームを含む。任意に、流体経路はバレルの空洞へと接続し、および/または延長部736を通過する。任意に、ベントアームはモールドされ、および/またはバレル742と一体形成される。例として、延長部736は、バレル742の遠位端709から側方(腹方)に突出している。任意に、延長部とバレルとの間の接続はバレルの側部に沿って傾いている。いくつかの実施形態において、ニードルキャップ704は延長部736にマウントされている。任意に、延長部は、リザーバのプロファイルを曲げ戻し、および/または横切っている。
【0107】
いくつかの実施形態において、カートリッジ700の遠位部位は充填を容易にするための特徴を持つように設計されてよい。例として、フランジ740はカートリッジ700の近位部位702上に配されていてもよい。例として、自動充填機器において、フランジ740はバレル742をシリンジネストから懸架するために使用してもよい。任意に、近位表面(例:
図7C中のシール表面741)はストッパチューブの真空デバイスに封止するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、遠位開口707、および/またはリザーバのボアは標準プランジャシールに適合する。例として、ボアは、壁面が平滑である円筒形、および/または適度なプランジャの運動に適合した摩擦面であってよい。任意に、バレル742の近位部位(例:フランジ740の近接部位)は標準シリンジに類似したものであってよい(例:円形の外側断面を有するなど)。その代わりとして、またはそれに加えて、バレルの近位部位は、明確な輪郭、および/または特徴を有してよい(例:四角い形状、および/またはリッジ、および/または溝)。その代わりとして、またはそれに加えて、フランジ740は明確な輪郭、および/または特徴を有してよい。例として、明確な輪郭および/または特徴は、シリンジネスト中、および/またはドラッグデリバリーデバイス中におけるカートリッジの正確な位置決め、および/または配向を容易にしてもよい。
【0108】
いくつかの実施形態において、カートリッジ700は非対称な特徴を有してよい。例として、流体路はバレル742の遠位端に対して中央でない部位において接続されてもよい。例として、バレル742の遠位端709から延長部736が突出してもよい。任意に、延長部736とバレル742との間の接続は、バレル742の背面739a側に曲がっていてよい。いくつかの実施形態において、ニードルキャップ704は軸758に沿ってほぼ直角となるように延長部736へとマウントされている。例として、キャップ704はバレル742の腹面739bに対して向き合う。任意に、延長部736、および/またはキャップ704のマウントは、バレル742の腹側739bからバックセットされる。例えば、延長部736のバックセット、および/またはキャップ704のマウントは低プロファイルにおいてのデバイス設計を容易にする(例:マウントの長さがデバイスのプロファイルに加算されないなどの理由による)。任意に、延長部のバックセットによりカートリッジの釣り合いを補助してもよい。例として、釣り合いによってカートリッジを垂直方向に懸架しやすくしてもよい。例として、釣り合いによってカートリッジの扱いや、パーティクルを試験するための遠心分離が容易となる。
【0109】
例として、延長部端部は、バレルの端部から0~1mm、および/または1~3mm、および/または3~10mm、および/または10mm以上の範囲内においてバックセットされてよい。その代わりとして、またはそれに加えて、延長部はバレルの反対端を越えて突出してもよい。
【0110】
例として、延長部端部はバレルの端部を0~1mm越えて突出しても、および/または、リザーバ、および/またはバレルの端部を1~3mm、および/または3~10mm、および/または10mm以上の範囲内において突出してもよい。いくつかの実施形態において、キャップマウントの幅(例:直径)は、例として、0~5mm、および/または5~10mm、および/または10~20mmの範囲内にあればよい。いくつかの実施形態において、薬剤リザーバの幅(例:直径)は、5~20mm、および/または10~14mm、および/または14~20mmの範囲内にあればよい。
【0111】
いくつかの実施形態において、カートリッジ700は接続具を有していてよい。任意に、スナップ、および/またはタブがカートリッジ内に形成されてよい。例として、接続具はプラスチック製スナップ、リベット、ピン、切り欠き、刻み目、突起、スナップクランプ、キャッチ、ボールフィッティング、ラッチ、バーブ等を含む。例として、タブ738、および/または切り欠き、および/または突起(例:タブ738、および/または突起744、および/または746)はカートリッジに含まれることができる。例として、接続具はカートリッジのドラッグデリバリーデバイス(例:自動化注射デバイス)への取り付けを容易にすることができる。いくつかの実施形態において、接続具、および/または接続は、例えばシリンジネストに関しては、および/またはドラッグデリバリーデバイスに関しては、その配向を決定し、および/または回転を抑止する。
【0112】
いくつかの実施形態において、刻み目、および/または突起はデバイス中のカートリッジ700を配向するために用いることができる。例として、タブ738、および/または突起744、746はインジェクタデバイスの噛み合わせ部と噛み合うようにしてよく、例として、カートリッジ内の突起、および/または刻み目、および/またはキャッチ、および/または孔部があり、デリバリーデバイス内に位置決めする。例として、タブ738は、カートリッジ700の遠位端709をデリバリーデバイス内に位置合わせし、確実に位置決めしてもよい。例として、
図7Bのタブ738はスロット731に適合することができる。任意に、接続具はスナップコネクタを含んでよい。例として、刻み目および/または突起は、ピンおよび/またはマッチングホールと噛み合うことができる。ベベル、および/またはカットアウト、および/またはタブ748は、任意にデリバリーデバイスの補完的な部分と噛み合うことができる(例:
図7Bに図示しているデリバリーデバイス中のクリップ、および/またはスナップ、および/または孔部)。任意に、タブ738はカートリッジバレル742のプロファイルに含まれる(例えば、バレル742の端部をはみ出して側方に突出しない)。例として、タブ738はカートリッジネストからのカートリッジの挿入、および/または取り外しに影響しない。
【0113】
いくつかの実施形態において、バレル742の空洞732に接続する流体路と、延長部736は連通し、および/またはカートリッジ700と一体形成される。例として、流体路はリザーバに形成された延長部を通過していてもよい。任意に(
図17Bに図示しているように)金属チューブ(例:針752)は流体路の一部を形成する。任意に、流体路中のデッドスペースは減少する。例として、流体路の大部分、および/または全体を針752中に含ませることによりデッドスペースを減らすことができ、従ってプラスチックモールド中にデッドスペースが形成されることを避けることができる。例として、針752中の埋め込み部は突出部751への曲がった流体路を形成する。突出部751は任意に延長部736の外部に突出する。例として、突出部751は、空洞732の軸線758、および/またはバレル742の軸線に対してほぼ直角に突出する。針752の突出端は、対象の皮膚を確実に貫通させるために、任意に、ベベル加工がされ、および/または先端は尖っている。
【0114】
いくつかの実施形態において、ベベル加工がされた針の先端部754は、針752の閉塞を避けるように配向がなされている。例として、ベベル加工がされた針の先端部754における開放端は、遠位方向に向けられる。針の先端部754が、カートリッジの近位端の周りに旋回することにより対象に挿入される場合、および/または針の先端部754が対象に挿入されるときに針の先端部754が近位に倒れる傾向がある場合、針の先端部754が遠位に面することにより、針の閉塞を防止することができる。
【0115】
いくつかの実施形態において、延長部は不均一な断面を有していてよい。例として、延長部736は、Iビーム断面を有していてよい。例として、延長部736の中央(ウェブ)セクションには窓あるいはチャネル737が形成される。任意に、保持チャネル737が針の周囲に形成され、モールドプロセス中において針を保持する。任意に、針支持体は引き続いて取り外され、空のチャネル737が残る。任意に、リブ735が流体通路からオフセットされる。例として、オフセットはチャネル737のための空間を流路の周り、および/またはリブ735の間に残すために十分である。チャネル737は任意に、カートリッジのモールド部分に形成される。例として、チャネル737はインサート成形プロセス中に針を保持することを可能にする。任意に、リブ735はカートリッジバレル742に関するプロファイルに含まれる(例えば、バレル742の端部をはみ出して側方に突出しない)。例として、リブ735はカートリッジネストからのカートリッジの挿入、および/または取り外しに影響しない。
【0116】
いくつかの実施形態において、延長部736の端部にはニードルキャップ704のマウントが含まれる。例として、マウントはシールリング760、および/またはテーパー部761を含んでよい。例として、シールリング760はキャップ704の内部に対して封止を行ってよい。いくつかの実施形態において、これによって任意に針752の突出部751を含んだ、延長部の遠位端を隔離することができる。例として、キャップは延長部736の遠位端、および/または針752の突出部751をコンタミネーションから保護できる。
【0117】
いくつかの実施形態において、キャップマウントは物理的にキャップを保護するテーパー部を有していてよい。例として、テーパー部761はリブ735内に形成されてよい。いくつかの実施形態において、テーパー部761は延長部736に対してキャップ704を確実に固定してよい。任意に、キャップ704を、延長部736の軸に沿って、および/または針752の突出部751の軸に沿って、引っ張ること、および/または押すことにより、キャップ704は延長部736に接続され、および/または取り外される。
【0118】
いくつかの実施形態において、カートリッジはデッドスペースが減少するように設計されてもよい。例として、プランジャにより使用者がリザーバ内から流体を注出できるようにしてよい。例として、プランジャはリザーバの遠位壁へと流体を移動させてよい。任意に、流体は遠位壁の開口から延長部の流体路へと通過してよい。任意に、プランジャは初期においては第1に遠い遠位壁に接するように設計されてもよい。例として、プランジャが最初に壁面に接してから遠位に移動するにしたがって、増加する壁表面がプランジャに接してもよい。例として、接触表面が増加するにしたがって、流体は遠位壁を開口部に向かって移動してよい。
【0119】
例として、0~5N、および/または10~15N、および/または15~25Nの範囲内の力によってプランジャをバレル遠位壁まで移動し終えたとき、プランジャとバレルの遠位壁との間のデッドスペースは、0.01~0.05mL、および/または0.05~0.1mL、および/または0.1~0.5mLの範囲内であってよい。任意に、リザーバと流体路の遠位端側出口までの流体路の体積は、小さくすることができる。例として、リザーバと流体路の遠位端側出口までの流体路の容積は、0~0.1mL、および/または0.01~0.03mL、および/または0.03~0.06mL、および/または0.06~0.01mLの範囲内であってよい。
【0120】
図7Cは本発明の実施形態に沿ったカートリッジの近位斜視図を表している。例として、接触表面は充填機器との間の流通を確立するための十分なサイズ、および/または形状を有してよい。例として、接触表面は環状面741を有してよい。任意に、環状面741は1~20mmの長さを有してよい。例として、表面741は、例えばプランジャシールをリザーバに挿入するなどして、真空デバイスとの接続を確立してよい。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジのサイズおよび形状は、自動充填機器に適合するようにできる。
【0121】
例として、カートリッジの近位部位は、把持用のフィッティングであって、表面のサイズおよび形状が自動シリンジホルダー、および/またはフランジ740向けとなっているものであってもよい。いくつかの実施形態において、フランジ、および/または接触表面のサイズは均一でなくてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、フランジまたは把持部の表面は均一なサイズ、および/または形状を有していてもよい。フランジの最大幅は5~20mmの範囲内であってよい。フランジの最小幅は5~20mmの範囲内であってよい。任意に大きいカートリッジのフランジ幅はより大きく、小さいカートリッジのフランジ幅はより小さい。例として、フランジの厚みは1~3mmの範囲内であってよい。
【0122】
いくつかの実施形態において、針、および/またはキャップ向けのマウントは、例として、テーパー部付きルアー、および/またはスリップルアー、および/またはルアーロックを含んでよい。
【0123】
(典型的なカートリッジ付きシリンジネスト)
図8Aは本発明の実施形態に沿った、不規則形状を有したカートリッジに支持されたシリンジネストの上面図を表している。例として、シリンジネスト894はカラーを含み、1つ以上の傾斜したハブカートリッジ700を支持している。任意に、シリンジネスト894は1つ以上の離間した開口を有する。任意に、開口は省スペース化され、および/またはシリンジネスト中のより多くのカートリッジに適合するように構成されている。例として、
図8Aにおいて、ネストは部分的にカートリッジを充填されて表されている。任意に、ネストは夫々の開口部にカートリッジを装填され、および/または空のカートリッジを装填されて供給されてよい。
【0124】
例として、開口は互い違いになっていても、および/または向きが交互になっていてもよい。いくつかの実施形態において、夫々の開口は主開口部896a、および/または1つ以上の伸長開口部896bを含んでよい。開口は、任意に、カートリッジ700の第1部分が開口を通過できるような形状、および/またはサイズを有している。シリンジネストは、任意に、カートリッジの第2部分が開口を通過できるような形状、および/またはサイズを有している。例として、シリンジネストがカートリッジの近位部位(例:近位フランジ740)を支持しながら、開口をカートリッジ700の遠位部位が通過できる。シリンジネストは、任意に、自動シリンジ充填機器に適合するための、および/または自動シリンジ充填機器による充填向けの、不規則形状を有した1つ以上のカートリッジ700が配向するためのサイズ、および/または形状を有する。例として、シリンジネスト、および/またはカートリッジ700は標準的自動シリンジ充填機器に適合してよい。
【0125】
いくつかの実施形態において、シリンジネストはカラー898を含んでよい。任意に、カラー898はシリンジネスト894表面から上方に延在する。例として、カラー898はカートリッジ700を支持する。その代わりとして、またはそれに加えて、カラーはシリンジネストから下方、および/またはシリンジネストの表面に対する任意の角度において延長されてもよい。任意に、カラーは全体が、および/または一部分が開口(例:主開口部896a、および/または伸長開口部896b)を取り囲んでもよい。任意に、カラーは均一な、および/または非均一な高さ、および/または厚みを有してよい。
【0126】
いくつかの実施形態において、開口、および/またはカラー898は、一連の千鳥状の行、および/または列として構成されている。それに加えて、またはその代わりとして、開口、および/またはカラー898は均一な間隔を有した行、および/または列として構成されている。任意に、シリンジネスト894は、種々のプロセス、および/または充填操作中に、シリンジネスト894を懸架、および/またはグリップ、および/または配向させるための、例として、切り欠きの継手893を有している。
【0127】
いくつかの実施形態において、シリンジネスト894はタブ895内に位置していてよい。任意にタブ895はシリンジネスト894を支持するステップ部を含む。
【0128】
任意に、シリンジネスト894は異なる方向から充填されてよい。例として、シリンジネスト894は180度の回転に対して不変であり、シリンジネスト894は任意に矢印824aの方向に進行させながら充填してもよい。例として、この方向において、カートリッジは6つの列を有した6つのカートリッジとして充填される。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネスト894は、任意に、矢印824bの向きに充填してもよい。例として、この方向において、カートリッジは12の列を有した3つのカートリッジとして充填される。
【0129】
図8Bは本発明の実施形態に沿った、シリンジネストから懸架され傾斜したニードルカートリッジの支持を示す斜視図を表している。任意に、シリンジネスト894の孔部は、非標準形状カートリッジの遠位部位に適合するサイズと形状を有する。例として、孔部はカートリッジ700の遠位部位が通過することを可能とする。
【0130】
いくつかの実施形態において、伸長開口部896bは主開口部896aよりも狭い幅を有し、および/または主開口部896aから放射状に外に拡がって、例として、鍵穴形状を有する。例として、開口部896aはカートリッジバレルが適合する大きさと形状とを有していてよい(例として、0.01mm未満、および/または0.01~0.1mm、および/または0.1~0.5mm、および/または0.5~2mm、および/または2mm以上の範囲内の公差)。任意に、伸長開口部896bはカートリッジの突出部が通過するためのサイズと形状とを有する(例として、0.01mm未満、および/または0.01~0.1mm、および/または0.1~0.5mm、および/または0.5~2mm、および/または2mm以上の範囲内の公差)。例として、伸長開口部896bは、内部を針の突出部752、および/またはニードルキャップ、例として、ニードルキャップ704が通過することができる。任意に、開口部全体(896a、896b)はカートリッジの遠位部位が通過するためのサイズと形状と(例として、0.01mm未満、および/または0.01~0.1mm、および/または0.1~0.5mm、および/または0.5~2mm、および/または2mm以上の範囲内の公差)を有する。
【0131】
いくつかの実施形態において、カラー、および/または孔部はカートリッジ、および/またはリザーバの配向のための形状であってよい。例として、シリンジネスト894における、いくつかのまたはすべての孔部の後側突出部899は、その内部の円筒形空間の軸を回転するようにカートリッジ700の向きを定め、および/またはカートリッジの突出部の向きを定める(例:ニードルキャップ704)。例として、シリンジネスト894における、いくつかのまたはすべての孔部の前側突出部844は、その内部の円筒形空間の軸を回転するようにカートリッジ700の向きを定め、および/またはカートリッジの突出部の向きを定める(例:ニードルキャップ704)。例として、後側突出部899、および/または前側突出部844は、カートリッジ700のフランジ上において配向のための特徴(例:平滑な表面)と噛み合うことができる。任意に、キャップ704は交互に、反対方向を向いている。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジは同一の、および/または違う方向を向いていてよい。
【0132】
いくつかの実施形態において、カートリッジマウント、および/または配向の特徴は、ベベル、および/または面取り内にリードを(例として
図8Cに図示するように)含んでよい。例として、面取りはカートリッジの配向を容易にする。例として、面取りはカートリッジがIPC交換中にハングアップすることを防止することができる。その代わりとして、またはそれに加えて、カートリッジの一部分(例:バレルおよび/またはフランジ)はテーパー部となっていてよい。
【0133】
いくつかの実施形態において、シリンジネスト中においてカラーおよび/または開口の縁部は、シリンジおよび/またはカートリッジの近位部位を支持していてよい。例として、シリンジネスト894中において、カラー898および/または開口の縁部は、バレル742を支持および/または配向している(例:近位フランジ740のような近位部位)。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネストは、カートリッジの支持、および/または安定化のために、ほかの突出部、孔部、および/または刻み目があってよい。例として、シリンジネストは、カートリッジの近位フランジ中の孔部を通過する、および/またはカートリッジの近位フランジを貫く孔部を通過するピンを有してよい。
【0134】
開口、孔部、刻み目、突出部、および/またはピンは、テーパー部、および/またはベベルを有してよい。シリンジネストの寸法は、任意に、カートリッジバレル端部がタブ895の底面から離間するように設定される。別の実施形態においては、カートリッジの遠位端はタブ895の底面に接していてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネストはハンガー部を有していてよく、および/または1つのカートリッジがシリンジネストに2箇所以上において結合されていてもよい。その代わりとして、またはそれに加えて、本発明の精神の範囲内において他の幾何形状も可能である。例として、カートリッジはフレキシブルチューブに接続した針を有していてよい。
【0135】
任意に、チューブおよび針はカートリッジ側面に固定されていてよく、またオリフィスおよび延長部に適合し、および/または針、および/またはチューブは延長部を通って折り返し、シリンジネストの頂上に固定することができ、および/または針とチューブはタブの底部などに固定してもよい。
【0136】
いくつかの実施形態において、タブ895は、例としてカートリッジへの充填前及び後に、カバーバッグ、および/または包装材の中に封入、および/または封止されてよい。いくつかの実施形態において、ポリエチレン、フォーム、他のプラスチックなどのシート素材の保護レイヤーは、シリンジネスト894、および/またはカートリッジを被覆する位置にあってよい。任意に、シートは、シリンジネスト894とほぼ同じ大きさ、および/または僅かに大きい。遮断シートもしくはカバーシートは、任意に、カートリッジバレルを完全に囲むように、タブ895を覆って封止する。例えば、カバーシートは、フランジをタブ895上にヒートシールして完全なシールを形成できる熱可塑性素材を含んでいてよい。例えば、カバーシートはデュポン社(商標、E. I. du Pont de Nemours and Company 1007 Market Street Wilmington, DE 19898)からTYVEK(商標)として市販されているスパンボンドポリオレフィンなどのガス透過性素材にて形成されてよい。いくつかの実施形態において、所望の場合は密閉されたタブ895内にて、カバーがあることによってカートリッジを熱滅菌することが可能となる。さらなる実施形態において、カートリッジバレルは放射線、および/または他の手法によって滅菌することが可能である。
【0137】
図8Cは本発明の実施形態に沿った接触面のクリアランスを表している。いくつかの実施形態において、カートリッジの接触面はシリンジネストの部分から間隔を有してよい。例えば、接触面741は間隙892分だけシリンジネストの突出部(例:突出部899および/または844)を越えて延在することにより、当該突出部との間に間隙892を有することができる。任意に、間隙892は、例えば真空ストッパーインサータにより、カートリッジの近位端とのアクセスを容易にする。例えば間隙892は、フランジ740の厚みと突出部844および/または899の高さとの差分と等しい寸法であってよい。任意に、間隙892は0.5~2mmの範囲内であってよい。例として、フランジ740の厚みは1~3mmの範囲内であってよい。例として、突出部844および/または899の高さは0.5~2mmの範囲内であってよい。いくつかの実施形態において、間隙892はネストのカバー部に対する穿孔を抑止することができる。例えば、ネスト全体が真空バッグにて覆われているとき、間隙892は突出部844によってバッグが穿孔されることを抑止することができる。
【0138】
図8Dは本発明の実施形態に沿った、シリンジネストから懸架されたカートリッジを表している。例として、シリンジネストは上面カバー811によってタブ895中に封止されてよい。例として、上面カバーはデュポン社(商標)のTYVEK(商標)によるものであってよい。
【0139】
(シリンジネストの代替例)
図9Aないし9Cは本発明の実施形態に沿ったシリンジネストカートリッジの代替例の概略図を表している。
【0140】
図9Aおよび9Bは本発明の実施形態に沿った、36個のカートリッジマウント、および/または開口部996を含んだシリンジネスト994aを表しており、シリンジネスト994aは小方向924bにおいても、大方向924aにおいても180度の回転に対して不変ではない。任意に、つねに同方向にフィーディングするいくつかの充填機器がシリンジネストを充填できる。任意に、位置コントロールメカニズムはタブ上、および/またはシリンジネスト上、および/または上面カバー上に、プリントされた標識として供給される。任意に、当該標識は充填機器が判読することができる。カートリッジ包装機械は任意に当該標識が視認可能なようにネストを配向してもよい。充填機器はネストの正しい方向を検知するセンサ、および/またはタブまたはネストの向きを変え、あるいは充填を拒否するアクチュエータを含んでよい。
【0141】
任意に、行間、および/または列間の間隔はシリンジネスト994aのすべての行間、および/または列間において同一である。任意に、当該間隔は充填機器の管、および/またはストッパ配置ユニットの動作を受容するため十分な大きさを持つ。任意に、シリンジネスト994a中で列同士がオーバーラップすることはない。例として、オーバーラップがないことによりカートリッジを列から列へと懸架することができ、例として、IPCグリッパがコンテナへアクセスすることを可能としている。
【0142】
図9Cは本発明の実施形態に沿った、48個のカートリッジマウント、および/または開口部996を有したシリンジネスト994bを表している。当該ネストは、任意に、180度の回転に対して不変である。
【0143】
いくつかの実施形態において、進行方向を924dで表すと、シリンジネスト994bは8つの行と、1行あたりカートリッジマウントを6つ含んでいる。進行方向を924dとした、シリンジネスト994bの行間の離間距離は、任意に等しくないこととできる。この構成において充填機器は、任意に、可変の充填管およびピストン配置を有しているであろう。離間距離は、任意に、針およびストッパ配置ユニットの動きを受容するように構成される(例として、離間距離は特定の充填機器に対して特定の範囲内であることができ、および/またはすべての離間距離は等しくできる、等)。任意に、当該構成においてカートリッジの列はオーバーラップする。例えば、介在する列同士は、下から持ち上げバーにて列の一方を持ち上げるときに干渉することがある。干渉している他のカートリッジを妨害することなく所望のカートリッジを持ち上げるために、任意に持ち上げバーは上面に突出部および/または刻み目を有していてよい。
【0144】
いくつかの実施形態において、進行方向924cに沿って、シリンジネスト994bは12の列と、1列当たり4つのカートリッジマウントを含む。行と行の間隔は、任意に、全ての行と列において等しい。列同士はオーバーラップしないので、列ごとにコンテナを持ち上げやすくなり、例えばIPCグリッパのアクセスを可能にする。
【0145】
図10は本発明の実施形態に沿った別のシリンジネストの概略図を表している。例えば、シリンジネスト1094は楕円開口部1096、および/または他の規則的な形状のおよび/または不規則な形状の開口部を含んでいてよい。
【0146】
図11Aおよび11Bは本発明の実施形態に沿ったカートリッジの模式図を表している。
【0147】
いくつかの実施形態において、カートリッジはリザーバ1142を含んでよい。リザーバ1142の遠位端は側方突出部を含んでよい。例えば、側方突出部は延長部1136を含んでよい。例えば、突出部は針1152および/またはニードルキャップ1104を含んでよい。
【0148】
いくつかの実施形態において、リザーバ1142はバレル区画を含んでよい。任意に、フランジ1140と接するバレルの近位部位は、1~6mm、および/または6~12mm、および/または12~24mm、および/または24~48mmの範囲内である断面幅1170bを有してよい。例えば、バレルは円筒形状および/または円形の断面を有してよい。任意に、バレルは1~6mm、および/または6~12mm、および/または12~25mm、および/または25~50mm、および/または50~100mm、および/または100~200mmの範囲内である長さ1170hを有してよい。その代わりとして、またはそれに加えて、バレルの断面部はその長さにわたって変化していてよいし、および/または円形でなくてもよい。
【0149】
いくつかの実施形態において、フランジ1140は、0~2mm、および/または2~6mm、および/または6~12mm、および/または12~25mmの範囲内の差でバレルの近位端より大きい、幅1170aを有してよい。任意に、厚み1170jは、0~0.5mm、および/または0.5~1mm、および/または1~2mm、および/または2~4mm、および/または4~8mm、および/または8~16mmの範囲内である。
【0150】
いくつかの実施形態において、カートリッジは遠位延長部1136を含んでよい。例えば、当該延長部はバレルの遠位方向に突出した、0~2mm、および/または2~5mm、および/または5~10mm、および/または10~20mm、および/または20~40mmの範囲内である長さ1170gを有することができる。当該突出部は任意に、曲面部および/または側方への突出部を含む。例えば、当該延長部は側方に、距離1170fにして、0~2mm、および/または2~5mm、および/または5~10mm、および/または10~20mm、および/または20~40mmの範囲内だけ延長された、成形部を含んでよい。任意に、成形部の側方への延長部は、バレルのプロファイルに含まれる。その代わりとして、またはそれに加えて、形成部はバレルの縁部を越えて、距離にして例えば、0~2mm、および/または2~5mm、および/または5~10mm、および/または10~20mm、および/または20~40mmの範囲内で拡がってもよい。
【0151】
いくつかの実施形態において、側方延長部は針1152を含む。例えば、針は延長部1136の成形部から真っ直ぐに延長されてよい。例えば針は、リザーバの外側の側方に、および/または延長部の成形部外側に、例えば1~3mm、または3~7mm、または7
~8mm、または8~10mm、または10~15mm、または15~50mmの範囲内の距離1170cにわたって延長されている外部部分を含んでよい。ニードルキャップ1104は針を覆ってよい。ニードルキャップは任意に、針の側方へと延在する。例えば、ニードルキャップの側方から針の終端部を越えて延在する長さ1170dは、0~2mm、および/または2~5mm、および/または5~10mm、および/または10~20mm、および/または20~40mmの範囲内であってよい。カバーは任意に、長手方向幅1170eと、側方方向幅1170iを有する。任意に、1170eと1170iはほぼ等しい(例えば、キャップ1104は円形の断面を有してよい)。
【0152】
図12は本発明の実施形態に沿ったシリンジネストカートリッジの他のいくつかの形状を表している。いくつかの実施形態において、開口はさまざまな形状を有することができる。例えば、開口は鍵穴形状であってよい(例:
図12Aの1つのオリフィス1296aと1つの
伸長部1297a)。任意に、
図12Eに示すように、
伸長部1297hは台形であってよい。例えば、台形の
伸長部1297hは、不規則形状のカートリッジがわずかにずれた方向を向いていても、挿入および/または取り外しが可能である。不規則形状の開口は、任意に、1つのオリフィス1296b、および/または複数の
伸長部1297b、1297c、1297dを有してよい(例を
図12Bに図示)。例えば
図12Bに図示した形状は、リザーバをドラッグデリバリーデバイスに固定するために、突出部および/またはフランジを有する、ドラッグデリバリーデバイス向けのリザーバに対して有用となりうる。これに加えて、またはこれに代わって、開口は、例えば複数のオリフィスと1つの
伸長部を有したバーベル形を有してよい(例として、
図12Cにはオリフィス1296cおよび1296dと
伸長部1297eとを有した、対称であるバーベル形を、
図12Dにはオリフィス1296eおよび1296fと
伸長部1297gとを有した、対称であるバーベル形を図示)。例えば、バーベル形の開口は、多数の部分を含んだリザーバを充填するのに有用なことがある。例えば、リザーバは、フレキシブルチューブによって、フランジとニードルカバーとを有する針と接続する、1つのカートリッジバレルからなることができる。例えば、バレルはオリフィス1296e内部に支持される一方、チューブはシリンジネストの下部を通過し、
伸長部1297gへと延長され、針アセンブリはオリフィス1296f内で支持される。開口におけるオリフィスおよび/または
伸長部は、任意に、曲がりおよび/または傾斜を有する。開口におけるオリフィスおよび/または
伸長部は、例えば円形、楕円形、六角形、台形、五角形、長方形などである。開口におけるオリフィスおよび/または
伸長部は、任意に、規則的形状および/または不規則形状である。開口におけるオリフィスおよび/または
伸長部は、任意に、1つまたは複数の軸に対して対称および/または非対称である。1つのシリンジネストは、任意に、類似した形状および/または異なる形状を有する複数の開口を含んでよい。別々の開口は互いに任意に結合し、および/または結合されなくてもよい。1つのシリンジネスト上の複数の開口は、任意に、同一方向および/または違った方向に配向されてよい。例えば、複数の開口は2次元の水平配列として構成されてよい。
【0153】
図13は本発明の実施形態に沿った、シリンジネスト中の孔部への、傾斜したニードルカートリッジの挿入を表した写真である。任意に、シリンジネスト1194中の孔部は、不規則形状カートリッジの遠位部位に適合し、および/または当該遠位部位が当該孔部を通って適合する大きさと形状とを有している。例えば、孔部はカートリッジ
1300の遠位部位が通過することができ、および/または
図4Aないし5Bに図示したカートリッジが内部を通過することができる。
【0154】
いくつかの実施形態において、伸長部1197はオリフィス1196よりも細く、および/またはオリフィス1196から外側に放射状に拡がって鍵穴形状の孔部を形成する。例えば、オリフィス1196は、カートリッジバレルの遠位部位が開口に適合する大きさと形状とを有してよい(例:公差は0.01mm未満、および/または0.01~0.1mm、および/または0.1~0.5mm、および/または0.5~2mm、および/または2mmより大きい)。例えば、オリフィス1196はバレル742および/または1342に適合する。任意に、伸長部1197はカートリッジの突出部が通過することができる大きさと形状とを有する(例:公差は0.01mm未満、および/または0.01~0.1mm、および/または0.1~0.5mm、および/または0.5~2mm、および/または2mmより大きい)。例えば、伸長部1197はカートリッジの突出部に適合する。例えば、伸長部1197は針752の突出部751、および/または例えばニードルキャップ704、および/またはニードルキャップ1304といったニードルキャップが通過可能である。
【0155】
図14は本発明の実施形態に沿ったシリンジネストから懸架されている、傾斜を有したニードルカートリッジの支持を示した写真である。
【0156】
いくつかの実施形態において、カラーおよび/または孔部はカートリッジおよび/またはリザーバの配向のための形状をしてよい。例えば、シリンジネスト1194上の各孔部において、夫々の孔部の後方突出部1199は、バレル1342を内部円筒形スペースの軸回りに配向させ、および/またはカートリッジの突出部(例:ハブ1336および/またはニードルキャップ1304)を配向させる。例えば、シリンジネスト1194は、すべてのハブ1336および/またはキャップ1304を同方向に配向させる。任意に、カラーおよび/またはシリンジネスト中の開口の側部はシリンジおよび/またはカートリッジの近位部位を支持してもよい。例えば、カラー1198および/またはシリンジネスト1194中の孔部の側部はバレル742および/またはバレル1342(例:近位部位、例えば近位フランジ744および/または近位フランジ1344)を支持しおよび/または配向させてよい。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネストは、カートリッジを支持および/または安定化させるために、その他の突出部、孔部および/または刻み目を有してよい。例えば、シリンジネストは、カートリッジの近位フランジ中の孔部を通過するピンを有し、および/またはカートリッジの近位フランジ上のピンが通過する孔部を有してよい。開口、孔部、刻み目、突出部および/またはピンは、テーパーであってよいし、および/または、例えば挿入部の面取りのようなベベルであってもよい。シリンジネストの寸法は、カートリッジバレルの端部がタブ1195底壁から離間するように構成されてよい。別の実施形態において、カートリッジバレルの端部はタブ1195の底壁に接していてよい。その代わりとして、またはそれに加えて、シリンジネストは底部にフックを有し、および/または1つのカートリッジは2箇所以上においてシリンジネストに結合されてよい。その代わりとして、またはそれに加えて、発明の精神内において他の形状が可能である。例えば、カートリッジはフレキシブルチューブに接続した針を有してよい。任意に、チューブと針はカートリッジの側面に固定され、オリフィスおよび延長部に適合してよく、および/または針とチューブは延長部を通って引き戻され、シリンジネストの頂点に固定されてよく、および/または針とチューブは延長部を引き戻され、シリンジネストの2つ目の穴部中に懸架されてよく、および/または針とチューブは引き戻されてシリンジネスト底部のフックから懸架されてよく、および/または針とチューブはタブ部の底部に固定される、などであってよい。シリンジネスト1194は任意に継手1193を含む。
【0157】
いくつかの実施形態において、例えばカートリッジへの充填前または後において、タブ1195はシールバッグおよび/または包装材中に封入されてよい。いくつかの実施形態において、例えばポリエチレン、発泡または他のプラスチックなどのシート素材による保護レイヤーがシリンジネスト1194および/またはカートリッジバレルを被覆する位置にあってよい。任意に、このシートはシリンジネスト1194とほぼ同じ大きさを有している。閉鎖シートまたはカバーシートは、例えばカートリッジバレル上のアレイを完全に封入するために、任意にタブ1195を封止する。例えば、カバーシートは、タブ1195のフランジをヒートシールするための熱可塑性素材を含んでよい。例えば、カバーシートはデュポン社(商標)からTYVEK(商標)として市販されているスパンボンドポリオレフィンなどのガス透過性素材にて形成されてよい。いくつかの実施形態において、所望の場合は密閉されたタブ1195内にて、カートリッジを熱滅菌することがカバーがあることによって可能となる。さらなる実施形態において、カートリッジバレルは放射線、および/または他の手法によって滅菌することが可能である。
【0158】
図15および
図16はカートリッジが挿入され再配向される、本発明の実施形態に沿ったカートリッジシリンジネストの概略図を表している。いくつかの実施形態において、充填機器はシリンジネスト中のカートリッジ再配向のために改変されている。
【0159】
いくつかの実施形態において(
図15に図示されるように)、シリンジネスト1594は、連結されている一連のオリフィスと、直線上に並んでいる
伸長部とを含んだ、
伸長された開口を含んでいる。不規則形状のカートリッジ(例:カートリッジ1300)は、任意に、オリフィスおよび
伸長部内部に挿入され、さらなるカートリッジ向けにスペースを空けるために再配向される。いくつかの実施形態において、2つの異なるカートリッジの部分同士が1つのオリフィスおよび/または
伸長部へと挿入されてよい。任意に同一のオリフィスおよび/または
伸長部を再利用することによりスペースが節約され、および/またはシリンジネスト中にカートリッジをより多くパックすることを容易にする。
【0160】
いくつかの実施形態において、第1のカートリッジバレル(例:カートリッジ1300)はオリフィス1596aに挿入される一方、カートリッジの突出部(例:ニードルキャップ1304)は次のオリフィス1596bに直結し(例:
図15の左側)および/または
伸長部1597aを通過する。任意に、突出部は
伸長部1597aより長く、突出部の一部分はオリフィス1596bを通過する。突出部が一旦、シリンジネスト1594の底部表面から離間すると、任意に、カートリッジは、例えば20~30°、および/または30~60°、および/または60~90°、および/または90~160°の範囲内の角度を回転して再配向する。任意に、カートリッジの回転は突出部をオリフィス1596bから遠ざけ、オリフィス1596bから離間させる。任意に、再配向後、カートリッジはさらに引き下げられて向きがカラーによってロックされる。いくつかの実施形態において、一旦オリフィス1596bが離間すると、2番目のカートリッジバレルは、突出部が
伸長部1597bおよび/またはオリフィス1596cを通過するようにオリフィス1596bへと挿入される。そして2番目のカートリッジが任意にオリフィス1596cから離間し、再配向する。オリフィス1596cが離間した状態にて、3番目のカートリッジバレルは任意にオリフィス1596cに適合される。任意に、9番目のカートリッジが、オリフィス1596dおよび/または
伸長部1597dに挿入されるまで、カートリッジの挿入と再配向が次々と行われる。一旦カートリッジが挿入および/または再配向されると、任意に充填プロセスが開始される。
【0161】
いくつかの実施形態において、カートリッジの取り外しは挿入作業の逆の手順である。
図15に例示するように、9番目のカートリッジはオリフィス1596dからおよび/または
伸長部1597dから取り外され、そして8番目のカートリッジから2番目のカートリッジまで連続して再配向され、2番目のカートリッジがオリフィス1596bから、および/またはオリフィス1596cおよび/または
伸長部1597bを通って、取り外される。一旦オリフィス1596bが空くと、任意に最初のカートリッジが取り外され、バレルがオリフィス1596aを通過し、および/または突出部がオリフィス1596bおよび/または
伸長部1597aを通過する。
【0162】
いくつかの実施形態において(
図16に例示するように)、シリンジネスト1694は、非線形パターンを形成する、連結された一連のオリフィスと
伸長部を含んだ
伸長された開口を含んでいる。例えば、当該連結されたオリフィスと伸長部は、
図16に例示するように蛇状のパターンを形成してよい。不規則形状のカートリッジ(例:カートリッジ1300)は任意に、オリフィスと
伸長部中に挿入されて、さらなるカートリッジのためにスペースを形成するように再配向される。
【0163】
いくつかの実施形態において、第1のカートリッジバレル(例:カートリッジ1300)は、オリフィス1696aに挿入される一方、カートリッジの突出部(例:ニードルキャップ1304)は次のオリフィス1696bを向いており(例:
図16の左側)、および/または伸長部1697aを通過する。任意に、突出部は伸長部1697aより長く、突出部の一部分はオリフィス
1696aを通過する。一旦突出部がシリンジネスト1694の底面から離間すると、カートリッジは任意に、20~30°、および/または30~60°、および/または60~90°、および/または90~160°の範囲内の角度を回転して再配向する。カートリッジの回転は、任意に突出部を、オリフィス1696bから離れる方向に移動させ、オリフィス1696bから離間させる。任意に、再配向の後、カートリッジはさらに下降し、向きがカラーによってロックされる。いくつかの実施形態において、2番目のカートリッジバレルは、一旦オリフィス1696bから離間すると、突出部が伸長部1697bおよび/またはオリフィス1696cを通過するようにオリフィス1696bへと挿入される。そして2番目のカートリッジは、任意に、オリフィス1696cから離間するように再配向される。オリフィス1696cからカートリッジが離間されると、3番目のカートリッジが、任意に、オリフィス1696cに適合する。任意に、カートリッジ群は、54番目のカートリッジがオリフィス1696dおよび/または伸長部1697dに挿入されるまで連続して挿入され、ねじれ経路に沿って再配向される。
図16のオリフィス群および/または伸長部群を連結するねじれパターンは、任意に、シリンジネスト内に静的な位置づけ(挿入される向きが充填時の向きでもある)によって適合されるカートリッジの数、および/またはシリンジネスト中の接続されていない開口のパターンの数を増加させる。任意に、カートリッジの取り外しは54番目のカートリッジから1番目のカートリッジへ、挿入の逆手順により行われる。
【0164】
図17Aないし
図17Dは本発明の実施形態に沿った、不規則形状の開口を有する、拡張されたシリンジネストのカートリッジを表している。いくつかの実施形態において、シリンジネストは不規則形状のカートリッジが当該シリンジネストに挿入され、および/または当該シリンジネストから取り外される拡張構成(
図17Aおよび
図17Bに例示)であってよい。シリンジネストは、シリンジネストおよびカートリッジが標準的なカートリッジ充填機器に適合する収縮構成(
図17Cおよび17Dに例示)であってよい。いくつかの実施形態において、拡張構成においては、シリンジネストが充填機器に適合しないことがあり、および/または収縮構成においては、シリンジネストの開口が部分的にブロックされ、挿入時および/または取り外し時に阻害されることがある。任意に、当該シリンジネストに挿入されたカートリッジは、シリンジネストが拡張構成から収縮構成へと、および/または収縮構成から拡張構成へと移動するときに、再配向される。
【0165】
例えば、
図17Aないし
図17Dにおいて例示した実施形態において、2つの板部分(下部分1794bおよび上部分1794a)は、互いに対して横方向にスライドする。いくつかの実施形態における、拡張構成(
図17Bに例示)において、下部分1794bは上部分1794aに対して右方向にオフセットし、組み合わせの総幅は1つのシリンジネストよりも大きいことから、拡張構成におけるシリンジネストの組み合わせは充填機器に適合しないことがある。いくつかの実施形態における、収縮構成(
図17Dに例示)において、下部分1794bは上部分1794aの下方に、組み合わせの総幅が1つのシリンジネストの幅と同一であるように正確に位置することから、収縮構成のシリンジネストは充填機器に適合することができる。
【0166】
いくつかの実施形態において(例えばオリフィス1796bから始まる)下部分1794b内のオリフィスの各行は、上部分1794a内の細長い開口1784内に整列する。下部分1794b内の、類似した細長い開口1797aは、任意に、上部分1794a内のオリフィス群1796aと位置合わせされる。
【0167】
図17Aおよび
図17Bは、拡張構成における例示した拡張シリンジネストの上面図および正面図(ページの平面に沿って図面の上部から下を向いているものとする)を夫々示している。いくつかの実施形態において、2枚の板部分1794aおよび1794bは、移動可能に接合されていてよい。任意に、拡張構成において、上部分1794aにおけるオリフィス群(
図17Aにおいてはオリフィス1796cおよび関連した
伸長部)は、下部分1794b上の
伸長部(
図17Aにおいては
伸長部1797c)によって位置合わせされる。任意に、拡張構成において、下部分1794bにおけるオリフィス群(
図17Aにおいてはオリフィス1796bおよび関連した
伸長部)は、下部分1794b上の
伸長部(
図17Aにおいては
伸長部1797b)によって位置合わせされる。いくつかの実施形態において、上部分1794aと下部分1794bとの間における、大きな細長い開口を有したオリフィスおよび/または
伸長部と、
伸長部との位置合わせは、結果として拡張状態において開口およびオリフィスに空間を形成する。任意に、オリフィスと
伸長部とに空間があるとき、不規則形状のカートリッジ群は各オリフィスを通って挿入または取り外すことができる。
【0168】
図17Cおよび
図17Dは、収縮構成における例示した拡張シリンジネストの上面図および正面図(ページの平面に沿って図面の上部から下を向いているものとする)を夫々示している。任意に、収縮構成において、上部分1794aにおける
伸長部群は、下部分1794bにおけるオリフィス群と位置合わせされず、および/または下部分1794bにおける
伸長部群は上部分1794aにおけるオリフィス群と位置合わせされていないことから、カートリッジの挿入または取り外しは阻害される。任意に、収縮構成においては、上部分1794aにおけるオリフィス群は下部分1794b上の大きな細長い開口に位置合わせされ、および/または下部分1794b上のオリフィス群は、上部分1794a上の大きな細長い開口1784と位置合わせされる。そして収縮構成におけるシリンジネストに挿入されたカートリッジについて、カートリッジバレルは、シリンジネストの上方に近位充填開口を有し、かつシリンジネストの下方に突出部を有した遠位端がロックされた、収縮構成のオリフィス中に挿入されたままとなる。任意に、シリンジネストのカートリッジが満杯になったとき(オリフィスすべてが1つのカートリッジを含んでいるとき)、例えばシリンジネスト中の1つのカートリッジの突出部が1つのオリフィスのある部位(例:上部分1794a)に挿入され、隣接したカートリッジバレルがオリフィスの別の部位(例:下部分1794b)に挿入されることによって、シリンジネストの収縮はカートリッジ群を回転させる。任意に、シリンジネストが拡張構成に戻ることによって、カートリッジ群は再配向され、および/または取り外される。
【0169】
いくつかの実施形態において、拡張構成において、多数のカートリッジを1つのシリンジネストに配置することができ、そしてシリンジネストがカートリッジを充填機器により密に、および/またはより多くパックすることが可能となる。拡張シリンジネスト中のパッキングされたカートリッジ群は、任意に、静的なシリンジネストでは困難であろう標準構成における不規則形状のカートリッジの挿入を確実にする。このような標準構成においてはいくつかの充填機器はカートリッジが必要となることもある。
【0170】
図18Aないし
図18Dは本発明の実施形態に沿った他のカートリッジマウントおよびカートリッジを表している。いくつかの実施形態において、シリンジネスト中の開口部は、当該開口部を通るカートリッジマウント内を通過するチャネルよりも大きくてよい。例えば、当該マウントは開口部のプロファイル内へ突出する支持面を有してよい。任意に、当該支持面は開口部の内側、開口部の上方および/または開口部の下方にあってよい。任意に、カートリッジは、支持面に懸架するための継手を有してよい。例えば、継手は突出部および/または溝を有してよい。任意に、継手はカートリッジバレル上におよび/またはフランジ上にあってよい。
【0171】
いくつかの実施形態において、シリンジネスト1894はカートリッジより大きい開口部1896を有してよい。支持面1898aは任意に、例えば
図18A(シリンジネスト1894のマウントの平面図)に例示するように開口部1896のプロファイル中のチャネル内に突出してよい。例えば、支持面1898aは開口部1896中に突出している。その代わりとして、またはそれに加えて、支持面はシリンジネスト1894の上部および/または下部に位置してよい。例えば、支持面1898bは開口部1896下部のチャネル内に突出している。
【0172】
いくつかの実施形態において、カートリッジは溝1844(
図18Bのカートリッジ側面図に例示)を有してよい。例えば、支持面は当該溝に適合してよい。例えば、支持面1898aおよび1898bは、カートリッジバレル1842の両サイドに位置する2つの溝1844(
図18Cおよび
図18Dの、シリンジネスト中のカートリッジの側面図に図示)中に突出しているピンを含んでよい。任意に、溝1844は、カートリッジが開口部1896を通ってシリンジネスト中に挿入されるときに、表面上のピン1898aおよび1898bが溝1844の拡がった底部により位置合わせされるように、テーパーを有している。カートリッジが引き下げられると、任意に、カートリッジは自らシリンジネストを支持するように配向する。
【0173】
図19Aないし
図19Cは本発明の実施形態に沿ったさらに他のカートリッジマウントおよびカートリッジを表している。いくつかの実施形態において、カートリッジ上のフランジ1940は開口部1996より一定距離離間してシリンジネスト1994上に支持されてよい。例えば、フランジ1940は、開口部1996より一定距離離間して、キャリアプレート1994に向かって突出している延長部1944を有してよい。例えば、延長部1944は、例としてネストの上部表面1994の刻み目1998などの配向のための特徴によって、配向され、および/または定位置に固定されてよい。任意に、刻み目1998は、例えば面取りされたリードによってテーパーを有してよい。その代わりとして、またはそれに加えて、延長部1944はテーパーを有してよい。
【0174】
(ドラッグデリバリーデバイスについての寸法の例示)
いくつかの実施形態において、リザーバ(例:カートリッジ)のペイロードは、例えば0.5~2mL、および/または2~7mL、および/または7~6mL、および/または7~10mLの範囲内、および/またはそれ以上の薬剤である。いくつかの実施形態において、インジェクタは1回の投与にてペイロードのすべてを注出することができる。例えば、ドラッグデリバリーデバイスはパッチインジェクタ、および/またはプランジャを駆動する内部パワードライバを含み、および/またはペイロードを注出することができる。
【0175】
この用途のために、内部で駆動されるインジェクタドライバは、インジェクタ内に少なくとも一時的に格納されたエネルギーによって駆動される駆動機構として定義することができる。電力は、例えば、化学的ポテンシャル(例えば、膨張ガスおよび/または電池を生成する化学薬品)および/または機械的ポテンシャル(例えば、弾性部材、および/またはばね、および/または加圧ガス)を含む。例えば、ドライバは、ペイロードを20~120秒間、および/または120~600秒間、および/または600秒~1時間、および/または1時間~1日の範囲内、および/またはより長い時間、ペイロードを注出するように設計することができる。
【0176】
いくつかの実施形態において、薬物のデリバリー開始より前であってアクティベーション後に2~20秒間、および/または20秒~1時間、および/または1時間~6時間、および/または6時間~2日の範囲内の固定時間遅延するよう、装置に対して前もってプログラムしてよい。任意に、遅延時間の長さは、装置内の温度感受性を有するコンポーネントが好適に動作する温度に達するまでの推定時間であってよい。例えば、温度感受性を有するコンポーネントは薬剤および/またはバッテリを含んでよい。
【0177】
一般的には、ドライバによって注出は駆動される。内部で動力を得るドライバは、例えば、既出である、直流モータ、アクチュエータ、ブラシレスモータを含んだモータ、および/または例えばテレスコープアセンブリを含んだトランスミッション、および/またはねじ要素、および/またはギア、および/またはカップリング、および/または弾性機構(例:ばねおよび/またはゴムバンド)、および/または膨張ガス、および/または油圧性アクチュエータなどであり、さまざまな機構によって動力を得ることができる。
【0178】
本発明の実施形態によるドラッグデリバリーデバイスは、既述の通りリザーバ部分を含んでよい。例えば、リザーバは薬剤コンテナおよび/またはカートリッジを含んでよい。任意に、カートリッジは標準的な機器を使用して、および/または無菌室にて薬剤を事前に搭載してよい。薬剤が事前に搭載されたカートリッジは、任意に近位端を含んでよい。プランジャは任意に、当該近位端を封止し、および/またはカートリッジの内容物の無菌性を保護してよい。無菌針は、通常は空洞であり、カートリッジバレルに対して接続してもよい。例えば、針内部の空洞から、流体がバレル内部に向かって連通してもよい。
【0179】
針は任意に、バレル遠位端に位置する延長部位に対して確実に取り付けられてよい。針全体のおよび/または一部の滅菌性は、例えば保護キャップによって保護されてよい。保護キャップはカートリッジが供給されたとき、および/またはカートリッジがインジェクタ内部に取り付けられたときに針上に位置したままでよい。例えば、薬剤コンテナは、任意に、針に確実に取り付けられた円筒形状のバレルを含んでよい。いくつかの実施形態において、プランジャは薬剤ペイロードを注出するためにバレルの内側に沿って軸方向に摺動されてよい。例えば、薬剤は中空の針を通じて注出されてよい。突出している針の先端はバレルの軸に対して一定の角度をもって配向されてよい。
【0180】
いくつかの実施形態において、延長部位はシール面を含んでよい。例えば、当該シール面は例えばニードルカバーである保護キャップの内側表面を封止してよい。キャップを延長部位に対して封止することにより、任意に延長部位の先端はコンタミネーションから保護される。例えば、シール面はほぼ円錐形のセクションである形状を有してよい。任意に、円錐形部分の頂角は、0~2°および/または2~6°および/または6~15°の範囲内であってよい。任意に、キャップマウントの直径は0~3mm、および/または3~7mm、および/または7~10mm、および/または10~20mmの範囲内であってよい。任意に、キャップマウントの長さは0~5mm、および/または5~15mm、および/または15~20mmの範囲内であってよい。任意に、キャップマウントの遠位端と延長部位の遠位端との距離は、4~20mmの範囲内であって、薬物および/または注射対象ごとに特異の針の挿入に対して必要とされる距離であってよい。
【0181】
ベースのアスペクト比は、ベースの最長軸の最短軸に対する長さの比として定義することができる。任意に、軸比は1~1.5、および/または1.5~2、および/または2~3、および/または3より大きい範囲内にある。いくつかの実施形態において、インジェクタの高さはベースの最短軸の長さの半分からベースの最短軸と同じ長さ、および/またはベースの最短軸と同じ長さからベースの最短軸の2倍の長さ、および/またはベースの最短軸の2倍の長さより長い寸法の範囲内であってよい。インジェクタの高さは、使用に患者の皮膚から接着剤を旋回して除去するためのてこ力を供給することができる。
【0182】
いくつかの実施形態において、針を患者の皮膚に対して挿入するための力は、例えば0.02~0.2N、および/または0.2~0.5N、および/または0.5~5Nの範囲内であってよい。任意に、薬剤を注射するために必要とされる力(例:カートリッジプランジャにかかる力)は、例えば5~60Nの範囲内であってよい。例えば、薬剤を注射するために必要とされる力は注射レート、および/または薬剤の粘力、および/またはカートリッジの幾何形状、および/または針の寸法に依存してもよい。
【0183】
いくつかの実施形態において、針ガードのためのメカニズムは、例えば10~60Nの範囲内の線形力によってトリガされてもよい。
【0184】
例えば、ドラッグデリバリーデバイスは自動インジェクタを含んでよい。当該自動インジェクタは、針を挿入するために十分な力を手動にて押圧することにより活性化させることができる。そして当該デバイスは薬物を注入するための注入力を与えることができる。一旦すべての薬剤が注入されると、および/または障害が発生すると、および/または閉塞が発生すると、針のセルフガードがトリガされる閾値まで、および/または注入が終了するまで、注入力を上昇させてもよい。
【0185】
例えば、閉塞時および/または移送終了時に、デバイスが発生させた線形力は60Nのレベルまで上昇していることがある。針のセルフガード機構(例:針の引っ込み機構)は、力に敏感であってよい。例えば当該機構は、針を引っ込んだ位置まで戻す70Nの手段を提供するスナップを含んでよい。
【0186】
いくつかの実施形態において、薬剤を注入するための、および/または針のセルフガード機構をトリガするための応力は、トルクを含んでよい。例えば、薬剤の注入はプランジャによって駆動されてよい。プランジャは、任意に、ねじ付きアセンブリ、例えばねじ山付きねじ、および/または歯、および/または入れ子式アセンブリによって駆動されてよい。任意に、歯間および/または関連したねじ間のピッチは、例えば0.5~2mmの範囲内であってよい。ねじの直径は例えば2.5~15mmの範囲内であってよい。力による注入時のトルクは、例えば0.2~1.0N・cmの範囲内であってよい。トリガのトルク(針セルフガードがトリガされるときのトルク)は、例えば0.5~2N・cm、および/または2~7N・cm、および/または7~10N・cmの範囲内であってよい。
【0187】
注入の間、プランジャの直線運動は、例えば10~50mmの範囲内であってよい。プランジャの移動の長さは、例えば注射されるべき薬剤の容量、例えば0.5~3mLの範囲内で変化してよい。
【0188】
いくつかの実施形態において、セルフガード機構はトルクに対して感受性を有してよい。例えば、セルフガード機構がねじりのモーメントに曝されたときには、針を引っ込めてもよい。任意に、注出はトルクによって駆動してよい。例えば、ドライバは、プランジャを押すねじ付き要素にトルクを加えてもよい。ドライバ上のトルクが閾値に達すると、針は解放され、および/または引っ込められ、および/または針シールドが配備される。その代わりとして、またはそれに加えて、トリガ機構はトルクと線形力の両方を必要とするようにできる。例えば、トルクと線形力の両方を必要とすることにより、瞬間的な摩擦による早すぎる活性化を抑止してもよい。
【0189】
いくつかの実施形態において、注出時間は充填体積および/または粘度に依存するとしてよい。例えば、予想される射出速度は、粘度に依存した射出速度であってもよく、例えば、1~15cpの範囲内の粘度の場合、予想される射出速度は30~70秒/mLの範囲内であり、例えば15~60cpの粘度の場合、35~60秒/mLの範囲内であり、粘度が60cpを超える場合、予想される注入速度は53~67秒/mLの範囲内であり得る。期待される最大および/または最小噴射時間は、例えば、最大および/または最小許容充填量を噴射率にて除算した値である。
【0190】
例えば、予測注出時間は、24~78秒(0.8~1.2mLの粘度1~15cpの範囲内の液体の場合)、および/または36~68秒(1.2~1.7mLの粘度1~15cpの範囲内の液体の場合)、および/または51~92秒(1.7~2.3mLの粘度1~15cpの範囲内の液体の場合)、および/または70~150秒(2.0~2.5mLの粘度15~70cpの範囲内の液体の場合)、これ以上の体積および/または粘度を有した液体の場合120秒~3分の範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、注射に掛ける時間はこれより長くてもよい。注射に掛ける時間は粘度および/または体積以外も考慮に入れて決定してよい。
【0191】
いくつかの実施形態において、リザーバの長さは例えば20~72mm、および/または72~78mm、および/または78~80mm、および/または80~200mmの範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、リザーバの内部円筒状空間は、例えば1~3mm、および/または3~10mm、および/または10~15mm、および/または15~25mm、および/または25~50mmの範囲内にて平均幅を有してよい。任意に、リザーバ内の空洞スペースは、幅が円の直径であるような円筒横断面を有してよい。いくつかの実施形態において、リザーバのバレル部は、中空スペースよりも0.1~2mm、および/または2~4mm、および/または4~8mmの範囲内の差で大きな外径を有してよい。任意に、バレル部は円である横断面を有してよい。いくつかの実施形態において、延長部位は直線状の、長さが例えば1~3mm、および/または3~7mm、および/または7~8mm、および/または8~10mm、および/または10~15mm、および/または15~50mmの範囲内である端部を有してよい。いくつかの実施形態において、針の露出した直線部の長さは1~5mmまたは5~7mmまたは7~10mmまたは10~20mmの範囲内であってよい。
【0192】
いくつかの実施形態において、延長部位はニードルキャップ用のシールリングを有してよい。シールリングの長さは0.1~0.6mm、または0.6~1mm、または1~2.5mm、または2.5~3mm、または3~6mm、または6~15mmの範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、シールリングは、例えば、0.5~1.5mm/または1.5~2.5mm、または2.5~5mm、または5~10mmの範囲の長さを有する内部キャビティを有してよい。
【0193】
いくつかの実施形態において、シール面(例えば保護キャップを封止するためのシールリング、例としてはニードルキャップ)は平均外幅を有してよく、平均外幅は平均外径を兼ねてもよく、当該平均外径は1~7mm、または7~5mm、または5~10mm、または10~20mmの範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、シールリングは平均内幅を有してよく、平均内幅は平均内径を兼ねてもよく、当該平均内径は1~3mm、または3~7mm、または7~10mm、または10~18mmの範囲内にあってよい。いくつかの実施形態において、延長部位はネック(シールリングを含まない)であってよく、その平均幅は1~3mm、または3~7mm、または7~8mm、または8~16mmの範囲内にある平均直径であってよい。任意に、ネックは非均一な断面(例:Iビームおよび/または十字形断面)および/またはテーパーである断面を有してよい。
【0194】
カートリッジをいったん成形すると、任意にキャップによってふたがされる。例えば、キャップはカートリッジの遠位端を封止し、および/または滅菌状態を維持してよい。いくつかの実施形態において、延長部位は標準的なキャップマウントを有し、および/またはキャップは針の突出部にわたって適合されてよい。任意に、キャップは標準的なニードルキャップを含んでよい。
【0195】
いくつかの実施形態において、堅牢なキャップが突出部の端部に堅牢にマウントされてよい。キャップは任意に、針および/または突出部の端部を覆う。その代わりとして、またはそれに加えて、キャップおよび/または延長部は、可撓性を有し、および/または関節式であってもよい。任意に、ニードルキャップは針をコンタミネーションおよび/または物理的損傷から保護する。例えば、ニードルキャップは延長部位の端部および/または針を封止してよい。キャップは任意に、針および/または延長部位の先端と同一の角度を有して配向してよい。任意に、延長部位の端部はベベルとなっており、および/またはニードルキャップが延長部位に押し出されることを許容する配向がなされ、および/または例えば、カートリッジのバレルの軸線の角度から30~150°の範囲内で引っ張られる。
【0196】
任意に、このキャップは、国家基準および/または国際基準であって、例えば保護および/または滅菌ニードルキャップ向けの、例えば国際標準化機構によるISO 8537:2007, ISO 594-1 :1986, ISO 7864:1993, ISO 9626, ISO 7864:1993基準、および/または他の基準であって米国国立衛生研究所(NIH)および/または米国食品医薬品局(FDA)および/または米国国立標準技術研究所(NIST)などによる基準に準拠するであろう。例えば、ニードルキャップは、可撓性針シールド(FNS)および/または剛性ニードルシールド(RNS)および/または熱可塑性エラストマー剛性ニードルシールド(TERNS)を含むことができる。市販の針シールドの例としては、West 7025/55、7025/65、Datwyler FM 27およびStelmi 4800 GSが挙げられる。
【0197】
いくつかの実施形態において、非標準ニードルキャップを用いることができる。例えば、ニードルキャップは延長部位の向き、および/または針の向きと違う方向を向いて取り付けられてよい。例えば、ニードルキャップはカートリッジの遠位端(例:カートリッジのバレル)全体にわたって適合されてよいし、および/または延長部位および/または針を被覆してよい。任意に、ニードルキャップは、シリンジバレルの軸方向に平行の向きに、カートリッジ内部に向かって押し込まれ、および/またはカートリッジから取り外されてよい。
【0198】
いくつかの実施形態において、キャップは針および/またはカートリッジの延長部位を被覆してよい。しかし、カートリッジの近位端および/またはカートリッジの近位開口からは離間していてよい。例えば、キャップはカートリッジの遠位側の小さな部分のみを被覆してよい。例えば、カバーがカートリッジ表面および/または延長部位を含むカートリッジの全長を覆う割合は、2~5%、および/または5~20%、および/または20~50%、および/または50~90の範囲内であってよい。任意に、キャップは、カートリッジから突出する針の全体を覆ってよい。
【0199】
不均一な断面の場合、平均外幅は、ネックを囲むことができる最小楕円の幅であって、ネックの長さにわたって平均されたものとして定義することができる。いくつかの実施形態において、延長部とリザーバキャビティとの間の流体経路は、27ゲージ針または25~30ゲージの針または20~25ゲージの針または30~32ゲージの針を含んでよい。いくつかの実施形態において、延長部から突出する針は、27ゲージの針、または25~30ゲージの針、または20~25ゲージの針、または30~32ゲージの針を含んでよい。
【0200】
この出願から成熟した特許の存続期間中、多くの関連技術、および/または材料が開発され、用語の範囲はこのような新技術および材料のすべてを先験的に含むことが意図されることが期待される。
【0201】
本明細書で使用されている用語「約」、「およそ」、「ほぼ」は±5%を意味する。
【0202】
用語「含む(comprises)」、「含み(comprising)」、「含む(includes)」、「含み(including)」、「有し」およびそれらの活用形は「含むがしかしこれらに限られず」を意味する。
【0203】
用語「からなる」は「含み、かつこれらに限定される」を意味する。
【0204】
用語「本質的に~からなる」は、組成物、方法または構造において、追加の成分、ステップ、および/または部分が、請求される組成物、方法または構造の基本的かつ新規である性質を実質的に変更しない場合にのみ、当該追加の成分、ステップ、および/または部分を含みうる旨を意味する。
【0205】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の言及を含む。例えば、「化合物」または「少なくとも1つの化合物」という用語は、その混合物を含む複数の化合物を含み得る。
【0206】
本願を通して、本発明の様々な実施形態を範囲形式で提示することができる。範囲の形式の記載は、便宜上のものであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、その範囲内のすべての可能な部分範囲および個々の数値を具体的に開示したものとみなされるべきである。例えば、1~6のような範囲の記述は、1~3、1~7、1~5、2~7、2~6、3~6のような下位範囲を具体的に開示したものと考えるべきであり、その範囲内の個々の数字、例えば1、2、3、7、5および6を含む。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0207】
本明細書において示された数値範囲はいかなるときでも、示された範囲内に任意の引用数字(分数または整数)が含まれることを意味する。第1の指示数字と第2の指示数字ならびに「~の範囲」という語句、および第1の指示数字「から」第2の指示数字「まで」という語句は、本明細書においては交換可能に使用され、第1の指示数字、第2の指示数字、およびそれらの間のすべての分数および整数を含む。
【0208】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の記載された実施形態に適している。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしで動作不能でない限り、それらの実施形態の本質的な特徴と見なすべきではない。
【0209】
本発明は、その特定の実施形態と関連して記載されているが、当業者であれば、種々の代替、変更および変形をなし得ることを理解することができる。従って、添付の請求の範囲によって定められる本開示の精神および範囲内において、数々の代替、変更および変形を包含することを意図するものである。
【0210】
個々の刊行物、特許または特許出願が、具体的かつ個々に参照により本明細書に組み込まれると示されているのと同程度に、本明細書中で言及されたすべての刊行物、特許および特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または識別は、そのような参照が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈されてはならない。セクション見出しが使用される限り、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。
(符号の説明)
494(894、994a、994b、1094、1194、1594、1894、1
994)…シリンジネスト、496a(896a)…主開口部、496b(896b)…
伸長開口部、440(740、1140、1940)…フランジ、442(742、11
42、1342)…バレル、409…側方突出部、407…開口、499(899)…配
向特徴、493(893、1193)…継手、700(1300)…カートリッジ、73
6…延長部、704(1104)…ニードルキャップ、752(1152)…針、895
(1195)…タブ、898(1198)…カラー、892…間隙、1196(1596
、1696)…オリフィス、1197(1597、1697、1797)…伸長部、17
94a…上部分、1794b…下部分、1898…支持面、1896(1996)…開口
部、1844…溝、1998…刻み目。