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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】タッチセンサー及びこれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20220325BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
G06F3/041 400
G06F3/041 600
G06F3/044 120
【請求項の数】 36
(21)【出願番号】P 2017124841
(22)【出願日】2017-06-27
(65)【公開番号】P2018005910
(43)【公開日】2018-01-11
【審査請求日】2020-06-05
(31)【優先権主張番号】10-2016-0079873
(32)【優先日】2016-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 基 棲
(72)【発明者】
【氏名】金 在 經
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/196700(WO,A1)
【文献】特開2015-204098(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0117958(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置され、センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、を有し、
前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、センサー電極と、
ゲート電極が前記センサー電極に接続され、前記第j出力線を介して出力される電流を制御する第1トランジスタと、
ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続され、基準電圧線と前記第1トランジスタの間に接続される第2トランジスタと、
前記センサー電極との間で第1キャパシタを形成し、前記第iセンサー走査線に接続されるキャパシタ電極と、を含むことを特徴とするタッチセンサー。
【請求項2】
前記センサー画素は、ゲート電極が第(i-1)センサー走査線に接続され、前記基準電圧線と前記センサー電極の間に接続される第3トランジスタをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチセンサー。
【請求項3】
前記基板と離隔して配置され、前記センサー電極との間で第2キャパシタを形成する補助電極をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のタッチセンサー。
【請求項4】
前記基板と前記補助電極の間に配置される絶縁部材をさらに有することを特徴とする請求項3に記載のタッチセンサー。
【請求項5】
前記補助電極は、前記複数のセンサー画素に含まれたセンサー電極と重畳することを特徴とする請求項3に記載のタッチセンサー。
【請求項6】
前記絶縁部材は、弾性力を有することを特徴とする請求項4に記載のタッチセンサー。
【請求項7】
前記絶縁部材は、弾性層、前記弾性層と前記基板の間に配置される第1接着層、及び前記弾性層と前記補助電極の間に配置される第2接着層を含むことを特徴とする請求項4に記載のタッチセンサー。
【請求項8】
前記第2キャパシタの静電容量は、外部から印加されるタッチ圧力に応じて変化することを特徴とする請求項3に記載のタッチセンサー。
【請求項9】
前記センサー電極と前記補助電極との距離は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することを特徴とする請求項8に記載のタッチセンサー。
【請求項10】
前記第j出力線を介して出力される電流は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することを特徴とする請求項9に記載のタッチセンサー。
【請求項11】
前記センサー走査線にセンサー走査信号を順次に供給するセンサー走査駆動部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のタッチセンサー。
【請求項12】
前記出力線を介して出力される電流を利用して、指紋及びタッチ圧力のうち少なくとも1つを検出するリードアウト回路をさらに有することを特徴とする請求項11に記載のタッチセンサー。
【請求項13】
前記センサー電極は、透明導電性物質で形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチセンサー。
【請求項14】
前記センサー電極は、ユーザーの指によってタッチが発生した場合、前記指との間で第3キャパシタを形成することを特徴とする請求項3に記載のタッチセンサー。
【請求項15】
前記タッチに応じた前記第2キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記タッチによる圧力を検知することを特徴とする請求項14に記載のタッチセンサー。
【請求項16】
前記タッチに応じた前記第3キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記指の指紋を認識することを特徴とする請求項15に記載のタッチセンサー。
【請求項17】
複数のセンサー走査線及び複数の出力線と、
前記センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、を有し、
前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、前記第j出力線と第1ノードの間に接続され、ゲート電極が第2ノードに接続される第1トランジスタと、
基準電圧線と前記第1ノードの間に接続され、ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続される第2トランジスタと、
前記第2ノードと前記第iセンサー走査線の間に接続される第1キャパシタと、
前記第2ノードに接続される第2キャパシタを含むことを特徴とするタッチセンサー。
【請求項18】
前記センサー画素は、前記第2ノードと前記基準電圧線の間に接続され、ゲート電極が第(i-1)センサー走査線に接続される第3トランジスタをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載のタッチセンサー。
【請求項19】
基板と、
前記基板上に配置され、センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、
前記基板と離隔して配置され、複数の表示画素及び補助電極を含む表示パネルと、を有し、
前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、センサー電極と、
ゲート電極が前記センサー電極に接続され、前記第j出力線を介して出力される電流を制御する第1トランジスタと、
ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続され、基準電圧線と前記第1トランジスタの間に接続される第2トランジスタと、
前記センサー電極との間で第1キャパシタを形成し、前記第iセンサー走査線に接続されるキャパシタ電極と、を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項20】
前記センサー画素は、ゲート電極が第(i-1)走査線に接続され、前記基準電圧線と前記センサー電極の間に接続される第3トランジスタをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記補助電極は、前記センサー電極との間で第2キャパシタを形成することを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項22】
前記表示画素は、有機発光ダイオードをそれぞれ含み、
前記補助電極は、前記表示画素の有機発光ダイオードに共通に含まれるカソード電極であることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項23】
前記補助電極は、前記複数のセンサー画素に含まれたセンサー電極と重畳することを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項24】
前記基板と前記表示パネルの間に位置する絶縁部材をさらに有することを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項25】
前記絶縁部材は、弾性力を有することを特徴とする請求項24に記載の表示装置。
【請求項26】
前記絶縁部材は、弾性層、前記弾性層と前記基板の間に配置される第1接着層、及び前記弾性層と前記表示パネルの間に配置される第2接着層を含むことを特徴とする請求項24に記載の表示装置。
【請求項27】
前記第2キャパシタの静電容量は、外部から印加されるタッチ圧力に応じて変化することを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項28】
前記センサー電極と前記補助電極との距離は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することを特徴とする請求項27に記載の表示装置。
【請求項29】
前記第j出力線を介して出力される電流は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することを特徴とする請求項28に記載の表示装置。
【請求項30】
前記センサー走査線にセンサー走査信号を順次に供給するセンサー走査駆動部をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項31】
前記出力線を介して出力される電流を利用して、指紋及びタッチ圧力のうち少なくとも1つを検出するリードアウト回路をさらに有することを特徴とする請求項30に記載の表示装置。
【請求項32】
前記センサー電極は、透明導電性物質で形成されることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項33】
前記基板及び前記センサー画素上に位置するセンサー保護層をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項34】
前記センサー電極は、ユーザーの指によってタッチが発生した場合、前記指との間で第3キャパシタを形成することを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項35】
前記タッチに応じた前記第2キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記タッチによる圧力を検知することを特徴とする請求項34に記載の表示装置。
【請求項36】
前記タッチに応じた前記第3キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記指の指紋を認識することを特徴とする請求項35に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチセンサー及びこれを含む表示装置に関し、特に、指紋及びタッチ圧力が認識できるタッチセンサー及びこれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報ディスプレイに関する関心が高まり、携帯できる情報媒体への利用ニーズが増えるに伴って、表示装置に対する研究及び商業化が重点的に行われている。
【0003】
近年の表示装置は、画像表示機能に加えてユーザーのタッチ入力を受けるためのタッチセンサーを備えている。
そのため、ユーザーはタッチセンサーを介してより便利に表示装置が利用できるようになった。
【0004】
しかしまた、現在、タッチセンサーを利用して、タッチ位置だけでなく、指紋及びタッチ圧力まで検出することによりユーザーに多様な機能を提供しようという課題が発生している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第8766651号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記タッチセンサーを含む表示装置における課題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、指紋及びタッチ圧力が認識できるタッチセンサー及びこれを含む表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明によるタッチセンサーは、基板と、前記基板上に配置され、センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、を有し、前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、センサー電極と、ゲート電極が前記センサー電極に接続され、前記第j出力線を介して出力される電流を制御する第1トランジスタと、ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続され、基準電圧線と前記第1トランジスタの間に接続される第2トランジスタと、前記センサー電極との間で第1キャパシタを形成し、前記第iセンサー走査線に接続されるキャパシタ電極と、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記センサー画素は、ゲート電極が第(i-1)センサー走査線に接続され、前記基準電圧線と前記センサー電極の間に接続される第3トランジスタをさらに含むことが好ましい。
前記基板と離隔して配置され、前記センサー電極との間で第2キャパシタを形成する補助電極をさらに有することが好ましい。
前記基板と前記補助電極の間に配置される絶縁部材をさらに有することが好ましい。
前記補助電極は、前記複数のセンサー画素に含まれたセンサー電極と重畳することが好ましい。
前記絶縁部材は、弾性力を有することが好ましい。
前記絶縁部材は、弾性層、前記弾性層と前記基板の間に配置される第1接着層、及び前記弾性層と前記補助電極の間に配置される第2接着層を含むことが好ましい。
前記第2キャパシタの静電容量は、外部から印加されるタッチ圧力に応じて変化することが好ましい。
前記センサー電極と前記補助電極との距離は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することが好ましい。
前記第j出力線を介して出力される電流は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することが好ましい。
【0009】
前記センサー走査線にセンサー走査信号を順次に供給するセンサー走査駆動部をさらに有することが好ましい。
前記出力線を介して出力される電流を利用して、指紋及びタッチ圧力のうち少なくとも1つを検出するリードアウト回路をさらに有することが好ましい。
前記センサー電極は、透明導電性物質で形成されることが好ましい。
前記センサー電極は、ユーザーの指によってタッチが発生した場合、前記指との間で第3キャパシタを形成することが好ましい。
前記タッチに応じた前記第2キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記タッチによる圧力を検知することが好ましい。
前記タッチに応じた前記第3キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記指の指紋を認識することが好ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するためになされた本発明によるタッチセンサーは、複数のセンサー走査線及び複数の出力線と、前記センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、を有し、前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、前記第j出力線と第1ノードの間に接続され、ゲート電極が第2ノードに接続される第1トランジスタと、基準電圧線と前記第1ノードの間に接続され、ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続される第2トランジスタと、前記第2ノードと前記第iセンサー走査線の間に接続される第1キャパシタと、前記第2ノードに接続される第2キャパシタを含むことを特徴とする。
【0011】
前記センサー画素は、前記第2ノードと前記基準電圧線の間に接続され、ゲート電極が第(i-1)センサー走査線に接続される第3トランジスタをさらに含むことが好ましい。
【0012】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、基板と、前記基板上に配置され、センサー走査線及び出力線と接続される複数のセンサー画素と、前記基板と離隔して配置され、複数の表示画素及び補助電極を含む表示パネルと、を有し、前記センサー画素の内、第i(iは2以上の整数)センサー走査線及び第j(jは自然数)出力線と接続されるセンサー画素は、センサー電極と、ゲート電極が前記センサー電極に接続され、前記第j出力線を介して出力される電流を制御する第1トランジスタと、ゲート電極が前記第iセンサー走査線に接続され、基準電圧線と前記第1トランジスタの間に接続される第2トランジスタと、前記センサー電極との間で第1キャパシタを形成し、前記第iセンサー走査線に接続されるキャパシタ電極と、を含むことを特徴とする。
【0013】
前記センサー画素は、ゲート電極が第(i-1)走査線に接続され、前記基準電圧線と前記センサー電極の間に接続される第3トランジスタをさらに含むことが好ましい。
前記補助電極は、前記センサー電極との間で第2キャパシタを形成することが好ましい。
前記表示画素は、有機発光ダイオードをそれぞれ含み、前記補助電極は、前記表示画素の有機発光ダイオードに共通に含まれるカソード電極であることが好ましい。
前記補助電極は、前記複数のセンサー画素に含まれたセンサー電極と重畳することが好ましい。
前記基板と前記表示パネルの間に位置する絶縁部材をさらに有することが好ましい。
前記絶縁部材は、弾性力を有することが好ましい。
前記絶縁部材は、弾性層、前記弾性層と前記基板の間に配置される第1接着層、及び前記弾性層と前記表示パネルの間に配置される第2接着層を含むことが好ましい。
前記第2キャパシタの静電容量は、外部から印加されるタッチ圧力に応じて変化することが好ましい。
前記センサー電極と前記補助電極との距離は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することが好ましい。
前記第j出力線を介して出力される電流は、前記タッチ圧力が増加するほど減少することが好ましい。

【0014】
前記センサー走査線にセンサー走査信号を順次に供給するセンサー走査駆動部をさらに有することが好ましい。
前記出力線を介して出力される電流を利用して、指紋及びタッチ圧力のうち少なくとも1つを検出するリードアウト回路をさらに有することが好ましい。
前記センサー電極は、透明導電性物質で形成されることが好ましい。
前記基板及び前記センサー画素上に位置するセンサー保護層をさらに有することが好ましい。
前記センサー電極は、ユーザーの指によってタッチが発生した場合、前記指との間で第3キャパシタを形成すること。
前記タッチに応じた前記第2キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記タッチによる圧力を検知することが好ましい。
前記タッチに応じた前記第3キャパシタの静電容量の変化を利用して、前記指の指紋を認識することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るタッチセンサー及びこれを含む表示装置によれば、センサー電極とキャパシタ電極との間で形成される第1キャパシタ、センサー電極と補助電極との間で形成する第2キャパシタ、及び、センサー電極とユーザーの指との間で形成される第3キャパシタの静電容量の変化に基づき指紋及びタッチ圧力が認識できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態によるタッチセンサーを示すブロック回路図である。
図2図1に示したタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
図3a】本発明の他の実施形態によるタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
図3b】本発明の他の実施形態によるタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
図3c】本発明の他の実施形態によるタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
図4】本発明の一実施形態によるセンサー画素の平面図である。
図5a図4に示したセンサー画素の概略部分断面図である。
図5b図4に示したセンサー画素の概略部分断面図である。
図6】タッチ圧力に応じて第2キャパシタの静電容量が変化することを説明するための概略部分断面図である。
図7図4に示したセンサー画素の等価回路図である。
図8図7に示したセンサー画素の動作を説明するための波形図である。
図9】様々なタッチ状態でのセンサー画素の出力電流を示すグラフである。
図10】本発明の一実施形態による表示装置の概略を示す断面図である。
図11】本発明の一実施形態による表示パネルを示すブロック回路図である。
図12a図11に示した表示画素の実施例を示す回路図である。
図12b図11に示した表示画素の実施例を示す回路図である。
図13】本発明の一実施形態による表示パネルの一部を示す断面図である。
図14】本発明の一実施形態による偏光板を含む表示パネルの一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明に係るタッチセンサー及びこれを含む表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0018】
本発明の利点及び特徴並びにこれらを達成する方法は、添付の図面とともに詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、異なる多様な形態に実現されてもよい。
以下の説明において、ある部分が他の部分と接続されているというときは、直接接続されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して電気的に接続されている場合も含む。
また、図面において本発明と関係のない部分は、本発明の説明を明確にするために省略しており、明細書の全体において類似する部分には同じ図面符号を付した。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態によるタッチセンサーを示すブロック回路図であり、図2図1に示したタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
本発明の一実施形態によるタッチセンサー100は、ユーザーによるタッチを認識することができる。
例えば、タッチセンサー100によって実現可能な認識動作は、タッチが発生した位置の識別、タッチした指の指紋認識、及びタッチ圧力の検知の内の少なくとも何れか1つを含み得る。
【0020】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態によるタッチセンサー100は、基板110、複数のセンサー画素SP、補助電極120、絶縁部材130を含む。
基板110は、ガラス、樹脂(resin)などの絶縁性材料からなってもよい。
また、基板110は、曲げたり折ることができるように可撓性(flexibility)を有する材料からなってもよく、単層構造または多層構造であってもよい。
【0021】
例えば、基板110は、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリエーテルイミド( polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylene sulfide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、トリアセテートセルロース(triacetate cellulose)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)の内の少なくとも何れか1つを含んでもよい。
【0022】
但し、基板110を構成する材料は多様に変更してもよく、ガラス繊維強化プラスチック(Fiber glass reinforced plastic:FRP)などからなってもよい。
センサー画素SPは、基板110上に配置される。
また、センサー画素SPは、センサー走査線(SS0~SSn)及び出力線(O1~Om)と接続される。
【0023】
センサー画素SPは、センサー走査線(SS0~SSn)を介してセンサー走査信号の入力を受けることができ、センサー画素SPは、タッチ状態に対応する所定の電流をセンサー走査信号の供給期間の間、出力線(O1~Om)に出力することができる。
センサー走査線(SS0~SSn)は、基板110上に配置してもよく、第1方向(例えば、X軸方向)に長く延長されてライン単位でセンサー画素SPと接続される。
出力線(O1~Om)は、基板110上に配置してもよく、第2方向(例えば、Y軸両方向)に長く延長されてライン単位でセンサー画素SPと接続される。
【0024】
また、センサー画素SPは、基準電圧線(P1~Pm)と接続され、これを介して基準電圧Vcomの供給を受ける。
基準電圧線(P1~Pm)は、第2方向(例えば、Y軸両方向)に長く延長されてライン単位でセンサー画素SPと接続される。
例えば、基準電圧線(P1~Pm)は、出力線(O1~Om)と平行に配置され得る。
但し、基準電圧線(P1~Pm)の配置方向は多様に変更してもよく、例えば、センサー走査線(SS0~SSn)と平行に配置されてもよい。
基準電圧線(P1~Pm)は、互いに同じ電位を保持するために相互に電気的に接続される。
例えば、基準電圧線(P1~Pm)は、基板110の外郭部で別途の配線Paを介して相互に電気的に接続され得る。
【0025】
一方、本発明の一実施形態によるタッチセンサー100は、タッチセンサー100の駆動のためのセンサー走査駆動部150、リードアウト(read-out)回路160、及び電源供給部170をさらに含んでもよい。
センサー走査駆動部150は、センサー走査線(SS0~SSn)を介してセンサー画素SPにセンサー走査信号を供給する。
例えば、センサー走査駆動部150は、センサー走査信号を順次にセンサー走査線(SS0~SSn)に出力する。
センサー走査信号は、センサー走査信号の供給を受けるトランジスタをターンオンさせることができる電圧レベルを有する。
【0026】
センサー走査線(SS0~SSn)との接続のため、センサー走査駆動部150は、基板110上に直接実装されるか、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit Board)などの別途の構成要素を介して基板110と接続されてもよい。
リードアウト回路160は、出力線(O1~Om)を介してセンサー画素SPから出力される信号(例えば、電流)の入力を受ける。
【0027】
例えば、センサー走査駆動部150が順次にセンサー走査信号を供給する場合、センサー画素SPはライン単位で選択され、リードアウト回路160はライン単位のセンサー画素SPから出力される電流の入力を順次に受ける。
このとき、リードアウト回路160は、電流の変化量をセンシングすることで、現在のタッチ情報を認識することができる。
例えば、タッチ情報は、タッチセンサー100に発生したタッチの位置、タッチにより印加された圧力、及び指の指紋に含まれる溝(valley)と隆線(ridge)のうち少なくとも1つを含み得る。
【0028】
出力線(O1~Om)との接続のため、リードアウト回路160は、基板110上に直接実装されるか、フレキシブル回路基板などの別途の構成要素を介して基板110と接続されてもよい。
電源供給部170は、基準電圧線(P1~Pm)を介してセンサー画素SPに基準電圧Vcomを供給する。
基準電圧線(P1~Pm)との接続のため、電源供給部170は、基板110上に直接実装されるか、フレキシブル回路基板などの別途の構成要素を介して基板110と接続されてもよい。
【0029】
図1では、センサー走査駆動部150、リードアウト回路160、及び電源供給部170を個別的に示したが、構成要素の少なくとも一部は必要に応じて統合されてもよい。
また、センサー走査駆動部150、リードアウト回路160、及び電源供給部170は、チップオンガラス(Chip On Glass)、チップオンプラスチック(Chip On Plastic)、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package)、チップオンフィルム(Chip On Film)などの様々な方法によって搭載されてもよい。
【0030】
補助電極120は、基板110と離隔して配置され、センサー画素SPとの間でキャパシタを形成する。これについては後に詳細に説明する。
また、補助電極120は広い板状であってもよく、このため、全体のセンサー画素SPと重畳し得る。
【0031】
絶縁部材130は、基板110と補助電極120の間に配置される。
このとき、絶縁部材130は弾性力を有することができる。また、絶縁部材130は弾性力だけでなく、接着性と透明性を有する物質で形成されてもよい。
例えば、絶縁部材130は、弾性力を有するように多孔性高分子からなってもよい。
また、絶縁部材130は、スポンジのように発泡体の形態であってもよい。
【0032】
例えば、絶縁部材130は、熱可塑性エラストマー(thermoplastic elastomer)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリオレフィン(polyolefin)、ポリウレタン熱可塑性エラストマー(polyurethane thermoplastic elastomers)、ポリアミド(polyamides)、合成ゴム(synthetic rubbers)、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane)、ポリブタジエン(polybutadiene)、ポリイソブチレン(polyisobutylene)、ポリ(スチレン-ブタジエン-スチレン)[poly(styrene-butadiene-styrene)]、ポリウレタン(polyurethanes)、ポリクロロプレン(polychloroprene)、ポリエチレン(polyethylene)、シリコン(silicone)など、及びこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0033】
図3a~図3cは、本発明の他の実施形態によるタッチセンサーの一部断面を示す断面図である。
図3aを参照すると、本発明の一実施形態によるタッチセンサー100は、センサー保護層210をさらに含む。
【0034】
これはセンサー画素SPを保護するためのもので、基板110の上側に形成され得る。
センサー保護層210はユーザーのタッチ入力を受ける面に設定されてもよく、単層構造又は多層構造であってもよい。
例えば、センサー保護層210は、ガラス、樹脂(resin)などの絶縁性材料からなってもよい。
また、センサー保護層210は、曲げたり折ることができるように可撓性(flexibility)を有する材料からなってもよい。
例えば、センサー保護層210は上述した基板110を構成することができる材料から選択された物質を含んでもよい。
【0035】
図3bを参照すると、本発明の一実施形態によるタッチセンサー100は、センサー保護層210と接着層220をさらに含んでもよい。
この場合、センサー保護層210は、接着層220を介して基板110に付着される。
例えば、接着層220は、光学的透明樹脂(optically clear resin:OCR)または光学的透明接着剤(optically clear adhesive:OCA)を含んでもよい。
また、誘電率を上げるために、接着層220は不導体成分のナノパーティクルを含んでもよい。
【0036】
図3cを参照すると、本発明の一実施形態による絶縁部材130は、弾性層131、第1接着層132、及び第2接着層133を含む。
弾性層131は、基板110と補助電極120の間に配置される。
このとき、第1接着層132は基板110と弾性層131の間に配置され、第2接着層133は弾性層131と補助電極120の間に配置される。
弾性層131が弾性力と接着力とを共に有する場合、接着層132、133は省略してもよい。
【0037】
図4は、本発明の一実施形態によるセンサー画素の平面図である。
特に、図4では、説明の便宜上、第iセンサー走査線SSi及び第j出力線Ojと接続された画素を図示する。(ここで、iは2以上の整数で、jは自然数である。)
図4を参照すると、本発明の実施形態によるセンサー画素SPは、センサー電極300、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、及びキャパシタ電極350を含む。
【0038】
第1トランジスタT1は、第j出力線Ojに流れる電流を制御する。
このため、第1トランジスタT1は、第j出力線Ojと第2トランジスタT2の間に接続される。
例えば、第1トランジスタT1は、第2トランジスタT2の第2電極323と接続される第1電極312、第j出力線Ojと接続される第2電極313、センサー電極300と接続されるゲート電極314、及び第1電極312と第2電極313との間に接続される半導体層311を含む。
【0039】
また、第1トランジスタT1のゲート電極314、第1電極312、及び第2電極313は、それぞれコンタクトホール(CH1、CH2、CH3)を介して他の構成要素と接続され得る。
したがって、第1トランジスタT1は、センサー電極300の電位に応じて第j出力線Ojに出力される電流Ioを制御することができる。
【0040】
第2トランジスタT2は、第j基準電圧線Pjと第1トランジスタT1の間に接続される。
例えば、第2トランジスタT2は、第j基準電圧線Pjと接続される第1電極322、第1トランジスタT1の第1電極312と接続される第2電極323、第iセンサー走査線SSiと接続されるゲート電極324、及び第1電極322と第2電極323との間に接続される半導体層321を含む。
【0041】
また、第2トランジスタT2の第1電極322及び第2電極323は、それぞれコンタクトホール(CH4、CH5)を介して他の構成要素と接続され得る。
したがって、第2トランジスタT2は、第iセンサー走査線SSiにセンサー走査信号が供給される場合、ターンオンする。
第2トランジスタT2がターンオンすると、第1トランジスタT1の第1電極312には基準電圧Vcomが印加される。
【0042】
第3トランジスタT3は、第j基準電圧線Pjとセンサー電極300の間に接続される。
例えば、第3トランジスタT3は、第j基準電圧線Pjに接続される第1電極332、センサー電極300に接続される第2電極333、第(i-1)センサー走査線SS(i-1)に接続されるゲート電極334、及び第1電極332と第2電極333の間に接続される半導体層331を含む。
【0043】
また、第3トランジスタT3の第1電極332及び第2電極333は、それぞれコンタクトホール(CH6、CH7)を介して他の構成要素と接続されてもよい。
したがって、第3トランジスタT3は、第(i-1)センサー走査線SS(i-1)にセンサー走査信号が供給される場合、ターンオンする。
第3トランジスタT3がターンオンすると、センサー電極300の電圧は基準電圧Vcomに初期化される。
【0044】
キャパシタ電極350は、センサー電極300と重畳して配置され、これにより、センサー電極300とともにキャパシタを形成する。
また、キャパシタ電極350は、第iセンサー走査線SSiと接続される。
例えば、キャパシタ電極350は、第2トランジスタT2のゲート電極324を介して第iセンサー走査線SSiと接続される。
このとき、キャパシタ電極350と第2トランジスタT2のゲート電極324は、第iセンサー走査線SSiと同じ物質で形成されてもよい。
【0045】
センサー電極300は、キャパシタ電極350、補助電極120、及びユーザーの指などとキャパシタを形成し得る。
また、センサー電極300は、導電性材料を含んでもよい。
例えば、導電性材料としては金属、前記金属の合金、導電性高分子、透明導電性物質などを用いてもよい。
【0046】
上記金属としては、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、スズ、アルミニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛などが挙げられる。
また、上記導電性高分子としては、ポリチオフェン系、ポリピロール系、ポリアニリン系、ポリアセチレン系、ポリフェニレン系化合物、及びこれらの混合物などが挙げられるが、特にポリチオフェン系の中でもPEDOT/PSS化合物を使用することができる。
【0047】
上記透明導電性物質としては、銀ナノワイヤー(AgNW)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Antimony Zinc Oxide)、ITZO(Indium Tin Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、及びSnO2( Tin Oxide)、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube)、グラフェン(graphene)などが挙げられる。
【0048】
図5a及び図5bは、図4に示したセンサー画素の概略部分断面図である。
特に、図5a及び図5bには、図4のA-B線を基準としたセンサー画素SPの断面を示した。
また、図5aにはセンサー画素SP上に指400の指紋の隆線410が位置した場合を、図5bにはセンサー画素SP上に指400の指紋の溝420が位置した場合を示した。
【0049】
センサー電極300上には、前述したセンサー保護層210が配置されてもよく、センサー保護層210は、ユーザーのタッチ入力を受ける面として用いられてもよい。
センサー電極300とキャパシタ電極350とで、第1キャパシタC1を形成する。
センサー電極300とキャパシタ電極350は、互いに離隔して配置され、その間には少なくとも1つの絶縁層370が配置される。
【0050】
センサー電極300と補助電極120とで、第2キャパシタC2を形成する。
このとき、補助電極120は、全体の画素SPに含まれたセンサー電極300と重畳してもよい。
補助電極120は、導電性材料を含んでもよい。
例えば、導電性材料としては、金属、前記金属の合金、導電性高分子、透明導電性物質などを用いてもよい。
例えば、補助電極120は、上述したセンサー電極300を構成することができる材料から選択された物質を含んでもよい。
【0051】
センサー電極300とユーザーの指400とで、第3キャパシタC3を形成する。
第3キャパシタC3の静電容量は、センサー電極300と指400との距離に応じて変化する。
このため、指400によるタッチが発生した状態での第3キャパシタC3の静電容量とタッチが発生しない状態での第3キャパシタC3の静電容量とには差が生じる。
【0052】
また、図5aに示したように、指400の指紋の隆線410がセンサー電極300上に位置した場合の第3キャパシタC3の静電容量と、図5bに示したように、指400の指紋の溝420がセンサー電極300上に位置した場合の第3キャパシタC3の静電容量とには差が生じる。
第3キャパシタC3の静電容量の変化は、センサー画素SPの出力電流Ioにも影響を及ぼすため、リードアウト回路160は出力電流Ioの変化量を検知してタッチの発生有無及びユーザーの指紋を認識することができる。
【0053】
図6は、タッチ圧力に応じて第2キャパシタの静電容量が変化することを説明するための概略部分断面図である。
指400によるタッチとともに圧力Prが加わる場合、弾性力を有する絶縁部材130は厚さが減少し得る。
例えば、外部から加わる圧力Prが増加するほど、絶縁部材130の厚さは減少し得る。
絶縁部材130の厚さが減少することにより、センサー電極300と補助電極120との距離が減少し、第2キャパシタC2の静電容量は増加する。
【0054】
例えば、外部から加わる圧力Prが増加するほど、第2キャパシタC2の静電容量は増加する。
但し、絶縁部材130の厚さの減少量には限界があるため、外部からの圧力Prが一定の臨界値を超える場合、第2キャパシタC2の静電容量はそれ以上増加しない。
第2キャパシタC2の静電容量の変化は、センサー画素SPの出力電流Ioにも影響を及ぼすため、リードアウト回路160は出力電流Ioの変化量を検知してタッチ圧力Prの大きさを認識することができる。
【0055】
図7は、図4に示したセンサー画素の等価回路図であり、図8図7に示したセンサー画素の動作を説明するための波形図である。
特に、図8には、第(i-1)センサー走査線SS(i-1)に供給されるセンサー走査信号と第iセンサー走査線SSiに供給されるセンサー走査信号を示した。
【0056】
図7を参照すると、第1トランジスタT1は、第j出力線Ojと第1ノードN1の間に接続される。
例えば、第1トランジスタT1の第1電極は第1ノードN1に接続され、第1トランジスタT1の第2電極は第j出力線Ojに接続され、第1トランジスタT1のゲート電極は第2ノードN2に接続される。
【0057】
第2トランジスタT2は、第j基準電圧線Pjと第1ノードN1の間に接続される。
例えば、第2トランジスタT2の第1電極は第j基準電圧線Pjに接続され、第2トランジスタT2の第2電極は第1ノードN1に接続され、第2トランジスタT2のゲート電極は第iセンサー走査線SSiに接続される。
【0058】
第3トランジスタT3は、第2ノードN2と第j基準電圧線Pjの間に接続される。
例えば、第3トランジスタT3の第1電極は第j基準電圧線Pjに接続され、第3トランジスタT3の第2電極は第2ノードN2に接続され、第3トランジスタT3のゲート電極は第(i-1)センサー走査線SS(i-1)に接続される。
【0059】
ここで、トランジスタ(T1、T2、T3)の第1電極は、ソース電極及びドレイン電極のいずれか1つに設定され、トランジスタ(T1、T2、T3)の第2電極は、第1電極とは異なる電極に設定されてもよい。
例えば、第1電極がソース電極に設定されると、第2電極はドレイン電極に設定され得る。
また、図7には、例示的にトランジスタ(T1、T2、T3)がPMOSトランジスタであるものが示しているが、他の実施形態では、トランジスタ(T1、T2、T3)がNMOSトランジスタで実現されてもよい。
【0060】
第1キャパシタC1は、第2ノードN2と第iセンサー走査線SSiの間に接続される。
上述したように、第1キャパシタC1はセンサー電極300とキャパシタ電極350とで構成される。
第2キャパシタC2は、第2ノードN2に接続される。
例えば、第2キャパシタC2は第2ノードN2と所定の電源(例えば、接地電源)との間に接続される。
上述したように、第2キャパシタC2はセンサー電極300と補助電極120とで構成される。
第3キャパシタC3は、第2ノードN2に接続される。
第3キャパシタC3は、上述したように、タッチセンサー100に近接した指400とセンサー電極300とにより形成される。
【0061】
このとき、第1ノードN1は、第1トランジスタT1の第1電極と第2トランジスタT2の第2電極が共通に接続される地点であり、第2ノードN2は、第1トランジスタT1のゲート電極、第3トランジスタT3の第2電極、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2、及び第3キャパシタC3が共通に接続される地点である。
【0062】
図8を参照すると、第1期間P1の間、第(i-1)センサー走査線SS(i-1)にセンサー走査信号が供給される。
したがって、第1期間P1では、第3トランジスタT3がオン状態を保持することができ、第1ノードN1は、第j基準電圧線Pjから印加される基準電圧Vcomに初期化される。
その後、第2期間P2の間、第iセンサー走査線SSiにセンサー走査信号が供給される。
したがって、第2期間P2では、第2トランジスタT2がオン状態を保持することができ、第j基準電圧線Pjから第2トランジスタT2と第1トランジスタT1を介して第j出力線Ojに電流Ioが流れる。
【0063】
このとき、第1トランジスタT1は、ゲート電圧(第1ノードN1の電圧)に応じて出力電流Ioの量を制御する。
例えば、出力電流Ioは、第1トランジスタT1のゲート電圧Vgに応じて変化し、第1トランジスタT1のゲート電圧Vgは、下記に示すような数式によって決まる。

Vg=Vcom+{Vc1/(Vc1+Vc2+Vc3)}*Vs

(Vcomは基準電圧、Vc1は第1キャパシタC1の静電容量、Vc2は第2キャパシタC2の静電容量、Vc3は第3キャパシタC3の静電容量、Vsは第iセンサー走査線SSiに供給されたセンサー走査信号の電圧変化量である。)
【0064】
図9は、様々なタッチ状態でのセンサー画素の出力電流を示すグラフである。
第1出力電流Io1は、タッチが発生しない状態での出力電流である。
第2出力電流Io2は、センサー画素SP上に指400の指紋の溝420が位置した場合(図5b参照)の出力電流であり、第3出力電流Io3は、センサー画素SP上に指400の指紋の隆線410が位置した場合(図5a参照)の出力電流である。
【0065】
特に、第2出力電流Io2と第3出力電流Io3は、指400によるタッチのみがあり、圧力が発生しないか、極めて小さい場合の出力電流である。
指400によるタッチが発生した場合、第3キャパシタC3の静電容量が増加するため、第1トランジスタT1から出力される第2及び3出力電流Io2、Io3の大きさは、第1出力電流Io1より小さい。
【0066】
したがって、リードアウト回路160は、第2及び3出力電流Io2、Io3を介してセンサー画素SPにタッチが発生したことを認識することができる。
また、指400の指紋の溝420によるタッチと指400の指紋の隆線410によるタッチによって出力電流Io2、Io3の大きさが異なるため、リードアウト回路160は第1出力電流Io1に対する第2及び3出力電流Io2、Io3の電流変化量を検知することで、指400の指紋の溝420と隆線410を認識することができる。
【0067】
第4出力電流Io4は、センサー画素SP上に指400の指紋の溝420が位置するとともに所定の圧力が印加された場合の出力電流であり、第5出力電流Io5は、センサー画素SP上に指400の指紋の隆線410が位置するとともに所定の圧力が印加された場合(図6参照)の出力電流である。
指400による圧力が発生した場合、第2キャパシタC2の静電容量が増加するため、第4出力電流Io4と第5出力電流Io5の大きさは、それぞれ第2出力電流Io2と第3出力電流Io3より小さい。
したがって、リードアウト回路160は、第2出力電流Io2に対する第4出力電流Io4の電流変化量を検知することで、圧力の強さを認識することができる。
また、リードアウト回路160は、第3出力電流Io3に対する第5出力電流Io5の電流変化量を検知することで、圧力の強さを認識することができる。
【0068】
図10は、本発明の一実施形態による表示装置の概略を示す断面図である。
図10を参照すると、本発明の一実施形態による表示装置500は、タッチセンサー100’と表示パネル600とを含む。
【0069】
表示パネル600は、ユーザーに画像を提供するための装置であって、複数の表示画素を介して画像を表示することができる。このとき、表示パネル600は、表示画素に駆動電圧を供給するための補助電極610を含む。
タッチセンサー100’は、基板110、複数のセンサー画素SP、補助電極610、及び絶縁部材130を含む。
これは上述したタッチセンサー100と同じであるが、本発明の一実施形態によるタッチセンサー100’は、表示パネル600に含まれた補助電極610を上述した補助電極120として活用する。
表示パネル600が存在することにより、絶縁部材130は、基板110と表示パネル600の間に配置され得る。
【0070】
本発明の一実施形態によるタッチセンサー100’は、上述したようにセンサー保護層210をさらに備えてもよく(図3a参照)、また、センサー保護層210と基板110の接着のための別途の接着層220をさらに備えてもよい(図3b参照)。
また、タッチセンサー100’において、絶縁部材130は、上述したように弾性層131、第1接着層132、及び第2接着層133を含んでもよい(図3c参照)。
この場合、弾性層131は、基板110と表示パネル600との間に配置される。
このとき、第1接着層132は基板110と弾性層131との間に配置され、第2接着層133は弾性層131と表示パネル600との間に配置される。
本発明の一実施形態によるタッチセンサー100’は、上述したタッチセンサー100と同じ機能を行うため、これに対する詳細な説明は省略する。
【0071】
図11は、本発明の一実施形態による表示パネルを示すブロック回路図である。
図11を参照すると、本発明の一実施形態による表示パネル600は、基板620及び複数の表示画素DPを含む。
【0072】
基板620は、ガラス、樹脂(resin)などの絶縁性材料からなってもよい。
また、基板620は、曲げたり折ることができるように可撓性(flexibility)を有する材料からなってもよく、単層構造または多層構造であってもよい。
【0073】
例えば、基板620は、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリエーテルイミド( polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylene sulfide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、トリアセテートセルロース(triacetate cellulose)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)の内の少なくともいずれか1つを含んでもよい。
【0074】
但し、基板620を構成する材料は多様に変更してもよく、ガラス繊維強化プラスチック(FRP、Fiber glass reinforced plastic)などからなってもよい。
【0075】
表示画素DPは、データ線(D1~Dq)及び表示走査線(DS1~DSp)と接続される。
例えば、表示画素DPは、データ線(D1~Dq)と表示走査線(DS1~DSp)の交差領域にマトリックス状に配置される。
また、各表示画素DPは、データ線(D1~Dq)及び表示走査線(DS1~DSp)を介してデータ信号及び走査信号の供給を受ける。
表示画素DPは、発光素子(例えば、有機発光ダイオード)を含んでもよく、第1電源ELVDDから発光素子を経由して第2電源ELVSSに流れる電流により、データ信号に応じた光を生成することができる。
【0076】
本発明の一実施形態による表示装置500は、表示パネル600を駆動するための表示駆動部700をさらに含み得る。
表示駆動部700は、走査駆動部710、データ駆動部720、及びタイミング制御部750を含む。
【0077】
走査駆動部710は、走査駆動部制御信号SCSに応答して表示走査線(DS1~DSp)に走査信号を供給する。
例えば、走査駆動部710は、表示走査線(DS1~DSp)に走査信号を順次に供給する。
表示走査線(DS1~DSp)との接続のため、走査駆動部710は、基板620上に直接実装されるか、フレキシブル回路基板などの別途の構成要素を介して基板620と接続されてもよい。
【0078】
データ駆動部720は、タイミング制御部750からデータ駆動部制御信号DCSと画像データDATAの入力を受けて、データ信号を生成する。
データ駆動部720は、生成されたデータ信号をデータ線(D1~Dq)に供給する。
データ線(D1~Dq)との接続のため、データ駆動部720は、基板620上に直接実装されるか、フレキシブル回路基板などの別途の構成要素を介して基板620と接続されてもよい。
【0079】
特定の表示走査線に走査信号が供給されると、特定の表示走査線と接続された一部の表示画素DPは、データ線(D1~Dq)から伝達されるデータ信号の供給を受け、上記一部の表示画素DPは、供給を受けたデータ信号に応じた輝度で発光する。
【0080】
タイミング制御部750は、走査駆動部710とデータ駆動部720を制御するための制御信号を生成する。
例えば、制御信号は、走査駆動部710を制御するための走査駆動部制御信号SCSと、データ駆動部720を制御するためのデータ駆動部制御信号DCSと、を含み得る。
また、タイミング制御部750は、走査駆動部制御信号SCSを走査駆動部710に供給し、データ駆動部制御信号DCSをデータ駆動部720に供給する。
タイミング制御部750は、データ駆動部720の仕様に合わせて画像データDATAを変換し、データ駆動部720に供給する。
【0081】
図11には、走査駆動部710、データ駆動部720、及びタイミング制御部750を個別的に示したが、上記構成要素の少なくとも一部は、必要に応じて統合されてもよい。
また、走査駆動部710、データ駆動部720、及びタイミング制御部750は、チップオンガラス(Chip On Glass)、チップオンプラスチック(Chip On Plastic)、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package)、チップオンフィルム(Chip On Film)などの様々な方法によって搭載されてもよい。
【0082】
図12a及び図12bは、図11に示した表示画素の実施例を示す回路図である。
特に、図12a及び図12bは、説明の便宜上、第p表示走査線DSp及び第qデータ線Dqと接続された表示画素DP、DP’を示す。
【0083】
まず、図12aを参照すると、表示画素DPは、有機発光ダイオードOLEDと、第qデータ線Dq及び第p表示走査線DSpに接続されて有機発光ダイオードOLEDを制御するための画素回路PCと、を含む。
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は画素回路PCに接続され、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。
このような有機発光ダイオードOLEDは、画素回路PCから供給される電流に応じて所定輝度の光を生成することができる。
【0084】
画素回路PCは、第p表示走査線DSpに表示走査信号が供給されるとき、第qデータ線Dqに供給されるデータ信号を保存することができ、上記保存されたデータ信号に応じて有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御する。
例えば、画素回路PCは、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2、及びストレージキャパシタCstを含む。
第1トランジスタM1は、第qデータ線Dqと第2トランジスタM2の間に接続される。
【0085】
例えば、第1トランジスタM1は、ゲート電極が第p表示走査線DSpに接続され、第1電極は第qデータ線Dqに接続され、第2電極は第2トランジスタM2のゲート電極に接続される。
第1トランジスタM1は、第p表示走査線DSpから表示走査信号が供給されるときターンオンされて、第qデータ線Dqからのデータ信号をストレージキャパシタCstに供給する。
このとき、ストレージキャパシタCstは、データ信号に応じた電圧を充電する。
【0086】
第2トランジスタM2は、第1電源ELVDDと有機発光ダイオードOLEDの間に接続される。
例えば、第2トランジスタM2は、ゲート電極がストレージキャパシタCstの第1電極及び第1トランジスタM1の第2電極に接続され、第1電極はストレージキャパシタCstの第2電極及び第1電源ELVDDに接続され、第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。
この第2トランジスタM2は駆動トランジスタであって、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に応じて、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
このとき、有機発光ダイオードOLEDは、第2トランジスタM2から供給される電流量に応じた光を生成することができる。
【0087】
ここで、トランジスタM1、M2の第1電極は、ソース電極及びドレイン電極のいずれか1つに設定され、トランジスタM1、M2の第2電極は、第1電極とは異なる電極に設定されてもよい。
例えば、第1電極がソース電極に設定されると、第2電極はドレイン電極に設定されることができる。
また、図12aには、例示的にトランジスタM1、M2がPMOSトランジスタであるものを示しているが、他の実施形態では、トランジスタM1、M2がNMOSトランジスタで実現されてもよい。
【0088】
一方、図12bを参照すると、本発明の他の実施形態による表示画素DP’は、有機発光ダイオードOLED、第1トランジスタM1~第7トランジスタM7、及びストレージキャパシタCstを含む。
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、第6トランジスタM6を経由して第1トランジスタM1に接続され、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。
この有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタM1から供給される電流量に応じて所定輝度の光を生成することができる。
有機発光ダイオードOLEDに電流が流れるように、第1電源ELVDDは第2電源ELVSSより高い電圧に設定される。
【0089】
第7トランジスタM7は、初期化電源Vintと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極との間に接続される。
また、第7トランジスタM7のゲート電極は、第(p+1)表示走査線DS(p+1)に接続される。
この第7トランジスタM7は、第(p+1)表示走査線DS(p+1)に表示走査信号が供給されるときターンオンされて、初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給する。ここで、初期化電源Vintは、データ信号より低い電圧に設定される。
【0090】
第6トランジスタM6は、第1トランジスタM1と有機発光ダイオードOLEDの間に接続される。
また、第6トランジスタM6のゲート電極は、第p発光制御線Epに接続される。
この第6トランジスタM6は、第p発光制御線Epに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外はターンオンしている。
【0091】
第5トランジスタM5は、第1電源ELVDDと第1トランジスタM1の間に接続される。
また、第5トランジスタM5のゲート電極は、第p発光制御線Epに接続される。
この第5トランジスタM5は、第p発光制御線Epに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外はターンオンしている。
【0092】
第1トランジスタ(駆動トランジスタ)M1の第1電極は、第5トランジスタM5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第2電極は、第6トランジスタM6を経由して有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。
また、第1トランジスタM1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。
この第1トランジスタM1は、第1ノードN1の電圧に応じて第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
【0093】
第3トランジスタM3は、第1トランジスタM1の第2電極と第1ノードN1の間に接続される。
また、第3トランジスタM3のゲート電極は、第p表示走査線DSpに接続される。
この第3トランジスタM3は、第p表示走査線DSpに表示走査信号が供給されるときターンオンされて、第1トランジスタM1の第2電極と第1ノードN1とを電気的に接続させる。
したがって、第3トランジスタM3がターンオンするとき、第1トランジスタM1はダイオード状に接続される。
【0094】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と初期化電源Vintの間に接続される。
また、第4トランジスタM4のゲート電極は、第(p-1)表示走査線DS(p-1)に接続される。
この第4トランジスタM4は、第(p-1)表示走査線DS(p-1)に表示走査信号が供給されるときターンオンされて、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧を供給する。
【0095】
第2トランジスタM2は、第qデータ線Dqと第1トランジスタM1の第1電極との間に接続される。
また、第2トランジスタM2のゲート電極は、第p表示走査線DSpに接続される。
この第2トランジスタM2は、第p表示走査線DSpに表示走査信号が供給されるときターンオンされて、第qデータ線Dqと第1トランジスタM1の第1電極を電気的に接続させる。
【0096】
ストレージキャパシタCstは、第1電源ELVDDと第1ノードN1の間に接続される。
このストレージキャパシタCstは、データ信号及び第1トランジスタM1のしきい値電圧に対応する電圧を保存する。
【0097】
ここで、トランジスタ(M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7)の第1電極は、ソース電極及びドレイン電極のいずれか1つに設定され、トランジスタ(M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7)の第2電極は、第1電極とは異なる電極に設定される。
例えば、第1電極がソース電極に設定されると、第2電極はドレイン電極に設定される。
また、図12bには、例示的にトランジスタ(M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7)がPMOSトランジスタであるものを示しているが、他の実施形態では、トランジスタ(M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7)がNMOSトランジスタで実現されてもよい。
【0098】
上述した図12a及び図12bの画素構造は本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の表示画素DP、DP’は画素構造に限定されるものではない。
実際、表示画素DP、DP’は、有機発光ダイオードOLEDに電流を供給することができる回路構造を有し、現在公知の多様な構造のいずれか1つを選択してもよい。
【0099】
第1電源ELVDDは高電位電源であり、第2電源ELVSSは低電位電源であってもよい。
例えば、第1電源ELVDDは正電圧に設定され、第2電源ELVSSは負電圧又は接地電圧に設定してもよい。
【0100】
図13は、本発明の一実施形態による表示パネルの一部を示す断面図である。
図13を参照すると、有機発光ダイオードOLEDは、アノード電極930、発光層920、及びカソード電極910を含む。
発光層920は、アノード電極930とカソード電極910の間に配置される。
例えば、発光層920は、自発光のための有機発光層(organic emission layer)を含むことが好ましい。
【0101】
このとき、発光層920は、正孔輸送層(hole transporting layer)、有機発光層、電子輸送層(electron transporting layer)が積層された構造で形成してもよく、正孔注入層(hole injection layer)と電子注入層(electron injection layer)をさらに含んでもよい。
上述した構造により、アノード電極930から注入された正孔とカソード電極910から注入された電子が有機発光層で結合して励起子を生成し、生成された励起子からのエネルギーによって特定の波長の光が各発光層920から発生するようになる。
【0102】
特に、カソード電極910は、第2電源ELVSSと接続してもよく、上述した補助電極610として活用してもよい。
即ち、カソード電極910は、タッチセンサー100’のセンサー電極300と重畳するため、タッチセンサー100’の補助電極610として活用できる。
この場合、表示パネル600のカソード電極610とタッチセンサー100’の接地電極(不図示)は、同じ電位を有するように設定される。
【0103】
カソード電極910は導電性材料を含んでもよい。
例えば、導電性材料としては金属、前記金属の合金、導電性高分子、透明導電性物質などを用いてもよい。
例えば、カソード電極910は、上述したセンサー電極300を構成することができる材料から選択された物質を含んでもよい。
【0104】
基板620上には、複数の表示画素DPが配置される。
このとき、表示画素DPは、駆動トランジスタTrを含む画素回路(不図示)と有機発光ダイオードOLEDで構成され得る。
図13では、説明の便宜上、有機発光ダイオードOLEDと直接かかわる駆動トランジスタTrのみを示したが、画素回路(不図示)は、有機発光ダイオードOLEDの発光を制御するために、駆動トランジスタTrの他に他のトランジスタ及びキャパシタなどをさらに備えてもよい。
【0105】
駆動トランジスタTrは、基板620上に形成され、各有機発光ダイオードOLEDに対応して設置される。
駆動トランジスタTrは、ゲート電極810、ゲート絶縁膜820、半導体層830、ソース/ドレイン電極840a、840bを含む。
【0106】
ゲート電極810は、基板620上に形成され得る。
ゲート絶縁膜820は、ゲート電極810上に形成される。
例えば、ゲート絶縁膜820は、シリコン酸化膜(SiOx)やシリコン窒化膜(SiNx)などの絶縁材料で形成してもよい。
半導体層830は、ゲート絶縁膜820上に形成される。
例えば、非晶質シリコン(amorphous silicon)をレーザーなどを利用して結晶化したポリシリコン(poly silicon)で形成することができる。
また、半導体層830は、ポリシリコンの他にも非晶質シリコン、酸化物半導体(oxide semiconductor)などで形成してもよい。
ソース/ドレイン電極840a、840bは、半導体層830の両側に配置される。
【0107】
保護層850は、駆動トランジスタTr上に配置され、ソース電極840a又はドレイン電極840bを露出させるコンタクトホール860を備える。
図13では、ドレイン電極840bがコンタクトホール860により露出された場合を一例として示した。
ゲート電極810及びソース/ドレイン電極840a、840bは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)などの金属、又はこれらの金属の合金や積層構造で形成してもよいが、これらに限定されない。
【0108】
保護層850の上部にはアノード電極930が形成され、アノード電極930はコンタクトホール860を介してソース電極840a又はドレイン電極840bと接続される。
図13では、アノード電極930がコンタクトホール860を介してドレイン電極840bと接続された場合を一例として示した。
例えば、保護層850は、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁材料で形成してもよい。
【0109】
画素定義膜870は、保護層850上に配置され、また、画素定義膜870は、アノード電極930の少なくとも一部領域を露出させ得る。
例えば、画素定義膜870は、アクリル系有機化合物、ポリアミド、ポリイミドなどの有機絶縁物質の内の1つからなってもよいが、これらに限定されず、多様な材質の絶縁材料で形成してもよい。
【0110】
薄膜封止層(thin film encapsulation layer)880は、有機発光ダイオードOLED上に配置される。
具体的には、カソード電極910上に配置される。
また、薄膜封止層880は、複数の膜が積層された構造からなってもよい。
例えば、薄膜封止層880は、少なくとも1つの有機膜881と少なくとも1つの無機膜882を含んでもよい。
図13では、薄膜封止層880が、それぞれ1つの有機膜881と無機膜882を含む場合を示したが、薄膜封止層880は、複数の有機膜881と複数の無機膜882を含んでもよく、この場合、有機膜881と無機膜882は交互に積層されてもよい。
【0111】
絶縁部材130は、薄膜封止層880上に配置される。
【0112】
図14は、本発明の一実施形態による偏光板を含む表示パネルの一部を示す断面図である。
図14を参照すると、本発明の一実施形態による表示パネル600は、偏光板890をさらに含む。
偏光板890は、薄膜封止層880上に配置され、絶縁部材130は偏光板890上に配置される。
【0113】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0114】
100、100’ タッチセンサー
110、620 基板
120 補助電極
130 絶縁部材
131 弾性層
132 第1接着層
133 第2接着層
150 センサー走査駆動部
160 リードアウト回路
170 電源供給部
210 センサー保護層
220 接着層
300 センサー電極
311、321、331 半導体層
312、322、332 第1電極
313、323、333 第2電極
314、324、334 ゲート電極
350 キャパシタ電極
370 絶縁層
400 指
410 指紋の隆線
420 指紋の溝
500 表示装置
600 表示パネル
610 補助電極
700 表示駆動部
710 走査駆動部
720 データ駆動部
750 タイミング制御部
SP センサー画素
DP 表示画素
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13
図14