IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジョ デイの特許一覧

<>
  • 特許-皮膚美容装置 図1
  • 特許-皮膚美容装置 図2
  • 特許-皮膚美容装置 図3
  • 特許-皮膚美容装置 図4
  • 特許-皮膚美容装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】皮膚美容装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 23/02 20060101AFI20220324BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20220324BHJP
   B06B 1/06 20060101ALI20220324BHJP
   A61N 7/00 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
A61H23/02 341
A61H7/00 310H
B06B1/06 Z
A61N7/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020567737
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 KR2019016613
(87)【国際公開番号】W WO2020111831
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-08-26
(31)【優先権主張番号】10-2018-0152568
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520326231
【氏名又は名称】ジョ デイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ジョ デイ
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0005126(KR,A)
【文献】特表2015-532178(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0056636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 23/02
B06B 1/06
A61N 7/00
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプによって内部の空間に真空が形成される第1の孔が形成され、前記第1の孔の周りに沿って前記内部の空間へと突設される突出部を有するサクション部と、
前記第1の孔と対応する直径を有する連通孔が形成され、前記連通孔に前記突出部が嵌入するように前記突出部の外側に配置されて、超音波を生じさせる超音波発生部と、
を備え
前記超音波発生部は、
前記第1の孔と連通される第1の連通孔が内部に形成され、突出部の外周面に接触されるように配置される圧電素子を含み、
前記圧電素子は、
互いに異なる極からなって、互いに離れて配置される第1の端子及び第2の端子と、
前記第1の端子と前記第2の端子とを絶縁させるために、前記第1の端子と前記第2の端子のうちのどちらか一方の端子を包み込んで配置される絶縁部と、
前記絶縁部によって絶縁されたどちらか一方の端子に超音波信号を引き渡すために、どちらか一方の端子に配置される伝導部と、
を備える皮膚美容装置。
【請求項2】
前記超音波発生部は、
前記圧電素子の一方の面に配置されて、前記圧電素子を前記サクション部の内部の面に固定するが、前記第1の孔及び前記第1の連通孔と連通される第2の連通孔が内部に形成されるストッパと、
を備えるが、
前記ストッパは、
前記ストッパの内側面から前記サクション部の内部の空間へと突出するように形成されて、前記圧電素子に信号を供給する信号引き渡し端子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の皮膚美容装置。
【請求項3】
前記信号引き渡し端子は、
内側には正極端子が形成され、外側には負極端子が形成されて、正極端子が前記圧電素子の前記第1の端子と当接するように形成されて、前記圧電素子に信号を引き渡すことを特徴とする請求項2に記載の皮膚美容装置。
【請求項4】
前記超音波発生部は、
前記ストッパの一方の面に取り付けられ、前記第1の連通孔及び前記第2の連通孔と連通されるように内側に第3の連通孔が形成された固定部をさらに備えるが、
前記固定部のある領域が切断されて、前記第3の連通孔が開放されたことを特徴とする請求項3に記載の皮膚美容装置。
【請求項5】
前記サクション部は、キャップを備え、
前記キャップの皮膚に触れる部分は、所定の弾性を有するように形成されて、
皮膚に触れるとき、皮膚に圧着されて前記圧電素子において生じる超音波の量を保って皮膚に伝搬させることを特徴とする請求項1に記載の皮膚美容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この技術は、皮膚の美容装置に関する。
【0002】
特に、皮膚に密着された真空空間の周りを縁取る周縁の皮膚に超音波を照射することにより、皮膚の深くに超音波刺激を加えながら皮膚の内部の毛細血管を刺激して血液循環の効果を得、かつ、老廃物を円滑に排出する皮膚美容装置に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、皮膚の血液循環(血行)をよくするために講じられたものは、皮膚と当接する部分に熱を加える温熱効果を実現する温熱装置に関するものがほとんどである。
【0004】
従来の皮膚美容装置は、大韓民国公開実用新案出願番号「第20-2017-0005103号」において確認されるように、超音波マッサージと冷温マッサージ、ガルバニックイオンによるイオンの導入/導出、及び振動マッサージ機能を単一の機器で実現する複合美容機器であって、本発明の複合美容機器は、複数の通気孔が設けられたベースボディと、ベースボディに結合される上カバーと、上カバーに着脱自在に結合され、使用者の皮膚に触れてイオンを供給するヘッドが備えられた本体と、本体に結合され、ヘッドを介して温熱や冷熱を皮膚に放出する熱電素子部と、ベースボディに設けられ、複数の通気孔を介して外気を流れ込ませて熱電素子部の熱を放熱する放熱部と、ヘッドに設けられて超音波を生じさせる超音波発生部と、上カバーに設けられてヘッドを振動させる振動部と、を備える美容機器であることが開示されている。
【0005】
この種の従来の皮膚美容装置は、そのほとんどが、真空と超音波照射と振動とが単一の装置で実現できるようになっていたが、その作用及び密閉が不完全であるが故に、超音波を照射しながら真空状態を保つことが不可能であった。このため、従来の皮膚美容機器は、血液循環の改善効果があまり得られなかった。
【0006】
これらの問題は、皮膚美容機器の構造に起因するものであった。したがって、皮膚美容機器を需要する需要層では、皮膚美容機器の構造を改善して、真空状態で超音波が照射可能であることから、血液循環の改善効果が増大した皮膚美容機器を求める声が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】大韓民国公開実用新案出願第20-2017-0005103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、皮膚美容機器の構造と機能を改善して、真空状態で超音波の照射が円滑に行われるようにした皮膚美容機器を提供するところにその目的がある。超音波と真空とが互いに緊密に且つ隣接して作用しながらも気密度が保たれて互いに独立した機能を有する。これは、皮膚の内部の毛細血管において老廃物を溶かすとともに、老廃物の皮膚の外部への排出を促す効果を有する皮膚美容機器を提供するためである。
【0009】
本発明において解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に何ら制限されるものではなく、未言及の他の技術的課題は、次の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、真空ポンプによって内部の空間に真空が形成される第1の孔が形成され、前記第1の孔の外周から前記内部の空間へと突設される突出部を有するサクション部と、
前記第1の孔と対応する連通孔が形成され、前記連通孔に前記突出部が嵌入するように前記突出部の外側に配置されて、超音波を生じさせる超音波発生部と、
を備える皮膚美容装置を提供する。
【0011】
ここで、前記超音波発生部は、前記第1の孔と連通される第1の連通孔が内部に形成され、突出部の外周面に接触されるように配置される圧電素子と、前記圧電素子の一方の面に配置されて、前記圧電素子を前記サクション部の一方の面に固定するが、前記第1の孔及び前記第1の連通孔と連通される第2の連通孔が内部に形成されるストッパと、を備えるが、前記ストッパは、一方の面から前記サクション部の内部の空間へと突設されて、前記圧電素子に信号を供給する信号引き渡し端子をさらに備えることを特徴とする皮膚美容装置を提供することができる。
【0012】
ここで、前記圧電素子は、互いに異なる極からなって、互いに離れて配置される第1の端子及び第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子とを絶縁させるために、前記第1の端子と前記第2の端子のうちのどちらか一方の端子を包み込んで配置される絶縁部と、前記絶縁部によって絶縁されたどちらか一方の端子に電源を供給するために、どちらか一方の端子に配置される伝導部と、を備えることを特徴とする皮膚美容装置を提供することができる。
【0013】
ここで、前記信号引き渡し端子は、内側には正極端子が形成され、外側には負極端子が形成されて、正極端子が前記圧電素子の前記第1の端子と第2の端子のうち互いに極が端子と当接するように形成されて、前記圧電素子に信号を引き渡すことを特徴とする皮膚美容装置を提供することができる。
【0014】
ここで、前記超音波発生部は、前記ストッパの一方の面に取り付けられ、前記第1の連通孔及び前記第2の連通孔と連通されるように内側に第3の連通孔が形成された固定部をさらに備えるが、前記固定部のある領域が切断されて、前記第3の連通孔が開放されたことを特徴とする皮膚美容装置を提供することができる。
【0015】
ここで、記キャップの皮膚に触れる部分は、所定の弾性を有するように形成されて、皮膚に触れるとき、皮膚に圧着されて前記圧電素子において生じる超音波の量を保って皮膚に伝搬させることを特徴とする皮膚美容装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、皮膚美容機器の構造と機能を改善して、真空状態で超音波の照射が円滑に行われるようにした皮膚美容機器を提供するために、超音波と真空とが互いに緊密に且つ隣接して作用しながらも気密度が保たれて互いに独立した機能を有する。これにより、皮膚の内部の毛細血管において老廃物を溶かすとともに、老廃物の皮膚の外部への排出を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る皮膚美容装置の斜視図である。
図2】本発明に係る皮膚美容装置の側面図である。
図3】本発明の皮膚美容装置の断面図である。
図4】本発明の超音波発生部の圧電素子を示す図である。
図5】本発明の皮膚美容装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について例示図に基づいて詳しく説明する。しかしながら、これは、本発明の範囲を限定しようとする意図はない。
【0019】
各図面の構成要素に参照符号を付するにあたって、同じ構成要素に限っては、たとえ異なる図面の上に示されているとしても、できる限り同じ番号を持たせていることに留意すべきである。なお、本発明について説明するにあたって、関連する公知の技術についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると認められる場合にはその詳細な説明を省略する。
【0020】
また、図示の構成要素の大きさや形状などは、説明の明瞭性と便宜性のために誇張されて示されていてもよい。なお、本発明の構成及び作用を考慮して特に定義された用語は、単に本発明の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【0021】
明細書の全般に亘って、ある部分がある構成要素を「備える」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに備えていてもよいことを意味する。なお、明細書に記載の「…部」、「…器」、「モジュール」、「装置」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア及び/またはソフトウェアの結合により実現可能である。
【0022】
図1は、本発明に係る皮膚美容装置の斜視図であり、図2は、本発明に係る皮膚美容装置の側面図であり、図3は、本発明の皮膚美容装置の断面図であり、図4は、本発明の超音波発生部の圧電素子を示す図である。
【0023】
図1から図4を参照すると、本発明に係る皮膚美容装置は、サクション部100及び超音波発生部200を備える。
【0024】
サクション部100は、本体101及びキャップ102を備えていてもよく、サクション部100には第1の孔110が形成される。第1の孔110は、本体101及びキャップ102に同様に形成されてもよい。サクション部100の本体101は、キャップ102と接続される部分と、前記キャップ102と接続される部分において折り曲げられて設定された長さをもって形成され、棒状に形成される。第1の孔110は、吸引装置または真空を形成するための真空ポンプと接続されている。すなわち、サクション部110の内部の空間に空気を吸い込めるように第1の孔110が形成されてもよい。第1の孔110の内部には真空ポンプ(図示せず)によって真空が形成されてもよい。
【0025】
また、サクション部100は、第1の孔110の外周から内部の空間へと突設される突出部120を備えていてもよい。
【0026】
突出部120は、第1の孔110の周りに沿って、サクション部100の内部の空間に突設されて、突出部120の外周面に後述する超音波発生部200の構成要素が配置されてもよい。すなわち、突出部120は、超音波発生部200が位置するために突出した部分であってもよい。
【0027】
本体101とキャップ102の内部には空間が形成される。このような内部の空間は、第1の孔110と連通されてもよい。サクション部100の内部の空間には、後述する超音波発生部200を備える装置が配置されてもよい。サクション部100の本体101には、使用者がこれを把持し、かつ、位置を調節できるように取っ手が配備される。図示はしないが、本体101の取っ手部の内部には、ホースなどの吸引装置、モータ、電源部、プリント回路基板(PCB)などが配置されてもよい。
【0028】
サクション部100の下部は、第1の孔110と対応する方向が開放された円筒状に形成されてもよい。サクション部100の本体101の上部はキャップ102と接続され、この部分は円筒状に形成されてもよい。円筒状のキャップ102の上部の外周にはねじ山が形成されてもよい。本体101に形成されたねじ山はキャップ102と結合されてもよい。但し、本発明は、本体101とキャップ102とがねじ山によって結合されることに限定されるものではない。例えば、本体101とキャップ102とは、ボルトなどの締結部材によって結合されてもよい。
【0029】
超音波発生部200は、サクション部100の内部の空間に配置されてもよい。超音波発生部200は、連通孔211、221、231と、圧電素子210と、ストッパ220及び固定部230を備えていてもよい。
【0030】
圧電素子210は、サクション部100の内部の空間に配置されるが、キャップ102の内側面に接触されるように配置されてもよい。このとき、圧電素子210は、第1の孔110と連通されるように内側に第1の連通孔211が形成されてもよい。第1の孔110と第1の連通孔211は、互いに対応する直径を有するように形成されてもよい。
【0031】
さらに、圧電素子210は、第1の端子212と、第2の端子213と、絶縁部214及び伝導部215を備えていてもよい。
【0032】
具体的に、圧電素子210には第1の端子212及び第2の端子213が配置されてもよい。このとき、第1の端子212は負極端子であってもよく、第2の端子213は正極端子であってもよい。第1の端子212と第2の端子213は、所定の間隔だけ離れて圧電素子210に配置されてもよい。
【0033】
このとき、互いに極が異なる第1の端子212と第2の端子213とを絶縁させるために、絶縁部214が第1の端子212または第2の端子213の間に配置されてもよい。より具体的に、絶縁部214は、第1の端子212または第2の端子213の周りの領域を包み込むように配置されてもよい。例えば、絶縁部214が第2の端子213の周りの領域を包み込んで配置されて、絶縁部214の両端部が圧電素子210の外周面に位置してもよい。このとき、絶縁部214によって電源の伝達が遮断された第2の端子213に電源を供給するために、第2の端子213が配置された領域に伝導部215が配置されてもよい。したがって、第2の端子213にも電源が供給可能になる。伝導部215は、シルバーペーストなどの物質から形成されてもよい。
【0034】
したがって、第1の端子212と第2の端子213とは互いに絶縁されるが、第1の端子212と第2の端子213のそれぞれに電源が供給可能になる。
【0035】
第1の端子212と第2の端子213に電源が供給されながら振動が生じて、超音波が生じてもよい。
【0036】
本発明は、上述したように、サクション部100のキャップ102に形成された第1の孔110に皮膚が当接し、その後、圧電素子210に電源を供給して超音波を生じさせる。したがって、真空状態で皮膚に超音波を加えることができる。すると、上記のような方式を適用するために、圧電素子210には電源が供給されなければならない。圧電素子210への電源の供給は、後述する信号引き渡し端子224を介して行うことができる。
【0037】
ここで、圧電素子210の形状は、必要に応じて、真円形状であってもよく、種々の多角形状に変形されてもよい。なお、複数の圧電素子210を複数の方向に配置する位置と大きさに応じて、図形の形状の相互間の組み合わせ作用による位相差によって超音波効果の範囲が異なってき、これにより、様々な機能と効果を発揮することができる。
【0038】
ストッパ220は、圧電素子210の内側面に固定されて、圧電素子210をサクション部100の内部の空間に固定してもよい。
【0039】
ストッパ220は、第2の連通孔221及び信号引き渡し端子224を備えていてもよい。
【0040】
第2の連通孔221は、ストッパ220の内側に形成されて、第1の孔110及び第1の連通孔211と連通されてもよい。例えば、第1の孔110、第1の連通孔211、第2の連通孔221は、互いに対応する直径を有するように形成されてもよい。
【0041】
ストッパ220は、圧電素子210の内側面と接触される部分であってもよい。ストッパ220は、外側に折れ曲がる形状に形成されてもよい。
【0042】
信号引き渡し端子224は、ストッパ220の内側面から内部空間の内側へと(すなわち、キャップ102から本体101に向かって)突出するように形成されてもよい。信号引き渡し端子224の外側には正極端子が形成され、内側には負極端子が形成されて、正極端子が圧電素子210の第1の端子212と当接するように形成されて圧電素子210に信号を供給することができる。このような信号引き渡し端子224は、本体101の内側に配置された制御部(図示せず)と接続されて、信号を受け取ることができる。
【0043】
固定部230は、ストッパ220の内側面に固定されて、圧電素子210及びストッパ220をサクション部100の内部の空間に固定してもよい。
【0044】
固定部230は、内側に第3の連通孔231が形成されてもよい。第3の連通孔231は、第1の孔110と、第1の連通孔211及び第2の連通孔221と連通されてもよい。例えば、第1の孔110と、第1の連通孔211と、第2の連通孔221及び第3の連通孔231は、互いに対応する直径を有するように形成されてもよい。したがって、サクション部100の第1の孔110によって吸い込まれる外部の空気が超音波発生部200の内部の第1の連通孔211と、第2の連通孔221及び第3の連通孔231に吸い込まれることが可能になる。
【0045】
また、固定部230のある領域が開放されて、第3の連通孔231が開放されるように形成されてもよい。すなわち、固定部230がストッパ220に接触するように配置されるとき、ストッパ220から突設された信号引き渡し端子224によって干渉されないようにするために、固定部230は、信号引き渡し端子224に対応する位置が開放されて形成されてもよい。
【0046】
本発明は、上述したように、サクション部100の第1の孔110を介して超音波発生部の外側面が皮膚と当接し、その後、圧電素子210に電源を供給して超音波を生じさせる。したがって、真空状態で皮膚に超音波を加えることができる。圧電素子210には電源が供給されなければならない。圧電素子210への電源の供給は、信号引き渡し端子224を介して行うことができる。
【0047】
本発明は、このように、第1の孔110と、第1の連通孔211と、第2の連通孔221及び第3の連通孔231を介して真空を形成して、本発明に係る毛細血管及び毛孔運動装置に関するものであり、このとき、毛細血管及び毛孔運動装置は、真空圧が作用する条件下で超音波を用いて毛細血管の孔に微細な刺激を与えて血液循環を改善し、かつ、老廃物の排出を円滑に行うことができる。
【0048】
突出部120の外側において超音波発生部200が超音波を生じさせる。すなわち、第1の孔110の外側において超音波発生部200が超音波を生じさせ、これにより、突出部120の内側において振動が生じる。すなわち、超音波発生部200が超音波を生じさせ、その内側において振動が生じる。
【0049】
本発明に係る皮膚美容装置は、制御部(図示せず)をさらに備える。
【0050】
制御部(図示せず)は、真空ポンプ(図示せず)、信号引き渡し端子224と接続されて真空の度合いを変更し、かつ、超音波を変形することができる。制御部(図示せず)は、真空ポンプの吸込み力を制御し、かつ、これを保つ。したがって、たとえサクション部100が移動するとしても、皮膚を吸着する力を保つ。そうしながら、外部の空気を一定の力で保つので、皮膚を吸着した状態で大きな力を入れることなく手軽に四方に移動させることができる。
【0051】
制御部(図示せず)は、信号引き渡し端子224によって圧電素子210の振動を制御して、制御信号に基づいて超音波を変調して、部位別の皮膚の厚さに応じて、浅い個所に適用するときには3~7MHzを用い、深い個所に適用するときには1MHzに変更して用いてもよい。
【0052】
ここで、制御部(図示せず)は、既に設定されたメモリに各超音波のHzが保存されていて、制御信号が印加されれば、メモリに保存されたデータをロードして信号引き渡し端子224を操作することができる。
【0053】
制御部によって制御されて皮膚に伝搬される超音波は、サイン波または矩形波のジャンルとして用意されて、気楽で心地よい周波数の超音波を伝搬させることにより、体細胞に寄生する有益な微生物の活動性が向上して血液循環を改善し、かつ、老廃物の排出を円滑に行う。
【0054】
図5は、本発明の皮膚美容装置の断面図である。
【0055】
図5を参照すると、第1の孔110にはフィルタ部300が嵌入してもよい。例えば、フィルタ部300は、フィルタケース310の内部にスポンジフィルタ320が配置されてなってもよい。
【0056】
フィルタ部300の一方の端部は、第1の孔110に嵌入可能な形状及び大きさに形成されてもよい。フィルタ部300の他方の端部は、ホース部400に嵌入可能な形状及び大きさに形成されてもよい。すなわち、フィルタ部300の一方の端部は、第1の孔110に対応する形状及び大きさに形成され、フィルタ部300の他方の端部は、ホース部400に対応する形状及び大きさに形成されてもよい。
【0057】
ホース部400は、一方の端はフィルタ部300と接続され、他方の端は真空部などの他の構成要素と接続されてもよい。
【0058】
従来の高強度の超音波を生じさせる装置は、色々な副作用が生じていた。例えば、従来には、腫瘍を取り除くとき、位置選定の誤りの発生により細胞が損傷されることが頻繁に起きていた。
【0059】
このような副作用をなくすために、本発明の皮膚美容装置1は、低強度の超音波を分散させる装置である。低強度の超音波は、上記の副作用を防ぐとともに、徐々に深いところまで治療のための熱と波動とを伝搬させながらも、既存の細胞に損傷を与えることなく、健やかな白血球や赤血球を活性化させて炎症をはじめとする腫瘍や癌細胞を消滅させる役割を果たすことができる。
【0060】
具体的に、従来の超音波装置は、超音波を内部に適用し、その外部領域において真空を適用するような方式であったが、本発明の皮膚美容装置1は、超音波が外側において作用し、その内側において真空が作用する。
【0061】
本発明の皮膚美容装置1のように、真空が作用する領域の外において超音波を作用させることにより、既存の高強度の集束による中央集中式に比べて、熱と波動とを徐々に生じさせ、より深くに浸透させることができる。これと同時に、超音波発生部の圧電素子210の中央において作用する真空は、温熱と波動とが作用して皮膚の深くに存在する老廃物や炎症組織細胞が徐々に吸い込まれて皮膚の外に出るような通路を提供する。これを伝搬させる経路が直ちに毛細血管である。毛細血管に存在する微細な細胞と分子とが真空エネルギーを深部まで伝搬させることにより可能になる。
【0062】
本発明の皮膚美容装置1の超音波は、脳血管の障壁も突き破って浸透することができる。具体的に、血液脳関門(BBB:brain blood barrier)を突き破って脳血管の深くに10cm以上浸透するので、非侵襲的な方法により認知症の治療を行うことができる。また、関節炎もまた非侵襲的な方法により治療することができる。具体的に、閉塞されている毛細血管を突き破ることにより、毛細血管に酸素と養分とを円滑に運ぶからである。このように、関節炎だけではなく、認知症までも治療することができる。このような皮膚美容装置1を用いた治療の中核は、炎症の副作用なしに炎症を取り除く技術であり、熱と波動とを10cm以上伝搬させて炎症を消滅させる。
【0063】
以上、本発明について特定の実施形態と結び付けて説明及び図示したが、以下の特許請求の範囲によって提供される本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、本発明が種々に改良及び変形可能であることは当業界において通常の知識を有する者にとって明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5