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  • 特許-ゴムマットの製造方法及びゴムマット 図1
  • 特許-ゴムマットの製造方法及びゴムマット 図2
  • 特許-ゴムマットの製造方法及びゴムマット 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】ゴムマットの製造方法及びゴムマット
(51)【国際特許分類】
   B29C 55/18 20060101AFI20220324BHJP
   B29C 35/02 20060101ALI20220324BHJP
   B29C 43/24 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
B29C55/18
B29C35/02
B29C43/24
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019001622
(22)【出願日】2019-01-09
(65)【公開番号】P2020110941
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2020-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000157278
【氏名又は名称】丸五ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】特許業務法人森特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100114535
【弁理士】
【氏名又は名称】森 寿夫
(74)【代理人】
【識別番号】100075960
【弁理士】
【氏名又は名称】森 廣三郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155103
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 厚
(74)【代理人】
【識別番号】100194755
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀明
(72)【発明者】
【氏名】藤原 泰明
(72)【発明者】
【氏名】中野 将之
(72)【発明者】
【氏名】乙倉 美希
(72)【発明者】
【氏名】古城 絢史
【審査官】田中 則充
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-063381(JP,U)
【文献】特開昭49-031773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 55/00-55/30
C08J 5/18
B29C 43/00-43/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゴムチップと、未架橋の生ゴムとを混錬し、
混練物を板状に成形し、
板状の成形物を架橋し、
複数のゴムチップがゴム基材で結合されたゴムマットを金型を使用せずに製造する方法であり、
前記複数のゴムチップの配合量は、前記生ゴム100重量部に対して、5~45重量部であり、
前記複数のゴムチップは、前記ゴム基材の厚みを前記ゴムチップの最大粒径で除して100を乗じて得た比率が320%以下となる形状であり
製造されるゴムマットは、前記ゴムチップが前記ゴム基材の表面と前記ゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、前記ゴム基材の少なくとも一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっているゴムマットの製造方法。
【請求項2】
前記複数のゴムチップと前記未架橋の生ゴムとの混練物を、搬送しながら成形ロールの間を通過させて板状に成形する工程と、
板状に成形した混練物を搬送しながら架橋する工程とを含み、
前記2工程を連続的に行う請求項1に記載のゴムマットの製造方法。
【請求項3】
複数のゴムチップと、当該ゴムチップを結合するゴム基材とを有するゴムマットであって、
前記ゴム基材は、前記ゴムチップを除く部分であり、生ゴムが架橋したものであり、
前記ゴムチップは前記ゴム基材の表面と前記ゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、前記ゴム基材の一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっており、
前記複数のゴムチップは、前記ゴム基材の厚みを前記ゴムチップの最大粒径で除して100を乗じて得た比率が320%以下となる形状であり、
前記複数のゴムチップの含有量は、前記ゴム基材100重量部に対して、5~45重量部であるゴムマット。
【請求項4】
前記ゴムチップは、前記ゴム基材の表面と裏面の両方の面に露出しており、前記ゴム基材の表面と裏面の両方が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっている請求項3に記載のゴムマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムマットの製造方法及びゴムマットに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の用途でゴムマットが使用されている。例えば、作業者の足元にゴムマットを設置して、作業者が立って作業を行う際の足の疲労感を軽減する目的でゴムマットが使用される。また、産業機械や金型の下にゴムマットを設置して、防振や床の養生のためにゴムマットが使用される。
【0003】
例えば、特許文献1には、ゴムチップを未加硫の天然ゴム又は合成ゴムに混入して混錬し、この混練物を成形型に詰め込んで、混練物を圧縮しながら所定の温度で加硫して床マットを製造する方法が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、ゴムチップをバインダーに漬けた後、成形型に詰めて、加圧及び加熱して成形した床マットが記載されている。バインダーとして、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又は塩化ビニル樹脂を使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-153155号公報
【文献】特開2002-051658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の床マットは、裏面に複数の円柱状の凸部を備えている。特許文献2の床マットは、裏面に複数のV字状の溝を備えている。特許文献1及び2の床マットでは、凸部又はV字状の溝に対応する形状を有する金型を利用して、上記のような形状を有する床パネルの形状とする。
【0007】
特許文献1又は特許文献2の床パネルでは、所望の形状とするために金型を使用しているため、製造することができる床パネルの寸法に制限があった。また、金型を使用するため、床パネルの厚みや大きさなどの仕様の変更に対して柔軟に対応することができないこともあった。さらに、金型の保守にコストがかかるという問題もあった。
【0008】
本発明は、金型を使用せずに、表面を凹凸状とすることができるゴムマットとその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
複数のゴムチップと、未架橋の生ゴムとを混錬し、混練物を板状に成形し、板状の成形物を架橋し、ゴムチップがゴム基材で結合されたゴムマットを製造する方法であり、製造されるゴムマットは、前記ゴムチップがゴム基材の表面とゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、ゴム基材の少なくとも一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっているものであるゴムマットの製造方法により、上記の課題を解決する。
【0010】
また、複数のゴムチップと、当該ゴムチップを結合するゴム基材とを有するゴムマットであって、前記ゴムチップはゴム基材の表面とゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、ゴム基材の少なくとも一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっているゴムマットにより、上記の課題を解決する。
【0011】
上記のゴムマット及びその製造方法では、複数のゴムチップがゴム基材の表面とゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、ゴム基材の一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっている。このため、ゴムマットの表面を凹凸状とするために、金型を利用する必要がない。ゴムマットの成形に金型が不要となるため、ゴムマットの大きさや厚みなどの仕様変更などにも柔軟に対応することができる。
【0012】
上記の製造方法において、複数のゴムチップと未架橋の生ゴムとの混練物を、搬送しながら成形ロールの間を通過させて板状に成形する工程と、板状に成形した混練物を搬送しながら架橋する工程とを含み、前記2工程を連続的に行うことが好ましい。上記の製造方法は、金型を使用しないため、ゴムチップと未架橋の生ゴムとの混練物を搬送しながら、成形や架橋などの加工を行い、連続的にゴムマットを製造することが可能である。
【0013】
上記のゴムマット及びその製造方法において、前記ゴムチップは、ゴム基材の表面と裏面の両方の面に露出しており、ゴム基材の表面と裏面の両方が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となるようにすることが好ましい。このようにすることで、ゴムマットの表面と裏面とを区別せずに使用することが可能であるし、製造工程においてもゴムマットの表面と裏面とを区別せずに製造することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、金型を使用せずに、表面を凹凸状とすることができるゴムマットとその製造方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ゴムマットの製造方法の一例を示す説明図である。
図2】ゴムマットを成形する工程の一例を示す説明図である。
図3】ゴムマットの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のゴムマットの製造方法及びゴムマットの好適な実施形態について、説明する。
【0017】
本発明のゴムマットの製造方法は、複数のゴムチップと、未架橋の生ゴムとを混錬する工程と、混練物を板状に成形する工程と、板状の成形物を架橋する工程とを含む。そして、製造されるゴムマットは、複数のゴムチップがゴム基材で結合されており、前記ゴムチップがゴム基材の表面とゴム基材の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、ゴム基材の少なくとも一方の面が前記ゴムチップの外形状によって凹凸状となっている。なお、本明細書において、生ゴムという場合、架橋する前の天然ゴム又は合成ゴムのことをいう。
【0018】
使用するゴムチップは、ゴムを含有する細片であればよい。ゴムチップとしては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、イソブチレン・イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、塩素化ブチルゴム、又はエピクロルヒドリンゴムなどの合成ゴムを含有する細片を使用することができる。また、例えば、天然ゴムを含有する細片を使用することができる。これらの細片は、架橋されたものであることが好ましい。使用するゴムチップは、ゴム製品の廃材を破砕して得た細片を使用してもよい。廃材としては、タイヤ、チューブ、ゴム配管などの使用済みのゴム製品、又はゴム製品を製造する際に発生する端材などが挙げられる。ゴム製品を製造する際に発生する端材としては、例えば、ゴムホースを所定の長さに切断する際に発生する端部、金型で成形後のバリ取りによって発生した端材、又は金型のランナーに充填されていたゴムの端材などが挙げられる。
【0019】
未架橋の生ゴムとしては、架橋反応によって弾性限界が増大し、ゴムチップをつなげるバインダーとして機能するものを使用することができる。未架橋の生ゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、若しくはシリコーンゴムなどの合成ゴム、又は天然ゴムなどが挙げられる。架橋剤(加硫剤)としては、例えば、架橋剤として一般的に使用されている、硫黄、過酸化物、又は金属酸化物などを利用することができる。
【0020】
ゴムチップと未架橋の生ゴムとを混錬する工程では、公知の方法により、生ゴムと、ゴムチップとを混合して練り上げればよい。例えば、バンバリーミキサー、オープンロール、又はニーダーなどの練機を使用して練り上げることができる。生ゴムと、ゴムチップとを練り上げる際には、架橋剤を添加して練り上げることが好ましい。このとき、老化防止剤、充填材、顔料、又は加硫促進剤などその他の添加剤を配合してもよい。
【0021】
混練物を板状に成形する工程は、ゴムチップと未架橋の生ゴムとを混錬して得た混練物を、ゴムチップの外形状による凹凸が残った板状に成形することができればよく、その方法は特に限定されない。例えば、図1に示したように、混練物11を成形ロール51の間に通して、板状に成形することができる。図1の例では、一対の成形ロール51の間に、無限軌道として構成され、混練物11を運搬することができるコンベア52が通されている。コンベア52の上に混練物11を載せておくと、コンベア52によって混練物11が搬送され、一対の成形ロール51の間に挟まれた混練物11は、板状に成形される。
【0022】
図1の例では、一対の成形ロールとコンベア52とを用いる例を示したが、図2に示したように、コンベアは省略してもよい。図2の例では、所定の間隔を空けて向かい合った一対の成形ロール51の間に、混練物11を通して、板状の成形物を得ることが可能である。
【0023】
成形ロールの隙間の大きさは、特に限定されないが、製造するゴムマットのゴム基材の厚みに合わせて、例えば、1~16mmとすることが好ましい。
【0024】
練機として、オープンロールを使用する場合は、ロールに巻回された未架橋の混練物を巻き出すことにより、略板状の混練物にすることができる。縁などの不要な部分を切除することによって、板状に成形することもできる。
【0025】
板状の成形物を架橋する工程は、生ゴムに含まれる高分子を架橋させるものであれば、特に限定されない。例えば、架橋剤を添加した生ゴムを加熱することにより架橋反応を生じさせてもよいし、紫外線、又は電子線等を、架橋剤を添加した生ゴムに照射して架橋反応を生じさせてもよい。架橋反応は、加熱により行うことが簡便であり好ましい。例えば、図1の例では、一対の成形ロール51の間を通過させて板状に成形した混練物11をコンベア52で搬送して、加熱炉53に投入し、コンベア52で搬送しながら加熱炉53内で加熱して、生ゴムの架橋反応を行う。
【0026】
生ゴムに含まれる高分子を架橋させると、図3に示したように、ゴムチップ12がゴム基材13の表面とゴム基材13の裏面のうち少なくとも一方の面に露出しており、ゴム基材13の少なくとも一方の面がゴムチップ12の外形状によって凹凸状となっているゴムマット1が得られる。ゴムマット1では、表面及び裏面のうち少なくとも一方が凹凸状となっているため、水気のある場所で使用しても、ゴムマットが滑ったり、浮き上がったりしにくくなっている。図3の例では、ゴムチップ12は、その一部または全部がゴム基材13の中に埋設された状態となっている。ゴム基材13の表面又は裏面では、ゴムチップ12の一部がゴム基材13に埋設された状態となっており、ゴムチップ12の外形状によって、ゴムマット1が凹凸状となっている。
【0027】
図3の例では、ゴムマット1の表面及び裏面の両方が、凹凸状となっているため、ゴムマット1の表と裏の別を意識することなく使用ができる。また、ゴムマットを製造する際においても、ゴムマット1の表と裏の別を区別することなく製造することができる。
【0028】
上記のゴムマットの製造方法では、表面及び裏面のうち少なくとも一方が凹凸状であるゴムマットを製造する際に、金型を必要としない。このため、長尺なゴムマットなどを製造する際に、金型の制限を受けることがない。また、ゴムマットの製造に金型を使用しないため、金型の保守に要する費用をカットすることができる。
【0029】
ゴムマットを構成するゴム基材の厚みは、特に制限されないが、例えば、1mm以上であることが好ましく、2.8mm以上であることが好ましく、4.5mm以上であることが好ましい。ゴムマットの厚みは16mm以下であることが好ましい。ゴム基材の厚みを上記のような範囲にすることで、ゴムマットを板状に成形する際にゴムチップが圧潰されることを防いで、また、ゴム基材からゴムチップが脱落しにくくすることができる。
【0030】
ゴムチップの粒径は、特に限定されないが、例えば、粒度分布の範囲が1.0~10.0mmとすることができる。ゴムチップの粒径を上記のような範囲とすれば、排水性能が良好な、凹凸状のゴムマットとすることができる。また、ゴムチップの粒径を上記のような範囲とすれば、ゴムチップがゴム基材から脱落しにくくなり歩留まりが向上する。
【0031】
ゴムチップの粒度分布には最小粒径から最大粒径がある。ゴム基材の厚み(mm)を、ゴムチップの最大粒径(mm)で除して、100を乗じて得た比率(%)が320%以下となるようにすることが好ましい。具体的には、比率は、以下の〔式1〕により求められる。比率の下限値は、特に限定されないが、例えば、15%以上となるようにすることが好ましい。
〔式1〕
比率(%)=ゴムチップの最大粒径(mm)÷ゴム基材の厚み(mm)×100
【0032】
生ゴムに対して、ゴムチップを配合する量は、特に限定さないが、例えば、生ゴム100重量部に対して、ゴムチップを5~45重量部配合することができる。ゴムチップの配合量を上記のような配合量とすれば、ゴム基材からゴムチップが脱落しにくくなり歩留まりが向上するし、排水性能が良好な、凹凸状のゴムマットを得ることができる。本実施形態の方法で製造されたゴムマットでは、ゴムチップの配合量が、そのままゴムチップの含有量となる。したがって、ゴムマットは、ゴム100重量部に対して、ゴムチップを5~45重量部含有するようにすることが好ましい。
【0033】
図1の例では、複数のゴムチップと未架橋の生ゴムとの混練物を、搬送しながら成形ロールの間を通過させて板状に成形する工程と、板状に成形した混練物を搬送しながら架橋する工程とを含み、前記2工程を連続的に行う。混練物を板状に成形する工程と、架橋する工程とは、連続的ではなく、別々に行ってもよい。例えば、オープンロールなどの練機を使用して混練した未架橋の生ゴムと複数のゴムチップとを板状に成形して、板状に成形したものを加熱炉などの加熱装置に運んで、架橋反応を行ってもよい。
【実施例
【0034】
以下、実施例を挙げて、具体的に説明する。
【0035】
目開が8mm、5mm、3mmの篩を用いて、ゴムチップを分級した。これにより、最大粒径が8mm、5mm、3mmのゴムチップをそれぞれ得た。最大粒径は、正確には、8mm未満、5mm未満、3mm未満であるが、それぞれ、8mm、5mm、3mmと同視する。ゴムチップは、いずれも加硫されたEPDMで構成されている。
【0036】
〔試験1〕
最大粒径が8mmのゴムチップを、未加硫のEPDMと加硫剤である硫黄と混錬し、混練物を図2に示した成形ロールの間に通して板状に成形した。板状に成形したそれぞれの成形物を、加熱炉で加熱して加硫して、ゴムマットを製造した。ゴムマットの製造に際しては、成形ロールの間隔を調節することによって、以下の表1に示したように、ゴム基材の厚みを作り分けた。
【0037】
表1に製造されたゴムマットの形状を目視で検品した結果を示す。表1における「比率(%)」は、上述の式1により求めたものである。なお、表1における「シート厚み」とは、ゴム基材の厚み(mm)のことである。
【0038】
【表1】
【0039】
〔試験2〕
最大粒径が5mmのゴムチップを、未加硫のEPDMと加硫剤である硫黄と混錬し、混練物を図2に示した成形ロールの間に通して板状に成形した。板状に成形したそれぞれの成形物を、加熱炉で加熱して加硫して、ゴムマットを製造した。ゴムマットの製造に際しては、成形ロールの間隔を調節することによって、以下の表1に示したように、ゴム基材の厚みを作り分けた。
【0040】
表1に製造されたゴムマットの形状を目視で検品した結果を示す。表2における「比率(%)」は、上述の式1により求めたものである。
【0041】
【表2】
【0042】
〔試験3〕
最大粒径が3mmのゴムチップを、未加硫のEPDMと加硫剤である硫黄と混錬し、混練物を図2に示した成形ロールの間に通して板状に成形した。板状に成形したそれぞれの成形物を、加熱炉で加熱して加硫して、ゴムマットを製造した。ゴムマットの製造に際しては、成形ロールの間隔を調節することによって、以下の表1に示したように、ゴム基材の厚みを作り分けた。
【0043】
表1に製造されたゴムマットの形状を目視で検品した結果を示す。表2における「比率(%)」は、上述の式1により求めたものである。
【0044】
【表3】
【0045】
表1ないし表3に示したように、上述の式1で求めた比率が、320%以下となるようにすれば、ゴムチップの圧潰が防止されることがわかる。
【符号の説明】
【0046】
1 ゴムマット
11 混練物
12 ゴムチップ
13 ゴム基材
51 成形ロール
52 コンベア
53 加熱炉


図1
図2
図3