(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】ファン
(51)【国際特許分類】
F04D 29/54 20060101AFI20220324BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20220324BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20220324BHJP
F04D 29/58 20060101ALI20220324BHJP
F24F 1/0287 20190101ALI20220324BHJP
【FI】
F04D29/54 F
F04D25/08 303
F04D29/00 C
F04D29/58 L
F24F1/0287 321
(21)【出願番号】P 2019571702
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(86)【国際出願番号】 IT2018050120
(87)【国際公開番号】W WO2019003257
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-03-31
(31)【優先権主張番号】102017000072887
(32)【優先日】2017-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】512129996
【氏名又は名称】デロンギ アップリアンチェース エッセエレエッレ コン ウーニコ ソーチオ
【氏名又は名称原語表記】DE’LONGHI APPLIANCES SRL CON UNICO SOCIO
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デロンギ、ジュゼッペ
(72)【発明者】
【氏名】レニエ、マッダレーナ
(72)【発明者】
【氏名】ザニーニ、ジャンカルロ
【審査官】田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107636317(CN,A)
【文献】特開2015-63979(JP,A)
【文献】特開2013-137095(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106930986(CN,A)
【文献】中国実用新案第203453146(CN,U)
【文献】特開2015-152005(JP,A)
【文献】特開2012-36897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/54
F04D 25/08
F04D 29/00
F04D 29/58
F24F 1/0287
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の円柱形状を有する本体(12)であって、使用状態において位置決めされる支持ベース(18)に対する垂直展開部を有し、且つ内部ハウジング区画(13)を画定する本体(12)を含むファンであって、
前記区画(13)の内部に配置され、前記本体(12)の外側から空気を除去するために前記本体(12)に形成された開口部(27)と協働する空気吸引及び分配ユニット(14)と、前記吸引及び分配ユニット(14)によって分配される空気の流れの状態を熱的に変更するように構成された調整装置(28)と、を含むファンにおいて、
使用中、
中空の円柱形状を有する前記本体(12)の後部領域に配置される、調整された空気の流れ(Wo)を外側に向かって放出するための
、垂直の展開部を有する少なくとも1つの長手方向開口部(16)と、
前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)に対して近接するように位置付けられ、且つ前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)を通る前記調整された空気の流れ(Wo)の出口を決定
して、前記本体12から出る前記調整された流れ(Wo)を方向転換するために前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)と協働する流路形成要素(20)と、を含み、
それにより、前記調整された空気の流れ(Wo)は、前記本体(12)の外面(22)に沿い、且つファンの前部に向かって運ばれ、前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)の位置によって画定された導入縁部(B1)
であって、前記調整された空気の流れ(Wo)が前記外面(22)に沿う導入縁部(B1)と、前記後部領域の反対側のファンの前部領域に配置された分離縁部(B2)との間で前記外面(22)と実質的に接触したままであり、
ファンには、前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)を通って前記本体(12)から出る前記調整された空気の流れ(Wo)と、前記本体(12)
内の吸引された空気の流れ(Wi)との間の熱交換の開始を防止するか又は少なくとも制限するように構成された断熱手段(40)が設けられ、
前記断熱手段(40)は、前記調整された空気の流れ(Wo)と接触する前記外面(22)の反対側の前記本体(12)の内面(23)と少なくとも関連付けられ、且つ前記導入縁部(B1)からファンの前部に向かって延在することを特徴とする、ファン。
【請求項2】
前記断熱手段(40)は、少なくとも、前記導入縁部(B1)と前記分離縁部(B2)との間に含まれる領域の大部分にわたって延在することを特徴とする、請求項1に記載のファン。
【請求項3】
前記断熱手段(40)は、前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)の長手方向延在部に実質的に対応する長手方向延在部を有する領域にわたって延在することを特徴とする、請求項1又は2に記載のファン。
【請求項4】
前記断熱手段(40)は、前記本体(12)の内面(23)と接触するように配置された遮断材料(41)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のファン。
【請求項5】
前記断熱手段(40)は、ファンの外側の方を向き、且つ前記調整された空気の流れ(Wo)と接触するアクティブ面(20a)の反対側の前記流路形成要素(20)の非アクティブ面(20b)と接触するように配置された遮断材料(42)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のファン。
【請求項6】
前記調整装置(28)は、前記本体(12)の略中心の領域に位置付けられ、且つ出口流路(29)によって前記長手方向開口部(16)に接続されることと、
前記断熱手段(40)は、前記調整装置(28)と前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)との間において、前記調整された空気の流れ(Wo)の出口流路(29)の縁部(25a、25b)に沿って配置された遮断材料(43)の層又はパネルを含むこととを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のファン。
【請求項7】
前記断熱手段(40)は、前記調整された空気の流れ(Wo)の熱放射の吸収を最小限にするように構成された反射材料(45)の層又はパネルも含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のファン。
【請求項8】
前記反射材料(45)の層又はパネルは、前記少なくとも1つの長手方向開口部(16)の方を向く前記流路形成要素(20)のアクティブ面(20a)上に配置されることを特徴とする、請求項7に記載のファン。
【請求項9】
前記断熱手段(40)は、0.10W/mK未満の熱伝導率を有する遮断材料(41、42、43)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のファン。
【請求項10】
前記断熱手段(40)は、0.5W/mK未満の熱伝導率を有する遮断材料(41、42、43)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のファン。
【請求項11】
前記断熱手段(40)は、0.8より高い反射係数を有する反射材料(45)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のファン。
【請求項12】
前記断熱手段(40)は、0.95より高い反射係数を有する反射材料(45)の層又はパネルを含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のファン。
【請求項13】
前記断熱手段(40)は、機械的取り付け、構造的一体化又は表面仕上げを用いることによって取り付け可能であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲環境のための換気又は空調の空気の流れを生成するために家庭又は公共の閉鎖された場所で使用され得るファンに関する。
【背景技術】
【0002】
以下では、ファンという用語は、広い意味において、換気、空調、冷却、加熱、熱換気、除湿又は空気の浄化を提供できるあらゆる装置を意味する。
実質的に円柱状に構成され、換気又は空調の空気の流れを生成する機械的構成要素を収容する収容構造と、流れが部屋に放出される1つ又は複数の出口開口部を含む、空気の流れを放出するための領域とを有する、部屋のためのファンが知られている。
【0003】
最も一般的で普及している解決策では、出口開口部は、一般にファンの構造の前部に見えるように配置され、多くの場合、技術的構成要素、例えば換気ブレード及び/又は場合により加熱手段が部分的に見えるようになっている。
【0004】
これは、ファンに好ましくない美的影響を与え、清潔で遮るもののない目に見えるプロファイルの形成を妨げ、ファン自体から品質を差し引く可能性がある。
内部構成要素が見えないか若しくは部分的に見えるか、又は換気ブレードがなく、調整された流れをユーザに向けるためにコアンダ効果を利用するポータブルファンも知られている。
【0005】
知られているファンの1つの欠点は、ユーザに到達する空気の流れが、一般に望ましい温度と異なる温度を有することであり、特に、それは、通常、冷却作用の場合にはより暖かく、暖房機能の場合にはより冷えており、その結果、ユーザに不快感を与える。
【0006】
特に、知られているファンの1つの欠点は、ユーザに所望の温度で空気の流れを供給するために、それをより高い温度に加熱するか又はより低い温度に冷却する必要があり、その結果、エネルギー消費が増加することである。
【0007】
先行技術のファンの別の欠点は、ファンに入る空気が、ファン自体のベース部分と実質的に一致又は近接して、モータが存在するより低い領域から吸い込まれることである。
このようにして、室内に存在する空気を吸い上げることに加えて、ファンは、ファンが置かれているベース表面上により大量に存在するほこりも吸い上げる。
【0008】
さらに、部屋又は空間が暖められる場合に不利である。なぜなら、地面の近くで取り込まれた空気は、一般に部屋自体の平均温度よりも低い温度であり、ユーザの満足できる温度状態を保証するため、空気の流れを暖めるためにさらに多くのエネルギーが必要とされるからである。
【0009】
知られているファンの例は、例えば、(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)に記載されている。
(特許文献1)は、ベース部分と、インペラを含む本体と、本体の上方に配置され、その内周に空気が出るための環状ノズルが設けられ、第1及び第2のプレートによって画定された環状の送風装置とを含むファンを記載している。空気は、送風装置より下で本体に吸い込まれ、送風装置に配置された加熱面によって加熱され、最後に、ファンの前部を向く方向において、リングの内側に配置された送風装置の環状面に接触した状態で環状出口ノズルから放出される。(特許文献1)に記載されている解決策では、送風装置の外側の環状面と接触している空気の流れは、その内部の空気の流れとほぼ同じ温度を有する。
【0010】
(特許文献1)に記載されている解決策では、加熱面は、第1及び第2のプレートに直接接触して配置され、電気エネルギーを熱エネルギーに変換するのに適した加熱層、場合により内側に位置する熱放射に対抗する保護層及び一方又は他方のプレートと接触する側に位置する遮断層を含み、遮断層は、加熱層が関連付けられるプレートを過度に加熱することを防止する機能のみを有し、プレートへの起こり得る損傷及び高温のために火傷する可能性のあるユーザに対する安全性の問題を防止する。(特許文献1)で提供される解決策では、実際、放出された空気の流れは、出口ノズルの下流の短い初期セグメントのみに対応する送風装置の環状面に隣接したままであり、ここでは、加熱要素も遮断材料も提供されず、その後、環状面から分離し、実質的に中央の共通領域に向かって運ばれる。
【0011】
(特許文献2)は、ベースと、ベースの上部に接続され、環状形状を有し、内部に加熱要素が配置された空気出口装置とを含むファンを記載している。空気出口装置から出る空気の流れは、その内部の空気の流れとほぼ同じ温度を有する。(特許文献2)に記載された解決策は、一方では出口装置内の空気の流れをより迅速に加熱するために、他方では出口装置が高温により損傷することを防止するために、加熱素子に対応して出口装置の内部に反射プレートを挿入することが提供される。
【0012】
(特許文献3)は、ベースと、ベースに取り付けられた環状形状を有するノズルとを含むファンを記載しており、リングの内周は、空気を放出するための口部に対応して配置されたコアンダ表面を含み、出て行く空気の流れは、これに向けられる。記載された解決策では、コアンダ表面は、高い熱伝導率を有するプレートによって画定されるため、出て行く空気の流れは、環状ノズル内部の空気の流れと実質的に同じ温度を有する。
【0013】
上記の解決策では、単一のコンパクトで均一な前面を有する空気の流れを取得することも、所望の温度で空気の流れを提供するためにファンのエネルギー効率を向上させることもできない。さらに、これらの解決策では、加熱素子は、ファンの外面と直接接触して又は近接して配置されているため、ユーザにとって安全上の問題が発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】韓国公開特許第2012-0066834号公報
【文献】国際公開第2013/185387号
【文献】豪国特許出願公開第2012200112号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の1つの目的は、当技術分野で知られているファンと比較して改良されたファンを提供することである。
本発明の別の目的は、高いエネルギー効率を有するファンを提供することである。
【0016】
本発明の1つの目的は、空気の分散した流れを均一な温度で戻し、それが配置されている部屋にいる人々に最大限の快適さを保証できるファンを提供することである。
別の目的は、メンテナンス介入を最小限に抑え、その頻度を減らしたファンを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、高い美的価値を有し、不連続性のない前面を有し、ファンの機能的構成要素が存在する内部領域にアクセスするための開口のない閉じられたプロファイルを画定するファンを提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、最良の可能な方法において、ユーザが配置されている領域を調整することを可能にするファンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本出願人は、最新技術の欠点を克服し、これら及び他の目的及び有利性を得るために、本発明を考案、試験及び具現化した。
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられている一方、従属請求項は、本発明の他の特徴又は主要な発明思想の変形形態を記載している。
【0020】
上記の目的に従って、本発明は、所定の温度及び速度で空気の流れを放出することによって部屋を調整するように構成されたファンに関する。
いくつかの実施形態によれば、ファンは、円柱型であり、且つ本体であって、それが使用状態において位置する支持ベースに対する垂直展開部を有する本体を含み、前記本体は、内部ハウジング区画を画定する。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、ファンは、本体の内部に配置された空気吸引及び分配ユニットを含み、これは、本体に形成された開口部と協働して、空気を本体自体の外部から取り込み、且つ外部に放出する。
【0022】
本発明の一態様によれば、ファンは、空気の流れを外部に向かって放出するための、使用中に垂直展開部を有する少なくとも1つの長手方向開口部を有し、且つ少なくとも1つの長手方向開口部に近接して配置され、長手方向開口部と協働して、長手方向開口部から出る空気の流れを、調整される部屋又は領域に向ける流路形成要素を含む。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、長手方向開口部は、使用中、ファンの後部に配置され、それは、使用中、調整される領域に向かって配置されるファンの前部の反対側であり、流路形成要素は、空気の流れが本体の外面に沿い、且つファンの前面に向かって運ばれるように、空気の流れを方向転換するように構成される。
【0024】
実質的に円形の断面を有するか又はいずれの場合にも曲線を有する本体の円柱形状のため及び長手方向開口部と流路形成要素との協働のため、空気の調整された流れは、その周囲延在部の大部分にわたって延在するセグメントにわたって本体の外面と実質的に接触して流れる。
【0025】
その両側で長手方向開口部から出る調整された空気の流れは、実際には、長手方向延在部自体の位置によって実質的に画定されたそれぞれの導入縁部から、ファンの前部に対応して配置されたそれぞれの分離縁部まで本体の外面に沿ったままであり、これにより、長手方向開口部から反対方向に出る2つの空気の流れは、共通の均一な前部で合流し、調整される部屋に向けられる。
【0026】
可能な変形実施形態によれば、本体の反対側に配置された2つの長手方向開口部を設けることができ、そのそれぞれは、本体の外面の一部に沿った状態で空気の流れをファンの前部に運ぶように構成されたそれぞれの流路形成要素と協働する。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、ファンは、空気吸引及び分配ユニットによって分配される空気の流れの状態を変更し、温度及び/又は湿度の特性を与えて、調整される領域内の確定された効果を規定するように構成された調整装置も含む。
【0028】
調整装置は、本体の内部において、空気吸引及び分配ユニットと少なくとも1つの長手方向開口部との間に配置され、それにより、調整された空気の流れが本体の外部に放出される。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、調整装置は、本体の内面から離されて、本体の略中央の領域に配置される。
いくつかの実施形態によれば、調整装置は、吸引された空気の流れを、調整された空気の流れから分離するように構成された流路により、長手方向開口部に接続される。
【0030】
本発明の一態様によれば、ファンには、断熱手段が設けられ、断熱手段は、調整された空気の流れと接触する外面の反対側の本体の内面に少なくとも関連付けられ、少なくとも1つの長手方向開口部を通して本体から出て、前記外面に沿った調整された流れと、本体自体の内側との間の熱交換の開始を防止するか又は少なくとも制限するように構成される。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、断熱手段は、導入縁部からファンの前部に向かって延在する。
いくつかの実施形態によれば、断熱手段は、導入縁部と分離縁部との間に含まれるセグメントの大部分にわたって延在する。
【0032】
このようにして、本体の内部空洞内の吸引及び分配ユニットによって吸引された空気が、依然として調整装置によって調整されていない状態で、(調整された流れの温度が室温より低いか又は高いかに依存して)本体の外面に沿って流れる調整された空気の流れに/から何らかの方法で熱を追加又は除去することを防止する。
【0033】
特に、本発明によるファンでは、断熱手段は、本体の外側から内側に又はその逆に生じる熱交換を有利に防止し、その結果、ファンによって放出される調整された流れは、ファンの前部に向かう、したがってユーザに向かうその経路内で所望の温度を維持し、このようにしてファンの全体的な効率を向上させる。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、断熱手段は、本体の内面と接触して配置された遮断材料の層又はパネルを含むことができる。
他の実施形態によれば、遮断材料は、少なくとも1つ又は複数の長手方向開口部の長手方向延在部に対応する長手方向延在部を有する領域において本体の内面を覆う。
【0035】
他の実施形態によれば、断熱手段は、調整された流れの熱放射の吸収を最小限にするように反射材料の層又はパネルを含むこともできる。
いくつかの実施形態によれば、断熱手段は、機械的取り付け、構造的一体化、表面仕上げの適用又は同様若しくは同等の技術により、本体又は流路形成要素に適用され得る。
【0036】
本発明のこれら及び他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられるいくつかの実施形態の以下の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の一実施形態によるファンの正面図である。
【
図2】
図1の線II-IIに沿った長手方向断面図である。
【
図3】
図1の切断線III-IIIに沿ったファンの断面図である。
【
図4】
図1の断面線III-IIIに沿った、本発明の変形実施形態によるファンの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
理解を促すために、図面では、可能な場合には同じ参照番号を使用して、同一の共通要素を識別している。一実施形態の要素及び特性は、さらに説明することなく他の実施形態に都合よく組み込まれ得ることが理解される。
【0039】
図1~4を参照すると、本明細書に記載される実施形態は、部屋を調整するために、すなわち周囲温度での空気の換気、冷却、加熱、熱換気、除湿又は空気の浄化のために、特に閉鎖された部屋で使用され得るファン10に関する。
【0040】
ファン10は、使用状態においてそこに置くことができる支持ベース18に対して好ましくは垂直に展開する本体12を含む。
いくつかの実施形態によれば、本体12は、その長手方向の展開に沿って実質的に一定又は可変であり得る、好ましくは円筒状又は曲線状の断面を有する円柱形状を実質的に有する。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、本体12は、実質的に中空の円柱形状を有する。
本体12は、その内部にファン10の機能部品のためのハウジング区画13を画定する。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、本体12は、管状の形状を有し、外面22と、外面22の反対側の、区画13を画定する内面23とが設けられる。
いくつかの実施形態によれば、本体12には、空気のための入口/出口開口部16、27が設けられる。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、ファン10は、吸引及び分配ユニット14を含む。吸引及び分配ユニット14は、本体12内部の区画13に配置され、空気の入口/出口開口部16、27と協働して本体12自体の外側から空気を吸い上げ、且つ外側に放出する。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、ファン10は、調整装置28も含む。調整装置28は、調整すべき領域内で一定の効果を規定するためなど、温度及び/又は湿度の特性を与えるように、吸引及び分配ユニット14によって吸引された空気の流れWiの状態を変更するように構成されている。
【0045】
調整装置28は、本体12の内側において、吸引及び分配ユニット14と少なくとも1つの長手方向開口部16との間に配置され、それにより、空気の流れWo、特に調整された空気の流れは、本体の外部に放出される。
【0046】
したがって、一般に、空気調整装置28が機能すると、本体12内の吸入された空気の流れWiは、出て行く空気の流れWoの温度と異なる温度を有し、例えばファン10が加熱に使用される場合により高くなるか、又はファンが冷却に使用される場合により低くなる。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、調整装置28は、加熱装置、冷却装置又は除湿装置の1つ又は複数を含むことができる。
ここで及び以下の記載において、「調整された」という用語は、一般に、周囲空気と異なる温度、湿度又は速度を有する空気の流れ、例えば加熱又は冷却された空気の流れ、除湿された空気の流れ又はさらに特定の速度が与えられた空気の流れを意味する。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ファン10は、調整された流れWoを外部に放出するための、垂直展開部を備えた長手方向開口部16と、本体12から出る調整された流れWoをファン10の前部に方向転換するように少なくとも1つの長手方向開口部16と協働する流路形成要素20とを含む。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの開口部16は、ファンの使用状態において、本体12の後部、すなわち調整される部屋に対して反対側に配置される。
一般に、「後部」及び「前部領域」という用語は、互いに実質的に反対のこれら2つの部分間の機能的関係を定義することのみを意図され、使用中、前部が一般にユーザに面する。
【0050】
考えられる変形実施形態によれば、本体12の両側に形成された2つの長手方向開口部16を設けることができ、長手方向開口部16のそれぞれが各流路形成要素20と協働して、調整された流れWoを前部に向けて運ぶ。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、流路形成要素20は、調整された空気の流れWoが本体12の外面22に沿うことができるように構成される。換言すると、流路形成要素20は、長手方向開口部16から出る調整された空気の流れWoを方向転換することができ、その結果、調整された空気の流れWoは、コアンダ効果のため、調整される領域に到達する前に少なくとも特定のセグメントについて本体12の外面22のプロファイルに従う。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、調整された空気の流れWoは、本体12の外周延長部の大部分について本体12の外面22に実質的に沿ったままである。
特に、長手方向開口部16の両側から出る調整された空気の流れWoは、長手方向開口部16の位置によって実質的に定められる導入縁部B1を起点にして、ファンの前部に対応して配置された分離縁部B2に到達するまで、本体12の外面22の対向壁に沿ったままである。分離縁部B2の下流で本体12の一方の側と他方の側との2つの空気の流れが一緒になって、共通の均一な空気の前線を形成する。
【0053】
例えば、
図3及び4を参照して記載されるいくつかの実施形態によれば、流路形成要素20は、使用中、長手方向開口部16から出る調整された流れWoが当たるアクティブ面20aと、ファン10の外側に面する非アクティブ面20bとを含む。
【0054】
他の実施形態によれば、外面22と協働して、流路形成要素20は、区画13から出る調整された空気の流れWoの最小通過セクション21を決定するように構成される。
いくつかの実施形態によれば、1つ又は複数の長手方向開口部16は、本体12の一部に対してのみ、例えばその長手方向延長部に沿った中央領域において延在することができる。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、空気は、貫通入口穴27を通って本体12の内部に入る。
いくつかの実施形態によれば、貫通入口穴27は、本体12の頂部及び/又は上部側壁において、少なくとも部分的に長手方向開口部16の上方に形成することができる。
【0056】
可能な実施形態によれば、吸引及び分配ユニット14は、長手方向開口部16の上に有利に配置することができる。
他の実施形態によれば、吸引及び分配ユニット14は、外部及びその入口から本体12への空気の取り込みを決定するために適切に向けられたブレードを備えたインペラ15と、インペラ15に接続された駆動部材17とを含むことができる。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、吸引及び分配ユニット14は、インペラ15の回転軸が長手方向開口部16の展開軸と実質的に平行になるように方向付けることができる。
可能な解決策によれば、本体12は、ファン10の前部に対応する連続した表面を有することができる。
【0058】
このようにして、本体12は、曲線状の断面を有し、すなわち鋭い縁部のない断面を有し、コアンダ効果の原理を利用して、空気の流れWを外面22に沿った状態で通過させて、長手方向開口部16から出るようにすることが有利に可能である。
【0059】
好ましい実施形態によれば、本体12は、その高さ全体にわたって略円筒形状を有するように構成することができる。
一実施形態によれば、
図1に例として示されているように、本体12は、その垂直展開部の少なくとも一部においてテーパ形状を有することができる。
【0060】
特に、有利な形態によれば、本体12は、その高さにおいて、実質的に長手方向開口部16に対応する断面の狭小化部分を有する。
本発明の一形態において、外面22は、実質的に不連続性のない丸い形状を有し、それにより、本体12から出る調整された流れWoは、少なくとも分離縁部B2まで外面22に実質的に沿ったまま、前部に向かって、次に換気又は調整される部屋に向かって運ばれる。
【0061】
本発明の分野内では、丸みを帯びた形状は、実質的に円形、規則的な楕円形、滴形又は平坦な部分によって画定することができる、すなわち流れの発達に著しい変動又は流れの発達を妨げる可能性のある外乱、乱流、不連続性又は他の要因を生じさせることなく、外面22に沿った状態で空気の流れWを少なくともあるセグメントについて運ぶのに適した本体12のプロファイルを得るなどのために画定することができる。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、本体12の1つ又は複数の長手方向開口部16は、本体12のそれぞれの縁部25a、25bを区画13の内側に向かって曲げることによって画定することができる。
【0063】
いくつかの実施形態によれば、縁部25a、25bは、少なくとも互いに実質的に平行なセグメントにわたって区画13の内側に向かって延在し、それらの間に長手方向開口部16に向かう調整された流れWoのための出口流路29を画定する。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、調整装置28は、本体12の内面23から離れて、本体12の中央領域に配置され、出口流路29によって長手方向開口部16に接続され、したがって、吸引された空気の流れWiと調整された流れWoとの間の分離要素として機能する。
【0065】
区画13は、ファン10の内側において、吸引及び分配ユニット14によって吸い込まれた空気の流れWiを入口穴27から調整装置28に導き、次いで調整された流れWoを長手方向開口部16から放出することを可能にする。
【0066】
本発明の一態様によれば、ファン10には、本体12に接続された断熱手段40が設けられ、断熱手段40は、流路形成要素20及び本体12の外面22に隣接して通過する調整された流れWoと、本体12自体の内側との間の熱交換の開始を防止するか又は少なくとも制限するように構成される。
【0067】
特に、断熱手段40は、本体12内の吸引された空気の流れWiが、ファン10の前部に向かって通過する調整された流れWoの温度に影響を及ぼすことを防止する機能を有する。
【0068】
例として、本体12は、例えば、約0.15W/mKの熱伝導率を有するプラスチック材料で作ることができ、使用中、平均温度Taを有するように調整される室内に配置することができる。
【0069】
区画13内では、調整装置28の上流の入口の空気の流れWiは、第1の温度T1によって特徴付けられ、調整装置28の下流の調整された流れWoは、第2の温度T2によって特徴付けられる。
【0070】
本体12の外側では、ファン10の前部において、外面22と沿った状態に維持される調整された流れWoは、第3の温度T3を有する。
特に、導入縁部B1に対応して、調整された流れWoは、第2の温度T2を有し、分離縁部B2の下流では第3の温度T3を有する。
【0071】
調整装置28が作動していないか又は存在せず、ファン10が換気運転モードにある場合、一般に、第1の温度T1、第2の温度T2及び第3の温度T3は、周囲温度Taに実質的に等しい。
【0072】
- T1≒Ta、
- T2≒T1、
- T2≒T3。
【0073】
調整装置28が加熱要素であり、したがってファン10が加熱モードのファンヒータである場合、温度間の関係は、次のように変化する。
- T1≧Ta、
- T2>T1、
- T2≧T3。
【0074】
第2の温度T2は、周囲温度Taよりも高いため、第1の熱流Qcは、流路形成装置から本体12の外側に向かって特に流路形成要素20を通して確立される。
第1の熱流Qcの実体は、流路形成要素20自体の物理的特性並びにその幾何学的特性及び出口での調整された流れWoの第2の温度T2と周囲温度Taとの差の関数として変化し得る。
【0075】
同様に、T2>T1であるため、出口流路29の調整された流れWoは、縁部の第2の熱流Qbを内部区画13に向かって、すなわち縁部25a、25bを通して交換し、その特性は、出口流路29自体が作られる材料、この場合には本体12の材料の物理的特性に依存する。
【0076】
同様に、外面22に沿った調整された流れWoは、本体12の材料の物理的特性に依存して、本体12の壁を通して内部区画13と第3の壁熱流Qpを交換する。
要するに、3つの熱流Qc、Qb、Qpは、熱損失として理解することができる。なぜなら、これらは、調整される領域に向かう調整された流れWoからの熱の除去に寄与し、したがってファン10の前部の近くにおいて調整された流れWoの温度T3を低下させるためである。
【0077】
本発明によるファン10は、断熱手段40の存在のため、熱流Qc、Qb、Qpを排除しないとしても最小限に抑え、それにより温度間の以下の関係を得ることを可能にする。
- T1≒Ta、
- T2>>T1、
- T2≒T3。
【0078】
この例が加熱調整装置28を考慮して作られたとしても、冷却調整装置28の場合、温度Ta、T1、T2、T3間の関係及び熱流Qc、Qb、Qpの方向は、実質的に鏡のようであることが明らかである。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、断熱手段40は、調整された流れWoの通過領域に対応する本体12及び/又は流路形成要素20に関連付けられた遮断材料41、42、43の少なくとも1つの層、又はパネル、又はフィルムを含む。
【0080】
可能な解決策によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルを本体12の内面23と接触して区画13の内側に配置することができる。
いくつかの実施形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、少なくとも、1つ又は複数の長手方向開口部16の長手方向延在部に対応する長手方向延在部を有する部分について延在することができる。
【0081】
他の実施形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、少なくとも導入縁部B1からファン10の前部に向かって延在することができる。
他の変形実施形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、導入縁部B1から少なくとも部分的に延在することができる。
【0082】
他の変形形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、少なくとも、導入縁部B1と分離縁部B2との間に含まれるセグメントの大部分にわたって延在することができる。
【0083】
変形実施形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、少なくとも、本体12の各側において導入縁部B1と分離縁部B2との間に含まれるセグメント全体にわたって延在する。
【0084】
他の実施形態によれば、遮断材料41の第1の層又はパネルは、本体12の内面23全体にわたって延在することができる。
このようにして、ファン10自体の美的価値が維持され、同時に壁熱流Qpの開始が防止されるか、少なくとも制限されるか又はその逆であるため、ファン10によって放出された調整された流れWoは、ファン10の前部に向かう、したがってユーザに向かうその経路において所望の温度を維持する。
【0085】
遮断材料41の第1の層又はパネルは、T3≒T2を維持することを可能にする、すなわち分離点B2の下流の調整された流れWoの温度は、長手方向開口部16及び導入縁部B1に対応する調整された流れWoの温度にほぼ等しい。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、第1の層又はパネルの遮断材料41は、例えば、0.15W/mK未満の低い熱伝導率を有することができる。
可能な解決策によれば、第1の層又はパネルの遮断材料41は、0.10W/mK未満の熱伝導率を有することができる。
【0087】
他の実施形態によれば、第1の層又はパネルの遮断材料41は、0.05W/mK未満の熱伝導率を有することができる。
他の実施形態によれば、流路形成装置の熱流Qcが流路形成装置を通して発生することを防ぐために、流路形成要素20の非アクティブ面20bに遮断材料42の第2の層又はパネルを適用することができる。
【0088】
このようにして、本体12内部の調整された空気の流れWoは、周囲温度の影響を受けない。
他の実施形態によれば、遮断材料43の第3の層又はパネルを、出口流路29を画定する縁部25a、25bに適用して、縁部熱流Qbがそれらを通して発生することを防ぐことができる。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、調整された空気の流れWoと吸引された空気の流れWiとの間の起こり得る熱交換を防ぐように、遮断材料43の第3の層又はパネルを、出口流路29自体の内側に面する出口流路29の縁部25a、25bに配置することができる。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、遮断材料42の第2の層若しくはパネル及び/又は遮断材料43の第3の層若しくはパネルは、遮断材料41の第1の層又はパネルと同様の熱伝導率の特性を有することができる。
【0091】
他の実施形態によれば、断熱手段40は、調整された流れWoの通路に沿って配置され、且つその通路によって放出される熱放射の吸収を最小限に抑えるように構成された反射材料45の少なくとも1つの層又はパネルを含むこともできる。
【0092】
可能な解決策によれば、流路形成要素20のアクティブ面20aに適用された反射材料45の層又はパネルを提供して、長手方向開口部16から出る調整された流れWoの熱放射を反射することができる。このようにして、加熱の場合、反射材料45の層又はパネルは、調整された流れWoの温度T2の上昇、したがってファン10の効率を高めることに寄与する。
【0093】
可能な実施形態によれば、反射材料45の層又はパネルは、0.7より大きい熱反射係数を有する。
可能な変形実施形態によれば、反射材料45の層又はパネルは、0.8より高い熱反射係数を有する。
【0094】
他の変形実施形態によれば、反射材料45の層又はパネルは、0.95より高いか又は場合により1に近い熱反射係数を有し、すなわち、それは、本体12の外面22上を流れる調整された流れWoの入射熱放射をほぼ完全に反射する。
【0095】
反射係数とは、表面によって反射された放射の強度と、同じ表面に入射した放射の強度との比を示す無次元指数を意味する。
遮断材料41、42、43の可能な非限定的な例は、例えば、発泡プラスチック、エアゲル等であり得る。
【0096】
最新技術から知られているように、エアゲルは、ゲルに類似した混合物であり、固体物質と気体とからなり、高い遮断能力を含む特定の特性を有する固体発泡体をもたらす。さらに、エアゲルは、非常に耐性のある材料であり、薄くて柔軟なフィルムの形態で容易に製造することができる。
【0097】
反射材料45の可能な非限定的な例は、例えば、アルミニウム若しくは鋼又はそれらの合金などの金属材料であり得る。
他の実施形態によれば、これらの材料の伝導性及び反射の特性により、非常に薄い層又はパネルを作製することが可能であり、これは、ファン10の構成要素に干渉することなく区画13に容易に挿入することができる。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、例えば、遮断材料41、42、43の全体厚さは、発泡プラスチック又はエアゲルの場合、約1~10mmであり得る。
可能な変形形態によれば、反射材料45の全体厚さは、金属材料の場合、約0.1~1mmであり得る。
【0099】
これらの厚さは、本体12及び流路形成要素20の壁の厚さに関して無視できるため、断熱手段40は、ファン10の形状及び構造抵抗に影響を与えることなく、一方又は他方に容易に適用することができる。
【0100】
さらに、断熱手段40は、調整された流れWoの流れ及び通過によって影響を受ける領域にのみ適用可能であり、極端に低減された厚さであるため、ファン10の製造コストの増加を無視することができる。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、遮断材料41、42、43又は反射材料45の層又はパネルは、例えば、グリッド、グルー、接着剤又はネジ若しくはピンなどの他の取り付け要素を使用する機械的取り付けによって適用することができる。
【0102】
他の実施形態によれば、遮断材料41、42、43若しくは反射材料45の層又はパネルは、例えば、ファン10の製造工程中、構造的一体化によって適用することができる。
他の実施形態によれば、遮断材料41、42、43又は反射材料45の層又はパネルは、スプレー、ワニス又は塗料などの表面仕上げを施すことにより適用することができる。
【0103】
本発明の分野及び範囲から逸脱することなく、これまでに記載したようなファン10に対して部品の修正及び/又は追加を行うことができることが明らかである。
例えば、遮断材料41、42、43の層又はパネルは、本体12、流路形成要素20又は出口流路29の1つ又は複数に対して、互いに等しいか又は異なる厚さ及び材料で、特定の要件及びファン10自体の全体形状に応じてそれらを最も適切な方法で組み合わせて適用することができる。
【0104】
また、いくつかの特定の例を参照して本発明を記載したが、当業者は、特許請求の範囲に記載された、したがってそれによって定義された保護の領域にすべて含まれる特徴を有するファン10の他の多くの均等な形態を確実に達成できることも明らかである。