(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】船内で使用するオゾン発生機
(51)【国際特許分類】
C01B 13/11 20060101AFI20220323BHJP
B63B 13/00 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
C01B13/11 Z
B63B13/00 Z
(21)【出願番号】P 2019570421
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(86)【国際出願番号】 EP2018067520
(87)【国際公開番号】W WO2019002530
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-02-18
(32)【優先日】2017-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518155247
【氏名又は名称】スエズ・グループ
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【氏名又は名称】鈴木 学
(74)【復代理人】
【識別番号】100196449
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】ユー,ホア ロン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,スコット,クリスティ
(72)【発明者】
【氏名】スタンラン,ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】シェラー,ティト
(72)【発明者】
【氏名】ラモイノ,ルカ
【審査官】神野 将志
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-502476(JP,A)
【文献】米国特許第05501844(US,A)
【文献】特表2008-537698(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0211194(US,A1)
【文献】特開2013-217118(JP,A)
【文献】国際公開第2016/162509(WO,A1)
【文献】米国特許第05137697(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 13/11
B63B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
船内でオゾンを生成するためのオゾン発生機(OGM)であって、
-オゾン化ギャップ(OZ)および誘電体層によって分離された少なくとも2つの電極を備えたオゾン発生器(OG)であって、二酸素を含む供給ガスを受け取るための少なくともガス入口(O2IN)、およびオゾンを含むガスを前記船のオゾン回路に排出するためのガス出口(O3OUT)を備えるオゾン発生器(OG)と、
-床面(ground)に設置するための基部(B)、前記オゾン発生器(OG)を支持する頂部サブフレーム(TSF)、および前記基部(B)と前記頂部サブフレーム(TSF)との間に配置された少なくとも1対の柱(P)を含むフレームと
を備え、
前記フレームが、
-クロスブレースビーム(CB)の各ビームが、前記少なくとも1対の柱(P)の、柱(P)の頂部および前記少なくとも1対の柱(P)の別の柱(P)の底部に取り付けられている、少なくとも1対のクロスブレースビーム(CB)と、
-前記床面に接触するための前記基部(B)の底部に取り付けられた複数のダンパ(D)と
を備えることを特徴とするオゾン発生機(OGM)。
【請求項2】
前記少なくとも1対のクロスブレースビーム(CB)の前記基部(B)上への垂直投影が、前記オゾン発生器(OG)の前記基部(B)上への垂直投影内に含まれる、請求項1に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項3】
前記フレームが、柱の(P)の頂部と、前記頂部サブフレーム(TSF)とに取り付けられた少なくとも1つの頂部補強板(TRE)、および/または柱(P)の底部と、前記基部(B)とに取り付けられた少なくとも1つの底部補強板(BRE)を含む、請求項1または2に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの頂部補強板(TRE)が、2つの取り付け点により柱(P)の頂部に取り付けられ、かつ2つの取り付け点により前記頂部サブフレーム(TSF)に取り付けられ、および/または少なくとも1つの底部補強板(BRE)が、2つの取り付け点により柱(P)の底部に取り付けられ、かつ2つの取り付け点により前記基部(B)に取り付けられている、請求項3に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項5】
前記クロスブレースビーム(CB)の各ビームが、頂部補強板(TRE)を介して前記柱(P)の頂部に取り付けられ、底部補強板(BRE)を介して前記別の柱(P)の底部に取り付けられている、請求項3または4に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項6】
前記オゾン発生器(OG)が、軸方向を画定する軸方向長さを示し、前記軸方向は、前記基部(B)によって画定される基部(B)平面に平行であり、前記少なくとも1対のクロスブレースビーム(CB)の各ビームの軸方向長さは、前記軸方向に平行で、前記基部(B)平面に垂直である長手方向平面に平行である、請求項1から5のいずれか一項に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項7】
2対の柱(P)を備え、各対の柱(P)が1対のクロスブレースビーム(CB)を装備し、前記クロスブレースビーム(CB)の各ビームが、1対の柱(P)の、柱(P)の頂部に取り付けられ、前記1対の柱(P)の別の柱(P)の底部に取り付けられている、請求項6に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項8】
クロスブレースビーム(CB)の各対の各ビームの軸方向長さが、前記軸方向に平行で
、前記基部(B)平面に垂直である長手方向平面に平行である、請求項6に従属する請求項7に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項9】
-前記基部(B)の上面に取り付けられた変圧器または変換器などの少なくとも1つの電気装置と、
-前記電気装置の取り外し/取り付けを可能にする前記フレームの1つの開口部であって、前記軸方向に垂直である1つの開口部と
を備える、請求項8に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの電気装置が、前記2対のクロスブレースビーム(CB)の間に配置される、請求項9に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項11】
少なくとも4つのダンパ(D)を備え、前記少なくとも4つのダンパ(D)の前記基部(B)上への垂直投影が、前記オゾン発生器(OG)の前記基部(B)上への垂直投影内に含まれる、請求項1から10のいずれか一項に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項12】
前記複数のダンパ(D)の少なくとも1つが、前記船の前記床面に取り付けられるように配置されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項13】
前記オゾン発生器(OG)と前記頂部サブフレーム(TSF)との間に配置された少なくとも2つの中間ダンパ(ID)を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のオゾン発生機(OGM)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のオゾン発生機(OGM)を備える船(S)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾン化ギャップおよび誘電体層によって分離される少なくとも2つの電極を有するオゾン発生器を備え、二酸素を含み、オゾン化ギャップの中を流れるガス内で放電を生成するために、電力ユニットに連結されるオゾン発生機に関する。特に、本発明は、動き/振動、利用可能な空間、温度、湿度などの運転条件が特定かつ厳しい船舶内で使用するために設計されたそのようなオゾン発生機に関する。例として、そのようなオゾン発生機は、船または船舶のバラストの中に含まれる水を処理または消毒するために使用され得る。
【背景技術】
【0002】
米国特許第8728402号明細書は、水冷されるオゾン発生器内に配置された少なくとも2つの電極を含むオゾン発生機の例を記載している。しかし、この文献は、厳しい運転条件の船内で長く安全に使用するのに適したオゾン発生機を供給するための適切な解決策を提供していない。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、従来技術の上述の欠点に対処し、船内で見られるような過酷な運転条件で長く安全に使用するために設計されたオゾン発生機を最初に提案することを目的とする。
【0004】
この目的において、本発明の第1の態様は、船内でオゾンを生成するためのオゾン発生機であって、
-オゾン化ギャップおよび誘電体層によって分離された少なくとも2つの電極を備えたオゾン発生器であって、二酸素を含む供給ガスを受け取るための少なくともガス入口、およびオゾンを含むガスを船のオゾン回路に排出するためのガス出口を備えるオゾン発生器と、
-床面(ground)に設置するための基部、オゾン発生器を支持する頂部サブフレーム、および基部と頂部サブフレームとの間に配置された少なくとも1対の柱を含むフレームと
を備え、
フレームが、
-クロスブレースビームの各ビームが、前記少なくとも1対の柱の、柱の頂部および前記少なくとも1対の柱の別の柱の底部に取り付けられている、少なくとも1対のクロスブレースビームと、
-床面に接触するための基部の底部に取り付けられた複数のダンパと
を備えることを特徴とするオゾン発生機である。
【0005】
上記実施形態によるオゾン発生機は、振動に耐えるように特別に設計されたフレームを備える。実際、少なくとも2本の柱を一体に連結するクロスブレースビーム(カウンターブレース、格子ビーム、斜めビームなど)は、剛性および振動耐性の向上に寄与する。そのような振動は、船に積み込まれた構造物に応力を与えている。オゾン発生機の場合、オゾン発生器(電極、液体冷却部、および冷却剤を含むハウジング)は、重くてかさばる構成要素(通常、直径(Φ)[300~800]mmおよび長さ[800~3000]mm)を意味し、メンテナンスのために、通常は胸の高さに配置され、フレームによって支持されなければならない。このような負荷は、基部が振動を受ける場合に胸の高さでフレームに応力をかけ、長期的な完全な状態に影響を与える可能性のあるひずみおよび変位をもたらす。クロスブレースビームおよびダンパは、発生機の振動に対する耐性を高めるのに寄与する。
【0006】
有利には、オゾン発生機は、オゾン発生器内に少なくとも冷却経路を備え、船の冷却回路に結合される液体冷却回路部分を備える。これにより、オゾン発生器の効率的な温度制御が可能になり、液体冷却回路部分が船舶の冷却回路に結合されて、完全な発生機を形成する。
【0007】
有利には、前記少なくとも1対のクロスブレースビームの基部上への垂直投影が、オゾン発生器の基部上への垂直投影内に含まれる。言い換えると、発生機が水平な床面にある場合、クロスブレースビームはオゾン発生器の下方または下にある(オゾン発生器ハウジングの床面上への投影内)。この構造により、カンチレバまたはオーバーハングが回避され、フレームの応力が最小限に抑えられる。
【0008】
有利には、フレームが、柱の頂部と、頂部サブフレームとに取り付けられた少なくとも1つの頂部補強板、および/または柱の底部と、基部とに取り付けられた少なくとも1つの底部補強板を含む。そのような補強板は、柱の先端とフレームの頂部または底部との間の連結の剛性を高める。前記頂部/底部補強板は、基部または床面に対して垂直である。
【0009】
有利には、前記少なくとも1つの頂部補強板が、2つの取り付け点によって柱の頂部に取り付けられ、かつ2つの取り付け点によって頂部サブフレームに取り付けられ、および/または少なくとも1つの底部補強板が、2つの取り付け点によって柱の底部に取り付けられ、かつ2つの取り付け点によって基部に取り付けられている。通常、取り付け点はボルト、ナット、またはネジである。
【0010】
有利には、クロスブレースビームの各ビームが、頂部補強板を介して柱の頂部に取り付けられ、底部補強板を介して別の柱の底部に取り付けられている。フレーム、柱、およびクロスブレースビームに取り付けられた補強板を備えたこのような設計は、柱の先端とフレームの頂部または底部との間の連結の剛性を高める。
【0011】
有利には、クロスブレースビームのビームは、互いに向かい合う領域で一体に取り付けられる。これにより、相対的な動きが制限される。
【0012】
有利には、オゾン発生器が、軸方向を画定する軸方向長さを示し、軸方向は、基部によって画定される基部平面に平行であり、前記少なくとも1対のクロスブレースビームの各ビームの軸方向長さは、軸方向に平行で、基部平面に垂直である長手方向平面に平行である。言い換えれば、クロスブレースビームはオゾン発生器と長手方向に位置合わせされる。特に、オゾン発生器のハウジングが円筒形の場合、それは床面に平行であり、クロスブレースビームは発生機の長手方向に柱を連結しており、それにより最長寸法のフレームに対する変形を制限し、それが最も重要である。
【0013】
有利には、オゾン発生機は2対の柱を備え、各対の柱が1対のクロスブレースビームを装備し、クロスブレースビームの各ビームが、1対の柱の、柱の頂部に取り付けられ、前記1対の柱の別の柱の底部に取り付けられている。
【0014】
有利には、クロスブレースビームの各対の各ビームの軸方向長さが、軸方向に平行で、基部平面に垂直な長手方向平面に平行である。
【0015】
有利には、オゾン発生機は、
-基部の上面に取り付けられた変圧器または変換器などの少なくとも1つの電気装置と、
-電気装置の取り外し/取り付けを可能にするフレームの1つの開口部であって、前記
軸方向に垂直である1つの開口部と
を備える。2対のクロスブレースビームは、発生機の底部で、柱の間で長手方向に位置合わせされる。重い構成要素である電気装置もまた、発生機の底部に配置される。メンテナンスを簡単にするために、発生機には横方向の開口部があり、クロスブレースビームとまったく干渉することなく電気装置を交換することができ、電気装置は、開口部を通して長手方向に平行移動される。通常、開口部は、海洋環境で必要とされる気密性を保証するために、ドアによって閉じることができる。
【0016】
有利には、前記少なくとも1つの電気装置は、2対のクロスブレースビームの間に配置される。
【0017】
有利には、前記少なくとも4つのダンパの基部上への垂直投影が、オゾン発生器の基部上への垂直投影内に含まれる。言い換えると、発生機が水平な床面にある場合、少なくとも4つのダンパはオゾン発生器の下方または下にある(オゾン発生器のハウジングの床面上への投影内)。この構造により、カンチレバまたはオーバーハングが回避され、フレームの応力が最小限に抑えられる。
【0018】
有利には、複数のダンパの少なくとも1つは、船の床面に取り付けられるように配置される。これにより、船が傾いた場合(最大30°)に発生機が摺動したり、滑ったり、転倒することさえ回避される。
【0019】
有利には、オゾン発生機は、オゾン発生器と頂部サブフレームとの間に配置された少なくとも2つの中間ダンパを備える。オゾン発生器とオゾン発生機の残りの部分との間に配置されたそのような中間ダンパは、フレームが振動を受けた場合、オゾン発生器の変位を最小限に抑える。
【0020】
一実施形態では、電極は金属であり、誘電体層は、電極の少なくとも1つに塗布されたセラミックコーティングを含む。
【0021】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様によるオゾン発生機を備える船に関する。
【0022】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面によって例示される本発明の特定の非限定的な例の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明によるオゾン発生機の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のオゾン発生機の第2の斜視図であり、内部フレーム構造を示すために、いくつかの外部ドアは図示されていない。
【
図3】
図3は、
図1の発生機のオゾン発生器の簡略断面図である。
【
図5】
図5は、本発明によるオゾン発生機を装備する船の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1、
図2および
図3に示されるオゾン発生機は、主に、オゾン発生器OGと、2つの電気キャビネットC1およびC2と、オゾン発生器OGおよび電気キャビネットC1、C2を支持するフレームFとを備える。もちろん、そのような発生機は、オゾンの自動生成を保証するための複数のバルブ、センサ、パイプ、電気装置もまた備える。特に、描かれた発生機は、船または船舶で使用するために設計されており、港間の水汚染を回避するためにバラスト水を消毒する必要がある。
図5は、バラストBA(満水)と、オゾンをバラストBAに供給するために船Sのオゾン回路O3Cに接続されたオゾン発生機OGMとを
備える船Sを表す。実際、バラストBAに含まれる水は、放出する前に処理/消毒する必要があり、オゾンはオゾン回路O3CによってバラストBAに直接供給され、オゾン泡が見える。
【0025】
オゾン発生器OGは、
図3に示すように、ハウジングH内に配置された複数の電極セットESを備える。各電極セットは、オゾン化ギャップOZおよび誘電体層(明確にするために図には示されていない)によって分離された2つの電極E1およびE2を含む。オゾン発生機OGMは、各電極セットに電流を供給するための
図4に示す電力ユニットEPUも備えている。各オゾン化ギャップOZは、オゾン発生機の運転時に、二酸素を含むガスを受け取るために、上流でオゾン発生器OGのガス入口O2INに接続され、オゾンを含むガスを排出するために、下流でガス出口O3OUTに接続される。
【0026】
二酸素を含むガスは、船ネットワーク、ボトルによって供給される可能性があり、または空気である可能性がある。電極に電力が供給され、ガスの流れが確立される場合、電極間のオゾン化ギャップOZで放電が発生し、コロナ効果を与え、ガス入口O2INで供給された酸素の一部がオゾンに変換され、それが所定量で、ガス出口O3OUTで排出される。
【0027】
オゾンの生成中に安定した状態を確保するために、液体冷却回路がオゾン発生器OG内に冷却経路を備えており、その結果、冷却液がオゾン発生器OGを通って流れて、各電極セットESを直接冷却することができる。
図3は、冷却水WCがオゾン発生器OGのハウジングH内に存在することを示す。オゾン発生器は、冷却水入口WCINおよび冷却水出口WCOUTを備える。
【0028】
通常、オゾン発生機OGMは次の範囲で運転され得る。
電力密度の範囲:電極の1平方メートルあたり[0.1~10]kW
電流周波数の範囲:[10~30000]Hz
ピーク電圧の上限:[2~20]kV
ガス出口でのオゾン濃度:1~16重量%
供給ガスの絶対圧力の範囲、[0.5バール(a)~6.0バール(a)]
【0029】
窒素(N2)および/またはアルゴン(Ar)が、少なくとも0.1~5重量%の濃度で供給ガスに存在し、残りが二酸素であることが望ましい場合がある。別法として、オゾン発生器OGに空気を供給することができる。
【0030】
オゾン発生機OGMは、オゾンの生成を監視および点検するための適切なセンサも装備しており、発生機は、
図4に示すように、酸素濃度センサOCS、酸素圧力センサOPS、酸素流量センサOFS、オゾン濃度センサO3S、オゾン圧力センサO3PS、オゾン循環流量センサO3Q、冷却水入口温度センサIWCTSおよび冷却水出口温度センサOWCTS、冷却水入口流量センサIWCQSおよび冷却水出口流量センサOWCQS、例えば電極強度センサ、電極電圧センサ、および周波数センサを含む電極電力測定手段EPSを備えることができる。
【0031】
フレームFは、頂部サブフレームTSFを介してオゾン発生器OGを支持し、基部Bを介して床面に置かれていて、頂部サブフレームTSFと基部Bとの間に柱Pを備える。
【0032】
通常、基部Bおよび頂部サブフレームTSFは、オゾン発生機の構成要素を取り付けるための適切な静止面またはプラテン領域を保証するために、溶接ビームおよびプレートを含む金属構造である。溶接技術は組み立ての一例であるが、ビームおよびプレートはナット/ボルト/ネジで一体に取り付けられて、フレームFを容易に分解/輸送/設置するこ
とができる。実際、オゾン発生機は船内に設置されるように設計される場合、アクセスが制限された縮小されたスペースでの設置を考慮する必要がある。これにより、小さい寸法/フットプリントを有する部品の溶接組立と、大きい方の寸法/フットプリントを有する部品のナット組立との間で選択することにつながる。
【0033】
柱Pは頂部サブフレームTSFを支持しており、基部Bに取り付けられている。
【0034】
図1および
図2に示すように、オゾン発生器OGは通常、
図3に示すように、メンテナンスのために、オゾン発生器OG内に配置される電極E1、E2に簡単なアクセスを提供するように、胸の高さ(床面から1m~1.6m)に配置される。
【0035】
オゾン発生器OGの重量および寸法は重要であり(直径約[300~800]mmおよび長さ[800~3000]mm、重量50kg~1500kg)、オゾン発生機OGMの他の器官(電気キャビネットC1、C2、パイプ、バルブなど)の重量に追加されて、発生機が一般に海洋用途に存在する振動にさらされる場合、応力、ひずみ、変位が生じる。
【0036】
例として、電気キャビネットC1、C2またはOGMの構成要素は、2~100Hzの振動の振動範囲を満たしている必要があり、共振周波数では:
-2~13.2Hzで1mmを超える変位、および
-特にオゾン発生機OGMの頂部にある他の部品と基部フレームを比較して、13.2~100Hzで6860mm/s2を超える加速度を有することが許可されていない(2006年4月の「計装装置および自動化設備の環境試験仕様(Environmental test specification for instrumentation
and automation equipment)」認証No.2.4のD.N.V規格に記載されるように)。
【0037】
振動にさらされた場合の加速度および/または変位を最小限に抑えるために、フレームFは次の特定の方法で設計されている。クロスブレースビームCBは、
図2に示すように、オゾン発生器OGの下に配置された柱Pの対を連結するために、発生機の長手方向に配置される。クロスブレースビームCBの最初の対は
図2に見えるが、別の対はやはりオゾン発生器OGの下であるが、その反対側に配置されている。その結果、クロスブレースビームによって一体に連結された柱Pはしっかりと一体に保持される。
【0038】
加えて、フレームFは、補強板、特に、2本のボルトを介して柱Pの頂部に取り付けられ、かつ2本のボルトを介して頂部サブフレームTSFに取り付けられた頂部補強板TREを備え、それにより接合部の剛性を高める。同様に、底部補強板BREは、2本のボルトを介して柱Pの底部に取り付けられ、かつ2本のボルトを介して基部Bに取り付けられ、それにより接合部の剛性を高める。
【0039】
クロスブレースビームもやはり2本のボルトを介して補強板に取り付けられて、簡単で堅牢な構造を提供する。
【0040】
さらに、ダンパDは床面と基部Bとの間に配置されて、フレームFへの振動の伝達を最小限に抑える。少なくとも4つのダンパDがオゾン発生器OGの真下に配置されるが、
図1に示すように、合計10個のダンパが基部Bの底面に取り付けられている。これらのダンパのいくつかは床面に直接取り付けられて、床面とオゾン発生機OGMとの間の相対的な動き(滑り、転倒など)を防止する。
【0041】
ダンパDは、小さい垂直サイズ(100mm未満)を有し、発生機の重量に耐えるよう
に選択されている。典型的に、そのようなダンパDは、フレームFに取り付けられた第1の取り付け部分と、床面に取り付けられた、または置かれた第2の取り付け部分との間に配置されたゴムを備える。
【0042】
少なくとも4つのダンパDがオゾン発生器OGの下に垂直に配置され、中間ダンパIDがオゾン発生器OGと頂部サブフレームTSFとの間に配置されて、オゾン発生機OGMの最も重い部分(オゾン発生器OG)の振動をできる限り小さく抑える。
【0043】
加えて、クロスブレースビームCBは、オゾン発生機OGMの長手方向の寸法に平行に配置され、オゾン発生器OGの軸方向によって画定されることに留意すべきである。したがって、器官または装置は、2対のクロスブレースビームCBの間に配置されることができ、発生機は、2対のクロスブレースビームCBの間に配置される器官または装置がメンテナンスのために取り外され、または挿入されるフレームFの開口部を閉じるための少なくとも1つのドアD1を備える。特に、安定性を高めるために、オゾン発生機OGMの底部に変流器または変換器などの重い電気装置を配置し、取り付けることが有利である。横のドアD1およびその開口部は、これらの装置が通過できるように十分に大きく配置されているため、クロスブレースビームを取り外す必要がない。
【0044】
当然のことながら、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にありながら、当業者にとって明らかな改良および/または修正が実施され得ることを理解されたい。