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特許7044877オートクレーブ可能な医用機器ならびにオートクレーブ可能な医用機器のための作動装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】オートクレーブ可能な医用機器ならびにオートクレーブ可能な医用機器のための作動装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220323BHJP
   A61L 2/07 20060101ALI20220323BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20220323BHJP
   A61B 90/30 20160101ALI20220323BHJP
   A61C 3/02 20060101ALI20220323BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20220323BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
A61B5/00 A
A61L2/07
A61B17/16
A61B90/30
A61C3/02
G06F3/044 Z
H01H36/00 V
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020528309
(86)(22)【出願日】2018-11-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 EP2018081439
(87)【国際公開番号】W WO2019101627
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2020-07-22
(31)【優先権主張番号】102017127723.4
(32)【優先日】2017-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr. 10, 55122 Mainz, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ローベアト ヘットラー
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0193118(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0150646(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オートクレーブ可能に構成された機器であって、前記機器は、
金属から成るケーシングと、
前記ケーシングの開口内に挿入された、チタンまたはオーステナイト系特殊鋼から成る金属リングと、
前記金属リング内に配置された無機固定材料と、
前記無機固定材料内に埋め込まれた少なくとも1つの電気導体と、
を含み、
前記電気導体は、前記無機固定材料とともに電気フィードスルーを形成しており、
前記電気導体は、前記ケーシングの内面から出発して、少なくとも前記無機固定材料の一区間を通って延在しており、
前記電気フィードスルーは、作動装置のセンサの構成要素および/または身体機能を測定する装置のセンサの構成要素である、
器。
【請求項2】
前記電気導体は、前記無機固定材料の一区間のみを通って延在しており、前記無機固定材料の外面からは離間されている、
請求項1記載の機器。
【請求項3】
前記電気導体は、前記無機固定材料の上面まで延在している、
請求項1記載の機器。
【請求項4】
前記作動装置の前記センサおよび/または前記測定する装置の前記センサは、近接スイッチとして構成されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の機器。
【請求項5】
前記作動装置の前記センサおよび/または前記測定する装置の前記センサは、容量性センサとして構成されている、
請求項1から4までのいずれか1項記載の機器。
【請求項6】
前記作動装置の前記センサおよび/または前記測定する装置の前記センサは、前記ケーシングとともにかつ/または別の電気フィードスルーとともに、スイッチを形成している、
請求項1または3記載の機器。
【請求項7】
前記スイッチは、導電性材料から成コンタクトエレメントを含み、前記コンタクトエレメントは、作動時に前記スイッチを閉成する
請求項6記載の機器。
【請求項8】
前記コンタクトエレメントは、前記電気フィードスルーの上方に配置されたドームとして構成されている、
請求項7記載の機器。
【請求項9】
前記機器は、ケーシングの内側に、前記無機固定材料を通して光を外部へ放出するように配置された光源を含み、
放出された光は、少なくとも強度および/または色につき、前記作動装置の作動に応じて可変である、
請求項1から8までのいずれか1項記載の機器。
【請求項10】
記金属リングは、自身に接する前記ケーシングの材料と3ppm/K未満だけ異なる線膨張係数αを有する材料から形成されている、
請求項1から9までのいずれか1項記載の機器。
【請求項11】
前記電気導体は、ピンとして構成されている、
請求項1から10までのいずれか1項記載の機器。
【請求項12】
オートクレーブ可能な前記機器は、複数の電気フィードスルーを備えた作動装置を含み、かつ/または、
前記作動装置は、前記作動装置の面上の1つの位置を特定する、
請求項1から11までのいずれか1項記載の機器。
【請求項13】
前記作動装置は、作動運動の方向および/または距離により、前記機器の複数の異なる動作状態を設定可能であるように構成されている、
請求項12記載の機器。
【請求項14】
前記機器は、オートクレーブ可能な医用機器として構成されており、かつ/または、
前記機器は、スマートウォッチおよび/またはフィットネストラッカとして構成されている、
請求項1から13までのいずれか1項記載の機器。
【請求項15】
ートクレーブ可能な機器のための作動装置のセンサであって、前記機器は、
ケーシングの開口内に挿入された、チタンまたはオーステナイト系特殊鋼から成る金属リングと、
前記金属リング内に配置された無機固定材料と、
前記無機固定材料内に埋め込まれた少なくとも1つの電気導体と、
を含み、
前記電気導体は、前記無機固定材料とともに電気フィードスルーを形成しており、
前記電気導体は、面から出発して、少なくとも前記無機固定材料の一区間を通って延在している、
センサ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子モジュールを含む、除菌可能または滅菌可能な機器、特にオートクレーブ可能な機器、特に医用機器に関する。当該機器は特に、電気モータおよび/またはタービン、特に圧縮空気タービンおよび/または電気照明装置を含む。本発明はまた、身体に装着可能な機器、例えばスマートウォッチまたはフィットネストラッカ、ならびに装着可能な埋込装置の電子監視機器に関する。さらに、本発明は、オートクレーブ可能な機器のための作動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医用機器は、実用上、オートクレーブにより多数回滅菌される。このために、医用機器またはその部分はオートクレーブ内へ導入され、当該オートクレーブにおいて高温(典型的には134℃)かつ高圧(典型的には2bar)のもとで水蒸気により滅菌が行われる。
【0003】
オートクレーブは、細菌に対して高い効率を有し、医用機器の密閉された領域、すなわち手が届かない領域についても確実な滅菌が可能である。
【0004】
オートクレーブにおいて重要なのは、蒸気が医用機器の表面全体に到達可能となることである。
【0005】
全体としてオートクレーブ可能な、電気的に作動運動される医用機器を提供することには、コストがかかる。特に、電子回路を含む機器ではそうである。
【0006】
ここで、医用機器の一部のみ、特に電気回路または電子回路を含まない部分のみをオートクレーブ可能に形成する手段は、実用上かろうじて存在する。しかし、このためには医用機器を分解しなくてはならず、必然的に一部しかオートクレーブによって滅菌することができない。
【0007】
これに対して、医用機器の電気部品および電子部品をオートクレーブ可能に形成することも容易に想到される。これは特に、作動装置、すなわち医用機器をオンオフするためのスイッチに関する。
【0008】
このことに関して、電気モジュールおよび/または電子モジュールが気密に閉鎖されたオートクレーブ可能なケーシング内に位置するよう、医用機器のケーシングを密閉することも考えられている。
【0009】
ただしこの場合には、作動装置のアクセス可能性に反して、ケーシングを多数回のオートクレーブ過程に耐えるように構成することが問題となる。
【0010】
少量の水蒸気の発生で既に、医用機器の電子回路の機能障害または故障が生じうる。水蒸気の結露を排除するため、ケーシング内の水分割合は、機器の耐用期間全体にわたって露点閾値を下回っていなければならない。典型的には、当該限界は、包含されるガス雰囲気の最大5000ppmの水分割合にある。
【0011】
時計産業から、時計ケーシングが水中の高圧にも耐えることを可能にするシール、特にOリングのようなポリマーシールが公知である。しかも、こうした時計にはユーザがアクセス可能なスイッチまたは小ダイヤルを設けることができる。ただし、使用されるポリマーシールは一般に少なくとも所定の規模のガス透過性を有するので、オートクレーブサイクルごとに水蒸気の浸入が生じる。
【0012】
ケーシング内部の水分濃度が露点に達する程度に高まると、機能障害または損傷が発生しうる。
【0013】
したがって、ポリマーシールを用いる場合も、一般に、いずれにせよ数百回のオートクレーブサイクルに達した後には、医用機器を更改または交換しなければならない。
【0014】
また、特にディスプレイ、例えばスマートフォンの、ガラスから成る容量性のセンサ面が公知である。ディスプレイにタッチすることにより、電子モジュールのキャパシタンスが局所的に変化し、これによりディスプレイ上の指の位置を特定することができる。ガラスセラミック調理器の操作エレメントも、同様の動作方式、すなわち容量性スイッチの動作方式にしたがって構成されている(例えば、米国特許出願公開第2015/0150646号明細書)
【0015】
しかし、医用技術で使用されるケーシング材料、特にオーステナイト系特殊鋼にガラスプレートまたはガラスセラミックプレートを設けることは、こうしたケーシング材料がそれぞれ大きく異なる線膨張係数を有するため、困難である。
【0016】
同様に、実用上公知の、かつケーシング用の、例えば市販入手可能な容量性近接スイッチを後ろ側に配置可能なガラスプレートは、一般に、多数回のオートクレーブサイクルを耐えるのに充分なガス密性を有さない。特に、ポリマープラスチックを使用して、ガラスプレートとケーシングとの接合が行われる。
【0017】
非医用機器、例えばフィットネストラッカおよびスマートウォッチにおいても、スイッチ、特に容量性近接スイッチが充分に密に形成されており、かつ同時に特にスイッチの周囲に汚れひいては細菌が集合しうる溝を有さない、滅菌可能なケーシングを提供することは、困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
ここから、本発明の基礎とする課題は、容易に除菌可能かつ/または滅菌可能な機器であって、同時に、電気部品および/または電子部品を内部に配置した密閉ケーシングを有する機器を提供することである。
【0019】
本発明の基礎とする課題は、特に、作動装置を含む、多数回のオートクレーブサイクル、特に500回超のオートクレーブサイクルに対して構成された、オートクレーブ可能な機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の上記課題は、各独立請求項に記載の、除菌可能かつ/または滅菌可能な機器、特にオートクレーブ可能な機器、ならびに機器のための作動装置により、解決される。
【0021】
本発明の好ましい実施形態および発展形態は、各従属請求項の対象、明細書および図面から得られる。
【0022】
本発明は、除菌可能かつ/または滅菌可能な機器、特にオートクレーブ可能な機器に関する。
【0023】
特に、本発明は、医用機器に関する。
【0024】
特に、本発明は、電気モータ、タービン、および/または電磁放射の放出装置、特に光源を備えた、オートクレーブ可能な機器に関する。例えば、本発明は、医用ドリル、特に歯科医用ドリル、ソーもしくはやすりに関する。また、本発明は、特に医用照明装置、例えば診断用ランプおよび/または手術用ランプ、歯科用硬化機器、および/または蛍光体の励起機器および/または評価機器に関していてよい。さらに、本発明は、電気外科用機器、特に電気凝固のための医用機器またはレーザースカルペルに関していてもよい。
【0025】
さらに、機器は、身体に装着可能な機器、例えばアームバンドを備えた機器として形成可能である。
【0026】
機器はまた、フィットネストラッカまたはスマートウォッチとしても構成可能である。身体に装着可能なこうした機器は、大抵の場合、ディスプレイを含む。こうした機器は、タッチパネルを介した操作の他、しばしば他の作動装置、特に容量性スイッチ、または身体機能、例えば脈拍を測定するコンタクトも含む。
【0027】
なお、オートクレーブ可能な機器とは、本発明においては、機器のうち、全体としてオートクレーブ可能な部分であると理解されたい。これは、特に、作動装置を備えた機器のツールホルダであってよい。
【0028】
機器のケーシングは、少なくとも一部の区間で金属から成り、かつ、少なくとも部分的に気密に密閉されているので、ケーシング内に電気部品および/または電子部品を配置することができる。
【0029】
本発明によれば、ケーシングは、無機固定材料内に埋め込まれた電気導体を含む。特に、電気導体は、固定材料内に溶融成形されている。固定材料は、特に電気絶縁性の固定材料、例えばガラス、ガラスセラミックおよび/またはセラミックである。これらの組み合わせも同様に可能であり、また、それぞれ異なる固定材料の多層構造体も可能である。
【0030】
電気導体は、固定材料とともに電気フィードスルーを形成しており、当該電気フィードスルーは、ケーシングの内面から出発して、少なくとも固定材料の一区間を通って延在している。
【0031】
金属ケーシングと溶融成形される電気フィードスルーとの組み合わせにより、密閉されかつ同時に容易に除菌可能もしくは滅菌可能な機器であって、特にスマートウォッチまたはフィットネストラッカとして構成可能な機器が提供可能となる。
【0032】
電気導体は、好適には固定材料とともに、ケーシング自体内にまたはケーシング壁内に溶融成形される。特に、電気導体は、固定材料とともに、(例えばスマートウォッチもしくはフィットネストラッカの、または医用機器のツールホルダの)ケーシング上半部またはケーシング下半部へと溶融成形可能である。
【0033】
電気フィードスルーとは、本発明においては、好適には金属から成る電気導体、特にピンであって、特にガラス化状態において少なくとも一部の区間が金属から成るケーシングの開口を通して案内されているものと理解されたい。
【0034】
電気導体は固定材料とともに電気フィードスルーを形成しているが、ここで、固定材料は、自身に接する金属ケーシングに対する絶縁体として、また同時に気密の密閉部として用いられる。
【0035】
固定材料として、好適にはガラスおよび/またはガラスセラミックが使用される。特に、800℃~1200℃で溶融成形可能なガラスまたはガラスセラミックを使用することができる。
【0036】
本発明によれば、電気フィードスルーは、センサの構成要素、特に作動装置のセンサの構成要素である。
【0037】
作動装置とは、本発明においては、ユーザが場合によりピンのようなハンドリング手段を使用して手動操作可能であって、機器の機能を設定可能かつ/または制御可能とするためのエレメントであると理解されたい。このために、ユーザによる作動を検出可能なセンサが設けられる。
【0038】
作動装置は、機器の動作状態を呼び出す機能および/または設定する機能を有する。作動装置は、特に、ユーザのための機器のインタフェースを形成する。動作状態は、例えば、機器またはその機能のオンオフである。さらなる動作状態として、もちろん、例えば照明強度の設定および/またはモータ回転数の設定および/またはタービン回転数の設定なども考えられる。
【0039】
作動装置としての電気フィードスルーの機能の他、電気フィードスルーは、身体機能の測定にも利用可能である。例えば、電気フィードスルーは、皮膚電極として例えばユーザの脈拍の測定に用いられるセンサ面を含むことができるかまたは当該センサ面に接続することができる。
【0040】
最も簡単なケースでは、センサは、機器をオンオフするスイッチとして構成される。
【0041】
電気フィードスルーは、以下に例として述べる通り、作動装置のセンサの少なくとも1つの構成要素を形成する。
【0042】
特に、フィードスルーは、電流回路のうち、閉鎖可能でありかつスイッチを形成する部分とすることができる。
【0043】
また、フィードスルーは、キャパシタとして、オートクレーブ可能な機器の機能をスイッチオンするかつ/または制御する電子回路の部分であってよい。つまり、例えば、無機固定材料内に配置された金属ピンが既に、無機材料の誘電率と金属ピンの誘電率とがそれぞれ異なることに基づいて、円筒状キャパシタを形成する。
【0044】
本発明の第1の実施形態によれば、電気導体は、無機固定材料の一区間のみを通って延在しており、固定材料の外面からは離間されている。
【0045】
したがって、電気導体は、ケーシング内面から見て、当該実施形態では、固定材料の内部で終端している。固定材料は、導体をいわばケーシング外面で密閉し、これにより特に密閉性がいっそう改善され、状況によっては短絡の危険も低減することができる。さらに、導体から固定材料への材料遷移部を除去することにより、細菌の付着の危険を低減することもできる。さらに、当該技術的手段により、機器の設計者のための構成の自由度が得られ、かつ/またはユーザガイドが改善される。
【0046】
本発明の別の実施形態では、電気フィードスルーが無機固定材料の上面まで、特にケーシングの外面まで延在する。これもユーザガイドの観点から望ましいこととなりうる。
【0047】
したがって、このように形成されたフィードスルーは、作動装置のうち、電流回路の閉成によって切り替え過程を生じさせる部分であってよい。この場合、例えば、電気フィードスルーは、ケーシングとともにかつ/または別の電気フィードスルーとともに、スイッチを形成することができる。
【0048】
切り替え過程は、例えば、スイッチが導電性材料から成るコンタクトエレメントを含み、当該コンタクトエレメントが作動時にスイッチを閉成することにより、行うことができる。
【0049】
コンタクトエレメントは、特にティータとして、またはフィードスルーの上方に配置されたドームとして構成可能である。
【0050】
つまり、センサはスイッチとして構成される。機器を動作させるための電流は、スイッチとして構成されたセンサを通って直接に流れることができる。評価回路は、本発明の当該実施形態では省略可能である。
【0051】
同様に、固定材料を、後方から、すなわちケーシング内面から照明することも可能である。特に、照明条件は、動作状態に依存して定めることができる。機器がオフのときには、照明により、いわばスイッチおよび/またはセンサをマーキングすることができる。同様に、照明条件の変更、例えば照明強度および/または色の変更により、ユーザによる作動に対する機器の応答を示すことができる。ケーシングのフィードスルーが気密に密閉されていることにより、当該照明が可能となる。このために必須の光源、例えばLEDおよび/またはOLEDとこれに属する駆動電子回路とは、ケーシングの内側に組み込み可能であって、これらを合わせて機器全体をオートクレーブ可能とすることができる。
【0052】
本発明の一実施形態によれば、気密に密閉されたドーム、特に金属から成っており、ケーシングに気密に接続されたドーム、またはケーシングに接続されたモジュールに気密に接続されたドームが設けられる。
【0053】
つまり、オートクレーブの際の水蒸気の浸入が防止される。
【0054】
別の実施形態では、ドームには、特にオートクレーブの際に水蒸気がドームの内側に到達可能となるよう、水蒸気の導入のための少なくとも1つの開口が設けられる。
【0055】
電流回路を閉成すべくユーザが作動を行う導電性のコンタクトエレメントに代えて、本発明の別の実施形態によれば、電流回路がユーザの手もしくは指によってのみ閉成可能であるように構成される。当該実施例では、電流はユーザの指もしくは手を通って流れることができ、これにより切り替え過程がトリガされる。当該実施形態では、個別のコンタクトエレメントは設けられない。当該実施形態では、電流回路を閉成するための外面のコンタクトエレメントを省略できるので有利である。ただし、機器を動作させる電流がセンサを通って流れることはできない。
【0056】
本発明の別の実施形態では、電気フィードスルーは、電子回路のうち、インダクタンスまたはキャパシタンスの変化に基づき、作動装置として構成された部分である。
【0057】
センサは、特に、接近時、特にユーザの手もしくは指の接近時に、信号変化、特にスイッチ信号をトリガする近接スイッチとして構成される。
【0058】
好適には、センサは容量性近接スイッチとして構成される。この場合、好適には、フィードスルーによって形成されるキャパシタは、容量性近接スイッチの一部である。
【0059】
こうした容量性近接スイッチは、特に接近時に周波数を変化させる発振回路として構成され、当該周波数変化がさらに電子回路によって検出されて切り替え信号に変換される。
【0060】
ユーザの指もしくは手の誘電率または他のハンドリング手段の誘電率が異なることに基づき、電気フィードスルーによって形成されるキャパシタのキャパシタンスが変化する。ここからさらに周波数変化が生じ、当該周波数変化が電子回路によって検出される。こうした電子回路、特に自動的に変化する周囲条件に適合する感度を有する回路が、当業者に公知である。
【0061】
好適には、フィードスルーから形成されたキャパシタが発振器回路のキャパシタンスを形成しており、これにより、本発明の好ましい実施形態と同様に、発振器回路内部の他のキャパシタを省略することができる。
【0062】
本発明の一発展形態では、固定材料が電気導体すなわち電気フィードスルーとともに金属リング内に配置され、当該金属リングはオートクレーブ可能な機器のケーシングの開口に挿入される。電気導体は、金属リング内で、固定材料とともに溶融成形される。
【0063】
このように、作動装置は、モジュラー式で使用可能なモジュールとして提供可能であり、当該モジュールはケーシング内に挿入されるのみでよい。したがって、フィードスルーのガラス化を、ケーシングの組み立て場所で行う必要はない。
【0064】
金属リングは、特に、金属ケーシングと溶接可能もしくはろう接可能である。好適には、(格別のことわりがないかぎり、つねに20℃での)線膨張係数αを有する金属リングが使用され、当該線膨張係数は、金属リングに接するケーシングの材料の線膨張係数と3ppm/K未満、好適には1ppm/K未満だけ異なる。
【0065】
金属リングは、特に、チタンまたは特殊鋼、特にオーステナイト系特殊鋼から成る。好適には、金属リングはケーシングと同じ材料から成る。
【0066】
本発明において、金属リングは必ずしも円状に構成されていなくてよく、任意の、特に角状の形状を有していてもよいと理解されたい。
【0067】
本発明の一実施形態では、金属リングは、固定材料に比べ、フィードスルーが圧縮ガラスフィードスルーとして構成される程度に高い線膨張係数を有する。金属リングのほうがガラスに比べて熱膨張率が高いため、当該ガラスには冷却の際に予荷重がかかる。特に、金属リングは、固定材料の線膨張係数よりも少なくとも5ppm/K、好適には少なくとも8ppm/Kだけ高い線膨張係数を有する材料から成っていてよい。
【0068】
本発明の別の実施形態によれば、金属リングの膨張係数、無機固定材料の膨張係数および/または電気導体の膨張係数が相互に適応化されるように構成される。
【0069】
例えば、固定材料の材料と、5ppm/K未満、好適には3ppm/K未満だけ異なる線膨張係数αを有する金属リングを使用可能である。
【0070】
本発明の当該実施形態では、好適には、金属リングに対して、α<12ppm/Kの線膨張係数を有する材料が使用される。特に、チタンまたはチタン合金を使用することができる。
【0071】
本発明の一発展形態では、機器が、複数の電気フィードスルーを有する作動装置を含む。これにより、特に種々の機能が活性化可能であり、または機能、例えば回転数を制御することができる。
【0072】
作動装置は、特に、作動装置の面上の1つの位置が特定されるように構成可能である。これは、例えば、その少なくとも一部が機器の上面に対して平行に延在する少なくとも1つのフィードスルーによって実現可能である。
【0073】
さらに、複数の電気フィードスルーにより、ハンドリング手段の位置、例えば指の位置を特定することができる。
【0074】
したがって、作動装置は、作動運動の方向および/または距離によって機器の複数の異なる動作状態を設定可能であるように構成可能である。
【0075】
このように、例えば、複数のフィードスルーにおいて、スワイプが連続して右方への運動によりまたは左方への運動により行われるかに応じて、機能を制御することができる。また、ハンドリング手段の距離、例えば指の距離、動作状態、例えばドリルの回転数を制御することもできる。
【0076】
発明者らは、無機固定材料を含むフィードスルーによって機器の外面にきわめて容易に作動装置を提供することができ、これにより機器を作動装置とともにオートクレーブ内で滅菌することができ、ここで当該機器が多数回のオートクレーブサイクルに耐えることを発見した。
【0077】
本発明は、さらに、上述した機器の作動装置に関する。作動装置は、特にスイッチとして構成される。
【0078】
すなわち、作動装置は、固定材料内に埋め込まれた電気導体から成る電気フィードスルーを含む。
【0079】
好適には、作動装置は、機器のケーシング、特にオートクレーブ可能な医用機器のケーシングの開口内に挿入可能な金属リングを含む。
【0080】
本発明の対象を、以下に、図面の図1図14に即して概略的に示した実施例を参照しつつ、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】本発明の作動装置が設けられる医用機器のケーシングを示す概略図である。
図2】挿入可能な作動装置の一実施例を示す図である。
図3】挿入可能な作動装置の別の実施例を示す図である。
図4】作動装置として使用され、容量性近接スイッチを形成する個々の電気フィードスルーの機能を1つの動作状態において詳細に説明する図である。
図5】作動装置として使用され、容量性近接スイッチを形成する個々の電気フィードスルーの機能を別の動作状態において詳細に説明する図である。
図6】作動装置として使用され、容量性近接スイッチを形成する個々の電気フィードスルーの機能を別の動作状態において詳細に説明する図である。
図7】作動装置として使用され、容量性近接スイッチを形成する個々の電気フィードスルーの機能を別の動作状態において詳細に説明する図である。
図8】隣り合うように配置された複数のフィードスルーを有する実施形態と、フィードスルーのスワイプの際に当該実施形態から得られる信号特性とを示す図である。
図9】それぞれ異なる方向からスワイプが行われる際の信号特性の対比を示す図である。
図10】唯一のフィードスルー内に複数の電気導体を有する作動装置の代替実施形態を示す図である。
図11】コンタクトエレメントを押圧することにより電流回路が閉成される、作動装置の代替実施形態を説明する図である。
図12】コンタクトエレメントを押圧することにより電流回路が閉成される、作動装置の代替実施形態を説明する図である。
図13】本発明のスマートウォッチの一実施例の前面の概略図である。
図14】本発明のスマートウォッチの一実施例の背面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
図1には、オートクレーブ可能な医用機器のケーシング10が概略図として示されている。
【0083】
ケーシング10は、金属、特に特殊鋼、例えばオーステナイト系特殊鋼、特に1.4404ステンレス鋼から成る。ケーシングは、特に電気モジュールおよび/または電子モジュール(図示せず)を内部に配置可能な内室13を有する。
【0084】
また、ケーシング10は、オートクレーブ可能な医用機器のための作動装置の挿入に用いられる開口11を有する。開口11は、特に縦孔として形成可能である。
【0085】
ケーシングの壁厚さは、少なくとも開口の領域において、好適には0.3mm~5mm、特に好ましくは0.8mm~2mmである。
【0086】
図2には、作動装置として利用可能なフィードスルー100の第1の実施例が示されている。
【0087】
フィードスルー100は、ガラスから成る固定材料120から成っており、当該固定材料120内に金属から成るピン130が埋め込まれており、当該ピン130が電気導体を形成している。
【0088】
ピン130は、好適には0.2mm~3mmの直径を有する。固定材料120は、好適には0.5~5の高さを有し、かつ/または0.7mm~5mmの直径を有する。
【0089】
ケーシングの内側には、本発明の一実施形態において設けられる通り、固定材料120を通して光を外部へ出射する照明装置(図示せず)を配置することができる。つまり、例えば、作動装置の照明および/または医用機器の動作状態の光学表示を実現することができる。固定材料120およびピン130は、フィードスルー100の領域において円筒状キャパシタを形成している。
【0090】
フィードスルー100は、ケーシングの開口(図1の11)への挿入に用いられる金属リング110によって取り囲まれている。
【0091】
当該金属リング110は、容易に、例えばろう接または溶接により、ケーシングとガス密に接合可能であるので、気密に閉鎖されたケーシングが得られる。したがって好適には、金属リング110は自身に接するケーシングと同じ材料から形成される。
【0092】
図2の実施形態では、ピン130は、固定材料120の上面まで延在している。
【0093】
図3の実施形態によれば、これに対して、ピン130の端面が、固定材料120の上面140から距離Dだけ離間している。
【0094】
したがって、本発明の当該実施形態では、ピン130は外部から電気的に接触不能である。よって、図3の実施形態の作動装置は、電流回路の閉成により切り替え過程をトリガするスイッチとしては構成できない。
【0095】
むしろ、図3の電気フィードスルーを含むセンサは、容量性近接スイッチとして構成されている。
【0096】
図4図7に関連して、容量性近接スイッチとして構成された作動装置の実施形態を種々の動作状態において説明する。
【0097】
図4から見て取れるように、ここでは、金属リング110がケーシング10内へ挿入されている。
【0098】
金属リング110は、コンタクト領域12において、ガス密な接合を形成するため、ケーシング10の壁に好適には溶接もしくはろう接されている。金属リング110の使用により、金属リング110の材料をケーシング10の材料に適応化することができるので、簡単な組み込みが可能となる。
【0099】
図4図7の実施形態は、ピン130が固定材料120の上面まで延在している図2の実施形態に対応する。
【0100】
ピン130は、ケーシング10の内面14から出発して、固定材料を通って延在する。上述したように、このようにして形成された電気フィードスルー100により、キャパシタが形成される。
【0101】
ピン130は、フィードスルー100を電気振動回路のキャパシタとして利用する発振器回路を含む評価回路30に接続されている。
【0102】
図4の図示では、非作動状態にある作動装置が示されている。これは、切り替え状態「オフ」に相当しうる。
【0103】
図5に示すように、作動を行う器官、特に指20を、フィードスルー100上に載置することができる。
【0104】
空気に対する指20の誘電率が異なることに基づいて発振器回路の周波数が変化し、当該変化がさらに評価回路30によって検出可能であって、これにより、切り替え信号がここで例えば「オン」となる。
【0105】
ただし、図6および図7に示すように、本発明の別の実施形態により、作動装置を近接センサとして構成し、複数の動作状態、すなわち「オン」および「オフ」だけでない動作状態を設定することができるように構成してもよい。
【0106】
図6に示すように、指20がフィードスルー100に接近すると、例えば中程度の動作状態、例えば中程度の電圧、電力出力、回転数などに相当する信号が既に生成される。
【0107】
図7に示すように、指20がフィードスルー100上に完全に載置されると、最大出力を設定することができる。
【0108】
こうした調整は、無段階でまたは段階的に行うことができると理解されたい。
【0109】
図8には、複数のフィードスルー100が隣り合ってケーシング10内に配置されている様子が示されている。
【0110】
当該実施例では、各フィードスルー100は、金属リング110とともに、ケーシング10の個別の開口内に配置されている。
【0111】
指20がフィードスルーの上方でフィールドAからフィールドCへ、当該実施例では左方から右方へ移動されると、フィードスルー100の下方に示されているように、キャパシタンス変化の時間差に基づいて、方向に関する情報を検出することができる。これにより、段階的切り替えまたはほぼ定常的な閉ループ制御を行うことができる。
【0112】
図9には、フィードスルーが右方からスワイプされる場合または左方からスワイプされる場合のキャパシタンス変化が示されている。方向に応じて異なる信号過程が発生するので、例えば、作動装置のフィールドA~Cの上方を指がどの方向にガイドされるかに応じて、例えば出力の増大もしくは低減を行うことができる。
【0113】
図10には、唯一のフィードスルー100内の複数のピン130が固定材料120とともに配置された、本発明の代替実施形態が示されている。
【0114】
固定材料は、上で示した実施例と同様に、ここでもリング110内に配置されている。
【0115】
本発明の当該実施形態では特に、特にスワイプの際の指20の位置および/または方向を検出するため、多数の、特に5つ以上の電気導体を唯一のフィードスルー内に配置することができる。
【0116】
図11および図12には、本発明の代替実施例が概略図として示されている。
【0117】
当該実施形態では、作動装置は、電流回路の閉成によって切り替え信号を生成するスイッチとして構成されている。
【0118】
当該実施例では、コンタクトエレメントは、金属リング110上に被着されており、かつ当該実施例ではドーム200の形態の切り替えメンブレインとして構成されている。
【0119】
ドーム200を押圧することにより、図12に示すように電流回路が閉成され、切り替え信号が生成される。
【0120】
本発明の当該実施形態では、ドーム200は、溶接もしくはろう接によって金属リング110と接合された金属メンブレインとして構成されている。したがって、オートクレーブの際の水蒸気の浸入は防止される。
【0121】
本発明により、気密に閉鎖された、電気モジュールまたは電子モジュールを含むケーシングを有し、かつ多数回のオートクレーブ過程に耐える、オートクレーブ可能な機器、特にオートクレーブ可能な医用機器を容易に提供することができる。
【0122】
さらに、本発明は、スマートウォッチおよびフィットネストラッカにも使用可能である。
【0123】
図13は、同時にフィットネストラッカとして構成されたスマートウォッチ300の概略図である。
【0124】
スマートウォッチ300は、アームバンド310により、ユーザの手首に装着可能である。
【0125】
ディスプレイ320を介して、ユーザは例えば身体機能、例えば脈拍を読み取ることができる。
【0126】
ディスプレイ320に加えて、ケーシング上半部340は、スマートウォッチの機能を制御可能な作動装置330を含む。別個の作動装置330は、例えばジョギングの際に作動装置330をタッチパネルディスプレイよりも容易に作動可能であるという利点を有する。
【0127】
ケーシング上半部340は、金属、特に特殊鋼から成る。
【0128】
作動装置330は、好適には容量性近接スイッチとして、図3の実施形態に相応に構成されている。よって、電気フィードスルーは、作動装置の上面の手前で終端しており、これにより、作動装置330は、好適にはケーシング上半部340と面一に構成されたガラス面として形成されている。
【0129】
電気フィードスルーは、好適にはガラスから成る作動装置330の上面の下方に不可視の状態で存在している。
【0130】
図14は、スマートウォッチ300の下面の平面図である。
【0131】
ケーシング下半部350も同様に金属から成る。ケーシング下半部には、フィードスルー100が、それぞれ固定材料120内に溶融成形されたピン130とともに配置されている。
【0132】
ピン130は、ユーザの皮膚上に載置され、例えば脈拍測定のための皮膚電極として用いられる。好適には、ピン130は、皮膚との良好な接触を保証するためにケーシングから突出している。
【0133】
金属およびガラスの組み合わせによってスマートウォッチの良好な密閉が可能となり、同時に、平滑な無機表面に基づいて滅菌および清浄化が容易となる。
【符号の説明】
【0134】
10 ケーシング
11 開口
12 コンタクト領域
13 内室
14 内面
20 指
30 評価回路
100 フィードスルー
110 金属リング
120 固定材料
130 ピン
140 上面
200 コンタクトエレメント
300 スマートウォッチ
310 アームバンド
320 ディスプレイ
330 作動装置
340 ケーシング上半部
350 ケーシング下半部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14