(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】被覆具材
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20220325BHJP
A23P 20/10 20160101ALI20220325BHJP
A23L 19/00 20160101ALN20220325BHJP
【FI】
A23L5/00 F
A23P20/10
A23L19/00 C
A23L19/00 Z
(21)【出願番号】P 2018060801
(22)【出願日】2018-03-08
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000210067
【氏名又は名称】池田食研株式会社
(72)【発明者】
【氏名】辻 征一郎
【審査官】福間 信子
(56)【参考文献】
【文献】台湾特許出願公開第201806488(TW,A)
【文献】特開2001-112430(JP,A)
【文献】特開2017-070234(JP,A)
【文献】特開2002-325548(JP,A)
【文献】特開平07-284380(JP,A)
【文献】特開2014-128237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
A23P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱により固形油脂を融解せしめて喫食する被覆具材で、乾燥具材を芯材として固形油脂を含む油脂組成物からなる被覆層を有し、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上の固形油脂を含有する被覆具材であって、
転動している乾燥具材に、加熱融解した固形油脂を含む油脂組成物を添加し、冷却により具材表面で固着させ、
乾燥具材の周りに層を成すことで被覆することを特徴とする、被覆具材の製造方法。
【請求項2】
乾燥具材100重量部に対し700重量部以下の固形油脂を含有する、請求項1記載の被覆具材の製造方法。
【請求項4】
熱により固形油脂を融解せしめて喫食する被覆具材であって、
乾燥具材を芯材として固形油脂を含む油脂組成物からなる被覆層を有し、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上の固形油脂を含有する、被覆具材。
【請求項5】
乾燥具材100重量部に対し700重量部以下の固形油脂を含有する、請求項4記載の被覆具材。
【請求項8】
請求項4~7の何れか1項に記載の被覆具材を含むトッピング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆具材及びその製造方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
即席麺等では、具材や粉末スープとは別に添付されている液状オイルが、スープの味や香りを高め、スープ表面にできる大きな油浮きが視覚的にもスープを引き立てている。しかし、別添のオイルパックは、喫食時のオイル投入時にオイルの飛び散りや手の汚れが発生することに加え、パック内にオイルが残るために全量の投入は困難で、さらに投入後のパックの処分が煩わしく、包装資材の点でコストアップにもつながるといった多くの問題があった。
【0003】
特許文献1には、糖類粉末100質量部に対して10~35質量部の割合で上昇融点40~60℃の油脂を含有する油脂含有糖類粉末の製造方法が開示されている。粉末調味料の一部として配合することができる一方、油脂の数倍以上の糖類を含むため、十分な効果を得るために必要な油脂量を添加しようと思うと、喫食時に糖類に由来する望ましくない甘味が付与されてしまうなど、スープの味に悪影響があった。
【0004】
また、特許文献2には、澱粉分解物を基材とする多孔質食品素材を固形脂に対して20~100重量%及び小麦粉等を添加して混合した後、冷却する、顆粒状含油食品の製造法が開示されているが、喫食時の油脂の添加量は限定的で油浮きもほとんどできず、油脂を添加したことによる好ましい香り立ちも感じにくいことに加え、スープが白濁するなど、多孔質素材がスープの味や物性に悪影響を与えていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第3538601号公報
【文献】特許第3300805号公報
【非特許文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、喫食する食品へ固形状で投入し、喫食時の熱により液状オイルとして味わえる油脂に関し、味や物性に悪影響を与える原料を抑え、喫食時のオイルの飛び散りや手の汚れを防ぎ、容易に投入できてロスも抑えられ、かつスープに香り立ちのする油浮きを作ることで視覚的にも味や香りも楽しむことが可能で、包装資材を減らすことでコストダウンでき、ゴミも軽減可能な、被覆具材及びその製造方法、並びに該被覆具材を含む食品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために検討した結果、乾燥具材を芯材として、乾燥具材に、加熱融解した固形油脂を含む油脂組成物を添加し、冷却により具材表面で固着させ、乾燥具材を油脂組成物で被覆することによって、スープの味や物性に悪影響を与えず、スープを引き立てる原料を用いて被覆具材が製造できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]の態様に関する。
[1]熱により固形油脂を融解せしめて喫食する被覆具材で、乾燥具材を芯材として固形油脂を含む油脂組成物からなる被覆層を有し、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上の固形油脂を含有する被覆具材であって、乾燥具材に、加熱融解した固形油脂を含む油脂組成物を添加し、冷却により具材表面で固着させ、被覆することを特徴とする、被覆具材の製造方法。
[2]油脂組成物中の固形油脂含量が30重量%以上である、[1]記載の被覆具材の製造方法。
[3]最大長が2~30mmの粒状物である、[1]又は[2]記載の被覆具材の製造方法。
[4][1]~[3]の何れかに記載の製造方法により得られる、被覆具材。
[5]熱により固形油脂を融解せしめて喫食する被覆具材であって、乾燥具材を芯材として固形油脂を含む油脂組成物からなる被覆層を有し、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上の固形油脂を含有する、被覆具材。
[6]油脂組成物中の固形油脂含量が30重量%以上である、[5]記載の被覆具材。
[7]最大長が2~30mmの粒状物である、[5]又は[6]記載の被覆具材。
[8][4]~[7]の何れかに記載の被覆具材を含むトッピング。
【発明の効果】
【0009】
本発明の被覆具材は、味や物性に悪影響を与える原料を抑え、喫食時のオイルの飛び散りや手の汚れを防ぎ、容易に投入できてロスも抑えられ、かつ多くの油脂を投入でき、スープに使用すれば油浮きにより好ましい風味が感じられ、加熱を伴う喫食においては融解した液状オイルを楽しむことができ、包装資材を減らすことでコストダウンも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ガーリックフレークを被覆した実施品1-1の写真である。
【
図2】実施品1-3及び比較品3を、50℃で8時間保存する前後の写真である。
【
図3】キャベツフレークを被覆した実施品2の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に記載の被覆具材は、乾燥具材を芯材として固形油脂を含む油脂組成物からなる被覆層を有し、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上の固形油脂を含有する被覆具材であって、乾燥具材に、加熱融解した固形油脂を含む油脂組成物を添加、冷却により具材表面で固着させ、被覆することにより得られる。
【0012】
本発明で用いる乾燥具材は、本発明の被覆具材の芯材となる具材であって、送風乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の乾燥、油ちょう、焼成、蒸煮、焙煎等又はそれらの組合せによって製造された乾燥具材であればよく、穀類、いも類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、香辛料等の乾燥品(乾燥野菜、乾燥果実、乾燥海藻、乾燥魚介、乾燥肉、乾燥卵、煎りゴマ等)、天カス、麩、あられ、パフ、クラム、クッキー、シリアル、パン等の穀粉加熱加工品等が例示できる。乾燥具材の大きさは、芯材となり得れば特に限定されないが、好ましくは最大長が0.5mm以上、より好ましくは10mm以下、さらに好ましくは1~8mm、特に好ましくは2~6mmで、粒度を揃えて用いるのが好ましい。
【0013】
本発明で用いる固形油脂は、乾燥具材の周りに層を成し得る油脂であれば特に限定されないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ココアバター、牛脂、ラード、魚油、硬化油、分別油、エステル交換油等が例示でき、常温で固体で、融点が25~65℃が好ましく、30~60℃がより好ましく、35~55℃がさらに好ましい。常温とは、JIS8703で定義される20℃±15℃としているが、中心温度の20℃が常温として好ましい。
【0014】
本発明の被覆具材は、乾燥具材100重量部に対し300重量部以上、好ましくは320重量部以上、より好ましくは350重量部以上の固形油脂を含有することによって、食品に添加した際に十分な効果が得られ、例えば温かい液状の食品であれば、液表面にできる油浮きから好ましい風味を感じることができる。固形油脂含有量が少な過ぎると、食品への添加効果が限定されるが、固形油脂含有量を増やし過ぎると、製造過程で、被覆具材1粒あたりの重量が大きくなり過ぎ、製品に充填する際の定量性がコントロールしづらくなるため、上限は、好ましくは800重量部以下であり、より好ましくは750重量部以下であり、さらに好ましくは700重量部以下である。被覆具材は、乾燥具材が固形油脂を含む油脂組成物で被覆された形状であり、芯材となる乾燥具材の形状によって様々な形状になりうるが、例えば粒状であって、最大長は1~30mmであるのが好ましく、2~20mmであるのがより好ましく、3~10mmであるのがさらに好ましい。
【0015】
本発明では、固形油脂を含む油脂組成物を加熱融解して乾燥具材に添加し、冷却により具材表面で固着させ、被覆する。例えば、コーティング装置を使用して転動している乾燥具材に、40℃以上、50℃以上又は60℃以上で加熱融解した液状の油脂組成物を添加し、スポットクーラー等で送風して冷却し、添加した油脂組成物を乾燥具材表面で固着させることにより、被覆できる。コーティング装置としては、本発明の被覆具材が得られれば特に限定されないが、螺旋状の循環流動が繰り返される渦流式コーティング装置が好ましく、油脂組成物の添加は液状で流し入れるのが好ましい。噴霧による被覆は、油脂組成物の粘度が低過ぎると霧散して被覆困難となり、また粘度が高過ぎると噴霧が困難となる他、配合する原料粒度によって噴霧ノズルが目詰まりする等の不具合も生じ易く、好ましくない。
【0016】
油脂組成物中の固形油脂は、予め香味素材存在下で着香させた香味油として用いてもよく、香味素材としては、固形油脂に香り付けできる素材であれば特に限定されないが、果実類、野菜類、ハーブ類、種実類、肉類、魚介類、香辛料、調味料等が例示できる。着香時に加熱してもよく、加熱温度は、例えば20~200℃等、250℃以下が好ましい。また、油脂組成物は、固形油脂の他、食用粉末を含むことができ、例えば、糖類、調味料、色素、香料等を含むことができる。油脂組成物中の固形油脂含量は、具材を被覆できれば特に限定されないが、好ましくは30重量%以上、より好ましくは35重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上、特に好ましくは45重量%以上である。食用粉末である糖類は、澱粉、デキストリン、二糖類、単糖類、糖アルコール等が例示でき、調味料としては、アミノ酸粉末、有機酸粉末、核酸粉末、塩粉末、醤油粉末、味噌粉末、エキスパウダー(畜産エキスパウダー、昆布エキスパウダー、野菜エキスパウダー等)、果実粉末、野菜粉末(パセリ粉末、バジル粉末、オニオン粉末、セロリ粉末等)、大豆粉末、ナッツ粉末、香辛料粉末(唐辛子パウダー、コショウ、ガーリック、カレー粉等)、ミルクパウダー、チーズパウダー、ココアパウダー、コーヒー粉末、抹茶粉末、果汁粉末、甘味料粉末等が例示でき、二種類以上を混合して用いてもよい。
【0017】
本発明では、固形油脂を含む油脂組成物及び芯材となる乾燥具材を用いて、前記方法で被覆具材を製造できる。本発明の被覆具材は、熱により固形油脂を融解せしめて喫食する被覆具材であって、加熱して喫食する、熱湯を注いで喫食する等、喫食時に熱を有する食品に利用でき、喫食時に熱で固形油脂が融解する食品であれば特に限定されず、被覆層は融解して、オイル感等を付与することができる。例えば、ふりかけ等のトッピングとして利用でき、即席麺、即席粥、即席スープ、お茶漬けの素等の湯等の高温の液体を注いで喫食する食品、レンジアップして喫食する食品、トーストパン、グラタン、ピザ等のオーブン加熱して喫食する食品、又は固形油脂が融解する程度の熱を帯びた食品(ご飯、煮込み料理等)に利用できる。
【実施例】
【0018】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例によって限定されるものではない。尚、本発明において、%は別記がない限り全て重量%である。
【0019】
[試験例1]
融点35℃の固形油脂である硬化パーム油(パルケナH(登録商標)、不二製油株式会社製)2,200gと乾燥ガーリックフレーク880gとを混合し、180℃で40分加熱後、該ガーリックフレークをミル粉砕し、ガーリック粉末入り香味油とした。前記ガーリック粉末入り香味油810g(硬化パーム油579g含有)と、硬化パーム油(パルケナH(登録商標))1,612g及び乳糖145g(実施例1-1)、硬化パーム油4,112g及び乳糖145g(実施例1-2)、硬化パーム油1,667g、乳糖2,245g及びトレハロース355g(実施例1-3)、硬化パーム油882g及び乳糖145g(比較例1-1)又は硬化パーム油5,942g及び乳糖145g(比較例1-2)を混合した油脂組成物とを、60℃まで加熱して融解し、混合した。渦流式コーティング装置(コータロー(登録商標)、株式会社チップトン製)に芯材として乾燥ガーリックフレーク650gを投入後、転動している乾燥ガーリックフレークをスポットクーラーで冷却しつつ、融解した液状の油脂組成物を流し入れ、冷却により、芯材表面で該油脂組成物を固着させ、芯材が油脂組成物で被覆されるのを確認しながら約40分かけて全油脂組成物を投入し、各被覆具材(実施品1-1~1-3、比較品1-1及び1-2)を得た。また、特許文献2の実施例1の4記載の顆粒を作成し、比較品2とした。さらに、実施例1-3と同じ原料組成で、60℃で加熱して融解、混合した油脂組成物と芯材とを混合し、プラスチック製の成型トレイに流しこみ、冷却固化させ、型から抜き出してキューブ状の比較品3を得た。
図1に実施品1-1の写真を示し、表1に被覆具材の各原料比率、乾燥具材を100重量部とした場合の固形油脂量(重量部)及び油脂組成物中の固形油脂含量(%)を示した。
【0020】
【0021】
得られた被覆具材は、何れもガーリック粉末由来の黒色で、
図1に示した通り、粒状の形状をしていた。実施品1-1、1-3及び比較品1-1は、適度な大きさで粒度が揃っており、最大長は20mm以下だった。実施品1-2は、大きな被覆具材もみられたが、最大長は何れも30mm以下だった。比較品1-2は、最大長が30mmを超えて大きな被覆具材となったものが多くみられた。比較品2は、粉が油を吸着した形状だった。
【0022】
さらに、得られた被覆具材の喫食時の評価として、実施品1-1~1-3及び比較品1-1について、被覆具材4.2gを90℃、300mLの湯中に添加、混合したところ、実施品1-1~1-3は、溶液は濁らず、湯表面に大きな油浮きとガーリックフレークが見られ、ガーリックの風味も強かった。比較品1-1については、溶液は濁らず、湯表面に油浮きとガーリックフレークが見られたが、油浮きが少なく、ガーリックの風味も弱かった。
【0023】
また、油脂2.86gを湯中に投入できるように、実施品1-1を4.2g又は比較品2を7.9g、90℃、300mLの湯中に各々添加、混合したところ、実施品1-1については、前記と同様の結果だったが、比較品2については、溶液が白濁し、油脂は分散されて大きな油浮きは見られず、粉っぽさが強かった。
【0024】
さらに、実施品1-3及び比較品3を、50℃の恒温機で8時間保存した結果を
図2に示した。図に示した通り、芯材表面で油脂組成物を固着させ被覆した実施品1-3は、固形油脂の流れ出しや形状の変化は見られず、粒状の形状を維持していたが、型を用いて成型固化した比較品3は、固形油脂が流れ出し、形状を維持できなかった。
【0025】
以上から、乾燥具材100重量部に対し固形油脂が300重量部以上800重量部以下であれば、最大長が2~30mm程度で計量し易く、食品に添加する油量も適切で、喫食時に大きな油浮きができるとともに、味や香りも楽しめる被覆具材ができることが分かった。また、特許文献2記載の方法では、本発明品は得らないことが分かった。さらに、単に型を用いた成型固化ではなく、芯材表面で油脂組成物を固着させ被覆することで、形状維持可能で保存性が良いものが得られることが分かった。
【実施例2】
【0026】
融点35℃の固形油脂である硬化パーム油(パルケナH(登録商標))6,930gと唐辛子900gとを混合し、100℃で50分加熱後、ろ過により残渣を除去し香味油とした。前記香味油3,170g(硬化パーム油3,170g含有)と唐辛子色素30gとを混合した油脂組成物を60℃まで加熱して融解した。渦流式コーティング装置(コータロー(登録商標))に芯材として乾燥キャベツフレーク800gを投入後、転動している乾燥キャベツフレークをスポットクーラーで冷却しつつ、融解した油脂組成物を流し入れ、冷却により、芯材表面で該油脂組成物を固着させ、芯材が油脂組成物で被覆されるのを確認しながら約30分かけて全油脂組成物を投入し、被覆具材(実施品2)を得た。
【実施例3】
【0027】
融点35℃の固形油脂である硬化パーム油(パルケナH(登録商標))6,000g、タマネギ900g及び青ネギ300gを混合し、110℃まで加熱後、ろ過により残渣を除去し、さらに脱水して香味油とした。油脂組成物である前記香味油1,610g(硬化パーム油1,610g含有)を60℃まで加熱して融解した。渦流式コーティング装置(コータロー(登録商標))に芯材として乾燥刻みネギ400gを投入後、転動している乾燥ネギをスポットクーラーで冷却しつつ、融解した油脂組成物を流し入れ、冷却により、芯材表面で該油脂組成物を固着させ、芯材が油脂組成物で被覆されるのを確認しながら約20分かけて全油脂組成物を投入し、被覆具材(実施品3)を得た。
【0028】
図3に実施品2、
図4に実施品3の写真を示し、表2に被覆具材の各原料比率、乾燥具材を100重量部とした場合の固形油脂量(重量部)及び油脂組成物中の固形油脂含量(%)を示した。
【0029】
【0030】
得られた被覆具材は、実施品2は色素由来のオレンジ色、実施品3はネギ自体の色を呈し、
図3及び4に示した通り、何れも粒状の形状をしていた。また、何れも適度な大きさで粒度が揃っており、最大長は20mm以下だった。よって、様々な味、色、形状等を有する被覆具材ができることが分かった。