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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】板材の取付具及び板材の施工方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20220324BHJP
【FI】
E04F13/08 101F
E04F13/08 101D
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2016191042
(22)【出願日】2016-09-29
(65)【公開番号】P2018053570
(43)【公開日】2018-04-05
【審査請求日】2019-08-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000110860
【氏名又は名称】ニチハ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】澤田 洋平
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-007446(JP,A)
【文献】独国実用新案第20312122(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/07-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物を構成する構造体に対して板材を取り付けるための取付具であって、
第1部材と第2部材とを備え、
前記第1部材は、前記構造体に固定される固定部と、
前記固定部に取り付けられる支持部と、を有し、
前記支持部は、前記固定部が前記構造体に固定された際に、屋外方向に向かって開口し、一端側が他端側よりも上方に位置する状態となるスリットを有し、
前記スリットの前記一端側が規制部とされ、前記スリットの前記他端側が載置
部とされ、
前記第2部材は、前記第1部材の前記支持部と当接する基部と、
前記基部から突出する支承部と、
前記支承部から屈曲し、前記板材に形成された溝部に挿入可能な係止部と、
前記基部における前記支承部が突出する側と反対側で、前記支承部とは反対方向に前記基部から突出し、前記係止部が延びる方向と同じ方向に屈曲して形成され、前記第1部材の前記スリットに挿入可能で、前記係止部の長さよりも短い長さを有している引掛部とを有し
前記引掛部が前記基部から突出する位置は、
前記基部の上端縁、又は、その上端縁に対して、前記支承部から前記係止部が延びる方向と同じ方向に偏倚した位置、としたことを特徴とする板材の取付具。
【請求項2】
前記第2部材は、前記基部と前記係止部との間に位置し、前記係止部が前記板材の前記溝部に挿入された際に前記板材の裏面に当接可能な当接部を有している請求項1記載の板材の取付具。
【請求項3】
前記第2部材の前記当接部は、前記支承部から前記係止部と同じ方向に屈曲して形成されているとともに、前記係止部の両側に形成されている請求項2記載の板材の取付具。
【請求項4】
前記第2部材の前記引掛部は、前記基部における前記当接部とは反対側の面側において、前記係止部の両側にある前記当接部の間に配置されている請求項3記載の板材の取付具。
【請求項5】
前記第1部材は、前記支持部と前記固定部とを連結するとともに、前記支持部を前記固定部から所定の距離離間させる連結部を有している請求項1乃至4のいずれか1項記載の板材の取付具。
【請求項6】
前記連結部には、前記連結部を貫通する貫通孔が設けられている請求項1乃至5のいずれか1項記載の板材の取付具。
【請求項7】
前記第1部材は、前記固定部に接続する前記連結部によって構成される第1壁部と、
前記支持部の一端縁が前記第1壁部の先端縁に接続することによって、前記支持部により構成される第2壁部と、
前記支持部の他端縁に接続し、前記連結部と略平行に延びる第3壁部と、を含む略C字断面形状部分を有している請求項5又は6記載の板材の取付具。
【請求項8】
前記第2部材の前記係止部の面積は、前記引掛部の面積よりも大きい請求項1乃至7のいずれか1項記載の板材の取付具。
【請求項9】
前記第2部材には、締結具を挿通させるための固定孔が設けられている請求項1乃至8のいずれか1項記載の板材の取付具。
【請求項10】
前記板材の前記溝部は、施工時に行われる溝加工によって前記板材の端面に形成され、
前記溝部の底面は、円弧状に凹んでいる請求項1乃至9のいずれか1項記載の板材の取付具。
【請求項11】
建物を構成する構造体に対して、取付具を用いて板材を取り付ける施工方法であって、
前記取付具は、第1部材と第2部材とを備え、
前記第1部材は、前記構造体に固定される固定部と、
前記固定部に取り付けられる支持部と、を有し、
前記支持部は、前記固定部が前記構造体に固定された際に、屋外方向に向かって開口し、一端側が他端側よりも上方に位置する状態となるスリットを有し、
前記スリットの前記一端側が規制部とされ、前記スリットの前記他端側が載置部とされ、
前記第2部材は、前記第1部材の前記支持部と当接する基部と、
前記基部から突出する支承部と、
前記支承部から屈曲し、前記板材に形成された溝部に挿入可能な係止部と、
前記基部における前記支承部が突出する側と反対側で、前記支承部とは反対方向に前記基部から突出し、前記係止部が延びる方向と同じ方向に屈曲して形成され、前記第1部材の前記スリットに挿入可能で、前記係止部の長さよりも短い長さを有している引掛部とを有し、
前記引掛部が前記基部から突出する位置は、前記基部の上端縁、又は、その上端縁に対して、前記支承部から前記係止部が延びる方向と同じ方向に偏倚した位置とし
前記第1部材の前記固定部を前記構造体に固定する第1工程と、
前記第2部材の前記係止部を前記板材の前記溝部に挿入した状態とする第2工程と、
前記第2部材の前記引掛部を前記第1部材の前記スリットの前記載置部に引掛けることにより、前記板材を前記構造体に取り付ける第3工程と、を有することを特徴とする板材の施工方法。
【請求項12】
前記第2工程の前に、前記板材の端面に溝加工によって前記溝部を形成する工程を有する請求項11記載の板材の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は板材の取付具及び板材の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には従来の板材の取付具が開示されている。この取付具は、固定金具と係合金具とを備えている。固定金具は、差込片を受け入れる受け部を有している。係合金具は、固定金具に差し込まれる差込片と、板材の溝部に引掛けられる引掛片とを有している。
【0003】
係合金具の差込片が固定金具の受け部に浅く差し込まれた状態で、固定金具が構造体に固定される。そして、係合金具の引掛片が板材の上端面に形成された溝に挿入された後、係合金具の差込片が固定金具の受け部に完全に嵌め込まれる。この状態で、固定金具の受け部は、板材の裏面と当接する。こうして、この取付具は、構造体に対して板材を取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-7446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の取付具では、係合金具の差込片を固定金具の受け部に完全に嵌め込むための作業空間を板材の上方に大きく確保する必要がある。具体的には、窓枠等の下方に板材を取り付ける場合、窓枠等の下端縁と、板材の上端面との間隔を大きくする必要がある。このように板材の存在しない部分が大きくなることにより、壁の美観が損なわれることになる。
【0006】
また、板材と窓枠等との間隔が広くなるため、目地を埋めるシーリング材の使用量が増加し易く、ひいては、シーリング材の切れ、剥がれ、汚れ等の不具合が発生し易くなる。その結果、この取付具では、板材における取付具の周辺において美観を向上させることが難しくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、窓枠等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる板材の取付具及び板材の施工方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
建物を構成する構造体に対して板材を取り付けるための取付具であって、
第1部材と第2部材とを備え、
前記第1部材は、前記構造体に固定される固定部と、
前記固定部に取り付けられる支持部と、を有し、
前記支持部は、前記固定部が前記構造体に固定された際に、屋外方向に向かって開口し、一端側が他端側よりも上方に位置する状態となるスリットを有し、
前記スリットの前記一端側が規制部とされ、前記スリットの前記他端側が載置
部とされ、
前記第2部材は、前記第1部材の前記支持部と当接する基部と、
前記基部から突出する支承部と、
前記支承部から屈曲し、前記板材に形成された溝部に挿入可能な係止部と、
前記基部における前記支承部が突出する側と反対側で、前記支承部とは反対方向に前記基部から突出し、前記係止部が延びる方向と同じ方向に屈曲して形成され、前記第1部材
の前記スリットに挿入可能で、前記係止部の長さよりも短い長さを有している引掛部とを有し
前記引掛部が前記基部から突出する位置は、前記基部の上端縁、又は、その上端縁に対して、前記支承部から前記係止部が延びる方向と同じ方向に偏倚した位置、としたことを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の態様の板材の取付具によれば、第1部材の固定部を建物の構造体に固定しておく。板材の上側を固定する場合、第2部材の係止部を板材の溝部に挿入し、板材の溝部から裏面側までの部分が係止部と基部との間に位置する状態とする。そして、第2部材を構造体に固定された第1部材に取り付ける。この際、第2部材の引掛部を第1部材のスリットに挿入して、引掛部をスリットの載置部に引掛けることにより、第2部材とともに板材を第1部材を介して構造体に取り付ける。
【0010】
ここで、スリットは、建物の屋外方向に向かって開口しており、かつ、引掛部は、第1部材のスリットに挿入可能であり、係止部の長さよりも短い長さであるので、殆ど第2部材を板材に対して上向きにスライドさせることなく、第2部材の引掛部をスリットの載置部に引掛けて、第2部材を板材とともに第1部材に取り付けることができる。
【0011】
また、引掛部は、係止部の長さよりも短い長さに設定されているが、スリットの載置部と反対側である上方に位置する規制部によって、引掛部が固定部から抜けないように規制されるので、第2部材が第1部材から外れることを防止できる。一方、板材の溝部に挿入される係止部は、引掛部よりも長いため、板材を十分に支持することができる。
【0012】
さらに、引掛部は、支承部が基部から突出する突出位置、又は、突出位置に対して係止部が延びる方向に偏倚した位置、すなわち、第2部材が第1部材に取り付けられた際に突出位置よりも下方となる位置から屈曲している。このため、第2部材とともに板材を第1部材を介して構造体に取り付けた際、板材の上面と略同じ位置を第2部材の最も上方の位置とすることができ、第2部材の上方に余分な部分が無い小型な構成となる。このため、第2部材を建物の構造体の窓枠部分等の部材との間で取り付ける際に、余分なスペースを必要としない。
【0013】
以上のように、第2部材を大きく動かすことなく、かつ、第2部材を第1部材に取り付ける際、第2部材の上方に余分な部分が無いため、第1部材の上端部と建物の構造体の窓枠部分等の部材との間に不要な隙間を必要としない。このため、板材が取り付けられない部分を最小限にできるため、美観が向上するだけでなく、シーリング材の使用も最小限度とすることができ、この点からも美観が向上する。
【0014】
したがって、本発明の第1の態様の板材の取付具によれば、窓枠等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる。
【0015】
本発明の第2の態様として、第2部材は、基部と係止部との間に位置し、係止部が板材の溝部に挿入された際に板材の裏面に当接可能な当接部を有していることが望ましい。
【0016】
この構成によれば、第2部材とともに板材を第1部材を介して構造体に取り付けた際、第2部材の当接部が板材の裏面に当接することで、基部と当接部の間の距離により通気層を確保できる。また、第2部材の係止部を板材の溝部に挿入した際に、板材の溝部から裏面側までの部分を係止部及び当接部の互いに対向する側面同士で挟んだ状態で、第2部材が板材に取り付けられる。このため、第2部材とともに板材を構造体に固定された第1部材に取り付ける際、第2部材が板材から落下することを防止できるので、作業者が板材の取付作業を容易に行うことができる。
【0017】
本発明の第3の態様として、第2部材の当接部は、支承部から係止部と同じ方向に屈曲して形成されているとともに、係止部の両側に形成されていることが望ましい。
【0018】
この構成によれば、係止部と当接部との隙間が小さくても、第2部材を上方から見て当接部と係止部とを容易に視認できるので、係止部を板材の溝部に容易に挿入できる。
【0019】
本発明の第4の態様として、第2部材の引掛部は、基部における当接部とは反対側の面側において、係止部の両側にある当接部の間に配置されていることが望ましい。
【0020】
この構成によれば、引掛部は、基部の裏面側において当接部の間に配置されているため、作業者が第1部材のスリットに引掛部を挿入する際、裏面側の引掛部の位置が把握し易い。このため、窓枠等との狭い領域で板材の取り付け作業を行う場合でも作業が容易となる。
【0021】
本発明の第5の態様として、第1部材は、支持部と固定部とを連結するとともに、支持部を固定部から所定の距離離間させる連結部を有していることが望ましい。
【0022】
この構成によれば、連結部により、支持部が固定部から所定の距離離間するので、第2部材とともに板材を第1部材を介して構造体に取り付けた際に、板材の裏面と固定部との間に空間が形成され、通気層を確保できる。
【0023】
本発明の第6の態様として、連結部には、連結部を貫通する貫通孔が設けられていることが望ましい。
【0024】
この構成によれば、貫通孔により、取付具の周辺の水抜きや通気を良好に行える。
【0025】
本発明の第7の態様として、第1部材は、固定部に接続する連結部によって構成される第1壁部と、支持部の一端縁が第1壁部の先端縁に接続することによって、支持部により構成される第2壁部と、支持部の他端縁に接続し、連結部と略平行に延びる第3壁部と、を含む略C字断面形状部分を有していることが望ましい。
【0026】
この構成によれば、第1部材の略C字断面形状部分によって支持部の剛性が向上し、また、スリットの載置部が変形し難くなる。その結果、第1部材の支持部によって、第2部材と板材とを強固に保持できる。
【0027】
本発明の第8の態様として、第2部材の係止部の面積は、引掛部の面積よりも大きいことが望ましい。
【0028】
この構成によれば、板材の溝部に挿入される係止部は、引掛部よりも長く、面積も大きい。このような係止部により、取付具が板材を十分に支持することができる。これにより、風圧等によって板材が振動等しても大きな面積で板材を支持することができるため、板材の溝部が形成されている部分にひび割れ等が生じることを可及的に防止できる。
【0029】
本発明の第9の態様として、第2部材には、締結具を挿通させるための固定孔が設けられていることが望ましい。
【0030】
この構成によれば、引掛部ではなく、締結具を用いて第2部材の係止部を上向きにして第2部材を第1部材に固定することにより、板材の下面に形成された溝部を介して、板材を下方から支持することもできる。
【0031】
本発明の第10の態様として、板材の溝部は、施工時に行われる溝加工によって板材の端面に形成されていることが望ましい。そして、溝部の底面は、円弧状に凹んでいることが望ましい。
【0032】
この構成によれば、施工時に、板材の一部を設置場所に応じて切断し、その板材の切断した端面に溝部を形成することで、その板材を好適に構造体に取り付けることができる。特に、板材の接合部としての実部を窓枠等に応じて切断し、その板材の切断した端面を取付具によって支持する場合等に効果的である。また、回転刃を用いた切削により、底面が円弧状に凹む溝部を容易に形成できる。
【0033】
建物を構成する構造体に対して、取付具を用いて板材を取り付ける施工方法であって、
前記取付具は、第1部材と第2部材とを備え、
前記第1部材は、前記構造体に固定される固定部と、
前記固定部に取り付けられる支持部と、を有し、
前記支持部は、前記固定部が前記構造体に固定された際に、屋外方向に向かって開口し、一端側が他端側よりも上方に位置する状態となるスリットを有し、
前記スリットの前記一端側が規制部とされ、前記スリットの前記他端側が載置部とされ、
前記第2部材は、前記第1部材の前記支持部と当接する基部と、
前記基部から突出する支承部と、
前記支承部から屈曲し、前記板材に形成された溝部に挿入可能な係止部と、
前記基部における前記支承部が突出する側と反対側で、前記支承部とは反対方向に前記基部から突出し、前記係止部が延びる方向と同じ方向に屈曲して形成され、前記第1部材の前記スリットに挿入可能で、前記係止部の長さよりも短い長さを有している引掛部とを有し
前記引掛部が前記基部から突出する位置は、前記基部の上端縁、又は、その上端縁に対して、前記支承部から前記係止部が延びる方向と同じ方向に偏倚した位置とし
前記第1部材の前記固定部を前記構造体に固定する第1工程と、
前記第2部材の前記係止部を前記板材の前記溝部に挿入した状態とする第2工程と、
前記第2部材の前記引掛部を前記第1部材の前記スリットの前記載置部に引掛けることにより、前記板材を前記構造体に取り付ける第3工程と、を有することを特徴とする。
【0034】
本発明の第11の態様の板材の施工方法によれば、第1の態様の板材の取付具が奏する作用効果によって、窓枠等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる。
【0035】
本発明の第12の態様として、第2工程の前に、板材の端面に溝加工によって溝部を形成する工程を有することが望ましい。
【0036】
この場合、施工時に、板材の一部を設置場所に応じて切断し、その板材の切断した端面に溝部を形成することで、その板材を好適に構造体に取り付けることができる。特に、板材の接合部としての実部を窓枠等に応じて切断し、その板材の切断した端面を取付具によって支持する場合等に効果的である。
【発明の効果】
【0037】
本発明の板材の取付具及び板材の施工方法によれば、窓枠等の部材と板材の上端面との間隔を可及的に小さくすることができるため、窓枠等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1図1は、実施の形態1の建物の外装構造の斜視図である。
図2図2は、実施の形態1の外壁板の斜視図である。
図3図3は、実施の形態1に係り、隣接する外壁板同士の組み付け構成を示す部分斜視図である。
図4図4は、実施の形態1に係り、張り始めの外壁板の下端部を保持する状態を示す部分断面図である。
図5図5は、実施の形態1に係り、上下に並ぶ2枚の外壁板の上下合決り部を保持する状態を示す部分断面図である。
図6図6は、実施の形態1に係り、窓枠の下方に配置される外壁板の構造体に対する取り付け状態を示す部分斜視図である。
図7図7は、図6のVII-VII断面を示す部分断面図である。
図8図8は、実施の形態1に係り、取付具を構成する第1部材と第2部材とを示す斜視図である。
図9図9は、実施の形態1に係り、第2部材の正面図である。
図10図10は、実施の形態1に係り、第2部材の裏面図である。
図11図11は、実施の形態1に係り、第2部材の側面図である。
図12図12は、実施の形態1に係り、第2部材の上面図である。
図13図13は、図7のXIII-XIII断面を示す部分断面図である。
図14図14は、図13の矢視XIV方向から見た部分上面図である。
図15図15は、実施の形態2に係り、窓枠の下方に配置される外壁板の構造体に対する取り付け状態を示す部分斜視図である。
図16図16は、図15のXVI-XVI断面を示す部分断面図である。
図17図17は、実施の形態2に係り、第2部材の正面図である。
図18図18は、実施の形態2に係り、第2部材の裏面図である。
図19図19は、実施の形態2に係り、第2部材の側面図である。
図20図20は、実施の形態2に係り、第2部材の上面図である。
図21図21は、図16のXXI-XXI断面を示す部分断面図である。
図22図22は、図21と同様の部分断面図であって、第2部材の係止部の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明を具体化した実施の形態1、2を図面を参照しつつ説明する。なお、図1において、垂直上方向を上と表示し、垂直下方向を下と表示する。また、図1の屋外から屋内に向う方向において水平左方向を左と表示し、水平右方向を右と表示する。そして、図2以降の各図に示す各方向は、図1に対応させて表示する。
【0040】
(実施の形態1)
図1図7は、複数の外壁板2を建物の構造体8に対して取り付けた状態を示している。図6図14に示す実施の形態1の取付具100は、窓枠等の部材の下側において構造体8に対して外壁板2を取り付けるためのものである。
【0041】
なお、図1及び図4に示す取付具60は、最も下に位置する外壁板2の下端部を支持する張り始め用取付具60、所謂、スタータである。また、図1及び図5に示す取付具70は、上下に隣接する外壁板2を支持する上下接合部用取付具70である。
【0042】
建物は、住宅、施設、倉庫等である。外壁板2は、「板材」の一例である。外壁板2は、それ自体が高い強度や剛性を有して建物の外壁を構成する板材である。なお、板材は外壁板に限定されず、例えば、表面に意匠性の高い化粧面を有する化粧板、屋内用構造パネル、内装板等であってもよい。
【0043】
本実施の形態では、構造体8は、図1に示すように、例えば、木造軸組構法によって建築されるものである。構造体8は、複数の構造部材によって構成される。構造部材には、左右方向に所定の間隔を有して並ぶ複数の柱材9等の他、柱材9間に配置される間柱等の補助部材も含まれる。各柱材9の屋外方向を向く外面には、胴縁と呼ばれる支持部材7が図示しない止めネジや釘等によって固定されている。この支持部材7も構造部材に含まれる。各柱材9と支持部材7との間には、防水シート6が敷設されている。図6に示すように、防水シート6は、防水テープ6Tによって構造体8に貼り付けられている。図4図5及び図7では、防水シート6の図示を省略している。
【0044】
なお、構造体8は、本実施の形態の構成に限定されず、木造枠組壁構法等によって建築されてもよい。また、板材が取り付けられる構造体は、例えば、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、レンガ造等の躯体であってもよいし、屋内の区画壁であってもよい。
【0045】
図1及び図2に示すように、外壁板2は、四辺形状、より具体的には、左右方向に長い略矩形状の板材である。本実施の形態では、外壁板2は、セメントを含む窯業系材料からなる。なお、外壁板2の材質や形状は上記には限定されない。例えば、材質は金属系材、木質系材、樹脂系材等を適宜選択でき、形状は四辺形状で上下に長い略矩形形状の板材等を適宜選択できる。
【0046】
図1及び図4図7に示すように、複数の外壁板2は、上下方向及び左右方向に隣接する状態で、構造体8の外面を覆う。外壁板2の表面2Fは、例えばレンガ柄等のデザインが施された外装面となっている。
【0047】
外壁板2の左端部には、表側左右接合部21が形成されている。各外壁板2の右端部には、裏側左右接合部22が形成されている。各外壁板2の下端部には、表側上下接合部23が形成されている。各外壁板2の上端部には、裏側上下接合部24が形成されている。表側左右接合部21、裏側左右接合部22、表側上下接合部23及び裏側上下接合部24は、「実部」とも呼ばれる。
【0048】
なお、図2では、外壁板2の大きさに対して、表側左右接合部21、裏側左右接合部22、表側上下接合部23及び裏側上下接合部24の大きさが誇張して図示されている。
【0049】
表側左右接合部21は、外壁板2の裏面2Bから表面2Fに向かって段状に凹み、上下方向、すなわち、外壁板2の左端部に沿って延在している。
【0050】
裏側左右接合部22は、外壁板2の表面2Fから裏面2Bに向かって段状に凹み、上下方向、すなわち、外壁板2の右端部に沿って延在している。裏側左右接合部22における屋外方向を向く平坦面には、コーキング22Sが設けられている。コーキング22Sは、裏側左右接合部22に沿って直線状に配設されている。なお、コーキングは必須ではなく、本実施の形態のコーキング22Sを省略することもできる。
【0051】
表側上下接合部23は、外壁板2の裏面2Bから表面2Fに向かって段状に凹み、左右方向、すなわち、外壁板2の下端部に沿って延在している。表側上下接合部23には、上向きに略テーパ状に凹む係合凹部23Aが形成されている。
【0052】
裏側上下接合部24は、外壁板2の表面2Fから裏面2Bに向かって段状に凹み、左右方向、すなわち、外壁板2の上端部に沿って延在している。裏側上下接合部24における屋外方向を向く平坦面には、コーキング24Sが設けられている。コーキング24Sは、裏側上下接合部24に沿って直線状に配設されている。なお、コーキングは必須ではなく、本実施の形態のコーキング24Sを省略することもできる。裏側上下接合部24には、コーキング24Sよりも上方において上向きに略テーパ状に突出する係合凸部24Aが形成されている。
【0053】
図3及び図5に示すように、上側の外壁板2の表側上下接合部23と、下側の外壁板2の裏側上下接合部24とが重なり合うことによって、上下方向に隣接する外壁板2同士の間に、上下合決り部が形成される。図3に示すように、右側の外壁板2の表側左右接合部21と、左側の外壁板2の裏側左右接合部22とが重なり合うことによって、左右方向に隣接する外壁板2同士の間に、左右合決り部が形成される。
【0054】
すなわち、各外壁板2は、表側左右接合部21、裏側左右接合部22、表側上下接合部23及び裏側上下接合部24を備える、いわゆる「四方合い決り構造」の板材であり、表側左右接合部21、裏側左右接合部22、表側上下接合部23及び裏側上下接合部24が重なり合って上下合決り部及び左右合決り部が形成される。
【0055】
このような構成である各外壁板2は、以下のようにして、図1及び図4に示す張り始め用取付具60、図1及び図5に示す上下接合部用取付具70、及び図6図14に示す実施の形態1の取付具100によって支持される。
【0056】
張り始め用取付具60、上下接合部用取付具70及び取付具100は、鉄やステンレススチール等の金属板が打ち抜き加工、プレス加工及び折り曲げ加工等されることによって製造される。なお、張り始め用取付具60、上下接合部用取付具70及び取付具100の材質や製造方法は上記に限定されず、各種の材料や、製造方法を適宜選択できる。
【0057】
図1及び図4に示すように、構造体8の外面の下端部には、水切り部材8G及び張り始め用取付具60が設けられている。図4に示すように、張り始め用取付具60は、固定部65、支承部61及び係止部63を備える断面略L字形状の部材である。
【0058】
平板状の固定部65を水切り部材8Gよりも上方の位置で支持部材7に当接させ、ネジ60Bを固定部65、支持部材7及び構造体8にねじ込むことにより、固定部65が構造体8に固定される。支承部61は、固定部の下端部から屋外方向に突出し、かつ左右方向に延びている。係止部63は、支承部61の先端部から上向きに突出している。係止部63が係合凹部23Aを係止する状態で、支承部61が張り始めの外壁板2の下端部を支承する。これにより、張り始め用取付具60は、水切り部材8Gよりも上方の位置で、張り始めの外壁板2の下端部を支持する。
【0059】
図1及び図5に示すように、構造体8の外面には、複数の上下接合部用取付具70が上下方向及び左右方向に互いに離間する状態で設けられている。図5に示すように、上下接合部用取付具70は、固定部75、当接部77、支承部71、上係止部73及び下係止部74を備えている。
【0060】
固定部75は、略矩形状の周縁部を有する板材である。上下方向に隣接する外壁板2の上下合決り部の近傍の位置で、固定部75を支持部材7に当接させ、ネジ70Bを固定部75、支持部材7及び構造体8にねじ込むことにより、固定部75が構造体8に固定される。当接部77は、固定部75の周縁部よりも内側で、支持部材7から離間するように屋外方向に膨出している。支承部71は、当接部77における上下方向の略中間部から屋外方向に突出し、かつ左右方向に延在している。上係止部73は、支承部71の先端部から上向きに突出している。下係止部74は、支承部71の先端部から下向きに突出している。下係止部74が下側の外壁板の係合凸部24Aを係止する。上係止部73が上側の外壁板の係合凹部23Aを係止する。支承部71が上側の外壁板2の下端部を支承する。そして、当接部77が上下の外壁板2の裏面2Bに当接し、構造体8と外壁板2の裏面2Bとの間に通気空間を確保する。これにより、上下接合部用取付具70は、上下方向に隣接する外壁板2の上下合決り部を支持する。
【0061】
このような作業を他の外壁板2についても実施することにより、各外壁板2は、上下方向及び左右方向に隣接する状態で構造体8に支持され、構造体8の外面を覆う。
【0062】
図1に示すように、外壁板2は、構造体8における窓枠8Wの近傍に取り付けられる場合がある。この場合において、窓枠8Wとの干渉を避けるために、外壁板2における裏側上下接合部24を含む一部を切断した上で、その外壁板2を構造体8に取り付け、その外壁板2の切断されてなる上端面を窓枠8Wに下方から隣接させる。
【0063】
また、図示は省略するが、外壁板2は、構造体8におけるベランダや軒下等の近傍に取り付けられる場合、ベランダ等との干渉を避けるために、外壁板2における裏側上下接合部24を含む一部を切断した上で、その外壁板2が構造体8に取り付けられ、その外壁板2の切断されてなる上端面をベランダ等に下方から隣接させる。
【0064】
ここで、これらの外壁板2の切断されてなる上端面を特定端面2Pとする。図6図14に示す実施の形態1の取付具100は、以下に説明するように、外壁板2の特定端面2Pを支持するものである。なお、以下の説明では、特定端面2Pを窓枠8Wに下方から隣接させる状態で取付具100によって支持する構成について説明し、特定端面2Pをベランダや軒下等に隣接させる状態で取付具100によって支持する構成については、同様であるので説明を省略する。また、特定端面2Pは、窓枠8W、ベランダ、軒下等の形状に応じて、傾斜する場合もあり得る。
【0065】
図6及び図7に示す例では、取付具100は、窓枠8Wの下辺を構成するアルミサッシ80に下方から隣接する状態で構造体8に固定されて、外壁板2の特定端面2Pを支持している。なお、取付具100の形状等の説明に関し、上下方向、左右方向及び屋内外方向は、取付具100が構造体8に取り付けられた状態を基準とする。
【0066】
取付具100は、第1部材110と第2部材120とを備えている。
【0067】
図6図8に示すように、第1部材110は、左右方向に長く延びる型材であり、設置箇所に応じた長さに適宜切断されて使用される。第1部材110は、固定部115及び支持部114を有している。支持部114はスリット118を有し、スリット118の上側の端縁部が規制部119Bとされ、スリット118の下側の端縁部が載置部119Aとされている。また、第1部材110は、連結部111及び頂面部113を有している。
【0068】
固定部115は、上下方向及び左右方向に平板状に延在している。固定部115には、締結具としての釘やネジ等を挿通するための第1固定孔115Hが複数設けられている。各第1固定孔115Hの数や間隔は、構造体8の構成等に応じて適宜設定される。
【0069】
第1部材110の固定部115を除く部分、すなわち、連結部111、支持部114及び頂面部113は、略C字断面形状部分を構成している。即ち、連結部111は、第1壁部を構成し、支持部114と固定部115とを連結している。支持部114は第2壁部を構成している。支持部114の一端は、連結部111と接続しており、支持部114の他端は頂面部113と接続するようになっている。頂面部113は、第3壁部を構成し、連結部111と略平行に配置されている。
【0070】
連結部111は、固定部115の上端縁に接続し、屋外方向に屈曲して構造体8から離間するように延び、かつ左右方向に延在している。連結部111には、上下方向に貫通する貫通孔114Hが複数設けられている。
【0071】
支持部114は、下端縁が連結部111の先端縁に接続し、固定部115と略平行に、すなわち、上下方向及び左右方向に平板状に延在して上端縁に至る。
【0072】
頂面部113は、支持部114の上端縁に接続し、屋内方向に屈曲して構造体8に接近するように延び、かつ左右方向に延在している。
【0073】
スリット118は、支持部114に複数貫設されており、それぞれ左右方向に長く延びている。各スリット118の数や間隔は、後述する引掛部129L、129Rが挿入できるために必要且つ十分な大きさに設定されている。即ち、引掛部129L、129Rを構成する板の厚みよりも若干大きく設定されている。
【0074】
載置部119Aは、各スリット118の内周縁のうちの下側の直線部分である。載置部119Aは、上を向きつつ左右方向に略水平に延在している。
【0075】
規制部119Bは、各スリット118の内周縁のうちの上側の直線部分である。規制部119Bは、載置部119Aに対向し、下を向きつつ左右方向に略水平に延在している。
【0076】
図8図12に示すように、第2部材120は、基部125、支承部121、係止部123、引掛部129L、129R及び当接部127L、127Rを有している。
【0077】
基部125は、左右方向に長い略矩形板状とされている。基部125は、第1面125Fと、第1面125Fとは反対側を向く第2面125Bとを有している。第1面125Fは屋外方向を向く面であり、第2面125Bは屋内方向を向く面である。基部125には、締結具としての釘やネジ等を挿通するための第2固定孔125Hが複数設けられている。
【0078】
支承部121は、基部125の上端縁から第1面125F側に突出し、かつ左右方向に延在している。
【0079】
係止部123は、支承部121の先端縁の略中央部分から屈曲して下向きに突出し、かつ左右方向に延在している。係止部123は、下方かつ左方の角部と下方かつ右方の角部とが切り取られて、下向きに先細るテーパ形状とされている。なお、係止部123の下端縁を下に膨らむ円弧形状とすることもできる。
【0080】
引掛部129L、129Rは、基部125の上端縁側の左右の二箇所が切り起こされて形成されている。すなわち、引掛部129L、129Rは、支承部121が基部125から突出する突出位置から屈曲している。引掛部129L、129Rは、基部125の上端縁から第2面125B側に突出した後に、係止部123と同じ下向きに曲がっている。
【0081】
図11に示すように、引掛部129L、129Rが下向きに延びる長さL129は、係止部123が下向きに延びる長さL123よりも短く設定されている。引掛部129L、129Rの厚みは、スリット118の上下方向の幅よりも小さく設定されている。引掛部129L、129Rの下向きに延びる略矩形板状部分と、基部125の第2面125Bとの屋内外方向の間隔は、第1部材110の載置部119Aの板厚よりも僅かに大きく設定されている。
【0082】
なお、引掛部129L、129Rは、第1部材110の上側に突出する部分を排除するため、基部125の上端縁、即ち、支承部121が基部125から突出する突出位置、又は、その突出位置に対して下方に偏倚した位置から下に向けて形成されている。
【0083】
図9に示す係止部123と、図10に示す引掛部129L、129Rとを比較して明らかなように、係止部123の面積は、引掛部129Lの面積と引掛部129Rの面積との和よりも大きく設定されている。外壁板2を構成する部材は、通常、第1部材110を構成する部材よりも強度が小さいため、大きな面積の係止部123で支持することが好ましいためである。
【0084】
図8図12に示すように、当接部127L、127Rは、支承部121の先端縁の左部分及び右部分から下向きに突出し、かつ左右方向に延在している。当接部127L、127Rは、基部125の第1面125Fとの間に、屋内外方向で所定の間隔を有しており、係止部123よりも基部125の第1面125Fに近い位置にある。当接部127L、127Rと係止部123との距離は、後述する外壁板2の溝部2Sから裏面2Bまでの距離より若干大きく設定されている。
【0085】
次に、このような構成である取付具100を用いて、外壁板2の特定端面2Pを支持する施工方法について説明する。この施工方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程とを実施するとともに、第2工程の前に、溝部形成工程を実施する。なお、溝部形成工程は、第1工程の前に実施してもよい。
【0086】
第1工程では、図6及び図7に示すように、第1部材110の固定部115を構造体8に固定する。より詳しくは、アルミサッシ80の下向き表面である底壁部81に、第1部材110の頂面部113を下から当接させるか、又は双方の間に僅かな隙間を確保する。そして、固定部115と構造体8との間に、防水シート6及び防水テープ6Tを介在させた状態で、固定部115の第1固定孔115Hに締結具としてのネジ110Bをねじ込む作業を複数個所において行うことにより、固定部115が構造体8に強固に固定される。
【0087】
固定部115が構造体8に固定された状態では、支持部114は、構造体8から屋外方向に離間する。そして、連結部111と支持部114と頂面部113とに囲まれた空間は、スリット118及び貫通孔114Hによって外部との通気が可能となっている。
【0088】
次に、溝部形成工程では、外壁板2を上述したアルミサッシ80の底壁部81に適合する寸法に切断する。これによって、外壁板2の裏側上下接合部24が切り落とされ、特定端面2Pが形成される。
【0089】
そして、外壁板2の特定端面2Pに、溝加工によって溝部2Sを形成する。より詳しくは、円形の回転刃をモータで回転させる電気丸のこ等を使用し、回転刃によって、外壁板2の特定端面2Pに溝部2Sを切削加工する。これにより、図13に示すように、溝部2Sは、底面2Tが円弧状に凹んで、中央部分が深く、左端及び右端に向かうにつれて浅くなる。図14に示すように、溝部2Sの対向する内側面同士の間隔は、係止部123の板厚よりも僅かに大きく設定されている。
【0090】
外壁板2の特定端面2Pに形成される溝部2Sの数や位置は、第1工程によって構造体8に固定された第1部材110の載置部119Aの位置に対応して、適宜設定される。
【0091】
次に、第2工程では、図4に示す張り始め用取付具60、又は図5に示す上下接合部用取付具70によって、外壁板2の下端部に形成された表側上下接合部23を支持させた後、図7図13及び図14に示すように、第2部材120の係止部123を外壁板2の特定端面2Pの溝部2Sに挿入する。この際、図13に示すように、テーパ形状の係止部123は、溝部2Sの円弧状に凹む底面2Tに沿う。また、図7及び図14に示すように、係止部123は、溝部2Sの対向する内側面同士によって挟まれる。さらに、当接部127L、127Rは、外壁板2の裏面2Bと当接する。
【0092】
次に、第3工程では、図7及び図14に示すように、第2部材120の基部125の第2面125Bを第1部材110の支持部114に当接させ、第2部材120の引掛部129L、129Rを第1部材110のスリット118に挿入し、スリット118の載置部119Aに、引掛部129L、129Rを引掛ける。その結果、第2部材120は、基部125の第2面125Bと、引掛部129L、129Rの下向きに延びる略矩形板状部分とで、支持部114における載置部119Aの近傍を挟む。
【0093】
この際、スリット118の上側の規制部119Bにより、引掛け部129L、129Rがスリット118から容易に脱落することが防止される。
【0094】
こうして、第1部材110は、第2部材120の基部125及び引掛部129L、129Rを好適に保持し、第2部材120の係止部123及び当接部127L、127Rは、外壁板2の特定端面2Pを好適に係止する。これにより、外壁板2の特定端面2Pを窓枠8Wに下方から隣接させる状態で良好に支持することができる。
【0095】
なお、第3工程の後、アルミサッシ80の底壁部81と、外壁板2の特定端面2Pと隙間に、発泡樹脂等からなるバックアップ材89が挿入され、さらに、シーリング材88が充填される。アルミサッシ80の先端側には、底壁部81よりも下方に垂れ下がる隠蔽部82が形成されている。底壁部81から隠蔽部82の下端までの長さL82は、アルミサッシ80の底壁部81と、外壁板2の特定端面2Pとの間隔S1よりも長くなるように設定されている。このような隠蔽部82により、シーリング材88が隠蔽されるので、アルミサッシ80及び外壁板2の特定端面2Pの周辺の美観が向上する。
【0096】
また、図6に示すように、第2固定孔125Hに締結具としてのネジ120Bを挿通して、第2部材120の基部125を第1部材110の支持部114に締結することもできる。
【0097】
なお、この第2固定孔125Hは、第2部材120を上下反対向きに第1部材110に取り付け、外壁板2の下面に形成された溝部を介して、外壁板2を下方から支持する場合に用いることもできる。
【0098】
<作用効果>
実施の形態1の外壁板2の取付具100及び外壁板2の施工方法によれば、図6及び図7に示すように、第1部材110の固定部115を建物の構造体8に固定しておく。外壁板2の上側の特定端面2Pを固定する場合、第2部材120の係止部123を外壁板2の特定端面2Pに形成された溝部2Sに挿入し、外壁板2の溝部2Sから裏面2B側までの部分が係止部123と基部125との間に位置する状態とする。そして、第2部材120を構造体8に固定された第1部材110に取り付ける。この際、第2部材120の引掛部129L、129Rを第1部材110のスリット118に挿入して、引掛部129L、129Rをスリット118の載置部119Aに引掛けることにより、第2部材120とともに外壁板2を第1部材110を介して構造体8に取り付ける。
【0099】
ここで、スリット118は、図7に示すように、建物の屋外方向に向かって開口しており、かつ、引掛部129L、129Rは、第1部材110のスリット118に挿入可能であり、図11に示すように、係止部123の長さL123よりも短い長さL129である。このため、図7に示すように、殆ど第2部材120を外壁板2に対して上向きにスライドさせることなく、第2部材120の引掛部129L、129Rをスリット118の載置部119Aに引掛けて、第2部材120を外壁板2とともに第1部材110に取り付けることができる。
【0100】
また、引掛部129L、129Rは、係止部123の長さL123よりも短い長さL129に設定されているが、スリット118の載置部119Aと反対側である上方に位置する規制部119Bによって、引掛部129L、129Rが固定部115から抜けないように規制されるので、第2部材120が第1部材110から外れることを防止できる。一方、外壁板2の溝部2Sに挿入される係止部123は、引掛部129L、129Rよりも長いため、外壁板2を十分に支持することができる。
【0101】
さらに、引掛部129L、129Rは、支承部121が基部125から突出する突出位置から屈曲している。このため、第2部材120とともに外壁板2を第1部材110を介して構造体8に取り付けた際、外壁板2の上面と略同じ位置を第2部材120の最も上方の位置とすることができ、第2部材120の上方に余分な部分が無い小型な構成となる。このため、第2部材120を構造体8の窓枠8W等の下辺を構成するアルミサッシ80等の部材との間で取り付ける際に、余分なスペースを必要としない。具体的には、図7に示すように、アルミサッシ80の底壁部81と、外壁板2の特定端面2Pとの間隔S1を小さくできる。
【0102】
以上のように、第2部材120を大きく動かすことなく、かつ、第2部材120を第1部材110に取り付ける際、第2部材120の上方に余分な部分が無いため、第1部材110の上端部と構造体8の窓枠8W等の部材との間に不要な隙間を必要としない。このため、外壁板2が取り付けられない部分を最小限にできるため、美観が向上するだけでなく、シーリング材88の使用も最小限度とすることができ、この点からも美観が向上する。
【0103】
したがって、実施の形態1の外壁板2の取付具100及び外壁板2の施工方法によれば、窓枠8W等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる。また、この取付具100及び施工方法では、締結具に起因する外壁板2の補修作業を省略できるとともに、シーリング材88の使用量を削減できるので、施工性を向上させることもできる。
【0104】
また、この取付具100及び施工方法では、第2部材120とともに外壁板2を第1部材110を介して構造体8に取り付けた際、第2部材120の当接部127L、127Rが外壁板2の裏面2Bに当接することで、基部125と当接部127L、127Rの間の距離により通気層を確保できる。また、第2部材120の係止部123を外壁板2の溝部2Sに挿入した際に、外壁板2の溝部2Sから裏面2B側までの部分を係止部123及び当接部127L、127Rの互いに対向する側面同士で挟んだ状態で、第2部材120が外壁板2に取り付けられる。このため、第2部材120とともに外壁板2を構造体8に固定された第1部材110に取り付ける際、第2部材120が外壁板2から落下することを防止できるので、作業者が外壁板2の取付作業を容易に行うことができる。
【0105】
さらに、この取付具100及び施工方法では、第2部材120の当接部127L、127Rは、支承部121から係止部123と同じ下向きに屈曲して形成されているとともに、係止部123の幅方向の両側に形成されている。これにより、係止部123と当接部127L、127Rとの隙間が小さくても、図14に示すように、第2部材120を上方から見て当接部127L、127Rと係止部123とを容易に視認できるので、係止部123を外壁板2の溝部2Sに容易に挿入できる。
【0106】
また、この取付具100及び施工方法では、図14等に示すように、第2部材120の引掛部129L、129Rは、基部125における当接部127L、127Rとは反対側の第2面125B側において、係止部123の両側にある当接部127L、127Rの間に配置されていることから、作業者が第1部材110のスリット118に引掛部129L、129Rを挿入する際、裏面2B側の引掛部129L、129Rの位置が把握し易い。このため、窓枠8W等との狭い領域で外壁板2の取り付け作業を行う場合でも作業が容易となる。
【0107】
さらに、この取付具100及び施工方法では、図6及び図7に示すように、第1部材110の連結部111により、支持部114が固定部115から所定の距離離間するので、第2部材120とともに外壁板2を第1部材110を介して構造体8に取り付けた際に、外壁板2の裏面2Bと固定部115との間に空間が形成され、通気層を確保できる。
【0108】
また、この取付具100及び施工方法では、第1部材110の連結部111に設けられた貫通孔114Hが上下方向に貫通している。このため、固定部115が構造体8に固定された状態では、連結部111と支持部114と頂面部113とに囲まれた空間は、スリット118及び貫通孔114Hによって外部との通気が可能とおり、取付具100の周辺の水抜きや通気を良好に行える。
【0109】
さらに、この取付具100及び施工方法では、第1部材110の固定部115を除く部分、すなわち、連結部111、支持部114及び頂面部113は、略C字断面形状部分を構成している。この略C字断面形状部分によって支持部114の剛性が向上し、また、スリット118の載置部119Aが変形し難くなる。その結果、第1部材110の支持部114によって、第2部材120と外壁板2とを強固に保持できる。
【0110】
また、この取付具100及び施工方法では、図9及び図10に示すように、外壁板2の溝部2Sに挿入される第2部材120の係止部123は、引掛部129L、129Rよりも長いだけでなく、引掛部129L、129Rよりも面積が大きい。このため、取付具100が外壁板2を十分に支持することができる。これにより、風圧等によって外壁板2が振動等しても大きな面積で外壁板2を支持することができるため、外壁板2の溝部2Sが形成されている部分にひび割れ等が生じることを可及的に防止できる。
【0111】
さらに、この取付具100及び施工方法では、第2部材120の基部125には、締結具を挿通させるための第2固定孔125Hが設けられている。このため、引掛部129L、129Rではなく、締結具としてのネジ等を第2固定孔125Hに挿入して第2部材120の係止部123を上向きにして第2部材120を第1部材110に固定することにより、外壁板2の下面に形成された溝部を介して、外壁板2を下方から支持することもできる。
【0112】
また、この取付具100及び施工方法では、施工時に、外壁板2の一部を設置場所に応じて切断し、その外壁板2の切断した特定端面2Pに溝部2Sを形成することで、その外壁板2を好適に構造体8に取り付けることができる。特定端面2Pは、外壁板2の裏側上下接合部24を窓枠8W等に応じて切り落としてなる端面であるので、特に効果的である。また、回転刃を用いた切削により、底面2Tが円弧状に凹む溝部2Sを容易に形成できる。
【0113】
(実施の形態2)
図15図21に示すように、実施の形態2の外壁板2の取付具200及び外壁板2の施工方法では、実施の形態1の取付具100の第1部材110及び第2部材120の代わりに、第1部材210及び第2部材220を採用している。実施の形態2のその他の構成は、実施の形態1と同様である。このため、実施の形態1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
【0114】
図15図21に示す実施の形態2の取付具200は、以下に説明するように、外壁板2の特定端面2Pを支持することができる。なお、以下の説明では、図15及び図16に示すように、特定端面2Pを窓枠8Wに下方から隣接させる状態で取付具200によって支持する構成について説明し、特定端面2Pをベランダや軒下等に隣接させる状態で取付具200によって支持する構成については、同様であるので説明を省略する。
【0115】
図15及び図16に示す例では、取付具200は、窓枠8Wの下辺を構成するアルミサッシ80に下方から隣接する状態で構造体8に固定されて、外壁板2の特定端面2Pを支持している。なお、取付具200の形状等の説明に関し、上下方向、左右方向及び屋内外方向は、取付具200が構造体8に取り付けられた状態を基準とする。
【0116】
取付具200は、第1部材210と第2部材220とを備えている。
【0117】
第1部材210は、左右方向に長く延びる断面L字状の板材であり、設置箇所に応じた長さに適宜切断されて使用される。第1部材210は、固定部215及び支持部214を有している。支持部214はスリット218を有し、スリット218の上側の端縁部が規制部219Bとされ、スリット218の下側の端縁部が載置部219Aとされている。
【0118】
固定部215は、上下方向及び左右方向に延在する平板部の下部分である。平板部の上部分が支持部214となっている。支持部214の上端部は屋内方向に屈曲して、頂面部213を形成している。
【0119】
固定部215には、締結具としての釘やネジ等を挿通するための第1固定孔215Hが複数設けられている。各第1固定孔215Hの数や間隔は、構造体8の構成等に応じて適宜設定される。
【0120】
スリット218は、支持部214に複数貫設されており、上述したスリット118と同様の構成である。載置部219A及び規制部219Bも、上述した載置部119A及び規制部119Bと同様の構成である。
【0121】
図17図20に示すように、第2部材220は、基部225、支承部221、係止部223L、223R、引掛部229L、229R及び当接部227を有している。
【0122】
基部225は、左右方向に長い略矩形板状とされている。基部225は、第1面225Fと、第1面225Fとは反対側を向く第2面225Bとを有している。第1面225Fは屋外方向を向く面であり、第2面225Bは屋内方向を向く面である。基部225には、締結具としての釘やネジ等を挿通するための第2固定孔225Hが複数設けられている。
【0123】
支承部221は、基部225の上端縁から第1面225F側に突出し、かつ左右方向に延在している。
【0124】
係止部223L、223Rは、支承部221の先端縁の左部分及び右部分からそれぞれ屈曲して下向きに突出し、かつ左右方向に延在している。
【0125】
引掛部229L、229Rは、基部225の上端縁側の左右の二箇所が切り起こされて形成されている。引掛部229L、229Rは、上述した引掛部129L、129Rと同様の構成である。例えば、図19に示すように、引掛部229L、229Rが下向きに延びる長さL220は、係止部223L、223Rが下向きに延びる長さL223よりも短く設定されている。
【0126】
図17図20に示すように、当接部227は、支承部221の先端縁の略中央部分から下向きに突出し、かつ左右方向に延在している。当接部227は、基部225の第1面225Fとの間に、屋内外方向で所定の間隔を有しており、係止部223L、223Rよりも基部225の第1面225Fに近い位置にある。
【0127】
次に、このような構成である取付具200を用いて、外壁板2の特定端面2Pを支持する施工方法について説明する。この施工方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程とを実施するとともに、第2工程の前に、溝部形成工程を実施する。なお、溝部形成工程は、第1工程の前に実施してもよい。
【0128】
第1工程では、図15及び図16に示すように、第1部材210の固定部215を構造体8に固定する。より詳しくは、構造体8の外面に、防水シート6及び防水テープ6Tを介在させた状態で、支持部材7Bが図示しない釘やネジ等によって固定される。支持部材7Bは、アルミサッシ80の下方において、左右方向に延在するように配置される。
【0129】
次に、アルミサッシ80の底壁部81に、第1部材210の頂面部213を下から当接させるか、又は双方の間に僅かな隙間を確保する。そして、固定部215を支持部材7Bに当接させ、第1固定孔215Hに締結具としてのネジ210Bをねじ込む作業を複数個所において行うことにより、固定部215が支持部材7B及び構造体8に強固に固定される。
【0130】
固定部215が構造体8に固定された状態では、支持部214は、構造体8に固定された支持部材7Bに当接せずに上方に延び、かつ、支持部材7Bの幅だけ構造体8から屋外方向に離間する。
【0131】
次に、溝部形成工程では、外壁板2の特定端面2Pに、溝加工によって溝部2Sを形成する。溝部2Sは、実施の形態1で説明した通りである。溝部2Sの対向する内側面同士の間隔は、係止部223L、223Rの板厚よりも僅かに大きく設定されている。
【0132】
次に、第2工程では、図4に示す張り始め用取付具60、又は図5に示す上下接合部用取付具70によって、外壁板2の下端部に形成された表側上下接合部23を支持させた後、図16及び図21に示すように、第2部材220の係止部223L、223Rを外壁板2の特定端面2Pの溝部2Sに挿入する。この際、図16に示すように、係止部223L、223Rは、溝部2Sの対向する内側面同士によって挟まれる。さらに、当接部227は、外壁板2の裏面2Bと当接する。
【0133】
次に、第3工程では、第2部材220の基部225の第2面225Bを第1部材210の支持部214に当接させ、第2部材220の引掛部229L、229Rを第1部材210のスリット218に挿入し、スリット218の載置部219Aに、引掛部229L、229Rを引掛ける。その結果、第2部材220は、基部225の第2面225Bと、引掛部229L、229Rの下向きに延びる略矩形板状部分とで、支持部214における載置部219Aの近傍を挟む。
【0134】
こうして、第1部材210は、第2部材220の基部225及び引掛部229L、229Rを好適に保持し、外壁板2の特定端面2Pを窓枠8Wに下方から隣接させる状態で良好に支持することができる。
【0135】
なお、第3工程の後、実施の形態1と同様に、アルミサッシ80の底壁部81と、外壁板2の特定端面2Pと隙間に、発泡樹脂等からなるバックアップ材89が挿入され、さらに、シーリング材88が充填される。シーリング材88は、アルミサッシ80の隠蔽部82により、隠蔽されるので、アルミサッシ80及び外壁板2の特定端面2Pの周辺の美観が向上する。
【0136】
また、図15に示すように、第2固定孔225Hに締結具としてのネジ220Bを挿通して、第2部材220の基部225を第1部材210の支持部214に締結することもできる。
【0137】
このような構成である実施の形態2の外壁板2の取付具200及び外壁板2の施工方法によっても、実施の形態1の取付具100及び施工方法と同様に、窓枠8W等の部材の周辺を含めた壁全体の美観を向上させることができる。また、この取付具200及び施工方法でも、締結具に起因する外壁板2の補修作業を省略できるとともに、シーリング材88の使用量を削減できるので、施工性を向上させることもできる。
【0138】
以上において、本発明の形態を実施の形態1、2に即して説明したが、本発明の形態は上記実施の形態1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0139】
例えば、図22に示すように、実施の形態2の取付具200において、第2部材220の左方の係止部223Lの下端面を右向きに下り傾斜するように変更し、右方の係止部223Rの下端面を左右きに下り傾斜するように変更してもよい。つまり、係止部223L、223Rを下向きに先細るテーバ形状に変更して、溝部2Sの底面2Tに沿うようにしてもよい。この場合、係止部223L、223Rが溝部2Sの奥まで進入できるので、係止部223L、223Rによって、外壁板2の特定端面2Pを確実に係止できる。また、この場合、係止部223L、223Rが溝部2Sの長手方向、つまり、左右方向に移動可能な調整代を確保し易いので、第2部材220の溝部2Sに対する位置決めに余裕を持たせることができる。
【0140】
実施の形態1、2では、特定端面2Pは、施工現場において切断されてなる外壁板2の上端面であるが、製造段階において切断されて形成されてもよい。
【符号の説明】
【0141】
100、200…取付具
2…板材(外壁板)
8…構造体
110、210…第1部材
120、220…第2部材
115、215…固定部
114、214…支持部(第2壁部)
118、218…スリット
119B、219B…規制部
119A、219A…載置部
125、225…基部
121、221…支承部
123、223L、223R…係止部
129L、129R、229L、229R…引掛部
2P…板材の端面(特定端面)
2S…溝部
L123、L223…係止部の長さ
L129、L229…引掛部の長さ
2B…板材の裏面(外壁板の裏面)
127L、127R、227…当接部
2T…溝部の底面
110B、120B、210B、220B…締結具(ネジ)
125H、225H…固定孔(第2固定孔)
114H…貫通孔
111…連結部(第1壁部)
113…頂面部(第3壁部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図22