(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-23
(45)【発行日】2022-03-31
(54)【発明の名称】車載用CO2検知装置
(51)【国際特許分類】
G07C 5/00 20060101AFI20220324BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20220324BHJP
B60H 1/00 20060101ALI20220324BHJP
G08B 21/14 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
G07C5/00 Z
G08B21/00 U
B60H1/00 103S
B60H1/00 103V
G08B21/14
(21)【出願番号】P 2021110949
(22)【出願日】2021-07-02
【審査請求日】2021-07-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599053713
【氏名又は名称】株式会社ホワイトハウス
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】特許業務法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 文夫
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-117411(JP,A)
【文献】特開2011-065561(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0299161(US,A1)
【文献】特開2017-195755(JP,A)
【文献】特開2011-126398(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 5/00
G08B 21/00-21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライブレコーダ機能を有する車載用CO2検知装置であって、
車室内のCO2濃度を検出するCO2濃度検出部(53)と、
GPSシステムを用いて地球上の地図情報及び現在位置情報を取得する情報取得部(5
4)と、
車両に取り付けられるカメラ(56、57)の取得した撮像情報と前記情報取得部の取
得した現在位置情報とに基づいて車両の運転走行情報を記録する記録部(40)と、
前記カメラの撮像情報信号、GPSシステムの出力情報信号、及び前記CO2濃度検出
部の検出したCO2濃度信号を入力する処理演算部(52)と、
前記処理演算部の結果に基づいてCO2濃度警告通知を音声により発出する音声通知部
(37)と、
前記処理演算部の結果に基づいてGPSの映像、及び前記CO2濃度警告通知の画像表示を有する本体画面表示部(35)と、を備え、
前記本体画面表示部は、車両の走行中は移動風景となる動画像に重ねて前記CO2濃度警告通知となる静画像を表示し、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の所定値以上を検知したとき、前記音声
通知部又は前記本体画面表示部が車内の換気を促す通知又は表示(28、29)をし、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の第1設定値以下のとき、前記本体画面表示部は良いアイコン表示(22)を表現し、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の第1設定値を超え第2設定値未満のとき、前記本体画面表示部は普通のアイコン表示(23)を表現し、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の第2設定値以上のとき、前記本体画面表示部は悪いアイコン表示(24)を表現する車載用CO2検知装置。
【請求項2】
前記本体画面表示部は、液晶パネル(2)を有し、この前記液晶パネルに接触するとO
N/OFFが切り替わるアイコン(21)を有する請求項1記載の車載用CO2検知装置
。
【請求項3】
車載電源またはモバイルバッテリを電源にして駐車中の前記カメラの撮像情報を記録す
る駐車監視モードを備える請求項1、2のいずれか一項記載の車載用CO2検知装置。
【請求項4】
モバイルバッテリを電気的に接続可能なDC電源端子(3)を備える請求項1、2、3
のいずれか一項記載の車載用CO2検知装置。
【請求項5】
前記本体画面表示部は、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の第1設定値を超え第2設定値未満のとき、前記本体画面表示部は普通のアイコン表示(23)と「二酸化炭素が増加しています」の表示との同時表示を表現し、
前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の第2設定値以上のとき、前記本体画面表示部は悪いアイコン表示(24)と「安全運転の為、直ちに換気してください」の表示との同時表示を表現する請求項1記載の車載用CO2検知装置。
【請求項6】
GPSシステムを用いて地球上の地図情報及び現在位置情報を情報取得部(54)に取得するステップと、
車両に取り付けられるカメラ(56、57)の取得した撮像情報と前記情報取得部の取得した現在位置情報とに基づいて車両の運転走行情報を記録部(40)に記録するステップと、
前記カメラの撮像情報信号、GPSシステムの出力情報信号を処理演算部(52)に入力するステップと、
本体画面表示部(35)は前記処理演算部の結果に基づいてGPSの映像
に重ねてCO2濃度警告通知となる静画像の表示をするステップとを含むドライブレコーダ機能を有する車載用CO2検知装置において、
車室内のCO2濃度を検出するステップと、
検出した車室内CO2濃度値と車室内CO2濃度の所定値とを比較するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度値が第1設定値以下のとき、前記本体画面表示部は良い表示(22)を音声発報又は画面表示により表現するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度が第1設定値を超え第2設定値未満のとき、前記本体画面表示部は普通表示(23)を音声発報又は画面表示により表現するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度が第2設定値以上のとき、前記本体画面表示部は悪い表示(24)を音声発報又は画面表示により表現するステップと、
車両の走行中の前記本体画面表示部に、移動風景となる動画像に重ねて前記CO2濃度警告通知となる前記良い表示、前記普通表示、前記悪い表示のいずれかの静画像を表示するステップを含む車室内CO2検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用CO2検知装置及び車室内CO2検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダは、ドライブ中のきれいな映像を録画したり、万が一の事故の際の証拠動画を撮影する。運転者の安全意識の向上につながる。あおり運転対策にもなる。GPS受信機能は、動画内に位置情報を記録し、専用ビューア再生時に走行位置を確認することができる。事故発生の位置情報を記録する。また、事故前後の車の速度も記録する。さらに、GPS信号を受信すると自動的に時刻を補正するため、正確な時刻で記録可能である。
【0003】
厚生労働省の建築物環境衛生管理基準より、日常生活のCO2濃度は1000ppm以下が推奨される。自動車内で4000ppm以上になった場合、酸素不足で居眠り運転や正常な判断ができなくなる恐れがあり、危険である。
【0004】
従来のドライブレコーダ向けのサブバッテリは、取付工事が必要であり、バッテリ交換が不可である。車のバッテリから直接電源をとると、バッテリの消耗が早くなる。
【0005】
操作支援方法、ユーザ条件判断方法、タイヤ条件判断方法、視界測定方法、道路判断方法、モニタ装置、および操作装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。認識テストはまた、あくびが出たり、眠気を催させる条件の原因となる、車両コンパートメント内の高レベル濃度の二酸化炭素の検出によってトリガされることがある。車両コンパートメント内の二酸化炭素センサが、二酸化炭素濃度のレベルが所定のレベルを超えていることを検出するとすぐに、プロセッサが、車両の窓を開けて、新鮮な空気を中に入れるようにし、次いで、認識テストを起動させる。
しかし、ドライブレコーダの機能と車室内CO2濃度発報機能を併せもつCO2センサ濃度測定GPSモジュールは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドライブレコーダ機能をもちCO2濃度検知及び警告通知が可能な車載用CO2検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
車載用CO2検知装置は、車室内のCO2濃度を検出するCO2濃度検出部(53)と、GPSシステムを用いて地球上の地図情報及び現在位置情報を取得する情報取得部(54)と、車両に取り付けられるカメラ(56、57)の取得した撮像情報と前記情報取得部の取得した現在位置情報とに基づいて車両の運転走行情報を記録する記録部(40)と、前記カメラの撮像情報信号、GPSシステムの出力情報信号、及び前記CO2濃度検出部の検出したCO2濃度信号を入力する処理演算部(52)と、前記処理演算部の結果に基づいてCO2濃度警告通知を音声により発出する音声通知部(37)と、前記処理演算部の結果に基づいてGPS位置情報の映像表示、及び前記CO2濃度警告通知の画像表示を有する本体画面表示部(35)と、を備える。前記処理演算部の処理結果が車室内CO2濃度の所定値以上を検知したとき、前記音声通知部又は前記本体画面表示部が車内の換気を促す通知又は表示(28、29)をする構成を採用する。
【0009】
前記本体画面表示部は、液晶パネル(2)を有し、この液晶パネルに接触するとON/OFFが切り替わるアイコン表示(21)を有する。
本発明の車載用CO2検知装置は、通常の運転時、車載電源を電源とする。車載用CO2検知装置は、モバイルバッテリを電気的に接続可能なDC電源端子(3)を備え、この前記DC電源端子にモバイルバッテリ(例えばUSBモバイルバッテリ)を電気的に接続可能である。
【0010】
車載の停止時、CO2検知装置は、車両の主駆動源がOFFのとき、駐車時、モバイルバッテリを電源にして駐車中の画像を記録する駐車監視モードを備える。
前記本体画面表示部は、車内のCO2濃度を通知するアイコンを有し、このアイコンは、良い、普通、悪いの表示を備える。
車載用CO2検知装置は、CO2濃度測定及び警告通知が可能である。車内のCO2濃度が高くなった場合、画面及び音声で通知する。これにより、車内が密になることを防ぐ効果がある。
本発明の車載用CO2検知装置は、GPSモジュールを搭載する。映像にGPS位置情報を記録する。
【0011】
本発明の車載用CO2検知装置は、モバイルバッテリの接続を可能にし、サブバッテリ
の取付工事なしで、エンジンまたは電気モータの停止時に、CO2濃度検知及び警告通知
モード、駐車監視モードの一方又は両方のモードの稼働を実現することができる。
本発明の車室内CO2検知方法は、GPSシステムを用いて地球上の地図情報及び現在位置情報を取得する情報取得部(54)と、車両に取り付けられるカメラ(56、57)の取得した撮像情報と前記情報取得部の取得した現在位置情報とに基づいて車両の運転走行情報を記録する記録部(40)と、前記カメラの撮像情報信号、GPSシステムの出力情報信号を入力する処理演算部(52)と、前記処理演算部の結果に基づいてGPSの映像を有する本体画面表示部(35)と、を備えるドライブレコーダ機能を有する車載用CO2検知装置において、
車室内のCO2濃度を検出するステップと、検出した車室内CO2濃度値と車室内CO2濃度の所定値とを比較するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度が第1設定値以下のとき、前記本体画面表示部は良い表示(22)を音声発報又は画面表示により表現するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度が第1設定値を超え第2設定値未満のとき、前記本体画面表示部は普通表示(23)を音声発報又は画面表示により表現するステップと、
比較の結果、検出した車室内CO2濃度が第2設定値以上のとき、前記本体画面表示部は悪い表示(24)を音声発報又は画面表示により表現するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の車載用CO2検知装置の構成を示すブロック図。
【
図2】本発明の実施形態の本体画面表示部の表示例を示す図。
【
図3】本発明の実施形態のCO2センサ内蔵GPSモジュールの斜視図。
【
図4】本発明の実施形態のモバイルバッテリ用USB接続ケーブルの斜視図。
【
図5】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置の取付位置を示す模式図。
【
図6】本発明の実施形態のシステム構成を示すブロック図。
【
図7】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置の表示例を示す図。
【
図8】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置のドライブレコーダのCO2濃度が良好から普通に増加を通知する表示例を示す図。
【
図9】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置のCO2濃度が普通から不良に増加を通知する表示例を示す図。
【
図10】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置のCO2濃度の3段階のステータスを示すアイコンの表示例を示す模式図。
【
図11】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置の換気センサの表示画面を示す図。
【
図12】本発明の実施形態のCO2濃度測定機能のONまたはOFFの表示画面の模式図。
【
図13】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置のシステム構成を示すブロック図。
【
図14】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置の入力、演算、伝達、表示の動作を示す図。
【
図15】本発明の実施形態の車載用CO2検知装置の動作を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の車載用CO2検知装置を図面に基づいて説明する。
【0014】
<一実施形態>
本発明の一実施形態について
図1から
図15に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の車載用CO2検知装置の構成を示している。
図2は本発明の実施形態による車載用CO2検知装置本体の画面表示の一例を示している。
ドライブレコーダ機能を有する車載用CO2検知装置は、車載用CO2検知装置本体1にCO2センサ内蔵GPSモジュール20が接続されている。
【0016】
図3及び
図5に示すように、CO2センサ内蔵GPSモジュール20は、CO2センサ内蔵GPSモジュール本体31、ケーブル32、及びCO2センサ内蔵GPSモジュール端子33を備える。CO2センサ内蔵GPSモジュール端子33は、車載用CO2検知装置本体1に接続されている。
【0017】
CO2センサ内蔵GPSモジュール20は、車室内のCO2(二酸化炭素)濃度を検知する。CO2センサ内蔵GPSモジュール20は、車内のフロントガラスの内側に設置され、フロントガラス全体の上部20%以内或いはフロントガラス全体の下から1cm以内に装着する。
【0018】
図2に示す表示例は、本体画面表示部35に相当するアイコンスクリーンセーバー画面2にドライブレコーダの運転モードの車載カメラ撮像画像とCO2濃度を示すアイコン表示21の一例を示している。
図2において、符号3はDC電源端子、4は電源ON/OFFスライドスイッチ、6は後方カメラ端子、8はmicroSDカードスロット、9はマイク端子、12は駐車監視モード表示、13は常時録画時刻表示、16はファームウェアのバージョン表示を示している。
車載用CO2検知装置は、車載用CO2検知装置本体1にドライブレコーダの表示機能を備える。
【0019】
具体的には、
図6に示すように、車載用CO2検知装置の制御部52は、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、各種の入力機器(CO2センサ53、GPS受信器54、無線受信器34、Gセンサ(3軸加速度センサ)55、マイク49、車両の前方を撮像する前方カメラ56、同じく後方カメラ57から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(本体画面表示部35、LEDランプ7、音声通知部に相当するスピーカ37)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。
(ドライブレコーダ機能)
【0020】
図2に示すように、車載用CO2検知装置本体1の有するドライブレコーダは、タッチパネル搭載であり、車両の事故や衝撃を感知した際の前方映像、後方映像、及び室内音声を保存し、事故原因の分析を補助するデータを記録する。
本発明の車載用CO2検知装置は、車両の安全運転のための補助機能としてドライブレコーダの機能を併有する。
図2に示す表示は、常時録画モード、CO2濃度検知表示モード、及び停車時の駐車監視モード表示12のONの時の表示を示す。
(液晶タッチパネル)
【0021】
液晶タッチパネルについて説明する。
駐車監視モード表示12は、P-ON及びP-OFFの表示がある。P-ONのとき、駐車監視モードがONであり、駐車監視録画を使用する。P-OFFのとき、駐車監視モードがOFFであり、駐車監視録画を使用しない。
【0022】
アイコンスクリーンセーバー画面2の画面右に、常時録画モード動作状態又は駐車監視モード動作状態のいずれかを表示するLED7を備える。LED7が緑色LED点灯のONの時、常時録画モード動作時であり、緑色LEDがOFFの時、駐車監視モード動作時である。
【0023】
録画表示11は、RECとEVTがある。RECの表示は、常時録画である。EVTの表示は、イベント録画である。
アイコンスクリーンセーバー画面2の画面左下にファームウェアのバージョン16が表示される。
【0024】
画面下に常時録画時刻13が表示される。
画面右下にGPS受信状態表示14を備え、ON時に”G”表示がある。
画面下に音声録音使用有無を備え、OFF時に”M”表示がある。音声録音をOFFにすると、音声は録音されず映像だけ保存される。
(現在の時刻)
【0025】
現在の時刻については、車載用CO2検知装置本体1にCO2センサ内蔵GPSモジュール20が接続され、GPS信号を受信すると、アイコンスクリーンセーバー画面2の画面左下に自動的に現在時刻が表示される。
【0026】
CO2センサ内蔵GPSモジュール20は、内蔵のCO2濃度検出部(CO2センサ)により、車室内のCO2濃度を測定する。一定の値になると通知を行い、車内の換気を促し、密状態を避けることができる。
(CO2センシングと表示)
【0027】
図2、
図7、
図8及び
図9を参照する。
図2に示すように、車載用CO2検知装置本体1の稼働時、運転モードの常時録画中は左上にアイコンで状態表示する。
車室内で検出したCO2濃度が一定値以上になると、画面と音声で通知する。録画はそのまま続ける。
【0028】
CO2濃度の通知フローについて説明する。
検出したCO2濃度(ppm)が設定値になった場合に段階的に通知を行う。
【0029】
具体的には、検出したCO2濃度(ppm)が第1設定値以下(例えば0から1500ppm)のとき、快適の顔マークと良好(good)のアルファベット表示からなる
図7に示すアイコン表示21、この場合
図10に示す快適アイコン22を表示する。
図7において、符号17は現在時刻表示、18は現在日付表示、19はGPSON/OFF表示、26はCO2濃度表示を示す。
検出したCO2濃度(ppm)が第1設定値を超える値(例えば1501から4000ppm)とき、普通の顔マーク表示と普通(normal)のアルファベット表示からなる
図8に示す普通アイコン23を表示する。このとき同時に、
図8に示すように、普通アイコン23の表示に加えて、「二酸化炭素が増加しています。」、「二酸化炭素が少し増えています。」などの文字表示28と音声案内とを同時に行う。
【0030】
検出したCO2濃度(ppm)が第2設定値以上(例えば4001ppm以上)になったとき、悲顔の顔マーク表示と不良(bad)のアルファベット表示からなる
図10に示す警告アイコン24を表示する。このとき同時に、
図9に示すように、警告アイコン24の表示に加えて、「安全運転のため直ちに換気してください。CO2濃度:・・・ppm」、「悪い状態です。」、「悪い状態です。換気をお奨めします。換気をしないと居眠り運転の危険があります」などの文字表示29と音声案内とを同時に行う。
【0031】
図10に示すように、CO2濃度の段階に応じた各アイコン、快適アイコン22、普通アイコン23、警告アイコン24は、それぞれ、笑顔、普通、悲顔の3種の顔マーク表示と、アルファベット文字表示とで表示する。これにより、同乗者は、車載用CO2検知装置本体1の本体画面表示部に表示されるアイコン及び音声に基づいて車室内のCO2濃度によるリスクを直感的に判断できる。
(車載用CO2検知装置の動作)
【0032】
車載用CO2検知装置の動作について説明する。
図10(A)、(B)及び(C)に示すように、ドライブレコーダ本体画面は、good、normal及びbadのCO2濃度によるアイコン表示を備える。
図10(A)は、goodの表示であり、ステータスが良いであり、CO2濃度が0~1500ppmであり、車内の状態は問題無しである。
【0033】
図10(B)は、normalの表示であり、ステータスが普通であり、CO2濃度が1501~4000ppmであり、車内の状態は少し増えているので注意である。
図10(C)は、badの表示であり、ステータスが悪いであり、CO2濃度が4001ppm以上であり、車内の状態は悪い状態であり、早く換気しないと居眠り運転の危険があるである。
CO2濃度測定は、常時録画中に行われる。
【0034】
車載用CO2検知装置本体1のCO2濃度測定機能は、
図11に示す本体画面表示部35のタッチパネルより設定する。本体画面のシステム設定の換気センサアイコン51をタッチすることにより、CO2濃度測定機能による換気センサのON及びOFFを切替する。
換気センサがONの状態を
図12(A)に示し、換気センサがOFFの状態を
図12(B)に示す。
【0035】
CO2センサ内蔵GPSモジュール20は、上述したドライブレコーダ機能をもつ車載用CO2検知装置本体1で使用できる。
(駐車監視モード)
【0036】
車載用CO2検知装置本体1のドライブレコーダ機能は、運転中に車の電源ケーブルに接続して使用することができる。このドライブレコーダ機能は、停止中、例えばエンジンを切った後、駐車監視モードを使用することができる。駐車監視モードを使用するとき、車載用CO2検知装置本体1のDC電源端子3に
図4に示すモバイルバッテリ用USB接続ケーブルに相当するUSB-DC電源ケーブル47のDC端子44を接続する。USB-DC電源ケーブル47のDC端子44からケーブル43、コネクタ側スイッチ41を経由するUSB端子42を図示しないUSBモバイルバッテリの電源に接続し、このUSBモバイルバッテリを駐車監視モード時の電源として使用することができる。
【0037】
駐車監視モードは、車のエンジンを切った後も録画を続ける機能である。駐車監視モードは、駐車場での防犯になり、当て逃げや車上荒らしなどの被害の状況を録画できる。
【0038】
USB-DC電源ケーブル47は、図示しないUSBモバイルバッテリに使用できる電源ケーブルである。USBモバイルバッテリは車両のバッテリの代替のバッテリである。USBモバイルバッテリは、車両のバッテリを使用せずに、駐車監視モードが可能である。既存のドライブレコーダ向けサブバッテリのように、特別なバッテリの購入や取付工事が不要である。
(USB-DC電源ケーブルの使用方法)
【0039】
次に、USB-DC電源ケーブルの使用方法について説明する。
車載用CO2検知装置本体1の図示しない車載電源ケーブルを取り外し、
図4に示すUSB-DC電源ケーブル47のDC端子44をDC電源端子3に差し替えて使用する。USB-DC電源ケーブル47は、コネクタ側スイッチ41のONとOFFを有する。駐車監視モードを動作するときはケーブル内スイッチをOFFにし、常時録画モードを動作するときはコネクタ側スイッチ41をONにする。車外で映像を再生したいときはコネクタ側スイッチ41をONにする。
【0040】
車載用CO2検知装置本体1の図示しない電源スイッチをOFFにし、DC電源端子3から車載電源ケーブルを外す。車載用CO2検知装置本体1のDC電源端子3にUSB-DC電源ケーブル47のDC端子44を接続する。使用するドライブレコーダの動作モードをUSB-DC電源ケーブル47のコネクタ側スイッチ41で常時録画モードのスイッチONあるいは駐車監視モードのスイッチOFFを選択する。
【0041】
USB-DC電源ケーブルのUSB端子をUSBモバイルバッテリに接続する。USBモバイルバッテリの電源をONにする。車載用CO2検知装置本体1の電源をONにして、ドライブレコーダを使用する。USBモバイルバッテリの使用後は、ドライブレコーダの本体1のDC電源端子3に車両側電源ケーブルを接続する。USBモバイルバッテリの電源をOFFにし、USB-DC電源ケーブルのUSB端子をUSBモバイルバッテリから取り外す。
【0042】
なお、例として、USBモバイルバッテリは車内のグローブボックスの下に設置される。USBモバイルバッテリは精密機器である。USBモバイルバッテリはダッシュボード等の高熱になる所に置いて使用しない。
【0043】
USBモバイルバッテリについて、使用時間はUSBモバイルバッテリの容量により異なる。USBモバイルバッテリの容量が多いほど、稼働時間は長くなる。また、消費電力量が多いほど稼働時間は短くなるため、車載カメラが1CHより2CHの方が、稼働時間は短い。
(駐車監視モード)
【0044】
駐車監視使用時間の目安について述べる。例として、スマートレコWHSR-610使用時に1CHが2.4Wであり、2CHが3.1Wである。モバイルバッテリ容量が18.5Whについて、1CHが6.5時間であり、2CHが5時間である。モバイルバッテリ容量が37.0Whについて、1CHが13時間であり、2CHが10時間である。モバイルバッテリ容量が74Whについて、1CHが26時間であり、2CHが20時間である。計算上の数値である。なお、使用する機器の状態や使用状況により変動する。
【0045】
駐車監視機能を使用する場合、エンジン停止時にUSBモバイルバッテリ電源が供給される線に接続するため、取付工事が必要となる。
【0046】
USB-DC電源ケーブルは、車載用CO2検知装置本体1を動作可能である。駐車監視モード、及び常時録画モードの両対応である。
USBモバイルバッテリ電源に大容量バッテリを使用すれば、車載バッテリを消費せず20時間の駐車監視モードを使用可能である。
【0047】
サブバッテリの取付工事は不要になる。
消費電力の高い製品の駐車監視時の不安を解消する。
(システム構成)
【0048】
図13に示すように、CO2濃度のアイコンのON/OFFを設定することにより、マイクロコントローラからGPSCO2センサに送信し、アンテナの情報を、マイクロコントローラが送受信する。
内部時計は、水晶振動子が周期的に発する信号に基づき計時を行う。
(基本的な機能)
【0049】
図14に示すように、CO2センサの入力、演算、伝達、表示について説明する。CO2+GPSモジュールにおいてCO2センサにCO2濃度信号が入力されると、マイクロコンピュータでCO2濃度の数値演算を行い、本回路において、中央処理装置に伝達し、液晶ディスプレイに表示する。中央処理装置は記憶部とデータの送受信をし、車載カメラに相当する画像センサの信号を入力する。
(USB-DC電源ケーブルのスイッチの切替え)
【0050】
図15に示すように、USB-DC電源ケーブル47のコネクタ側スイッチ41のスライドスイッチをOFFにすると、ACC電源ON時もACC電源OFF時もOFFになる。
USB-DC電源ケーブル47のコネクタ側スイッチ41のスライドスイッチをONすると、ACC電源ONのとき、運転モードになる。
【0051】
コネクタ側スイッチ41のスライドスイッチをONすると、ACC電源ONのとき、運転モードになる。ACC電源OFFのとき、駐車監視機能をONすると、駐車監視機能を実行し、ACC電源がONであると運転モードになる。駐車監視モードONのとき、低電圧モードでないとき駐車監視機能モードになる。駐車監視モードONのとき、低電圧モードONのとき、電源OFFになり、ACC電源がONとなり、運転モードになる。
【0052】
<他の実施形態>
上記実施形態は、検出したCO2濃度値が設定値に到達した場合に段階的に通知を行うようにしたが、本発明の他の実施形態は、急激にCO2濃度が上がった場合、または緩慢にCO2濃度が上がった場合かを判別するようにしてもよい。
【0053】
この他の実施形態では、検出CO2濃度が所定値以上でかつ急激にCO2濃度が上がったと判別した場合、例えば、悲顔の顔マーク表示と不良(bad)のアルファベット文字表示とで警告アイコン24の表示を継続し、同乗者に対し換気を促す動作をする。
これにより、同乗者は、車室内のCO2濃度増大変化によるリスクを直感的に判断できる。
【0054】
上記の他の実施形態の他の基本的構成は、前記一実施形態と同様である。
【0055】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 CO2検知装置本体、
2 アイコンスクリーンセーバー画面(本体画面表示部)、
3 DC電源端子、
4 電源ON/OFFスライドスイッチ、
6 後方カメラ端子、
7 作動状態確認LED、
8 microSDカードスロット、
9 マイク、
20 CO2センサ内蔵GPSモジュール、
22 快適アイコン、
23 普通アイコン、
24 警告アイコン、
28、29 文字表示、
31 GPS付きCO2センサ、
32 ケーブル、
33 CO2センサ内蔵GPSモジュール端子、
35 本体画面表示部、
37 スピーカ(音声通知部)、
40 DB(記録部)、
41 コネクタ側スイッチ、
47 USB-DC電源ケーブル(モバイルバッテリ用USB接続ケーブル)、
51 換気センサアイコン、
52 中央処理演算部(制御部)、
54 GPS受信器(GPSシステム情報取得部)、
56 前方カメラ(車載カメラ)、
57 後方カメラ(車載カメラ)。
【要約】
【課題】 ドライブレコーダ機能を有する車載用CO2検知装置を提供する。
【解決手段】 車室内のCO2濃度を検出するCO2濃度検出部53と、GPSシステムを用いて地球上の地図情報及び現在位置情報を取得する情報取得部54と、車載のカメラ56、57の取得した撮像情報と情報取得部の取得した現在位置情報とに基づいて車両の運転走行情報を記録する記録部40と、カメラの撮像情報信号、GPSシステムの出力情報信号及び検出CO2濃度信号を入力する処理演算部52と、処理演算部の結果に基づいてCO2濃度警告通知を音声により発出する音声通知部37と、GPS位置情報の映像表示、及びCO2濃度警告通知の画像表示を有する本体画面表示部35とを備える。車室内CO2濃度の所定値以上を検知したとき、音声通知部又は本体画面表示部が車内の換気を促す通知又は表示をする。
【選択図】
図1