(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】UE関連の論理接続のためのアプリケーションプロトコル識別情報の処理
(51)【国際特許分類】
H04W 12/10 20210101AFI20220324BHJP
H04W 76/30 20180101ALI20220324BHJP
【FI】
H04W12/10
H04W76/30
(21)【出願番号】P 2020544288
(86)(22)【出願日】2019-02-14
(86)【国際出願番号】 SE2019050126
(87)【国際公開番号】W WO2019164438
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2020-11-04
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】シー, ニエンシャン
(72)【発明者】
【氏名】イスラエルソン, マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ドレヴェ, マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェセリー, アレクサンデル
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0295613(US,A1)
【文献】3GPP TS 38.413 v0.6.0 (8018-01),2018年02月06日,P.1-2,15,45-46,81,92-93,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/38_series/38.413/38413-060.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノード(300a)によって実行されるメッセージ有効性確認の方法(200)であって、
前記ネットワークノード(300a)とさらなるネットワークノード(300b)との間のインターフェース上で、それぞれ前記ネットワークノード(300a)および前記さらなるネットワークノード(300b)に対する前記インターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信すること(210)と、
前記ネットワークノード(300a)に対するUE識別のための前記識別子が前記ネットワークノード(300a)に対してUE(150)を一意に識別することを決定したことに応答して、前記さらなるネットワークノード(300b)に対するUE識別のための前記識別子が前記さらなるネットワークノード(300b)に対して前記UE(150)を一意に識別するかどうかとは無関係に、前記メッセージの有効性を確認すること(220)と
を含む方法。
【請求項2】
前記メッセージの有効性を確認することは、さらに、前記ペアにされた識別子が前記ネットワークノード(300a)に知られている前記UE(150)の論理接続を一緒に識別することを決定したことに応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークノード(300a)が無線アクセスネットワークノード(140)である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークノード(300a)がコアネットワークノード(130)である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記さらなるネットワークノード(300b)が無線アクセスネットワークノード(140)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記さらなるネットワークノード(300b)がコアネットワークノード(130)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ネットワークノード(300a)によって実行されるエラー検出の方法(230)であって、
前記ネットワークノード(300a)とさらなるネットワークノード(300b)との間のインターフェース上で、それぞれ前記ネットワークノード(300a)および前記さらなるネットワークノード(300b)に対する前記インターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信すること(240)と、
前記さらなるネットワークノード(300b)に対するUE識別のための前記識別子が前記さらなるネットワークノード(300b)に対してUE(150)を一意に識別するかどうかとは無関係に、
前記ネットワークノード(300a)に対するUE識別のための前記識別子が前記ネットワークノード(300a)に対してUE(150)を一意に識別することができないことを決定したこと、および
前記ペアにされたUE識別子が前記ネットワークノード(300a)に知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したこと
のうちの少なくとも1つに応答して、前記メッセージが無効であることを決定すること(250)と
を含む方法。
【請求項8】
前記さらなるネットワークノード(300b)によって、前記ペアにされた識別子のうちの少なくとも1つによって識別されるUE(150)の論理接続の解放をトリガするためのエラー指示プロシージャを開始することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ペアにされたUE識別子が前記ネットワークノード(300a)に知られている前記論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことに応答して、前記ネットワークノード(300a)に対するUE識別のための前記識別子によって識別されるUE(150)の論理接続を解放することをさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークノード(300a)が無線アクセスネットワークノード(140)である、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワークノード(300a)がコアネットワークノード(130)である、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記さらなるネットワークノード(300b)が無線アクセスネットワークノード(140)である、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記さらなるネットワークノード(300b)がコアネットワークノード(130)である、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ネットワークノード(300a)であって、
前記ネットワークノード(300a)とさらなるネットワークノード(300b)との間のインターフェース上で、それぞれ前記ネットワークノード(300a)および前記さらなるネットワークノード(300b)に対する前記インターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することと、
前記ネットワークノード(300a)に対するUE識別のための前記識別子が前記ネットワークノード(300a)に対してUE(150)を一意に識別することを決定したことに応答して、前記さらなるネットワークノード(300b)に対するUE識別のための前記識別子が前記さらなるネットワークノード(300b)に対して前記UE(150)を一意に識別するかどうかとは無関係に、前記メッセージの有効性を確認することと
を行うように設定されたネットワークノード(300a)。
【請求項15】
さらに、請求項2から6のいずれか一項に記載の方法(200)を実行するように設定された、請求項14に記載のネットワークノード。
【請求項16】
ネットワークノード(300a)であって、
前記ネットワークノード(300a)とさらなるネットワークノード(300b)との間のインターフェース上で、それぞれ前記ネットワークノード(300a)および前記さらなるネットワークノード(300b)に対する前記インターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することと、
前記さらなるネットワークノード(300b)に対するUE識別のための前記識別子が前記さらなるネットワークノード(300b)に対してUE(150)を一意に識別するかどうかとは無関係に、
前記ネットワークノード(300a)に対するUE識別のための前記識別子が前記ネットワークノード(300a)に対してUE(150)を一意に識別することができないことを決定したこと、および
前記ペアにされたUE識別子が前記ネットワークノード(300a)に知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したこと
のうちの少なくとも1つに応答して、前記メッセージが無効であることを決定すること
を行うように設定された、ネットワークノード(300a)。
【請求項17】
さらに、請求項8から13のいずれか一項に記載の方法(230)を実行するように設定された、請求項16に記載のネットワークノード(300a)。
【請求項18】
ネットワークノード(300)の処理回路(310)上で実行されたとき、前記処理回路(310)に請求項1から13のいずれか一項に記載の方法(200、230)を実行させる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のコンピュータプログラムを含んでい
るコンピュータ可読記憶媒
体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年2月22日に出願された米国仮特許出願第62/634144号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、一般に、無線通信ネットワークの分野に関し、より詳細には、ネットワークノード間のインターフェースに関するメッセージ評価に関する。
【背景技術】
【0003】
ロングタームエボリューション(LTE)規格によれば、eノードB(eNB、基地局の一種)またはモビリティ管理エンティティ(MME)のいずれかにおいて新しいユーザ機器(UE)関連の論理接続が作成されるとき、アプリケーションプロトコル識別情報(AP ID)が割り当てられる。AP IDは、所与のノード(すなわち、eNBまたはMME)内のS1インターフェース(すなわち、eNBとMMEとの間)またはX2インターフェース(すなわち、eNB間)上でユーザ機器(UE)に関連する論理接続を一意に識別する。論理S1接続または論理X2接続上では、UEに関連する制御プレーンメッセージ(S1AP、X2AP)が送信される。この接続は、S1/X2ピアノード間の第1のS1/X2APメッセージ交換中に確立される。接続は、一般に、UE関連のS1/X2APメッセージがS1/X2上で交換される必要がある限り、維持される。UE関連の論理S1接続は識別情報MME UE S1AP IDおよびeNB UE S1AP IDを使用する。UE関連の論理X2接続は識別情報Old eNB UE X2AP IDおよびNew eNB UE X2AP IDを使用する。ノード(MMEまたはeNB)がUE関連のS1/X2APメッセージを受信すると、ノードは、S1/X2AP IDに基づいて関連するUEを取得する。
【0004】
この初期メッセージ交換は「第1のメッセージ」と「第1の返信メッセージ」とを含む。送信ノードから新しいAP IDを有する「第1のメッセージ」を受信すると、受信ノードは、論理接続の持続時間の間、送信ノードによって与えられたAP IDを記憶する。受信ノードは、UEに関連する論理接続を識別するために使用されるべきそれ自体のAP IDをアサインし、それ自体のAP ID、ならびに送信ノードからの前に受信された新しいAP IDを送信ノードへの「第1の返信メッセージ」中に含める。この論理接続に関する送信ノードへのメッセージおよび送信ノードからのメッセージは、その後、これらのAP IDの両方(すなわち、送信ノードのAP IDおよび受信ノードのAP ID)を含む。送信ノードおよび受信ノードは、その後、たとえば、メッセージルーティングの目的のために、これらのメッセージのAP IDを検査する。
【0005】
(S1インターフェースおよび/またはX2インターフェースに関する)上記とは対照的に、3GPP仕様TS38.413は、たとえば、UE関連の論理接続についてAP IDエラーが検出されたときの、次世代アプリケーションプロトコル(NGAP)インターフェース上のAP IDに関係する挙動を指定し、同様の原理がXnAPインターフェースに当てはまる。実際には、ローカルAP ID上のノードルーティングにおいてエラーケースを検出するために必要な検査を行うためのコストはかなり高くなり得、指定されたAP ID処理を実行するための実装が性能に悪影響を及ぼし得る。1つまたは複数の他のエラーケースが、追加または代替として、性能に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【0006】
本開示の実施形態は、ネットワークノード間のメッセージ中のペアにされたUE識別子を効率的に評価することを対象とする。ペアにされたUE識別子は、ネットワークノードに対するインターフェース上のUE識別のためのUE識別子と、さらなるネットワークノードに対するインターフェース上のUE識別のための別のUE識別子とを備える。特に、ネットワークノードは、様々な実施形態によれば、UE識別のための識別子がさらなるネットワークノードに対してUEを一意に識別するかどうかとは無関係に、有効性を確認(またはメッセージが無効であることを決定)し得る。
【0007】
より詳細には、本開示の実施形態は、ネットワークノードによって実行されるメッセージ有効性確認の方法を含む。本方法は、ネットワークノードとさらなるネットワークノードとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノードおよびさらなるネットワークノードに対するインターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することを含む。本方法は、ネットワークノードに対するUE識別のための識別子がネットワークノードに対してUEを一意に識別することを決定したことに応答して、さらなるネットワークノードに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノードに対してそのUEを一意に識別するかどうかとは無関係に、メッセージの有効性を確認することをさらに含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、メッセージの有効性を確認することは、さらに、ペアにされた識別子がネットワークノードに知られているUEの論理接続を一緒に識別することを決定したことに応答する。
【0009】
追加または代替として、いくつかの実施形態では、ネットワークノードが無線アクセスネットワークノードである。他の実施形態では、ネットワークノードがコアネットワークノードである。
【0010】
追加または代替として、いくつかの実施形態では、さらなるネットワークノードが無線アクセスネットワークノードである。他の実施形態では、さらなるネットワークノードがコアネットワークノードである。
【0011】
他の実施形態は、メッセージ有効性確認を実行するためのネットワークノードを含む。ネットワークノードは、ネットワークノードとさらなるネットワークノードとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノードおよびさらなるネットワークノードに対するインターフェース上のUE識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信するように設定される。ネットワークノードは、さらに、ネットワークノードに対するUE識別のための識別子がネットワークノードに対してUEを一意に識別することを決定したことに応答して、さらなるネットワークノードに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノードに対してそのUEを一意に識別するかどうかとは無関係に、メッセージの有効性を確認するように設定される。
【0012】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードはプロセッサとメモリとを備える。メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、ネットワークノードは、受信することと、決定することと、有効性を確認することとを実行するように動作可能である。
【0013】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、上記で説明したメッセージ有効性確認のネットワークノード方法のいずれかを実行するように設定される。
【0014】
他の実施形態は、ネットワークノードによって実行されるエラー検出の方法を含む。本方法は、ネットワークノードとさらなるネットワークノードとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノードおよびさらなるネットワークノードに対するインターフェース上のUE識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することを含む。本方法は、さらなるネットワークノードに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノードに対してUEを一意に識別するかどうかとは無関係に、ネットワークノードに対するUE識別のための識別子がネットワークノードに対してUEを一意に識別することができないことを決定したこと、または、ペアにされたUE識別子がネットワークノードに知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことのうちの少なくとも1つに応答して、メッセージが無効であることを決定することをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、本方法は、さらなるネットワークノードによって、ペアにされた識別子のうちの少なくとも1つによって識別されるUEの論理接続の解放をトリガするためのエラー指示プロシージャを開始することをさらに含む。
【0016】
追加または代替として、いくつかの実施形態では、本方法は、ペアにされたUE識別子がネットワークノードに知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことに応答して、ネットワークノードに対するUE識別のための識別子によって識別されるUEの論理接続を解放することをさらに含む。
【0017】
追加または代替として、いくつかの実施形態では、ネットワークノードが無線アクセスネットワークノードである。他の実施形態では、ネットワークノードがコアネットワークノードである。
【0018】
追加または代替として、いくつかの実施形態では、さらなるネットワークノードが無線アクセスネットワークノードである。他の実施形態では、さらなるネットワークノードがコアネットワークノードである。
【0019】
他の実施形態は、エラー検出を実行するためのネットワークノードを含む。ネットワークノードは、ネットワークノードとさらなるネットワークノードとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノードおよびさらなるネットワークノードに対するインターフェース上のUE識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信するように設定される。ネットワークノードは、さらなるネットワークノードに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノードに対してUEを一意に識別するかどうかとは無関係に、ネットワークノードに対するUE識別のための識別子がネットワークノードに対してUEを一意に識別することができないことを決定したこと、または、ペアにされたUE識別子がネットワークノードに知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことのうちの少なくとも1つに応答して、メッセージが無効であることを決定するようにさらに設定される。
【0020】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードはプロセッサとメモリとを備える。メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、ネットワークノードは、受信することと、決定することとを実行するように動作可能である。
【0021】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、上記で説明したエラー検出のネットワークノード方法のいずれかを実行するように設定される。
【0022】
他の実施形態は、ネットワークノード(たとえば、無線アクセスノードまたはコアネットワークノード)の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに上記で説明した方法のいずれかを実行させる命令を備えるコンピュータプログラムを含む。
【0023】
他の実施形態は、先行する請求項のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアを含み、キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0024】
上記で説明した実施形態のいずれかは、以下で説明する特徴のうちの1つまたは複数をさらに備え得る。
【0025】
本開示の態様は、例として示されており、同様の参照符号が同様の要素を示す添付図によって限定されるものではない。一般に、図面中の参照番号が文字記号を備えるとき、示された要素の特定のインスタンスの説明は適切な対応する文字記号を使用する(たとえば、RANノード140a)。しかしながら、文字記号は、示されている内容を総称的に指すために省略される(たとえば、特定のRANノード140a、140bの説明ではなく、一般にRANノード140の説明)。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的なネットワークノードを示す概略ブロック図である。
【
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的なネットワーク環境を示す概略ブロック図である。
【
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な方法を示す流れ図である。
【
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な方法を示す流れ図である。
【
図5】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的なネットワークノードを示す概略ブロック図である。
【
図6】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的なネットワークノードを示す概略ブロック図である。
【
図7】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的なシグナリング交換を示すシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の開示の理解を明快にするために、項目の接続的リスト「のうちの1つ」(たとえば、「AおよびBのうちの1つ」)が説明される限り、本開示は、リスト中の項目のうちの1つ(両方ではない)を指す(たとえば、AまたはBであるが、AとBの両方ではない)。そのようなフレーズは、リスト項目の各々の1つ(たとえば、1つのAおよび1つのB)を指さず、またはそのようなフレーズは、リスト中の単一の項目のただ1つ(たとえば、ただ1つのA、またはただ1つのB)を指さない。同様に、項目の接続的リスト「のうちの少なくとも1つ」が説明される限り(そのようなリスト「のうちの1つまたは複数」についても同様に)、本開示は、リスト中の任意の項目、またはリスト中の項目の任意の組合せ(たとえば、Aのみ、Bのみ、またはAとBの両方)を指す。そのようなフレーズは、リスト中の項目の各々の少なくとも1つ(たとえば、Aのうちの少なくとも1つおよびBのうちの少なくとも1つ)を指さない。
【0028】
現在、たとえば、3GPP仕様TS38.413によって識別されるUE関連の論理接続のためのAP IDに関係するエラーケースのうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の課題が存在する。そのようなエラーケースは、その中で説明されるA1、A2、A3、およびA4エラーケースを含み得る。特に、ローカルAP ID上のノードルーティングにおいてエラーケースA1および/またはA2を検出するために必要な検査を行うためのコストはかなり高くなり得、指定されたAP ID処理を実行するための実装が性能に悪影響を及ぼし得る。1つまたは複数の他のエラーケースが、追加または代替として、性能に悪影響を及ぼし得る。
【0029】
A1エラーケースは、ノードが、誤ったリモートAP IDを含む第1のメッセージを受信したときに起こり得る。たとえば、A1エラーケースは、AP IDが同じピアノードのための別のUEのために使用されたときに起こり得る。
【0030】
A2エラーケースは、ノードが、同じピアノードのための別のUE関連の論理接続のために前に記憶されたリモートAP IDを含む「第1の返信メッセージ」を受信したときに起こり得る。
【0031】
A3エラーケースは、ノードが、一貫性のないAP IDペアを含む「第1の返信メッセージ」を受信したときに起こり得る。たとえば、A3エラーケースは、ローカルAP IDが知られていないとき、またはすでに別のUE関連の論理接続に割り当てられているときに起こり得る。
【0032】
A4エラーケースは、ノードが、同じ次世代(NG)インターフェースのための、ノードに知られていない論理接続を識別するAP IDを含む(たとえば、第1のメッセージまたは第1の返信メッセージ以外の)メッセージを受信したときに起こり得る。
【0033】
本開示のいくつかの態様およびそれらの実施形態は、これらの課題または他の課題への解決策を与え得る。いくつかの実施形態では、UE関連の論理接続のためのAP IDを処理することは、メッセージを受信するノードは、ローカルAP ID(ある場合)が知られているかどうかを検査し、メッセージ(ある場合)中のリモートAP IDを、シグナリング接続が確立されたリモートAP IDとの一貫性について検査するのみである。したがって、受信ノードは、たとえば、同じピアノードのためのリモートノードによって割り当てられたAP IDの一意性を検査することを控える。いくつかの実施形態では、これにより、特に、UEコンテキストを管理するエンティティが分配される実施形態において、コスト効率の良いおよび/または性能効率の良い、UE関連の論理接続のためのAP ID処理が可能になる。
【0034】
いくつかの実施形態は、たとえば、以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を与え得る。特に、NG-RANノードの実施形態は、メッセージ中のRAN UE NGAP IDを使用して、NGインターフェース上で受信されたメッセージを効率的にルーティングし得る。追加または代替として、UEコンテキストを管理するエンティティが分配される実施形態では、リモートAP IDを検査する複雑さが低減され得る。追加または代替として、UEコンテキストが記憶された宛先においてエラー検査を実行することは、計算上より容易であり得る。実施形態は1つまたは複数の他の利点を与え得る。
【0035】
図1は、通信ネットワーク(図示せず)における例示的なネットワークノード300a、300bを示す。以下で(たとえば、
図7に関して)さらに詳細に説明するように、ネットワークノード300a、300bの一方は送信ノードと見なされ得、他方は受信ノードと見なされ得る。ネットワークノード300a、300bは、ネットワークノード300aとネットワークノード300bとの間のインターフェース上で互いに通信する。
【0036】
ネットワークノード300a、300bは、UEコンテキストに関する情報を交換し、および/またはUEコンテキストを管理する。実施形態によれば、UEコンテキストは、アクティブUEに関連する情報のブロックである。情報のブロックは、たとえば、アクティブUEに向けたアクセスネットワークサービスを維持するために必要とされる情報を備え得る。そのような情報は、たとえば、たとえばネットワークノード300aとネットワークノード300bとの間のUE関連の論理接続の、状態情報、セキュリティ情報、機能情報、および/または識別情報を含み得る。UEコンテキストは、たとえば、UEがアクティブ状態への遷移を完了したときに、またはハンドオーバ準備中のハンドオーバリソース割り当ての完了後に確立され得る。
【0037】
図2は、たとえば、上記で説明したように情報を交換するネットワークノード300a、300bを含み得る例示的なネットワーク環境100を示す。例示的なネットワーク環境100は、コアネットワークノード130と、RANノード140aと、RANノード140bと、UE150とを含む。ネットワーク環境100の他の例では、その中に示されている要素の量が異なり得る。特定の実施形態によれば、RANノード140aは送信ノードであり得、RANノード140bまたはコアネットワークノード130のいずれかは(たとえば、
図7に関して以下で説明するように)受信ノードであり得る。他の実施形態によれば、RANノード140a、140bおよびコアネットワークノード130のいずれかは送信ノードまたは受信ノードのいずれかであり得る。
【0038】
コアネットワークノード130は、インターフェース上で(たとえば、適切なシグナリングおよび/またはメッセージングを介して)RANノード140と通信する。この例では、コアネットワークノード130とRANノード140a、140bの各々との間のインターフェースはNGAPインターフェースである。コアネットワークノード130の例は、(限定しないが)アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)と、MMEとを含む。RANノード140の例は、(限定しないが)NG-RANノードと、eNBと、gNBとを含む。
【0039】
RANノード140a、140bはまた、(たとえば、適切なシグナリングおよび/またはメッセージングを介して)インターフェース上で互いと通信する。この例では、RANノード140aとRANノード140bとの間のインターフェースはXNAPインターフェースである。
【0040】
RANノード140はまた、(たとえば、適切なシグナリングおよび/またはメッセージングを介して)無線インターフェース上でUE150と互いに通信する。この例では、無線インターフェースは、RANノード140からUE150への送信を搬送するためのアップリンクと、UE150からRANノード140への送信を搬送するためのダウンリンクとを備える。UEの例は、(限定しないが)パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、および/またはスマートアプライアンスを含む。いくつかの実施形態では、UE150は、モバイルであり、たとえば、UEがRANノード140a、140bに対して移動する際に、時間とともにRANノード140a、140bのいずれかもしくは両方と通信するか、またはどちらとも通信しないことがある。
【0041】
図3は、特定の実施形態による、ネットワークノード300aによって実行されるメッセージ有効性確認の方法200を示す。方法200は、ネットワークノード300aとさらなるネットワークノード300bとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノード300aおよびさらなるネットワークノード300bに対するインターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することを含む(ブロック210)。方法200は、ネットワークノード300aに対するUE識別のための識別子がネットワークノード300aに対してUE150を一意に識別することを決定したことに応答して、さらなるネットワークノード300bに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノード300bに対してそのUE150を一意に識別するかどうかとは無関係に、メッセージの有効性を確認することをさらに含む(ブロック220)。
【0042】
図4は、特定の実施形態による、ネットワークノード300aによって実行されるエラー検出の方法230を示す。方法230は、ネットワークノード300aとさらなるネットワークノード300bとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノード300aおよびさらなるネットワークノード300bに対するインターフェース上のUE識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信することを含む(ブロック240)。方法230は、さらなるネットワークノード300bに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノード300bに対してUE150を一意に識別するかどうかとは無関係に、ネットワークノード300aに対するUE識別のための識別子がネットワークノード300aに対してUE150を一意に識別することができないことを決定したこと、および、ペアにされたUE識別子がネットワークノード300aに知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことのうちの少なくとも1つに応答して、メッセージが無効であることを決定することをさらに含む(ブロック250)。
【0043】
上記で説明した装置(たとえば、ネットワークノード300)は、任意の機能的手段、モジュール、ユニット、または回路(circuitry)を実装することによって、本明細書の方法および他の処理を実行し得ることに留意されたい。一実施形態では、たとえば、装置は、方法図に示されたステップを実行するように設定されたそれぞれの回路(circuit)または回路(circuitry)を備える。回路(circuit)または回路(circuitry)は、この点において、何らかの機能的処理を実行するために専用の回路、および/またはメモリと連動する1つまたは複数のマイクロプロセッサを備え得る。たとえば、回路(circuitry)は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを含み得る。処理回路(circuitry)は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリ中に記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリ中に記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明した技法のうちの1つまたは複数を実行するための命令を含み得る。メモリを採用する実施形態では、メモリは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明した技法を実行するプログラムコードを記憶する。
【0044】
図5は、1つまたは複数の実施形態に従って実装されたネットワークノード300(たとえば、
図2に示された例示的なネットワーク環境100におけるRANノード140またはコアネットワークノード130)を示す。図示のように、ネットワークノード300は処理回路310と通信回路320とを含む。通信回路320は、たとえば、任意の通信技術を介して、1つまたは複数の他のノードに情報を送信し、および/または1つまたは複数の他のノードから情報を受信するように設定される。処理回路310は、メモリ330中に記憶された命令を実行することなどによって、上記で説明した処理を実行するように設定される。処理回路310は、この点において、いくつかの機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装し得る。
【0045】
図6は、さらに他の実施形態による無線ネットワークにおけるネットワークノード300(たとえば、
図2に示された例示的なネットワーク環境100におけるRANノード140またはコアネットワークノード130)の概略ブロック図を示す。図示のように、ネットワークノード300は、たとえば、
図5における処理回路310を介して、および/またはソフトウェアコードを介して、様々な機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装する。たとえば、本明細書の方法を実装するためのこれらの機能的手段、ユニット、またはモジュールは、たとえば、受信ユニット410と有効性確認ユニット420とを含む。
【0046】
受信ユニット410は、ネットワークノード300aとさらなるネットワークノード300bとの間のインターフェース上で、それぞれネットワークノード300aおよびさらなるネットワークノード300bに対するインターフェース上のユーザ機器(UE)識別のためのペアにされたUE識別子を備えるメッセージを受信するように設定される。
【0047】
いくつかの実施形態では、有効性確認ユニット420は、ネットワークノード300aに対するUE識別のための識別子がネットワークノード300aに対してUE150を一意に識別することを決定したことに応答して、さらなるネットワークノード300bに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノード300bに対してそのUE150を一意に識別するかどうかとは無関係に、メッセージの有効性を確認するように設定される。
【0048】
いくつかの実施形態では、有効性確認ユニット420は、代替的に、さらなるネットワークノード300bに対するUE識別のための識別子がさらなるネットワークノード300bに対してUE150を一意に識別するかどうかとは無関係に、ネットワークノード300aに対するUE識別のための識別子がネットワークノード300aに対してUE150を一意に識別することができないことを決定したこと、および、ペアにされたUE識別子がネットワークノード300aに知られている論理UE接続を一緒に識別することができないことを決定したことのうちの少なくとも1つに応答して、メッセージが無効であることを決定するように設定される。
【0049】
当業者はまた、本明細書の実施形態が、対応するコンピュータプログラムをさらに含むことを諒解しよう。
【0050】
コンピュータプログラムは、ネットワークノード300の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、ネットワークノード300に上記で説明したそれぞれの処理のいずれかを実行させる命令を備える。コンピュータプログラムは、この点において、上記で説明した手段またはユニットに対応する1つまたは複数のコードモジュールを備え得る。
【0051】
実施形態は、そのようなコンピュータプログラムを含んでいるキャリアをさらに含む。このキャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを備え得る。
【0052】
この点において、本明細書の実施形態はまた、非一時的コンピュータ可読(記憶または記録)媒体に記憶され、装置のプロセッサによって実行されたとき、装置に、上記で説明したように実行させる命令を備える、コンピュータプログラム製品を含む。
【0053】
実施形態は、コンピュータプログラム製品が計算デバイスによって実行されたときに、本明細書の実施形態のいずれかのステップを実行するためのプログラムコード部分を備えるコンピュータプログラム製品をさらに含む。このコンピュータプログラム製品はコンピュータ可読記録媒体に記憶され得る。
【0054】
次に、追加の実施形態について説明する。これらの実施形態のうちの少なくともいくつかは、説明の目的で、いくつかのコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて適用可能であるとして説明され得るが、実施形態は、明示的に説明されない他のコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて同様に適用可能である。
【0055】
前に説明したように、本開示の実施形態は、UE関連の論理接続のためのリモートAP IDの一意性の検査を控える。代わりに、メッセージを受信するノードは、ローカルAP IDが知られているかどうかを検査し、リモートAP IDを受信するノードは、リモートAP IDが、シグナリング接続が確立されたリモートAP IDに一致するかどうかを検査するのみである。
【0056】
図7は、(上記で説明したように、各々がネットワークノード300であり得る)送信ノード110と受信ノード120との間で交換される例示的なメッセージングを示す。交換されるメッセージングは、第1のメッセージ510と、第1の返信メッセージ520と、最後のメッセージ530とを含む。第1のメッセージ510、第1の返信メッセージ520、および最後のメッセージ530はUE関連の論理接続に関係する。第1のメッセージ510は、送信ノード110にとって「ローカル」である送信ノード110からの新しいAP IDを備える。すなわち、第1のメッセージ中の新しいAP IDは、送信ノード110と受信ノード120との間のインターフェース上で送信ノード110に対してUE150を一意に識別する。第1の返信メッセージ520は、第1のメッセージ510に応答して受信ノード120によって送信ノード110に送られる初期メッセージである。第1の返信メッセージ520は、受信ノード120にとって「ローカル」である受信ノード120からの新しいAP IDを備える。すなわち、受信ノード120によって与えられた新しいAP IDは、送信ノード110と受信ノード120との間のインターフェース上で受信ノード120に対してUE150を一意に識別する。その後、2つのAP ID(すなわち、送信ノード110によって割り当てられたAP IDおよび受信ノード120によって割り当てられたAP ID)は、本明細書によって別段に許容されない限り、UE関連の論理接続上でメッセージ中に含まれる。最後のメッセージ530は、同じ接続のための他のメッセージがいずれの方向においても予想されないように、所与のUE関連の論理接続の終了を完了するために、送信ノード110または受信ノード120のいずれかによって他方に送られるメッセージである。
【0057】
交換の全体にわたって、実施形態によれば、ネットワークノード300aが、知られていない「ローカル」AP ID、または、その「ローカル」AP IDに一致しないリモートAP IDを含むメッセージを受信した(すなわち、知られているローカルAP IDは、これまでリモートノードによって使用されなかったリモートAP IDと一緒に与えられる)場合、ネットワークノード300aはエラーを検出する(たとえば、メッセージが無効であることを決定する)。応答して、エラーを検出したネットワークノード300aは、適切な原因値を、たとえば、他のネットワークノード300bに示す、エラー指示プロシージャを開始し得る。
【0058】
特定の実施形態によれば、エラーを検出したことに応答して、このメッセージがこのUE関連の論理接続のための第1のメッセージ510でも最後のメッセージ530でもない場合、受信ノード300bは、送信ノード300aから受信されたAP IDと適切な原因値とを含むこととともにエラー指示プロシージャを開始する。さらに、ネットワークノード300a、300bの各々は、そのノードにとってローカルであるそのAP IDを識別子として有する(同じNGインターフェースのための)任意の確立されたUE関連の論理接続のローカル解放を開始する。
【0059】
代替的に、このメッセージがこのUE関連の論理接続のための最後のメッセージ530である場合、受信ノード300bは、受信ノード300bにとってローカルであるそのAP IDを識別子として有する(同じNGインターフェースのための)任意の確立されたUE関連の論理接続のローカル解放を開始する。
【0060】
新しい失敗原因値が、上記で説明したAP ID処理を反映する。そのような失敗原因値は、たとえば、3GPP TS38.413およびTS38.423によって指定された失敗原因値に導入され得る。
【0061】
本開示の実施形態は、ネットワークノード300aとネットワークノード300bとの間のインターフェース上でメッセージを受信したネットワークノード300aがそのピアのためのリモートAP IDの一意性を検査しなくてもよいように、UE関連の論理接続のための一意のAP IDを割り当てることを担当すべきネットワークノード300a、300bに依拠する。
【0062】
次に特定のメッセージの処理に関してさらなる詳細を見ると、いくつかの実施形態では、第1のメッセージ510を受信した受信ノード120が、第1のメッセージ510中の送信ノード110によって指定されたリモートAP ID値を受け取り、受信ノード120のローカルAP IDを第1の応答メッセージ520中で送信ノード110に返信する。上記で説明したように、送信ノード110および受信ノード120は、ネットワークノード300a、300bであり、それぞれ、各ノードが割り当てたAP ID(ローカルAP ID)が、受信されたメッセージ中で知られているかどうかを検査する。AP IDが知られていない場合、失敗原因は、(たとえば、送信ノード110と受信ノード120との間のインターフェースがNGAPインターフェースであるとすれば)「Unknown Local Node UE NGAP ID(知られていないローカルノードUE NGAP ID)」であり得る。AP IDが知られている場合、ネットワークノード300は、リモートAP IDに一貫性があるかどうかを検査する。一貫性がない場合、失敗原因は、(たとえば、関連があるインターフェースがNGAPインターフェースであるとすれば)「Inconsistent Remote Node UE NGAP ID(一貫性のないリモートノードUE NGAP ID)」であり得る。
【0063】
特に、Unknown Local Node UE NGAP ID失敗原因は、メッセージを受信したネットワークノード300が、その中に含まれるローカルノードUE NGAP IDを認識しなかったので、動作が失敗したことを示し得る。Inconsistent Remote Node UE NGAP ID失敗原因は、メッセージを受信したネットワークノード300がリモートノードUE NGAP IDに一貫性がない(たとえば、ローカルノードUE NGAP IDと一致しない)と見なしたので、動作が失敗したことを示し得る。これらの2つの原因コードは、たとえば、TS38.413、チャプター9.3.1.2に記載されている原因コードに追加され得る。
【0064】
同様の原因コードも、XnAPインターフェースなど、他のインターフェースのために与えられ得る。たとえば、原因コードUnknown Local NG-RAN Node UE XnAP ID(知られていないローカルNG-RANノードUE XnAP ID)は、メッセージを受信したネットワークノード300がローカルNG-RANノードUE XnAP IDを認識しなかったので、動作が失敗したことを示し得る。原因コードInconsistent Remote NG-RAN Node UE XnAP ID(一貫性のないリモートNG-RANノードUE XnAP ID)は、ネットワークノード300が、受信されたリモートNG-RANノードUE XnAP IDに一貫性がないと見なしたので、動作が失敗したことを示し得る。これらの2つの原因コードは、たとえば、TS38.423において指定された原因コードに追加され得る。
【0065】
上記のすべて、ならびに以下の開示に鑑みて、TS38.413は、たとえば、AP ID処理に関係するチャプター10.6において、以下の文言を含むように更新または修正され得る。
注:以下で使用される「第1のメッセージ」、「第1の返信メッセージ」および「最後のメッセージ」は、UE関連の論理接続のためのメッセージに対応する。「第1のメッセージ」は、「第1のメッセージ」を送るノードにとって「ローカル」AP IDである、送信ノードからの新しいAP IDを有し、「第1の返信メッセージ」は、「第1の返信メッセージ」を送るノードにとって「ローカル」AP IDである、「第1の返信メッセージ」を送るノードからの新しいAP IDを有する第1の応答メッセージである。その後、2つのAP IDは、本明細書によって別段に許容されない限り、UE関連の論理接続上ですべてのメッセージ中に含まれる。「最後のメッセージ」は、同じ接続のための他のメッセージがいずれの方向においても予想されないように、所与のUE関連の論理接続の終了を完了するために、ノードによって送られるメッセージである。
ノードが、知られていないローカルAP ID、または一貫性がないリモートAP IDを含むメッセージを受信した(すなわち、知られているローカルAP IDが、これまでリモートノードによって使用されなかったリモートAP IDと一緒に与えられた)場合、
- このメッセージがこのUE関連の論理接続のための第1のメッセージでも最後のメッセージでもない場合、受信ノードは、ピアノードから受信されたAP IDと適切な原因値とを含むこととともにエラー指示プロシージャを開始する。各ノードは、ノードにとってローカルであるそのAP IDを識別子として有する(同じNGインターフェースのための)任意の確立されたUE関連の論理接続のローカル解放を開始する。
- このメッセージがこのUE関連の論理接続のための最後のメッセージである場合、受信ノードは、受信ノードにとってローカルであるそのAP IDを識別子として有する(同じNGインターフェースのための)任意の確立されたUE関連の論理接続のローカル解放を開始する。
【0066】
本明細書で説明した主題は、任意の好適な構成要素を使用して任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示された実施形態は、
図2に示された例示的なネットワーク環境など、無線ネットワークに関して説明される。
図2の無線ネットワークは、コアネットワークノード130、2つのRANノード140a、140b、およびUE150を示すのみであるが、実際には、そのようなネットワークは、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなど、たとえば、無線デバイス間の通信、または無線デバイスと別の通信デバイスとの間の通信をサポートするために好適な任意の追加の要素をさらに含み得る。したがって、様々な実施形態のネットワークは、ネットワークへの無線デバイスのアクセス、および/またはネットワークによってもしくはネットワークを介して与えられるサービスの使用を可能にするために、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを与え得る。
【0067】
ネットワークは、任意のタイプの通信、通信、データ、セルラー、および/または無線ネットワークもしくは他の同様のタイプのシステムを備え、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、ネットワークは、特定の規格または他のタイプの事前定義されたルールもしくはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、ネットワークの特定の実施形態は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)、Long-Term Evolution(LTE)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、および/もしくは他の好適な2G、3G、4G、もしくは5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/または、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、および/もしくはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0068】
ネットワークは、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0069】
本明細書で説明した様々な構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を与えることなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を与えるために一緒に動作し得る。異なる実施形態では、ネットワークは、任意の数の有線もしくは無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、リレー局、ならびに/または、有線接続を介してでも無線接続を介してでも、データおよび/もしくは信号の通信を可能にするか、もしくはその通信に参加し得る他の構成要素もしくはシステムを備え得る。
【0070】
本明細書で使用する際、ネットワークノード300は、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/もしくは無線アクセスを与えるために、ならびに/または無線ネットワークにおける他の機能(たとえば、管理)を実行するために、無線デバイスと、および/または無線ネットワーク中の他のネットワークノードもしくは機器と直接または間接的に通信することが可能な、そのように通信するように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)および新無線(NR)ノードB(gNB))を含む。基地局は、それらが与えるカバレージの量(または、別の言い方をすれば、それらの送信電力レベル)に基づいて分類され得、そして、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局とも呼ばれ得る。基地局は、リレーを制御するリレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、集中型デジタルユニット、および/またはリモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがあるリモートラジオユニット(RRU)など、分散型無線基地局の1つもしくは複数の(またはすべての)部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線としてアンテナと統合されることもあり、統合されないこともある。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)においてノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、MSR BSなどのマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、トランシーバ基地局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、オペレーションおよびメンテナンス(O&M)ノード、オペレーションサポートシステム(OSS)ノード、自己最適化ネットワーク(SON)ノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/またはMinimization of Drive Tests(MDT)を含む。別の例として、ネットワークノード300は、以下でより詳細に説明するように、仮想ネットワークノードであり得る。より一般的には、しかしながら、ネットワークノード300は、無線デバイスの無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/もしくは無線デバイスに無線ネットワークへのアクセスを与えるように、または、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを与えることが可能な、そのように設定された、配置された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0071】
本明細書で開示した任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つもしくは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して、たとえば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る処理回路310、ならびにデジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る他のデジタルハードウェアを介して実行され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリ330中に記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリ中に記憶されたプログラムコードは、1つもしくは複数の通信プロトコルおよび/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに、本明細書で説明した技法のうちの1つまたは複数を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による対応する機能を実行させるために使用され得る。
【0072】
一般に、本明細書で使用されたすべての用語は、異なる意味が明らかに与えられ、および/またはそれが使用される文脈から暗示されるのでない限り、関連がある技術分野におけるそれらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。要素、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての参照は、別段に明記されていない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスを指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示された任意の方法のステップは、ステップが別のステップに続くかもしくは先行するものとして明示的に説明されていない限り、および/またはステップが別のステップに続くかもしくは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示された厳密な順序で実行されなくてもよい。本明細書で開示されたいずれの実施形態のいずれの特徴も、適切な場合はいつでも、いずれの他の実施形態に適用され得る。同様に、いずれの実施形態のいずれの利点もいずれの他の実施形態に適用し得、その逆も同様である。添付の実施形態の他の目的、特徴および利点は説明から明らかになろう。
【0073】
「ユニット」という用語は、エレクトロニクス、電気デバイスおよび/または電子デバイスの分野において従来の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明したものなどのような、電気回路および/もしくは電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステートデバイスおよび/もしくはディスクリートデバイス、コンピュータプログラム、または、それぞれのタスク、プロシージャ、計算、出力および/もしくは表示機能などを実行するための命令を含み得る。
【0074】
本明細書で企図された実施形態のうちのいくつかは、添付の図面を参照しながらより十分に説明された。他の実施形態は、しかしながら、本明細書で開示された主題の範囲内に含まれている。開示された主題は、本明細書に記載された実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきでなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために例として与えられる。