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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】制御装置、システム、及び、方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220323BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021530916
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 JP2020018270
【審査請求日】2021-05-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】田爪 敏明
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-095782(JP,A)
【文献】特開2002-373288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する制御装置であって、
前記物品に関連付けられたコンテンツに関する問題を表す情報を出力する出力部と、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの前記問題に対する回答を表す情報と、前記 問題の正答を表す情報と、を取得し、取得された前記情報で表される前記回答が前記正答 と一致すると、前記ユーザによって、前記コンテンツが見られたこと、及び、前記コンテ ンツが聞かれたこと、の少なくとも1つを検知する検知部と、
前記ユーザによって前記コンテンツが見られたことが検知される場合、前記コンテンツが聞かれたことが検知される場合、及び、前記コンテンツが見られたことが検知され、かつ、聞かれたことが検知される場合の少なくとも1つの場合に、前記物品を識別する情報 と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツを識別する情報に対して、前記ユー ザを識別する情報を関連付けて保存する保存部と、
前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠することを許可するか否かを問い合わ せる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する通信部と、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記格納部の解錠を禁止する解錠 禁止命令を出力する禁止部と、を備え、
前記通信部は、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記検知部は、取得された前記情報で表される前記回答が前記正答と一致しないと、前 記ユーザによって、前記コンテンツが見られなかったこと、及び、前記コンテンツが聞か れなかったこと、の少なくとも1つを検知し、
前記保存部は、前記ユーザによって前記コンテンツが見られなかったことが検知される 場合、前記コンテンツが聞かれなかったことが検知される場合、及び、前記コンテンツが 見られなかったことが検知され、かつ、聞かれなかったことが検知される場合の少なくと も1つの場合に、前記コンテンツを識別する前記情報に対して、前記ユーザを識別する前 記情報を関連付けない、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていると、前記解錠を許可する解錠許可通知を 出力する許可部、をさらに備え、
前記通信部は、出力された前記解錠許可通知を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項8】
前記コンテンツを識別する前記情報に、前記ユーザを識別する前記情報が関連付けられ ていないと、前記ユーザに前記コンテンツを見ること、及び、前記コンテンツを聞くことの少なくとも1つを指示する指示を出力する指示部、をさらに備え、
前記出力部は、前記少なくとも1つが指示された前記コンテンツを出力
前記通信部は、出力された前記指示と、出力された前記コンテンツと、を送信する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記検知部は、
前記コンテンツにおいてオブジェクトの表示位置が変化する方向を表す情報を取得し
取得された前記情報で表される前記オブジェクトの変化の前記方向と、検知された前 記視線が変化する方向と、が一致していると、前記ユーザによって前記コンテンツが見ら れたことを検知し、
取得された前記情報で表される前記方向と、検知された前記方向と、が一致していな いと、前記ユーザによって前記コンテンツが見られなかったことを検知する、
ことを特徴とする請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記コンテンツは、前記物品であり、かつ、前記ロッカーに格納されている第1物品と、前記第1物品と異なる物品であり、かつ、前記ロッカーに格納されている第2物品と 関連付けられ、かつ、前記第1物品と前記第2物品との組み合わせに関する注意事項を含む、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項12】
物品を格納する格納部を備えるロッカーと、
前記物品に関連付けられたコンテンツに関する問題を表す情報を出力する出力部と、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの前記問題に対する回答を表す情報と、前記 問題の正答を表す情報と、を取得し、取得された前記情報で表される前記回答が前記正答 と一致すると、前記ユーザによって、前記コンテンツが見られたこと、及び、前記コンテ ンツが聞かれたこと、の少なくとも1つを検知する検知部と、
前記ユーザによって前記コンテンツが見られたことが検知される場合、前記コンテンツが聞かれたことが検知される場合、及び、前記コンテンツが見られたことが検知され、かつ、聞かれたことが検知される場合の少なくとも1つの場合に、前記物品を識別する情報 と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツを識別する情報に対して、前記ユー ザを識別する情報を関連付けて保存する保存部と、
前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠することを許可するか否かを問い合わ せる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する通信部と、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記格納部の解錠を禁止する解錠 禁止命令を出力する禁止部と、を備え、
前記通信部は、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とするシステム。
【請求項13】
制御装置又はシステムが、物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する方法であって、
前記制御装置又は前記システムが、前記物品に関連付けられたコンテンツに関する問題 を表す情報を出力すること、
前記制御装置又は前記システムが、前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの前記問 題に対する回答を表す情報と、前記問題の正答を表す情報と、を取得し、取得された前記 情報で表される前記回答が前記正答と一致すると、前記ユーザによって、前記コンテンツ が見られたこと、及び、前記コンテンツが聞かれたこと、の少なくとも1つを検知するこ と、
前記ユーザによって前記コンテンツが見られたことが検知される場合、前記コンテンツが聞かれたことが検知される場合、及び、前記コンテンツが見られたことが検知され、かつ、聞かれたことが検知される場合の少なくとも1つの場合に、前記制御装置又は前記システムが、前記物品を識別する情報と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツ を識別する情報に対して、前記ユーザを識別する情報を関連付けて保存すること、
前記制御装置又は前記システムが、前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠す ることを許可するか否かを問い合わせる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する こと、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記制御装置又は前記システムが 前記格納部の解錠を禁止する解錠禁止命令を出力すること、
前記制御装置又は前記システムが、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信 すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する制御装置であって、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの画像を表す情報を取得する取得部と、
取得された前記情報で表される前記画像に基づいて前記ユーザの視線を検知し、検知さ れた前記視線に基づいて、前記ユーザによって前記物品に関連付けられたコンテンツが見 られたことを検知する検知部と、
前記ユーザによって前記コンテンツが見られたことが検知される場合に、前記物品を識 別する情報と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツを識別する情報に対して 、前記ユーザを識別する情報を関連付けて保存する保存部と、
前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠することを許可するか否かを問い合わ せる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する通信部と、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記格納部の解錠を禁止する解錠 禁止命令を出力する禁止部と、を備え、
前記通信部は、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とする制御装置。
【請求項15】
前記検知部は、検知された前記視線に基づいて、前記コンテンツが見られなかったこと を検知し、
前記保存部は、前記ユーザによって前記コンテンツが見られなかったことが検知される 場合に、前記コンテンツを識別する前記情報に対して、前記ユーザを識別する前記情報を 関連付けない、
ことを特徴とする請求項14に記載の制御装置。
【請求項16】
前記検知部は、
前記コンテンツにおいてオブジェクトの表示位置が変化する方向を表す情報を取得し
取得された前記情報で表される前記オブジェクトの変化の前記方向と、検知された前 記視線が変化する方向と、が一致していると、前記ユーザによって前記コンテンツが見ら れたことを検知し、
取得された前記情報で表される前記方向と、検知された前記方向と、が一致していな いと、前記ユーザによって前記コンテンツが見られなかったことを検知する、
ことを特徴とする請求項15に記載の制御装置。
【請求項17】
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていると、前記解錠を許可する解錠許可通知を 出力する許可部、をさらに備え、
前記通信部は、出力された前記解錠許可通知を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項22】
前記コンテンツを識別する前記情報に、前記ユーザを識別する前記情報が関連付けられ ていないと、前記ユーザに前記コンテンツを見ることを指示する指示を出力する指示部と、
見ることが指示された前記コンテンツを出力する出力部と、をさらに備え、
前記通信部は、出力された前記指示と、出力された前記コンテンツと、を送信する、
ことを特徴とする請求項14から21のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項23】
前記コンテンツは、前記物品であり、かつ、前記ロッカーに格納されている第1物品と、前記第1物品と異なる物品であり、かつ、前記ロッカーに格納されている第2物品と 関連付けられ、かつ、前記第1物品と前記第2物品との組み合わせに関する注意事項を含む、
ことを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項24】
物品を格納する格納部を備えるロッカーと、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの画像を表す情報を取得する取得部と、
取得された前記情報で表される前記画像に基づいて前記ユーザの視線を検知し、検知さ れた前記視線に基づいて、前記ユーザによって前記物品に関連付けられたコンテンツが見 られたことを検知する検知部と、
前記ユーザによって前記コンテンツが見られたことが検知される場合に、前記物品を識 別する情報と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツを識別する情報に対して 、前記ユーザを識別する情報を関連付けて保存する保存部と、
前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠することを許可するか否かを問い合わ せる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する通信部と、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記格納部の解錠を禁止する解錠 禁止命令を出力する禁止部と、を備え、
前記通信部は、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信する、
とを特徴とするシステム。
【請求項25】
制御装置又はシステムが、物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する方法であって、
前記制御装置又は前記システムが、前記格納部を解錠させる操作を行うユーザの画像を 表す情報を取得すること、
前記制御装置又は前記システムが、取得された前記情報で表される前記画像に基づいて 前記ユーザの視線を検知し、検知された前記視線に基づいて、前記ユーザによって前記物 品に関連付けられたコンテンツが見られたことを検知すること、
前記制御装置又は前記システムが、前記ユーザによって前記コンテンツが見られたこと が検知される場合に、前記物品を識別する情報と関連付けられて記憶部に記憶された前記 コンテンツを識別する情報に対して、前記ユーザを識別する情報を関連付けて保存するこ と、
前記制御装置又は前記システムが、前記ユーザの前記操作に従って前記格納部を解錠す ることを許可するか否かを問い合わせる解錠許否問い合せを、前記ロッカーから受信する こと、
前記解錠許否問い合せが受信され、かつ、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記 ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記制御装置又は前記システムが 前記格納部の解錠を禁止する解錠禁止命令を出力すること、
前記制御装置又は前記システムが、出力された前記解錠禁止命令を前記ロッカーへ送信 すること、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、システム、及び、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ロッカーの利用者が携帯する端末装置に、アンケートを含むコンテンツを送信した後に、アンケートに対する回答を端末装置から受信すると、ロッカーを解錠する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-373288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の方法では、回答を受信しさえすれば、ロッカーを解錠してしまう。このため、例えば、送信されるコンテンツが、ロッカーに格納された物品に関する注意事項を説明するコンテンツ等の物品に関連付けられたコンテンツであっても、特許文献1の方法では、当該コンテンツをユーザが見ていない場合、聞いていない場合、及び、見ておらず、かつ、聞いていない場合の少なくとも1つの場合に、ロッカーを解錠してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、物品に関連付けられたコンテンツがユーザに見られていない場合、聞かれていない場合、及び、見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、当該物品を格納したロッカーの解錠を禁止できる制御装置、システム、及び、方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る制御装置は、
物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する制御装置であって、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザによって、前記物品に関連付けられたコンテンツが見られていない場合、前記コンテンツが聞かれていない場合、及び、前記コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、前記格納部の解錠を禁止する禁止部、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る制御装置、システム、及び、方法によれば、物品に関連付けられたコンテンツがユーザに見られていない場合、聞かれていない場合、及び、見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、当該物品を格納したロッカーの解錠を禁止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例1に係る保管システムの一構成例を表すシステム構成図である。
図2】保管システムが備える制御装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図3】保管システムが備える制御装置が有する機能の一例を表す機能ブロック図である。
図4】保管システムが備える制御装置が記憶する配送テーブルの一例を表す図である。
図5】実施例1に係る保管システムが備える制御装置が実行する視聴指示処理の一例を表すフローチャートである。
図6】実施例1に係る保管システムが備える制御装置が記憶するコンテンツテーブルの一例を表す図である。
図7】保管システムが備える制御装置が記憶する視聴テーブルの一例を表す図である。
図8】携帯端末の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図9】ロッカーの一外観例を表す外観構成図である。
図10】ロッカーが備える制御装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図11】ロッカーが備える制御装置が記憶する格納テーブルの一例を表す図である。
図12】ロッカーが備える制御装置が実行する施錠制御処理の一例を表すフローチャートである。
図13】保管システムが備える制御装置が実行する配送完了通知処理の一例を表すフローチャートである。
図14】実施例1に係るロッカーが備える制御装置が実行する解錠制御処理の一例を表すフローチャートである。
図15】実施例1に係るロッカーが備える制御装置が実行する視聴処理の一例を表すフローチャートである。
図16】保管システムが備える制御装置が実行する解錠許否処理の一例を表すフローチャートである。
図17】実施例1に係る保管システムが備える制御装置が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
図18】保管システムが備える制御装置が記憶する問題テーブルの一例を表す図である。
図19】携帯端末が実行する携帯視聴処理の一例を表すフローチャートである。
図20】実施例1の変形例3に係るロッカーが備える制御装置が実行する解錠制御処理の一例を表すフローチャートである。
図21】実施例1の変形例6に係る配送機の一外観例を表す外観構成図である。
図22】実施例1の変形例6に係る保管システムの一構成例を表すシステム構成図である。
図23】配送機が実行する配送処理の一例を表すフローチャートである。
図24】実施例1の変形例7に係る配送機の一外観例を表す外観構成図である。
図25】実施例2に係る保管システムの一構成例を表すシステム構成図である。
図26】実施例3に係る保管システムが備える制御装置が記憶するコンテンツテーブルの一例を表す図である。
図27】実施例3に係る保管システムが備える制御装置が実行する視聴指示処理の一例を表すフローチャートである。
図28】実施例4に係るロッカーが備える制御装置が実行する視聴処理の一例を表すフローチャートである。
図29】保管システムが備える制御装置が記憶する変化情報テーブルの一例を表す図である。
図30】実施例4に係る保管システムが備える制御装置が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施例1>
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ説明する。
【0010】
本発明の実施例に係る保管システム1は、物品の配送を指示する、図1に示すような制御装置100と、配送される物品の名宛人によって携帯される携帯端末200と、配送された物品を保管するロッカー300と、を備える。
【0011】
制御装置100は、サーバ機であり、図2に示すようなCPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103a、ハードディスク103b、データ通信回路104a、ビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cを備える。本実施例では、制御装置100は、1つのCPU101を備えるとして説明するが、これに限定される訳ではなく、複数のCPUを備えても良い。
【0012】
CPU101は、ROM103a又はハードディスク103bに保存されたプログラムを実行することで制御装置100の全体制御を行う。RAM102は、CPU101によるプログラムの実行時において、処理対象とされるデータを一時的に記憶する。
【0013】
ROM103a及びハードディスク103bは、各種のプログラムを記憶している。また、ハードディスク103bは、プログラムの実行に用いられる各種のデータやデータが保存されたテーブルをさらに記憶している。制御装置100は、ハードディスク103bの代わりに、フラッシュメモリを備えても良い。
【0014】
データ通信回路104aは、NIC(Network Interface Card)であり、インターネットINに接続された携帯端末200及びロッカー300とデータ通信を行う。
【0015】
ビデオカード105aは、CPU101から出力されたデジタル信号に基づいて画像をレンダリングすると共に、レンダリングされた画像を表す画像信号を出力する。表示装置105bは、EL(Electroluminescence)ディスプレイであり、ビデオカード105aから出力された画像信号に従って画像を表示する。表示装置105bは、ELディスプレイでなく、PDP(Plasma Display Panel)又はLCD(Liquid Crystal Display)であっても良い。入力装置105cは、キーボード、マウス、タッチパッド、及び、ボタンのいずれか1つ以上であり、入力装置105cに対する操作に応じた信号を入力する。
【0016】
制御装置100は、例えば、物品の販売に用いられるウェブサイトを管理する不図示の企業Rによって管理される。制御装置100のデータ通信回路104aが、販売された物品の配送を求める配送要求を携帯端末200から受信すると、CPU101は、当該配送要求を保存する不図示の配送要求保存処理を実行する。これにより、CPU101は、データ通信回路104aから配送要求を取得する、図3に示すような取得部110、及び、配送要求を保存する保存部120として機能する。また、制御装置100のハードディスク103bは、配送要求が保存される情報記憶部190として機能する。
【0017】
不図示の配送情報保存処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、データ通信回路104aから配送要求を取得し、保存部120は、取得された配送要求を識別する配送ID(IDentification)を生成する。その後、保存部120は、生成された配送IDと、取得された配送要求と、を関連付けて情報記憶部190に保存する。
【0018】
その後、制御装置100のCPU101は、情報記憶部190に保存されている配送要求に基づいて物品の配送を指示する不図示の配送指示処理を、例えば、午前9時といった予め定められた時刻に実行する。これにより、CPU101は、物品の配送を指示する、図3に示すような指示部130として機能する。
【0019】
不図示の配送指示処理の実行が開始されると、制御装置100の指示部130は、配送指示処理の今回の実行によって処理対象とされていない配送要求である未処理の配送要求が、情報記憶部190に存在するか否かを判別する。このとき、未処理の配送要求が存在すると判別すると、指示部130は、1又は複数の未処理の配送要求の1つを処理対象の配送要求とする。
【0020】
次に、制御装置100の指示部130は、処理対象の配送要求から、配送が求められた物品を識別する物品IDを取得する。その後、指示部130は、処理対象の配送要求の配送ID及び物品IDと、当該物品IDで識別される物品を不図示の倉庫から見つけ出し、見つけ出された物品の配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージと、を表示装置105bに表示させる。
【0021】
次に、制御装置100の指示部130は、未処理の配送要求が存在するか否かを判別する処理に戻り、未処理の配送要求が存在しなくなるまで上記処理を繰り返す。その後、未処理の配送要求が存在しなくなると、指示部130は、不図示の配送指示処理の実行を終了する。
【0022】
その後、制御装置100に表示されたメッセージと、配送ID及び物品IDと、を視認した企業Rの従業員は、視認した物品IDで識別される物品を不図示の倉庫から見つけ出す。次に、従業員は、視認した配送IDを入力させる入力操作を制御装置100に行う。
【0023】
制御装置100の入力装置105cが入力操作に応じた信号を出力すると、CPU101は、物品の配送に関する配送情報を保存する不図示の配送情報保存処理を実行する。
【0024】
制御装置100の情報記憶部190は、配送情報が保存される、図4に示すような配送テーブルを予め記憶している。配送テーブルには、複数のレコードが保存され、各レコードには、配送要求を識別する配送IDと、当該配送要求に基づいて行われる物品の配送に関する配送情報と、が互いに関連付けられて保存される。
【0025】
各レコードに保存される配送情報には、配送される物品の物品IDと、当該物品の名宛人として指定されたユーザのユーザIDと、当該物品の配送先として指定されたロッカーの住所を表す情報と、が含まれる。また、配送情報には、配送先のロッカーを識別するロッカーIDと、当該ロッカーが有する複数の格納部の内で、当該物品を格納した格納部を識別する格納部IDと、がさらに含まれる。
【0026】
配送情報保存処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、入力装置105cが出力する信号に基づいて、配送IDを取得し、取得された配送IDに関連付けられた配送要求を情報記憶部から取得する。次に、取得部110は、取得された配送要求から、配送が求められた物品の物品ID、当該物品の名宛人のユーザID、及び、配送先として指定されたロッカーのロッカーIDを取得する。
【0027】
本実施例では、説明を簡単にするため、配送ID「D1」、不図示の物品G1の物品ID「G1」、不図示のユーザU1のユーザID「U1」、及び、ロッカー300のロッカーID「300」が取得された場合を例に挙げて以下説明する。
【0028】
次に、制御装置100の取得部110は、不図示のロッカーテーブルから、ロッカーID「300」に関連付けられているロッカー300の住所を表す情報を取得する。その後、取得部110は、取得された物品ID「G1」、ユーザID「U1」、配送先の住所を表す情報、及び、ロッカーID「300」と、配送が完了していないため、物品G1がロッカー300に格納されていないことを表す文字列「NULL」と、を含む配送情報を生成する。その後、制御装置100の保存部120は、図4の配送テーブルへ、生成された配送ID「D1」と、生成された配送情報と、を関連付けて保存する。
【0029】
次に、制御装置100の取得部110は、不図示のユーザテーブルから、ユーザID「U1」に関連付けられたユーザU1の氏名を表す情報を取得する。その後、取得部110は、配送業者が使用する伝票に、配送ID「D1」、名宛人であるユーザU1の氏名、及び、配送先の住所を印刷するように、不図示のプリンタを制御する。
【0030】
次に、制御装置100の指示部130は、伝票に印刷された配送ID「D1」と、物品G1の配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージと、を表示装置105bに表示させる。企業Rの従業員は、表示されたメッセージに従って、当該伝票を物品G1に貼り付けてから、配送業者の従業員に物品G1の配送を依頼する。
【0031】
制御装置100のCPU101は、配送される物品に関連付けられたコンテンツを視聴するように指示する、図5に示すような視聴指示処理を、例えば、午前8時といった予め定められた時刻に実行する。本実施例において、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ること、及び、音声コンテンツを聞くこと、の少なくとも1つを意味するとして説明を行う。
【0032】
制御装置100の情報記憶部190は、コンテンツに関する情報が予め保存されている、図6に示すようなコンテンツテーブルを予め記憶している。コンテンツテーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、物品を識別する物品IDと、当該物品に関連付けられたコンテンツを識別するコンテンツIDと、が予め関連付けられて保存されている。
【0033】
本実施例では、物品ID「G1」で識別される物品G1は、コンテンツID「./C1.mpg」で識別される不図示のコンテンツC1と、予め関連付けられているとして説明を行う。また、本実施例では物品G1は、医療用の薬品であり、当該物品G1に関連付けられたコンテンツC1は、当該物品G1に関する注意事項を説明するコンテンツであるとして説明を行う。さらに、物品G1に関する注意事項は、物品G1の使用時の注意事項、保管時の注意事項、及び、運搬時の注意事項の少なくとも1つを含むとして説明を行う。
【0034】
また、情報記憶部190は、コンテンツの視聴に関する情報が保存される、図7に示すような視聴テーブルを予め記憶している。視聴テーブルには、複数のレコードが保存され、各レコードには、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツを視聴したユーザのユーザIDと、が関連付けられて保存される。
【0035】
本実施例では、物品G1の名宛人であるユーザU1は、物品G1の配送を求める配送要求が制御装置100によって受信された後、図5の視聴指示処理が最初に実行された時点で、コンテンツC1を視聴していないとして説明を行う。このため、この時点では、図7の視聴テーブルにおいて、コンテンツC1のコンテンツID「./C1.mpg」と、ユーザU1のユーザID「U1」と、が、互いに関連付けられていない。また、本実施例では、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ておらず、かつ、音声コンテンツを聞いていないこと、を意味するとして説明を行う。
【0036】
図5の視聴指示処理の実行が開始されると、制御装置100の指示部130は、視聴指示処理の今回の実行によって処理対象とされていないレコードである未処理のレコードが、図4の配送テーブルに存在するか否かを判別する(ステップS01)。
【0037】
本実施例では、配送情報保存処理の実行により、配送ID「D1」が保存されたレコードが配送テーブルに保存されているため、制御装置100の指示部130は、配送テーブルに未処理のレコードが存在すると判別する(ステップS01;Yes)。次に、指示部130は、1又は複数の未処理のレコードの1つを処理対象のレコードとして選択する(ステップS02)。以下、説明を簡単にするため、配送ID「D1」が保存されたレコードが処理対象のレコードとして選択されたとして説明する。
【0038】
その後、制御装置100の指示部130は、処理対象とされたレコードに保存された物品ID「G1」と、ユーザID「U1」と、を取得することで、配送される物品G1と、物品G1の名宛人であるユーザU1と、を特定する(ステップS03)。
【0039】
次に、制御装置100の指示部130は、図6のコンテンツテーブルにおいて、物品ID「G1」と関連付けられたコンテンツID「./C1.mpg」が保存されているため、物品G1に関連付けられたコンテンツC1が存在すると判別する(ステップS04;Yes)。
【0040】
次に、制御装置100の指示部130は、図7の視聴テーブルにおいて、コンテンツID「./C1.mpg」とユーザID「U1」とが互いに関連付けられて保存されていないため、コンテンツC1の映像コンテンツがユーザU1によって見られておらず、かつ、音声コンテンツが聞かれていないと判別する。すなわち、指示部130は、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されていないと判別する(ステップS05;No)。
【0041】
その後、制御装置100の指示部130は、コンテンツC1の映像コンテンツを見ること、及び、コンテンツC1の音声コンテンツを聞くことの少なくとも1つをユーザU1に指示する視聴指示を出力する。すなわち、指示部130は、コンテンツC1を視聴するようにユーザU1に指示する(ステップS06)。このために、指示部130は、不図示のユーザテーブルから、ユーザID「U1」に関連付けられたユーザU1の電子メールアドレスを取得し、取得された電子メールアドレスを宛先とする電子メールを作成する。次に、指示部130は、コンテンツID「./C1.mpg」を含み、コンテンツC1を視聴するように指示するメッセージを視聴指示として、当該電子メールの題名及び本文の少なくとも1つに追加する。その後、指示部130は、視聴指示を含む電子メールを、図2のデータ通信回路104aに出力し、データ通信回路104aは、当該電子メールを送信する。
【0042】
その後、制御装置100の指示部130は、未処理のレコードが存在しなくなるまで、ステップS01からS06の処理の実行を繰り返す。この繰り返しにおいて、指示部130は、物品に関連付けられたコンテンツが存在しないと判別した場合(ステップS04;No)、視聴を指示するコンテンツが存在しないと判別する。このため、指示部130は、視聴指示を出力するステップS06の処理を実行せずにステップS01に戻り、上記処理の繰り返しを継続する。また、指示部130は、コンテンツがユーザによって視聴されたと判別した場合に(ステップS05;Yes)、ステップS01に戻り、上記処理の繰り返しを継続する。その後、制御装置100の指示部130は、未処理のレコードが存在しないと判別すると(ステップS01;No)、視聴指示処理の実行を終了する。
【0043】
携帯端末200は、スマートフォンであり、図8に示すようなCPU201、RAM202、ROM203a、フラッシュメモリ203b、データ通信回路204a、音声通信回路204b、タッチスクリーン205、スピーカ209a、及び、マイクロフォン209bを備える。携帯端末200は、複数のCPUを備えても良い。
【0044】
携帯端末200が備えるCPU201、RAM202、及び、ROM203aが有する構成及び機能は、制御装置100が備えるCPU101、RAM102、及び、ROM103aが有する構成及び機能と同様である。
【0045】
フラッシュメモリ203bは、各種のプログラム、プログラムの実行に用いられる各種のデータやデータが保存されたテーブルを記憶している。携帯端末200は、フラッシュメモリ203bの代わりに、ハードディスクを備えても良い。
【0046】
データ通信回路204aは、例えば、LTE(Long Term Evolution)及び5G(5th Generation)といった通信規格に従って、インターネットINに接続された不図示の基地局と電波を用いたデータ通信を行う。このようにして、携帯端末200のデータ通信回路204aは、インターネットINに接続された制御装置100及びロッカー300とデータ通信を行う。音声通信回路204bは、不図示の基地局と電波を用いた音声通信を行う。
【0047】
タッチスクリーン205は、制御装置100が備えるビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cの構成及び機能と同様の構成及び機能を有するビデオカード205a、表示装置205b、及び、入力装置205cを備える。
【0048】
スピーカ209aは、CPU201が出力する信号に従って音声を出力し、マイクロフォン209bは、携帯端末200の周囲の音声を表す信号を出力する。
【0049】
携帯端末200のCPU201は、電子メールクライアントとして機能するプログラムを実行することで、データ通信回路204aに、図5のステップS06で出力された視聴指示を含む電子メールを受信させる。その後、CPU201は、当該電子メールをデータ通信回路204aから取得し、表示装置205bに表示させる。
【0050】
本実施例では、ユーザU1は、ロッカー300に到着するまでに、当該電子メールを確認しなかったため、コンテンツC1を視聴しなかったとして以下説明する。
【0051】
物品G1の宛先として指定されたロッカー300は、鉄道駅に設置されており、物品を格納する、図9に示すような複数の格納部310と、格納部310の施錠及び解錠を制御する制御装置320と、を備えている。ロッカー300は、唯1つの格納部310を備えても良い。
【0052】
格納部310は、不図示の1枚の底板、天板、及び、背板、並びに、2枚の側板を備え、これらの板により閉塞されて前方が開放された空間を形成する不図示の箱体を備える。箱体の開口部には、扉312を受け止める扉枠311が設置されている。扉312は、カンヌキであるデッドボルト313を備え、扉枠311は、デッドボルト313の受座であるストライク314を備える。
【0053】
扉312は、制御装置320から出力される信号に従って、デッドボルト313をストライク314へ挿入させることで、扉312を施錠する不図示のモータをさらに備えている。当該モータは、制御装置320から出力される信号に従って、デッドボルト313をストライク314から抜出させることで、扉312を解錠する。
【0054】
ロッカー300が備える制御装置320は、図10に示すようなCPU321、RAM322、ROM323a、フラッシュメモリ323b、データ通信回路324a、タッチスクリーン325、駆動回路328、スピーカ329a、及び、マイクロフォン329bを備える。制御装置320は、複数のCPUを備えても良い。
【0055】
ロッカー300が備えるCPU321、RAM322、ROM323a、フラッシュメモリ323b、データ通信回路324a、タッチスクリーン325、スピーカ329a、及び、マイクロフォン329bの構成及び機能は、携帯端末200が備えるCPU201、RAM202、ROM203a、フラッシュメモリ203b、データ通信回路204a、タッチスクリーン205、スピーカ209a、及び、マイクロフォン209bが有する構成及び機能と同様である。
【0056】
ロッカー300のフラッシュメモリ323bは、格納部310に関する情報が予め保存されている、図11に示すような格納テーブルを予め記憶している。格納テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、格納部310を識別する格納部IDと、当該格納部310が施錠されていないことを表す文字列「NULL」、又は、当該格納部310の解錠に用いられるパスワードと、が関連付けられて予め保存されている。
【0057】
駆動回路328は、扉312が備えるデッドボルト313をストライク314から抜出させる又はストライク314に挿入させる不図示のモータにそれぞれ接続されたケーブルに接続されており、CPU101が出力する信号に従ってこれらのモータを駆動させる。
【0058】
配送業者の従業員は、ロッカー300まで、例えば、自動車、バイク、若しくは、自転車に乗って、又は、徒歩で物品G1を配送する。従業員は、ロッカー300に到着すると、複数の格納部310の内で、空き状態の格納部310を1つ選択し、選択された格納部310に物品G1を入れてから扉312を閉じる。本実施例では、従業員は、格納部ID「S1」で識別される格納部310に物品G1を入れたとして以下説明を行う。
【0059】
その後、従業員は、物品G1の伝票に印刷された配送ID「D1」と、物品G1を入れた格納部310の格納部ID「S1」と、を入力する入力操作、及び、当該格納部310を施錠させる施錠操作と、を、ロッカー300のタッチスクリーン325に行う。
【0060】
ロッカー300のタッチスクリーン325が従業員の入力操作及び施錠操作に応じた信号を出力すると、CPU321は、入力された格納部IDで識別される格納部310を施錠させる、図12に示すような施錠制御処理を実行する。
【0061】
施錠制御処理の実行が開始されると、ロッカー300のCPU321は、タッチスクリーン325が出力する信号に基づいて、配送ID「D1」と格納部ID「S1」とを取得する(ステップS21)。次に、CPU321は、格納部ID「S1」で識別される格納部310の扉312を施錠させる制御信号を駆動回路328へ出力する(ステップS22)。
【0062】
その後、ロッカー300のCPU321は、当該格納部310の解錠に用いられるパスワードを、例えば、ソフトウェア乱数に基づいて生成する(ステップS23)。本実施例では、パスワード「password1」が生成された場合を例に挙げて以下説明する。
【0063】
次に、ロッカー300のCPU321は、図11に示した格納テーブルにおいて、ステップS21で取得された格納部ID「S1」に関連付けられた文字列「NULL」を、生成されたパスワード「password1」に更新する(ステップS24)。
【0064】
その後、ロッカー300のCPU321は、配送ID「D1」、格納部ID「S1」、及び、パスワード「password1」を含み、格納部ID「S1」で識別される格納部310が物品G1を格納していること、及び、当該格納部310にパスワード「password1」が設定されたことを知らせる格納報告を生成する。次に、CPU321は、制御装置100を宛先として格納報告をデータ通信回路324aへ出力し(ステップS25)、施錠制御処理の実行を終了する。
【0065】
制御装置100のデータ通信回路104aが格納報告を受信すると、制御装置100のCPU101は、物品G1の配送が完了したことをユーザU1に通知する、図13に示すような配送完了通知処理を実行する。これにより、CPU101は、物品G1の配送が完了したことを知らせる配送完了通知を出力する、図3に示すような出力部140として機能する。
【0066】
配送完了通知処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、データ通信回路104aから格納報告を取得し(ステップS31)、取得された格納報告に含まれる配送ID「D1」、格納部ID「S1」、及び、パスワード「password1」を取得する(ステップS32)。次に、制御装置100の保存部120は、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」に関連付けられた文字列「NULL」を、取得された格納部ID「S1」で更新する(ステップS33)。
【0067】
その後、制御装置100の出力部140は、格納部ID「S1」で識別されるロッカー300の格納部310に物品G1が配送されたこと、及び、格納部310にパスワード「password1」が設定されていることを知らせるメッセージである配送完了通知を生成して出力する(ステップS34)。このために、出力部140は、図4の配送テーブルにおいて、ステップS32で取得された配送ID「D1」に関連付けられたユーザID「U1」を取得する。次に、出力部140は、図5のステップS06と同様に、ユーザID「U1」に基づいてユーザU1の電子メールアドレスを取得し、取得された電子メールアドレスを宛先とした電子メールを作成する。
【0068】
また、出力部140は、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」に関連付けられているロッカー300の住所を表す情報を取得する。その後、取得された住所を表す情報、格納部ID「S1」、並びに、パスワード「password1」を含む配送完了通知を生成し、生成された配送完了通知を当該電子メールに追加する。その後、指示部130は、配送完了通知を含む当該電子メールをデータ通信回路104aに出力し、配送完了通知処理の実行を終了する。
【0069】
携帯端末200のデータ通信回路204aが、図13のステップS34で出力された配送完了通知を含む電子メールを受信すると、携帯端末200のCPU201は、当該電子メールをデータ通信回路204aから取得して表示装置205bに表示させる。携帯端末200を携帯するユーザU1は、表示装置205bを確認し、配送された物品G1を受け取るためにロッカー300まで移動する。
【0070】
その後、ユーザU1は、ロッカー300に到着すると、配送完了通知に含まれる格納部ID「S1」を入力させる入力操作と、格納部ID「S1」により識別される格納部310を解錠させる解錠操作と、をロッカー300のタッチスクリーン325に行う。
【0071】
ロッカー300のタッチスクリーン325が入力操作及び解錠操作に応じた信号を出力すると、ロッカー300のCPU321は、格納部310を解錠させる、図14に示すような解錠制御処理を実行する。
【0072】
解錠制御処理の実行が開始されると、ロッカー300のCPU321は、タッチスクリーン325が出力する信号に基づいて、格納部ID「S1」を取得する(ステップS41)。次に、CPU321は、ユーザ認証を受けるように指示するメッセージを、タッチスクリーン325又はスピーカ329aに出力させる。
【0073】
次に、ロッカー300のCPU321は、タッチスクリーン325が出力するユーザU1の操作に応じた信号に基づいて、ユーザU1のユーザID「U1」と、ユーザU1のPIN(Personal Identification Number)と、の組み合わせである認証情報を取得する(ステップS42)。その後、CPU321は、取得された認証情報を含み、ユーザ認証の実行を求める認証要求を、制御装置100を宛先として、データ通信回路324aへ出力する(ステップS43)。
【0074】
ロッカー300のデータ通信回路324aが認証要求を送信した後に、ユーザ認証の結果を表す情報を受信すると、CPU321は、データ通信回路324aから当該情報を取得する。次に、CPU321は、取得された情報に基づいて、ユーザ認証が失敗したと判別すると(ステップS44;No)、ステップS42に戻り上記処理を繰り返す。
【0075】
これに対して、ロッカー300のCPU321は、ユーザ認証が成功したと判別すると(ステップS44;Yes)、フラッシュメモリ323bが予め記憶しているロッカーID「300」を読み出す。次に、CPU321は、ロッカーID「300」、格納部ID「S1」、及び、ユーザID「U1」を含み、格納部ID「S1」で識別されるロッカー300の格納部310をユーザU1の解錠操作に従って解錠することを許可するか否かを問い合わせる解錠拒否問い合せを生成する。その後、CPU321は、生成された解錠拒否問い合せを、制御装置100を宛先として、データ通信回路324aへ出力する(ステップS45)。
【0076】
その後、解錠拒否問い合せを受信した制御装置100は、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1によって視聴されていないと判別し、物品G1を格納している格納部310の解錠を禁じる解錠禁止命令と、コンテンツC1の視聴指示と、を返信する。
【0077】
ロッカー300のデータ通信回路324aが解錠禁止命令を受信すると、CPU321は、データ通信回路324aから当該命令を取得し、解錠が禁止されたと判別する。すなわち、CPU321は、解錠が許可されなかったと判別する(ステップS46;No)。
【0078】
その後、ロッカー300のデータ通信回路324aが視聴指示を受信すると、CPU321は、データ通信回路324aから当該視聴指示を取得し、タッチスクリーン325又はスピーカ329aに当該視聴指示を出力させる(ステップS47)。
【0079】
このとき、視聴指示が出力された時刻から、当該時刻よりも予め定められた時間だけ後の時刻までの待機期間において、ユーザU1が視聴を開始するための操作である視聴開始操作を行わないと(ステップS48;No)、ロッカー300のCPU321は、格納部310を解錠させることなく、解錠制御処理の実行を終了する。これに対して、待機期間において、視聴開始操作に応じた信号をタッチスクリーン325が出力すると(ステップS48;Yes)、CPU321は、コンテンツC1をユーザU1に視聴させるための処理である、図15に示すような視聴処理を実行する。
【0080】
視聴処理の実行が開始されると、ロッカー300のCPU321は、視聴指示に含まれるコンテンツID「./C1.mpg」と、ステップS42で取得されたユーザID「U1」と、を含み、ユーザU1が操作するロッカー300へコンテンツC1を送信することを求めるコンテンツ送信要求を生成する。次に、CPU321は、生成されたコンテンツ送信要求を、制御装置100を宛先としてデータ通信回路324aへ出力する(ステップS61)。
【0081】
その後、ロッカー300のデータ通信回路324aがコンテンツC1を受信すると、CPU321は、データ通信回路324aからコンテンツC1を取得する。次に、CPU321は、コンテンツC1に含まれる映像コンテンツをタッチスクリーン325に出力させると共に、コンテンツC1に含まれる音声コンテンツをスピーカ329aに出力させる(ステップS62)。
【0082】
その後、ロッカー300のデータ通信回路324aは、当該映像コンテンツに関する問題である第1問題を表す情報と、音声コンテンツに関する問題である第2問題を表す情報と、を制御装置100から受信する。これらの情報を制御装置100が送信するのは、ユーザU1の第1問題に対する回答である第1回答と、第2問題に対する回答である第2回答と、の少なくとも1つが正答であるか否かに基づいて、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたか否かを制御装置100が検知するためである。
【0083】
その後、ロッカー300のCPU321は、データ通信回路324aからこれらの情報を取得し、取得された情報によって表される第1問題及び第2問題を表示装置205b及びスピーカ209aの少なくとも1つに出力させる(ステップS63)。
【0084】
次に、ロッカー300のCPU321は、タッチスクリーン325又はマイクロフォン329bが出力する信号に基づいて、ユーザU1の第1回答と第2回答とを取得する。その後、CPU321は、第1回答を表す情報と第2回答を表す情報とを、制御装置100を宛先として、データ通信回路324aへ出力した後に(ステップS64)、視聴処理の実行を終了する。
【0085】
図14のステップ49で視聴処理が実行された後、ロッカー300のCPU321は、2度目の解錠拒否問い合せを出力する(ステップS45)。
【0086】
2度目の解錠拒否問い合せを受信した制御装置100は、図15のステップS64で出力された第1回答を表す情報と第2回答を表す情報とに基づいてコンテンツC1の視聴を検知すると解錠許可通知を返送し、検知しないと解錠禁止命令と視聴指示とを返送する。本実施例では、第1回答及び第2回答の双方が誤答であったため、コンテンツC1のユーザU1による視聴を制御装置100が検知せず、2度目の解錠禁止命令を返送する場合を例に挙げて以下説明する。
【0087】
ロッカー300のデータ通信回路324aが2度目の解錠禁止命令を受信すると、CPU321は、解錠が許可されなかったと判別し(ステップS46;No)、ステップS47からS49及びS45の処理を再度実行する。これにより、2度目の第1回答を表す情報及び2度目の第2回答を表す情報が出力された後に、3度目の解錠拒否問い合せが出力される(ステップS47からS49及びS45)。
【0088】
本実施例では、2度目の第1回答及び2度目の第2回答の少なくとも1つが正答であったため、コンテンツC1のユーザU1による視聴を制御装置100が検知し、3度目の解錠拒否問い合せに対して解錠許可通知を返送する場合を例に挙げて以下説明する。
【0089】
ロッカー300のデータ通信回路324aが解錠許可通知を受信すると、CPU321は、データ通信回路324aから当該通知を取得し、解錠が許可されたと判別する(ステップS46;Yes)。
【0090】
次に、ロッカー300のCPU321は、パスワードの入力を指示するメッセージを、タッチスクリーン325又はスピーカ329aに出力させる。ユーザU1は、メッセージを確認すると、配送完了通知に含まれるパスワード「password1」を入力させる入力操作をタッチスクリーン325に行う。タッチスクリーン325が当該入力操作に応じた信号を出力すると、CPU321は、出力された信号に基づいてパスワードを取得する(ステップS50)。
【0091】
その後、ロッカー300のCPU321は、図11の格納テーブルにおいて、ステップS41で取得された格納部ID「S1」に関連付けられたパスワード「password1」と、ステップS50で取得されたパスワードと、が一致するか否かを判別する(ステップS51)。このとき、ロッカー300のCPU321は、これらのパスワードが一致しないと判別すると(ステップS51;No)、格納部310を解錠させることなく、解錠制御処理の実行を終了する。
【0092】
これに対して、ロッカー300のCPU321は、これらのパスワードが一致すると判別すると(ステップS51;Yes)、格納部ID「S1」で識別される格納部310の扉312を解錠させる制御信号を駆動回路328へ出力する(ステップS52)。
【0093】
その後、ロッカー300のCPU321は、ロッカーID「300」及び格納部ID「S1」を含み、格納部ID「S1」で識別されるロッカー300の格納部310を解錠させたことを知らせる解錠報告を、制御装置100を宛先としてデータ通信回路324aへ出力してから(ステップS53)、解錠制御処理の実行を終了する。制御装置100は、解錠報告を受信すると、解錠報告に含まれるロッカーID「300」及び格納部ID「S1」が保存されているレコードを、図4の配送テーブルから削除する。
【0094】
図14のステップS43で出力された認証要求を、図2に示した制御装置100のデータ通信回路104aが受信すると、CPU101は、不図示のユーザ認証処理を実行する。ユーザ認証処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、データ通信回路104aから認証要求を取得し、認証要求に含まれるユーザID「U1」とPINとを取得する。次に、取得部110は、不図示のユーザテーブルにおいて、ユーザID「U1」と予め関連付けられて保存されているユーザU1のPINを取得する。その後、取得部110は、認証要求のPINと、ユーザテーブルのPINと、が一致するか否かを判別する。
【0095】
このとき、制御装置100の取得部110は、これらのPINが一致しないと判別すると、ユーザ認証が失敗したと判別し、ユーザ認証が失敗したことを表す情報を、ロッカー300を宛先としてデータ通信回路104aへ出力してから、ユーザ認証処理の実行を終了する。これに対して、CPU101は、これらのPINが一致すると判別すると、ユーザ認証が成功したと判別し、ユーザ認証が成功したことを表す情報を出力してから、ユーザ認証処理の実行を終了する。
【0096】
その後、図14のステップS45で出力された1度目の解錠許否問い合わせを、制御装置100のデータ通信回路104aが受信すると、CPU101は、格納部310の解錠を許可する又は禁止する、図16に示すような解錠許否処理の1度目の実行を行う。これにより、CPU101は、格納部310の解錠を禁止する、図3に示すような禁止部160、及び、格納部310の解錠を許可する許可部170として機能する。
【0097】
1度目の解錠許否処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、データ通信回路104aから解錠許否問い合わせを取得し、取得された解錠許否問い合わせに含まれるロッカーID「300」、格納部ID「S1」、及び、ユーザID「U1」を取得する(ステップS71)。次に、取得部110は、図4の配送テーブルにおいて、ロッカーID「300」及び格納部ID「S1」に関連付けられた物品ID「G1」を取得する。これにより、取得部110は、格納部ID「S1」で識別されるロッカー300の格納部310が格納する物品G1を特定する(ステップS72)。
【0098】
次に、制御装置100の禁止部160は、図5のステップS04と同様の処理を実行することで、物品G1に関連付けられたコンテンツが存在するか否かを判別する(ステップS73)。このとき、コンテンツが存在しないと判別されると(ステップS73;No)、後述されるステップS77の処理が実行される。
【0099】
本実施例では、禁止部160は、物品G1に関連付けられたコンテンツC1が存在すると判別する(ステップS73;Yes)。次に、禁止部160は、図5のステップS04と同様の処理を実行することで、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1によって視聴されていないと判別する(ステップS74;No)。その後、禁止部160は、格納部310の解錠を禁止する解錠禁止命令を、ロッカー300を宛先として、データ通信回路104aに出力する(ステップS75)。
【0100】
次に、制御装置100の指示部130は、図5のステップS06と同様の処理を実行することで、視聴指示を生成し、生成された視聴指示を、ロッカー300を宛先として、データ通信回路104aに出力してから(ステップS76)、解錠許否処理の1度目の実行を終了する。
【0101】
その後、視聴指示に従ってユーザU1が視聴開始操作をロッカー300に行い、図15のステップS61で、視聴開始操作に応じた1度目のコンテンツ送信要求が出力される。制御装置100のデータ通信回路104aが1度目のコンテンツ送信要求を受信すると、CPU101は、コンテンツ送信要求に応じてコンテンツを出力した後に、当該コンテンツが視聴されたか否かを検知する、図17に示すような検知処理の1度目の実行を行う。これにより、CPU101は、コンテンツが視聴されたか否かを検知する、図3に示すような検知部150として機能する。
【0102】
また、制御装置100の情報記憶部190は、コンテンツに関する問題とその正答とが予め保存されている、図18に示すような問題テーブルを予め記憶している。問題テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツに関する問題を表す情報と、当該問題の正答を表す情報と、が予め関連付けられて保存されている。
【0103】
本実施例では、コンテンツC1は、物品G1に関する注意事項を説明するコンテンツであり、映像コンテンツと音声コンテンツとの双方を含むとして説明を行う。このため、本実施例では、コンテンツC1に関する問題は、映像コンテンツに関する問題であって、映像コンテンツに含まれる注意事項を問う第1問題と、音声コンテンツ関する問題であって、音声コンテンツに含まれる注意事項を問う第2問題と、の双方を含むとして説明を行う。さらに、本実施例において、問題の正答は、第1問題の正答である第1正答と、第2問題の正答である第2正答と、の双方を含むとして説明を行う。
【0104】
1度目の検知処理の実行が開始されると、制御装置100の取得部110は、データ通信回路104aからコンテンツ送信要求を取得し(ステップS81)、取得されたコンテンツ送信要求に含まれるユーザID「U1」及びコンテンツID「./C1.mpg」を取得する(ステップS82)。
【0105】
次に、制御装置100の出力部140は、取得されたコンテンツID「./C1.mpg」で識別されるコンテンツC1を情報記憶部190から読み出し、読み出されたコンテンツC1を、コンテンツ送信要求を送信したロッカー300を宛先として、データ通信回路104aへ出力する(ステップS83)。
【0106】
その後、制御装置100の検知部150は、図18の問題テーブルにおいて、コンテンツID「./C1.mpg」に関連付けられた第1問題を表す情報と第2問題を表す情報とを取得する。次に、検知部150は、取得された情報を、ロッカー300を宛先として、データ通信回路104aへ出力する(ステップS84)。
【0107】
制御装置100のデータ通信回路104aは、第1問題を表す情報と第2問題を表す情報とを送信した後に、図15のステップS64で出力された1度目の第1回答を表す情報と、1度目の第2回答を表す情報と、をロッカー300から受信する。その後、制御装置100の検知部150は、これらの情報をデータ通信回路104aから取得する(ステップS85)。
【0108】
次に、制御装置100の検知部150は、図18の問題テーブルにおいて、コンテンツID「./C1.mpg」に関連付けられた第1正答を表す情報と第2正答を表す情報とを取得する。その後、検知部150は、1度目の第1回答を表す情報が第1正答を表す情報と一致しておらず、かつ、1度目の第2回答を表す情報が第2正答を表す情報と一致していないと判別する。このため、検知部150は、ユーザU1が第1問題及び第2問題の双方に正答しなかったと判別する(ステップS86;No)。次に、検知部150は、コンテンツC1に含まれる映像コンテンツがユーザU1によって見られておらず、かつ、音声コンテンツが聞かれていていないことを検知する。すなわち、検知部150は、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴を検知せず(ステップS87)、1度目の検知処理を終了する。
【0109】
その後、図14のステップS45で出力された2度目の解錠許否問い合わせが受信されると、制御装置100のCPU101は、図16に示した解錠許否処理の2度目の実行を行う。1度目の検知処理では、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴が検知されなかったため、ステップ71からS76の処理が実行されることで、2度目の解錠禁止命令と2度目の視聴指示とが出力される。
【0110】
その後、2度目の視聴指示に従って視聴開始操作が行われ、図15のステップS61で出力された2度目のコンテンツ送信要求が受信されると、制御装置100CPU101は、図17に示した検知処理の2度目の実行を行う。
【0111】
2度目の検知処理の実行が開始されると、ステップS81からS85の処理が再度実行されることで、2度目の第1回答を表す情報と、2度目の第2回答を表す情報と、が取得される(ステップS81からS85)。
【0112】
次に、制御装置100の検知部150は、2度目の第1回答を表す情報が第1正答を表す情報と一致しているとの判別、及び、2度目の第2回答を表す情報が第2正答を表す情報と一致しているとの判別の少なくとも1つを行う。このため、検知部150は、ユーザU1が第1問題及び第2問題の少なくとも1つに正答したと判別する(ステップS86;Yes)。
【0113】
次に、検知部150は、コンテンツC1に含まれる映像コンテンツがユーザU1によって見られたこと、及び、コンテンツC1に含まれる音声コンテンツが聞かれたことの少なくとも1つを検知する。すなわち、検知部150は、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴を検知する(ステップS88)。
【0114】
次に、制御装置100の保存部120は、図7の視聴テーブルに、視聴されたコンテンツC1のコンテンツID「./C1.mpg」と、視聴を行ったユーザU1のユーザID「U1」と、を関連付けて保存してから(ステップS89)、2度目の検知処理を終了する。
【0115】
その後、図14のステップS45で出力された3度目の解錠許否問い合わせが受信されると、制御装置100のCPU101は、図16に示した解錠許否処理の3度目の実行を行う。2度目の検知処理では、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたことが検知されたため、ステップ71からS73の処理が実行された後、禁止部160は、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたと判別する(ステップS74;Yes)。
【0116】
その後、制御装置100の許可部170は、格納部ID「S1」で識別される格納部310の解錠を許可する解錠許可通知を、ロッカー300を宛先として、データ通信回路104aに出力してから(ステップS77)、解錠許否処理の2度目の実行を終了する。
【0117】
これらの構成によれば、制御装置100は、物品G1を格納する格納部310を備えるロッカー300を制御する。また、制御装置100は、格納部310を解錠させる解錠操作を行うユーザU1によって、物品G1に関連付けられたコンテンツC1の映像コンテンツが見られておらず、かつ、音声コンテンツが聞かれていない場合に、格納部310の解錠を禁止する禁止部160を備える。このため、制御装置100は、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1に見られておらず、かつ、聞かれていない場合に、当該物品G1を格納した格納部310の解錠を禁止できる。
【0118】
また、これらの構成によれば、制御装置100は、ユーザU1によってコンテンツC1の映像コンテンツが見られた場合、音声コンテンツが聞かれた場合、及び、映像コンテンツが見られ、かつ、音声コンテンツが聞かれた場合の少なくとも1つの場合に、物品G1を格納した格納部310の解錠を許可する許可部170を備える。このため、制御装置100は、映像コンテンツがユーザU1によって見られた場合、音声コンテンツが聞かれた場合、及び、映像コンテンツが見られ、かつ、音声コンテンツが聞かれた場合の少なくとも1つの場合に、ユーザU1が格納部310から物品G1を取り出せるようすることができる。
【0119】
さらに、これらの構成によれば、物品G1に関連付けられたコンテンツC1は、物品G1に関する注意事項を説明するコンテンツである。このため、制御装置100の禁止部160は、物品G1の注意事項がユーザU1によって見られておらず、かつ、聞かれていない場合に、物品G1を格納した格納部310の解錠を禁止する。よって、制御装置100は、ユーザU1が注意事項を見聞きする前に物品G1がユーザU1に引き渡されることを抑制できる。また、制御装置100の許可部170は、物品G1に関する注意事項がユーザU1によって見られた場合、聞かれた場合、及び、見られ、かつ、聞かれた場合の少なくとも1つの場合に、物品G1を格納した格納部310の解錠を許可する。よって、制御装置100は、ユーザU1が物品G1に関する注意事項を見た後に、聞いた後に、又は、見聞きした後に、物品G1をユーザU1に引き渡すことができる。また、物品G1に関する注意事項は、物品G1の使用時の注意事項、保管時の注意事項、及び、運搬時の注意事項の少なくとも1つを含むため、制御装置100は、ユーザU1による物品G1の使用時の安全性、保管時の安全性、及び、運搬時の安全性の少なくとも1つを向上できる。
【0120】
また、これらの構成によれば、制御装置100は、コンテンツC1の映像コンテンツが見られておらず、かつ、コンテンツC1の音声コンテンツが聞かれていない場合に、ユーザU1に当該映像コンテンツを見るように指示すること、及び、当該音声コンテンツを聞くように指示すること、の少なくとも1つを行う指示部130を備える。また、制御装置100は、コンテンツC1を出力する出力部140と、ユーザU1によって映像コンテンツが見られたこと、及び、音声コンテンツが聞かれたことの少なくとも1つを検知する検知部150と、を備える。さらに、制御装置100の許可部170は、当該見られたこと、及び、聞かれたことの少なくとも1つが検知されると、物品G1を格納する格納部310の解錠を許可する。これらのため、制御装置100は、格納部310の解錠が許可されるために必要な動作をユーザU1に指示でき、ユーザU1は、指示に従って動作すれば格納部310を解錠させることができるため、制御装置100は、ユーザU1の利便性を向上させることができる。
【0121】
さらに、これらの構成によれば、制御装置100の出力部140は、出力されたコンテンツC1に関する問題を出力する。また、制御装置100の検知部150は、出力された問題に対するユーザU1の回答が正答であると、コンテンツC1の映像コンテンツが見られたこと、及び、音声コンテンツが聞かれたことの少なくとも1つを検知する。これらのため、制御装置100は、コンテンツC1がユーザU1によって見られたこと、及び、聞かれたことの少なくとも1つを精度良く検知できる。
【0122】
<実施例1の変形例1>
実施例1では、ユーザU1がロッカー300に到着するまでに視聴指示に従わなかった場合を例に挙げて説明したが、本変形例では、ユーザU1が視聴指示に従った場合を例に挙げて説明する。
【0123】
携帯端末200に表示された視聴指示に従って、視聴開始操作をユーザU1が入力装置205cに行うと、入力装置205cは、当該操作に応じた信号を出力する。入力装置205cから当該信号が出力されると、携帯端末200のCPU201は、図19に示すような携帯視聴処理の実行を開始し、図14のステップS42及びS43と同様の処理を実行する。これにより、CPU201は、ユーザU1のユーザID「U1」及びPINを取得し、ユーザID「U1」及びPINを含む認証要求を、制御装置100を宛先として出力する(ステップS91及びS92)。
【0124】
携帯端末200のデータ通信回路204aが認証要求を送信した後に、ユーザ認証が失敗したことを表す情報を受信すると(ステップS93;No)、CPU201は、ステップS91から上記処理を繰り返す。これに対して、ユーザ認証が成功したことを表す情報が受信されると(ステップS93;Yes)、CPU201は、図15に示した視聴処理のステップS61からS64と同様の処理を実行した後に(ステップS94からS97)、携帯視聴処理の実行を終了する。これにより、携帯端末200は、コンテンツ送信要求の送信、コンテンツC1の受信及び出力、コンテンツC1に関する第1問題及び第2問題の受信及び出力、並びに、ユーザU1の第1回答及び第2回答の取得及び送信を順に行う。
【0125】
図19のステップS94によって出力されたコンテンツ送信要求を受信すると、制御装置100は、図17に示した検知処理の実行を開始し、ステップS81からS85の処理を実行する。これにより、制御装置100は、コンテンツC1の送信、第1問題及び第2問題を表す情報の送信、及び、第1回答及び第2回答を表す情報の受信を順に行う。
【0126】
本変形例では、第1回答及び第2回答が誤答であった場合を例に挙げて説明する。このため、制御装置100は、ステップS86及びS87の処理を実行することで、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたことを検知せずに、検知処理の実行を終了する。
【0127】
その後、物品G1がロッカー300に配送された後に、ユーザU1がロッカー300に到着し、解錠操作等をロッカー300に行うと、ロッカー300は、図14に示した解錠制御処理の実行を開始する。次に、ロッカー300は、実施例1と同様に、ステップS41からS45の処理を実行することで(ステップS41からS45)、解錠拒否問い合せを制御装置100へ送信する。
【0128】
本変形例では、ユーザU1は、ロッカー300に到着するまでに、視聴指示に従って視聴開始操作を携帯端末200に行ったが、制御装置100は、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴を検知しなかった。このため、ロッカー300は、解錠禁止命令を制御装置100から受信し、物品G1を格納する格納部310の解錠が許可されなかったと判別する(ステップS46;No)。その後、ロッカー300は、実施例1と同様に、コンテンツC1の視聴指示を出力するステップS47から処理を継続する(ステップS47からS53)。
【0129】
<実施例1の変形例2>
実施例1の変形例1では、ユーザU1が、ロッカー300に到着するまでに視聴指示に従って視聴開始操作を携帯端末200に行ったが、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴を制御装置100が検知しなかった場合を例に挙げて説明した。しかし、本変形例では、ユーザU1がロッカー300に到着するまでにユーザU1によるコンテンツC1の視聴が検知される場合を例に挙げて説明する。
【0130】
携帯端末200によって送信されたコンテンツ送信要求を受信すると、制御装置100は、図17の検知処理を実行することで、第1回答を表す情報及び第2回答を表す情報を携帯端末200から受信する。
【0131】
本変形例では、第1回答及び第2回答の少なくとも1つが正答であった場合を例に挙げて説明する。このため、制御装置100は、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されたことを検知する。
【0132】
その後、物品G1がロッカー300に配送された後に、ロッカー300に到着したユーザU1が解錠操作等をロッカー300に行うと、ロッカー300は、図14に示した解錠制御処理の実行を開始する。次に、ロッカー300は、実施例1の変形例1と同様に、ステップS41からS45の処理を実行することで(ステップS41からS45)、解錠拒否問い合せを制御装置100へ送信する。
【0133】
本変形例では、ユーザU1のロッカー300への到着前に、ユーザU1によるコンテンツC1の視聴が検知されているので、ロッカー300は、解錠許可通知を制御装置100から受信する。このため、ロッカー300は、実施例1の変形例1と異なり、物品G1を格納する格納部310の解錠が許可されたと判別する(ステップS46;Yes)。その後、ロッカー300は、パスワードを取得するステップS50から処理を継続する(ステップS50からS53)。これにより、ロッカー300は、取得されたパスワードと、図11の格納テーブルに保存されたパスワードと、が一致すると格納部310の解錠を行う。
【0134】
これらの構成によれば、制御装置100の指示部130は、配送要求が受信されると、配送が求められた物品G1の名宛人であるユーザU1の携帯端末200へ、コンテンツC1の視聴を指示する視聴指示を送信する。また、ユーザU1は、ロッカー300に到着する前であっても、視聴指示に従って携帯端末200でコンテンツC1を視聴できる。このため、制御装置100は、解錠が許可されるために必要な動作をユーザU1が行うタイミングの自由度を向上させることができる。
【0135】
<実施例1の変形例3>
実施例1では、制御装置100の指示部130は、図16のステップS76で、ユーザU1によって操作されたロッカー300を宛先として視聴指示を出力すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、本変形例に係る制御装置100の指示部130は、ステップS76で、ユーザU1の電子メールアドレスを宛先とし、視聴指示を含む電子メール出力する。
【0136】
また、実施例1では、ロッカー300のCPU321は、図14に示した解錠制御処理を実行すると説明した。このとき、ステップS47で、CPU321は、データ通信回路324aが受信した視聴指示を、ロッカー300のタッチスクリーン325又はスピーカ329aに出力させると説明した。また、ユーザU1が視聴指示に従って視聴開始操作をタッチスクリーン325に行うと(ステップS48;Yes)、CPU321は、図15の視聴処理を実行してから(ステップS49)、ステップS45に戻って処理を繰り返すと説明した。
【0137】
しかし、これらに限定される訳では無い。本変形例に係るロッカー300のCPU321は、図20に示すような解錠制御処理を実行する。図20の解錠制御処理の実行を開始すると、ロッカー300のCPU321は、図14のステップS41からS45と同様の処理を実行する(ステップS101からS105)。その後、CPU321は、解錠が禁止されたと判別すると(ステップS106;No)、携帯端末200で視聴指示を確認するように指示するメッセージである確認指示をタッチスクリーン325又はスピーカ329aに出力させた後に(ステップS107)、解錠制御処理の実行を終了する。
【0138】
その後、携帯端末200を用いて視聴指示を確認したユーザU1によって視聴開始操作が携帯端末200に行われると、本変形例に係る携帯端末200は、図19に示した携帯視聴処理を実行することで、コンテンツ送信要求を制御装置100へ送信する。また、コンテンツ送信要求を受信した制御装置100は、図17の検知処理を実行することで、コンテンツC1を返信する共に、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたか否かを検知する。
【0139】
コンテンツC1を視聴し終えたユーザU1は、ロッカー300のタッチスクリーン325に解錠操作等を再度行い、タッチスクリーン325が当該操作に応じた信号出力すると、ロッカー300のCPU321は、図20の解錠制御処理を再度実行する。
【0140】
解錠制御処理の実行を再度開始すると、ロッカー300のCPU321は、ステップS101からS105の処理を再度実行する。このとき、制御装置100によって視聴が検知されていないと、ロッカー300のCPU321は、解錠が許可されなかったと判別し(ステップS106;No)、ステップS107の処理を再度実行した後に、解錠制御処理の実行を終了する。
【0141】
これに対して、視聴が検知されていると、ロッカー300のCPU321は、解錠が許可されたと判別する(ステップS106;Yes)。その後、CPU321は、図14のステップS50からS53と同様の処理を実行することで(ステップS108からS111)、格納部310を解錠させた後に、解錠制御処理の実行を終了する。
【0142】
これらの構成によれば、制御装置100は、視聴指示及びコンテンツC1を携帯端末200へ送信する。また、携帯端末200は、視聴指示を表示し、視聴指示に従ったユーザU1によって視聴開始操作が行われると、コンテンツC1を表示出力又は音声出力する。このため、制御装置100が視聴指示及びコンテンツC1をロッカー300に送信し、ロッカー300が視聴指示及びコンテンツC1を表示出力又は音声出力する場合と比べて、制御装置100は、ユーザU1がロッカー300を専用する時間を短くできる。よって、制御装置100は、ロッカー300の利用効率を向上できる。本実施例において、ロッカー300の利用効率は、例えば、単位時間におけるロッカー300を利用したユーザの数で表される。
【0143】
本変形例では、ロッカー300は、図20のステップS107において、携帯端末200で視聴指示を確認するように指示するメッセージを表示等した後に、解錠制御処理の実行を終了すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、ロッカー300は、図20のステップS107の処理を実行した後に、ステップS105に戻って処理を繰り返しても良い。
【0144】
<実施例1の変形例4>
実施例1では、ロッカー300の格納部310を解錠させる解錠操作を、名宛人であるユーザU1がロッカー300に行うと説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例では、解錠操作は、例えば、ユーザU1にパスワードを伝えられると共に、物品G1の取り出しを委任された受任者によって行われる。
【0145】
本変形例に係るロッカー300のCPU321は、図14のステップS42において、ユーザU1のユーザID「U1」及びPINではなく、受任者のユーザID及びPINを取得する。また、本変形例に係る制御装置100のCPU101は、認証要求に含まれる受任者のユーザID及びPINに基づいてユーザ認証をする。
【0146】
また、ロッカー300のCPU321は、図14のステップS45において、ユーザU1のユーザID「U1」ではなく、受任者のユーザIDを含む解錠許否問い合わせを出力する。さらに、制御装置100のCPU101は、解錠許否問い合わせに含まれる受任者のユーザIDを用いて、図16の解錠許否処理を実行する。すなわち、ロッカー300のCPU321は、コンテンツC1が受任者によって視聴されていると判別すると(ステップS74;Yes)、ロッカー300を宛先として、解錠許可通知を出力する(ステップS77)。これに対して、制御装置100のCPU321は、コンテンツC1が受任者によって視聴されていないと判別すると(ステップS74;No)、解錠禁止通知及び視聴指示を出力する(ステップS75及びS76)。
【0147】
さらに、ロッカー300のCPU321は、図15のステップS61において、受任者のユーザIDを含むコンテンツ送信要求を出力し、制御装置100のCPU101は、コンテンツ送信要求に含まれる受任者のユーザIDを用いて、図17の検知処理を実行する。
【0148】
<実施例1の変形例5>
実施例1では、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ること、及び、音声コンテンツを聞くこと、の少なくとも1つを意味すると説明した。また、実施例1では、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ておらず、かつ、音声コンテンツを聞いていないことを意味すると説明した。
【0149】
しかし、本変形例では、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ること、及び、音声コンテンツを聞くこと、の双方を意味する。また、本変形例では、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ていないこと、及び、音声コンテンツを聞いていないこと、の少なくとも1つを意味する。
【0150】
このため、本変形例に係る制御装置100の指示部130は、図5のステップS05において、図7の視聴テーブルにおいて、コンテンツID「./C1.mpg」とユーザID「U1」とが関連付けられていると、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されていると判別する(ステップS05;Yes)。すなわち、指示部130は、ユーザU1によってコンテンツC1に含まれる映像コンテンツが見られ、かつ、コンテンツC1に含まれる音声コンテンツが聞かれたと判別する。
【0151】
これに対して、制御装置100の指示部130は、コンテンツID「./C1.mpg」とユーザID「U1」とが関連付けられていないと、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されていないと判別する(ステップS05;No)。すなわち、指示部130は、ユーザU1によって映像コンテンツが見られていないとの判別、及び、音声コンテンツが聞かれていないとの判別の少なくとも1つを行う。その後、指示部130は、ユーザU1に当該映像コンテンツを見ること、及び、当該音声コンテンツを聞くこと、の双方を指示する視聴指示を出力する。すなわち、指示部130は、ユーザU1にコンテンツC1を視聴するように指示する(ステップS06)。
【0152】
また、本実施例に係る制御装置100の検知部150は、図17のステップS86において、映像コンテンツに関する第1問題、及び、音声コンテンツに関する第2問題の双方にユーザU1が正答したと判別すると(ステップS86;Yes)、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されたことを検知する(ステップS88)。すなわち、検知部150は、ユーザU1によって映像コンテンツが見られており、かつ、音声コンテンツが聞かれていることを検知する。
【0153】
これに対して、制御装置100の検知部150は、第1問題及び第2問題の少なくとも1つにユーザU1が正答しなかったと判別すると(ステップS86;No)、ユーザU1によって映像コンテンツが見られていないこと、及び、音声コンテンツが聞かれていないことの少なくとも1つを検知する。すなわち、検知部150は、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されていないことを検知する(ステップS87)。
【0154】
その後、図16のステップS74において、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されていないと判別されると(ステップS74;No)、制御装置100の禁止部160は、解錠禁止命令を出力する(ステップS75)。これに対して、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されていると判別されると(ステップS74;Yes)、許可部170は、解錠許可通知を出力する(ステップS77)。
【0155】
これらの構成によれば、制御装置100の禁止部160は、格納部310を解錠させる解錠操作を行うユーザU1によって、物品G1に関連付けられたコンテンツC1に含まれる映像コンテンツが見られていない場合、コンテンツC1に含まれる音声コンテンツが聞かれていない場合、及び、映像コンテンツが見られておらず、かつ、音声コンテンツが聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、格納部310の解錠を禁止する。このため、制御装置100は、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1に見られていない場合、聞かれていない場合、及び、見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、当該物品G1を格納したロッカー300が備える格納部310の解錠を禁止できる。
【0156】
また、これらの構成によれば、制御装置100は、ユーザU1によって、コンテンツC1の映像コンテンツが見られ、かつ、コンテンツC1の音声コンテンツが聞かれた場合に、物品G1を格納した格納部310の解錠を許可する許可部170を備える。このため、制御装置100は、コンテンツC1がユーザU1によって見られ、かつ、聞かれた場合に、ユーザU1が格納部310から物品G1を取り出せるようすることができる。
【0157】
本変形例では、コンテンツは、映像コンテンツと音声コンテンツとの双方を含み、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ること、及び、音声コンテンツを聞くこと、の双方を意味すると説明した。また、本変形例では、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ていないこと、及び、音声コンテンツを聞いていないこと、の少なくとも1つを意味すると説明した。しかし、これらに限定される訳では無く、コンテンツは、映像コンテンツと音声コンテンツとの双方を含んでも良いし、映像コンテンツを含むが音声コンテンツを含まなくても良い。また、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ることを意味し、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ていないことを意味しても良い。
【0158】
また、これらに限定される訳では無く、コンテンツは、映像コンテンツと音声コンテンツとの双方を含んでも良いし、音声コンテンツを含むが映像コンテンツを含まなくても良い。また、コンテンツの視聴とは、音声コンテンツを聞くことを意味し、コンテンツを視聴していないとは、音声コンテンツを聞いていないことを意味しても良い。
【0159】
<実施例1の変形例6>
実施例1では、物品G1を配送業者の従業員が配送すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例では、地上を走行する無人地上車両であり、図21に示すような配送機400が物品G1を配送する。
【0160】
このため、本変形例に係る保管システム1は、図22に示すように、実施例1で説明された制御装置100、携帯端末200、及びロッカー300と、配送機400と、を備える。
【0161】
配送機400は、配送業者の営業所に配置されており、図21に示すような車輪431及び432を含む複数の車輪を備える車台440と、車台440の前面に設置され、かつ、配送機400の前方が撮像範囲に含まれるように光軸及び画角が調整された撮像装置450と、を備える。
【0162】
撮像装置450は、デジタル式のステレオカメラであり、互いに視差を有する2枚の画像を表す信号を出力する。このような信号が出力されるのは、視差に基づいて、配送機400の前方にある障害物又は配送機400の前方にいるユーザの三次元座標値及びサイズ等を特定できるようにするためである。
【0163】
さらに、配送機400は、車台440の上に設置されたロッカー460を備える。ロッカー460は、複数の格納部410及び制御装置420を備えている。ロッカー460は、唯1つの格納部410を備えても良い。
【0164】
ロッカー460の格納部410は、扉枠411、扉412、デッドボルト413、ストライク414、及び、不図示のモータを備えている。ロッカー460のこれらの構成及び機能は、図9に示したロッカー300の扉枠311、扉312、デッドボルト313、ストライク314、及び、不図示のモータの構成及び機能と同様である。
【0165】
ロッカー460が備える制御装置420は、格納部410に格納された物品を配送するために、撮像装置450から出力される信号に基づいて、障害物を避けながら走行するように複数の車輪を回転させる。
【0166】
制御装置420は、不図示のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、データ通信回路、タッチスクリーン、及び、スピーカを備える。制御装置420が備えるこれらの構成及び機能は、図10に示したロッカー300が備えるCPU321、RAM322、ROM323a、フラッシュメモリ323b、データ通信回路324a、タッチスクリーン325、及び、スピーカ329aの構成及び機能と同様である。
【0167】
制御装置420は、不図示のGPS(Global Positioning System)回路、入出力ポート、及び、駆動回路をさらに備える。不図示のGPS回路は、GPS衛星から発せられたGPS信号を受信し、受信されたGPS信号に基づいて配送機400の緯度及び経度を計測し、計測された緯度及び経度を表す信号を出力する。
【0168】
不図示の入出力ポートは、不図示のケーブルを介して、撮像装置450に接続されており、不図示のCPUが出力する信号を撮像装置450に出力し、撮像装置450が出力する信号をCPUへ入力する。
【0169】
不図示の駆動回路は、不図示の複数のケーブルを介して、複数の扉412がそれぞれ備える不図示のモータと、複数の車輪をそれぞれ回転させる不図示の複数のモータと、に接続されており、不図示のCPUが出力する信号に従ってそれぞれのモータを駆動させる。
【0170】
ロッカー460は、格納部410に格納された物品を、ロッカー460からロッカー300に積み替えるロボットアーム470をさらに備える。ロボットアーム470は、垂直多関節ロボットであり、ロッカー460の制御装置420が備える不図示の入出力ポートから出力される信号に従って不図示のモータを駆動させる駆動回路と、モータによって平行に開閉させられる二爪式のグリッパー471と、を備える。
【0171】
また、ロボットアーム470は、グリッパー471に搭載され、グリッパー471の爪先が撮像範囲に含まれるように光軸及び画角が調整された撮像装置480と、不図示のモータによって可動させられる複数の関節構造及び関節構造を中心として可動する複数のアーム472と、を備える。グリッパー471は、二爪式に限定される訳で無く、三本以上の爪を有しても良いし、二本の爪の代わりに複数本の指を有しても良い。
【0172】
ロボットアーム470が備える撮像装置480は、デジタル式のステレオカメラであり、制御装置420が備える不図示の入出力ポートから出力される信号に応じて撮像を行い、互いに視差を有する2つの画像を表す信号を制御装置420へ出力する。このような信号が制御装置420へ出力されるのは、2つの画像が有する視差に基づいて、グリッパー471の摘持対象物とされる物品の3次元空間における位置座標及びサイズ等を制御装置420が特定するためである。
【0173】
配送業者の従業員は、物品G1を営業所まで持ち帰ると、物品G1を配送機400の格納部410に入れてから、伝票に印刷された配送ID「D1」及び配送先の住所を確認する。その後、従業員は、配送ID「D1」及び配送先の住所を入力させる操作を配送機400が備える不図示のタッチスクリーンに行う。
【0174】
配送機400のタッチスクリーンが当該操作に応じた信号を出力すると、配送機400の不図示のCPUは、図23に示すような配送処理の実行を開始する。配送処理の実行が開始されると、CPUは、タッチスクリーンが出力する信号に基づいて配送ID「D1」及び配送先の住所を表す情報を取得する(ステップS121)。次に、CPUは、不図示のフラッシュメモリが予め記憶している不図示の住所テーブルから、取得された住所を表す情報に対応付けられた緯度及び経度を表す情報を取得する。
【0175】
次に、配送機400のCPUは、不図示のGPS回路から出力される信号に基づいて、配送機400の緯度及び経度を特定する。その後、配送機400のCPUは、例えば、道路といった配送機400が移動可能な部分経路に関する情報が予め保存されている不図示の部分経路テーブルから複数のレコードを読み出す。部分経路テーブルは、不図示のフラッシュメモリに予め保存されており、部分経路テーブルの各レコードには、部分経路の始点ノードの緯度及び経度と、当該部分経路の終点ノードの緯度及び経度と、当該部分経路であるエッジの長さと、が対応付けられて予め保存されている。
【0176】
配送機400のCPUは、特定された配送機400の緯度及び経度と、読み込まれた複数のレコードにそれぞれ保存されている部分経路であるエッジの長さ並びにノードの緯度及び経度と、配送先の緯度及び経度と、を用いて、例えば、ダイクストラ法といった経路探索アルゴリズムを実行する。これにより、CPUは、配送機400の現在位置から、配送先までの最短の全体経路を算出し、算出された全体経路を配送経路として決定する(ステップS122)。
【0177】
次に、配送機400のCPUは、配送経路を順行させるために、GPS回路から信号を取得し、取得された信号で表される配送機400の緯度及び経度と、配送経路に含まれる複数の未通過のノードの内で最も近いノードの緯度及び経度と、の相違を縮小させるような走行を行うための制御信号を生成する。その後、CPUは、生成された制御信号を、複数の車輪を回転させる不図示のモータに接続された不図示の駆動回路へ出力する(ステップS123)。次に、配送機400のCPUは、未通過のノードが存在する間、GPS回路から信号を取得する処理から上記処理を繰り返す。
【0178】
その後、配送機400のCPUは、未通過のノードが存在しなくなると、配送機400が配送先に到着したと判別し、配送処理の実行を終了する。
【0179】
その後、配送機400のCPUは、配送機400が備える格納部410の開口部の位置座標及びサイズを、不図示のフラッシュメモリから読み出す。また、CPUは、ロボットアーム470が備える撮像装置480の撮像範囲に、ロッカー300が備える格納部310が含まれるように、ロボットアーム470を動作させる制御信号を出力する。次に、CPUは、撮像を命じる制御信号を撮像装置480に出力し、撮像装置480から出力された信号に基づいて、ロッカー300が備える格納部310の開口部の位置座標及びサイズを算出する。
【0180】
その後、配送機400のCPUは、読み出された格納部410の開口部の位置座標及びサイズと、算出された格納部310の開口部の位置座標及びサイズと、に基づいて、格納部410に格納された物品を格納部310へロボットアーム470に積み替えさせるための制御信号を生成する。その後、CPUは、生成された制御信号をロボットアーム470へ出力し、ロボットアーム470は、制御信号に従って動作することで、物品G1の積み替えを行う。
【0181】
その後、配送機400のCPUは、ステップS121で取得された配送ID「D1」と、物品G1を格納したロッカー300の格納部310を識別する格納部ID「S1」と、を含み、格納部310の施錠を命じる施錠命令を生成する。次に、CPUは、施錠命令を、制御装置100を宛先として、不図示のデータ通信回路へ出力する。その後、配送機400のCPUは、配送経路を逆行するための制御信号を出力することで、配送業者の営業所へ帰還する。
【0182】
制御装置100のデータ通信回路104aが施錠命令を受信すると、CPU101は、データ通信回路104aから施錠命令を取得し、施錠命令に含まれる配送ID「D1」を取得する。次に、CPU101は、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」と関連付けられたロッカーID「300」を取得し、ロッカーID「300」で識別されるロッカー300を宛先として、施錠命令をデータ通信回路104aへ出力する。
【0183】
ロッカー300のデータ通信回路324aが施錠命令を受信すると、ロッカー300のCPU321は、図12に示した施錠制御処理を実行する。これにより、CPU321は、ステップS21からS25の処理を実行することで、施錠命令に含まれる配送ID「D1」及び格納部ID「S1」を取得し、取得された格納部ID「S1」で識別される格納部310を施錠させる。
【0184】
本変形例において、配送機400は、ロボットアーム470を備え、ロボットアーム470を用いて物品G1を配送機400からロッカー300へ積み替えると説明したが、これに限定される訳では無い。ロッカー300が、ロボットアーム470の構成及び機能と同様の構成及び機能を有する不図示のロボットアームを備え、当該ロボットアームを用いて物品G1を配送機400からロッカー300へ積み替えても良い。
【0185】
また、本変形例では、配送機400は、施錠命令を制御装置100へ送信し、制御装置100は、受信した施錠命令をロッカー300へ転送すると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、施錠命令の転送を行わなくとも良く、配送機400は、施錠命令を制御装置100ではなく、ロッカー300へ送信しても良い。
【0186】
さらに、本変形例において、配送機400は、配送業者の営業所に配置されており、配送業者の従業員は、配送機400の格納部410に物品G1を入れた後に、配送機400に配送ID「D1」及び配送先の住所を入力させる入力操作を行うと説明したが、これに限定される訳では無い。配送機400は、物品G1を販売する企業Rの営業所に配置されており、企業Rの従業員が、格納部410に物品G1を入れた後に入力操作を行っても良い。
【0187】
また、企業Rの従業員が配送機400を操作することに限定される訳ではない。企業Rの従業員が、格納部410に物品G1を入れた後に、制御装置100の入力装置105cへ配送ID「D1」を入力させる操作を行っても良い。この場合、制御装置100の入力装置105cが当該操作に応じた信号を出力すると、制御装置100のCPU101は、当該信号に基づいて配送ID「D1」を取得する。次に、CPU101は、図4の配送テーブルにおいて、取得された配送ID「D1」に関連付けられた配送先の住所を表す情報を取得し、取得された配送ID「D1」及び配送先の住所を表す情報を含む配送命令を、配送機400を宛先として、データ通信回路104aへ出力する。その後、配送機400のデータ通信回路が配送命令を受信すると、配送機400のCPUは、受信された配送命令に含まれる配送ID「D1」及び配送先の住所を表す情報を取得する。その後、配送機400のCPUは、図23のステップS122及びS123と同様の処理を実行することで、配送先まで物品G1を配送する。
【0188】
本実施例では、配送機400は、複数の車輪を備えると説明したが、これに限定される訳では無く、複数の関節を有する二本の脚を備え、二足歩行しても良い。
【0189】
さらに、本変形例において、配送機400は、無人走行車両であると説明したが、必ずしも無人である必要はなく、制御装置420による制御を除き、自律して走行する物体であれば、人が乗っていても良い。
【0190】
<実施例1の変形例7>
実施例1の変形例6では、保管システム1は、ロッカー300と、無人走行車両であり、図21に示したロボットアーム470を備える配送機400と、を備え、配送機400は、ロボットアーム470を用いて配送機400からロッカー300へ物品G1を積み替えると説明した。
【0191】
しかし、これに限定される訳では無く、本変形例に係る保管システム1は、例えば、ドローンといった無人航空機である、図24に示すような配送機500を備える。また、本変形例に係るロッカー300は、図21に示したロボットアーム470の構成及び機能と同様の構成及び機能を有する不図示のロボットアームを備え、当該ロボットアームを用いて、配送機500からロッカー300へ物品G1を積み替える。
【0192】
配送機500は、配送機500の姿勢及び飛行を制御する制御装置520と、制御装置520から右前方、左前方、左後方、及び、右後方にそれぞれ突出したプロペラアーム531から534と、を備える。また、配送機500は、プロペラアーム531から534の先端にそれぞれ設置されたプロペラ541から544と、制御装置520の制御に従ってプロペラ541から544を回転させる不図示のモータと、を備える。
【0193】
さらに、配送機500は、制御装置520の上面に設けられ、配送機500の前方を撮像範囲に含むように光軸及び画角が調整された撮像装置551と、制御装置520の下面から下方に突出しており、制御装置520を支持する支持脚559と、を備えている。撮像装置551は、デジタル式のステレオカメラであり、制御装置520から出力される信号に応じて撮像を行い、撮像により得られた互いに視差を有する2枚の画像を表す信号を制御装置520へ出力する。
【0194】
また、配送機500は、制御装置520の下面に固定されたロッカー560を備えている。ロッカー560は、複数の格納部510を備えており、格納部510が有する構成及び機能は、図21に示した配送機400の格納部410が有する構成及び機能と同様である。
【0195】
配送機500の制御装置520は、不図示のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、データ通信回路、タッチスクリーン、GPS回路、入出力ポート、駆動回路、及び、スピーカを備える。配送機500の制御装置520が備えるこれらの構成及び機能は、配送機400の制御装置420が備える不図示のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、データ通信回路、タッチスクリーン、GPS回路、及び、スピーカが有する構成及び機能と同様である。
【0196】
配送機500の入出力ポートは、撮像装置551と接続された不図示のケーブルに接続されており、CPUが出力する信号を撮像装置551に出力し、撮像装置551が出力する信号をCPUへ入力する。
【0197】
また、制御装置520の駆動回路は、プロペラ541から544を回転させる不図示のモータにそれぞれ接続された不図示のケーブルに接続されており、CPUが出力する信号に従って、プロペラ541から544を回転させる不図示のモータを駆動させる。
【0198】
配送機500の不図示のCPUは、物品G1の配送のために、図23に示した配送処理を実行する。配送処理の実行が開始されると、CPUは、ステップS121及びS122の処理を実行することで、配送経路を決定する。
【0199】
次に、配送機500のCPUは、離陸するための制御信号を、プロペラ541から544のモータを駆動させる駆動回路へ出力してから、配送経路を順行して飛行するための制御信号を生成して出力する(ステップS123)。その後、CPUは、配送機500が配送先に到着したと判別すると、ロッカー300から予め定められた距離よりも近い距離にある近傍の地点に着陸する、又は、ロッカー300の近傍の地点の上空において、予め定められた高度よりも低い高度でホバリング飛行を継続するための制御信号を生成する。次に、CPUは、生成された制御信号を出力した後に、配送処理の実行を終了する。
【0200】
その後、配送機500のCPUは、配送ID「D1」を含み、配送先へ到着したことを知らせる到着報告を、制御装置100を宛先として、不図示のデータ通信回路へ出力する。
【0201】
制御装置100のデータ通信回路104aが到着報告を受信すると、CPU101は、データ通信回路104aから到着報告を取得し、到着報告に含まれる配送ID「D1」を取得する。次に、CPU101は、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」と関連付けられたロッカーID「300」を取得し、ロッカーID「300」で識別されるロッカー300を宛先として、物品G1を配送機500からロッカー300へ積み替えることを命じる積替命令と、施錠命令と、をデータ通信回路104aへ出力する。
【0202】
ロッカー300のデータ通信回路324aが積替命令と施錠命令とを受信すると、ロッカー300のCPU321は、実施例1の変形例6と同様の処理を実行することで、不図示のロボットアームに物品G1を配送機500からロッカー300に積み替えさせるための制御信号を生成し、生成された信号をロボットアームへ出力する。その後、ロボットアームによる物品G1の積み替えが終了すると、積み替えが完了したことを知らせる積替完了報告を、制御装置100を宛先として、データ通信回路324aへ出力する。その後、ロッカー300のCPU321は、施錠命令に従って、図12に示した施錠制御処理を実行することで、物品G1を格納する格納部310を施錠する。
【0203】
制御装置100は、ロッカー300から積替完了報告を受信すると、積替完了報告を配送機500へ転送する。その後、配送機500は、積替完了報告を受信すると、営業所への帰還を開始する。
【0204】
本変形例において、ロッカー300は、不図示のロボットアームを備え、当該ロボットアームを用いて物品G1を配送機500からロッカー300へ積み替えると説明したが、これに限定される訳では無い。配送機500が不図示のロボットアームを備え、当該ロボットアームを用いて物品G1を配送機500からロッカー300へ積み替えても良い。
【0205】
また、本変形例では、配送機500は、到着報告を制御装置100へ送信し、到着報告を受信した制御装置100は、積替命令と施錠命令とをロッカー300へ送信すると説明したが、これに限定される訳では無い。配送機500は、到着報告を制御装置100へ送信せず、かつ、積替命令と施錠命令とをロッカー300へ送信しても良い。さらに、本変形例では、ロッカー300は、積替完了報告を制御装置100へ送信し、制御装置100は、受信した積替完了報告を配送機500へ転送すると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、積替完了報告の転送を行わなくとも良く、ロッカー300は、積替完了報告を制御装置100ではなく、配送機400へ送信しても良い。
【0206】
また、本変形例において、配送機500は、無人航空機であると説明したが、必ずしも無人である必要はなく、制御装置520による制御を除き、自律して飛行する物体であれば、人が乗っていても良い。
【0207】
<実施例1の変形例8>
実施例1では、制御装置100は、図5のステップS06において、視聴指示を含み、ユーザU1の電子メールアカウントを宛先とする電子メールを出力すると説明した。また、制御装置100は、図13のステップS34において、配送完了通知を含み、ユーザU1の電子メールアカウントを宛先とする電子メールを出力すると説明した。さらに、携帯端末200は、電子メールクライアントとして機能するプログラムを実行することで、これらの電子メールを受信して表示すると説明した。
【0208】
しかし、これらに限定される訳では無く、携帯端末200は、不図示の企業Rによって配布されるアプリケーションを実行することで、視聴指示及び配送完了通知を受信して表示しても良い。企業Rによって配布されるアプリケーションは、プッシュ送信されたメッセージを表示する機能を有していればどのようなアプリケーションであっても良く、例えば、チャット機能又はSMS(Short Message Service)機能を有していても良い。
【0209】
このため、制御装置100は、図5のステップS06、及び、図13のステップS34において、視聴指示及び配送完了通知を、携帯端末200で実行されているアプリケーションへプッシュ送信しても良い。
【0210】
<実施例1の変形例9>
実施例1では、制御装置100は、図17のステップS83及びS84において、コンテンツC1を出力した後に、コンテンツC1に関する問題を出力すると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、コンテンツC1を出力している間に、コンテンツC1の出力された部分に関する問題を出力しても良い。また、問題を出力する回数は、1回に限定される訳では無く、制御装置100は、複数回に亘って問題を出力しても良い。
【0211】
<実施例1の変形例10>
実施例1では、ロッカー300は、鉄道駅に設置されていると説明したが、これに限定される訳では無く、例えば、バス停、又は、路面電車の駅に設置されていても良い。また、ロッカー300は、例えば、共同住宅若しくはオフィスビルのエントランス若しくはロビー、又は、一軒家の玄関前に設置されていても良い。さらに、ロッカー300は、例えば、学校、病院、役所、裁判所、及び、空港を含む公共施設、又は、百貨店、ホテル、及び、アウトレットモールを含む商業施設のエントランス又はロビーに設置されていても良い。さらに、ロッカー300は、一軒家、共同住宅、オフィスビル、公共施設、若しくは、商業施設の庭、若しくは、駐車場、又は、公園、河原、山林、若しくは、山に設置されていても良い。
【0212】
<実施例1の変形例11>
実施例1では、制御装置100は、物品の販売に用いられるウェブサイトを管理する不図示の企業Rによって管理されると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、例えば、物品を製造する製造業者、物品を保管する保管業者、又は、物品を配送する配送業者によって管理されても良い。
【0213】
<実施例1の変形例12>
実施例1では、制御装置100は、図5に示した視聴指示処理を予め定められた時刻に実行すると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、物品G1が販売されてから物品G1がロッカー300へ配送されるまでの期間であれば、どのようなタイミングで視聴指示処理を実行しても良いし、どのような頻度で視聴指示処理を実行しても良い。例えば、制御装置100は、物品G1の配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージを出力したタイミング、又は、図13のステップS34で配送完了通知を出力したタイミングで視聴指示処理を実行しても良い。
【0214】
これらの構成によれば、制御装置100は、物品G1が販売されてから物品G1がロッカー300へ配送されるまでの期間において視聴指示を出力する。このため、制御装置100は、例えば、物品G1の購入を検討しているユーザに、物品G1に関連付けられたコンテンツC1を視聴するように指示する場合と比べて、物品G1の購入時におけるユーザの負担を軽減できる。また、制御装置100は、物品G1が販売されてから視聴指示を出力するので、物品G1の購入を検討したが購入しなかったユーザにコンテンツC1を視聴するように指示することを防止できるため、視聴指示に要する制御装置100の処理負荷を軽減できる。
【0215】
<実施例1の変形例13>
実施例1では、物品G1は、医療用の薬品であると説明したが、これに限定される訳では無い。物品G1は、絆創膏、及び、包帯を含む医療品、医療機器、健康食品、洗剤、酒、又は、煙草であっても良い。また、物品G1は、例えば、性的、暴力的、又は、残酷な表現を含む映像が記録された記録媒体であっても良い。さらに、物品G1は、運搬時、保管時、及び、使用時の少なくとも1つに関して注意事項をユーザに告知すること、又は、告知する努力をすることが、法律により、又は、物品G1を販売する者によって自主的に、義務付けられている物品であっても良い。
【0216】
物品G1の使用時は、例えば、物品G1の内服時及び外用時を含み、使用時の注意事項は、例えば、物品G1を水に溶かして服用するといった使用方法に関する事項を含む。また、物品G1の使用時の注意事項は、例えば、食前、食間、食後、及び、就寝前といった物品G1の使用タイミングに関する注意事項、並びに、例えば、1回1錠といった物品G1の使用量に関する注意事項を含む。さらに、物品G1の使用時の注意事項は、物品G1の使用が禁止されるユーザに関する注意事項を含む。物品G1の使用が禁止されるユーザは、例えば、妊娠中及び妊娠の可能性があるユーザ、未成年、幼児、若しくは、乳児といった予め定められた年齢未満のユーザ、又は、特定の物質に対してアレルギー症状を起こすユーザを含む。また、物品G1の保管時の注意事項、及び、運搬時の注意事項は、例えば、要冷蔵といった物品G1の保管及び運搬に適した温度に関する事項を含む。
【0217】
また、実施例1では、物品G1に関連付けられたコンテンツC1は、物品G1に関する注意事項を説明するコンテンツであると説明したが、これに限定される訳では無い。物品G1に関連付けられたコンテンツC1は、例えば、物品G1の運搬方法、保管方法、及び、使用方法の説明といった物品G1に関する説明事項を含むコンテンツであっても良い。
【0218】
さらに、物品G1に関連付けられたコンテンツC1は、例えば、物品G1を広告する広告コンテンツであっても良い。
【0219】
<実施例1の変形例14>
実施例1では、物品G1は、ウェブサイトを通じて販売されると説明したが、これに限定される訳で無い。物品G1は、売買の対象とされる必要が無く、例えば、レンタルの対象とされる物品、又は、売買の対象とされない未完成品であっても構わない。
【0220】
<実施例1の変形例15>
実施例1では、ロッカー300のCPU321は、ユーザIDとPINとの組み合わせである認証情報を取得すると説明したが、これに限定される訳では無い。ロッカー300のCPU321は、ユーザIDとパスワードとの組み合わせである認証情報を取得しても良い。
【0221】
また、ロッカー300は、デジタルカメラであり、タッチスクリーン325を視認するユーザの顔又は手が撮像範囲に含まれるように光軸及び画角が調整された不図示の撮像装置を備えても良い。この場合、ロッカー300のCPU321は、撮像装置が生成する画像から目、虹彩、鼻、口、耳、若しくは、皺を含む顔の特徴、又は、指紋若しくは静脈の特徴を特定しても良い。その後、CPU321は、特定された特徴を表す情報と、ユーザIDと、の組み合わせである認証情報を取得しても良い。
【0222】
<実施例1の変形例16>
実施例1の変形例6に係る保管システム1は、図22に示すような制御装置100、携帯端末200、ロッカー300、及び、配送機400を備えると説明したが、これに限定される訳では無い。保管システム1は、制御装置100を備えず、配送機400が備える制御装置420が、実施例1の変形例6に係る制御装置100の機能を発揮しても良い。
【0223】
また、実施例1の変形例7に係る保管システム1は、制御装置100、携帯端末200、ロッカー300、及び、配送機500を備えると説明したが、これに限定される訳では無い。保管システム1は、制御装置100を備えず、配送機500が備える制御装置520が、実施例1の変形例7に係る制御装置100の機能を発揮しても良い。
【0224】
<実施例2>
実施例1の変形例6では、保管システム1は、図22に示した制御装置100、携帯端末200、ロッカー300、及び、無人地上車両である配送機400を備えると説明した。また、実施例1の変形例6では、配送機400は、ロッカー300へ物品G1を配送し、ロッカー300は、配送された物品G1を格納している格納部310を施錠し、物品G1の名宛人であるユーザU1は、物品G1を取り出すために、ロッカー300に解錠操作を行うと説明した。
【0225】
しかし、これらに限定される訳では無く、本実施例に係る保管システム1は、図25に示すように、制御装置100、携帯端末200、及び、配送機400を備えるが、ロッカー300を備えず、物品G1の名宛人であるユーザU1は、配送先で停車している配送機400に解錠操作を行う。以下、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた符号と同一の符号を用いて説明するが、本実施例と実施例1との相違について主に説明する。
【0226】
本実施例に係る配送要求は、配送先として指定されたロッカー300のロッカーID「300」ではなく、配送先として指定された鉄道駅の住所を表す情報を含んでいる。制御装置100は、物品G1の配送を求める配送要求を受信すると、実施例1で説明した不図示の配送要求保存処理を実行することで、配送要求を識別する配送ID「D1」を生成する。
【0227】
次に、制御装置100は、実施例1で説明した不図示の配送指示処理及び配送情報保存処理を実行することで、物品G1の配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージを表示する。
【0228】
また、制御装置100は、配送要求に基づいて、物品ID「G1」、ユーザID「U1」、配送先の住所を表す情報、及び、文字列「NULL」を含む配送情報を生成する。その後、制御装置100は、配送要求を識別する配送ID「D1」と、配送要求に基づいて生成された配送情報と、を、図4の配送テーブルに保存する。
【0229】
物品G1の配送を依頼された配送業者の従業員は、物品G1を配送機400の格納部410に入れてから、配送先の住所等を入力させる操作を、配送機400が備える不図示のタッチスクリーンに行う。本実施例では、従業員は、格納部ID「S1」で識別される格納部410に物品G1を入れたとして説明を行う。
【0230】
配送機400の不図示のフラッシュメモリは、図11に示した格納テーブルを予め記憶している。配送機400の不図示のCPUは、タッチスクリーンが従業員の操作に応じた信号を出力すると、図12のステップS21からS24を実行することで、物品G1を格納した格納部410にパスワード「password1」を設定してから格納部410を施錠させる。その後、CPUは、図23に示した配送処理を実行することで、配送先まで物品G1を配送するための制御を行う。
【0231】
その後、配送処理の実行を終了すると、配送機400のCPUは、配送先で停車するための制御信号を出力する。また、CPUは、不図示のフラッシュメモリに予め記憶されているロッカー460のロッカーID「460」を読み出す。次に、CPUは、物品G1の伝票に印刷された配送ID「D1」、物品G1を格納するロッカー460のロッカーID「460」及び格納部410の格納部ID「S1」、並びに、格納部410に設定されたパスワード「password1」を含み、配送先へ到着したことを報告する到着報告を生成する。その後、CPUは、制御装置100を宛先として、到着報告をデータ通信回路へ出力する。
【0232】
制御装置100のデータ通信回路104aが到着報告を受信すると、CPU101は、不図示の配送完了通知処理を実行する。不図示の配送完了通知処理の実行が開始されると、CPU101は、データ通信回路104aから到着報告を取得し、取得された到着報告から配送ID「D1」、ロッカーID「460」、格納部ID「S1」、及び、パスワード「password1」を取得する。その後、CPU101は、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」に関連付けられた文字列「NULL」を、取得されたロッカーID「460」及び格納部ID「S1」で更新する。次に、CPU101は、図13のステップS34と同様の処理を実行することで、配達先の住所を表す情報、格納部ID「S1」、及び、パスワード「password1」を含み、物品G1の配送が完了したことを知らせる配送完了通知を出力してから、不図示の配送完了通知の実行を終了する。
【0233】
携帯端末200で配送完了通知を確認したユーザU1は、指定された配送先まで移動し、配送先で停車している配送機400の不図示のタッチスクリーンに解錠操作等を行う。
【0234】
配送機400の不図示のタッチスクリーンが解錠操作等に応じた信号を出力すると、配送機400のCPUは、図14に示した解錠制御処理を実行する。これにより、配送機400は、解錠許否問い合わせを制御装置100へ送信し、解錠許否問い合わせを受信した制御装置100は、図16の解錠許否処理を実行する。これにより、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1によって視聴されていると、制御装置100は、解錠許可命令を返信し、視聴されていないと、解錠禁止命令を返信する。
【0235】
配送機400は、解錠許可命令を受信すると、物品G1を格納している格納部410を解錠する。これに対して、配送機400は、解錠禁止命令を受信すると、コンテンツC1をユーザU1に視聴させるための処理である、図15に示した視聴処理を実行した後に、解錠許否問い合わせを制御装置100へ再度送信する。
【0236】
その後、配送機400は、解錠許可命令を受信すると格納部410を解錠する。物品G1がユーザU1によって取り出されると、又は、配送先に到着してから物品G1が取り出されることなく予め定められた時間が経過すると、配送機400は、配送業者の営業所への帰還を開始する。
【0237】
これらの構成によれば、配送機400は、格納部410に物品G1を格納して配送先まで移動する。また、物品G1に関連付けられたコンテンツC1がユーザU1によって視聴されていないために、格納部410の解錠が禁止されると、配送機400は、図15に示した視聴処理を実行する。このため、配送先としてどのような場所が指定されたとしても、配送機400は、配送先まで移動できさえすれば、配送先でユーザU1にコンテンツC1を視聴させることができるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0238】
本実施例において、物品G1の配送先は、鉄道駅であると説明したが、これに限定される訳では無く、例えば、バス停、路面電車の駅、共同住宅、オフィスビル、公共施設、若しくは、商業施設のエントランス若しくはロビー、又は、一軒家の玄関前であっても良い。また、配送先は、一軒家、共同住宅、オフィスビル、公共施設、若しくは、商業施設の庭、若しくは、駐車場、又は、公園、河原、山林、若しくは、山であっても良い。
【0239】
本実施例において、配送機400は、配送先で停車すると説明したが、これに限定される訳では無い。配送機400は、配送先の代表地点から予め定められた距離よりも近い距離にある近傍の地点に停車しても良い。また、配送機400が停車する近傍の地点は、道路、河原、若しくは、公園、又は、配送機400の駐車が許可された駐車場の地点であっても良い。さらに、配送機400は、配送先の近傍を予め定められた速度で周回走行しても良い。また、配送機400は、配送先の近傍で一旦停車した後に、配送先の近傍を周回走行しても良いし、周回走行した後に停車しても良いし、停車と周回走行とを繰り返しても良い。
【0240】
<実施例2の変形例1>
実施例2では、保管システム1は、制御装置100、携帯端末200、及び、無人地上車両である配送機400を備え、配送機400は、指定された配送先まで物品G1を格納部410に格納して走行し、ユーザU1は、配送先で停車している配送機400に、格納部410を解錠させる解錠操作を行うと説明した。
【0241】
しかし、これに限定される訳では無く、保管システム1は、制御装置100、携帯端末200、及び、無人航空機である配送機500を備え、配送機500は、配送先まで物品G1を格納部510に格納して飛行し、ユーザU1は、配送先に着陸している配送機500に、格納部510を解錠させる解錠操作を行っても良い。
【0242】
配送機500は、配送先に着陸すると説明したが、これに限定される訳では無く、配送先の代表地点から予め定められた距離よりも近い距離にある近傍の地点に着陸しても良い。また、配送機500は、配送先又は配送先の近傍の地点に着陸せず、配送先又は配送先の近傍の地点の上空において、予め定められた高度よりも低い高度で、ホバリング飛行しても良い。さらに、配送機500は、配送先の近傍の上空において、旋回飛行又は往復飛行しても良い。またさらに、配送機500は、配送先又は配送先の近傍の地点へ一旦着陸した後に、ホバリング飛行等をしても良いし、ホバリング飛行等をした後に着陸しても良いし、着陸とホバリング飛行等とを繰り返しても良い。
【0243】
<実施例3>
実施例1では、物品G1がコンテンツC1と関連付けられていると説明したがこれに限定される訳では無い。本実施例では、第1物品である物品G1と、第2物品である不図示の物品G2と、が不図示のコンテンツC12に関連付けられている。以下、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた符号と同一の符号を用いて説明するが、本実施例と実施例1との相違について主に説明する。
【0244】
本実施例では、説明を簡単にするため、ユーザU1を名宛人として指定し、ロッカー300を配送先として指定し、かつ、第1物品G1の配送を求める第1配送要求を、制御装置100が受信した場合を例に挙げて説明する。また、本実施例では、第1配送要求の受信から1か月経過してから、ユーザU1を名宛人として指定し、ロッカー300を配送先として指定し、かつ、第2物品G2の配送を求める第2配送要求を、制御装置100が受信した場合を例に挙げて説明する。
【0245】
第1配送要求が受信されると、制御装置100は、不図示の配送要求保存処理を実行することで、第1配送要求の配送IDを生成する。本実施例では、配送ID「D1」が生成されたとして説明を行う。
【0246】
次に、制御装置100は、不図示の配送指示処理を実行することで、配送ID「D1」及び物品ID「G1」と、物品G1を不図示の倉庫から見つけ出し、配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージと、を表示する。
【0247】
その後、制御装置100の表示を視認した企業Rの従業員は、倉庫に第1物品G1が無いことを知り、第1物品G1の発注を行う。発注から1か月後、倉庫に第1物品G1が納品されたため、企業Rの従業員は、第1物品G1の発送を求める第1配送要求の配送ID「D1」を入力させる入力操作を制御装置100に行う。
【0248】
入力操作が行われると、制御装置100は、不図示の配送情報保存処理を実行する。これにより、制御装置100は、入力操作が出力する信号に基づいて配送ID「D1」を取得する。また、制御装置100は、配送ID「D1」で識別される配送要求に基づいて、物品ID「G1」、ユーザID「U1」、配送先のロッカー300の住所を表す情報、ロッカーID「300」、及び、文字列「NULL」を含む配送情報を生成する。その後、制御装置100は、生成された配送情報と、配送ID「D1」と、を関連付けて、図4の配送テーブルへ保存する。
【0249】
また、制御装置100は、第1物品G1の配送を配送業者に依頼するように指示するメッセージを表示する。その後、制御装置100の表示を確認した企業Rの従業員は、配送ID「D1」が印刷された伝票を第1物品G1に貼り付けてから、配送業者の従業員に第1物品G1の配送を依頼する。
【0250】
配送業者の従業員は、ロッカー300に到着すると、ロッカー300が有する空き状態の格納部310の1つに第1物品G1を入れる。本実施例では、配送業者の従業員は、格納部ID「S1」で識別される格納部310に第1物品G1を入れたとして説明する。
【0251】
その後、従業員は、第1物品G1の伝票に印刷された配送ID「D1」と、第1物品G1を入れた格納部310の格納部ID「S1」と、を入力する入力操作、及び、当該格納部310を施錠させる施錠操作と、をロッカー300に行う。
【0252】
次に、ロッカー300は、図12に示した施錠制御処理を実行することで、配送ID「D1」及び格納部ID「S1」を含む格納報告を制御装置100へ送信する。
【0253】
格納報告を受信した制御装置100は、図13に示した配送完了通知処理を実行することで、図4の配送テーブルにおいて、格納報告に含まれる配送ID「D1」に関連付けられた文字列「NULL」を、格納報告に含まれる格納部ID「S1」に更新する。
【0254】
その後、制御装置100のCPU101は、配送ID「D1」を引き数として、図27に示すような視聴指示処理を実行する。
【0255】
図27の視聴指示処理の実行が開始されると、制御装置100の指示部130は、引き数から配送ID「D1」を取得し、図4の配送テーブルにおいて、配送ID「D1」に関連付けられているユーザID「U1」及びロッカーID「300」を取得する。これにより、指示部130は、配送された物品の名宛人がユーザU1であること、及び、配送された物品がロッカー300に格納されたことを特定する。
【0256】
次に、制御装置100の指示部130は、図4の配送テーブルにおいて、ユーザID「U1」及びロッカーID「300」と関連付けられており、かつ、配送が完了していないことを表す文字列「NULL」と異なる文字列と関連付けられている物品IDを取得し、取得された物品IDの数を計数する。これにより、指示部130は、ロッカー300が格納している物品の内で、ユーザU1を名宛人とする物品を特定し、特定された物品の数を計数する。
【0257】
本実施例では、ロッカー300には、第1物品G1の他に、ユーザU1を名宛人とする物品が格納されていないとして以下の説明を行う。
【0258】
このため、制御装置100の指示部130は、物品ID「G1」のみを取得することで、ロッカー300に格納されているユーザU1を名宛人とする物品が第1物品G1のみであることを特定し、かつ、格納されている物品の数を「1」と計数する(ステップS131)。次に、指示部130は、計数された物品の数「1」が値「2」より小さいと判別する。このため、ロッカー300に格納された物品の内で、ユーザU1を名宛人とする物品と関連付けられたコンテンツが存在しないと判別する(ステップS132;No)。このような判別がされるのは、本実施例において、コンテンツは、2つの物品と関連付けられているためである。その後、指示部130は、視聴指示を出力することなく、視聴指示処理の実行を終了する。
【0259】
次に、第2配送要求が受信されると、制御装置100は、不図示の配送要求保存処理を実行する。本実施例では、これにより、第2配送要求の配送ID「D2」が生成されたとして説明を行う。
【0260】
また、制御装置100は、不図示の配送指示処理、及び、配送情報保存処理を実行することで、物品ID「G2」、ユーザID「U1」、配送先の住所を表す情報、ロッカーID「300」、及び、文字列「NULL」を含む配送情報と、配送ID「D2」と、を、図4の配送テーブルへ保存する。また、企業Rの従業員は、配送ID「D2」が印刷された伝票を第2物品G2に貼り付けて、配送業者の従業員に第2物品G2の配送を依頼する。
【0261】
制御装置100の情報記憶部190は、図26に示すようなコンテンツテーブルを記憶している。図26のコンテンツテーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、第1物品を識別する物品IDと、第2物品を識別する物品IDと、第1物品及び第2物品に関連付けられたコンテンツを識別するコンテンツIDと、が予め関連付けられて保存されている。
【0262】
本実施例では、不図示のコンテンツC12を識別するコンテンツID「./C12.mpg」が、第1物品G1を識別する物品ID「G1」及び第2物品G2を識別する物品ID「G2」に予め関連付けられてコンテンツテーブルに保存されているとして説明を行う。
【0263】
また、本実施例では、コンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を説明するコンテンツであるとして説明を行う。さらに、本実施例では、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項は、第1物品G1と第2物品G2とを同時に又は予め定められた間隔より短い時間間隔で使用するときの注意事項を含むとして説明を行う。例えば、第1物品G1は、酸性の洗剤であり、第2物品G2は、塩素系の漂白剤であり、コンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2とを混合すると塩素ガスが発生することがあるいう注意事項を知らせるコンテンツであっても良い。
【0264】
配送業者の従業員は、第1物品G1がロッカー300から取り出される前に、ロッカー300に到着し、ロッカー300が有する空き状態の格納部310の1つに第2物品G2を入れる。本実施例では、配送業者の従業員は、格納部ID「S2」で識別される格納部310に第2物品G2を入れたとして説明する。
【0265】
その後、従業員は、第2物品G2の伝票に印刷された配送ID「D2」と、第2物品G2を入れた格納部310の格納部ID「S2」と、を入力する入力操作、及び、当該格納部310を施錠させる施錠操作と、をロッカー300に行う。
【0266】
次に、ロッカー300は、図12に示した施錠制御処理を実行することで、配送ID「D2」及び格納部ID「S2」を含む格納報告を制御装置100へ送信する。
【0267】
格納報告を受信した制御装置100は、図13に示した配送完了通知処理を実行することで、図4の配送テーブルにおいて、格納報告に含まれる配送ID「D2」に関連付けられた文字列「NULL」を、格納報告に含まれる格納部ID「S2」に更新する。
【0268】
その後、制御装置100のCPU101は、配送ID「D2」を引き数として、図27に示した視聴指示処理を再度実行する。
【0269】
図27の視聴指示処理の実行が再度開始されると、制御装置100の指示部130は、ステップS131及びS132の処理を実行する。これにより、指示部130は、ロッカー300が格納しているユーザU1を名宛人とする第1物品G1及び第2物品G2を特定する。
【0270】
次に、制御装置100の指示部130は、図26のコンテンツテーブルにおいて、第1物品G1の物品ID「G1」及び第2物品G2の物品ID「G2」に関連付けられたコンテンツID「./C12.mpg」が保存されていると判別する。このため、指示部130は、第1物品G1及び第2物品G2に関連付けられたコンテンツC12が存在すると判別する(ステップS132;Yes)。
【0271】
次に、制御装置100の指示部130は、図7の視聴テーブルにおいて、コンテンツID「./C12.mpg」とユーザID「U1」とが互いに関連付けられて保存されていない場合に、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていないと判別する(ステップS133;No)。
【0272】
その後、制御装置100の指示部130は、コンテンツC12のコンテンツID「./C12.mpg」を含み、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示する視聴指示を出力した後に(ステップS134)、視聴指示処理の実行を終了する。
【0273】
これに対して、制御装置100の指示部130は、コンテンツC12がユーザによって視聴されていると判別した場合(ステップ133;Yes)、コンテンツC12の視聴を指示する必要が無いと判別して、視聴指示処理の実行を終了する。また、指示部130は、ステップS132において、第1物品G1及び第2物品G2に関連付けられたコンテンツが存在しないと判別した場合(ステップS132;No)、視聴を指示するコンテンツが存在しないと判別して、視聴指示処理の実行を終了する。
【0274】
携帯端末200は、図13のステップS34で出力された配送完了通知を受信すると、当該配送完了通知を表示する。ユーザU1は、表示された配送完了通知を確認し、配送が完了した第1物品G1及び第2物品G2を受け取るためにロッカー300まで移動する。
【0275】
また、携帯端末200は、図27のステップS134で出力された視聴指示を受信すると、当該視聴指示を表示する。ユーザU1が、ロッカー300に到着するまでに、表示された視聴指示に従って、コンテンツC12の視聴を開始するための操作である視聴開始操作を携帯端末200に行うと、携帯端末200は、図19に示した携帯視聴処理を実行する。これにより、携帯端末200は、コンテンツ送信要求を制御装置100へ送信し、コンテンツ送信要求を受信した制御装置100は、コンテンツC12の送信、及び、ユーザU1によるコンテンツC12の視聴の検知を行うため、図17に示した検知処理を実行する。
【0276】
ユーザU1は、ロッカー300に到着すると、ロッカー300の格納部310を解錠させる解錠操作等をロッカー300に行い、ロッカー300は、図14に示した解錠制御処理を実行する。
【0277】
本実施例では、ユーザU1は、先ず、第1物品G1を格納している格納部310を解錠させる解錠操作を行うとして説明を行う。また、本実施例では、ユーザU1は、第1物品G1を格納部310から取り出した後に、第2物品G2を格納している格納部310を解錠させる解錠操作を行うとして説明する。
【0278】
解錠制御処理を実行するロッカー300は、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を許可するか否かを問い合わせる解錠許否問い合わせを制御装置100に送信する。
【0279】
制御装置100は、ロッカー300から解錠許否問い合わせを受信すると、図16に示した解錠許否処理の実行を開始し、解錠許否問い合わせに含まれるロッカーID「300」及びユーザID「U1」を取得する(ステップS71)。次に、制御装置100は、図27のステップS131と同様の処理を実行することで、ロッカー300に格納された物品の内で、ユーザU1を名宛人とする第1物品G1と第2物品G2を特定する(ステップS72)。
【0280】
次に、制御装置100は、図27のステップS132と同様の処理を実行することで、第1物品G1及び第2物品G2に関連付けられたコンテンツC12が存在すると判別する(ステップS73)。その後、制御装置100は、ステップS133と同様の処理を実行することで、ユーザU1によってコンテンツC12が視聴されているか否かを判別する(ステップS74)。このとき、制御装置100は、コンテンツC12が視聴されていないと判別すると(ステップS74;No)、解錠拒否命令と、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示する視聴指示と、をロッカー300に送信した後に(ステップS75及びS76)、解錠許否処理の実行を終了する。ロッカー300は、解錠禁止命令と視聴指示とを受信すると、図15に示した視聴処理を実行した後に、解錠許否問い合わせを再度送信する。
【0281】
これに対して、制御装置100は、コンテンツC12が視聴されていると判別すると(ステップS74;Yes)、解錠許可通知をロッカー300に送信してから(ステップS77)、解錠許否処理の実行を終了する。ロッカー300は、解錠許可通知を受信すると、第1物品G1を格納している格納部310を解錠させる。
【0282】
ユーザU1は、ロッカー300の解錠された格納部310から第1物品G1を取り出すと、第2物品G2を格納している格納部310を解錠させる解錠操作等を行う。その後、ロッカー300は、図14の解錠制御処理を実行することで、第2物品G2を格納している格納部310を解錠させる。
【0283】
これらの構成によれば、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を含むコンテンツC12が、ユーザU1によって視聴されていない場合に、第1物品G1を格納する格納部310の解錠を禁止する。このため、制御装置100は、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項をユーザU1が見る前、聞く前、又は、見聞きする前に、第1物品G1がユーザU1に引き渡されることを抑制できる。
【0284】
通常、第1物品G1がどのような物品と共にユーザU1に引き渡されるかを予測することは困難である。これは、例えば、第1物品G1の配送を求める第1配送要求が、第2物品G2の配送を求める第2配送要求よりも早いタイミングで送信されたとしても、例えば、欠品等により第1物品G1の発送が遅れてしまえば、又は、ロッカー300からの第1物品G1の取り出しが遅れてしまえば、ロッカー300において第1物品G1が第2物品G2と共に保管されることがあるからである。このため、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせがユーザU1に引き渡される前に、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項をユーザU1に見聞きさせることは困難である。しかし、これらの構成によれば、制御装置100の許可部170は、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項がユーザU1によって見られた場合、聞かれた場合、及び、見られかつ聞かれた場合の少なくとも1つの場合に、第1物品G1を格納した格納部310の解錠、及び、第2物品G2を格納した格納部310の解錠を許可する。よって、制御装置100は、ユーザU1が第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を見た後、聞いた後、又は、見聞きした後に第1物品G1と第2物品G2とをユーザU1に引き渡すことができる。
【0285】
またこれらの構成によれば、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項は、第1物品G1と第2物品G2とを同時に、又は、予め定められた間隔より短い時間間隔で使用するときの注意事項を含む。このため、制御装置100は、同時の使用、又は、予め定められた間隔より短い間隔での使用を予測することが難しい第1物品G1と第2物品G2との組み合わせについての注意事項をユーザU1が見た後、聞いた後、又は、見聞きした後に、第1物品G1と第2物品G2とをユーザU1に引き渡すことができる。このため、ユーザU1による第1物品G1又は第2物品G2の使用時の安全性を向上できる。
【0286】
<実施例3の変形例1>
実施例3では、ユーザU1を名宛人とする2個の物品がロッカー300で保管されると説明したが、これに限定される訳では無く、ユーザU1を名宛人とするn個(但し、nは3以上の整数)の物品がロッカー300で保管されても良い。
【0287】
この場、制御装置100の指示部130は、図27のステップS132において、n×(n-1)/2通りの物品の組み合わせについて、組み合わせを構成する2個の物品に関連付けられたコンテンツが存在するか否かを判別すれば良い。このとき、指示部130は、全ての組み合わせについてコンテンツが存在しないと判別すると(ステップS132;No)、視聴指示処理を終了すれば良い。
【0288】
これに対して、制御装置100の指示部130は、n×(n-1)/2通りの物品の組み合わせの少なくとも1つに関連付けられたコンテンツが存在すると判別すると(ステップS132;Yes)、そのようなコンテンツの全てがユーザU1によって視聴されているか否かを判別すれば良い(ステップS133)。このとき、指示部130は、そのようなコンテンツの全てが視聴されていると判別すると(ステップS133;Yes)、視聴指示処理を終了すれば良い。
【0289】
これに対して、そのようなコンテンツの全てが視聴された訳では無いと判別すると(ステップS133;No)、そのようなコンテンツの内で、視聴されていない全てのコンテンツの視聴を指示する視聴指示を出力してから(ステップS134)、視聴指示処理を終了すれば良い。
【0290】
<実施例3の変形例2>
実施例3では、制御装置100は、2個の物品である第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられ、かつ、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を含むコンテンツC12を記憶していると説明した。また、実施例3では、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていない場合に、第1物品G1を格納する格納部310の解錠を禁止すると説明した。さらに、制御装置100の許可部170は、ロッカー300に第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されている場合に、第1物品G1を格納する格納部310の解錠を許可すると説明した。
【0291】
しかし、これに限定される訳では無く、制御装置100は、m個(但し、mは3以上の整数)の物品に関連付けられ、かつ、当該m個の物品の組み合わせに関する注意事項を含むコンテンツCmを記憶していても良い。この場合、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300にm個の物品が格納されていると、コンテンツCmがユーザU1によって視聴されていない場合に、当該m個の物品のいずれかを格納する格納部310の解錠を禁止しても良い。また、制御装置100の許可部170は、ロッカー300にm個の物品が格納されていると、コンテンツCmがユーザU1によって視聴されている場合に、当該m個の物品のいずれかを格納する格納部310の解錠を許可しても良い。
【0292】
<実施例3の変形例3>
実施例3では、制御装置100の禁止部160は、第1物品G1が第1の格納部310に格納されており、かつ、第2物品G2が第2の格納部310に格納されていると、第1物品G1及び第2物品G2に関連付けられたコンテンツC12がユーザU1によって視聴されていない場合に、第1の格納部310及び第2の格納部310の解錠を禁止すると説明した。さらに、制御装置100の許可部170は、第1物品G1が第1の格納部310に格納されており、かつ、第2物品G2が第2の格納部310に格納されていると、当該コンテンツC12がユーザU1によって視聴されている場合に、第1の格納部310及び第2の格納部310の解錠を許可すると説明した。
【0293】
しかし、これらに限定される訳では無く、制御装置100の禁止部160は、第1物品G1と第2物品G2とが同じ格納部310に格納されていると、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていない場合に、第1物品G1と第2物品G2とを格納する格納部310の解錠を禁止しても良い。また、制御装置100の許可部170は、第1物品G1と第2物品G2とが同じ格納部310に格納されていると、当該コンテンツC12がユーザU1によって視聴されている場合に、第1物品G1と第2物品G2とを格納する格納部310の解錠を許可しても良い。
【0294】
<実施例3の変形例4>
実施例1では、制御装置100は、物品G1に関連付けられたコンテンツC1を記憶していると説明した。また、実施例1では、制御装置100の禁止部160は、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されていない場合に、物品G1を格納しているロッカー300の格納部310の解錠を禁止すると説明した。
【0295】
これに対して、実施例3では、制御装置100は、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられ、かつ、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を含むコンテンツC12を記憶していると説明した。また、実施例3では、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていない場合に、第1物品G1が格納された格納部310の解錠を禁止すると説明した。
【0296】
しかし、これらに限定される訳では無く、実施例1と実施例3とは、組み合わせることができる。すなわち、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、第1物品G1に関連付けられたコンテンツC1、並びに、第1物品G1及び第2物品G2に関連付けられたコンテンツC12の少なくとも1つが視聴されていない場合に、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を禁止しても良い。また、禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC2及びコンテンツC12の少なくとも1つが視聴されていない場合に、第2物品G2を格納している格納部310の解錠を禁止しても良い。
【0297】
同様に、制御装置100の許可部170は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC1及びコンテンツC12の双方がユーザU1によって視聴されている場合に、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を許可しても良い。また、許可部170は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、コンテンツC2及びコンテンツC12の双方がユーザU1によって視聴されている場合に、第2物品G2を格納している格納部310の解錠を許可しても良い。
【0298】
さらに、制御装置100の指示部130は、コンテンツC1、コンテンツC2、及び、コンテンツC12の全てを視聴するように指示しても良い。また、出力部140は、コンテンツC1、コンテンツC2、及び、コンテンツC12の全てを出力しても良い。さらに、検知部150は、ユーザU1によって、コンテンツC1が視聴されたこと、コンテンツC2が視聴されたこと、及び、コンテンツC12が視聴されたこと、の全てを検知しても良い。
【0299】
<実施例3の変形例5>
実施例3では、制御装置100の指示部130は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられたコンテンツC12が、ユーザU1によって視聴されていない場合に、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示すると説明した。また、制御装置100の禁止部160は、ロッカー300に、第1物品G1と第2物品G2とが格納されていると、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられたコンテンツC12が、ユーザU1によって視聴されていない場合に、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を禁止すると説明した。
【0300】
しかし、これらに限定される訳では無い。制御装置100の指示部130は、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1を名宛人として発送されると、ロッカー300に第1物品G1と第2物品G2とが格納されていなくとも、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていなければ、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示しても良い。また、制御装置100の禁止部160は、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1を名宛人として発送されると、ロッカー300に第2物品G2が格納されていなくとも、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていなければ、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を禁止しても良い。
【0301】
このために、制御装置100の指示部130及び禁止部160は、図4の配送テーブルにおいて、ユーザU1のユーザID「U1」及び第1物品G1の物品ID「G1」が保存されているレコードと、ユーザID「U1」及び第2物品G2の物品ID「G2」が保存されているレコードと、が存在するかを判別すれば良い。すなわち、指示部130及び禁止部160は、そのような2つのレコードが存在すると判別すれば、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1を名宛人として発送されたと判別すれば良い。
【0302】
また、これらに限定される訳では無い。制御装置100の指示部130は、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1によって購入されると、ロッカー300に第1物品G1と第2物品G2とが格納されていなくとも、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていなければ、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示しても良い。また、制御装置100の禁止部160は、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1によって購入されると、ロッカー300に第2物品G2が格納されていなくとも、コンテンツC12がユーザU1によって視聴されていなければ、第1物品G1を格納している格納部310の解錠を禁止しても良い。
【0303】
このために、制御装置100の情報記憶部190は、購入履歴に関する情報が保存される不図示の購入履歴テーブルを予め記憶している。購入履歴テーブルには、複数のレコードが保存され、各レコードには、物品が購入された日時を表す情報と、購入された物品の物品IDと、物品を購入したユーザのユーザIDと、が関連付けられて保存される。
【0304】
また、制御装置100の指示部130及び禁止部160は、例えば、OS(Operating System)からシステム日時を取得し、システム日時よりも予め定められた時間だけ早い日時からシステム日時までの期間を算出する。次に、指示部130及び禁止部160は、不図示の購入履歴テーブルにおいて、算出された期間に含まれる日時を表す情報、ユーザU1のユーザID「U1」、及び、第1物品G1の物品ID「G1」が保存されている第1レコードが存在するか否かを判別する。また、指示部130及び禁止部160は、購入履歴テーブルにおいて、算出された期間に含まれる日時を表す情報、ユーザID「U1」、及び、第2物品G2の物品ID「G2」が保存されている第2レコードが存在するか否かを判別する。その後、指示部130及び禁止部160は、第1レコード及び第2レコードが存在すると判別すると、第1物品G1と第2物品G2とがユーザU1によって購入されたと判別すれば良い。
【0305】
<実施例3の変形例6>
実施例3では、制御装置100は、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられたコンテンツC12を予め記憶していると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置100は、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられたコンテンツC12を予め記憶しておらず、生成しても良い。
【0306】
このために、本変形例に係る制御装置100の情報記憶部190は、物品の物品IDと、当該物品の名称と、当該物品の特徴と、が関連付けられて予め保存されている不図示の特徴テーブルを記憶している。本変形例では、特徴テーブルには、第1物品G1の物品ID「G1」と、第1物品G1の名称「酸性洗剤G1」と、「酸性」という第1物品G1を特徴付ける化学的性質と、が関連付けられて予め保存されている。また、特徴テーブルには、第2物品G2の物品ID「G2」と、第2物品G2の名称「塩素系漂白剤G2」と、「塩素」という第2物品G2に含まれる化学物質の内で、第2物品G2を特徴付ける物質と、が関連付けられて予め保存されている。
【0307】
制御装置100の情報記憶部190は、コンテンツ生成の基礎とされる基礎コンテンツに関する情報が予め保存されている基礎コンテンツテーブルを記憶している。基礎コンテンツテーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、第1の特徴、第2の特徴、及び、第1の特徴を有する物品と、第2の特徴を有する物品と、を同時に又は予め定められた時間間隔よりも短い間隔で使用するときの注意事項を説明する基礎コンテンツのコンテンツIDと、が予め関連付けられて予め保存されている。本変形例では、第1の特徴である「酸性」という化学的特質、第2の特徴である「塩素」という化学物質、及び、「混ぜると塩素ガスが発生することがある」という注意事項を説明するテキスト及び音声を含んだ不図示の基礎コンテンツCBのコンテンツID「./CB.mpg」が関連付けられて予め保存されているとして説明を行う。
【0308】
本変形例に係る制御装置100の指示部130は、図27のステップS131で、ロッカー300に格納された第1物品G1及び第2物品G2を特定する(ステップS131)。次に、指示部130は、図26のコンテンツテーブルにおいて、第1物品G1の物品ID「G1」及び第2物品G2の物品ID「G2」に関連付けられたコンテンツIDが存在するか否かを判別する(ステップS132)。このとき、第1物品G1及び第2物品G2の組み合わせに関する注意事項を説明するコンテンツC12が既に生成されていると、指示部130は、コンテンツC12のコンテンツID「./C12.mpg」が存在すると判別し(ステップS132;Yes)、ステップS133から処理を継続することで、コンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示する。
【0309】
これに対して、制御装置100の指示部130は、コンテンツC12が未だ生成されていないと、コンテンツID「./C12.mpg」が存在しないと判別し(ステップS132;No)、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項が存在しない、又は、そのような注意事項を説明するコンテンツC12が未だ生成されていないと判別する。
【0310】
次に、制御装置100の指示部130は、不図示の特徴テーブルから、第1物品G1の物品ID「G1」に関連付けられた名称「酸性洗剤G1」及び特徴「酸性」と、第2物品G2の物品ID「G2」に関連付けられた名称「塩素系漂白剤G2」及び特徴「塩素」と、を取得する。その後、指示部130は、不図示の基礎コンテンツテーブルにおいて、特徴「酸性」及び特徴「塩素」と関連付けられた基礎コンテンツCBのコンテンツID「./CB.mpg」が存在すると判別し、コンテンツC12が未だ生成されていないと判別する。これに対して、指示部130は、第1物品G1の特徴「酸性」及び第2物品G2の特徴「塩素」と関連付けられたコンテンツIDが存在しないと判別すると、第1物品G1と第2物品G2と組み合わせに関する注意事項が存在しないと判別し、視聴指示処理の実行を終了する。
【0311】
コンテンツC12が未だ生成されていないと判別した後、制御装置100の指示部130は、取得された第1物品G1の名称「酸性洗剤G1」を表すテキスト、及び、第2物品G2の「塩素系漂白剤G2」を表すテキスト、をコンテンツID「./CB.mpg」で識別される基礎コンテンツCBのテキスト「塩素ガスが発生することがある」に追加する。さらに、指示部130は、第1物品G1及び第2物品G2の名称を表す音声を、基礎コンテンツCBの音声に追加する。これにより、指示部130は、「酸性洗剤G1と塩素系漂白剤G2とを混ぜると塩素ガスが発生することがある」という注意事項を説明する映像コンテンツ及び音声コンテンツを含んだコンテンツC12を生成する。
【0312】
その後、制御装置100の保存部120は、第1物品G1の物品ID「G1」、第2物品G2の物品ID「G2」、及び、生成されたコンテンツC12のコンテンツID「./C12.mpg」と、を関連付けて、図26のコンテンツテーブルに保存する。
【0313】
その後、制御装置100の指示部130は、図27のステップS133から処理を継続することで、指示部130は、生成されたコンテンツC12を視聴するようにユーザU1に指示する。
【0314】
これらの構成によれば、制御装置100の指示部130は、第1物品G1と第2物品G2とがロッカー300に格納されると、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を説明するコンテンツを生成する。このため、ロッカー300に配送される可能性がある物品の組み合わせの全てについて、組み合わせに関する注意事項を説明するコンテンツを予め記憶しておく場合と比べて、物品の組み合わせの全てがロッカー300に格納されるまで、制御装置100が記憶する情報量を少なくできる。
【0315】
<実施例3の変形例7>
実施例3では、第1物品G1は、例えば、酸性の洗剤であり、第2物品G2は、塩素系の漂白剤であり、コンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2とを混合すると塩素ガスが発生することがあるいう注意事項を知らせるコンテンツであると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、第1物品G1と第2物品G2とは、医薬であり、コンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2との併用に関する注意事項を知らせるコンテンツであっても良い。また、第1物品G1は医薬であり、第2物品G2は酒であり、コンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2との併用に関する注意事項を知らせるコンテンツであっても良い。第1物品G1と第2物品G2との併用に関する注意事項は、例えば、副作用が生じるおそれ、及び、第1物品G1の薬効の増強若しくは減弱が生じるおそれを含む。
【0316】
また、実施例3では、第1物品G1と第2物品G2とに関連付けられたコンテンツC12は、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項を説明するコンテンツであるとして説明した。また、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項は、第1物品G1と第2物品G2とを同時に又は予め定められた間隔より短い時間間隔で使用するときの注意事項を含むとして説明した。
【0317】
しかし、これらに限定される訳で無く、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項は、第1物品G1と第2物品G2とを予め定められた距離間隔より短い間隔だけ互いに離して保管するときの注意事項を含む。また、第1物品G1と第2物品G2との組み合わせに関する注意事項は、第1物品G1と第2物品G2とを同時に運搬するときの注意事項を含む。
【0318】
<実施例4>
実施例1では、制御装置100の検知部150は、コンテンツC1に関する問題に対するユーザU1の回答が正答であるか否かに基づいて、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたか否かを検知すると説明した。
【0319】
しかし、これに限定される訳では無く、本実施例に係る制御装置100の検知部150は、ユーザU1の動画像に基づいてユーザU1の視線を検知し、検知された視線に基づいて、コンテンツC1がユーザU1によって見られたか否かを検知する。以下、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた符号と同一の符号を用いて説明するが、本実施例と実施例1との相違について主に説明する。
【0320】
実施例1では、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ること、及び、音声コンテンツを聞くこと、の少なくとも1つを意味し、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ておらず、かつ、音声コンテンツを聞いていないこと、を意味すると説明した。これに対して、本実施例では、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ることを意味し、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ていないことを意味する。
【0321】
本実施例に係るロッカー300の制御装置320は、デジタルカメラであり、タッチスクリーン325を視認するユーザが撮像範囲に含まれるように光軸及び画角が調整された不図示の撮像装置をさらに備える。
【0322】
ロッカー300のCPU321は、ユーザU1によって行われた視聴開始操作に応じた信号がタッチスクリーン325から出力されると、図28に示すような視聴処理を実行する。視聴処理の実行が開始されると、CPU321は、図15のステップS61及びS62と同様の処理を実行する(ステップS141及びS142)。これにより、ロッカー300は、コンテンツ送信要求を制御装置100へ送信した後に、コンテンツC1を制御装置100から受信する。
【0323】
また、ロッカー300は、受信されたコンテンツC1に含まれる映像コンテンツの表示をタッチスクリーン325に開始させる。次に、ロッカー300のCPU321は、録画の開始を命じる信号を、不図示の撮像装置へ出力し、映像コンテンツの表示が終了すると、録画の停止を命じる信号を撮像装置へ出力する。その後、CPU321は、撮像装置で生成された動画像を表すデータを取得し、取得されたデータを、制御装置100を宛先として、不図示のデータ通信回路へ出力してから(ステップS143)、視聴処理の実行を終了する。
【0324】
制御装置100は、コンテンツの変化に関する情報である変化情報が予め保存されている、図29に示すような変化情報テーブルを予め記憶している。変化情報テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツの変化情報と、が互いに関連付けられて予め保存されている。変化情報は、映像コンテンツが再生された場合に、物品に関する注意事項を表すオブジェクトの表示位置が変化する再生時刻を表す情報と、当該変化の方向を表す情報と、を含む。
【0325】
本実施例では、物品G1に関連付けられたコンテンツC1の映像コンテンツは、再生開始から「30秒」経過すると、物品G1に関する注意事項を説明するオブジェクトの表示位置が、画像の中央よりも上側の位置から下側の位置へ変化するとして説明する。このため、図29の変化情報テーブルには、コンテンツID「./C1.mpg」と、再生時刻「30秒」を表す情報と、オブジェクトの表示位置の変化方向「下」を表す情報と、が関連付けられて予め保存されている。
【0326】
制御装置100は、ロッカー300からコンテンツ送信要求を受信すると、図30に示すような検知処理の実行を開始する。その後、制御装置100のCPU101は、図17のステップS81からS83と同様の処理を実行することで(ステップS151からS153)、コンテンツ送信要求に応答してコンテンツC1を出力する。
【0327】
次に、制御装置100のデータ通信回路104aが、ロッカー300からユーザU1の動画像を表すデータを受信すると、制御装置100の取得部110は、当該データをデータ通信回路104aから取得する(ステップS154)。
【0328】
次に、制御装置100の検知部150は、図29の変化情報テーブルにおいて、コンテンツID「./C1.mpg」に関連付けられたコンテンツC1の変化情報を取得する(ステップS155)。
【0329】
次に、制御装置100の検知部150は、取得された変化情報に含まれる再生時刻「30秒」を表す情報と、オブジェクトの表示位置の変化方向「下」を表す情報と、を取得する。その後、検知部150は、録画の開始から「30秒」経過した時刻から、当該時刻よりも予め定められた時間だけ遅い時刻までの録画期間におけるユーザU1の視線を検知する。
【0330】
このために、制御装置100の検知部150は、録画期間に含まれる複数の時刻のフレームを動画像から取得し、取得された複数のフレームについて、例えば、公知の視線検知処理を実行する(ステップS156)。公知の視線検知処理は、例えば、以下の第1処理から第4処理を順に行う処理であっても良い。
【0331】
先ず、制御装置100の検知部150は、第1処理として、フレームにテンプレートマッチングを行うことで、ユーザU1の目に対応する画像領域と、ユーザU1の瞳に対応する画像領域と、を検知する処理を実行する。その後、検知部150は、第2処理として、目に対応する画像領域の中心よりも、瞳に対応する画像領域の中心がフレームにおいて上側に位置しているか否かを判別する処理を実行する。
【0332】
このとき、制御装置100の検知部150は、目の画像領域の中心が瞳の画像領域の中心よりも上側に位置していると判別すると、第3処理として、ユーザU1の上を向いた視線を検知する処理を実行する。これに対して、検知部150は、目の画像領域の中心が瞳の画像領域の中心よりも上側に位置していないと判別すると、第4処理として、ユーザU1の下を向いた視線を検知する処理を実行する。
【0333】
その後、制御装置100の検知部150は、複数のフレームから検知されたユーザU1の視線に基づいて、録画期間におけるユーザU1の視線の変化の方向を検知する。本実施例では、検知部150が、録画期間において、ユーザU1の視線が「下」方向に変化したことを検知する場合を例に挙げて説明する。
【0334】
その後、制御装置100の検知部150は、第1期間における視線の変化の方向「下」と、コンテンツC1におけるオブジェクトの表示位置の変化の方向「下」と、が一致していると判別する(ステップS157;Yes)。このため、検知部150は、コンテンツC1がユーザU1によって見られたことを検知する。本実施例では、コンテンツの視聴とは、映像コンテンツを見ることを意味するため、検知部150は、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたことを検知する(ステップS159)。
【0335】
その後、制御装置100の検知部150は、図17のステップS89と同様の処理を実行した後に(ステップS160)、検知処理の実行を終了する。
【0336】
これに対して、制御装置100の検知部150は、録画期間における視線の変化の方向と、コンテンツC1におけるオブジェクトの表示位置の変化の方向と、が一致していないと判別すると(ステップS157;No)、コンテンツC1がユーザU1によって見られなかったことを検知する。本実施例では、コンテンツを視聴していないとは、映像コンテンツを見ていないことを意味するため、検知部150は、ユーザU1によってコンテンツC1が視聴されなかったことを検知する(ステップS158)。その後、検知部150は、検知処理の実行を終了する。
【0337】
本実施例に係る携帯端末200は、本変形例に係るロッカー300と同様に、デジタルカメラであり、携帯端末200が備える不図示のタッチスクリーンを視認するユーザが撮像範囲に含まれるように光軸及び画角が調整された不図示の撮像装置をさらに備える。
【0338】
携帯端末200の不図示のCPUは、視聴開始操作に応じた信号がタッチスクリーンから出力されると、図19のステップS91からS93と同様の処理を実行することで、制御装置100にユーザU1を認証させる。携帯端末200のCPUは、制御装置100によるユーザ認証が成功したと判別すると、図28のステップS141から143と同様の処理を実行する。これにより、携帯端末200は、コンテンツC1を不図示の表示装置に表示させ、ユーザU1の動画像を表すデータを制御装置へ送信する。制御装置100は、ユーザU1の動画像に基づいて、コンテンツC1がユーザU1によって視聴されたか否かを検知する。
【0339】
本実施例では、制御装置100の検知部150は、ユーザU1の動画像に基づいてユーザU1の視線が「下」方向に変化したことを検知すると説明したが、これに限定される訳では無く、「上」方向、「左」方向、及び、「右」方向に変化したこと、並びに、変化しないことを検知しても良い。
【0340】
<実施例4の変形例1>
実施例1では、制御装置100の検知部150は、映像コンテンツに関する回答である第1回答が正答であるか否かに基づいて、映像コンテンツがユーザU1によって見られたか否かを検知すると説明した。また、実施例4では、制御装置100の検知部150は、ユーザU1の視線の変化が、映像コンテンツにおけるオブジェクトの表示位置の変化と一致しているか否かに基づいて、映像コンテンツがユーザU1によって見られたか否かを検知すると説明した。
【0341】
しかし、これらに限定される訳では無く、実施例1と実施例4とは、組み合わせることができる。すなわち、制御装置100の検知部150は、第1回答が正答であり、かつ、ユーザU1の視線の変化が、映像コンテンツにおけるオブジェクトの表示位置の変化と一致している場合に、映像コンテンツがユーザU1によって見られたと検知しても良い。また、検知部150は、第1回答が誤答である場合、ユーザU1の視線の変化が、映像コンテンの変化と一致していない場合、及び、第1回答が誤答であり、かつ、ユーザU1の視線の変化が映像コンテンの変化と一致していない場合の少なくとも1つの場合に、映像コンテンツがユーザU1によって見られなかったと検知しても良い。
【0342】
また、これらに限定される訳では無く、制御装置100の検知部150は、第1回答が正答である場合、ユーザU1の視線の変化が映像コンテンツの変化と一致している場合、及び、第1回答が正答であり、かつ、ユーザU1の視線の変化が映像コンテンツの変化と一致している場合の少なくとも1つの場合に、映像コンテンツがユーザU1によって見られたと検知しても良い。また、検知部150は、第1回答が誤答であり、かつ、ユーザU1の視線の変化が映像コンテンツの変化と一致していない場合に、映像コンテンツがユーザU1によって見られなかったと検知しても良い。
【0343】
実施例1から4、実施例1の変形例1から16、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7は、互いにそれぞれ組み合わせることができる。実施例1から4、実施例1の変形例1から15、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る機能を実現するための構成を備えた制御装置100、及び、実施例1の変形例16に係る機能を実現するための構成を備えた制御装置420又は520として提供できることはもとより、複数の装置で構成されるシステムであって、実施例1から4、実施例1の変形例1から16、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る機能を実現するための構成をシステム全体として備えたシステムとして提供することもできる。
【0344】
また、プログラムの適用により、既存の制御装置を実施例1から4、実施例1の変形例1から15、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る制御装置100としてそれぞれ機能させることもできる。すなわち、実施例1から4、実施例1の変形例1から15、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかで例示した制御装置100による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の制御装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行できるように適用することで、実施例1から4、実施例1の変形例1から15、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る制御装置100としてそれぞれ機能させることができる。
【0345】
さらに、プログラムの適用により、実施例1の変形例16に係る制御装置420又は520として機能させることもできる。すなわち、実施例1の変形例16で例示した制御装置420又は520による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の制御装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行できるように適用することで、実施例1の変形例16に係る制御装置420又は520として機能させることができる。
【0346】
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、メモリカード、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、又はDVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)などの記録媒体に格納して配布できる他、インターネットなどの通信媒体を介して配布することもできる。
【0347】
本発明に係る方法は、実施例1から4、実施例1の変形例1から16、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る保管システム1を用いて実施できる。また、本発明に係る方法は、実施例1から4、実施例1の変形例1から15、実施例2及び4の変形例1、並びに、実施例3の変形例1から7のいずれかに係る制御装置100、並びに、実施例1の変形例16に係る制御装置420及び520を用いて実施できる。
【0348】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【0349】
(付記)
(付記1)
物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する制御装置であって、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザによって、前記物品に関連付けられたコンテンツが見られていない場合、前記コンテンツが聞かれていない場合、及び、前記コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、前記格納部の解錠を禁止する禁止部、
を備える制御装置。
【0350】
(付記2)
前記ユーザによって、前記コンテンツが見られた場合、前記コンテンツが聞かれた場合、及び、前記コンテンツが見られ、かつ、聞かれた場合の少なくとも1つの場合に、前記解錠を許可する許可部、
をさらに備える付記1に記載の制御装置。
【0351】
(付記3)
前記ユーザによって前記コンテンツが見られた場合、前記コンテンツが聞かれた場合、及び、前記コンテンツが見られ、かつ、聞かれた場合の前記少なくとも1つの場合に、前記物品を識別する情報と関連付けられて記憶部に記憶された前記コンテンツを識別する情報に対して、前記ユーザを識別する情報を関連付けて保存する保存部をさらに備え、
前記禁止部は、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記ユーザを識別する前記情報が関連付けられていないと、前記解錠を禁止し、
前記許可部は、前記コンテンツを識別する前記情報に、前記ユーザを識別する前記情報が関連付けられていると、前記解錠を許可する、
付記2に記載の制御装置。
【0352】
(付記4)
前記コンテンツが見られていない場合、前記コンテンツが聞かれていない場合、及び、前記コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の前記少なくとも1つの場合に、前記ユーザに前記コンテンツを見ること、及び、前記コンテンツを聞くことの少なくとも1つを指示する指示部と、
前記コンテンツを出力する出力部と、
前記ユーザによって、出力された前記コンテンツが見られたこと、及び、前記コンテンツが聞かれたこと、の少なくとも1つを検知する検知部をさらに備え、
前記許可部は、前記少なくとも1つが検知されると、前記解錠を許可する、
付記2又は3に記載の制御装置。
【0353】
(付記5)
前記出力部は、出力された前記コンテンツに関する問題を出力し、
前記検知部は、出力された前記問題に対する前記ユーザの回答が正答であると、前記コンテンツが見られたこと、及び、前記コンテンツが聞かれたこと、の前記少なくとも1つを検知する、
付記4に記載の制御装置。
【0354】
(付記6)
前記ユーザの画像を取得する取得部をさらに備え、
前記検知部は、
取得された前記画像に基づいて前記ユーザの視線を検知し、
検知された前記視線に基づいて、前記コンテンツが見られたことを検知する、
付記4又は5に記載の制御装置。
【0355】
(付記7)
前記ロッカーに、前記物品である第1物品と、前記第1物品と異なる物品である第2物品と、が格納されていると、前記禁止部は、前記第1物品と前記第2物品とに関連付けられ、かつ、前記第1物品と前記第2物品との組み合わせに関する注意事項を含むコンテンツが、前記ユーザによって見られていない場合、聞かれていない場合、及び、見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、前記解錠を禁止する、
付記1から6のいずれか1つに記載の制御装置。
【0356】
(付記8)
物品を格納する格納部を備えるロッカーと、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザによって、前記物品に関連付けられたコンテンツが見られていない場合、前記コンテンツが聞かれていない場合、及び、前記コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、前記格納部の解錠を禁止する禁止部と、
を備えるシステム。
【0357】
(付記9)
制御装置又はシステムが、物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する方法であって、
前記格納部を解錠させる操作を行うユーザによって、前記物品に関連付けられたコンテンツが見られていない場合、前記コンテンツが聞かれていない場合、及び、前記コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、前記制御装置又は前記システムが、前記格納部の解錠を禁止すること、
を含む方法。
【符号の説明】
【0358】
1:保管システム
100、320、420、520:制御装置
101、201、321:CPU
102、202、322:RAM
103a、203a、323a:ROM
103b:ハードディスク
104a、204a、324a:データ通信回路
105a、205a:ビデオカード
105b、205b:表示装置
105c、205c:入力装置
110:取得部
120:保存部
130:指示部
140:出力部
150:検知部
160:禁止部
170:許可部
200:携帯端末
203b、323b:フラッシュメモリ
205、325:タッチスクリーン
209a、329a:スピーカ
209b、329b:マイクロフォン
300、460:ロッカー
310、410、510:格納部
311、411:扉枠
312、412:扉
313、413:デッドボルト
314、414:ストライク
328:駆動回路
400、500:配送機
431、432:車輪
440:車台
450、480、551:撮像装置
470:ロボットアーム
471:グリッパー
472:アーム
531から534:プロペラアーム
541から544:プロペラ
549:支持脚
IN:インターネット
【要約】
制御装置(100)は、物品を格納する格納部を備えるロッカーを制御する。また、制御装置(100)は、格納部を解錠させる操作を行うユーザによって、物品に関連付けられたコンテンツが見られていない場合、コンテンツが聞かれていない場合、及び、コンテンツが見られておらず、かつ、聞かれていない場合の少なくとも1つの場合に、格納部の解錠を禁止する禁止部(160)を備える。
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