(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】検査システム、検査方法、サーバ装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/88 20060101AFI20220324BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220324BHJP
G08G 5/00 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
G01N21/88 Z
B64C39/02
G08G5/00 A
(21)【出願番号】P 2017177583
(22)【出願日】2017-09-15
【審査請求日】2020-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】510259932
【氏名又は名称】エナジー・ソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】515114164
【氏名又は名称】SBテクノロジー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】508032930
【氏名又は名称】M-SOLUTIONS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森上 寿生
(72)【発明者】
【氏名】阿多 親市
(72)【発明者】
【氏名】佐藤光浩
【審査官】吉田 将志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-078575(JP,A)
【文献】特開2016-205910(JP,A)
【文献】国際公開第2017/043276(WO,A1)
【文献】特開2017-103908(JP,A)
【文献】特開2017-090081(JP,A)
【文献】特開2013-152655(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0229269(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/958
B64C 39/02
G08G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機と、指令端末と、サーバ装置とを備え、検査対象物を検査する検査システムであって、
前記無人航空機は、
前記指令端末と通信する第1通信部と、
航路制御情報に基づいて航行制御を行う航行制御部と、
撮影制御情報に基づいて実画像及び赤外線画像を撮影するカメラと、を備え、
前記指令端末は、
前記無人航空機及び前記サーバ装置と通信する第2通信部と、
前記サーバ装置からの航路情報に基づいて前記航行制御情報を生成し、前記第2通信部を介して前記無人航空機に送信する無人航空機制御部と、
前記無人航空機のカメラによる撮影を制御する前記撮影制御情報を生成し、前記第2通信部を介して前記無人航空機に送信するカメラ制御部と、を備え
、
前記サーバ装置は、
前記指令端末と通信する第3通信部と、
前記航路情報を記憶する第1記憶部と、
画像解析結果を記憶する第2記憶部と、
前記撮影情報に含まれる画像を解析する画像解析部と、を備え、
前記無人航空機は、前記撮影により得られた撮影画像を、前記第1通信部を介して前記指令端末に送信し、前記指令端末は、前記撮影画像を、前記第2通信部を介して前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置は、前記第3通信部が前記撮影画像を受信し、
前記画像解析部は、
前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、前記第2記憶部に記憶された過去の画像解析結果を参照しつつ異常の態様を特定する
検査システム。
【請求項2】
無人航空機と、指令端末と、サーバ装置とを備え、検査対象物を検査する検査システムによる検査方法であって、
前記指令端末は、前記サーバ装置からの航路情報に基づいて航行制御情報を生成し、前記カメラを制御するための撮影制御情報を生成し、航行制御情報及び撮影制御情報に基づいて前記無人航空機の航行及び撮影を制御し、
前記無人航空機は、前記指令端末の制御に基づいて、航行及び撮影を行い、撮影画像を前記指令端末に送信し、
前記指令端末は、前記撮影画像を前記サーバ装置に転送し、
前記サーバ装置は、
前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、過去の画像解析結果を参照しつつ、異常の態様を特定する
検査方法。
【請求項3】
無人航空機と指令端末と通信自在で検査対象物を検査するサーバ装置であって、
前記指令端末と通信する通信部と、
航路情報を記憶する第1記憶部と、
画像解析結果を記憶する第2記憶部と、
前記無人航空機による撮影で得られた撮影画像を解析する画像解析部と、を備え、
前記画像解析部は、前記通信部を介して前記指令端末からの撮影画像を受信すると、
前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、前記第2記憶部に記憶された過去の画像解析結果を参照しつつ異常の態様を特定する
サーバ装置。
【請求項4】
無人航空機と指令端末と通信自在で、検査対象物を検査するサーバ装置により実行されるプログラムであって、
前記サーバ装置を、
前記無人航空機による撮影で得られた撮影画像を解析する画像解析部、
として機能させ、
前記画像解析部は、
前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、過去の画像解析結果を参照しつつ、異常の態
様を特定するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば太陽光発電所等に配置されたソーラモジュール等の検査対象物を、ドローンに搭載されたカメラで撮影し、撮影により得られた画像を、人工知能技術を用いて解析することで、セル、モジュール、クラスタ、及びストリングの異常を検出する検査システム、検査方法、サーバ装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽光発電所等に配置されたソーラモジュールについて、セルの異常、モジュールの異常、クラスタの異常、及びストリングの異常等は、その発電効率に重大な影響を与えてしまう。例えば、所謂ホットスポットは、ハンダ不良等の製造時不具合、落ち葉の付着などが原因で、その部分が発熱し、モジュールの一部が破損する現象であるが、モジュール破損の原因となり、発電事業に大きな損失をもたらしてしまう。
【0003】
従って、このような各種の異常を早期に発見し、早期に対応することは極めて重要であり、太陽光発電所の定期検診では、これら異常の検査が必須項目となっている。
【0004】
一般に、ソーラモジュールに発生するホットスポットを発見するには、赤外線カメラでソーラモジュールを撮影し、セルの異常温度部分を発見することがなされている。
【0005】
この種の技術については、例えば特許文献1では、複数の太陽電池パネルを含む太陽電池アレイの検査方法であって、太陽電池アレイに通電し、画像を取得し、画像を解析して指標を算出し、指標に対する出力特性より出力電力の推定を行い、交換の可否を判断する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1等で開示された従来技術では、太陽光発電所等の太陽光パネル等の検査対象物を、ドローンに搭載されたカメラで撮影し、該撮影により得られた画像を、人工知能技術を用いて解析することで、セル、モジュール、クラスタ、及びストリングの異常を検出することはできなかった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ドローン等の無人航空機を遠隔操作することで太陽光発電所等の検査対象物を撮影し、人工知能技術を用いて撮影情報に基づく検査対象物の異常の検出を簡易且つ迅速に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る検査システムでは、無人航空機と、指令端末と、サーバ装置とを備え、検査対象物を検査する検査システムであって、前記無人航空機は、前記指令端末と通信する第1通信部と、航路制御情報に基づいて航行制御を行う航行制御部と、撮影制御情報に基づいて実画像及び赤外線画像を撮影するカメラと、を備え、前記指令端末は、前記無人航空機及び前記サーバ装置と通信する第2通信部と、前記サーバ装置からの航路情報に基づいて前記航行制御情報を生成し、前記第2通信部を介して前記無人航空機に送信する無人航空機制御部と、前記無人航空機のカメラによる撮影を制御する前記撮影制御情報を生成し、前記第2通信部を介して前記無人航空機に送信するカメラ制御部と、を備え、前記サーバ装置は、前記指令端末と通信する第3通信部と、前記航路情報を記憶する第1記憶部と、画像解析結果を記憶する第2記憶部と、前記撮影情報に含まれる画像を解析する画像解析部と、を備え、前記無人航空機は、前記撮影により得られた撮影画像を、前記第1通信部を介して前記指令端末に送信し、前記指令端末は、前記撮影画像を、前記第2通信部を介して前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置は、前記第3通信部が前記撮影画像を受信し、前記画像解析部は、前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、前記第2記憶部に記憶された過去の画像解析結果を参照しつつ異常の態様を特定する。
【0011】
本発明の第2の態様に係る検査方法は、無人航空機と、指令端末と、サーバ装置とを備え、検査対象物を検査する検査システムによる検査方法であって、前記指令端末は、前記サーバ装置からの航路情報に基づいて航行制御情報を生成し、前記カメラを制御するための撮影制御情報を生成し、航行制御情報及び撮影制御情報に基づいて前記無人航空機の航行及び撮影を制御し、前記無人航空機は、前記指令端末の制御に基づいて、航行及び撮影を行い、撮影画像を前記指令端末に送信し、前記指令端末は、前記撮影画像を前記サーバ装置に転送し、前記サーバ装置は、前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、過去の画像解析結果を参照しつつ、異常の態様を特定する。
【0013】
本発明の第3の態様に係るサーバ装置は、無人航空機と指令端末と通信自在で検査対象物を検査するサーバ装置であって、前記指令端末と通信する通信部と、航路情報を記憶する第1記憶部と、画像解析結果を記憶する第2記憶部と、前記無人航空機による撮影で得られた撮影画像を解析する画像解析部と、を備え、前記画像解析部は、前記通信部を介して前記指令端末からの撮影画像を受信すると、前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、前記第2記憶部に記憶された過去の画像解析結果を参照しつつ異常の態様を特定する。
【0015】
そして、本発明の第4の態様に係るプログラムでは、無人航空機と指令端末と通信自在で、検査対象物を検査するサーバ装置により実行されるプログラムであって、前記サーバ装置を、前記無人航空機による撮影で得られた撮影画像を解析する画像解析部、として機能させ、前記画像解析部は、前記撮影画像についてモジュール領域の分類を行い、前記モジュール領域の閾値画像を生成し、前記撮影画像の方が前記閾値画像よりもRGB値が大きい領域を差分画像として検出し、前記差分画像のノイズ除去を行い、分類対象とすべき領域を特定し、この特映された領域の短編が所定画素未満の領域を除外することで、前記撮影画像中の異常領域を特定し、過去の画像解析結果を参照しつつ、異常の態様を特定する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ドローン等の無人航空機を遠隔操作することで太陽光発電所等の検査対象物を撮影し、人工知能技術を用いて撮影情報に基づく検査対象物の異常の検出を簡易且つ迅速に行う検査システム、検査方法、サーバ装置、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る検査システムの構成図である。
【
図3】同検査システムのステーション端末の構成図である。
【
図4】同検査システムのデータセンタのサーバ装置の構成図である。
【
図5】同検査システムの処理手順を示すフローチャートである。
【
図10】画像解析処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1には、本発明の一実施形態に係る検査システムの構成を示し説明する。
【0020】
同図に示されるように、検査システムは、カメラを搭載した無人航空機としてのドローン1と、当該ドローン1を遠隔より制御する指令端末としてのステーション端末2と、データセンタのサーバ装置3とを有している。ステーション端末2は、ドローン1とは無線通信が可能であり、サーバ装置3とはインターネット等のネットワーク4を介して通信可能となっている。ここでは、検査対象物5として、太陽光発電所に設置されたソーラモジュールを例示して説明を進めることとする。
【0021】
このような構成において、データステーションのサーバ装置3は、複数個所の発電所の登録を予め受けており、各発電所のソーラモジュールの構成に基づいて算定したドローン1の航路情報を保持している。サーバ装置3から、発電所にてスタンバイされたステーション端末2に、ネットワーク4を介して航路情報が送信されると、ステーション端末2は航路情報に基づいて航行制御情報を生成し、ドローン1の航行制御を実施する。より具体的には、ステーション端末2は、ドローン1に対して航路制御情報を無線通信により送信する。このとき、カメラによる撮影に係る撮影条件や撮影タイミングを制御するための撮影制御情報も併せて無線通信により送信する。
【0022】
ドローン1は、ステーション端末2から送信された航行制御情報と撮影制御情報を受信すると、当該航行制御情報に基づく自動航行を開始すると共に、その航行の過程で撮影制御情報に基づく撮影を行う。この例ではドローン1に搭載されるカメラは、実画像に加えて赤外線画像も取得できるようになっており、撮像の際には位置情報をリアルタイムで取得して実画像と赤外線画像とからなる撮影情報に紐づける。ドローン1は、自動航行の過程で、リアルタイムに撮影情報と位置情報とをステーション端末2に無線通信により送信する。自動航行を終了した時点で、まとめて送信するようにしてもよい。
【0023】
ステーション端末2は、ドローン1から送られてきた撮影情報と位置情報とを関連付けてデータセンタのサーバ装置3へと転送する。サーバ装置3では、この撮影情報に含まれる赤外線画像を解析し、ソーラモジュールの異常を検出する。そして、解析結果を、ネットワーク4を介してステーション端末2に送信する。ステーション端末2では、この解析結果を受信すると、それを表示し、異常の態様や箇所を作業者が確認可能とする。
【0024】
【0025】
同図に示されるように、ドローン1は、全体の制御を司る制御部11を備えており、当該制御部11は、通信部12、カメラ13、GPS14、駆動系15、ジャイロユニット16、及び記憶部17と通信自在となっている。通信部12は、ステーション端末2との無線通信を行うものである。カメラ13は、実画像と赤外線画像とを取得できるものとなっており、不図示の防振ダンパを介してドローン1に搭載されている。
【0026】
GPS14は、ドローン1の位置情報(緯度、経度)を測位するものである。駆動系15は、自動航行に際して自動離陸、着陸を行うと共に、任意の位置、高度での航行をホバリングにより実現するものである。ジャイロユニット16は、自動航行時のドローン1の高度や飛行姿勢等を測位するものである。記憶部17は、撮影情報や位置情報等を一時的に保持するためのメモリやハードディスクドライブ等からなる。
【0027】
制御部11は、制御プログラムに基づいて動作することで、主制御部11a、撮影制御部11b、航行制御部11c、位置情報取得部11d、及び撮影情報取得部11dとして機能する。
【0028】
このような構成において、ステーション端末2からの航行制御情報と撮影制御情報とを通信部12を介して受信すると、航行制御部11cが航行制御情報を解読し、駆動系15に対して制御信号を送り、自動離陸、ホバリング、自動着陸に至るまでの自動航行を実施するよう制御する。更に、撮影制御部11bは、撮影制御情報を解読し、特定のタイミング及び位置で指定された撮影条件で撮影を実施するようにカメラ13を制御する。撮影情報取得部11eは、カメラ13より実画像と赤外線画像とを取得する。この撮影の過程では、位置情報取得部11dは、GPS14よりドローン1の位置情報(緯度、経度)を取得する。位置情報は、撮影情報と紐づけられて記憶部17に記憶される。
【0029】
尚、位置情報には、GPS14により測位された位置情報に加えて、ジャイロユニット16により測位された高度、飛行姿勢、撮影時刻の情報も含まれる。こうして、主制御部11aは、記憶部17に記憶された位置情報と撮影情報とを、通信部12を介して、ステーション端末2に送信する。航行制御部11cに、フェンス機能を加えて、任意の高度及び距離に到達すると、安全のため飛行開始地点へ自動帰還し着陸するような制御を加えてもよいことは勿論である。また、無線テレメントリ機能を更に搭載し、ドローン1の機体の飛行位置、高度等を適宜表示、記録するようにしてもよい。この実施形態で採用されるドローン1は、飛行時間は約20分(ホバリング時)、飛行距離は約10km(水平移動時)であるが、これに限定されるものではない。
【0030】
ここで、ドローン1に搭載されるカメラ13について更に詳細を説明する。カメラ13は、軽量で、バッテリによる長時間駆動が可能となっている。更にオートフォーカス機能を有しており、前述した通り通常撮影により実画像を、赤外線撮影により先外線画像を得ることができる。また、複数の記録モード(インターバル記録、ワンショット記録、及び動画記録)を機能として備えている。画素数については、特に制限はないが例えば320あっける240画素の高解像度とすることができる。
【0031】
図3には、ステーション端末の詳細な構成を示し説明する。
【0032】
同図に示されるように、ステーション端末2は、全体の制御を司る制御部21を備えている。この制御部21は、通信部22、操作部23、表示部24、及び記憶部25と通信自在に接続されている。制御部21は、制御プログラムを実行することで、主制御部21a、航行情報取得部21b、撮影情報・位置情報取得部21c、ドローン制御部21d、カメラ制御部21e、及び表示制御部21fとして機能する。
【0033】
通信部22は、ドローン1との無線通信を実施する機能と、ネットワーク4を介してサーバ装置3と通信する機能を備えている。例えば、通信部22は、3G/LTE通信モジュールを備えている。操作部23としては、キーボードやマウス等を採用することができる。表示部24は、液晶ディスプレイ等で構成され、撮影情報等を適宜表示することが可能である。そして、記憶部25は、データセンタのサーバ装置3から送信されてきた航路情報や、ドローン1から送信されてきた撮影情報及び位置情報等を記憶するメモリやハードディスク等で構成されている。
【0034】
このような構成において、データセンタのサーバ装置3からの航路情報を通信部22が受信すると、航路情報取得部21bが取得し、記憶部25に記憶する。そして、ドローン制御部21dが、航路情報に基づいてドローン1を自動航行させるための航行制御情報を生成する。また、カメラ制御部21eは、表示部24に表示された設定画面への操作部23の操作による入力に基づいて、撮影条件等の設定を受け、撮影制御情報を生成する。主制御部21aは、この航行制御情報と撮影制御情報とを通信部22を介してドローン1に送信する。ドローン1側では、この航行制御情報に基づく自動航行が実施され、撮影制御情報に基づく撮影が実施される。
【0035】
そして、ドローン1から送信された撮影情報及び位置情報を、通信部22を介して受信すると、撮影情報・位置情報取得部21cが、これを取得し、記憶部25に記憶する。主制御部21aは、この撮影情報及び位置情報を記憶部25より読み出し、通信部22を介してデータセンタのサーバ装置3に送信する。サーバ装置3では、この撮影情報の赤外線画像に基づいて画像解析が実施され、解析結果がステーション端末2へと送信される。ステーション端末2では、この解析結果のデータを、通信部22を介して受信すると、記憶部25に記憶すると共に、表示制御部21fの制御の下、表示部24に表示する。これにより、作業者は、検査対象物の異常の態様や箇所を確認可能となる。
【0036】
尚、ステーション端末2は、ドローン収納用ジュラルミンケースを一部に備えた携帯可能な構成としてもよい。
【0037】
図4には、データセンタのサーバ装置の詳細な構成を示し説明する。
【0038】
同図に示されるように、データセンタのサーバ装置3は、全体の制御を司る制御部31を備えている。制御部31は、通信部32、記憶部37と通信自在に接続されている。そして、制御部31は、制御プログラムを実行することで、主制御部31a、検査対象登録部31b、ドローン航路設定部31c、画像解析部31d、及び検査報告書生成部31eとして機能する。記憶部37は、RAMやROM等のメモリやハードディスクドライブ(HDD)等で構成されており、検査対象登録DB33、航路情報DB34、解析結果DB35、及び検査報告書DB36を記憶している。
【0039】
通信部32は、ネットワーク4を介して、ステーション端末2との通信を実行するものである。検査対象DB33には、検査対象の情報が格納されている。この例では、検査対象が発電所であるので、検査対象である発電所のID、所在地、発電所におけるソーラモジュールの配置情報、作業担当者ID等が対応付けられて記憶されている。航路情報DB34には、各発電所のIDと紐づけられて、各発電所のソーラモジュールの配置情報に合致したドローン1の航路情報が格納される。検査結果DB35には、各発電所のIDと紐づけられて過去の検査結果の情報が格納されている。この検査結果DB35には過去の膨大な検査結果が格納され、画像解析部31dによる人工知能技術を用いた画像解析に際してライブラリとして機能する。検査報告書DB36には、各発電所のIDと紐づけられて検査報告書が記憶される。
【0040】
上記のほか、記憶部37には、ステーション端末2から送信された撮影情報及び位置情報等が一時的に記憶される。
【0041】
このような構成において、サーバ装置31は、ステーション端末2が所定の認証を得てアクセスしてきたとき、検査対象登録DB33を参照して検査対象を特定する。ドローン航路設定部31cが航路情報DB34を参照して、当該検査対象物に好適な航路情報を読み出し、主制御部31aが当該航路情報を、通信部32を介してステーション端末2に送信する。ステーション端末2では、この航路情報にも続いてドローン1による自動航行を実行する。そして、ステーション端末2からの撮影情報(実画像、及び赤外線画像)及び位置情報を、通信部32を介して受信すると、画像解析部31dが、ライブラリとしての解析結果DB35を参照しつつ、人工知能技術を用いて、赤外線画像を解析して異常の態様や箇所を特定する。
【0042】
解析結果は、検査結果DB35に検査対象物である発電所のIDと紐づけられて格納される。主制御部31aは、この解析結果を、通信部32を介してステーション端末2に送信する。これによりステーション端末2側で解析結果の閲覧を促す。続いて、検査報告書生成部31eは、検査結果DB35より検査結果の情報を読み出し、検査報告書を生成する検査報告書は、検査報告書DB36に発電所のIDと紐づけられて格納される。
【0043】
ドローン1の個体認証については、ドローン1に予めインストール(登録)された電子認証用の証明書によって行う。また、電子証明書によるドローン1とステーション端末2との間のデータ通信の暗号化については、SSL暗号化通信用の電子証明書を用いる。さらに、ドローン1のソフトウェアモジュールへのコードサイニングについては、ドローン1にインストールされたソフトウェアモジュールに電子署名用証明書(コードサイニング証明書)を用いたコードサイニング(電子署名)を施すことで、ソフトウェア配布元を正しく認証し、なりすましや改ざんがされていないことを証明する。
【0044】
以下、
図5のフローチャートを参照して、本発明の一実施形態に係る検査システムによる処理の流れを説明する。これは、本発明の一実施形態に係る検査方法にも相当する。ここでは、
図6乃至
図9を適宜参照しつつ説明を進める。
【0045】
サーバ装置31では、主制御部31aが、ステーション端末2が所定の認証を得てアクセスしてきたとき、検査対象登録DB33を参照して検査対象を特定し、ドローン航路設定部31cが、航路情報DB34を参照して、当該検査対象物に好適な航路情報を読み出し、主制御部31aが当該航路情報を、通信部32を介してステーション端末2に送信する(S1)。
【0046】
ステーション端末2では、サーバ装置3からの航路情報を通信部22が受信すると、航路情報取得部21bが取得し記憶部25に記憶する(S2)。そして、ドローン制御部21dが、航路情報に基づいてドローン1を自動航行させるための航行制御情報を生成し、カメラ制御部21eが、表示部24に表示された設定画面への操作部23の操作による入力に基づいて、撮影条件等の設定を受け、撮影制御情報を生成する(S3)。そして、航行制御情報、撮影制御情報をドローン1へと送信する(S4)。
【0047】
ドローン1では、ステーション端末2からの航行制御情報と撮影制御情報とを通信部12を介して受信すると(S5)、航行制御部11cが航行制御情報を解読し、自動航行を実施し、撮影制御部11bは、撮影制御情報を解読し、特定のタイミング及び位置で指定された撮影条件で撮影を実施するようにカメラ13を制御する(S6)。
【0048】
より詳細には、ステップS6の航路制御において、ドローン1の航路情報の設定は、太陽光発電所の図面及びGoogleMAP等のジオコード情報を持つマップを利用して行う。具体的には、ポイント地点を次の方法で設定する。即ち、ポイント地点の緯度経度を設定することで、ドローン1に搭載されたGPS14の位置情報に基づいて、現在の位置情報と自動航路で設定された位置情報とを比較し、その差異を検知し、設定航路の制御を行う。そして、ポイント地点に自動航路スタート地点の座標からの距離・方位を設定し、計測されている方位と距離とによってポイント地点まで自動航行制御を行う。このように、ポイント間を直線的に一定速度、並びに一定高度で進行する航路制御を実行し、ポイント地点では次ポイントに向けた方向変換を行うための制御を実行する。
【0049】
また、ステップS6の撮影制御では、ドローン1の走行速度に合わせて、カメラ13のシャッタ間隔時間を設定し、連続的に画像をつなげられるための制御を行う。例えば、ドローン1が秒速5mの速度で進む場合、20m毎に1回撮影を行う場合は、カメラ13のシャッタ間隔時間は4秒として設定する。
【0050】
続いて、撮影情報取得部11eは、カメラ13から送信された実画像と赤外線画像とを取得する。この撮影の過程で、位置情報取得部11dは、GPS14よりドローン1の位置情報(緯度、経度)を取得する。位置情報は、撮影情報と紐づけられて記憶部17に記憶される(S7)。こうして、撮影情報と位置情報とが、ステーション端末2へと送信される(S8)。
【0051】
ステーション端末2では、撮影情報と位置情報とを受信すると(S9)、サーバ装置3へと転送する(S10)。
【0052】
サーバ装置3は、ステーション端末2からの撮影情報(実画像、及び赤外線画像)及び位置情報を、通信部32を介して受信すると(S11)、画像解析部31dが、解析結果DB35をライブラリとして参照しつつ、人工知能技術を用いて赤外線画像を解析し、異常の態様と箇所を検出する(S12)。画像解析処理の詳細は後述する。この解析結果は、検査対象物である発電所のIDと紐づけられて解析結果DB35に格納される。
【0053】
サーバ装置3では、主制御部31aは、この解析結果を、通信部32を介してステーション端末2に送信する(S13)。これによりステーション端末2側で解析結果の閲覧を促す。ステーション端末2では、この解析結果のデータを、通信部22を介して受信すると(S14)、記憶部25に記憶すると共に、表示制御部21fの制御の下、表示部24に表示する(S15)。
【0054】
表示制御部21fによる表示部24への表示の様子は、
図6及び
図7に示される通りである。即ち、表示画面100には、撮影画像表示ウィンドウ100aと解析結果表示ウィンドウ100bが並べて表示され、更にその右方には、汎用の地図ソフトにより提供される地図データに基づく表示の上に、欠陥箇所をマーキングしたマーキング表示ウィンドウ100cが表示される。そして、タブの「出力」が選択されると、
図7に示されるような画面に切り換わり、記録用地図に欠陥箇所をマーキングした地図表示画面101がポップアップウィンドウ等により重ねて表示される。再生ボタン100dが選択されると撮影画像表示ウィンドウ100aの動画が再生される。このとき、解析結果表示ウィンドウ100bも連動するようになっている。
【0055】
一方、サーバ装置3側では、検査報告書生成部31eは、検査結果DB35より検査結果の情報を読み出し、検査報告書を生成する(S16)。
【0056】
検査報告書の一例は
図8及び
図9に示される通りである。
図8の例では、記録用地図に欠陥箇所をマーキングした図面と、各エリアの異常スポットの数及び内容を対比して示した表とが印刷されている。一方、
図9の例では、赤外線画像の中に欠陥箇所をマーキングして示した画像と、各マーキングポイントである高温部と周辺部との温度差を対比して示した表とが印刷されている。
【0057】
ここで、電子網についてさらに補足する。電子網とは、ドローンなどの無人航空機が飛行できる境界を電子的に構築することで、想定された航行エリア外を飛行しないようにする安全航行の仕組みである。この仕組みは、無人航空機のシステムとは独立して機能することで無人航空機の異常事態でも電子網を認識し、電子網の外に出た場合には航行を緊急停止する。電子網システムは、電子網制御装置と電子網ビーコンで構成されている。電子網制御装置は、ドローンなどの無人航空機に設置され、ビーコンからの信号を受信し、無人航空機が電子網内であることを常時確認する。
【0058】
電子網制御装置は、3つ以上の電子網ビーコンの信号を受信し、無人航空機が航行エリア内であることを常時確認する。電子網制御装置は、無人航空機の制御信号の周波数帯と同じ周波数帯の無線装置を搭載し、無人航空機が電子網の外に出たと判断した場合、無人航空機の制御と通信を事前に決められた時間遮断し、無人航空機の飛行を停止させる。それでも無人航空機が電子網から離れていく場合、電子網制御装置は、無人航空機の主電源を遮断し航行を停止させる。
【0059】
電子網ビーコンは、地上の航行エリアの境界線に沿って複数設置され、境界線上に複数の電子網ビーコンと航行エリア内に一つ以上の電子網ビーコンを設置して航行エリアを確定する。電子ビーコンは、サブGHz帯の近距離無線通信信号を発信し電子網制御装置に電子網の位置を伝える。電子ビーコンの信号は、電子ビーコン識別番号を有し、複数の電子網が隣接していてもそれらを識別し、自分の電子網と区別する。
【0060】
次に、
図10のフローチャートを参照して、
図5のステップS12で実行される画像解析部31dによる人工知能技術を用いた画像解析処理について詳細に説明する。尚、ここでは、
図11及び
図12を適宜参照しつつ説明を進める。
【0061】
この処理を開始すると、画像解析部31dは、先ず
図11(a)に示されるような入力画像を基に、
図11(b)に示されるように、モジュール領域の分類を行う(S21)。続いて、画像解析部31dは、
図11(c)に示されるようなモジュール領域の閾値画像を生成する(S22)。この実施形態では、閾値は、周辺画像の温度+2度を基準に生成されるものとする。モジュール上でない領域は、RGB値の閾値が255に設定される。
【0062】
次いで、画像解析部31dは、
図11(d)に示されるように、入力画像の方が閾値画像よりもRGB値が大きい領域を、差分画像と検出する(S23)。次いで、
図11(e)に示されるように、差分画像のノイズ除去を行う(S24)。これにより、分類対象とすべき領域が得られることになる。そして、検出された領域の短編が所定画素(例えば、8ピクセル)未満の領域を除外し(S25)、解析結果DB35をライブラリとして参照しつつディープラニング技術を用いて候補領域の分類を行い(S26)、本処理をリターンすることになる。出力画像の様子は、
図11(f)に示される。
【0063】
前述したステップS26の候補領域の分類では、
図12(a)乃至
図12(d)に示されるような異常のいずれに該当するか、分類することになる。即ち、
図12(a)は、セルの異常を示しており、詳細にはセルクラック、モジュールの汚れ、影、ジャンクションボックス異常等がこれに該当する。
図12(b)は、モジュールの異常を示しており、ガラス割れ、バックシート異常等がこれに該当する。
図12(c)は、クラスタの異常を示しており、インタコネクタ不良、半田不良、バイパスダイオードショート等がこれに該当する。そして、
図12(d)は、ストリングの異常を示しており、コネクタ損傷、ケーブル損傷、接続箱開放等がこれに該当する。
【0064】
画像解析部31dは、絞り込まれた領域の大きさや形に基づいて、解析結果DB35をライブラリとして参照しつつ、各領域が上記いずれの異常に該当するのか分類することになる。解析結果は、解析結果DB35に格納され、検出を行う度に解析結果はビックデータを構築するような仕組みになっているので、検出を繰り返すごとに検出精度が高まることが期待される。
【0065】
従って、画像解析部31dによる画像解析によれば、モジュールの異常の態様(セルの異常、モジュールの異常、クラスタの異常、ストリングの異常等)及び箇所を検出し特定することが可能となる。より詳細には、クラスタ、ホットスポット、モジュール全体、ストリングのいずれの異常であるのか、それが画像上のいずれの箇所なのかを特定することが可能となる。
【0066】
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、無人航空機としてのドローン1と指令端末としてのステーション端末2とデータセンタのサーバ装置3とを備え、検査対象物を検査する検査システムであって、無人航空機1は、指令端末2と通信する第1通信部12と、航路制御情報に基づいて航行制御を行う航行制御部11cと、撮影制御情報に基づいて実画像及び赤外線画像を撮影するカメラ13と、を備え、指令端末2は、無人航空機1及び前記サーバ装置3と通信する第2通信部22と、サーバ装置3からの航路情報に基づいて前記航行制御情報を生成し、第2通信部22を介して無人航空機1に送信する無人航空機制御部21dと、無人航空機1のカメラ13による撮影を制御する撮影制御情報を生成し、第2通信部22を介して無人航空機1に送信するカメラ制御部21eと、を備え、サーバ装置3は、指令端末2と通信する第3通信部32と、航路情報を記憶する第1記憶部としての航路情報DB34と、画像解析結果を記憶する第2記憶部としての解析結果DB35と、撮影情報に含まれる画像を解析する画像解析部31dと、を備え、無人航空機1は、撮影により得られた撮影画像を第1通信部12を介して指令端末2に送信し、指令端末2は、撮影画像を第2通信部22を介してサーバ装置3に転送し、サーバ装置3は、第3通信部32が撮影画像を受信し、画像解析部31dは、撮影画像中の異常領域を特定し、第2記憶部35に記憶された過去の画像解析結果を参照しつつ異常の態様を特定する検査システムが提供される。
【0067】
ここで、画像解析部31dは、異常領域であるか否かを、RGB値の閾値との比較で特定することとしてよい。さらに、画像解析部31dは、異常領域の異常の態様を、当該異常領域の大きさ及び形状に基づいて特定することとしてよい。
【0068】
従って、ドローンを遠隔制御することでリアルタイムに検査対象物の異常の態様と箇所を検出し、ステーション端末でリアルタイムに確認できるようにすると共に、検査報告書を簡易且つ迅速に自動的に作成して提供することが可能となる。
【0069】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0070】
例えば、検出対象物や検出可能な異常の種類は、前述したものに限定されるものではなく、各種のものに対応することが可能である。
【符号の説明】
【0071】
1…ドローン、2…ステーション端末、3…サーバ装置、4…ネットワーク、11…制御部、11a…主制御部、11b…撮影制御部、11c…航行制御部、11d…位置情報取得部、11e…撮影情報取得部、12…通信部、13…カメラ、14…GPS、15…駆動系、16…ジャイロユニット、17…記憶部、21…制御部、21a…主制御部、21b…航路情報取得部、21c…撮影情報・位置情報取得部、21d…ドローン制御部、21e…カメラ制御部、21f…表示制御部、22…通信部、23…操作部、24…表示部、25…記憶部、31…制御部、31a…主制御部、31b…検査対象登録部、31c…ドローン航路設定部、31d…画像解析部、31e…検査報告書生成部、32…通信部、33…検査対象登録DB、34…航路情報DB、35…解析結果DB、36…検査報告書DB、37…記憶部、38…プログラム。